JP6310842B2 - 画角設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、明るさ感指標値を算出するための画角を設定する画角設定方法に関する。
空間における光環境の質的評価として、空間の明るさ感が用いられる場合がある。空間の明るさ感は、空間全体から感じる明るさの印象、つまり人の感覚量である。なお、本明細書では、「空間の明るさ感」を単に「明るさ感」とも言う。この空間の明るさ感を定量的に評価するためには、実験値に基づいた推定式により明るさ感指標値を導き出す必要がある。例えば、特許文献1及び2において、人が明るさ感を知覚する範囲を近似した画角内の輝度対数の平均値と空間の明るさ感との相関関係を求め、この相関関係に基づいて、上記画角内の平均対数輝度から空間の明るさ感指標値を求める方法が提案されている。
特開2005−291915号公報 特開2008−292433号公報
人は、空間の特徴によって明るさ感を主に知覚する範囲が変わると考えられる。このため、平均対数輝度を求める画角が一定だと、明るさ感指標の精度が不十分となる可能性がある。そこで、本発明者は、様々な特徴を有する空間において被験者が知覚する明るさ感の評価実験を行った。その結果、人が明るさ感を主に知覚する範囲は、視点位置から天井までの距離と視点位置から視線方向前方の壁までの距離との関係によって変わり、また、窓が見える場合と見えない場合とでも変わるとの知見を得た。
そこで、本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、空間の明るさ感の評価精度を向上することができる画角設定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画角設定方法は、空間の所定の視点位置から見た所定画角内の画像の各位置における明るさに関する量に基づいて明るさ感指標値を算出するために、画角を設定する画角設定方法であって、視点位置から空間の天井までの距離に対する視点位置から空間の視線方向前方の壁までの距離の割合、及び、視線方向前方の窓の有無、の少なくとも一方に基づいて、画角の最も上方の角度である上限角度を設定する。
本発明に係る画角設定方法では、視点位置から空間の天井までの距離に対する視点位置から空間の視線方向前方の壁までの距離の割合、及び、視線方向前方の窓の有無、の少なくとも一方に基づいて、画角の上限角度を設定する。ここで、視線方向前方に窓が有る場合とは、視点位置から窓が見える場合をいい、視線方向前方に窓が無い場合とは、視点位置から窓が見えない場合をいう。上述したように、これらの両要素は、人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度が変わる要素である。このような要素の少なくとも一方に基づいて画角の上限角度を設定することで、空間の明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、割合が少なくとも第一閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合が少なくとも第一閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定してもよい。本発明者の実験により、上記割合が大きくなるほど、人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度が小さくなることが分かった。そこで、この画角設定方法では、上記割合が少なくとも第一閾値よりも小さい場合の画角の上限角度を基準角度とした場合に、上記割合が少なくとも第一閾値よりも大きい場合の画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定する。これにより、空間の明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間の明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、割合が少なくとも第二閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合が少なくとも第二閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。本発明者の実験により、上記割合が小さくなるほど、人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度が大きくなることが分かった。そこで、この画角設定方法では、上記割合が少なくとも第二閾値よりも大きい場合の画角の上限角度を基準角度とした場合に、上記割合が少なくとも第二閾値よりも小さい場合の画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定する。これにより、空間の明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間の明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、割合が少なくとも第一閾値よりも小さく第二閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合が少なくとも第一閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定し、割合が少なくとも第二閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。本発明者の実験により、上記割合が大きくなるほど、人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度が小さくなり、上記割合が小さくなるほど、人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度が大きくなることが分かった。そこで、この画角設定方法では、上記割合が少なくとも第一閾値よりも小さく第二閾値よりも大きい場合の画角の上限角度を基準角度とした場合に、少なくとも第一閾値よりも大きい場合の画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定し、上記割合が少なくとも第二閾値よりも小さい場合の画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定する。これにより、空間の明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間の明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、視線方向前方に窓が無い場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、視線方向前方に窓が有る場合に、画角の上限角度を画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。本発明者の実験により、視線方向前方に窓が見える場合は、視線方向前方に窓が見えない場合に比べて、人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度が大きくなることが分かった。そこで、この画角設定方法では、視線方向前方に窓が無い場合に画角の上限角度を基準角度に設定し、視線方向前方に窓が有る場合に画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定する。これにより、空間の明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、基準角度は、25°以下15°以上の範囲の角度であってもよい。基準角度を上記の範囲とすることで、空間の明るさ感を評価する計算量の増大を適切に抑制しつつ、空間の明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、割合が少なくとも第一閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を5°以上20°以下の範囲で設定してもよい。また、割合が少なくとも第二閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を20°以上50°以下の範囲で設定してもよい。画角の上限角度を上記の範囲とすることで、空間の明るさ感を評価する計算量の増大を適切に抑制しつつ、空間の明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、第一閾値は、11であってもよい。また、第二閾値は、6であってもよい。本発明者の実験により、画角の一部に天井含まれることで、明るさ感の評価精度が高くなる(相関係数が高くなる)ことが分かった。そこで、この画角設定方法では、第一閾値及び第二閾値の少なくとも一方を上記の値とすることで、画角の一部に天井が含まれ易くなる。これにより、明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、視線方向前方に窓が有る場合に、前画角の上限角度を20°以上50°以下の範囲で設定してもよい。画角の上限角度を上記の範囲とすることで、空間の明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、割合が少なくとも第三閾値よりも小さい場合は、視線方向前方の窓の有無に応じて画角の上限角度を設定し、割合が少なくとも第三閾値よりも大きい場合は、視線方向前方の窓の有無に依らず画角の上限角度を設定してもよい。本発明者の実験により、上記割合が十分に大きいと、視線方向前方の窓の有無によっては人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度は大きく変化しないことが分かった。そこで、この画角設定方法では、上記割合が少なくとも第三閾値よりも小さい場合は、視線方向前方の窓の有無に応じて画角の上限角度を設定するが、上記割合が少なくとも第三閾値よりも大きい場合は、視線方向前方の窓の有無に依らず画角の上限角度を設定することで、空間の明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間の明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、第三閾値は、10であってもよい。本発明者の実験により、上記割合が十分に大きいと、視線方向前方の窓の有無によっては人の明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度は大きく変化しないことが分かった。そこで、この画角設定方法では、第三閾値を上記の値とすることで、明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、視線方向前方の床の有無に基づいて、画角の最も下方の角度である下限角度を設定してもよい。ここで、視線方向前方に床が有る場合とは、視点位置から床が見える場合をいい、視線方向前方に床が無い場合とは、視点位置から床が見えない場合をいう。本発明者の実験により、視点位置から床が見える場合と床が見えない場合とで、人が明るさ感を主に知覚する範囲の下限角度が変わるとの知見を得た。そこで、この画角設定方法では、視点位置から見える床の有無に基づいて、画角の下限角度を設定する。これにより、空間の明るさ感の評価精度を更に向上することができる。
この場合、視線方向前方に床が無い場合に、画角の下限角度を0°以下−15°以上の範囲で設定し、視線方向前方に床が有る場合に、画角の下限角度を−35°以下で設定してもよい。画角の下限角度を上記の範囲とすることで、空間の明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間の明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、明るさに関する量は、太陽光の配光データ、天空光の配光データ、照明器具の配光データの少なくとも一つに基づくシミュレーションにより求めてもよい。一方、明るさに関する量は、カメラで撮像した輝度画像により求めてもよい。明るさに関する量として、このように求める量を用いることで、空間の明るさ感の評価を適切に行うことができる。
本発明によれば、空間の明るさ感の評価精度を向上することができる。
評価対象空間を模式的に示した図である。 空間の明るさ感の評価方法を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る画角設定方法を示すフローチャートである。 視線方向前方に床が無い場合に垂直画角の下限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。 視線方向前方に床が有る場合に垂直画角の下限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。 奥行き及び垂直画角の上限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。 図6のグラフにおいて、縦軸を各奥行きの相関係数の最大値を1とした比で示したグラフである。 奥行きが10.5m以下である場合に窓の有無及び垂直画角の上限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。 奥行きが17.7mである場合に窓の有無及び垂直画角の上限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。 垂直画角の下限角度を設定する方法を示すフローチャートである。 垂直画角の上限角度を設定する方法を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る画角設定方法を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る画角設定方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明に係る空間の画角設定方法の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
[第1実施形態]
図1は、評価対象空間を模式的に示した図である。図1に示すように、本実施形態では、空間Aの所定の視点位置Pから見た明るさ感を評価する場合について考える。視点位置Pとは、明るさ感を評価する人の目の位置(高さ)であって、一般的に、座位で床Fから1.2mの位置、立位で床Fから1.5mの位置となる。但し、視点位置Pはこれらの値に限定されるものではなく、空間Aの利用形態に応じて適宜設定することができる。
まず、図2を参照して、空間Aの明るさ感の評価方法について説明する。図2は、第1の実施形態に係る空間の明るさ感の評価方法を示すフローチャートである。図1及び図2に示すように、まず画像作成ステップ(S1)を行い、次に画角設定ステップ(S2)を行い、次に明るさ感指標値算出ステップ(S3)を行う。本実施形態に係る画角設定方法は、画角設定ステップ(S2)において画角を設定する方法である。
画像作成ステップ(S1)では、空間Aの所定の視点位置Pから見える基本画像を作成する。基本画像は、空間の明るさ感を評価するために用いる画像であって、明るさに関する量を含む画像である。明るさに関する量としては、例えば、明るさに関する物理量、明るさに関する心理量、明るさに関する生理量等が挙げられる。基本画像としては、輝度画像、明るさ画像等がある。輝度画像は、画像内の各点が輝度で表わされた輝度分布画像である。このため、輝度画像に含まれる明るさに関する量は、物理量である輝度となる。明るさ画像は、画像内の各点が明るさ尺度値(以下「NB値」という。)で表わされた明るさ分布画像である。このため、明るさ画像に含まれる明るさに関する量は、物理量又は心理量であるNB値となる。NB値は、明るさ分布画像内の各点が持つ明るさの値で、1から13までの13段階(1:非常に暗い,3:暗い,5:やや暗い,7:どちらでもない,9:やや明るい,11:明るい,13:非常に明るい)の順序尺度で表わされる。
輝度画像と明るさ画像とは、互いに変換し合うことが可能である。輝度画像と明るさ画像との双方向変換については、文献1(中村芳樹:「ウェーブレットを用いた輝度画像と明るさ画像の双方向変換」,照明学会誌,Vol.90,No.2,pp.97−101,2006年2月)、文献2(藤野雅史、中村芳樹:「照明設計ツールとしての輝度−明るさ変換システムの構築」,日本建築学会環境系論文集,第597号,pp.13−17,2004年1月)等に詳しく記載されている。そこで、画像作成ステップ(S1)で明るさ画像を作成する場合は、輝度画像から明るさ画像を変換する。なお、輝度画像を介さなくても明るさ画像を作成することができれば、当該方法により明るさ画像を作成してもよい。
また、空間Aの設計(窓の計画、照明の計画等)を行う場合は、例えば、CADで作成したモデルから輝度画像を計算することにより、基本画像の作成を行う。この場合、明るさに関する量は、太陽光の配光データ、天空光の配光データ、照明器具の配光データの少なくとも一つに基づくシミュレーションにより求める。このように求める量を用いることで、空間の明るさ感の評価を適切に行うことができる。一方、空間Aの光環境の調整等を行う場合は、例えば、デジタルカメラによる空間Aの撮像画像から輝度画像を作成することにより、基本画像の作成を行う。この場合、明るさに関する量は、カメラで撮像した輝度画像により求める。このように求める量を用いることで、空間の明るさ感の評価を適切に行うことができる。なお、基本画像の作成は、魚眼レンズで空間Aを撮像することにより行うことが好ましいが、通常のレンズで空間Aを撮像することにより行ってもよい。
画角設定ステップ(S2)では、明るさ感を推定するための画角を設定する。この画角は、人が明るさ感を主に知覚する範囲であって、後述するように明るさ感指標値算出ステップ(S3)において明るさ感指標値を算出する範囲となる。この画角は、視野角とも呼ばれ、垂直画角の最も上方の角度である上限角度θ、垂直画角の最も下方の角度である下限角度θ、水平画角の最も左方の角度である左限角度θ、及び水平画角の最も右方の角度である右限角度θにより規定される。視点位置Pを通る視線方向の水平線を基準線Lとする。この場合、上限角度θは、基準線Lに対する上向き(正)の角度であり、仰角とも呼ばれる。下限角度θは、基準線Lに対する下向き(負)の角度であり、俯角とも呼ばれる。左限角度θは、基準線Lに対する左向き(正)の角度である。右限角度θは、基準線Lに対する右向き(負)の角度である。なお、画角設定ステップ(S2)の具体的な処理内容については、後述する。
明るさ感指標値算出ステップ(S3)では、画像作成ステップ(S1)で作成した基本画像のうち、画角設定ステップ(S2)で設定した画角内の画像の各位置における明るさ感に関する量に基づいて明るさ感指標値を算出する。本実施形態では、この明るさ感指標値として、明るさ感に関する量の平均値を用いる。例えば、基本画像が輝度画像である場合は、明るさ感に関する量が輝度であるため、輝度の対数の平均値(平均対数輝度)を算出し、基本画像が明るさ画像である場合は、明るさ感に関する量がNB値であるため、NB値の平均値(平均NB値)を算出する。そして、この算出した明るさ感指標値に基づいて、空間Aの明るさ感を評価する。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る画角設定方法について説明する。図3は、図2に示す画角設定ステップを示すフローチャートであって、第1の実施形態に係る画角設定方法を示すフローチャートである。
図1〜図3に示すように、画角設定ステップ(S2)では、まず空間の情報を取得し(S11)、次に垂直画角の下限角度θを設定し(S12)、次に垂直画角の上限角度θを設定し(S13)、次に水平画角の左限角度θ及び右限角度θを設定する(S14)。
空間の情報としては、少なくとも、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離h(「天井距離」とも言う。)、視点位置Pから空間の視線方向前方の壁Wまでの距離d(「奥行き」とも言う。)、視線方向前方の床Fの有無(視点位置Pから床Fが見えるか否か)、及び視線方向前方の窓の有無(視点位置Pから窓が見えるか否か)を取得する。これらの情報は、例えば、空間Aを計測することにより取得してもよく、空間AのCADデータを参照することにより取得してもよい。
ここで、空間Aの特徴と垂直画角との関係について説明する。
本発明者は、1/6の縮尺模型を用いて、被験者実験による空間の明るさ感評価を行った。縮尺模型では、天井高(床Fから天井Cまでの高さ)が約50cm(実環境の3mに相当)となっている。この被験者実験では、照明機器の点灯及び消灯を切り替えるとともに調光を行うことにより照明条件を変えて、被験者に、着座した視点(床Fから約20cm(実環境の1.2mに相当)の位置)から、標準刺激との比較によるME法によって明るさ感を評価させた。その際、デスクの有無の違い、視線方向における視点位置Pからの奥行きの違い、窓向き及び壁向きの違い、のそれぞれについて明るさ感を評価させた。ME評定値の対数値を「明るさ感評価値」とした。なお、以下の説明では、実環境に換算した寸法で説明する。
デスクの有無の条件は、視線方向前方の床Fの有無の条件となり、窓向き及び壁向きの条件は、視線方向前方の窓の有無の条件となる。また、天井位置は変わらないため、視線方向における視点位置Pからの奥行きが変わることで、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離hに対する視点位置Pから空間Aの視線方向前方の壁Wまでの距離dの割合R(以下、単に「割合R」という。)が変わる。ここで、割合Rとは、視点位置Pから空間Aの視線方向前方の壁Wまでの距離dを、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離hで割った値(視点位置Pから空間Aの視線方向前方の壁Wまでの距離d/視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離h)である。つまり、割合Rは、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離hが、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離hの何倍であるかを示す値である。
一方、左限角度θを−50°及び右限角度θを50°とし、下限角度θを0°から−90°まで10°刻みで変化させるとともに、上限角度θを0°から90°まで10°刻みで変化させて、着座状態の視点位置P(床Fから約1.2mの位置)から見た明るさ感指標値として平均対数輝度を算出した。そして、被験者実験で被験者に評価させた明るさ感評価値と、算出した平均対数輝度と、の相関係数を算出した。算出した相関係数を示したグラフを図4〜図9に示す。
図4は、視線方向前方に床が無い場合に垂直画角の下限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。図5は、視線方向前方に床が有る場合に垂直画角の下限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。図4に示すように、視線方向前方に床Fが無い場合は、下限角度θが−20°以下になると相関係数が急激に低下する。一方、図5に示すように、視線方向前方に床Fが有る場合は、下限角度θが小さくなるに従い相関係数が上昇して行き、下限角度θが−40°以下になると相関係数の上昇が頭打ちになる。
このため、視線方向前方に床Fが無い場合は、下限角度θを0°以下−15°以上の範囲で設定することが好ましい。この場合、下限角度θが−10°である場合と0°である場合とでは相関係数が殆ど変わらないため、計算量低減の観点から、下限角度θを0°以下−10°以上の範囲で設定することが更に好ましく、例えば0°とすることができる。一方、視線方向前方に床Fが有る場合は、下限角度θを−35°以下で設定することが好ましい。この場合、下限角度θが−40°以下では相関係数が殆ど変わらないため、計算量低減の観点から、下限角度θを−35°以下−45°以上の範囲で設定することが更に好ましく、例えば−40°とすることができる。
図6は、奥行き及び垂直画角の上限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。図7は、図6のグラフにおいて、縦軸を各奥行きの相関係数の最大値を1とした比で示したグラフである。図6及び図7に示すように、奥行きが10.5m及び17.7mである場合は、上限角度θが大きくなっても相関係数は大きく変わらない。しかしながら、奥行きが3.3mである場合は、上限角度θが20°以下になると相関係数が急激に低下する。一方、奥行きが20.0mである場合は、上限角度θが20°以上になると相関係数が急激に低下する。
ここで、天井高は約3mであるため、視点位置Pの高さは約1.2mとなり、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離hは約1.8mとなる。このため、奥行きが3.3mである場合は、割合Rが1.8となる。同様に、奥行きが10.5mである場合は、割合Rが6となり、奥行きが17.7mである場合は、割合Rが10となり、奥行きが20.0mである場合は、割合Rが11となる。
このため、割合Rが11以下6以上の場合は、基準角度として、上限角度θを15°以上25°以下の範囲で設定することが好ましい。この場合、上限角度θを17°以上23°以下の範囲で設定することが更に好ましく、例えば20°とすることができる。
ところで、割合Rと相関係数との関係についてについて更に分析したところ、上限角度θを基準角度にして割合Rを11以下6以上にすると、垂直画角内の一部に天井Cが含まれ、上限角度θを基準角度にして割合Rを11よりも大きくすると、垂直画角に占める天井Cの割合が大きくなり過ぎ、上限角度θを基準角度として割合Rを6よりも小さくすると、垂直画角に天井Cが含まれなくなることが分かった。つまり、割合Rを11よりも大きくした場合は、垂直画角に占める天井Cの割合が大きくなり過ぎたため、また、割合Rを6よりも小さくした場合は、垂直画角に天井Cが含まれなくなったため、それぞれ相関係数が低くなったものと考えられる。
そこで、割合Rが6よりも小さい場合は、相関係数を向上させるため、上限角度θを20°以上50°以下の範囲で設定して、垂直画角内の一部に天井Cが含まれる状態又はこのような状態に近づけることが好ましい。この場合、上限角度θを30°以上45°以下の範囲で設定することが更に好ましく、例えば40°とすることができる。割合Rが11よりも大きい場合は、相関係数を向上させるため、上限角度θを5°以上20°以下の範囲で設定して、垂直画角内の一部に天井Cが含まれる状態又はこのような状態に近づけることが好ましい。この場合、上限角度θを7°以上15°以下の範囲で設定することが更に好ましく、例えば10°とすることができる。
図8は、奥行きが10.5m以下である場合に窓の有無及び垂直画角の上限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。図9は、奥行きが17.7mである場合に窓の有無及び垂直画角の上限角度を変えた場合の相関係数を示すグラフである。なお、上述したように、奥行きが10.5mである場合は、割合Rが6となり、奥行が17.7mである場合は、割合Rが10となる。
図8に示すように、奥行きが10.5m(割合Rが6)以下である場合に、視線方向前方に窓が有る場合は、上限角度θが30°以下になると相関係数が急激に低下し、視線方向前方に窓が無い場合は、上限角度θが30°になると相関係数の上昇が頭打ちになる。一方、図9に示すように、奥行きが17.7m(割合Rが10)である場合、すなわち天井距離に比べて奥行きが十分に長い場合は、視点位置Pから窓が見えても見えなくても相関係数は殆ど変わらない。
このため、視線方向前方に窓が無い場合は、上限角度θを15°以上25°以下の範囲で設定することが好ましい。この場合、上限角度θを17°以上23°以下の範囲で設定することが更に好ましく、例えば20°とすることができる。一方、視線方向前方に窓が有る場合は、上限角度θを20°以上50°以下の範囲で設定することが好ましい。この場合、上限角度θを30°以上45°以下の範囲で設定することが更に好ましく、例えば40°とすることができる。但し、割合Rが10よりも大きい場合は、視線方向前方の窓の有無に依らず、上限角度θを5°以上15°以下の範囲で設定することが好ましい。この場合、上限角度θを7°以上13°以下の範囲で設定することが更に好ましく、例えば10°とすることができる。
図10は、図2のステップS12において垂直画角の下限角度を設定する方法を示すフローチャートである。図3、図4、図5及び図10に示すように、ステップS12では、まず視線方向前方に床Fが有るか否かを判定する(S21)。視線方向前方に床Fが無いと判定した場合は(S21:NO)、下限角度θを0°以下−15°以上の範囲で設定する(S22)。この場合、下限角度θを0°以下−10°以上の範囲で設定してもよく、例えば0°とすることができる。一方、視線方向前方に床Fが有ると判定した場合は(S21:YES)、下限角度θを−35°以下で設定する(S23)。この場合、下限角度θを−35°以下−45°以上の範囲で設定してもよく、例えば−40°とすることができる。
図11は、図2のステップS13において垂直画角の上限角度を設定する方法を示すフローチャートである。図3、図6、図7及び図11に示すように、ステップS13では、まず割合Rが第一閾値Tよりも大きいか否かを判定する(S31)。第一閾値Tは、上限角度θが変わっても相関係数の変動がそれほど大きくならない上限値付近の任意の値であり、例えば11とすることができる。
ところで、オフィス空間のような特定目的の空間Aでは、天井Cの高さが略一定となる。このような空間Aについて明るさ感を評価する場合は、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離hを定数と見なすことができるため、視点位置Pから空間Aの視線方向前方の壁Wまでの距離dを変数として、割合Rを算出することができる。つまり、実質的に、視点位置Pから空間Aの視線方向前方の壁Wまでの距離dのみに基づいて、割合Rを算出することができる。
割合Rが第一閾値Tよりも大きくないと判定した場合は(S31:NO)、次に割合Rが第二閾値Tよりも小さいか否かを判定する(S32)。第二閾値Tは、上限角度θが変わっても相関係数の変動がそれほど大きくならない下限値付近の任意の値であり、例えば6とすることができる。割合Rが第二閾値Tよりも小さくないと判定した場合は(S32:NO)、上限角度θを基準角度に設定する(S33)。基準角度は、上述したように、15°以上25°以下の範囲であることが好ましく、17°以上23°以下の範囲であることが更に好ましく、例えば20°とすることができる。
ステップS32において割合Rが第二閾値Tよりも小さいと判定した場合は(S32:YES)、上限角度θを基準角度よりも大きい角度に設定する(S34)。S34で設定する上限角度θは、20°以上50°以下の範囲であることが好ましく、30°以上45°以下の範囲であることが更に好ましく、例えば40°とすることができる。
ステップS31において割合Rが第一閾値Tよりも大きいと判定した場合は(S31:YES)、上限角度θを基準角度よりも小さい角度に設定する(S35)。ステップS35で設定する上限角度θは、5°以上20°以下の範囲であることが好ましく、7°以上15°以下の範囲であることが更に好ましく、例えば10°とすることができる。
図3に示すように、ステップS14では、水平画角が100°となるように、左限角度θ−50°、右限角度θを50°に設定する。なお、水平画角は、人の視野に近い180°にしてもよいが、計算量が増えることと、水平画角を100°にした場合と180°にした場合とでは相関係数がほとんど変わらないことから、計算量を少なくする観点から、水平画角を100°にすることが好ましい。
このように、本実施形態に係る画角設定方法では、視点位置Pから空間Aの天井Cまでの距離hに対する視点位置Pから空間Aの視線方向前方の壁Wまでの距離dの割合Rに基づいて、上限角度θを設定する。この割合Rは、人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度に影響する要素である。このため、空間Aの明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、上記割合Rが第一閾値T以下第二閾値T以上である場合の上限角度θを基準角度とし、上記割合Rが第一閾値Tよりも大きい場合に、上限角度θを基準角度よりも小さい角度に設定し、上記割合Rが第二閾値Tよりも小さい場合に、上限角度θを基準角度よりも大きい角度に設定する。これにより、空間Aの明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間Aの明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、上限角度θを上記の範囲とすることで、空間Aの明るさ感を評価する計算量の増大を適切に抑制しつつ、空間Aの明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、第一閾値T及び第二閾値Tを上記の値とすることで、画角の一部に天井Cが含まれ易くなる。これにより、明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
また、視線方向前方の床Fの有無に基づいて、画角の下限角度θを設定する。これにより、空間Aの明るさ感の評価精度を更に向上することができる。
また、下限角度θを上記の範囲とすることで、空間Aの明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間Aの明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る画角設定方法について説明する。第1の実施形態の被験者実験(図8参照)で説明したように、視線方向前方の窓の有無で上限角度θと相関係数との関係が変わる。そこで、第2の実施形態では、割合Rに応じて上限角度θを設定するのではなく、視線方向前方の窓の有無に応じて上限角度θを設定する。なお、その他の点については、第1の実施形態と同様であるため、重複する説明を省略する。
図12は、第2の実施形態に係る画角設定方法を示すフローチャートである。図3、図8及び図12に示すように、ステップS13では、まず視線方向前方に窓が有るか否かを判定する(S41)。視線方向前方に窓が無いと判定した場合は(S41:NO)、上限角度θを基準角度に設定する(S42)。基準角度は、上述したように、15°以上25°以下の範囲であることが好ましく、17°以上23°以下の範囲であることが更に好ましく、例えば20°とすることができる。
一方、視線方向前方に窓が有ると判定した場合は(S41:YES)、上限角度θを基準角度よりも大きい角度に設定する(S43)。S43で設定する上限角度θは、20°以上50°以下の範囲であることが好ましく、30°以上45°以下の範囲であることが更に好ましく、例えば40°とすることができる。
このように、第2の実施形態に係る画角設定方法では、視線方向前方に窓が無い場合に上限角度θを基準角度に設定し、視線方向前方に窓が有る場合に上限角度θを基準角度よりも大きい角度に設定する。これにより、空間Aの明るさ感の評価精度を向上することができる。
また、上限角度θを上記の範囲とすることで、空間Aの明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る画角設定方法について説明する。第1の実施形態の被験者実験(図6〜図9参照)で説明したように、割合Rに応じて上限角度θと相関係数との関係が変わる(第1の実施形態、図6及び図7参照)。また、視線方向前方の窓の有無で上限角度θと相関係数との関係が変わる(第2の実施形態、図8参照)。更に、天井距離に比べて奥行きが十分に長い場合(割合Rが10よりも大きい場合)は、視線方向前方の窓の有無によって人が明るさ感を主に知覚する範囲の上限角度θ大きく変化しない(相関係数は殆ど変わらない)(図9参照)。そこで、第3の実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態に加えて、割合Rが10よりも大きい場合は、視線方向前方の窓の有無に関係なく上限角度θを設定する。なお、その他の点については、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様であるため、重複する説明を省略する。
図13は、第3の実施形態に係る画角設定方法を示すフローチャートである。図3、図4〜図9及び図13に示すように、ステップS13では、まず割合Rが第三閾値Tよりも大きいか否かを判定する(S51)。割合Rが第三閾値Tよりも大きくない(第三閾値T以下)と判定した場合は(S51:NO)、次に視線方向前方に窓が有るか否かを判定する(S52)。視線方向前方に窓が無いと判定した場合は(S52:NO)、次に割合Rが第二閾値Tよりも小さいか否かを判定する(S53)。割合Rが第二閾値Tよりも小さくないと判定した場合は(S53:NO)、上限角度θを基準角度に設定する(S54)。
ステップS53において割合Rが第二閾値Tよりも小さいと判定した場合は(S53:YES)、上限角度θを基準角度よりも大きい角度に設定する(S55)。
ステップS52において視線方向前方に窓が有ると判定した場合は(S52:YES)、上限角度θを基準角度よりも大きい角度に設定する(S56)。
ステップS51において割合Rが第三閾値Tよりも大きいと判定した場合は(S51:YES)、視線方向前方に窓が有るか否かを判定することなく、上限角度θを設定する(S57)。ステップS57では、例えば、上限角度θを基準角度又は基準角度よりも小さい角度に設定してもよい。基準角度よりも小さい角度に設定する場合、上限角度θとしては、5°以上20°以下の範囲とすることができ、例えば10°とすることができる。
このように、第3の実施形態に係る画角設定方法では、割合Rが第三閾値T以下である場合は、視線方向前方の窓の有無に応じて上限角度θを設定するが、割合Rが第三閾値Tよりも大きい場合は、視線方向前方の窓の有無に依らず上限角度θを設定することで、空間Aの明るさ感を評価する計算量の増大を抑制しつつ、空間Aの明るさ感の評価精度を適切に向上することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、垂直画角及び水平画角の具体例を説明したが、垂直画角及び水平画角は上記の具体例に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、割合Rが第一閾値以下第二閾値以上である場合に、画角の上限角度を基準角度とするものとして説明したが、割合Rが少なくとも第一閾値よりも小さく第二閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが少なくとも第一閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定し、割合Rが少なくとも第二閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。具体的には、(1)割合Rが第一閾値以下第二閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが第一閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定し、割合Rが第二閾値以下の場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。(2)割合Rが第一閾値よりも小さく第二閾値以上である場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが第一閾値以上である場合に、画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定し、割合Rが第二閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。(3)割合Rが第一閾値よりも小さく第二閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが第一閾値以上である場合に、画角の上限角度を基準角度よりも小さい角度に設定し、割合Rが第二閾値以下である場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。
また、上記実施形態では、割合Rが第一閾値よりも大きい場合及び第二閾値よりも小さい場合の双方について、画角の上限角を基準角度に対して変更するように説明したが、何れか一方についてのみ、画角の上限角を基準角度に対して変更し、何れか他方については、画角の上限角度を基準角度にしてもよい。
例えば、割合Rが少なくとも第一閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが少なくとも第一閾値よりも大きい場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも小さい角度に設定してもよい。具体的には、(1)割合Rが第一閾値以下である場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが第一閾値よりも大きい場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも小さい角度に設定してもよい。(2)割合Rが第一閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが第一閾値以上である場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも小さい角度に設定してもよい。
一方、割合Rが少なくとも第二閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが少なくとも第二閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。具体的には、(1)割合Rが第二閾値以上である場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが第二閾値よりも小さい場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。(2)割合Rが第二閾値よりも大きい場合に、画角の上限角度を基準角度に設定し、割合Rが第二閾値以下である場合に、画角の上限角度を基準角度よりも大きい角度に設定してもよい。
また、上記実施形態では、割合Rが第三閾値以下である場合は、視線方向前方の窓の有無に応じて画角の上限角度を設定し、割合Rが第三閾値よりも大きい場合は、視線方向前方の窓の有無に依らず上限角度を設定するものとして説明したが、割合Rが第三閾値より小さい場合は、視線方向前方の窓の有無に応じて画角の上限角度を設定し、割合Rが第三閾値以上である場合は、視線方向前方の窓の有無に依らず上限角度を設定するものとしてもよい。
A…空間、C…天井、F…床、L…基準線、P…視点位置、T…第一閾値、T…第二閾値、T…第三閾値、W…壁、θ…下限角度、θ…上限角度、θ…左限角度、θ…右限角度。

Claims (17)

  1. 空間の所定の視点位置から見た所定画角内の画像の各位置における明るさに関する量に基づいて明るさ感指標値を算出するために、前記画角を設定する画角設定方法であって、
    前記視点位置から前記空間の天井までの距離に対する前記視点位置から前記空間の視線方向前方の壁までの距離の割合、及び、前記視線方向前方の窓の有無、の少なくとも一方に基づいて、前記画角の最も上方の角度である上限角度を設定する、
    画角設定方法。
  2. 前記割合が少なくとも第一閾値よりも小さい場合に、前記画角の上限角度を基準角度に設定し、
    前記割合が少なくとも前記第一閾値よりも大きい場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも小さい角度に設定する、
    請求項1に記載の画角設定方法。
  3. 前記割合が少なくとも第二閾値よりも大きい場合に、前記画角の上限角度を基準角度に設定し、
    前記割合が少なくとも前記第二閾値よりも小さい場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも大きい角度に設定する、
    請求項1に記載の画角設定方法。
  4. 前記割合が少なくとも第一閾値よりも小さく第二閾値よりも大きい場合に、前記画角の上限角度を基準角度に設定し、
    前記割合が少なくとも前記第一閾値よりも大きい場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも小さい角度に設定し、
    前記割合が少なくとも前記第二閾値よりも小さい場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも大きい角度に設定する、
    請求項1に記載の画角設定方法。
  5. 前記視線方向前方に窓が無い場合に、前記画角の上限角度を基準角度に設定し、
    前記視線方向前方に窓が有る場合に、前記画角の上限角度を前記基準角度よりも大きい角度に設定する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の画角設定方法。
  6. 前記基準角度は、25°以下15°以上の範囲の角度である、
    請求項2〜5の何れか一項に記載の画角設定方法。
  7. 前記割合が少なくとも前記第一閾値よりも大きい場合に、前記画角の上限角度を5°以上20°以下の範囲で設定する、
    請求項2又は4に記載の画角設定方法。
  8. 前記割合が少なくとも前記第二閾値よりも小さい場合に、前記画角の上限角度を20°以上50°以下の範囲で設定する、
    請求項3又は4に記載の画角設定方法。
  9. 前記第一閾値は、11である、
    請求項2,4又は7に記載の画角設定方法。
  10. 前記第二閾値は、6である、
    請求項3,4又は8に記載の画角設定方法。
  11. 前記視線方向前方に窓が有る場合に、前前記画角の上限角度を20°以上50°以下の範囲で設定する、
    請求項1〜10の何れか一項に記載の画角設定方法。
  12. 前記割合が少なくとも第三閾値よりも小さい場合は、前記視線方向前方の窓の有無に応じて前記画角の上限角度を設定し、
    前記割合が少なくとも前記第三閾値よりも大きい場合は、前記視線方向前方の窓の有無に依らず前記画角の上限角度を設定する、
    請求項1〜11の何れか一項に記載の画角設定方法。
  13. 前記第三閾値は、10である、
    請求項12に記載の画角設定方法。
  14. 前記視線方向前方の床の有無に基づいて、前記画角の最も下方の角度である下限角度を設定する、
    請求項1〜13の何れか一項に記載の画角設定方法。
  15. 前記視線方向前方に床が無い場合に、前記画角の下限角度を0°以下−15°以上の範囲で設定し、
    前記視線方向前方に床が有る場合に、前記画角の下限角度を−35°以下で設定する、
    請求項1〜14の何れか一項に記載の画角設定方法。
  16. 前記明るさに関する量は、太陽光の配光データ、天空光の配光データ、照明器具の配光データの少なくとも一つに基づくシミュレーションにより求める、
    請求項1〜15の何れか一項に記載の画角設定方法。
  17. 前記明るさに関する量は、カメラで撮像した輝度画像により求める、
    請求項1〜16の何れか一項に記載の画角設定方法。

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