JP6307849B2 - シュリンクラベル装着方法及びその装着装置 - Google Patents
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Description
そして、シュリンクラベル11は、上側部分の収縮率が下側部分の収縮率より大きくなり、上方に位置ズレを起こした状態で装着され、また、シュリンクラベル11の収縮率が高くなると、収縮ムラが発生し易くなる。
このため、位置ズレや収縮ムラを防止することを目的として、様々な技術が提案されている。
すなわち、熱風が両側から当たるために、あるいは、搬送されるときに風を切るために、当たる熱風の熱量の違いから、シュリンクラベル11の折り目111が低温部となり、折り目111の脇の部分(近傍部分)が高温部となる。そして、高温部から収縮が開始するために、折り目111の近傍部分と折り目111に収縮率の差が生じ、収縮ムラが発生する場合があった。また、この収縮ムラによって、収縮率が大きい部分は、収縮率が小さい部分より印刷濃度が濃くなり「色ムラ」、或いは印刷模様の歪みを生じる虞がある。
すなわち、両側からシュリンクラベル11を全体的に加熱した場合、上部収縮量が大きいためにシュリンクラベル11が上部に引き込まれ、ボトル10の底部(特に接地部付近)にシュリンクラベル11がなくなり、ラベル位置ズレとなる。
前記載置部材を加熱する下部用加熱手段と、前記下部が加熱されたシュリンクラベルを全体的に加熱する全体加熱手段とを備える構成としてある。
図1、2において、本実施形態のシュリンクラベル装着装置1は、被装着体としてのボトル10に被嵌されたシュリンクラベル11を、加熱収縮させて、ボトル10に装着する装置であり、下部用加熱手段2、全体加熱手段3、及び、搬送手段としての搬送コンベア33などを備えた構成としてある。
なお、本実施形態では、被装着体を樹脂製のボトル10としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、ガラスビンや金属缶等であってもよい。
下部用加熱手段2は、シュリンクラベル11の下部を加熱する手段であり、本実施形態では、コンベア用ヒータ21及び送風機22などを有している。このコンベア用ヒータ21は、搬送コンベア33の上流側かつ下側の部分の下方に設けられており、また、送風機22は、コンベア用ヒータ21に対して下方から上方に向けて送風する。これにより、下部用加熱手段2は、後述する搬送コンベア33のコンベアプレートに熱風を吹き付け、該コンベアプレートを加熱する。
また、本実施形態の下部用加熱手段2は、熱風を吹き付けてコンベアプレートを加熱する構成としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、加熱したローラをコンベアプレートに押し当てて加熱したり、高周波誘導加熱を利用してコンベアプレートを加熱してもよい。後述するように、コンベアプレート(載置部材)が熱源となって、シュリンクラベル11の下部を静的に加熱するようになっていれば、具体的な構成は特に問わない。
全体加熱手段3は、後述するように、下部が加熱されたシュリンクラベル11を全体的に加熱する手段としてあり、本実施形態では、仮収縮区間及び本収縮区間にて加熱する構成としてある。
すなわち、全体加熱手段3は、仮収縮区間に、筐体310、ヒータ311、ブロア312、及び、チャンバ313などを有している。筐体310は、ほぼ直方体形状であり、内部に二つのチャンバ313を収容しており、また、底板の中央部が切り欠かれており、この切り欠かれた位置に搬送コンベア33が設けられている。
このようにすると、吹出し口324から吹き出された熱風を、強制的に回収して循環させることができるので、エネルギー効率を向上させることができる。
また、筐体310、320は、ボトル10が通る入口及び出口を有しており、例えば、筐体310と筐体320との間に、ボトル10が通過するときだけ開く仕切り板(図示せず)を設けてもよい。
なお、全体加熱手段3は、下部が加熱されたシュリンクラベル11を全体的に加熱できる構成であればよく、上述した構成に限定されるものではない。
搬送コンベア33は、多数の樹脂製のコンベアプレート(図示せず)を有しており、該コンベアプレートは、ほぼ平板形状であり、チェーン(図示せず)のリンク間に設けられている。なお、コンベアプレートの材質は、樹脂に限定されるものではなく、たとえば、金属などであってもよい。
また、搬送コンベア33は、筐体310より上流側に突き出ており、この突き出た部分によって、ボトル10及びシュリンクラベル11が搬送される際、シュリンクラベル11の下部が後述するように加熱される。
なお、本実施形態では、載置部材を有する搬送手段を、コンベアプレートを有する搬送コンベア33としてあるが、この構成に限定されるものではない。
また、コンベアプレートによるシュリンクラベル11の下部の加熱は、筐体310のほぼ直前で行われるが、この構成に限定されるものではない。
なお、上記の数値限定の理由は、40℃未満であると、収縮が不十分となる場合があるからであり、また、120℃を超えると、収縮し過ぎる場合があるからである。
このボトル10は、横断面形状が一定でない異形ボトルとしてあり、本実施形態では、図3に示すように、胴中央部の最大直径φD0より接地部の直径φD1が小さく、このφD1より胴上部の直径φD2が小さい形状としてある。
なお、ボトル10の形状は、上記に限定されるものではなく、たとえば、偏芯した形状などであってもよい。
また、シュリンクラベル11は、フルラベル(口部下から接地部までのラベル)としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、ハーフラベル(高さがフルラベルの約半分のシュリンクラベル)であっても最大径部とその下の小径部があれば、本発明による効果を得ることができる。
本実施形態のシュリンクラベル装着方法は、被装着体のボトル10に被嵌されたシュリンクラベル11を、加熱収縮させて、ボトル10に装着する方法であり、シュリンクラベル11の下部を加熱する下部加熱工程と、下部が加熱されたシュリンクラベル11を全体的に加熱する全体加熱工程とを有している。
なお、本実施形態のシュリンクラベル装着方法は、上述したシュリンクラベル装着装置1によって実施される。
次に、ボトル10及びシュリンクラベル11は、搬送コンベア330から搬送コンベア33に移動し、搬送コンベア33によって搬送される。この際、ボトル10及びシュリンクラベル11は、搬送コンベア33の加熱されたコンベアプレート上に載置された状態で搬送される。すなわち、図3に示すように、ボトル10の底部は、コンベアプレートの上面に接しており、また、コンベアプレートに載置された直後のシュリンクラベル11の下部(図3において、点線で示している部分)は、ほぼ真っ直ぐ下方に延びており、下端がコンベアプレートの上面に接し、或いは近傍に位置している。そして、加熱されたコンベアプレートが熱源となって、シュリンクラベル11の下部を静的に加熱する。なお、「静的に加熱」とは、シュリンクラベル11に強制的に熱風や蒸気などを吹き付けることなく、熱源(コンベアプレート)からの熱伝導や輻射熱によって、シュリンクラベル11の下部を加熱することをいう。
なお、図3の実線で示すシュリンクラベル11の収縮状態は、一例であり、コンベアプレートの温度やコンベアプレートに載置されてから仮収縮区間に入るまでの時間などによって、適宜、設定される。
次に、ボトル10及びシュリンクラベル11は、仮収縮区間に入り、シュリンクラベル11は、吹出し口314から吹き出る熱風によってほぼ全体的に加熱されて収縮し、例えば図3の二点鎖線で示すように収縮する。この際、シュリンクラベル11の下端は、コンベアプレートに接しつつ、ボトル10にも接触する。これにより、例えば図4に示すように、シュリンクラベル11の下端がボトル10の下端より上方に位置するといった不具合を確実に防止し、ボトル10の接地部直上にシュリンクラベル11を装着することができ、加飾性を向上させることができる。
なお、図3の二点鎖線で示すシュリンクラベル11の収縮状態は、一例であり、吹出し口314から吹き出る熱風の温度などによって、適宜、設定される。
なお、図3の破線で示すシュリンクラベル11の収縮状態は、一例であり、吹出し口324から吹き出る熱風の温度などによって、適宜、設定される。
ここで、収縮率α(%)は、下記の式(1)で表される。
収縮率α(%)= (L0−L1)/L0×100 式(1)
L0 :加熱前の周長
L1 :加熱後の周長
このようにシュリンクラベル11の加熱収縮を行うと、上述した本発明の効果を顕著に得ることができる。
また、上記の数値限定の理由は、5%未満であると、ボトル最大径部におけるシュリンクラベルの一般的な収縮率(約5%未満)とほぼ同じとなり、収縮率が小さすぎてコンベアプレートで事前に加熱する効果が十分発揮できなくなるからであり、また、70%を超えると、コンベアプレートで事前に加熱するのに長時間を要すること、及びラベル下端が内側に折り込まれる虞があるからである。
最後に、シュリンクラベル11が装着されたボトル10は、本収縮区間から出て、次工程へと移動する。
2 下部用加熱手段
3 全体加熱手段
10 ボトル
11 シュリンクラベル
21 コンベア用ヒータ
22 送風機
33 搬送コンベア
34 ボトル固定用コンベア
111 折り目
310、320 筐体
311、321 ヒータ
312 322 ブロア
313 323 チャンバ
314 324 吹出し口
325 バキュームボックス
326 バキュームブロア
330 搬送コンベア
Claims (8)
- 最大径部とその下の小径部とを有するボトルに被嵌された両端が開口した筒状のシュリンクラベルを、加熱収縮させて、前記ボトルに装着するシュリンクラベル装着方法において、
前記ボトルを加熱された載置部材に載置させ、前記ボトルの底部が前記載置部材の上面に接し、かつ前記ボトルに被嵌された前記シュリンクラベルの下端が前記載置部材の前記上面に接する、或いは前記上面の近傍に位置することで、前記シュリンクラベルの下部を、加熱された前記載置部材によって前記シュリンクラベルの下端側から静的に加熱して収縮させる下部加熱工程と、
前記下部加熱工程後に前記シュリンクラベルを全体的に加熱する全体加熱工程と
を有することを特徴とするシュリンクラベル装着方法。 - 前記載置部材を、40℃以上120℃以下に加熱することを特徴とする請求項1に記載のシュリンクラベル装着方法。
- 前記シュリンクラベルの下部の収縮率が、5〜70%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシュリンクラベル装着方法。
- 前記シュリンクラベルが、側面に対向する少なくとも一対の折り目を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のシュリンクラベル装着方法。
- 前記全体加熱工程の際、前記ボトルをの上部を下方に押さえることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシュリンクラベル装着方法。
- 最大径部とその下の小径部とを有するボトルに被嵌された両端が開口した筒状のシュリンクラベルを、加熱収縮させて、前記ボトルに装着するシュリンクラベル装着装置において、
前記ボトルが載置される載置部材を有する搬送手段であって、前記載置部材の上面に前記ボトルの底部が接するように載置された前記ボトルに、前記シュリンクラベルの下端が前記載置部材の前記上面に接し、或いは前記上面の近傍に位置するように被嵌されている前記シュリンクラベルの下部を前記下端側から静的に加熱して収縮させる載置部材を有する搬送手段と、
前記載置部材を加熱する下部用加熱手段と、
前記下部が加熱されたシュリンクラベルを全体的に加熱する全体加熱手段と
を備えることを特徴とするシュリンクラベル装着装置。 - 前記載置部材がコンベアプレートであり、前記下部用加熱手段が前記コンベアプレートを40℃以上120℃以下に加熱することを特徴とする請求項6に記載のシュリンクラベル装着装置。
- 前記全体加熱手段は、前記ボトルの上部を下方に押さえるボトル固定用コンベアを備えることを特徴とする請求項6又は7に記載のシュリンクラベル装着装置。
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