JP6304683B2 - 標的タンパク質の細胞内導入剤及び標的タンパク質の細胞内導入方法 - Google Patents

標的タンパク質の細胞内導入剤及び標的タンパク質の細胞内導入方法 Download PDF

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Description

本発明は、標的タンパク質の細胞内導入剤、当該細胞内導入剤をコードする核酸及び標的タンパク質の細胞内導入方法に関する。
タンパク質は、酵素反応やシグナル伝達、遺伝子発現の調整等の細胞の機能制御に重要な役割を果たしている。このため、細胞内へのタンパク質導入技術の開発が求められている。
例えば、非特許文献1には、ポリエチレンイミンを用いてタンパク質を細胞内に導入したことが記載されている。
一方、バクテリオファージT4由来の針タンパク質は、宿主である大腸菌の細胞膜を透過することが知られている(例えば、非特許文献2を参照)。
Futami J, et al., J. Biosci. Bioeng., 99, 95-103, 2005 N. Yokoi et al., Small, 6, 1873-1879, 2010
しかしながら、従来の標的タンパク質の細胞内導入技術では、細胞に対する毒性が高い場合があった。また、細胞内への標的タンパク質の導入効率が十分でない場合があった。また、標的タンパク質の細胞内導入後に、担体から標的タンパク質を放出させることが困難である場合があった。
そこで、本発明は、細胞に対する毒性が低く、細胞内への標的タンパク質の導入効率が高く、標的タンパク質の細胞内導入後に、担体(細胞内導入剤)からの標的タンパク質の放出が容易な、標的タンパク質の細胞内導入剤を提供することを目的とする。本発明はまた、当該細胞内導入剤をコードする核酸及び当該細胞内導入剤を用いた標的タンパク質の細胞内導入方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
[i]以下の(a)又は(b)のアミノ酸配列からなるポリペプチドからなる標的タンパク質の細胞内導入剤。
(a)下記式(1):
−Y−Z …(1)
(式中、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2〜5のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、Zは配列番号6〜9のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数である。)のアミノ酸配列、
(b)前記(a)のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ下記式(2):
[(X’−Y’−Z’) …(2)
(式中、X’、Y’、Z’は、それぞれ、前記式(1)のX、Y、Zで示されるアミノ酸配列において、0個以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を示す。)で示されるポリペプチド複合体が細胞内移行活性を有する、アミノ酸配列。
[ii]以下の(c)又は(d)のポリペプチド複合体からなる標的タンパク質の細胞内導入剤。
(c)下記式(3):
[(X−Y−Z) …(3)
(式中、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2〜5のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、Zは配列番号6〜9のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数である。)で示されるポリペプチド複合体、
(d)前記(c)のポリペプチド複合体において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加され、かつ細胞内移行活性を有するポリペプチド複合体。
[iii]以下の(e)又は(f)のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする核酸。
(e)下記式(1):
−Y−Z …(1)
(式中、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2〜5のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、Zは配列番号6〜9のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数である。)のアミノ酸配列、
(f)前記(e)のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ下記式(2):
[(X’−Y’−Z’) …(2)
(式中、X’、Y’、Z’は、それぞれ、前記式(1)のX、Y、Zで示されるアミノ酸配列において、0個以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を示す。)で示されるポリペプチド複合体が細胞内移行活性を有する、アミノ酸配列。
[iv]以下の(g)又は(h)のアミノ酸配列からなるポリペプチドからなる標的タンパク質の細胞内導入剤。
(g)下記式(4):
−X−Y−Z−V …(4)
(式中、W及びVは、標的タンパク質のアミノ酸配列を示し、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2〜5のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、Zは配列番号6〜9のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数であり、A及びBは0又は1の整数であり、かつA及びBが同時に0になることはない。)のアミノ酸配列、
(h)前記(g)のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ下記式(5):
[(W−X’−Y’−Z’−V …(5)
(式中、W及びVは、標的タンパク質のアミノ酸配列を示し、X’、Y’、Z’は、それぞれ、前記式(4)のX、Y、Zで示されるアミノ酸配列において、0個以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を示し、A及びBは0又は1の整数であり、かつA及びBが同時に0になることはない。)で示されるポリペプチド複合体が細胞内移行活性を有する、アミノ酸配列。
[v]以下の(i)又は(j)の融合タンパク質複合体からなる標的タンパク質の細胞内導入剤。
(i)下記式(6):
[(W−X−Y−Z−V …(6)
(式中、W及びVは、標的タンパク質のアミノ酸配列を示し、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2〜5のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、Zは配列番号6〜9のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数であり、A及びBは0又は1の整数であり、かつA及びBが同時に0になることはない。)で示される融合タンパク質複合体、
(j)前記式(6)のX−Y−Zで示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された融合タンパク質複合体であって、かつ細胞内移行活性を有する融合タンパク質複合体。
[vi]前記標的タンパク質が、分子量30kDa以下のタンパク質である、[iv]又は[v]に記載の標的タンパク質の細胞内導入剤。
[vii][iv]〜[vi]のいずれか一項に記載の標的タンパク質の細胞内導入剤を対象細胞に接触させる工程を含む、標的タンパク質の細胞内導入方法。
本発明によれば、細胞に対する毒性が低く、細胞内への標的タンパク質の導入効率が高く、標的タンパク質の細胞内導入後に、担体(細胞内導入剤)からの標的タンパク質の放出が容易な、標的タンパク質の細胞内導入剤を提供することができる。本発明はまた、当該細胞内導入剤をコードする核酸及び当該細胞内導入剤を用いた標的タンパク質の細胞内導入方法を提供することができる。
図1は、GFP−gp5fの超遠心分析の結果を示す。 図2は、[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体を導入したHeLa細胞の蛍光顕微鏡写真を示す。「N」はHoechst 33342で染色した核を示し、「G」はGFPの蛍光を示す。 図3は、実験例2の結果を示すグラフである。(a)は、[(GFP−gp5f)]のみをゲル濾過解析した結果を示し、(b)は[(GFP−gp5f)]をHeLa細胞に導入してから24時間後の解析結果を示し、(c)は[(GFP−gp5f)]をHeLa細胞に導入してから48時間後の解析結果を示し、(d)はHeLa細胞のみの解析結果を示す。 図4(A)は、マウス胎児の顕微鏡写真(明視野観察)であり、(B)は、マウス胎児の顕微鏡写真(GFPの蛍光観察)であり、(C)は、DAPIで染色したマウス脳の組織切片の顕微鏡写真(蛍光観察)であり、(D)は、マウス脳の組織切片の顕微鏡写真(GFPの蛍光観察)である。 図5は、実施例2の結果を示す原子間力顕微鏡(AFM)観察画像である。(a)はnが1である細胞内導入剤のAFM観察画像であり、(b)はnが5である細胞内導入剤のAFM観察画像であり、(c)はnが8である細胞内導入剤のAFM観察画像である。
《標的タンパク質の細胞内導入剤》
バクテリオファージは、細菌や動物細胞に、核酸とともに必要なタンパク質を注入する。本発明の標的タンパク質の細胞内導入剤は、バクテリオファージが核酸やタンパク質を細胞に導入する機構を応用したものである。
1実施形態に係る標的タンパク質の細胞内導入剤は、下記式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドからなる。
−Y−Z …(1)
式(1)中、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2〜5のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、Zは配列番号6〜9のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数である。
式(1)で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドは、バクテリオファージの尾(Tail)の針部分(細胞内導入部)に基づいて設計されたものである。このポリペプチドは、後述するように安定な6量体を形成する。この6量体は、細胞にダメージを与えることなく細胞膜を貫通することができる。さらに、この6量体は、100℃の温度環境下、pH2〜11の環境下、有機溶媒を50〜70容量%含む溶媒中等の環境下でも非常に安定である。
式(1)中、XはバクテリオファージT4の三重らせんβヘリックスの部分のアミノ酸配列であり、この配列を繰り返すことにより、式(1)で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドの長さを調節することができる。ポリペプチドが長くなると、その分修飾可能な領域を増加させることができ、例えば金属錯体や蛍光色素等の追加的な機能を付加することが可能になる。Xのアミノ酸配列としては、配列番号1のアミノ酸配列が挙げられる。配列番号1のアミノ酸配列をコードする塩基配列を配列番号11に示す。
式(1)中、Xにおけるnは繰り返しの数を示す。例えば、n=2の場合、式(1)のアミノ酸配列は「X−X−Y−Z」のアミノ酸配列を意味する。
式(1)中、Yはバクテリオファージのニードル蛋白質のC末端部分のアミノ酸配列である。Yに使用可能なアミノ酸配列としては、例えば、バクテリオファージT4のgp5のアミノ酸配列、バクテリオファージP2のgpVのアミノ酸配列、バクテリオファージMuのgp45のアミノ酸配列、バクテリオファージφ92のgp138のアミノ酸配列が挙げられる。より具体的には、バクテリオファージT4のgp5のアミノ酸配列として配列番号2のアミノ酸配列が、バクテリオファージP2のgpVのアミノ酸配列として配列番号3のアミノ酸配列が、バクテリオファージMuのgp45のアミノ酸配列として配列番号4のアミノ酸配列が、バクテリオファージφ92のgp138のアミノ酸配列として配列番号5のアミノ酸配列が挙げられる。配列番号2〜5のアミノ酸配列をコードする塩基配列をそれぞれ配列番号12〜15に示す。
式(1)中、ZはバクテリオファージT4のfoldonと呼ばれる領域のアミノ酸配列、又は、バクテリオファージP2若しくはバクテリオファージMu若しくはバクテリオファージφ92のtipと呼ばれる領域のアミノ酸配列である。
foldon又はtipは、バクテリオファージのフィブリチンと呼ばれる構造体の3量体化を促進する領域である。foldon又はtipのアミノ酸配列を有することにより、式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドは、3量体化して安定化すると考えられる。
バクテリオファージT4のfoldonのアミノ酸配列を配列番号6に、foldonをコードする塩基配列を配列番号16に示す。バクテリオファージP2のtipのアミノ酸配列を配列番号7に、バクテリオファージP2のtipをコードする塩基配列を配列番号17に示す。バクテリオファージMuのtipのアミノ酸配列を配列番号8に、バクテリオファージMuのtipをコードする塩基配列を配列番号18に示す。バクテリオファージφ92のtipのアミノ酸配列を配列番号9に、バクテリオファージφ92のtipをコードする塩基配列を配列番号19に示す。
式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドは、目的とする活性、すなわち、後述する6量体を形成した場合に、細胞内移行活性、すなわち、細胞膜を通過して細胞内に移行する活性を有している限り、変異を有していてもよい。例えば、式(1)で示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であってもよい。ここで、1若しくは数個とは、1〜15個、好ましくは1〜10個、より好ましくは1〜5個を意味する。ここで、上記6量体はホモ6量体であってもヘテロ6量体であってもよい。
1実施形態において、本発明は、式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする核酸を提供する。式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドは、これをコードする核酸を遺伝子組換え技術により連結し、大腸菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞等の宿主細胞内で、あるいは大腸菌抽出液、ウサギ網状赤血球抽出液、小麦胚芽抽出液等の無細胞発現系で発現させることにより製造することができる。ここで、発現後に精製を容易にするために、ポリペプチドのN末端側又はC末端側にヒスチジンタグ、GSTタグ、FLAGタグ等のペプチド鎖を付加してもよい。
《6量体》
式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドは、その構造特性に基づいて、自発的に3量体化する。さらにこの3量体2分子がN末端側で会合して6量体を形成する。ここで、式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドが形成した3量体を、式(7):
(X−Y−Z) …(7)
のように示し、この3量体2分子がN末端側で会合して形成した6量体を式(3):
[(X−Y−Z)] …(3)
のように示す。上述したように、式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドは変異を有していてもよい。また、上記の6量体はホモ6量体であってもヘテロ6量体であってもよい。以下の実施例で示すように、式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドを発現させると、このポリペプチドは自然に自己会合して上記式(3)で示される6量体を形成する。この6量体のポリペプチド複合体は、細胞内移行活性、すなわち、細胞膜を通過して細胞内に移行する活性を有する。このため、このポリペプチド複合体に標的タンパク質を結合させることにより、標的タンパク質を対象細胞の細胞内に導入することが可能となる。
1実施形態において、標的タンパク質の細胞内導入剤は、上記式(3)で示されるポリペプチド複合体からなる。
《標的タンパク質の細胞内導入剤への結合》
1実施形態において、細胞内導入剤への標的タンパク質の結合は、遺伝子組み換えにより、上述した式(1)のアミノ酸配列からなるポリペプチドと標的タンパク質との融合タンパク質をコードする核酸を作製して発現させることによって行うことができる。ここで、核酸としては、上記の融合タンパク質を発現させることができる限り、使用する発現系に応じてDNAであってもRNAであってもよい。
標的タンパク質としては、分子量30kDa以下のタンパク質;GFP(緑色蛍光タンパク質)、YFP(黄色蛍光タンパク質)、BFP(青色蛍光タンパク質)、CFP(シアン蛍光タンパク質)等の蛍光タンパク質;Ascl1、Atoh1等の転写因子タンパク質が挙げられる。
標的タンパク質は、細胞内導入剤のN末端に結合してもC末端に結合してもよい。また、N末端とC末端の両方に結合してもよく、N末端とC末端の両方に、それぞれ異なる標的タンパク質を結合してもよい。細胞導入剤と標的タンパク質は、リンカーを介して結合してもよい。リンカーとしては、例えばアミノ酸配列「SSVPP」、「DVED」等からなるリンカーが挙げられる。
例えば、標的タンパク質が結合した細胞内導入剤のアミノ酸配列は、下記式(4)で示されるものであってよい。
−X−Y−Z−V …(4)
式(4)中、X−Y−Zで示される部分については、上述した通りである。式(4)中、Wは細胞内導入剤のN末端側に結合された標的タンパク質のアミノ酸配列を示し、Vは細胞内導入剤のC末端側に結合された標的タンパク質のアミノ酸配列を示す。式(4)において、A及びBは0又は1の整数であり、かつA及びBが同時に0になることはない。すなわち、少なくとも細胞内導入剤のN末端側とC末端側のいずれか一方には標的タンパク質のアミノ酸配列が結合されている。
1実施形態において、標的タンパク質の細胞内導入剤は、上記式(4)のアミノ酸配列からなるポリペプチドからなる。
式(4)のアミノ酸配列をコードする核酸は、例えば、大腸菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞等の宿主細胞内で、あるいは大腸菌抽出液、ウサギ網状赤血球抽出液、小麦胚芽抽出液等の無細胞発現系で発現させることができる。式(4)のアミノ酸配列をコードする核酸の発現用ベクターとしては、各発現系に応じたものを用いることができ、例えば大腸菌発現用のpET、酵母発現用のpAUR、昆虫細胞発現用のpIEx−1、動物細胞発現用のpBApo−CMV、小麦胚芽抽出液発現用のpF3A等が挙げられる。ここで、発現後に精製を容易にするために、ポリペプチドのN末端側又はC末端側にヒスチジンタグ、GSTタグ、FLAGタグ等のペプチド鎖を付加してもよい。
標的タンパク質が結合した細胞内導入剤である融合タンパク質は、上述したいずれかの発現系で発現させると、自然に自己会合して、下記式(6)で示される6量体を形成する。式(6)中、W−X−Y−Z−Vで示される部分については上述した通りである。この融合タンパク質の複合体を、対象細胞への標的タンパク質の導入に使用することができる。
[(W−X−Y−Z−V …(6)
1実施形態において、標的タンパク質の細胞内導入剤は、上記式(6)で示される融合タンパク質の複合体からなる。
1実施形態において、細胞内導入剤への標的タンパク質の結合は、化学修飾により行ってもよい。例えば、細胞内導入剤上のリシン残基又はシステイン残基と、標的タンパク質上のリシン残基又はシステイン残基とを、スクシンイミド基又はマレイミド基を有するリンカーによって連結する等の方法により、標的タンパク質を化学修飾で細胞内導入剤に結合させることができる。
《標的タンパク質の細胞内導入方法》
1実施形態において、標的タンパク質の細胞内導入方法は、標的タンパク質が結合した細胞内導入剤である、上記式(6)で示される融合タンパク質の複合体を、対象細胞に接触させる工程を含む。
対象細胞は、インビトロで培養された培養細胞であっても、生体内の細胞であってもよい。1実施形態において、生体はヒト以外の動物である。
1実施形態において、対象細胞に融合タンパク質の複合体を接触させる工程は、対象細胞である培養細胞の培地に上述の融合タンパク質の複合体を添加することによって行うことができる。例えば、融合タンパク質の複合体は、好ましくは終濃度0.5〜1.0μM、より好ましくは終濃度1.0〜5.0μMの濃度で培地中に添加すればよい。
1実施形態において、対象細胞に融合タンパク質の複合体を接触させる工程は、対象細胞が存在する動物の組織に、融合タンパク質の複合体の懸濁液を注入することによって行うことができる。注入量は、対象細胞が存在する動物の組織に応じて適宜調整すればよい。例えば、マウス胎児の脳に注入する場合、1〜10μMの融合タンパク質の複合体を0.5〜1.0μL注入すればよい。
《標的タンパク質の細胞内での放出》
後述するように、本実施形態の方法により細胞内に導入された標的タンパク質は、細胞内で、容易に細胞内導入剤から開裂させ、放出することができる。例えば、上記式(4)のWで示される標的タンパク質のアミノ酸配列中に、プロテアーゼにより切断されやすいアミノ酸配列を導入してもよい。このようなアミノ酸配列として、具体的には、SSVPP、DVED等のアミノ酸配列が挙げられる。アミノ酸配列「SSVPP」は、キモトリプシンで切断することができる。また、アミノ酸配列「DVED」は、カスパーゼ3で切断することができる。細胞内導入剤から切断され、放出された標的タンパク質は、細胞内で標的タンパク質本来の機能を発揮することができる。
ところで、例えばアミノ酸配列「SSVPP」は、キモトリプシンにより切断されるが、サーモリシンでは切断されない。そこで、このようなプロテアーゼ特異的なアミノ酸配列を導入することにより、標的タンパク質の放出に酵素選択性を付与することもできる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<「GFP−gp5−foldon」発現用プラスミドの作製>
「GFP−gp5−foldon」(以下、「GFP−gp5f」という場合がある。)発現用プラスミドを作製した。ここで、「GFP−gp5f」とは、下記式(4)
−X−Y−Z−V …(4)
において、A及びnが1であり、Bが0であり、Wが標的タンパク質のアミノ酸配列、すなわち、「GFP(緑色蛍光タンパク質)のアミノ酸配列(配列番号10)」であり、Xが配列番号1のアミノ酸配列であり、Yが「gp5のアミノ酸配列(配列番号2)」であり、Zが「foldonのアミノ酸配列(配列番号6)」であるポリペプチドである。なお、配列番号10に示すGFPのアミノ酸配列のC末端側には、プロテアーゼにより切断されやすいアミノ酸配列「SSVPP」が導入されている。配列番号10のアミノ酸配列をコードする塩基配列を配列番号20に示す。
より具体的には、次のようにして、GFP−gp5f発現用プラスミドを作製した。まず、T4ファージのwac蛋白質の461から484残基目に対応する遺伝子をT4ファージゲノムよりPCRで増幅してpUC18にクローニングし、foldonをコードする遺伝子を得た。続いて、このプラスミドを制限酵素EcoRI及びSalIで切断し、EcoRIとXhoIで処理したプラスミドpET29b(Novagen)に挿入し、プラスミドpMTf1−3を得た。また、T4ファージのgp5の474から575残基目に対応する遺伝子をT4ファージゲノムよりPCRにより増幅してpUC18にクローニングし、gp5をコードする遺伝子を得た。続いて、このプラスミドを制限酵素EcoRI及びSalIで切断し、EcoRIとXhoIで処理した上述のプラスミドpMTf1−3に挿入し、プラスミドpKA176を得た。また、群馬大・高橋より提供されたGFP発現ベクターを制限酵素NdeI及びEcoRIで切断し、GFPをコードする遺伝子を得、制限酵素NdeI及びEcoRIで処理した上述のプラスミドpKA176に組み込み、プラスミドpKN1−1(GFP−gp5f発現用プラスミド)を得た。
<GFP−gp5fの発現及び精製>
作製したGFP−gp5fの発現用プラスミドを大腸菌に導入して大量に発現させて精製し、以下の実験に用いた。
<GFP−gp5fの超遠心分析>
上述のようにして調製したGFP−gp5fの超遠心分析を行った。より具体的には、1.2μMのGFP−gp5fを0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で透析し、Optimal XL−I analytical ultracentrifuge (Beckman)を用いて500,000rpm、20℃で分析を行った。
図1にGFP−gp5fの分析結果を示す。その結果、融合タンパク質GFP−gp5fは、そのほとんどが自然に自己会合して、GFP−gp5fの3量体(GFP−gp5f)が2個会合した6量体[(GFP−gp5f)]の形態で存在していることが確認された。
(実験例1)
<標的タンパク質の細胞への導入及び担体(細胞内導入剤)からの標的タンパク質の放出>
実施例1で調製した[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体を、HeLa細胞の培地に0.8μMの濃度で添加した。融合タンパク質複合体の添加12時間後の細胞中のGFPの蛍光を蛍光顕微鏡で観察した。図2に蛍光顕微鏡写真を示す。図2中、「N」はHoechst 33342で染色した核を示し、「G」はGFPの蛍光を示す。以上の結果から、GFPが効率よくHeLa細胞の細胞内に導入されたことが確認された。
(実験例2)
<[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体の細胞内での開裂>
実施例1で調製した[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体を、実験例1と同様にしてHeLa細胞の培地に添加し、細胞内に導入した。続いて、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用いたゲル濾過解析により、細胞内に導入した[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体の分子量の変化を経時的に解析した。具体的には、HeLa細胞の培地に1.7μMの濃度で[(GFP−gp5f)]を添加し、24時間後及び48時間後に細胞を回収した。続いて、10%Triton X−100で細胞膜を破壊し、得られた溶液をHPLCで解析した。カラムにはGF−510 HQ(Asahipak)を使用した。
図3は、HPLCを用いたゲル濾過解析の結果を示すグラフである。図3中、横軸は溶出時間(分)を示し、縦軸は励起波長485nm、蛍光波長510nmの蛍光強度を示す。(a)は、[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体のみをゲル濾過解析した結果を示し、(b)は[(GFP−gp5f)]をHeLa細胞に導入してから24時間後の解析結果を示し、(c)は[(GFP−gp5f)]をHeLa細胞に導入してから48時間後の解析結果を示し、(d)はHeLa細胞のみの解析結果を示す。溶出時間12分付近のピークは[(GFP−gp5f)]であり、溶出時間15分付近のピークはGFPである。細胞内に導入された[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質は、経時的に担体(細胞内導入剤)から開裂し、ほぼ48時間後に完全に開裂したことが明らかとなった。この結果は、担体からの標的タンパク質の放出が容易であることを示す。
(実験例3)
<動物実験>
実験例1で調製した[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体を、マウス胎児に注入し、GFPの蛍光を観察した。具体的には、E13.5でマウス胎児を子宮内から取り出し、側脳室に10μMの[(GFP−gp5f)を1μL注射し、子宮内へと戻した。続いて24時間後に胎児を取り出し、蛍光顕微鏡による解析を行った。図4に、顕微鏡写真を示す。図4(A)は、マウス胎児の明視野観察の写真であり、(B)は、GFPの蛍光観察(励起波長485nm、蛍光波長510nm)の写真であり、(C)は、核染色試薬であるDAPIで染色したマウス脳の組織切片の蛍光観察(励起波長402nm、蛍光波長450nm)の写真であり、(D)は、マウス脳の組織切片におけるGFPの蛍光観察(励起波長485nm、蛍光波長510nm)の写真である。この結果、マウスの脳内の細胞にGFPが均一に導入されたことが明らかとなった。脳内の細胞にこのように均一にタンパク質を導入することは通常困難である。[(GFP−gp5f)]の融合タンパク質複合体の細胞内への導入効率が非常に高いことが確認された。
(実施例2)
<長さの異なる細胞内導入剤の作製および確認>
実施例1と同様にして、長さの異なる細胞内導入剤を作製し、原子間力顕微鏡(AFM)で観察した。より具体的には、下記式(1):
−Y−Z …(1)
において、Xが配列番号1のアミノ酸配列であり、Yが「gp5のアミノ酸配列(配列番号2)」であり、Zが「foldonのアミノ酸配列(配列番号6)」であるポリペプチドであって、nが1、5及び8であるポリペプチドの発現用プラスミドをそれぞれ作製し、大腸菌で発現させた。得られた各長さのタンパク質(細胞内導入剤)を2μg/mLの濃度で20mMグリシン緩衝液(pH3.0)に懸濁した。これらの各溶液をマイカ基板に載せ、4時間放置後に溶液中AFMによる観察を行った。結果を図5に示す。(a)はnが1である細胞内導入剤のAFM観察画像であり、(b)はnが5である細胞内導入剤のAFM観察画像であり、(c)はnが8である細胞内導入剤のAFM観察画像である。上記式(1)のXで示されるアミノ酸配列の繰り返し数を増加させることにより、細胞内導入剤の長さの伸長が確認された。
本発明によれば、細胞に対する毒性が低く、細胞内への標的タンパク質の導入効率が高く、標的タンパク質の細胞内導入後に、担体(細胞内導入剤)からの標的タンパク質の放出が容易な、標的タンパク質の細胞内導入剤を提供することができる。本発明はまた、当該細胞内導入剤をコードする核酸及び当該細胞内導入剤を用いた標的タンパク質の細胞内導入方法を提供することができる。

Claims (4)

  1. 以下の(g)又は(h)のアミノ酸配列からなるポリペプチドからなる標的タンパク質の細胞内導入剤。
    (g)下記式(4):
    −X−Y−Z−V …(4)
    (式中、W及びVは、標的タンパク質のアミノ酸配列を示し、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2アミノ酸配列を示し、Zは配列番号6アミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数であり、A及びBは0又は1の整数であり、かつA及びBが同時に0になることはない。)のアミノ酸配列、
    (h)前記(g)のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ下記式(5):
    [(W−X’−Y’−Z’−V …(5)
    (式中、W及びVは、標的タンパク質のアミノ酸配列を示し、X’ −Y’−Z’は、前記式(4)の −Y−Zで示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を示し、A及びBは0又は1の整数であり、かつA及びBが同時に0になることはない。)で示されるポリペプチド複合体が細胞内移行活性を有する、アミノ酸配列。
  2. 以下の(i)又は(j)の融合タンパク質複合体からなる標的タンパク質の細胞内導入剤。
    (i)下記式(6):
    [(W−X−Y−Z−V …(6)
    (式中、W及びVは、標的タンパク質のアミノ酸配列を示し、Xは配列番号1のアミノ酸配列を示し、Yは配列番号2アミノ酸配列を示し、Zは配列番号6アミノ酸配列を示し、nは1〜8の整数であり、A及びBは0又は1の整数であり、かつA及びBが同時に0になることはない。)で示される融合タンパク質複合体、
    (j)前記式(6)のX−Y−Zで示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された融合タンパク質複合体であって、かつ細胞内移行活性を有する融合タンパク質複合体。
  3. 前記標的タンパク質が、分子量30kDa以下のタンパク質である、請求項又はに記載の標的タンパク質の細胞内導入剤。
  4. 請求項のいずれか一項に記載の標的タンパク質の細胞内導入剤を対象細胞に接触させる工程を含む、標的タンパク質の細胞内導入方法。
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