JP2013172214A - 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2次元画像の部分領域単位の特徴に基づく局所的奥行きマップ情報と、画像全体の特徴に基づく大局的奥行きマップ情報を生成し、さらに、局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分の各成分信号を生成し、局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号に従って、これら各成分信号を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。さらに、これらをACDC成分を統合した統合奥行きマップ情報を生成し、統合奥行きマップ情報を適用して、2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する。
【選択図】図1
Description
左側の撮像装置で撮像し、左眼で観察する左眼用画像(L画像)と、
右側の撮像装置で撮像し、右眼で観察する右眼用画像(R画像)と、
のペア画像によって構成される。
例えば、画像シーン、例えばポートレート、風景などの様々なシーンの背景の大局的な奥行き構造などについては考慮せず、遠くの領域と近くの領域で、一律に同じ重みで大局的な奥行き情報と局所的な奥行き情報を加重平均している。このような処理を行うと、奥行き感が不自然になる可能性がある。
しかし、この文献に記載の構成は、単純にR信号に係数を乗じて、大局的な奥行き信号に重畳するのみの処理であり、大局的な奥行き分布の性質を考慮していないため、副作用が目立ちやすくなるといった傾向がある。
2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定部と、
2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定部と、
前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御部と、
前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成部と、
前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成部を有し、
前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御部は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する構成である画像処理装置にある。
前記局所的奥行きマップ情報のDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のDC成分を前記局所的奥行き強調制御信号に応じて加算して前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する。
画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行し、
前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御処理は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する画像処理方法にある。
画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行させ、
前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力させ、
前記AC−DC成分制御処理において、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成させるプログラムにある。
具体的には、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づく局所的奥行きマップ情報と、画像全体の特徴に基づく大局的奥行きマップ情報を生成し、さらに、局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分の各成分信号を生成し、局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号に従って、これら各成分信号を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。さらに、これらをACDC成分を統合した統合奥行きマップ情報を生成し、統合奥行きマップ情報を適用して、2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する。
この構成により、2次元画像から高精度な奥行き推定を行い、精度の高い奥行き値を適用した3D画像を生成する装置、方法が実現される。
1.本開示の画像処理装置(第1実施形態)の全体構成と処理の概要について
2.局所的奥行きマップ情報推定部の構成と処理について
3.大局的奥行きマップ情報推定部の構成と処理について
4.局所的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について
5.大局的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について
6.奥行きマップ情報AC−DC分離部の構成と処理について
7.AC−DC成分制御部の構成と処理について
8.統合奥行きマップ情報生成部の構成と処理について
9.3D画像生成部の構成と処理について
10.本開示の画像処理装置の第2実施形態の構成と処理について
11.本開示の画像処理装置の第3実施形態の構成と処理について
12.本開示の画像処理装置の第4実施形態の構成と処理について
13.本開示の画像処理装置の第5実施形態の構成と処理について
14.本開示の画像処理装置のまとめ
15.本開示の構成のまとめ
図1は本開示の第1実施形態に係る画像処理装置の一実施例のブロック図である。
図1に示す画像処理装置100は、以下の構成を有する。
局所的奥行きマップ情報推定部111、局所的奥行きマップ情報補正部112、局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113、
大局的奥行きマップ情報推定部121、大局的奥行きマップ情報補正部122、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123、
AC,DV成分制御部131、統合奥行きマップ情報生成部132、3D画像生成部133を有する。
本実施形態の画像処理装置100は、1枚の2次元(2D)画像信号50の画像変換によって、疑似的な3D画像信号70を生成する画像信号処理を行う。
2次元(2D)画像信号の画像変換による3D画像信号の生成処理を、以下2D3D変換と呼ぶ。2D3D変換処理については、様々な技術が知られており、例えば2次元(2D)画像信号の解析処理によって画素領域単位の奥行き情報である奥行きマップ情報を利用して、視差を設定した3次元(3D)画像表示用の左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)からなる3D画像信号を生成する処理が知られている。
なお、以後の説明における奥行きマップ情報の値は、大きいほど手前、小さいほど奥として表わされることを仮定している。
奥行きが、手前(近い)〜奥(遠い)に応じて、画素値は255(明るい)〜0(暗い)の各値に設定される。
このように、奥行きマップ情報は、画像を構成する画素単位で奥行きを示す値を持つ情報である。
なお、各構成部の構成と処理の詳細については、後段で、順次説明する。
局所的奥行きマップ情報推定部111は、2D画像信号50の部分領域(局所領域)単位の特徴に基づく部分領域単位の奥行き推定処理を実行し、局所的奥行きマップ情報211と、この局所的奥行きマップ情報211に設定された奥行き値の信頼度を示す局所的奥行きマップ信頼度情報212を生成して出力する。
これらの具体的な処理については後述する。
同様に、大局的奥行きマップ情報補正部122は、大局的奥行きマップ情報推定部121の生成した大局的奥行きマップ信頼度情報222に基づいて、大局的奥行きマップ情報221を補正し、補正大局的奥行きマップ情報223を生成する。
局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113から、局所的奥行きマップAC成分214と、局所的奥行きマップDC成分215、
大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123から、大局的奥行きマップAC成分224と、大局的奥行きマップDC成分225、
これらの信号を入力する。
さらに、
大局的奥行きマップ情報推定部121から出力される局所的奥行き強調制御信号226と、大局的奥行きマップ情報221、
外部ブロックからの制御信号230、
これらの各信号を入力する。
以下、画像処理装置100の各構成部の詳細構成と処理の詳細について、順次説明する。
まず、局所的奥行きマップ情報推定部111の構成と処理について説明する。
図4は、局所的奥行きマップ情報推定部111の詳細構成を示す図である。
局所的奥行きマップ情報推定部111は、複数の部分領域画像特徴抽出部として、部分領域画像特徴0抽出部301−0〜部分領域画像特徴N抽出部301−Nを有する。
これらN+1個の部分領域画像特徴抽出部ではそれぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を部分領域(局所領域単位)で行う。
画像特徴量とは、例えば、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動きなどの特徴量である。N+1個の部分領域画像特徴抽出部では、例えばこれらの様々な特徴量のいずれかについて、それぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を入力2D画像50の部分領域(局所領域単位)で行う。
同様に、部分領域画像特徴1抽出部301−1は、上記の部分領域画像特徴0抽出部301−0で抽出した特徴量とは異なる画像特徴量(特徴1)を抽出し、部分領域画像特徴信号311−1として出力する。以後、同様に、部分領域画像特徴N抽出部301−Nまで、全部で(N+1)個のそれぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜N)を抽出して、それに対応する部分領域画像特徴信号311−0〜Nを出力する。
なお、前述したように、特徴量には、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報などである。
各特徴対応の局所的奥行き情報変換部302−0〜Nは、例えば空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報などの特徴量に基づいて部分領域(局所領域)単位の奥行き値を算出し、さらに、その奥行き値の信頼度情報を生成して出力する。なお、信頼度情報は、例えば各特徴量に応じて予め設定した信頼度を用いてもよいし、各特徴量の取得態様に応じて予め設定した信頼度を用いる当、様々な設定が可能である。
まず、空間周波数を特徴量として用いた奥行き値の推定処理例について図5を参照して説明する。
例えば、部分領域の画像信号を構成している空間周波数の信号帯域を解析する。
例えば、部分領域の画像信号を構成している空間周波数の信号帯域が狭い場合、部分領域の画像信号のスペクトル強度は図5(A)に示す分布となる。
また、部分領域の画像信号を構成している空間周波数の信号帯域が広い場合、部分領域の画像信号のスペクトル強度は図5(B)に示す分布となる。
図5(A),(B)は横軸が周波数(0〜πに正規化)、縦軸がスペクトル強度を示すグラフである。
具体的には、図5(C)に示すように、部分領域(局所領域)の信号帯域が狭い領域は、その部分領域(局所領域)の奥行き値を奥(遠い)の値を示す奥行き値とし、部分領域(局所領域)の信号帯域が広いほど、その部分領域(局所領域)の奥行き値を手前(近い)の値を示す奥行き値に設定する。
赤や黄、橙などの高明度色や暖色系の色は、進出色と呼ばれ、視界から前方に接近してくるような印象をあたえる。この傾向に従い、部分領域の色が暖色系の色である場合は、その部分領域(局所領域)の奥行き値を手前(近い)の値を示す奥行き値に設定する。
一方、青や緑などの低明度色や寒色系の色は後退色と呼ばれ、視界から後方へ引っ込んでいるような印象を与える。この傾向に従い、部分領域の色が寒色系の色である場合は、その部分領域(局所領域)の奥行き値を奥(遠い)の値を示す奥行き値に設定する。
一般的には、陰影などの影響で図6(B)のように、輝度信号などを調べて明るいところは手前、暗い所は、奥となるように局所的奥行き情報を設定する。
コントラストの場合は、図7(A)に示す2つの画像のように、背景に対して、コントラストが高い部分ほど、手前に見える傾向があることが知られている。
したがって、図7(B)のグラフのようにコントラストが高いほど、局所的奥行き情報が大きく(手前に)なるような値を設定する。
上述したように、特徴0−局所的奥行き情報変換部302−1〜Nは、種々の特徴量に基づいた奥行き情報とその信頼度情報を生成して出力する。
局所的奥行き統合部303は、特徴0−局所的奥行き情報変換部302−1〜Nから出力される各特徴量に基づいて推定された各特徴ベース局所的奥行き情報312−0a〜Naと、これらの各奥行き情報の信頼度を示す各特徴ベース局所的奥行き信頼度312−0b〜Nbを入力し、これらの各情報を用いて、局所的奥行きマップ情報211と、局所的奥行きマップ信頼度情報212を生成して出力する。
次に、図1〜図3に示す画像処理装置100の大局的奥行きマップ情報推定部121の構成と処理について説明する。
大局的奥行きマップ情報推定部121の構成例を図9に示す。
大局的奥行きマップ情報推定部121は、複数の全画面特徴抽出部として、全画面0特徴抽出部321−0〜全画面特徴N抽出部321−Nを有する。
これらN+1個の全画面特徴抽出部ではそれぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を全画面単位で行う。
画像特徴量とは、例えば、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動きなどの特徴量である。N+1個の部分領域画像特徴抽出部では、例えばこれらの様々な特徴量のいずれかについて、それぞれ異なる画像特徴量(特徴0〜特徴N)の抽出を入力する2D画像50の全画面単位で行う。
同様に、全画面特徴1抽出部321−1は、上記の全画面特徴0抽出部321−0で抽出した特徴とは異なる画面全体のある特徴量を抽出し、全画面特徴信号331−1を出力する。
以下、同様に、全画面特徴N抽出部321−Nまで、全部で(N+1)個のそれぞれ異なる画面全体の特徴量を抽出して、それに対応する全画面特徴情報を出力する。
たとえば、エッジ、空間周波数を使って求めた消失点、消失線(水平線)を全画面特徴情報として使用することが考えられる。さらに、色、明るさ、空間周波数などを使って、地面や空の領域を求め、その領域情報を全画面特徴情報として使用することも考えられる。また、カメラのパニングシーンなどのグローバルモーションを全画面特徴情報として求め、奥行きを反映したその情報から大局的奥行きモデルを設定することが考えられる。ただし、これらは、あくまでも一例であり、これら以外の様々な特徴量の抽出が可能である。
具体的には、例えば背景の大局的な奥行き感があまり感じとれにくいようなシーンに対しては、局所的奥行き強調制御信号226の値を大きくする設定とする。
一方、背景の大局的な奥行き感を感じやすいシーンに対しては、局所的奥行き強調制御信号226の値を小さくする設定とする。
一例として、図10に示す4つの奥行きモデルを利用した処理例について説明する。
それぞれの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度が以下のように設定されたとする。
図10(1)の地平線のある風景シーンの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度をLand_Rel、
図10(2)の画面中央部に消失点があるような市街地のシーンの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度をCity_Rel、
図10(3)の天井があるような屋内のシーンの奥行きモデルに対するモデル分類信頼度をIndoor_Rel、
図10(4)の被写界深度の浅いポートレートのようなシーンに対するモデル分類信頼度をPort_Rel、
とする。
なお、各モデル分類信頼度の値は、0.0〜1.0に正規化されているものとする。
LdepthEnh=(1.0−Land_Rel)×(1.0−City_Rel)×(1.0−Indoor_Rel)×Port_Rel
・・・・・(式A)
Global_Rel=Max(Land_Rel,City_Rel,Indoor_Rel)
LdepthEnh=(1.0−Global_Rel)×Port_Rel
・・・・・(式B)
ただし、MAX()は、()内の最大値を出力する式を意味する。
LdepthEnh=w1×(1.0−Land_Rel)+w2×(1.0−City_Rel)w3×(1.0−Indoor_Rel)+w4×Port_Rel
・・・・・(式C)
ただし、w1〜w4は、w1+w2+w3+w4=1.0を満たす重み係数である。
以上のような方法で、例えば、背景の大局的な奥行き感があまり感じとれにくいようなシーンに対しては、値が大きく設定された局所的奥行き強調制御信号226が生成され出力される。
この手法に限らず、例えば、モデル分類信頼度がある閾値を越えるものだけで加重平均を行ったものでもよく、他の方法でもよい。
次に、局所的奥行きマップ情報補正部の構成と処理について説明する。
図11に、局所的奥行きマップ情報補正部112の構成例を示す。局所的奥行きマップ情報補正部112は、奥行きマップブレンド比制御部351、固定奥行きマップ値設定部352と、2個の加算器と乗算器を有する。
局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211と、局所的奥行きマップ情報信頼度212、これらの各情報を入力する。
マップブレンド比(α)361とは、
(1)入力された局所的奥行きマップ情報211(Org_local_Depth)と、
(2)固定奥行きマップ値設定部352から出力される固定奥行きマップ値362(Fix_Depth)、
これらの2つのマップの値の加重平均処理を行うためのマップブレンド比である。
局所的奥行きマップブレンド比制御部351は、マップブレンド比を、所定の画素領域単位のブレンド比として算出して出力する。
図11の下段に示すグラフは、
横軸が局所的奥行きマップ情報信頼度212、
縦軸がマップブレンド比(α)361、
これらの設定である。
局所的奥行きマップ情報信頼度の値が大きい(1に近い)ほど、マップブレンド比(α)の値が大きく(1に近く)設定され、局所的奥行きマップ情報信頼度の値が小さい(0に近い)ほど、マップブレンド比(α)の値が小さく(0に近く)設定される。
局所的奥行きマップブレンド比制御部351は、各画素単位のマップブレンド比(α)361を、図11の下段のグラフに従って設定して出力する。
Rev_local_Depth=α×(Org_local_Depth)+(1.0−α)×(Fix_Depth)
図12に示す局所的奥行きマップ情報補正部112は、LUT選択部371、LUTマップ変換部372を有する。
LUT選択部371は、例えば図12の下段に示す(A),(B),(C)の異なる入出力特性をもつ複数のLUTの中から、入力された局所的奥行きマップ情報信頼度212に基づいて入出力対応テーブル(LUT)の選択を行うためのLUT識別情報381を生成して出力する。
図12の下段に示す(A),(B),(C)のLUTにおいて、
横軸は、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211の設定値としての奥行値、
縦軸は、局所的奥行きマップ情報補正部112における補正処理によって出力する補正局所的奥行きマップ情報213の設定値としての奥行値、
である。
図12(B)のLUTは、入力値の値の幅に比較してと出力値の幅が小さく設定され、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211の設定値のレンジを小さくして補正局所的奥行きマップ情報213の設定値として出力するLUTである。
図12(C)のLUTは、入力値の値に依存せず、一定の出力値が設定され、局所的奥行きマップ情報推定部111の生成した局所的奥行きマップ情報211の設定値の値に依存することなく、一定値を補正局所的奥行きマップ情報213の設定値として出力するLUTである。
図13に示す奥行きマップ情報補正部112は、入出力特性設定部391、マップ変換部392を有する。
これにより、局所的奥行きマップ情報信頼度212の示す信頼度が大きい場合、出力のダイナミックレンジが大きくなる。
Rev_local_Depth=a×(Org_local_Depth)+b
次に、図1に示す画像処理装置100の大局的奥行きマップ情報補正部122の構成と処理について説明する。
大局的奥行きマップ情報補正部122の構成は、前述した局所的奥行きマップ情報補正部112と同様である。
ただし、入力信号が、以下のように変更される。
局所的奥行きマップ情報211→大局的奥行きマップ情報221、
局所的奥行きマップ信頼度情報212→大局的奥行きマップ信頼度情報222、
このように変更される。
また、出力信号が、
補正局所的奥行きマップ情報213→補正大局的奥行きマップ情報223、
に変更される。
この入出力が変更される以外は、構成、動作は、先に図11〜図13を参照して説明したと同様の構成と動作となる。
次に、図1に示す画像処理装置100の局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113と、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123の構成と処理について説明する。
局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113と、大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123の構成例を図14に示す。
さらに、入力された補正大局的奥行きマップ情報223から大局的奥行きマップDC成分225を差し引くことで、大局的奥行きマップAC成分224を生成し出力する。
次に、図1、図3に示す画像処理装置100内のAC−DC成分制御部131の構成と処理について説明する。
AC−DC成分制御部131の構成例を図15に示す。
AC−DC成分制御部131は、図15に示すように、大局的AC成分全体ゲイン設定部431、局所的AC成分全体ゲイン設定部432、局所的AC成分奥行き適応制御部433、大局的AC成分制御部434、局所的AC成分制御部435、統合DC成分生成部436を有する。
AC−DC成分制御部131は、局所的奥行き強調制御信号に基づいて、局所的奥行きマップ情報と大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。
まず、大局的AC成分全体ゲイン設定部431は、入力された外部ブロックからの制御信号230、局所的奥行き強調制御信号226に基づいて、大局的AC成分全体ゲイン441を設定する。
具体的には、図16(1)のグラフに示すような設定とする。
図16(1)のグラフは、横軸が、局所的奥行き強調制御信号226、縦軸が大局的AC成分全体ゲインであり、大局的AC成分全体ゲイン設定部431は、このような図16(1)の対応関係に応じて、局所的奥行き強調制御信号226に基づいて、大局的AC成分全体ゲイン441を設定して出力する。
なお、局所的な奥行き感の副作用の抑制や効果の促進が可能であれば、設定方法は、上記の例に限るものではない。なお、局所的AC成分全体ゲイン442は、局所的奥行き強調制御信号226と外部ブロックからの制御信号230のいずれかを用いてもよいし、両方を使って(例えば加重平均)設定してもよい。
図18(1A)に示す設定に対応する図である。
図18(1C)に示す設定に対応する図である。
Intg_DC=w×Local_DC+(1.0−w)×Global_DC
なお、wは重み係数である。
重み係数は、例えば、図19に示すグラフのように、局所的奥行き強調制御信号226の値が大きくなるほど大きくなるように設定する。
次に、図1、図3に示す画像処理装置100の統合奥行きマップ情報生成部132の構成と処理について説明する。
統合奥行きマップ情報生成部132の構成例を図20に示す。統合奥行きマップ情報生成部132は、AC−DC成分制御部131から制御統合奥行きマップAC成分231と制御統合奥行きマップDC成分232を入力し、これらを加算部451において加算し、この加算結果を統合奥行きマップ情報233として出力する。
次に、図1、図3に示す画像処理装置100の3D画像生成部133の構成と処理について説明する。
3D画像生成部133では、統合奥行きマップ情報生成部132の生成した統合奥行きマップ情報233と2D画像信号50を入力し、入力した2D画像信号50に対して、統合奥行きマップ情報233を適用した2D3D変換処理を行い、3D画像表示用の左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)からなる3D画像70を生成して出力する。
具体的には、統合奥行きマップ情報233に設定された奥行き値を視差情報に変換し、2D画像信号50に奥行きに応じた視差を設定した左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)からなる3D画像70を生成する。
次に、図21以下を参照して本開示の画像処理装置の第2実施形態の構成と処理について説明する。
本開示の画像処理装置の第2実施形態の構成を図21に示し、各構成部における入出力データを示す図を図22、図23に示す。
図21に示す第2実施形態の画像処理装置500は、先に図1を参照して説明した第1実施形態の画像処理装置100と同様の構成要素を有する。同一の構成要素に対しては同一の参照符号を設定して示している。
また、第2実施形態の画像処理装置500の大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123は、大局的奥行きマップAC成分224のみを出力し、大局的奥行きマップDC成分225を出力していない。
AC,DC制御部131のの構成と処理について、図24以下を参照して説明する。
このAC,DC制御部131の動作と、先に図15を参照して説明した第1実施形態のAC,DC制御部131の動作との相違点は、統合DC成分生成部436の動作である。
図25(A)は、統合DC成分生成部436の構成例を示す図である。
図25(A)に示すように、統合DC成分生成部436は、AC,DC制御部131の出力として生成された制御統合奥行きマップAC成分231を入力し、入力された制御統合奥行きマップAC成分231の最大値を、DC補正パラメータ抽出部511で求め、この最大値をDC補正パラメータ521として出力する。
図25(B1)のグラフは、統合DC成分生成部436に入力される制御統合奥行きマップAC成分231を模式的に示す図であり、奥から手前に向かうに従ってAC成分を大きく設定することを示している。このAC成分の最大値がMAX_ACである。
次に、図26以下を参照して本開示の画像処理装置の第3実施形態の構成と処理について説明する。
第3実施形態の画像処理装置の構成とデータ入出力関係は、第2実施形態と同様であり、図21〜図23に示す構成である。
前記の第2実施形態と異なるのは、AC−DC成分制御部131の構成と処理である。
本第3実施形態のAC−DC成分制御部131は、先に図24を参照して説明した第2実施形態のAC−DC成分制御部131内の統合DC成分生成部436を、図26に示すように、Dレンジ変換AC−DC成分生成部531に変更している点が異なる。
Dレンジ変換AC−DC成分生成部531は、この加算AC成分541を適用して、制御統合奥行きマップAC成分231と制御統合奥行きマップDC成分232を生成して出力する。
図27(A)は、Dレンジ変換AC−DC成分生成部531の構成例を示す図である。
Dレンジ変換部552は、この算出処理を以下の式に従って実行する。
AC_Drange=(MAX_AC−MIN_AC)
INTG_AC=(ADD_AC−MIN_AC)/AC_Drange×255−INTG_DC
次に、図28以下を参照して本開示の画像処理装置の第4実施形態の構成と処理について説明する。
第4実施形態の画像処理装置の構成を図28に示し、各構成部における入出力データを示す図を図29、図30に示す。
図28に示す第4実施形態の画像処理装置700は、先に図1を参照して説明した第1実施形態の画像処理装置100における大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部123が削除されている点である。
また、局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部113からは、局所的奥行きマップAC成分214のみが出力されている部分が異なる。
さらに、AC−DC成分制御部131の構成と処理が異なる。
図31に示す本第4実施形態の画像処理装置700のAC−DC成分制御部131は、先に図15を参照して説明した第1実施形態のAC−DC成分制御部131に存在した以下の構成を削除している。
大局的AC成分全体ゲイン設定部431、
大局的AC成分制御部434、
統合DC成分生成部436、
これらの構成が削除されている。
局所的AC成分補正部711は、
局所的奥行きマップAC成分214の他、
局所的AC成分統合ゲイン721、
補正大局的奥行きマップ情報223、
補正大局的奥行きマップ情報223と局所的AC成分446の加算結果である仮統合奥行きマップ情報722、
これらの各信号を入力する。
図32(A)は、局所的AC成分補正部711の構成例を示している。局所的AC成分補正部711は、まず、クリップ対象AC成分検出部731において、局所的AC成分統合ゲイン721と仮統合奥行きマップ情報722(Over_Depth)を入力し、図32(B1)に示すように、クリップ処理対象となる仮統合奥行きマップ情報722(Over_Depth)の中で、その局所的AC成分統合ゲイン721(図32(B1)に示すOver_Gain)を、仮統合奥行きマップ情報722の信号がクリップされないようなゲイン値に変換する(図32(B2)のMOD_Gain)。
MOD_Gain=Over_Gain×(255−Over_GDepth)/(Over_Depth−Over_GDepth)
Over_GDepthは、クリップ処理対象となるときの補正大局的奥行きマップ情報223を示す。
局所的奥行きマップAC成分強調処理部732は、局所的奥行きマップAC成分214にクリップ回避局所的AC成分統合ゲイン741を乗じて、制御統合奥行きマップAC成分231を生成して出力する。
次に、本開示の画像処理装置の第5実施形態の構成と処理について説明する。
本第5実施形態は、先に図1以下を参照して説明した第1実施形態に対して、AC−DC成分制御部131の構成と処理を変更したものである。
本第5実施形態のAC−DC成分制御部131の統合DC成分生成部436には、外部ブロックからの制御信号230が入力され、この情報に基づいて制御統合奥行きマップDC成分232を生成して出力する。
統合DC成分生成部436は、EPG情報を入力し、飛び出し感を出したい番組カテゴリ(スポーツ、アニメ、CG、ゲーム)のシーンに対しては、制御統合奥行きマップDC成分232を手前側に設定する。
一方、ディプスレイ面から奥側への全体の広がり感を出したい番組(自然風景、サッカー、野球)ドラマ、映画、動物、自然)のシーンに対しては、制御統合奥行きマップDC成分232を奥側に設定する。
ここまで、本開示の画像処理装置の構成と処理の複数の実施例について説明してきた。
本開示の画像処理装置は、局所的な奥行きマップ情報と大局的な奥行きマップ情報の異なる性質をもった奥行きマップ情報を統合する手法において、それぞれの奥行きマップ情報をAC成分とDC成分に分離して、各成分の強調度をシーンの構図タイプ、背景の大局的な奥行きの内部構造、外部ブロックからの制御信号などに基づいて制御するものである。
これらの処理によって、シーンの内容に応じた最適な奥行き感を感じさせる3D画像を生成することができる。
また、奥行きマップ情報を補正する手法では、前段ブロックで処理された、シーンの構図タイプの判定結果に対する信頼度情報を用いて奥行きマップ情報を補正する構成としている。この処理により、3D画像信号の視差分布を制御することで、3D画像中の不自然な奥行感を抑制することができるため、効果のあるシーンでの立体感を維持しつつ、視聴者への目の負担を軽減させる効果がある。
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の構成について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
(1) 2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定部と、
2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定部と、
前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御部と、
前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成部と、
前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成部を有し、
前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御部は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する構成である画像処理装置。
(3)前記局所的奥行きマップ情報推定部は、複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記局所的奥行きマップ情報を生成し、前記大局的奥行きマップ情報推定部は、複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記大局的奥行きマップ情報を生成する前記(1)または(2)に記載の画像処理装置。
(5)前記大局的奥行きマップ情報推定部は、前記画像全体の特徴として、エッジ、色、明るさ、空間周波数、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する前記(1)〜(4)いずれかに記載の画像処理装置。
(7)前記局所的奥行きマップ情報補正部、および前記大局的奥行きマップ情報補正部は、奥行きマップ情報の信頼度が低い場合、奥行きマップ情報のダイナミックレンジを狭め、信頼度が高い場合には広げる補正処理を実行する前記(6)に記載の画像処理装置。
(9)前記AC−DC成分制御部は、外部ブロックからの制御信号を適用して、前記制御統合奥行きマップAC成分、または前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する前記(1)〜(8)いずれかに記載の画像処理装置。
(10)前記外部ブロックからの制御信号は、ノイズ量計測結果、信号帯域計測結果、顔検出結果、テロップ検出結果、EPG情報、カメラ撮影情報、動き検出結果、ユーザ嗜好情報の少なくともいずれかを含む前記(9)に記載の画像処理装置。
具体的には、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づく局所的奥行きマップ情報と、画像全体の特徴に基づく大局的奥行きマップ情報を生成し、さらに、局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分の各成分信号を生成し、局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号に従って、これら各成分信号を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する。さらに、これらをACDC成分を統合した統合奥行きマップ情報を生成し、統合奥行きマップ情報を適用して、2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する。
この構成により、2次元画像から高精度な奥行き推定を行い、精度の高い奥行き値を適用した3D画像を生成する装置、方法が実現される。
111 局所的奥行きマップ情報推定部
112 局所的奥行きマップ情報補正部
113 局所的奥行きマップ情報AC−DC分離部
121 大局的奥行きマップ情報推定部
122 大局的奥行きマップ情報補正部
123 大局的奥行きマップ情報AC−DC分離部
131 AC−DC成分制御部
132 統合奥行きマップ情報生成部
133 3D画像生成部
301 部分領域画像特徴抽出部
302 特徴対応局所的奥行き情報変換部
303 局所的奥行き統合部
321 全画面特徴抽出部
322 大局的奥行きシーン構図タイプ判定部
323 大局的奥行き統合部
351 奥行きマップブレンド比制御部
352 固定奥行きマップ値設定部
371 LUT選択部
372 LUTマップ変換部
391 入出力特性設定部
392 マップ変換部
411 局所的奥行きマップ情報DC算出部
412 大局的奥行きマップ情報DC算出部
431 大局的AC成分全体ゲイン設定部
432 局所的AC成分全体ゲイン設定部
433 局所的AC成分奥行き全体適応ゲイン設定部
434 大局的AC成分制御部
435 局所的AC成分制御部
436 統合DC成分生成部
511 DC補正パラメータ抽出部
512 クリップ回避DC成分設定部
531 Dレンジ変換AC−DC成分生成部
551 最大帆最小AC成分検出部
552 Dレンジ変換部
711 局所的AC成分補正部
731 クリップ対象AC成分検出部
732 局所的奥行きマップAC成分強調処理部
Claims (13)
- 2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定部と、
2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定部と、
前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御部と、
前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成部と、
前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成部を有し、
前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御部は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する構成である画像処理装置。 - 前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
大局的奥行きを示す複数のシーン構図タイプから、画面全体の特徴量に応じて選択したシーン構図タイプを大局的奥行きマップ情報とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記局所的奥行きマップ情報推定部は、
複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記局所的奥行きマップ情報を生成し、
前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
複数の異なる特徴量に応じた複数の奥行き情報を信頼度に応じて統合して前記大局的奥行きマップ情報を生成する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記局所的奥行きマップ情報推定部は、
前記部分領域単位の特徴として、空間周波数、色、明るさ、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記大局的奥行きマップ情報推定部は、
前記画像全体の特徴として、エッジ、色、明るさ、空間周波数、コントラスト、動き情報の少なくともいずれかの特徴に基づく奥行き推定を実行する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置は、さらに、
前記局所的奥行きマップ情報推定部の生成した局所的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する局所的奥行きマップ情報補正部と、
前記大局的奥行きマップ情報推定部の生成した大局的奥行きマップ情報を信頼度に応じて補正する大局的奥行きマップ情報補正部を有し、
前記AC−DC成分制御部は、
補正後の局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、補正後の大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記局所的奥行きマップ情報補正部、および前記大局的奥行きマップ情報補正部は、奥行きマップ情報の信頼度が低い場合、奥行きマップ情報のダイナミックレンジを狭め、信頼度が高い場合には広げる補正処理を実行する請求項6に記載の画像処理装置。
- 前記AC−DC成分制御部は、
奥行きマップ情報で表現される奥側、手前側の、どちらか一方または両方で、奥行きマップ情報の設定値のクリップ処理が発生しないように、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記AC−DC成分制御部は、
外部ブロックからの制御信号を適用して、前記制御統合奥行きマップAC成分、または前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記外部ブロックからの制御信号は、ノイズ量計測結果、信号帯域計測結果、顔検出結果、テロップ検出結果、EPG情報、カメラ撮影情報、動き検出結果、ユーザ嗜好情報の少なくともいずれかを含む請求項9に記載の画像処理装置。
- 前記AC−DC成分制御部は、
前記局所的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した局所的AC成分と、
前記大局的奥行きマップ情報のAC成分に対する前記局所的奥行き強調制御信号に応じたゲイン制御によって生成した大局的AC成分との加算処理により、制御統合奥行きマップAC成分を生成し、
前記局所的奥行きマップ情報のDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のDC成分を前記局所的奥行き強調制御信号に応じて加算して前記制御統合奥行きマップDC成分を生成する請求項1に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行し、
前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力し、
前記AC−DC成分制御処理は、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成する画像処理方法。 - 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
局所的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の部分領域単位の特徴に基づいて部分領域単位の奥行きを推定し、部分領域単位の奥行き推定情報である局所的奥行きマップ情報を生成する局所的奥行きマップ情報推定処理と、
大局的奥行きマップ情報推定部において、2次元画像の画像全体の特徴に基づいて画像全体単位の奥行きを推定し、画像全体単位の奥行き推定情報である大局的奥行きマップ情報を生成する大局的奥行きマップ情報推定処理と、
AC−DC成分制御部において、前記局所的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分と、前記大局的奥行きマップ情報のAC成分とDC成分を統合して制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成するAC−DC成分制御処理と、
統合奥行きマップ情報生成部において、前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分に基づいて、統合奥行きマップ情報を生成する統合奥行きマップ情報生成処理と、
3D画像生成部において、前記統合奥行きマップ情報を適用して、前記2次元画像から3次元画像表示に適用する左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を生成する3D画像生成処理を実行させ、
前記大局的奥行きマップ情報推定処理において、
前記大局的奥行きマップ情報に併せて、前記大局的奥行きマップ情報に応じた局所的奥行き感の強調度合いを制御する局所的奥行き強調制御信号を生成して出力させ、
前記AC−DC成分制御処理において、
前記局所的奥行き強調制御信号に基づいて、前記局所的奥行きマップ情報と前記大局的奥行きマップ情報の寄与率を制御して前記制御統合奥行きマップAC成分と、制御統合奥行きマップDC成分を生成させるプログラム。
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JP5545059B2 (ja) | 動画像処理方法、動画像処理装置および動画像処理プログラム |
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