JP6301091B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、クロスフィンチューブ型の熱交換器を用いた空気調和機に関する。
一般に、空気調和機の省エネルギ性能を向上させる方法の一つとして、空気調和機を構成する重要な要素である、圧縮機、室外機のプロペラファン、室内機の貫流ファンの所要動力を低減することが考えられる。圧縮機の所要動力を低減するには、室外熱交換器あるいは室内熱交換器の伝熱性能を向上し、高圧部と低圧部の圧力差を低減することが有効である。また、プロペラファンあるいは貫流ファンの所要動力低減には、室外熱交換器および室内熱交換器のそれぞれの通風抵抗を低減することが有効であり、特に、省エネルギ性能の向上の観点から室内熱交換器における伝熱性能向上および通風抵抗低減が有効である。
図7は一般的なクロスフィンチューブ型の熱交換器の構造を示す。同図に示すように、この熱交換器は、多数のアルミニウム製のフィン11を備えており、U字状に曲げられた銅製の伝熱管12がフィン11を貫く構造を有している。フィン11と伝熱管12とは、フィン11に挿入された伝熱管12を液圧あるいは機械的に拡管することにより密着している。また、伝熱管12の端部には、継手部品13が溶接され、冷媒の流路を構成している。
熱交換器の伝熱性能向上には伝熱面積の拡大が有効であり、通風抵抗低減には空気流入部面積(前面面積)の拡大による流入空気の流速(前面風速)の抑制が有効である。図7に示す熱交換器の場合、熱交換器を伝熱管12の軸方向に延長拡大するか、伝熱管12の軸方向に直交する方向(空気流れ方向に直交する方向)となる段方向、すなわち図7における下方向に熱交換器を延長拡大する方法がある。
しかし、空気調和機の室内機は、設置の都合上、コンパクト性が求められており、室内熱交換器において前記のように延長拡大することは容易でない。このような制約の中、これまでも室内熱交換器は、性能向上の観点から様々な工夫がなされてきた(例えば、特許文献1参照)。
図8は、特許文献1の室内熱交換器70を室内機7に実装した状態を示す図であり、伝熱管12の軸に垂直な断面で室内機を示したものである。室内熱交換器70は、前面側熱交換器50と背面側熱交換器60とに分かれている。前面側熱交換器50は、空気流れ方向の上流側となる前縁51と、空気流れ方向の下流側となる後縁52とが、3つの直線部501〜503およびこれらの直線部間を接続する2つの曲線部504,505により、下流側から上流側に湾曲して突出するように形成されている。
室内機7の筐体14には前面と上面に空気吸込口22,23が設けられ、下方に空気吹出口24が設けられている。筐体14内には、貫流ファン9が配設されており、空気吸込口22,23から貫流ファン9までの風路の途中に、前面側熱交換器50と背面側熱交換器60とで構成される室内熱交換器70が設置されている。前面側熱交換器50と背面側熱交換器60とは、貫流ファン9を取り囲むように略逆V字状に配設されている。
なお、室内熱交換器70は、冷房運転や除湿運転の際に、フィン表面上に結露水が発生する。そのため、室内熱交換器70の傾斜角度が小さいと、結露水がフィン表面から離脱し、空気吹出口24を通じて室内に飛散する。このため、前面側熱交換器50と背面側熱交換器60とは、所定の傾斜角度α,βを持たせて設置されるのが一般的である。
また、前面側熱交換器50と背面側熱交換器60とは、空気流れ方向に伝熱管12をそれぞれ3列配置した構成となっている。ここで、伝熱管12の列数を増加させると、伝熱面積は増加し伝熱性能は向上するが、反面、通風抵抗が増加してしまう。逆に、伝熱管12の列数を減少させると、通風抵抗は減少するが、伝熱面積も減少して伝熱性能が低下してしまう。そのため、伝熱管12の径にもよるが、通風抵抗と伝熱性能とのバランスを考慮して伝熱管12の列数を3列に設定することが多い。
図8に示す室内機において、貫流ファン9が作動すると、室内空気が空気吸込口22,23から流入して室内熱交換器70で内部の冷媒と熱交換し、空気吹出口24から吹き出される。
特許第5081881号公報
ところで、このような空気調和機において、更なる省エネ性を実現するために、前記した伝熱面積と前面面積とを拡大することが考えられる。
例えば、背面側熱交換器60の伝熱面積と前面面積とを拡大するために、図9に示すように、斜線で表した背面側熱交換器60の下部の領域部分61を段方向に延長して形成することが考えられる。しかしながら、そのようにすると、延長形成した領域部分61が、貫流ファン9から遠く離れて位置し、かつ貫流ファン9の背面に配置されるバックノーズ16で遮られてしまう。このため、背面側熱交換器60において空気の流れにくい箇所が生じてしまい、省エネ性を高めることに支障を来す。
一方、図10に示すように、前面側熱交換器50を段方向に延長して形成することも考えられる。図10に示す例は、前面側熱交換器50を側面視で略く字状に形成し、略く字状の接続部分55よりも上部側となる上部フィン53を、前記した傾斜角度を維持した状態で段方向に延長して形成したものである。
しかしながら、前面側熱交換器50を、図9に示した前面側熱交換器50の下端と同じ高さまで段方向に延長すると、接続部分55が前方へ大きく張り出してしまい、前面側熱交換器50の奥行寸法が大きく増加してしまう。これを回避するために、高さ方向のある箇所において、後側の貫流ファン9に向けて前面側熱交換器50を屈曲させることが考えられる。なお、貫流ファン9の作動を考慮すると、接続部分55より下部側となる下部フィン54は、フィンの奥行き方向すなわち空気流通方向が概ね貫流ファン9の中心軸を向くことが望ましく、図10に示すような形状とすることが望ましい。
しかしながら、図11(a)に示すように、前面側熱交換器50に接続部分55(鋭角な折れ曲がり部分)が存在すると、空気の流れが集中する縮流56を生じ、部分的に流れが加速されることになるため、図11(b)に示すように、風速分布57が不均一となってしまう。このため、前面側熱交換器50の内部において局所的な伝熱性能の低下や通風抵抗の増加、さらには貫流ファン9への作用により騒音が増大するといった新たな課題が生じてしまう。
このような縮流56を解決する方法として、前面側熱交換器50に折れ曲がり部分を増やす方法が考えられる。図12は、折れ曲がり部分55に、上流側の前縁51および下流側の後縁52がいずれも直線形状とされた直線部58を付加したものである。このように、折れ曲がり部分55に直線部58を形成することにより、直線部58の上下端で新たに折れ曲がり部分58a,58bが形成されることになるが、それぞれの折れ曲がり部分58a,58bの角度は、直線部58を形成する前の角度よりも確実に緩やかになるので、結果として縮流56(図11(a)参照)が緩和されることとなる。
図13(a)に、直線部58とその近傍におけるフィン内部およびフィン後縁近傍での空気流れ方向を示すと、直線部58の両端近傍(折れ曲がり部分58a,58b)において縮流56を生じるが、図13(b)に示すように、高さ方向の風速分布57は緩やかなものとなり、それぞれの縮流56の発生箇所における流速の増加は、図11(b)に示したものと比較して抑制されていることがわかる。
前記のように、直線部58を形成することで縮流56を緩和することが可能であるが、直線部58を形成しつつ、更なる省エネ性の実現のために、例えば、前面側熱交換器50を段方向に延長して形成すると、直線部58よりも下部側となる下部フィン54を水平に近い傾斜角度で配置する必要がある。そのようにすると、下部フィン54における空気通流方向が貫流ファン9の中心軸を通る方向を向かなくなるため、下部フィン54における十分な空気流量を確保することができなくなる。
また、これとは逆に、直線部58を短く形成した場合には、直線部58を長く形成した場合に比べて直線部58の両端同士が相互に近接する状態となるため、縮流56の緩和を得られ難い課題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、室内熱交換器の実装上における制約を満たしつつ、通風抵抗の低減と伝熱面積の拡大と風速分布との改善により、省エネルギ性の向上と静音化を両立する空気調和機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の空気調和機は、空気吸込口および空気吹出口を有する筐体と、前記筐体内に設けられた貫流ファンと、フィンおよび前記フィンを貫通するU字状に曲げられた伝熱管で構成され、前記貫流ファンを取り囲むように略逆V字状に配置されたクロスフィンチューブ型の室内熱交換器と、を備え、前記室内熱交換器は、前面側熱交換器と背面側熱交換器とを有し、前記前面側熱交換器を構成するフィンは、その前縁の上端と下端とを結ぶ線分が前記フィンの後縁を横切るように、略くの字状に形成され、接続部分を挟んで上部側フィンと下部側フィンとを有しており、前記上部側フィンの前縁および後縁は、少なくとも1つの直線部を有しており、前記下部側フィンの前縁および後縁は、空気流れ方向の上流側から下流側に向けて湾曲する少なくとも1つの湾曲部を有しており、前記直線部と水平線とのなす角度のうち、大きい方の角度をθ1、前記接続部分の前縁に沿う基準線と水平線とのなす角度のうち、小さい方の角度をθ3、前記湾曲部の上端における接線と水平線とのなす角度のうち、小さい方の角度をθ2としたときに、これらが、θ1>θ3>θ2の関係を満たしており、前記接続部分の前縁および後縁は、空気流れ方向の下流側から上流側に向けて湾曲状に突出する少なくとも1つの湾曲突出部を有しており、前記基準線は、前記湾曲突出部上における前記貫流ファンから最も離れた部分の接線であることを特徴とするものである。
本発明によれば、室内熱交換器の実装上における制約を満たしつつ、通風抵抗の低減と伝熱面積の拡大と風速分布との改善により、省エネルギ性の向上と静音化を両立する空気調和機が得られる。
本発明の参考例に係る空気調和機の冷凍サイクルの構成を示す図である。 本発明の参考例に係る空気調和機の室内機を示す概略断面図である。 前面側熱交換器の詳細を示す拡大断面図である。 (a)は室内熱交換器における前面側熱交換器の下部における空気の流れを示す図、(b)は風速分布を示す図である。 本発明の第実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器における前面側熱交換器の詳細を示す拡大断面図である。 (a)は室内熱交換器における前面側熱交換器の下部における空気の流れを示す図、(b)は風速分布を示す図である。 一般的なクロスフィンチューブ型熱交換器の構造を示す図である。 従来の空気調和機の室内機を示す概略断面図である。 背面側熱交換器を拡大した場合の概略断面図である。 前面側熱交換器を拡大した場合の概略断面図である。 (a)は前面側熱交換器を拡大した場合の前面側熱交換器の下部における空気の流れを示す図、(b)は風速分布を示す図である。 前面側熱交換器を拡大した場合の概略断面図である。 (a)は前面側熱交換器を拡大した場合の前面側熱交換器の下部における空気の流れを示す図、(b)は風速分布を示す図である。
以下、本発明に係る空気調和機の実施形態について図面を参照して説明する。ここで、以下の説明において、「上下」、「前後」を言うときは、図3,5に示す方向を基準とする。
参考例
初めに、本参考例に係る空気調和機の冷凍サイクルの構成について説明する。空気調和機は、図1に示すように、室外機1と室内機7とが、接続配管10によって接続されることで機能する。室外機1は、圧縮機2と、四方弁3と、室外熱交換器4と、絞り装置6と、プロペラファン5とを備えている。室内機7は,室内熱交換器8と、貫流ファン9とを備えている。冷凍サイクルの内部には、冷媒が封入されており、本参考例においては、冷媒としてR32が用いられている。
次に、冷房運転をする場合を例に各構成要素の作用を説明する。冷房運転の場合、圧縮機2で圧縮された高圧のガス状冷媒は、室外熱交換器4で外気に放熱することで凝縮し、高圧の液状冷媒となる。液状冷媒は絞り装置6の作用で減圧され、低温低圧の気液二相状態となり、接続配管10を通じて室内機7へ流れる。室内機7に入った冷媒は、室内熱交換器8で室内空気の熱を吸熱することで蒸発する。室内機7で蒸発した冷媒は、接続配管10を通じて室外機1へ戻り、四方弁3を通って再び圧縮機2で圧縮されることになる。
また、暖房運転の場合は、四方弁3により冷媒流路が切り替えられ、圧縮機2で圧縮された高圧のガス状冷媒は、四方弁3および接続配管10を通って室内機7に流れる。室内機7に入った冷媒は、室内熱交換器8で室内空気に放熱することで凝縮し、高圧の液状冷媒となる。高圧の液状冷媒は、接続配管10を通って室外機1に流れる。室外機1に入った高圧の液状冷媒は、絞り装置6の作用で減圧され、低温低圧の気液二相状態となり、室外熱交換器4に流れて室外空気の熱を吸熱することで蒸発し、ガス状冷媒となる。室外熱交換器4でガス状となった冷媒は、四方弁3を通って再び圧縮機2で圧縮される。
図2に示すように、室内機7の筐体14には前面と上面に空気吸込口22,23が設けられ、下方に空気吹出口24が設けられている。筐体14の内部には、貫流ファン9が配設されており、空気吸込口22,23から貫流ファン9までの風路の途中にクロスフィンチューブ型の室内熱交換器8が配設されている。
室内熱交換器8は、フィン11およびフィン11を貫通するU字状に曲げられた伝熱管12で構成され、貫流ファン9を取り囲むように略逆V字状に配置されている。室内熱交換器8は、前面側熱交換器20と背面側熱交換器30とで構成されている。前面側熱交換器20と背面側熱交換器30とは、筐体14の上部で当接されている。
前面側熱交換器20を構成するフィン11は、図3に示すように、略くの字状に形成されている。フィン11は、接続部分200を挟んで上部側フィン11Aと下部側フィン11Bとを有している(接続部分200は上部側フィン11Aでも下部側フィン11Bでもない部分である)。ここで、フィン11は、上部側フィン11Aの前縁201の上端201aと、下部側フィン11Bの前縁301の下端301aとを結ぶ線分L1(一点鎖線で図示)が、フィン11の後縁の一部(上部側フィン11Aの後縁202および下部側フィン11Bの後縁302の一部)を横切る位置関係とされることで、略くの字状に形成されている。
なお、線分L1は、フィン11の後縁の少なくとも一部を横切る位置関係とされていればよく、上部側フィン11Aの後縁202および接続部分200の後縁212を横切る位置関係とされていてもよい。
このような前面側熱交換器20は、室内機7に組み込まれた状態で、図2に示すように、貫流ファン9の前方を周方向に覆うように位置する。
上部側フィン11Aは、図3に示すように、その前縁201および後縁202の略全体が直線状に形成されており、直線部を有するものとされている。前縁201および後縁202は、平行とされている。
なお、前縁201および後縁202において、直線部は一部分に形成されていればよく、他の部分に曲線状の部分を含んで形成されていてもよい。また、前縁201および後縁202が上下方向に2つの直線部(上下方向に連続する2つの直線部または上下方向に非連続とされた2つの直線部)を含んで形成されていてもよい。
下部側フィン11Bは、その前縁301および後縁302の略全体が、空気流れ方向上流側から下流側に向けて(前側から後側に向けて)湾曲する湾曲状に形成されており、湾曲部を有するものとされている。別言すれば、前縁301および後縁302は、曲線上の2点(図3では湾曲部の上端および下端)を結ぶ線分L2に対して、空気流れ方向の下流側に位置するような湾曲形状とされている。
なお、前縁301および後縁302において、湾曲部は一部分に形成されていればよく、他の部分に直線状の部分を含んで形成されていてもよい。また、前縁301および後縁302が上下方向に2つの湾曲部(上下方向に連続する2つの湾曲部または上下方向に非連続とされた2つの湾曲部)を含んで形成されていてもよい。
参考例では、下部側フィン11Bの前縁301は、図3中矢印破線Y1を半径とする円弧により形成されている。なお、半径を示す矢印を図示はしないが、後縁302も円弧により形成されている。
接続部分200は、その前縁211および後縁212が直線状に形成されており、直線部を有するものとされている。前縁211と上部側フィン11Aの前縁201との角部221、および前縁211と下部側フィン11Bの前縁301との角部222は、アール状に形成されている。同様に、後縁212と上部側フィン11Aの後縁202との角部223、および後縁212と下部側フィン11Bの後縁302との角部224もアール状に形成されている。
前縁211の長さ(高さ)は、フィン11の長手方向(ここでは上部側フィン11Aの長手方向)における伝熱管12同士の間隔W1の2倍を超えない大きに設定されている。なお、間隔W1は、伝熱管12同士の平均的な間隔であればよい。このような高さに設定されることにより、接続部分200における伝熱管12の配置が行い易くなる。なお、前縁211の長さ(高さ)が伝熱管12同士の間隔W1の2倍を超える長さとなると、接続部分200が上下方向に大きくなり、その分、上部側フィン11Aや下部側フィン11Bの設置スペースに干渉してしまうため実装上好ましくない。
このようなフィン11において、上部側フィン11Aの前縁201と、接続部分200の前縁211と、下部側フィン11Bの前縁301とは、次のような関係となっている。なお、図3中の点線401は、室内機7に組み込んだ際の水平方向を示す水平線である。
この点線401に対して、上部側フィン11Aの前縁201と点線401とのなす角のうち大きい方の角度をθ1とし、接続部分200の前縁211(前縁211に沿う基準線)と点線401とのなす角度のうち小さい方の角度をθ3とし、下部側フィン11Bの前縁301の上端における接線402(湾曲部の上端における接線402)と点線401とのなす角度のうち小さい方の角度をθ2としたときに、これらが、
θ1>θ3>θ2の関係を満たすように設定されている。
なお、この関係は、フィン11の後縁側についても同様である。
以上のように、本参考例の前面側熱交換器20は、線分L1がフィン11の後縁の一部を横切る位置関係とされ、接続部分200の前縁211がフィン11の長手方向における伝熱管12同士の間隔W1の2倍を超えない大きに設定され、かつ前記のようなθ1>θ3>θ2の関係を満たす設定とされていることにより、図10に示す従来の室内熱交換器70に比べて、筐体14の前側に向け大きくせり出す設置が可能となる。これにより、前面側熱交換器20の前縁(前縁201,211,301)の長さが拡大されることとなり、伝熱面積と前面面積とを拡大することができる。また、前面面積の拡大による流入空気の流速(前面風速)を低下できる。
次に、図4を参照して、実装時における前面側熱交換器20の下部における空気の流れの状態について説明する。図4に示すように、接続部分200に直線部で形成された前縁211および後縁212が設けられ、前縁211および後縁212の両端が曲がり形状となるため、先述したように空気流れの合流による流れの加速が緩和され、流速の早い箇所と遅い箇所の流速の差が小さくなる。
さらに、接続部分200の下側に、前縁301および後縁302が空気流れ方向の下流側に湾曲した湾曲部を有する下部側フィン11Bを設けているため、空気の流れが後縁212の下端に集中するのが緩和される。
加えて、前縁301および後縁302が空気流れ方向の下流側に湾曲した形状であるため、図10に示す従来の室内熱交換器70に比べて、前縁301の空気流れ方向の上流側では室内機7の前面側筐体15(図2参照)との距離を確保することができる。また、同様に、後縁302の空気流れ方向の下流側では室内機7の前面側筐体15や貫流ファン9との距離を確保することができる。これにより、前面側筐体15の最上部15aより低い位置にある、前面側熱交換器20の下部側フィン11Bを流れる空気の流動抵抗を低減できる。したがって、図10に示す従来の室内熱交換器70に比べて、前面側熱交換器20の下部を通過する空気流量を増加できる。
このことは、同一の空気流量である場合に、前面側熱交換器20の下部以外の部分を流れる空気流量が減少して流速が低下することとなり、より一層の風速分布の不均一を改善することが可能となり、高い省エネ性と静音性を得ることができる。
ここで、風速分布の不均一を改善する方法として、伝熱管12の列数を場所ごとに変化させることが挙げられる。例えば、接続部分200より下側、すなわち下部側フィン11Bにおける伝熱管12の列数を上部側フィン11Aよりも減らす方法であっても風速分布の不均一を改善することは可能である。しかし、フィン11の長手方向に同数配置する場合に比べて、伝熱管12を配置できる数は減るため、伝熱面積を確保することが困難となる。また、冷媒流路の構成について考えると、性能を向上させるために複数のパスに分岐させる方法が用いられているが、部分的に伝熱管12の列数を変化させた場合、パスごとに冷媒の流れる伝熱管12の本数が異なるか、あるいは、パスごとに空気の流れ方向に対して異なる位置の伝熱管12を冷媒が流れる構成となり、パスごとに交換熱量が異なるといった課題が生じる。逆に、パスごとに交換熱量が等しくなるように冷媒流路を構成しようとすると、冷媒流路の構成に制約を生じる。
これに対して、本参考例では、前記したように、図10に示す従来の室内熱交換器70に比べて、前面側熱交換器20の下部を通過する空気流量が増加し、風速分布の不均一を改善することが可能であることから、伝熱管12の列を場所ごとに減らして通風抵抗を調整する必要もなくなる。そのため、前面側熱交換器20における伝熱管12の列数をフィン11の長手方向に同数配置することができ、より多くの伝熱管12を配置することが可能となり、また冷媒流路の構成も容易である。したがって、伝熱性能の高い室内熱交換器8を得ることができ、高い省エネ性を得ることが可能となる。
なお、本参考例では、前縁301および後縁302を円弧で形成した場合を例示したが、これに限られることはなく、例えば楕円状としたり放物線の一部を用いたりしても、同様の効果が得られる。なお、円弧における円が多角形であってもよい。
また、本参考例では、前縁201と前縁211との角部221、前縁211と前縁301との角部222、後縁202と後縁212との角部223、および後縁212と後縁302との角部224をアール状としたものを示したが、これらはフィンを製造する際にバリの発生を抑える等、製造を容易にするためのものであり、これに限られることはなく、直線状としてもよく、また、形成しない場合であっても、前記した作用効果と同様の作用効果が得られる。
加えて、下部側フィン11Bにおいて、湾曲した前縁301の上端に連続する直線部を設けて、この直線部を介して接続部分200の前縁211に接続してもよい。また、同様に、下部側フィン11Bにおいて、後縁302の上端に連続する直線部を設けて、この直線部を介して接続部分200の後縁212に接続してもよい。この場合にも湾曲部の存在により前記した作用効果と同様の作用効果が得られる。
また、下部側フィン11Bにおいて、湾曲した前縁301の下端に連続する直線部を設けてもよく、湾曲した後縁302の下端に連続する直線部を設けてもよい。この場合にも湾曲部の存在により前記した作用効果と同様の作用効果が得られる。
前面側熱交換器20の伝熱管12は、空気流れ方向に同じ列数(3列)で配置されているので、風速分布が略均一となり、前面側熱交換器50の内部において局所的な伝熱性能の低下や通風抵抗の増加等が生じ難いものとなっている。また、このことは、騒音の増大を抑制する作用もなす。
(第実施形態)
図5を参照して第実施形態の空気調和機について説明する。
本実施形態が前記参考例と異なるところは、接続部分200の前縁231および後縁232は、空気流れ方向の下流側から上流側に向けて湾曲状に突出する湾曲突出部を有している点であり、その他の構成に変更はない。
前縁231は、上部側フィン11Aの前縁201の下端および下部側フィン11Bの前縁301の上端に接する円弧とされている。後縁232は、上部側フィン11Aの後縁202および下部側フィン11Bの後縁302の上端に接する円弧とされている。
前縁231の高さは、フィン11の長手方向(ここでは上部側フィン11Aの長手方向)における伝熱管12同士の間隔W1の2倍を超えない大きに設定されている。なお、間隔W1は、伝熱管12同士の平均的な間隔であればよい。
なお、本実施形態においても、フィン11は、上部側フィン11Aの前縁201の上端部201aと、下部側フィン11Bの前縁301の下端部301aとを結ぶ線分L1(一点鎖線で図示)が、フィン11の後縁の一部(上部側フィン11Aの後縁202および下部側フィン11Bの後縁302の一部)を横切る位置関係とされることで、略くの字状に形成されている。
このようなフィン11において、上部側フィン11Aの前縁201と、接続部分200の前縁231と、下部側フィン11Bの前縁301とは、次のような関係となっている。なお、図5中の点線401は、室内機7に組み込んだ際の水平方向を示す水平線である。
点線401に対して、上部側フィン11Aの前縁201と点線401とのなす角のうち大きい方の角度をθ1とし、接続部分200の前縁231上における貫流ファン9(図2参照)から最も離れた部分231aの接線406(基準線)と点線401とのなす角度のうち小さい方の角度をθ3とし、下部側フィン11Bの前縁301の上端における接線402(湾曲部の上端における接線402)と点線401とのなす角度のうち小さい方の角度をθ2としたときに、これらが、
θ1>θ3>θ2の関係を満たすように設定されている。
なお、この関係は、フィン11の後縁側についても同様である。
以上のように、本実施形態の前面側熱交換器20は、線分L1がフィン11の後縁の一部を横切る位置関係とされ、接続部分200の高さ(前縁231の高さ)がフィン11の長手方向における伝熱管12同士の間隔W1の2倍を超えない大きに設定され、かつ前記のようなθ1>θ3>θ2の関係を満たす設定とされている(これらの点は参考例と同様である)。これにより、図10に示す従来の室内熱交換器70に比べて、筐体14の前側に向け大きくせり出す設置が可能となる。これにより、前面側熱交換器20の前縁(前縁201,231,301)の長さが拡大されることとなり、伝熱面積と前面面積とを拡大することができる。また、前面面積の拡大による流入空気の流速(前面風速)を低下できる。
次に、図6を参照して、実装時における前面側熱交換器20の下部における空気の流れの状態について説明する。図6に示すように、接続部分200に湾曲突出部で形成された前縁231および後縁232が設けられ、前縁231および後縁232の両端が曲がり形状となるため、先述したように空気流れの合流による流れの加速が緩和され、流速の早い箇所と遅い箇所の流速の差が小さくなる。
なお、若干の縮流を生じるが、接続部分200の前縁231および後縁232は、曲線全体で1つの曲がり部を構成することになるので、縮流を好適に緩和することができる。
また、貫流ファン9から前面側熱交換器20の最前方となる箇所(最も離れた部分231a)までの距離は、参考例のものに比べてやや拡大するため、僅かに室内熱交換器8の奥行き寸法が増加することになるが、本実施形態においては、風速分布の更なる改善が図れ、より高い省エネ性と静音性を得ることができる。
なお、本実施形態では、接続部分200の前縁231および後縁232を円弧で形成した場合を例示したが、これに限られることはなく、例えば楕円状としたり放物線の一部を用いたりしても、同様の効果が得られる。
また、前縁231および後縁232は、直線部を含んで形成されていてもよい。この場合においても前記した作用効果と同様の作用効果が得られる。
また、湾曲突出部は接続部分200の前縁231および後縁232に少なくとも1つ設けられていればよく、2つ以上設けられていてもよい。
8 室内熱交換器
9 貫流ファン
11 フィン
11A 上部側フィン
11B 下部側フィン
12 伝熱管
14 筐体
20 前面側熱交換器
22,23 空気吸込口
24 空気吹出口
200 接続部分
201 前縁
201a 上端
202 後縁
211 前縁
212 後縁
231 前縁
231a 最も離れた部分
232 後縁
301 前縁
301a 下端
302 後縁
401 点線(水平線)
406 接線(基準線)
L1 線分
W1 伝熱管同士の間隔

Claims (5)

  1. 空気吸込口および空気吹出口を有する筐体と、前記筐体内に設けられた貫流ファンと、フィンおよび前記フィンを貫通するU字状に曲げられた伝熱管で構成され、前記貫流ファンを取り囲むように略逆V字状に配置されたクロスフィンチューブ型の室内熱交換器と、を備え、
    前記室内熱交換器は、前面側熱交換器と背面側熱交換器とを有し、
    前記前面側熱交換器を構成するフィンは、
    その前縁の上端と下端とを結ぶ線分が前記フィンの後縁を横切るように、略くの字状に形成され、接続部分を挟んで上部側フィンと下部側フィンとを有しており、
    前記上部側フィンの前縁および後縁は、少なくとも1つの直線部を有しており、
    前記下部側フィンの前縁および後縁は、空気流れ方向の上流側から下流側に向けて湾曲する少なくとも1つの湾曲部を有しており、
    前記直線部と水平線とのなす角度のうち、大きい方の角度をθ1、
    前記接続部分の前縁に沿う基準線と水平線とのなす角度のうち、小さい方の角度をθ3、
    前記湾曲部の上端における接線と水平線とのなす角度のうち、小さい方の角度をθ2としたときに、これらが、
    θ1>θ3>θ2の関係を満たしており、
    前記接続部分の前縁および後縁は、空気流れ方向の下流側から上流側に向けて湾曲状に突出する少なくとも1つの湾曲突出部を有しており、
    前記基準線は、前記湾曲突出部上における前記貫流ファンから最も離れた部分の接線であることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記接続部分は、前記フィンの長手方向における前記伝熱管同士の間隔の2倍を超えない大きに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記湾曲突出部の前縁および後縁は、円弧状であることを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
  4. 前記前面側熱交換器の前記伝熱管は、空気流れ方向に同じ列数で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  5. 前記伝熱管は、空気流れ方向に3列配置されていることを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
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