(本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の構成等)
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報である特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の可変表示とは、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(他の可変表示についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示などともいう)される。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報である飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が行われる。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hが配置されている。表示エリア5Hでは、実行が保留されている特図ゲームに対応する保留表示画像を表示する。特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。
また、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとはそれぞれ、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留記憶数)と第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留記憶数)とを表示する。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、第1始動口スイッチ22A(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。)。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、第2始動口スイッチ22B(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。)。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)ともいう。
普図ゲームは、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート41を通過したときには、図2のゲートスイッチ21がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行など)を制御する機能(演出制御基板12に向けて演出制御コマンドを送信する機能を含む。)を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
一例として、CPU103がROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、主基板11の機能(遊技の進行の制御)を実現する。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターンや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される演出制御コマンドは、中継基板15によって中継される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(飾り図柄の可変表示を含む。)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御用CPU120がROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板12の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM121が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。
乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
音声制御基板13は、演出制御基板12からの効果音信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12からの電飾信号に基づき、遊技効果ランプ9の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。
画像表示装置5は、液晶パネル、ELパネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像が表示されることになる。
(遊技の進行や演出の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないときには、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、開始可能になったときに開始される。
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行されている、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、開始条件の成立により実行される。
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。時短状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース」などともいわれる。確変状態となっているが時短状態になっていないときの遊技状態は、「高確低ベース」などともいわれる。確変状態となっていないが時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース」などともいわれる。通常状態は、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるときには、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)が停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する)、及び、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する)が用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチ(スーパーリーチに発展しないノーマルリーチ)の順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
なお、この実施の形態では、時短状態になるときに演出モードがミッションモードとなる。また、ミッションモードのミッションがクリアされると、ミッションクリア演出が実行される。これらの詳細については、後述する。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
(パチンコ遊技機の主要な動作)
パチンコ遊技機1の主要な動作をフローチャートなどを参照して説明するが、各動作(各処理)では、フローチャートに現れていない処理などが行われる場合がある。
(主基板11の主要な動作)
主基板11では、CPU103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごとに実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理では、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する。この判定の結果は、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現するための処理である。
普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現するための処理である。
コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。図3に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド81XX(H)は、開始する特図ゲームやその変動パターン(可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの、図5参照)を指定(通知)する変動パターン指定コマンドである。「XX」(EXTデータ)に、開始する特図ゲームが第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかと、その変動パターンと、に応じた数値が設定される(例えば、第1特図ゲーム開始で変動パターンがPA1−1なら「00」、第2特図ゲーム開始で変動パターンがPA1−1なら「01」など)。当該コマンドは、特図ゲーム開始時(変動開始時)に送信される。
コマンド8CXX(H)は、開始する特図ゲームの可変表示結果を指定(通知)する表示結果指定コマンドである。「XX」には、可変表示結果に対応する数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「非確変大当り」なら「01」、「確変大当り」なら「02」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する図柄確定指定コマンドである。当該コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始)を指定(通知)する当り開始指定コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される演出であり、大当り遊技状態になったことを報知する演出などである。当該コマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する当り終了指定コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される演出であり、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。当該コマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する第2始動入賞指定コマンドである。これらコマンドを始動入賞指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する第1特図保留記憶数加算指定コマンドである。C100(H)は、第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する第2特図保留記憶数加算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、始動入賞発生時(保留が増えたとき)に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する第1特図保留記憶数減算指定コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する第2特図保留記憶数減算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、特図ゲーム開始時(保留が減ったとき)に送信される。
(特別図柄プロセス処理)
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下で説明する各フラグ、各カウンタ、各タイマは、RAM102に設けられる。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。例えば、CPU103は、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか(スイッチ処理でオンと判定されたか。他のスイッチについても同じ。)を判定する。オンの場合には、第1特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していない場合には、第1始動入賞が発生したとして、乱数回路104または遊技用乱数更新処理で更新される遊技用乱数値のうちから、特図表示結果(特別ゲームの可変表示結果)決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を抽出し、抽出した数値を第1保留データとして、RAM102の第1特図保留記憶部に保持する。また、第2始動口スイッチ22Bがオンであるかを判定する。オンの場合には、第2特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していない場合には、第2始動入賞が発生したとして、前記と同様に乱数値MR1〜MR3を抽出し、抽出した数値を第2保留データとして、RAM102の第2特図保留記憶部に保持する。なお、第1保留データ及び第2保留データは、始動入賞順に保持される。第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数は、第1保留データや第2保留データの数や、各記憶数をカウントするカウンタによって特定すればよい(以下、同じ。)。また、始動入賞判定処理では、第1始動入賞があったときに、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定が行われ、第2始動入賞があったときに、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定が行われる。
CPU103は、ステップS101を実行した後、特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。なお、下記の時短フラグは、時短状態のときにオンになるフラグで、確変フラグは、確変状態のときにオンになるフラグである。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。例えば、CPU103は、第2特図保留記憶数が「0」でないときには、第2特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。また、第2特図保留記憶数が「0」で、第1特図保留記憶数が「0」でないときには、第1特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。両者が「0」のときは、本処理を終了する。
第2特図ゲームを実行するための処理では、第2特図保留記憶部に保持されている第2保留データ(乱数値MR1〜MR3)のうち最も古い第2保留データを第2特図保留記憶部からRAM102の所定バッファに読み出す。読み出された第2保留データは、第2特図保留記憶部から削除される。そして、所定バッファに読み出した第2保留データのうち、乱数値MR1と、大当り決定テーブル(ROM101に格納されている。以下、決定テーブルについて同じ)と、に基づいて、今回実行する第2特図ゲームの可変表示結果(「大当り」又は「ハズレ」)を決定する。なお、「大当り」とする決定割合は、確変状態のとき(確変フラグがオンのとき)の方が、非確変状態のとき(確変フラグがオフのとき)よりも高い。また、「大当り」と決定した場合には、乱数値MR2と、大当り種別決定テーブルと、に基づいて、大当り種別(「確変」又は「非確変」)を決定する。前記の決定結果や第2特図ゲームを実行する旨の情報はRAM102に保持され、適宜参照される(他の決定などについても同じ)。
第1特図ゲームを実行するための処理でも、上記第2特図ゲームを実行するための処理と同様の処理を行い、第1保留データの所定バッファへの読み出し、第1特図ゲームの可変表示結果の決定(大当り種別の決定を含む)などを行う。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。例えば、CPU103は、変動パターンを決定(選択)し、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの実行開始の設定を行う。変動パターンは、可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。
図5は、この実施の形態で使用される変動パターンを示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターンとして、PA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4がある。また、大当り時変動パターンとして、B3−2〜PB3−4がある。PA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する。PA2−1は、特図変動時間(特図ゲームの実行期間)が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)のパターンである。PA3−2、PB3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定し、PA3−3、PB3−3は、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する。)の実行を指定し、PA3−4、PB3−4は、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する。)の実行を指定する。
CPU103は、今回の可変表示結果が「大当り」のときには、所定バッファに読み出した第1保留データ又は第2保留データのうちの乱数値MR3と、大当り用の変動パターン決定テーブルと、に基づいて、PB3−2〜PB3−4のいずれかを今回の変動パターンとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」のときであって、非時短状態のとき(時短フラグがオフのとき)には、前記乱数値MR3と、第1ハズレ用の変動パターン決定テーブルと、に基づいて、PA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれかを今回の変動パターンとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」のときであって、時短状態のとき(時短フラグがオンのとき)には、前記乱数値MR3と、第2ハズレ用の変動パターン決定テーブルと、に基づいて、PA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれかを今回の変動パターンとして決定する。
変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA1−1又はPA2−1>PA3−2>PA3−3>PA3−4の順で高い。大当り時は、PB3−4>PB3−3>PB3−2の順で高い。このため、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で大当り期待度が高い。
変動パターンの決定後、例えば、駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給開始し、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの実行を開始する。また、上記の決定結果や現在の遊技状態(確変フラグや時短フラグの状態で特定できる)などを指定する、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数減算指定コマンド、変動パターン指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「2」にしてから、本処理を終了する。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。例えば、CPU103は、特図ゲームが開始してからの経過時間(タイマなどによって測定すればよい。他の経過時間についても同じ。)が、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に達したか(可変表示結果の導出タイミングであるか)を判定し、達していないときには、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを実行する駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したときには、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給し、今回の可変表示結果の図柄(「ハズレ」のときは「−」、「確変大当り」のときは「7」、「非確変大当り」のときは「3」など)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特図ゲームの実行が実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。例えば、CPU103は、今回の可変表示結果が「大当り」のときは、時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどする。その後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し(例えば、カウンタなどによってカウントすればよい。)、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。例えば、当り開始指定コマンドの送信設定を行ってからの経過時間が、予め設定されているファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していなければ、大当り開放前処理を終了する。ファンファーレ待ち時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理(ソレノイド駆動信号の供給)などを行い、特図プロセスフラグを「5」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技を終了するタイミングになったかを判定する。カウントスイッチ23がオンの回数(大入賞口に進入した遊技球の数)が所定値(例えば「9」)になったり(カウンタなどでカウントすればよい。)、ラウンド遊技を開始してから(大入賞口を開放状態としてから)の経過時間がラウンド遊技の上限期間(例えば、29秒)に達したりして、ラウンド遊技を終了するタイミングとなったときには、大入賞口を閉鎖状態に戻してラウンド遊技を終了させる処理(ソレノイド82をオフにする処理)などを行う。このとき、終了したラウンド遊技が、最後のラウンド遊技(例えば、15ラウンド目)であるとき(カウンタなどでカウントすればよい。)、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を「7」に更新し、本処理を終了する。最後のラウンド遊技でないときは、特図プロセスフラグを「6」に更新し、本処理を終了する。現在がラウンド遊技を終了するタイミングでないときは、そのまま本処理を終了する(大入賞口を開放状態に維持する処理などを行ってもよい)。タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技が終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、所定の閉鎖時間(ラウンド遊技のインターバル期間)に達したかを判定し、達していない場合には、閉鎖状態が維持され、本処理は終了する。所定の閉鎖時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理などを実行し、特図プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
ステップS114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。例えば、最後のラウンド遊技を終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、予め定められたエンディング待ち時間(大当り遊技状態におけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していないときには、本処理を終了する。エンディング待ち時間に達したときには、エンディングが終了するので、今回の大当り種別が「確変」のときに時短フラグ及び確変フラグをオンにし、「非確変」のときに、時短フラグをオンにして、確変フラグをオフのままにする。そして、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して本処理を終了する。
(演出制御基板12における主な動作)
演出制御基板12において、演出制御用CPU120は、I/O125の所定の入力ポートから演出制御コマンドを受信したときには、当該演出制御コマンドを受信コマンドとして例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。また、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などを実行する。なお、これら処理は、CTC(カウンタ/タイマ回路)などによるタイマ割り込みが発生するごと(例えば、10msごと)に実行されることになる。コマンド解析処理、演出制御プロセス処理などがタイマ割り込みごとに実行されることで、演出の実行が実現する。コマンド解析処理は、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御などを行う処理である。演出制御プロセス処理は、演出制御コマンドに応じて演出を実行する処理である。演出用乱数更新処理は、演出制御に用いる演出用乱数値をソフトウェアにより更新する。
(コマンド解析処理)
コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。
図6に、コマンド解析処理による解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応してコマンド解析処理にて行われる処理内容と、の関係を示す。なお、図中における各フラグ、各格納領域は、RAM122に設けられる。また、フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。特図保留記憶数加算指定コマンドや特図保留記憶数減算指定コマンドを受信したときには、それに応じて表示エリア5Hの保留表示画像の数を増減させてもよい。
(演出制御プロセス処理)
演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理において、各種演出の実行を開始するための開始設定(演出の開始設定)、開始設定した演出を実行する演出動作制御などを行う。なお、以下で説明する各フラグ、各タイマ、各カウンタなどは、RAM122に設けられる。
演出の開始設定は、例えば、演出制御パターンをRAM122に使用パターンとしてセットし、かつ、プロセスタイマに、前記でセットした演出制御パターンに応じた初期値を設定することを含む。プロセスタイマのタイマ値は、初期値の設定後、タイマ割り込みの発生毎に所定タイミング(演出制御プロセス処理開始時、後述の演出動作制御時など)において減算される。演出制御パターンは、各種演出(飾り図柄の可変表示を含む。)を実行するためのデータの集まりであって、プロセスタイマのタイマ値と比較されるプロセスタイマ判定値と、当該判定値に対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、点灯制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンを構成するデータは、ROM121に格納されている。
演出動作制御は、演出の開始設定でセットした演出制御パターンに基づいて演出の実行する制御である。具体的には、プロセスタイマの現在のタイマ値に合致するプロセスタイマ判定値に対応する演出制御実行データのうちの、表示制御データに従った表示制御指令を表示制御部123に伝送して画像表示装置5に画像を表示させたり、音声制御データに従った効果音信号を音声制御基板13に伝送してスピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、点灯制御データに従った電飾信号をランプ制御基板14に伝送して遊技効果ランプ9を点灯/消灯させたりして、演出を実行する制御を行う。タイマ割り込みの発生毎に演出動作制御が繰り返し行われることで、各種の演出の実行が実現される。
図7は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、ミッションモード実行処理(ステップS161A)、ミッションクリア演出実行処理(ステップS161B)を実行し、演出プロセスフラグの値に応じて、ステップS170〜S175のいずれかを実行する。
ミッションモード実行処理、ミッションクリア演出実行処理は、それぞれ、ミッションモード、ミッションクリア演出を実行する処理である。ミッションモードは、大当り遊技状態が終了して時短状態が開始したときに開始される(ここでは、後述のエンディング処理で開始設定される。)。このミッションモードは、制限時間(1分)以内にミッションのクリアを目指す演出モードであり、砲弾を連射(乱射)する戦車S1、砲弾の的となる星S2、制限時間の残り時間を表示する表示タイマS3が表示される(図12など参照)。ミッションは、戦車S1からの砲弾を星S2に当てることである。制御上、スーパーリーチを実行する変動パターン(PA3−3〜PA3−4、PB3−3〜PB3−4)を指定する変動パターン指定コマンド(以下、単にスーパーリーチの変動パターン指定コマンドともいう。)を制限時間経過前に受信したときに、戦車S1からの砲弾が星S2に当たり(「HIT」の画像S4の表示)(図12など参照)、ミッションクリアになる(制御上は、制限時間内にスーパーリーチの変動パターン指定コマンドを受信することがミッションクリアの条件になる)。戦車S1からの砲弾が星S2に当たった演出(「HIT」の画像S4の表示などを行い、ミッションをクリアする演出)を、ミッションクリア演出という。この実施の形態では、戦車S1からの砲弾が星S2に当たったタイミング(ミッションクリア演出の開始タイミング)に表示タイマS3で表示されている残り時間は停止表示される。停止表示された残り時間(停止時間)が、XX.77秒(XXは、59秒以下のいずれの秒数でもよい。)であれば(つまり、小数点以下の秒数が、「77」であるとき)、「大当り」確定になる。
図8は、ミッションモード実行処理の一例を示すフローチャートである。ミッションモード実行処理において、演出制御CPU120は、ミッションモードフラグがオンであるかを判定する(ステップS801)。ミッションモードフラグは、ミッションモードのときにオンになるフラグである(大当り終了時のステップS863参照)。
現在がミッションモード中でミッションモードフラグがオンのときには(ステップS801;Yes)、ミッションモード中であるので、まず、表示タイマS3で表示された残り時間を更新する(ステップS802)。当該残り時間は、制限時間タイマにより管理される。制限時間タイマは、ミッションモードの開始設定時(大当り終了時のステップS862)に初期値(1分に対応するタイマ値)が設定される。表示タイマS3は、ミッションモードの一部であり、ミッションモードの開始に伴って動作する。ステップS802では、制限時間タイマのタイマ値を1減じ、減じたあとのタイマ値に対応する時間を前記残り時間として表示タイマS3に表示させる(表示制御部123に所定の表示制御指令を伝送することで実現すればよい)。これによって、表示タイマS3が表示する残り時間が更新される(ここでは、カウントダウン表示される)。ここでのタイマ割り込みの間隔は10msなので、表示タイマS3が表示する残り時間は、タイマ割り込みの発生毎に実行されるステップS802により0.01秒単位(10ms単位)で減っていく(図12などを参照)。なお、これ以降、表示タイマS3で表示されている残り時間は、再度ステップS802が実行されるまで、制限時間タイマの現在のタイマ値に対応する時間になっている。
その後、待機フラグがオンであるかを判定する(ステップS803)。待機フラグは、ミッションクリア演出の実行が待機されているときにオンになるフラグである。待機フラグがオフのときには(ステップS803;No)、スーパーリーチの変動パターン指定コマンド(上述のように、PA3−3〜PA3−4、PB3−3〜PB3−4いずれかを指定するコマンド)を受信しているかを判定する(ステップS804)。例えば、変動パターン指定コマンド格納領域をチェックして当該判定を行えばよい。
前記コマンドを受信していない場合には(ステップS804;No)、ミッションモードが継続するので、ミッションモードの演出動作制御(特に表示タイマS3以外の演出動作制御)を行う(ステップS810)。ステップS810では、使用パターンとしてセットされたミッションモードの演出制御パターンに従って演出の実行の制御を行う。タイマ割り込みごとにステップS802やステップS810が実行されることで、ミッションモード(表示タイマS3の更新なども含む。)の実行が実現される。
その後、表示タイマS3が表示する残り時間が0.00秒であるかを判定する(ステップS811)。例えば、制限時間タイマのタイマ値が0であるか否かにより判定すればよい。残り時間が0.00秒のときには(ステップS811;Yes)、ミッションモード終了設定を行い、ミッションモードフラグをオフする(ステップS812〜S813)。ミッションモード終了設定では、例えば、表示制御部123に、所定の表示制御指令を伝送してミッション失敗の旨の画面を表示してから当該画面を徐々に消去するフェードアウトなどを実行させればよい。ステップS813のあと、又は、残り時間が0.00秒でないとき(ステップS811;No)には、本処理を終了する。
スーパーリーチの変動パターン指定コマンドを受信しているときは(ステップS804;Yes)、可変表示結果が「大当り」であるかを判定する(ステップS805)。例えば、変動パターン指定コマンド格納領域に格納されている変動パターン指定コマンドが大当り時のPB3−3、PB3−4のいずれかを指定していれば、可変表示結果が「大当り」であると判定する。
可変表示結果が「大当り」でないときには(ステップS805;No)、表示タイマS3が表示している残り時間がXX.77秒であるか(小数点以下の秒数が、「77」であるか)を判定する(ステップS806)。例えば、制限時間タイマのタイマ値が当該残り時間に対応する値であるかにより判定すればよい。
残り時間がXX.77秒でない場合には(ステップS806;No)、ミッションクリア演出の開始設定を行い、ミッションモードフラグをオフし、ミッションクリア演出フラグ(ミッションクリア演出を実行するときにオンになるフラグ)をオンにし(ステップS807〜S808B)、本処理を終了する。なお、ミッションクリア演出の開始設定では、ミッションクリア演出を実行する演出制御パターンのセットの他、表示タイマS3が順次更新する残り時間を、現在の残り時間で停止表示させる処理(残り時間の更新表示を停止させる処理)も行う。例えば、表示制御部123に、所定の表示制御指令を送って、現在表示している残り時間(制限時間タイマの現在のタイマ値にも対応している)を停止時間としてそのまま継続表示するようにする。なお、開始設定されたミッションクリア演出は、この後のミッションクリア演出実行処理における演出動作制御により実行開始されるので(この間、表示タイマS3が表示する残り時間の更新はない。)、ミッションクリア演出の開始(「HIT」の画像S4の表示開始)タイミングと、表示タイマS3の停止タイミングとは、ほぼ一致し、従って、演出上、ミッションクリア演出(「HIT」の画像S4などを含む表示)により、表示タイマS3が更新表示する残り時間が停止したことになる(ミッションモードもここで終了したことになる。)。
残り時間がXX.77秒である場合には(ステップS807;No)、今回のスーパーリーチの可変表示結果が「ハズレ」にも係わらず、表示タイマS3の停止時間がXX.77秒となってしまうので(停止時間XX.77秒が大当り確定にならなくなってしまうので)、それを防止するため、ミッションクリア演出の実行を待機する設定を実行して(ステップS809)、本処理を終了する。なお、この待機における待機時間は、ここでは、0.05秒であるが、他の時間であってもよく、また、ランダムに(例えば、乱数値とテーブルにより)決定してもよい。前記待機する設定では、待機タイマに前記待機時間に対応するタイマ値を初期値として設定する。待機タイマのタイマ値は、制限時間タイマのタイマ値が更新されるときに一緒に「1」減算されて更新されればよい(ステップS815の実行前に更新してもよい。)。また、待機フラグをオンにする。
可変表示結果が「大当り」であるときには(ステップS805;Yes)、表示タイマS3が現在表示している残り時間がXX.77秒であるかを判定する(ステップS821)。当該判定はステップS806と同様である。ここでは、可変表示結果が「大当り」になるので、表示タイマS3がXX.77秒で停止してもよく(ミッションクリア演出を直ちに開始してもよく)、このため、残り時間がXX.77秒であれば(ステップS821;Yes)、ミッションクリア演出の開始のため、ステップS807の処理に進む(XX.77秒が表示タイマS3の停止時間になる)。
残り時間がXX.77秒でないときには、表示タイマS3が現在表示している残り時間がXX.82秒〜XX.78秒の範囲内であるか(小数点以下の秒数が、「82」〜「78」の範囲内であるか)を判定する(ステップ822)。例えば、制限時間タイマの現在のタイマ値が当該範囲内の時間に対応する値であるかにより判定すればよい。当該範囲内である場合には(ステップS822;Yes)、表示タイマS3が表示する残り時間がXX.77秒になるまで、ミッションクリア演出の実行を待機する設定を行い(ステップ823)、本処理を終了する。前記待機する設定では、例えば、待機タイマに、制限時間タイマの現在のタイマ値からXX.77秒(ここでのXXは、表示タイマS3が現在表示している残り時間の秒数と同じである。)に対応するタイマ値を減じたタイマ値を初期値として設定する(これにより、待機タイマのタイマ値が「0」になったところで、表示タイマS3が表示する残り時間がXX.77秒になる)。また、待機フラグをオンにする。表示タイマS3が現在表示している残り時間がXX.82秒〜XX.78秒の範囲内でない場合には(ステップS822;No)、ミッションクリア演出の開始のため、ステップS807の処理に進む(その残り時間が表示タイマS3の停止時間になる)。このような処理により、可変表示結果が「大当り」のときにミッションクリア演出を実行しようとするタイミングがXX.77秒に近い場合には、ミッションクリア演出の開始を待機し、残り時間がXX.77秒のときにミッションクリア演出を開始するので、XX.77秒の停止時間の出現頻度を「大当り」確定を担保しながら上げることができる。また、ミッションクリア演出を実行しようとするタイミングがXX.77秒に近いときにのみ、当該実行を待機することで、表示タイマS3で停止される停止時間の不自然さも防止できる。
待機フラグがオンのときには(ステップS803;Yes)、ミッションクリア演出の開始が待機されているので、現在が待機終了タイミングであるかを判定する(ステップS815)。ステップS802などで更新される待機タイマのタイマ値が「0」であるなどして待機終了タイミングであるときには、待機フラグをオフし(ステップS816)、ミッションクリア演出の開始のため、ステップS807の処理に進む(待機終了時の時間が表示タイマS3の停止時間になる。)。待機タイマのタイマ値が「0」でなく、待機終了タイミングでない場合には、ミッションモードが継続するので、ステップS810の処理に進む。
なお、上記処理では、表示タイマS3が表示する残り時間が00.00秒に更新されたときに、スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信を確認したときには(ステップS804;Yes)、ミッションクリア演出の開始設定がなされるが(表示タイマS3は、00.00秒で停止)、これを防止するため、例えば、ステップS802で更新された表示タイマS3の表示時間(残り時間)が00.00秒のときには、ステップS802を実行してからステップS812〜S813の処理を行うようにしてもよい(必要に応じてステップS810の処理を行ってからステップS812〜S813を実行してもよい)。この場合、図8におけるステップS811〜S813は不要になる。
図9は、ミッションクリア演出実行処理の一例を示すフローチャートである。この処理において、演出制御用CPU120は、まず、ミッションクリア演出フラグがオンであるかを判定し(ステップS851)、オンであれば(ステップS851;Yes)、当該ミッションクリア演出の演出動作制御を行う(ステップS852)。タイマ割り込み毎にステップS852が繰り返し実行されることで、ミッションクリア演出(ミッションモードは終了しているので、図12(D)や(E)における戦車S1や表示タイマS3などの表示もミッションクリア演出に適宜含まれる。)の実行が実現する。
ステップS852のあとは、現在がミッションクリア演出の終了タイミングであるかを判定する(ステップS853)。終了タイミングは、演出制御パターンにて規定されていればよく、例えば、演出制御パターンにおいて、プロセスタイマの現在のタイマ値に合致するプロセスタイマ判定値に対応するデータが終了コードのときに、当該終了タイミングであると判定すればよい。
終了タイミングであるときには(ステップS853;Yes)、ミッションクリア演出の終了設定を行い、ミッションクリア演出終了設定を行い、ミッションクリア演出フラグをオフにして本処理を終了する(ステップS854〜S855)。ミッションクリア演出終了設定では、例えば、表示制御部123に、所定の表示制御指令を伝送してミッションクリア演出の画面を徐々に消去するフェードアウトなどを実行させればよい。
ミッションクリア演出フラグがオフのとき(ステップS851;No)、ミッションクリア演出の終了タイミングでないとき(ステップS853;No)、本処理は終了する。
次にステップS170〜S175の処理を説明する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドなどを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、例えば、変動パターン指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されているか否かによって判定すればよい。当該コマンドを受信している場合、演出プロセスフラグの値を「1」に更新してから、本処理は終了する。当該コマンドを受信していない場合、本処理はそのまま終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。演出制御用CPU120は、まず、今回の可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドで指定される。以下同じ。)に応じた最終停止図柄(導出表示する飾り図柄の組合せ)を決定する。また、今回の変動パターン(変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドで指定される。以下同じ)に応じた演出制御パターンをセットするなどして、変動パターンが指定する態様での飾り図柄の可変表示やリーチ演出などを実行するための演出の開始設定を行う。なお、ミッションモードフラグやミッションクリア演出フラグがオンされている場合には、ミッションモードやミッションクリア演出が実行中なので、当該演出を邪魔しないように、当該ミッションモードやミッションクリア演出が終了するまでは、飾り図柄の可変表示のみを画面右上などの領域(図12参照)で実行する演出制御パターンをセットしてもよい。その後、演出プロセスフラグの値を「2」に更新してから、本処理を終了する。なお、このときに、開始設定した演出について最初の演出動作制御を実行するようにしてもよい。
ステップS172の可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。当該処理は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などを実現するための処理であり、まず、飾り図柄の可変表示の終了タイミングであるかを判定する。当該終了タイミングは演出制御パターンにて規定されていればよい。終了タイミングでないときには、設定されている演出制御パターンに基づいて演出動作制御を行い、本処理を終了する。タイマ割り込みの発生毎に当該演出動作制御が実行されることで、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの実行が実現する。なお、可変表示開始時に、ミッションモードフラグ又はミッションクリア演出フラグがオンされている場合には、ミッションモードやミッションクリア演出が終了するまでは、飾り図柄の可変表示のみを画面右上などの領域(図12参照)で実行し、前記終了したとき(例えば、終了設定から所定期間経過後)に現在設定されている演出制御パターンを、本来の飾り図柄の可変表示やリーチ演出などを実行するパターンに書き換えるようにしてもよい。
前記終了タイミングと判定したときには、図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する。図柄確定指定コマンド受信フラグがオンであれば、当該コマンドの受信があったと判定すればよい。当該コマンドの受信がなければ、本処理を終了する。図柄確定指定コマンドの受信があった場合には、表示制御部123に表示制御指令を伝送させて、最終停止図柄を導出表示させる制御を行う。その後、演出プロセスフラグを「3」に更新して、本処理を終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。演出制御用CPU120は、最終停止図柄を導出表示させてからの現在の経過時間(所定のタイマで計測すればよい)が、予め設定されている当り開始指定コマンド受信待ち時間に達したかを判定し、達していないときに、当り開始指定コマンドの受信があった場合(当り開始指定コマンド受信フラグがオンのとき)、大当り中演出(大当り遊技状態中に実行されるファンファーレ開始からエンディングの前までの演出)の開始設定(演出制御パターンのセットなど)を行う。その後、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、本処理を終了する。当り開始指定コマンド受信待ち時間に達しておらず、当り開始指定コマンドの受信もない場合は、そのまま本処理を終了する。現在の経過時間が前記の待ち時間に達している場合、特図ゲームの可変表示結果が「ハズレ」と判断して、演出プロセスフラグの値を「0」に更新し、本処理を終了する。現在の経過時間が前記の待ち時間に達しておらず、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。例えば、演出制御用CPU120は、大当り中演出を実行する演出動作制御を行う。そして、当り終了指定コマンドを受信している場合(当り終了指定コマンド受信フラグがオンのとき)には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の開始設定(演出制御パターンのセットなど)を行い、演出プロセスフラグの値を「5」に更新して当り中処理を終了する。当り終了指定コマンドを受信していない場合には、各ラウンド遊技が全て終了していないので、そのまま本処理を終了する。タイマ割り込みの発生毎にステップS174(特に上記演出動作制御)が繰り返し実行されることで、大当り中演出の実行が実現する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理であり、大当り遊技状態終了時のエンディングを実行するための処理である。図10は、エンディング処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、現在がエンディングの終了タイミングであるかを判定する(ステップS581)。終了タイミングは、演出制御パターンにて規定されていればよい。終了タイミングでなければ(ステップS851;No)、エンディングの演出動作制御(ステップS852)を行って本処理を終了する。なお、この実施の形態では、大当り種別に係わらず大当り後に時短状態になるので(つまりミッションモードになるので)、エンディングには、ミッションモード開始を報知するミッションモード開始報知演出(図12(A)参照)が含まれる。現在が終了タイミングであるときには(ステップS851;Yes)、ミッションモードの開始設定を行う(ステップS862)。当該開始設定では、ミッションモードの演出制御パターンのセットなどの他、制限時間タイマに制限時間である1分に対応するタイマ値が初期値として設定される。その後、ミッションモードフラグをオンにして(ステップS863)、演出プロセスフラグの値を「0」に更新し(ステップS864)、本処理を終了する。タイマ割り込み毎にステップS175が繰り返し実行されることでエンディングの演出(ミッションモード開始報知演出を含む。)の実行、ミッションモードの実行の設定(表示タイマS3の動作開始設定)などが実現する。ミッションモードの実行の設定後、ミッションモードの演出動作制御(ステップS810)により、ミッションモードが開始される。表示タイマS3の表示は、制限時間タイマに初期値を設定したときに開始するか、最初のステップS802で開始すればよい。ステップS802により、表示タイマS3の表示の動作(制限時間のカウントダウンの更新表示)が開始される。このようにして、ミッションモード(表示タイマS3の動作を含む)が開始される。
(表示タイマS3の停止時間、ミッションクリア演出の実行タイミングなどについて)
上記一連の処理(特に図9の処理)により実現される、表示タイマS3の停止時間、ミッションクリア演出の実行タイミングなどを説明する。スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信の確認タイミング(ステップS804;Yesの判定タイミング)に表示タイマS3に表示されている残り時間(制限時間タイマのタイマ値に対応する時間)が、XX.77秒(特定の秒数)でもなく、XX.82秒〜XX.78秒内(特定の範囲内)の秒数でもないXX.56秒のときには、すぐにミッションクリア演出が開始し、当該残り時間で表示タイマS3が停止する(図11(A))。残り時間が、XX.77秒(特定の秒数)である場合、受信確認したスーパーリーチの変動パターン指定コマンドに基づいて実行される可変表示(以下、当該変動という。)の可変表示結果が「大当り」であれば、すぐにミッションクリア演出が開始し、当該残り時間で表示タイマS3が停止する(図11(B))。可変表示結果が「ハズレ」であれば、ミッションクリア演出の実行が待機され、0.05秒後(XX.72秒のとき)に、ミッションクリア演出が開始し、表示タイマS3が停止する(図11(B))。残り時間が、XX.82秒〜XX.78秒内(特定の範囲内)の秒数(XX.80秒)の場合、当該変動の可変表示結果が「ハズレ」であれば、すぐにミッションクリア演出が開始し、当該残り時間で表示タイマS3が停止する(図11(C))。可変表示結果が「大当り」であれば、ミッションクリア演出の実行が待機され、残り時間がXX.77秒のときに、ミッションクリア演出が開始し、表示タイマS3が停止する(図11(C))。なお、ミッションクリア演出の開始は、ミッションモードの終了でもある。
以上で説明したように、当該変動の可変表示結果が「ハズレ」のときには、停止表示される残り時間が、XX.77秒にならないようにミッションクリア演出の実行を制御し、当該変動の可変表示結果が「大当り」のときには、停止表示される残り時間がXX.77秒に近いと、ミッションクリア演出の実行を待機して、停止表示される残り時間がXX.77秒になるように制御する。
(演出画面例)
ミッションモードを開始する場合には、その直前のエンディングにて、「ミッションモード開始!」などを表示するミッションモード開始報知演出が実行され、制限時間1分と、ミッションモードの開始とが報知される(図12(A))。その後、ミッションモードが開始され(表示タイマS3の動作(残り時間の更新表示であり、ここでは、制限時間のカウントダウン)も、当該ミッションモードの開始を契機として開始される)、ミッションモード中の演出として、表示タイマS3が残り時間(0.01秒ずつ減っていく。)を表示し、戦車S1が動いている星S2に向けて砲弾を連射及び乱射しているが当たらない演出が実行される(図12(B))。なお、ミッションモード中は、飾り図柄の可変表示が画面右上で実行される。1分間、スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信を確認できない場合には、ミッションが失敗したことになり、ミッション失敗の報知がなされてミッションモードが終了し(図12(G))、後は通常の演出が実行される。
スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信確認が残り時間15.77秒のとき(特定の秒数のとき)であって、当該変動の可変表示結果が「大当り」のときには、直ちに(表示タイマS3の表示時間が更新される前に)、弾が星S2に当たった「HIT」の画像S4を表示するミッションクリア演出が開始されるとともに、ミッションクリア演出によりミッションモードは終了して表示タイマS3は15.77秒で停止する(これにより、実行中の可変表示である当該変動での「大当り」が示唆される)(図12(D))。なお、ミッションクリア演出は、弾の軌道に係わらず突然画像S4を表示すること(弾が突然星S2に当たったこと)で開始される。これによって、スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信確認後、すぐに(表示タイマS3の表示時間が更新される前に)ミッションクリア演出が開始されてミッションがクリアされること(星S2に弾が当たったこと)になり、スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信確認タイミング(ステップS804;Yesのタイミング)と、実際にミッションがクリアされたときの表示タイマS3の残り時間と、に時間差が生じることを防止している。当該変動の可変表示結果が「ハズレ」のときには、ミッションクリア演出の開始タイミングがずらされて実行される(図12(E))、残り時間15.72秒で表示タイマS3が停止)。なお、ミッションクリア演出によりミッションモードは終了するので、図12(D)や(E)における戦車S1や表示タイマS3などの表示もミッションクリア演出に適宜含まれる。ミッションクリア演出後は、通常の演出に復帰し、ミッションクリア演出の実行は、スーパーリーチの確定であり、ミッションクリア演出後は、スーパーリーチが実行される(図12(F))。
ミッションモード中(図13(A))、スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信確認が残り時間17.80秒のとき(特定の範囲内の秒数のとき)であって、当該変動の可変表示結果が「大当り」のときには、ミッションクリア演出の開始タイミングがずらされて、残り時間17.77秒のときにミッションクリア演出が開始されて、ミッションモードは終了して表示タイマS3の時間も17.77秒で停止表示する(図13(B))。一方、当該変動の可変表示結果が「ハズレ」のときには、直ちに(表示タイマS3の表示時間が更新される前に)、ミッションクリア演出が開始され、表示タイマS3も17.80秒で停止する、(図13(C))。ミッションクリア演出後は、通常の演出に復帰し、スーパーリーチが実行される(図13(D))。
(本実施の形態の効果など)
上記実施の形態では、表示タイマS3で更新表示され、ミッションクリア演出の実行により(ミッションのクリアによるミッションモードの終了により)停止表示する残り時間(表示タイマS3での残り時間の更新表示が停止したときの表示時間)がXX.77秒という特定の秒数(小数点以下の値が77のときの秒数)であったときに、当該変動(停止表示直後又は停止表示中に実行されている可変表示)の可変表示結果が「大当り」確定になるように表示タイマS3の停止タイミングを制御するので(ここでは、ミッションクリア演出の実行タイミングの制御によって実現されている。)、表示タイマS3の停止時間が注目され、遊技の興趣が向上する。特に、「大当り」とならないときに表示タイマS3が表示する残り時間を停止させる場合において、XX.77秒にならないように表示タイマS3の残り時間を停止させることで、XX.77秒のときの「大当り」確定を実現しているので、例えば、図柄の変動時間を管理することでXX.77秒のときの「大当り」確定を実現するときよりも、主基板11側で必要なデータ(遊技の制御に必要なデータ)が少なくてすむ(図柄の変動時間の管理では、主基板11側で変動パターンなどを余計に用意する必要があり必要なデータが主基板11側で増えるが、XX.77秒にならないように表示タイマS3の残り時間の更新表示を停止させることは演出制御基板12側で出来るため主基板11側で必要なデータは増えない)。
また、ミッションクリア演出を実行して停止表示しようとする残り時間(スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信確認タイミング(ステップS804;Yes)での残り時間)が、XX.77秒(前記特定の秒数)に近いとき(小数点以下の数字が77に近いとき)には、ミッションクリア演出の実行開始タイミングを調整して、XX.77秒のときにミッションクリア演出を実行することにより表示タイマS3の停止時間をXX.77秒にしているので、XX.77秒の停止が出現する頻度を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、「大当り」とならないときに表示タイマS3が表示する残り時間を停止させる場合において、停止表示しようとする残り時間(スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信確認タイミング(ステップS804;Yes)での残り時間)がXX.77秒(前記特定の秒数)となってしまうときには、ミッションクリア演出の実行開始タイミングを調整して、実際の停止時間をXX.77秒(前記特定の秒数)とは異なる時間にしているので、簡単な制御で、XX.77秒のときの「大当り」確定を実現している。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、さらに様々な変形及び応用が可能である(上記構成を削除してもよい)。以下に上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせても良い。
(変形例1)
パチンコ遊技機1は、遊技者に特別価値を付与可能な遊技機であって、特定演出を実行する特定演出実行手段と、計数値を更新表示するとともに、前記特定演出の実行に応じて計数値の更新表示を停止する計数演出を実行する計数演出実行手段と、を備え、前記計数演出実行手段は、前記計数演出において停止表示する計数値を特定値とすることにより前記特別価値が付与されることを示唆可能であり、前記特別価値が付与されない状況において計数値の更新表示を停止するときに、停止表示される計数値が前記特定値とならないように計数値の更新表示を停止する、ものであればよい。
計数演出で更新表示される計数値は、上記では、制限時間の残り時間(表示タイマS3が表示する残り時間)として経過時間であるが、経過時間以外のもの(例えば、遊技者がボタンを押し続けるオート連打によって連打された連打数など)であってもよい。また、更新表示は、カウントダウンの他、カウントアップでもよい。また、ランダムで数値を更新するものであってもよい。更新表示される計数値は、数値での表示の他、長さが徐々に延びていくバー表示などで表されてもよい。なお、計数値を、その更新表示の頻度や更新表示されていく数値の変化度を遊技機で制御できないもの(上記経過時間、上記連打数、前記ランダムでの数値更新など)とすることで、特に、上記実施形態のような制御(ミッションクリア演出の実行タイミングの調整)が必要になる。
計数演出は、上記ではミッションモードであるが、大当り期待度を予告する予告演出、リーチ演出、先読み予告などの他の演出であってもよい(単に、残り時間などを表示する演出であってもよい。)。計数演出は、時短状態中に大当りが発生するまでの経過時間を表示し、「大当り」のとき(大当りの変動パターン指定コマンド受信時や、可変表示結果導出時)に、経過時間を停止表示し、停止表示した時間が特定値(例えば、XX.77)であるときに大当り種別が「確変」確定であることを示唆する演出であってもよい。また、保留されている特図ゲームについて先読み判定を行う一方、大当り遊技状態中などに経過時間を表示し、この間に先読み判定を行って経過時間を停止表示し、停止表示された経過時間が特定値(例えば、1分以内)であれば、先読み判定の結果が「大当り」となる保留内連チャンがあることが確定していることを示唆する演出などであってもよい。また、特定演出も、上記では、ミッションクリア演出であるが、計数演出に合わせた適宜の演出とすればよい。なお、計数値の更新表示の停止の際に行われる種々の演出が特定演出になり得る。
上記実施の形態では、ミッションモード(表示タイマS3による制限時間までの残り時間の更新表示を含む)を、スーパーリーチの確定(スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信)(ステップS804;Yes)又は制限時間経過(ステップS811;Yes)のいずれかによって終了させているが、当該終了条件は、このような条件に限らない。例えば、「大当り」の確定(大当り時のスーパーリーチの変動パターン指定コマンド又は「大当り」を指定する表示結果指定コマンドの受信を判定すればよい。)又は制限時間の経過(ステップS811;Yes)のいずれかによってミッションモードを終了させてもよい。この場合、例えば、ハズレ時のスーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信時には、ハズレの弾が星S2に当たったと見せかけるガセのミッションクリア演出を実行するとともに、表示タイマS3による残り時間の更新表示を継続してもよい。または、一端表示タイマS3が停止し、ハズレのスーパーリーチの可変表示終了後に表示タイマS3による残り時間の更新表示を再開してもよい(停止時間からの再開でも、停止していないとしたときの残り時間からの再開でもよい)。なお、これらの場合には、制限時間を5分などに増やすとよい。
特定値は、上記では、XX.77秒としているが、他の秒数であってもよい。また、特定値のときに示唆される特別価値は、上記では「大当り遊技状態」に制御されることであるが、「16R確変大当り遊技状態」(例えば、16Rのラウンド遊技と、4Rのラウンド遊技があるときなど)、「確変大当り」や「確変状態」、「時短状態」などの価値としてもよい。この場合には、例えば、ステップS805で、前記各状態に制御されるか否かを表示結果指定コマンド(受信コマンド)が指定する可変表示結果などにより判定して、その後の処理を行えばよい。また、特別価値は、プレミア演出などであってもよい。特定値は、XX.77秒、XX.55秒、及び、XX.33秒など、複数種類あってもよい。この場合、その特定値(小数点以下の値)により、示唆される特別価値を異なるようにしてもよい。例えば、16Rのラウンド遊技と、4Rのラウンド遊技があるときに、XX.77秒は、「16R確変大当り遊技状態」の確定を示唆し、XX.33秒は、「確変大当り」の確定(ラウンド数は不明)を示唆し、XX.55秒は、「大当り」の確定(ラウンド数、確変、非確変は不明)を示唆してもよい。また、この例のように、特定値により、示唆する範囲(示唆する特別価値の種類の範囲など)を異ならせてもよい。この場合には、例えば、それぞれの特定値について、ステップS805以降の処理を実行すればよい。
特別価値が付与されない状況において計数値の更新表示を停止するときに、停止表示される計数値が特定値とならないように計数値の更新表示を停止する、の構成について、上記では、「ハズレ」のときにミッションクリア演出の実行タイミングをずらすことで、当該構成を実現しているが、ミッションクリア演出の実行タイミングはそのままで、停止表示される計数値を特定値以外の数値に変更して表示してもよい。例えば、図14(A)に示すように、スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信の確認タイミング(ステップS804;Yesのタイミング)に表示タイマS3に表示されている残り時間(制限時間タイマのタイマ値に対応する時間)が、XX.77秒(特定値)である場合に、当該変動の可変表示結果が「大当り」のときはそのままXX.77秒を停止表示し、「ハズレ」のときは当該XX.77秒を改変(変更)してXX.72秒を停止表示するようにしてもよい。前記構成は、その他の制御で実現されてもよい。例えば、ミッションクリア演出の実行タイミングをずらさずに、表示タイマS3が表示する残り時間を停止するタイミングのみをずらして上記構成を実現してもよい。
なお、「大当り」でないときに、XX.77秒で表示タイマS3が停止する場合があるようにしてもよい。例えば、ステップS806;YesのときにステップS809の処理をランダムで実行し、ステップS809を実行しないときにはステップS807を実行したり、上記のような停止表示される秒数(残り時間)の改変をランダムに実行したりしてもよい。ランダムに実行するとは、例えば、乱数値やテーブルを用いて、実行の有無などを決定することであればよい。このように、計数演出において停止表示する計数値を特定値としたときに、特別価値が付与されないことがあってもよい(但し、特定値の場合には、5割よりも多い割合で特別価値が付与されるようにするとよい。)。
(変形例2)
前記計数演出実行手段は、前記特別価値が付与される状況において、計数値が前記特定値となるように計数値の更新表示を停止するようにすることで、特定値となる頻度を上げることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、上記では、ミッションクリア演出の実行タイミングをずらすことで、当該構成を実現しているが、例えば、上記と同様に、停止表示する計数値を変更することで当該構成を実現してもよい。例えば、図14(B)に示すように、スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信の確認タイミング(ステップS804;Yesのタイミング)に表示タイマS3に表示されている残り時間(制限時間タイマのタイマ値に対応する時間)が、XX.82秒〜XX.78秒内(特定の範囲内)の秒数(XX.80秒)の場合、当該変動の可変表示結果が「ハズレ」のときはそのままXX.80秒を停止表示し、「大当り」のときはXX.80秒をXX.77秒に改変(変更)してXX.77秒を停止表示するようにしてもよい。前記構成は、その他の制御で実現されてもよい。
なお、表示タイマS3が現在表示している残り時間がXX.82秒〜XX.78秒の範囲内である場合に、ミッションクリア演出の実行をランダムで待機したり(例えば、ステップS822;YesのときにステップS823の処理をランダムで実行し、ステップS823を実行しないときにはステップS807を実行する)、停止表示される秒数(残り時間)の改変をランダムで実行したりしてもよい。つまり、ミッションクリア演出の実行の待機を行うときと、行わないときがあってもよい。また、停止表示される秒数(残り時間)の改変を行うときと、行わないときがあってもよい。これによって、大当り時のときに停止表示され得る停止時間を多様化できる。
(変形例3)
例えば、ミッションクリア演出などの特定演出の実行タイミングをずらして、停止表示される計測値を特定値となる又は特定値とならないようにしたり、ミッションクリア演出などの特定演出の実行タイミングをずらさずに停止表示される計測値を特定値又は非特定値に変更したりするときに、ミッションクリア演出実行直前などに、ホワイトアウトの画面などの他の中間画像を挿入して表示することで、特定演出の実行タイミングをずらしたことや計測値を変更することを分かり難くしてもよい。これによって演出効果が上がる。
(変形例4)
ミッションクリア演出の実行開始後所定期間経過後に、ミッションがクリアされて表示タイマS3の更新表示が停止されてもよい(例えば、星S2に当たる砲弾の発射から演出が開始されて、砲弾が当たったときにミッションクリアなど)。また、ミッションクリア演出の実行決定後、所定期間経過後にミッションクリア演出が実行されてミッションがクリアされてもよい。このように、ミッションをクリアすると決定する決定タイミング(スーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信の確認タイミング、ステップS804;Yes)と、実際にミッションがクリアされるタイミングと、の間にタイムラグがあってもよく(例えば、間にステップS802が1回以上入るなど)、この場合、ステップS806、S811、S821、S822などの判定は、このタイムラグを考慮した判定とするとよい(例えば、上記で判定の基準としたタイマ値を、前記タイムラグの秒数に対応した値だけ減じたタイマ値とする。)。また、このような場合、ステップS809では、ミッションクリア演出の実行タイミングを早くするようにして、ミッションクリア演出の実行タイミングをずらしてもよい。また、ステップS821での判断基準の範囲を、XX.77秒±0.05秒の範囲(XX.82秒〜XX.72秒の範囲)としてもよい。
(変形例5)
ミッションモードの制限時間が残り0秒になったときに、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が継続しているときには、当該特図ゲーム等の終了時までミッションモードを延長してもよい。
(変形例6)
ミッションモード開始報知演出(図12(A))は、時短状態になったあとの最初の可変表示の開始時に実行されてもよい。この場合、その可変表示についてスーパーリーチの変動パターン指定コマンドの受信があったときには、当該報知が終了して戦車S1、星S2、表示タイマS3などを表示してから、ミッションクリア演出などを実行するようにしてもよい(この場合、ミッションクリア演出実行までの期間を固定とし、変形例3のような制御を実行するようにしてもよい)。ミッションモードの開始や開始設定のタイミングは、大当り遊技状態後の最初の可変表示開始時やミッションモード開始報知演出の終了時でもよい。
(変形例7)
識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示であってもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも可変表示に含まれる。なお、可変表示にて停止表示される特別図柄は、停止表示の前(変動中)に表示される特別図柄とは異なる図柄であってもよい(飾り図柄、普通図柄についても同様)。
(変形例8)
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。
(変形例9)
演出制御用CPU120は、各種演出の実行開始などを表示制御部123に指令し、その後は表示制御部123が各種演出を実行する処理を行うようにしてもよい。例えば、表示タイマS3が表示する残り時間などは、表示制御部123によって更新表示されてもよい(この場合、制限時間タイマや待機タイマの値と、表示タイマS3が表示する残り時間との間で同期を取るようにするとよい)。なお、演出制御用CPU120と、表示制御部123とは、別基板に搭載されて、一つの手段を構成してもよい。
(変形例10)
表示タイマS3が表示する残り時間の更新間隔は、画像表示装置5のフレームレートに依存するため(例えば、フレームレートが30fpsのときには、更新間隔は、最短で約33msとなる)、画像表示装置5のフレームレートに応じて、表示タイマS3が表示する残り時間をどれだけ細かくするか(小数点第何位まで表示するか)などや、特定値の値をどのようなものにするかを設定するとよい。また、演出制御基板12側のタイマ割り込みの間隔は、上記フレームレートに応じた間隔とするとよい。
(その他1)
ステップS809での待機時間やステップS822の残り時間の範囲などを短時間(遊技者が視認できない秒数などであり、上記0.05秒などに限らない。)とすることで、遊技者に違和感を与えずにミッションクリア演出の実行タイミング(表示タイマS3での残り時間の停止など)を制御できる(残り時間を改変するときも同様。)。
(その他2)
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。