JP6311288B2 - 制駆動力制御装置及び制駆動力制御方法 - Google Patents

制駆動力制御装置及び制駆動力制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、一つの制駆動力操作子に対する操作により車両の制動力及び駆動力を制御する、制駆動力制御装置及び制駆動力制御方法に関する。
従来、運転者による一つの制駆動力操作子に対する操作(アクセル操作)により車両の制動力及び駆動力を制御することで、車両に発生する前後方向への加速度(加速度及び減速度)を制御する技術として、例えば、特許文献1に記載されている技術がある。
特許文献1に記載されている技術では、運転者の操作により変化した制駆動力操作子(ペダル)の開度に応じて、目標加減速度を設定する。さらに、設定した目標加減速度に基づいてスロットルバルブの開度を制御することにより、車両に発生する前後方向への加速度を制御する。
特開2000−205015号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、旋回走行時に横方向への加速度が増加した状態等、車輪のグリップ性能が低下した状態では、運転者が、減速度の増加により不安定な挙動が発生すると予測する場合がある。このため、運転者が、減速度の操作を能動的に行い難くなるという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、減速度の増加により不安定な挙動が発生すると予測した運転者に対し、減速度の操作を能動的に行いやすくさせることが可能な、制駆動力制御装置及び制駆動力制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、車輪のグリップ性能に応じた値である車輪グリップ値を検出する。さらに、検出した車輪グリップ値が予め設定した車輪グリップ閾値未満となると、車輪グリップ値と車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、所定操作量未満の制動範囲で予め設定した初期制動力指令値を小さく補正する。
ここで、所定操作量は、制駆動力操作子の操作量が所定操作量以上である駆動範囲では、所定操作量と検出した制駆動力操作子の操作量との偏差に応じた駆動力指令値を設定するための閾値であり、予め設定する。これに加え、所定操作量は、制駆動力操作子の操作量が未操作の状態から所定操作量未満である制動範囲では、制駆動力操作子の操作量の増加に応じて制動力指令値を予め設定した初期制動力指令値から減少させるための閾値である。また、初期制動力指令値は、制駆動力操作子の操作量が未操作の状態で、車両に発生させる制動力の指令値である制動力指令値に応じた値である。
本発明によれば、車輪グリップ値と車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、制駆動力操作子の操作量が制動力を発生させる操作量である制動範囲において、制駆動力操作子の操作量に対する減速度の変化度合いを減少させることが可能となる。
これにより、制駆動力操作子の操作量に対する減速度の増加量を減少させて、減速度の増加により不安定な挙動が発生すると予測した運転者に対し、減速度の操作を能動的に行いやすくさせることが可能となる。
本発明の第一実施形態の制駆動力制御装置を備える車両の概略構成を示すブロック図である。 制駆動力コントローラの構成を示すブロック図である。 減速度特性算出部の構成を示すブロック図である。 横Gの絶対値と最大減速度第一補正係数との関係を示すマップである。 μ勾配と最大減速度第二補正係数との関係を示すマップである。 目標減速度算出部が目標減速度を算出する処理を示すフローチャートである。 減速度特性反映処理を示すフローチャートである。 運転者による加減速ペダルの開度を増加させる操作が行われた状態における、加減速ペダルの開度と、車両に発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。 加減速ペダルの開度と、加減速ペダルの開度が中立点未満の範囲において、車両に発生させる減速度との関係を示す図である。 運転者による加減速ペダルの開度を減少させる操作が行われた状態における、加減速ペダルの開度と、車両に発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。 加減速ペダルの開度と、加減速ペダルの開度が中立点未満の範囲において、車両に発生させる減速度との関係を示す図である。 運転者による加減速ペダルの開度を保持する操作が行われた状態における、加減速ペダルの開度と、車両に発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。 加減速ペダルの開度と、加減速ペダルの開度が中立点未満の範囲において、車両に発生させる減速度との関係を示す図である。 運転者による制動用ペダルの踏み込み操作が行われた状態における、加減速ペダル及び制動用ペダルの開度と、車両に発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。 本発明の第一実施形態の制駆動力制御装置を用いて行なう動作のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態(以下、本実施形態と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1は、本実施形態の制駆動力制御装置1を備える車両Vの概略構成を示すブロック図である。
図1中に示すように、制駆動力制御装置1を備える車両Vは、アクセル操作量センサ2と、ブレーキ操作量センサ4と、Gセンサ6と、車輪速センサ8と、μ勾配算出部10と、制駆動力コントローラ12と、ブレーキアクチュエータ14を備える。これに加え、制駆動力制御装置1を備える車両Vは、ホイールシリンダ16と、動力コントロールユニット18と、動力ユニット20と、車輪W(右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、左後輪WRL)を備える。
アクセル操作量センサ2は、例えば、ペダルストロークセンサを用いて形成した、運転者による加減速ペダル22(アクセルペダル)の踏み込み操作量を検出するセンサである。また、アクセル操作量センサ2は、運転者による加減速ペダル22の踏み込み操作量を含む情報信号(以降の説明では、「アクセル操作量信号」と記載する場合がある)を、制駆動力コントローラ12へ出力する。また、加減速ペダル22は、車両Vの運転者が制動力要求または駆動力要求に応じて踏込むペダルである。
なお、アクセル操作量センサ2の構成は、ペダルストロークセンサを用いて形成した構成に限定するものではなく、例えば、運転者の踏み込み操作による加減速ペダル22の開度を検出する構成としてもよい。
すなわち、アクセル操作量センサ2は、運転者による加減速ペダル22の操作量を検出するセンサである。
ブレーキ操作量センサ4は、例えば、ペダルストロークセンサを用いて形成した、運転者による制動用ペダル24(ブレーキペダル)の踏み込み操作量を検出するセンサである。また、ブレーキ操作量センサ4は、運転者による制動用ペダル24の踏み込み操作量を含む情報信号(以降の説明では、「ブレーキ操作量信号」と記載する場合がある)を、制駆動力コントローラ12へ出力する。また、制動用ペダル24は、車両Vの運転者が制動力要求のみに応じて踏込むペダルである。
なお、ブレーキ操作量センサ4の構成は、アクセル操作量センサ2と同様、ペダルストロークセンサを用いて形成した構成に限定するものではなく、例えば、運転者の踏み込み操作による制動用ペダル24の開度を検出する構成としてもよい。
すなわち、ブレーキ操作量センサ4は、運転者による制動用ペダル24の操作量を検出するセンサである。
Gセンサ6は、横加速度センサの機能を有するブロックと、前後加速度センサの機能を有するブロックを備える。
横加速度センサの機能を有するブロックは、車両Vに対し、車体の横方向(車幅方向)への加速度(以降の説明では、「実測横加速度」と記載する場合がある)を検出する。そして、検出した実測横加速度を含む情報信号(以降の説明では、「実測横加速度信号」と記載する場合がある)を、制駆動力コントローラ12へ出力する。
前後加速度センサの機能を有するブロックは、車両Vに対し、車体の前後方向(車両前後方向)への加速度を検出する。そして、検出した加速度を含む情報信号(以降の説明では、「前後加速度信号」と記載する場合がある)を、μ勾配算出部10及び制駆動力コントローラ12へ出力する。
車輪速センサ8は、車輪Wの回転速度を検出し、検出した回転速度を含む情報信号(以降の説明では、「車輪速信号」と記載する場合がある)を、μ勾配算出部10へ出力する。
なお、図1中では、右前輪WFRの回転速度を検出する車輪速センサ8を、車輪速センサ8FRと示し、左前輪WFLの回転速度を検出する車輪速センサ8を、車輪速センサ8FLと示す。同様に、図1中では、右後輪WRRの回転速度を検出する車輪速センサ8を、車輪速センサ8RRと示し、左後輪WRLの回転速度を検出する車輪速センサ8を、車輪速センサ8RLと示す。また、以降の説明においても、各車輪Wや各車輪速センサ8を、上記のように示す場合がある。
μ勾配算出部10は、Gセンサ6から入力を受けた前後加速度信号が含む車両前後方向への加速度と、各車輪速センサ8から入力を受けた車輪速信号が含む各車輪Wの回転速度に基づき、μ勾配を算出する。さらに、μ勾配算出部10は、算出したμ勾配を含む情報信号(以降の説明では、「路面μ信号」と記載する場合がある)を、制駆動力コントローラ12へ出力する。
ここで、μ勾配は、例えば、車輪Wのスリップ角と車輪Wの横力との間に成立するタイヤの特性曲線上において、スリップ角及び横力を得る位置の勾配(コーナンリングパワー)である。すなわち、μ勾配とは、車輪Wのスリップ角βtの変化量に対する、車輪Wの横力Fyの変化率(∂Fy/∂βt)である。
制駆動力コントローラ12は、車両Vに発生させる制動力または駆動力を制御するものであり、マイクロコンピュータで構成する。なお、マイクロコンピュータは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えた構成である。
また、制駆動力コントローラ12は、入力される各種の情報信号に基づいて後述する各種の処理を行い、ブレーキアクチュエータ14及び動力ユニット20を制御するための指令信号(制動指令信号、駆動指令信号)を出力する。なお、制駆動力コントローラ12の具体的な構成については、後述する。
ここで、制動指令信号は、各ホイールシリンダ16の油圧を制御するための制動力指令値を含む情報信号である。また、制動力指令値は、車両Vの運転者による制動力要求に応じて、制駆動力コントローラ12により算出する。
一方、駆動指令信号は、動力ユニット20が発生させる駆動力を制御するための駆動力指令値を含む情報信号である。また、駆動力指令値は、車両Vの運転者による駆動力要求に応じて、制駆動力コントローラ12により算出する。
ブレーキアクチュエータ14は、マスタシリンダ(図示せず)と各ホイールシリンダ16との間に介装した液圧制御装置である。また、ブレーキアクチュエータ14は、制駆動力コントローラ12から入力を受けた制動指令信号が含む制動力指令値に応じて、各ホイールシリンダ16の油圧を変化させ、各車輪Wに制動力を付与する。
ホイールシリンダ16は、ディスクブレーキを構成するブレーキパッド(図示せず)を、各車輪Wと一体に回転するディスクロータ(図示せず)に押し付けるための押圧力を発生する。
なお、図1中では、右前輪WFRに対して配置したホイールシリンダ16を、ホイールシリンダ16FRと示し、左前輪WFLに対して配置したホイールシリンダ16を、ホイールシリンダ16FLと示す。同様に、図1中では、右後輪WRRに対して配置したホイールシリンダ16を、ホイールシリンダ16RRと示し、左後輪WRLに対して配置したホイールシリンダ16を、ホイールシリンダ16RLと示す。また、以降の説明においても、各ホイールシリンダ16を、上記のように示す場合がある。
動力コントロールユニット18は、制駆動力コントローラ12から入力を受けた駆動指令信号が含む駆動力指令値に応じて、動力ユニット20が発生させる駆動力を制御する。なお、本実施形態では、後述するように、動力ユニット20を、エンジンを用いて形成する。このため、動力コントロールユニット18は、エンジンが発生させる駆動力に関する値(例えば、駆動トルク、回転数、トランスミッションのギヤ比)を制御する。
また、動力コントロールユニット18は、動力ユニット20(エンジン)が発生させている現在のトルク(エンジントルク)を含む情報信号(以降の説明では、「現在トルク信号」と記載する場合がある)を、制駆動力コントローラ12へ出力する。
動力ユニット20は、車両Vの駆動力を発生させる構成であり、ドライブシャフト(図示せず)等を介して、各車輪Wに駆動力を付与する。なお、本実施形態では、一例として、動力ユニット20を、エンジンを用いて形成した場合について説明する。
(制駆動力コントローラ12の具体的な構成)
次に、図1を参照しつつ、図2を用いて、制駆動力コントローラ12の具体的な構成について説明する。
図2は、制駆動力コントローラ12の構成を示すブロック図である。
図2中に示すように、制駆動力コントローラ12は、制駆動力算出用ペダル開度算出部26と、減速度特性算出部28と、目標減速度算出部30と、駆動力算出部32と、制動力算出部34を備える。
制駆動力算出用ペダル開度算出部26は、アクセル操作量センサ2から入力を受けたアクセル操作量信号が含む踏み込み操作量に基づき、予め設定したサンプリング時間で踏み込み操作量を除算する。これにより、制駆動力算出用ペダル開度算出部26は、加減速ペダル22の操作速度(ペダル操作速度)を算出する。なお、本実施形態では、一例として、サンプリング時間を0.2[s]に設定した場合について説明する。
そして、制駆動力算出用ペダル開度算出部26は、算出したペダル操作速度を含む情報信号(以降の説明では、「ペダル操作速度信号」と記載する場合がある)を、目標減速度算出部30へ出力する。
また、制駆動力算出用ペダル開度算出部26は、アクセル操作量センサ2から入力を受けたアクセル操作量信号が含む踏み込み操作量に基づき、予め設定した中立点を基準とした、加減速ペダル22の踏み込み操作量を算出する。そして、算出した踏み込み操作量を含む情報信号(以降の説明では、「アクセルペダル操作量信号」と記載する場合がある)を、駆動力算出部32及び目標減速度算出部30へ出力する。
ここで、中立点とは、車両Vに発生させる加速度と減速度を切り替える点、すなわち、制駆動力コントローラ12が出力する指令信号を、制動指令信号または駆動指令信号に切り替える点である。また、中立点は、アクセル操作量信号が含む踏み込み操作量に応じた、加減速ペダル22の開度(ペダル開度)に対応するパラメータであり、例えば、25%程度の加減速ペダル22の開度に対応する。
また、中立点とは、踏み込み操作量信号が含む踏み込み操作量であり、加減速ペダル22(制駆動力操作子)の操作量に応じたパラメータである所定操作量を示す。また、所定操作量は、加減速ペダル22の操作量が未操作の状態から所定操作量未満である制動範囲では、加減速ペダル22の操作量の増加に応じて、制動力指令値を、後述する初期制動力指令値から減少させるための閾値である。これに加え、所定操作量は、加減速ペダル22の操作量が所定操作量以上である駆動範囲では、所定操作量と加減速ペダル22の操作量との偏差に応じた駆動力指令値を設定するための閾値である。
減速度特性算出部28は、Gセンサ6から入力を受けた実測横加速度信号が含む車幅方向への加速度と、μ勾配算出部10から入力を受けた路面μ信号が含むμ勾配に基づき、最大減速度設定値を算出する。そして、算出した最大減速度設定値を含む情報信号(以降の説明では、「最大減速度設定値信号」と記載する場合がある)を、目標減速度算出部30へ出力する。なお、減速度特性算出部28の詳細な構成と、減速度特性算出部28が最大減速度設定値を算出する処理については、後述する。
ここで、最大減速度設定値とは、加減速ペダル22の開度が最小値(ペダル開度=0)の状態において、車両Vに発生させる減速度に応じた値である。
目標減速度算出部30は、制駆動力算出用ペダル開度算出部26からペダル操作速度信号及びアクセルペダル操作量信号の入力を受け、減速度特性算出部28から最大減速度設定値信号の入力を受ける。さらに、目標減速度算出部30は、ブレーキ操作量センサ4からブレーキ操作量信号の入力を受ける。そして、ペダル操作速度信号が含むペダル操作速度と、アクセルペダル操作量信号が含む加減速ペダル22の踏み込み操作量と、最大減速度設定値信号が含む最大減速度設定値に基づき、車両Vに発生させる制動力に応じた減速度の目標値である目標減速度を算出する。
さらに、目標減速度算出部30は、算出した目標減速度とアクセルペダル操作量信号が含む加減速ペダル22の踏み込み操作量に基づいて、車両Vに発生させる制動力を算出する。
また、目標減速度算出部30は、ブレーキ操作量センサ4からブレーキ操作量信号の入力を受けた場合、他の処理よりも優先して、ブレーキ操作量信号が含む制動用ペダル24の踏み込み操作量に基づき、車両Vに発生させる制動力を算出する。
そして、算出した制動力を含む情報信号(以降の説明では、「制動力信号」と記載する場合がある)を、制動力算出部34へ出力する。なお、目標減速度算出部30が目標減速度を算出する処理については、後述する。
駆動力算出部32は、制駆動力算出用ペダル開度算出部26から入力を受けたアクセルペダル操作量信号が含む加減速ペダル22の踏み込み操作量に基づいて、駆動力指令値を算出する。具体的には、アクセル操作量信号が含む踏み込み操作量に応じたペダル開度が中立点以上となると、加減速ペダル22の開度が増加するにつれて、車両Vに発生させる駆動力を増加させるように、駆動力指令値を算出する。そして、駆動力算出部32は、算出した駆動力指令値を含む情報信号(以降の説明では、「駆動力指令値信号」と記載する場合がある)を、動力コントロールユニット18へ出力する。
制動力算出部34は、目標減速度算出部30から入力を受けた制動力信号が含む制動力に基づいて制動力指令値を算出する。そして、制動力算出部34は、算出した制動力指令値を含む情報信号(以降の説明では、「制動力指令値信号」と記載する場合がある)を、ブレーキアクチュエータ14へ出力する。
(減速度特性算出部28の詳細な構成)
次に、図1及び図2を参照しつつ、図3から図5を用いて、減速度特性算出部28の詳細な構成について説明する。
図3は、減速度特性算出部28の構成を示すブロック図である。
図3中に示すように、減速度特性算出部28は、最大減速度第一補正係数算出部36と、最大減速度第二補正係数算出部38と、選択用減速度定数生成部40と、減速度特性設定部42を備えている。
最大減速度第一補正係数算出部36は、Gセンサ6から入力を受けた実測横加速度信号が含む車幅方向への加速度に基づき、最大減速度第一補正係数を算出する。そして、算出した最大減速度第一補正係数を含む情報信号(以降の説明では、「第一補正係数信号」と記載する場合がある)を、選択用減速度定数生成部40へ出力する。
ここで、最大減速度第一補正係数算出部36が最大減速度第一補正係数を算出する際には、例えば、図4中に示すマップに、実測横加速度信号が含む車幅方向への加速度の絶対値(横Gの絶対値)を入力する。なお、図4は、横Gの絶対値と最大減速度第一補正係数との関係を示すマップである。また、図4中では、縦軸に最大減速度第一補正係数(図中では「第一補正係数」と記載する)を示し、横軸に横Gの絶対値を示す。
図4中に示すように、車幅方向への加速度の絶対値が、予め設定した横G閾値以下の範囲では、最大減速度第一補正係数を、初期値である「1.0」に維持する。なお、車幅方向への加速度の絶対値は、例えば、車幅方向右方への加速度を正の加速度とし、車幅方向左方への加速度を負の加速度として用いる。
ここで、横G閾値は、例えば、車両Vの構造(車重、制動能力等)に応じて設定する。また、横G閾値は、例えば、車速に応じて変化させてもよい。
そして、車幅方向への加速度の絶対値が増加して横G閾値を超えた範囲では、車幅方向への加速度の絶対値の増加度合いに応じて、最大減速度第一補正係数を、初期値(1.0)から減少させる。
最大減速度第二補正係数算出部38は、μ勾配算出部10から入力を受けた路面μ信号が含むμ勾配に基づき、最大減速度第二補正係数を算出する。そして、算出した最大減速度第二補正係数を含む情報信号(以降の説明では、「第二補正係数信号」と記載する場合がある)を、選択用減速度定数生成部40へ出力する。
ここで、最大減速度第二補正係数算出部38が最大減速度第二補正係数を算出する際には、例えば、図5中に示すマップに、路面μ信号が含むμ勾配を入力する。なお、図5は、μ勾配と最大減速度第二補正係数との関係を示すマップである。また、図5中では、縦軸に最大減速度第二補正係数(図中では「第二補正係数」と記載する)を示し、横軸にμ勾配を示す。
図5中に示すように、μ勾配が、予め設定したμ勾配閾値以上の範囲では、最大減速度第二補正係数を、初期値である「1.0」に維持する。
ここで、μ勾配閾値は、例えば、車両Vの構造(車重、駆動能力等)に応じて設定する。また、μ勾配閾値は、例えば、車速に応じて変化させてもよい。
そして、μ勾配が減少してμ勾配閾値未満となる範囲では、μ勾配の減少度合いに応じて、最大減速度第二補正係数を、初期値(1.0)から減少させる。
選択用減速度定数生成部40は、最大減速度第一補正係数算出部36から第一補正係数信号の入力を受け、最大減速度第二補正係数算出部38から第二補正係数信号の入力を受ける。そして、第一補正係数信号が含む最大減速度第一補正係数と、第二補正係数信号が含む最大減速度第二補正係数と、予め設定した定数である最大減速度定数を乗算して、選択用減速度定数を生成する。さらに、生成した選択用減速度定数を含む情報信号(以降の説明では、「選択用減速度定数信号」と記載する場合がある)を、減速度特性設定部42へ出力する。
ここで、最大減速度定数は、例えば、車両Vを出荷する状態等、走行時の状況に応じた制御を行わない状態で、加減速ペダル22の開度が最小値(ペダル開度=0)である場合に、車両Vに発生させる制動力に対応する値(例えば、0.3[G])である。すなわち、最大減速度定数は、加減速ペダル22の開度が最小値である場合に車両Vに発生させる制動力の、基本的な特性(ベース特性)である。また、最大減速度定数は、例えば、車両Vの制動能力や車重等の諸元に応じて設定する。
減速度特性設定部42は、選択用減速度定数生成部40から選択用減速度定数信号の入力を受ける。そして、選択用減速度定数信号が含む選択用減速度定数と、予め設定した定数である最小減速度定数を比較し、大きな定数を、最大減速度設定値として設定する。さらに、設定した最大減速度設定値を含む最大減速度設定値信号を、目標減速度算出部30へ出力する。
ここで、最小減速度定数は、例えば、車両Vの走行時に、車両Vに発生している車幅方向への加速度やμ勾配に応じた制御を行う状態で、加減速ペダル22の開度が最小値(ペダル開度=0)である場合に、車両Vに発生させる制動力に対応する値である。すなわち、最小減速度定数は、加減速ペダル22の開度が最小値である場合に車両Vに発生させる制動力の、制御後の特性である。また、最小減速度定数は、例えば、車両Vの制動能力や車重等の諸元に応じて設定し、最大減速度定数よりも小さい減速度に対応する。
(目標減速度算出部30が目標減速度を算出する処理)
次に、図1から図5を参照しつつ、図6から図14を用いて、目標減速度算出部30が目標減速度を算出する処理について説明する。
図6は、目標減速度算出部30が目標減速度を算出する処理を示すフローチャートである。
図6中に示すように、目標減速度算出部30が処理を開始(START)すると、まず、ステップS100において、加減速ペダル22の開度が「0」であるか否かを判定する処理(図中に示す「アクセル開度=0」)を行う。これに加え、ステップS100では、運転者(Dr)が踏み込んでいた加減速ペダル22の開度を減少させる操作(ブレーキ操作)が行われているか否かを判定する処理(図中に示す「Drブレーキ操作有」)を行う。
ここで、加減速ペダル22の開度が「0」であるか否かの判定は、例えば、アクセルペダル操作量信号が含む加減速ペダル22の踏み込み操作量に基づいて行う。また、運転者によるブレーキ操作が行われているか否かの判定は、例えば、ペダル操作速度信号が含むペダル操作速度と、アクセルペダル操作量信号が含む加減速ペダル22の踏み込み操作量に基づいて行う。
ステップS100において、二つの判定のうち少なくとも一方が成立しない(図中に示す「No」)と判定した場合、目標減速度算出部30が行なう処理は、ステップS102へ移行する。
一方、ステップS100において、加減速ペダル22の開度が「0」であり、運転者によるブレーキ操作が行われている(図中に示す「Yes」)と判定した場合、目標減速度算出部30が行なう処理は、ステップS104へ移行する。
ステップS102では、加減速ペダル22の開度が中立点以上であるか否かを判定する処理(図中に示す「アクセル開度≧中立点」)を行う。
ここで、加減速ペダル22の開度が中立点以上であるか否かの判定は、例えば、アクセルペダル操作量信号が含む加減速ペダル22の踏み込み操作量に基づいて行う。
ステップS100において、加減速ペダル22の開度が中立点以上である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、目標減速度算出部30が行なう処理は、ステップS104へ移行する。
一方、ステップS100において、加減速ペダル22の開度が中立点未満である(図中に示す「No」)と判定した場合、目標減速度算出部30が行なう処理は、ステップS106へ移行する。
ステップS104では、走行時の車両Vの状況に因らず、目標減速度を、上述した最大減速度定数を反映した減速度として算出する処理(図中に示す「最大減速度定数反映処理」)を行う。ステップS104において、目標減速度を、最大減速度定数を反映した減速度として算出する処理を行うと、目標減速度算出部30が行なう処理を終了(END)する。
すなわち、ステップS104では、運転者による加減速ペダル22の操作により、車両Vに加速度(加速G)が発生した場合、目標減速度を算出する処理の特性を、上述したベース特性にリセット(初期化、変更)する処理を行う。または、ステップS104では、加減速ペダル22を踏み込んでいた運転者が加減速ペダル22から足を離してブレーキ操作を行った場合、目標減速度を算出する処理の特性を、ベース特性にリセットする処理を行う。
ステップS106では、走行時の車両Vの状況に応じて、目標減速度を、減速度特性算出部28から入力を受けた最大減速度設定値信号が含む最大減速度設定値を反映した減速度として算出する処理(図中に示す「減速度特性反映処理」)を行う。ステップS106において、目標減速度を、最大減速度設定値信号が含む最大減速度設定値を反映した減速度として算出する処理を行うと、目標減速度算出部30が行なう処理を終了(END)する。なお、以降の説明では、目標減速度を、減速度特性算出部28から入力を受けた最大減速度設定値信号が含む最大減速度設定値を反映した減速度として算出する処理を、「減速度特性反映処理」と記載する場合がある。
図7は、ステップS106で行う処理、すなわち、減速度特性反映処理を示すフローチャートである。
図7中に示すように、減速度特性反映処理を開始(START)すると、まず、ステップS200において、加減速ペダル22の操作速度を算出する処理(図中に示す「アクセル操作速度算出」)を行う。ステップS200において、加減速ペダル22の操作速度を算出する処理を行うと、減速度特性反映処理は、ステップS202へ移行する。
ここで、加減速ペダル22の操作速度は、例えば、ペダル操作速度信号が含むペダル操作速度に基づいて算出する。
ステップS202では、ステップS200で算出した加減速ペダル22の操作速度が、予め設定した踏み増し閾値以上であるか否かを判定する処理(図中に示す「アクセル操作速度≧踏み増し閾値」)を行う。
ここで、踏み増し閾値とは、加減速ペダル22の操作速度が、加減速ペダル22の開度を増加させる方向への操作速度であるか否かを判定するための閾値であり、踏み込み操作の加減速ペダル22の操作速度に対応する値である。
ステップS202において、ステップS200で算出した加減速ペダル22の操作速度が踏み増し閾値以上である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、減速度特性反映処理は、ステップS204へ移行する。
一方、ステップS202において、ステップS200で算出した加減速ペダル22の操作速度が踏み増し閾値未満である(図中に示す「No」)と判定した場合、減速度特性反映処理は、ステップS210へ移行する。
ステップS204では、後述する目標減速度現在値を算出する処理に用いるために、上述した最大減速度設定値を、予め設定した制駆動力マップに反映させる処理(図中に示す「最大減速度設定値反映処理」)を行う。ステップS204において、最大減速度設定値を制駆動力マップに反映させる処理を行うと、減速度特性反映処理は、ステップS206へ移行する。
ここで、制駆動力マップは、例えば、図8(a)〜(c)中に示すように、加減速ペダル22の開度と、車両Vに発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。
なお、図8(a)〜(c)は、運転者による加減速ペダル22の開度を増加させる操作が行われた状態における、加減速ペダル22の開度と、車両Vに発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。また、図8(a)〜(c)中では、縦軸に加減速ペダル22の開度(図中では「ペダル開度」と記載する)を示し、横軸に運転余裕度(図中では「横G」と記載する)を示す。
また、図8(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度と運転余裕度との関係に応じて車両Vに発生させる制動力及び駆動力を示す領域を、符号A1により示す。また、図8(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度が最小値(ペダル開度=0)の状態を「全閉」と示し、加減速ペダル22の開度が最大値の状態を「全開」と示す。
ここで、運転余裕度とは、走行中において、車両Vに発生する車両前後方向及び車幅方向への加速度及びμ勾配のうち、少なくとも一方に応じて設定する領域であり、車両Vの走行性能の限界域よりも手前の領域である。
また、運転余裕度は、車輪Wのグリップ性能に応じた値である車輪グリップ値が小さいほど減少する領域である。また、車輪Wのグリップ性能は、車両Vの走行中に発生する力であり、路面に対する車輪Wのグリップ力(摩擦力)に応じた値である。
なお、図8中に示す例では、一例として、車輪グリップ値を、車幅方向への加速度の絶対値(横G)とし、運転余裕度を横Gの大きさに応じて設定した場合について説明する。したがって、図8中に示す例では、走行中の車両Vに発生する横Gが大きいほど車輪グリップ値が小さくなり、運転余裕度が減少する場合について説明する。これは、車幅方向への加速度の絶対値が横G閾値を超えると、車幅方向への加速度の絶対値が増加するほど、走行中の車両Vに、運転者の意図しない旋回等の挙動が発生する可能性が増加するためである。ここで、横G閾値は、予め設定した車輪グリップ閾値に対応する。すなわち、車幅方向への加速度の絶対値が横G閾値を超えた状態は、車輪グリップ値が減少して、予め設定した車輪グリップ閾値未満となる状態に対応する。
また、図8(a)〜(c)は、図8(a)、図8(b)、図8(c)の順で経時的に変化する制駆動力マップを示す。具体的には、図8(b)は、図8(a)の状態から、加減速ペダル22の開度は変化せずに、車幅方向への加速度の絶対値が増加した状態を示す。また、図8(c)は、図8(b)の状態から、車幅方向への加速度の絶対値は変化せずに、加減速ペダル22の開度が増加した状態を示す。
すなわち、ステップS204において、図8(a)中に示す制駆動力マップに、最大減速度設定値を反映させる処理を行うと、制駆動力マップが図8(b)中に示す状態に変化する。具体的には、図9(b)中に示すように、図9(a)の状態から、中立点を変化させることなく、加減速ペダル22の開度が最小値の状態で車両Vに発生させる減速度の最大値を減少させる。これにより、加減速ペダル22の開度が最小値である場合に、車両Vに発生させる制動力を、最大減速度定数に対応する値(ベース特性に対応する値)よりも減少させる。
したがって、ステップS204の処理を行うと、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、加減速ペダル22の開度に応じて車両Vに発生させる減速度が、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行わない場合よりも減少する。このため、図9(c)中に示すように、ステップS204の処理を行わない場合と比較して、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、加減速ペダル22の開度が増加すると、加減速ペダル22の開度の増加に応じた加速度が増加することとなる。
すなわち、ステップS204の処理を行い、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲内で初期制動力指令値を小さく補正すると、加減速ペダル22の開度が増加した時点で、小さく補正した初期制動力指令値に応じて制動力指令値を設定することとなる。
ここで、初期制動力指令値とは、上述したベース特性の最大減速度定数である。したがって、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行うと、初期制動力指令値を小さく補正することとなる。
なお、図9(a)〜(c)は、加減速ペダル22の開度と、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、車両Vに発生させる減速度との関係を示す図である。また、図9(a)〜(c)中では、縦軸に加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、車両Vに発生させる減速度(図中では「減速度」と記載する)を示し、横軸に加減速ペダル22の開度(図中では「ペダル開度」と記載する)を示す。
また、図9(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度と減速度との関係を示す傾きを、実線で示す。また、図9(b)及び図9(c)中では、制駆動力マップに、最大減速度設定値を反映させる処理を行わない場合の、加減速ペダル22の開度と減速度との関係を示す傾きを、破線で示す。
また、図9(a)は図8(a)に、図9(b)は図8(b)に、図9(c)は図8(c)に、それぞれ、対応する。
ステップS206では、最大減速度設定値を反映させた制駆動力マップを用いて、目標減速度の現在値(目標減速度現在値)を算出する処理(図中に示す「目標減速度現在値算出処理」)を行う。ステップS206において、最大減速度設定値を反映させた制駆動力マップを用いて目標減速度現在値を算出する処理を行うと、減速度特性反映処理は、ステップS208へ移行する。
ステップS208では、ステップS206で算出した目標減速度現在値と、前回の減速度特性反映処理で算出した目標減速度(目標減速度前回値)を比較する。そして、目標減速度現在値と目標減速度前回値のうち最小値を、今回の処理で算出する目標減速度として選択する処理(図中に示す「MIN(目標減速度現在値、目標減速度前回値)」)を行う。ステップS208において、今回の処理で算出する目標減速度を選択する処理を行うと、減速度特性反映処理を終了(END)する。
ステップS210では、前回の減速度特性反映処理で算出した目標減速度(目標減速度前回値)が、上述した最大減速度設定値以上であるか否かを判定する処理(図中に示す「目標減速度前回値≧最大減速度設定値」)を行う。
ステップS210において、目標減速度前回値が最大減速度設定値以上である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、減速度特性反映処理は、ステップS212へ移行する。
一方、ステップS210において、目標減速度前回値が最大減速度設定値未満である(図中に示す「No」)と判定した場合、減速度特性反映処理は、ステップS214へ移行する。
ステップS212では、目標減速度前回値に基づいて、目標減速度を算出する処理(図中に示す「目標減速度算出処理」)を行う。ステップS212において、目標減速度前回値に基づいて目標減速度を算出する処理を行うと、減速度特性反映処理を終了(END)する。
ステップS214では、ステップS100の処理で用いた加減速ペダル22の開度と、前回の減速度特性反映処理で算出した目標減速度(目標減速度前回値)に基づいて、暫定的な目標減速度を算出する処理(図中に示す「目標減速度暫定値算出処理」)を行う。ステップS214において、暫定的な目標減速度を算出する処理を行うと、減速度特性反映処理は、ステップS216へ移行する。
ステップS216では、前回の減速度特性反映処理で算出した目標減速度(目標減速度前回値)が、ステップS214で算出した暫定的な目標減速度以上であるか否かを判定する処理(図中に示す「目標減速度前回値≧目標減速度暫定値」)を行う。
ステップS216において、目標減速度前回値が目標減速度暫定値以上である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、減速度特性反映処理は、ステップS218へ移行する。
一方、ステップS216において、目標減速度前回値が目標減速度暫定値未満である(図中に示す「No」)と判定した場合、減速度特性反映処理は、ステップS220へ移行する。
ステップS218では、目標減速度現在値を算出する処理に用いるために、最大減速度設定値を制駆動力マップに反映させる処理(図中に示す「最大減速度設定値反映処理」)を行う。ステップS218において、最大減速度設定値を制駆動力マップに反映させる処理を行うと、減速度特性反映処理は、ステップS220へ移行する。
したがって、ステップS218の処理を行うと、ステップS204の処理を行った場合と同様、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、加減速ペダル22の開度が増加すると、加減速ペダル22の開度の増加に応じた加速度が増加することとなる。
ステップS220では、ステップS218の処理を行った場合(ステップS216の判定結果が「Yes」の場合)、ステップS206と同様に、目標減速度現在値を算出する処理(図中に示す「目標減速度現在値算出処理」)を行う。具体的には、最大減速度設定値を反映させた制駆動力マップを用いて、目標減速度現在値を算出する処理を行う。一方、ステップS218の処理を行わない場合(ステップS216の判定結果が「No」の場合)、目標減速度前回値に基づいて、目標減速度現在値を算出する処理(図中に示す「目標減速度現在値算出処理」)を行う。ステップS220において、目標減速度現在値を算出する処理を行うと、減速度特性反映処理は、ステップS222へ移行する。
ステップS222では、ステップS220で算出した目標減速度現在値と、前回の減速度特性反映処理で算出した目標減速度(目標減速度前回値)を比較する。そして、目標減速度現在値と目標減速度前回値のうち最大値を、今回の処理で算出する目標減速度として選択する処理(図中に示す「MAX(目標減速度現在値、目標減速度前回値)」)を行う。ステップS222において、今回の処理で算出する目標減速度を選択する処理を行うと、減速度特性反映処理を終了(END)する。
以上により、ステップS202において、ステップS200で算出した加減速ペダル22の操作速度が踏み増し閾値以上であると判定した場合、運転者による加減速ペダル22の踏み込み操作が行われていると判定し、運転者の意図が加速意図であると判定する。そして、ステップS202から、ステップS204、ステップS206、ステップS208を経由して行う処理では、運転者の加速意図に応じて、目標減速度を、最大減速度設定値を反映した特性の減速度へ即座に変更する処理を行う。
この場合、ステップS208の処理において、目標減速度現在値と目標減速度前回値のうち最小値を、今回の処理で算出する目標減速度として選択する。これは、加減速ペダル22の開度が中立点未満である範囲における、運転者による加減速ペダル22の踏み増し操作により、車両Vに発生する減速度の増加を抑制するためである。
また、ステップS202において、ステップS200で算出した加減速ペダル22の操作速度が踏み増し閾値未満であると判定した場合、運転者が加減速ペダル22の開度を保持、または、減少させる操作が行われていると判定する。これにより、運転者の意図が車速維持意図、または、減速意図であると判定する。
そして、ステップS202から、ステップS210、ステップS212を経由して行う処理では、最大減速度設定値以上の減速度を使用しているため、目標減速度前回値に基づいて、目標減速度を算出する。
すなわち、横Gが横G閾値を超えた時点で、加減速ペダル22の開度に応じて設定する制動力指令値が、小さく補正した初期制動力指令値に応じて設定する制動力指令値を超えていると、初期制動力指令値を保持する。
一方、ステップS202から、ステップS210、ステップS214を経由して行う処理では、目標減速度暫定値が目標減速度前回値よりも大きい値である場合、目標減速度を、最大減速度設定値を反映しない特性の減速度へ即座に変更する処理を行う。
また、目標減速度算出部30が目標減速度を算出する処理では、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行うことにより、加減速ペダル22の開度に応じて車両Vに発生させる減速度が減少する。このため、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、運転者による加減速ペダル22の開度を減少させる操作が行われると、加減速ペダル22の開度のうち、車両Vに減速度が発生しない範囲を無くすことが可能となる(図10、図11を参照)。これにより、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲の全域において、運転者による減速意図を、車両Vの挙動に反映させることが可能となる。
なお、図10(a)〜(c)は、運転者による加減速ペダル22の開度を減少させる操作が行われた状態における、加減速ペダル22の開度と、車両Vに発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。また、図10(a)〜(c)中では、縦軸に加減速ペダル22の開度(図中では「ペダル開度」と記載する)を示し、横軸に運転余裕度(図中では「横G」と記載する)を示す。
また、図10(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度と運転余裕度との関係に応じて車両Vに発生させる制動力及び駆動力を示す領域を、符号A1により示す。また、図10(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度が最小値(ペダル開度=0)の状態を「全閉」と示し、加減速ペダル22の開度が最大値の状態を「全開」と示す。
また、図10(a)〜(c)は、図10(a)、図10(b)、図10(c)の順で経時的に変化する制駆動力マップを示す。具体的には、図10(b)は、図10(a)の状態から、加減速ペダル22の開度は変化せずに、車幅方向への加速度の絶対値が増加した状態を示す。また、図10(c)は、図10(b)の状態から、車幅方向への加速度の絶対値は変化せずに、加減速ペダル22の開度が減少した状態を示す。
なお、図11(a)〜(c)は、加減速ペダル22の開度と、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、車両Vに発生させる減速度との関係を示す図である。また、図11(a)〜(c)中では、縦軸に加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、車両Vに発生させる減速度(図中では「減速度」と記載する)を示し、横軸に加減速ペダル22の開度(図中では「ペダル開度」と記載する)を示す。
また、図11(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度と減速度との関係を示す傾きを、実線で示す。また、図11(b)及び図11(c)中では、制駆動力マップに、最大減速度設定値を反映させる処理を行わない場合の、加減速ペダル22の開度と減速度との関係を示す傾きを、破線で示す。
また、図11(a)は図10(a)に、図11(b)は図10(b)に、図11(c)は図10(c)に、それぞれ、対応する。
したがって、本実施形態では、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲内で初期制動力指令値を小さく補正すると、加減速ペダル22の開度が減少した時点で、小さく補正した初期制動力指令値に応じて制動力指令値を設定することとなる。
また、目標減速度算出部30が目標減速度を算出する処理では、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行うことにより、加減速ペダル22の開度に応じて車両Vに発生させる減速度が減少する。このため、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、運転者による加減速ペダル22の開度を維持する操作が行われると、加減速ペダル22の開度のうち、車両Vに減速度が発生しない範囲を無くすことが可能となる(図12、図13を参照)。これにより、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲の全域において、運転者による減速意図を、車両Vの挙動に反映させることが可能となる。
なお、図12(a)〜(c)は、運転者による加減速ペダル22の開度を保持する操作が行われた状態における、加減速ペダル22の開度と、車両Vに発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。また、図12(a)〜(c)中では、縦軸に加減速ペダル22の開度(図中では「ペダル開度」と記載する)を示し、横軸に運転余裕度(図中では「横G」と記載する)を示す。
また、図12(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度と運転余裕度との関係に応じて車両Vに発生させる制動力及び駆動力を示す領域を、符号A1により示す。また、図12(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度が最小値(ペダル開度=0)の状態を「全閉」と示し、加減速ペダル22の開度が最大値の状態を「全開」と示す。
また、図12(a)〜(c)は、図12(a)、図12(b)、図12(c)の順で経時的に変化する制駆動力マップを示す。具体的には、図12(b)は、図12(a)の状態から、加減速ペダル22の開度は変化せずに、車幅方向への加速度の絶対値が増加した状態を示す。また、図12(c)は、図12(b)の状態から、車幅方向への加速度の絶対値は変化せずに、加減速ペダル22の開度が減少した状態を示す。
なお、図13(a)〜(c)は、加減速ペダル22の開度と、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、車両Vに発生させる減速度との関係を示す図である。また、図13(a)〜(c)中では、縦軸に加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、車両Vに発生させる減速度(図中では「減速度」と記載する)を示し、横軸に加減速ペダル22の開度(図中では「ペダル開度」と記載する)を示す。
また、図13(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度と減速度との関係を示す傾きを、実線で示す。また、図13(b)及び図13(c)中では、制駆動力マップに、最大減速度設定値を反映させる処理を行わない場合の、加減速ペダル22の開度と減速度との関係を示す傾きを、破線で示す。
また、図13(a)は図12(a)に、図13(b)は図12(b)に、図13(c)は図12(c)に、それぞれ、対応する。
したがって、本実施形態では、加減速ペダル22の開度が減少して、補正前の初期制動力指令値に応じた開度から小さく補正した初期制動力指令値に応じた開度となるまでは、車両Vに発生させる制動力を維持するように制動力指令値を設定する。
また、目標減速度算出部30が目標減速度を算出する処理において、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行った状態で、ブレーキ操作量センサ4からブレーキ操作量信号の入力を受けた場合は、以下の処理を行う。すなわち、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行った状態で、運転者による制動用ペダル24の踏み込み操作が行われると、例えば、図14中に示すように、制動用ペダル24の踏み込み操作量のみに基づいて、目標減速度を算出する。
なお、図14(a)〜(c)は、運転者による制動用ペダル24の踏み込み操作が行われた状態における、加減速ペダル22及び制動用ペダル24の開度と、車両Vに発生させる制動力及び駆動力と、運転余裕度との関係を設定したマップである。また、図14(a)〜(c)中では、左側の縦軸に加減速ペダル22の開度(図中では「アクセル開度」と記載する)を示し、右側の縦軸に制動用ペダル24の開度(図中では「ブレーキ開度」と記載する)を示す。同様に、図14(a)〜(c)中では、横軸に運転余裕度(図中では「横G」と記載する)を示す。
また、図14(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度と運転余裕度との関係に応じて車両Vに発生させる制動力及び駆動力を示す領域を、符号A1により示す。また、図14(a)〜(c)中では、加減速ペダル22の開度が最小値(ペダル開度=0)の状態を「全閉」と示し、加減速ペダル22の開度が最大値の状態を「全開」と示す。
同様に、図14(a)〜(c)中では、制動用ペダル24の開度に応じて車両Vに発生させる駆動力のみを示す領域を、符号A2により示す。また、図14(a)〜(c)中では、制動用ペダル24の開度が最小値(ペダル開度=0)の状態を「全閉」と示す。
また、図14(a)〜(c)は、図14(a)、図14(b)、図14(c)の順で経時的に変化する制駆動力マップを示す。具体的には、図14(b)は、図14(a)の状態から、車幅方向への加速度の絶対値が増加した状態を示す。また、図14(c)は、図14(b)の状態から、車幅方向への加速度の絶対値が増加した状態を示す。
すなわち、本実施形態では、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行うことにより、加減速ペダル22の開度に応じて車両Vに発生させる減速度の変化度合いのみを変化させ、加速度の変化度合いは変更しない。
これは、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、加減速ペダル22の操作により車両Vに発生させる減速度が、運転者の減速意図に不足する場合、制動用ペダル24を操作することにより、不足分の減速度を補うことが可能となるためである。なお、この場合における制動用ペダル24の操作は、緊急的な制動操作(ブレーキ操作)に該当する場合がある。
一方、加減速ペダル22の開度が中立点以上の範囲において、加減速ペダル22の操作により車両Vに発生させる加速度が、運転者の加速意図に不足する場合、加減速ペダル22の踏み込み量を増加させることにより、不足分の加速度を補うことが可能となる。このため、制駆動力マップに最大減速度設定値を反映させる処理を行った場合であっても、加速度の変化度合いは変更しない。なお、この場合における加減速ペダル22の踏み込み量を増加させる操作は、緊急的な加速操作(急加速操作)に該当する場合がある。
以上により、本実施形態の制駆動力制御装置1では、車幅方向への加速度の絶対値(横G)が増加して運転余裕度が低下すると、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、加減速ペダル22の開度と減速度との関係を示す傾きを変化させる。これにより、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、加減速ペダル22の開度に応じて車両Vに発生させる減速度を減少させる。このため、加減速ペダル22の開度が中立点未満の範囲において、加減速ペダル22の開度に対する、車両Vに発生させる減速度の分解能を向上させることが可能となる。
すなわち、本実施形態の制駆動力制御装置1では、減速度特性算出部28及び目標減速度算出部30が、Gセンサ6が検出した横Gが横G閾値を超えると、検出した横Gと横G閾値との偏差に応じて、初期制動力指令値を小さく補正する。具体的には、減速度特性算出部28及び目標減速度算出部30が、Gセンサ6が検出した横Gが横G閾値を超えると、検出した横Gと横G閾値との偏差が大きいほど、初期制動力指令値を小さく補正する。
なお、上記の説明では、一例として、車輪グリップ値を横Gとし、運転余裕度を横Gの大きさに応じて設定した場合について説明したが、車輪グリップ値は、横Gに限定するものではない。すなわち、車輪グリップ値をμ勾配とし、運転余裕度をμ勾配の大きさに応じて設定してもよい。この場合、走行中の車両Vに発生するμ勾配が小さいほど車輪グリップ値が小さくなり、運転余裕度が減少することとなる。これは、μ勾配がμ勾配閾値未満となると、μ勾配が減少するほど、車輪Wのスリップ等が発生する可能性が増加し、走行中の車両Vに、運転者の意図しない制動不良等の挙動が発生する可能性が増加するためである。また、この場合、μ勾配閾値は、予め設定した車輪グリップ閾値に対応する。すなわち、μ勾配がμ勾配閾値未満となる状態は、車輪グリップ値が減少して、予め設定した車輪グリップ閾値未満となる状態に対応する。
また、車輪グリップ値を横G及びμ勾配とし、運転余裕度を横G及びμ勾配の大きさに応じて設定してもよい。この場合、走行中の車両Vに発生する横Gが大きく、また、μ勾配が小さいほど車輪グリップ値が小さくなり、運転余裕度が減少することとなる。
(動作)
次に、図1から図14を参照しつつ、図15を用いて、本実施形態の制駆動力制御装置1を用いて行なう動作の一例を説明する。
図15は、本実施形態の制駆動力制御装置1を用いて行なう動作のフローチャートである。
図15中に示すように、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作を開始(START)すると、まず、ステップS300において、運転者による加減速ペダル22の開度(操作量)を検出する処理(図中に示す「Drアクセルペダル操作量検出」)を行う。ステップS300において、加減速ペダル22の開度を検出する処理を行うと、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作は、ステップS302へ移行する。
ステップS302では、車両Vの状態(μ勾配、車体の横方向への加速度(横G)、車体の前後方向への加速度(前後G))を取得する処理(図中に示す「車両状態取得」)を行う。ステップS302において、車両Vの状態を取得する処理を行うと、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作は、ステップS304へ移行する。
ステップS304では、最大減速度設定値を算出する処理(図中に示す「最大減速度設定値算出」)を行う。ステップS304において、最大減速度設定値を算出する処理を行うと、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作は、ステップS306へ移行する。
ステップS306では、中立点を基準とした、加減速ペダル22の踏み込み操作量を算出する処理(図中に示す「制駆動力算出用アクセル開度算出」)を行う。ステップS306において、中立点を基準とした加減速ペダル22の踏み込み操作量を算出する処理を行うと、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作は、ステップS306へ移行する。
ステップS308では、目標減速度を算出する処理(図中に示す「目標減速度算出」)を行う。ステップS308において、目標減速度を算出する処理を行うと、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作は、ステップS310へ移行する。
ステップS310では、駆動力指令値を算出する処理(図中に示す「駆動力指令値算出」)を行う。ステップS310において、駆動力指令値を算出する処理を行うと、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作は、ステップS312へ移行する。
ステップS312では、制動力指令値を算出する処理(図中に示す「制動力指令値算出」)を行う。ステップS312において、制動力指令値を算出する処理を行うと、制駆動力制御装置1を用いて行なう動作を終了(END)する。
なお、上述した加減速ペダル22は、制駆動力操作子に対応する。
また、上述したアクセル操作量センサ2は、操作子操作量検出部に対応する。
また、上述した制駆動力コントローラ12は、制駆動力制御部に対応する。
また、上述した減速度特性算出部28は、車輪グリップ値検出部に対応する。
また、上述した目標減速度算出部30は、初期制動力指令値補正部に対応する。
また、上述した実測横加速度信号が含む車幅方向への加速度の絶対値(横Gの絶対値)、及び路面μ信号が含むμ勾配は、車輪グリップ値に対応する。
また、上述した横G閾値及びμ勾配閾値は、車輪グリップ閾値に対応する。
また、上述したGセンサ6は、車幅方向加速度検出部に対応する。
また、上述した車輪速センサ8及びμ勾配算出部10は、μ勾配検出部に対応する。
また、上述したように、本実施形態の制駆動力制御装置1の動作で実施する制駆動力制御方法では、加減速ペダル22の開度と、車輪Wのグリップ性能に応じた値である車輪グリップ値を検出する。そして、検出した車輪グリップ値が予め設定した車輪グリップ閾値未満となると、検出した挙動と車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、中立点未満の制動範囲で、上述したベース特性の最大減速度定数である初期制動力指令値を小さく補正する。
(第一実施形態の効果)
本実施形態の制駆動力制御装置1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)目標減速度算出部30が、車輪グリップ値(横Gの絶対値、μ勾配)が車輪グリップ閾値(横G閾値、μ勾配閾値)未満となると、中立点未満の制動範囲で、車輪グリップ値と車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、初期制動力指令値を小さく補正する。
このため、車輪Wのグリップ性能が低下し、車輪グリップ値が車輪グリップ閾値未満となると、車輪グリップ値と車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、制動範囲において、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを減少させることが可能となる。
その結果、中立点未満の制動範囲で、加減速ペダル22の開度に対する減速度の増加量を減少させて、減速度の増加により不安定な挙動が発生すると予測した運転者に対し、減速度の操作を能動的に行いやすくさせることが可能となる。すなわち、車両Vの走行中に車輪Wのグリップ性能が低下した場合であっても、減速度の増加により不安定な挙動が発生すると予測した運転者に対し、減速度の操作を能動的に行いやすくさせることが可能となる。
また、中立点未満の制動範囲で、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを減少させることが可能となるため、加減速ペダル22の開度に対する、車両Vに発生させる減速度の分解能を向上させることが可能となる。
これにより、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを変化させない場合と比較して、車両Vに発生させる減速度を一定の範囲に維持するための、加減速ペダル22の開度を維持する操作が容易となる。また、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを変化させない場合と比較して、車両Vに発生させる減速度の、加減速ペダル22の操作による調節が容易となる。
また、中立点以上の駆動範囲における加減速ペダル22の開度と車両Vに発生させる加速度との関係は変化させないため、再加速時の加速性能の低下を抑制することが可能となる。
(2)制駆動力コントローラ12が、目標減速度算出部30が加減速ペダル22の開度が中立点未満の制動範囲内で初期制動力指令値を小さく補正すると、加減速ペダル22の開度が増加した時点で、小さく補正した初期制動力指令値に応じて制動力指令値を設定する。
このため、加減速ペダル22の開度が中立点未満の制動範囲において、加減速ペダル22の開度を増加させると、加減速ペダル22の開度の増加に応じた加速度を増加させることが可能となる。
その結果、加減速ペダル22の開度が中立点以上の駆動範囲において、加減速ペダル22の操作により車両Vに発生させる加速度が加速意図に不足する場合、加減速ペダル22の踏み込み量を増加させることにより、不足分の加速度を補うことが可能となる。
(3)制駆動力コントローラ12が、目標減速度算出部30が加減速ペダル22の開度が中立点未満の制動範囲内で初期制動力指令値を小さく補正すると、加減速ペダル22の開度が減少した時点で、小さく補正した初期制動力指令値に応じて制動力指令値を設定する。
このため、中立点未満の制動範囲において、加減速ペダル22の開度のうち、車両Vに減速度が発生しない範囲を無くすことが可能となる。
その結果、加減速ペダル22の開度が中立点未満の制動範囲の全域において、運転者による減速意図を、車両Vの挙動に反映させることが可能となる。
(4)制駆動力コントローラ12が、目標減速度算出部30が加減速ペダル22の開度が中立点未満の制動範囲内で一定値に維持された状態で初期制動力指令値を小さく補正すると、以下のように制動力指令値を設定する。すなわち、加減速ペダル22の開度が減少して補正前の初期制動力指令値に応じた開度から小さく補正した初期制動力指令値に応じた開度となるまでは、車両Vに発生させる制動力を維持するように制動力指令値を設定する。
このため、中立点未満の制動範囲において、加減速ペダル22の開度のうち、車両Vに減速度が発生しない範囲を無くすことが可能となる。
その結果、加減速ペダル22の開度が中立点未満の制動範囲の全域において、運転者による減速意図を、車両Vの挙動に反映させることが可能となる。
(5)目標減速度算出部30が、加減速ペダル22の開度に応じて設定する制動力指令値が小さく補正した初期制動力指令値に応じて設定する制動力指令値を超えていると、初期制動力指令値を保持する。この処理は、車輪グリップ値(横Gの絶対値、μ勾配)が車輪グリップ閾値(横G閾値、μ勾配閾値)未満となった時点で行う。
その結果、運転者による減速意図に対し、車両Vに発生させる制動力の低下を抑制することが可能となる。
(6)減速度特性算出部28が、Gセンサ6が検出した加速度(横G)に基づいて、車輪グリップ値である車幅方向への加速度の絶対値を検出する。
その結果、車輪Wのグリップ性能に応じた値である車輪グリップ値を、走行中の車両Vに、運転者の意図しない旋回等の挙動が発生する可能性に基づいて検出することが可能となる。
(7)減速度特性算出部28が、車輪速センサ8及びμ勾配算出部10が検出したμ勾配に基づいて、車輪グリップ値であるμ勾配を検出する。
その結果、車輪Wのグリップ性能に応じた値である車輪グリップ値を、車輪Wのスリップ等が発生する可能性と、走行中の車両Vに、運転者の意図しない制動不良等の挙動が発生する可能性に基づいて検出することが可能となる。
(8)減速度特性算出部28が、Gセンサ6が検出した加速度(横G)と、車輪速センサ8及びμ勾配算出部10が検出したμ勾配に基づいて、車輪グリップ値である車幅方向への加速度の絶対値とμ勾配を検出する。
その結果、車輪グリップ値を、走行中の車両Vに、運転者の意図しない旋回等の挙動が発生する可能性と、車輪Wのスリップ等が発生する可能性と、走行中の車両Vに、運転者の意図しない制動不良等の挙動が発生する可能性に基づいて検出することが可能となる。
(9)本実施形態の制駆動力制御装置1の動作で実施する制駆動力制御方法では、車輪グリップ値が車輪グリップ閾値未満となると、中立点未満の制動範囲で、車輪グリップ値と車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、初期制動力指令値を小さく補正する。
このため、車輪Wのグリップ性能が低下し、車輪グリップ値が車輪グリップ閾値未満となると、車輪グリップ値と車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、制動範囲において、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを減少させることが可能となる。
その結果、中立点未満の制動範囲で、加減速ペダル22の開度に対する減速度の増加量を減少させて、減速度の増加により不安定な挙動が発生すると予測した運転者に対し、減速度の操作を能動的に行いやすくさせることが可能となる。すなわち、車両Vの走行中に車輪Wのグリップ性能が低下した場合であっても、減速度の増加により不安定な挙動が発生すると予測した運転者に対し、減速度の操作を能動的に行いやすくさせることが可能となる。
また、中立点未満の制動範囲で、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを減少させることが可能となるため、加減速ペダル22の開度に対する、車両Vに発生させる減速度の分解能を向上させることが可能となる。
これにより、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを変化させない場合と比較して、車両Vに発生させる減速度を一定の範囲に維持するための、加減速ペダル22の開度を維持する操作が容易となる。また、加減速ペダル22の開度に対する減速度の変化度合いを変化させない場合と比較して、車両Vに発生させる減速度の、加減速ペダル22の操作による調節が容易となる。
また、中立点以上の駆動範囲における加減速ペダル22の開度と車両Vに発生させる加速度との関係は変化させないため、再加速時の加速性能の低下を抑制することが可能となる。
(変形例)
(1)本実施形態では、動力ユニット20を、エンジンを用いて形成したが、動力ユニット20の構成は、これに限定するものではない。すなわち、動力ユニット20を、例えば、モータを用いて形成してもよく、また、エンジン及びモータを用いて形成してもよい。
(2)本実施形態では、制駆動力操作子を運転者が足で踏み込み操作する加減速ペダル22としたが、制駆動力操作子の構成は、これに限定するものではない。すなわち、例えば、制駆動力操作子を、運転者が手で操作するレバーとしてもよい。
1 制駆動力制御装置
2 アクセル操作量センサ
4 ブレーキ操作量センサ
6 Gセンサ
8 車輪速センサ
10 μ勾配算出部
12 制駆動力コントローラ
14 ブレーキアクチュエータ
16 ホイールシリンダ
18 動力コントロールユニット
20 動力ユニット
22 加減速ペダル
24 制動用ペダル
26 制駆動力算出用ペダル開度算出部
28 減速度特性算出部
30 目標減速度算出部
32 駆動力算出部
34 制動力算出部
36 最大減速度第一補正係数算出部
38 最大減速度第二補正係数算出部
40 選択用減速度定数生成部
42 減速度特性設定部
V 車両

Claims (9)

  1. 制駆動力操作子の操作量に応じて車両に発生させる制動力の指令値である制動力指令値または駆動力の指令値である駆動力指令値を設定する制駆動力制御装置であって、
    前記制駆動力操作子の操作量を検出する操作子操作量検出部と、
    前記操作子操作量検出部が検出した操作量が未操作の状態から所定操作量未満である制動範囲では、前記検出した操作量の増加に応じて前記制動力指令値を予め設定した初期制動力指令値から減少させ、前記検出した操作量が前記所定操作量以上である駆動範囲では、前記所定操作量と検出した操作量との偏差に応じた前記駆動力指令値を設定する制駆動力制御部と、
    車輪のグリップ性能に応じた値である車輪グリップ値を検出する車輪グリップ値検出部と、
    前記車輪グリップ値検出部が検出した車輪グリップ値に応じて、前記制動範囲で前記初期制動力指令値を補正する初期制動力指令値補正部と、を備え、
    前記初期制動力指令値補正部は、前記車輪グリップ値検出部が検出した車輪グリップ値が予め設定した車輪グリップ閾値未満となると、前記検出した車輪グリップ値と前記車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、前記初期制動力指令値を小さく補正することを特徴とする制駆動力制御装置。
  2. 前記制駆動力制御部は、前記操作子操作量検出部が検出した操作量が前記制動範囲内にあるときに、前記初期制動力指令値補正部が前記初期制動力指令値を小さく補正すると、前記検出した操作量が増加した時点で、前記小さく補正した初期制動力指令値と前記検出した操作量とに応じ前記制動力指令値設定に切り替えることを特徴とする請求項1に記載した制駆動力制御装置。
  3. 前記制駆動力制御部は、前記操作子操作量検出部が検出した操作量が前記制動範囲内にあるときに、前記初期制動力指令値補正部が前記初期制動力指令値を小さく補正すると、前記検出した操作量が減少した時点で、前記小さく補正した初期制動力指令値と前記検出した操作量とに応じ前記制動力指令値設定に切り替えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した制駆動力制御装置。
  4. 前記制駆動力制御部は、前記操作子操作量検出部が検出した操作量が前記制動範囲内で一定値に持された状態にあるときに、前記初期制動力指令値補正部が前記初期制動力指令値を小さく補正すると、前記検出した操作量が減少しても車両に発生させる制動力を維持し、当該維持している制動力と前記制駆動力操作子の操作量との関係が、前記小さく補正した初期制動力指令値に応じて設定される制動力指令値と前記制駆動力操作子の操作量との関係に一致した後は、前記小さく補正した初期制駆動力指令値と前記検出した操作量とに応じた前記制動力指令値の設定に切り替えることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載した制駆動力制御装置。
  5. 前記初期制動力指令値補正部は、前記車輪グリップ値検出部が検出した車輪グリップ値が前記車輪グリップ閾値未満となった時点で前記操作子操作量検出部が検出した操作量によっ発生させている制動力が、前記小さく補正した初期制動力指令値によっ発生する制動力を超えていると、前記補正前の初期制動力指令値と前記検出した操作量とに応じて前記制動力指令値を設定する状態を保持することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載した制駆動力制御装置。
  6. 前記車両に発生する車体の横方向への加速度を検出する車幅方向加速度検出部を備え、
    前記車輪グリップ値検出部は、前記車幅方向加速度検出部が検出した加速度に基づいて、前記車輪グリップ値を検出することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載した制駆動力制御装置。
  7. 前記車両の車輪のスリップ角の変化量に対する前記車輪の横力の変化率であるμ勾配を検出するμ勾配検出部を備え、
    前記車輪グリップ値検出部は、前記μ勾配検出部が検出したμ勾配に基づいて、前記車輪グリップ値を検出することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載した制駆動力制御装置。
  8. 前記車両に発生する車体の横方向への加速度を検出する車幅方向加速度検出部と、
    前記車両の車輪のスリップ角の変化量に対する前記車輪の横力の変化率であるμ勾配を検出するμ勾配検出部と、を備え、
    前記車輪グリップ値検出部は、前記車幅方向加速度検出部が検出した加速度と、前記μ勾配検出部が検出したμ勾配と、に基づいて、前記車輪グリップ値を検出することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載した制駆動力制御装置。
  9. 制駆動力操作子の操作量に応じて車両に発生させる制動力の指令値である制動力指令値または駆動力の指令値である駆動力指令値を設定する制駆動力制御方法であって、
    前記制駆動力操作子の操作量を検出し、
    前記検出した操作量が未操作の状態から所定操作量未満である制動範囲では、前記検出した操作量の増加に応じて前記制動力指令値を予め設定した初期制動力指令値から減少させ、前記検出した操作量が前記所定操作量以上である駆動範囲では、前記所定操作量と検出した操作量との偏差に応じた前記駆動力指令値を設定し、
    車輪のグリップ性能に応じた値である車輪グリップ値を検出し、
    前記検出した車輪グリップ値が予め設定した車輪グリップ閾値未満となると、前記検出した車輪グリップ値と前記車輪グリップ閾値との偏差が大きいほど、前記制動範囲で前記初期制動力指令値を小さく補正することを特徴とする制駆動力制御方法。
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