JP2013172214A - 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2013172214A
JP2013172214A JP2012033427A JP2012033427A JP2013172214A JP 2013172214 A JP2013172214 A JP 2013172214A JP 2012033427 A JP2012033427 A JP 2012033427A JP 2012033427 A JP2012033427 A JP 2012033427A JP 2013172214 A JP2013172214 A JP 2013172214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
depth map
component
map information
local
depth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012033427A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013172214A5 (ja
Inventor
Seiji Kimura
青司 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2012033427A priority Critical patent/JP2013172214A/ja
Publication of JP2013172214A publication Critical patent/JP2013172214A/ja
Publication of JP2013172214A5 publication Critical patent/JP2013172214A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

【課題】2次元画像から局所的および大局的な奥行き推定を行い、これらを統合した高精度な推定奥行き値を適用した3D画像を生成する装置、方法を提供する。
【解決手段】2次元画像の部分領域単位の特徴に基づく局所的奥行きマップ情報と、画像全体の特徴に基づく大局的奥行きマップ情報を生成し、さらに、局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分の各成分信号を生成し、局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号に従って、これら各成分信号を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。さらに、これらをACDC成分を統合した統合奥行きマップ情報を生成し、統合奥行きマップ情報を適用して、2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する。
【選択図】図1

Description

本開示は、画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。さらに詳細には、ステレオ視(立体視)可能な3次元画像(3D画像)の生成を行う画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。
奥行きを持つ立体画像として視覚可能なステレオ視(立体視)に対応した画像は、異なる視点からの画像である左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)の2つの画像の組み合わせによって構成される。これらの2つの視点からの画像、すなわち両眼視差画像を得るためには、例えば2つの撮像装置を左右に離間させて配置して撮像することが行われる。
撮像された一対のステレオ画像は、
左側の撮像装置で撮像し、左眼で観察する左眼用画像(L画像)と、
右側の撮像装置で撮像し、右眼で観察する右眼用画像(R画像)と、
のペア画像によって構成される。
左眼用画像と右眼用画像のペアによって構成されるステレオ画像対を、左眼用画像と右眼用画像をそれぞれ分離して観察者の左眼と右眼に提示できる表示装置に表示することで、観察者は画像を立体画像として知覚することができる。
一方、1つの視点から撮影された通常の2次元(2D)画像を利用して、ステレオ視(立体視)に対応した左眼用画像と右眼用画像からなる両眼視差画像としての3次元(3D)画像を生成する構成についても従来から様々な提案がなされている。
これは、近年3次元(3D)表示可能な表示装置として液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ(PDP)が普及する一方で、これらの3D表示装置に表示するための3Dコンテンツが不足しているという現状に対応するものであり、通常の2次元(2D)画像信号を疑似的に3次元(3D)画像信号に変換する技術(以後、2D3D変換)により3Dコンテンツの不足を補うものとして期待されている。
この2D3D変換は、通常の2D画像信号から奥行き情報を推定する必要があるが、たとえば、特許文献1(特開平11−98531号公報)では、背景の大局的な奥行き情報を、外部から受信、または予め設定された情報を選択、または動き情報により求めると記載している。しかし、実際に画像情報のみから背景の大局的な奥行きを求めるのは、動き情報を利用する場合だけであり、この場合、静止シーンには、適用不可となる。
また、複数の異なる画像解析結果等を総合的に利用して奥行きを推定する処理についても提案されているが、この複数の奥行き情報を統合する際、予め設定された重み係数による加重平均を利用している。
例えば、画像シーン、例えばポートレート、風景などの様々なシーンの背景の大局的な奥行き構造などについては考慮せず、遠くの領域と近くの領域で、一律に同じ重みで大局的な奥行き情報と局所的な奥行き情報を加重平均している。このような処理を行うと、奥行き感が不自然になる可能性がある。
また、特許文献2(特開2005−151534号公報)では、色情報(赤)による局所的な奥行き信号を生成する構成を開示している。
しかし、この文献に記載の構成は、単純にR信号に係数を乗じて、大局的な奥行き信号に重畳するのみの処理であり、大局的な奥行き分布の性質を考慮していないため、副作用が目立ちやすくなるといった傾向がある。
また、非特許文献1["Depth map generation by image classification,"S.Battiato, S.Curti, M.La Cascia, M.Tortora, E.Scordato Proc. SPIE 5302,95 (2004)]には、シーン分類結果によるハードスイッチ的な処理による奥行き推定処理を開示している。しかし、この手法は、動画での時間変動が目立つといった副作用の発生や、局所的な凸凹感と大局的な奥行きの広がり感の両立が難しいといった傾向がある。
特開平11−98531号公報 特開2005−151534号公報
"Depth map generation by image classification,"S.Battiato, S.Curti, M.La Cascia, M.Tortora, E.Scordato Proc. SPIE 5302,95 (2004)
本開示は、例えば上記の問題に鑑みてなされたものであり、通常の2次元(2D)画像信号を疑似的に3次元(3D)画像信号に変換する処理において、不自然な奥行き感を抑制した画像変換を実現する画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
例えば、本開示の一実施例では、局所的な奥行きマップ情報と大局的な奥行きマップ情報の異なる性質をもった奥行きマップ情報を統合する際に発生する問題点を解決することに主眼を置いている。
従来から、局所的な奥行きマップ情報と大局的な奥行きマップ情報を加重平均で統合する処理については提案されているが、この重み係数が予め設定された固定の重み係数である場合が多い。従って、シーンによっては不自然な奥行き感になることがある。
また、従来技術においては、背景の大局的な奥行き構造などが考慮されておらず、遠くの領域と近くの領域で一律に同じ重みで加重平均を行うのが一般的である。このような一律の加重平均処理行うと、遠近の奥行き感が不自然になるといった問題が発生する。
本開示は、例えば上述の実情を鑑みて提供されるものであって、シーンの構図タイプを判定し、その判定結果に応じて局所的な奥行きと大局的な奥行きのそれぞれの重みを制御し、さらに背景の大局的な奥行きの内部構造を考慮して局所的な奥行き情報を推定することで、より高精度に奥行き情報を推定するものである。また、シーンの構図タイプを判定する際、判定結果の信頼度情報を生成し、この信頼度情報を用いて奥行きマップ情報を補正し、3D画像信号の視差分布を制御することで、副作用の少ない自然な奥行感を感じさせる3D画像を生成する。
本開示の第1の側面は、
2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定部と、
2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定部と、
前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御部と、
前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成部と、
前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成部を有し、
前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御部は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する構成である画像処理装置にある。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記大局的奥行きマップ情報推定部は、大局的奥行きを示す複数のシーン構図タイプから、画面全体の特徴量に応じて選択したシーン構図タイプを大局的奥行きマップ情報とする。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記局所的奥行きマップ情報推定部は、複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記局所的奥行きマップ情報を生成し、前記大局的奥行きマップ情報推定部は、複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記大局的奥行きマップ情報を生成する。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記局所的奥行きマップ情報推定部は、前記部分領域単位の特徴として、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記大局的奥行きマップ情報推定部は、前記画像全体の特徴として、エッジ、色、明るさ、空間周波数、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記画像処理装置は、さらに、前記局所的奥行きマップ情報推定部の生成した局所的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する局所的奥行きマップ情報補正部と、前記大局的奥行きマップ情報推定部の生成した大局的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する大局的奥行きマップ情報補正部を有し、前記AC−DC成分制御部は、補正後の局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、補正後の大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記局所的奥行きマップ情報補正部、および前記大局的奥行きマップ情報補正部は、奥行きマップ情報の信頼度が低い場合、奥行きマップ情報のダイナミックレンジを狭め、信頼度が高い場合には広げる補正処理を実行する。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記AC−DC成分制御部は、奥行きマップ情報で表現される奥側、手前側の、どちらか一方または両方で、奥行きマップ情報の設定値のクリップ処理が発生しないように、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記AC−DC成分制御部は、外部ブロックからの制御信号を適用して、前記制御統合奥行きマップAC成分、または前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記外部ブロックからの制御信号は、ノイズ量計測結果、信号帯域計測結果、顔検出結果、テロップ検出結果、EPG情報、カメラ撮影情報、動き検出結果、ユーザ嗜好情報の少なくともいずれかを含む。
さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記AC−DC成分制御部は、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した局所的AC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した大局的AC成分との加算処理により、制御統合奥行きマップAC成分を生成し、
前記局所的奥行きマップ情報のDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のDC成分を前記局所的奥行き強調制御信号に応じて加算して前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する。
さらに、本開示の第2の側面は、
画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行し、
前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御処理は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する画像処理方法にある。
さらに、本開示の第3の側面は、
画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行させ、
前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力させ、
前記AC−DC成分制御処理において、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成させるプログラムにある。
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して例えば記憶媒体によって提供されるプログラムである。このようなプログラムを情報処理装置やコンピュータ・システム上のプログラム実行部で実行することでプログラムに応じた処理が実現される。
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本開示の一実施例の構成によれば、2次元画像から局所的および大局的な奥行き推定を行い、これらを統合した高精度な推定奥行き値を適用した3D画像を生成する装置、方法が実現される。
具体的には、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づく局所的奥行きマップ情報と、画像全体の特徴に基づく大局的奥行きマップ情報を生成し、さらに、局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分の各成分信号を生成し、局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号に従って、これら各成分信号を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。さらに、これらをACDC成分を統合した統合奥行きマップ情報を生成し、統合奥行きマップ情報を適用して、2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する。
この構成により、2次元画像から高精度な奥行き推定を行い、精度の高い奥行き値を適用した3D画像を生成する装置、方法が実現される。
本開示の画像処理装置の構成例について説明する図である。 本開示の画像処理装置の各構成要素の入出力データについて説明する図である。 本開示の画像処理装置の各構成要素の入出力データについて説明する図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報推定部の構成例を示す図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報推定部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報推定部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報推定部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報推定部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置における大局的奥行きマップ情報推定部の構成例を示す図である。 本開示の画像処理装置における大局的奥行きマップ情報推定部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報補正部の構成例と処理例について説明する図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報補正部の構成例と処理例について説明する図である。 本開示の画像処理装置における局所的奥行きマップ情報補正部の構成例と処理例について説明する図である。 本開示の画像処理装置における奥行きマップ情報AC−DC分離部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置における統合奥行きマップ情報生成部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置の構成例について説明する図である。 本開示の画像処理装置の各構成要素の入出力データについて説明する図である。 本開示の画像処理装置の各構成要素の入出力データについて説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置の構成例について説明する図である。 本開示の画像処理装置の各構成要素の入出力データについて説明する図である。 本開示の画像処理装置の各構成要素の入出力データについて説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置におけるAC−DC成分制御部の構成例と処理について説明する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。説明は、以下の項目に従って行う。
1.本開示の画像処理装置(第1実施形態)の全体構成と処理の概要について
2.局所的奥行きマップ情報推定部の構成と処理について
3.大局的奥行きマップ情報推定部の構成と処理について
4.局所的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について
5.大局的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について
6.奥行きマップ情報AC−DC分離部の構成と処理について
7.AC−DC成分制御部の構成と処理について
8.統合奥行きマップ情報生成部の構成と処理について
9.3D画像生成部の構成と処理について
10.本開示の画像処理装置の第2実施形態の構成と処理について
11.本開示の画像処理装置の第3実施形態の構成と処理について
12.本開示の画像処理装置の第4実施形態の構成と処理について
13.本開示の画像処理装置の第5実施形態の構成と処理について
14.本開示の画像処理装置のまとめ
15.本開示の構成のまとめ
[1.本開示の画像処理装置(第1実施形態)の全体構成と処理の概要について]
図1は本開示の第1実施形態に係る画像処理装置の一実施例のブロック図である。
図1に示す画像処理装置100は、以下の構成を有する。
局所的奥行きマップ情報推定部111、局所的奥行きマップ情報補正部112、局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113、
大局的奥行きマップ情報推定部121、大局的奥行きマップ情報補正部122、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123、
AC,DV成分制御部131、統合奥行きマップ情報生成部132、3D画像生成部133を有する。
図1に示す画像処理装置100は、2次元(2D)画像信号50を入力し、入力した1枚の2次元(2D)画像信号50に基づいて3次元(3D)画像表示用の左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)からなる3D画像信号70を生成して出力する。
本実施形態の画像処理装置100は、1枚の2次元(2D)画像信号50の画像変換によって、疑似的な3D画像信号70を生成する画像信号処理を行う。
2次元(2D)画像信号の画像変換による3D画像信号の生成処理を、以下2D3D変換と呼ぶ。2D3D変換処理については、様々な技術が知られており、例えば2次元(2D)画像信号の解析処理によって画素領域単位の奥行き情報である奥行きマップ情報を利用して、視差を設定した3次元(3D)画像表示用の左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)からなる3D画像信号を生成する処理が知られている。
本開示の画像処理装置においても、奥行きマップ情報を利用して3D画像信号を生成する。本開示の画像処理装置は、奥行きマップ情報の生成処理に1つの特徴を有する。
なお、以後の説明における奥行きマップ情報の値は、大きいほど手前、小さいほど奥として表わされることを仮定している。
例えば、奥行き値を輝度情報として表現した奥行きマップ情報(デプスマップともよばれる)を生成する場合、画素単位で奥行きに応じて、例えば0〜255等の輝度値が設定される。
奥行きが、手前(近い)〜奥(遠い)に応じて、画素値は255(明るい)〜0(暗い)の各値に設定される。
このように、奥行きマップ情報は、画像を構成する画素単位で奥行きを示す値を持つ情報である。
図1に示す画像処理装置100の各構成部の実行する処理の概要と処理の流れ、および入出力データについて、まず、図2、図3を参照して説明する。
なお、各構成部の構成と処理の詳細については、後段で、順次説明する。
図2に示すように、局所的奥行きマップ情報推定部111は、入力された2D画像信号50に対して、画像の部分領域(局所領域)の特徴に基づく奥行き推定処理を実行し、局所的奥行きマップ情報211と、その推定結果に対応する局所的奥行きマップ信頼度情報212を出力する。
なお、画像の部分領域(局所領域)とは、例えばn×n画素領域(n=5,7,9,等)の画素領域であり、予め設定された大きさを有する領域である。
局所的奥行きマップ情報推定部111は、2D画像信号50の部分領域(局所領域)単位の特徴に基づく部分領域単位の奥行き推定処理を実行し、局所的奥行きマップ情報211と、この局所的奥行きマップ情報211に設定された奥行き値の信頼度を示す局所的奥行きマップ信頼度情報212を生成して出力する。
これらの具体的な処理については後述する。
同様に、大局的奥行きマップ情報推定部121は、入力された2D画像信号50に対して、画像全体の特徴に基づく奥行き推定処理を画像全体を単位として実行し、大局的奥行きマップ情報221と、大局的奥行きマップ情報221に設定された奥行き値の信頼度を示す大局的奥行きマップ信頼度情報222を生成して出力する。
局所的奥行きマップ情報補正部112は、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ信頼度情報212に基づいて、局所的奥行きマップ情報211を補正し、補正局所的奥行きマップ情報213を生成する。
同様に、大局的奥行きマップ情報補正部122は、大局的奥行きマップ情報推定部121の生成した大局的奥行きマップ信頼度情報222に基づいて、大局的奥行きマップ情報221を補正し、補正大局的奥行きマップ情報223を生成する。
さらに、局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113は、局所的奥行きマップ情報補正部112の生成した補正局所的奥行きマップ情報213に設定された奥行値(例えば画素単位の輝度値0〜255)の信号をAC成分とDC成分に分離し、局所的奥行きマップAC成分214と、局所的奥行きマップDC成分215を生成して出力する。
同様に大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123は、大局的奥行きマップ情報補正部122の生成した補正大局的奥行きマップ情報223に設定された奥行値(例えば画素単位の輝度値0〜255)の信号をAC成分とDC成分に分離し、大局的奥行きマップAC成分224と、大局的奥行きマップDC成分225を生成して出力する。
AC−DC成分制御部131は、図2、図3に示すように、
局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113から、局所的奥行きマップAC成分214と、局所的奥行きマップDC成分215、
大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123から、大局的奥行きマップAC成分224と、大局的奥行きマップDC成分225、
これらの信号を入力する。
さらに、
大局的奥行きマップ情報推定部121から出力される局所的奥行き強調制御信号226と、大局的奥行きマップ情報221、
外部ブロックからの制御信号230、
これらの各信号を入力する。
AC−DC成分制御部131は、これらの情報に基づいて、制御統合奥行きマップAC成分231、制御統合奥行きマップDC成分232を生成して出力する。
統合奥行きマップ情報生成部132は、AC−DC成分制御部131の生成した制御統合奥行きマップAC成分231、制御統合奥行きマップDC成分232を加算し、最終的な統合奥行きマップ情報233を生成して出力する。
3D画像生成部133は、統合奥行きマップ情報生成部132の生成した統合奥行きマップ情報233に基づいて、入力された2D画像信号50から3D画像表示に適用するLR画像によって構成される3D画像70を生成して出力する。
以下、画像処理装置100の各構成部の詳細構成と処理の詳細について、順次説明する。
[2.局所的奥行きマップ情報推定部の構成と処理について]
まず、局所的奥行きマップ情報推定部111の構成と処理について説明する。
図4は、局所的奥行きマップ情報推定部111の詳細構成を示す図である。
局所的奥行きマップ情報推定部111は、複数の部分領域画像特徴抽出部として、部分領域画像特徴0抽出部301−0〜部分領域画像特徴N抽出部301−Nを有する。
これらN+1個の部分領域画像特徴抽出部ではそれぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を部分領域(局所領域単位)で行う。
画像特徴量とは、例えば、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動きなどの特徴量である。N+1個の部分領域画像特徴抽出部では、例えばこれらの様々な特徴量のいずれかについて、それぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を入力2D画像50の部分領域(局所領域単位)で行う。
部分領域画像特徴0抽出部301−0は、入力された2D画像信号50の部分領域単位の画像解析を行い、部分領域単位の画像特徴量(特徴0)を抽出し、部分領域画像特徴信号311−0を出力する。
同様に、部分領域画像特徴1抽出部301−1は、上記の部分領域画像特徴0抽出部301−0で抽出した特徴量とは異なる画像特徴量(特徴1)を抽出し、部分領域画像特徴信号311−1として出力する。以後、同様に、部分領域画像特徴N抽出部301−Nまで、全部で(N+1)個のそれぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜N)を抽出して、それに対応する部分領域画像特徴信号311−0〜Nを出力する。
特徴0−局所的奥行き情報変換部302−0は、部分領域画像特徴信号311−0を入力し、特徴0に基づいて推定した2D画像50の各画素単位の奥行き値を設定した特徴0ベース局所的奥行き情報312−0aと、この特徴0ベース局所的奥行き情報312−0aに設定された奥行値の信頼度を示す特徴0ベース局所的奥行き信頼度312−bを出力する。
各特徴対応の局所的奥行き情報変換部302−1〜Nにおいても、同様に種々の特徴量に基づいた奥行き情報とその信頼度情報を生成して出力する。
なお、前述したように、特徴量には、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報などである。
各特徴対応の局所的奥行き情報変換部302−0〜Nは、例えば空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報などの特徴量に基づいて部分領域(局所領域)単位の奥行き値を算出し、さらに、その奥行き値の信頼度情報を生成して出力する。なお、信頼度情報は、例えば各特徴量に応じて予め設定した信頼度を用いてもよいし、各特徴量の取得態様に応じて予め設定した信頼度を用いる当、様々な設定が可能である。
以下、各種の特徴量に応じた奥行き値の推定処理例について説明する。
まず、空間周波数を特徴量として用いた奥行き値の推定処理例について図5を参照して説明する。
例えば、部分領域の画像信号を構成している空間周波数の信号帯域を解析する。
例えば、部分領域の画像信号を構成している空間周波数の信号帯域が狭い場合、部分領域の画像信号のスペクトル強度は図5(A)に示す分布となる。
また、部分領域の画像信号を構成している空間周波数の信号帯域が広い場合、部分領域の画像信号のスペクトル強度は図5(B)に示す分布となる。
図5(A),(B)は横軸が周波数(0〜πに正規化)、縦軸がスペクトル強度を示すグラフである。
部分領域の画像信号を構成している空間周波数の信号帯域の広さが図5(A)、図5(B)のように、狭い場合と広い場合を区別するような指標(例えば、分散値)を用いて、信号帯域の広さに応じた奥行き値を設定する。
具体的には、図5(C)に示すように、部分領域(局所領域)の信号帯域が狭い領域は、その部分領域(局所領域)の奥行き値を奥(遠い)の値を示す奥行き値とし、部分領域(局所領域)の信号帯域が広いほど、その部分領域(局所領域)の奥行き値を手前(近い)の値を示す奥行き値に設定する。
次に、部分領域の色を特徴量として用いる場合の奥行き値の推定処理例について説明する。
赤や黄、橙などの高明度色や暖色系の色は、進出色と呼ばれ、視界から前方に接近してくるような印象をあたえる。この傾向に従い、部分領域の色が暖色系の色である場合は、その部分領域(局所領域)の奥行き値を手前(近い)の値を示す奥行き値に設定する。
一方、青や緑などの低明度色や寒色系の色は後退色と呼ばれ、視界から後方へ引っ込んでいるような印象を与える。この傾向に従い、部分領域の色が寒色系の色である場合は、その部分領域(局所領域)の奥行き値を奥(遠い)の値を示す奥行き値に設定する。
具体的には、図6(A)に示すように、赤っぽい(R信号:大B信号:小)ほど、局所的奥行き情報を大きく(手前に)、青っぽい(R信号:小B信号:大)ほど、局所的奥行き情報が小さく(奥に)なるような値を設定する。
さらに、特徴量として明るさを用いる場合の奥行き値の推定処理例について説明する。
一般的には、陰影などの影響で図6(B)のように、輝度信号などを調べて明るいところは手前、暗い所は、奥となるように局所的奥行き情報を設定する。
さらに、特徴量としてコントラストを用いる場合の奥行き値の推定処理例について説明する。
コントラストの場合は、図7(A)に示す2つの画像のように、背景に対して、コントラストが高い部分ほど、手前に見える傾向があることが知られている。
したがって、図7(B)のグラフのようにコントラストが高いほど、局所的奥行き情報が大きく(手前に)なるような値を設定する。
最後に、図8(A)に示す画像のように、例えば、電車の窓から外の風景を見たようなシーンでは、見かけ動きが遅いほど遠くに、近いほど見かけの動きが速くみえる傾向がある。このため、図8(B)に示すグラフのように、動き量として動きベクトルの大きさを用い、これが大きいほど、局所的奥行き情報が大きく(手前に)なるような値を設定する。
図4に戻り、局所的奥行きマップ情報推定部111の構成と処理についての説明を続ける。
上述したように、特徴0−局所的奥行き情報変換部302−1〜Nは、種々の特徴量に基づいた奥行き情報とその信頼度情報を生成して出力する。
局所的奥行き統合部303は、特徴0−局所的奥行き情報変換部302−1〜Nから出力される各特徴量に基づいて推定された各特徴ベース局所的奥行き情報312−0a〜Naと、これらの各奥行き情報の信頼度を示す各特徴ベース局所的奥行き信頼度312−0b〜Nbを入力し、これらの各情報を用いて、局所的奥行きマップ情報211と、局所的奥行きマップ信頼度情報212を生成して出力する。
なお、局所的奥行きマップ情報211の求め方は、例えば、各特徴量に基づいた局所的奥行き信頼度を重みとした各特徴量に基づいて推定された局所的奥行き情報の加重平均、または各特徴量に基づいた局所的奥行き信頼度の大きさを考慮した各特徴量に基づいて推定された局所的奥行き情報に対する順序統計フィルタなど、種々の処理の適用が可能である。
また、局所的奥行きマップ信頼度情報212は、各特徴量に基づいた局所的奥行き信頼度の加重平均、最大値、順序統計フィルタの出力値など種々の処理を用いることができる。なお、上記のNは、0以上の整数である。
[3.大局的奥行きマップ情報推定部の構成と処理について]
次に、図1〜図3に示す画像処理装置100の大局的奥行きマップ情報推定部121の構成と処理について説明する。
大局的奥行きマップ情報推定部121の構成例を図9に示す。
大局的奥行きマップ情報推定部121は、複数の全画面特徴抽出部として、全画面0特徴抽出部321−0〜全画面特徴N抽出部321−Nを有する。
これらN+1個の全画面特徴抽出部ではそれぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を全画面単位で行う。
画像特徴量とは、例えば、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動きなどの特徴量である。N+1個の部分領域画像特徴抽出部では、例えばこれらの様々な特徴量のいずれかについて、それぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を入力する2D画像50の全画面単位で行う。
全画面像特徴0抽出部321−0は、入力された2D画像信号50の画面全体の画像解析を行い、全画面単位の画像特徴量(特徴0)を抽出し、全画面特徴信号331−0を出力する。
同様に、全画面特徴1抽出部321−1は、上記の全画面特徴0抽出部321−0で抽出した特徴とは異なる画面全体のある特徴量を抽出し、全画面特徴信号331−1を出力する。
以下、同様に、全画面特徴N抽出部321−Nまで、全部で(N+1)個のそれぞれ異なる画面全体の特徴量を抽出して、それに対応する全画面特徴情報を出力する。
なお、全画面の特徴量としては、エッジ、色、明るさ、空間周波数、コントラスト、動きなどの特徴量が利用可能であり、全画面特徴0抽出部321−0〜全画面特徴N抽出部321−Nでは、これらの様々な特徴量の抽出を行う、
たとえば、エッジ、空間周波数を使って求めた消失点、消失線(水平線)を全画面特徴情報として使用することが考えられる。さらに、色、明るさ、空間周波数などを使って、地面や空の領域を求め、その領域情報を全画面特徴情報として使用することも考えられる。また、カメラのパニングシーンなどのグローバルモーションを全画面特徴情報として求め、奥行きを反映したその情報から大局的奥行きモデルを設定することが考えられる。ただし、これらは、あくまでも一例であり、これら以外の様々な特徴量の抽出が可能である。
次に、大局的奥行きシーン構図タイプ判定部322は、(N+1)個のそれぞれ異なる画面全体の特徴量331−0〜Nを入力し、これらの情報に基づいて、大局的奥行きを示すシーン構図タイプを判定する。すなわち、画像全体単位の奥行き設定を推定する。
具体的には、シーン構図タイプを0、1、、、Nの合計(N+1)個に分類し、各シーン構図タイプに対応する大局的奥行きモデル情報332−0a〜Naと、そのモデルに対するモデル分類信頼度332−0b〜Nbを設定して出力する。
大局的奥行きモデルの例を図10に示す。ただし、これらは、あくまでも一例であり、本開示の装置において適用するモデルはこれらに限られるものではない。
大局的奥行きシーン構図タイプ判定部322の実行する処理ら、すなわち、画面全体の特徴量331−0〜Nを入力し、これらの情報に基づいて、大局的奥行きを示すシーン構図タイプを判定する処理の具体例について説明する。
具体的には、図10(1)の奥行きモデルは、地平線のある風景シーン、図10(2)は、画面中央部に消失点があるような市街地のシーン、さらに図10(3)は、天井があるような屋内のシーンとして適用する例が考えられ、このようなシーンでは、全体の構図から受ける大局的な奥行き感が感じ取れやすいと言える。一方、図10(4)の大局的奥行きモデルは、特に形状がついておらずフラットであり、背景の大局的な奥行き感よりも、局所的な奥行きによる凸凹感を強調した方が立体感を感じやすくなるシーンで適用される。このシーン例としては、被写界深度の浅いポートレートのようなシーンが当てはまり、ぼけている背景は、大局的な奥行き感が感じにくく、前景の被写体の凹凸感を強調した方が、シーン全体として奥行き感を向上させることができる。
大局的奥行きシーン構図タイプ判定部322は、画面全体の特徴量331−0〜Nに応じて、それぞれの特徴量に応じたN+1個の大局的奥行きを示すシーン構図タイプを示す大局的奥行きモデル情報332−0a〜Naと、そのモデルに対するモデル分類信頼度332−0b〜Nbを設定して出力する。
モデル分類信頼度332−0b〜Nbは、各大局的奥行きモデルに判定された分類結果に対する確からしさを示す値である。例えば、全画面特徴情報が消失点でHough変換などで求める場合、画像中のエッジが対応する複数の直線の交点の密集度でもよいし、空領域、地面領域の場合、画面内の面積によって定義してもよい。また、ローカルなオプティカルフローの情報から求めたグローバルモーションの動きモデルによる近似度でもよいし、他の方法でもよい。
さらに、大局的奥行きシーン構図タイプ判定部322は、各モデル分類信頼度332−0b〜Nbの情報を考慮して、局所的奥行き強調制御信号226を生成して出力する。
この局所的奥行き強調制御信号226は、シーン構図タイプによって、局所的奥行き感の強調度合い(逆にいえば、大局的な奥行き感を弱める度合い)を制御するための信号である。
具体的には、例えば背景の大局的な奥行き感があまり感じとれにくいようなシーンに対しては、局所的奥行き強調制御信号226の値を大きくする設定とする。
一方、背景の大局的な奥行き感を感じやすいシーンに対しては、局所的奥行き強調制御信号226の値を小さくする設定とする。
局所的奥行き強調制御信号226の算出処理例について説明する。
一例として、図10に示す4つの奥行きモデルを利用した処理例について説明する。
それぞれの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度が以下のように設定されたとする。
図10(1)の地平線のある風景シーンの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度をLand_Rel、
図10(2)の画面中央部に消失点があるような市街地のシーンの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度をCity_Rel、
図10(3)の天井があるような屋内のシーンの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度をIndoor_Rel、
図10(4)の被写界深度の浅いポートレートのようなシーンに対するモデル分類信頼度をPort_Rel、
とする。
このような設定において、大局的奥行きシーン構図タイプ判定部322は、局所的奥行き強調制御信号(LdepthEnh)を以下の(式A)を適用して算出する。
なお、各モデル分類信頼度の値は、0.0〜1.0に正規化されているものとする。
LdepthEnh=(1.0−Land_Rel)×(1.0−City_Rel)×(1.0−Indoor_Rel)×Port_Rel
・・・・・(式A)
なお、局所的奥行き強調制御信号(LdepthEnh)は、上記(式A)による算出処理以外にも様々な算出処理が可能である。例えば、以下の(式B)で算出してもよい。
Global_Rel=Max(Land_Rel,City_Rel,Indoor_Rel)
LdepthEnh=(1.0−Global_Rel)×Port_Rel
・・・・・(式B)
ただし、MAX()は、()内の最大値を出力する式を意味する。
さらに、局所的奥行き強調制御信号(LdepthEnh)は、上記(式A),(式B)に限らず、以下の(式C)のような線形加重和の形で算出してもよい。
LdepthEnh=w1×(1.0−Land_Rel)+w2×(1.0−City_Rel)w3×(1.0−Indoor_Rel)+w4×Port_Rel
・・・・・(式C)
ただし、w1〜w4は、w1+w2+w3+w4=1.0を満たす重み係数である。
大局的奥行きシーン構図タイプ判定部322は、局所的奥行き強調制御信号(LdepthEnh)を、例えば上記の(式A),(式B),(式C)のいずれかの算出式を適用して算出する。
以上のような方法で、例えば、背景の大局的な奥行き感があまり感じとれにくいようなシーンに対しては、値が大きく設定された局所的奥行き強調制御信号226が生成され出力される。
図9に示す大局的奥行きマップ情報推定部121の大局的奥行き統合部323では、大局的奥行きシーン構図タイプ判定部322から入力された大局的奥行きモデル情報332−0a〜Naと、モデル分類信頼度332−0b〜Nbを使って、大局的奥行きマップ情報221を生成して出力する。
たとえば、モデル分類信頼度332−0b〜Nbを重みとした、大局的奥行きモデル情報の加重平均や、分類信頼度が最大になるときの大局的奥行きモデルの情報を大局的奥行きマップ情報221として設定する。
この手法に限らず、例えば、モデル分類信頼度がある閾値を越えるものだけで加重平均を行ったものでもよく、他の方法でもよい。
また、大局的奥行きマップ情報信頼度224は、モデル分類信頼度332−0b〜Nbの加重平均、最大値、順序統計フィルタの出力値など種々の処理を用いて求め、後段のブロックに出力される。
[4.局所的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について]
次に、局所的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について説明する。
図11に、局所的奥行きマップ情報補正部112の構成例を示す。局所的奥行きマップ情報補正部112は、奥行きマップブレンド比制御部351、固定奥行きマップ値設定部352と、2個の加算器と乗算器を有する。
局所的奥行きマップ情報補正部112は、図1、図2に示すように、
局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211と、局所的奥行きマップ情報信頼度212、これらの各情報を入力する。
図11に示す局所的奥行きマップ情報補正部112の局所的奥行きマップブレンド比制御部351は、入力された局所的奥行きマップ情報信頼度212に基づいて、マップブレンド比(α)361を生成して出力する。
マップブレンド比(α)361とは、
(1)入力された局所的奥行きマップ情報211(Org_local_Depth)と、
(2)固定奥行きマップ値設定部352から出力される固定奥行きマップ値362(Fix_Depth)、
これらの2つのマップの値の加重平均処理を行うためのマップブレンド比である。
なお、固定奥行きマップ値設定部352から出力される固定奥行きマップ値362(Fix_Depth)は、奥行き値を一定の固定値として設定した局所的奥行きマップである。
局所的奥行きマップブレンド比制御部351は、マップブレンド比を、所定の画素領域単位のブレンド比として算出して出力する。
局所的奥行きマップブレンド比制御部351は、マップブレンド比(α)361を、図11の下段のグラフのように設定する。
図11の下段に示すグラフは、
横軸が局所的奥行きマップ情報信頼度212、
縦軸がマップブレンド比(α)361、
これらの設定である。
局所的奥行きマップ情報信頼度の値(0〜1)に応じて、マップブレンド比(α=0〜1)が設定される。
局所的奥行きマップ情報信頼度の値が大きい(1に近い)ほど、マップブレンド比(α)の値が大きく(1に近く)設定され、局所的奥行きマップ情報信頼度の値が小さい(0に近い)ほど、マップブレンド比(α)の値が小さく(0に近く)設定される。
局所的奥行きマップブレンド比制御部351は、各画素単位のマップブレンド比(α)361を、図11の下段のグラフに従って設定して出力する。
局所的奥行きマップ情報補正部112は、このマップブレンド比(α)に基づいて、下式の加重平均処理によって、補正局所的奥行きマップ情報213(Rev_local_Depth)を求め出力する。
Rev_local_Depth=α×(Org_local_Depth)+(1.0−α)×(Fix_Depth)
すなわち、局所的奥行きマップ情報信頼度の値が大きい(1に近い)領域では、マップブレンド比(α)の値が大きく(1に近く)設定され、入力された局所的奥行きマップ情報211(Org_local_Depth)の設定値の重みが、固定奥行きマップ値(Fix_Depth)より大きく設定された加重平均により、局所的奥行きマップ情報211(Org_local_Depth)の設定値を大きく反映した補正奥行値(Rev_local_Depth)が算出される。
一方、局所的奥行きマップ情報信頼度の値が小さい(0に近い)領域では、マップブレンド比(α)の値が小さく(0に近く)設定され、入力された局所的奥行きマップ情報211(Org_local_Depth)の設定値の重みが、固定奥行きマップ値(Fix_Depth)より小さく設定された加重平均により、固定奥行きマップ値(Fix_Depth)の設定値を大きく反映した補正奥行値(Rev_local_Depth)が算出される。
このように、この加重平均処理により、局所的奥行きマップ情報信頼度212が小さい信頼度の場合には、固定奥行きマップ値(Fix_Depth)362の重みが高くなるので、補正局所的奥行きマップ情報(Rev_Depth)213の奥行値のダイナミックレンジは小さくなる。この結果、後段の3D画像生成部133で生成される3D画像の視差分布のレンジも狭くなるため、奥行き感が弱まる効果(副作用を抑制する)がある。
一方、局所的奥行きマップ情報信頼度212が大きい信頼度の場合は、この逆で、後段の3D画像生成部133で生成される3D画像の視差分布のレンジが広くなるため、奥行き感が強まる効果がある。
局所的奥行きマップ情報補正部112の内部構成図の別の構成例を図12に示す。
図12に示す局所的奥行きマップ情報補正部112は、LUT選択部371、LUTマップ変換部372を有する。
LUT選択部371は、例えば図12の下段に示す(A),(B),(C)の異なる入出力特性をもつ複数のLUTの中から、入力された局所的奥行きマップ情報信頼度212に基づいて入出力対応テーブル(LUT)の選択を行うためのLUT識別情報381を生成して出力する。
図12の下段に示す(A),(B),(C)のLUTは、以下の入出力対応関係を持つテーブルである。
図12の下段に示す(A),(B),(C)のLUTにおいて、
横軸は、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211の設定値としての奥行値、
縦軸は、局所的奥行きマップ情報補正部112における補正処理によって出力する補正局所的奥行きマップ情報213の設定値としての奥行値、
である。
例えば、図12(A)のLUTは、入力値と出力値が同一であり、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211の設定値をそのまま補正局所的奥行きマップ情報213の設定値として出力するLUTである。
図12(B)のLUTは、入力値の値の幅に比較してと出力値の幅が小さく設定され、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211の設定値のレンジを小さくして補正局所的奥行きマップ情報213の設定値として出力するLUTである。
図12(C)のLUTは、入力値の値に依存せず、一定の出力値が設定され、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211の設定値の値に依存することなく、一定値を補正局所的奥行きマップ情報213の設定値として出力するLUTである。
LUT選択部371は、例えば、入力された局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が大きければ(A)に示すLUTを選択し、信頼度が小さければ(C)に示すLUTを選択し、中程度の信頼度であれば(B)のLUTを選択するためのLUT識別情報381を生成して出力する。
このように、入力された局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が小さい値の場合、出力のダイナミックレンジを小さくするため、図12下段に示す(A),(B),(C)の異なる入出力特性をもつ複数のLUTの中から、(B)や(C)が選択される。一方、局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が大きい場合、出力のダイナミックレンジを大きくするため、(B)から(A)に近くようなLUTを選択する。
LUTマップ変換部372は、LUT識別情報381に応じて決定されるLUTの入出力特性に従って、入力された局所的奥行きマップ情報211を変換し、補正局所的奥行きマップ情報213を出力する。
なお、LUTの特性は、図12の(A)、(B)、(C)のように直線に限るものではなく、局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が小さくなるほど補正局所的奥行きマップ情報213のダイナミックレンジを小さくする効果を出すものであれば、折れ線、曲線などで示される特性でもよい。
さらに、奥行きマップ情報補正部112の別の構成例について図13を参照して説明する。
図13に示す奥行きマップ情報補正部112は、入出力特性設定部391、マップ変換部392を有する。
入出力特性設定部391は、入力された局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度に応じて、図13の下段に示すような入出力特性を定義するパラメータ(a,b)を含む入出力特性情報(a,b)を設定して出力する。
具体的には図13下段のグラフ(2)に示すように入力された局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が大きいほど、図13下段のグラフ(1)の特性直線の傾きaが大きくなるように設定する。なお、この場合、bの設定方法は任意とする。例えば固定値としてもよいし、ユーザが調整可能なパラメータとしてもよい。
これにより、局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が大きい場合、出力のダイナミックレンジが大きくなる。
逆に、局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が小さい場合は、図13(2)のグラフに示すように、パラメータaが小さく設定され、図13下段のグラフ(1)の特性直線の傾きaが小さく設定される。この結果、出力される補正局所的奥行きマップ情報213のダイナミックレンジが小さくなる。
マップ変換部392では、このようにして、入出力特性設定部391の設定したパラメータ(a,b)を含む入出力特性情報(a,b)201を入力して、以下に示す変換式により、入力された局所的奥行きマップ情報(Org_local_Depth)211から補正局所的奥行きマップ情報(Rev_local_Depth)63に変換し出力する。
Rev_local_Depth=a×(Org_local_Depth)+b
なお、入出力特性設定部391の生成するパラメータ(a,b)は、図13のグラフのように直線に限るものではなく、奥行きマップ情報信頼度62の示す信頼度が小さくなるほど補正奥行きマップ情報63のダイナミックレンジを小さくする効果を出すものであれば、折れ線、曲線などで示される特性でもよい。
[5.大局的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について]
次に、図1に示す画像処理装置100の大局的奥行きマップ情報補正部122の構成と処理について説明する。
大局的奥行きマップ情報補正部122の構成は、前述した局所的奥行きマップ情報補正部112と同様である。
ただし、入力信号が、以下のように変更される。
局所的奥行きマップ情報211→大局的奥行きマップ情報221、
局所的奥行きマップ信頼度情報212→大局的奥行きマップ信頼度情報222、
このように変更される。
また、出力信号が、
補正局所的奥行きマップ情報213→補正大局的奥行きマップ情報223、
に変更される。
この入出力が変更される以外は、構成、動作は、先に図11〜図13を参照して説明したと同様の構成と動作となる。
[6.奥行きマップ情報AC−DC分離部の構成と処理について]
次に、図1に示す画像処理装置100の局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113と、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123の構成と処理について説明する。
局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113と、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123の構成例を図14に示す。
局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113の局所的奥行きマップ情報DC算出部411は、入力された補正局所的奥行きマップ情報213に設定された奥行値について、1画面分の平均値を求め、これを局所的奥行きマップDC成分215として出力する。さらに、入力された補正局所的奥行きマップ情報213から局所的奥行きマップDC成分215を差し引くことで、局所的奥行きマップAC成分214を生成し出力する。
なお、局所的奥行きマップAC成分214を求める際、局所的奥行きマップDC成分215は、リアルタイム性を考慮して1フレーム前などの過去のフレームの結果を利用してもよい。
一方、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123は、大局的奥行きマップ情報DC算出部412において、入力された補正大局的奥行きマップ情報223に設定された奥行値について、1画面分の平均値を求め、これを大局的奥行きマップDC成分225として出力する。
さらに、入力された補正大局的奥行きマップ情報223から大局的奥行きマップDC成分225を差し引くことで、大局的奥行きマップAC成分224を生成し出力する。
[7.AC−DC成分制御部の構成と処理について]
次に、図1、図3に示す画像処理装置100内のAC−DC成分制御部131の構成と処理について説明する。
AC−DC成分制御部131の構成例を図15に示す。
AC−DC成分制御部131は、図15に示すように、大局的AC成分全体ゲイン設定部431、局所的AC成分全体ゲイン設定部432、局所的AC成分奥行き適応制御部433、大局的AC成分制御部434、局所的AC成分制御部435、統合DC成分生成部436を有する。
AC−DC成分制御部131は、局所的奥行き強調制御信号に基づいて、局所的奥行きマップ情報と大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。
処理の流れについて説明する。
まず、大局的AC成分全体ゲイン設定部431は、入力された外部ブロックからの制御信号230、局所的奥行き強調制御信号226に基づいて、大局的AC成分全体ゲイン441を設定する。
例えば、局所的奥行き強調制御信号226が大きいほど、大局的な奥行き感よりも局所的な奥行き感を優先させた方がよいため、大局的AC成分全体ゲイン441を小さく設定する。
具体的には、図16(1)のグラフに示すような設定とする。
図16(1)のグラフは、横軸が、局所的奥行き強調制御信号226、縦軸が大局的AC成分全体ゲインであり、大局的AC成分全体ゲイン設定部431は、このような図16(1)の対応関係に応じて、局所的奥行き強調制御信号226に基づいて、大局的AC成分全体ゲイン441を設定して出力する。
なお、外部ブロックからの制御信号230に対しては、例えば、図16(2)に示すグラフのように、外部ブロックで計測されたノイズ量が大きい場合、3D画像中でノイズによる奥行き感の副作用が目立つようになるため、大局的AC成分全体ゲイン441を小さく設定する。
さらに、図16(3)や図16(4)に示すように外部ブロックによって検出された顔領域やテロップ領域の面積が、ある一定以上大きくなるような場合では、大局的な奥行き感を強調すると顔やテロップ部での副作用が目立ちやすくなるため、大局的AC成分全体ゲイン441を小さく設定する。
なお、これら以外にも、外部ブロックによって検出、計測された情報を使って大局的AC成分全体ゲイン441の大きさを制御することで、大局的な奥行き感の副作用の抑制や効果の促進が目的であれば、設定方法は、上記の例に限るものではない。なお、大局的AC成分全体ゲイン441は、局所的奥行き強調制御信号226と外部ブロックからの制御信号230のいずれかを用いてもよいし、両方を使って(例えば加重平均)設定してもよい。
局所的AC成分全体ゲイン設定部432は、入力された外部ブロックからの制御信号230、局所的奥行き強調制御信号226に基づいて、局所的AC成分全体ゲイン442を設定する。
例えば、図17(1)に示すように、局所的奥行き強調制御信号226が大きいほど、大局的な奥行き感よりも局所的な奥行き感を優先させた方がよいため、局所的AC成分全体ゲイン442を大きく設定する。また、外部ブロックからの制御信号230に対しては、前記した大局的AC成分全体ゲイン設定部431における処理、すなわち、図16(2)〜(4)と同様の設定とした処理を行う。
これ以外には例えば、外部ブロックによって得られた撮影情報から算出した被写界深度に応じて、図17(2)に示すように、被写界深度が浅いほど局所的AC成分全体ゲインを高くする設定としてもよい。これは、被写界深度が浅いシーンにおいては、背景部はぼけてしまい、前景部の局所的な奥行き(凸凹感)の方が、3D画像の立体感に寄与するためである。
これら以外にも、外部ブロックによって検出、計測された情報を使って局所的AC成分全体ゲイン442の大きさを制御可能である。
なお、局所的な奥行き感の副作用の抑制や効果の促進が可能であれば、設定方法は、上記の例に限るものではない。なお、局所的AC成分全体ゲイン442は、局所的奥行き強調制御信号226と外部ブロックからの制御信号230のいずれかを用いてもよいし、両方を使って(例えば加重平均)設定してもよい。
局所的AC成分奥行き適応制御部433は、入力された大局的奥行きマップ情報221と、局所的奥行き強調制御信号226に基づいて、局所的AC成分奥行き適応ゲイン443を設定する。
具体的には、図18(1A)のグラフに示すように、局所的奥行き強調制御信号226の大きさが小さいときは、大局的奥行きマップ情報221に応じて奥ほど局所的AC成分奥行き適応ゲイン443の値を小さくし、手前に近づくほど局所的AC成分奥行き適応ゲイン443の値を大きくするような制御特性で局所的AC成分奥行き適応ゲイン443を設定する。
一方、図18(1C)のグラフに示すように、局所的奥行き強調制御信号226の大きさが大きいときは、大局的奥行きマップ情報221の大きさに関係ない一定の局所的AC成分奥行き適応ゲイン443の値を設定する。これは、局所的奥行き強調制御信号226が小さい場合は、大局的な奥行きを感じやすい構図が予想されるためである。すなわち、図18(2)に示すように、局所的奥行きも大局的な奥行きの性質に合わせた形で強調するのが望ましいと考えられるからである。
図18(2)に示す図は、局所的AC成分のゲインを模式的に示した図であり、奥行き値が奥から手前に進むに従って局所的AC成分のゲインを大きくする設定であることを示す図である。
図18(1A)に示す設定に対応する図である。
同様に、図18(3)に示す図も、局所的AC成分のゲインを模式的に示した図であり、奥行き値が奥から手前まで局所的AC成分のゲインを不変とする設定であることを示す図である。
図18(1C)に示す設定に対応する図である。
大局的AC成分制御部434は、前段の大局的AC成分全体ゲイン設定部431で求めた大局的AC成分全体ゲイン441を、入力された大局的奥行きマップAC成分224に乗じて大局的AC成分445を求める。一方、局所的AC成分制御部435は、前段の局所的AC成分全体ゲイン設定部432で求めた局所的AC成分全体ゲイン442と、局所的AC成分奥行き適応制御部433で求めた局所的AC成分奥行き適応ゲイン443を、入力された局所的奥行きマップAC成分214に乗じて局所的AC成分446を求める。
さらに、AC−DC成分制御部131は、大局的AC成分445と局所的AC成分446を加算して制御統合奥行きマップAC成分231として後段に出力する。
一方、統合DC成分生成部436は、入力された局所的奥行き強調制御信号226に基づいて、局所的奥行きマップDC成分215(Local_DC)と大局的奥行きマップDC成分225(Global_DC)から、例えば下式に従って、これらの各値のに加重平均により、制御統合奥行きマップDC成分232(Intg_DC)を求め、後段の処理ブロックに出力する。
Intg_DC=w×Local_DC+(1.0−w)×Global_DC
なお、wは重み係数である。
重み係数は、例えば、図19に示すグラフのように、局所的奥行き強調制御信号226の値が大きくなるほど大きくなるように設定する。
[8.統合奥行きマップ情報生成部の構成と処理について]
次に、図1、図3に示す画像処理装置100の統合奥行きマップ情報生成部132の構成と処理について説明する。
統合奥行きマップ情報生成部132の構成例を図20に示す。統合奥行きマップ情報生成部132は、AC−DC成分制御部131から制御統合奥行きマップAC成分231と制御統合奥行きマップDC成分232を入力し、これらを加算部451において加算し、この加算結果を統合奥行きマップ情報233として出力する。
[9.3D画像生成部の構成と処理について]
次に、図1、図3に示す画像処理装置100の3D画像生成部133の構成と処理について説明する。
3D画像生成部133では、統合奥行きマップ情報生成部132の生成した統合奥行きマップ情報233と2D画像信号50を入力し、入力した2D画像信号50に対して、統合奥行きマップ情報233を適用した2D3D変換処理を行い、3D画像表示用の左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)からなる3D画像70を生成して出力する。
なお、この2D3D変換処理については、例えば、非特許文献(Y.J.Jeong,Y.Kwak,Y.Han,Y.J.Jun and D.Park,"Depth−image−based rendering(DIBR) using disocclusion area restration,"Proc.of SID,2009.)等に記載の手法を用いた処理として実行可能である。
具体的には、統合奥行きマップ情報233に設定された奥行き値を視差情報に変換し、2D画像信号50に奥行きに応じた視差を設定した左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)からなる3D画像70を生成する。
なお、奥行きマップ情報を適用して、2D画像信号から3D画像を生成する手法は、上記文献に記載の手法に限らず、様々な手法が提案されており、3D画像生成部104は、上記文献に記載の手法に限らず、様々な手法が適用可能である。
このように、本発明の方法では、局所的な奥行きマップ情報と大局的な奥行きマップ情報をAC成分とDC成分に分離し、シーンの構図タイプの分類結果や外部ブロックの情報に応じて局所的な奥行きと大局的な奥行きのそれぞれの画面全体の重みを制御し、さらに、局所的な奥行きを背景の大局的な奥行きの内部構造を考慮して、画面内の局所領域毎に制御することで、より高精度に奥行き情報を推定することができる。また、前記シーンの構図タイプを分類する際、その分類結果の信頼度情報を生成し、この信頼度情報を用いて奥行きマップ情報を補正し、3D画像信号の視差分布を制御することで、副作用の少ない自然な奥行感を感じさせる3D画像を生成することができる。
[10.本開示の画像処理装置の第2実施形態の構成と処理について]
次に、図21以下を参照して本開示の画像処理装置の第2実施形態の構成と処理について説明する。
本開示の画像処理装置の第2実施形態の構成を図21に示し、各構成部における入出力データを示す図を図22、図23に示す。
図21に示す第2実施形態の画像処理装置500は、先に図1を参照して説明した第1実施形態の画像処理装置100と同様の構成要素を有する。同一の構成要素に対しては同一の参照符号を設定して示している。
図1〜図3を参照して説明した第1実施形態の画像処理装置100との違いは、第2実施形態の画像処理装置500の局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113と、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123の処理である。
第1実施形態の画像処理装置100について説明した図3と、第2実施形態の画像処理装置500について説明した図23を比較して理解されるように、第2実施形態の画像処理装置500の局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113は、局所的奥行きマップAC成分214のみを出力し、局所的奥行きマップDC成分215を出力していない。
また、第2実施形態の画像処理装置500の大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123は、大局的奥行きマップAC成分224のみを出力し、大局的奥行きマップDC成分225を出力していない。
また、AC,DC制御部131の内部構成が異なる。
AC,DC制御部131のの構成と処理について、図24以下を参照して説明する。
このAC,DC制御部131の動作と、先に図15を参照して説明した第1実施形態のAC,DC制御部131の動作との相違点は、統合DC成分生成部436の動作である。
具体的には、本実施形態において、統合DC成分生成部436は、AC,DC制御部131の出力として生成する制御統合奥行きマップAC成分231を入力し、この制御統合奥行きマップAC成分231に基づいて制御統合奥行きマップDC成分232を生成して出力する。
統合DC成分生成部436の構成と処理について、図25を参照して説明する。
図25(A)は、統合DC成分生成部436の構成例を示す図である。
図25(A)に示すように、統合DC成分生成部436は、AC,DC制御部131の出力として生成された制御統合奥行きマップAC成分231を入力し、入力された制御統合奥行きマップAC成分231の最大値を、DC補正パラメータ抽出部511で求め、この最大値をDC補正パラメータ521として出力する。
この値は、図25(B1)に示すMAX_ACに相当する。
図25(B1)のグラフは、統合DC成分生成部436に入力される制御統合奥行きマップAC成分231を模式的に示す図であり、奥から手前に向かうに従ってAC成分を大きく設定することを示している。このAC成分の最大値がMAX_ACである。
次に、クリップ回避DC成分設定部512において、奥行きマップ情報で定義されるレンジの最大値(例えば、8bitの場合、255)から、DC補正パラメータ521(MAX_AC)を差し引いた値を制御統合奥行きマップDC成分232として生成して、後段のブロックに出力する。
このように制御統合奥行きマップDC成分232を設定することで、図25(B3)に示すように手前側の奥行き情報マップのクリップ処理を回避することができ、3D画像上での手前側の奥行き感の副作用を抑制することができる。この処理を行わないと、図25(B2)に示すように、奥行き情報マップのダイナミックレンジを超えたAC成分がクリップされ、奥行き値が正しく反映されない結果となってしまう。
なお、奥側でクリップを回避したい場合は、DC補正パラメータ521は、入力された制御統合奥行きマップAC成分231の最小値の絶対値に設定すればよい。この場合、クリップ回避DC成分設定部512は、奥行きマップ情報で定義されるレンジの最小値(例えば、0)にDC補正パラメータ521、すなわち、この場合、図25(B1)のMIN_ACに相当するDC補正パラメータ521を加算した値を制御統合奥行きマップDC成分232として後段のブロックに出力する設定とすればよい。
また、図25(B1)のMAX_AC、MIN_ACを両方、適用して奥行き情報マップのクリップ処理を回避するような制御統合奥行きマップDC成分232を設定してもよい。なお、上記のMAX_AC、MIN_ACは、過去フレームで求めたものを使ってもよい。
[11.本開示の画像処理装置の第3実施形態の構成と処理について]
次に、図26以下を参照して本開示の画像処理装置の第3実施形態の構成と処理について説明する。
第3実施形態の画像処理装置の構成とデータ入出力関係は、第2実施形態と同様であり、図21〜図23に示す構成である。
前記の第2実施形態と異なるのは、AC−DC成分制御部131の構成と処理である。
第3実施形態の画像処理装置のAC−DC成分制御部131の構成と処理について、図26を参照して説明する。
本第3実施形態のAC−DC成分制御部131は、先に図24を参照して説明した第2実施形態のAC−DC成分制御部131内の統合DC成分生成部436を、図26に示すように、Dレンジ変換AC−DC成分生成部531に変更している点が異なる。
Dレンジ変換AC−DC成分生成部531は、大局的AC成分445と局所的AC成分446を加算した信号である、加算AC成分541を入力する。
Dレンジ変換AC−DC成分生成部531は、この加算AC成分541を適用して、制御統合奥行きマップAC成分231と制御統合奥行きマップDC成分232を生成して出力する。
Dレンジ変換AC−DC成分生成部531の構成と処理について、図27を参照して説明する。
図27(A)は、Dレンジ変換AC−DC成分生成部531の構成例を示す図である。
図27(A)に示すように、Dレンジ変換AC−DC成分生成部531は、大局的AC成分445と局所的AC成分446を加算した信号である、加算AC成分541を入力し、まず、最大−最小AC成分検出部551において、加算AC成分541の最大値(MAX_AC)と、最小値(MIN_AC)を求め、それぞれ最大加算AC成分(MAX_AC)561、最小加算AC成分(MIN_AC)562として出力する。
次に、Dレンジ変換部552は、入力された加算AC成分(ADD_AC)541に対して、最大加算AC成分(MAX_AC)561と、最小加算AC成分(MIN_AC)562と、あらかじめ設定した固定値としての制御統合奥行きマップDC成分(INTG_DC)232を適用したデータ変換を行い、制御統合奥行きマップAC成分(INTG_AC)231を算出する。
Dレンジ変換部552は、この算出処理を以下の式に従って実行する。
AC_Drange=(MAX_AC−MIN_AC)
INTG_AC=(ADD_AC−MIN_AC)/AC_Drange×255−INTG_DC
なお、上記算出式において算出するAC_Drangeは、最大加算AC成分(MAX_AC)561と、最小加算AC成分(MIN_AC)562との差分であり、図27(B1)に示す設定となる。
また、制御統合奥行きマップDC成分(INTG_DC)232の固定値は、図27(B3)に示すように0でもよいし(AC成分は、正値のみ発生)、奥行きマップ情報(0〜255)の中央値である128(AC成分は、正負の両方発生)でもよい。また他の値を設定してもよい。なお、上記のMAX_AC、MIN_ACは、過去フレームで求めたものを使ってもよい。
このような処理によって、図27(B2)に示すように、奥行き情報マップのダイナミックレンジを超えたAC成分のクリップを回避し、奥行き値を正しく反映した奥行き情報マップ生成が可能となる。
[12.本開示の画像処理装置の第4実施形態の構成と処理について]
次に、図28以下を参照して本開示の画像処理装置の第4実施形態の構成と処理について説明する。
第4実施形態の画像処理装置の構成を図28に示し、各構成部における入出力データを示す図を図29、図30に示す。
図28に示す第4実施形態の画像処理装置700は、先に図1を参照して説明した第1実施形態の画像処理装置100における大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123が削除されている点である。
図28に示す第4実施形態の画像処理装置700は、図29、図30に示すように、大局的奥行きマップ情報補正部122の生成した補正大局的奥行きマップ情報223がそのままAC−DC成分制御部131に入力されている。
また、局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113からは、局所的奥行きマップAC成分214のみが出力されている部分が異なる。
さらに、AC−DC成分制御部131の構成と処理が異なる。
AC−DC成分制御部131の構成と処理について、図31を参照して説明する。
図31に示す本第4実施形態の画像処理装置700のAC−DC成分制御部131は、先に図15を参照して説明した第1実施形態のAC−DC成分制御部131に存在した以下の構成を削除している。
大局的AC成分全体ゲイン設定部431、
大局的AC成分制御部434、
統合DC成分生成部436、
これらの構成が削除されている。
その他の局所的AC成分全体ゲイン設定部432、局所的AC成分奥行き適応制御部433、局所的AC成分制御部435の動作は、先に説明した第1実施形態と同様である。ただし、局所的AC成分制御部435は、局所的AC成分全体ゲイン442と局所的AC成分適応ゲイン443の乗算結果である、局所的AC成分統合ゲイン721を出力する。
一方、補正大局的奥行きマップ情報223は、制御統合奥行きマップDC成分232としてそのまま出力する。また、新たに局所的AC成分補正部711を設けている。
局所的AC成分補正部711は、
局所的奥行きマップAC成分214の他、
局所的AC成分統合ゲイン721、
補正大局的奥行きマップ情報223、
補正大局的奥行きマップ情報223と局所的AC成分446の加算結果である仮統合奥行きマップ情報722、
これらの各信号を入力する。
局所的AC成分補正部711は、これらの入力信号を適用して、奥行き情報マップのクリップ処理を発生させないように、局所的奥行きマップAC成分214に対する強調処理を行い、制御統合奥行きマップAC成分231を生成して出力する。
局所的AC成分補正部711の構成と処理について図32を参照して説明する。
図32(A)は、局所的AC成分補正部711の構成例を示している。局所的AC成分補正部711は、まず、クリップ対象AC成分検出部731において、局所的AC成分統合ゲイン721と仮統合奥行きマップ情報722(Over_Depth)を入力し、図32(B1)に示すように、クリップ処理対象となる仮統合奥行きマップ情報722(Over_Depth)の中で、その局所的AC成分統合ゲイン721(図32(B1)に示すOver_Gain)を、仮統合奥行きマップ情報722の信号がクリップされないようなゲイン値に変換する(図32(B2)のMOD_Gain)。
具体的には、以下の式のようにMOD_Gainを設定する
MOD_Gain=Over_Gain×(255−Over_GDepth)/(Over_Depth−Over_GDepth)
なお、上記式において、
Over_GDepthは、クリップ処理対象となるときの補正大局的奥行きマップ情報223を示す。
このようにして求めたゲインをクリップ回避局所的AC成分統合ゲイン741として局所的奥行きマップAC成分強調処理部732に出力する。
局所的奥行きマップAC成分強調処理部732は、局所的奥行きマップAC成分214にクリップ回避局所的AC成分統合ゲイン741を乗じて、制御統合奥行きマップAC成分231を生成して出力する。
なお、統合奥行きマップ情報生成部132、3D画像生成部133の動作は、実施の形態1と同様になる。以上の処理により、本実施の形態では、図32(B2)に示すように、奥行き情報マップのクリップ処理を回避することができ、3D画像での手前側の奥行き感の副作用を抑制することができる。
[13.本開示の画像処理装置の第5実施形態の構成と処理について]
次に、本開示の画像処理装置の第5実施形態の構成と処理について説明する。
本第5実施形態は、先に図1以下を参照して説明した第1実施形態に対して、AC−DC成分制御部131の構成と処理を変更したものである。
本第5実施形態のAC−DC成分制御部131の構成と処理について図33を参照して説明する。
本第5実施形態のAC−DC成分制御部131の統合DC成分生成部436には、外部ブロックからの制御信号230が入力され、この情報に基づいて制御統合奥行きマップDC成分232を生成して出力する。
外部ブロックからの制御信号230の例としては、例えばEPG情報がある。
統合DC成分生成部436は、EPG情報を入力し、飛び出し感を出したい番組カテゴリ(スポーツ、アニメ、CG、ゲーム)のシーンに対しては、制御統合奥行きマップDC成分232を手前側に設定する。
一方、ディプスレイ面から奥側への全体の広がり感を出したい番組(自然風景、サッカー、野球)ドラマ、映画、動物、自然)のシーンに対しては、制御統合奥行きマップDC成分232を奥側に設定する。
また、外部ブロックからの制御信号230のもう一つの例として、視聴ユーザ嗜好情報がある。この情報は、例えば、視聴ユーザが3D画像の飛び出し感を好む人と、奥側への全体の広がり感を好む人を識別する情報である。統合DC成分生成部436は、それぞれのユーザの好みに応じて、制御統合奥行きマップDC成分232の値を制御する。以上のような制御をすることで、シーン内容に応じた立体感、ユーザの好みに適した3D画像を生成することができる。
[14.本開示の画像処理装置のまとめ]
ここまで、本開示の画像処理装置の構成と処理の複数の実施例について説明してきた。
本開示の画像処理装置は、局所的な奥行きマップ情報と大局的な奥行きマップ情報の異なる性質をもった奥行きマップ情報を統合する手法において、それぞれの奥行きマップ情報をAC成分とDC成分に分離して、各成分の強調度をシーンの構図タイプ、背景の大局的な奥行きの内部構造、外部ブロックからの制御信号などに基づいて制御するものである。
これらの処理によって、シーンの内容に応じた最適な奥行き感を感じさせる3D画像を生成することができる。
また、奥行きマップ情報を補正する手法では、前段ブロックで処理された、シーンの構図タイプの判定結果に対する信頼度情報を用いて奥行きマップ情報を補正する構成としている。この処理により、3D画像信号の視差分布を制御することで、3D画像中の不自然な奥行感を抑制することができるため、効果のあるシーンでの立体感を維持しつつ、視聴者への目の負担を軽減させる効果がある。
[15.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の構成について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1) 2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定部と、
2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定部と、
前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御部と、
前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成部と、
前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成部を有し、
前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御部は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する構成である画像処理装置。
(2)前記大局的奥行きマップ情報推定部は、大局的奥行きを示す複数のシーン構図タイプから、画面全体の特徴量に応じて選択したシーン構図タイプを大局的奥行きマップ情報とする前記(1)に記載の画像処理装置。
(3)前記局所的奥行きマップ情報推定部は、複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記局所的奥行きマップ情報を生成し、前記大局的奥行きマップ情報推定部は、複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記大局的奥行きマップ情報を生成する前記(1)または(2)に記載の画像処理装置。
(4)前記局所的奥行きマップ情報推定部は、前記部分領域単位の特徴として、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する前記(1)〜(3)いずれかに記載の画像処理装置。
(5)前記大局的奥行きマップ情報推定部は、前記画像全体の特徴として、エッジ、色、明るさ、空間周波数、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する前記(1)〜(4)いずれかに記載の画像処理装置。
(6)前記画像処理装置は、さらに、前記局所的奥行きマップ情報推定部の生成した局所的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する局所的奥行きマップ情報補正部と、前記大局的奥行きマップ情報推定部の生成した大局的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する大局的奥行きマップ情報補正部を有し、前記AC−DC成分制御部は、補正後の局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、補正後の大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する前記(1)〜(5)いずれかに記載の画像処理装置。
(7)前記局所的奥行きマップ情報補正部、および前記大局的奥行きマップ情報補正部は、奥行きマップ情報の信頼度が低い場合、奥行きマップ情報のダイナミックレンジを狭め、信頼度が高い場合には広げる補正処理を実行する前記(6)に記載の画像処理装置。
(8)前記AC−DC成分制御部は、奥行きマップ情報で表現される奥側、手前側の、どちらか一方または両方で、奥行きマップ情報の設定値のクリップ処理が発生しないように、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する前記(1)〜(7)いずれかに記載の画像処理装置。
(9)前記AC−DC成分制御部は、外部ブロックからの制御信号を適用して、前記制御統合奥行きマップAC成分、または前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する前記(1)〜(8)いずれかに記載の画像処理装置。
(10)前記外部ブロックからの制御信号は、ノイズ量計測結果、信号帯域計測結果、顔検出結果、テロップ検出結果、EPG情報、カメラ撮影情報、動き検出結果、ユーザ嗜好情報の少なくともいずれかを含む前記(9)に記載の画像処理装置。
(11)前記AC−DC成分制御部は、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した局所的AC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した大局的AC成分との加算処理により、制御統合奥行きマップAC成分を生成し、前記局所的奥行きマップ情報のDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のDC成分を前記局所的奥行き強調制御信号に応じて加算して前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する前記(1)〜(10)いずれかに記載の画像処理装置。
さらに、上記した装置等において実行する処理の方法や、処理を実行させるプログラムも本開示の構成に含まれる。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、2次元画像から局所的および大局的な奥行き推定を行い、これらを統合した高精度な推定奥行き値を適用した3D画像を生成する装置、方法が実現される。
具体的には、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づく局所的奥行きマップ情報と、画像全体の特徴に基づく大局的奥行きマップ情報を生成し、さらに、局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分の各成分信号を生成し、局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号に従って、これら各成分信号を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。さらに、これらをACDC成分を統合した統合奥行きマップ情報を生成し、統合奥行きマップ情報を適用して、2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する。
この構成により、2次元画像から高精度な奥行き推定を行い、精度の高い奥行き値を適用した3D画像を生成する装置、方法が実現される。
100 画像処理装置
111 局所的奥行きマップ情報推定部
112 局所的奥行きマップ情報補正部
113 局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部
121 大局的奥行きマップ情報推定部
122 大局的奥行きマップ情報補正部
123 大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部
131 AC−DC成分制御部
132 統合奥行きマップ情報生成部
133 3D画像生成部
301 部分領域画像特徴抽出部
302 特徴対応局所的奥行き情報変換部
303 局所的奥行き統合部
321 全画面特徴抽出部
322 大局的奥行きシーン構図タイプ判定部
323 大局的奥行き統合部
351 奥行きマップブレンド比制御部
352 固定奥行きマップ値設定部
371 LUT選択部
372 LUTマップ変換部
391 入出力特性設定部
392 マップ変換部
411 局所的奥行きマップ情報DC算出部
412 大局的奥行きマップ情報DC算出部
431 大局的AC成分全体ゲイン設定部
432 局所的AC成分全体ゲイン設定部
433 局所的AC成分奥行き全体適応ゲイン設定部
434 大局的AC成分制御部
435 局所的AC成分制御部
436 統合DC成分生成部
511 DC補正パラメータ抽出部
512 クリップ回避DC成分設定部
531 Dレンジ変換AC−DC成分生成部
551 最大帆最小AC成分検出部
552 Dレンジ変換部
711 局所的AC成分補正部
731 クリップ対象AC成分検出部
732 局所的奥行きマップAC成分強調処理部

Claims (13)

  1. 2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定部と、
    2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定部と、
    前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御部と、
    前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成部と、
    前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成部を有し、
    前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
    前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
    前記AC−DC成分制御部は、
    前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する構成である画像処理装置。
  2. 前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
    大局的奥行きを示す複数のシーン構図タイプから、画面全体の特徴量に応じて選択したシーン構図タイプを大局的奥行きマップ情報とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記局所的奥行きマップ情報推定部は、
    複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記局所的奥行きマップ情報を生成し、
    前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
    複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記大局的奥行きマップ情報を生成する請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記局所的奥行きマップ情報推定部は、
    前記部分領域単位の特徴として、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
    前記画像全体の特徴として、エッジ、色、明るさ、空間周波数、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像処理装置は、さらに、
    前記局所的奥行きマップ情報推定部の生成した局所的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する局所的奥行きマップ情報補正部と、
    前記大局的奥行きマップ情報推定部の生成した大局的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する大局的奥行きマップ情報補正部を有し、
    前記AC−DC成分制御部は、
    補正後の局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、補正後の大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記局所的奥行きマップ情報補正部、および前記大局的奥行きマップ情報補正部は、奥行きマップ情報の信頼度が低い場合、奥行きマップ情報のダイナミックレンジを狭め、信頼度が高い場合には広げる補正処理を実行する請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記AC−DC成分制御部は、
    奥行きマップ情報で表現される奥側、手前側の、どちらか一方または両方で、奥行きマップ情報の設定値のクリップ処理が発生しないように、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記AC−DC成分制御部は、
    外部ブロックからの制御信号を適用して、前記制御統合奥行きマップAC成分、または前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 前記外部ブロックからの制御信号は、ノイズ量計測結果、信号帯域計測結果、顔検出結果、テロップ検出結果、EPG情報、カメラ撮影情報、動き検出結果、ユーザ嗜好情報の少なくともいずれかを含む請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記AC−DC成分制御部は、
    前記局所的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した局所的AC成分と、
    前記大局的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した大局的AC成分との加算処理により、制御統合奥行きマップAC成分を生成し、
    前記局所的奥行きマップ情報のDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のDC成分を前記局所的奥行き強調制御信号に応じて加算して前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
    局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
    大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
    AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
    統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
    3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行し、
    前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
    前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
    前記AC−DC成分制御処理は、
    前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する画像処理方法。
  13. 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
    局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
    大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
    AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
    統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
    3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行させ、
    前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
    前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力させ、
    前記AC−DC成分制御処理において、
    前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成させるプログラム。
JP2012033427A 2012-02-17 2012-02-17 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム Pending JP2013172214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012033427A JP2013172214A (ja) 2012-02-17 2012-02-17 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012033427A JP2013172214A (ja) 2012-02-17 2012-02-17 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013172214A true JP2013172214A (ja) 2013-09-02
JP2013172214A5 JP2013172214A5 (ja) 2015-02-19

Family

ID=49265914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012033427A Pending JP2013172214A (ja) 2012-02-17 2012-02-17 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013172214A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104506872A (zh) * 2014-11-26 2015-04-08 深圳凯澳斯科技有限公司 一种平面视频转立体视频的方法及装置
JP2015076023A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 カシオ計算機株式会社 画像処理装置、立体データ生成方法、及びプログラム
WO2018172881A1 (ja) * 2017-03-24 2018-09-27 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、表示システム及び電子機器
CN111325198A (zh) * 2018-12-13 2020-06-23 北京地平线机器人技术研发有限公司 视频对象特征提取方法和装置、视频对象匹配方法和装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015076023A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 カシオ計算機株式会社 画像処理装置、立体データ生成方法、及びプログラム
CN104574487A (zh) * 2013-10-11 2015-04-29 卡西欧计算机株式会社 数据处理装置以及数据处理方法
US9367767B2 (en) 2013-10-11 2016-06-14 Casio Computer Co., Ltd Data processor and computer-readable non-volatile recording medium for storing program for data processing
CN104574487B (zh) * 2013-10-11 2017-09-01 卡西欧计算机株式会社 数据处理装置以及数据处理方法
CN104506872A (zh) * 2014-11-26 2015-04-08 深圳凯澳斯科技有限公司 一种平面视频转立体视频的方法及装置
WO2018172881A1 (ja) * 2017-03-24 2018-09-27 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、表示システム及び電子機器
JPWO2018172881A1 (ja) * 2017-03-24 2020-06-11 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、表示システム及び電子機器
US10984703B2 (en) 2017-03-24 2021-04-20 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, display system which corrects image data, and electronic device
JP7143278B2 (ja) 2017-03-24 2022-09-28 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
CN111325198A (zh) * 2018-12-13 2020-06-23 北京地平线机器人技术研发有限公司 视频对象特征提取方法和装置、视频对象匹配方法和装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8447141B2 (en) Method and device for generating a depth map
US8885922B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and program
US20130215107A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and program
US8711204B2 (en) Stereoscopic editing for video production, post-production and display adaptation
JP5909704B2 (ja) 立体画像処理装置、立体画像処理方法およびプログラム
US8638329B2 (en) Auto-stereoscopic interpolation
KR101960844B1 (ko) 영상 처리 장치 및 방법
US8538135B2 (en) Pulling keys from color segmented images
TW201432622A (zh) 產生一關於一影像之深度圖
JP2015156607A (ja) 画像処理装置、画像処理装置、及び電子機器
JP5673032B2 (ja) 画像処理装置、表示装置、画像処理方法及びプログラム
TWI531212B (zh) 呈現立體影像之系統及方法
US20120133747A1 (en) Image processing apparatus, display apparatus, image processing method and image processing program
JP2015154101A (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び電子機器
JP2015132995A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
JP6754759B2 (ja) 三次元画像の視差の処理
US8908994B2 (en) 2D to 3d image conversion
JP2023501175A (ja) 仮想画像におけるピクセルの透明度値及び色値を設定する画像処理方法
JP2013172214A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
WO2013124312A1 (en) Object-aligned filtering method and apparatus
EP3616399B1 (en) Apparatus and method for processing a depth map
TW201137788A (en) Computerized method and system for pulling keys from a plurality of color segmented images, computerized method and system for auto-stereoscopic interpolation, and computer program product
CN108900825A (zh) 一种2d图像到3d图像的转换方法
Cheng et al. 51.3: An Ultra‐Low‐Cost 2‐D/3‐D Video‐Conversion System
JP5545059B2 (ja) 動画像処理方法、動画像処理装置および動画像処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160329