JP6299356B2 - 抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、抵抗スポット溶接における、ナゲット径の推定方法に関する。より詳しくは、抵抗スポット溶接により溶接すべき溶接点を流れる電流が、当該溶接点の近傍に存在する既に溶接された既打点へと分流する条件における、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法に関する。
自動車等の各種工業部材における材料同士の接合方法の1つとして、抵抗スポット溶接が用いられている。抵抗スポット溶接では、接合される二以上の被溶接材を電極間に挟み、この電極によって被溶接材を押圧しつつ通電する。これにより、通電された二以上の被溶接材の接触界面の一部が溶融されて接合される。
このような抵抗スポット溶接に関する技術として、例えば非特許文献1、p.11の図4には、スポット溶接での典型的なナゲット成長過程が示されている。ここで、電流と加圧力、または電流と溶接時間をそれぞれ変数として、それらの組み合わせで適切な溶接範囲を二次元的に表示した図(例えば非特許文献1、p.87の図5)を「ウェルドローブ」といい、電流を横軸としナゲット径を縦軸とする座標平面に記載した曲線に対しても一般に「ウェルドローブ」という表現が使用されている。
一般社団法人溶接学会 軽構造接合加工研究委員会編、「薄鋼板及びアルミニウム合金板の抵抗スポット溶接」、p.11、87
抵抗スポット溶接では、溶接点の間隔が狭い場合、溶接点に通電した電流が、その近傍の既打点に分流し、溶融部(ナゲット)形成を遅延させる、あるいは健全なナゲットが得られない問題がある。一方、部品の剛性向上の観点からは、適切な位置にスポット溶接点を配置することが求められ、場合によってはスポット溶接点の打点間隔を狭くする(短ピッチ化する)ことが有効となる。このような分流が不可避となる条件では、実験室的に得た単点溶接でのウェルドローブから適正溶接条件を決定することが困難となり、分流を考慮した実験を別途追加で実施し、打点ピッチ(分流量)に応じたウェルドローブを採取する必要がある。しかしながら、抵抗スポット溶接により溶接され得る被溶接材の組み合わせは膨大であるため、それぞれの組み合わせ毎に、溶接点と既打点との距離に応じて、分流を考慮した実験を実施してウェルドローブを採取することは、作業時間等の観点から極めて困難である。
分流を考慮しない、既に得られている単点溶接のウェルドローブを用いて、分流の考慮が必要な条件におけるウェルドローブを机上で予測することができれば、実験を実施してウェルドローブを採取する場合よりも短時間で、必要なウェルドローブを得ることが可能になると考えられる。しかしながら、これまでに、このような予測技術は報告されていない。
そこで本発明は、既に得られている単点溶接のウェルドローブを用いて、電流の分流の考慮が必要な条件におけるウェルドローブを机上で予測することが可能な、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、同種同厚、同種異厚、および、異種異厚の2枚重ね板組に対して、通常、実験室的に採取されている単点溶接時のウェルドローブがあれば、溶接点近傍に1点の既打点が有る場合、および、溶接点近傍の両側等距離に2点の既打点が溶接点を含んだ直線上に有る場合に、分流の影響を考慮したウェルドローブを机上で簡便に予測することが可能であることを知見した。また、予測されたウェルドローブと、必要ナゲット径とを比較することにより、適正溶接条件(適正電流条件)を簡便に推定することが可能であることを知見した。本発明は、このような知見に基づいて完成させた。以下、本発明について説明する。
本発明の第1の態様は、抵抗スポット溶接により溶接すべき溶接点を流れる電流が、溶接点から所定の距離の位置に存在する、既に溶接された既打点へと分流することを考慮しつつ、溶接点における通電電流とナゲット径との関係であるウェルドローブを推定する際に、抵抗スポット溶接により溶接される2枚の被溶接材それぞれの厚さをt[mm]、上記2枚の被溶接材を挟む電極間を流れる電流をI[kA]、溶接点を流れる電流をI[kA]、上記所定の距離をb[mm]、既打点が存在しない単点溶接の場合における溶接点のナゲット径をd[mm]、該単点溶接と同じ溶接条件で溶接した場合における溶接点および既打点のナゲット径をd[mm]、溶接部の平均的な比抵抗をρ[Ω・m]、分流部の平均的な比抵抗をρ[Ω・m]、とするとき、既打点が1点の場合は、I=k・Iのkが下記式(X)で表され、既打点が2点の場合は、I=k・Iのkが下記式(Y)で表され、ナゲット径dの関数で表されるkをk(d)と表すとき、既打点が1点の場合には、単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件I0、kに対してそれぞれ得られたナゲット径d0、kの組み合わせである既知のウェルドローブにおけるd0、kを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(X)で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件I0、kに対応する、既打点を有する場合のナゲット径da、kを推定し、既打点が2点の場合には、単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件I0、kに対してそれぞれ得られたナゲット径d0、kの組み合わせである既知のウェルドローブにおけるd0、kを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(Y)で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件I0、kに対応する、既打点を有する場合のナゲット径da、kを推定するナゲット径推定工程を有する、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法である。
ここで、本発明の第1の態様および本発明の他の態様において、「電流」は、交流の場合には実効電流を意味する。また、「溶接部」とは、2枚の被溶接材を挟む一対の電極を構成する一方の電極から出発した電流が、溶接される直径dの接合界面を通過し、他方の電極へと至る、略円柱状の通電領域をいう。また、「分流部」とは、2枚の被溶接材を挟む一対の電極を構成する一方の電極から出発した電流が、既打点を経由して他方の電極へと至るまでに通る領域をいう。すなわち、「溶接部」と「分流部」を通過する電流の和が、二つの電極間に通電した電流量になる。また、「平均的な比抵抗」とは、溶接開始から終了までの、溶接部および分流部における温度変化にともなって変化する、当該部の比抵抗変化の時間平均を表す。より詳しくは、式(X)や式(Y)に含まれる、(ρ/ρ)の形式での時間平均を与えるために導入した概念で、通電部の比抵抗ρは、一般に被溶接部が溶融する温度まで急速に加熱され、本発明が対象とする鋼板を考えた場合、キュリー点(約770℃)以上での温度上昇に伴い漸増すると考えられること、および、分流部の比抵抗ρは、分流部が通電部に対して温度上昇が緩慢であり、そのため該温度上昇に対しる変化もやはり漸増すると考えられること、すなわち、通電部においても、分流部においても比抵抗は共に漸増するため、その比(ρ/ρ)の時間変化は小さく、被溶接材の組み合わせ毎にほぼ均一な平均的値として概略取り扱えるとの考えを意味している。また、溶接点と既打点のナゲット径を、ともにdとしている(近似している)理由は、通常、分流が影響するほどの近接打点では、当然、板組も同一と考えられ、同一の板組に対しては、品質管理上、同一ナゲット径の形成が期待されていると考えて、実用上は差し支えないと考えたためである。
本発明の第1の態様では、単点溶接の場合における既知のウェルドローブを用いて、電流条件I0、kに対応する、既打点が1点又は2点の場合における溶接点のナゲット径da、kを推定する。複数の電流条件のそれぞれに対応する溶接点のナゲット径を推定することにより、既打点が1点又は2点の場合におけるウェルドローブを推定することが可能である。したがって、このような形態にすることにより、板厚が同じである2枚の被溶接材を抵抗スポット溶接する場合に、既に得られている単点溶接のウェルドローブを用いて、電流の分流の考慮が必要な条件におけるウェルドローブを机上で簡便に予測することが可能な、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法を提供することができる。
本発明の第2の態様は、抵抗スポット溶接により溶接すべき溶接点を流れる電流が、溶接点から所定の距離の位置に存在する、既に溶接された既打点へと分流することを考慮しつつ、溶接点における通電電流とナゲット径との関係であるウェルドローブを推定する際に、抵抗スポット溶接により溶接される第1被溶接材および第2被溶接材の厚さをそれぞれt[mm]およびt[mm]、第1被溶接材および第2被溶接材を挟む電極間を流れる電流をI[kA]、溶接点を流れる電流をI[kA]、上記所定の距離をb[mm]、既打点が存在しない単点溶接の場合における溶接点のナゲット径をd[mm]、該単点溶接と同じ溶接条件で溶接した場合における溶接点および既打点のナゲット径をd[mm]、溶接部の平均的な比抵抗をρ[Ω・m]、分流部の平均的な比抵抗をρ[Ω・m]、第1被溶接材に対するρ/ρを(ρ/ρ、第2被溶接材に対するρ/ρを(ρ/ρとし、t、t、(ρ/ρ、および、(ρ/ρを用いて下記式(W)で表される値をρab、とするとき、既打点が1点の場合は、I=k・Iのkが下記式(X)’で表され、既打点が2点の場合は、I=k・Iのkが下記式(Y)’で表され、ナゲット径dの関数で表されるkをk(d)と表すとき、既打点が1点の場合には、単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件I0、kに対してそれぞれ得られたナゲット径d0、kの組み合わせである既知のウェルドローブにおけるd0、kを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(X)’で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件I0、kに対応する、既打点を有する場合のナゲット径da、kを推定し、既打点が2点の場合には、単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件I0、kに対してそれぞれ得られたナゲット径d0、kの組み合わせである既知のウェルドローブにおけるd0、kを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(Y)’で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件I0、kに対応する、既打点を有する場合のナゲット径da、kを推定するナゲット径推定工程を有する、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法である。
本発明の第2の態様では、板厚tの第1被溶接材および板厚tの第2被溶接材の単点溶接の場合における既知のウェルドローブを用いて、電流条件I0、kに対応する、既打点が1点又は2点の場合における溶接点のナゲット径da、kを推定する。複数の電流条件のそれぞれに対応する溶接点のナゲット径を推定することにより、既打点が1点又は2点の場合におけるウェルドローブを推定することが可能である。したがって、このような形態にすることにより、板厚の異なる2枚の被溶接材を抵抗スポット溶接する場合であっても、既に得られている単点溶接のウェルドローブを用いて、電流の分流の考慮が必要な条件におけるウェルドローブを机上で簡便に予測することが可能な、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法を提供することができる。
また、上記本発明の第1の態様および上記本発明の第2の態様において、上記単点溶接で電流Iを流す溶接条件下でナゲット径dが得られる通電時間をτ、上記溶接点を流れる電流が上記既打点へと分流する場合に、単点溶接で電流Iを通電時間τに亘って流すことによりナゲット径dとなる溶接条件と同じ加圧力および通電時間τでナゲット径dを得るために必要な電流をI 、とするとき、さらに、下記式(V)を用いて、電流I を推定する電流推定工程を有していても良い。
ここに、「k(d)」は、ナゲット径dの関数で表されるkである。
かかる形態にすることにより、溶接点を流れるべき電流が既打点へと分流する場合に、単点溶接の場合と同じナゲット径dを得るために必要な、電流I を簡便に予測することも可能になる。
本発明によれば、既に得られている単点溶接のウェルドローブを用いて、電流の分流の考慮が必要な条件におけるウェルドローブを机上で予測することが可能な、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法を提供することができる。
本発明の抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法を説明する図である。 電流I の補間を説明する図である。 分流評価数値モデルの導出過程を説明する図である。 間隔bで一列に取り付けた導体1、2、3を示す図である。 通電部の断面を模式的に示す図である。図5(a)は単点溶接の通電部の断面を模式的に示す図であり、図5(b)は分流溶接の通電部の断面を模式的に示す図である。 本発明により予測した条件1のウェルドローブと実験により求めた条件1のウェルドローブとを比較する図である。 本発明により予測した条件2のウェルドローブと実験により求めた条件2のウェルドローブとを比較する図である。 本発明により予測した条件3のウェルドローブと3次元有限要素法解析により求めた条件3のウェルドローブとを比較する図である。 本発明により予測した条件4のウェルドローブと3次元有限要素法解析により求めた条件4のウェルドローブとを比較する図である。 本発明により予測した条件5のウェルドローブと3次元有限要素法解析により求めた条件5のウェルドローブとを比較する図である。 本発明により予測した条件6のウェルドローブと3次元有限要素法解析により求めた条件6のウェルドローブとを比較する図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明は、本発明の例示であり、本発明は以下に例示する形態に限定されない。
1.本発明の構成
図1は、本発明の抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法S10を説明する図である。図1に示した本発明は、ナゲット径推定工程(S1)と、電流推定工程(S2)と、を有している。本発明の構成について後述する(i)〜(v)のうち、(i)〜(iii)がナゲット径推定工程に関する説明であり、(iv)が電流推定工程に関する説明である。また、(v)は、溶接される2枚の被溶接材(鋼板)の板厚が異なる場合に関する説明である。
1.1.ナゲット径推定工程(S1)
(i)板厚がtで同材質の2枚の鋼板を重ね、電極間に通電量Iを通じて抵抗スポット溶接する場合、溶接点から距離bの位置に(A)既打点が1点有る場合、および、(B)既打点が2点有る場合、溶接点に流れる電流IはI=k・Iで表わされ、kは、条件(A)に対しては下記の式(1)で与えられ、条件(B)に対しては下記の式(2)で与えられる。
ここに、dは溶接点および既打点のナゲット径であり、(ρ/ρ)は板組(鋼板の材質)毎に実験的に決めることができる材料パラメータで、例えば、JSC270DおよびJSC590Rでは表1の値である。(ρ/ρ)の決定方法については、後述する。
(ii)単点溶接でのナゲット径をdとした場合、該単点溶接と同じ溶接条件(同じ加圧力、電流値、通電時間)において、溶接点から距離bの位置に既打点が有る場合に溶接点に得られるナゲット径dは、
の解として与えられる。ただし、k(d)は既打点が1点の場合は式(1)で、また既打点が2点の場合は式(2)で与えられる。
(iii)単点溶接でk通りの電流条件I0、k(kは1より大きい整数)に対してそれぞれ得られたナゲット径d0、kの組み合わせ(いわゆる、ウェルドローブ)が既知である場合、上記(ii)に記載した式(3)のdにd0、kを用いることで、電流条件I0、kに対応する、既打点が有る場合のナゲット径da、k、すなわち、既打点がある場合のウェルドローブを推定することができる。
1.2.電流推定工程(S2)
(iv)電流=I、通電時間=τの溶接条件のもと、単点溶接でナゲット径dが得られたとする。これに対し、既打点に電流が分流する分流溶接においても同じ加圧力および通電時間でナゲット径d(狙いナゲット径)を得るために必要な電流をI とする。このとき、単点溶接ではN通りの電流条件I0、j(j=1〜N)に対するウェルドローブd0、j(j=1〜N)が実験より既知であるとすると、上記(iii)により、I0、jに対応する分流溶接時のウェルドローブda、j(j=1〜N)も直ちに予測できるから、図2に示すように、da、1≦d≦da、Nの場合には式(4)から線形補間によりI を求めることができる。
ただし、
a、j≦d≦da、j+1 (j=1、2、…、N−1)
である。
ところで、d>da、Nの場合には、前述のような既知点からの補間でI を求めることはできない。この場合には、単点溶接のウェルドローブを実測結果から関数近似し、高電流域(>I0、N)のdを補外すればよい。例えば、既知のウェルドローブ(I0、j、d0、j;j=1〜N)が、ある関数fを用いて
のように近似できるとすると、任意の電流I に対するナゲット径d は、
より求めることができる。一方、分流溶接時にナゲット径dを得るために必要な電流がI であるとすると、式(3)でdをdに変更し、且つ、dをd に変更し、さらにd に式(6)の関係を適用することで、次の関係式が得られる。
式(7)をI について解くことにより、求めるべき電流は次式のように表される。
勿論この手順は、da、1≦d≦da、Nの場合にも適用できるので、単点溶接でのウェルドローブで実測点(電流水準)が十分に存在する場合には、狙いナゲット径dの大きさに関係なく適用することができる。
(v)上記(i)〜(iv)に記載の技術は、異種材および同種材を問わず、異厚の二枚板組溶接に拡張できる。いま、板厚がtの被溶接材1と、板厚がtの被溶接材2を考える。被溶接材1および被溶接材2は、同じ材質でも良いし、異なる材質でもよい。このとき、式(1)および式(2)のkを、それぞれ以下の式(9)および式(10)と設定することで、上記(i)〜(iii)の技術を、異厚の二枚板組溶接にそのまま利用することができる。
ここに、被溶接材1および被溶接材2に対する(ρ/ρ)を、それぞれ、(ρ/ρ、および(ρ/ρとしたとき、式(9)および式(10)におけるρabは、以下の式(11)で表される。
2.式の導出
本発明で取り扱う同材質同板厚の2枚重ね板組に対し、分流溶接時の通電経路についてモデル化することを考える。図3は、(A)溶接点から距離bの位置に既打点が1点有る場合、および(B)溶接点から距離bの位置に、溶接点を挟んで両側に既打点が2点ある場合に、それぞれ2枚の鋼板を一対の電極で挟持しつつ通電した場合の通電経路を模式的に示した図である。
図3に示した(A)および(B)のそれぞれのモデルについて、電極間の電気抵抗について考える。溶接中の溶接点および既打点の通電径(直径)が、何れもd(=2r)で一定と仮定し、板間の接触抵抗を無視すると、板1枚あたりの溶接部の抵抗Rおよび分流部の抵抗Rは、モデル(A)の場合は以下の式(12)および式(13)で表され、モデル(B)の場合は以下の式(14)および式(15)で表される。
ここに、ρおよびρは、それぞれ溶接部および分流部の平均的な比抵抗[Ω・m]、bは溶接点と既打点との距離[mm]、tは板厚[mm]である。図3に示したように、通電部の抵抗Rは、厚さがt、断面積がπrの円柱の抵抗で近似している。一方で分流部の抵抗Rは、例えばモデル(B)の場合(既打点が2点の場合)には、以下のように導出した。
いま、図4に示したように、半径rの円筒形の導体3つ(1、2、3)を、厚さtの薄鋼板にそれぞれの間隔がbとなるよう一列に取り付けることを考える。ただし、t≪r≪bと仮定する。いま、導体の比抵抗は鋼板の比抵抗ρより十分大きい場合を考えると、導体の電位が全長にわたって一定であり、電場を決定するに際しては近似的に静電的な問題と考えることができる。図4に示した導体1、2、3上の線電荷密度q、q、qを、それぞれ、q=2q、q=q=−qと仮定する。ガウスの定理より、導体1、2、3が作る電場の強さE、E、Eは、導体軸からの距離をr、真空の誘電率をεとすると、それぞれ、
である。したがって、導体1と導体2(および導体3)との間の電位差は、
と書ける。ここで、b≫rより、各導体近くの電位は他の導体上の電荷に依存しないことを考慮し、鋼板の厚みのどの部分をとっても電流密度jが一定と仮定すると、導体1から流れる全電流に対し次式が成り立つ。
したがって、導体1と導体2(および導体3)との間の抵抗として、以下の式(20)が得られる。
式(20)でrをd/2、ρをρと表記し直したものが、図3に示したモデル(B)における分流部の抵抗R(式(15))となる。同様に、既打点が1点の場合(図3に示したモデル(A))における分流部の抵抗R(式(13))も導出することができる。
結局、電極間の抵抗を溶接部の抵抗Rと分流部の抵抗Rとが並列となった合成抵抗と考え、通電した全電流のうち溶接部に流れる電流の割合(通電割合)kを計算すると、既打点が1点の場合は式(1)になり、既打点が2点の場合は式(2)になる。
次に、図3に示した分流評価数値モデルをより積極的に活用することを考え、単点溶接のナゲット成長曲線(ウェルドローブ)から分流溶接時のウェルドローブを予測する手法について説明する。はじめに、単点溶接および分流溶接における発熱量に着目し、いくつかの簡便化および仮定を設定することで、分流溶接時のウェルドローブを予測する基本ロジックを導出する。
単点溶接および分流溶接について、同一溶接条件(電流I、溶接時間τ)にて得られるナゲット径を、それぞれ、dおよびdとし、以下のような近似を設定する。
・板組み、電極形状、加圧力が同じ条件下では、通電面積S(通電部の体積)は等しい(図5)
・通電部の熱拡散(熱伝導)、および通電割合kの時間変化は無視できる
・通電部の比抵抗ρは一定かつ一様と見なせる(通電部の温度がキュリー点以上と近似)
・分流の有無に関わらず、ナゲット形状は3次元的に相似である
このとき、単点溶接および分流溶接の通電部における発熱量QおよびQは、それぞれ図4を参照すれば以下のように書ける。
ここで、式(21)および式(22)で表される発熱量の比が、形成されるナゲットの体積比に等しいと仮定すると、
なる関係が得られる。上式をkについて解くことにより、次の重要な式(24)が得られる。
ここに、kaは板厚t、打点間隔b、ナゲット径d、および、ρ/ρの関数であり、tおよびbが既知の場合にはdおよびρ/ρのみの関数となる。この式は、式(3)に他ならない。
次に、式(1)〜式(3)に含まれるρ/ρを同定する。基本的な考え方は、実験(またはスポット溶接時のナゲット径を予測できる数値解析:以下単に解析)より得られる単点溶接時のナゲット径dと、実験(または解析)より得られる分流溶接時のナゲット径dの組{d、d}について、いくつかの溶接条件で結果を準備し、これらが式(1)〜式(3)を満足するようにρ/ρを決定する。このとき、{d、d}の選び方としては、式(1)および式(2)に含まれる板厚tおよびbに対して、できるだけ多くの条件(水準)で準備しておくことが好ましい。
いま、鋼板Mについて、単点溶接と分流溶接(打点距離bは任意)で同一の溶接条件(加圧力、電流、通電時間)で得られたそれぞれのナゲット径dおよびdの組み合わせ{d0、k、da、k}がN組(k=1、2、・・・、N)既知である場合、鋼板Mについてのパラメータ(ρ/ρは、下記の最小化問題の解として求めることができる。
例えば、JSC270DおよびJSC590Rの2材料について具体的に求めた値は、前述の表1のとおりである。
本発明に関する上記説明では、ナゲット径推定工程および電流推定工程を有する形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。本発明は、電流推定工程を有しない形態とすることも可能である。ただし、分流溶接時に単点溶接時と同じ狙いナゲット径を得るために必要な電流値を把握可能な形態にする観点からは、ナゲット径推定工程および電流推定工程を有する形態にすることが好ましい。
<実施例1>
表2に示す条件1および条件2について、分流溶接時のウェルドローブを、実験結果と本発明による予測結果とで比較した。具体的には、式(3)のdには実験より得られた単点溶接のウェルドローブを用い、得られた分流溶接時の予測ウェルドローブd Predを実測のウェルドローブd Expと比較した。条件1についての結果を表3および図6に、条件2についての結果を表4および図7に、それぞれ示す。なお、条件1は、厚さ1.4mmの2枚のJSC270Dを溶接する条件であり、条件2は、厚さ1.0mmの2枚のJSC590Rを溶接する条件である。また、上付き文字「Exp」は実験結果であることを意味し、上付き文字「Pred」は本発明による予測結果であることを意味する。
表3および図6、ならびに、表4および図7に示したように、条件1、条件2ともに、分流溶接時のウェルドローブを良好な精度で予測できていることから、本発明により分流溶接でのウェルドローブを机上で予測可能である。
<実施例2>
JSC270DおよびJSC590Rを含む異材同厚(条件3〜条件4)および異材異厚(条件5〜条件6)の4つの板組みを対象に、本発明を用いて分流溶接時のウェルドローブを予測した。ここでは式(3)のdに2次元有限要素法(2D FEM)解析より得た単点溶接時のナゲット径を用いた。また、本発明による予測結果と比較する分流溶接時のナゲット径dは、実験結果の代わりに3次元有限要素法(3D FEM)解析の結果を用いた。具体的な解析条件を表5および表6に、結果を図8〜図11に、それぞれ示す。なお、条件3は、厚さ1.0mmのJSC270Dと厚さ1.0mmのJSC590Rとを溶接する条件であり、条件4は、厚さ1.4mmのJSC270Dと厚さ1.4mmのJSC590Rとを溶接する条件であり、条件5は、厚さ0.7mmのJSC270Dと厚さ2.3mmのJSC590Rとを溶接する条件であり、条件6は、厚さ0.7mmのJSC590Rと厚さ2.3mmのJSC270Dとを溶接する条件である。
図8〜図11に示したように、いずれの板組みにおいても、本発明により予測されたウェルドローブは3次元有限要素法解析の結果と良好に一致しているといえる。これらの結果より、異材異厚板組みに対しても、本発明により分流溶接時のウェルドローブを予測可能である。

Claims (3)

  1. 抵抗スポット溶接により溶接すべき溶接点を流れる電流が、前記溶接点から所定の距離の位置に存在する、既に溶接された既打点へと分流することを考慮しつつ、前記溶接点における通電電流とナゲット径との関係であるウェルドローブを単点溶接時の既知のウェルドローブから推定するナゲット径推定工程を有し、
    前記ナゲット径推定工程は、
    抵抗スポット溶接により溶接される2枚の被溶接材それぞれの厚さをt、
    前記2枚の被溶接材を挟む電極間を流れる電流をI
    前記溶接点を流れる電流をI
    前記所定の距離をb、
    前記既打点が存在しない単点溶接の場合における前記溶接点のナゲット径をd
    前記単点溶接と同じ溶接条件で溶接した場合における前記溶接点および前記既打点のナゲット径をd
    溶接部の平均的な比抵抗をρ
    分流部の平均的な比抵抗をρ、とするとき、
    前記既打点が1点の場合は、I=k・Iのkが下記式(X)で表され、
    前記既打点が2点の場合は、I=k・Iのkが下記式(Y)で表され、
    前記ナゲット径dの関数で表される前記kをk(d)と表すとき、
    前記既打点が1点の場合には、
    単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件Iに対してそれぞれ得られたナゲット径dの組み合わせである既知のウェルドローブにおける前記dを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(X)で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件Iに対応する、既打点を有する場合のナゲット径dを推定し、
    前記既打点が2点の場合には、
    単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件Iに対してそれぞれ得られたナゲット径dの組み合わせである既知のウェルドローブにおける前記dを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(Y)で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件Iに対応する、既打点を有する場合のナゲット径dを推定する、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法。
  2. 抵抗スポット溶接により溶接すべき溶接点を流れる電流が、前記溶接点から所定の距離の位置に存在する、既に溶接された既打点へと分流することを考慮しつつ、前記溶接点における通電電流とナゲット径との関係であるウェルドローブを単点溶接時の既知のウェルドローブから推定するナゲット径推定工程を有し、
    前記ナゲット径推定工程は、
    抵抗スポット溶接により溶接される第1被溶接材および第2被溶接材の厚さをそれぞれtおよびt
    前記第1被溶接材および前記第2被溶接材を挟む電極間を流れる電流をI
    前記溶接点を流れる電流をI
    前記所定の距離をb、
    前記既打点が存在しない単点溶接の場合における前記溶接点のナゲット径をd
    前記単点溶接と同じ溶接条件で溶接した場合における前記溶接点および前記既打点のナゲット径をd
    溶接部の平均的な比抵抗をρ
    分流部の平均的な比抵抗をρ
    前記第1被溶接材に対するρ/ρを(ρ/ρ
    前記第2被溶接材に対するρ/ρを(ρ/ρ
    前記t、t、(ρ/ρ、および、(ρ/ρを用いて下記式(W)で表される値をρab、とするとき、
    前記既打点が1点の場合は、I=k・Iのkが下記式(X)’で表され、
    前記既打点が2点の場合は、I=k・Iのkが下記式(Y)’で表され、
    前記ナゲット径dの関数で表される前記kをk(d)と表すとき、
    前記既打点が1点の場合には、
    単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件Iに対してそれぞれ得られたナゲット径dの組み合わせである既知のウェルドローブにおける前記dを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(X)’で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件Iに対応する、既打点を有する場合のナゲット径dを推定し、
    前記既打点が2点の場合には、
    単点溶接でk通り(kは1より大きい整数)の電流条件Iに対してそれぞれ得られたナゲット径dの組み合わせである既知のウェルドローブにおける前記dを下記式(Z)のdへと代入し、且つ、下記式(Y)’で表されるkを下記式(Z)におけるk(d)へと代入することにより、電流条件Iに対応する、既打点を有する場合のナゲット径dを推定する、抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法。
  3. 前記単点溶接で前記電流Iを流す溶接条件下で前記ナゲット径dが得られる通電時間をτ
    前記溶接点を流れる電流が前記既打点へと分流する場合に前記溶接条件および前記通電時間τで前記ナゲット径dを得るために必要な電流をI 、とするとき、
    さらに、下記式(V)を用いて、前記電流I を推定する電流推定工程を有する、請求項1又は2に記載の抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法。
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