JP6311180B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来の遊技機において、始動口への遊技球の入球に基づいて所定の確率(例えば、1/400)で当否判定を行い、大当りと判定されると、大当り遊技終了後の遊技状態を大当りと判定される確率が高い高確率状態(例えば、1/45)とするものがあった。そして、高確率状態において、所定条件が成立すると、遊技状態を低確率状態とするものがあった。
特許文献1の遊技機は、低確率状態において第1始動口又は第2始動口に遊技球が入球すると、当否判定が実行され、1/350の確率で大当りと判定される。また、高確率状態において第1始動口又は第2始動口に遊技球が入球すると、当否判定が実行され、1/35の確率で大当りと判定されるものである。
この様な遊技機では、低確率状態においては大当りと判定され難いものの、当該低確率状態で大当りと判定されると、その後に高確率状態に移行可能に構成されている。そして、高確率状態に移行すると、一転して大当りと判定されやすい状態となるため、遊技者は、大当りとなって遊技利益(賞球)を獲得すると共に、遊技状態が高確率状態に移行することに期待して遊技を行っていた。
特開2014−8297
然しながら、特許文献1の遊技機は、低確率状態においては大当りと判定され難いため、遊技者によっては、なかなか大当りと判定されない場合があり、遊技意欲の減退を招いていた。また、特許文献1の様なタイプの遊技機は数多く市場に投入されており、遊技者の興趣を高めるには至っていなかった。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、従来の遊技機とは異なり、当否判定制御を特徴的なものとすることで、従来にはない新たな遊技性を提供し、遊技興趣を高める遊技機を提供するものである。
前述の課題を解決するための発明の遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への入球に基づいて第1の判定を行う第1の判定手段と、
前記始動口への入球に基づいて第2の判定を行う第2の判定手段と、
判定状態として、少なくとも、前記第1の判定を行う第1の判定状態と、前記第2の判定を行う第2の判定状態と、を設定可能な判定状態設定手段と、
遊技者に利益を付与可能な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
前記第1の判定状態において前記第1の判定手段が当りと判定したことに基づいて、前記特別遊技実行手段が特別遊技を実行することなく、前記判定状態設定手段により前記第2の判定状態を設定し、
前記第2の判定状態において前記第2の判定手段が当りと判定したことに基づいて、前記特別遊技実行手段が前記特別遊技を実行するものであって、
前記始動口として、第1始動口と第2始動口とを有し、
前記第2始動口への遊技球の入球頻度が通常よりも高くなる高頻度状態を発生可能な高頻度状態発生手段を備え、
前記高頻度状態の発生中において、
前記判定状態設定手段は、前記第1始動口への入球に基づく判定を行う場合の判定状態として、前記第1の判定状態と前記第2の判定状態とを設定可能であり、
前記第2始動口への入球に基づく判定として、前記特別遊技を実行するか否かの判定のみを行う
ことを特徴とする。
この様な遊技機によれば、遊技球が始動口に入球した場合に第1の判定を行う第1の判定状態から、同じく遊技球が始動口に入球した場合に第2の判定を行う第2の判定状態に移行可能とし、少なくとも第2の判定状態で当りと判定されることを起因として特別遊技を実行可能としている。これにより、始動口への複数回の入球に伴う複数回の当否判定において当りと判定されることで特別遊技を実行可能としている。そして、判定状態が順次変化することによって特別遊技の実行に近づくといった新規の遊技性を提供し、遊技興趣を高めることが可能となる。
ここで、「判定状態として、少なくとも、第1の判定状態と第2の判定状態とを設定可能」なのであるから、これに加えて、第3の判定状態を有していてもよいし、更に他の判定状態を有していてもよく、判定状態設定手段は、これらから選択した何れかの判定状態を設定するものとされる。
本発明の遊技機によれば、従来にはない新たな遊技性により、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例の遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当り判定テーブルである。 (B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当り判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2判定フラグ設定処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1判定フラグ設定処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当り遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当り遊技)のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 判定状態の変化に対応する演出を示す図である。 (A)は他の実施例の大当り判定テーブルである。 他の実施例の特図2当否判定処理のフローチャートである。 更に他の実施例の特図2当否判定処理のフローチャートである。 他の態様の特図1当否判定処理のフローチャートである。 他の態様の特図1判定フラグ設定処理のフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。尚、以下では、図柄の変動表示の終了に伴い当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)を付与可能な当り遊技を実行可能なパチンコ遊技機に、本発明を適用した例を説明する。
図1乃至図3に示すように、実施例1のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。
また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに、遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられている。複数の演出ボタンは、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。
また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66及びスピーカ67が設けられている。尚、演出ボタン63の構成は本実施例1の態様に限らず、遊技者からの入力を検知できるものであればたり、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力検知手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力検知手段(光電式等)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されている。また、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられており、一旦遊技領域へ誘導された遊技球が発射装置側へ戻るのを防止することができる。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄8」ともいう)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、当該演出図柄8L、8C、8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄によって、後述(図4参照)の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果、及び第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果(つまり特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう)の結果)を、遊技者が認識し易いように表示する。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄のいずれかを指して単に「図柄」や「識別情報」ということもある。
例えば、当否判定の結果が大当りとなった場合には、「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する(「当り演出図柄」ともいう)。特に、後述する確変大当りとなった場合には「777」等の確変大当りとなったことを示す演出図柄を停止表示し(「確変当り演出図柄」ともいう)、後述する通常大当り(「低確大当り」ともいう)となった場合には「444」等の通常大当りとなったことを示す演出図柄を停止表示する(「通常当り演出図柄」や「低確当り演出図柄」ともいう)。尚、確変大当りとなった場合には、当り演出図柄の停止表示に際して、確変当り演出図柄を表示せず、一旦、通常当り演出図柄やチャンス当り演出図柄を表示しておいて、当り演出図柄の確定停止表示後の所定のタイミング(大当り遊技開始前のオープニング期間、大当り遊技実行中の期間、大当り遊技終了後のエンディング期間、大当り遊技終了後の演出図柄遊技演出の実行中)で、高確率状態か低確率状態かを報知する昇格演出(昇格成功演出)を行い、高確率状態となること(高確率状態であること)、すなわち、確変大当りであったことを報知してもよい。
もちろん、通常大当りの場合においても、前述の所定のタイミングで昇格演出(昇格失敗演出)を行い、低確率状態となること(低確率状態であること)、すなわち、通常大当りであったことを報知しても(確定させても)よい。また、小当りとなった場合には「135」などの予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの専用図柄で演出図柄を停止表示する(「小当り演出図柄」ともいう)。また、外れとなった場合には「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ図柄で演出図柄を停止表示する(「外れ演出図柄」ともいう)。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することができる。つまり遊技者は、一般的には当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。尚、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様がある。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技に伴って実行される当り遊技演出や、客待ち用のデモ演出などが表示される。尚、演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とがある。第1演出保留又は第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数及び第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材が下方に落下し、当該可動装飾部材が表示画面7aの前面を覆い、その大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は当りへの期待感を高めることとなる。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
可変入賞装置22は、可動部材23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図3参照)により駆動される。本実施例1では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31(「第1可変入球口」ともいう)が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図3参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1可変入球口31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方であってセンター装飾体10の右下部には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36(「第2可変入球口」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(羽根部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図3参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2可変入球口36は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行される共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると第2始動口21を開状態となる。さらに、遊技領域3の下部には、複数の一般入球口27が設けられている。
このように各種入球口等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちといい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際は左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において当りとなり遊技状態が変化した際には、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30、及び第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。そして、第1始動口、第2始動口、第1大入賞口、第2大入賞口、及び一般入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(「賞球」ともいう)が払い出される。
また、図3及び図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示及び停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄を変動表示及び停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)、及び、普通図柄を変動表示及び停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、及び、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
また主表示器40には、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に、実行される当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46、及び、遊技球の発射方向、すなわち右打ちすべき状態か左打ちすべき状態かを示す発射方向表示器47が含まれている。これら主表示器40に含まれる各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球を契機として行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球を契機として行われる。尚以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合(すなわち、大当り図柄(確変大当り図柄又は通常大当り図柄)や小当り図柄である場合)には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われる。尚、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が、15R確変大当り(第1大当り)となった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する。また15R通常大当り(第2大当り)となった場合には、「jnkl」の4個のLEDを点灯し、残りを消灯する。また2R確変大当りとなった場合には、「kmnop」の5個のLEDを点灯し、残りを消灯する。また小当りとなった場合には、「mnop」の4個のLEDを点灯し残りを消灯する。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯し、残りを消灯するものとされる。また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。停止表示態様については、第1特別図柄表示器41bと同様に、第2特別図柄当否判定の結果(当りの種別)に応じて夫々異なる表示態様に定められている。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば予め定められた順序で、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部85に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値はそれぞれ4個となっている。これら第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bを、夫々「第1取得情報記憶手段」及び「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは、「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「u□v●」というようにuのLEDを消灯vのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が2の場合は「u●v□」というようにuのLEDを赤色で点灯させvのLEDを消灯する表示態様とすることができる。また、保留数が3の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が4(上限数)の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させる表示態様とすることができる。また、第2特図保留表示器43bは、「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数1〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というようにtのLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。尚外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部86に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「q□r●」というようにqのLEDを消灯しrのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数2〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい、「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板90(「サブ制御部」ともいい、「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7に表示される演出図柄8、演出表示器102に表示される図柄、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上にはサブ制御基板90を収納したサブ制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、及び一般入球口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。一般入球口センサ27aは、各一般入球口27内にそれぞれ設けられて一般入球口27に入球した遊技球を検知するものである。
またソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、及び第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47、及び当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。尚遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号のに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
また図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って遊技演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPUは、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、演出第1特図保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数及び第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、演出第2特図保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数及び第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7a演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)の略全体を被覆したりすることで、演出図柄、第1演出保留表示部、又は第2演出保留表示部の一部又は全部が視認できない状態になることがあるため、この様な表示器が設けられている。尚、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えてVDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。尚可動装飾部材14は、図1では一部分のみ視認可能となっているが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、サブ制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチらサブ制御基板90に対して信号が出力される。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御について説明する。特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」がある。また、「大当り」として、「確変大当り」と「通常大当り」とを有している。ここで、「確変大当り」とは、遊技者に高確率状態という特典を付与する大当りであって、特別図柄当否判定の結果が「確変大当り」になると、当該確変大当りに基づいて実行される大当り遊技(特別遊技)の終了後の遊技状態が高確率状態とされる。また、「通常大当り」とは、遊技者に高確率状態という特典を付与しない大当りであって、特別図柄当否判定の結果が「通常大当り」になると、当該通常大当りに基づいて実行される大当り遊技(特別遊技)の終了後の遊技状態が低確率状態とされる。また、高確率状態において通常大当りになると、高確率状態の特典が終了してしまうので、「通常大当り」は、特典終了に係る大当りということもできる。また、「確変大当り」のときには、特別図柄表示部41に「確変大当り図柄」が停止表示され、「通常大当り」のときには、特別図柄表示部41に「通常大当り図柄」が停止表示される。また「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示される。また「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」と言い、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」と言う。
当りには複数の種別がある。図6に示すように当りの種別としては、「15R(ラウンド)確変大当り」、「15R通常大当り」、及び、「2R確変大当り」がある。「15R確変大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回とされ、1ラウンド目と2ラウンド目に、第2大入賞口35を開放させる大当りであり、大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態且つ高ベース状態(高確高ベース状態)とするものである。「15R通常大当り」は、大入賞口の開放パターンは「15R確変大当り」と同様とし、大当り遊技終了後の遊技状態を低確率状態且つ高ベース状態(低確高ベース状態)とするものである。「2R確変大当り」は、大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が2回とされ、1ラウンド目と2ラウンド目に、第2大入賞口35を、0.1秒間という遊技球の入球が困難なほどの極短時間開放させる(一瞬開閉)大当りであり、大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態とするものである。また、大当り遊技終了後のベース状態については、「2R確変大当り」と当否判定された際の遊技状態が高ベース状態であれば、高ベース状態とされ(高確高ベース状態)、「2R確変大当り」と当否判定された際の遊技状態が低ベース状態であれば、低ベース状態(高確低ベース状態)とされる。この様な「2R確変大当り」が発生した場合、遊技者は、大当り遊技を経ずに突然高確率状態が発生したように感じるため、「2R確変大当り」を、「突確」や「突然確変当り」ともいう。
本実施例1のパチンコ遊技機1では、確変大当りに係る図柄(確変当り図柄)、すなわち第1確変大当り図柄(15R確変大当り図柄)、第2確変大当り図柄(2R確変大当り図柄)、又は第3確変大当り図柄(15R確変大当り図柄)が停止表示されると、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態とする。これに対して、通常大当りに係る図柄(通常当り図柄)、すなわち第1通常大当り図柄(15R通常大当り図柄)又は第2通常大当り図柄(15R通常大当り図柄)が停止表示されると、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の低確率状態とする。
一方、小当り遊技は、見かけ上、2R確変大当り遊技と同じ開放パターンで大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる当りである。すなわち小当りでは、第2大入賞口35を、0.1秒間という遊技球の入球が困難なほどの極短時間開放させる(一瞬開閉)当りである。また、遊技状態(当否判定確率、時短状態、ベース状態)については、小当り遊技の実行後の遊技状態を、小当り遊技の実行前から変化させないものとなっている。そのため、小当り遊技の実行前の遊技状態が低確率状態(通常状態)であれば、小当り遊技の実行後の遊技状態も低確率状態となる。
また、ベース状態についても、小当り遊技の実行前の遊技状態が低ベース状態であれば、小当り遊技の実行後の遊技状態も低ベース状態とされ、高ベース状態であれば高ベース状態とされる。そして遊技者から見れば、前述の2R確変大当りと小当りとは(2R確変大当り遊技と小当り遊技とは)、演出図柄表示部の表示態様や、大入賞口(第2大入賞口35)の開放パターンを見ても区別することが困難なようにされている。すなわち、遊技者は特別図柄当否判定の結果が、2R確変大当りになったのか小当りになったのかを認識するのが困難であるため、2R確変大当り遊技後の遊技状態又は小当り遊技後の遊技状態が、高確率状態か低確率状態かを認識するのが困難である。その結果、遊技者は、小当りとなった場合、及び2R確変大当りになった場合には、特別遊技後の遊技状態が高確率状態であるかもしれないという期待感を持ちつつ遊技を進行することができ、遊技興趣を高めることができる。尚、小当りにおいては大入賞口の開放回数を、ラウンド数とは言わず、単に開放回数という。
より具体的には、本実施例1のパチンコ遊技機1における各大当り及び小当りとなったときの大入賞口の開放パターンは、図6のようになっている。すなわち、15R確変大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに第1確変大当り図柄が停止表示された場合)、15R通常大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに第1通常大当り図柄が停止表示された場合)、15R確変大当りとなった場合(第2特別図柄表示器41bに第3確変大当り図柄が停止表示された場合)、及び、15R通常大当りとなった場合(第2特別図柄表示器41bに第2通常大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまでは第2大入賞口35を最大28秒開放し、3R〜15Rまでは第1大入賞口30を最大28秒開放させる。これらの大当り遊技では、1R目〜15R目までの大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放時間が夫々28秒あるため、そのラウンド中に遊技球を入球させるのが容易となっており、多量の遊技利益(賞球)を獲得可能な大当り遊技とされる。
一方、2R確変大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに第2確変大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまで第2大入賞口35を最大0.1秒開放する。この大当り遊技では、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間が夫々最大0.1秒と極短時間とされている(一瞬開閉)ため、遊技球を入球させることは困難となっており、遊技利益(賞球)を獲得困難な大当り遊技(当り遊技)とされる。少なくとも、多量の遊技利益を獲得することはできないものとされている。
尚、本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。よって、第2大入賞口35の開放時間が0.2秒(0.1秒を2回)とされると、第2大入賞口35へ遊技球を入球させるのは非常に困難である。
また、第1小当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに第1小当り図柄が停止表示された場合)、及び、第2小当りとなった場合(第2特別図柄表示器41bに第2小当り図柄が停止表示された場合)には、第2大入賞口35において最大0.1秒間の開放を2回行う。すなわち、2R確変大当りと同じ開放パターンにて大入賞口を開放させる。この小当りにおいても、第2大入賞口35の開放時間が合計0.2秒であるため、遊技球を入球させることは困難となっており、遊技利益(賞球)を獲得困難な小当り遊技(当り遊技)とされる。
尚、第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りへの振分確率は、15R確変大当りが40%、15R通常大当りが40%、2R確変大当りが20%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定における大当りは、15R確変大当りが60%、15R通常大当りが40%となっている。すなわち、後述の開放延長機能の作動(高ベース状態の発生)により入球容易となった第2始動口21への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)により大当りとなった場合には、遊技者にとって最も有利な15R確変大当りとなる可能性が、第1特別図柄当否判定よりも高く設定されている。このように本実施例1のパチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄の大当り抽選、第1特別図柄当否判定)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄の大当り抽選、第2特別図柄当否判定)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、遊技者は、第1始動口20よりも第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中においては顕著である。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は0〜629までの範囲で値をとる。大当り種別決定用乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。尚、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数及び大当り種別決定用乱数の他に、「リーチ乱数(「リーチ情報」ともいう)」及び「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。
リーチ乱数は、特別図柄当否判定の結果が外れである場合に、演出図柄を用いてその結果を示す遊技演出(演出図柄遊技演出)においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは例えば、左と右の2個の演出図柄8R、8Lが同じ図柄で停止(仮停止)され、残り1個の中演出図柄8Cが変動中の状態をいう(「7↓7」の状態)。そして、変動中の中演出図柄8Cが停止中の演出図柄8R、8Lと同じ図柄で停止すれば、3つの演出図柄が同一の図柄で停止することとなり、当りとなる。尚、この場合の演出図柄の停止(仮停止)には、演出図柄表示領域7b内で多少揺れているような表示(揺れ変動)も含まれる。このリーチ乱数は、0〜126までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜198までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜240までの範囲で値をとる。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能、及び、開放延長機能の各機能が作動状態又は非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常状態(「低確率状態」ともいう)」という。高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の大当り判定テーブル(第1判定状態乃至第3判定状態用の大当り判定テーブル)を用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブル(第1判定状態乃至第3判定状態用の大当り判定テーブル)を用いて、当否判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
具体的に、本実施例1のパチンコ遊技機1は、通常状態及び高確率状態において、後述する第1判定フラグ乃至第3判定フラグを設定可能とされており、設定されている(ONになっている)判定フラグに応じた大当り判定テーブルを用いて当否判定が実行される。具体的には、図8(A)に示すとおり、通常状態(低確率状態)において、第1判定フラグがONにされている場合(低確第1判定状態の場合)、通常状態_第1判定用大当り判定テーブルを用いて当否判定(第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定)が実行され、その大当り確率は、約1/20とされる。また、第2判定フラグがONにされている場合(低確第2判定状態の場合)、通常状態_第2判定用大当り判定テーブルを用いて当否判定が実行され、その大当り確率は、1/10とされる。また、第3判定フラグがONにされている場合(低確第3判定状態の場合)、通常状態_第3判定用大当り判定テーブルを用いて当否判定が実行され、その大当り確率は、1/2とされる。
一方、高確率状態においては、第1判定フラグがONにされている場合(高確第1判定状態の場合)、高確率状態_第1判定用大当り判定テーブルを用いて当否判定(第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定)が実行され、その大当り確率は、約1/10とされる。また、第2判定フラグがONにされている場合(高確第2判定状態の場合)、高確率状態_第2判定用大当り判定テーブルを用いて当否判定が実行され、その大当り確率は、1/3とされる。また、第3判定フラグがONにされている場合(高確第3判定状態の場合)、高確率状態_第3判定用大当り判定テーブルを用いて当否判定が実行され、その大当り確率は、2/3とされる。
つまり、詳細は後述するが、高確率状態では、全ての判定状態において、対応する通常状態の判定状態よりも高い確率で当りとなるようにされており(第1判定状態:1/20→1/10、第2判定状態:1/10→1/3、第3判定状態:1/2→2/3)、もちろん、全体としても高い確率で当りとなるようにされている(通常状態:1/400→高確率状態:1/45)。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図9(D)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例1では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図9(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動している。具体的に、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が0.2秒の開放動作を1回行い、その期間第2始動口が開状態となる。また時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が2.0秒の開放動作を3回行うものとされる。
普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例1のパチンコ遊技機1では、15R確変大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了するが、この大当りが確変大当りである場合は当該大当り遊技の終了後に、再度高確高ベース状態とされる。またこの大当りが通常大当りである場合は当該大当り遊技の終了後に、低確高ベース状態とされる(高確率状態が終了する)。確変大当り(特典を付与する大当り)となった場合は、大当り遊技中に一旦低確低ベース状態に移行するものの、大当り遊技終了後に再度高確高ベース状態となるので、この意味で、「高確高ベース状態は通常大当り(特典を付与しない大当り)の発生に基づいて終了する」ともいえる。
また、通常状態(低確低ベース状態)又は高確低ベース状態において、2R確変大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の非時短状態、且つ低ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「高確低ベース状態」という。高確低ベース状態は、前述と同様、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了するが、実質的には、通常大当り(特典を付与しない大当り)の発生に基づいて終了する。また、高確低ベース状態は、いわゆる「潜伏確変状態(「確率非報知状態」ともいう)」である。これに対して、前述の高確高ベース状態は、高確率状態であることが遊技者にとって明らかな状態である。つまり高確高ベース状態は、いわゆる「確変遊技状態」である。また、高ベース状態において、2R確変大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。すなわち、特別図柄の時短機能及びベース状態については、特別遊技の実行前の状態と同じ状態とされる。
尚、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、特別図柄の通常状態且つ特別図柄の非時短状態、且つ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。また高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域へ発射すべきことを報知する。
これに対して、高確低ベース状態や低確低ベース状態といった低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。また低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域へ発射すべきことを報知する。
具体的には発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
[主制御メイン処理]次に、図11〜図39に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図11に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。尚、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、実施例1及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4msec周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]次に、割り込み処理(S105)について説明する。図12に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、一般入球口センサ27a等(図5参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検知する下皿満杯スイッチからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図11の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、普図動作処理(S205)、特図動作処理(S206)、保留球数処理(S208)、及び電源断監視処理(S209)を実行する。その後、本発明に深く関連しないその他の処理(S210)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図11参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]図13に示すように、始動口センサ検知処理(S204)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否か判定し(S302)、遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305に進む。
普通図柄保留球数が4以上であれば(S302でYES)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S302でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)にはS309に進むが、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4個に達している場合(S306でYES)には、S309に進むが、特図2保留球数が4個未満である場合には(S306でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて始動口センサ検知処理(S204)では、第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4個に達している場合(S310でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4個未満である場合には(S310でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[普図動作処理]遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで、図14に示す普図動作処理(S205)を行う。普図動作処理(S205)では、普通図柄表示器42および可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]図15に示すように、普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行う(S502)。また、普通図柄当否判定処理(S502)に次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図9(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。また普通図柄変動パターン選択処理に次いで後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行う。また、普通図柄乱数シフト処理(S504)に次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]図16に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、普通図柄当り判定テーブル(図9(D))のアドレスをセットする(S602)。続いて、時短フラグがONか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S603)。時短状態であれば、図9(D)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づいて、当りか否かを判定する(S606)。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。これに対して、非時短状態であれば、図9(D)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づいて、当りか否かを判定する(S604)。そして普通図柄当否判定(S604、S606)の結果が、「外れ」であれば(S604でNO、S606でNO)そのまま処理を終えるが、「当り」であれば(S604でYES、S606でYES)普通当りフラグをONして(S605)処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで普通図柄乱数シフト処理(S504)を実行する。図17に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S804)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]図19に示すように、普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]図20に示すように、普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時間に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対してS1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]図12に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S205)に次いで特図動作処理(S206)を行う。特図動作処理(S206)では、図21に示すように、特別図柄表示器41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図動作ステータス」が「5」である場合には(S1101、S1103、S1105、S1107の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201において特図2保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2判定フラグ設定処理(S1213)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1判定フラグ設定処理(S1214)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例1では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1201でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例1では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになりやすくなっている(図9(B))。
[特図2当否判定処理]図23及び図24に示すように、特図2当否判定処理(S1202)ではまず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、特図2第1判定フラグがONか否か、すなわち第2特別図柄当否判定の判定状態が第1判定状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、特図2第1判定フラグがONである、すなわち第1判定状態であると判定された場合(S1302でYES)、確変フラグがONか否かを判定する(S1303)。そして、確変フラグがONでない、すなわち低確率状態(通常状態)であると判定された場合(S1303でNO)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち、通常状態_第1判定状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「0〜31」)に基づいて当否判定を行い(S1304)、S1313の処理に進む。一方、確変フラグがONである、すなわち高確率状態であると判定された場合(S1303でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち、高確率状態_第1判定状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「0〜62」)に基づいて当否判定を行い(S1305)、S1313の処理に進む。このように、第1判定フラグがONの状態(第1判定状態)で特別図柄当否判定(第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定)を行う処理を、「第1判定手段」ともいう。
一方、特図2第1判定フラグがONでないと判定された場合(S1302でNO)、次いで特図2第2判定フラグがONか否か、すなわち第2特別図柄当否判定の判定状態が第2判定状態であるか否かを判定する(S1306)。そして、特図2第2判定フラグがONである、すなわち第2判定状態であると判定された場合(S1306でYES)、確変フラグがONか否かを判定する(S1307)。そして、確変フラグがONでない、すなわち低確率状態(通常状態)であると判定された場合(S1307でNO)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち、通常状態_第2判定状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「0〜62」)に基づいて当否判定を行い(S1308)、S1313の処理に進む。一方、確変フラグがONである、すなわち高確率状態であると判定された場合(S1307でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち、高確率状態_第2判定状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「0〜62」)に基づいて当否判定を行い(S1309)、S1313の処理に進む。このように、第2判定フラグがONの状態(第2判定状態)で特別図柄当否判定(第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定)を行う処理を、「第2判定手段」ともいう。
また、S1306で、特図2第2判定フラグがONでない、すなわち第3判定状態であると判定された場合(S1306でNO)、確変フラグがONか否かを判定する(S1310)。そして、確変フラグがONでない、すなわち低確率状態(通常状態)であると判定された場合(S1310でNO)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち、通常状態_第3判定状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「0〜100、106〜319」)に基づいて当否判定を行い(S1311)、S1313の処理に進む。一方、確変フラグがONである、すなわち高確率状態であると判定された場合(S1310でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち、高確率状態_第3判定状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「0〜100、106〜424」)に基づいて当否判定を行い(S1312)、S1313の処理に進む。このように、第3判定フラグがONの状態(第3判定状態)で特別図柄当否判定(第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定)を行う処理を、「第3判定手段」ともいう。
S1313では、何れかの判定状態において当否判定を行った結果が、大当りか否かを判定し(S1313)、大当りでないと判定された場合(S1313でNO)、次いで小当りか否かを判定する(S1314)。すなわち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)が、小当り判定値である「101」〜「105」の何れかと一致するか否か判定する(図8(A))。尚、小当り確率は、何れの判定状態においても変化しないものとされている。また、S1314で、小当りでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1314でNO)、外れ図柄(外れ停止図柄)を決定し(S1315)、処理を終える。また、S1314で小当りであると判定された場合(S1314でYES)、小当り図柄(小当り停止図柄)を決定し(S1317)、小当りフラグをONにし(S1318)、処理を終える。
一方、S1313で大当りであると判定した場合(S1313でYES)、次いで、特図2第1判定フラグがONか否かを判定する(S1319)。これは、大当りと判定されたときの判定状態が何れの判定状態かを判定するものである。ここで、大当りであると判定された場合、現在の判定状態を1段階上の判定状態に昇格させる処理、又は、既に一番上の判定状態である場合には大当り遊技を実行する処理を行うものとされる。具体的には、第1判定状態において大当りと判定されると判定状態が第2判定状態に移行(昇格)され、第2判定状態において大当りと判定されると判定状態が第3判定状態に移行(昇格)され、第3判定状態において大当りと判定されると大当り遊技が実行される。実行される大当り遊技の種類は、大当り種別乱数の判定(S1327)によって決定される。
具体的な処理の流れを以下に説明する。S1319で、特図2第1判定フラグがONである、すなわち大当りと判定された際の判定状態は第1判定状態であると判定された場合(S1319でYES)、停止図柄を決定し(S1320)、処理を終える。ここで、第1判定状態における第2特別図柄当否判定の結果が大当りと判定された場合、大当り遊技を実行することなく、判定状態を第2判定状態に移行することとなるので、この大当りを「第1状態移行当り(単に「第1移行当り」、「移行当り」ともいう)」。また「第1移行当り」となった場合の停止図柄は、大当り遊技が実行される場合(第3判定状態で大当りと判定される場合)の停止図柄と異なる停止図柄(第1移行当り専用の停止図柄)とすることが望ましいが、同じ停止図柄であっても構わない。同じ停止図柄とする場合には、同じ停止図柄でも判定状態によって機能が異なる。すなわち、判定状態を移行する機能を発揮する場合(判定状態設定手段、判定状態移行手段)と、大当り遊技を実行する機能を発揮する場合(特別遊技実行手段)とがある点に留意する必要がある。
一方、S1319で特図2第1判定フラグがONでないと判定された場合(S1319でNO)、次いで特図2第2判定フラグがONであるか否かを判定する(S1323)。S1323で、特図2第2判定フラグがONである、すなわち大当りと判定された際の判定状態は第2判定状態であると判定された場合(S1323でYES)、停止図柄を決定し(S1324)、処理を終える。ここで、第2判定状態における第2特別図柄当否判定の結果が大当りと判定された場合、大当り遊技を実行することなく、判定状態を第3判定状態に移行することとなるので、この大当りを「第2状態移行当り(単に「第2移行当り」、「移行当り」ともいう)」。また「第2移行当り」となった場合の停止図柄は、大当り遊技が実行される場合の停止図柄や第1移行当りに係る停止図柄と異なる停止図柄(第2移行当り専用の停止図柄)とすることが望ましいが、第1移行当りに係る停止図柄や大当り遊技が実行される場合の停止図柄と同じであっても構わない。
また、S1323で特図2第2判定フラグがONでない、すなわち大当りと判定された際の判定状態は第3判定状態であると判定された場合(S1323でNO)、大当り遊技が実行されることとなるので、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図9(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定する(S1327)。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。また、第1特別図柄(特図1)の当否判定にて大当りと判定された場合は、15R確変大当り、15R通常大当り、及び2R確変大当りのうち何れかが実行される。また、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定された場合は、15R確変大当り及び15R通常大当りの何れかが実行される(図9(B))。大当り種別を判定(S1327)した後は、大当り種別に対応する大当り図柄を決定し(S1328)、大当りフラグをONし(S1329)、処理を終える。
尚、大当りフラグには、大当りの種別が15R確変大当り又は15R通常大当りであった場合にONする長当りフラグと、2R確変大当りであった場合にONする短当りフラグとがある。ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプと15R用ランプとの2個のLEDで構成されており、2R確変大当りとなって短当りフラグがONにされると、2R確変大当り図柄が確定表示するタイミングで、2R用ランプの方が点灯表示される。具体的には、「2R▲15R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。また、15R確変大当り及び15R通常大当りの何れかとなって長当りフラグがONにされると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、15R用ランプの方が点灯表示される。具体的には、「2R△15R▲」の様な表示態様となる。
ちなみに、本実施例1のパチンコ遊技機1では、特別図柄当否判定の判定状態を示す判定フラグを第1特別図柄用と、第2特別図柄用とで個別に設けている。従って、特図2当否判定処理(S1202)において、特図2特別図柄当否判定の結果に応じて、ONにする特図2判定フラグが変化する(判定状態が変化する)場合にも、これに伴って、特図1判定フラグが変化しない(判定状態が変化しない)ものとされている。ここで、主制御部80のRAMには、第1特別図柄当否判定の判定状態を示す特図1判定フラグ(特図1第1判定フラグ、特図1第2判定フラグ及び特図1第3判定フラグ)の何れがONになっているか、及び、第2特別図柄当否判定の判定状態を示す特図2判定フラグ(特図2第1判定フラグ、特図2第2判定フラグ及び特図2第3判定フラグ)の何れがONになっているか、を記憶する特図1判定フラグ記憶手段と、特図2判定フラグ記憶手段とを設けている。
以上説明した特図2当否判定処理(S1202)により、3段階の特別図柄当否判定を経て(全ての段階で大当り判定となって)、初めて特別遊技を実行可能としている。また、特定の始動口(第1始動口又は第2始動口)に対して実行される特別図柄当否判定において、連続して大当り(当り)と判定されることを条件に遊技利益を獲得可能な大当り遊技(特別遊技)を実行可能とし、第2判定状態又は第3判定状態の何れかの判定状態で特別図柄当否判定の結果が外れとなると、初期状態、すなわち第1判定状態に戻るものとされている。
ここで、例えば第2特別図柄当否判定において予め定められた設定回数(本実施例1では3回)連続して大当りと判定されて、大当り遊技が実行されるため、一見すると大当りになるのが難しく、遊技者は遊技興趣を低下させるようにも見える。然しながら、本実施例1のパチンコ遊技機1では、判定状態が進む程(第1判定状態→第2判定状態→第3判定状態)、大当りと判定される確率を高くしているので(低確率状態:1/20→1/10→1/2、高確率状態:1/10→1/3→2/3)、遊技者は3段階の当否判定であっても、十分に大当り遊技に到達しうる(大当り遊技を実行させることが可能である)と考え、遊技興趣を高めることができる。むしろ、判定状態が進む程、その判定状態における特別図柄当否判定の大当り確率が高まるので、判定状態が進む程大当り発生の可能性が飛躍的に高まったと認識して、遊技興趣を高めるものと考えられる。
また、従来の遊技機では、本実施例1のパチンコ遊技機と同様に、低確率状態での大当り確率が1/400であると、あまりに大当りと判定される可能性が低く、なかなか大当りとならないことにより、次第に遊技興趣を低下させてしまう。一方、本実施例1のパチンコ遊技機1では、大当り確率は1/400であるものの、第1判定状態での大当り確率は1/20とされ、第2判定状態での大当り確率は1/10とされ、第3判定状態での大当り確率は1/2とされているので、大当り遊技にまで到達しなくとも、何れかの判定状態(少なくとも第1判定状態)で大当り判定(移行当り)を体験できる可能性が高く、しかも大当り遊技の実行に近づく過程(大当り確率の確率変動)を体感することが可能であるので、結果的に大当り遊技を実行できなかった場合であっても、従来の遊技機より遊技興趣を高めることが可能となる。また、新規の遊技性を提供することによっても、遊技興趣を高めることが可能となる。
[特図2変動パターン選択処理]特別図柄待機処理(図22)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図25及び図26に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1401)。そして、時短状態でなければ、すなわち非時短状態であれば(S1401でNO)、特図2第1判定フラグ(図では単に「第1判定フラグ」と示す)がONか否かを判定する(S1402)。そしてS1402で、特図2第1判定フラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の判定状態が第1判定状態であると判定された場合(S1402でYES)、次いで大当りか否か、すなわち第1判定状態で実行された第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなったか否かを判定する(S1403)。そしてS1403で、大当り(第1移行大当り)であると判定された場合(S1403でYES)、非時短状態_第1判定状態大当り用テーブル(図10に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ第1判定フラグ且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択し(S1404)、S1405の処理に移行する。尚、変動パターンとしてP1が選択される。また、変動パターンが決まれば変動時間も決定される(図10参照)。
一方、S1403で大当り(第1移行大当り)でないと判定された場合(S1403でNO)、小当りフラグがONか否かを判定し(S1406)、小当りフラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合(S1406でYES)、非時短状態_第1判定状態小当り用テーブル(図10に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ第1判定フラグ且つ小当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択し(S1410)、S1405の処理に移行する。尚、変動パターンとしてP2が選択される。
また、S1406で、小当りフラグがONでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1406でNO)、次いでリーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1407)。図9(C)に示すように、時短状態であればリーチ乱数に関係なく、判定状態によって変動パターンが選択される。非時短状態のときはリーチ乱数カウンタ値が「0」〜「13」であれば、リーチ有外れ演出を実行する。そして、S1407で、取得したリーチ乱数の値がリーチ成立乱数値であると判定された場合(S1407でYES)、非時短状態_第1判定状態リーチ有外れ用テーブル(図10に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ第1判定フラグ且つリーチ有外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択し(S1408)、S1405の処理に移行する。尚、変動パターンとしてP3又はP4が選択される。また、取得したリーチ乱数の値がリーチ成立乱数値でないと判定された場合(S1407でNO)、非時短状態_第1判定状態リーチ無外れ用テーブル(図10に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ第1判定フラグ且つリーチ無外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択し(S1409)、S1405の処理に移行する。尚、変動パターンとしてP5又はP6が選択される。
一方S1402で、特図2第1判定フラグがONでないと判定された場合(S1402でNO)、次いで特図2第2判定フラグ(図では単に「第2判定フラグ」と示す)がONか否かを判定する(S1411)。そしてS1411で、特図2第2判定フラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の判定状態が第2判定状態であると判定された場合(S1411でYES)、次いで大当りか否か、すなわち第2判定状態で実行された第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなったか否かを判定する(S1412)。そしてS1412で、大当り(第2移行大当り)であると判定された場合(S1412でYES)、非時短状態_第2判定状態大当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1413)、S1405の処理に移行する。
一方、S1412で大当り(第2移行大当り)でないと判定された場合(S1412でNO)、小当りフラグがONか否かを判定し(S1414)、小当りフラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合(S1414でYES)、非時短状態_第2判定状態小当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1415)、S1405の処理に移行する。また、S1414で、小当りフラグがONでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1414でNO)、非時短状態_第2判定状態外れ用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1416)、S1405の処理に移行する。
一方S1411で、特図2第2判定フラグがONでないと判定された場合(S1411でNO)、次いで大当りフラグがONか否かを判定する(S1417)。そしてS1417で、大当りフラグがONである、すなわち第3判定状態において第2特別図柄当否判定の判定結果が大当りであると判定された場合(S1417でYES)、非時短状態_第3判定状態大当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1418)、S1405の処理に移行する。一方、S1417で大当りフラグがONでないと判定された場合(S1417でNO)、次いで小当りフラグがONか否かを判定し(S1419)、小当りフラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合(S1419でYES)、非時短状態_第3判定状態小当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1420)、S1405の処理に移行する。また、S1419で、小当りフラグがONでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1419でNO)、非時短状態_第2判定状態外れ用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1421)、S1405の処理に移行する。
また、S1401で、時短状態中であると判定された場合(S1401でYES)、前述の時短中でないと判定された場合(S1401でNO)と同様の流れで変動パターンを選択する。具体的に、S1422で、特図2第1判定フラグ(図では単に「第1判定フラグ」と示す)がONか否かを判定し、特図2第1判定フラグがONであると判定された場合(S1422でYES)、次いで大当りか否か、すなわち第1判定状態で実行された第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなったか否かを判定する(S1423)。そしてS1423で、大当り(第1移行大当り)であると判定された場合(S1423でYES)、時短状態_第1判定状態大当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1424)、S1405の処理に移行する。
一方、S1423で大当り(第1移行大当り)でないと判定された場合(S1423でNO)、小当りフラグがONか否かを判定し(S1425)、小当りフラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合(S1425でYES)、時短状態_第1判定状態小当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1426)、S1405の処理に移行する。また、S1425で、小当りフラグがONでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1425でNO)、時短状態_第2判定状態外れ用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1427)、S1405の処理に移行する。
一方S1422で、特図2第1判定フラグがONでないと判定された場合(S1422でNO)、次いで特図2第2判定フラグ(図では単に「第2判定フラグ」と示す)がONか否かを判定する(S1428)。そしてS1428で、特図2第2判定フラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の判定状態が第2判定状態であると判定された場合(S1428でYES)、次いで大当りか否か、すなわち第2判定状態で実行された第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなったか否かを判定する(S1429)。そしてS1429で、大当り(第2移行大当り)であると判定された場合(S1429でYES)、時短状態_第2判定状態大当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1430)、S1405の処理に移行する。
一方、S1429で大当り(第2移行大当り)でないと判定された場合(S1429でNO)、小当りフラグがONか否かを判定し(S1431)、小当りフラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合(S1431でYES)、時短状態_第2判定状態小当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1432)、S1405の処理に移行する。また、S1431で、小当りフラグがONでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1431でNO)、時短状態_第2判定状態外れ用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1433)、S1405の処理に移行する。
一方S1428で、特図2第2判定フラグがONでないと判定された場合(S1428でNO)、次いで大当りフラグがONか否かを判定する(S1434)。そしてS1434で、大当りフラグがONである、すなわち第3判定状態において第2特別図柄当否判定の判定結果が大当りであると判定された場合(S1434でYES)、時短状態_第3判定状態大当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1435)、S1405の処理に移行する。一方、S1434で大当りフラグがONでないと判定された場合(S1434でNO)、次いで小当りフラグがONか否かを判定し(S1436)、小当りフラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合(S1436でYES)、時短状態_第3判定状態小当り用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1437)、S1405の処理に移行する。また、S1436で、小当りフラグがONでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1438でNO)、時短状態_第2判定状態外れ用テーブルを参照して変動パターンを選択し(S1421)、S1405の処理に移行する。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図25に示すその他の処理(S1405)を行ってこの処理を終える。尚、その他の処理(S1405)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図2判定フラグ設定処理]特別図柄待機処理(図22)では、特図2変動パターン選択処理(S1203)に次いで、特図2判定フラグ設定処理を行う(S1213)。図27に示すように、特図2判定フラグ設定処理(S1213)ではまず、第2特別図柄当否判定の結果が大当りか否かを判定する(S1401)。大当りでないと判定された場合(S1351でNO)、次いで第2特別図柄当否判定の結果が小当りか否かを判定する(S1352)。そしてS1352で、小当りでない、すなわち第2特別図柄当否判定の結果が外れであると判定された場合(S1352でNO)、特図2第2判定フラグ又は特図2第3判定フラグがONになっていればOFFにし、特図2第1判定フラグをONにして(S1353)、処理を終える。
この、「特図2第2判定フラグ又は特図2第3判定フラグがONになっていればこれをOFFにし、特図2第1判定フラグをONにする」処理によって、第2判定状態において第2特別図柄当否判定が実行されて判定結果が外れとなった場合、第1判定状態とされる。また、同様に、第3判定状態において第2特別図柄当否判定が実行されて判定結果が外れとなった場合、第1判定状態とされる。尚、第1判定状態において第2特別図柄当否判定が実行され、判定結果が外れとなった場合も、第1判定状態のままとされ、判定状態が維持される。この、何れの判定フラグがONとなっていた場合にも第1判定フラグをON(その他の判定フラグをOFF)にして、第1判定状態とする処理を「判定フラグの初期化処理(判定状態の初期化処理)」ともいう。
一方S1352で、小当りである(小当りフラグがON)と判定された場合(S1352でYES)、そのまま処理を終える。ここで、小当りとなった場合には、特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合と異なり、判定状態を第1判定状態に初期化(降格)する処理を行わない。すなわち、第2判定状態のときに、特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合には、小当り遊技終了後も第2判定状態とされ、判定状態が維持される。また同様に、第3判定状態のときに、特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合、小当り遊技終了後も第3判定状態とされ、判定状態が維持される。いうまでもなく、第1判定状態のときに、特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合、小当り遊技終了後も第1判定状態とされ、判定状態は小当り(小当り遊技)の前後で変化しないものとされる。
また、S1351で、第2特別図柄当否判定の結果が大当りであると判定された場合(S1351でYES)、次いで特図2第1判定フラグがONか否かを判定する(S1354)。そしてS1354で特図2第1判定フラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定で大当りと判定された際の判定状態が第1判定状態であると判定された場合(S1354でYES)、特図2第1判定フラグをOFFにする(S1355)と共に、特図2第2判定フラグをONにし(S1356)、処理を終える。これにより、第2特別図柄当否判定の判定状態が第1判定状態から第2判定状態に変更され、次回実行される第2特別図柄当否判定で用いられる大当り判定テーブルが変更される。
また、S1354で、特図2第1判定フラグがONでないと判定された場合(S1354でNO)、次いで特図2判定フラグが第2判定フラグか否か判定する(S1357)。そしてS1357で、特図2第2判定フラグがONである、すなわち第2特別図柄当否判定で大当りと判定された際の判定状態が第2判定状態であると判定された場合(S1357でYES)、特図2第2判定フラグをOFFにする(S1358)と共に、特図2第3判定フラグをONにし(S1359)、処理を終える。これにより、第2特別図柄当否判定の判定状態が第2判定状態から第3判定状態に変更され、次回実行される第2特別図柄当否判定で用いられる大当り判定テーブルが変更される。一方、S1357で特図2第2判定フラグがONでない、すなわち第2特別図柄当否判定で大当りと判定された際の判定状態が第3判定状態であると判定された場合(S1357でNO)、そのまま処理を終える。この場合、所定のタイミングで大当り遊技が実行されることとなる。
[特図2乱数シフト処理]図28に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部85bがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図22の特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
図22の特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、且つ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1判定フラグ設定処理(S1214)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]図29及び30に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図23に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理(S1601〜S1629)を行う。従って本処理の詳細な説明は割愛する。但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す。またS1627における大当りの種別判定では、15R確変大当り、15R通常大当り、及び2R確変大当りのいずれとも判定される可能性がある(図9(B))。図9(B)の第1特別図柄(特図1)の欄に示すように、各大当りの振分率は、15R確変大当りが40%、15R通常大当りが40%、2R確変大当りが20%となっている。この大当りの種別判定で15R確変大当り又は15R通常大当りと判定された場合には、ステップS1629において大当りフラグとして長当りフラグをONする。一方、2R確変大当りと判定された場合には、S1629において大当りフラグとして短当りフラグをONする。
[特図1変動パターン選択処理]図31及び図32に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図25及び図26に示した特図2変動パターン選択処理(S1403)と同様の流れで処理(S1701〜S1738)を行う。従って本処理の詳細な説明は割愛する。 この特図1変動パターン選択処理において、変動パターンの選択を行った後は、その他の処理(S1705、図31)を行って、この処理を終える。その他の処理(S1705)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図1判定フラグ設定処理]図33に示すように、特図1判定フラグ設定処理(S1214)では、図27に示した特図2判定フラグ設定処理(S1213)と同じ流れで処理(S1371〜S1379)を行う。従って、本処理の詳細な説明は割愛する。尚、前述の通り、特図1判定フラグは、本処理(S1214)に基づいて設定されるため、特図2判定フラグと設定されている判定フラグ、すなわち判定状態が、一致する場合もあれば一致しない場合もある。
[特図1乱数シフト処理]図34に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)では、まず特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部85aの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図21の特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]図35に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)ではまず、特別図柄の変動時間(図22のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図10参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。経過していなければ(S1901でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONか否か判定し(S1903)、確変フラグがONでると判定された場合(S1903でYES)、S1908のの処理に進む。一方、確変フラグがONでないと判定された場合(S1903でNO)、次いで時短フラグがONか否かを判定する(S1904)。S1904で、時短フラグがONであると判定された場合(S1904でYES)、時短状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントし、(S1905)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S1906)。そしてS1906で、時短カウンタの値が「0」であると判定された場合(S1906でYES)、時短フラグをOFFにし(S1907)、S1908の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定された場合(S1904でNO)、及び時短カウンタの値が「0」でないと判定された場合(S1906でNO)、もS1908の処理に進む。
S1908では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1908)。そして、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1909)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図36に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、続いて大当りの種別が15R大当り(15R第1大当り、15R第2大当り、又は15R第4大当りのいずれか)か否かを判定する(S2002)。
そして15R大当りであれば(すなわち長当りフラグがONであれば)、大当り遊技中に実行するラウンド(1ラウンド1回開放の態様では、1回のラウンドは大入賞口の開放から閉塞まで)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を「15」にセットするとともに、大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放パターンとして、15R第1大当りであれば15R第1大当り用の開放パターン(図6参照)をセットし、15R第2大当りであれば15R第2大当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2003)。
S2002において15R大当りでなければ(すなわち短当りフラグがONであれば)、大当り種別は2R第2大当りであるため、ラウンドカウンタの値を「2」にセットするとともに、大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放パターンとして、2R第2大当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2004)。
S2003又はS2004の処理を終えたら、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットするとともに(S2005)、大当り遊技のオープニング演出を開始し(S2006)、特図動作ステータスを「4」にセットする(S2007)。
また、S2001において大当りフラグがONでないと判定された場合(S2001でNO)、小当りフラグがONであるか否かを判定する(S2008)。小当りフラグがONであれば(S2008でYES)、小当り遊技中における大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数をカウントする小当り用開放カウンタの値を「2」にセットするとともに、大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放パターンとして、小当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2009)。
S2009の処理を終えたら、小当り遊技を開始するべく、小当りのオープニングコマンドをセットするとともに(S2010)、小当り遊技のオープニング演出を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「5」にセットする(S2012)。尚、S2008において小当りフラグがONでなければ(S2008でNO)、大当り遊技も小当り遊技も開始しないため、特図動作ステータスを「1」にセットし、処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当り遊技)]図37に示すように、特別電動役物処理1(S1108)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、ONと判定された場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFする(S2102)。また、時短フラグがONか否かを判定し(S2103)、ONと判定された場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFする(S2104)。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態且つ非時短状態に制御される。本実施例1では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでなければ(S2105でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S2106)。開放中でなければ(S2106でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当りのオープニングの時間が経過して1ラウンド目を開始する時間に至ったか、又は、ラウンド間のインターバルの時間が経過して次ラウンド(次の開放)を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2107)。S2107で、大入賞口の開放を開始する時間でないと判定された場合(S2107でNO)、処理を終える。一方、S2107で大入賞口の開放を開始する時間であると判定された場合(S2107でYES)、S2110に進んで、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)で第1大入賞口30及び第2大入賞口35を開放させる。
ここで、特別図柄当否判定において確変大当りと判定された場合、確変大当り図柄(第1確変大当り図柄、第2確変大当り図柄、又は第3確変大当り図柄)が停止表示(確定停止)したタイミングで、遊技状態表示器46を所定の表示態様とし、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態となることを報知する。具体的には、遊技状態表示器46は「a1a2a3」の3個のLEDで構成されている。そして、本実施例1では、通常状態(低確率状態)においては、「a1□a2□a3□」(例えば、□:消灯、■:点灯)の表示態様とされる。また、確変大当り図柄が停止表示したタイミングで、「a1■a2■a3■」の表示態様とされる。そして、大当り遊技が終了し、遊技状態が高確率状態に設定されると「a1□a2□a3□」の表示態様とされる。また、遊技状態表示器46の点灯制御タイミングはこのようなタイミングに限定されず、確変大当り図柄が停止表示されても、大当り遊技中は「a1□a2□a3□」の表示態様のままとし、大当り遊技終了後の高確率状態へ移行するタイミング(確変フラグがONになるタイミング)で「a1■a2■a3■」とし、高確率状態から低確率状態に移行するタイミング(確変フラグがOFFになるタイミング)で「a1□a2□a3□」の表示態様としてもよい。また、パチンコ遊技機1の電源投入時に高確率状態であれば、「a1■a2■a3■」の表示態様としてもよい。
S2106において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば(S2106でYES)、そのラウンドにおける大入賞口への入球個数が規定の最大入球個数(本実施例1では1ラウンド当り10個)に達しているか否かを判定する(S2111)。規定入球個数に達していなければ(S2111でNO)、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否か)を判定する(S2112)。そして、大入賞口の開放時間が経過していなければ(S2112でNO)、処理を終える。
これに対して、規定入球個数に達している場合(S2111でYES)、又は大入賞口の開放時間が経過した場合(S2112でYES)、すなわち2つのラウンド終了条件のうちのいずれかが成立した場合には、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖する(S2113)。そして、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2114)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2115)。「0」でないと判定された場合(S2115でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。
一方、「0」と判定された場合(S2115でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2116)、大当りのエンディング演出を開始する(S2117)。そして、大当り終了フラグをセットし(S2118)、処理を終える。尚、ラウンドカウンタは、長当り(15R大当り)であれば大入賞口の開放が15回実行されると「0」になり、短当り(2R大当り)であれば大入賞口の開放が2回実行されると「0」になる。
またS2105において大当り終了フラグがONであれば(S2105でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング演出の時間時間が経過したか否かを判定し(S2119)、エンディング時間が経過していなければ(S2119でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2119でYES)、大当り終了フラグをOFFにした後(S2120)、後述の遊技状態設定処理(S2121)を行う。そして、大当りフラグをOFFにし(S2122)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2123)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図21)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
[遊技状態設定処理]図38に示すように、遊技状態設定処理(S2121)ではまず、実行された大当り遊技に係る大当りが確変当りか否かを判定する(S2201)。S2201で確変当りであると判定された場合(S2201でYES)、確変フラグをONし(S2202)、次いで実行された大当り遊技が15R大当り遊技であったか否かを判定する(S2203)。実行されたのが15R大当り遊技であると判定された場合(S2203でYES)、時短フラグをONし(S2204)、S2205の処理に進む。一方、S2201で、確変当りでないと判定された場合(S2201でNO)、時短フラグをONする(S2208)と共に、時短カウンタに「100」をセットし、S2205の処理に進む。また、S2203で、実行されたのは15R大当り遊技でない、すなわち2R確変大当り遊技であると判定された場合(S2203でNO)、次いで当該2R大当りとなった際の遊技状態が時短状態(高ベース状態)であったか否かを判定する(S2207)。そして、S2207で、時短状態でなかった、すなわち非時短状態(低ベース状態)であったと判定された場合(S2207でNO)、時短フラグをONにすることなく、S2205の処理に進む。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が、高確低ベース状態(潜伏確変状態)とされる。また、S2207で、時短状態であったと判定された場合(S2207でYES)、時短フラグをONし(S2204)、S2205の処理に進む。
S2205では、特図1第2判定フラグ又は特図1第3判定フラグがONであった場合にはOFFにし、且つ特図1第1判定フラグをONにし、次いでS2206で、特図2第2判定フラグ又は特図2第3判定フラグがONであった場合にはOFFにし、且つ特図2第1判定フラグをONにし、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後の特図1判定フラグ及び特図2判定フラグは、何れも第1判定フラグがONとされ、第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定の何れの判定状態も第1判定状態とされる。これにより、大当り遊技終了後に遊技者が遊技を終了した場合に、次に遊技を行う遊技者が公平な遊技を行うことができる。
また、2R確変大当りとなった場合において、大当り遊技前の遊技状態が時短状態かどうかを判定する処理(S2207)を行うのは、大当り遊技前後の時短機能の作動状態、及び高ベース機能の作動状態を小当りと同じにするためである。これらの作動状態が小当りと2R確変大当りとで異なっていると、大入賞口の開放パターンで何れの当りかを認識困難にしたとしても、その後の作動状態によって、何れの当りかが判別されてしまうからである。これにより、小当りと2R確変大当りとを大入賞口の開放パターンでの判別を困難にすると共に、その後発生する時短機能や高ベース発生機能の作動状態によっても判別困難としている。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]図39に示すように、特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放が全て終了したことを示すフラグである。
小当り終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否か(すなわち大入賞装置の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間に至ったか否か、すなわち小当りのオープニングの時間が経過して1回目の開放を開始する時間に至ったか、又は、複数回にわたる開放の間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
S2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、S2303の判定結果がYESであれば、S2305に進み、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させる。
S2302において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば、(S2302でYES)、2回の開放中における大入賞口への入球個数、すなわち2回の開放において入球した遊技球を全て足した数が、規定の最大入球個数(本実施例1では10個)に達しているか否かを判定する(S2306)。規定入球個数に達していなければ(S2306でNO)、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否か)を判定する(S2307)。そして、大入賞口の開放時間が経過していなければ(S2307でNO)、処理を終える。
これに対して、2回の開放中における大入賞口への入球個数が規定入球個数に達している場合(S2506でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2314)、S2311の小当り終了処理に移行する。一方、S2307で、大入賞口の開放時間が経過したと判定された場合(S2307でYES)には、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖する(S2308)。そして、小当り用開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2309)、小当り用開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2310)。S2310で「0」でないと判定された場合(S2310でNO)、次の開放を開始するため、そのまま処理を終える。
一方、S2310で「0」であると判定された場合(S2310でYES)、S2311の小当り終了処理に移行する。S2311では、小当り遊技を終了させる小当り終了処理として、小当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2311)、小当りのエンディング演出を開始する(S2312)。そして、小当り終了フラグをセットし(S2313)、処理を終える。尚、小当り用開放カウンタは、大入賞口の開放が2回なされると「0」になる。
S2301において、小当り終了フラグがONであれば(S2301でYES)、2回の開放が終了しているので、小当りのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2315)、エンディング時間が経過していなければ(S2315でNO)、処理を終える。
一方、エンディング時間が経過していれば(S2315でYES)、小当り終了フラグをOFFにするとともに(S2316)、小当りフラグをOFFにし(S2317)、さらに、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2318)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図20)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
尚、小当り遊技の開始に際して確変フラグや時短フラグをONからOFFに切り変えることはしない。また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理(S2121、図37)を行わない。すなわち、本実施例1のパチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において遊技状態を変化させない。
[保留球数処理]図12に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S206)に次いで、保留球数処理(S208)を行う。保留球数処理(S208)では図40に示すように、まず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報をサブ制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットする(S2502)。
[電源断監視処理]図12に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S208)に次いで電源断監視処理(S209)を行う。電源断監視処理(S209)では図41に示すように、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変かどうか、当り遊技中かどうか、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図12)に戻ることなくループ処理をする。
以上詳細に説明したように、本実施例1のパチンコ遊技機1は、従来のパチンコ遊技機にはない特徴的な構成を備えることで、従来のパチンコ遊技機にはない特有の効果、乃至従来のパチンコ遊技機に比して顕著な効果を奏する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定において大当りとなること(第1特別図柄(「第1識別情報」ともいう)又は第2特別図柄(「第2識別情報」ともいう)が大当り図柄(「特定の表示態様」ともいう)で停止表示すること)に基づいて、高確率状態が発生し(特典が付与され)、予め定められた所定の条件が成立すると高確率状態(特典)が終了する。
この高確率状態(特典)を付与する処理(S2121)を「特典付与手段」ということもできる。また、予め定められた所定の条件が成立した場合に高確率状態(特典)を終了させる処理(S1904)を「特典終了手段」ということもできる。尚、特別図柄及び演出図柄8は連動(同期)して、変動表示及び停止表示し、同じ当否判定結果を示すので、「第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り図柄で停止表示すること」を、「演出図柄が当り演出図柄(特定の表示態様)で停止表示すること」と置き換えることができる。
また、本実施例1の遊技機として、遊技球が入球可能な始動口(第1始動口20又は第2始動口21に相当)と、始動口への入球に基づいて第1の判定を行う第1の判定手段と、始動口への入球に基づいて第2の判定を行う第2の判定手段と、始動口への入球に基づいて第3の判定を行う第3の判定手段と、第1の判定を行う第1の判定状態と第2の判定を行う第2の判定状態と第3の判定を行う第3の判定状態とを設定する判定状態設定手段と、遊技者に利益を付与可能な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
判定状態設定手段は、第1の判定状態において第1の判定手段が当りと判定することに基づいて第2の判定状態を設定し、第2の判定状態において第2の判定手段が当りと判定することに基づいて第3の判定状態を設定し、特別遊技実行手段は、第3の判定状態において前記第3の判定手段が当りと判定することに基づいて特別遊技を実行するものとしてもよい。
また、これに加えて、特別遊技手段は、第3の判定状態において第3の判定手段が所定回数(本実施例1では「1」としたが、2以上の回数に設定してもよい、何れも含む)当否判定を行ううちに当りと判定すると特別遊技を実行するものとしてもよい。
また、これらの何れかに加えて、特別遊技実行手段は、第1の判定状態において第1の判定手段が当りと判定した場合、及び第2の判定状態において第1の判定手段が当りと判定した場合、に特別遊技を実行しないものとしてもよい。
また、これらの何れかに加えて、判定状態設定手段は、第2の判定状態において第2の判定手段が所定回数(同様に、本実施例1では「1」としたが、2以上の回数に設定してもよい、何れも含む)当否判定を行ううちに当りと判定すると第3の判定状態を設定するものとしてもよい。
また、これらの何れかに加えて、判定状態設定手段は、第2の判定状態において第2の判定手段が所定回数(同様に、本実施例1では「1」としたが、2以上の回数に設定してもよい、何れも含む)外れと判定すると第1の判定状態を設定し、第3の判定状態において第3の判定手段が所定回数外れと判定すると第1の判定状態を設定するものとしてもよい。
また、これらの何れかに加えて、判定状態設定手段は、第2の判定状態において第2の判定手段が所定回数(同様に、本実施例1では「1」としたが、2以上の回数に設定してもよい)外れと判定すると第1の判定状態を設定し、第3の判定状態において第3の判定手段が所定回数(同様に、本実施例1では「1」としたが、2以上の回数に設定してもよい、何れも含む)外れと判定すると第2の判定状態を設定するものとしてもよい。
また、これらの何れかに加えて、第3の判定状態において第3の判定手段が当りと判定する確率は、第2の判定状態において第2の判定手段が当りと判定する確率よりも高く、第2の判定状態において第2の判定手段が当りと判定する確率は、第1の判定状態において第1の判定手段が当りと判定する確率よりも高いものとしてもよい。
この様な構成においては、「第1の判定状態」及び「第1の判定手段」は、実施例1の「第1判定状態」及び「第1判定手段」に相当する。また、「第2の判定状態」及び「第2の判定手段」は、実施例1の「第2判定状態」及び「第2判定手段」に相当する。また、「第3の判定状態」及び「第3の判定手段」は、実施例1の「第3判定状態」及び「第3判定手段」に相当する。
以上説明した通り、本実施例1のパチンコ遊技機1は、特図2当否判定処理(S1202)及び特図1当否判定処理(S1207)により、3段階の特別図柄当否判定を経て(全ての段階で大当り判定となって)、初めて特別遊技を実行可能としている。また、異なる遊技部材(異なる入球口)を用いて、多段階の当否判定を行ってもよいが、1の始動口を用いて
多段階(本実施例1では3段階)の当否判定を実行可能としたので、低コスト、省スペース化を図ることも可能である。また、同じ始動口を用いて多段階判定(多段階抽選)を可能としたことにより、遊技球の発射位置(右打ち、左打ち)を変更したり、狙う箇所(入球させる箇所)を変更したりする必要がなく、遊技に不慣れな遊技者や、本タイプの遊技機を初めて遊技する遊技者であっても容易に遊技方法(遊技手順)を把握可能である。また、低確率状態及び高確率状態の両方の状態において、多段階判定とし、1個ずつの判定の当り確率を1段階当否判定のものよりも高く設定することが可能となった。これにより、当り判定を得やすく、同じ始動口に対して、遊技球を入球させていれば、判定状態が容易に(短期間で)変化し、すなわち、特別図柄当否判定確率が容易に(短期間で)変化し、更に、変化後(昇格後)の判定状態は変化前(昇格前)の判定状態よりも当りと判定される確率を高く設定しているため、遊技者の当りへの期待感を飛躍的に高めることができ、従来の遊技機に比して、顕著に遊技興趣を高めることができる。
また、本実施例1のパチンコ遊技機は、第1判定状態、第2判定状態及び第3判定状態の3段階の判定状態を設け、全ての判定状態で大当りと判定されてはじめて大当り遊技が実行される、3段階抽選の遊技機とした。然しながら、本発明の思想は、この様な態様に限られず、少なくとも2段階(2段階、3段階、又は4段階以上)の判定状態、すなわち、少なくとも第1判定状態と第2判定状態とを有すれば、発明の効果を奏するものであり、これにより多様な遊技性を提供することができる。
〔判定状態変化演出〕本実施例1では、前述した通り、各判定状態で大当りと判定されると判定状態が変更され、それに伴って大当り確率も変更される。この各判定状態における特別図柄当否判定の判定結果、及び、判定状態の変化(昇格又は降格)の態様を遊技者に分かりやすくするため、これらを演出図柄表示部7bの表示態様や、盤面ランプ・枠ランプの点灯態様や、スピーカからの音声出力を用いて、遊技者に報知してもよい。
サブ制御部90は、主制御部80からの信号を受信して、現在の遊技状態(確率状態、ベース状態等)、何れの特別図柄が変動表示したか、変動表示中の特別図柄の当否判定結果(第1移行大当り、第2移行大当り、特別遊技を実行する大当り)、大当りの種別、大当り遊技の開始タイミングや終了タイミング、特図1判定フラグとして何れの判定フラグがONとされているか(特図1当否判定の判定状態)、特図2判定フラグとして何れの判定フラグがONとされているか(特図2当否判定の判定状態)、及び、特別図柄の変動表示タイミングや変動停止タイミング等を把握している。サブ制御部90は、これらの情報に基づいて、右打ちナビ、又は左打ちナビ等の発射すべき遊技領域に関するナビゲーションの実行制御(表示制御)を行ってもよい。また、当該ナビゲーションは、サブ制御部90が、画像制御部100に表示制御を指示して液晶表示領域7b上に矢印等のキャラクタ図柄を表示して発射方向を示す場合や、音声制御基板106に音声制御を指示してスピーカ67から音声を出力(例えば、「右打ちして下さい」、「左に戻して下さい」等の音声を出力)して発射方向を示す場合や、ランプ類で示す場合がある。
また、サブ制御部90は、これらの情報に基づいて、主制御部80で制御される第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定の判定状態が、何れの判定状態にあるかを把握し、演出図柄表示部7b上の判定状態表示部にそれを示す表示を行うものとされる。尚、判定状態表示部には、遊技状態の変化に応じて、原則として主体となる特別図柄当否判定に対する判定状態を示すものとする。すなわち、低ベース状態では、第1特別図柄当否判定が主体となって実行されるので、判定状態表示部に表示される判定状態は第1特別図柄当否判定のものを示している。一方、高ベース状態では、第2特別図柄当否判定が主体となって実行されるので、判定状態表示部に表示される判定状態は第2特別図柄当否判定のものを示すものとされる。また、少なくとも主体となる側の判定状態を表示すれば足り、主体でない側の判定状態も表示してもよい。この場合、主体となる側を主体でない側よりも大きく表示するのが好適である。一方、各ベース状態において、主体ではない方の特別図柄当否判定が実行される場合もあり、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定との判定状態は必ずしも一致しないので、その場合、主体でない特別図柄当否判定に係る演出図柄遊技演出が終了するまで、一旦、判定状態表示部やそれを示すキャラクタ演出を表示しない(変更する)ものとすることができる。遊技者の判定状態の誤認を防ぐため、演出図柄表示部の表示態様を異なる態様に変化するものとされる。また、主体でない特別図柄当否判定の判定フラグを判定し、それに対応した演出態様を実行してもよい。また判定フラグが一致する場合には、判定状態表示部等の表示態様をそのまま実行してもよい。
具体的に、演出図柄表示部7bに表示制御される「判定状態変化演出」の態様を、図42(a)〜(h)を用いて説明する。図42(a)は、電源投入後の通常状態(低確低ベース状態)における表示態様を示すもので、第1特別図柄及び第2特別図柄の判定フラグとして、共に第1判定フラグがONとされており、判定状態は第1判定状態とされており、第1特別図柄当否判定の結果に基づいて図示しない第1特別図柄及び演出図柄が変動表示されており、当該演出図柄によってリーチ演出が実行されている場面を示すものである。このとき主体となるのは、第1特別図柄当否判定であるので、第1特別図柄当否判定の判定状態、すなわち第1判定状態であることを示す「通常モード」の文字キャラクタが「判定状態表示部」に表示される。
次に、図42(b)は、図42(a)で実行されていたリーチ演出の結果、当り演出図柄が停止表示された場面、すなわち第1判定状態で実行された第1特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場面を示すものであり、演出図柄表示部7bには当り演出図柄(第1移行大当り演出図柄)として「333」が表示され、これにより、遊技者に第1判定状態において大当りと判定されたことが報知される。尚、この「333」の当り演出図柄は、第1判定状態において当りになった場合、すなわち第2判定状態に移行する当りとなったときにのみ表示される当り演出図柄とすることができる。この様にすることで、遊技者に第2判定状態への移行を分かり易く示すことが可能となる。
次に、図42(c)は、図42(b)で大当りとなったことに基づいて、第2判定状態に移行した場面を示す。このとき、判定状態表示部には、第1特別図柄当否判定の判定状態が第2判定状態となったことを示す「セカンドジャッジ」が表示される。これにより、遊技者は判定段階が2段階目に突入したことを容易に認識可能となる。また、演出図柄表示部7b上には、第2判定状態で特別図柄当否判定が実行される回数が残り何回あるのか(セカンドジャッジの残り回数)を示す「チャンス回数表示部」が設けられている。本実施例1では、第2判定状態で実行可能な当否判定回数は1回であるので、「1回」が表示されている。また、演出図柄遊技演出として、「5↓5」のリーチ演出が実行されており、この演出図柄が停止表示されるタイミングで、チャンス回数が減算される。尚、本実施例1では小当りとなった場合に限り、判定状態を維持し、再度同じ判定状態で特別図柄当否判定を行うものとしている。この場合、小当りとなったことを示す演出(例えば、「リプレイ」のキャラクタを表示)が行われると共に、チャンス残り1回の表示が維持される。
また、演出図柄表示部7b上の右側表示領域には、遊技者に、「セカンドジャッジ」モード(第2判定状態)において、当否判定が実行されていること、すなわち有利な判定状態に移行したことを分かり易く認識させるため、クルーン状の判定キャラクタを表示している。これは、通常状態における第2判定状態の大当り確率が1/10となったことを分かり易く示すもので、1個の大円の中に10個の小円を設け、うち9個の小円を外れ領域(特定領域外領域)とし、うち1個のVが付された小円を当り領域(特定領域)として、当否判定結果に基づいて、演出上の遊技球が何れかの小円に入球する演出を行う。これにより、遊技者は1/10程度の確率で大当りとなることを認識することができる。
そして、第2判定状態における第1特別図柄当否判定において、大当りと判定された場合には、図42(d)に示すように、当り演出図柄(第2移行大当り演出図柄)として「555」が表示されると共に、演出上の遊技球が、Vが付された小円、すなわち当り領域(特定領域)に入球する演出を行うことで、遊技者に第2判定状態において大当りと判定されたことが報知される。尚、この「555」の当り演出図柄は、第2判定状態において当りになった場合、すなわち第2判定状態に移行する当りとなったときにのみ表示される当り演出図柄とすることができる。この様にすることで、遊技者に第3判定状態への移行を分かり易く示すことが可能となる。
一方、第2判定状態における第1特別図柄当否判定において、外れと判定された場合には、図42(h)に示すように、外れ演出図柄として「535」が表示されると共に、演出上の遊技球が、Vが付されていない小円、すなわち外れ領域(特定領域外領域)に入球する演出を行うことで、遊技者に第2判定状態において外れと判定されたことが報知される。また、チャンス残り回数として「0」回を表示することで、「セカンドジャッジ」モードおけるチャンスは終了したことを認識することができる。
次に図42(e)は、図42(d)で大当りとなったことに基づいて、第3判定状態に移行した場面を示す。このとき、判定状態表示部には、第1特別図柄当否判定の判定状態が第3判定状態となったことを示す「ファイナルジャッジ」が表示される。これにより、遊技者は判定段階が最終段階である3段階目に突入したことを容易に認識可能となる。そして、この段階で大当りとなれば大当り遊技が実行されることを認識することができる。また、「チャンス回数表示部」には、第3判定状態で特別図柄当否判定が実行される回数が残り何回あるのか(ファイナルジャッジの残り回数)が示されている。本実施例1では、第3判定状態で実行可能な当否判定回数は1回であるので、「1回」が表示されている。また、演出図柄遊技演出として、「7↓7」のリーチ演出が実行されており、この演出図柄が停止表示されるタイミングで、チャンス回数が減算される。尚、本実施例1では小当りとなった場合に限り、判定状態を維持し、再度同じ判定状態で特別図柄当否判定を行うものとしている。
また、クルーン状の判定キャラクタには、通常状態における第3判定状態の大当り確率が1/2となったことを分かり易く示すため、1個の大円の中に2個の小円を設け、うち1個の小円を外れ領域(特定領域外領域)とし、うち1個のVが付された小円を当り領域(特定領域)として、当否判定結果に基づいて、演出上の遊技球が何れかの小円に入球する演出を行う。これにより、遊技者は1/2の確率で大当りとなること、判定状態が第3判定状態となって、大当りと判定される確率が飛躍的に高まったことを容易に認識することができる。これにより、遊技者は大当り遊技への期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
そして、第3判定状態における第1特別図柄当否判定において、大当りと判定された場合には、図42(f)に示すように、当り演出図柄として「777」が表示されると共に、演出上の遊技球が、Vが付された小円、すなわち当り領域(特定領域)に入球する演出を行うことで、遊技者に第3判定状態において大当りと判定されたこと、すなわち大当り遊技が実行されることが報知される。尚、この「777」の当り演出図柄は、第3判定状態において当りになった場合、すなわち大当り遊技が実行される大当りとなったときにのみ表示される当り演出図柄とすることができる。この様にすることで、遊技者に第3判定状態への移行を分かり易く示すことが可能となる。また、大当りの種別に応じて、停止表示する当り演出図柄を変更してもよい。例えば、15R確変大当りの場合は「777」とし、15R通常大当りの場合は「888」とすることができる。
また、図42(g)は、図42(f)において第3判定状態で大当りとなり、大当り遊技状態に移行する場面を示すものである。この様に、サブ制御部90の表示制御により、判定状態表示部に表示される表示態様を、判定状態に合わせて変化させることで、遊技者に現在の判定状態とその状態における大当り確率を容易に認識させることができ、大当りへの期待感を高める、遊技興趣を高めることができる。
次に、実施例2のパチンコ遊技機1について説明する。この実施例2の説明においては、前述の実施例1のパチンコ遊技機1と同様の構成については、実施例1と同じ符号(ステップ数)を付して説明を一部省略する。
本実施例2は、図43(A)に示す大当り判定テーブル、及び図44に示す特図2当否判定処理(S1202)において、その一部が実施例1の処理と異なっている。まず、図43を用いて実施例2の大当り判定テールについて説明する。図43に示す通り、通常状態(低確率状態)における大当り判定テーブルは実施例1と同じで、第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定の何れが実行された場合にも、ON状態の判定フラグ、すなわち判定状態を判定して、判定状態に応じた大当り判定テーブルを選択して当否判定を行うことで前述した3段階の特別図柄当否判定が実行される。
これに対して、高確率状態においては、実施例1と異なり、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定とで異なる大当り判定テーブルの選択態様(異なる当否判定態様)とされている。また、高確率状態においても第1特別図柄は、実施例1と同様に、判定状態に応じた大当り判定テーブルを選択して当否判定を行うことで前述した3段階の特別図柄当否判定が実行される。然しながら、高確率状態における第2特別図柄当否判定は、判定フラグ(判定状態)を判定することなく、1段階のみの特別図柄当否判定を実行するものとなっている。
すなわち、本実施例2のパチンコ遊技機1では、第2特別図柄当否判定の態様が実施例1と異なっており、特定の遊技状態(高確率状態)において、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定とで、大当り判定の段階数(3段階当否判定と1段階当否判定)が異なるものとされる。また、特定の特別図柄当否判定(第2特別図柄当否判定)において、第1の遊技状態(通常状態)と第2の遊技状態(高確率状態)とで、大当り判定の段階数が異なるものとされる。また、大当り判定の段階数を少なくするのは、本実施例2に示すように、大当り確率が高くなる高確率状態とすることが好適である。この様にすることで、大当り確率が高い状態では、段階数を少なくしたとしても、もともと大当りとなり易いので、大当りが発生しないことによる遊技意欲の減退を招く可能性は非常に低い。むしろ、高確率状態(高確高ベース状態)では、特別図柄当否判定の段階数を少なくして、迅速に遊技が実行される(次の大当り遊技を発生させる)様にしたほうが遊技興趣を高めることになる。
また、本実施例2の様に、高確率状態(高確高ベース状態)において第2特別図柄当否判定を1段階の特別図柄当否判定とし、第1特別図柄当否判定を3段階の特別図柄当否判定のままとしておくことには以下のような利点がある。本実施例2のパチンコ遊技機1は、実施例1と同様に、特図2有利の仕様となっている。すなわち、第2特別図柄当否判定を実行した方が、第1特別図柄当否判定を実行するよりも遊技者に有利な(遊技利益の大きい)大当り遊技が実行される可能性が高いものとされる。然しながら、例えば高確高ベース状態において第2特別図柄当否判定が主体となる遊技状態であるにもかかわらず、意図せず、第1始動口に遊技球を入球させてしまい、第1特別図柄当否判定が実行されてしまう場合がある。この様な場合にも、第1特別図柄当否判定は、所定回数(本実施例2では3回)連続して大当りと判定されない限り、大当り遊技は実行されない。すなわち、少なくとも遊技球を3回第1始動口に入球させないと大当り遊技は実行されないため、遊技者にとって不利な大当り遊技が実行される可能性を低減することが可能となる。
因みに、高確率状態における第1特別図柄当否判定の大当り確率は、「1/10×1/3×2/3=1/45」とされ、高確率状態における第2特別図柄当否判定の大当り確率は、「1/45」とされており、同じ確率とされている。
[第2当否判定処理]次に、実施例2の第2当否判定処理(S1202)の流れを、図44を用いて説明する。実施例1と同様に、S1351で、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1351)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態か否かを判定する(S1352)。S1352で、確変フラグがONであると判定された場合(S1352でYES)、高確率状態_第2特別図柄用大当り判定テーブルを用いて高確率当否判定を行い(S1363)、S1355の処理に移行する。この様に実施例2の特図2当否判定処理(S1202)では、高確率状態であると判定された場合には、判定フラグ(判定状態)に関係なく、一律に特定の大当り判定テーブルを用いて第2特別図柄当否判定が実行される。すなわち、1段階の当否判定によって、大当りと判定された場合、すぐに大当り遊技が実行されることとなる。
一方、S1352で確変フラグがONでない、すなわち低確率状態であると判定された場合には、実施例1と同様に、ONとなっている特図2判定フラグを判定することで何れの判定状態かを判定し、当該判定状態に応じた大当り判定テーブルを用いて低確率当否判定(第1乃至第3低確率当否判定)を行い(S1353、S1354、S1360〜S1362)、S1355の処理に移行する。。詳細な説明は省略するが、この様に実施例2の特図2当否判定処理(S1202)では、低確率状態であると判定された場合には、判定フラグ(判定状態)に応じて、異なる大当り確率の大当り判定テーブルを用いて第2特別図柄当否判定が実行され、第1判定状態、第2判定状態及び第3判定状態の全て(3段階)の判定状態で大当りと判定されて、初めて大当り遊技が実行されることとなる。
次に、S1355で当否判定の結果が大当りかどうかを判定する(S1355)。S1355で大当りでないと判定された場合(S1355でNO)、以降の処理は図24に示す実施例1の処理と同じであるので説明を省略する。また、S1355で大当りであると判定された場合(S1355でYES)、次いで確変フラグがONか、すなわち高確率状態かどうかを判定する(S1364)。前述した通り、特図2当否判定処理は、高確率状態においては、判定フラグに無関係に、特定の大当り判定テーブルを用いて1段階の当否判定によって大当り遊技を実行可能とするので、S1364で、高確率状態であると判定された場合(S1364でYES)、大当り遊技を実行するべく、大当り種別の判定を行い(S1369)、対応する大当り図柄を決定し(S1370)、処理を終える。
一方、S1364で確変フラグがONでない、すなわち低確率状態であると判定された場合(S1364でNO)、特図2第1判定フラグがONか否か(S1365)、特図2第2判定フラグがONか否か(S1367)等の判定を行うことで、第1判定状態における大当りか、第2判定状態における大当りか、又は第3判定状態における大当りか、を判定し、適宜処理を行う。尚、第3判定状態における大当りである場合には(S1367でNO)、大当り遊技が実行される。これらの処理は図24に示す実施例1と同様であるので、説明を省略する。以上説明した通り処理を行うことで、第2特別図柄当否判定の判定態様を、通常状態と高確率状態とで異ならせることができる。
次に、実施例3のパチンコ遊技機1について説明する。この実施例3の説明においては、前述の実施例1のパチンコ遊技機1と同様の構成については、実施例1と同じ符号(ステップ数)を付して説明を一部省略する。
本実施例3は、大当り判定テーブル(図示を省略)、及び図45に示す特図2当否判定処理(S1202)において、その一部処理が、実施例1の処理と異なっている。実施例2では、特図2当否判定処理において、通常状態では第1特別図柄当否判定と同じ3段階当否判定とするものの、比較的大当りしやすい高確率状態においては、第1特別図柄当否判定は3段階当否判定を維持しつつ、第2特別図柄当否判定は1段階当否判定に変化する態様を示した。
本実施例3のパチンコ遊技機は、第2特別図柄当否判定は通常状態及び高確率状態の両状態において、1段階当否判定とすることで、制御処理を簡略化することが可能となっている。すなわち、第1特別図柄当否判定は遊技状態を問わず3段階当否判定とされ、第2特別図柄当否判定は遊技状態を問わず1段階当否判定とされており、特別図柄当否判定の種類によって、当否判定の態様が異なるものとされている。
前述した通り、通常状態(低ベース状態)では、第2始動口21への遊技球の入球が困難な状態とされることで、第1始動口への遊技球の入球、すなわち第1特別図柄当否判定の実行を主体とする遊技性とされている。従って、通常状態において第2特別図柄当否判定を3段階当否判定としておく必要性に乏しい。むしろ、通常状態において、第2始動口に遊技球を3回以上入球させ、大当り遊技を実行させることは非常に困難であり、至難の業といえる。また、まれに第2始動口21に入球したことによって大当りとなり、第1判定状態から第2判定状態となったとしても、昇格した当該第2判定状態(又は第3判定状態)において遊技球を第2始動口21に入球させることができず、第2判定状態のまま放置することとなり、余計に遊技意欲を減退させてしまう可能性がある。この様な事態を防止するため、実施例3のパチンコ遊技機1では、第2特別図柄当否判定は、遊技状態を問わず、1段階の当否判定処理とした。
具体的な制御処理は図45に示す通りで、S1371で、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値を読み出す(S1371)。次いで確変フラグがONか否か判定する(S1372)。S1372で確変フラグがONであると判定された場合(S1372でYES)、判定状態を問わず、特定の高確率用大当り判定テーブルを用いて高確率当否判定を行い(S1374)、S1375の処理に移行する。一方、S1372で確変フラグがOFFであると判定された場合(S1372でNO)、判定状態を問わず、特定の低確率用大当り判定テーブルを用いて低確率当否判定を行い(S1373)、S1375の処理に移行する。そして、図45に示す通り、S1375で、大当りか否かを判定し、S1378で小当りか否かを判定することで、第2特別図柄当否判定の判定結果に基づいて停止図柄(大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄)を決定する。この様に、本実施例3では、特図2当否判定処理の制御処理を簡素化することができると共に、前述した様な事態を解消することが可能となる。
[他の態様1]
次に前述した実施例(1乃至3)の他の態様1を説明する。前述の実施例において、第1判定状態、第2判定状態及び第3判定状態を設定する場合、各判定状態において特別図柄当否判定を実行できるのは、小当りとなった場合を除き1回とされていた。すなわち、第1判定状態から第2判定状態、第2判定状態から第3判定状態に昇格したとしても、当該昇格後の第2判定状態又は第3判定状態において、1回でも外れと判定されると、判定状態が第1判定状態に設定(降格)されていた。
他の態様1では、第2判定状態において、特別図柄当否判定の結果が大当りにならなかった(外れとなった)回数を計数する「特図1第1カウンタ(特図2第1カウンタ)」と、第3判定状態において、当否判定の結果が大当りにならなかった(外れとなった)回数を計数する「特図1第2カウンタ(特図2第2カウンタ)」と、を設けるものとすることができる。これについて、図30の特図1当否判定処理の一部処理を変更した図46、及び図33の特図1判定フラグ設定処理の一部処理を変更した図47を用いて説明する。また、他の態様1の特図2当否判定処理及び特図2判定フラグ設定処理も同様に一部処理を変更されるが、特図1当否判定処理及び特図1判定フラグ設定処理と変更の態様が同様であるので、図示及び説明を省略する。以下では、他の態様1の特図1当否判定処理及び特図1判定フラグ設定処理について説明する。
[特図1当否判定処理]図46に示す特図1当否判定処理(S1207)は、図30の実施例1の特図1当否判定処理(S1207)の一部処理を変更したものであり、本他の態様1では、S1313で大当りと判定され(S1313でYES)、且つS1319で、特図1第1判定フラグがONであると判定された場合(S1319でYES)、すなわち、第1判定状態において第1特別図柄当否判定が実行されて大当りと判定された場合、停止図柄を決定した後に(S1320)、前述の特図1第1カウンタに第1の特定回数(本他の態様1では「5」)を設定し(S1331)、処理を終える。また、S1313で大当りと判定され(S1313でYES)、且つS1319で、特図1第1判定フラグがONでないと判定され(S1319でNO)、且つS1323で、特図第2フラグがONであると判定され場合(S1323でYES)、すなわち、第2判定状態において第1特別図柄当否判定が実行されて大当りと判定された場合、停止図柄を決定した後に(S1324)、前述の特図1第2カウンタに第2の特定回数(本他の態様1では「2」)を設定し(S1332)、処理を終える。その他の処理は図30に示す特図1当否判定処理と同様であるので説明を省略する。
これにより、判定状態に応じて、特図1第1カウンタ又は特図1第2カウンタに第1の特定回数又は第2の特定回数がセットされ、後述するカウンタ減算処理によって当該カウンタにセットされた値が0になるまでは、外れ判定になったとしても判定状態を維持することが可能となる。ここで、特図1第1カウンタにセット(設定)される第1の特定回数と、特図1第2カウンタにセット(設定)される第2の特定回数とは、他の態様1の態様(「5」、「2」)に限らず、同じ回数であってもよいし、異なる回数であってもよい。また、第1の特定回数が第2の特定回数よりも多い回数であってもよいし、少ない回数であってもよい。また、大当り確率の高い方の判定状態における回数が、大当り確率の低い方の判定状態における回数よりも、少ない回数としてもよい。そもそも大当り確率が高い判定状態では、判定状態を維持可能な回数を少なくしたとしても遊技者の大当りへの期待感を十分に高めることが可能となるからである。もちろん、その逆の構成であってもよい。これにより、遊技者の各判定状態での遊技(当否判定)に対する安心感を高め、また大当りへの期待感を高めることが可能となる。また、新規な遊技性をもつ遊技機を提供すること可能となる。
[特図1判定フラグ設定処理]次に、図47を用いて、他の態様1の特図1判定フラグ設定処理(S1214)を説明する。本処理では、S1651で大当りでないと判定され(S1651でNO)、且つS1652で小当りでないと判定された場合(S1652でNO)、すなわち第1特別図柄当否判定で外れと判定された場合に、S1653〜S1662の処理を行うことで、特図1第1カウンタの値、又は特図1第2カウンタの値を判定し、特図判定フラグの処理を行うものである。この部分の制御処理が、図33に示す実施例1の特図1判定フラグ設定処理(S1214)と異なっている。
具体的に、S1653で、特図1第1判定フラグがONであるか否かを判定し(S1653)、ONである、すなわち第1判定状態であると判定された場合(S1653でYES)、特図1第1判定フラグをONにしたまま、処理を終える。一方、S1653で、特図1第1判定フラグがONでないと判定された場合(S1653でNO)、次いで特図1第2判定フラグがONか否かを判定する(S1654)。そしてS1654で、特図1第2判定フラグがONであると判定された場合(S1654でYES)、特図1第1カウンタの値を1減算し(S1655)、特図1第1カウンタの値が「0」か否かを判定する(S1656)。これにより、図46のS1331で設定した特図1第1カウンタにセットした値(第1の特定回数、「5」)が「0」になったか否か、すなわち第2判定状態で第1の特定回数(「5」回)、外れと判定されたか否かを判定する。そして、S1656で、特図1第1カウンタの値が「0」でないと判定された場合(S1656でNO)、特図1第2判定フラグをONにしたまま、すなわち第2判定状態を維持したままで、処理を終える。一方、特図1第1カウンタの値が「0」であると判定された場合(S1656でYES)、すなわち、第2判定状態で第1の特定回数、外れと当否判定されたと判定された場合、特図1第2判定フラグをOFFにする(S1657)と共に、特図1第1判定フラグをONにし(S1658)、処理を終える。これにより、第1特別図柄当否判定の判定状態を、第2判定状態から第1判定状態に設定し、判定状態の降格(初期化)を行うものとされる。
また、S1654で、特図1第2判定フラグがONでないと判定された場合(S1654でNO)、特図1第2カウンタの値を1減算し(S1659)、特図1第2カウンタの値が「0」か否かを判定する(S1660)。これにより、図46のS1332で設定した特図1第2カウンタにセットした値(第2の特定回数、「2」)が「0」になったか否か、すなわち第3判定状態で第2の特定回数(「2」回)、外れと判定されたか否かを判定する。そして、S1660で、特図1第2カウンタの値が「0」でないと判定された場合(S1660でNO)、特図1第3判定フラグをONにしたまま、すなわち第3判定状態を維持したままで、処理を終える。一方、特図1第2カウンタの値が「0」であると判定された場合(S1660でYES)、すなわち、第3判定状態で第2の特定回数、外れと当否判定されたと判定された場合、特図1第3判定フラグをOFFにする(S1661)と共に、特図1第1判定フラグをONにし(S1662)、処理を終える。これにより、第1特別図柄当否判定の判定状態を、第3判定状態から第1判定状態に設定し、判定状態の降格を行うものとされる。尚、その他の処理は図33に示す特図1判定フラグ設定処理と同様であるので説明を省略する。
これにより、特定の判定状態(第2判定状態又は第3判定状態)では、所定回数(第1の特定回数又は第2の特定回数)特別図柄当否判定が実行されるまでに、大当りと判定されると、判定状態を昇格することが可能となり、逆に所定回数特別図柄当否判定が実行されるまでに、大当りと判定されない(所定回数外れと判定される)と、判定状態を降格することが可能となる。これにより、遊技者に判定状態が降格するまでの猶予期間を付与することができ、大当り(大当り遊技)への期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定において、第3判定状態で大当りと判定された場合には、当該大当りに係る大当り遊技が終了して1回目の特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)の変動表示が開始される前までに設定される所定のタイミングで、特図1第1カウンタ、特図2第1カウンタ、特図1第2カウンタ、及び特図2第2カウンタの値を初期化(これら全てのカウンタに「0」をセット)するものとされる。
また、詳細な説明及び図示は省略するが、他の態様1の特図2当否判定処理及び特図2判定フラグ設定処理においても、同様の処理とされる。この場合、第2判定状態において、第2特別図柄当否判定の結果が大当りにならなかった(外れとなった)回数を計数する「特図2第1カウンタ」と、第3判定状態において、第2特別図柄当否判定の結果が大当りにならなかった(外れとなった)回数を計数する「特図2第2カウンタ」と、を設けることができる。また、第1移行大当りとなった際に特図2第1カウンタに設定される第3の特定回数と、第2移行大当りとなった際に特図2第2カウンタに設定される第4の特定回数と、は同じ回数であってもよいし、異なる回数であってもよい。また、第1の回数と第3の回数とは同じ回数であってもよいし、異なる回数であってもよい。また、同様に、第2の回数と第4の回数とは同じ回数であってもよいし、異なる回数であってもよい。また第1移行大当り及び第2移行大当りを夫々複数設定し、移行大当りの種類によって異なる回数を設定するものとしてもよい。
[他の態様2]
次に実施例の他の態様2を説明する。前述した実施例1の第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定において大当り遊技を実行するためには、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か)を問わず、3段階の当否判定において全て大当りとなる必要があることを説明した。また実施例2及び3では、第2特別図柄を高確率状態において、又は遊技状態を問わず、1段階当否判定としてもよいことを説明した。他の態様2では、第1特別図柄当否判定についても高確率状態において、1段階当否判定を採用するものとする。すなわち、第1特別図柄当否判定を実施例2の第2特別図柄当否判定と同様に、通常状態を3段階当否判定とし、高確率状態を1段階当否判定とするものである。これにより、高確率状態における第1特別図柄当否判定を迅速なものとすることが可能となる。また、このとき、第2特別図柄当否判定については、遊技状態を問わず3段階当否判定としてもよいし、遊技状態を問わず1段階当否判定としてもよいし、通常状態では3段階当否判定とし高確率状態では1段階当否判定とするものであってもよい。
[他の態様3]
次に実施例1及び実施例2の他の態様3を説明する。前述の実施例では、判定状態を示す判定フラグとして、第1特別図柄当否判定用の特図1判定フラグ、及び、第2特別図柄当否判定用の特図2判定フラグを備え、個別に判定状態を制御していた。すなわち、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定とで、判定状態(判定フラグ)が一致する場合と一致しない場合とがあった。本他の態様3では、この判定フラグを共通判定フラグとするものである。この様にすると、第1判定フラグ(「第1共通判定フラグ」ともいう)がONの状態で、第1特別図柄当否判定により大当りと判定されると、第1判定フラグをOFFにすると共に、第2判定フラグ(「第2共通判定フラグ」ともいう)をONにする。この状態において第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定の何れの当否判定が実行された場合でも、第2判定状態に基づく当否判定が実行される。またこのとき、第2特別図柄当否判定が実行されて大当りになると、第2判定フラグをOFFにすると共に、第3判定フラグ(「第3共通判定フラグ」ともいう)をONにする。この状態において第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定の何れの当否判定が実行された場合でも、第3判定状態に基づく当否判定が実行される。
そして、第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定の何れかの当否判定によって大当りと判定されると、大当り遊技が実行される。そして、その後の所定のタイミングで第3判定フラグをOFFにすると共に、第1判定フラグをONにする。すなわち、一方の特別図柄当否判定の結果に起因して移行した判定状態が、両方の特別図柄当否判定の判定状態となる。これにより、判定フラグの設定制御等を簡素化することが可能となる。また、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定との判定状態が常に一致することとなり、所定の遊技状態において、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定との大当り確率が異なるといった事態が生じないため、遊技者が遊技性を理解しやすく、熟練の遊技者でなくとも遊技興趣を高めることが可能となる。
〔その他〕
また、前述の遊技機の構成において、「判定状態として、少なくとも、第1の判定状態と第2の判定状態とを設定可能」とは、これに加えて、第3の判定状態を設定可能としてもよく、更に他の判定状態(第4、第5の判定状態等)を有していてもよい。判定状態設定手段は、これらから選択した何れかの判定状態を設定するものとされる。
また、前述の遊技機の構成に対して、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な可変入球口と、第2の判定の結果が当りになると可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、を備えるものとしてもよい。また、第1の判定又は第2の判定の結果に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段を備え、識別情報が特定の表示態様で停止表示すると、特別遊技を実行するものとしてもよい。また、第2の判定の結果が当り(特定結果)になることに基づいて、特別遊技終了後に特典(高確率状態、高ベース状態)を付与する特典付与手段を備えるものとしてもよい。
また、前述の実施例では、第1判定状態及び第2判定状態において第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定で大当り(移行大当り)と判定されても、単に判定状態を第2判定状態又は第3判定状態に移行し、可変入球口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を遊技球が入球可能な入球可能状態とする大当り遊技を実行しないものとした。然しながらこの様な態様に限らず、第1移行大当りや第2移行大当りとなった場合にも、可変入球口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を遊技球が入球可能な入球可能状態とする大当り遊技を実行するものとしてもよい。つまり、例えば取得した乱数によっては第1判定状態や第2判定状態で当りとなり、最終の判定状態となる前にいきなり大当り遊技が実行される場合を含んだ構成であってもよい。この場合には、第1判定状態及び第2判定状態で大当りと判定されて実行される大当り遊技によって獲得可能な遊技利益(賞球)は、第3判定状態で大当りと判定されて実行される大当り遊技によって獲得可能な遊技利益よりも少ないものとすることが好適である。またこの際の大入賞口の開放パターンを小当りと同様のものとしてもよい。また遊技球の入球が困難な程度に極短時間の開放時間(一瞬開閉)としてもよい。これは大当り遊技によって付与される遊技利益のほかに、有利な判定状態への移行といった利益が付与されるからである。これにより、遊技者に過剰な遊技利益を供給することを抑制し、射幸心の過剰な高まりを防止することが可能となる。
また、実施例では、判定状態の昇格移行を特別図柄当否判定の結果が大当りとなることに基づいて実行したが、これに替えて又は加えて、小当りとなることに基づいて実行してもよいし、大当りのうちの特定の大当りとなることに基づいて実行してもよいし、外れのうちの特定の外れとなることに基づいて実行してもよい。また、実施例では、判定状態の降格移行を特別図柄当否判定の結果が外れとなることに基づいて実行したが、これに替えて又は加えて、小当りとなることに基づいて実行してもよいし、特定の大当りとなることに基づいて実行してもよいし、外れのうちの特定の外れとなることに基づいて実行してもよい。これにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、実施例では非時短状態において第1判定フラグがONのときだけリーチ成立乱数値を確認してリーチの実行有無を決定しているが、非時短状態における第2判定フラグがONのときや、第3判定フラグがONのときにおいても、リーチ成立乱数値を確認してリーチの実行有無を決定してもよい。また、同様に、時短状態においてもリーチ成立乱数値を確認してリーチの実行有無を決定してもよい。
また、実施例では、図42等に示すように、第1判定状態又は第2判定状態で当りとなった際に、演出図柄表示領域上にゾロ目(3桁同一)の演出図柄(「333」、「555」)を表示する例を示したが、この様な表示態様に限られない。例えば、大当り遊技を実行するか否かを判定する最終の判定状態(第3判定状態)以外の判定状態では、ゾロ目(3桁同一)の演出図柄以外の特定の図柄で表示してもよい。例えば、「☆」等の様な特定の図形図柄や、「3☆3」等の様な数字図形と特定の図形図柄とを混合したものを挙げることが可能である。また、第1判定状態では1桁の図柄として特定の図柄が停止表示すると当りとし、第2判定状態では2桁の同一図柄が停止表示すると当りとし、第3判定状態では3桁の同一図柄が停止表示すると当りとすることも可能である。また、第1判定状態と第2判定状態と第3判定状態とで異なる表示態様の演出図柄を用いてもよい。
また、実施例1では、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を1回としているが、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を複数回としてもよいし、異なる開放回数のラウンドを有するようにしてもよい。
また、実施例1では、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先の制御処理としたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処置、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。
また、実施例1では、停止表示する大当り図柄の種類によって、大当り遊技終了後の遊技状態を通常状態又は高確率状態とするパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、これに限らず、「大入賞口内に特定領域を有し、大当りとなった後の大当り遊技中に遊技球が当該特定領域を通過した場合に大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態とし、大当り遊技中に遊技球が当該特定領域を通過しなかった場合には大当り遊技終了後の遊技状態を通常状態とする」タイプの遊技機にも適用することができる。また、「特別図柄当否判定において大当りとなること(第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り図柄で停止表示すること)に基づいて」特典(高確率状態)を付与する遊技機にはこのタイプも含まれる。また、確率設定手段を備えていない(高確率状態のない)タイプのパチンコ遊技機であって、内部に特定領域を有し、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な大入賞口を備え、大入賞口は、始動口への入球に基づく当否判定の結果が小当りとなると所定時間入球可能状態とされ、この入球可能状態となった大入賞口に遊技球が入球し、当該遊技球が特定領域を通過すると、大当りとなり大当り遊技が実行され、所定の特典(高ベース状態)が付与されるパチンコ遊技機にも適用される。このパチンコ遊技機は所謂1種2種混合機と呼ばれ、始動口への入球に基づく当否判定の結果が大当りになると、特定領域への通過を要せず、大当り遊技が実行される。また、特典としては、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態を発生することが挙げられる。また、第1始動口と第2始動口とを有し、第2始動口への入球頻度を高める高ベース状態を発生するものとすることができる。本発明はこれらあらゆるタイプの遊技機に適用することができる。
[参考発明]
また、前述の課題を解決するための参考発明1の遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への入球に基づいて第1の判定を行う第1の判定手段と、
前記始動口への入球に基づいて第2の判定を行う第2の判定手段と、
判定状態として、少なくとも、前記第1の判定を行う第1の判定状態と、前記第2の判定を行う第2の判定状態と、を設定可能な判定状態設定手段と、
遊技者に利益を付与可能な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
前記判定状態設定手段は、前記第1の判定状態において前記第1の判定手段が当りと判定することに基づいて前記第2の判定状態を設定し、
前記特別遊技実行手段は、前記第2の判定状態において前記第2の判定手段が当りと判定することに基づいて前記特別遊技を実行することを特徴とする。
この様な遊技機によれば、遊技球が始動口に入球した場合に第1の判定を行う第1の判定状態から、同じく遊技球が始動口に入球した場合に第2の判定を行う第2の判定状態に移行可能とし、少なくとも第2の判定状態で当りと判定されることを起因として特別遊技を実行可能としている。これにより、始動口への複数回の入球に伴う複数回の当否判定において当りと判定されることで特別遊技を実行可能としている。そして、判定状態が順次変化することによって特別遊技の実行に近づくといった新規の遊技性を提供し、遊技興趣を高めることが可能となる。
ここで、「判定状態として、少なくとも、第1の判定状態と第2の判定状態とを設定可能」なのであるから、これに加えて、第3の判定状態を有していてもよいし、更に他の判定状態を有していてもよく、判定状態設定手段は、これらから選択した何れかの判定状態を設定するものとされる。
また、参考発明2の遊技機は、参考発明1の遊技機において、
前記判定状態設定手段は、前記第1の判定状態を除く判定状態において、当該判定状態に対応する判定手段が所定回数外れと判定するまで、当該判定状態を維持することを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、第1の判定状態を除く判定状態、例えば、第2の判定状態において、当該第2の判定状態に対応する第2の判定手段が、所定回数外れと判定するまでは当該第2の判定状態を維持するものとされる。これにより、遊技者は所定の判定状態となった場合に所定回数内に当りと判定されることを期待して遊技を行うこととなる。ここで、「所定回数」は1回以上の回数とされる。また、例えば、所定回数として複数回を設定した場合には遊技者の当りへの期待感をより一層高めることが可能となる。
また、参考発明3の遊技機は、参考発明1又は参考発明2の遊技機において、
前記判定状態設定手段は、前記第1の判定状態を除く判定状態において、当該判定状態に対応する判定手段が所定回数外れと判定すると、当該判定状態を降格させることを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、第1の判定状態を除く判定状態、例えば、第2の判定状態において、当該第2の判定状態に対応する第2の判定手段が、所定回数外れと判定すると判定状態を降格するものとされる。ここで「判定状態を降格する」とは、例えば、判定状態を第2の判定状態から第1の判定状態に移行することを挙げることができ、特別遊技を実行可能な判定状態から遠ざかる判定状態に移行することをいう。これにより、所定の判定状態において、所定回数の当否判定に注目し、遊技興趣を高めることが可能となる。また、「所定回数」は前述同様、1回以上の回数とされる。
また、参考発明4の遊技機は、参考発明1乃至参考発明3の遊技機において、
前記第2の判定状態において前記第2の判定手段が当りと判定する確率は、前記第1の判定状態において前記第1の判定手段が当りと判定する確率よりも高いことを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、第1の判定状態から第2の判定状態に移行した場合において、移行後に実行される当否判定では、移行前に実行された当否判定よりも当り確率が高くされているので、当りへの期待感、すなわち特別遊技実行への期待感をより高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明5の遊技機は、参考発明1乃至参考発明4の遊技機において、
前記判定状態設定手段は、前記特別遊技終了後の判定状態を前記第1の判定状態とすることを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、特別遊技終了後には、第1の判定状態となるので、長期間第2の判定状態を継続して遊技者に過大な遊技利益を付与し、徒に射幸心を高めるのを防止することが可能となる。
また、本構成の遊技機は、「特別遊技終了後に判定状態を第1の判定状態とする」場合があれば足り、これに加えて、「特別遊技終了後に判定状態を第2の判定状態とする」場合があってもよい。これは例えば、第2の判定手段の結果に基づいて当りの種類により選択されるものとすることが可能である。もちろん、全ての場合において、特別遊技終了後の判定状態を第1の判定状態としてもよい。
1 パチンコ遊技機、7b 演出図柄表示領域(演出図柄表示部)、8 演出図柄、20 第1始動口、21 第2始動口、30 第1大入賞口、35 第2大入賞口、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、80 主制御基板(主制御部)、90 サブ制御基板(サブ制御部)、100 画像制御基板(画像制御部)、103a 演出第1特図保留表示器、103b 演出第2特図保留表示器

Claims (1)

  1. 遊技球が入球可能な始動口と、
    前記始動口への入球に基づいて第1の判定を行う第1の判定手段と、
    前記始動口への入球に基づいて第2の判定を行う第2の判定手段と、
    判定状態として、少なくとも、前記第1の判定を行う第1の判定状態と、前記第2の判定を行う第2の判定状態と、を設定可能な判定状態設定手段と、
    遊技者に利益を付与可能な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
    前記第1の判定状態において前記第1の判定手段が当りと判定したことに基づいて、前記特別遊技実行手段が特別遊技を実行することなく、前記判定状態設定手段により前記第2の判定状態を設定し、
    前記第2の判定状態において前記第2の判定手段が当りと判定したことに基づいて、前記特別遊技実行手段が前記特別遊技を実行するものであって、
    前記始動口として、第1始動口と第2始動口とを有し、
    前記第2始動口への遊技球の入球頻度が通常よりも高くなる高頻度状態を発生可能な高頻度状態発生手段を備え、
    前記高頻度状態の発生中において、
    前記判定状態設定手段は、前記第1始動口への入球に基づく判定を行う場合の判定状態として、前記第1の判定状態と前記第2の判定状態とを設定可能であり、
    前記第2始動口への入球に基づく判定として、前記特別遊技を実行するか否かの判定のみを行う
    ことを特徴とする遊技機。
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