JP6301162B2 - 強磁性体微粒子製造装置及び強磁性体微粒子製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、強磁性体微粒子製造装置及び強磁性体微粒子製造方法に関する。
現在、強磁性体の微粒子(ナノ粒子)が、その磁気特性を利用して、核磁気共鳴画像法(MRI)、ドラッグデリバリーシステム(DDS)、局部温熱療法(ハイパーサーミア)等における医療用原薬として用いられている。
特開2006−28032号(特許文献1)には、そのような強磁性体微粒子の1つであるマグネタイトの微粒子を、共沈反応を利用して生成する方法が開示されている。この方法では、具体的には、所定量の塩化第一鉄(FeCl)水溶液と所定量の塩化第二鉄(FeCl)水溶液とが反応容器に投入され、反応容器内にて加熱及び撹拌されながら、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を添加される。これにより、第一鉄イオン(Fe2+)と第二鉄イオン(Fe3+)との共沈反応が生起されて、マグネタイト(Fe)の微粒子が生成される。
ところで、このような従来の方法では、マグネタイトの微粒子を工業的に大量生産する場合、反応容器内で大量の反応液が撹拌されることになるが、この場合、反応液の温度や混じり具合にバラツキが生じやすく、マグネタイト微粒子の生成効率を上げることが難しい。また、生成されるマグネタイト微粒子の組成や寸法のバラツキが大きくなるという問題もある。
また、一般に、医療用原薬を製造する際には、医薬品・医療用具などの製造管理及び品質管理に関する規則、すなわちGMP(Good Manufacturing Practice)に対応することが要請されている。具体的には、例えば、反応液を外気と反応させずに無菌状態に維持することが求められている。しかしながら、反応容器内で反応液が撹拌される従来の方法では、GMPに対応することが困難である。
特開2006−28032号公報
本件発明者は、管状のリアクタの一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している金属塩水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性水溶液と、を合流させて供給すると共に、当該リアクタ内を流れる流体を加熱することで、強磁性体微粒子を効率的に製造することができる強磁性体微粒子製造装置を既に提案している(特願2013−210407号)。
本件発明者は、特願2013−210407号に係る強磁性体微粒子製造装置に関して、更に鋭意研究を重ねた結果、細径のリアクタの一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している金属塩水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性水溶液と、を合流させて供給することで、当該リアクタ内を流れる流体を加熱しなくても、粒径がほぼ揃った状態で強磁性体微粒子を生成できることを知見した。
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明は、リアクタ内を流れる流体を加熱しなくても粒径がほぼ揃った状態で強磁性体微粒子を製造することができる強磁性体微粒子製造装置を提供することを目的とする。
更に、本件発明者は、リアクタの一端側から内部に供給される全液体中の金属イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が大きいほど、リアクタ内で生成される強磁性体微粒子の粒径が大きくなることをも知見した。
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明は、強磁性体微粒子を所定の粒径で製造することができる強磁性体微粒子製造方法を提供することも目的とする。
本発明は、反応流路を規定する内径0.01mm〜2.0mmの管状のリアクタと、前記リアクタの一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している第1水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性の第2水溶液と、を合流させて供給する水溶液供給機構と、を備え、前記水溶液供給機構は、前記第1水溶液を所定の流量に調整して案内する第1流路と、前記第2水溶液を所定の流量に調整して案内する第2流路と、前記第1流路と前記第2流路とを合流させる水溶液合流部と、を有することを特徴とする強磁性体微粒子製造装置である。
本発明によれば、細径の管状のリアクタの一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している第1水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性の第2水溶液と、が合流されて供給されることで、リアクタ内において第1水溶液と第2水溶液とは一様に混ざり合い、各強磁性体微粒子の生成条件(各強磁性体微粒子の生成に寄与する金属イオン及び水酸化物イオンのモル濃度並びに温度)にバラツキが生じにくい。本件発明者の実際の検証によれば、リアクタの内径が0.01mm〜2.0mmの数値範囲であれば、リアクタ内を流れる流体を加熱しなくても、強磁性体微粒子を粒径がほぼ揃った状態(粒径のバラツキが±5%以内)で生成できることが確認された。また、本発明によれば、反応容器内で反応液を撹拌させる必要なく、管状のリアクタ内で連続的に強磁性体微粒子が生成されるため、GMPに対応することが容易である。
好ましくは、前記第1流路及び/または前記第2流路に希釈水を所定の流量に調整して合流させる希釈水供給機構が更に設けられている。このような態様によれば、第1流路を流れる第1水溶液中の金属イオンのモル濃度、及び/または、第2流路を流れる第2水溶液中の水酸化物イオンのモル濃度を調整することが容易である。
また、好ましくは、前記リアクタによる反応後の流体の透磁率を測定する透磁率測定部を更に備え、前記透磁率が所定の値となるように前記第1流路を流れる前記第1水溶液及び希釈水の流量、並びに、前記第2流路を流れる前記第2水溶液及び希釈水の流量が設定されるようになっている。
本件発明者の実際の検証によれば、リアクタの一端側から内部に供給される全液体中の金属イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が大きいほど、リアクタ内で生成される強磁性体微粒子の粒径が大きくなることが知見された。また、本件発明者の知見によれば、流体中に分散している強磁性体微粒子の粒径が大きいほど、当該流体の透磁率が大きくなることが知見された。
従って、リアクタによる反応後の流体の透磁率が所定の値となるように第1流路を流れる第1水溶液及び希釈水の流量、並びに、第2流路を流れる第2水溶液及び希釈水の流量が設定されることで、リアクタの一端側から内部に供給される全液体中の金属イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が所定の値に制御され、結果的に、所定の値の透磁率に対応する所定の粒径で強磁性体微粒子が生成されるようになる。
この場合、更に好ましくは、前記測定部は、前記リアクタが内部を貫通するように設けられたコイルと、前記コイルのインピーダンスを測定するインピーダンス測定器と、を有し、前記インピーダンス測定器の測定結果に基づいて、前記透磁率を決定するようになっている。このような態様によれば、リアクタによる反応後の流体の透磁率を、当該流体に対して非接触で測定することができる。
また、本発明は、前記した透磁率測定部を備える強磁性体微粒子製造装置を使用して強磁性体微粒子を製造する方法であって、所定の粒径の強磁性体微粒子が製造される時に前記リアクタによる反応後の流体の透磁率を求め、求めた値を目標値として記憶する工程と、前記第1流路に前記第1水溶液及び希釈水を流通させると共に前記第2流路に前記第2水溶液及び希釈水を流通させながら、前記リアクタによる反応後の流体の透磁率を前記透磁率測定部により測定する工程と、前記透磁率測定部の測定結果を前記目標値と比較して、前記測定結果の方が大きい場合には、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量比を維持しながら、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比を大きくし、当該測定結果の方が小さい場合には、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量比を維持しながら、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比を小さくすることを特徴とする強磁性体微粒子製造方法である。
本発明によれば、リアクタによる反応後の流体の透磁率が目標値からズレる場合、透磁率測定部の測定結果に基づいて、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量比を維持しながら、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比を調整することで、リアクタによる反応後の流体の透磁率は目標値になるように制御され、結果的に、当該目標値の透磁率に対応する所定の粒径の強磁性体微粒子が製造され得る。
具体的には、例えば、前記強磁性体の金属の金属イオンは、鉄イオンである。例えば、第一鉄イオンと第二鉄イオンとが溶解しているアルカリ性の反応液からは、第一鉄イオンと第二鉄イオンとの共沈反応により、強磁性体微粒子であるマグネタイトの微粒子が生成される。
また、具体的には、例えば、前記第2水溶液には、水酸化ナトリウムが溶解されている。
本発明の強磁性体微粒子製造装置によれば、細径の管状のリアクタの一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している第1水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性の第2水溶液と、が合流されて供給されることで、リアクタ内において第1水溶液と第2水溶液とは一様に混ざり合い、各強磁性体微粒子の生成条件(各強磁性体微粒子の生成に寄与する金属イオン及び水酸化物イオンのモル濃度並びに温度)にバラツキが生じにくい。本件発明者の実際の検証によれば、リアクタの内径が0.01mm〜2.0mmの数値範囲であれば、リアクタ内を流れる流体を加熱しなくても、強磁性体微粒子を粒径がほぼ揃った状態(粒径のバラツキが±5%以内)で生成できることが確認された。また、本発明の強磁性体微粒子製造装置によれば、反応容器内で反応液を撹拌させる必要なく、管状のリアクタ内で連続的に強磁性体微粒子が生成されるため、GMPに対応することが容易である。
本発明の強磁性体微粒子製造方法によれば、リアクタによる反応後の流体の透磁率が目標値からズレる場合、透磁率測定部の測定結果に基づいて、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量比を維持しながら、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比を調整することで、リアクタによる反応後の流体の透磁率は目標値になるように制御され、結果的に、当該目標値の透磁率に対応する所定の粒径の強磁性体微粒子が製造され得る。
図1は、本発明の第1の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置を示す概略構成図である。 図2は、本発明の第2の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置を示す概略構成図である。 図3は、本発明の第3の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置を示す概略構成図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態による強磁性体微粒子製造装置10aは、反応流路を規定する細径の管状のリアクタ11と、リアクタ11の一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している第1水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性の第2水溶液と、を合流させて供給する水溶液供給機構20と、を備えている。
本実施の形態のリアクタ11は、円管形状を有する樹脂製パイプである。具体的には、例えば、リアクタ11の内径は、0.01mm〜2.0mm(より好ましくは、0.1mm〜1.0mm)であり、軸方向の長さは、20mm〜200mmである。リアクタ11の材質は、例えば、ポリ塩化ビニルである。
本実施の形態では、リアクタ11の内面は、防食被覆されており、リアクタ11内を流れる流体に対する円滑性が常時維持されるようになっている。被覆素材としては、ガラスや各種合成樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂などが挙げられるが、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンが好ましく、特にポリプロピレンが好ましい。
図1に示すように、水溶液供給機構20は、第1水溶液を所定の流量に調整して案内する第1流路21aと、第2水溶液を所定の流量に調整して案内する第2流路21bと、第1流路21aと第2流路21bとを合流させる水溶液合流部22と、を有している。
本実施の形態の水溶液合流部22は、互いに逆向きに延びる第1管部及び第2管部と、当該第1管部及び第2管部に対して直角な向きに延びる第3管部と、を有するT形の管継手である。水溶液合流部22の第3管部は、リアクタ11の一端側の端部に挿し込まれて接合されている。一方、水溶液合流部22の第1管部には、第1流路21aの先端側の端部が接合されており、第2管部には、第2流路21bの先端側の端部が接合されている。
なお、水溶液合流部22としては、Y形の管継手が採用されてもよい。
図1に示すように、第1流路21aの基端側の端部には、所定の濃度に調整された第1水溶液を収容する第1水溶液収容部24aが接続されており、第2流路21bの基端側の端部には、所定の濃度に調整された第2水溶液を収容する第2水溶液収容部24bが接続されている。
第1水溶液に溶解している強磁性体の金属の金属イオンは、具体的には、例えば、鉄イオンである。図示された例では、第1水溶液には、第一塩化鉄水和物(FeCl・4HO)と第二塩化鉄水和物(FeCl・6HO)とが1:2のモル比で溶解されている。なお、第1水溶液には、第一硫酸鉄(FeSO)と第二硫酸鉄(Fe(SO)とが1:1のモル比で溶解されていてもよい。
一方、第2水溶液には、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)が溶解されている。
図1に示すように、本実施の形態では、第1流路21aには、当該第1流路21aを流れる第1水溶液の流量を制御する第1流量制御部23aが設けられ、第2流路21bには、当該第2流路21bを流れる第2水溶液の流量を制御する第2流量制御部23bが設けられている。第1流量制御部23aと第2流量制御部23bとは、互いに独立に制御可能である。
図示された例では、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bとして、ポンプが用いられているが、これに限定されず、例えば、注射器のように水溶液収容部の壁面に圧力をかけて水溶液を押し出す構成や、点滴のように高所に配置された水溶液収容部から重力により落下する水溶液の流量をバルブで調整する構成等が用いられてもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、第1水溶液収容部24aに収容された所定のモル濃度の第1水溶液が、第1流量制御部23aによって所定の流量で第1流路21aに流される。また、第2水溶液収容部24bに収容された所定のモル濃度の第2水溶液が、第2流量制御部23bによって所定の流量で第2流路21bに流される。ここで、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量は、第1流路21a及び第2流路21bから水溶液合流部22に流入する全液体中の第一鉄イオン(Fe2+)、第二鉄イオン(Fe3+)及び水酸化物イオン(OH)のモル濃度比が、1:2:8になるように、予め設定されている。
具体的には、例えば、FeCl・4HOが0.5mol/L、FeCl・6HOが1.0mol/Lのモル濃度で溶解している第1水溶液が、第1流量制御部23aによって1.0L/minの流量で第1流路21aに流され、NaOHが4mol/Lのモル濃度で溶解している第2水溶液が、第2流量制御部23bによって1.0L/minの流量で第2流路21bに流される。
第1流路21aを所定の流量で流れる所定のモル濃度の第1水溶液と、第2流路21bを所定の流量で流れる所定のモル濃度の第2水溶液とは、リアクタ11の一端側の端部に接合された水溶液合流部22において合流されて、リアクタ11の内部に供給される。
本実施の形態では、リアクタ11の内径が2.0mmより小さい(より好ましくは1.0mmより小さい)ため、リアクタ11内において第1水溶液と第2水溶液とは一様に混ざり合い、各マグネタイト(Fe)微粒子の生成条件(各マグネタイト微粒子の生成に寄与する第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンの濃度、並びに、温度)にバラツキが生じにくい。そのため、マグネタイト微粒子は、粒径がほぼ揃った状態(粒径のバラツキが±5%以内)で生成される。
また、第1流路21aを流れる第1水溶液の流量、及び、第2流路21bを流れる第2水溶液の流量が、それぞれ、所定の値に調整されているため、リアクタ11の一端側から内部に供給される全液体中の第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が所定の値に制御され、結果的に、生成されるマグネタイト微粒子の粒径は、当該第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンのモル濃度に対応する所定の値に定まる。生成されるマグネタイト微粒子の粒径は、例えば、3nm〜50nmである。
本実施の形態では、リアクタ11の内径が0.01mmより大きい(より好ましくは0.1mmより大きい)ため、リアクタ11の内径が強磁性体微粒子の粒径(例えば粒径3nm〜50nm)に比べて十分大きいことが保証される。これにより、生成される強磁性体微粒子は、リアクタ11内で目詰まりを起こすことなく、リアクタ11内を円滑に流れることができる。
リアクタ11内で生成されるマグネタイト微粒子は、リアクタ11内を流れる流体の圧力により押し流され、リアクタ11の他端から取り出される。
以上のような本実施の形態によれば、細径の管状のリアクタ11の一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している第1水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性の第2水溶液と、が合流されて供給されることで、リアクタ11内において第1水溶液と第2水溶液とは一様に混ざり合い、各強磁性体微粒子の生成条件(各強磁性体微粒子の生成に寄与する金属イオン及び水酸化物イオンのモル濃度並びに温度)にバラツキが生じにくい。本件発明者の実際の検証によれば、リアクタ11の内径が0.01mm〜2.0mmの数値範囲であれば、リアクタ11内を流れる流体を加熱しなくても、強磁性体微粒子を粒径がほぼ揃った状態(粒径のバラツキが±5%以内)で生成できることが確認された。また、本件発明者の実際の検証によれば、リアクタ11の内径が0.01mmより小さい場合、または、リアクタ11の内径が2.0mmより大きい場合、リアクタ内を流れる流体を加熱せずに強磁性体微粒子を粒径がほぼ揃った状態(粒径のバラツキが±5%以内)で生成することはできないことも確認された。
また、本実施の形態によれば、反応容器内で反応液を撹拌させる必要なく、管状のリアクタ11内で連続的に強磁性体微粒子が生成されるため、GMPに対応することが容易である。
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置を示す概略構成図である。
図2に示すように、第2の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置10bでは、図1に示す第1の実施の形態の構成に加えて、第1流路21a及び/または第2流路21bに希釈水を所定の流量に調整して合流させる希釈水供給機構30が更に設けられている。
本実施の形態では、図2に示すように、希釈水供給機構30は、第1流路21a及び第2流路21bの両方に希釈水を合流させるようになっており、第1希釈水流路31a及び第2希釈水流路31bと、第1希釈水流路31aを第1流路21aに合流させる第1希釈水合流部32aと、第2希釈水流路31bを第2流路21bに合流させる第2希釈水合流部32bと、を有している。
本実施の形態の第1希釈水合流部32a及び第2希釈水合流部32bは、それぞれ、T形の管継手である。第1希釈水合流部32aは、第1流路21aのうち第1流量制御部23aと水溶液合流部22との間の部分に設けられており、第2希釈水合流部32bは、第2流路21bのうち第2流量制御部23bと水溶液合流部22との間の部分に設けられている。
本実施の形態では、図2に示すように、第1希釈水流路31aの基端側には、第1希釈水流路31aを流れる希釈水の流量を制御する第1希釈水流量制御部33aが設けられている。そして、第1希釈水流路31aの第1希釈水流量制御部33aより更に基端側の端部には、希釈水を収容する第1希釈水収容部34aが接続されている。また、第2希釈水流路31bの基端側には、第2希釈水流路31bを流れる希釈水の流量を制御する第2希釈水流量制御部33bが設けられている。そして、第2希釈水流路31bの第2希釈水流量制御部33bより更に基端側の端部には、希釈水を収容する第2希釈水収容部34bが接続されている。
図示された例では、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bとして、ポンプが用いられているが、これに限定されず、例えば、注射器のように水溶液収容部の壁面に圧力をかけて水溶液を押し出す構成や、点滴のように高所に配置された水溶液収容部から重力により落下する水溶液の流量をバルブで調整する構成等が用いられてもよい。
第1希釈水収容部34a及び第2希釈水収容部34bに収容された希釈水は、それぞれ、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bによって所定の流量で第1希釈水流路31a及び第2希釈水流路31bに流される。そして、第1希釈水流路31aを流れる希釈水は、第1流量制御部23aにより所定の流量に調整された後の第1水溶液に合流され、第2希釈水流路31bを流れる希釈水は、第2流量制御部23bにより所定の流量に調整された後の第2水溶液に合流される。これにより、第1流路21aを流れる第1水溶液中の金属イオンのモル濃度、及び、第2流路21bを流れる第2水溶液中の水酸化物イオンのモル濃度が、それぞれ、希釈水により調整されるようになっている。
図2に示すように、本実施の形態による強磁性体微粒子製造装置10bは、リアクタ11による反応後の流体の透磁率を測定する透磁率測定部40を更に備えており、当該透磁率が所定の値となるように前記第1流路を流れる前記第1水溶液及び希釈水の流量、並びに、前記第2流路を流れる前記第2水溶液及び希釈水の流量が設定されるようになっている。
本実施の形態の透磁率測定部40は、リアクタ11が内部を貫通するように設けられたコイル41と、コイル41のインピーダンスを測定するインピーダンス測定器42と、を有している。
コイル41は、円筒形状を有するソレノイドコイルであり、リアクタ11の他端側の端部において当該リアクタ11と同軸状に配置されている。コイル41には、微小な交流電流を出力する交流電源43が電気的に接続されている。
なお、本実施の形態のコイル41はリアクタ11の他端側の端部に配置されているが、リアクタ11の軸方向において強磁性体微粒子の生成反応が終了する位置より他端側(下流側)であれば、コイル41の位置は他端側の端部に限定されない。具体的には、例えば、リアクタ11の一端側の端部より30mm以上他端側(下流側)であればよい。また、リアクタ11以降の流路(不図示)にコイル41を設置してもよい。
本実施の形態のインピーダンス測定器42は、交流電源43に内蔵されており、コイル41のインピーダンスを測定するようになっている。なお、市販品の交流電源43には、通常、インピーダンス測定器42が内蔵されているが、インピーダンス測定器42が内蔵されていないタイプの交流電源が用いられる場合には、インピーダンス測定器42が交流電源の外部に設置されていてもよい。
リアクタ11による反応後の流体中に強磁性体微粒子が分散している場合、当該流体がコイル41のコア(磁心)として機能する。コイル41のインダクタンスは、コア(磁心)の透磁率に比例するから、本実施の形態の透磁率測定部40は、インピーダンス測定器42の測定結果に基づいて、リアクタ11による反応後の流体の透磁率を決定するようになっている。
本件発明者の実際の検証よれば、流体中に分散している強磁性体微粒子の粒径が大きいほど、流体の透磁率が大きくなることが知見された。例えば、流体中に分散しているマグネタイト微粒子の粒径が10nmの時、当該流体の透磁率は1.88×10−6H/mであり、流体中に分散しているマグネタイト微粒子の粒径が40nmの時、当該流体の透磁率は2.51×10−6H/mであった。
その他の構成は図1に示す第1の実施の形態と略同様である。図2において、図1に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
次に、このような構成からなる第2の実施の形態の作用について説明する。
まず、第1水溶液収容部24aに収容された所定のモル濃度の第1水溶液が、第1流量制御部23aによって所定の流量で第1流路21aに流される。また、第2水溶液収容部24bに収容された所定の濃度の第2水溶液が、第2流量制御部23bによって所定の流量で第2流路21bに流される。ここで、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量は、第1流路21a及び第2流路21bから水溶液合流部22に流入する全液体中に溶解している第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンのモル濃度比が、1:2:8になるように、予め設定されている。
具体的には、例えば、FeCl・4HOが1.0mol/L、FeCl・6HOが2.0mol/Lのモル濃度で溶解している第1水溶液が、第1流量制御部23aによって1.0L/minの流量で第1流路21aに流され、NaOHが8mol/Lのモル濃度で溶解している第2水溶液が、第2流量制御部23bによって1.0L/minの流量で第2流路21bに流される。
また、第1希釈水収容部34a及び第2希釈水収容部34bに収容された希釈水が、それぞれ、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bによって所定の流量で第1希釈水流路31a及び第2希釈水流路31bに流される。具体的には、例えば、希釈水は、第1希釈水流路31a及び第2希釈水流路31bにそれぞれ1.0L/minの流量で流される。
そして、第1希釈水流路31aを流れる希釈水は、第1希釈水合流部32aにおいて第1流路21aを流れる第1水溶液に合流される。これにより、例えば、第1流路21aのうち第1希釈水合流部32aと水溶液合流部22との間の部分を流れる第1水溶液中のFeCl・4HOのモル濃度が0.5mol/L、FeCl・6HOのモル濃度が1.0mol/Lになり、当該第1水溶液の流量が2.0L/minになる。また、第2希釈水流路31bを流れる希釈水は、第2希釈水合流部32bにおいて第2流路21bを流れる第2水溶液に合流される。これにより、例えば、第2流路21bのうち第2希釈水合流部32bと水溶液合流部22との間の部分を流れる第2水溶液中のNaOHのモル濃度が4.0mol/Lになり、当該第2水溶液の流量が2.0L/minになる。
そして、希釈水と合流された第1水溶液と、希釈水と合流された第2水溶液とは、リアクタ11の一端側の端部に接合された水溶液合流部22において合流されて、リアクタ11の内部に供給される。
本実施の形態では、第1流量制御部23aにより流量を調整された後の第1水溶液、及び、第2流量制御部23bにより流量を調整された後の第2水溶液に、それぞれ、希釈水が合流されるため、第1流路21a及び第2流路21bから水溶液合流部22に流入する全液体中の第一鉄イオン、第二鉄イオン、及び、水酸化物イオンのモル濃度比は、1:2:8に維持されている。
本実施の形態では、リアクタ11の内径が0.01mm〜2.0mmであるため、リアクタ11内において第1水溶液と第2水溶液とは一様に混ざり合い、各マグネタイト微粒子の生成条件(各マグネタイト微粒子の生成に寄与する第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンの各濃度、並びに、温度)にバラツキが生じにくい。そのため、マグネタイトの微粒子は、粒径がほぼ揃った状態(粒径のバラツキが±5%以内)で生成される。
また、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量、並びに、希釈水流路31を流れる希釈水の流量が、それぞれ、所定の値に調整されているため、第1流路21aのうち第1希釈水合流部32aと水溶液合流部22との間の部分を流れる第1水溶液のモル濃度及び流量、並びに、第2流路21bのうち第2希釈水合流部32bと水溶液合流部22との間の部分を流れる第2水溶液のモル濃度及び流量は、それぞれ、所定の値に制御されている。そのため、リアクタ11の一端側から内部に供給される全液体中の第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が所定の値に制御され、結果的に、生成される、マグネタイト微粒子の粒径は、当該第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンのモル濃度に対応する所定の値に定まる。
リアクタ11内で生成されるマグネタイト微粒子は、リアクタ11内を流れる流体の圧力により押し流され、リアクタ11の他端から取り出される。
次に、本実施の形態の強磁性体微粒子製造装置10bを使用して所定の粒径の強磁性体微粒子を製造する方法(本発明の一実施の形態による強磁性体微粒子製造方法)を説明する。
予め、実験的に、リアクタ11内で目標とする所定の粒径のマグネタイト微粒子が製造される時に当該リアクタ11による反応後の流体の透磁率が求められ、求められた値が目標値として記憶される。例えば、粒径10nmのマグネタイト微粒子が分散している流体の透磁率は1.88×10−6H/mであり、この透磁率の値が目標値として記憶される。
次に、前述したように、第1流路21aに第1水溶液及び希釈水が流されると共に第2流路21bに第2水溶液及び希釈水が流されることで、リアクタ11内でマグネタイト微粒子が連続的に生成されながら、透磁率測定部40により、リアクタ11による反応後の流体の透磁率が測定される。
そして、透磁率測定部40の測定結果が予め記憶された目標値と比較される。
予め記憶された目標値に対する透磁率測定部40の測定結果の誤差が、所定の許容範囲内(例えば、±5%以内)である場合、第1水溶液及び第2水溶液の流量比が維持されると共に、第1水溶液及び第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比もそのまま維持される。
一方、予め記憶された目標値に対する透磁率測定部40の測定結果の誤差が、所定の許容範囲より大きく、且つ、当該測定結果が目標値より大きい場合、第1水溶液及び第2水溶液の流量比が維持されながら、第1水溶液及び第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比が大きくされる。
本実施の形態では、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が維持されながら、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が増加される。なお、第1水溶液及び第2水溶液の流量比が維持されるという条件の下で、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が維持されながら、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が増加される代わりに、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が維持されながら、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が減少されてもよいし、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が増加されると共に、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が減少されてもよい。
これにより、第1流路21aのうち第1希釈水合流部32aと水溶液合流部22との間の部分を流れる第1水溶液中の金属イオンのモル濃度、及び、第2流路21bのうち第2希釈水合流部32bと水溶液合流部22との間の部分を流れる第2水溶液中の水酸化物イオンのモル濃度が、それぞれ、減少される。
その結果、リアクタ11の一端側から内部に供給される全液体中の第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が減少される。これにより、リアクタ11内で生成されるマグネタイト微粒子の粒径が小さくなり、リアクタ11による反応後の流体の透磁率が減少する。
また、予め記憶された目標値に対する透磁率測定部40の測定結果の誤差が、所定の許容範囲より大きく、且つ、当該測定結果が目標値より小さい場合、第1水溶液及び第2水溶液の流量比が維持されながら、第1水溶液及び第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比が小さくされる。
本実施の形態では、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が維持されながら、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が減少される。なお、第1水溶液及び第2水溶液の流量比が維持されるという条件の下で、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が維持されながら、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が減少される代わりに、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が維持されながら、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が増加されてもよいし、第1希釈水流量制御部33a及び第2希釈水流量制御部33bのポンプ流量が減少されると共に、第1流量制御部23a及び第2流量制御部23bのポンプ流量が増加されてもよい。
これにより、第1希釈水合流部32aと水溶液合流部22との間の第1流路21aを流れる第1水溶液中の金属イオンのモル濃度、及び、第2希釈水合流部32bと水溶液合流部22との間の第2流路21bを流れる第2水溶液中の水酸化物イオンのモル濃度が、それぞれ、増加される。
その結果、リアクタ11の一端側から内部に供給される全液体中の第一鉄イオン、第二鉄イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が増加される。これにより、リアクタ11内で生成されるマグネタイト微粒子の粒径が大きくなり、リアクタ11による反応後の流体の透磁率が増加する。
予め記憶された目標値に対する透磁率測定部40の測定結果の誤差が所定の許容範囲内に収まるまで、第1水溶液及び第2水溶液の流量比が維持されながら、第1水溶液及び第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比の増加または減少が繰り返される。そして、誤差が所定の許容範囲内に収まったら、第1水溶液及び第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比も、そのまま維持される。このようにして、目標値の透磁率に対応する所定の粒径の強磁性体微粒子が安定して製造され得る。
以上のような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られることに加えて、第1流路21a及び/または第2流路21bに希釈水を合流させる希釈水供給機構30が更に設けられていることにより、第1流路21aを流れる第1水溶液中の金属イオンのモル濃度、及び、第2流路21bを流れる第2水溶液中の水酸化物イオンのモル濃度を、調整することが容易である。
また、本実施の形態によれば、リアクタ11による反応後の流体の透磁率が所定の値となるように第1流路を流れる第1水溶液及び希釈水の流量、並びに、第2流路を流れる第2水溶液及び希釈水の流量が設定されることで、リアクタ11の一端側から内部に供給される全液体中の金属イオン及び水酸化物イオンのモル濃度が所定の値に制御され、結果的に、所定の値の透磁率に対応する所定の粒径で強磁性体微粒子が生成されるようになる。
また、本実施の形態のようにリアクタ11の内径が0.01m〜2.0mmと細い場合、リアクタ11内を流れる流体の流量が少ないため、現実の実施上回避し難い流量の微小な変化(例えば、ポンプの脈動や駆動電圧の変化に起因する流量の変化)であっても、得られる強磁性微粒子の粒径に大きな影響が生じるおそれがある。しかしながら、本実施の形態によれば、強磁性体微粒子が連続的に製造されながら、その粒径が確認され、その粒径が所定の値となるように流量が適切に制御されるため、流量の微小な変化による粒径の大きな変化を効果的に抑制できる。
また、本実施の形態によれば、透磁率測定部40が、リアクタ11が内部を貫通するように設けられたコイル41と、当該コイル41のインピーダンスを測定するインピーダンス測定器42と、を有し、インピーダンス測定器42の測定結果に基づいて、透磁率を決定するようになっているため、リアクタ11による反応後の流体の透磁率を、当該流体に対して非接触で測定することができる。
なお、本実施の形態の希釈水供給機構30は、第1流路21a及び第2流路21bの両方に希釈水を合流させるように構成されていたが、これに限定されず、第1流路21a及び第2流路21bのいずれか一方のみに希釈水を合流させるように構成されていてもよい。具体的には、例えば、図示された形態から、第1希釈水合流部32a、第1希釈水流路31a、第1希釈水流量制御部33a及び第1希釈水収容部34aが省略されてもよい。あるいは、図示された形態から、第2希釈水合流部32b、第2希釈水流路31b、第2希釈水流量制御部33b及び第2希釈水収容部34bが省略されてもよい。
次に、図3を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図3は、本発明の第3の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置を示す概略構成図である。
図3に示すように、第3の実施の形態による強磁性体微粒子製造装置10cでは、図2に示す第2の実施の形態の希釈水供給機構30の代わりに、それとは異なる形態の希釈水供給機構30’が設けられている。
本実施の形態の希釈水供給機構30’は、図3に示すように、先端側において第1希釈水流路31aと第2希釈水流路31bとに分岐している希釈水流路31と、第1希釈水流路31aを第1流路21aに合流させる第1希釈水合流部32aと、第2希釈水流路31bを第2流路21bに合流させる第2希釈水合流部32bと、を有している。
本実施の形態の第1希釈水合流部32a及び第2希釈水合流部32bは、それぞれ、T形の管継手である。第1希釈水合流部32aは、第1流路21aのうち第1流量制御部23aと水溶液合流部22との間の部分に設けられており、第2希釈水合流部32bは、第2流路21bのうち第2流量制御部23bと水溶液合流部22との間の部分に設けられている。
本実施の形態では、図3に示すように、希釈水流路31の基端側には、当該希釈水流路31を流れる希釈水の流量を制御する希釈水流量制御部33が設けられている。そして、希釈水流路31の希釈水流量制御部33より更に基端側の端部には、希釈水を収容する希釈水収容部34が接続されている。
図示された例では、希釈水流量制御部33として、ポンプが用いられているが、これに限定されず、例えば、注射器のように水溶液収容部の壁面に圧力をかけて水溶液を押し出す構成や、点滴のように高所に配置された水溶液収容部から重力により落下する水溶液の流量をバルブで調整する構成等が用いられてもよい。
希釈水収容部34に収容された希釈水は、希釈水流量制御部33によって所定の流量で希釈水流路31に流される。そして、希釈水流路31を流れる希釈水は、希釈水流路31の先端側において第1希釈水流路31a及び第2希釈水流路31bに互いに同じ流量で分岐される。第1希釈水流路31aを流れる希釈水は、第1流量制御部23aにより所定の流量に調整された後の第1水溶液に合流され、第2希釈水流路31bを流れる希釈水は、第2流量制御部23bにより所定の流量に調整された後の第2水溶液に合流される。これにより、第1流路21aを流れる第1水溶液の濃度及び流量、並びに、第2流路21bを流れる第2水溶液の濃度及び流量が、それぞれ、希釈水により調整されるようになっている。
その他の構成は図2に示す第2の実施の形態と略同様である。図3において、図2に示す第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
以上のような第3の実施の形態によっても、第2の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
10a 強磁性体微粒子製造装置
10b 強磁性体微粒子製造装置
10c 強磁性体微粒子製造装置
11 リアクタ
20 水溶液供給機構
21a 第1流路
21b 第2流路
22 水溶液合流部
23a 第1流量制御部
23b 第2流量制御部
24a 第1水溶液収容部
24b 第2水溶液収容部
30 希釈水供給機構
30’ 希釈水供給機構
31 希釈水流路
31a 第1希釈水流路
31b 第2希釈水流路
32a 第1希釈水合流部
32b 第2希釈水合流部
33 希釈水流量制御部
33a 第1希釈水流量制御部
33b 第2希釈水流量制御部
34 希釈水収容部
34a 第1希釈水収容部
34b 第2希釈水収容部
40 透磁率測定部
41 コイル
42 インピーダンス測定器

Claims (5)

  1. 反応流路を規定する内径0.01mm〜2.0mmの管状のリアクタと、
    前記リアクタの一端側から内部に、強磁性体の金属の金属イオンが溶解している第1水溶液と、水酸化物イオンが溶解しているアルカリ性の第2水溶液と、を合流させて供給する水溶液供給機構と、
    前記リアクタによる反応後の流体の透磁率を測定する透磁率測定部と、
    を備え、
    前記水溶液供給機構は、
    前記第1水溶液を所定の流量に調整して案内する第1流路と、
    前記第2水溶液を所定の流量に調整して案内する第2流路と、
    前記第1流路と前記第2流路とを合流させる水溶液合流部と、
    を有し、
    前記第1流路及び/または前記第2流路に希釈水を所定の流量に調整して合流させる希釈水供給機構が更に設けられ、
    前記透磁率が所定の値となるように前記第1流路を流れる前記第1水溶液及び希釈水の流量、並びに、前記第2流路を流れる前記第2水溶液及び希釈水の流量が設定されるようになっている
    ことを特徴とする強磁性体微粒子製造装置。
  2. 前記透磁率測定部は、
    前記リアクタが内部を貫通するように設けられたコイルと、
    前記コイルのインピーダンスを測定するインピーダンス測定器と、
    を有し、
    前記インピーダンス測定器の測定結果に基づいて、前記透磁率を決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項に記載の強磁性体微粒子製造装置。
  3. 請求項またはに記載の強磁性体微粒子製造装置を使用して強磁性体微粒子を製造する方法であって、
    所定の粒径の強磁性体微粒子が製造される時に前記リアクタによる反応後の流体の透磁率を求め、求めた値を目標値として記憶する工程と、
    前記第1流路に前記第1水溶液及び希釈水を流通させると共に前記第2流路に前記第2水溶液及び希釈水を流通させながら、前記リアクタによる反応後の流体の透磁率を前記透磁率測定部により測定する工程と、
    前記透磁率測定部の測定結果を前記目標値と比較して、前記測定結果の方が大きい場合には、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量比を維持しながら、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比を大きくし、当該測定結果の方が小さい場合には、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量比を維持しながら、前記第1水溶液及び前記第2水溶液の流量に対する希釈水の流量比を小さくする
    ことを特徴とする強磁性体微粒子製造方法。
  4. 前記強磁性体の金属の金属イオンは、鉄イオンである
    ことを特徴とする請求項に記載の強磁性体微粒子製造方法。
  5. 前記第2水溶液には、水酸化ナトリウムが溶解されている
    ことを特徴とする請求項またはに記載の強磁性体微粒子製造方法。
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