JP6303052B1 - 紙製作品の一括補修方法 - Google Patents

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【課題】画等の紙製作品を一括して補修することができる方法を提供。【解決手段】紙製作品1の欠失部2に対応する位置およびその外側の周りに対応する位置に通気透水性をもたせた紙漉きシートを作成する工程と、紙漉きシートに支持シート14を重ねて紙漉きを行うことで紙製作品1の欠失部2の内側に対応する領域およびその外側の周りに対応する領域に補紙用紙料の紙繊維が補集されてその部分に補紙16、17が出来上がった補紙シート15を形成する工程と、紙製作品1の表面側に吸い取り紙26bを重ね裏面側から紙漉きシートを通して糊23を刷り込工程と、紙製作品1の裏面側に補紙シート15を位置合わせして重ねることで補紙16、17を紙製作品1の欠失部2に嵌め込むとともに補紙16、17の周りを紙製作品1における欠失部2の周りの糊が付いた部分に貼り合わせる工程とを実施する補修方法。【選択図】図11

Description

本発明は書画等の紙製作品(以後本紙と呼ぶ)の一括補修方法に関するものである。
過去に描かれた紙製の絵画や書籍は、長年の時間の経過により虫食い等の損傷を受け、その部分の紙が欠失して多くの穴となっているものが多い。これらの本紙をそのまま放置しておくことはより多くの損傷を生じる事となり、展示における鑑賞や資料調査の妨げとなるため修理する必要が考慮される。
従来の本紙の修理方法としては、欠失部の穴の補修にその本紙と類似の紙を手作業で欠失穴の形にちぎり取り、その欠失部に貼り付けていた。
しかし、近年種々の技法が考案されている。非特許文献1では、欠失部に和紙の繊維を流し込んで紙漉きを行い一体化する方法である。また特許文献1では、本紙の欠失部のパターンの画像データから補紙パターンの画像データを作成し、出力装置を用いて開口シートを作成する。その開口シートを使って紙漉きを行い、補紙を作成した後に欠失部へ充填する補修方法である。
「漉嵌機の和紙修理への応用」(増田勝彦 1976年3月 保存科学 第15号 別刷 東京国立文化財研究所)
特許第3335309号
前述した様に従来の手作業による補修作業では時間がかり過ぎて経済的な効率が悪い。そこで効率的な考えの下で非特許文献1、特許文献1が考えられたものである。
非特許文献1は漉き嵌め法であり、一括して欠失部に紙繊維が流れ込むので時間的な効果はある。しかし、この方法は本紙を使って紙漉きを行うので多量の水が付与され、本紙の様子や風合いが変わってくる。また補紙が本紙と一体化するので、打ち紙や染色などの後加工が不可能である。
特許文献1では、本紙と欠失パターンが同じの開口シートを作成して紙漉きを行うので、本紙に水を付与する事なく、補紙を作る時間が手作業で作成する時に比べ短縮される。なお作成した補紙は本紙とは一体化していないので、打ち紙や染色の後加工が可能である。
しかし、この開口シートを使った補紙作成では、完全な開口のために均一な厚みや斑のない補紙となり、古い本紙に見られる種々の紙厚や繊維斑のある補紙は出来なかった。
また、その後の補紙の本紙への補填は特許文献1の0042〜0044に記述されている補修方法では対処出来ない。なぜならば、本紙は染料等で染められ、その成分が水に溶けて流れ出す事もあるため、使用する水分は極力少なくしなければならない。またその様な考慮をしなくてもいい本紙もあり、表側にふのり等を用いて仮表打ちとして薄い紙を貼り付ける場合がある。この時はその仮表打ちの紙に、特許文献1の0014でのトンボ等のマークを作って位置合わせも可能であるが、仮表打ちの出来ない本紙では固定保持をするのが難しく、前記の様な位置合わせも困難である。また補紙は打ち紙や染色やプレス等の加工のために不均一な伸縮となり、補紙を本紙の欠失部に填め込む時に両者の位置関係が微妙にずれてくる。そのため従来は作成された補紙を欠失部に一つ一つ手で貼り付けていた。
本発明は、このような課題を解決することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係る本紙(紙製作品)の一括補修方法は、本紙の欠失部に対応する位置およびその外側の周りに対応する位置に画像処理を通じて網点穴加工の処置を施した紙漉きシートを作成する工程と、紙漉きシートに支持シートを重ねて紙漉きを行うことで本紙の欠失部の内側に対応する領域およびその外側の周りに対応する領域に補紙用紙料の紙繊維が補集されてその部分に補紙が出来上がった補紙シートを形成する工程と、本紙の表面側に吸い取りシートを重ね裏面側から紙漉きシートを通して糊を刷り込むことで本紙の欠失部を通った糊を吸い取りシートに吸い取らせつつ本紙の裏面における欠失部の外側の周りに糊を置く工程と、本紙の裏面側に補紙シートを位置合わせして重ねることで補紙を本紙の欠失部に嵌め込むとともに補紙の周りを本紙における欠失部の周りの糊が付いた部分に貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする。
この場合、本紙の欠失部に補紙を補填するにあたり、固定治具により上側の紗と下側の紗の間に本紙をはさみ、補填迄のあいだ変形させないで本紙と固定治具の位置関係を保つ事が好適である。
また、基板の上に吸い取りシートを置き固定治具に装着する一方、糊付け治具に付けられた位置決めフィルムに紙漉きシートを位置合わせして装着し、前記固定治具との間に拡散網を挟んで合体させ、糊付け治具の保護網の側から糊を刷り込み、欠失部の部分の糊は吸い取りシートに吸収させ、拡散網の作用で欠失部の周りのみに糊を付着させる事が好適である。
また、補紙を形成した補紙シートを矯正して調整するため、補紙シートの位置合わせ相手となる調整治具に所定間隔で複数の位置合わせ基準線を用いる事が好適である。
固定治具に固定された本紙と調整治具により矯正された補紙シートの補紙を合体治具の見当により、固定治具の基準線と補紙シートの基準線に則った印を合わせるように両者を合体させる事が好適である。
本発明によれば、従来の手作業に比べ一括して本紙欠失部の正確な位置に補紙が補填されるので、効率の良い補修作業が可能となる。また、斑や種々の紙厚の補紙を用いる事によって、より本紙に近い性質の補紙を補填することが出来る。
本紙を表側から示す図。 固定治具に本紙を表裏反転して装着した状態を示す図。 図2を横から見た断面図。 紙漉きシートを示す図。 紙漉き機に紙漉きシートを置き補紙用紙料を流し込む事を示す模式断面図。 流し込みによって作られた補紙シートを示す図。 補紙シートを調整治具に装着した状態を示す図。 紙漉きシートを糊付け治具に装着した状態を示す図。 糊付け治具と固定治具を合体し、糊付け作業を示す断面図。 合体治具に糊付け後の固定治具を装着し、調整治具の装着前の状態を示す図。 合体治具に調整治具を装着した合体直前の状態を示す図。 修理後の本紙を示す図。 本紙から画像データを抽出してパターンデータを編集し紙漉きシートを作成するために用いるシステム。 本発明の工程を示す工程説明図。 紙漉き機に紙漉きシートを置き補紙用紙料を流し込むことを示す他の方法による模式図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態における本紙1の一括補修方法は、図14に示すように、少なくとも本紙1の欠失部2に対応する位置に通気透水性をもたせた紙漉きシート8を作成する工程P1(図2〜図4、図13参照)と、紙漉きシート8に支持シート14を重ねて紙漉きを行うことで本紙1の欠失部2の内側に対応する領域およびその外側の周りに対応する領域に補紙用試料の紙繊維が補集されてその部分に補紙16,17が出来上がった補紙シート15を形成する工程P2(図5〜図7参照)と、本紙1の表面側に吸い取りシートである吸い取り紙26aを重ね裏面側から紙漉きシート8を通して糊23を刷り込むことで本紙1の欠失部2を通った糊を吸い取り紙26aに吸い取らせつつ本紙1の裏面における欠失部2の外側の周りに糊23を置く工程P3(図8、図9参照)と、本紙1の裏面側に補紙シート15を位置合わせして重ねることで補紙16、17を本紙1の欠失部2に嵌め込むとともに補紙16、17の周りを本紙1における欠失部2の周りの糊が付いた部分に貼り合わせる工程P4(図10、図11参照)とを含んで、次のような方法を実施する。図において欠失部や補紙等には代表的な部分にのみ符号を付して説明している。
図1に示すように修復される本紙1の表1aは文字が欠けたりして多数の欠失部2を有しており、一枚の本紙1の残った部分には紙厚が薄い部分や厚い部分など、均一でないものが多くみられる。これらを一括して補修するためには、本紙1の紙厚や斑を考慮した補紙を用い、本紙1の欠失部2と図6に示す補紙16,17との位置関係を正確に留め置かなければならない。
まず補填が始まる迄は本紙1の寸法、形は変わらないように固定される必要がある。そこで図2に示す固定治具7を用いて画像データ取得のためのスキャンニングに影響の少ない細い繊維の紗5,6で本紙1をはさみ固定した。この状態は補紙16、17が漉きあがって補修が始まるまで本紙1の位置、寸法、形が変わらないようにするためである。また本紙1より少し大きめの基板3が内側に設けられ取り外せるようになっている。なおこの基板3上にはピッチ間隔の短い基準線4が書かれており、欠失部2の位置関係を正確に示すことが出来る。本紙の欠失箇所の画像データを取り補紙16、17を貼り付けるまでこの状態を維持するようになっている。
図3は前記の図2を横から見たもので、本紙1が上側の紗5と下側の紗6で挟まれて固定治具7に固定されている。
図13は紙漉きシート8の生成システム100を示しており、欠失箇所の画像データ取得部101、画像処理ソフトを実行する画像処理部102、紙漉きシート8を出力する出力装置103、これらを操作する操作入力部104を具備している。
次に、図2に示す固定治具7に固定された本紙1をスキャンニングする。前述したように、本紙1を載せる固定治具7に付帯した基板3には基準線4が短い間隔で多数設けられているため、この基準線4も同時にスキャニングされる。
スキャン後、得られた画像データを画像処理ソフトで処理する。この画像処理において前述した斑の問題を解決する考案を述べる。取得した画像を画面に表示させ、一部本紙1が薄くなって斑が見える場所の欠失部2をマウス等の選択ツールで選択し、その部分にランダムで不完全な開口部となるようなペイント等のデータ処理をして網点穴加工により紙漉きシート8を作成するためのパターンデータを作成する。なお欠失部2に補填する補紙16、17の物理的保持補強のための毛羽を作るために、画面上で欠失部2の周りを網点穴加工し、紙繊維をコントロールして最適の毛羽を発生させるためのパターンデータを作成する。またこの画像処理の段階で固定治具7に設けられた基準線4もひろって出力し、紙漉きシート8に付帯させておくためのデータとする。
このようにして、本紙1の欠失箇所の画像データから補紙16、17のパターンデータを作り、出力装置103で紙漉きシート8を作ったものが図4である。紙漉きシート8には完全開口部分9や不完全開口部分10や図2に書かれた基準線4に則った印11も出力されている。完全開口部分9や不完全開口部分10は通気透水性を有する部分である。この画像処理の段階で欠失部2に補填する補紙16、17の物理的保持補強のための最適な毛羽を作成したり、斑のある繊維状態や紙厚を調整出来るように、紙漉きシート8に対して網点穴加工を行う。細かい図像なので図4の左側に一部分を拡大したものを示す。欠失部の周辺や内部に網点穴加工されているのがわかる。
前記作成した紙漉きシート8を使って補紙16、17を作成する工程が図5である。紙漉き機13に紙漉きシート8を置き、上部に通気通水性の支持シート14を置いたもので、下から空気を吸引しながら上部に置いた支持シート14の上から補紙用紙料12を流し込む。すると紙漉きシート8の穴の開いた部分の支持シート14上に空気や補紙用紙料12の繊維が集まってくるが、網点が障害になって網点の粗密に応じて紙繊維の濃淡が出来て補紙16、17となる。補紙16、17は支持シート14の上面に付着した状態で残る。
このようにして出来上がったものが図6の補紙シート15である。斑のない補紙16や斑のある補紙17、基準線4に則った印18が形成されている。また紙漉きシート8の完全開口部分9や不完全開口部分10の周りに処置した任意の網点穴加工のため最適な毛羽も形成されている。換言すれば、補紙の紙厚も均一でないランダムな状態の部分や物理的保持補強のための毛羽も含まれる。この出来た補紙シート15を打ち紙や染色等の後加工をして本紙1の紙質に近づける。補紙16、17等以外の部分の補紙シート15の表面には補紙用紙料12の繊維は付着していない。なお、基準線の印18は繊維が中抜きされた状態で形成される。
この漉きあがった補紙シート15に対して、打ち紙や染色やプレス等の加工をして本紙の厚味や色合いに近づける後工程を施す。その後工程を経た補紙シート15は紙漉きシート8とは異なり、伸びたり縮んだりした位置関係となり、当然固定治具7に固定された本紙1とも異なった位置関係となっている。それを矯正するのが図7の調整治具19を用いる工程である。基板3上の基準線4と同じに書かれた調整治具19上の基準線4aに補紙シート15上の基準線に則った印18を合わせて固定する。一般的に後加工した補紙シート15は伸びていることが多いので、ダブリとなり波打つようになるが、固定した後に少しの水分の湿りを与えてやり、自然放置しておくと水分が蒸発して縮むため、基準線に合った状態で平坦に張ってくる。与える水分は少しで良く、ましてや水分を与えることを控える本紙1でなく、作成された補紙シート15であるので問題視されない。当然補紙シート15上の基準線に則った印18は調整治具19上の基準線4aに固定されているので、補紙シート15は矯正されて図2の固定治具7に装着されている本紙1の裏1bと位置関係は合致する。調整された補紙シート15は後述する図11の段階で使用される。
一方補紙16、17を接着するために本紙1の欠失部2の周りに糊を付ける糊付けの工程が図8、図9である。前記作成した紙漉きシート8は図2の本紙裏1bと位置関係は合致するが、紙漉きシート8の開口部から糊を刷り込んでも欠失部2の部分だけしか糊は付かない。そこで、新たな技法を用いる。欠失部2の周りに糊を付けなければならないので、拡散網25を紙漉きシート8と本紙1の間に設置して欠失部2より少し周りに拡散するようにした。糊付け治具20に装着された位置決めフィルム21にも、位置関係を合致させるために、図2の基板3上の基準線4と同じに書かれた基準線4bを設けた。この位置決めフィルム21は糊付け治具20の内側にあって紙漉きシート8より少し小さ目の領域を抜いたフィルムである。保護網24は糊23を糊用へら22で刷り込む時の紙漉きシート8が傷まないようにする役目である。位置決めは固定治具7の端からの基準線4と糊付け治具20の内側の端からの基準線4bを合わせておく。図9は横からの断面図であり、保護網24の上から糊を刷り込む際に基板3の上に吸い取り紙甲26aを挟んでおくと、欠失部2の部分は糊が穴を通して吸い取り紙甲26aに直接いくので吸い取られる。また、拡散網25があるために紙漉きシート8の欠失部2よりも周りに糊が拡散するので、本紙1の欠失部2の周りに糊が滲む様に拡散されて定着する。
糊付けが終わって糊付け治具20を外し、固定治具の裏側の基板3をはずし、欠失部2から抜けた糊の付いた吸い取り紙甲26aを、新しい吸い取りシートである吸い取り紙乙26bに交換して上側の紗5を取り除き、すぐさま糊の付着した本紙1の載っている固定治具7を合体治具27に見当28を目安に装着したものが図10である。欠失部2の周りのみに糊23が付いている。一方図7において矯正の終わった調整治具19に固定された補紙16、17は、本紙裏1bと位置関係が整ったので、図11に示すように合体治具27に調整治具19を、見当28を目安にして固定治具7に位置を合わせるように固定治具7の上から合体させる。吸い取り紙乙26bは新しいので、補紙16、17には付着しなく、本紙1の周りに付いた糊23で補紙16、17は本紙1に接着する。
合体した固定治具7と調整冶具19を固定したまま合体治具27からはずして逆さにし、固定治具7の裏側の基板3と吸い取り紙乙26bをはずすと、調整冶具19に補紙16、17の固着した本紙1が残るので簡単に取り外す事が出来る。これにより、図12に示すような欠失部2に、斑のない補紙16と斑のある補紙17が周辺の紙質に合うように補填された状態が得られる。また補紙16、17の周りは物理的保持補強が最適となるように、任意の毛羽を形成し接着されている。その後、紙に挟んでプレス乾燥させると修復された本紙となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成や手順は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、図15に示すように、紙漉きシート8と支持シートを上下逆に配置しても、上記実施形態と同様にして補紙16、17を補集することができる。
1…本紙
1a…本紙表
1b…本紙裏
2…欠失部
3…基板
4…基板上の基準線
4a…調整治具上の基準線
4b…糊付け治具にある位置決めフィルム上の基準線
5…上側の紗
6…下側の紗
7…固定治具
8…紙漉きシート
9…完全開口部分
10…不完全開口部分
11…紙漉きシート上の基準線に則った印
12…補紙用紙料(水に溶解した紙繊維)
13…紙漉き機
14…支持シート
15…補紙シート
16…斑のない補紙
17…斑のある補紙
18…補紙シート上の基準線に則った印
19…調整治具
20…糊付け治具
21…位置決めフィルム
22…糊用へら
23…糊
24…保護網
25…拡散網
26a…吸い取りシート(吸い取り紙甲)
26b…吸い取りシート(吸い取り紙乙)
27…合体治具
28…見当

Claims (5)

  1. 紙製作品の欠失部に対応する位置およびその外側の周りに対応する位置に画像処理を通じて網点穴加工の処置を施した紙漉きシートを作成する工程と、紙漉きシートに支持シートを重ねて紙漉きを行うことで紙製作品の欠失部の内側に対応する領域およびその外側の周りに対応する領域に補紙用紙料の紙繊維が補集されてその部分に補紙が出来上がった補紙シートを形成する工程と、紙製作品の表面側に吸い取りシートを重ね裏面側から紙漉きシートを通して糊を刷り込むことで紙製作品の欠失部を通った糊を吸い取りシートに吸い取らせつつ紙製作品の裏面における欠失部の外側の周りに糊を置く工程と、紙製作品の裏面側に補紙シートを位置合わせして重ねることで補紙を紙製作品の欠失部に嵌め込むとともに補紙の周りを紙製作品における欠失部の周りの糊が付いた部分に貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする、紙製作品の一括補修方法。
  2. 紙製作品の欠失部に補紙を補填するにあたり、固定治具により上側の紗と下側の紗の間に紙製作品をはさみ、補填迄のあいだ変形させないで紙製作品と固定治具の位置関係を保つ事を特徴とする請求項1に記載の紙製作品の一括補修方法。
  3. 基板の上に吸い取りシートを置き固定治具に装着する一方、糊付け治具に付けられた位置決めフィルムに紙漉きシートを位置合わせして装着し、前記固定治具との間に拡散網を挟んで合体させ、糊付け治具の保護網の側から糊を刷り込み、欠失部の部分の糊は吸い取りシートに吸収させ、拡散網の作用で欠失部の周りのみに糊を付着させる事を特徴とする請求項1に記載の紙製作品の一括補修方法。
  4. 補紙を形成した補紙シートを矯正して調整するため、補紙シートの位置合わせ相手となる調整治具に所定間隔で複数の位置合わせ基準線を用いる事を特徴とする請求項1に記載の紙製作品の一括補修方法。
  5. 固定治具に固定された紙製作品と調整治具により矯正された補紙シートの補紙を合体治具の見当により、固定治具の基準線と補紙シートの基準線に則った印を合わせるように両者を合体させる事を特徴とする請求項1に記載の紙製作品の一括補修方法。
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