<本技術を適用した信号処理システムの一実施の形態>
図1は、本技術を適用した信号処理システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図1において、信号処理システムは、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20とを有する。
ホストデバイス10は、ジャック11、対応検出部12、送受信処理部13、制御部14、機能切り替え部15、1個以上のK個の機能ブロック161,162,...,16K、記憶部17、及び、信号処理部18を有する。
ホストデバイス10は、ジャック11を有するので、ジャックデバイスである。
ジャック11は、例えば、多極単頭プラグが挿入される多極単頭ジャックであり、複数であるN個の端子(N極)J1,J2,...,J#Nを有する。
ジャック11のN個の端子J1ないしJ#Nのうちの所定の端子である、例えば、端子J1は、多重化データの送受信に用いられる多重化通信線JLに接続されており、さらに、その多重化通信線JLを介して、対応検出部12、及び、送受信処理部13に接続されている。
ジャック11のN個の端子J1ないしJ#Nのうちの、端子J1以外の1個の端子J#M(Mは、2以上N以下の整数)は、グランド(ground)に接続されている(接地されている)。
そして、ジャック11の端子J1ないしJ#Nのうちの、残りのN-2個の端子J#n(端子J1及びJ#M以外のN-2個の端子J#n)は、機能切り替え部15に接続されている。
対応検出部12は、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスが、所定の多重化データを扱うことができるデバイス(以下、対応デバイスともいう)であるかどうかを検出する。
すなわち、対応検出部12は、多重化通信線JLを監視しており、多重化通信線JLを介して、所定の認証パターンPTNPの多重化データを受信すると、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスが、対応デバイスであることを検出する。
対応検出部12は、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスが、所定の多重化データを扱うことができる対応デバイスであるかどうかの検出結果を表す検出情報を、送受信処理部13に供給する。また、対応検出部12は、必要に応じて、検出情報に基づき、機能切り替え部15を制御する。
ここで、ホストデバイス10、及び、ペリフェラルデバイス20は、後述するように、多重化データを扱うことができるので、いずれも、対応デバイスである。
送受信処理部13は、対応検出部12からの検出情報が、ジャック11に(プラグが)挿入されたプラグデバイスが対応デバイスであることを表している場合、多重化通信線JL及び端子J1を介して、ジャック11に挿入されたプラグデバイス(対応デバイス)との間で、多重化データを送受信する。
すなわち、送受信処理部13は、例えば、制御部14や信号処理部18から供給される複数のディジタル信号(情報)を、所定のフォーマットの多重化データに多重化し(例えば、多重化データとしての所定のビット長のフレームの各ビットに、あらかじめ決められた情報を表すディジタル信号を配置し)、多重化通信線JL及び端子J1を介して、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスに送信する。
また、送受信処理部13は、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスから送信されてくる多重化データを、多重化通信線JL及び端子J1を介して受信し、その多重化データの多重化を解く(デシリアラズ)(復調)こと等によって、多重化データを、元の複数のディジタル信号に分離する。そして、送受信処理部13は、多重化データから分離したディジタル信号を、信号処理部18や制御部14に供給する。
さらに、送受信処理部13は、多重化データの通信状態を表す通信状態情報を、制御部14に供給する。
制御部14は、ホストデバイス10全体を制御する。
また、制御部14は、送受信処理部13からの情報(信号)に応じて、機能切り替え部15を制御する。
さらに、制御部14は、必要に応じて、記憶部17から、ホストデバイス10に関するデバイス情報を読み出し、送受信処理部13に供給する。ここで、送受信処理部13は、制御部14から供給されるデバイス情報を、多重化データに含め、多重化通信線JL及び端子J1を介して、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスに送信する。
機能切り替え部15は、例えば、対応検出部12や、制御部14、信号処理部18の制御に応じて、ジャック11の端子J#nと、機能ブロック161ないし16Kのうちのいずれかの機能ブロック16kとを電気的に接続することで、ジャック11の端子J#nに対して、機能ブロック16kが有する電気的な機能を割り当てる。
したがって、機能切り替え部15は、ジャック11の端子J#nと接続する機能ブロック16kを変更することで、その端子J#nに割り当てる電気的な機能を切り替えることができる。
機能ブロック16kは、所定の機能を提供する。機能ブロック16kが提供する機能としては、例えば、電源(となる電力)を授受する電源機能や、アナログ音響を出力するアナログ音響出力機能、アナログ音響を取り込む(入力する)アナログ音響入力機能等がある。
機能ブロック16kが、例えば、電源機能を提供する場合、機能ブロック16kは、例えば、図示せぬバッテリ等から電源となる電力を、機能切り替え部15側に出力する。又は、機能ブロック16kは、機能切り替え部15側から電力の供給を受けて、その電力によって、図示せぬバッテリを充電する。
機能ブロック16kが、例えば、アナログ音響出力機能を有する場合、機能ブロック16kは、例えば、信号処理部18から供給されるディジタルの音響信号を取得し、DA(Digital to Analog)変換を行い、必要に応じて増幅して、その結果得られるアナログの音響信号を、機能切り替え部15側に出力する。
機能ブロック16kが、例えば、アナログ音響入力機能を有する場合、機能ブロック16kは、例えば、抵抗でプルアップされた信号線であって、かつ、一端が機能切り替え部15に接続され、他端が信号処理部18に接続された信号線を有し、機能切り替え部15側から供給されるアナログの音響信号を、プルアップされた信号線を介して、信号処理部18に供給する。
記憶部17は、ホストデバイス10に関するデバイス情報を記憶している。デバイス情報には、例えば、ホストデバイス10がどのような種類のデバイス(例えば、スマートフォンや、タブレット、PC(Personal Computer)等)であるのかを表す情報や、ホストデバイス10が有する機能(機能ブロック161ないし16Kの機能や、信号処理部18で行うことができる信号処理)を表す情報、ジャック11に接続(挿入)されたプラグデバイス(の種類)に対して、ホストデバイス10が有する機能のうちのいずれを提供するかを表す情報等を含めることができる。
また、デバイス情報には、ホストデバイス10の製造会社等を特定するベンダID(Identification)や、ホストデバイス10(個体)の機種等を特定するプロダクトIDを含めることができる。
さらに、デバイス情報には、ホストデバイス10の構成や、型式、用途、性能等を表す構成情報を含めることができる。
信号処理部18は、例えば、送受信処理部13から供給される、多重化データから分離されたディジタル信号や、機能ブロック16kから供給される信号を用いて、各種の信号処理を行う。
また、信号処理部18は、必要に応じて、信号処理等によって得られる信号の、機能ブロック16kへの供給や、ペリフェラルデバイス20へのコマンド等の、送受信処理部13への供給等を行う。
なお、ジャック11に、対応デバイスであるペリフェラルデバイス20のプラグ21が挿入された場合、送受信処理部13が、ペリフェラルデバイス20との間で、端子J1及び多重化通信線JLを介してやりとりする多重化データには、ペリフェラルデバイス20の後述するデバイス情報を含めることができる。
制御部14や信号処理部18は、多重化データから分離されるペリフェラルデバイス20のデバイス情報に基づいて、機能切り替え部15を制御することができる。
また、信号処理部18は、多重化データから分離されるペリフェラルデバイス20のデバイス情報に基づいて、そのペリフェラルデバイス20用の信号処理を行うことができる。
ペリフェラルデバイス20は、プラグ21、対応検出部22、送受信処理部23、制御部24、機能切り替え部25、1個以上のL個の機能ブロック261,262,...,26L、記憶部27、及び、複数であるR個のI/F(Interface)281,282,...,28Rを有する。
ペリフェラルデバイス20は、プラグ21を有するので、プラグデバイスである。
プラグ21は、例えば、多極単頭プラグであり、複数であるN個の端子(N極)P1,P2,...,P#Nを有する。プラグ21がジャック11に挿入された場合、プラグ21の端子P#nは、ジャック11の端子J#nと(電気的に)接続する。
プラグ21のN個の端子P1ないしP#Nのうちの所定の端子である、例えば、端子P1は、多重化データの送受信に用いられる多重化通信線PLに接続されており、さらに、その多重化通信線PLを介して、対応検出部22、及び、送受信処理部23に接続されている。
プラグ21のN個の端子P1ないしP#Nのうちの、端子P1以外の1個の端子P#Mは、グランドに接続されている。
そして、プラグ21の端子P1ないしP#Nのうちの、残りのN-2個の端子P#n(端子P1及びP#M以外のN-2個の端子P#n)は、機能切り替え部25に接続されている。
対応検出部22は、プラグ21がジャックに挿入されたジャックデバイスが、所定の多重化データを扱うことができる対応デバイスであるかどうかを検出する。
すなわち、対応検出部22は、多重化通信線PLを監視しており、多重化通信線PLを介して、所定の認証パターンPTNJの多重化データを受信すると、プラグ21がジャックに挿入されたジャックデバイスが、対応デバイスであることを検出する。
対応検出部22は、プラグ21がジャックに挿入されたジャックデバイスが、所定の多重化データを扱うことができる対応デバイスであるかどうかの検出結果を表す検出情報を、送受信処理部23に供給する。また、対応検出部22は、必要に応じて、検出情報に基づき、機能切り替え部25を制御する。
送受信処理部23は、対応検出部22からの検出情報が、プラグ21が(ジャックに)挿入されたジャックデバイスが対応デバイスであることを表している場合、多重化通信線PL及び端子P1を介して、プラグ21が挿入されたジャックデバイス(対応デバイス)との間で、多重化データを送受信する。
すなわち、送受信処理部23は、例えば、制御部24やI/F28rから供給される複数のディジタル信号(情報)を、所定のフォーマットの多重化データに多重化し、多重化通信線PL及び端子P1を介して、プラグ21が挿入されたジャックデバイスに送信する。
また、送受信処理部23は、プラグ21が挿入されたジャックデバイスから送信されてくる多重化データを、端子P1及び多重化通信線PLを介して受信し、その多重化データの多重化を解くこと等によって、多重化データを、元の複数のディジタル信号に分離する。そして、送受信処理部23は、多重化データから分離したディジタル信号を、I/F28rや制御部24に供給する。
さらに、送受信処理部23は、多重化データの通信状態を表す通信状態情報を、制御部24に供給する。
制御部24は、ペリフェラルデバイス20全体を制御する。
また、制御部24は、送受信処理部23からの情報(信号)に応じて、機能切り替え部25を制御する。
さらに、制御部24は、必要に応じて、記憶部27から、ペリフェラルデバイス20に関するデバイス情報を読み出し、送受信処理部23に供給する。ここで、送受信処理部23は、制御部24から供給されるデバイス情報を、多重化データに含め、多重化通信線PL及び端子P1を介して、プラグ21が挿入されたジャックデバイスに送信する。
機能切り替え部25は、例えば、対応検出部22や制御部24の制御に応じて、プラグ21の端子P#nと、機能ブロック261ないし26Lのうちのいずれかの機能ブロック26lとを電気的に接続することで、プラグ21の端子P#nに対して、機能ブロック26lが有する電気的な機能を割り当てる。
したがって、機能切り替え部25は、プラグ21の端子P#nと接続する機能ブロック26lを変更することで、その端子P#nに割り当てる電気的な機能を切り替えることができる。
機能ブロック26lは、所定の機能を提供する。機能ブロック26lが提供する機能としては、例えば、上述した電源機能や、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能等がある。
機能ブロック26lが、例えば、電源機能を提供する場合、機能ブロック26lは、例えば、図示せぬバッテリ等から電源となる電力を、機能切り替え部25側に出力する。又は、機能ブロック26lは、機能切り替え部25側から電力の供給を受けて、その電力によって、図示せぬバッテリを充電し、若しくは、その電力を電源として動作する。
機能ブロック26lが、以上のような電源機能を提供する場合において、プラグ21がジャック11に挿入されたときに、機能切り替え部25が、プラグ21の端子P#nに対して、機能ブロック26lの電源機能を割り当てると、例えば、ホストデバイス10では、機能切り替え部15において、電源機能を有する機能ブロック16kが、ジャック11の端子J#nに接続されることにより、その端子J#nに対して、機能ブロック16kの電源機能が割り当てられる。
そして、ホストデバイス10の電源機能を有する機能ブロック16kと、ペリフェラルデバイス20の電源機能を有する機能ブロック26lとの間で、機能切り替え部15、ジャック11の端子J#n、プラグ21の端子P#n、及び、機能切り替え部25を介して、電力の授受が行われる。
機能ブロック26lが、例えば、アナログ音響出力機能を有する場合、機能ブロック26lは、例えば、ドライバ(例えば、コイルと振動板等で構成される、音響信号を、空気の振動としての音響(音波)に変換するトランスデューサ)(スピーカと呼ばれることもある)を有し、機能切り替え部25側から供給されるアナログの音響信号に対応する音響を出力(放音)する。
機能ブロック26lが、以上のようなアナログ音響出力機能を提供する場合において、プラグ21がジャック11に挿入されたときに、機能切り替え部25が、プラグ21の端子P#nに対して、機能ブロック26lのアナログ音響出力機能を割り当てると、例えば、ホストデバイス10では、機能切り替え部15において、アナログ音響出力機能を有する機能ブロック16kが、ジャック11の端子J#nに接続されることにより、その端子J#nに対して、機能ブロック16kのアナログ音響出力機能が割り当てられる。
そして、ホストデバイス10のアナログ音響出力機能を有する機能ブロック16kが出力するアナログ音響信号が、機能切り替え部15、ジャック11の端子J#n、プラグ21の端子P#n、及び、機能切り替え部25を介して、ペリフェラルデバイス20のアナログ音響出力機能を有する機能ブロック26lに供給され、機能ブロック26lのドライバにおいて、対応するアナログ音響が出力される。
機能ブロック26lが、例えば、アナログ音響入力機能を有する場合、機能ブロック26lは、例えば、物理量である音響(音波)を、電気信号である音響信号に変換するトランスデューサとしての図示せぬマイクを有し、例えば、ユーザの音声等の音響を集音して、対応するアナログの音響信号を、機能切り替え部25側に出力する。
機能ブロック26lが、以上のようなアナログ音響入力機能を提供する場合において、プラグ21がジャック11に挿入されたときに、機能切り替え部25が、プラグ21の端子P#nに対して、機能ブロック26lのアナログ音響入力機能を割り当てると、例えば、ホストデバイス10では、機能切り替え部15において、アナログ音響入力機能を有する機能ブロック16kが、ジャック11の端子J#nに接続されることにより、その端子J#nに対して、機能ブロック16kのアナログ音響入力機能が割り当てられる。
そして、ペリフェラルデバイス20のアナログ音響入力機能を有する機能ブロック26lのマイクが出力するアナログの音響信号が、機能切り替え部25、プラグ21の端子P#n、ジャック11の端子J#n、及び、機能切り替え部15を介して、ホストデバイス10のアナログ音響入力機能を有する機能ブロック16kに供給され、その機能ブロック16kを経由して、信号処理部18に供給される。
記憶部27は、ペリフェラルデバイス20に関するデバイス情報を記憶している。デバイス情報には、例えば、ペリフェラルデバイス20がどのような種類のデバイス(例えば、マイクを有しないヘッドセット(ヘッドフォン、イヤフォン)や、マイクを有するヘッドセット等)であるのかを表す情報や、ペリフェラルデバイス20が有する機能(機能ブロック261ないし26Lの機能や、I/F28、ないし28Rの処理)を表す情報、プラグ21が挿入されたジャックデバイス(の種類)に対して、ペリフェラルデバイス20が有する機能のうちのいずれを提供するかを表す情報等を含めることができる。
また、デバイス情報には、ペリフェラルデバイス20の製造会社等を特定するベンダIDや、ペリフェラルデバイス20(個体)の機種等を特定するプロダクトIDを含めることができる。
さらに、デバイス情報には、ペリフェラルデバイス20の構成や、型式、用途、性能等を表す構成情報を含めることができる。
I/F28rは、送受信処理部23との間で、電気信号をやりとりするためのインターフェースであり、I/F28rでは、電気信号の、送受信処理部23への出力、及び、送受信処理部23からの電気信号の入力のうちの少なくとも一方が行われる。
I/F28rとしては、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェースや、GPIO(General Purpose Input/Output)インターフェース、さらには、それらのインターフェースに、対応するデバイスが接続されたもの等を採用することができる。
また、I/F281ないし28Rには、物理量を電気信号としてのディジタル信号に変換し、送受信処理部23に出力する変換部としての、物理量を入力するための物理量入力デバイスや、送受信処理部23から入力(供給)される電気信号としてのディジタル信号を物理量に変換して出力する変換部としての、物理量を出力するための物理量出力デバイスを、複数個含めることができる。
物理量入力デバイスとしては、例えば、ディジタルマイク部や、スイッチ部、センサ部等があり、物理量出力デバイスとしては、例えば、ドライバ部や、発光部等がある。
ディジタルマイク部は、例えば、物理量としての音響を、アナログの音響信号に変換するマイク、そのアナログの音響信号を増幅するアンプ、及び、増幅後のアナログの音響信号を、1ビット等のディジタルの音響信号にAD(Analog to Digital)変換(ΔΣ変調)するADC(Analog Digital Converter)を有し、物理量としての音響を集音して、対応するディジタルの音響信号に変換し、送受信処理部23に供給(出力)する。
スイッチ部は、例えば、ユーザによって押圧されるスイッチを有し、物理量としての、ユーザによるスイッチの押圧操作(圧力)を、電気信号としての、スイッチのオン又はオフを表す1ビットのディジタル信号(インピーダンス)に変換して、送受信処理部23に供給(出力)する。
センサ部は、例えば、温度(体温を含む)や、湿度、光、速度等の物理量をセンシングし、対応する電気信号を出力するセンサ、及び、センサが出力する電気信号をAD変換するADCを有し、温度等の物理量をセンシングして、対応するディジタル信号に変換し、送受信処理部23に供給(出力)する。
ドライバ部は、例えば、ディジタルの音響信号をDA(Digital to Analog)変換し、アナログの音響信号を出力するDAC(Digital to Analog Converter)、そのアナログの音響信号を増幅するアンプ、及び、増幅後の音響信号に対応する音響を出力するドライバ(スピーカ)を有し、送受信処理部23から供給(入力)される、電気信号としてのディジタルの音響信号を、物理量としての対応する音響に変換して出力する。
発光部は、例えば、赤外線等の光を発する発光デバイスを有し、送受信処理部23から供給される電気信号としてのディジタル信号を、物理量としての赤外線等の光に変換して出力する。
ここで、物理量入力デバイスや物理量出力デバイスは、その構成要素の一部又は全部を、ペリフェラルデバイス20(の送受信処理部23)に対して着脱可能なように構成することができる。
すなわち、例えば、マイク、アンプ、及び、ADCを有するディジタルマイク部は、マイクを、ペリフェラルデバイス20に着脱可能なように構成することができる。また、例えば、DAC、アンプ、及び、ドライバを有するドライバ部は、ドライバ、又は、ドライバとアンプを、ペリフェラルデバイス20に着脱可能なように構成することができる。
なお、プラグ21が、対応デバイスであるホストデバイス10のジャック11に挿入された場合には、送受信処理部13と23との間で、多重化通信線JL、ジャック11の端子J1、プラグ21の端子P1、及び、多重化通信線PLを介して、ディジタルの多重化データがやりとりされる。
送受信処理部13と23との間でやりとりされる多重化データには、記憶部17に記憶されたホストデバイス10のデバイス情報や、記憶部27に記憶されたペリフェラルデバイス20のデバイス情報、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20へのコマンド、I/F28rが出力するディジタル信号、I/F28rに供給(入力)されるディジタル信号等を含めることができる。
そして、制御部24は、多重化データから分離されるポストデバイス10のデバイス情報に基づいて、機能切り替え部25を制御することができる。
また、図1では、ホストデバイス10において、ジャック11の端子J1には、多重化通信線JLが接続され、多重化データの通信(以下、多重化通信ともいう)の機能が固定的に割り当てられている。さらに、ジャック11の端子J#Mは、グランドに接続され、したがって、端子J#Mには、グランドの機能が固定的に割り当てられている。
以上から、ホストデバイス10において、機能切り替え部15が機能を割り当てる対象の端子は、ジャック11の端子J1ないしJ#Nのうちの、端子J1及びJ#Mを除くN-2個の端子であるが、端子J1及びJ#Mも、機能切り替え部15が機能を割り当てる対象の端子とすることが可能である。
この点、ペリフェラルデバイス20のプラグ21の端子P1ないしP#Nについても、同様である。
図2は、図1の信号処理システムの動作の例を説明するフローチャートである。
ステップS1において、ホストデバイス10のジャック11と、ペリフェラルデバイス20のプラグ21とは、未接続の状態になっている。
ステップS2において、ユーザが、ジャック11への、プラグ21の挿入を開始する。ユーザが、ジャック11への、プラグ21の挿入を続行することで、ステップS3において、プラグ21がジャック11に完全に挿入された状態(プラグ21を、それ以上、ジャック11に挿入することができない状態)(以下、完挿状態ともいう)になる。
プラグ21が完挿状態になると、ジャック11の端子J#nとプラグ21の端子P#nとが(電気的に)接続される。
そして、ステップS11において、ホストデバイス10の対応検出部12は、ジャック11にプラグが挿入(以下、単に、接続ともいう)されたプラグデバイスが、対応デバイスであるかどうかを判定(検出)する。
すなわち、ペリフェラルデバイス20では、例えば、対応検出部22及び送受信処理部23からプラグ21の端子P1側を見たインピーダンス(又は、端子P1の電圧)に所定の変化が生じると、プラグ21がジャックに挿入されたとして、対応検出部22、又は、送受信処理部23は、所定の認証パターンPTNPの多重化データを、多重化通信線PL、及び、プラグ21の端子P1を介して送信する。
この認証パターンPTNPは、ジャック11の端子J1、及び、多重化通信線JLを介して、対応検出部12で受信される。
対応検出部12は、認証パターンPTNPを受信した場合、プラグデバイスが、対応デバイスであると判定し(プラグデバイスが、対応デバイスであることを検出し)、認証パターンPTNPを受信しなかった場合、プラグデバイスが、対応デバイスでないと判定する。
ステップS11において、プラグデバイスが、対応デバイスであると判定された場合、処理は、ステップS12に進み、送受信処理部13は、対応デバイスであるプラグデバイスとしてのペリフェラルデバイス20との間で、デバイス情報を多重化データに含めて送受信する。
すなわち、送受信処理部13は、制御部14を介して、記憶部17から、ホストデバイス10のデバイス情報を取得し、そのデバイス情報を、多重化データに含め、多重化通信線JL、ジャック11の端子J1、プラグ21の端子P1、及び、多重化通信線PLを介して、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23に送信する。
また、送受信処理部13は、後述するステップS22で、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23から、多重化通信線PL、プラグ21の端子P1、ジャック11の端子J1、及び、多重化通信線JLを介して送信されてくる、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を含む多重化データを受信する。
そして、ステップS13において、ホストデバイス10では、機能切り替え部15が、送受信処理部13で受信された多重化データに含まれるペリフェラルデバイス20のデバイス情報(から認識されるペリフェラルデバイス20の種類等)に基づいて、ジャック11の必要な端子J#nと、必要な機能ブロック16kとを接続することで、ジャック11の必要な端子J#nに対して、機能ブロック16kが有する機能を、ペリフェラルデバイス20用に提供するデバイス依存機能として割り当てる。
すなわち、送受信処理部13は、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23から受信した多重化データから、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を分離し、制御部14、及び、信号処理部18に供給する。
制御部14、又は、信号処理部18は、送受信処理部13からのペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、機能切り替え部15を制御し、これにより、機能切り替え部15では、ジャック11の1個以上の端子J#nそれぞれに対して、機能ブロック161ないし16Kが有する機能のうちの、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じた機能が割り当てられる。
また、信号処理部18は、送受信処理部13からのペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、実行する信号処理を決定し、その信号処理を開始する。
以上により、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に対して、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じた機能と信号処理とが提供される。
一方、ステップS11において、プラグデバイスが、対応デバイスでないと判定された場合、処理は、ステップS14に進み、対応検出部12は、機能切り替え部15を制御し、これにより、ジャック11のデフォルトの1個以上の所定数の端子J#nと、デフォルトの機能を有する機能ブロック16kとを接続させることで、ジャック11のデフォルトの端子J#nに対して、デフォルトの機能を割り当てる。
また、信号処理部18は、実行する信号処理として、デフォルトの信号処理を決定し、そのデフォルトの信号処理を開始する。
したがって、ホストデバイス10(のジャック11)に、対応デバイスでないプラグデバイスが接続された場合には、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に対して、デフォルトの機能と信号処理とが提供される。
また、プラグ21が完挿状態になると、ステップS21において、ペリフェラルデバイス20の対応検出部22は、プラグ21がジャックに挿入(以下、単に、接続ともいう)されたジャックデバイスが、対応デバイスであるかどうかを判定(検出)する。
すなわち、ホストデバイス10では、例えば、対応検出部12及び送受信処理部13からジャック11の端子J1側を見たインピーダンス(又は、端子J1の電圧)に所定の変化が生じると、ジャック11にプラグが挿入されたとして、対応検出部12、又は、送受信処理部13は、所定の認証パターンPTNJの多重化データを、多重化通信線JL、及び、ジャック11の端子J1を介して送信する。
この認証パターンPTNJは、プラグ21の端子P1、及び、多重化通信線PLを介して、対応検出部22で受信される。
対応検出部22は、認証パターンPTNJを受信した場合、ジャックデバイスが、対応デバイスであると判定し(ジャックデバイスが、対応デバイスであることを検出し)、認証パターンPTNJを受信しなかった場合、ジャックデバイスが、対応デバイスでないと判定する。
ステップS21において、ジャックデバイスが、対応デバイスであると判定された場合、処理は、ステップS22に進み、送受信処理部23は、対応デバイスであるジャックデバイスとしてのホストデバイス10との間で、デバイス情報を多重化データに含めて送受信する。
すなわち、送受信処理部23は、制御部24を介して、記憶部27から、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を取得し、そのデバイス情報を、多重化データに含め、多重化通信線PL、プラグ21の端子P1、ジャック11の端子J1、及び、多重化通信線JLを介して、ホストデバイス10の送受信処理部13に送信する。
また、送受信処理部23は、上述のステップS12で、ホストデバイス10の送受信処理部13から、多重化通信線JL、ジャック11の端子J1、プラグ21の端子P1、及び、多重化通信線PLを介して送信されてくる、ホストデバイス10のデバイス情報を含む多重化データを受信する。
そして、ステップS23において、ペリフェラルデバイス20では、機能切り替え部25が、送受信処理部23で受信された多重化データに含まれるホストデバイス10のデバイス情報(から認識される、ホストデバイス10の種類等)に基づいて、プラグ21の必要な端子P#nと、必要な機能ブロック26lとを接続することで、プラグ21の必要な端子P#nに対して、機能ブロック26lが有する機能を、ホストデバイス10用に提供するデバイス依存機能として割り当てる。
すなわち、送受信処理部23は、ホストデバイス10の送受信処理部13から受信した多重化データから、ホストデバイス10のデバイス情報を分離し、制御部24に供給する。
制御部24は、送受信処理部23からのホストデバイス10のデバイス情報に応じて、機能切り替え部25を制御し、これにより、機能切り替え部25では、プラグ21の1個以上の端子P#nそれぞれに対して、機能ブロック261ないし26Lが有する機能のうちの、ホストデバイス10のデバイス情報に応じた機能が割り当てられる。
その結果、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に対して、ホストデバイス10のデバイス情報に応じた機能が提供される。
一方、ステップS21において、ジャックデバイスが、対応デバイスでないと判定された場合、処理は、ステップS24に進み、対応検出部22は、機能切り替え部25を制御し、これにより、プラグ21のデフォルトの1個以上の所定数の端子P#nと、デフォルトの機能を有する機能ブロック26lとを接続させることで、プラグ21のデフォルトの端子P#nに対して、デフォルトの機能を割り当てる。
したがって、ペリフェラルデバイス20(のプラグ21)に、対応デバイスでないジャックデバイスが接続された場合には、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に対して、デフォルトの機能が提供される。
以上のように、ホストデバイス10は、ジャック11、及び、プラグデバイスが対応デバイスであるかどうかを検出する対応検出部12を有し、プラグデバイスが対応デバイスである場合に、多重化データを、ジャック11の端子J1を介して送信又は受信する一方、ジャック11の端子J1及びJ#M以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う。
また、ペリフェラルデバイス20は、プラグ21、物理量を電気信号に変換、又は、電気信号を物理量に変換する1個又は複数の変換部を含むI/F28r、及び、ジャックデバイスが対応デバイスであるかどうかを検出する対応検出部22を有し、ジャックデバイスが対応デバイスである場合に、多重化データを、プラグ21の端子P1を介して送信又は受信する一方、プラグ21の端子P1及びP#M以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う。
したがって、ジャックデバイスであるホストデバイス10と、プラグデバイスであるペリフェラルデバイス20との間で、多重化データの送受信を行いつつ、ジャック11やプラグ21の端子の電気的な機能を切り替えることができる。さらに、ジャック11の端子J#n、及び、プラグ21の端子P#nの有効活用を図ることができる。
また、ホストデバイス10では、そのホストデバイス10に接続されるペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、ジャック11の端子J#nに対して、機能を割り当てるので、ホストデバイス10に接続されるペリフェラルデバイス20に応じて、ジャック11の端子J#nに割り当てる機能を、柔軟(動的)に切り替えることができる。
同様に、ペリフェラルデバイス20でも、そのペリフェラルデバイス20に接続されるホストデバイス10のデバイス情報に応じて、プラグ21の端子P#nに対して、機能を割り当てるので、ペリフェラルデバイス20に接続されるホストデバイス10に応じて、プラグ21の端子P#nに割り当てる機能を、柔軟に切り替えることができる。
なお、ホストデバイス10のジャック11の端子J#nの数Nと、ペリフェラルデバイス20のプラグ21の端子P#nの数Nとは、必ずしも一致している必要はないが、ここでは、説明を簡単にするため、ジャック11の端子J#nの数Nとプラグ21の端子P#nの数Nとは、一致していることとする。
また、ジャック11の端子J#nの数N、及び、プラグ21の端子P#nの数Nと、機能ブロック16kの数Kや、機能ブロック26lの数Lとの関係は、特に限定されるものではない。機能ブロック16kの数Kと、機能ブロック26lの数Lとの関係も、特に限定されるものではない。
ここで、ホストデバイス10としては、例えば、携帯電話機や、スマートフォン、携帯型音楽プレーヤ、ディジタルカメラ、ノート型のPC(Personal Computer)等の、信号処理が可能な携帯機器を採用することができる。さらに、ホストデバイス10としては、例えば、タブレット端末や、据え置き型のPC、TV(テレビジョン受像機)等の、信号処理が可能な任意の機器を採用することができる。
ペリフェラルデバイス20としては、例えば、音響信号を、対応する音響に変換して出力する1個のドライバを有するヘッドセットや、1個以上のドライバ、及び、音響を集音して、対応する音響信号に変換する1個以上のマイクを有するヘッドセット等を採用することができる。
その他、ペリフェラルデバイス20としては、例えば、上述したような物理量入力デバイスや物理量出力デバイス等の、物理量を電気信号に変換する変換部や電気信号を物理量に変換する変換部を1個又は複数個有するデバイスを採用することができる。
なお、ペリフェラルデバイス20の変換部については、変換部は、ペリフェラルデバイス20に固定することもできるし、変換部の全部、又は、一部の構成要素を、ペリフェラルデバイス20に着脱可能なように構成することもできる。
以下、説明を分かりやすくするために、ホストデバイス10として、音楽プレーヤや電話機等の音響信号を処理する機器の機能を有するスマートフォンを採用するとともに、ペリフェラルデバイス20として、スマートフォンとしてのホストデバイス10に接続されるヘッドセットを採用し、そのようなホストデバイス10、及び、ペリフェラルデバイス20で構成される信号処理システムの具体例について説明する。
<信号処理システムの第1の具体例>
図3は、図1の信号処理システムの第1の具体例を示すブロック図である。
なお、図中、図1の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図3では、プラグ21として、例えば、5極3.5mmの多極単頭プラグが採用されるとともに、ジャック11として、その5極3.5mmの多極単頭プラグに対応する多極単頭ジャックが採用されている。
したがって、ジャック11は、5個(極)の端子J1ないしJ5を有し、プラグ21は、5個(極)の端子P1ないしP5を有する。そして、プラグ21がジャック11に完挿されたとき、ジャック11の端子J#nと、プラグ21の端子P#nとは、(電気的に)接続する。
また、図3では、ジャック11の5個の端子J1ないしJ5のうちの、端子J1が多重化通信線JLに接続され、端子J2がグランドに接続されている。そして、残りの端子J3ないしJ5が、機能切り替え部15に接続されている。
さらに、図3では、プラグ21の5個の端子P1ないしP5のうちの、端子P1が多重化通信線PLに接続され、端子P2がグランドに接続されている。そして、残りの端子P3ないしP5が、機能切り替え部25に接続されている。
以下、多重化通信線JL及びPLに接続されてる端子J1及びP1を、それぞれ、通信端子J1及びP1ともいい、グランドに接続されている端子J2及びP2を、それぞれ、GND端子J2及びP2ともいう。
ここで、既存のヘッドセットの中には、L(Left)及びR(Right)チャンネルの音響を出力するL及びRチャンネルの(2個の)ドライバ(スピーカ)用の端子、L及びRチャンネルの音響を集音するL及びRチャンネルの(2個の)マイク用の端子、及び、GND端子が設けられた、5極3.5mmの多極単頭プラグを有するヘッドセットがある。
プラグ21としては、上述のような既存のヘッドセットが有する5極の多極単頭プラグと同一構造のプラグを採用することができ、ジャック11としては、上述のような既存のヘッドセットが有する5極の多極単頭プラグに対応する5極の多極単頭ジャックを採用することができる。
この場合、プラグ21は、5極の(多極単頭プラグを有する)既存のヘッドセットを使用することができる、既存の音楽プレーヤ等のジャックデバイスのジャック(5極の多極単頭ジャック)に挿入することができる。また、ジャック11には、5極の既存のヘッドセットのプラグ(5極の多極単頭プラグ)を挿入することができる。
なお、プラグ21は、既存のヘッドセットが有する5極の多極単頭プラグと同一のプラグに限定されるものではなく、さらに、5極のプラグに限定されるものではない。すなわち、プラグ21としては、例えば、3極や4極のプラグや、6極以上のプラグを採用することができる。ジャック11についても、同様である。
また、図3では(上述の図1や後述する図でも同様)、図を簡略化するため、プラグ21が、ペリフェラルデバイス20の本体に、いわば直接設けられているが、プラグ21は、ケーブルを介して、ペリフェラルデバイス20の本体に接続することができる。さらに、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20とは、一端に、プラグ21と同様のプラグが設けられ、他端に、ジャック11と同様のジャックが設けられたケーブルを介して接続することができる。
ここで、既存のヘッドセットが有する5極の(多極単頭)プラグ(そのプラグに対応する5極のジャックも同様)の5極(個)の端子は、例えば、L及びRチャンネルのドライバに供給する音響信号用の端子(以下、それぞれを、Lドライバ端子、及び、Rドライバ端子ともいう)、L及びRチャンネルのマイクから出力される音響信号用の端子(以下、それぞれを、Lマイク端子、及び、Rマイク端子ともいう)、並びに、グランドに接続されるGND端子になっている。
既存のヘッドセットの中には、例えば、5極のプラグのLドライバ端子、Rドライバ端子、Lマイク端子、Rマイク端子、及び、GND端子のうちの、Lマイク端子及びRマイク端子に代えて、モノラルのマイクから出力される音響信号用のモノラルマイク端子が設けられた4極の(多極単頭)プラグ(例えば、プラグの先頭から、Lドライバ端子、Rドライバ端子、GND端子、及び、モノラルマイク端子が設けられたCTIA4極のプラグ)を有するヘッドセットがある。
さらに、既存のヘッドセットの中には、例えば、5極のプラグのLドライバ端子、Rドライバ端子、Lマイク端子、Rマイク端子、及び、GND端子のうちの、Lマイク端子及びRマイク端子がない3極の(多極単頭)プラグを有するヘッドセットがある。
5極のプラグ21は、4極のプラグに対応する4極のジャックに挿入した場合に、GND端子P2が、4極のジャックのGND端子に接続されるとともに、4極のジャックのLドライバ端子、Rドライバ端子、及び、モノラルマイク端子が、それぞれ、端子P1及びP3ないしP5の中の重複しない1個に接続され、かつ、5極のプラグ21の端子P1ないしP5の任意の2個どうしや、4極ジャックのLドライバ端子、Rドライバ端子、及び、モノラルマイク端子の任意の2個どうしがショートしないように構成することができる。
さらに、5極のプラグ21は、3極のプラグに対応する3極のジャックに挿入した場合に、GND端子P2が、3極のジャックのGND端子に接続されるとともに、3極のジャックのLドライバ端子及びRドライバ端子が、それぞれ、端子P1及びP3ないしP5の中の重複しない1個に接続され、かつ、5極のプラグ21の端子P1ないしP5の任意の2個どうしや、3極ジャックのLドライバ端子及びRドライバ端子どうしがショートしないように構成することができる。
以上の点、ジャック11についても、同様である。
図3では、ホストデバイス10の機能ブロック161ないし16Kとして、5個の機能ブロック161ないし165が設けられている。
5個の機能ブロック161ないし165のうちの、機能ブロック161は、例えば、上述したアナログ音響出力機能を有する。したがって、機能ブロック161は、信号処理部18から供給されるディジタルの音響信号のDA変換を行い、必要に応じて増幅して、その結果得られるアナログの音響信号を、機能切り替え部15側に出力する。
また、機能ブロック162は、例えば、上述したアナログ音響入力機能を有する。したがって、機能ブロック16 2 は、例えば、抵抗でプルアップされた信号線であって、かつ、一端が機能切り替え部15に接続され、他端が信号処理部18に接続された信号線を有し、機能切り替え部15側から供給されるアナログの音響信号を、プルアップされた信号線を介して、信号処理部18に供給(伝送)する。
機能ブロック163ないし165は、それぞれ、所定の機能a,b,cを有する。機能aないしcのうちの1個である、例えば、機能cは、例えば、上述した電源機能とすることができる。
また、図3では、ペリフェラルデバイス20の機能ブロック261ないし26Kとして、5個の機能ブロック261ないし265が設けられている。
5個の機能ブロック261ないし265のうちの、機能ブロック261は、例えば、上述したアナログ音響出力機能を有する。したがって、機能ブロック261は、ドライバを有し、機能切り替え部25側から供給されるアナログの音響信号に対応する音響を出力する。なお、機能ブロック261には、モノラルの音響を出力する1個のドライバ、又は、Lチャンネル、及び、Rチャンネルの音響を出力する2個のドライバを設けることができる。
また、機能ブロック262は、例えば、上述したアナログ音響入力機能を有する。したがって、機能ブロック262は、マイクを有し、音響を集音して、対応するアナログの音響信号を、機能切り替え部25側に出力する。
機能ブロック263ないし265は、それぞれ、所定の機能a,b,cを有する。機能aないしcのうちの1個である、例えば、機能cは、上述したように、電源機能とすることができる。
なお、例えば、ホストデバイス10の機能ブロック163と、ペリフェラルデバイス20の機能ブロック263とは、いずれも、機能aを有するが、ここでは、機能ブロック163及び263は、電気的に接続された状態で、全体として、機能aを提供することとする。他の機能ブロック16i及び26iも同様である。
図3では、機能切り替え部15において、アナログ音響出力機能を有する機能ブロック161と、ジャック11の端子J3ないしJ5のうちの端子J#nとが接続されるとともに、機能切り替え部25において、アナログ音響出力機能を有する機能ブロック261と、プラグ21の端子P3ないしP5のうちの端子P#nが接続されることにより、機能ブロック161と機能ブロック261とが電気的に接続され、アナログ音響出力機能が提供される。
すなわち、機能ブロック161が出力するディジタルの音響信号が、機能切り替え部15、ジャック11の端子J#n、プラグ21の端子P#n、及び、機能切り替え部25を介して、機能ブロック261に供給され、機能ブロック261のドライバから、機能ブロック161が出力するディジタルの音響信号に対応する音響が出力される。
また、機能切り替え部15において、アナログ音響入力機能を有する機能ブロック162と、ジャック11の端子J3ないしJ5のうちの端子J#nとが接続されるとともに、機能切り替え部25において、アナログ音響入力機能を有する機能ブロック262と、プラグ21の端子P3ないしP5のうちの端子P#nが接続されることにより、機能ブロック162と機能ブロック262とが電気的に接続され、アナログ音響入力機能が提供される。
すなわち、機能ブロック262において、マイクで集音された、例えば、ユーザの音声等の音響に対応するアナログの音響信号が、機能切り替え部25、プラグ21の端子P#n、ジャック11の端子J#n、及び、機能切り替え部15を介して、機能ブロック262に供給され、信号処理部18に伝送される。
信号処理部18では、以上のようにして供給(伝送)されるアナログの音響信号が、例えば、DA変換されて記録され、あるいは、スマートフォンとしてのホストデバイス10の電話の音声信号として送信される。
また、機能切り替え部15において、機能bを有する機能ブロック164と、ジャック11の端子J3ないしJ5のうちの端子J#nとが接続されるとともに、機能切り替え部25において、機能bを有する機能ブロック264と、プラグ21の端子P3ないしP5のうちの端子P#nが接続されることにより、機能ブロック164と機能ブロック264とが電気的に接続され、機能bが提供される。
同様に、機能切り替え部15において、機能cを有する機能ブロック165と、ジャック11の端子J3ないしJ5のうちの端子J#nとが接続されるとともに、機能切り替え部25において、機能cを有する機能ブロック265と、プラグ21の端子P3ないしP5のうちの端子P#nが接続されることにより、機能ブロック165と機能ブロック265とが電気的に接続され、機能cが提供される。
図3では、ペリフェラルデバイス20のI/F281ないし28Rとして、ディジタルマイク部281、スイッチ部282、及び、GPIOデバイス部283が設けられている。
ディジタルマイク部281は、音響を、アナログの音響信号に変換するマイク、そのアナログの音響信号を増幅するアンプ、及び、増幅後のアナログの音響信号をディジタルの音響信号にAD変換するADCを有し、音響を集音して、対応するディジタルの音響信号に変換し、送受信処理部23に供給(出力)する。
なお、ディジタルマイク部281では、音響を、ディジタルの音響信号に変換する変換部としての、マイク、アンプ、及び、ADCのセット(以下、ディジタルマイクセットともいう)を、複数セット設け、その複数セットのディジタルマイクセットで得られる複数チャンネルの音響信号を、多重化データに含める信号として、送受信処理部23に供給することができる。
スイッチ部282は、ユーザによって押圧されるスイッチを有し、物理量としての、ユーザによるスイッチの押圧操作(圧力)を、電気信号としての、スイッチのオン又はオフを表す1ビットのディジタル信号(インピーダンス)に変換して、送受信処理部23に供給(出力)する。
なお、スイッチ部282についても、ディジタルマイク部281と同様に、複数のスイッチを設け、その複数のスイッチそれぞれのオン又はオフを表す複数ビットのディジタル信号を、送受信処理部23に供給することができる。
GPIOデバイス部283は、GPIO経由でディジタル信号をやりとりすることができるデバイスを有し、送受信処理部23との間で、GPIOに従ったディジタル信号のやりとりを行う。
ここで、スマートフォンとしてのホストデバイス10は、図示せぬバッテリを内蔵し、そのバッテリから電源の供給を受けて動作することとする。また、ホストデバイス10では、例えば、バッテリによる電源によって、多重化通信線JLがプルアップされていることとする。
以上のように構成される図3の信号処理システムでは、ユーザが、プラグ21をジャック11に挿入し、プラグ21が完挿状態になると、すなわち、ジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ接続されると、スマートフォンとしてのホストデバイス10において、多重化通信線JLをプルアップしている図示せぬ電源から、ジャック11の端子J1、及び、プラグ21の端子P1を介して、ヘッドセットとしてのペリフェラルデバイス20の多重化通信線PL上に、多重化通信(送受信処理部13と23との間での多重化データの通信)に必要な電力が供給され、ペリフェラルデバイス20は、その電力を電源として、多重化通信を行うことが可能な状態となる。
ここで、ホストデバイス10から、ペリフェラルデバイス20の多重化通信線PL上に供給される電力は、例えば、多重化通信に関する処理を行うのに必要最小限の電力、又は、その必要最小限の電力に多少のマージンを加えた小電力であり、そのため、その小電力は、多重化通信に関する処理とは別の処理(を行うブロック)の電源とすることはできないこととする。すなわち、ペリフェラルデバイス20において、多重化通信に関する処理とは別に、電源を必要とする処理を行うには、ホストデバイス10から、ペリフェラルデバイス20の多重化通信線PL上に供給される電力とは別に、ペリフェラルデバイス20に電力を供給する必要があることとする。
なお、ペリフェラルデバイス20には、例えば、図示せぬバッテリ等の電源を内蔵させ、その電源から、必要な電力の供給を受けることができる。この場合、ペリフェラルデバイス20は、ホストデバイス10から電源となる電力の供給を受ける必要はない。
プラグ21が完挿状態になると、送受信処理部13は、所定の認証パターンPTNJの多重化データを、多重化通信線JL、及び、ジャック11の端子J1を介して送信する。
この認証パターンPTNJは、プラグ21の端子P1、及び、多重化通信線PLを介して、対応検出部22で受信される。
対応検出部22は、認証パターンPTNJを受信することにより、プラグ21が挿入されたジャックデバイスが、対応デバイスであることを検出し、その検出結果を表す検出情報を、送受信処理部23に供給する。
送受信処理部23は、プラグ21が完挿状態になり、対応検出部22から、プラグ21が挿入されたジャックデバイスが対応デバイスである旨の検出情報が供給されると、所定の認証パターンPTNPの多重化データを、多重化通信線PL、及び、プラグ21の端子P1を介して送信する。
この認証パターンPTNPは、ジャック11の端子J1、及び、多重化通信線JLを介して、対応検出部12で受信される。
対応検出部12は、認証パターンPTNPを受信することにより、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスが、対応デバイスであることを検出し、その検出結果を表す検出情報を、送受信処理部13に供給する。
送受信処理部13は、対応検出部12から、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスが、対応デバイスである旨の検出情報が供給されると、制御部14を介して、記憶部17から、ホストデバイス10のデバイス情報を取得し、そのデバイス情報を、多重化データに含め、多重化通信線JL、ジャック11の端子J1、プラグ21の端子P1、及び、多重化通信線PLを介して、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23に送信する。
送受信処理部23は、ホストデバイス10の送受信処理部13から送信されてくる、ホストデバイス10のデバイス情報を含む多重化データを受信し、その多重化データから、ホストデバイス10のデバイス情報を分離して、制御部24に供給する。
制御部24は、送受信処理部23からのホストデバイス10のデバイス情報に応じて、機能切り替え部25を制御し、これにより、機能切り替え部25では、プラグ21の端子P3ないしP5のうちの1個以上の端子P#nそれぞれに対して、機能ブロック261ないし265が有する機能のうちの、ホストデバイス10のデバイス情報に応じた機能が割り当てられる。
また、送受信処理部23は、制御部24を介して、記憶部27から、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を取得し、そのデバイス情報を、多重化データに含め、多重化通信線PL、プラグ21の端子P1、ジャック11の端子J1、及び、多重化通信線JLを介して、ホストデバイス10の送受信処理部13に送信する。
送受信処理部13は、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23から送信されてくる、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を含む多重化データを受信し、その多重化データから、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を分離して、制御部14、及び、信号処理部18に供給する。
制御部14、又は、信号処理部18は、送受信処理部13からのペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、機能切り替え部15を制御し、これにより、機能切り替え部15では、ジャック11の端子J3ないしJ5のうちの1個以上の端子J#nそれぞれに対して、機能ブロック161ないし165が有する機能のうちの、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じた機能が割り当てられる。
また、信号処理部18は、送受信処理部13からのペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、実行する信号処理を決定し、その信号処理を開始する。
さらに、ホストデバイス10の送受信処理部13と、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23との間では、多重化通信線JL、ジャック11の端子J1、プラグ21の端子P1、及び、多重化通信線PLを介して、必要な多重化データが送受信される。
ホストデバイス10の送受信処理部13から、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23に送信される多重化データには、例えば、ペリフェラルデバイス20に対するコマンドや、GPIOデバイス部283に供給(入力)するデータ等を含めることができる。
ここで、ペリフェラルデバイス20に対するコマンドによれば、ホストデバイス10は、ペリフェラルデバイス20を制御することや、ペリフェラルデバイス20のステータスを認識すること等ができる。
ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23から、ホストデバイス10の送受信処理部13に送信される多重化データには、ディジタルマイク部281で集音された音響に対応するディジタルの音響信号や、スイッチ部282の操作に対応するディジタル信号、GPIOデバイス部283が出力するデータ、ホストデバイス10の送受信処理部13からのコマンドに対する応答等を含めることができる。
ここで、図3において、ホストデバイス10では、制御部14、又は、信号処理部18が、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に基づき、例えば、ペリフェラルデバイス20が、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcを有することを認識する。
ホストデバイス10は、ペリフェラルデバイス20と同様に、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcを有するので、制御部14、又は、信号処理部18は、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcを、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20とで共通して有する共通機能として認識する。
さらに、制御部14、又は、信号処理部18は、共通機能の中から、ジャック11の端子J3ないしJ5の1個以上の端子に割り当てる機能を、割り当て機能として選択するとともに、その割り当て機能を割り当てる端子J#nを、割り当て端子J#nとして選択する。
そして、制御部14、又は、信号処理部18は、割り当て機能を有する機能ブロック16kと、その割り当て機能を割り当てる端子として選択したジャック11の割り当て端子J#nとを接続するように、機能切り替え部15を制御する。
機能切り替え部15は、制御部14、又は、信号処理部18の制御に従い、割り当て機能を有する機能ブロック16kとジャック11の割り当て端子J#nとを接続することで、割り当て機能を、ジャック11の割り当て端子J#nに割り当てる。
ペリフェラルデバイス20でも、ホストデバイス10と同様に、制御部24は、ホストデバイス10のデバイス情報に基づき、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcを、共通機能として認識する。
さらに、制御部24は、共通機能の中から、プラグ21の端子P3ないしP5の1個以上の端子に割り当てる機能を、割り当て機能として選択するとともに、その割り当て機能を割り当てる端子P#nを、割り当て端子P#nとして選択する。
そして、制御部24は、割り当て機能を有する機能ブロック26lと、その割り当て機能を割り当てる端子として選択したプラグ21の割り当て端子P#nとを接続するように、機能切り替え部25を制御する。
機能切り替え部25は、制御部24の制御に従い、割り当て機能を有する機能ブロック26lとプラグ21の割り当て端子P#nとを接続することで、割り当て機能を、プラグ21の割り当て端子P#nに割り当てる。
ここで、ジャック11の端子J#n、及び、プラグ21の端子P#nの引数nを、端子番号というとともに、プラグ21がジャック11に完挿されたときに、同一の端子番号nどうしの端子J#n及びP#nが接続されることとすると、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、ある機能xに対しては、同一の端子番号の端子J#n及びP#nが、割り当て端子J#n及びP#nとして選択される。
これにより、同一の機能xを有する機能ブロック16k及び26lどうしが、機能切り替え部15、ジャック11の割り当て端子J#n、プラグ21の割り当て端子P#n、及び、機能切り替え部25を介して接続され、機能xが提供される。
なお、例えば、ある機能xに対して、割り当て端子J#n及びP#nとして選択する端子J#n及びP#nの端子番号nをあらかじめ決めておくことにより、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、ある機能xに対して、同一の端子番号の端子J#n及びP#nを、割り当て端子J#n及びP#nとして選択することができる。
また、例えば、ホストデバイス10において、ある機能xに対して割り当てた割り当て端子J#nの端子番号nを、多重化データに含めて、ペリフェラルデバイス20に送信し、ペリフェラルデバイス20において、ホストデバイス10からの多重化データに含まれる端子番号nと同一の端子番号nの端子P#nを、機能xに対する割り当て端子P#nとして選択することでも、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、ある機能xに対して、同一の端子番号の端子J#n及びP#nを、割り当て端子J#n及びP#nとして選択することができる。
図3では、ジャック11の端子J1及びプラグ21の端子P1は、多重化通信の機能に、固定的に割り当てられ、ジャック11の端子J2及びプラグ21の端子P2は、GNDに固定的に接続されているため、ジャック11の端子J3及びプラグ21の端子P3の端子セット(以下、端子セット(J3,P3)とも記載する)、端子セット(J4,P4)、及び、端子セット(J5,P5)の3個の端子セットに、1個ずつの、合計で3個の機能を割り当てることができる。
但し、多重化通信の機能が割り当てられている端子セット(J1,P1)については、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20の間で、デバイス情報の送受信が完了した後は、多重化通信の機能に代えて、他の機能を割り当てることができる。
また、機能切り替え部15及び25において、3個の端子セット(J3,P3)、(J4,P4)、及び、(J5,P5)に、機能の割り当てを行うこととすると、その3個の端子セット(J3,P3)ないし(J5,P5)に割り当てることができる機能は、最大で、3個の機能である。
一方、図3のホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20は、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcの、合計で5個の機能を有する。そのため、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20では、その5個の機能の中から、最大で、3個の機能が、割り当て機能として選択されるとともに、3個の端子セット(J3,P3)ないし(J5,P5)の中から、割り当て機能と同一の数の端子セットが、割り当て端子セットとして選択され、割り当て機能が、割り当て端子セットに割り当てられる。
例えば、ホストデバイス10では、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcから、アナログ音響出力機能、及び、アナログ音響入力機能の2個の機能が、割り当て機能として選択されるとともに、ジャック11の端子J3ないしJ5から、割り当て機能の数と同一の数の端子J3及びJ4が、割り当て端子として選択される。そして、例えば、アナログ音響出力機能が、割り当て端子J3に割り当てられるとともに、アナログ音響入力機能が、割り当て端子J4に割り当てられる。
この場合、ペリフェラルデバイス20では、ホストデバイス10と同様に、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcから、アナログ音響出力機能、及び、アナログ音響入力機能の2個の機能が、割り当て機能として選択されるとともに、プラグ21の端子P3及びP4が、割り当て端子として選択され、アナログ音響出力機能が、割り当て端子P3に割り当てられるとともに、アナログ音響入力機能が、割り当て端子P4に割り当てられる。
なお、この場合、端子セット(J5,P5)については、機能aないしcの中の1つを割り当てることもできるし、機能を割り当てないこともできる。
また、例えば、ホストデバイス10では、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcから、機能aないしcの3個の機能を、割り当て機能として選択するとともに、ジャック11の端子J3ないしJ5から、割り当て機能の数と同一の数である3個の端子J3ないしJ5を、割り当て端子として選択し、割り当て機能aないしcを、割り当て端子J3ないしJ5に、それぞれ割り当てることができる。
この場合、ペリフェラルデバイス20では、ホストデバイス10と同様に、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcから、機能aないしcの3個の機能が、割り当て機能として選択されるとともに、プラグ21の端子P3ないしP5が、割り当て端子として選択され、割り当て機能aないしcが、割り当て端子P3ないしP5に、それぞれ割り当てられる。
上述のように、ホストデバイス10やペリフェラルデバイス20が、割り当て機能として選択することができる機能(共通機能)として、複数個の機能を有する場合には、例えば、ユーザに、その旨を、画像や音声等によって報知し、ユーザに、割り当て機能として選択する機能を指定してもらうことができる。
又は、例えば、各機能について、割り当て機能として選択する優先順位を、デバイス情報に含めておき、優先順位順に、機能を割り当てることができる端子の数だけの機能を、割り当て機能として選択することができる。
なお、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、共通機能となる機能がない場合には、ユーザに、その旨を、画像や音声等によって報知することができる。
また、例えば、機能cが、上述した電源機能であり、その電源機能が割り当て機能として選択され、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源を供給する場合には、ペリフェラルデバイス20では、ホストデバイス10のデバイス情報に基づいて認識される、ホストデバイス10の種類や型式に応じて、電源となる電流の供給量を設定することができる。
ここで、図3のペリフェラルデバイス20では、ディジタルマイク部281で環境音を集音し、その環境音に対応するディジタルの音響信号を、多重化データに含めて、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23から、ホストデバイス10の送受信処理部13に送信することができる。この場合、ホストデバイス10では、多重化データに含まれる環境音に対応するディジタルの音響信号が、送受信処理部13から信号処理部18に供給される。
一方、例えば、いま、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、少なくとも、アナログ音響出力機能が、割り当て機能として選択されていることとすると、上述したように、アナログ音響出力機能を有する機能ブロック161では、信号処理部18から供給される音響信号が、機能切り替え部15、ジャック11、プラグ21、及び、機能切り替え部25を介して、ペリフェラルデバイス20のアナログ音響出力機能を有する機能ブロック261に供給され、機能ブロック261のドライバにおいて、対応するアナログ音響が出力される。
この場合、信号処理部18では、アナログ音響出力機能を有する機能ブロック161に供給する音響信号に対して、多重化データに含まれる環境音に対応する音響信号を用いたNC(Noise Reduction)処理を、信号処理として施して、機能ブロック161に供給することができる。
この信号処理部18での信号処理としてのNC処理については、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に、機能ブロック261が有するドライバや、ディジタルマイク部281が有するマイクの特性の情報を含めておき、そのデバイス情報に含まれる特性の情報に基づいて、NC処理で行われるフィルタリングのフィルタ係数を決定することができる。
この場合、機能ブロック261が有するドライバや、ディジタルマイク部281が有するマイクの特性に応じて、効果的なNC処理を行うことができる。
以上のように、対応デバイスであるホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20によれば、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じた機能と信号処理とを提供することができる。
なお、ホストデバイス10では、対応検出部12において、プラグデバイスが、対応デバイスでないことが検出された場合、機能切り替え部15は、ホストデバイス10が有する機能の中から、1個以上のデフォルトの機能が、割り当て機能として選択されるとともに、ジャック11の端子J#nの中から、1個以上の(割り当て機能の数と同一の数の)デフォルトの端子が、割り当て端子として選択され、割り当て機能としてのデフォルトの機能が、ジャック11の割り当て端子としてのデフォルトの端子に割り当てられる。
例えば、スマートフォンとしてのホストデバイス10では、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcのうちの、アナログ音響出力機能が、デフォルトの機能として、あらかじめ設定されており、ジャック11の割り当て端子としてのデフォルトの端子に割り当てられる。
ジャック11のデフォルトの端子は、例えば、対応デバイスでない、3極や4極のプラグを有する既存のプラグデバイスとしてのヘッドセット等のプラグが、ジャック11に挿入されたときに、その既存のヘッドセットのプラグの、ドライバ(スピーカ)に接続されている端子と接続されるようになっている。
したがって、対応デバイスでない既存のヘッドセットのプラグが、ジャック11に挿入された場合には、スマートフォンとしてのホストデバイス10において、デフォルトの機能であるアナログ音響出力機能を有する機能ブロック161が出力する音響信号は、機能切り替え部15、及び、ジャック11を介して、既存のヘッドセットのドライバに供給され、対応する音響が出力される。
以上のように、ホストデバイス10は、対応デバイスでない既存のヘッドセットが接続された場合であっても、その既存のヘッドセットとともに使用することができるという、いわゆる後方互換性を有する。
同様に、ペリフェラルデバイス20も、後方互換性を有する。
すなわち、ペリフェラルデバイス20では、対応検出部22において、ジャックデバイスが、対応デバイスでないことが検出された場合、機能切り替え部25は、ペリフェラルデバイス20が有する機能の中から、1個以上のデフォルトの機能が、割り当て機能として選択されるとともに、プラグ21の端子P#nの中から、1個以上の(割り当て機能の数と同一の数の)デフォルトの端子が、割り当て端子として選択され、割り当て機能としてのデフォルトの機能が、プラグ21の割り当て端子としてのデフォルトの端子に割り当てられる。
例えば、ヘッドセットとしてのペリフェラルデバイス20では、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcのうちの、アナログ音響出力機能が、デフォルトの機能として、あらかじめ設定されており、プラグ21の割り当て端子としてのデフォルトの端子に割り当てられる。
プラグ21のデフォルトの端子は、例えば、対応デバイスでない、3極や4極のジャックを有する既存のジャックデバイスとしてのスマートフォンのジャックに、プラグ21が挿入されたときに、その既存のスマートフォンのジャックの、音響信号が出力される端子と接続されるようになっている。
したがって、対応デバイスでない既存のスマートフォンのジャックに、プラグ21が挿入された場合には、ヘッドセットとしてのペリフェラルデバイス20において、既存のスマートフォンのジャックの端子から出力される音響信号は、プラグ21、及び、機能切り替え部25を介して、デフォルトの機能であるアナログ音響出力機能を有する機能ブロック261に供給され、対応する音響が出力される。
以上のように、ペリフェラルデバイス20は、対応デバイスでない既存のスマートフォンに接続された場合であっても、その既存のスマートフォンとともに使用することができる後方互換性を有する。
なお、スマートフォンとしてのホストデバイス10では、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcのうちの、アナログ音響出力機能の他、アナログ音響入力機能も、デフォルトの機能として設定することができる。
この場合、ホストデバイス10では、アナログ音響入力機能が割り当てられるデフォルトの端子としては、対応デバイスでない、4極のプラグを有する既存のプラグデバイスとしてのヘッドセットのプラグが、ジャック11に挿入されたときに、その既存のヘッドセットのプラグの、ヘッドセットが有するマイクに接続されている端子と接続される端子が採用される。
したがって、対応デバイスでない既存のヘッドセットの4極のプラグが、ジャック11に挿入された場合には、スマートフォンとしてのホストデバイス10において、既存のヘッドセットのマイクで集音された音響に対応する音響信号は、ジャック11、及び、機能切り替え部15を介して、デフォルトの機能であるアナログ音響入力機能を有する機能ブロック162に供給され、さらに、信号処理部18に供給されて処理される。
以上により、対応デバイスでない既存のヘッドセットの4極のプラグが、ジャック11に挿入された場合に、その4極のプラグを有する既存のヘッドセットのマイクを使用することができる。
同様に、ヘッドセットとしてのペリフェラルデバイス20では、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcのうちの、アナログ音響出力機能の他、アナログ音響入力機能も、デフォルトの機能として設定することができる。
この場合、ペリフェラルデバイス20では、アナログ音響入力機能が割り当てられるデフォルトの端子としては、対応デバイスでない、4極のジャックを有する既存のジャックデバイスとしてのスマートフォンのジャックに、プラグ21が挿入されたときに、その既存のスマートフォンのジャックの、音声入力用の端子と接続される端子が採用される。
したがって、対応デバイスでない既存のスマートフォンの4極のジャックに、プラグ21が挿入された場合には、ヘッドセットとしてのペリフェラルデバイス20において、デフォルトの機能であるアナログ音声入力機能を有する機能ブロック262で集音された音響に対応する音響信号は、機能切り替え部25、及び、プラグ21を介して、既存のスマートフォンに入力される。
以上により、対応デバイスでない既存のスマートフォンの4極のジャックに、プラグ21が挿入された場合に、4極のジャックを有する既存のスマートフォンに、機能ブロック262で集音された音響に対応する音響信号を入力(供給)し、処理することができる。
<信号処理システムの第2の具体例>
図4は、図1の信号処理システムの第2の具体例を示すブロック図である。
なお、図中、図3の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図4において、ホストデバイス10は、ジャック11、対応検出部12、送受信処理部13、制御部14、機能ブロック163ないし165、及び、信号処理部18を有する点で、図3の場合と共通する。
但し、図4のホストデバイス10は、機能切り替え部15、並びに、機能ブロック161及び162を有していない点で、図3の場合と相違する。
さらに、図4のホストデバイス10は、機能ブロック163ないし165が、ジャック11の端子J3ないしJ5に、それぞれ、固定的に接続されている点で、機能ブロック163ないし165それぞれを接続するジャック11の端子J#nを切り替えることができる図3の場合と相違する。
また、図4において、ペリフェラルデバイス20は、プラグ21、対応検出部22、送受信処理部23、制御部24、機能切り替え部25、機能ブロック261ないし265、ディジタルマイク部281、スイッチ部282、及び、GPIOデバイス部283を有する点で、図3の場合と共通する。
但し、図4のペリフェラルデバイス20は、記憶部27を有していない点で、図3の場合と相違する。
以上のように、図4では、ホストデバイス10が、機能切り替え部15を有しておらず、機能ブロック163ないし165が、ジャック11の端子J3ないしJ5に、それぞれ、固定的に接続されているため、ジャック11の端子J#nに割り当てる機能を切り替えることはできない。
したがって、ホストデバイス10では、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、ジャック11の端子J#nに割り当てる機能を切り替えることができないため、ペリフェラルデバイス20は、デバイス情報を記憶する記憶部27を有していない。
そのため、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20には、ホストデバイス10のデバイス情報が送信されるが、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10には、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報は、送信されない。
また、ホストデバイス10は、機能ブロック161及び162を有していないので、機能ブロック161が有するアナログ音声出力機能、及び、機能ブロック162が有するアナログ音声入力機能を有していない。
但し、ホストデバイス10は、機能ブロック163ないし165を有するので、その機能ブロック163ないし165がそれぞれの機能aないしcを有している。
そのため、ホストデバイス10の記憶部17には、機能aないしcを有する旨の情報を含むホストデバイス10のデバイス情報が記憶されている。なお、ホストデバイス10のデバイス情報には、機能aないしcが割り当てられているジャック11の端子J#nの情報(例えば、端子番号)も含まれる。
以上のように構成される信号処理システムでは、プラグ21がジャック11に挿入されると、図3の場合と同様に、対応検出部12において、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスとしてのペリフェラルデバイス20が対応デバイスであることが検出されるとともに、対応検出部22において、プラグ21がジャックに挿入されたジャックデバイスとしてのホストデバイス10が対応デバイスであるであることが検出され、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間で、多重化データを送受信する多重化通信が開始される。
多重化通信では、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、ホストデバイス10のデバイス情報を含む多重化データが送信される。
ペリフェラルデバイス20では、制御部24が、ホストデバイス10のデバイス情報に基づき、ホストデバイス10が機能aないしcを有することと、その機能aないしcが割り当てられているジャック11の端子J#nの端子番号を認識する。
そして、制御部24は、ホストデバイス10のデバイス情報から認識した情報に基づき、ペリフェラルデバイス20が有するアナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcのうちの、ホストデバイス10との共通機能である機能aないしcを、その機能aないしcが割り当てられているジャック11の端子J#nと同一の端子番号のプラグ21の端子P#nに割り当てる。
その結果、ホストデバイス10の機能aを有する機能ブロック163とペリフェラルデバイス20の機能aを有する機能ブロック263、ホストデバイス10の機能bを有する機能ブロック164とペリフェラルデバイス20の機能bを有する機能ブロック264、及び、ホストデバイス10の機能cを有する機能ブロック165とペリフェラルデバイス20の機能cを有する機能ブロック265が、ジャック11、プラグ21、及び、機能切り替え部25を介して、それぞれ接続され、これにより、機能aないしcが提供される。
なお、図4の信号処理システムにおいて、機能切り替え部15を有しないホストデバイス10は、後方互換性を有しないが、機能切り替え部25を有するペリフェラルデバイス20は、後方互換性を有する。
<信号処理システムの第3の具体例>
図5は、図1の信号処理システムの第3の具体例を示すブロック図である。
なお、図中、図3の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図5において、ペリフェラルデバイス20は、プラグ21、対応検出部22、送受信処理部23、制御部24、機能ブロック261ないし263、記憶部27、ディジタルマイク部281、スイッチ部282、及び、GPIOデバイス部283を有する点で、図3の場合と共通する。
但し、図5のペリフェラルデバイス20は、機能切り替え部25、並びに、機能ブロック264及び265を有していない点で、図3の場合と相違する。
さらに、図5のペリフェラルデバイス20は、機能ブロック261ないし263が、プラグ21の端子P3ないしP5に、それぞれ、固定的に接続されている点で、機能ブロック261ないし263それぞれを接続するプラグ21の端子P#nを切り替えることができる図3の場合と相違する。
また、図5において、ホストデバイス10は、ジャック11、対応検出部12、送受信処理部13、制御部14、機能切り替え部15、機能ブロック161ないし165、及び、信号処理部18を有する点で、図3の場合と共通する。
但し、図5のホストデバイス10は、記憶部17を有していない点で、図3の場合と相違する。
以上のように、図5では、ペリフェラルデバイス20が、機能切り替え部25を有しておらず、機能ブロック261ないし263が、プラグ21の端子P3ないしP5に、それぞれ、固定的に接続されているため、プラグ21の端子P#nに割り当てる機能を切り替えることはできない。
したがって、ペリフェラルデバイス20では、ホストデバイス10のデバイス情報に応じて、プラグ21の端子P#nに割り当てる機能を切り替えることができないため、ホストデバイス10は、デバイス情報を記憶する記憶部17を有していない。
そのため、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10には、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報が送信されるが、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20には、ホストデバイス10のデバイス情報は、送信されない。
また、ペリフェラルデバイス20は、機能ブロック264及び265を有していないので、機能ブロック264が有する機能b、及び、機能ブロック265が有する機能cを有していない。
但し、ペリフェラルデバイス20は、機能ブロック261ないし263を有するので、その機能ブロック261ないし263がそれぞれ有するアナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aを有している。
そのため、ペリフェラルデバイス20の記憶部27には、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aを有する旨の情報を含むペリフェラルデバイス20のデバイス情報が記憶されている。なお、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報には、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aが割り当てられているプラグ21の端子P#nの情報(例えば、端子番号)も含まれる。
以上のように構成される信号処理システムでは、ジャック11にプラグ21が挿入されると、図3の場合と同様に、対応検出部22において、プラグ21がジャックに挿入されたジャックデバイスとしてのホストデバイス10が対応デバイスであることが検出されるとともに、対応検出部12において、ジャック11にプラグが挿入されたプラグデバイスとしてのペリフェラルデバイス20が対応デバイスであるであることが検出され、ペリフェラルデバイス20とホストデバイス10との間で、多重化データを送受信する多重化通信が開始される。
多重化通信では、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を含む多重化データが送信される。
ホストデバイス10では、制御部14が、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に基づき、ペリフェラルデバイス20がアナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aを有することと、そのアナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aが割り当てられているプラグ21の端子P#nの端子番号を認識する。
そして、制御部14は、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報から認識した情報に基づき、ホストデバイス10が有するアナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aないしcのうちの、ペリフェラルデバイス20との共通機能であるアナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aを、そのアナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aが割り当てられているプラグ21の端子P#nと同一の端子番号のジャック11の端子J#nに割り当てる。
その結果、ペリフェラルデバイス20のアナログ音響出力機能を有する機能ブロック261とホストデバイス10のアナログ音響出力機能を有する機能ブロック161、ペリフェラルデバイス20のアナログ音響入力機能を有する機能ブロック262とホストデバイス10のアナログ音響入力機能を有する機能ブロック162、及び、ペリフェラルデバイス20の機能aを有する機能ブロック263とホストデバイス10の機能aを有する機能ブロック163が、機能切り替え部15、ジャック11、及び、プラグ21を介して、それぞれ接続され、これにより、アナログ音響出力機能、アナログ音響入力機能、及び、機能aが提供される。
なお、図5の信号処理システムにおいて、機能切り替え部25を有しないペリフェラルデバイス20は、後方互換性を有しないが、機能切り替え部15を有するホストデバイス10は、後方互換性を有する。
<ジャック11への、プラグ21の挿抜>
図6は、ジャック11への、プラグ21の挿抜を説明する図である。
なお、以下では、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20の構成は、例えば、図3の第1の具体例の構成になっていることとする。
図6のAは、ジャック11からプラグ21が完全に抜去されている抜去状態を示している。
抜去状態では、ジャック11の端子J#nのいずれも、プラグ21の端子P#nのいずれとも接続されない。
図6のBは、プラグ21が、ジャック11に完全に挿入された完挿状態を示している。
完挿状態では、ジャック11及びプラグ21の同一の端子番号の端子J#n及びP#nどうしがすべて接続される。すなわち、ジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ接続される。
図6のCは、抜去状態から、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態、又は、完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態を示している。
図6のCの半挿状態では、ジャック11の端子J4及びJ5が、いずれも、プラグ21の端子P5に接触しており、したがって、ジャック11の端子J4とプラグ21の端子P5とが、本来接続されるべきではないのに、意図せず短絡し、さらに、ジャック11の端子J4とJ5とが、端子P5を介して、意図せず短絡している。
以上のように、多極単頭プラグであるプラグ21を、ジャック11に挿抜するときには、その挿抜中の半挿状態において、端子番号が異なるジャック11の端子J#nとプラグ21の端子P#n'とが短絡することや(n≠n')、ジャック11の2つの端子J#nとJ#n+1とが、意図せず短絡すること等がある。
ジャック11の2つの端子J#nとJ#n+1とが短絡した場合、例えば、その2つの端子J#n及びJ#n+1の一方の端子に、電源機能が割り当てられており、その電源機能が割り当てられている端子から、電源となる電力が供給されるときには、2つの端子J#nとJ#n+1とを介して、ホストデバイス10に過度の電流や電圧が供給され、ホストデバイス10が正常動作しなくなるおそれがある。
また、端子番号が異なるジャック11の端子J#nとプラグ21の端子P#n'とが短絡した場合も同様に、例えば、端子J#n及びP#n'のうちの一方の端子に、電源機能が割り当てられており、その電源機能が割り当てられている端子から、電源となる電力が供給されるときには、端子P#n'又はJ#nを経由して、ペリフェラルデバイス20又はホストデバイス10に、過度の電流や電圧が供給され、ホストデバイス10やペリフェラルデバイス20が正常動作しなくなるおそれがある。
そこで、以下、ホストデバイス10やペリフェラルデバイス20に、以上のような意図しない短絡により、過度の電流や電圧が供給されるといった、意図しない電力の供給等を防止する、意図しない短絡の保護技術を説明する。
<意図しない短絡の保護技術>
図7は、抜去状態から、プラグ21をジャック11に挿入する様子を示す図である。
図7のAは、ジャック11からプラグ21が抜去されている抜去状態を示している。
なお、以下では、特に断らない限り、図7のAに示すように、端子J1及びP1に、多重化通信の機能が割り当てられ、端子J2及びP2は、グランドに接続されていることとする。さらに、機能cを電源機能として、端子J3及びP3には、機能cである電源機能が割り当てられることとする。また、端子J4及びP4には、機能aが割り当てられ、端子J5及びP5には、機能bが割り当てられることとする。
さらに、電源機能については、例えば、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に対して、電源機能が割り当てられているジャック11の端子J3、及び、プラグ21の端子P3を介して、電源となる電力が供給されることとする。
以上のように、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合、その電源となる電力は、ジャック11の端子J3から、プラグ21の端子P3に供給される。以下、端子J3のように、電源となる電力を供給する端子を、電源供給端子ともいい、端子P3のように、電源となる電力の供給を受ける端子を、電源受け取り端子ともいう。
また、以下、グランドに接続された端子J2及びP2のような端子を、それぞれ、GND端子ともいう。
図7のBは、図7のAの抜去状態から、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態1を示している。
図7のBでは、ジャック11のGND端子J2、及び、ジャック11の電源供給端子J3と、機能bが割り当てられたプラグ21の端子P5とが短絡している(接続されている)。その結果、端子J2とJ3とが、端子P5を介して短絡している。
図7のCは、図7のBの半挿状態1から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入された半挿状態2を示している。
図7のCでは、ジャック11の電源供給端子J3、及び、機能aが割り当てられたジャック11の端子J4と、機能bが割り当てられたプラグ21の端子P5とが短絡している。その結果、端子J3とJ4とが、端子P5を介して短絡している。
また、図7のCでは、多重化通信の機能が割り当てられたジャック11の端子J1と、プラグ21の電源受け取り端子P3とが短絡するとともに、ジャック11のGND端子J2と、機能aが割り当てられたプラグ21の端子P4とが短絡している。
図7のDは、図7のCの半挿状態2から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入された半挿状態3を示している。
図7のDでは、機能aが割り当てられたジャック11の端子J4と、機能bが割り当てられたプラグ21の端子P5とが短絡するとともに、ジャック11の電源供給端子J3と、機能aが割り当てられたプラグ21の端子P4とが短絡している。
また、図7のCでは、ジャック11のGND端子J2と、プラグ21の電源受け取り端子P3とが短絡するとともに、多重化通信の機能が割り当てられたジャック11の端子J1と、プラグ21のGND端子P2とが短絡している。
図7のEは、図7のDの半挿状態3から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入され、プラグ21がジャック11に完全に挿入された完挿状態を示している。
図7のEでは、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡している(接続されている)。
図8は、プラグ21がジャック11に挿入されるときの、その挿入の状態の変化を説明するフローチャートである。
図7のAで説明した抜去状態から、プラグ21の、ジャック11への挿入が開始されると、ステップS41において、プラグ21(及びジャック11)は、図7のBで説明した半挿状態1になり、さらに、プラグ21の挿入が続行されると、ステップS42において、プラグ21は、図7のCで説明した半挿状態2になる。
さらに、プラグ21の挿入が続行されると、ステップS43において、プラグ21は、図7のDで説明した半挿状態3になる。そして、その後、プラグ21は、図7のEで説明した完挿状態になる。
図9は、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11に挿入されるときの、意図しない短絡の保護技術を説明する図である。
ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11に挿入されるときには、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20とが、デバイス情報を含む多重化データを送受信するまでは、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)との間を切断する。そして、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20とが、デバイス情報を含む多重化データを送受信した後に、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)とを接続することで、意図しない短絡の保護技術を実現する。
図9のAは、ジャック11からプラグ21が抜去されている抜去状態を示している。
図9のAでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)との間が、(電気的に)切断されている。
図9のBは、図9のAの抜去状態から、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態1を示している。
図9のBでは、ジャック11のGND端子J2、及び、ジャック11の電源供給端子J3と、プラグ21の端子P5とが短絡している(接続されている)。
したがって、電源供給端子J3が、電源受け取り端子ではない端子J2及びP5と、直接的又は間接的に短絡している。
但し、図9のBでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子J3から、その電源供給端子J3と短絡している端子J2及びP5に、電力が供給されることはない。
図9のCは、図9のBの半挿状態1から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入された半挿状態2を示している。
図9のCでは、ジャック11の端子J4と、プラグ21の端子P5とが短絡するとともに、ジャック11の電源供給端子J3と、プラグ21の端子P4とが短絡している。
また、図9のCでは、ジャック11のGND端子J2と、プラグ21の電源受け取り端子P3とが短絡するとともに、ジャック11の端子J1と、プラグ21のGND端子P2とが短絡している。
したがって、電源供給端子J3が、電源受け取り端子ではない端子P4と短絡している。
但し、図9のCでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子J3から、その電源供給端子J3と短絡している端子P4に、電力が供給されることはない。
図9のDは、図9のCの半挿状態2から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入され、プラグ21がジャック11に完全に挿入された直後の完挿状態1を示している。
図9のDでは、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡している(接続されている)。
したがって、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20では、多重化通信の機能が割り当てられているジャック11の端子J1、及び、プラグ21の端子P1を介して、認証パターンPTNJ及びPTNPがやりとりされ、互いに、対応デバイスであることが検出される。
さらに、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20では、デバイス情報を含む多重化データがやりとりされる。
ホストデバイス10では、送受信処理部13において、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を含む多重化データが受信されると、制御部14が、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)とを接続するように、機能切り替え部15を制御する。
これにより、機能切り替え部15では、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)とがそれぞれ接続される。
図9のEは、図9Dの完挿状態1になってから、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、デバイス情報を含む多重化データがやりとりされた直後の完挿状態2を示している。
図9のEでは、上述したように、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとがそれぞれ接続されている。
したがって、ホストデバイス10では、電源供給端子J3から、電源となる電力の供給が行われるが、その電力は、電源供給端子J3と短絡している電力受け取り端子P3を介して、ペリフェラルデバイス20に供給される。
以上のように、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11に挿入されるときには、デバイス情報を含む多重化データのやりとり等の、多重化データの通信を行うことができるようになるまでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ切断しておき、多重化データの通信を行うことができるようになったことをもって、プラグ21がジャック11に完挿されたとして、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ接続することで、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態において、電源供給端子J3が、電源受け取り端子ではない端子J#nやP#nと短絡しても、電源となる電力が、電源受け取り端子ではない端子に供給されること防止することができる。
図10は、図9に示した、意図しない短絡の保護技術を説明するフローチャートである。
図9のAで説明した抜去状態から、プラグ21の、ジャック11への挿入が開始されると、ステップS51において、プラグ21は、図9のBで説明した半挿状態1になり、さらに、プラグ21の挿入が続行されると、ステップS52において、プラグ21は、図9のCで説明した半挿状態2になる。
さらに、プラグ21の挿入が続行されると、ステップS53において、プラグ21は、図9のDで説明した完挿状態1になる。
ここで、ステップS51の半挿状態1、ステップS52の半挿状態2、及び、ステップS53の完挿状態1では、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されている(未接続になっている)。
プラグ21が、図9のDで説明した完挿状態1になると、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ接続される。
その結果、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20では、ステップS54において、多重化通信の機能が割り当てられているジャック11の端子J1、及び、プラグ21の端子P1を介して、認証パターンPTNJ及びPTNPがやりとりされ、互いに、対応デバイスであることが検出される。
さらに、ステップS54では、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、デバイス情報(を含む多重化データ)がやりとりされる。
ステップS54において、ホストデバイス10は、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報を受信(取得)すると、ステップS55において、機能切り替え部15が、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbをそれぞれ接続する。
その結果、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給され、さらに、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、機能a及びbが提供される。
図11は、完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去する様子を示す図である。
図11のAは、図9のEと同様の完挿状態を示している。
図11のAでは、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡している(接続されている)。
さらに、図11のAでは、プラグ21が完挿状態となって、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間での、デバイス情報のやりとりが完了しているので、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとが、それぞれ接続されている。
図11のBは、図11のAの完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態1を示している。
図11のBでは、機能aが割り当てられたジャック11の端子J4、及び、機能bが割り当てられたジャック11の端子J5と、機能bが割り当てられたプラグ21の端子P5とが短絡するとともに、ジャック11の電源供給端子J3と、機能aが割り当てられたプラグ21の端子P4とが短絡している。
また、図11のBでは、ジャック11のGND端子J2と、プラグ21の電源受け取り端子P3とが短絡するとともに、多重化通信の機能が割り当てられたジャック11の端子J1と、プラグ21のGND端子P2とが短絡している。
さらに、図11のBでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとが、それぞれ接続されている。
したがって、図11のBでは、電源供給端子J3から、その電源供給端子J3と意図せず短絡している、電源受け取り端子でない端子P4に、電源としての電力が供給される。
図11のCは、図11のBの半挿状態1から、さらに、プラグ21がジャック11から抜去された半挿状態2を示している。
図11のCでは、ジャック11の電源供給端子J3、及び、機能aが割り当てられたジャック11の端子J4と、機能bが割り当てられたプラグ21の端子P5とが短絡している。すなわち、電源供給端子J3が、端子J4及びP5と短絡している。
また、図11のCでは、多重化通信の機能が割り当てられたジャック11の端子J1と、プラグ21の電源受け取り端子P3とが短絡するとともに、ジャック11のGND端子J2と、機能aが割り当てられたプラグ21の端子P4とが短絡している。
さらに、図11のCでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとが、それぞれ接続されている。
したがって、図11のCでは、電源供給端子J3から、その電源供給端子J3と意図せず短絡している、電源受け取り端子でない端子J4及びP5に、電源としての電力が供給される。
図11のDは、図11のCの半挿状態2から、さらに、プラグ21がジャック11から抜去された半挿状態3を示している。
図11のDでは、ジャック11のGND端子J2、及び、ジャック11の電源供給端子J3と、機能bが割り当てられたプラグ21の端子P5とが短絡している。すなわち、電源供給端子J3が、端子J2及びP5と短絡している。
また、図11のDでは、多重化通信の機能が割り当てられたジャック11の端子J1と、機能aが割り当てられたプラグ21の端子P4とが短絡している。
さらに、図11のDでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとが、それぞれ接続されている。
したがって、図11のDでは、電源供給端子J3から、その電源供給端子J3と意図せず短絡している、電源受け取り端子でない端子J2及びP5に、電源としての電力が供給される。
図11のEは、図11のDの半挿状態3から、さらに、ジャック11からプラグ21が抜去され、プラグ21がジャック11から完全に抜去された抜去状態を示している。
図11のEでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとが、それぞれ接続されている。
しかしながら、抜去状態では、ジャック11の端子J1ないしJ5のいずれも、プラグ21の端子P1ないしP5のいずれとも接続(短絡)していないので、電源供給端子J3から、電源受け取り端子でない端子に、電源としての電力が供給されることはない。
図12は、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11から抜去されるときの、意図しない短絡の保護技術を説明する図である。
ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11から抜去されるときには、抜去の開始を検出し、その抜去の開始をトリガとして、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)との間を切断することで、意図しない短絡の保護技術を実現することができる。
図12のAは、図11のAと同様の完挿状態を示している。
すなわち、図12のAでは、本来接続されるべきジャック11のJ1ないしJ5と、プラグ21のP1ないしP5とが、それぞれ短絡している。さらに、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとが、それぞれ接続されている。
図12のBは、図12のAの完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態1を示している。
図12のBの半挿入状態1では、完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去することが開始され、完挿状態では短絡していたジャック11の端子J1とプラグ21の端子P1との間が切断された状態になっている。すなわち、ジャック11の端子J1は、プラグ21の端子P1とP2との間の絶縁体に接触している。
ここで、完挿状態から、プラグ21を抜去する過程において、完挿状態で短絡している端子J#n及びP#nの中で、ジャック11の最も挿入口側にある端子J1と、プラグ21の最も根元側にある端子P1との接続(短絡)が、最初に切断されるように、ジャック11及びプラグ21は構成されている。
図12のBでは、端子J1とP1との接続だけが切断され、他の端子J2ないしJ5と端子P2ないしP5とのそれぞれの接続は、維持されている。したがって、ジャック11の電源供給端子J3と、プラグ21の電源受け取り端子P3とは接続されており、電源供給端子J3からは、電力を供給すべき電源受け取り端子P3に、電源としての電力が供給される。
端子J1及びP1には、多重化通信の機能が割り当てられているので、端子J1とP1との接続が切断されると、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間では、多重化通信を行うことができなくなる。
図12のCは、上述のように、端子J1とP1との接続が切断され、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間で、多重化通信を行うことができなくなった直後の半挿状態2を示している。
ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間で、多重化通信を行うことができなくなった場合には、ホストデバイス10の送受信処理部13において、多重化データを送受信することができない状態(以下、通信不可状態といもいう)であることが、多重化データの通信状態として検出(認識)される。
送受信処理部13は、多重化データの通信状態として、通信不可状態を検出した場合、その旨を、制御部14に供給し、制御部14は、送受信処理部13から、多重化データの通信状態が、通信不可状態である旨が供給されると、その通信不可状態に基づき、機能切り替え部15を制御することにより、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間を切断させる。
図12のCでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が、それぞれ切断されている。
なお、図12のCでは、図12のBと同様に、端子J2ないしJ5と端子P2ないしP5とのそれぞれの接続は維持されている。したがって、ジャック11の電源供給端子J3と、プラグ21の電源受け取り端子P3とは接続されている。
但し、図12のCでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子J3から、その電源供給端子J3と接続(短絡)している電源受け取り端子P3に、電力が供給されることはない。
図12のDは、図12のCの半挿状態2から、さらに、プラグ21がジャック11から抜去された半挿状態3を示している。
図12のDでは、機能aが割り当てられたジャック11の端子J4、及び、機能bが割り当てられたジャック11の端子J5と、機能bが割り当てられたプラグ21の端子P5とが短絡するとともに、ジャック11の電源供給端子J3と、機能aが割り当てられたプラグ21の端子P4とが短絡している。
また、図12のDでは、ジャック11のGND端子J2と、プラグ21の電源受け取り端子P3とが短絡するとともに、多重化通信の機能が割り当てられたジャック11の端子J1と、プラグ21のGND端子P2とが短絡している。
したがって、電源供給端子J3が、電源受け取り端子ではない端子P4と短絡している。
但し、図12のDでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子J3から、その電源供給端子J3と短絡している端子P4に、電力が供給されることはない。
図12のEは、図12のDの半挿状態3から、さらに、ジャック11からプラグ21が抜去され、プラグ21がジャック11から完全に抜去された抜去状態を示している。
図12のEでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されている。
また、抜去状態では、ジャック11の端子J1ないしJ5のいずれも、プラグ21の端子P1ないしP5のいずれとも接続していない。
したがって、電源供給端子J3から、電源受け取り端子でない端子に、電源としての電力が供給されることはない。
以上のように、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11から抜去されるときには、多重化データの通信を行うことができなくなるまでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとのそれぞれの接続を維持し、多重化データの通信を行うことができなくなったことをもって、プラグ21の抜去が開始されたとして、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ切断することで、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態において、電源供給端子J3が、電源受け取り端子ではない端子J#nやP#nと短絡しても、電源となる電力が、電源受け取り端子ではない端子に供給されること防止することができる。
なお、プラグ21の抜去の開始を含む挿抜を検出する方法としては、多重化データの通信を行うことができなくなったかどうか(多重化通信の状態)を認識する方法の他、例えば、抜去時に、最初に切断される端子J1(やP1)の電圧を検出する方法がある。
すなわち、例えば、ジャック11にプラグ21が挿入されていないときには、ジャック11の端子J1の電圧がプルアップ又はプルダウンし、ジャック11にプラグ21が挿入され、ジャック11の端子J1とプラグ21の端子P1とが接続したときに、端子J1の電圧が変化してプルダウン又はプルアップするように、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20を構成し、端子J1の電圧のプルアップやプルダウンを検出することにより、プラグ21の挿抜を検出することができる。
プラグ21の挿抜を検出する方法としては、以上のような多重化通信の状態や、端子J1の電圧を監視する電気的な方法の他、プラグ21の挿抜を検出するメカニカルな検出機構を用いる方法がある。
図13は、プラグ21の挿抜を検出するメカニカルな検出機構を説明する図である。
すなわち、図13は、ジャック11及びプラグ21の断面図を示している。
図13では、ジャック11に、端子J1ないしJ5とは別に、プラグ21が完挿状態(完挿状態に近い状態を含む)であるときに、プラグ21に接触することで、プラグ(の挿抜)を検出する、独立した検出機構が設けられている。
検出機構としては、例えば、スイッチや電極(端子)を採用することができる。
図14は、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11に挿入されるときの、意図しない短絡の保護技術を説明する図である。
図15は、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11から抜去されるときの、意図しない短絡の保護技術を説明する図である。
ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給される場合には、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合と同様に、例えば、多重化データの通信状態等に基づき、プラグ21の挿抜を検出し、プラグ21が完挿状態でないときには、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック26l)とを切断する。そして、プラグ21が完挿状態であるときには、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック26l)とを接続することで、意図しない短絡の保護技術を実現することができる。
なお、図7で説明したように、端子J3及びP3には、機能cである電源機能が割り当てられているが、図14及び図15では、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給されるので、プラグ21の端子P3が、電源供給端子であり、ジャック11の端子J3が、電源受け取り端子である。
さらに、図14及び図15では、ホストデバイス10のジャック11の端子J3に割り当てられる電源機能を有する機能ブロック16kは、バッテリを内蔵しており、電源受け取り端子J3に供給される、電源となる電力は、そのバッテリの充電に用いられることとする。電源機能を有する機能ブロック16kが内蔵するバッテリは、図中、点線で示すように、電力を供給する電源として用いることができる。
電源機能を有する機能ブロック16kにおいて、バッテリを充電するか、又は、バッテリから電源となる電力を供給するかは、ユーザの操作や、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報等に基づいて選択することができる。図14及び図15では、バッテリを充電することが選択されている。この場合、ペリフェラルデバイス20は、バッテリを充電する充電器として機能している、ということができる。
図14のAは、ジャック11からプラグ21が抜去されている抜去状態を示している。
抜去状態、すなわち、多重化通信を行うことができない状態では、ホストデバイス10の機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)との間は、切断される(切断されたままになる)。
同様に、ペリフェラルデバイス20でも、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック26l)との間は、切断される(切断されたままになる)。
図14のBは、図14のAの抜去状態から、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態1を示している。
図14のBでは、ジャック11の端子J1と、プラグ21の電源供給端子P3とが短絡するとともに、ジャック11のGND端子J2と、プラグ21の端子P4とが短絡している(接続されている)。
また、図14のBでは、ジャック11の電源受け取り端子J3、及び、端子J4と、プラグ21の端子P5とが短絡している。
したがって、電源供給端子P3が、電源受け取り端子ではない端子J1と短絡している。
但し、図14のBでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとの間が切断され、かつ、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子P3から、その電源供給端子P3と短絡している端子J1に、電力が供給されることはない。
図14のCは、図14のBの半挿状態1から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入された半挿状態2を示している。
図14のCでは、ジャック11の端子J1と、プラグ21のGND端子P2とが短絡するとともに、ジャック11のGND端子J2と、プラグ21の電源供給端子P3とが短絡している。
また、図14のCでは、ジャック11の電源受け取り端子J3と、プラグ21の端子P4とが短絡するとともに、ジャック11の端子J4と、プラグ21の端子P5とが短絡している。
したがって、電源供給端子P3が、電源受け取り端子ではないGND端子J2と短絡している。
但し、図14のCでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとの間が切断され、かつ、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子P3から、その電源供給端子P3と短絡しているGND端子J2に、電力が供給されることはない。
図14のDは、図14のCの半挿状態2から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入され、プラグ21がジャック11に完全に挿入された直後の完挿状態を示している。
図14のDでは、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡している(接続されている)。
したがって、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20では、送受信処理部13と23との間で、多重化通信の機能が割り当てられているジャック11の端子J1、及び、プラグ21の端子P1を介して、多重化データの通信が行われる。
ホストデバイス10では、送受信処理部13が多重化データの通信を行うことができる場合、制御部14は、プラグ21(及びジャック11)が完挿状態であると認識し、機能切り替え部15を制御することで、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック16k)とを、それぞれ接続させる。
同様に、ペリフェラルデバイス20でも、送受信処理部23が多重化データの通信を行うことができる場合、制御部24は、プラグ21(及びジャック11)が完挿状態であると認識し、機能切り替え部25を制御することで、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びb(を有する機能ブロック26l)とを、それぞれ接続させる。
図14のEは、図14Dの完挿状態になってから、ホストデバイス10及びペリフェラルデバイス20において、多重化データがやりとりされた直後の完挿状態を示している。
図14のEでは、上述したように、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとがそれぞれ接続され、かつ、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとがそれぞれ接続されている。
したがって、ペリフェラルデバイス20では、電源供給端子P3から、電源となる電力の供給が行われるが、その電力は、電源供給端子P3と短絡している電力受け取り端子J3を介して、ホストデバイス10に供給され、電力受け取り端子J3と接続されている電源機能としてのバッテリの充電に用いられる。
以上のように、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11に挿入されるときには、多重化データの通信を行うことができるようになるまでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとをそれぞれ切断するとともに、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ切断しておき、多重化データの通信を行うことができるようになったことをもって、プラグ21がジャック11に完挿されたとして、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとをそれぞれ接続するとともに、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ接続することで、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態において、電源供給端子P3が、電源受け取り端子ではない端子J#nやP#nと短絡しても、電源となる電力が、電源受け取り端子ではない端子に供給されること防止することができる。
以下、上述のように、プラグ21が完挿状態になってから、抜去される場合について説明する。
図15のAは、図14のEと同様の完挿状態を示している。
すなわち、図15のAでは、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡している。さらに、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとが、それぞれ接続され、かつ、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとがそれぞれ接続されている。
図15のBは、図15のAの完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態を示している。
図15のBの半挿入状態では、完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去することが開始され、完挿状態では短絡していたジャック11の端子J1とプラグ21の端子P1との間が切断された状態になっている。
ここで、ジャック11及びプラグ21は、図12で説明したように、完挿状態から、プラグ21を抜去する過程において、完挿状態で短絡している端子J#n及びP#nの中で、ジャック11の最も挿入口側にある端子J1と、プラグ21の最も根元側にある端子P1との接続が、最初に切断されるように構成されている。
図15のBでは、端子J1とP1との接続だけが切断され、他の端子J2ないしJ5と端子P2ないしP5とのそれぞれの接続は、まだ維持されている。したがって、ジャック11の電源受け取り端子J3と、プラグ21の電源供給端子P3とは接続されており、電源供給端子P3からは、電力を供給すべき電源受け取り端子J3に、電源としての電力が供給される。
端子J1及びP1には、多重化通信の機能が割り当てられているので、端子J1とP1との接続が切断されると、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間では、多重化通信を行うことができなくなる。
図15のCは、上述のように、端子J1とP1との接続が切断され、ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間で、多重化通信を行うことができなくなった直後の半挿状態を示している。
ホストデバイス10とペリフェラルデバイス20との間で、多重化通信を行うことができなくなった場合には、ホストデバイス10の送受信処理部13において、多重化データを送受信することができない状態(通信不可状態)であることが、多重化データの通信状態として検出される。
送受信処理部13は、多重化データの通信状態として、通信不可状態を検出した場合、その旨を、制御部14に供給し、制御部14は、送受信処理部13から、多重化データの通信状態が、通信不可状態である旨が供給されると、その通信不可状態に基づき、機能切り替え部15を制御することにより、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとのそれぞれの間を切断させる。
同様に、ペリフェラルデバイス20の送受信処理部23において、通信不可状態であることが、多重化データの通信状態として検出される。
送受信処理部23は、多重化データの通信状態として、通信不可状態を検出した場合、その旨を、制御部24に供給し、制御部24は、送受信処理部23から、多重化データの通信状態が、通信不可状態である旨が供給されると、その通信不可状態に基づき、機能切り替え部25を制御することにより、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとのそれぞれの間を切断させる。
図15のCでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が、それぞれ切断されているとともに、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が、それぞれ切断されている。
なお、図15のCでは、図15のBと同様に、端子J2ないしJ5と端子P2ないしP5とのそれぞれの接続は維持されている。したがって、ジャック11の電源受け取り端子J3と、プラグ21の電源供給端子P3とは接続されている。
但し、図15のCでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとの間が切断され、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子P3から、その電源供給端子P3と接続(短絡)している電源受け取り端子J3に、電力は供給されない。
図15のDは、図15のCの半挿状態から、さらに、プラグ21がジャック11から抜去された半挿状態を示している。
図15のDでは、ジャック11の端子J4と、プラグ21の端子P5とが短絡するとともに、ジャック11の電源受け取り端子J3と、機能aが割り当てられたプラグ21の端子P4とが短絡している。
また、図15のDでは、ジャック11のGND端子J2と、プラグ21の電源供給端子P3とが短絡するとともに、多重化通信の機能が割り当てられたジャック11の端子J1と、プラグ21のGND端子P2とが短絡している。
したがって、電源供給端子P3が、電源受け取り端子ではないGND端子J2と短絡している。
但し、図15のDでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能としてのバッテリ、並びに、機能a及びbとの間が切断され、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されているので、電源供給端子P3から、その電源供給端子J3と短絡しているGND端子J2に、電力は供給されない。
図15のEは、図15のDの半挿状態から、さらに、ジャック11からプラグ21が抜去され、プラグ21がジャック11から完全に抜去された抜去状態を示している。
図15のEでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断され、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとの間が切断されている。
また、抜去状態では、ジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とは、いずれも接続していない。
したがって、電源供給端子J3から、電源受け取り端子でない端子に、電源としての電力が供給されることはない。
以上のように、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21がジャック11から抜去されるときには、多重化データの通信を行うことができなくなるまでは、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ接続するとともに、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ接続し、多重化データの通信を行うことができなくなったことをもって、プラグ21の抜去が開始されたとして、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ切断するとともに、機能切り替え部25において、プラグ21の端子P3ないしP5と、電源機能、並びに、機能a及びbとをそれぞれ切断することで、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態において、電源供給端子P3が、電源受け取り端子ではない端子J#nやP#nと短絡しても、電源となる電力が、電源受け取り端子ではない端子に供給されること防止することができる。
上述の意図しない短絡の保護技術では、機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3ないしJ5それぞれとの接続や切断を行うことによって、プラグ21の挿抜時に、電源供給端子が、電源受け取り端子でない端子に短絡する電源短絡を防止することとしたが、電源短絡は、その他、例えば、ジャック11の端子J#n及びプラグ21の端子P#nへの電源機能の割り当て方によって防止することができる。
図16は、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21の挿抜時に、電源短絡を防止する方法を説明する図である。
図16では、ホストデバイス10において、電源機能を有する機能ブロック16kが、バッテリを内蔵しており、そのバッテリから、電源となる電力が供給される。
また、図16では、ホストデバイス10の機能切り替え部15において、電源機能、すなわち、電源となる電力を供給するバッテリが、ジャック11の(プラグ21を挿入する挿入口から見て)最も奥側の端子J5と接続されており、したがって、端子J5が、電源供給端子になっている。
さらに、図16では、ホストデバイス10の機能切り替え部15において、ジャック11の端子J3は、機能bに接続され、端子J4は、機能aに接続されている。そして、端子J1は、多重化通信を行うための通信端子になっており、端子J2は、GND端子になっている。
また、図16では、ペリフェラルデバイス20の機能切り替え部25の図示を省略してある。
ペリフェラルデバイス20においては、プラグ21の端子P1が、通信端子になっており、端子P3が、機能bに、端子P4が、機能aに、それぞれ接続されている。さらに、端子P2は、GND端子になっている。そして、ジャック11の最も奥側の電源供給端子J5と短絡(接触)されるべきプラグ21の最も先頭側の端子P5は、電源受け取り端子として、その電源受け取り端子P5に供給される電力を、電源として、機能a及びb(を有する機能ブロック26l)に供給するように、機能a及びbに接続されている。
図16のAは、プラグ21がジャック11に完全に挿入された完挿状態を示している。
図16のAでは、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡している。
完挿状態では、ホストデバイス10のバッテリが供給する電力は、機能切り替え部15、ジャック11の電源供給端子J5、及び、プラグ21の電源受け取り端子P5を介して、ペリフェラルデバイス20の機能a及びb(を有する機能ブロック26l)に、電源として提供される。
図16のBは、図16のAの完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態を示している。
図16のBの半挿入状態では、ジャック11の端子J1は、プラグ21の端子P2とP3との間の絶縁体に接触し、ジャック11の端子J2は、プラグ21の端子P3と短絡している。
さらに、ジャック11の端子J3は、プラグ21の端子P4とP5との間の絶縁体に接触し、ジャック11の端子J4は、プラグ21の電源受け取り端子P5と短絡している。
また、ジャック11の電源供給端子J5は、プラグ21のいずれの端子P#nとも短絡していない状態となっている。
以上のように、ジャック11の電源供給端子J5は、プラグ21のいずれの端子P#nとも短絡していないので、電源供給端子J5から、電源受け取り端子でないプラグ21の端子P#nに、電源となる電力が供給されることはない。
図16のCは、図16のBの半挿状態から、さらに、ジャック11からプラグ21が抜去され、プラグ21がジャック11から完全に抜去された抜去状態を示している。
抜去状態では、ジャック11の端子J1ないしJ5のいずれも、プラグ21の端子P1ないしP5のいずれとも接続していない。
したがって、電源供給端子J5から、電源受け取り端子でないプラグ21の端子P#nに、電源となる電力が供給されることはない。
図16のDは、図16のCの抜去状態から、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態を示している。
図16のDの半挿状態では、ジャック11及びプラグ21の状態は、図16のBの半挿状態と同様になっている。
したがって、ジャック11の電源供給端子J5は、プラグ21のいずれの端子P#nとも短絡しない状態となっているので、電源供給端子J5から、電源受け取り端子でないプラグ21の端子P#nに、電源となる電力が供給されることはない。
図16のEは、図16のDの半挿状態から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入され、プラグ21がジャック11に完全に挿入された完挿状態を示している。
完挿状態では、図16のAで説明したように、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡する。
したがって、完挿状態では、ホストデバイス10のバッテリが供給する電力は、機能切り替え部15、ジャック11の電源供給端子J5、及び、プラグ21の電源受け取り端子P5を介して、ペリフェラルデバイス20の機能a及びbに、電源として提供される。
以上のように、ホストデバイス10の機能切り替え部15において、電源となる電力を供給するバッテリと、ジャック11の最も奥側の端子J5とを接続し、端子J5を、電源供給端子とするとともに、ペリフェラルデバイス20のプラグ21の最も先頭側の端子P5を、電源受け取り端子とする場合には、すなわち、ジャック11の最も奥側の端子J5、及び、プラグ21の最も先頭側の端子P5に、電源機能を割り当てる場合には、ジャック11の最も奥側の電源供給端子J5は、プラグ21の挿抜時に、そのプラグ21の最も先頭側の電源受け取り端子P5としか短絡することがないので、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21の挿抜時に、ジャック11の電源供給端子J5が、電源受け取り端子でない端子に短絡する電源短絡を防止することができる。
なお、上述のように、ジャック11の最も奥側の端子J5、及び、プラグ21の最も先頭側の端子P5に、電源機能を割り当てることで、電源短絡を防止する場合において、ホストデバイス10の後方互換性を維持するためには、既存のヘッドセットの3極や4極等のプラグがジャック11に挿入され、その既存のヘッドセットが対応デバイスでないことが検出された後に、機能切り替え部15において、既存のヘッドセットのプラグに適合するように、そのプラグの仕様に従って、ジャック11の端子J#nの機能の割り当てを切り替える必要がある。
ペリフェラルデバイス20の後方互換性を維持する場合も、同様である。
図17は、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21の挿抜時に、電源短絡を防止する方法を説明する図である。
図17では、ホストデバイス10において、電源機能を有する機能ブロック16kが、バッテリを内蔵しており、そのバッテリに、バッテリを充電する電源となる電力が供給される。
また、図17では、ホストデバイス10の機能切り替え部15において、電源機能、すなわち、電源となる電力の供給を受けるバッテリが、ジャック11の最も挿入口側の端子J1と接続されており、したがって、端子J1が、電源受け取り端子になっている。
さらに、図17では、ホストデバイス10の機能切り替え部15において、ジャック11の端子J4が、機能aに接続され、端子J5が、機能bに接続されている。そして、端子J2は、GND端子になっており、端子J3は、通信端子になっている。
また、図17では、ペリフェラルデバイス20の機能切り替え部25において、電源機能、すなわち、電源となる電力を供給する機能が、プラグ21の最も根元側の端子P1に接続されており、したがって、端子P1が、電源供給端子になっている。
さらに、図17では、ペリフェラルデバイス20の機能切り替え部25において、プラグ21の端子P4が、機能aに接続され、端子P5が、機能bに接続されている。そして、端子P2は、GND端子になっており、端子P3は、通信端子になっている。
図17のAは、プラグ21がジャック11に完全に挿入された完挿状態を示している。
図17のAでは、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡している。
完挿状態では、ペリフェラルデバイス20の電源機能が供給する電源としての電力は、機能切り替え部25、プラグ21の電源供給端子P1、ジャック11の電源受け取り端子J1、及び、機能切り替え部15を介して、ホストデバイス10のバッテリに供給される。
図17のBは、図17のAの完挿状態から、プラグ21をジャック11から抜去する途中の半挿状態を示している。
図17のBの半挿入状態では、ジャック11の端子J1は、プラグ21のGND端子P2と短絡し、ジャック11の端子J2は、プラグ21の端子P2とP3との間の絶縁体に接触している。
さらに、ジャック11の端子J3は、プラグ21の端子P3とP4との間の絶縁体に接触し、ジャック11の端子J4は、プラグ21の端子P4とP5との間の絶縁体に接触している。
また、ジャック11の端子J5は、プラグ21の端子P5と短絡し、プラグ21の電源供給端子P1は、ジャック11のいずれの端子J#nとも短絡しない状態となっている。
以上のように、プラグ21の電源供給端子P1は、ジャック11のいずれの端子J#nとも短絡していないので、電源供給端子P1から、電源受け取り端子でないジャック11の端子J#nに、電源となる電力が供給されることはない。
図17のCは、図17のBの半挿状態から、さらに、ジャック11からプラグ21が抜去され、プラグ21がジャック11から完全に抜去された抜去状態を示している。
抜去状態では、ジャック11の端子J1ないしJ5のいずれも、プラグ21の端子P1ないしP5のいずれとも接続していない。
したがって、電源供給端子P1から、電源受け取り端子でないジャック11の端子J#nに、電源となる電力が供給されることはない。
図17のDは、図17のCの抜去状態から、プラグ21をジャック11に挿入する途中の半挿状態を示している。
図17のDの半挿状態では、ジャック11及びプラグ21の状態は、図17のBの半挿状態と同様になっている。
したがって、プラグ21の電源供給端子P1は、ジャック11のいずれの端子J#nとも短絡しない状態となっているので、電源供給端子P1から、電源受け取り端子でないジャック11の端子J#nに、電源となる電力が供給されることはない。
図17のEは、図17のDの半挿状態から、さらに、プラグ21がジャック11に挿入され、プラグ21がジャック11に完全に挿入された完挿状態を示している。
完挿状態では、図17のAで説明したように、本来接続されるべきジャック11の端子J1ないしJ5と、プラグ21の端子P1ないしP5とが、それぞれ短絡する。
したがって、完挿状態では、ペリフェラルデバイス20の電源機能が提供(供給)する電力は、機能切り替え部25、プラグ21の電源供給端子P1、ジャック11の電源受け取り端子J1、及び、機能切り替え部15を介して、バッテリに、電源として提供される。
以上のように、ホストデバイス10の機能切り替え部15において、電源となる電力の供給を受けるバッテリと、ジャック11の最も挿入口側の端子J1とを接続し、端子J1を、電源受け取り端子とするとともに、ペリフェラルデバイス20の機能切り替え部25において、電源機能(電源となる電力を供給する機能)と、プラグ21の最も根元側の端子P1とを接続し、端子P1を、電源供給端子とする場合には、すなわち、ジャック11の最も挿入口側の端子J1、及び、プラグ21の最も根元側の端子P1に、電源機能を割り当てる場合には、プラグ21の最も根元側の電源供給端子P1は、プラグ21の挿抜時に、ジャック11の最も挿入口側の電源受け取り端子J1としか短絡することがないので、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給される場合において、プラグ21の挿抜時に、プラグ21の電源供給端子P1が、電源受け取り端子でない端子に短絡する電源短絡を防止することができる。
なお、ジャック11の最も挿入口側の端子J1、及び、プラグ21の最も根元側の端子P1に、電源機能を割り当てることで、上述のように、電源短絡を防止する場合において、ホストデバイス10の後方互換性を維持するためには、既存のヘッドセットの3極や4極等のプラグがジャック11に挿入され、その既存のヘッドセットが対応デバイスでないことが検出された後に、機能切り替え部15において、既存のヘッドセットのプラグに適合するように、そのプラグの仕様に従って、ジャック11の端子J#nの機能の割り当てを切り替える必要がある。
ペリフェラルデバイス20の後方互換性を維持する場合も、同様である。
また、電源短絡を、ジャック11の端子J#n及びプラグ21の端子P#nへの電源機能の割り当て方によって防止する場合において、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給されるときには、図16で説明したように、ジャック11の最も奥側の端子J5、及び、プラグ21の最も先頭側の端子P5に、電源機能を割り当てる必要がある。一方、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給されるときには、図17で説明したように、ジャック11の最も挿入口側の端子J1、及び、プラグ21の最も根元側の端子P1に、電源機能を割り当てる必要がある。
したがって、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、電源となる電力が供給されるときと、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に、電源となる電力が供給されるときとの両方に対応するには、切り替え部15及び25において、電源となる電力が供給される方向に応じて、電源機能を割り当てる端子J#n及びP#nを、それぞれ変更する必要がある。
<本技術を適用したコンピュータの説明>
次に、上述した送受信処理部13及び23や、制御部14及び24、並びに、信号処理部18等の一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、例えば、マイクロコンピュータ等のコンピュータにインストールされる。
そこで、図18は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク105やROM103に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、リムーバブル記録媒体111に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体111は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブル記録媒体111としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体111からコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵するハードディスク105にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)102を内蔵しており、CPU102には、バス101を介して、入出力インタフェース110が接続されている。
CPU102は、入出力インタフェース110を介して、ユーザによって、入力部107が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)103に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU102は、ハードディスク105に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)104にロードして実行する。
これにより、CPU102は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU102は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース110を介して、出力部106から出力、あるいは、通信部108から送信、さらには、ハードディスク105に記録等させる。
なお、入力部107は、キーボードや、マウス、マイク等で構成することができる。また、出力部106は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成することができる。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
例えば、プラグ21は、単頭プラグでないプラグを採用することができる。ジャック11についても、同様である。
また、5極のジャック11を有するホストデバイス10、及び、5極のプラグ21を有するペリフェラルデバイス20では、ジャック11の5個の端子J1ないしJ5のすべてに割り当てる機能を、機能切り替え部15で切り替えるとともに、プラグ21の5個の端子P1ないしP5のすべてに割り当てる機能を、機能切り替え部25で切り替えることにより、GNDを含む5種類以下の信号をやりとりする信号ラインを必要とする信号規格でのデータ伝送を実現することができる。
例えば、5個の端子セット(J1,P1)ないし(J5,P5)のうちの任意の4個の端子セット(J#n,P#n)に、USBのD+、D-、電源(+5V)、及び、GNDを割り当てることで、USBでのデータ伝送を実現することができる。なお、この場合、残った1個の端子セット(J#n,P#n)には、例えば、多重化通信の機能を割り当てることができる。
具体的には、例えば、5個の端子セット(J1,P1)ないし(J5,P5)のうちの端子セット(J1,P1)以外の4個の端子セット(J#n,P#n)に、USBのD+、D-、電源(+5V)、及び、GNDをそれぞれ割り当て、端子セット(J1,P1)に、多重化通信の機能を割り当てることができる。この場合、端子セット(J1,P1)の通信状態に応じて、プラグ21の挿抜を検出し、プラグ21の挿入時と抜去時に、機能切り替え部15及び25において、電源機能(電源(+5V))が割り当てられた端子セットの、電源機能との接続を切断することで、意図しない短絡の保護技術を実現することができる。
また、5個の端子セット(J1,P1)ないし(J5,P5)のうちの端子セット(J1,P1)以外の4個の端子セット(J#n,P#n)には、USBのD+、D-、電源(+5V)、及び、GNDをそれぞれ割り当て、端子セット(J1,P1)の端子J1又はP1には、例えば、抵抗でプルアップされた信号線を割り当てる(接続する)ことができる。この場合、端子J1やP1のプルアップへの遷移、又は、プルダウンへの遷移によって、プラグ21の挿抜を検出することができる。
また、例えば、5個の端子セット(J1,P1)ないし(J5,P5)には、MHL(Mobile High-definition Link)のMHL+、MHL-、電源(+5V)、GND、及び、CBUS(Control Bus)をそれぞれ割り当てることができる。この場合、MHLでのデータ伝送を実現することができる。
5個の端子セット(J1,P1)ないし(J5,P5)に、MHLのMHL+、MHL-、電源(+5V)、GND、及び、CBUSをそれぞれ割り当てる場合において、ジャック11の最も挿入口側の端子J1と、プラグ21の最も根元側の端子P1との端子セット(J1,P1)に、例えば、CBUSを割り当てるときには、そのCBUSを介しての通信状態に応じて、プラグ21の挿抜を検出することができる。
なお、ジャック11の最も挿入口側の端子J1と、プラグ21の最も根元側の端子P1との端子セット(J1,P1)に多重化通信その他の通信の機能が割り当てられる場合には、ジャック11の最も挿入口側の端子J1と、プラグ21の最も根元側の端子P1との端子セット(J1,P1)の通信状態に応じて、プラグ21の挿抜を検出し、プラグ21の挿入時と抜去時に、機能切り替え部15及び25において、ジャック11の端子及びプラグ21の端子と、その端子に割り当てられた機能との接続をそれぞれ切断することで、意図しない短絡の保護技術を実現することができる。
さらに、例えば、ペリフェラルデバイス20のプラグ21としては、5極の多極単頭プラグに代えて、4極の多極単頭プラグを採用し、ホストデバイス10のジャック11としては、プラグ21としての4極の多極単頭プラグに対応する4極の多極単頭ジャックを採用することができる。
この場合、4極の多極単頭ジャックであるジャック11の奥側から手前側に向かう4個の端子には、例えば、それぞれ、スピーカ出力(左)、スピーカ出力(右)、GND、及び、多重化通信の機能を、デフォルトの機能として割り当てることができる。
さらに、4極の多極単頭プラグであるプラグ21が、4極の多極単頭ジャックであるジャック11に挿入された場合には、例えば、ホストデバイス10において、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、ジャック11の奥側から手前側に向かう4個の端子に割り当てる機能を、それぞれ、スピーカ出力(モノラル)、電源、GND、及び、多重化通信の機能に切り替え、ホストデバイス10からペリフェラルデバイス20に、ある程度の容量の電源となる電力を供給することができる。
また、例えば、ホストデバイス10では、ペリフェラルデバイス20のデバイス情報に応じて、ジャック11の奥側から手前(挿入口)側に向かう4個の端子に割り当てる機能を、それぞれ、多重化通信(多重化データの送信用)、多重化通信(多重化データの受信用)、GND、及び、多重化通信(多重化データの受信用)の機能に切り替えることができる。
この場合、ホストデバイス10が、ペリフェラルデバイス20に多重化データを送信する専用の信号ラインと、ペリフェラルデバイス20から送信されてくる多重化データを受信する専用の信号ラインとが、独立に設けられるので、ペリフェラルデバイス20への多重化データの送信と、ペリフェラルデバイス20から送信されてくる多重化データの受信との双方向の通信を、独立に行うことができる。
さらに、この場合、ホストデバイス10が、ペリフェラルデバイス20から送信されてくる多重化データを受信する専用の信号ラインが、2ライン設けられるので、ペリフェラルデバイス20からホストデバイス10に送信する多重化データに多重化する信号のチャンネル数の拡張や、その多重化データの通信帯域の拡大を図ることができる。
なお、ジャック11の端子J#nやプラグ21の端子P#nに割り当てる機能は、上述した機能に限定されるものではない。すなわち、ジャック11の端子J#nやプラグ21の端子P#nには、機能切り替え部15や25において、例えば、I2CのCLOCKやDATA信号、1-wireの通信信号(を伝送する機能)等を割り当てることができ、これにより、ジャック11やプラグ21を、様々なデバイスに対応する柔軟なインターフェースとして使用することができる。
なお、本技術は、以下の構成をとることができる。
<1>
ジャックを有するジャックデバイスの前記ジャックに挿入される多極プラグと、
物理量を電気信号に変換、又は、電気信号を物理量に変換する変換部と、
前記ジャックデバイスが、前記変換部に入出力される前記電気信号を多重化した多重化データを扱うことができる対応デバイスであるかどうかを検出する検出部と、
前記ジャックデバイスが前記対応デバイスである場合に、前記多重化データを、前記多極プラグの所定の端子を介して送信又は受信する送受信処理部と、
前記多極プラグの前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う機能切り替え部と
を備えるペリフェラルデバイス。
<2>
前記機能切り替え部は、前記対応デバイスに基づいて、前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う
<1>に記載のペリフェラルデバイス。
<3>
前記機能切り替え部は、前記対応デバイスに関するデバイス情報に基づいて、前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う
<2>に記載のペリフェラルデバイス。
<4>
前記デバイス情報は、前記送受信処理部が受信する、前記対応デバイスからの多重化データに含まれる
<3>に記載のペリフェラルデバイス。
<5>
前記多極プラグは、単頭プラグである
<1>ないし<4>のいずれかに記載のペリフェラルデバイス。
<6>
前記所定の端子は、前記多極プラグの最も根元側の端子である
<1>ないし<5>のいずれかに記載のペリフェラルデバイス。
<7>
前記機能切り替え部は、複数の機能の中から、前記所定の端子以外の端子に割り当てる電気的な機能を選択する
<1>ないし<6>のいずれかに記載のペリフェラルデバイス。
<8>
前記機能切り替え部が前記所定の端子以外の端子に割り当てる電気的な機能には、電源を授受する機能が含まれる
<1>ないし<7>のいずれかに記載のペリフェラルデバイス。
<9>
前記所定の端子以外の1個の端子に、電源を授受する機能が割り当てられ、前記1個の端子から、前記対応デバイスに、電源となる電力が供給される場合において、
前記所定の端子を介しての前記多重化データの通信状態に応じて、前記電源となる電力の供給を制御する
<8>に記載のペリフェラルデバイス。
<10>
ジャックを有するジャックデバイスの前記ジャックに挿入される多極プラグと、
物理量を電気信号に変換、又は、電気信号を物理量に変換する変換部と、
前記ジャックデバイスが、前記変換部に入出力される前記電気信号を多重化した多重化データを扱うことができる対応デバイスであるかどうかを検出する検出部と、
前記ジャックデバイスが前記対応デバイスである場合に、前記多重化データを、前記多極プラグの所定の端子を介して送信又は受信する送受信処理部と
を備えるペリフェラルデバイスが、
前記多極プラグの前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う
ステップを含むペリフェラルデバイスの処理方法。
<11>
多極プラグを有するプラグデバイスの前記多極プラグが挿入される多極ジャックと、
前記プラグデバイスが、物理量を電気信号に変換、又は、電気信号を物理量に変換する変換部に入出力される前記電気信号を多重化した多重化データを扱うことができる対応デバイスであるかどうかを検出する検出部と、
前記プラグデバイスが前記対応デバイスである場合に、前記多重化データを、前記多極ジャックの所定の端子を介して送信又は受信する送受信処理部と
前記多極ジャックの前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う機能切り替え部と
を備えるホストデバイス。
<12>
前記機能切り替え部は、前記対応デバイスに基づいて、前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う
<11>に記載のホストデバイス。
<13>
前記機能切り替え部は、前記対応デバイスに関するデバイス情報に基づいて、前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う
<12>に記載のホストデバイス。
<14>
前記デバイス情報は、前記送受信処理部が受信する、前記対応デバイスからの多重化データに含まれる
<13>に記載のホストデバイス。
<15>
前記多極ジャックは、単頭プラグが挿入される単頭ジャックである
<11>ないし<14>のいずれかに記載のホストデバイス。
<16>
前記所定の端子は、前記多極ジャックの最も挿入口側の端子である
<11>ないし<15>のいずれかに記載のホストデバイス。
<17>
前記機能切り替え部は、複数の機能の中から、前記所定の端子以外の端子に割り当てる電気的な機能を選択する
<11>ないし<16>のいずれかに記載のホストデバイス。
<18>
前記機能切り替え部が前記所定の端子以外の端子に割り当てる電気的な機能には、電源を授受する機能が含まれる
<11>ないし<17>のいずれかに記載のホストデバイス。
<19>
前記所定の端子以外の1個の端子に、電源を授受する機能が割り当てられ、前記1個の端子から、前記対応デバイスに、電源となる電力が供給される場合において、
前記所定の端子を介しての前記多重化データの通信状態に応じて、前記電源となる電力の供給を制御する
<18>に記載のホストデバイス。
<20>
多極プラグを有するプラグデバイスの前記多極プラグが挿入される多極ジャックと、
前記プラグデバイスが、物理量を電気信号に変換、又は、電気信号を物理量に変換する変換部に入出力される前記電気信号を多重化した多重化データを扱うことができる対応デバイスであるかどうかを検出する検出部と、
前記プラグデバイスが前記対応デバイスである場合に、前記多重化データを、前記多極ジャックの所定の端子を介して送信又は受信する送受信処理部と
を備えるホストデバイスが、
前記多極ジャックの前記所定の端子以外の端子の電気的な機能の割り当てを行う
ステップを含むホストデバイスの処理方法。