JP6310222B2 - 濾波器 - Google Patents

濾波器 Download PDF

Info

Publication number
JP6310222B2
JP6310222B2 JP2013209284A JP2013209284A JP6310222B2 JP 6310222 B2 JP6310222 B2 JP 6310222B2 JP 2013209284 A JP2013209284 A JP 2013209284A JP 2013209284 A JP2013209284 A JP 2013209284A JP 6310222 B2 JP6310222 B2 JP 6310222B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
filter
unit
signal
input signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013209284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015073254A (ja
Inventor
上野 雅浩
雅浩 上野
勇一 岡部
勇一 岡部
豊田 誠治
誠治 豊田
坂本 尊
尊 坂本
雄三 佐々木
雄三 佐々木
小林 潤也
潤也 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2013209284A priority Critical patent/JP6310222B2/ja
Publication of JP2015073254A publication Critical patent/JP2015073254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6310222B2 publication Critical patent/JP6310222B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Networks Using Active Elements (AREA)

Description

本発明は、高周波ノイズを除去する濾波器に関する。
生体の断層画像を取得するSwept Source Optical Coherence Tomography (SS-OCT)システムでは、フリンジ(干渉光強度の時間変動)をサンプリングするための技術として、Self Clocking Methodが用いられることが知られている(例えば、非特許文献2を参照)。この技術では、光源出力信号のピーク位置の時刻をフリンジのサンプリング時刻として、そのフリンジをサンプリングするため、ピーク位置を正確に検出することが必要となる。そのために、光源出力信号の高調波等の高周波ノイズを除去することが重要となる。一般的に、高調波ノイズを除去するために低域通過濾波器などの濾波器が用いられる。
従来の濾波器としては、例えば、非特許文献1に記載されているものがある。図7は、非特許文献1の濾波器100の基本的な構成を示す図である。この濾過器1は、移動平均(Moving Average)による低域通過濾波器である。
図7に示すように、濾波器100は、遅延部101と、重み積算部102と、加算部103とを備える。遅延部101は、ディジタルの入力信号x(i)を入力してN個の遅延したディジタル信号を重み積算部102に出力する。すなわち、遅延部101は、現在の時刻i〜{i-(N-1)}までの入力信号x(i)〜x(i-(N-1))を出力する。図7において、Z-1は、ディジタル信号の1クロック前の信号を表している。例えば、遅延部101において、Z-1がk個存在する場合、x(i)として与えられる入力信号は、x(i-k)になる。
重み積算部102は、トランスバーサル型の濾波器を構成している。重み積算部102では、入力された信号に対して重みWが乗算され、その乗算値が出力される。
加算部103は、重み積算器102から入力された信号すべての総和を算出し、その算出結果を出力する。時刻iのときの入力信号x(i)が遅延部101に与えられると、遅延部101は、x(i)〜x(i-(N-1))のN個の入力信号を重み積算部102に出力する。重み積算部102は、{W×x(i-k)}の値を計算して加算部103に出力する。加算部103は、重みが与えられた入力{W×x(i-k)}の和(k=0〜N-1)を計算し、その計算結果を出力信号y(i)として出力する。出力信号y(i)は下記式によって表される。
ここで、フィルタの通過帯域は、重み係数Wによって決まることになるが、仮にWがkの値によって変化せず、すべて等しい値とすると、移動平均による低域通過濾波器となる。
出力信号y(i)は、入力信号x(i)よりも{(N-1)/2}クロック分だけ前の入力信号に対して、濾波器を通過して処理された値となる。つまり、{(N-1)/2} クロックだけ入力信号x(i)よりも遅延し、それが出力信号として出力される。
しかし、周波数が時間的に変動するような光源出力信号に対し、従来の時間的にカットオフ周波数を変えられない低域通過濾波器を適用した場合には、出力信号の高調波ノイズを適切に除去できないという問題があった。
ここで、SS-OCTシステムによって得られる出力信号の時刻tにおける強度、周波数および周期をそれぞれs(t)、fm(t)およびTm(t)とすると、これらは下記式(2)〜(4)で表される。
式(2)〜式(4)において、A,B,C,D,E,F,Gは定数である。
定数A,B,C,D,E,F,Gに所定の値を代入した場合における強度s(t)の1周期の時間変化の態様を図8に示す。
図8から、SS-OCTシステムによって得られる光源出力信号の周波数は、周期的に変動することが分かる。また、システムによっては、自身の信号の高調波が重畳されてしまうこともある。
このような周波数が時間的に変動するような光源出力信号に対して、従来の時間的にカットオフ周波数を変えられない低域通過濾波器を適用した場合を考える。例えば、光源出力信号の周波数が低周波成分の時刻に最適となるようにカットオフ周波数を設定すると、光源出力信号の周波数が高周波となる時に高調波ノイズ以外の信号成分も除去されてしまい、光源出力信号のピークがずれるか、あるいはピークが現れない、という問題があった。
また、光源出力信号の周波数が高周波成分の時刻に最適となるようにカットオフ周波数を設定すると、光源出力信号の周波数が低周波成分となる時に高調波ノイズを除去しきれず、ピークが多数現れ、ピーク位置検出が難しくなるという問題があった。
図9は、SS-OCTシステムによって得られた光源出力信号を、固定的なカットオフ周波数を有する低域通過濾波器を通過させた場合の出力信号の時間変動を示している。図9(a)および図9(b)は同じ光源出力信号の異なる時刻の波形を示している。図9(a)は最高周波数となる時刻の波形を示してあり、その周波数は40MHz程度である。また、図9(b)の場合は10MHz程度の周波数となっている。
図9(a)は、周波数が40MHz程度の光源出力信号に対して、カットオフ周波数が25MHz(一点鎖線)および50MHz(破線)である濾波器を適用した場合の出力信号波形を示している。カットオフ周波数が50MHzの濾波器を使った場合は、光源出力信号自身の波形(実線)と位相が一致したピークが得られた。一方、カットオフ周波数を25MHzまで低くした濾波器を使うと、元の光源出力信号の波形と位相がずれた出力信号波形となってしまうことが分かる。
図9(b)は、周波数が10MHz程度の光源出力信号に対して、カットオフ周波数が25MHz(一点鎖線)および50MHz(破線)である濾波器を適用した場合の出力信号波形を示している。
カットオフ周波数が25MHzの濾波器を使った場合は、元の光源出力信号波形と位相が一致したピークが得られた。すなわち、図中の-1.00E-06s〜-9.00E-07sの範囲や、-9.00E-07s〜-8.25E-07sの範囲において、いずれも単一ピークが得られた。
一方、カットオフ周波数が50MHzの濾波器を使うと、複数のピークが得られてしまい、ピーク位置検出が難しくしていることが分かる。
http://www.statistics4u.com/fundstat_eng/cc_moving_average.html Fundamentals of Statistics - Moving average Tsung-Han Tsai, Chao Zhou, Desmond Adler, and James G. Fujimoto, "Frequency Comb Swept Lasers for Optical Coherence Tomography," Proc. of SPIE Vol. 7554 75541E-1-75541E-10, 2010.
従来の濾波器は、カットオフ周波数等の低域通過特性を変えることができず、このため、周波数成分が時間的に変化する入力信号に対して高調波ノイズを適切に除去できないという問題があった。
本発明は、このような状況においてなされたものであり、周波数が時間的に変化する入力信号に対して高周波ノイズを適切に除去できる濾波器を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、SS−OCTシステムに適用される濾波器であり、前記SS−OCTシステムの光源出力信号を周波数が周波数fで時間的に変化する入力信号として、その高周波成分を除去する濾波器であって、前記入力信号の時間的に変化する周波数の予測値である予測周波数が周波数fで周期的に変動する予測周波数として与えられたときの濾波器の重み係数を算出する重み係数算出部と、 前記入力信号を、時間的に遅延させる遅延部と、前記遅延部に遅延される前記入力信号の各々に対して、前記各入力信号に対応する前記重み係数を乗じた信号を算出する積算部と、 前記積算部の出力を加算して与えられる信号を出力信号として出力する加算部とを含み、前記予測周波数は、前記入力信号に関する時間と周波数との対応関係から得られ、前記重み係数算出部は、カットオフ周波数が前記予測周波数の1よりも大きな実数倍となるように、前記重み係数を算出し、
前記積算部は、前記重み係数に応じて、前記入力信号の前記カットオフ周波数よりも高い周波成分を減衰するように、前記算出される信号を出力する。
上記課題を解決するために、本発明は、SS−OCTシステムに適用される濾波器であり、前記SS−OCTシステムの光源出力信号を周波数が周波数fで時間的に変化する入力信号として、その高周波成分を除去する濾波器であって、前記入力信号の高周波成分を除去して出力するフィルタ部と、前記入力信号の時間的に変化する周波数の予測値である予測周波数が周波数fで周期的に変動する予測周波数として与えられたときの前記フィルタ部内の素子のパラメータを計算する計算部とを含み、 前記予測周波数は、前記入力信号に関する時間と周波数との対応関係から得られ、前記計算部は、カットオフ周波数が前記予測周波数の1よりも大きな実数倍となるように、前記素子のパラメータを算出し、前記フィルタ部は、前記パラメータに応じて値が変化した素子を用いて、前記入力信号の前記カットオフ周波数よりも高い周波成分を減衰する。
本発明によれば、周波数が時間的に変化する入力信号に対して高周波ノイズを適切に除去できる。
第1実施形態の濾器の構成例を示す図である。 器の通過特性を説明するための図である。 器の動作フロー図である。 器を適用したSS-OCTシステムにおいて、濾器を通過した信号の強度の例を示す図である 第2実施形態の濾器の構成例を示す図である。 フィルタ部の構成例を示す図である。 従来の濾器の構成を示す図である。 出力信号の強度を説明するための図である。 カットオフ周波数を持つ濾器の出力信号を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の濾器の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態の濾器1の構成例を示す図である。
この濾器1は、ディジタル信号の周波数の予測値により濾器のカットオフ周波数を動的に変化させ、入力信号に含まれる高周波ノイズを除去する。図1に示すように、濾器1は、重み係数算出部100と、遅延部101と、可変型重み積算部(以下、単に「積算部」と略す。)102と、加算部103とを備える。
以下の説明においては、信号も信号周波数も離散的に表す。特に、信号周波数の最小ステップをΔfと表すものとする。実際、信号を周波数変換するときに離散フーリエ変換を用いれば、信号も信号周波数も離散的となり、実質上問題を生じない。
重み係数算出部100は、信号周波数の予測値fiが与えられると、その予測値fiから、カットオフ周波数fcが信号周波数の予測値fiの実数倍となる濾器の重み係数W0〜WN-1を算出して積算部102に出力する。重み係数Wkの算出は、下記式(5)で表される。
ただし、Nは積算部102で入力信号に対して乗算する重み係数の数、MはM=floor((N-1)/2)、floor(ξ)はξ以下の最大の整数を表す関数を示す。また、pは、時刻i−M時のカットオフ周波数をfci−M、信号の予測周波数をfi−Mとしたときにp=fc/fi−Mで表される正の実数を示す。つまり、カットオフ周波数fci−Mは予測値fi−Mのp倍と設定される。また、mは、離散的な周波数の最小ステップをΔfとしたときにm=fi−M/Δfとなる整数を示す。
重み係数算出部100は、現在の時刻iよりもMクロック前の信号周波数の予測値fi−Mが与えられると、上記式(5)を用いて、1クロックごとに、N個の重み係数W〜WN−1を算出する。
遅延部101は、ディジタル信号である入力信号x(i)を入力し、現在の時刻i〜{i-(N-1)}までの入力信号x(i)〜x(i-(N-1))を出力する。図1において、Z-1は、ディジタル信号の1クロック前の信号を表している。例えば、遅延部101において、Z-1がk個存在する場合、x(i)として与えられる入力信号は、x(i-k)になる。
積算部102は、トランスバーサル型の濾波器を構成している。積算部102では、N個の重み係数W〜WN−1と、N個の信号x(i)〜x(i-(N-1))とが与えられ、与えられた信号に対して、対応する重み係数を乗算したN個のW×x(i-k)を計算し、そのN個の計算結果を出力する。
加算部103には、積算部102の出力、すなわちN個の計算結果が与えられ、N個の計算結果が示す信号の総和を出力する。例えば、遅延部101において、時刻iのときの入力x(i)が与えられると、入力x(i)から、x(i)〜x(i-(N-1))の入力信号が出力される。そして、積算部102では、W×x(i-k)が計算され、加算部103では、対応する重み係数が乗算された入力W×x(i-k)についてのk=0〜N-1の和が計算されて、出力信号y(i)が出力される。そのときの出力信号y(i)は、下記式(6)で表される。
式(6)のWとして、上記式(5)中に示したM(=floor((N-1)/2))だけシフトしたローパスフィルタのWを使用した場合、式(6)に示す出力信号y(i)は、入力信号x(i)よりもMクロック分だけ前の入力信号に対して濾波器1を通過した信号となる。つまり、出力信号y(i)は、Mクロックだけ入力信号よりも遅れて出力信号として出力される。
図2は、重み係数を用いたときの濾器1の通過帯域を示す図である。図2において、透過率dが示してある。
図2に示すように、濾器1の通過帯域fwは、N×Δfの整数倍の周波数を中心として、−fc 〜fc の範囲となり、本実施形態の濾器1は、−fc 〜fc の範囲の信号を通過させる低域通過濾波器となる。
なお、−fc 〜fcとは別の表記をすると、図2に示すように、−p×fi−M 〜p×fi−M、または、 -p×m×Δf〜p×m×Δfとなる。
図2から、カットオフ周波数fc以下の信号は、強度および位相ともに、完全に保持される(すなわち、信号波形は完全に保持される)ことがわかる。図2の例では、カットオフ周波数fcよりも高い周波数が存在しなくなる。つまり、信号の高調波ノイズは完全に除去される。
なお、従来のバターワース(Butterworth)型、チェビシェフ(Chebyshev)型、楕円(Elliptic)型などの低域通過濾波器では、信号通過の強度特性がカットオフ周波数以下であっても完全に平坦な状態とならないし、また、カットオフ周波数を超える周波数でも完全に0とはならない。また、従来の低域通過濾波器の場合、信号の位相も保持できない。
次に、本実施形態の濾器1の動作について図3を参照して説明する。図3は、濾器1の動作フロー図である。
以下の説明では、Mは上述した通りM=floor((N-1)/2)を示す。ここで、floor(ξ)はξ以下の最大の整数を表す関数、Nは積算部102で入力信号に対して乗算する重み係数の数、を示す。
重み係数算出部100は、現時刻iよりもMクロック前の信号周波数の予測値fi−Mが与えられ、N個の重み係数W〜WN−1を算出して積算部102に出力する(ステップS1)。本実施形態では、信号は離散的であるため、予測値fi−Mも離散的な値に丸めることとする。
ステップS1では、重み係数算出部100は、上述した式(5)を用いて、濾器の重み係数W0〜WN-1を算出する。このとき、離散的な周波数の最小ステップをΔf、fi-MはΔfの倍数、その倍数はm(=fi-M/Δf)とする。
遅延部101は、入力信号x(i)が与えられ、時刻i〜{i-(N-1)}の各時刻のときの信号x(i)〜x(i-(N-1))を積算部102に出力する(ステップS2)。
積算部102には、遅延部101から出力されたN個からなる入力信号x(i)〜x(i-(N-1))と、重み係数算出部100から出力されたN個の重み係数W〜WN−1とがそれぞれ入力され、これらの入力信号と、対応する重み係数との積、すなわち、W×x(i−k) (ただし、k=0〜N-1)を計算して出力する(ステップS3)。
加算部103には、積算部102の出力、すなわち、N個の重み係数が乗算された入力信号W×x(i−k) (ただし、k=0〜N-1)が入力され、これらの総和を計算して計算値を出力する(ステップS4)。このときの計算式は、上述した式(6)となる。
器1は、ステップS1〜S4の処理を、全ての信号に対して処理されるまでの間(ステップS5)逐次実行する。図2の通過帯域によれば、上述した重み係数を用いたときの通過帯域fwは、N×Δfの整数倍の周波数を中心として、−fc 〜fc の範囲となり、本実施形態の濾器1は、−fc 〜fc の範囲の信号を通過させる低域通過濾波器となる。
次に、本実施形態の濾器1をSS−OCTシステムに適用した場合の出力信号について図4を参照して説明する。
図4は、濾器1を適用したSS-OCTシステムにおいて、濾器1を通過した信号の強度の例を示す図であって、(a)は図9(a)と同一の信号波形を入力した場合の出力波形、(b)は図9(a)と同一の信号波形を入力した場合の出力波形を示す。前述した通り、図9(a)および図(b)は同じ光源出力信号の異なる時刻の波形を示している。図9(a)は最高周波数となる時刻の波形を例示してあり、その周波数は40MHz程度である。また、図9(b)の場合は10MHz程度の周波数となっている。
図4(a)および図4(b)では、予測値fiは、前述の時刻tにおける出力信号の周波数fm(t)と等しいものとし、カットオフ周波数fcが、fc=1.0×fm(t),fc=1.3×fm(t),fc=1.5×fm(t),fc=1.7×fm(t)の場合における出力波形をそれぞれプロットしている(この場合、fm(t)に乗算される値が大きくなるに従って、カットオフ周波数fcと予測値fiとのずれが大きいことを意味する)。
図4(a)および図4(b)ではともに、点線で示された値p=1.0の場合(すなわち、カットオフ周波数fcが出力信号の周波数の予測値と同じ場合)には、元のデータ(入力信号)よりも若干の位相差が生じる。しかしながら、p=1.3fm(t),1.5fm(t),1.7fm(t)の場合は、ピークがほぼ同じ位置になっていることが分かる。
また、図4(a)および図4(b)において、出力波長の周期中に、濾波器1で処理された信号のピークが複数現れることがないことも分かる。
このように、本実施形態の濾波器1を適用したSS−OCTシステムでは、入力信号の周波数帯域に近い周波数のノイズが入力信号に重畳されていたとしても、ノイズを適切に除去することができる。したがって、SS−OCTシステムにおいて信号のピーク位置を正確に検出することができる。
<第2実施形態>
以上では、ディジタル信号が入力信号として与えられる場合について説明した。しかしながら、第2実施形態の濾器1Aにおいては、アナログ信号が入力信号として与えるようにしてもよい。
図5は、本実施形態の濾器1Aの構成例を示す図である。
図5に示すように、濾器1Aは、回路パラメータ計算部500と、フィルタ部501とを備える。
回路パラメータ計算部500は、時刻tのときの入力信号x(t)の周波数としての予測値f(t)を入力すると、フィルタ部501の後述する回路パラメータP(t)を算出して出力する。
フィルタ部501は、アナログ信号x(t)と回路パラメータP(t)とを入力し、回路パラメータP(t)に応じて、フィルタ部501中の回路素子の値を変更する。そして、フィルタ部501は、x(t)をローパスフィルタリングし、その結果であるy(t)を出力する。
回路パラメータ計算部500は、予測値f(t)よりも高い周波数のカットオフ周波数fc(t)を算出し、そのfc(t)の値から回路パラメータP(t)を算出する。この実施形態では、例えば、カットオフ周波数fc(t)を信号周波数f(t)のp倍とする。つまり、fc(t)=p×f(t)とする。ただし、pは正の実数である。
フィルタ部501は、ローパスフィルタを含んでおり、そのローパスフィルタによってカットオフ周波数fc(t)を可変させるように構成されている。そのために、ローパスフィルタは、例えば、電気信号に応じて抵抗、静電容量、インダクタンスを変化させるための素子を含む。
可変抵抗の例としては、PINダイオードやFETなどがある。可変コンデンサの例としては、バリキャップなどがある。
フィルタ部501内のローパスフィルタが抵抗、静電容量およびインダクタンスを含んでおり、これらの抵抗、静電容量およびインダクタンスによってカットオフ周波数fc(t)を変える場合、回路パラメータ計算部500は、次のような処理を行う。すなわち、回路パラメータ計算部500は、予測値f(t)から計算したカットオフ周波数fc(t)に応じて、フィルタ部501内のフィルタ回路を構成する抵抗、静電容量およびインダクタンスを変えるための信号を計算し、それらに応じた値を回路パラメータP(t)として出力する。例えば、回路パラメータP(t) は、カットオフ周波数fc(t)に応じた抵抗、静電容量およびインダクタンスの値としてもよい。
次に、フィルタ部501の具体的な構成例について、図6を参照して説明する。図6は、フィルタ部501の構成例を示す図である。
図6に示すように、フィルタ部501は、フィルタ回路部600と、素子制御部601とからなる。
素子制御部601は、与えられる回路パラメータP(t)に応じて、後述のフィルタ回路600中にある電気素子(抵抗、コンデンサ、インダクター等)の値を変えるための制御信号を出力する。例えば、フィルタ回路600中のコンデンサとして、バリキャップが構成されており、そのバリキャップの静電容量を変える場合について説明する。この場合、素子制御部601は、回路パラメータP(t)中に示されるコンデンサの静電容量に値に従って、当該コンデンサに印加する電圧を生起する。そして、素子制御部601は、当該コンデンサにその電圧を印加する。このような構成によって、フィルタ部501の外部から回路パラメータP(t)を入力することが可能となり、これにより、当該コンデンサの静電容量を所望の値に可変することが可能となる。
フィルタ回路部600は、抵抗、コンデンサおよびインダクターとともに、さらに場合によってはオペアンプ等のゲインを持つ素子からなるローパスフィルタの電子回路を持つ。図6の例では、フィルタ回路部600は、抵抗R1,R2,コンデンサC1,C2およびオペアンプ602を備える。
フィルタ回路部600では、素子制御部601からの制御信号を入力し、その制御信号に応じて、フィルタ回路部中の対応する素子の値(抵抗値、静電容量等)を変更する。そして、フィルタ回路部600では、入力信号xを、変更後の値を持つ素子によってフィルタリング(濾波)し、そのフィルタリング後の信号を出力信号y(t)として出力する。
図6において、フィルタ回路部600中の電子回路は、バターワースフィルタの一種であるSallen-keyタイプのローパスフィルタである。
フィルタ回路部600中において、抵抗R1,R2の抵抗値、およびコンデンサC1,C2の静電容量は、電気的な信号(この実施形態では、制御信号)により可変となるようになっている。
Sallen-keyタイプのローパスフィルタにおいては、抵抗R1,R2の抵抗値、およびコンデンサC1,C2の静電容量は、下記式(7)〜(10)の関係を有する。ただし、式の簡単化のため、fc(t)はfcと表している。
上記式において、H: 通過帯域での回路ゲイン、fc: カットオフ周波数、m: コンデンサC1,C2の比(C2/C1)、α: 制動比(上記式(8)により、αはHとmで表される。)、を示す。
また、上記式において、R1,R2:抵抗R1,R2の各抵抗値、C1,C2:コンデンサC1,C2の各静電容量、を示す。
ここで、例えばfc,m,H,C1が与えられた場合、R1,R2,C2は、下記式(12)〜式(14)で表される。
ここで、仮に、m=1、H=1の場合、R1,R2,C2は、下記式(15)および式(16)で表される。
m=1、H=1の場合、式(15)および式(16)から、フィルタ回路部600中の電子部品の種類が減ることがわかる。これにより、濾波器1Aの生産時において同じ部品を多く購入することによるコスト削減が可能となるという効果を有する。
以上説明した濾波器1Aは、素子制御部601からの制御信号を入力し、その制御信号に応じて、フィルタ回路部中の対応する素子の値を変更するので、カットオフ周波数fcを時間的に変動させることができる。これにより、周波数が時間的に変動するような入力信号に対しても、第1実施形態の場合と同様に高周波ノイズを適切に除去できる。
1,1A 濾
100 重み係数算出部
101 遅延部
102 重み積算部
103 加算部
500 回路パラメータ計算部
501 フィルタ部
600 フィルタ回路部
601 素子制御部
602 オペアンプ

Claims (4)

  1. SS−OCTシステムに適用される濾波器であり、前記SS−OCTシステムの光源出力信号を周波数が周波数fで時間的に変化する入力信号として、その高周波成分を除去する濾波器であって、
    前記入力信号の時間的に変化する周波数の予測値である予測周波数が周波数fで周期的に変動する予測周波数として与えられたときの濾波器の重み係数を算出する重み係数算出部と、
    前記入力信号を、時間的に遅延させる遅延部と、
    前記遅延部に遅延される前記入力信号の各々に対して、前記各入力信号に対応する前記重み係数を乗じた信号を算出する積算部と、
    前記積算部の出力を加算して与えられる信号を出力信号として出力する加算部と
    を含み、
    前記予測周波数は、前記入力信号に関する時間と周波数との対応関係から得られ、
    前記重み係数算出部は、カットオフ周波数が前記予測周波数の1よりも大きな実数倍となるように、前記重み係数を算出し、
    前記積算部は、前記重み係数に応じて、前記入力信号の前記カットオフ周波数よりも高い周波成分を減衰するように、前記算出される信号を出力することを特徴とする濾波器。
  2. 前記濾波器は、前記予測周波数を (t)とすると、 (t)は、次式で表され、
    ここで、A,B,C,D,E,F,Gは定数であることを特徴とする請求項に記載の濾波器。
  3. 前記重み係数算出部は、重み係数をWkとすると、Wkを、次式により算出し、
    ここで、Nは前記積算部で入力信号に対して乗算する重み係数の数、MはM=floor((N-1)/2)、floor(ξ)はξ以下の最大の整数を表す関数、および、pは、時刻i−M時のカットオフ周波数をfci-Mとしかつ信号の予測周波数をfi-Mとしたときにp=fci-M/fi-Mで表される正の実数であり(ただし、pは1よりも大きい実数)、カットオフ周波数fci-Mは予測周波数fi-Mのp倍と設定され、mは、離散的な周波数の最小ステップをΔfとしたときにm=fi-M/Δfとなる整数を示すことを特徴とする請求項1または2に記載の濾波器。
  4. SS−OCTシステムに適用される濾波器であり、前記SS−OCTシステムの光源出力信号を周波数が周波数fで時間的に変化する入力信号として、その高周波成分を除去する濾波器であって、
    前記入力信号の高周波成分を除去して出力するフィルタ部と、
    前記入力信号の時間的に変化する周波数の予測値である予測周波数が周波数fで周期的に変動する予測周波数として与えられたときの前記フィルタ部内の素子のパラメータを計算する計算部とを含み、
    前記予測周波数は、前記入力信号に関する時間と周波数との対応関係から得られ、
    前記計算部は、カットオフ周波数が前記予測周波数の1よりも大きな実数倍となるように、前記素子のパラメータを算出し、
    前記フィルタ部は、前記パラメータに応じて値が変化した素子を用いて、前記入力信号の前記カットオフ周波数よりも高い周波成分を減衰することを特徴とする濾波器。
JP2013209284A 2013-10-04 2013-10-04 濾波器 Active JP6310222B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013209284A JP6310222B2 (ja) 2013-10-04 2013-10-04 濾波器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013209284A JP6310222B2 (ja) 2013-10-04 2013-10-04 濾波器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015073254A JP2015073254A (ja) 2015-04-16
JP6310222B2 true JP6310222B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=53015321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013209284A Active JP6310222B2 (ja) 2013-10-04 2013-10-04 濾波器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6310222B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7054457B2 (ja) 2019-01-31 2022-04-14 住友電装株式会社 ジョイントコネクタ及びバスバー

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2540931B2 (ja) * 1989-03-03 1996-10-09 国際電信電話株式会社 Psk信号復調方法
JPH05291883A (ja) * 1992-04-13 1993-11-05 Mitsubishi Electric Corp 適応型フィルタ
JP3771195B2 (ja) * 2002-05-17 2006-04-26 株式会社イシダ 重量測定用ノイズ除去装置および重量測定用ノイズ除去方法
JP2007142755A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Mitsumi Electric Co Ltd フィルタ調整方法及びフィルタ調整装置並びにフィルタ回路
JP4942755B2 (ja) * 2007-11-16 2012-05-30 三菱電機株式会社 音声信号処理装置及び方法
JP2010178138A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Alps Electric Co Ltd 周波数可変フィルタ回路の制御方法及び受信装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7054457B2 (ja) 2019-01-31 2022-04-14 住友電装株式会社 ジョイントコネクタ及びバスバー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015073254A (ja) 2015-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Maundy et al. On the practical realization of higher-order filters with fractional stepping
Piskorowski Suppressing harmonic powerline interference using multiple-notch filtering methods with improved transient behavior
US20120245901A1 (en) Finite Impulse Response Filter For Producing Outputs Having Different Phases
Singh et al. Analysis of digital IIR filter with Labview
CN108011615B (zh) 一种信号处理的方法和装置
JP6310222B2 (ja) 濾波器
CN109997340B (zh) 用于样本流的采样率转换的方法和设备
Marathe et al. Design of fractional notch filter with asymmetric slopes and large values of notch magnitude
Bakshi et al. Designand comparison between IIR butterwoth and chebyshev digital filters using matlab
EP3699610B1 (en) Capacitance-to-voltage interface circuit
Ferreira et al. Enhancement of the comb filtering selectivity using iterative moving average for periodic waveform and harmonic elimination
Singhal Filter design: Analysis and review
Turulin et al. Analysis of controlled digital recursive high-pass filters structures with infinite non-negative impulse response
CN107592088B (zh) 一阶微分器及一阶微分器的优化方法
Khanna et al. Design and analysis of higher order fractional step Butterworth filters
Phuoc Variable IIR digital band-pass and band-stop filters
Reddy et al. Comparison of FIR and IIR Filters using ECG Signal with Different Sampling Frequencies
RU2453988C1 (ru) Устройство вычитания частот
Sheikh et al. Efficient wide-band FIR LTI systems derived via multi-rate techniques and sparse bandpass filters
Freeborn et al. Second order approximation of the fractional laplacian operator for equal-ripple response
Makkena et al. Nonlinear sequence transformation-based continuous-time wavelet filter approximation
Bošković et al. Analysis of the Band-pass and Notch filter with dynamic damping of fractional order including discrete models
RU2530703C1 (ru) Фильтр нижних частот
Serov et al. Applying a Moving Average Filter to Reduce the Frequency Measurement Error for the Case Applying by the Zero Crossing Technique
Piskorowski A new concept of phase-compensated continuous-time Chebyshev filters

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170425

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6310222

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150