JP6303891B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のモータを用いて、前輪と後輪とで互いに独立した力(駆動力及び制動力)を発生させることができる車両の制御装置に関する。
従来から、前輪及び後輪をそれぞれ独立して駆動する前輪用モータ及び後輪用モータを備えた車両が知られている。この車両においては、各モータを個別に力行制御又は回生制御することにより、車輪に制駆動力(制動力及び駆動力)を発生させることができる。このような車両の典型例はインホイールモータ形式の車両である。インホイールモータ形式の車両は、一般に、それぞれの車輪内にモータ及び歯車機構を備え、それぞれのモータが発生するトルクを対応する歯車機構により対応する車輪に伝達し、それにより、その車輪に制駆動力を発生させる。各モータは互いに独立して制御される。
ところで、車輪が発生する制駆動力は、車両に対して前後方向の力として作用するのみでなく、サスペンション装置によって車体の上下方向の力にも変換される。従って、車輪が発生する制駆動力を制御することにより車体に作用する上下方向の力を制御することができる。
例えば、特許文献1に提案された車両の制御装置(以下、「従来装置」と称呼する。)は、インホイールモータ方式の車両に適用され、それぞれのモータが発生するトルクを制御することにより、車両の走行のために要求される駆動力を発生させるとともに、車体の姿勢を制御するための上下方向の力を発生させる。
より具体的に述べると、従来装置は、アクセル操作量に応じた目標走行用駆動力(車両の走行のために要求される目標走行力)を各車輪へと分配し、その分配された力を発生するために必要とされる各モータが発生すべきトルクを決定する。この場合、一般に、前輪側のモータが発生すべきトルクと後輪側のモータが発生すべきトルクとは互いに同じ向きのトルクである。以下、各モータが発生する、この目標走行用駆動力に応じたトルクを、「走行トルク」と称呼する。
更に、従来装置は、例えば、車体の姿勢を制御するために車体に所定のピッチモーメントが発生するように各車輪が発生するべき力を決定し、その力を発生するために必要とされる各モータが発生すべきトルクを決定する。以下、各モータが発生する、この車体の姿勢を制御するためのトルクを、「姿勢制御トルク」と称呼する。
この場合、一般に、前輪側のモータが発生すべき姿勢制御トルクと後輪側のモータが発生すべき姿勢制御トルクとは互いに逆向きのトルクになる。更に、車両の前後方向の力が変化しないように、前輪側のモータが発生すべき姿勢制御トルクの大きさと後輪側のモータが発生すべき姿勢制御トルクの大きさとは互いに等しくなるように設定される。従来装置は、このようにして各モータ毎に決定される「走行トルクと姿勢制御トルクとの合算トルク」が各モータから発生するように、各モータを制御する。
このため、ある車輪に着目した場合、走行トルクの向きと姿勢制御トルクの向きとが反対向きになり、且つ、姿勢制御トルクの大きさが次第に大きくなって走行トルクの大きさを超える場合が生じ、このとき、その車輪に加わるトルクの向きが反転する(例えば、図5の時刻t1を参照。)。この場合、そのモータに対応する歯車機構のバックラッシに起因して、そのモータは対応する車輪にトルクを付与できなくなる。即ち、空走期間が生じる(例えば、図5の時刻t1乃至時刻t2を参照。)。この空走期間では、車輪にトルクを付与できないモータに対応する車輪は「走行トルクに応じた力」を発生できない。これに対し、車輪にトルクを付与できるモータに対応する車輪は「走行トルクに応じた力」を連続的に発生させてしまうので、車両の前後方向に力が変動し、乗員がショックを感じるという問題がある。
そこで、従来装置は、空走期間の開始時から所定時間が経過するまで(即ち、空走期間が終了するまで)、車輪にトルクを付与できる状態にあるモータのトルクを、「空走期間の開始時点(時刻t1)のトルク」に維持する。その結果、図5(a)〜(c)に示したように、空走期間及びその前後においてトータルモータトルク(各モータにより発生させられているトルクの合計)の変化を抑えることができるので、車両の前後力の変化が生じない。従って、従来装置は、空走期間が生じても、車両の前後力の変化に起因する違和感を乗員に与えることを回避することができる。
特開2013−085375号公報
しかしながら、空走期間において、バックラッシに起因して車輪にトルクを付与できないモータに対応する車輪(制駆動力を発生できない車輪)は、車体に対して上下方向の力も作用させることができない。その結果、図5(d)に示したように、従来装置は、ピッチ挙動を制御するためのピッチモーメントを滑らかに(連続的に)変化させることができない。その一方、人間は、車両の前後方向の挙動変化に比べ、車体のピッチ挙動の変化をより知覚しやすいことが判明した。従って、従来装置は、乗員に「ピッチ挙動の変化に基づく違和感」を与えやすいという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。即ち、本発明の目的は、空走期間においても制駆動力制御によってピッチ挙動を適切に制御するためのピッチモーメントを発生させることが可能な車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の車両の制御装置(以下、「本発明装置」と称呼する。)は、前輪用モータ(20f)と、後輪用モータ(20r)と、制御部(50)とを備える。
前輪用モータ(20f)は、車両(1)の前輪用サスペンション装置(40f)により車体(Bo)に支持された前輪(10f)に、歯車機構(30f)を介して付与される前輪用の回転トルクを発生する。
後輪用モータ(20r)は、車両(1)の後輪用サスペンション装置(40r)により車体(Bo)に支持された後輪(10r)に、歯車機構(30r)を介して付与される後輪用の回転トルクを前輪用モータ(20f)とは独立して発生する。
制御部(50)は、
(1)前記車両の走行のために要求される目標走行力(Fd)に基づいて、前記前輪用モータが発生すべき前輪用の目標走行トルク(Td1,Td2)と前記後輪用モータが発生すべき後輪用の目標走行トルク(Td3,Td4)とを決定し、
(2)前記車体のピッチ挙動の制御のために同車体に要求される目標ピッチモーメント(My)に基づいて、前記前輪用モータが発生すべき前輪用の目標姿勢制御トルク(Tc1,Tc2)と前記後輪用モータが発生すべき後輪用の目標姿勢制御トルク(Tc3,Tc4)とを決定する。
更に、前記制御部は、
(3)前記前輪用モータに前記前輪用の目標走行トルクと前記前輪用の目標姿勢制御トルクの合算値である前輪用の目標合算トルク(Tt1,Tt2)を発生させ、
(4)前記後輪用モータに前記後輪用の目標走行トルクと前記後輪用の目標姿勢制御トルクの合算値である後輪用の目標合算トルク(Tt3,Tt4)を発生させる。
加えて、前記制御部は、
(5)前記前輪用の目標合算トルク及び前記後輪用に目標合算トルクの何れか一方の向きが反転することにより前記前輪用モータ及び前記後輪用モータのうちの一方のモータが当該モータに対応する車輪にトルクを付与できない場合(図3のステップS12,S15,S18,S20のおける「Yes」との判定を参照)、
前記前輪用モータ及び前記後輪用モータのうちの他方のモータが発生するトルクのみによって前記目標ピッチモーメントが前記車体に発生するように同他方のモータに対する目標姿勢制御トルクを前記一方のモータに対する前記目標姿勢制御トルクにより補正する(図3のステップS14,S17,S19,S21を参照)。
本発明の車両の制御装置は、前輪用モータ及び後輪用モータが、例えば、車両の前輪及び後輪の車輪内に組み込まれるインホイールモータであって、前輪用の回転トルク及び後輪用の回転トルクをそれぞれ独立して発生する。制御部は、車両の走行のために要求される目標走行力に基づいて「前輪用モータが発生すべき目標前輪走行トルクと後輪用モータが発生すべき目標後輪走行トルクと」を決定する。更に、制御部は、車体のピッチ挙動の制御のために同車体に要求される目標ピッチモーメントに基づいて「前輪用モータが発生すべき前輪用の目標姿勢制御トルクと、後輪用モータが発生すべき後輪用の目標姿勢制御トルクと」を決定する。更に、制御部は、前輪用モータに「目標前輪走行トルクと前輪用の目標姿勢制御トルクとの合算値」である目標前輪用トルクを発生させ、後輪用モータに「目標後輪走行トルクと後輪用の目標姿勢制御トルクとの合算値」である目標後輪用トルクを発生させる。
前述したように、前輪用の目標合算トルクは前輪用の目標走行トルクと前輪用の目標姿勢制御トルクとの合算値である。従って、前輪用の目標合算トルクは、前輪用の目標姿勢制御トルクの大きさ及び向きにより、その向きが反転することがある。同様に、後輪用の目標合算トルクは後輪用の目標走行トルクと後輪用の目標姿勢制御トルクとの合算値である。従って、後輪用の目標合算トルクは、後輪用の目標姿勢制御トルクの大きさ及び向きにより、その向きが反転することがある。特に、ピッチ挙動を制御するためには、前輪用の目標姿勢制御トルクと後輪用の目標姿勢制御トルクとは、その向きが互いに反対となる。そのため、例えば、あるモータについては、目標走行トルクと目標姿勢制御トルクとの向きが反対になり、更に、目標姿勢制御トルクの大きさが目標走行トルクの大きさを上回る状態が生じる。このとき、そのモータが発生するトルクの向きが反転するから、そのモータは「対応する歯車機構に設定されたバックラッシ」が詰まるまでの間において、そのモータに対応する車輪にトルクを付与することができない。即ち、空走期間が発生する。そして、この空走期間において、そのモータからトルクが付与されない車輪は、車体に対して上下方向の力を作用させることができないので、目標ピッチモーメントに一致するピッチモーメントが発生しない。
そこで、制御部は、前記前輪用の目標合算トルク及び前記後輪用の目標合算トルクの何れか一方の向きが反転することにより前記前輪用モータ及び前記後輪用モータのうちの一方のモータが当該モータに対応する車輪にトルクを付与できない場合、前記目標ピッチモーメントに一致するピッチモーメントを発生させるのに不足するトルク分を補うように、前輪用モータ及び後輪用モータのうちの他方のモータに対する目標姿勢制御トルクを前記一方のモータに対する前記目標姿勢制御トルクに基づいて補正する。これにより、空走期間が生じても目標ピッチモーメントに一致するピッチモーメントを正確に発生させることができるので、ピッチ挙動の変化を滑らかに(連続的に)抑制することができる。その結果、車両の乗員が、ピッチ挙動の不連続的な変化を知覚して違和感を覚えることを防止することができる。
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は上記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る制御装置が搭載される車両の概略構成図である。 制駆動力と上下力との関係を説明するための図である。 図1に示したモータECUにより実行される制駆動力反転時制御プログラムを表すフローチャートである。 モータECUが図3のプログラムを実行した場合におけるピッチモーメントの時間変化を説明するための図である。 従来の車両の制駆動力制御装置におけるピッチモーメントの時間変化を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両の制御装置について図面を参照しながら説明する。図1に示したように、車両1は、左前輪10fl、右前輪10fr、左後輪10rl及び右後輪10rrを備えている。左前輪10fl、右前輪10fr、左後輪10rl及び右後輪10rrの内部には、モータ20fl、モータ20fr、モータ20rl及びモータ20rrがそれぞれ組み込まれている。
モータ20fl、20fr、20rl及び20rrは、所謂インホイールモータであって、車輪10fl、10fr、10rl及び10rrのそれぞれとともに車両1のバネ下に配置される。モータ20flと車輪10flとの間、モータ20frと車輪10frとの間、モータ20rlと車輪10rlとの間、及び、モータ20rrと車輪10rrとの間には、それぞれが複数のギア(歯車機構)を有する減速機30fl、30fr、30rl及び30rrがそれぞれ設けられる。これにより、モータ20fl、20fr、20rl及び20rrのトルク(モータの回転、モータ発生トルク)は、減速機30fl、30fr、30rl及び30rrをそれぞれ介して、車輪10fl、10fr、10rl及び10rrにそれぞれ伝達される。この車両1においては、各モータ20fl、20fr、20rl及び20rrのトルクをそれぞれ独立して(互いに独立して)制御することにより、車輪10fl、10fr、10rl及び10rrに発生させる駆動力及び制動力をそれぞれ独立して制御できる。
車輪10fl、10fr、10rl及び10rrは、モータ20fl、20fr、20rl及び20rrのケーシングをそれぞれ介して、独立したサスペンション装置40fl、40fr、40rl及び40rrにより車体Boにそれぞれ懸架されている。サスペンション装置40fl、40fr、40rl及び40rrは、車体Boと、車輪10fl、10fr、10rl及び10rr(従って、モータ20fl、20fr、20rl及び20rr)と、をそれぞれ連結する連結機構である。このため、サスペンション装置40fl、40fr、40rl及び40rrのそれぞれは、サスペンションリンク機構、上下方向の荷重を支え衝撃を吸収するためのサスペンションバネ、及び、バネ上(車体Bo)の振動を減衰させるショックアブソーバを備えている。サスペンション装置40fl、40fr、40rl及び40rrは、ストラット型サスペンション及びウィッシュボーン型サスペンション等、周知の4輪独立懸架方式のサスペンションである。
車輪10fl、10fr、10rl及び10rrは、これらのうちのどの車輪であるかを特定する必要がない場合、以下、単に「車輪10」と称呼される。
モータ20fl、20fr、20rl及び20rrは、これらのうちのどのモータであるかを特定する必要がない場合、以下、単に「モータ20」と称呼される。
減速機30fl、30fr、30rl及び30rrは、これらのうちのどの減速機であるかを特定する必要がない場合、以下、単に「減速機30」と称呼される。
サスペンション装置40fl、40fr、40rl及び40rrは、これらのうちのどのサスペンション装置であるかを特定する必要がない場合、以下、単に「サスペンション装置40」と称呼される。
更に、前輪(10fl、10fr)側に設けられる部品を特定する場合には、末尾に「f」、後輪(10rl、10rr)側に設けられる部品を特定する場合には、末尾に「r」を付す。
各モータ20は、例えば、ブラシレスモータであり、モータドライバ25に接続される。モータドライバ25は、例えば、インバータであって、各モータ20に対応するように4組設けられる。モータドライバ25は、バッテリ70から供給される直流電力を交流電力に変換して、その交流電力を各モータ20に独立して供給する。これにより、各モータ20は、力行制御されてモータトルク(駆動トルク)を発生し、各車輪10に駆動力を発生させる。
一方で、各モータ20は、発電機としても機能し、各車輪10の回転エネルギーにより発電して、発電電力を、モータドライバ25を介してバッテリ70に回生する。これにより、各モータ20は、回生制御されてモータトルク(回生制動トルク)を発生し、各車輪10に制動力を発生させる。尚、各車輪10には摩擦ブレーキ装置が設けられる。摩擦ブレーキ装置は、例えば、ディスクブレーキ装置及びドラムブレーキ装置等の周知のブレーキ装置であり、且つ、本発明とは直接関係しないので、図示及び説明を省略する。
モータドライバ25は、モータ制御用電子制御ユニット50(以下、単に「モータECU50」と称呼する。)に接続されている。モータECU50は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを主要部として備え、後述するプログラムを含む各種プログラムを実行して個々のモータ20の作動を独立して制御する。モータECU50は、運転者が車両を走行させるために操作した操作状態を検出する操作状態検出装置60及び車両の運動状態を検出する運動状態検出装置65と接続され、それらの検出装置60及び65から出力される検出信号を入力するように構成されている。
操作状態検出装置60は、アクセルセンサ、ブレーキセンサ及び操舵角センサ等を含んでいる。アクセルセンサは、アクセルペダルの踏み込み量(或いは、角度、圧力等)から運転者のアクセル操作量を検出する。ブレーキセンサは、ブレーキペダルの踏み込み量(或いは、角度、圧力等)から運転者のブレーキ操作量を検出する。操舵角センサは、運転者が操舵ハンドルを操作した操舵操作量(操舵角)を検出する。
運動状態検出装置65は、車速センサ、バネ上加速度センサ、前後加速度センサ、横加速度センサ、ストロークセンサ、ピッチレートセンサ、ロールレートセンサ、及び、ヨーレートセンサ等を含んでいる。車速センサは、車体Bo(車両1)の走行速度を車速として検出する。バネ上加速度センサは、各車輪位置における車体Bo(バネ上)の上下方向の加速度を検出する。前後加速度センサは、車体Bo(車両1)の前後方向における前後加速度を検出する。横加速度センサは、車体Bo(車両1)の左右方向における横加速度を検出する。ストロークセンサは、各サスペンション装置40のサスペンションストローク量を検出する。ピッチレートセンサは、車体Boのピッチレートを検出する。ロールレートセンサは、車体Boのロールレートを検出する。ヨーレートセンサは、車体Bo(車両1)のヨーレートを検出する。
尚、操作状態検出装置60及び運動状態検出装置65によって検出される検出値について、方向要素が含まれる検出値はその符号によって方向が識別される。加えて、検出値の大きさを論じる場合にはその絶対値が用いられる。
<制御の概要>
次に、モータECU50が行う制御の概要について説明する。モータECU50は、操作状態検出装置60により検出されたアクセル操作量、及び、ブレーキ操作量に基づいて、運転者が要求する加速度(減速度を含む)にて車両1を走行させるために車両に要求される目標走行力Ftotalを決定する。より具体的に述べると、モータECU50は、アクセル操作量が「0」でなくブレーキ操作量が「0」であるとき、予め設定された駆動力マップと実際のアクセル操作量とに基づいて、アクセル操作量が大きいほど大きくなるトータル走行用駆動力を目標走行力Ftotalとして決定する。更に、モータECU50は、ブレーキ操作量が「0」でなくアクセル操作量が「0」であるとき、予め設定された制動力マップと実際のブレーキ操作量とに基づいて、ブレーキ操作量が大きいほど大きくなるトータル走行用制動力を目標走行力Ftotalとして決定する。モータECU50は、決定した目標走行力Ftotalを所定の配分比で4輪に配分することにより、各車輪10の目標各輪制駆動力Fdを決定する。
モータECU50は、目標各輪制駆動力Fdに対して、例えは、各車輪10の減速機30のトルク変換比(比例定数)を乗算する。これにより、モータECU50は、目標各輪制駆動力Fdに対応する目標走行トルクTd(目標走行駆動トルクTd又は目標走行回生制動トルクTd)を各車輪10について演算する。モータECU50は、各モータ20がそのモータについての目標走行トルクTdを発生するように(目標走行トルクTdに対応する目標電流が各モータ20に流れるように)モータドライバ25を制御する。これにより、各車輪10においては、目標各輪制駆動力Fdに一致する制駆動力が発生する。尚、以下において、車輪10毎に目標各輪制駆動力Fdを特定する場合には、左前輪については目標各輪制駆動力Fd1、右前輪については目標各輪制駆動力Fd2、左後輪については目標各輪制駆動力Fd3、右後輪については目標各輪制駆動力Fd4と称呼する。
更に、以下において、車輪10毎に目標走行トルクTdを特定する場合には、左前輪については目標走行トルクTd1、右前輪については目標走行トルクTd2、左後輪については目標走行トルクTd3、右後輪については目標走行トルクTd4と称呼する。従って、目標走行トルクTd1及びTd2は前輪用の目標走行トルクであり、目標走行トルクTd3及びTd4は後輪用の目標走行トルクである。
図2(a)及び(b)に示したように、車両1の側面視において、前輪用サスペンション装置40fは、車体Boに対する前輪10fの回転中心(即ち、瞬間回転中心)Cfが、前輪10fよりも後方且つ上方に位置するように構成される。車両1の側面視において、後輪用サスペンション装置40rは、車体Boに対する後輪10rの回転中心(即ち、瞬間回転中心)Crが、後輪10rよりも前方且つ上方に位置するように構成される。
この場合、前輪10fの接地点と瞬間回転中心Cfとを結ぶ線と接地水平面とのなす角度(小さい方の角度)をθf、後輪10rの接地点と瞬間回転中心Crとを結ぶ線と接地水平面とのなす角度(小さい方の角度)をθrとする。尚、以下においては、θfを瞬間回転角θfと称呼し、θrを瞬間回転角θrと称呼する。車両1においては、瞬間回転角θfに比べて瞬間回転角θrの方が大きくなる関係(θf<θr)を有するが、その逆(θr<θf)の関係を有していても良い。
このようなサスペンション装置40の構成(ジオメトリ)においては、例えば、特開2013−085375号公報及び特開2012−086712号公報等に開示されているように、各車輪10の駆動力及び制動力により車体Boの上下方向の力が発生する。具体的に、車両1においては、各車輪10にて発生する制駆動力により車体Boに上下力が作用する。車体Boに作用させる上下力を発生させるための制駆動力は、便宜上、「姿勢制御用目標制駆動力」と称呼される場合がある。
以下、説明を簡素化するために、左前輪10fl及び右前輪10frを一つの前輪10fと見做し、左後輪10rl及び右後輪10rrを一つの後輪10rと見做す。この場合、図2(a)に示したように、前輪10fの接地点に車両1の進行方向(車両前方)と同方向の姿勢制御用目標制駆動力Fcf(駆動力)が作用すると、同制駆動力Fcfによって車体Boを下向きに付勢する上下力Fzfが前輪10fの接地点を通る鉛直線上に発生する。一方、後輪10rの接地点に車両1の進行方向と逆方向(車両後方)の姿勢制御用目標制駆動力Fcr(制動力)が作用すると、同制駆動力Fcrによって車体Boを下向きに付勢する上下力Fzrが後輪10rの接地点を通る鉛直線上に発生する。
加えて、図2(b)に示すように、前輪10fの接地点に車両1の進行方向と逆方向の姿勢制御用目標制駆動力Fcf(制動力)が作用すると、同制駆動力Fcfによって車体Boを上向きに付勢する上下力Fzfが前輪10fの接地点を通る鉛直線上に発生する。一方、後輪10rの接地点に車両1の進行方向と同方向の姿勢制御用目標制駆動力Fcr(駆動力)が作用すると、同制駆動力Fcrによって車体Boを上向きに付勢する上下力Fzrが後輪10rの接地点を通る鉛直線上に発生する。
これらの場合、サスペンション装置40fの構成(ジオメトリ)により、前輪10f側において車体Boに働く上下力Fzfは、前輪10fにて発生させる姿勢制御用目標制駆動力Fcfにtan(θf)を乗算した値となる。加えて、後輪10r側において車体Boに働く上下力Fzrは、サスペンション装置40rの構成(ジオメトリ)により、後輪10rにて姿勢制御用目標制駆動力Fcrにtan(θf)を乗算した値となる。
これらの「上下力Fzf及び上下力Fzr」を制御することにより、車両1の走行に伴って変化する車体Boの挙動(姿勢)を制御することができる。従って、車体Boに発生した挙動に伴う振動を減衰させることができる。車体Boに発生した挙動のうちでピッチ挙動を制御する場合、モータECU50は、通常、図2(a)及び(b)に示したように、姿勢制御用目標制駆動力Fcfと姿勢制御用目標制駆動力Fcrとを同一の大きさで且つそれらの作用方向が逆向きとなるようにする。従って、姿勢制御用目標制駆動力Fcf及び姿勢制御用目標制駆動力Fcrの合計値は「0」となるので、車両前後方向の力は変化しない。更に、モータECU50は、目標走行力Ftotalが発生するように、前輪10fに目標各輪制駆動力Fdfを発生させ、後輪10rに目標各輪制駆動力Fdrを発生させる。尚、目標各輪制駆動力Fdfと目標各輪制駆動力Fdrとの和は車両目標走行力Ftotalと等しい。この結果、モータECU50は、車両目標走行力Ftotalを作用させながら、車体Boのピッチ挙動を制御することができる。
尚、姿勢制御用目標制駆動力Fcは、4輪のそれぞれに対する姿勢制御用目標制駆動力の総称である。このため、車輪10毎に姿勢制御用目標制駆動力を特定する場合には、左前輪については姿勢制御用目標制駆動力Fc1、右前輪については姿勢制御用目標制駆動力Fc2、左後輪については姿勢制御用目標制駆動力Fc3、右後輪については姿勢制御用目標制駆動力Fc4と称呼する。
車体Boに発生した挙動を制御するための駆動力又は制動力の演算手法は、例えば、特開2012−086712号公報等に開示されて周知である。本実施形態においても、車体Boに発生した挙動を制御するための姿勢制御用目標制駆動力Fcの演算手法として、上記公報等に開示された演算手法を用いる。従って、以下に簡単に説明しておく。
モータECU50は、車体Boに発生した挙動を制御するための制御目標値として、目標前後力Fx、目標ロールモーメントMx、目標ピッチモーメントMy、及び、目標ヨーモーメントMzを設定する。具体的に、モータECU50は、操作状態検出装置60及び運動状態検出装置65により検出された操舵角、車速、横加速度、ロールレート及びサスペンションストローク量等を用いて、これら各検出値と予め所定の関係にある目標ロールモーメントMxを決定する。モータECU50は、操作状態検出装置60及び運動状態検出装置65により検出されたアクセル操作量、ブレーキ操作量、車速、前後加速度、上下加速度、ピッチレート及びサスペンションストローク量等を用いて、これら各検出値と予め所定の関係にある目標ピッチモーメントMyを決定する。モータECU50は、操作状態検出装置60及び運動状態検出装置65により検出された操舵角、車速、横加速度及びヨーレート等を用いて、これら各検出値と予め所定の関係にある目標ヨーモーメントMzを決定する。尚、車体Boに発生した挙動を制御するための目標前後力Fxが変動すると、車両1に無用な前後力(運転者が意図しない前後力)が生じるので、目標前後力Fxは「ゼロ」に設定される。
モータECU50は、決定した目標ロールモーメントMx、目標ピッチモーメントMy及び目標ヨーモーメントMzに一致する各モーメントを車両1の重心位置Cgにて発生させるために、各車輪10に要求される姿勢制御用目標制駆動力Fcを演算する。具体的に、モータECU50は、例えば、下記式(1)及び下記式(2)に従い、姿勢制御用目標制駆動力Fc1、Fc2、Fc3及びFc4を演算する。
Figure 0006303891
Figure 0006303891
ただし、前記式2中の「tf」は図1に示したように左前輪10fl及び右前輪10fr間のトレッド幅を表し、「tr」は左後輪10rl及び右後輪10rr間のトレッド幅を表す。更に、前記式2中の「Lf」は図2(a)に示したように車両1の重心位置Cgと前輪10fの車軸との間の距離を表し、「Lr」は、車両1の重心位置Cgと後輪10rの車軸との間の距離を表す。
この結果、目標前後力Fx(=0)、目標ロールモーメントMx、目標ヨーモーメントMz及び下記式3に示した目標ピッチモーメントMyを実現する「姿勢制御用目標制駆動力Fc1、Fc2、Fc3及びFc4」が演算される。
My=Lf*tanθf*Fc1+ Lf*tanθf*Fc2+Lr*tanθr*Fc3+Lr*tanθr*Fc4 …式3
モータECU50は、「姿勢制御用目標制駆動力Fc1、Fc2、Fc3及びFc4」に各車輪10毎に予め定められるトルク変換比(比例定数)をそれぞれ乗じることにより、「姿勢制御用目標制駆動力Fc1、Fc2、Fc3及びFc4」を「目標姿勢制御トルクTc1、Tc2、Tc3及びTc4」のそれぞれに変換する。尚、目標姿勢制御トルクTc1、Tc2、Tc3及びTc4は、左前輪、右前輪、左後輪及び右後輪のそれぞれの目標姿勢制御トルクである。目標姿勢制御トルクTc1及びTc2は前輪用の目標姿勢制御トルクであり、目標姿勢制御トルクTc3及びTc4は後輪用の目標姿勢制御トルクである。また、目標姿勢制御トルクTcは、目標姿勢制御トルクTc1、Tc2、Tc3及びTc4として用いられる。
ところで、図2(a)及び(b)に示したように、各車輪10においては、目標各輪制駆動力Fd及び姿勢制御用目標制駆動力Fcの合算値である目標合力Ftが発生する。ピッチ挙動を制御する場合、各車輪10において、車両1全体で目標走行力Ftotalを維持しながら、姿勢制御用目標制駆動力Fcf及びFcrが、大きさが同一且つ作用方向が互いに逆向きとなるように発生する。このため、ピッチ挙動を制御する際には、目標各輪制駆動力Fdfの向きと姿勢制御用目標制駆動力Fcfの向きとが逆になる場合、及び、目標各輪制駆動力Fdrの向きと姿勢制御用目標制駆動力Fcrの向きとが逆になる場合の何れか一方が生じる。
目標ピッチモーメントMyの大きさは、車体Boの発生したピッチ挙動に伴う振動の振幅の大きさに応じて大きくなる場合がある。このため、姿勢制御用目標制駆動力Fcf及びFcrの大きさは、増大する目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを発生させるために次第に大きくなる場合がある。従って、目標各輪制駆動力Fdfの向きと姿勢制御用目標制駆動力Fcfの向きとが逆になる場合において、目標各輪制駆動力Fdf(駆動力又は制動力)の大きさより姿勢制御用目標制駆動力Fcf(制動力又は駆動力)の大きさの方が大きくなると、目標合力Ftfの向きが反転する。又は、目標各輪制駆動力Fdrの向きと姿勢制御用目標制駆動力Fcrの向きとが逆になる場合において、目標各輪制駆動力Fdr(駆動力又は制動力)の大きさより姿勢制御用目標制駆動力Fcr(制動力又は駆動力)の大きさの方が大きくなると、目標合力Ftrの向きが反転する。
尚、目標合力Ftは、4輪のそれぞれに対する目標合力の総称である。このため、車輪10毎に目標合力を特定する場合には、左前輪については目標合力Ft1、右前輪については目標合力Ft2、左後輪については目標合力Ft3、右後輪については目標合力Ft4と称呼する。更に、目標合力Ftに対応する目標合算トルクTtは、目標走行トルクTd及び目標姿勢制御トルクTcの合算値である。この場合、目標合算トルクTtは、4輪のそれぞれに対する目標合算トルクの総称である。このため、車輪10毎に目標合算トルクを特定する場合には、左前輪については目標合算トルクTt1、右前輪については目標合算トルクTt2、左後輪については目標合算トルクTt3、右後輪については目標合算トルクTt4と称呼する。尚、目標合算トルクTt1及びTt2は前輪用の目標合算トルクであり、目標合算トルクTt3及びTt4は後輪用の目標合算トルクである。
目標合力Ftf及び目標合力Ftrの何れか一方の方向(符号)が反転する場合、対応する前輪10f及び後輪10rの何れか一方においては駆動力(制動力)を発生させる状態からゼロを介して制動力(駆動力)を発生させる状態に変化することがある。この場合、モータECU50は、対応するモータ20f及びモータ20rの何れか一方を、駆動トルク(回生制動トルク)を発生させる状態から回生制動トルク(駆動トルク)を発生させる状態に変化させる。
各モータ20は、各車輪10に対して、それぞれ減速機30を介してトルク(回転)を伝達する。減速機30は歯車機構を有しているので、通常、所定の大きさのバックラッシが設定されている。このため、モータ20のトルクの発生方向が変化(反転)する場合には、減速機30に設定されたバックラッシが詰まるまでの間、トルクの発生方向が反転したモータ20の組み込まれた車輪10にはトルクの伝達されない期間が生じる。その結果、トルクの発生方向が反転したモータ20の組み込まれた車輪10には、制駆動力が発生されない空走期間が生じることになる(例えば、前述した図5の時刻t1乃至時刻t2を参照。)。
前輪側モータ20f及び後輪側モータ20rの何れか一方にてトルクの発生方向が反転し、その結果、前輪10f及び後輪10rの何れか一方に空走期間が生じている間は、目標姿勢制御トルクTcが前輪10f及び後輪10rの何れか一方に付与されない。従って、所定の目標ピッチモーメントを発生させるために必要とされていた「前輪が発生すべき姿勢制御用目標制駆動力及び後輪が発生すべき姿勢制御用目標制駆動力」のうちの一つが発生しなくなるので、実際のピッチモーメントが変化する(例えば、前述した図5の(d)を参照。)。
一方、車両1の乗員である人間は、制駆動力に比較的小さな変化を生じさせる場合において、同制駆動力の変化に伴って生じる車両1の前後方向の挙動変化に比べて車両1(車体Bo)の左右方向に延在する軸回りのピッチ挙動の変化を敏感に知覚する。そこで、モータECU50は、前輪10f及び後輪10rの何れか一方にて空走期間が生じても、車体Boに目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させるようにする。即ち、モータECU50は、前輪10fに空走期間が生じた場合は、車体Boに目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させるために、後輪10rの姿勢制御用目標制駆動力Fcrを補正する。逆に、後輪10rに空走期間が生じた場合、モータECU50は、車体Boに目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させるために、前輪10fの姿勢制御用目標制駆動力Fcfを補正する。
具体的に、モータECU50は、左前輪10flに空走期間が生じた場合には左後輪10rlの姿勢制御用目標制駆動力Fc3を補正する。この場合、モータECU50は、左後輪10rlの姿勢制御用目標制駆動力Fc3を、空走期間の生じている左前輪10flに設定した姿勢制御用目標制駆動力Fc1を用いて補正する。これにより、モータECU50は、不足する姿勢制御用目標制駆動力Fc1分を補い、車体Boに目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させる。逆に、モータECU50は、左後輪10rlに空走期間が生じた場合には左前輪10flの姿勢制御用目標制駆動力Fc1を補正する。この場合、モータECU50は、左前輪10flの姿勢制御用目標制駆動力Fc1を、空走期間の生じている左後輪10rlに設定した姿勢制御用目標制駆動力Fc3を用いて補正する。これにより、モータECU50は、不足する姿勢制御用目標制駆動力Fc3分を補い、車体Boに目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させる。
又、モータECU50は、右前輪10frに空走期間が生じた場合には右後輪10rrの姿勢制御用目標制駆動力Fc4を補正する。この場合、モータECU50は、右後輪10rrの姿勢制御用目標制駆動力Fc4を、空走期間の生じている右前輪10frに設定した姿勢制御用目標制駆動力Fc2を用いて補正する。これにより、モータECU50は、不足する姿勢制御用目標制駆動力Fc2分を補い、車体Boに目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させる。逆に、モータECU50は、右後輪10rrに空走期間が生じた場合には左前輪10frの姿勢制御用目標制駆動力Fc2を補正する。この場合、モータECU50は、右前輪10frの姿勢制御用目標制駆動力Fc2を、空走期間の生じている右後輪10rrに設定した姿勢制御用目標制駆動力Fc4を用いて補正する。これにより、モータECU50は、不足する姿勢制御用目標制駆動力Fc4分を補い、車体Boに目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させる。
<具体的作動>
次に、モータECU50の具体的作動について説明する。モータECU50は、図3に示す制駆動力反転時制御プログラムを所定の短い時間間隔にて繰り返し実行する。モータECU50は、ステップS10にて制駆動力反転時制御プログラムの実行を開始する。モータECU50は、続くステップS11にて、少なくともピッチ挙動の制御を含む車体Boの姿勢制御(運動状態制御)が実行中であるか否かを判定する。モータECU50は、車体Boの姿勢制御が実行中であれば「Yes」と判定し、ステップS12以降の各ステップ処理を実行する。一方、モータECU50は、車体Boの姿勢制御が実行中でなければ、車体Boの姿勢制御を実行するまで繰り返し「No」と判定し続ける。
モータECU50は、制駆動力反転時制御プログラムのステップS12以降の各ステップ処理を行うことにより、
(a).前輪10fに目標合力Ftfの符号の反転が発生した場合、及び
(b).後輪10rに目標合力Ftrの符号の反転が発生した場合、
のそれぞれに応じた制御を行う。以下、これらの場合の処理を順に説明する。尚、目標合力Ftの符号の反転は、所定時間前に演算された目標合力Ftの符号と、現時点の直前に演算された目標合力Ftの符号と、の比較に基づいて判定される。
(a).前輪10fに目標合力Ftfの符号の反転が発生した場合
この場合、モータECU50は、制駆動力反転時制御プログラムのステップS12〜ステップS17のうちの適当なステップの処理を行う。尚、車体Boの姿勢(運動状態)を制御する場合、ピッチ挙動に伴う振動に加えてロール挙動に伴う振動及びヨー挙動に伴う振動を同時に減衰させる場合が生じ得る。この場合、左前輪10flの目標合力Ft1と右前輪10frの目標合力Ft2の大きさが異なる場合があり、その結果、左前輪10flの目標合力Ft1及び右前輪10frの目標合力Ft2の何れか一方のみに目標合力Ftの反転が発生する場合がある。
そこで、モータECU50は、制駆動力反転時制御プログラムのステップS12〜ステップS14の処理を行うことにより左前輪10flの目標合力Ft1(=Fd1+Fc1)の符号の反転に対応するための処理を行う。更に、モータECU50は、前記プログラムのステップS15〜ステップS17の処理を行うことにより右前輪10frの目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号の反転に対応するための処理を行う。
(a−1).左前輪10flの目標合力Ft1(=Fd1+Fc1)の符号の反転(ステップS12〜S14)
モータECU50は、左前輪10flの目標合力Ft1(=Fd1+Fc1)の符号が反転している場合、ステップS12にて「Yes」と判定し、ステップS13及びステップS14の処理を行う。
ステップS12にて「Yes」と判定し且つステップS13にて「No」と判定する場合、即ち、目標合力Ft1(=Fd1+Fc1)の符号が反転し且つ左後輪10rlの目標合力Ft3(=Fd3+Fc3)の符号が反転していない場合、モータECU50はステップS14の処理を行う。
ステップS14にて、モータECU50は、左前輪10flの空走期間においても目標ピッチモーメントMyを実現させるために、空走期間の生じていない左後輪10rlの姿勢制御用目標制駆動力Fc3を補正して補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc3’を演算する。この場合、モータECU50は、下記式4に従い、姿勢制御用目標制駆動力Fc1を用いて補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc3’を演算する。
Fc3’={1/(Lr*tanθr-H)}*(Lf*tanθf*Fc1+Lr*tanθr*Fc3) …式4
但し、前記式4中の「H」は、接地水平面から車両1の重心位置Cgまでの距離(高さ)を表す。このため、「Lr*tanθr-H」は左後輪10rlの補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc3’がピッチモーメントを発生させるピッチセンタと重心位置Cgとの間の距離を表す。即ち、前記式4は、左前輪10flの空走期間において重心位置Cgとは異なるピッチセンタにて目標ピッチモーメントに一致するモーメントを実現させるように、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc3’を演算するための式である。前記式4中の「Fc1」は目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを発生させるために前記式3に従って演算された左前輪10flの姿勢制御用目標制駆動力を表す。更に、前記式4中の「Fc3」は目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを発生させるために前記式3に従って演算された左後輪10rlの姿勢制御用目標制駆動力を表す。
モータECU50は、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc3’を演算すると、Fc3’をFc3として採用し、ステップS15に進む。一方、モータECU50は、左前輪10flの目標合力Ft1(=Fd1+Fc1)が反転していない場合、ステップS12にて「No」と判定し、ステップS15に進む。これらの場合には、モータECU50は、ステップS15〜ステップS17の各ステップ処理を実行して右前輪10frの目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号の反転に対応する。
尚、モータECU50は、左前輪10flの目標合力Ft1(=Fd1+Fc1)の符号が反転し、且つ、左後輪10rlの目標合力Ft3(=Fd3+Fc3)の符号が反転する場合、ステップS12,S13にて「Yes」と判定し、ステップS22にてプログラムの実行を終了する。この場合、左前輪10fl及び左後輪10rlがともに空走期間となるので、左前輪10flの姿勢制御用目標制駆動力Fc1を左後輪10rlで補うことができない。従って、この場合には、ステップS22にて、一旦、プログラムの実行を終了する。
(a−2).右前輪10frの目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号の反転(ステップS15〜S17)
モータECU50は、右前輪10frの目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号が反転している場合、ステップS15にて「Yes」と判定し、ステップS16及びステップS17の処理を行う。
ステップS15にて「Yes」と判定し且つステップS16にて「No」と判定する場合、即ち、目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号が反転し且つ右後輪10rrの目標合力Ft4(=Fd4+Fc4)の符号が反転していない場合、モータECU50はステップS17に進む。
ステップS17にて、モータECU50は、右前輪10frの空走期間においても目標ピッチモーメントMyを実現させるために、空走期間の生じない右後輪10rrの姿勢制御用目標制駆動力Fc4を補正して補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc4’を演算する。この場合、モータECU50は、下記式5に従い、姿勢制御用目標制駆動力Fc2を用いて補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc4’を演算する。
Fc4’={1/(Lr*tanθr-H)}*(Lf*tanθf*Fc2+Lr*tanθr*Fc4) …式5
但し、前記式5中の「Fc2」は目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを発生させるために前記式3に従って演算された右前輪10frの姿勢制御用目標制駆動力を表す。更に、前記式5中の「Fc4」は目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを発生させるために前記式3に従って演算された右後輪10rrの姿勢制御用目標制駆動力を表す。尚、前記式5は、右前輪10frの空走期間において重心位置Cgとは異なるピッチセンタにて目標ピッチモーメントに一致するモーメントを実現させるように、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc4’を演算するための式である。
モータECU50は、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc4’を演算すると、Fc4’をFc4として採用し、ステップS22に進み、制駆動力反転時制御プログラムの実行を一旦終了する。モータECU50は、所定の短い時間の経過後、再び、ステップS10にて同プログラムの実行を開始する。
一方、モータECU50は、右前輪10frの目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号が反転していない場合、ステップS15にて「No」と判定し、後輪10rの目標合力Ftの符号の反転時に対応するステップS18以降の処理を行う。尚、モータECU50は、右前輪10frの目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号が反転し、且つ、右後輪10rrの目標合力Ft4(=Fd4+Fc4)の符号が反転している場合、ステップS15,S16にて「Yes」判定し、ステップS22にてプログラムの実行を終了する。この場合、右前輪10fr及び右後輪10rrがともに空走期間となるので、右前輪10frの姿勢制御用目標制駆動力Fc2を右後輪10rrで補うことができない。従って、この場合には、ステップS22にて、一旦、プログラムの実行を終了する。
(b).後輪10rに目標合力Ftrの符号の反転が発生した場合
モータECU50は、ステップS12にて「No」と判定し且つステップS15にて「No」と判定した場合、ステップS18〜ステップS21の処理を行う。更に、モータECU50は、ステップS12にて「Yes」判定し且つステップS13にて「No」判定するとともにステップS15にて「No」判定した場合にも、ステップS18〜ステップS21の処理を行う。尚、後輪10rに目標合力Ftrの符号の反転が発生しない場合、モータECU50は、ステップS18にて「No」と判定し、且つ、ステップS20にて「No」と判定することによりステップS22に進み、本プログラムの実行を一旦終了する。モータECU50は、所定の短い時間の経過後、再び、ステップS10にて本プログラムの実行を開始する。
(b−1).左後輪10rlの目標合力Ft3(=Fd3+Fc3)の符号の反転(ステップS18,S19)
モータECU50は、左後輪10rlの目標合力Ft3(=Fd3+Fc3)の符号が反転している場合、ステップS18にて「Yes」と判定し、ステップS19を実行する。
モータECU50がステップS18にて「Yes」と判定する場合、前記ステップS12の「No」判定に従い、左前輪10flの目標合力Ft1(=Fd1+Fc1)の符号の反転は生じていないので、左前輪10flに空走期間は生じていない。従って、モータECU50は、ステップS19にて、モータECU50は、下記式6に従い、姿勢制御用目標制駆動力Fc3を用いて補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc1’を演算する。
Fc1’={1/(Lf*tanθf-H)}*(Lf*tanθf*Fc1+Lr*tanθr*Fc3) …式6
尚、前記式6中の「Lf*tanθf-H」は左前輪10flの補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc1’がピッチモーメントを発生させるピッチセンタと重心位置Cgとの間の距離を表す。このため、前記式6は、左後輪10rlの空走期間において重心位置Cgとは異なるピッチセンタにて目標ピッチモーメントに一致するモーメントを実現させるように、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc1’を演算するための式である。
モータECU50は、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc1’を演算すると、Fc1’をFc1として採用し、ステップS20に進む。一方、モータECU50は、左後輪10rlの目標合力Ft3(=Fd3+Fc3)の符号が反転していない場合、ステップS18にて「No」と判定し、ステップS20に進む。これらの場合には、モータECU50は、ステップS20及びステップS21の各ステップ処理を行なって右後輪10rrの目標合力Ft4(=Fd4+Fc4)の符号の反転に対応するための処理を行う。
(b−2).右後輪10rrの目標合力Ft4(=Fd4+Fc4)の符号の反転(ステップS20,S21)
モータECU50は、右後輪10rrの目標合力Ft4(=Fd4+Fc4)の符号が反転している場合、ステップS20にて「Yes」と判定し、ステップS21の処理を行う。
モータECU50がステップS20の判定処理を実行する場合、前記ステップS15における「No」判定に従い、右前輪10frの目標合力Ft2(=Fd2+Fc2)の符号の反転は生じていないので、右前輪10frに空走期間は生じていない。このため、モータECU50は、ステップS21にて、下記式7に従い、姿勢制御用目標制駆動力Fc4を用いて補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc2’を演算する。
Fc2’={1/(Lf*tanθf-H)}*(Lf*tanθf*Fc2+Lr*tanθr*Fc4) …式7
尚、前記式7は、右後輪10rrの空走期間において重心位置Cgとは異なるピッチセンタにて目標ピッチモーメントに一致するモーメントを実現させるように、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc2’を演算するための式である。
モータECU50は、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc2’を演算すると、Fc2’をFc2として採用し、ステップS22に進み、制駆動力反転時制御プログラムの実行を一旦終了する。モータECU50は、所定の短い時間の経過後、再び、ステップS10にて同プログラムの実行を開始する。
モータECU50は、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc’を演算すると、図示しないルーチンにより、Tt1=k1(Fd1+Fc1)、Tt2=k2(Fd2+Fc2)、Tt3=k3(Fd3+Fc3)及びTt4=k1(Fd4+Fc4)の計算を行なって、各モータ20の目標合算トルクTtを決定する。尚、計算に用いられるk1〜k4は、上述したトルク変換比(比例定数)である。モータECU50は、前記決定した目標合算トルクTt1、Tt2、Tt3及びTt4を発生するように(目標合算トルクTt1、Tt2、Tt3及びTt4に対応する目標電流がモータ20に流れるように)モータドライバ25を制御する。
この場合、モータECU50は、発生する空走期間以上に設定される所定時間だけ、各モータ20に前記決定した目標合算トルクTt1、Tt2、Tt3及びTt4を発生させる。この場合、図4(a),(b)に示したように、空走期間(例えは、(b)の時刻t1乃至時刻t2)において前記決定した目標合算トルクTt1、Tt2、Tt3及びTt4を発生させることにより、図4(c)に示したように、車両1の前後力(トータルモータトルク)は変化する。しかし、図4(d)に示したように、補正後姿勢制御用目標制駆動力Fc’に相当するトルクが発生することにより、目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを連続的に且つ正確に発生させることができる。従って、車体Boのピッチ挙動滑らかに制御する(ピッチ挙動に伴う振動を滑らかに減衰させる)ことができるので、車両1の乗員がピッチ挙動の変化に違和感を覚えることを防止することができる。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、空走期間においても、モータECU50は、モータ20の目標姿勢制御トルクTcを制御することによって目標ピッチモーメントMyに一致するピッチモーメントを正確に発生させることができる。このため、空走期間が生じても、ピッチ挙動に伴う振動を滑らかに(連続的に)減衰させることができる。その結果、車両の乗員が、ピッチ挙動の不連続な変化を知覚して違和感を覚えることを防止することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変更例を採用することができる。
例えば、上記実施形態においては、モータECU50は、左前輪10fl及び左後輪10rlの一方に空走期間が生じる場合、左前輪10fl及び左後輪10rlの他方の姿勢制御用目標制駆動力Fc(目標姿勢制御トルクTc)を補正した。更に、モータECU50は、右前輪10fr及び右後輪10rrの一方に空走期間が生じる場合、右前輪10fr及び右後輪10rrの他方の姿勢制御用目標制駆動力Fc(目標姿勢制御トルクTc)を補正した。
これに対して、モータECU50は、左前輪10fl及び右後輪10rrの一方に空走期間が生じる場合、左前輪10fl及び右後輪10rrの他方の姿勢制御用目標制駆動力Fc(目標姿勢制御トルクTc)を補正することも可能である。加えて、モータECU50は、右前輪10fr及び左後輪10rlの一方に空走期間が生じる場合、右前輪10fr及び左後輪10rlの他方の姿勢制御用目標制駆動力Fc(目標姿勢制御トルクTc)を補正することも可能である。
上記実施形態においては、各車輪10が発生する「制駆動力」を各モータ20が発生する「トルク」に変換したが、「制駆動力」を演算することなく各モータ20が発生する「トルク」を演算しても良い。更に、上記実施形態の「制駆動力反転時制御プログラム」における前記ステップS12、S13、S15、S18及びS20では、モータECU50は目標合力Ftの符号が反転したか否かを判定した。これらのステップ処理を行う場合、モータECU50は、補正前の目標姿勢制御トルクTcを用いた目標合算トルクTtの符号が反転したか否かを判定しても良い。
1…車両、10fl,10fr,10rl,10rr…車輪、20fl,20fr,20rl,20rr…モータ、25…モータドライバ、30fl,30fr,30rl,30rr…減速機、40fl,40fr,40rl,40rr…サスペンション、50…モータ制御用電子制御ユニット(モータECU)、60…操作状態検出装置、65…運動状態検出装置、Bo…車体

Claims (1)

  1. 車両の前輪用サスペンション装置により車体に支持された前輪に歯車機構を介して付与される前輪用の回転トルクを発生する前輪用モータと、
    前記車両の後輪用サスペンション装置により前記車体に支持された後輪に歯車機構を介して付与される後輪用の回転トルクを前記前輪用モータとは独立して発生する後輪用モータと、
    前記車両の走行のために要求される目標走行力に基づいて、前記前輪用モータが発生すべき前輪用の目標走行トルクと前記後輪用モータが発生すべき後輪用の目標走行トルクとを決定し、
    前記車体のピッチ挙動の制御のために同車体に要求される目標ピッチモーメントに基づいて、前記前輪用モータが発生すべき前輪用の目標姿勢制御トルクと前記後輪用モータが発生すべき後輪用の目標姿勢制御トルクとを決定し、
    前記前輪用モータに前記前輪用の目標走行トルクと前記前輪用の目標姿勢制御トルクの合算値である前輪用の目標合算トルクを発生させ、
    前記後輪用モータに前記後輪用の目標走行トルクと前記後輪用の目標姿勢制御トルクの合算値である後輪用の目標合算トルクを発生させる、
    制御部、を備えた車両の制御装置において、
    前記制御部は、
    前記前輪用の目標合算トルク及び前記後輪用の目標合算トルクの何れか一方の向きが反転することにより前記前輪用モータ及び前記後輪用モータのうちの一方のモータが当該モータに対応する車輪にトルクを付与できない場合、
    前記前輪用モータ及び前記後輪用モータのうちの他方のモータが発生するトルクのみによって前記目標ピッチモーメントが前記車体に発生するように同他方のモータに対する前記目標姿勢制御トルクを前記一方のモータに対する前記目標姿勢制御トルクに基づいて補正するように構成された、
    車両の制御装置。
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