JP6311680B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一次転写によって中間転写ベルト等の像担持体の表面に形成されたトナー像を用紙等の記録媒体に二次転写する画像形成装置に関する。
従来から、複写機、プリンター、ファクシミリ又は複合機等の画像形成装置には、複数のローラーに張架された中間転写ベルト(中間転写体)に保持されたトナー画像を用紙に転写するように構成されたものがある。このような画像形成装置では、中間転写ベルトが複数のローラーに張架された状態で一定期間以上(長時間)放置されることにより、ローラーに沿って屈曲されていた部分に皺ができたり癖が付いたりする等、変形が生じることがある。中間転写ベルトの変形量が大きくなると、トナー像を感光体ドラムから中間転写ベルトに転写させる一次転写工程や、トナー像を中間転写ベルトから用紙に転写させる二次転写工程で、画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を生じさせてしまう。
例えば、特許文献1に開示された画像形成装置では、複数のローラーに架け渡されて回転する中間転写ベルトを有し、中間転写ベルトの待機停止時に複数のローラーのうちの最も径の小さいローラーに接している領域を、中間転写ベルトの回転方向についての非画像部領域とする。例えば、この画像形成装置では、中間転写ベルトの回転を停止させる時には中間転写ベルトをマーク検知用センサーのマーク検知後に常に一定の位置に停止させ、中間転写ベルトの紙転写対向ローラーによるカールくせ跡が生ずる位置を一定の位置とする。そして、画像形成時には中間転写ベルトの紙転写対向ローラーによるカールくせ跡とマークとの位置関係から、中間転写ベルトの紙転写対向ローラーに待機停止時に接している領域を計算して、該領域を中間転写ベルトの回転方向についての最大転写紙サイズに対する非画像部領域としている。
特開平09−123553号公報
上記のような画像形成装置では、最小径のローラーに接している中間転写ベルトの領域を非画像部領域として設定しているが、中間転写ベルトが最小径でないローラーに当接して屈曲した位置で変形が発生することがある。例えば、中間転写ベルトは、直線状に並んだ一次転写ローラーを含む複数のローラーの周りに張架されて、複数のローラーの内で一次転写ローラーが最小径に形成される場合がある。この場合、中間転写ベルトの最屈曲部分は、最小径でないローラーに当接しているため、上記の画像形成装置では、中間転写ベルトの最屈曲部分に対して画像形成処理が行われることがある。
また、上記の画像形成装置では、中間転写ベルトにマークを備えて位相を検出するように構成されている。しかしながら、中間転写ベルトの位相を検知するために、穴や羽根やペイント等のマーカーを設けると、コストが上昇すると共に、強度が低下するおそれがある。
そこで、本発明は上記の事情を考慮し、中間転写ベルトの位相を特定する部材を備えることなく、中間転写ベルトに癖付きが生じる屈曲領域に対する画像形成を回避することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、複数のローラーと、前記複数のローラーによって張架された中間転写ベルトと、を有する中間転写ユニットと、前記中間転写ベルトの所定の転写領域にトナー像を転写する一次転写部と、画像形成を行うときに、所定の回転方向における前記中間転写ベルトの回転駆動を制御する制御部と、を備える。前記複数のローラーは、前記一次転写部に設けられる感光体ドラムに対向して配置され、前記中間転写ベルト上に前記トナー像を転写する一次転写ローラーと、前記中間転写ベルトに形成された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写ローラーに対向して配置された二次転写対向ローラーと、前記中間転写ベルトの回転方向において、前記二次転写対向ローラーよりも上流側かつ前記一次転写ローラーよりも下流側の位置に配置されたバックアップローラーと、を含む。前記中間転写ユニットは、前記二次転写対向ローラーと前記バックアップローラーとによって前記中間転写ベルトが屈曲されるように構成されている。前記中間転写ベルトは、前記画像形成を行う前に、前記転写領域が前記回転方向において前記一次転写部よりも上流側の転写準備位置に位置するように準備状態に保持される。そして、前記制御部は、前記画像形成を行う前に、前記準備状態を調整する前記中間転写ベルトの予備回転を行って、前記予備回転前にベルト屈曲位置にあった前記中間転写ベルトの屈曲領域が、前記回転方向において前記バックアップローラーよりも上流側で且つ前記転写準備位置よりも下流側の退避位置に位置するように、前記中間転写ベルトの回転駆動を制御することを特徴とする。
このように、中間転写ベルトに癖付きが生じ易い回転位置(ベルト屈曲位置)がある場合、ベルト屈曲位置にあった中間転写ベルトの屈曲領域を、中間転写ベルトの転写領域とならない退避位置へと移動させるため、1枚ずつの印字や複数枚の内の1枚目の印字において、中間転写ベルトの屈曲領域に画像形成処理が行われることを防ぐことができる。これにより、トナー像を感光体ドラムから中間転写ベルトに転写させる一次転写工程や、トナー像を中間転写ベルトから用紙に転写させる二次転写工程で、中間転写ベルトの変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を回避することができる。
前記制御部は、前記二次転写対向ローラー及び前記バックアップローラーに当接して屈曲していた前記中間転写ベルトの領域を前記屈曲領域として前記中間転写ベルトの予備回転を行うと良い。
このような構成を採用することで、二次転写対向ローラーや、バックアップローラー等の小径ローラーでの当接及び屈曲により中間転写ベルトに屈曲領域が生じた場合でも、中間転写ベルトの変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を回避することができる。
前記画像形成装置は、前記回転方向において前記ベルト屈曲位置から前記退避位置まで前記中間転写ベルトを回転駆動させるための駆動速度及び駆動時間を記憶した記憶部を更に備え、前記制御部は、前記中間転写ベルトの前記予備回転を行うとき、前記記憶部に記憶された前記駆動速度と前記駆動時間に基づいて、前記中間転写ベルトの回転駆動を制御すると良い。
このような構成を採用することで、中間転写ベルトの予備回転を容易且つ正確に行うことが可能となる。
前記制御部は、前記中間転写ベルトの前回の駆動から再駆動されるまでの停止期間が、所定の閾値期間以上であるか否かを判定し、前記停止期間が前記閾値期間以上である場合には前記予備回転を行って前記準備状態を調整してから前記画像形成を行い、一方、前記停止期間が前記閾値期間より短い場合には前記予備回転を行うことなく前記画像形成を行うと良い。
このような構成を採用することで、中間転写ベルトが回転駆動せずに二次転写対向ローラー等の複数のローラーに巻き掛けられた状態(放置状態)が長時間続いたときのように、中間転写ベルトに屈曲領域が生じ易い状況では、中間転写ベルトの予備回転を行うため、中間転写ベルトの変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を確実に回避することができる。一方、中間転写ベルトの放置状態が短時間であり、中間転写ベルトに屈曲領域が生じ難い状況では、中間転写ベルトの予備回転を行うことなく画像形成を行うため、処理時間を短縮すると共に電力消費を軽減することが可能である。
前記画像形成装置は、前記中間転写ベルト、前記転写部及び前記制御部を収容する装置本体を更に備え、前記制御部は、前記中間転写ベルトの前回の駆動から再駆動されるまでの前記装置本体内の平均温度が、所定の閾値温度以下であるか否かを判定し、前記平均温度が前記閾値温度以下である場合には前記予備回転を行って前記準備状態を調整してから前記画像形成を行い、一方、前記平均温度が前記閾値温度より高い場合には前記予備回転を行うことなく前記画像形成を行うと良い。
このような構成を採用することで、中間転写ベルトが変形し易い温度環境下で回転駆動せずに二次転写対向ローラー等の複数のローラーに巻き掛けられた状態(放置状態)が続いたときのように、中間転写ベルトに屈曲領域が生じ易い状況では、中間転写ベルトの予備回転を行うため、中間転写ベルトの変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を確実に回避することができる。一方、中間転写ベルトが変形し難い温度環境下で放置状態が続いたときのように、中間転写ベルトに屈曲領域が生じ難い状況では、中間転写ベルトの予備回転を行うことなく画像形成を行うため、処理時間を短縮すると共に電力消費を軽減することが可能である。
前記制御部は、前記中間転写ユニットが交換されたか否かを判定し、前記中間転写ユニットが交換された場合には前記予備回転を行って前記準備状態を調整してから前記画像形成を行うと良い。
このような構成を採用することで、長期間使用されずに保存されていた交換用の中間転写ユニットを用いる場合には、初めに中間転写ベルトの予備回転を行うため、中間転写ベルトの変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を確実に回避することができる。
本発明によれば、中間転写ベルトの位相を特定する部材を備えることなく、中間転写ベルトに癖付きが生じる屈曲領域に対する画像形成を回避することが可能となる。
本発明の実施形態に係るカラープリンターの構成を概要的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターにおける中間転写ユニット及びその周辺を概要的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターの電気的構成を示すブロック図である。 カラープリンターにおいて中間転写ベルトに癖付きが生じた場合に形成される画像の例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターの中間転写ユニットにおいて、癖付きが生じやすい中間転写ベルトのベルト屈曲位置を概要的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターの中間転写ユニットにおいて、中間転写ベルトの準備状態を概要的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターの中間転写ユニットにおいて、中間転写ベルトの予備回転における予備回転距離を概要的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターにおいて、中間転写ベルトの予備回転を伴う画像形成動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態に係るカラープリンターにおいて、中間転写ベルトの予備回転を伴う画像形成動作を示すタイミングチャートである。 カラープリンターにおいて、中間転写ベルトの停止期間と、中間転写ベルトの予備回転を行わない場合に画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を示す表である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターにおいて、中間転写ベルトの停止期間と、中間転写ベルトの予備回転の有無と、画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を示す表である。 カラープリンターにおいて、中間転写ベルトの停止期間と、プリンター本体の機内温度との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係るカラープリンターにおいて、中間転写ベルトの予備回転を伴う画像形成動作を示すタイミングチャートである。 カラープリンターにおいて、中間転写ベルトの停止中のプリンター本体の機内温度と、中間転写ベルトの後処理を行わない場合に画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を示す表である。 本発明の実施形態に係るカラープリンターにおいて、中間転写ベルトの停止中のプリンター本体の機内温度と、中間転写ベルトの予備回転の有無と、画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を示す表である。 カラープリンターにおいて、中間転写ベルトの停止時間と、プリンター本体の機内温度との関係を示すグラフである。
まず、本発明の一実施形態に係るカラープリンター1(画像形成装置)の全体の構成について図1や図2を参照しながら説明する。以下、説明の便宜上、図1や図2における紙面手前側をカラープリンター1の前側とする。
カラープリンター1は、箱型形状のプリンター本体2を備える。プリンター本体2の下部には用紙(記録媒体)を収納した給紙カセット3が設けられる。プリンター本体2の上部には排紙トレイ4が設けられ、プリンター本体2の右側部には手差しトレイ5が設けられる。
プリンター本体2の中央部には、中間転写ユニット6が設けられる。中間転写ユニット6は、左端部に設けられる駆動ローラーとしての二次転写対向ローラー7と、右端部に設けられる従動ローラー8と、二次転写対向ローラー7及び従動ローラー8の間で上方に設けられるテンションローラー10と、二次転写対向ローラー7の右下側に設けられるバックアップローラー11と、二次転写対向ローラー7、従動ローラー8、テンションローラー10及びバックアップローラー11に巻き掛けられる中間転写ベルト12(像担持体)と、中間転写ベルト12の内側下部に沿って左右方向に並んで配置される4個の一次転写ローラー13と、を備えている。また、中間転写ユニット6の右側には、クリーニング装置14が設けられる。
中間転写ベルト12は、例えば、基材層と、この基材層に周設される弾性層と、この弾性層を被覆する離型層とからなる無端形状のベルトである。中間転写ベルト12の基材層は、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)やポリイミド樹脂等によって構成される。中間転写ベルト12の弾性層は、例えば、ヒドリンゴム、クロロプレンゴム又はポリウレタンゴム等のゴム材料によって構成される。中間転写ベルト12の離型層は、例えば、アクリル、シリコン又はフッ素系樹脂等によって構成される。
プリンター本体2の中央部には、中間転写ユニット6の下側に4個の画像形成部15が設けられている。4個の画像形成部15は、トナーの色(例えば、中間転写ベルト12の回転方向上流側からマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色)ごとに設けられている。各画像形成部15には、感光体ドラム16が回転可能に設けられ、感光体ドラム16は、中間転写ベルト12の下側の表面と接触していて、画像形成時に正面視で反時計回り(図1の矢印Q参照)に回転する。また、各画像形成部15は、感光体ドラム16の周囲に帯電器17、現像器18、一次転写部20(転写部)及びクリーニング部21等を備える。一次転写部20は、一次転写ローラー13及び感光体ドラム16が中間転写ベルト12を挟んで対向するように配置されて構成される。
プリンター本体2の下部には、4個の画像形成部15の下方に露光装置22が配置されている。露光装置22は、例えば、レーザー・スキャニング・ユニット(LSU)で構成されている。
プリンター本体2の上部には、中間転写ユニット6の上方に4個のトナーコンテナ23が設けられている。トナーコンテナ23は、トナーの色(例えば、中間転写ベルト12の回転方向上流側からマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色)ごとに設けられている。
プリンター本体2の左部には、用紙の搬送経路24が上下方向に設けられ、搬送経路24の左側には、両面印刷用の反転経路25が設けられている。搬送経路24の上流端には第1給紙搬送部26が給紙カセット3の近傍に設けられ、搬送経路24の中流部には二次転写部27(転写部)が中間転写ユニット6の左側に設けられ、搬送経路24の下流部には定着装置28が設けられ、搬送経路24の下流端には排紙部30が設けられる。また、排紙部30は、反転経路25を介して搬送経路24の二次転写部27よりも上流側の部分と接続されている。
また、搬送経路24は、第1給紙搬送部26の下流側で、手差しトレイ5から用紙を搬送する第2給紙搬送部31や、プリンター本体2の底面にオプションとして設置される追加給紙カセット(図示せず)から用紙を搬送する第3給紙搬送部32と接続している。
二次転写部27は、二次転写ローラー33を備え、二次転写ローラー33は、中間転写ベルト12の左側の表面と接触している。二次転写部27は、二次転写ローラー33及び中間転写ユニット6の二次転写対向ローラー7が中間転写ベルト12を挟んで対向するように配置されて構成される。
次に、このような構成を備えたカラープリンター1の画像形成動作について説明する。カラープリンター1に電源が投入されると、各種パラメーターが初期化され、定着装置28の温度設定等の初期設定が実行される。そして、カラープリンター1に接続されたコンピューター等から画像データが入力され、印刷開始の指示がなされると、以下のようにして画像形成動作が実行される。
まず、各画像形成部15において、帯電器17によって感光体ドラム16の表面が帯電された後、露光装置22からのレーザー光(矢印P参照)により感光体ドラム16の表面に静電潜像が形成される。次に、この静電潜像を、トナーコンテナ23から供給されるトナーによって現像器18が対応する色のトナー像に現像する。このトナー像は、一次転写部20において中間転写ベルト12の表面に一次転写される。以上の動作を各画像形成部15が順次繰り返すことによって、中間転写ベルト12上にフルカラーのトナー像が形成される。なお、感光体ドラム16上に残留したトナー及び電荷は、クリーニング部21や除電器(図示せず)によって除去される。
一方、第1給紙搬送部26や第2給紙搬送部31によって給紙カセット3や手指しトレイ5から取り出されて搬送経路24へと給紙搬送された用紙は、上記した画像形成動作とタイミングを合わせて二次転写部27へと搬送され、二次転写部27において、中間転写ベルト12上のフルカラーのトナー像が用紙に二次転写される。トナー像を二次転写された用紙は、搬送経路24を下流側へと搬送されて定着装置28に進入し、この定着装置28において用紙にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙部30から排紙トレイ4上に排出される。
次に、カラープリンター1の電気的な構成について説明する。
図3に示されるように、カラープリンター1には、CPU等からなる制御部40と、制御部40に接続されたROMやRAM等の記憶装置からなる記憶部41と、を備える。制御部40は、記憶部41に格納された制御プログラムや制御用データに基づいて、カラープリンター1の各部の制御を行う。
また、制御部40には、現像器18、露光装置22、排紙部30、ベルト駆動部45、搬送駆動部46、帯電バイアス印加部47、一次転写バイアス印加部48、二次転写バイアス印加部50、停止期間計測部51、温度センサー52、予備回転判定部53、排紙センサー54等が接続されている。
ベルト駆動部45は、モーター等からなり、中間転写ユニット6の二次転写対向ローラー7に接続されている。そして、ベルト駆動部45が、制御部40による制御に応じて駆動ローラーとしての二次転写対向ローラー7を回転させることで、二次転写対向ローラー7の回転に応じて中間転写ベルト12が回転し、例えば、中間転写ベルト12は、画像形成時に正面視で時計回り(図1の矢印R参照)に回転する。
搬送駆動部46は、モーター等からなり、搬送経路24、反転経路25、第1給紙搬送部26、第2給紙搬送部31及び第3給紙搬送部32をそれぞれ構成する搬送ローラーに接続されている。そして、搬送駆動部46が、制御部40による制御に応じて各搬送ローラーを回転させることで、搬送経路24、反転経路25、第1給紙搬送部26、第2給紙搬送部31及び第3給紙搬送部32を作動させて用紙の給紙や搬送が可能となる。
帯電バイアス印加部47は、各画像形成部15の帯電器17に接続されている。そして、帯電バイアス印加部47が、制御部40による制御に応じて帯電器17に帯電バイアスを印加することで、帯電器17に接触した感光体ドラム16を帯電させる。
一次転写バイアス印加部48は、各画像形成部15の一次転写ローラー13に接続されている。制御部40は、各画像形成部15の感光体ドラム16が回転して感光体ドラム16に形成されたトナー像が中間転写ベルト12に達するときに、一次転写バイアス印加部48に対して一次転写バイアスの印加を指示する。そして、一次転写バイアス印加部48が、制御部40による制御に応じて一次転写ローラー13に一次転写バイアスを印加することで、中間転写ベルト12を挟んで一次転写ローラー13と対向する感光体ドラム16に形成されたトナー像が中間転写ベルト12に一次転写される。
二次転写バイアス印加部50は、二次転写ローラー33に接続されている。制御部40は、中間転写ベルト12が回転して中間転写ベルト12に一次転写されたトナー像が二次転写部27に達すると共に、搬送経路24が作動して用紙が二次転写部27に達するときに、二次転写バイアス印加部50に対して二次転写バイアスの印加を指示する。そして、二次転写バイアス印加部50が、制御部40による制御に応じて二次転写ローラー33に二次転写バイアスを印加することで、中間転写ベルト12に転写されたトナー像が搬送経路24を搬送される用紙に二次転写される。
停止期間計測部51は、中間転写ベルト12の前回の駆動から今回再駆動されるまでの停止期間を計測するもので、例えば、タイマーや時計回路等を用いて停止期間を計測する。なお、停止期間計測部51は、記憶部41によって記憶されたプログラムで構成されて制御部40によって実行されるものでもよい。例えば、停止期間計測部51は、中間転写ベルト12の前回の駆動日時を計測して記憶部41に記憶し、また、中間転写ベルト12の今回の再駆動日時を計測して、記憶部41に記憶された前回の駆動日時との差を算出することで停止期間を計測する。
温度センサー52は、プリンター本体2内に設けられ、プリンター本体2の機内温度を検知して制御部40へと通知して記憶部41に記憶させる。なお、温度センサー52は、中間転写ベルト12の近傍に配置されて中間転写ベルト12周辺の温度を検知するように構成されてもよい。温度センサー52は、例えば、カラープリンター1がスリープ状態のときに作動して、あるいは、カラープリンター1の主電源がオフのときに電池等の他の電源からの電力供給を受けて作動して、所定の時間間隔毎にプリンター本体2の機内温度を検知する。
予備回転判定部53は、中間転写ユニット6の中間転写ベルト12の予備回転を行うか否かを判定する。中間転写ベルト12の予備回転は、中間転写ベルト12のベルト屈曲部分(癖付き部分)にトナー画像の転写等の画像形成が行われないように、画像形成前に中間転写ベルト12を回転駆動する動作である。中間転写ベルト12のベルト屈曲部分については後述する。なお、予備回転判定部53は、記憶部41によって記憶されたプログラムで構成されて制御部40によって実行されるものでもよい。
例えば、予備回転判定部53は、停止期間計測部51で計測された停止期間が所定の閾値期間、例えば、24時間以上であるか否かを判定する。制御部40は、停止期間が閾値期間以上である場合には中間転写ベルト12の予備回転を行って中間転写ベルト12の後述する準備状態を調整してから画像形成を行い、一方、停止期間が閾値期間より短い場合には予備回転を行うことなく画像形成を行う。
排紙センサー54は、排紙部30の近傍、例えば、用紙の搬送方向において排紙部30の下流側に設けられ、用紙が排紙部30によって排紙されるタイミングを検知して制御部40へと通知する。
次に、図1や図2に加えて図4〜図7を参照して、中間転写ユニット6における中間転写ベルト12について更に説明する。
中間転写ユニット6では、中間転写ベルト12は、左右方向に並列に配置された一次転写ローラー13の下側に沿って左右方向に延びていて、左端で二次転写対向ローラー7及びバックアップローラー11に巻き掛けられると共に、右端で従動ローラー8に巻き掛けられている。即ち、中間転写ベルト12には、左右方向の張力が生じている。特に、駆動ローラーとしての二次転写対向ローラー7は、中間転写ベルト12を回転駆動するために、中間転写ベルト12の二次転写対向ローラー7よりも上流側の部分を多少引っ張ることになる。また、二次転写対向ローラー7より小径のバックアップローラー11は、左右方向に延びた中間転写ベルト12の軌道を上方へと湾曲させているため、中間転写ベルト12のバックアップローラー11に掛かる部分を鋭く湾曲させることになる。従って、中間転写ベルト12が回転駆動せずに二次転写対向ローラー7、従動ローラー8、テンションローラー10及びバックアップローラー11に巻き掛けられた状態(放置した状態)が長時間続くと、特に、左右方向に延びる中間転写ベルト12の端部側で上下方向に並んで配置された二次転写対向ローラー7及びバックアップローラー11に掛かる位置A1の領域(屈曲領域)A2に癖付きが生じることがある(図5参照)。このような中間転写ベルト12の屈曲領域A2に対して画像形成処理を行うと、図4に示すように、用紙60に形成された画像61では、二次転写対向ローラー7への巻き始め部分62やバックアップローラー11での巻き終わり部分63で、画像濃度のムラや転写性能の悪化等の画像不良が生じることがある。
ところで、本実施形態において、中間転写ベルト12は、画像形成を行う前に準備状態に保持される(図6参照)。中間転写ベルト12が準備状態に保持されているときに中間転写ベルト12の回転方向において一次転写部20よりも上流側の回転位置を転写準備位置B1とする。この転写準備位置B1にある中間転写ベルト12の領域B2が、画像形成を行う際に一次転写部20による一次転写や二次転写部27による二次転写の対象となる中間転写ベルト12の転写領域B2となる。中間転写ベルト12が準備状態に保持されているときに中間転写ベルト12の回転方向において一次転写部20よりも上流側で且つ転写準備位置B1よりも下流側の位置C1を退避位置C1とする。この退避位置C1にある中間転写ベルト12の領域は、画像形成の開始直後(中間転写ベルト12の駆動直後)に転写領域B2となることはない。
また、中間転写ベルト12が長時間放置されたときに癖付きが生じ易い回転位置があれば、この位置をベルト屈曲位置(癖付き位置)A1とする。例えば、上記したように、二次転写対向ローラー7及びバックアップローラー11に当接する中間転写ベルト12の位置がベルト屈曲位置A1となる。中間転写ベルト12の予備回転前にベルト屈曲位置にあった中間転写ベルト12の領域を屈曲領域(癖付き領域)A2と称し、例えば、二次転写対向ローラー7及びバックアップローラー11に当接して屈曲していた中間転写ベルト12の領域A2が屈曲領域A2となる。
カラープリンター1は、少なくとも、上記した中間転写ベルト12の退避位置C1やベルト屈曲位置A1を予め記憶部41に記憶しておく。また、カラープリンター1は、例えば、中間転写ベルト12のベルト屈曲位置A1から退避位置C1までの予備回転距離D1(図7参照)や、中間転写ベルト12の予備回転を行って予備回転距離D1だけ回転駆動する際の駆動速度及び駆動時間を予め記憶部41に記憶しておく。なお、中間転写ベルト12の1周分の長さは、例えば、845mmであり、予備回転距離の長さは、例えば、400mmである(図8や図9参照)。
次に、図8〜図9を参照して、中間転写ユニット6における中間転写ベルト12の予備回転を伴う画像形成動作について説明する。なお、図8及び図9では、各画像形成部15の内、イエロー及びブラックに対応する各画像形成部15の画像形成動作について図示するが、シアン及びマゼンタに対応する各画像形成部15の画像形成動作については図示を省略する。
先ず、カラープリンター1では、制御部40に接続された停止期間計測部51が停止期間を計測すると共に、制御部40に接続された予備回転判定部53が、停止期間計測部51で計測された停止期間が所定の閾値期間以上であるか否かを判定して中間転写ベルト12の予備回転を行うか否かを判定する。
中間転写ベルト12の予備回転を行う場合、制御部40がベルト駆動部45を制御して中間転写ベルト12を回転駆動し、予備回転前(T1)にベルト屈曲位置A1にあった中間転写ベルト12の領域A2(屈曲領域A2)を図6に示す退避位置C1まで移動させる(T2)。制御部40は、画像形成が行われるまでこの予備回転後の状態を準備状態として中間転写ベルト12を保持する。
上記したように中間転写ベルト12の準備状態を調整して画像形成を開始するとき、先ず、制御部40がベルト駆動部45を制御して中間転写ベルト12の回転駆動を開始すると共に、制御部40が搬送駆動部46を制御して搬送経路24等を介した用紙の搬送を開始する(T3)。このときの中間転写ベルト12の回転駆動により転写領域B2が各画像形成部15に進入する。
そして、制御部40は、各画像形成部15による画像形成を開始して、先ず、帯電バイアス印加部47を制御して帯電器17に帯電バイアスを印加して感光体ドラム16を帯電させる(T4)。次に、制御部40は、露光装置22を制御して感光体ドラム16の表面に静電潜像を形成し(T5)、現像器18を制御して感光体ドラム16の静電潜像をトナー像に現像する。更に、制御部40は、一次転写バイアス印加部48を制御して一次転写ローラー13に一次転写バイアスを印加して感光体ドラム16に形成されたトナー像を中間転写ベルト12の転写領域B2に一次転写させる(T6)。例えば、帯電バイアス印加部47による帯電バイアスの印加時間、露光装置22による露光時間、一次転写バイアス印加部48による一次転写バイアスの印加時間等の動作時間は、形成される画像の用紙サイズ(中間転写ベルト12の転写領域B2の長さ)によって変化する。画像の用紙サイズがA4横サイズの場合には、図8に示すように、各動作時間は画像210mm分の長さになり、画像の用紙サイズがA3横サイズの場合には、図9に示すように、各動作時間は画像420mm分の長さになる。
なお、中間転写ベルト12の領域A2(屈曲領域A2)は、中間転写ベルト12の転写領域B2が二次転写部27に進入する前、例えば、ブラックの画像形成部15で処理される頃に、二次転写部27を通過する(T7)。
中間転写ベルト12の領域A2(屈曲領域A2)が二次転写部27の通過を終えた後、中間転写ベルト12の転写領域B2が二次転写部27に進入するときに、制御部40は、二次転写部27による二次転写を開始する(T8)。このとき、制御部40は、二次転写バイアス印加部50を制御して二次転写ローラー33に二次転写バイアスを印加して中間転写ベルト12に転写されたトナー像を搬送経路24に搬送される用紙に二次転写させる。なお、中間転写ベルト12の回転方向において、転写領域B2(トナー像)の後部がブラックの画像形成部15で未だ画像形成処理の途中でも、転写領域B2(トナー像)の先頭が二次転写部27に達していれば、二次転写部27は、画像形成が済んだトナー像の先頭部分から順に二次転写を行ってよい。
そして、二次転写部27による二次転写が終了すると、制御部40は、排紙部30を駆動して画像形成された用紙を排紙トレイ4へと排紙すると共に、排紙センサー54を制御して、排紙が適切に行われたかを確認する(T9)。その後、制御部40は、搬送駆動部46による搬送経路24等の作動を停止させる(T10)。なお、制御部40は、用紙が排紙部30から排紙された後も、ベルト駆動部45を制御して中間転写ベルト12の回転駆動を継続し、後処理として中間転写ベルト12を1周分回転させてから中間転写ベルト12の駆動を停止する(T11)。これにより、中間転写ベルト12の領域A2(屈曲領域A2)は、画像形成処理後に退避位置C1まで移動する。
図10では、中間転写ベルト12の停止期間(放置期間)と、中間転写ベルト12の予備回転を行わない場合に画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を表に示す。図10の画像判定結果は、画像不良が生じない場合を○で示し、画像不良が生じた場合を×で示す。図10によれば、中間転写ベルト12の停止期間が24時間以上になると、中間転写ベルト12に癖付きが生じ易くなり、これに伴って、画像濃度のムラや転写性能の悪化等の画像不良が生じる。
なお、このときに温度センサー52で検知されるプリンター本体2の機内温度は、例えば、図12に示すように、カラープリンター1の電源をオフにした直後には20度でも、その後15度程度まで低下する。
また、図11では、中間転写ベルト12の停止期間と、中間転写ベルト12の予備回転と共に画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を表に示す。本実施形態では、予備回転判定部53によって、停止期間計測部51で計測された停止期間が所定の閾値期間(24時間)以上であると判定された場合、即ち、放置期間が長い場合に、制御部40が中間転写ベルト12の予備回転を行うように各部を制御する。図11によれば、中間転写ベルト12の停止期間が24時間以上のとき、中間転写ベルト12に癖付きが生じていても、中間転写ベルト12の予備回転を行っているため、画像濃度のムラや転写性能の悪化等の画像不良は生じていない。
なお、予備回転判定部53によって、停止期間計測部51で計測された停止期間が所定の閾値期間(24時間)未満であると判定された場合、即ち、放置期間が短い場合には、中間転写ベルト12にほとんど癖付きが生じない。そのため、図13に示すように、制御部40及びベルト駆動部45による中間転写ベルト12の上記の後処理を行うことなく、中間転写ベルト12でベルト屈曲位置A1にあった領域A2を、再度、ベルト屈曲位置A1まで移動させた後、中間転写ベルト12の駆動を停止するように構成してもよい。
本実施形態によれば、上述のように、カラープリンター1は、複数のローラーと、これらの複数のローラーによって張架された中間転写ベルト12と、を有する中間転写ユニット6と、中間転写ベルト12の所定の転写領域B2にトナー像を転写する一次転写部20と、画像形成を行うときに、所定の回転方向における中間転写ベルト12の回転駆動を制御する制御部40と、を備える。上記した複数のローラーは、一次転写部20に設けられる感光体ドラム16に対向して配置され、中間転写ベルト12上にトナー像を転写する一次転写ローラー13と、中間転写ベルト12に形成されたトナー像を用紙(記録媒体)に転写する二次転写ローラー33に対向して配置された二次転写対向ローラー7と、中間転写ベルト12の回転方向において、二次転写対向ローラー7よりも上流側かつ一次転写ローラー13(例えば、最下流側のブラック用の一次転写ローラー13)よりも下流側の位置に配置されたバックアップローラー11と、を含む。中間転写ユニット6は、二次転写対向ローラー7とバックアップローラー11とによって中間転写ベルト12が屈曲されるように構成されている。中間転写ベルト12は、画像形成を行う前に、転写領域B2が回転方向において一次転写部20よりも上流側の転写準備位置B1に位置するように準備状態に保持される。制御部40は、画像形成を行う前に、準備状態を調整する中間転写ベルト12の予備回転を行って、予備回転前にベルト屈曲位置A1にあった中間転写ベルト12の屈曲領域A2が、回転方向においてバックアップローラー11よりも上流側で且つ転写準備位置B1よりも下流側の退避位置C1に位置するように、中間転写ベルト12の回転駆動を制御する。
このように、中間転写ベルト12に癖付きが生じ易い回転位置(ベルト屈曲位置A1)がある場合、ベルト屈曲位置A1にあった中間転写ベルト12の屈曲領域A2を、中間転写ベルト12の転写領域B2とならない退避位置C1へと移動させるため、1枚ずつの印字や複数枚の内の1枚目の印字において、中間転写ベルト12の屈曲領域A2に画像形成処理が行われることを防ぐことができる。これにより、トナー像を感光体ドラム16から中間転写ベルト12に転写させる一次転写工程や、トナー像を中間転写ベルト12から用紙に転写させる二次転写工程で、中間転写ベルト12の変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を回避することができる。このように、本発明によれば、中間転写ベルトの位相を特定する部材を備えることなく、中間転写ベルトの屈曲領域A2に対する画像形成を回避することが可能となる。
また、本実施形態によれば、制御部40は、二次転写対向ローラー7及びバックアップローラー11に当接して屈曲していた中間転写ベルト12の領域を屈曲領域A2として中間転写ベルト12の予備回転を行う。
これにより、二次転写対向ローラー7及びバックアップローラー11での当接及び屈曲により中間転写ベルト12に屈曲領域A2が生じた場合でも、中間転写ベルト12の変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を回避することができる。
更に、本実施形態によれば、カラープリンター1は、回転方向においてベルト屈曲位置A1から退避位置C1まで中間転写ベルト12を回転駆動させるための駆動速度及び駆動時間を記憶した記憶部41を更に備える。そして、制御部40は、中間転写ベルト12の予備回転を行うとき、記憶部41に記憶された駆動速度と駆動時間に基づいて、中間転写ベルト12の回転駆動を制御する。
これにより、中間転写ベルト12の予備回転を容易且つ正確に行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、制御部40は、中間転写ベルト12の前回の駆動から再駆動されるまでの停止期間が、所定の閾値期間以上であるか否かを判定し、停止期間が閾値期間以上である場合には予備回転を行って準備状態を調整してから画像形成を行い、一方、停止期間が閾値期間より短い場合には予備回転を行うことなく画像形成を行う。
これにより、中間転写ベルト12が回転駆動せずに二次転写対向ローラー7等の複数のローラーに巻き掛けられた状態(放置状態)が長時間続いたときのように、中間転写ベルト12に屈曲領域A2が生じ易い状況では、中間転写ベルト12の予備回転を行うため、中間転写ベルト12の変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を確実に回避することができる。一方、中間転写ベルト12の放置状態が短時間であり、中間転写ベルト12に屈曲領域A2が生じ難い状況では、中間転写ベルト12の予備回転を行うことなく画像形成を行うため、処理時間を短縮すると共に電力消費を軽減することが可能である。
本実施形態では、予備回転判定部53によって、停止期間計測部51で計測された停止期間が所定の閾値期間以上であると判定された場合に、制御部40が中間転写ベルト12の予備回転を行うように各部を制御する構成を説明したが、予備回転判定部53は、この構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、予備回転判定部53は、温度センサー52で検知されたプリンター本体2の機内温度に基づいて、中間転写ユニット6の中間転写ベルト12の前回の駆動から再駆動されるまでのプリンター本体2内の平均温度が、所定の閾値温度以下であるか否かを判定するように構成されてよい。そして、制御部40は、プリンター本体2内の平均温度が閾値温度以下である場合には中間転写ベルト12の予備回転を行って準備状態を調整してから画像形成を行い、一方、プリンター本体2内の平均温度が閾値温度より高い場合には予備回転を行うことなく画像形成を行うように構成されてよい。
これにより、中間転写ベルト12が変形し易い温度環境下で回転駆動せずに二次転写対向ローラー7等の複数のローラーに巻き掛けられた状態(放置状態)が続いたときのように、中間転写ベルト12に屈曲領域A2が生じ易い状況では、中間転写ベルト12の予備回転を行うため、中間転写ベルト12の変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を確実に回避することができる。一方、中間転写ベルト12が変形し難い温度環境下で放置状態が続いたときのように、中間転写ベルト12に屈曲領域A2が生じ難い状況では、中間転写ベルト12の予備回転を行うことなく画像形成を行うため、処理時間を短縮すると共に電力消費を軽減することが可能である。
図14では、中間転写ベルト12の停止中(放置中)のプリンター本体2の機内温度(平均温度)と、中間転写ベルト12の予備回転を行わない場合に画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を表に示す。図14の画像判定結果は、画像不良が生じない場合を○で示し、画像不良が生じた場合を×で示す。図14によれば、中間転写ベルト12の停止中にプリンター本体2内の平均温度が15度以下の場合に、中間転写ベルト12に癖付きが生じ易くなり、これに伴って、画像濃度のムラや転写性能の悪化等の画像不良が生じる。
なお、このときに温度センサー52で検知されるプリンター本体2の機内温度は、例えば、図16に示すように、カラープリンター1の電源をオフにした直後には20度で、その後15度程度まで低下することもあるが、使用時期や、冷房や暖房の使用状況に応じてプリンター本体2の機内温度は変化し、上昇することもある。
また、図15では、中間転写ベルト12の停止中(放置中)のプリンター本体2の機内温度(平均温度)と、中間転写ベルト12の予備回転と共に画像形成処理をしたときの画像判定結果との関係を表に示す。本実施形態では、予備回転判定部53によって、温度センサー52で検知されたプリンター本体2の機内温度(平均温度)が所定の閾値温度(15度)以下であると判定された場合に、制御部40が中間転写ベルト12の予備回転を行うように各部を制御する。図15によれば、プリンター本体2の機内温度が15度以下のとき、中間転写ベルト12に癖付きが生じていても、中間転写ベルト12の予備回転を行っているため、画像濃度のムラや転写性能の悪化等の画像不良は生じていない。
あるいは、他の実施形態では、予備回転判定部53は、中間転写ユニット6が交換されたか否かを判定するように構成されてもよい。そして、制御部40は、中間転写ユニット6が交換された場合には中間転写ベルト12の予備回転を行って準備状態を調整してから画像形成を行うように構成されてもよい。
これにより、長期間使用されずに保存されていた交換用の中間転写ユニット6を用いる場合には、初めに中間転写ベルト12の予備回転を行うため、中間転写ベルト12の変形に起因する画像濃度のムラや転写性能の悪化等の不具合を確実に回避することができる。
また、本実施形態では、二次転写対向ローラー7及びバックアップローラー11に当接して屈曲する中間転写ベルト12の回転位置をベルト屈曲位置A1とすると共に、予備回転前にベルト屈曲位置にあった中間転写ベルト12の領域を屈曲領域A2とする構成を説明したが、中間転写ベルト12のベルト屈曲位置A1や屈曲領域A2は、これらに限定されず、他の実施形態では、他の位置や他の領域であってもよい。
また、本実施形態では、中間転写ベルト12の予備回転として、中間転写ベルト12の屈曲領域A2を、中間転写ベルト12の回転方向において一次転写部20よりも上流側で且つ転写準備位置B1よりも下流側の退避位置C1まで移動させる構成を説明したが、中間転写ベルト12の予備回転はこの構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、退避位置C1は、一次転写部20よりも上流側で且つ転写準備位置B1よりも下流側の回転位置でなくてもよく、中間転写ベルト12の再駆動時の準備状態において、中間転写ベルト12の屈曲領域A2が転写準備位置B1に配置されなければよい。
本実施形態では、カラープリンター1に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、モノクロプリンター、複写機、ファクシミリ、複合機等の他の画像形成装置に本発明の構成を適用しても良い。
1 カラープリンター(画像形成装置)
2 プリンター本体
6 中間転写ユニット
7 二次転写対向ローラー
8 従動ローラー
10 テンションローラー
11 バックアップローラー
12 中間転写ベルト
13 一次転写ローラー
15 画像形成部
16 感光体ドラム
20 一次転写部(転写部)
27 二次転写部
33 二次転写ローラー
40 制御部
41 記憶部
45 ベルト駆動部
51 停止時間計測部
52 温度センサー
53 予備回転判定部

Claims (6)

  1. 複数のローラーと、
    前記複数のローラーによって張架された中間転写ベルトと、を有する中間転写ユニットと、
    前記中間転写ベルトの所定の転写領域にトナー像を転写する一次転写部と、
    画像形成を行うときに、所定の回転方向における前記中間転写ベルトの回転駆動を制御する制御部と、
    を備え、
    前記複数のローラーは、
    前記一次転写部に設けられる感光体ドラムに対向して配置され、前記中間転写ベルト上に前記トナー像を転写する一次転写ローラーと、
    前記中間転写ベルトに形成された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写ローラーに対向して配置された二次転写対向ローラーと、
    前記中間転写ベルトの回転方向において、前記二次転写対向ローラーよりも上流側かつ前記一次転写ローラーよりも下流側の位置に配置されたバックアップローラーと、を含み、
    前記中間転写ユニットは、前記二次転写対向ローラーと前記バックアップローラーとによって前記中間転写ベルトが屈曲されるように構成されていて、
    前記中間転写ベルトは、前記画像形成を行う前に、前記転写領域が前記回転方向において前記一次転写部よりも上流側の転写準備位置に位置するように準備状態に保持され、
    前記制御部は、前記画像形成を行う前に、前記準備状態を調整する前記中間転写ベルトの予備回転を行って、前記予備回転前にベルト屈曲位置にあった前記中間転写ベルトの屈曲領域が、前記回転方向において前記バックアップローラーよりも上流側で且つ前記転写準備位置よりも下流側の退避位置に位置するように、前記中間転写ベルトの回転駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記二次転写対向ローラー及び前記バックアップローラーに当接して屈曲していた前記中間転写ベルトの領域を前記屈曲領域として前記中間転写ベルトの予備回転を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記回転方向において前記ベルト屈曲位置から前記退避位置まで前記中間転写ベルトを回転駆動させるための駆動速度及び駆動時間を記憶した記憶部を更に備え、
    前記制御部は、前記中間転写ベルトの前記予備回転を行うとき、前記記憶部に記憶された前記駆動速度と前記駆動時間に基づいて、前記中間転写ベルトの回転駆動を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記中間転写ベルトの前回の駆動から再駆動されるまでの停止期間が、所定の閾値期間以上であるか否かを判定し、前記停止期間が前記閾値期間以上である場合には前記予備回転を行って前記準備状態を調整してから前記画像形成を行い、一方、前記停止期間が前記閾値期間より短い場合には前記予備回転を行うことなく前記画像形成を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記中間転写ベルト、前記転写部及び前記制御部を収容する装置本体を更に備え、
    前記制御部は、前記中間転写ベルトの前回の駆動から再駆動されるまでの前記装置本体内の平均温度が、所定の閾値温度以下であるか否かを判定し、前記平均温度が前記閾値温度以下である場合には前記予備回転を行って前記準備状態を調整してから前記画像形成を行い、一方、前記平均温度が前記閾値温度より高い場合には前記予備回転を行うことなく前記画像形成を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記中間転写ユニットが交換されたか否かを判定し、前記中間転写ユニットが交換された場合には前記予備回転を行って前記準備状態を調整してから前記画像形成を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
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