JP6301965B2 - ガラスセラミック物品及びそのコーティングに適したエナメル - Google Patents

ガラスセラミック物品及びそのコーティングに適したエナメル Download PDF

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Description

本発明は、例えば加熱エレメント、例としてホブなど、オーブンの扉、又は煙突の内挿部品、あるいはファイヤスクリーンなど、を覆い又は収容することを目的とした、ガラスセラミック製の物品(基材、製品)、特にガラスセラミックプレート、当該物品を得るための方法、及びそのコーティングに適した新規なエナメル組成物に関する。
ガラスセラミックのホブなどの物品の販売は、この数年間成長し続けている。この成功は、特に、そのようなホブの魅力的な外観とそれらをクリーニングするのが容易であることによって説明される。
ガラスセラミックは、最初は前駆ガラス(又はマザーガラスあるいはグリーンガラス)と呼ばれるガラスであって、その特有の化学組成が、セラミック化と呼ばれる適切な熱処理による制御された結晶化を誘起するのを可能にする。部分的に結晶化したこの特有の構造が、ガラスセラミックに独自の特性を与える。
現在では、様々なタイプのガラスセラミックプレートが存在しており、おのおのは、所望の特性に好ましくない影響を及ぼすおそれなしにこれらのプレート及び/又はそれらを得るための方法に変更を加えることは非常に難しいことに鑑み、多大な研究及び数多くの試験を行った結果として得られたものである。特に、ホブとして使用することができるためには、ガラスセラミックプレートは一般に、使用しないときには下にある加熱エレメントのうちの少なくとも一部を隠すのに十分低いのみならず、状況(輻射加熱、誘導加熱など)に応じて、作動しているときの加熱エレメントを安全面からユーザーが目で検知できるように、及び/又は必要に応じて表示を読み取ることができるように十分高い、可視波長範囲の透過率を示さなければならない。それはまた、特に輻射バーナーを備えたホブの場合に、赤外波長範囲内の高い透過率を示さなければならない。
ガラスセラミックプレートはまた、それらの使用分野において求められる十分な機械的強度も持たなくてはならない(例えば、家電製品の分野におけるホブについての標準規格EN 60335−2−6に従って)。特に、ホブとして使用できるためには、ガラスセラミックプレートは、生じる可能性のある圧縮と衝撃(用具の支持と落下など)とに対する耐性が十分でなければならない。一般には、ガラスセラミックプレート単独で、特にスケールファクタ(下記で定義される)により表して150MPaと180MPaの間の機械的強度を有する。
最新のプレートは暗色、特に黒色であるが、より明るい色(特に、例えばフランス国特許出願公開第2766816号明細書に記載のように曇り度が少なくとも50%の、白色)のプレートもあり、あるいは不透明塗装を施した透明プレートさえもある。ガラスセラミックプレートのための既知の(機能的及び/又は装飾的)塗料の中には、ガラスフリットと顔料をベースとした慣用的なエナメル、そして例えばアルキド樹脂をベースとした、耐熱性の特定の塗料がある。特に、エナメルには、セラミック化前の前駆ガラス(又はマザーガラスあるいはグリーンガラス)に被着させることができ、そしてセラミック化の間に焼成できるという利点があり、また、高温に耐えることができる(プレートのためにいろいろな加熱手段を利用するのを可能にする)という利点もある。しかし。それらには、一般に1回の被着だけが可能であり(エナメルを重ねることは可能でない)、厚みが小さいという難点があり、そうしないと特に、エナメルが剥がれ落ちガラスセラミックプレートに機械的な損傷を与える恐れがある。塗料に関しては、複数の層として塗布することができる(そのように求められるならば)。しかし、それはセラミック化後に塗布する必要があり(従って追加の焼成作業が必要であり)、誘導バーナー(より低温で作動する)のためのプレートに依然として制限されている。
マグネトロンスパッタリングにより被着した反射層をベースとする被膜又は特殊効果顔料(酸化アルミニウム、あるいは金属酸化物で被覆した雲母片)を取り入れたガラスバッチ材料をベースとする被膜を備えたガラスセラミックプレートも提案されている。しかし、マグネトロンスパッタリングで被着した層をベースとする被膜は、特別な装置を必要とするとともに一般に誘導バーナーのためのプレートに限定され、そしてセラミック化後に行われるそれらの製造はより手間がかかりあるいはやりにくいため、より高価である。特殊効果顔料を含むガラスバッチをベースとする被膜に関しては、それらには上述のエナメルと同じ欠点がある。
最近になって、焼成したエナメル/ガラスセラミックの組み合わせの機械的強度にエナメルが及ぼす影響を最小限にするのを可能にする新しいエナメル、例えば「ヒ素で清澄した」と称される(すなわち、ヒ素酸化物を例えばほぼ0.5〜1.5wt%の含有量で含むマザーガラスから得られる)最も広く知られた暗色ガラスセラミックプレートに好適な組成物、を開発することが試みられており、開発された組成物は、具体的に言うと、次の成分で構成されるガラスフリット、すなわち、SiO2(例えばフリットの60.5wt%で存在する)、MgO(例えば4wt%で存在する)、Na2O(例えば9.5wt%で存在する)、Li2O(例えば5wt%)、BaO(例えば10wt%)、ZrO2(例えば2wt%)、ZnO(例えば4wt%)及びB23(例えば5wt%)で構成されるガラスフリットをベースとする。ところが、これらの組成物は全ての用途に適しているわけではなく、例えば、それらの引き裂き抵抗が小さいことから基本的にホブの下面として用いられている。更に、ヒ素を含まない清澄を可能にするために開発されたガラスセラミック基材の新たな配合物(特に酸化ヒ素含有量がゼロ、又はヒ素が健康及び安全上の問題を提起する可能性のある0.1%より少ない)は、結果として、焼成したエナメルとの相互作用を変更し、焼成したエナメルとガラスセラミックとの結合を更に脆くし、より適切なその他の解決策と配合物の開発を必要とするに至った。
フランス国特許出願公開第2766816号明細書
本発明の目的は、改良した新たなガラスセラミック物品(例えばプレートなど)を提供することであり、特に様々なガラスセラミックの被覆により適したエナメルを開発することであった。このエナメルは、ガラスセラミックを、特にヒ素を用いず清澄した新たなガラスセラミック基材について、できるだけ脆くしない一方で、向上した層間剥離強度を有する。
従って、本発明は、新たなガラスセラミック物品(又は基材)、例えばプレートなどと、ガラスセラミックのための新たなエナメルとに関し、当該物品は当該エナメルの少なくとも1つの層で少なくとも部分的に被覆されており、このエナメルは下記の(重量による)組成を有する1種のガラスフリットを含み(又はそれで構成されており)、
SiO2 50〜66%、好ましくは50<SiO2≦65%
MgO 3〜8%、好ましくは3〜6%
Na2O 7〜15%
2O ≦3%
Li2O ≦3%、特に≦2%
CaO ≦1%
BaO >0〜15%、好ましくは5〜15%
Al23 3〜20%、好ましくは3<Al23<20%
ZrO2 0〜4%、好ましくは0<ZrO2<4%、特に0.5〜2%
ZnO >0〜5%
23 >0〜6%、好ましくは0<B23≦5%
割合は重量百分率として表されていて(酸化物の重量百分率として表した、あるいは当該酸化物、すなわち当該エナメル組成物中において一般にこの形をとっている成分、を基にした重量百分率として表した組成であり)、更にアルカリ土類金属酸化物の合計CaO+BaOは8%と15%の間、好ましくは8%と12%の間であり、更にアルカリ金属酸化物の合計Na2O+K2O+Li2Oは7%と20%の間、特に7%と15%の間である。
好ましくは、本発明によるガラスセラミック物品は、例えば、少なくとも1つの加熱エレメントをカバーし又は収容するのを目的とした、特にホブとして又はオーブンの壁(特にドア又はドアの一部)として、あるいは煙突の内挿部品として、あるいはファイヤスクリーンとして使用することを意図した、ガラスセラミックプレートである。
本発明は、同時に、上に明示した組成を有し、本発明による改良されたエナメル及び物品を製造するのを可能にする、フリットのために用いられる(無機)ガラスと、当該エナメルで被覆した(通常は片面の一部分又は全部を)ガラスセラミック物品とに関し、こうして製造されたエナメルは、当該ガラスの粒子(又はフリット)を(最初に)含有する組成を有し、そしてまた当該組成物を焼成して得られる形をなしている。
本発明はまた、本発明による物品、特にプレートを製造するための方法であって、セラミック化前の前駆体ガラス(又はマザーガラスあるいはグリーンガラス)物品に上記の組成物を例えばスクリーン印刷又はエナメルジェットにより塗布し、セラミック化サイクルの間に当該組成物を焼成し、及び/又は、セラミック化後のガラス物品に上記組成物を例えばスクリーン印刷又はエナメルジェットにより塗布してから、当該組成物を焼成する、物品製造方法にも関する。
有利には、本発明によるエナメルで被覆したガラスセラミック物品、特にガラスセラミックプレートは、従来式のヒ素を用いて清澄したガラスセラミック(すなわち、約0.5〜1.5wt%の酸化ヒ素を含む組成、あるいは0.2〜1.5wt%の酸化ヒ素を含む組成を有する(その組成を有するマザーガラス))の場合の通常のエナメル処理したプレートと少なくとも同程度の引張強さと、ヒ素を用いずに清澄したガラスセラミック(すなわち、0.2wt%未満、好ましくは0.1wt%未満、特に0.05wt%以下の含有量の酸化ヒ素を含む組成を有する(その組成を有するマザーガラス))の場合のエナメル処理したプレートと比べて有意に向上した引張強さを有する。引張強さは、ほぼ70mm×70mmの寸法を有するエナメル処理したプレートの試験片(更にプレートの厚さはほぼ4mm)について、リング・オン・トライポッド曲げ試験を利用し、エナメル処理した面を引き伸ばして測定する。試験片は、直径40mmの円に刻まれた正三角形の各頂点におのおのが位置する直径9.5mmの3つのボールの上に載せる。直径10mmのリングで試験片の中央を押して(荷重はこの領域において等方性である)力を加える。リングの前進速度は約5mm/分である。結果を、論文“A Statistical Theory of the Strength of Materials”, Royal Swedish Institute For Engineering Research, W. Weibull, Stockholm 1939, 1−45に記載されたWeibullモデルを使って解釈する。平均の破断応力を示す得られたデータは、MPaで表される、「スケールファクタ」として知られるデータである(このスケールファクタは、換言すれば、曲げ破壊係数(MOR)のWeibull法での処理の結果である)。
従って、本発明によるエナメルで被覆したガラスセラミック物品、特にガラスセラミックプレートは、曲げ試験に続いてWeibullモデルに従って得られた、少なくとも80MPaのスケールファクタを有するのが有利であり、このファクタは、使用したガラスセラミックがヒ素を用いずに清澄された場合、少なくとも130MPaまで及ぶことがあり、従来型のエナメルで被覆した同一のガラスセラミックについて得られるスケールファクタは一般にそれよりはるかに小さい(具体的には60MPaを超えない)。このように、本発明で得られるガラスセラミックは従来型のエナメルで処理したものと比べてはるかに脆くないことが認められる。
更に、本発明によるエナメルで被覆したガラスセラミック物品は、都合のよいことに、使用するガラスセラミックがヒ素を用いて清澄されていてもいなくても、特に最近開発された補強効果のあるエナメルで被覆したガラスセラミック物品と比較して、向上した層間剥離強度を有する。層間剥離強度は一般に、次のようにして測定される。エナメルを、前駆体ガラスシート上にスクリーン印刷によってミリメートルサイズのランダムなパターンの形態で被着させてからセラミック化の際に焼成するか、又は(セラミック化後の)ガラスセラミック上で(そこに被着させてから)その後焼成する。エナメルをその後焼成する場合には、エナメル中で結晶が成長するのを可能にする温度で焼成を行い、この温度は、特に良好な被覆と結晶の生成とが観察される温度範囲内で選ばれ、この温度範囲は一般に、本発明によるエナメルの場合700℃と900°の間にある。一般に且つ好ましくは、この温度は、エナメルの(又はより具体的に言えばエナメルを構成するガラス/ガラスフリットの)膨張軟化温度と比べて、およそ250〜300℃超高く、好ましくはエナメルの結晶化のための発熱ピークに対応する(あるいは、ちょうどそこにあるか又はそれ以内にある)。
焼成に続いて、幅が12mm(長さは上記パターンの大きさに依存し、この長さは具体的には最大30cmに及ぶことがある)の粘着テープ(「スコッチ(登録商標)」タイプの)、例えば3M社から透明テープ550の呼称で販売されているものなど、の2つのストリップを、一方を他方の上に載せて、エナメルに貼り付け、表面に垂直な急激な動きで一緒に取り除く。その後、ガラスセラミックを100倍の倍率の顕微鏡で観察し、層間剥離がない場合を評点0、ミリメートルサイズのパターン当たりに層間剥離が1未満である場合を評点1(この層間剥離の大きさはパターンの大きさと比較して小さい(パターンの大きさの25%未満))、パターン当たりに1〜3の層間剥離のある場合を評点2(これらの層間剥離の大きさはパターンの大きさと比較して小さい(これらの全てを含めた層間剥離はパターンの大きさの25%未満に相当する))、パターンの大きさと比較してパターン当たり3〜5の層間剥離がある場合を評点3(これらの全てを含めた層間剥離はパターンの大きさの25%未満に相当する)、平均してパターンの25〜50%の層間剥離がある場合を評点4、平均してパターンの50%超の層間剥離がある場合を評点5とする。本発明によるエナメルで被覆したガラスセラミック物品は、層間剥離なしに相当する、層間剥離評点0を有するのが有利である。従って、本発明によるエナメルはガラスセラミックの上面で有利に使用することができる。
上に明示した本発明によるエナメルの組成物を以下でより正確に説明する。この組成物においては、成分のそれぞれについて明示した範囲は、これらの範囲が特に、フリットを高温で製造すること、基材へのエナメルの良好な塗装、所望の機械的強度及び耐薬品性などを同時に補償するのを可能にする点で、所望の特性を得るために最上のものである。
前述のとおり、記載した組成物は好ましくは3%より多くのアルミナAl23を含む。特に好ましくは、それは本発明による有利な実施形態において、4%より多くのアルミナ(4<Al23<20%)、特に5%より多くのアルミナ(5<Al23<20%)、あるいは少なくとも7%のアルミナ(7≦Al23<20%)を含む。やはり好ましくは、それは7%より多くのアルカリ金属酸化物Na2O(7<Na2O≦15%)、特に少なくとも8%のNa2O(8≦Na2O≦15%)を含む。やはり好ましくは、それは13%未満のアルカリ土類金属酸化物BaO(0<BaO<13%、特に5<BaO<13%)を含み、それは特に最大で12%のBaO(0<BaO≦12%、特に5<BaO≦12%)を含む。やはり好ましくは、それは低含有量のLi2O、特に約2%以下のLi2Oを含み、あるいはLi2Oを含まない。
上述の成分に加えて、組成物は、必要ならばその他の成分を、これらの成分が所望の特性を低下させない限りにおいて制限された量(5%未満、一般には2%未満、特に1%未満)で含有してもよく(例えば原料の純度に関連して痕跡の形で)、組成物はまた、例えば鉛、水銀、カドミウム及び六価クロムなどの、毒性金属を含まないのが有利である、ということに留意すべきである。
意外にも、前述のガラスフリットに基づく、本発明によるエナメルは、膨張係数(この係数は、ガラスであると見なされる、エナメルのガラスフリットについてより正確に測定される)が少なくとも60×10-7-1、特に少なくとも75×10-7又は少なくとも80×10-7-1であり、すなわちガラスセラミック基材のそれよりもはるかに大きいことに留意すべきである。今までは、ガラスセラミック基材のものに近い非常に小さな膨張係数を有するエナメルを探し求めることが通例であって、基材上のエナメルの挙動は膨張係数どうしの差が大きい場合には比例して悪くなると考えられていた。
本発明に従って選択されるエナメルと、このエナメルで被覆した物品、特にプレートは、様々なタイプのヒーター(誘導、輻射、ハロゲン、ガスなどのヒーター)の使用との相性がよい良好な耐熱性を有し、傷つきにくく耐摩耗性で且つ耐熱衝撃性であり、耐老化性が良好であり、そして必要に応じて(特に、下記で説明するようにフリットを顔料と組み合わせ及び/又は別の層、例えば塗料の層と組み合わせる場合に)、エナメルに通常求められる不透明性と被覆基材が被る様々な機械的応力に対する耐性との優れた歩み寄りをもたらし、当該エナメルは、本発明により要望されるとおりに、ヒ素を用いずに清澄されてエナメルを被着させたガラスセラミックの機械的強度に与える影響が従来のエナメルよりも少ないと同時に、下記で説明するように、良好な層間剥離強度を有する。
処理の観点からは、被着される組成物は従来のエナメルと異なることがなく、既存の製造ラインとの相性が完全であり、特にそれは標準的なスクリーン印刷機及び印刷スクリーンを使用するスクリーン印刷によって適用することができる。マグネトロンスパッタリングで被着した薄い層と比較すると、それはより経済的であり、そして電気絶縁性であって、特別な調整なしにタッチ式の制御機器、通常は容量式のタッチ式制御機器とともに使用することができる。それはまた、マグネトロンスパッタリングした塗装、及び該当する場合特定のタイプの加熱に供される層とは違って、全てのタイプの加熱との相性がよい(特にそれは輻射加熱エレメントの最高700℃までの高温に耐え、また誘導コイルの磁場に適している、等)。それはまた、特に塗料とは違って、プレートの任意の領域(ヒーターの領域を含めて)に被着させることもできる。
先に説明した組成を有するガラスフリット(又はガラス粒子)に加えて、本発明によるエナメルは他の成分を含むこともできる。エナメルは一般に、ガラスフリット(これはガラス質のマトリクスを形成する必要がある)と顔料(特に着色剤としてのものであり、これらの顔料は場合によってはフリットの一部分でもある)、及び塗布とエナメルの基材への事前の付着を可能にするメジウム又は「キャリア」を含む粉末から作られ(基材への塗布と焼成の以前に)、そしてフリットと顔料は金属酸化物を基礎材料としている、ということを念頭に置かれたい。
従って、本発明によるエナメルは顔料を含むことができ、エナメルのフリットと顔料を一緒にしたものにおいてフリットに加えられる顔料の含有量は一般に5wt%と40wt%の間(フリットと顔料を一緒にしたものに対して)、好ましくは10〜35wt%の範囲である。エナメルのための顔料は、金属酸化物、例えばクロム酸化物、銅酸化物、鉄酸化物、コバルト酸化物、ニッケル酸化物、亜鉛酸化物、マンガン酸化物、セリウム酸化物、チタン酸化物などを含有している化合物から、又はアルミナをベースとする化合物、などから選択することができ、あるいは銅のクロム酸塩、コバルトのクロム酸塩などから選択してもよい。それらは、着色に応じて、及び/又は必要に応じ、得ることが求められる不透明性に応じて用いられる。本発明によるフリットに加えるのに特に好適な顔料の一例は、具体的には、鉄、クロム、銅、コバルト及びニッケルの酸化物の混合物、又は酸化チタンをベースとする白色顔料である。
ガラスフリットと顔料は、メジウム中に懸濁される以前は通常は粉末の形態をしている。粉末形態のフリットと顔料を一緒にしたものの粒度分布は一般に、粉末を構成する粒子の少なくとも90wt%が20μm未満の直径、有利には15μm未満、特に10μm未満、とりわけ5μm未満の直径を有するように(すなわちフリットと顔料を一緒にしたもの(の粒子)が20μm未満の、有利には15μm未満、特に10μm未満、とりわけ5μm未満のD90を有するように)選ばれる。
本発明による組成物のフリットは、通常は、好適な(天然又は合成の)原料の混合物を高温(1000℃より高い)で溶融させることで得られる。その後フリットを粉末形態に粉砕し(一般にはエタノールなどの溶剤中で粉砕し、それはその後蒸発させる)、そして必要ならば顔料及び/又は不透明化剤を加える(粉砕の前及び/又は後に)。得られた粉体混合物(ガラス粉末+顔料(及び/又は不透明化剤))(粉砕及び/又はそのほかの適切な処理後に平均して20μm未満、有利には15μm未満、特に10μm未満、とりわけ5μm未満のD90を有する粒子を有する)を、必要ならば粉砕溶剤の蒸発後に、基材上に被着させることができる組成物(ペースト)を得るため引き続きメジウム中に懸濁させる。
従って、被着させる用意のできた形態の、本発明によるエナメル組成物は一般に、基材への塗布に必要とされる粘度に調整するのを可能にしそして基材と結合できるようにするメジウムも含む。フリット及び顔料の粒子の良好な懸濁を保証するために選ばれ遅くともエナメルの焼成中には消滅されなくてはならないこのメジウムは、従来型のエナメル組成物で慣用的に使用されている任意のメジウム又は有機結合剤でよく、そして特に、溶剤、希釈剤、松根油及びその他の植物油などの油、アクリル樹脂などの樹脂、石油留分、セルロース材料などの被膜形成物質、などを含むことができる。被着の用意のできた組成物中のメジウムの割合は、好ましくは、当該組成物の40wt%と60wt%の間であり、より好ましくは45wt%と55wt%の間である。
従って、プレートなどの物品上への被着前のエナメル組成物は一般に、被着処理(特にスクリーン印刷による)に好適な粘度を有する、ペースト様コンシステンシーの安定な液体−固体混合物の形態をしている。
本発明による物品又は基材上に、特にプレート上に被着したエナメルの層は一般に、物品(特にプレート)の片面の少なくとも一部分を覆い、そして当該面の全体を覆ってもよい(必要に応じ、例えば表示の読み取りを目的とした、領域及び/又は被着物を除いて)。焼成後のエナメルの1つの層の厚さ(下記で説明するように、焼成を前駆体ガラスへ被着後のセラミック化の間に行おうと、あるいはガラスセラミックへの被着後に引き続いて行おうと)は、1〜10μm、一般には2〜3.5μm、特に2〜3μmであり、ガラスセラミックの厚さは、例えば、プレートの場合で約3〜4mmである。後者の場合にはまた、本発明により規定される層はプレートの下面に被着させても上面に被着させてもよく、好ましくは上面に被着させる。
本発明によるエナメルは、1つの層として、あるいは場合によっては2以上の層として被着させてもよく、及び/又は必要に応じその他の層と組み合わせてもよく、及び/又は別の層、例えばエナメル(特に性質を異にする)若しくは塗料の層など、に対する下層として働いて、特に場合に応じて、厚さを増加させること、及び/又は2種類の装飾を隣り合わせること(層のうちの一方が例えばベースフレームを形成し、他方が装飾又は特定の図形を形成する)、及び/又は不透明度をより高くすること、などを可能にしてもよい。
エナメルは、例えば、必要に応じ不透明化塗料の少なくとも1つの層とともに使用してもよい。必要に応じ本発明によるエナメルと組み合わされる塗料の層は、高温に耐え且つそれらの色とプレートとの結合に関して安定であるように、且つプレートの機械的特性に影響を及ぼすことがないように選択するのが有利である。それらは、分解温度が350℃よりも高く、一般に1種以上の樹脂(例えば、シリコーン樹脂、特に少なくとも1種のアルキド樹脂を取り入れることで改質したもの、あるいはポリイミド、ポリアミド、ポリフッ素化及び/又はポリシロキサン樹脂、例としてDow Corning(登録商標) 804、805、806、808、840、249、409HS及び418HSや、Rhodia社製のRhodorsil(登録商標) 6405及び6406や、General Electric Silicone社製のTriplus(登録商標)や、Wacker Chemie GmbH社製のSILRES(登録商標) 604、など)をベースとするのが有利であり、そして必要に応じてそれらには(例えば1種以上の顔料又は着色剤)が調合されて、任意選択的に、粘度を調整するため希釈され、希釈剤は必要に応じその後の焼成の間に除去される。各塗料層の厚さは1μmと100μmの間(特に5μmと50μmの間)でよく、そしてそれは任意の適した技術で、例えばブラシでの被着、ドクターブレードでの被着、吹き付け、静電被着、浸漬塗布、カーテン塗布、スクリーン印刷などにより、適用することができる。一般に、本発明によれば、それはスクリーン印刷により、必要に応じその後乾燥させることで、被着される。
本発明によるエナメル(焼成後に得られる)(このエナメルは必要ならば顔料を含み及び/又は、例えば塗料の層と組み合わされる)で被覆した基材、特にガラスセラミクプレートは、特に下方にあるエレメントを隠蔽するのを可能にするような不透明度を有するのが有利である。この不透明度は、該当する場合、不透明な白色の背景上に配置した基材についてエナメルを支持している面と反対側の基材の面で測定した色と不透明な黒色の背景上に配置した基材についてのそれとの差に相当する色の変化ΔE*を測定(Byk−Gardner社のColor Guide 45/0比色計を用いて行う反射の比色分析)して評価する(CIEにより1976年に規定された式に従い、ΔE*=((LB *−LN *2+(aB *−aN *2+(bB *−bN *21/2であり、LB *、aB *、bB *は白色背景上での第1の測定の比色座標であり、LN *、aN *、bN *は黒色背景上での第2の測定のそれらである)。本発明によるエナメルを被覆したガラスセラミック基材は、0.5以下、好ましくは0.4以下のΔE*値を有するのが有利である。
前述のように、本発明は、本発明による物品、特にプレートを製造するための方法であって、本発明によるエナメル組成物をセラミック化前の前駆体ガラス(あるいはマザーガラス又はグリーンガラス)の物品に、好ましくはスクリーン印刷により、塗布し、この組成物をセラミック化サイクルの間に焼成し、及び/又は前記組成物をセラミック化後のガラスセラミック物品に、好ましくはスクリーン印刷により、塗布し、その後当該組成物を焼成する、製造方法にも関する。
エナメルの焼成をその後行う(セラミック化後に。このやり方は再焼成を伴う方法としても知られる)場合には、特に焼成を、エナメル中での結晶の成長を可能にする温度で行うことができる(必要に応じ界面を改質しながら)のが有利であり、この温度は、例えば、エナメルによる良好な被覆率と結晶の生成が観察される温度範囲から選択され、この温度範囲は本発明によるエナメルの場合特に700℃と900℃の間にあり、この温度は、該当する場合、エナメルの(又はより具体的に言えばエナメルを構成するガラス/ガラスフリットの)膨張軟化温度と比べて、およそ250〜300℃高く、好ましくはエナメルの発熱結晶化ピークに対応する(あるいは、ちょうどそこにあるか又はそれ以内にある)。このように、本発明により基材を被覆するエナメルは、必要に応じ、焼成後に結晶化される。
心覚えとして、ガラスセラミックプレートの製造は一般に次のように行われる。ガラスセラミックを作製するために選ばれた組成を有するガラスを溶融炉で溶融させ、次いで溶融したガラスを圧延ロールの間を通過させることにより圧延して標準的なリボン又はシートにし、そしてガラスリボンを切断して所望の寸法にする。次に、こうして切断したプレートを、それ自体は公知の方法でセラミック化させ、このセラミック化はガラスを、膨張係数がゼロ又はほとんどゼロであって最高で700℃までの範囲に及ぶことがある熱衝撃に対し耐久性のある「ガラスセラミック」と呼ばれる多結晶質の材料に変えるために選ばれた温度プロファイルでプレートを焼成するものである。セラミック化は一般に、一般的にはガラスの転化する範囲の直ぐ近くにある、核生成範囲に至るまで、温度を徐々に上昇させる工程、核生成範囲を数分かけて通過させ、セラミック化の保持温度に至るまで更に温度を徐々に上昇させ、セラミック化保持温度を数分間維持してから、室温まで急速に冷却する工程を含む。必要に応じて、この方法はまた、例えば水ジェット、スコアリングホイールを使っての機械的なけがきを利用する、切断操作(一般にはセラミック化より前の)、その後の成形操作(研削、面取りなど)を含む。
本発明による方法では、ガラス前駆体の物品の上かあるいはセラミック化後に得られたガラスセラミック物品の上のいずれかに、一般にはペースト状の、上述の組成物を被着させ、この組成物の層の被着は好ましくはスクリーン印刷により行い(とは言え被着は必要なら別の方法で行うことが可能である)、被着する層(又は湿潤フィルム)の厚さは、例えばほぼ数ミクロン(具体的には20μm以下、一般には10μm以下)である。組成物を被着後、溶剤(メジウム)を蒸発させ、塗膜を固定しそして物品の取り扱いを可能にするように、被覆を施した物品を一般的に乾燥させ(例えば赤外線加熱により又は炉で)、その結果乾燥した塗膜を得て、その後場合に応じて、物品を通常の高温のセラミック化サイクル(特に前述のとおりの)、基材の転化を伴う層の焼成に付し、又は先に説明したとおりの好ましくは結晶化領域にある温度での(再)焼成に付し、焼成時間は選択した温度に応じて適合させ(例えば、選択した温度がより低い場合にはより長くなる)、この場合に得られる塗膜は一般にほぼ数ミクロン(一般には1μmと10μmの間、特に2μmと3.5μmの間)の厚さを有する。焼成温度を先に説明したようにより好適なやり方で適合させるのを可能にするとともに、本発明によるガラスセラミック物品にとってより良好な機械的特性を得るのを可能にすることから、(再)焼成を伴う方法が一般的により好ましい。
1つの実施形態では、本発明による物品は、本発明によるエナメルの層で被覆された、5%未満の低い光透過率を有する黒色の外観のガラスセラミック(例えばEurokera社によりKerablackの名称で市販されているプレートなど)をベースとし、例えば欧州特許出願公開第0437228号明細書又は米国特許第5070045号明細書又はフランス国特許出願公開第2657079号明細書に記載されたとおりの組成を有するヒ素を用いて清澄したガラスセラミックをベースとする。
好ましくは、本発明による物品は、酸化ヒ素(As23として表した)の含有量が0.2%未満、特に0.1%未満、とりわけ500ppm以下、あるいはゼロのガラスセラミックをベースとし、例えば国際公開第2012/156444号に記載されたとおりの組成を有するガラスセラミックをベースとする(これらのガラスセラミックは、光透過率が低く、特に5%未満、好ましくは0.8%と2%の間であって、スズを用いて清澄されている、黒色の外観のものである)。
本発明による物品は淡色であってもよく、本発明によるエナメルの層で被覆した、透明ガラスセラミック(例えばEurokera社からKeraLite及びKeraglassの名称で市販されているプレートなど)又は半透明ガラスセラミック(例えばEurokera社からKerawhite、Kerabiscuit又はKeravanillaの名称で市販されているプレートなど)をベースとすることができ、当該層は場合により装飾的及び/又は機能的用途のものである(例えば、場合により、下方にあるエレメント、例えば加熱エレメント及び可能性のある表示部を、それらを使用していないときに少なくとも部分的に隠蔽する一方で、それらを使用するときには加熱エレメント及び可能性のある表示部の検知を可能にすることを目的とする)。
本発明による物品がプレートの場合、このプレートは、必要に応じ、凸状部及び/又は凹状部を含み、及び/又はそれは1以上の追加の機能的又は装飾的エレメント(フレーム、コネクタ、ケーブル、制御エレメント、表示部、例えば「7セグメント」の発光ダイオード表示部又は液晶表示部と称されるもの、タッチ式の制御器及びデジタル表示部を備えた電子制御パネル、など)を備える(又は結合させる)ことができる。本発明によるプレートは、内部に1以上の加熱エレメントが、該当する場合にはユーザーの視界から機器の内部を隠蔽するのが目的の中間複合体なしに、配置される器具に取り付けてもよい。
本発明また、本発明による基材(プレート又はドア)を少なくとも1つ含む高温維持用及び/又は調理用器具(又は装置)(例えば料理用具、組み込み式のクックトップなど)にも関する。本発明は、単一のプレートを有する調理用器具と複数のプレートを有する器具の両方を対象とし、これらのプレートのおのおのは、必要に応じ、単一のヒーター又は複数のヒーターを有する。「ヒーター」という用語は、調理する場所を意味するものと理解される。本発明はまた、ホブが複数種のヒーターを有するハイブリッド調理器具にも関する。更に、本発明は料理用具あるいはクックトップのためのホブの製造に限定されない。本発明により製造したプレートは、上述のとおり、温度の変動に対して非常に鈍感である必要のあるそのほかのプレート(煙突の内挿部品、ファイヤスクリーンなど)であってもよい。
下記の実施例は、本発明によるガラスセラミック物品とエナメル(例1〜4)で得られた結果を、いろいろな先行のガラスセラミック物品及びエナメルに関する対照例と比較して説明するものである。
これらの例では、片面(エナメル層をミリメートルサイズのランダムなパターンの形で受け取る必要がある)が平滑で、他方の面が均一に分布するスパイク(高さ80μm、1.65/1.5mmの楕円形の周囲)を有するガラスセラミックプレートを、各例において示す組成を有するガラスから製造する。
ガラスリボンを圧延することができるような量のこのガラスをおよそ1600〜1750℃で溶融させ、そのリボンから最終寸法が56.5cm×56.4cm×0.4cmのガラスプレートを切り取った。
プレートの上面に、スクリーン印刷可能な安定したエナメルの形態の組成物(各例において明示する組成を有する粉末をベースとし、その粉末を、プレート上への被着を目的として、Ferro社からMX54の呼称で市販されているアクリル樹脂と松根油とをベースとするメジウムでもってペーストにし、そしてそのメジウムは遅くともエナメルの焼成の際に消滅させる)を、慣用的なポリエステル又はポリアミドスクリーンを使ってスクリーン印刷により塗布し、その後およそ100〜150℃で乾燥させた。
次に、エナメルで被覆したプレート(グリーンガラス又はマザーガラス)を、フランス国特許出願公開第2657079号明細書(ヒ素を用いて清澄したガラスセラミックの場合)又は国際公開第2012/156444号明細書(ヒ素を用いて清澄しなかったガラスセラミック/スズを用いて清澄したガラスセラミックの場合)に記載されたとおりのサイクルに従ってセラミックトレー上でセラミック化させた。
エナメルの層で被覆したガラスセラミックプレートが得られ、焼成後のエナメル層の厚さはおよそ2.5μmであった。これらのプレートを切断して70mm×70mmの試験片を作り、それらを、先に説明したように、リング・オン・トライポッド曲げ試験により、エナメル処理した面を引き伸ばして、スケールファクタそしてまたWeibull係数を測定することにより機械的強度(MPaで表される)に関して分析して、結果をWeibullモデルを使って解釈した。エナメルの層間剥離強度も、3M社から透明テープ550の呼称で販売されている粘着テープを使用して、先に説明したように評価した。
〔対照例1〕
この最初の対照例では、フランス国特許出願公開第2657079号明細書による組成を有するガラスからガラスセラミックプレートを製造し(ヒ素を用いて清澄した従来型のガラスセラミック)、これは重量百分率で表して次の酸化物を含んでいた。
SiO2 69.44
Al23 18.9
Li2O 3.3
MgO 0.9
ZnO 1.55
BaO 0.75
2O 0.1
TiO2 2.6
ZrO2 1.75
As23 0.51
Na2O 0.2
使用したエナメルは、次の組成、すなわち、SiO2:48.6%、MgO:3.8%、Na2O:2.6%、K2O:3.3%、Li2O:1.3%、CaO:0.6%、BaO:17.8%、Al23:7.1%、ZrO2:1.7%、ZnO:8%、B23:5.4%、の組成を有するガラスフリット90wt%と、鉄、銅及びクロムの酸化物をベースとした顔料10wt%を含む粉末をベースとする慣用的なのエナメルであった。測定したスケールファクタはおよそ88MPa、Weibull係数(これは結果のばらつきを示すものであり、結果は係数が増大するにつれてばらつきが小さくなる)は13.7に等しかった。層間剥離強度の評点は0であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数(20℃と400°の間でのもの。この係数は出版物のGlass − Nature, Structure and Properties, H. Scholze, Springer−Verlag, 1991に記載されたAppenモデルから計算した)は、74×10-7-1であった。
〔対照例2〕
この第2の対照例では、手順は対照例1におけるのと同じであり、エナメルを補強効果を有する改良したエナメルと取り替えて、このエナメルは次の組成、すなわち、SiO2:60.5%、MgO:4%、Na2O:9.5%、Li2O:5%、BaO:10%、ZrO2:2%、ZnO:4%、B23:5%、の組成を有する、アルミニウムを含有しないガラスフリットを100wt%含む粉末をベースとしていた。得られたスケールファクタはおよそ180MPa(標準偏差3.2MPa)であり、Weibull係数は27MPaに等しかった。層間剥離強度の評点は3であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数は99×10-7-1であった。
対照例1と比較すると、ヒ素を用いて清澄したガラスセラミックの補強が観察されたが、層間剥離強度の低下も観察された。
〔対照例3〕
この第3の対照例では、手順は対照例1におけるのと同じであり、ガラスセラミックを、重量百分率で表される下記の酸化物を含む組成を有する、ヒ素を用いて清澄しなかったガラスから製造したガラスセラミックと取り替えた。
SiO2 64.8
Al23 20.76
Li2O 3.85
MgO 0.48
ZnO 1.5
BaO 2.5
2O 0.2
TiO2 3.0
ZrO2 1.3
CaO 0.5
As23 0.05
Na2O 0.6
SnO2 0.3
25 0.04
Cr23 0.02
Fe23 0.1
測定されたスケールファクタはおよそ59MPaであり、Weibull係数は21.2に等しかった。層間剥離強度の評点は0であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数は74×10-7-1であった。
ヒ素を用いて清澄されておらず慣用的なエナメルで被覆したこのガラスセラミックの機械的強度には大きな低下が観測され、層間剥離強度は申し分のないままであった。
〔対照例4〕
この第4の対照例では、手順は第3の対照例におけるのと同じであり、エナメルを対照例2のフリット90%及び例1の顔料10%から構成されるエナメルと取り替えた。測定されたスケールファクタはおよそ106MPaであり、Weibull係数は13.3に等しかった。層間剥離強度の評点は2であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数は99×10-7-1であった。
ヒ素を用いて清澄したガラスセラミックで得られた機械的強度と比較して、ヒ素を用いて清澄されずこの慣用的なエナメルで被覆されたガラスセラミックの機械的強度の低下が観察され、層間剥離強度は弱いままであった。
〔例1〕
本発明によるこの最初の例では、手順は対照例3におけるのと同じであり、エナメルのフリットを、次の組成、すなわち、SiO2:54.5%、MgO:4%、Na2O:9.5%、Li2O:2%、BaO:10%、ZrO2:1%、ZnO:4%、B23:5%、Al23:10%、の組成を有する本発明によるフリットと取り替えた。得られたスケールファクタはおよそ85MPaであり、Weibull係数は12.3に等しかった。層間剥離強度の評点は0であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数は84×10-7-1であった。
ヒ素を用いて清澄されず本発明によるエナメルで被覆されたガラスセラミックの機械的強度は、ヒ素を用いて清澄した従来型のガラスセラミックで標準的に得られたそれのレベルに少なくとも維持されているのに対して、それは慣用的なエナメルを使用する場合にはよりはるかに大きく低下し、同時に層間剥離強度は、良好な機械的強度の保持を可能にする組成物を使って得られたものと比べて向上する、ということが観察された。
〔例2〕
本発明によるこの第2の例では、手順は例1におけるのと同じであり、エナメルのフリットを、次の組成、すなわち、SiO2:56.5%、MgO:4%、Na2O:9.5%、Li2O:2%、BaO:10%、ZrO2:2%、ZnO:4%、B23:5%、Al23:7%、の組成を有する本発明によるフリットと取り替えた。得られたスケールファクタはおよそ85MPaであり、Weibull係数は11.5に等しかった。層間剥離強度の評点は0であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数は85×10-7-1であった。
ここでもやはり、ヒ素を用いて清澄されず本発明によるエナメルで被覆されたガラスセラミックの機械的強度は、ヒ素を用いて清澄した従来型のガラスセラミックで標準的に得られたそれのレベルに少なくとも維持されているのに対して、それは慣用的なエナメルを使用する場合にはよりはるかに大きく低下し、同時に層間剥離強度は、良好な機械的強度の保持を可能にする組成物を使って得られたものと比べて向上する、ということが観察された。
〔例3〕
本発明によるこの第3の例では、手順は例1におけるのと同じであり、エナメルのフリットを、次の組成、すなわち、SiO2:57.5%、MgO:4%、Na2O:9.5%、Li2O:2%、BaO:10%、ZrO2:1%、ZnO:4%、B23:5%、Al23:7%、の組成を有する本発明によるフリットと取り替えた。得られたスケールファクタはおよそ93MPaであり、Weibull係数は15に等しかった。層間剥離強度の評点は0であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数は85×10-7-1であった。
ここでもやはり、ヒ素を用いて清澄されず本発明によるエナメルで被覆されたガラスセラミックの機械的強度は、ヒ素を用いて清澄した従来型のガラスセラミックで標準的に得られたそれのレベルに少なくとも維持されている(あるいは、本事例におけるようにそれよりも大きい)のに対して、それは慣用的なエナメルを使用する場合にはよりはるかに大きく低下し、同時に層間剥離強度は、良好な機械的強度の保持を可能にする組成物を使って得られたものと比べて向上する、ということが観察された。
〔例4〕
本発明によるこの第4の例では、今回はフリットと顔料とを一緒にしたものをエナメルの粒子の平均直径D90が約4.7μmとなるように粉砕する追加の工程を含むことを除いて、手順は例2におけるのと同じであった。ガラスセラミックへのエナメルの塗布とガラスセラミック上のエナメルの焼成後に得られたエナメル処理を施したプレートのスケールファクタはおよそ120MPaであり、Weibull係数は9.7に等しかった。層間剥離強度の評点は1であった。ガラスフリット/エナメルの膨張係数は85×10-7-1であった。
本例により得られたヒ素を用いて清澄しなかったガラスセラミックの機械的強度には先に観測されたものと比べて更なる向上が認められ、同時に層間剥離強度は、良好な機械的強度を得るのを可能にする他の組成物を使って得られたものと比べて向上したままである。
本発明によるプレートは、特に、調理器具又はクックトップのための新しい範囲のホブを製造するために、あるいはオーブン用の壁の構成エレメント(例えばドア)を製造するために、あるいは煙突の内挿部品又はファイヤスクリーンを製造するためなどに、有利に使用することができる。
本発明の態様としては、以下を挙げることができる:
《態様1》
少なくとも1つの加熱エレメントをカバー又は収容することを例えば意図するガラスセラミック物品、特にガラスセラミックプレートであって、重量百分率で表される割合が下記のとおりである下記の組成、すなわち、
SiO 2 50〜66%、好ましくは50<SiO 2 ≦65%
MgO 3〜8%、好ましくは3〜6%
Na 2 O 7〜15%
2 O ≦3%
Li 2 O ≦3%、特に≦2%
CaO ≦1%
BaO >0〜15%、好ましくは5〜15%
Al 2 3 3〜20%、好ましくは3<Al 2 3 <20%
ZrO 2 0〜4%、好ましくは0<ZrO 2 <4%、特に0.5〜2%
ZnO >0〜5%
2 3 >0〜6%、好ましくは0<B 2 3 <5%
の組成を有するガラスフリットであり、更にアルカリ土類金属酸化物の合計CaO+BaOが8%と15%の間、更にアルカリ金属酸化物の合計Na 2 O+K 2 O+Li 2 Oが7%と20%の間であるガラスフリットから形成したエナメルの少なくとも1つの層で少なくとも部分的に被覆されている、ガラスセラミック物品。
《態様2》
前記ガラスフリットが、3%超のアルミナAl 2 3 、好ましくは4%超のAl 2 3 、特に5%超のAl 2 3 、あるいは少なくとも7%のAl 2 3 を含むことを特徴とする、態様1記載のガラスセラミック物品。
《態様3》
前記ガラスフリットが、7%超のNa 2 O、好ましくは少なくとも8%のNa 2 Oを含み、及び/又は13%未満のBaO、好ましくは12%以下のBaOを含むことを特徴とする、態様1又は2記載のガラスセラミック物品。
《態様4》
前記ガラスフリットが2%以下のLi 2 Oを含み、又はLi 2 Oを含まないことを特徴とする、態様1〜3の1つに記載のガラスセラミック物品。
《態様5》
当該物品が、0.2wt%未満、好ましくは0.1wt%未満のヒ素酸化物を含むガラスセラミックであって、特にヒ素酸化物の含有量が0.05wt%以下、又はゼロであるガラスセラミックから作られていることを特徴とする、態様1〜4の1つに記載のガラスセラミック物品。
《態様6》
当該物品が、その上面の少なくとも一部分を前記エナメルの層で被覆されていることを特徴とする、態様1〜5の1つに記載のガラスセラミック物品。
《態様7》
重量百分率で表される割合が下記のとおりである下記の組成、すなわち、
SiO 2 50〜66%、好ましくは50<SiO 2 ≦65%
MgO 3〜8%、好ましくは3〜6%
Na 2 O 7〜15%
2 O ≦3%
Li 2 O ≦3%、特に≦2%
CaO ≦1%
BaO >0〜15%、好ましくは5〜15%
Al 2 3 3〜20%、好ましくは3<Al 2 3 <20%
ZrO 2 0〜4%、好ましくは0<ZrO 2 <4%、特に0.5〜2%
ZnO >0〜5%
2 3 >0〜6%、好ましくは0<B 2 3 ≦5%
の組成を有するガラスフリットであり、更にアルカリ土類金属酸化物の合計CaO+BaOが8%と15%の間、更にアルカリ金属酸化物の合計Na 2 O+K 2 O+Li 2 Oが7%と20%の間であるガラスフリットから作られた、ガラスセラミック物品のためのエナメル組成物。
《態様8》
前記ガラスフリットが、3%超のAl 2 3 、好ましくは4%超のAl 2 3 、特に5%超のAl 2 3 、あるいは少なくとも7%のAl 2 3 を含み、及び/又は7%超のNa 2 O、好ましくは少なくとも8%のNa 2 Oを含み、及び/又は13%未満のBaO、好ましくは12%以下のBaOを含み、及び/又は2%以下のLi 2 Oを含み、あるいはLi 2 Oを含まないことを特徴とする、態様7記載のエナメル組成物。
《態様9》
前記エナメル/ガラスフリットの膨張係数が少なくとも60×10 -7 -1 、好ましくは少なくとも75×10 -7 -1 であることを特徴とする、態様7又は8記載のエナメル組成物。
《態様10》
前記フリット及び/又は前記顔料が、20μm未満、有利には15μm未満、特に10μm未満、とりわけ5μm未満のD90を有することを特徴とする、態様7〜9の1つに記載のエナメル組成物。
《態様11》
ガラスセラミック物品、特に態様1〜6の1つに記載のガラスセラミック物品を製造するための方法であって、態様7〜10の1つに記載の組成物をセラミック化前の前駆ガラス物品に塗布し、セラミック化サイクルの間に当該組成物を焼成する、及び/又は、前記組成物をセラミック化後のガラスセラミック物品に塗布し、その後当該組成物を焼成する、ガラスセラミック物品製造方法。
《態様12》
セラミック化後に、好ましくは結晶化領域にある、好ましくは結晶化ピークに近い、温度で、及び/又は前記エナメルの膨張軟化温度に対しておよそ250〜300°高い温度で、前記エナメルを焼成することを特徴とする、態様11記載の方法。
《態様13》
前記フリット及び/又は前記顔料を、前記組成物の塗布と焼成以前に、20μm未満、有利には15μm未満、特に10μm未満、とりわけ5μm未満の平均直径D90が得られるように粉砕及び/又は処理することを特徴とする、態様11又は12記載の方法。
《態様14》
態様1〜6の1つに記載のガラスセラミックプレートと1以上の加熱エレメントとを含む、調理のため又は高温に保持するための装置。

Claims (14)

  1. ラスセラミック物品であって、重量百分率で表される割合が下記のとおりである下記の組成、すなわち、
    SiO2 50〜66%
    MgO 3〜8%
    Na2O 7〜15%
    2O ≦3%
    Li2O ≦3%
    CaO ≦1%
    BaO >0〜15%
    Al23 3〜20%
    ZrO2 0〜4%
    ZnO >0〜5%
    23 >0〜6%
    の組成を有するガラスフリットであり、更にアルカリ土類金属酸化物の合計CaO+BaOが8%と15%の間、更にアルカリ金属酸化物の合計Na2O+K2O+Li2Oが7%と20%の間であるガラスフリットから形成したエナメルの少なくとも1つの層で少なくとも部分的に被覆されている、ガラスセラミック物品。
  2. 前記ガラスフリットが、4%超のAl2 3 含むことを特徴とする、請求項1記載のガラスセラミック物品。
  3. 前記ガラスフリットが、7%超のNa2 Oを含み、及び/又は13%未満のBaOを含むことを特徴とする、請求項1又は2記載のガラスセラミック物品。
  4. 前記ガラスフリットが2%以下のLi2Oを含み、又はLi2Oを含まないことを特徴とする、請求項1〜3の1つに記載のガラスセラミック物品。
  5. 当該物品が、0.2wt%未満のヒ素酸化物を含み、又はヒ素酸化物の含有量がゼロであるガラスセラミックから作られていることを特徴とする、請求項1〜4の1つに記載のガラスセラミック物品。
  6. 当該物品が、その上面の少なくとも一部分を前記エナメルの層で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜5の1つに記載のガラスセラミック物品。
  7. 重量百分率で表される割合が下記のとおりである下記の組成、すなわち、
    SiO2 50〜66%
    MgO 3〜8%
    Na2O 7〜15%
    2O ≦3%
    Li2O ≦3%
    CaO ≦1%
    BaO >0〜15%
    Al23 3〜20%
    ZrO2 0〜4%
    ZnO >0〜5%
    23 >0〜6%
    の組成を有するガラスフリットであり、更にアルカリ土類金属酸化物の合計CaO+BaOが8%と15%の間、更にアルカリ金属酸化物の合計Na2O+K2O+Li2Oが7%と20%の間であるガラスフリットから作られた、ガラスセラミック物品のためのエナメル組成物。
  8. 前記ガラスフリットが、4%超のAl2 3 含み、及び/又は7%超のNa2 Oを含み、及び/又は13%未満のBaOを含み、及び/又は2%以下のLi2Oを含み、あるいはLi2Oを含まないことを特徴とする、請求項7記載のエナメル組成物。
  9. 前記エナメル/ガラスフリットの膨張係数が少なくとも60×10-7 -1 あることを特徴とする、請求項7又は8記載のエナメル組成物。
  10. 前記フリット及び/又は前記顔料が、20μm未満のD90を有することを特徴とする、請求項7〜9の1つに記載のエナメル組成物。
  11. ガラスセラミック物品を製造するための方法であって、請求項7〜10の1つに記載の組成物をセラミック化前の前駆ガラス物品に塗布し、セラミック化サイクルの間に当該組成物を焼成する、及び/又は、前記組成物をセラミック化後のガラスセラミック物品に塗布し、その後当該組成物を焼成する、ガラスセラミック物品製造方法。
  12. セラミック化後に、結晶化領域にある温度で、及び/又は前記エナメルの膨張軟化温度に対して250〜300高い温度で、前記エナメルを焼成することを特徴とする、請求項11記載の方法。
  13. 前記フリット及び/又は前記顔料を、前記組成物の塗布と焼成以前に、20μm未満の平均直径D90が得られるように粉砕及び/又は処理することを特徴とする、請求項11又は12記載の方法。
  14. 請求項1〜6の1つに記載のガラスセラミックプレートと1以上の加熱エレメントとを含む、調理のため又は高温に保持するための装置。
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