JP6309587B2 - 燃料電池セル - Google Patents
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Description
図3に示すように、燃料マニホールド200は、燃料ガスを各燃料電池セル301に分配するように構成されている。燃料マニホールド200は、中空状であり、内部空間を有している。燃料マニホールド200の内部空間には、導入管201を介して燃料ガスが供給される。燃料マニホールド200は、互いに間隔をあけて並ぶ複数の貫通孔202を有している。各貫通孔202は、燃料マニホールド200の天板203に形成されている。各貫通孔202は、燃料マニホールド200の内部空間と外部とを連通する。
図2に示すように、各燃料電池セル301は、燃料マニホールド200から延びている。詳細には、各燃料電池セル301は、燃料マニホールド200の天板203から上方(x軸方向)に延びている。すなわち、各燃料電池セル301の長手方向(x軸方向)は、上方に延びている。図4及び図5に示すように、燃料電池セル301は、複数の発電素子部10と、支持基板20と、複数のインターコネクタ31を備えている。
支持基板20は、支持基板20の長手方向(x軸方向)に沿って延びる複数のガス流路21を内部に有している。各ガス流路21は、互いに実質的に平行に延びている。図5に示すように、支持基板20は、第1主面22と、複数の凹部23と、を有している。なお、支持基板20は、第1主面22の反対側にも主面を有しているが、その主面、およびその主面上の基本的な構成は第1主面22側のそれと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
各発電素子部10は、支持基板20に支持されている。各発電素子部10は、支持基板20の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、本実施形態に係る燃料電池セル301は、いわゆる横縞型の燃料電池セルである。長手方向に隣り合う発電素子部10は、インターコネクタ31によって互いに電気的に接続されている。
燃料極4は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。燃料極4は、燃料極集電部41(内側電極集電部の一例)と燃料極活性部42(内側電極活性部の一例)とを有する。
燃料極集電部41は、凹部23内に配置されている。詳細には、燃料極集電部41は、凹部23内に充填されており、凹部23と同様の外形を有する。各燃料極集電部41は、第2主面411を有している。第2主面411は、第1主面22と実質的に同一面上にある。すなわち、支持基板20の第1主面22と、各燃料極集電部41の第2主面411とによって、一つの平面が構成されている。なお、第2主面411は、第1主面22と完全に同一面上になくてもよい。例えば、第1主面22と第2主面411との間に、20μm以下程度の段差があってもよい。第2主面411は平坦面を構成しており、第2主面411上には凹部は形成されていない。
燃料極活性部42は、酸素イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。燃料極活性部42は、燃料極集電部41よりも酸素イオン伝導性を有する物質の含有率が大きい。詳細には、燃料極活性部42における、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合は、燃料極集電部41における、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きい。
電解質5は、燃料極4上を覆うように配置されている。詳細には、電解質5は、あるインターコネクタ31から他のインターコネクタ31まで支持基板20の長手方向(x軸方向)に延びている。支持基板20の長手方向において、電解質5とインターコネクタ31とが交互に配置されている。
反応防止膜7は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜7は、電解質5と空気極活性部61との間に配置されている。反応防止膜7は、電解質5内のYSZと空気極活性部61内のSrとが反応して電解質5と空気極活性部61との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。反応防止膜7は、電解質5と空気極集電部62との間にも配置されている。反応防止膜7は、例えば、GDC=(Ce,Gd)O2(ガドリニウムドープセリア)から構成され得る。反応防止膜7の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。なお、反応防止膜7は、電解質5と空気極活性部61との間に配置されていればよく、電解質5と空気極集電部62との間には配置されていなくてもよい。
空気極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極6は、電解質5を介して、燃料極4と反対側に配置されている。空気極6は、空気極活性部61と空気極集電部62とを有している。
空気極活性部61は、反応防止膜7上に配置されている。空気極活性部61は、酸素イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。空気極活性部61は、空気極集電部62よりも酸素イオン伝導性を有する物質の含有率が大きい。詳細には、空気極活性部61おける、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合は、空気極集電部62における、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きい。
空気極集電部62は、空気極活性部61上に配置されている。また、空気極集電部62は、空気極活性部61から、隣の発電素子部10に向かって延びている。空気極集電部62は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極集電部62は、空気極活性部61よりも高い電子伝導性を有していることが好ましい。空気極集電部62は、酸素イオン伝導性を有していてもよいし、有していなくてもよい。
インターコネクタ31は、支持基板20の長手方向(x軸方向)において隣り合う発電素子部10を電気的に接続するように構成されている。詳細には、インターコネクタ31は、一方の発電素子部10の燃料極集電部41と、他方の発電素子部10の空気極集電部62とを電気的に接続している。
以上のように構成された燃料電池セル301は、隣り合う燃料電池セル301と、集電部材302によって電気的に接続されている。図2に示すように、集電部材302は、一対の燃料電池セル301間に配置されている。そして、集電部材302は、厚さ方向(z軸方向)において隣り合う燃料電池セル301同士を電気的に接続するよう、導電性を有している。
図2に示すように、燃料電池セル301は、表裏間接続部材303を有している。表裏間接続部材303は、支持基板20の一方面においてガス排出側に配置された発電素子部10と、支持基板20の他方面においてガス排出側に配置された発電素子部10とを、電気的に接続している。表裏間接続部材303は、例えば、上述した空気極集電部62において説明した材料によって形成することができる。
以上のように構成された燃料電池スタック100は、次のようにして発電する。燃料マニホールド200を介して各燃料電池セル301のガス流路21内に燃料ガス(水素ガス等)を流すとともに、支持基板20の両面を酸素を含むガス(空気等)に曝す。
(1/2)・O2+2e−→O2 − …(1)
H2+O2 −→H2O+2e− …(2)
発電状態においては、電流は、図9において矢印で示すように流れる。インターコネクタ31、及び発電素子部10において、電流は厚さ方向に流れる。
次に、上述したように構成された燃料電池セルの製造方法について説明する。図10から図16において、各部材の符号の末尾の「g」は、その部材が焼成前であることを示している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、支持基板20は平板状であったが、円筒状であってもよい。すなわち、燃料電池セル301は、円筒型であってもよい。
上記実施形態の発電素子部10では、燃料極4が内側電極となり、空気極6が外側電極となっていたが、発電素子部10の構成はこれに限定されない。例えば、空気極6を内側電極とし、燃料極4を外側電極としてもよい。この場合、支持基板20の凹部23内には、空気極集電部62が形成される。
図17に示すように、インターコネクタ31は、インターコネクタ本体部311と、中間部312とを有していてもよい。中間部312は、インターコネクタ本体部311と燃料極集電部41との間に配置されている。すなわち、中間部312は、燃料極集電部41の第2主面411上に配置されており、インターコネクタ本体部311は、中間部312上に配置されている。
図18に示すように、燃料極集電部41は、凸部412を有していてもよい。凸部412は、支持基板20に向かって突出する。凸部412は、例えば、環状であって、燃料極集電部41の外周部に沿って形成されている。なお、凸部412は、環状でなくてもよい。凸部412の高さHは、例えば、10μm以上とすることが好ましく、50μm以上とすることがより好ましい。
41 :燃料極集電部
411 :第2主面
412 :凸部
42 :燃料極活性部
5 :電解質
6 :空気極
61 :空気極活性部
62 :空気極集電部
10 :発電素子部
20 :支持基板
22 :第1主面
23 :凹部
31 :インターコネクタ
311 :インターコネクタ本体部
312 :中間部
100 :燃料電池スタック
301 :燃料電池セル
Claims (5)
- 第1主面、及び前記第1主面に形成される凹部、を有する支持基板と、
内側電極、電解質、及び外側電極を有し、前記支持基板に支持される発電素子部と、
インターコネクタと、
を備え、
前記内側電極は、
第2主面を有し、前記凹部内に配置される内側電極集電部と、
前記内側電極集電部の第2主面上に配置される内側電極活性部と、
を有し、
前記インターコネクタは、前記第2主面上に配置される、
燃料電池セル。 - 前記インターコネクタは、
インターコネクタ本体部と、
前記インターコネクタ本体部と前記内側電極集電部との間に配置され、前記インターコネクタ本体部よりも電子伝導率が高い中間部と、
を有する、
請求項1に記載の燃料電池セル。 - 前記内側電極は、燃料極であり、
前記外側電極は、空気極である、
請求項1または2に記載の燃料電池セル。 - 前記内側電極活性部の端縁は、前記第2主面内において、前記内側電極集電部の端縁よりも内側に配置される、
請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池セル。 - 前記内側電極集電部は、前記支持基板に向かって突出する凸部を有する、
請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池セル。
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