以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。画像表示部6は、画像表示部6に表示される演出に付随した演出表示等を行う。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、演出ステアリング40、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(通常遊技状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37、演出キー38および演出ステアリング40が設けられている。
演出ボタン37、演出キー38および演出ステアリング40は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ステアリング40は、車のステアリングの形状を有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。演出ステアリング40は、遊技者にステアリングを回す操作を行わせることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ステアリング40を回す操作をすることによって所定の演出を楽しむことができる。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。
[スイッチ処理について]
以下では、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)について、具体的に説明する。なお、この遊技球通過判定処理は、上記した第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23等に遊技球が入球(又は通過)したことを判定する場合に限らず、例えば、払い出した賞球(賞球数)を払出制御部300が判定(カウント)する場合等にも実行される。
図5は、上記した第1始動口21等への遊技球入賞(通過)を検出するための第1始動口スイッチ111a等として設置される近接スイッチの出力信号の例、および、この出力信号を通過判定閾値(5V)を用いてONレベルとOFFレベルとに2値化した2値化信号の例について説明するための図である。なお、近接スイッチは、一例として、長方形のプレートに遊技球が通過する円形の貫通孔を有しており、この貫通孔を遊技球が通過する際の磁束の変化に対応した電圧の出力信号を出力する直流2線式電子スイッチである。図5の点線で示すように、近接スイッチの出力信号の電圧レベルは、遊技球が貫通孔の中心に近づくにつれて降下していき、遊技球が貫通孔の中心に達する辺りで最小(極小)となり、遊技球が貫通孔の中心を通り過ぎて離れるにつれて上昇していく。また、図5に示すように、近接スイッチの出力信号は、コンパレータ(図示なし)によって、電圧レベルが通過判定閾値(5V)よりも大きいときには2値化信号のOFFレベルに変換され、電圧レベルが通過判定閾値(5V)以下のときには2値化信号のONレベルに変換される。なお、図5の例では、判定に用いる通過判定閾値を1つの通過判定閾値(5V)として説明したが、例えば、OFFレベルからONレベルに切り替わる際には第1の通過判定閾値(5V)を用いる一方で、ONレベルからOFFレベルに切り替わる際には第2の通過判定閾値(6V)を用いる構成としてもよい。これにより、ノイズの影響等で通過判定閾値を跨いで近接スイッチの出力信号が上下することによって2値化信号が不適切にON/OFF間で行き来することを防止できる。
そして、図9を用いて後述するメイン制御部100により4ミリ秒(4ms)間隔で実行されるタイマ割り込み処理における各処理の一部として、図5に示す2値化信号を4ミリ秒間隔でON/OFF判定することによって、遊技球の通過判定を行う。以下、具体的に説明する。
図5に示すように、2値化信号に対して、ONレベルであるのかOFFレベルであるのかが4ミリ秒間隔で判定(ON/OFF判定)される。図5では、自然数nを用いて、ON/OFF判定の順番を表している。また、図5では、n−2回目からn回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定され、その後、n+1回目のON/OFF判定によってONレベルと判定されている。ここで、本実施形態では、ONレベルと判定された場合には、このONレベルと判定したON/OFF判定の処理において、4ミリ秒間隔よりも短い所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)が経過したタイミングで2回目のON/OFF判定を実行する。図5では、n+1回目のタイマ割り込み処理におけるON/OFF判定で2回ともONレベルと判定されている。その後、n+2回目からn+4回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されている。なお、2値化信号のONレベルの期間(ON期間という)が図5の場合よりも長く(つまり、遊技球が図5の場合よりも遅い速度で通過して)例えばn+2回目のON/OFF判定もON期間に実行される場合には、n+2回目のON/OFF判定においても2回の判定を実行する。
本実施形態では、図5に示すように、n回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されて、n+1回目のON/OFF判定によって2回ONレベルと判定されると、近接スイッチの貫通孔を遊技球が1つ通過したと判定する。なお、これらのON/OFF判定は、例えば第1始動口スイッチ111aとして設置された近接スイッチに対しては、メイン制御部100(より正確にはCPU101)が実行し、例えば払出制御部300に接続された遊技球の払い出し数を検出するための近接スイッチに対しては、払い出し制御部300(より正確にはCPU301)が実行する(図4参照)。
ここで、図5に示すn+1回目のON/OFF判定における上記した所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)は、遊技球通過判定の演算処理を実行するためのソフトウエアのプログラミング内容によって予め設定される。つまり、上記した所定の微小時間は、このプログラミング内容によって任意な時間に設定できる可変時間である。遊技機1には微細周期のノイズ(例えば3〜15マイクロ秒周期のノイズ)が発生する場合があり、このノイズの周期は、遊技機の機種に或る程度依存している。例えば、或る機種の遊技機には5マイクロ秒周期のノイズが発生し易く、或る機種の遊技機には9マイクロ秒周期のノイズが発生し易い。そこで、本実施形態では、上記した所定の微小時間をプログラミング内容によって任意な時間に設定できる構成とすることによって、微細周期のノイズによる誤判定を有効に回避することができる。なお、上記した所定の微小時間を設けるための演算処理は、遊技進行には関係しない処理であって時間を稼ぐためだけの処理である。例えば、1マイクロ秒の時間を要する処理を4回繰り返すことによって、上記した所定の微小時間として4マイクロ秒をソフト的に設けることができる。
ところで、近年の遊技機では、演算処理内容の増大により演算処理の負荷が増大したために、以前の遊技機では2ミリ秒であったタイマ割り込み処理の実行間隔は4ミリ秒に延長され、このため、図5を用いて説明したように、近接スイッチを用いたON/OFF判定も2ミリ秒間隔から延長されて4ミリ秒間隔で実行される。
ここで、以前の遊技機は、n回目のON/OFF判定でOFFレベルと判定してn+1回目のON/OFF判定でONレベルと判定してn+2回目のON/OFF判定でONレベルと判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定していた(以下、「以前の判定方法」という)。つまり、3回のタイマ割り込み処理による3回のON/OFF判定によって遊技球通過を判定していた。なお、この様にn+1回目およびn+2回目でONレベルと判定するのは、ノイズにより偶然ONレベルと1回判定されたことによって遊技球が通過したと誤判定することを回避するためである。しかしながら、ON/OFF判定の間隔が4ミリ秒間隔に延長された近年の遊技機においては、上記した以前の判定方法では、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することはできない。例えば、図5に示すような2値化信号のONレベルの期間(ON期間)が非常に短くなる(例えば7ミリ秒前後)ほど速い速度で通過する遊技球の通過を判定することは困難となってしまう。そこで、本実施形態では、図5を用いて説明した判定方法により、1つの遊技球が通過したと判定する。このことから、本実施形態によれば、2回のタイマ割り込み処理によるON/OFF判定によって、ノイズによる誤判定を防止しつつ確実に遊技球通過を判定することができる。
ところで、遊技機1には、遊技機1への電源供給が遮断されたことを検知するための電源監視回路、近接スイッチの配線が断線したことを検知するための断線検知回路、および近接スイッチの配線が短絡(ショート)したことを検知するための短絡検知回路等の異常検知回路(何れも図示なし)が設けられている。これらの異常検知回路は、異常発生を判定するための閾値(異常判定レベル)を、図5に示した通過判定閾値(5V)よりも高い電圧レベルに設けることによって、断線、電源遮断、又は短絡により近接スイッチの出力信号の電圧が低下した場合に、この出力信号の電圧が通過判定閾値まで降下する前に異常を判定して、遊技球が通過したと誤判定することを防止している。この様に、通過判定閾値よりも高い電圧レベルに異常判定レベルを設けているため、通過判定閾値を高い値(例えば10V)にすることによってON期間を長く取ることは困難である(図5参照)。この結果として、遊技機1において、出力信号のON期間を長く取って、上記した以前の判定方法を用いて遊技球通過を判定することは、現実的ではない。
なお、以上に説明したスイッチ処理において、ON判定されたタイマ割り込み処理の後に実行されるON判定されるタイマ割り込み処理においては、2回目のON/OFF判定は行わない構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、2値化信号がONからOFFに切り替わるところを検出して遊技球の通過を判定する構成としてもよい。つまり、図5において、n+1回目のタイマ割り込み処理で2回ON判定してn+2回目のタイマ割り込み処理でOFF判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定してもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、1回のタイマ割り込み処理(ON検出)において、3回以上ON/OFF判定を行ってもよいし、又、1回のタイマ割り込み処理(OFF検出)において、2回以上ON/OFF判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)を2値化信号(デジタル信号)に変換することなく遊技球通過判定を行う構成としてもよい。つまり、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)に対して通過判定閾値(5V)以下か否かを判定することによって、遊技球通過判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号は、遊技球非検出時には低電圧レベルであり遊技球検出時に高電圧レベルになる出力信号であり、この出力信号を反転させる信号反転手段によりこの出力信号を反転させて図5の点線で示すような信号に変換する構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチ自身がアナログ信号を2値化信号に変換して出力する構成を備えて、近接スイッチから2値化信号が出力される構成としてもよい。
以上で、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)についての説明を終わる。
図4を用いた説明に戻り、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37および演出ステアリング40から出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、又は演出ステアリング40が回転操作された場合、当該操作入力に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7等の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37および演出ステアリング40が接続され、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37および演出ステアリング40の操作に応じて演出ボタン37および演出ステアリング40から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。更に、ランプ制御部600は、演出制御部400又は画像音響制御部500から送られたコマンドに基づいて、演出ボタン37を突出動作させたり、演出ステアリング40を振動動作させることによって演出ボタン37および演出ステアリング40を可動役物として動作制御することもできる。
なお、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37および演出ステアリング40の操作データ、および演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37、演出ステアリング40および演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37および演出キー38の操作状態とは、押下操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)を含む情報である。また、演出ステアリング40の操作状態とは、回転操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、右方向にどの程度回転操作されているのか)を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37(又は演出ステアリング40)が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37(又は演出ステアリング40)の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37(又は演出ステアリング40)の操作状態に基づいて、演出内容を変化させたり、所定の演出を実行したりすることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/300)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/50)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、かつ通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。非時短状態とは、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄の変動時間)が通常の所定時間である遊技状態であり(図14参照)、時短状態とは、特別図柄抽選の実行間隔が、非時短状態よりも短縮される遊技状態である(図17参照)。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態といい、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態という。なお、本実施形態では、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態である潜伏遊技状態は設けていない。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図6を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図6のステップS901において、まず、CPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。なお、図示はしていないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。すなわち、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスを許可して、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、チェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図8参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図9参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図7参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、初期値乱数を更新し、処理はステップS914に移る。こで、初期値乱数とは、後述するタイマ割り込み処理(図9参照)においてカウントアップ更新される各種の乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)の開始値を決定するための乱数であり、この各種の乱数に対応して複数の初期値乱数が用意されている。なお、初期値乱数は、所定のCTCの周期(4ms)ごとに発生するタイマ割込み処理(図9参照)と、その残余時間(すなわち、この所定のCTCの周期からタイマ割込み処理に要する処理時間を減じた時間)に処理されるメイン処理(図6参照)の両方でカウントアップ更新され、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び最小値(例えば0)に戻る。また、この残余時間は、CPU101の処理状況に応じて異なるので、ランダムな時間となっており、この残余時間で更新される初期値乱数の更新回数もランダムとなる。一方、詳細は後述するが、他の各種乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)は、タイマ割込み処理(図9参照)でしか更新されないため、初期値乱数とは乱数更新処理の処理周期が相違する。このように、処理周期が相違することにより、例えば、初期値乱数と大当り乱数の乱数範囲が同じ(例えば0〜299)であったとしても、大当り乱数の開始値として取得される初期値乱数の値は毎回ランダムとなる。そのため、大当たりを発生させる大当たり乱数値が取得されるタイミングを予測することを困難にすることができる。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS911に戻される。すなわち、CPU101は、ステップS911〜ステップS914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図7は、図6のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートである。図7のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図6のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103に格納する。なお、この処理は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112で「YES」と判定されてから)電源電圧が「0」になるまでの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図6のステップS912に移る)。
[メイン制御部100による復旧処理]
図8は、図6のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートである。まず、図8のステップS9091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態や特別図柄抽選の保留数に関する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を確認することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図6のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図9は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図9を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図9に示す一連の処理を一定時間(4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図9以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新、及びこの各乱数がカウントアップ更新される際の開始値となるそれぞれの初期値乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図13のステップS407の大当り判定処理で使用される乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図13のステップS408の変動パターン選択処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等および各初期値乱数の値は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では299)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数等の各カウンタは、それぞれ、ループカウンタのカウントが一巡すると、その時点での各乱数に対応する初期値乱数を取得して、当該初期値乱数の値を開始値として、新たにループカウンタのカウントを開始する。なお、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の乱数範囲は、任意に設定すればよいが、それぞれを互いに異なる範囲に設定することで(例えば、大当り乱数の範囲は0〜299としリーチ乱数の範囲は0〜99とする等)、これらの乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期しないように設定することが好ましい。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視することにより、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したと判定された時点で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図12を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視することにより、ゲート25を遊技球が通過したと判定された時点で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図13を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態/非電サポ状態では10秒に設定し、時短状態/電サポ状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当り図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態/非電サポ状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態/電サポ状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、また、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図18及び図19を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非時短状態/非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(例えば0.10秒間を1回)開放制御し、時短状態/電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(例えば2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は/及び払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。なお、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は/及び払出制御部300へ出力する。
[制御時間カウント処理について]
ここで、図9を用いて上述したタイマ割り込み処理では説明を省略したが、このタイマ割り込み処理において、CPU101は、特別図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する特別図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「特図ゲームカウント処理」という)、および、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普通図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「普図ゲームカウント処理」という)を実行する。特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理は、例えば、図9のステップS7の処理とステップS8の処理との間に、順番に実行される。なお、特別図柄ゲームは、始動口(21又は22)への遊技球の入賞を待機し、遊技球が入賞したことに応じて特別図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、特別図柄抽選に当選した場合には大当り遊技を実行するゲームである。また、普通図柄ゲームは、ゲート25への遊技球の通過を待機し、遊技球が通過したことに応じて普通図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、普通図柄抽選に当選した場合には電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)を実行するゲームである。
以下では、まず、特図ゲームカウント処理について説明する。図10は、特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理を実行する際に使用されるデータ、および、メイン制御部100のRAM103の記憶エリア(作業エリア)について説明するための図である。
図10(1)は、特別図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(「特図側設定データ」という)の種類を示している。特図側設定データは、特別図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この特別図柄ゲームの各期間(時間)には、図10(1)に示すように、「始動口入賞待ち中」と、「特別図柄変動表示中」と、「特別図柄停止表示中」と、「オープニング表示中」と、「ラウンド中」と、「大入賞口有効期間中」と、「エンディング表示中」とが含まれる。
「始動口入賞待ち中」は、始動口入賞が有ると即時にこの始動口入賞に係る特別図柄抽選を実行して特別図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、大当り遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「特別図柄変動表示中」は、始動口入賞に応じて特別図柄抽選を実行して表示器4に特別図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「特別図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた特別図柄を特別図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「オープニング表示中」は、特別図柄抽選に当選して画像表示部6に大当り遊技が開始したことを報知するオープニング演出を表示している状態(期間)である。「ラウンド中」は、大当り遊技において大入賞口23が開放されるラウンド(ラウンド遊技)を実行している状態(期間)である。「大入賞口有効期間中」は、各ラウンドの直後に配置され、ラウンドが終了して大入賞口23が閉塞されたにも関わらず遊技球の大入賞口23への入賞を有効と認める期間であり、これによって、いわゆるオーバー入賞が認められることとなる(図18及び図19を用いて後に詳述する大入賞口処理では、説明の簡単のため、オーバー入賞の処理内容は省略している)。なお、ラウンド中の期間および大入賞口有効期間を除く期間においては、遊技球の大入賞口23への入賞は有効と認められない。「エンディング表示中」は、画像表示部6に大当り遊技が終了することを報知するエンディング演出を表示している状態(期間)である。
図10(1)に示すように、例えば、特図側設定データ「00H」は「始動口入賞待ち中」であることを設定するデータであり、例えば、特図側設定データ「01H」は「特別図柄変動表示中」であることを設定するデータである。なお、これらの特図側設定データは、ROM102に記憶されている。
図10(3)は、RAM103の記憶エリア(作業エリア)の模式図である。図10(3)に示すように、RAM103の記憶エリアには、カウント対象時間設定エリア10と、時間カウントエリア11と、単純変動表示用時間カウントエリア12とが含まれている。カウント対象時間設定エリア10は、特別図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10A(「エリア10A」という)と、普通図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10B(「エリア10B」という)とから成る。時間カウントエリア11は、特別図柄ゲーム側の時間カウントエリア11A(「エリア11A」という)と、普通図柄ゲーム側の時間カウントエリア11B(「エリア11B」という)とから成る。単純変動表示用時間カウントエリア12は、特別図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12A(「エリア12A」という)と、普通図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12B(「エリア12B」という)とから成る。
エリア11Aは、上記した特別図柄ゲームの各期間(「特別図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Aは、図10(1)を用いて説明した特図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Aで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Aは、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。なお、上記の7セグ表示の3つの表示態様は、例えば、数字の0を示す表示態様と、数字の7を示す表示態様と、7つのセグ全てが消灯した表示態様である。
CPU101は、エリア10Aに特図側設定データを書き込むことでエリア11Aによる計測対象の期間(時間)の種類を設定すると共に、エリア11Aに計測する時間データを書き込み、図9のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア11Aの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11A)を順番に用いて特別図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Aで特別図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Aに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図9のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア12Aの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に特別図柄の表示態様を切替える。これにより、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様が48ミリ秒毎に順番に切替わって循環表示されることとなる。
なお、図10(3)では、一例として、エリア10Aに「01H」が書き込まれていることによって、エリア11Aにおいて特別図柄変動表示の時間経過が計測されることを設定している。また、図10(3)のエリア11Aには、一例として、時間を示す値「2500」が書き込まれているが、この値は図9のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「2500」は10.000秒を示している。また、図10(3)のエリア12Aには、一例として、時間を示す値「12」が書き込まれているが、この値も同様に図9のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「12」は48ミリ秒を示している。
以上のように、本実施形態によれば、特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能(図10(3)の11A参照)を用いて計測する。ここで、従来の遊技機においては、特別図柄ゲームを構成する各制御時間(特別図柄変動表示の制御時間、ラウンド実行の制御時間等)をそれぞれ個別のタイマ機能を用いて計測していたので、メイン制御部のRAMの記憶エリアに特別図柄ゲームを構成する制御時間毎に個別の時間カウントエリアを設けていた。一方、本実施形態では、上記のように特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測するので、演算負荷を効果的に低減することができる。また、本実施形態によれば、特別図柄変動表示の実行期間において特別図柄表示器4a(又は4b)に7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる際の切替え時間の計測には、上記したタイマ機能(図10(3)の11A参照)とは別のタイマ機能(図10(3)の12A参照)を用いる。このことから、本実施形態によれば、演算処理の複雑化を効果的に抑制できる。
図11は、特別図柄変動表示の時間をエリア11Aに設定するために用いられる変動時間テーブルの概念図の一例である。この変動時間テーブルは、ROM102に記憶されており、RAM103に読み出されて使用される。図11に示すように、変動時間テーブルは、特別図柄の変動表示時間を示す変動パターンと、基本変動時間(秒)を示すデータと、加算変動時間(秒)を示すデータとから成る。変動パターンH01〜H20は、特別図柄の変動表示時間を示し、図14〜図17を用いて後述する変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2に含まれる変動パターンである。基本変動時間は、変動パターンが示す特別図柄変動時間を構成する基本の変動時間である。加算変動時間は、変動パターンが示す特別図柄変動時間を構成する加算される変動時間である。基本変動時間と加算変動時間とを加算した時間が、変動パターンが示す特別図柄変動時間(図14〜図17参照)である。例えば、変動パターンH01が示す特別図柄変動時間は、基本変動時間180秒に加算変動時間0.03秒を加算した180.03秒である。
CPU101は、図10(3)のエリア11Aで特別図柄変動表示の時間を計測する場合には、後述する図13のステップS408の処理で決定された変動パターンに対応する時間データ(「秒」の時間を示すデータ)を、RAM103の変動時間テーブル(図11)から読み出して、読み出した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期で実行される時間計測処理に適応する時間データに変換し、変換した時間データをRAM103のエリア11Aに書き込む。例えば、変動パターンH02が示す特別図柄変動時間「180.02秒」を示す時間データの値をエリア11Aに設定する場合には、RAM103の変動時間テーブルから基本変動時間180秒および加算変動時間0.02秒を示す時間データを読み出して加算し、この加算した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ「45005」に変換し、変換した時間データ「45005」をRAM103のエリア11Aに書き込む。なお、図11の変動時間テーブルの横には、参考のために、250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応させた時間データを記載しているが、250を乗算すると自然数ではなくなるものは(括弧書きの値を参照)、四捨五入により自然数に調整して処理している。
以上のように、本実施形態によれば、ROM102に記憶されRAM103に読み出される変動時間テーブルの変動パターン(特別図柄変動時間)を示す時間データを「秒」の時間を示すデータ(つまり、除算値の時間データ;図11の基本変動時間の部分を参照)とし、特別図柄変動時間を設定する際に250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ(つまり、乗算値の時間データ;図11の変動時間テーブルの右横の部分を参照)に変換する。このことから、本実施形態によれば、変動時間テーブルの特別図柄変動時間を示すデータを1バイト以下のデータ量に押さえられる場合があるので(図11のH16〜H20参照)、ROM102およびRAM103の使用メモリ領域を効果的に抑制することができる。また、本実施形態によれば、例えば特別図柄変動時間40.01秒のように、除算値の時間データで示してもデータ量が1バイトを超える特別図柄変動時間については、加算変動時間の時間データ(小数点以下の時間を示す時間データ)として分割して変動時間テーブルを構成させている(図11参照)。ここで、図11では、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、説明の便宜上、同じ時間データ値を変動パターン毎にそれぞれ記載しているが、実際にはこのテーブルにおいて同じ時間データ値は、重複して記憶されず、1つだけ記憶されている。例えば、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、0.01秒の時間データ値は、図11では説明の便宜上5つ記載しているが、実際は1つだけ記憶されている。このことから、本実施形態によれば、ROM102およびRAM103の使用モリ領域を効果的に抑制することができる。ここで、本実施形態では、説明の簡単のために、変動パターンを20個とした(図11参照)。しかし、実際の遊技機では、変動パターンは1000個〜10000個と膨大である。このことから、本実施形態による上記した使用メモリ領域抑制の効果は、実際の遊技機において絶大となる。
次に、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普図ゲームカウント処理について、図10を用いて説明する。
図10(2)は、普通図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(以下、「普図側設定データ」という)の種類を示している。普図側設定データは、普通図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この普通図柄ゲームの各期間(時間)には、図10(2)に示すように、「ゲート通過待ち中」と、「普通図柄変動表示中」と、「普通図柄停止表示中」と、「電チュー開閉制御中」と、「第2始動口有効期間中」とが含まれる。
「ゲート通過待ち中」は、ゲート25を遊技球が通過すると即時にこの通過に係る普通図柄抽選を実行して普通図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、電動チューリップ27の開閉制御中(電チューの開放遊技中)ではなく、後述する第2始動口有効期間中ではなく、普通図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「普通図柄変動表示中」は、遊技球のゲート25通過に応じて普通図柄抽選を実行して表示器4に普通図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「普通図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた普通図柄を普通図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「電チュー開閉制御中」は、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)が実行されている状態(期間)である。「第2始動口有効期間中」は、電動チューリップ27の開閉制御が終了した直後の所定期間について例外的に第2始動口22への遊技球入賞を有効と認める期間である。なお、電動チューリップ27の開閉制御中は、一律に(つまり、電動チューリップ27が閉塞状態であっても)第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められ、電動チューリップ27の開閉制御中および第2始動口有効期間を除く期間には、第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められない。
図10(2)に示すように、例えば普図側設定データ「00K」は「ゲート通過待ち中」であることを設定するデータである。また、普図側設定データはROM102に記憶されている。
以下、図10(3)を参照して説明する。エリア11Bは、上記した普通図柄ゲームの各期間(「普通図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Bは、図10(2)を用いて説明した普図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Bで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Bは、普通図柄表示器4e(図2参照)に普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様(マルのみが点灯する表示態様とバツのみが点灯する表示態様)を48ミリ秒毎に切替えて交互表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。
CPU101は、エリア10Bに普図側設定データを書き込むことでエリア11Bによる計測対象の期間の種類を設定すると共に、エリア11Bに計測する時間データを書き込み、図9のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア11Bの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11B)を順番に用いて普通図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Bで普通図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Bに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図9のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア12Bの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に普通図柄の表示態様を切替える。これにより、普通図柄表示器4eに普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様が48ミリ秒毎に切替わって交互表示されることとなる。
以上のことから、本実施形態によれば、既に説明した特図ゲームカウント処理と同様の効果を、普図ゲームカウント処理においても実現できる。
なお、以上に説明した特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する構成において、大当り遊技の制御において大入賞口有効期間の直後に大入賞口23への入賞を有効とみなさない大入賞口休止期間を設けてもよい。
また、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示と、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示とを並行して実行可能な制御構成にして、例えば、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第1特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つのタイマ機能を用いて計測し、一方で、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第2特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つの他のタイマ機能を用いて計測してもよい。
また、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームの一連の制御時間をそれぞれ1つのタイマ機能を用いて計測する際に、計測対象時間の経過を、「減算」処理ではなく、「加算」処理によって計測する構成としてもよい。この場合、例えば、特別図柄ゲーム側のタイマ(11A)の値が、計測対象時間(例えば、特別図柄停止表示の時間0.5秒)を示す時間データの値「125」に到達したか否かを判定する制御となる。
また、上記したように図11の加算変動時間の部分のテーブルにおいて同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶することに加えて、図11の基本変動時間の部分のテーブルにおいても同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶する構成にして、使用メモリ領域抑制の効果を更に高めてもよい。
また、以上に説明した方法により、演出制御部400等によって実行される各種演出の実行時間を計測してもよい。
以上で、制御時間カウント処理についての説明を終わる。
[始動口スイッチ処理]
図12は、図9のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図9のステップS2における始動口スイッチ処理について、図12を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの出力信号に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数;遊技情報)を取得する。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定および乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS204の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの種類の大当りか、リーチ演出を実行するか否か、および変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出(先読み連続予告演出)や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図13のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図13のステップS409の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第1特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図9のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの出力信号に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数;遊技情報)を取得する。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定および乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS210の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否か等に基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの大当りか、リーチ演出を実行するか否か、および変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出(先読み連続予告演出)や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図13のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図13のステップS409の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第2特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図9のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図13は、図9のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図13を参照して、図9のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中または特別図柄の確定停止表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の確定停止表示は、特別図柄の変動表示が終了してから規定時間(例えば0.5秒間)特別図柄の停止表示状態を維持して表示するものであり、特別図柄抽選結果を報知する表示である。なお、特別図柄の確定停止表示は、報知演出における装飾図柄の確定停止表示と同期し時間的に一致している。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に格納されている図12のステップS210およびS211によって取得されて格納された第2特別図柄抽選用の乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いので、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に格納されている図12のステップS204およびS205によって取得されて格納された第1特別図柄抽選用の乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類を判定する。なお、本実施形態では、一例として、大当り遊技後に次回大当りするまで確変遊技状態に設定される確変大当りと、大当り遊技後に次回大当りするまで通常遊技状態に設定される通常大当りとがある。また、本実施形態では、第2特別図柄抽選の方が、第1特別図柄抽選よりも、遊技者の利益が大きいものとする。具体的には、確変大当りには、ラウンド遊技の数量が15であって大当り遊技により約2000の賞球を獲得できる15ラウンド確変大当りと、ラウンド遊技の数量が8であって大当り遊技により約1000の賞球を獲得できる8ラウンド確変大当りとがあり、通常大当りには、ラウンド遊技の数量が15であって大当り遊技により約2000の賞球を獲得できる15ラウンド通常大当りがある。また、第2特別図柄抽選の大当りは7割が15ラウンド確変大当りで3割が15ラウンド通常大当りであり、一方、第1特別図柄抽選の大当りは1割が15ラウンド確変大当りで6割が8ラウンド確変大当りで3割が15ラウンド通常大当りである。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
[変動パターン選択処理]
ステップS408において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、ステップS408において、CPU101は、通常遊技状態(非時短状態)のときには、図14及び図15に示す変動パターン決定テーブルHT1−1及びHT1−2を使用し、確変遊技状態(時短状態)のときには、図16及び図17に示す変動パターン決定テーブルHT2−1及びHT2−2を使用して、特別図柄抽選毎に変動パターンを決定(選択)する。ここで、この変動パターンは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間を示し、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており報知演出の実行時間と同じ時間である。なお、以下では、変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2を、単に、HT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2いう場合がある。
まず、通常遊技状態(非時短状態)のときに、図14及び図15に示すHT1−1及びHT1−2を使用して変動パターンを選択する場合について、説明する。図14は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。図15は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。
[非時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図14を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。
ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で第1特別図柄抽選で大当りしたと判定した場合、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(つまり、特別図柄変動時間)を決定する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「大当り」の部分の各変動パターンに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「78」である場合、この変動パターン乱数が、HT1−1の「大当り」の部分の変動パターン「H03」に割り振られた乱数値「40〜99」に含まれるので、変動パターンとして「H03」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターンH01〜H07は、それぞれ、特別図柄変動時間「180.03」秒、「180.02」秒、「180.01」秒、「40.01」秒、「25.01」秒、「20.01」秒、および「15.01」秒に対応する。また、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターンH01〜H07は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第1SPSP当り」、「SP当り」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動2回当り」及び「ノーマルリーチ当り」に対応する。
また、ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選でハズレたと判定した場合、第1特別図柄抽選の保留数(U1)、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターンを決定する。
具体的には、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」である場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜99のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「ハズレ」の保留数「1、2」の部分のリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれるのかリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれるのかを判定する。
そして、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれるのか変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれるのかを判定する。そして、CPU101は、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれる場合には変動パターンとして「H16」を決定し、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれる場合には変動パターンとして「H15」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「ハズレ」の部分の変動パターンH15およびH16は、それぞれ、特別図柄変動時間「13.50」秒および「8.00」秒に対応する。また、HT1−1に示すように、変動パターン「8.00秒」及び「13.50秒」は、何れも、報知演出の演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。
一方、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の各変動パターンに割り振られた変動パターン乱数値範囲の何れに含まれるかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「260」である場合、変動パターン「H12」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「253〜275」に含まれるので、変動パターンとして「H12」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「ハズレ」の部分の変動パターンH08〜H14は、それぞれ、特別図柄変動時間「180.06」秒、「180.05」秒、「180.04」秒、「40.02」秒、「25.02」秒、「20.02」秒、および「15.02」秒に対応する。また、HT1−1に示すように、「ハズレ」の部分の変動パターンH08〜H14は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、「SPハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、および「ノーマルリーチハズレ」に対応する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜79」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「80〜99」に置き換え、又、変動パターン「H16」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「0〜209」に置き換え、変動パターン「H15」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「210〜299」に置き換えた乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜84」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「85〜99」に置き換え、又、変動パターン「H16」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「210〜269」に置き換え、変動パターン「H15」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「270〜299」に置き換え、更に、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応し変動パターン乱数値範囲「0〜209」が割り振られた変動パターン「H17」が加えられた内容の乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。なお、変動パターン「H17」は、特別図柄変動時間「3.00」秒に対応する。
以上に図14に示す変動パターン決定テーブルHT1−1を用いて説明したように、通常遊技状態(非時短状態)において第1特別図柄抽選でハズレた場合には、第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど、リーチありの変動パターンが選択され易く、又、リーチなしの変動パターンが選択された場合には第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど長い変動パターンが選択され易い。なお、報知演出の「演出パターンのタイプ」については、図13の特別図柄処理のフローチャートの説明をした後に、詳しく説明する。
[非時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
次に、図15を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図15に示すHT1−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図15に示すHT1−2は、図14に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わった点で異なるのみである。つまり、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。
[時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
次に、図16を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図16に示すHT2−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図16に示すHT2−1は、図14に示したHT1−1に対して、「ハズレ」においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合において、第1特別図柄抽選の保留数に関わらず一律に変動パターン「H15」(即ハズレに対応)が選択される点で異なる。
[時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
次に、図17を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図17に示すHT2−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図17に示すように、HT2−2は、図14に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。また、図17に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「1」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、一律に変動パターン「H15」が決定される。また、図17に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「2〜4」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、変動パターン乱数値範囲「0〜239」において変動パターン「H20」が決定され、変動パターン乱数値範囲「240〜269」において変動パターン「H19」が決定され、変動パターン乱数値範囲「270〜299」において変動パターン「H18」が決定される。なお、図17のHT2−2に示すように、変動パターン「H19」〜「H20」は、それぞれ、特別図柄変動時間「10.00」秒、「4.00」秒および「2.00」秒に対応し、又、何れも、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。
ここで、図13のステップS403〜S406での処理で説明したように、本実施形態では、第2特別図柄抽選の保留が、第1特別図柄抽選の保留よりも優先して消化される。また、確変遊技状態(時短状態)では、図9のステップS5及びS7での処理で説明したように、電動チューリップ27が頻繁に長期間開放して第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞するので、第2特別図柄抽選が頻繁に連続して実行される。また、ステップS407での処理で説明したように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の方が、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選よりも、遊技者の利益が大きい。このことから、逆に言えば、確変遊技状態(時短状態)において、第1特別図柄抽選が実行されると、遊技者の利益が損なわれると言える。本実施形態では、以上に図17のHT2−2を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4でリーチなしの場合には短時間の変動パターンH20およびH19(2.00秒、4.00秒)を選択し易くして第2特別図柄抽選の保留が高速で消化されるようにしてスピード感のある遊技を実行する一方で、第2特別図柄抽選の保留数が1でリーチなしの場合には長時間の変動パターンH15(13.50秒)を必ず選択して遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行され難く制御している。更に、本実施形態では、以上に図16のHT2−1を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行されたとしても、第1特別図柄抽選の保留数が1〜4の全てにおいて、リーチなしの場合には長時間の変動パターンH15(13.50秒)を必ず選択して、第2始動口22に遊技球が入賞して遊技者に比較的有利な第2特別図柄抽選が実行されるための時間を稼ぐように制御している。
以上のようにしてステップS408において決定された変動パターンの情報(つまり、報知演出の実行時間:報知演出の演出パターンのタイプの情報とも言える)は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態(例えば、確変遊技状態)を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。上記した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドは、図9のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。また、CPU101は、上記したステップS404の処理で第2特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から読み出してステップS407およびS408の処理を実行した場合には、RAM103に記憶されている保留数U2を1減算した値に更新すると共に、この第2特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から削除する。同様に、CPU101は、上記したステップS406の処理で第1特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から読み出してステップS407およびS408の処理を実行した場合には、RAM103に記憶されている保留数U1を1減算した値に更新すると共に、この第1特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から削除する。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。なお、このオープニングコマンドは、ステップS413の処理で特別図柄の変動表示が終了して確定停止表示が開始してから、この確定停止表示が終了するまでの規定時間(0.5秒)が経過するまで待って、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出が開始される。このように制御されることにより、特別図柄の確定停止表示と同期した報知演出における装飾図柄の確定停止表示(0.5秒)が完了してから大当り遊技演出が開始されることとなる。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、ステップ416の処理(後述)で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(いわゆる客待ち状態)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(例えば装飾図柄停止表示の演出)が開始される。なお、上記した所定の停止演出が開始されてから所定時間(例えば90秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。ここで、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[演出パターンのタイプ]
ここで、図14〜図17のHT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2に示した報知演出の「演出パターンのタイプ」について説明する。
「ノーマルリーチ当り」は、装飾図柄の変動が開始されてから「擬似変動」を実行することなく、「リーチ成立」して「ノーマルリーチ」となった後に、「SPリーチ」、「第1SPSPリーチ」、「第2SPSPリーチ」および「第3SPSPリーチ」の何れにも発展することなく、装飾図柄が停止して大当りが報知される演出パターンのタイプである。なお、図21を用いて後述するが、「ノーマルリーチ当り」のタイプには、リーチ成立の前に「背景変更」が実行されるものがある。
「ノーマルリーチハズレ」は、上記した「ノーマルリーチ当り」のタイプにおいて、最終的にハズレが報知される演出パターンのタイプである。
「擬似変動」(「擬似変動演出」、「擬似連続変動演出」、「擬似連演出」ともいう)とは、1回の報知演出において装飾図柄列が擬似的に複数回変動したように見せる演出である。典型的には、「擬似変動」は、1回の報知演出において複数の装飾図柄列が全て擬似的に停止(つまり、仮停止)した後に擬似的に変動を再開することを1回以上行うことによって、大当りを期待させる演出である。
「仮停止」とは、装飾図柄が一見停止表示されているように見えるが、完全には停止表示されておらず(確定停止表示されておらず)、僅かに動いて表示されている仮の停止であり、例えば、装飾図柄が上下に僅かに揺れ動いて表示されている仮の停止である。
「リーチ成立」とは、報知演出において複数の装飾図柄列のうち変動中の残りの1つ装飾図柄列が仮停止したならば既に仮停止している他の装飾図柄列との関係で大当りを報知する特定の図柄状態となる可能性がある「リーチ状態」(単に「リーチ」ともいう)の成立をいう。例えば、「リーチ状態」は、左側、右側および中央の3つの装飾図柄列のうち右側と左側の装飾図柄列が同じ図柄(例えば数字の7の図柄)で既に仮停止しており、残りの中央の装飾図柄列が同じ図柄(例えば数字の7の図柄)で仮停止したならば大当りを示すゾロ目(例えば「777」)となる図柄状態である。
「ノーマルリーチ」(「ノーマルリーチ演出」ともいう)とは、「SPリーチ」、「第1SPSPリーチ」、「第2SPSPリーチ」および「第3SPSPリーチ」の何れにも発展していないリーチ状態の演出の一態様であり、大当りすることを期待させる演出である。例えば、「ノーマルリーチ」は、報知演出の開始に応じて画像表示部6の画面中央で変動開始された左側、右側および中央の3つの装飾図柄列がそのまま画面中央でリーチ状態になっており、SPリーチおよびSPSPリーチの何れも実行されていない演出である。
「SPリーチ」(「SPリーチ演出」ともいう)とは、リーチ成立後にノーマルリーチから発展して(又はノーマルリーチを経由せず突然リーチ成立直後に)実行されるリーチ状態の演出の一態様であり、ノーマルリーチよりも大当りすることを強く期待させる演出である。例えば、「SPリーチ」は、SPリーチで大当りする場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタを発見して追跡してから捕まえ、SPリーチでハズレる場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタを発見して追跡してから取り逃がし、SPリーチから第1〜第3のSPSPリーチの何れかに発展して大当り又はハズレる場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタを発見して追跡してから取り逃がし再び発見する演出である。なお、本実施形態ではSPリーチを1種類としているが、他の実施形態ではSPリーチを複数種類設けて演出パターンのバリエーションを更に充実させてもよい。
「第1SPSPリーチ」(「第1SPSPリーチ演出」ともいう)とは、SPリーチから発展して(又はSPリーチを経由せずノーマルリーチから発展して)実行されるリーチ状態の演出の一態様であり、SPリーチよりも大当りすることを強く期待させる演出である。例えば、「第1SPSPリーチ」は、第1SPSPリーチで大当りする場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタと戦って第1の必殺技を繰り出して勝利する演出であり、第1SPSPリーチでハズレる場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタと戦って第1の必殺技を繰り出してから敗北する演出である。
「第2SPSPリーチ」(「第2SPSPリーチ演出」ともいう)とは、SPリーチから発展して(又はSPリーチを経由せずノーマルリーチから発展して)実行されるリーチ状態の演出の一態様であり、第1SPSPリーチよりも大当りすることを強く期待させる演出である。例えば、「第2SPSPリーチ」は、第2SPSPリーチで大当りする場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタと戦って第2の必殺技を繰り出して勝利する演出であり、第2SPSPリーチでハズレる場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタと戦って第2の必殺技を繰り出してから敗北する演出である。
「第3SPSPリーチ」(「第3SPSPリーチ演出」ともいう)とは、SPリーチから発展して(又はSPリーチを経由せずノーマルリーチから発展して)実行されるリーチ状態の演出の一態様であり、第2SPSPリーチよりも大当りすることを強く期待させる演出である。例えば、「第3SPSPリーチ」は、第3SPSPリーチで大当りする場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタと戦って第3の必殺技を繰り出して勝利する演出であり、第3SPSPリーチでハズレる場合には主人公のキャラクタが敵キャラクタと戦って第3の必殺技を繰り出してから敗北する演出である。
なお、上記した「第1SPSPリーチ」、「第2SPSPリーチ」および「第3SPSPリーチ」を総称して「SPSPリーチ」(又は「SPSPリーチ演出」)という場合がある。
「背景変更」(「背景変更演出」ともいう)とは、報知演出の背景画像を他の背景画像に変更する演出である。本実施形態では、「背景変更」は、都市の背景画像を昼間の背景画像と夜中の背景画像との間で切替える演出である。
「擬似変動2回当り」は、装飾図柄の変動が開始されてから、上記した「擬似変動」における2回目の擬似的な変動が実行された後に、「リーチ成立」して「ノーマルリーチ」となり、「SPリーチ」、「第1SPSPリーチ」、「第2SPSPリーチ」および「第3SPSPリーチ」の何れも実行されず、装飾図柄が停止して大当りが報知される演出パターンのタイプである。
「擬似変動2回ハズレ」は、上記した「擬似変動2回当り」のタイプにおいて、最終的にハズレが報知される演出パターンのタイプである。
「擬似変動3回当り」は、装飾図柄の変動が開始されてから、「擬似変動」における2回目および3回目の擬似的な変動が実行され、その後、「リーチ成立」して「ノーマルリーチ」となり、「SPリーチ」、「第1SPSPリーチ」、「第2SPSPリーチ」および「第3SPSPリーチ」の何れも実行されず、大当りする演出パターンのタイプである。
「擬似変動3回ハズレ」は、上記した「擬似変動3回当り」のタイプにおいて、最終的にハズレが報知される演出パターンのタイプである。
「SP当り」は、上記したSPリーチが実行されてからこのSPリーチが終了する際に装飾図柄が大当りを報知する態様で停止して大当りが報知される演出パターンのタイプである。なお、図21を用いて後述するが、「SP当り」のタイプには、リーチ成立の前に「背景変更」が実行されるものがあり、リーチ成立の前に「擬似変動」が実行されるものがあり、又、SPリーチの前に「ゾーン」が実行されるものがある。
「SPハズレ」は、上記した「SP当り」のタイプにおいて、最終的に装飾図柄がハズレを報知する態様で停止してハズレが報知される演出パターンのタイプである。
「ゾーン」(「ゾーン演出」ともいう)とは、SPリーチ又は第1〜第3SPSPリーチの何れかまで(つまり、SPリーチ以上まで)実行されることを示唆する演出であり、大当りすることを強く期待させる演出である。例えば、「ゾーン」は、報知演出の背景画像がゾーンを実行中であることを示すゾーン画像になると共にゾーンを実行中であることを報知するテロップ画像が表示される演出である。
「第1SPSP当り」は、上記した第1SPSPリーチが実行されてからこの第1SPSPリーチが終了する際に装飾図柄が大当りを報知する態様で停止して大当りが報知される演出パターンのタイプである。
「第1SPSPハズレ」は、上記した「第1SPSP当り」のタイプにおいて、最終的に装飾図柄がハズレを報知する態様で停止してハズレが報知される演出パターンのタイプである。
「第2SPSP当り」は、上記した第2SPSPリーチが実行されてからこの第2SPSPリーチが終了する際に装飾図柄が大当りを報知する態様で停止して大当りが報知される演出パターンのタイプである。
「第2SPSPハズレ」は、上記した「第2SPSP当り」のタイプにおいて、最終的に装飾図柄がハズレを報知する態様で停止してハズレが報知される演出パターンのタイプである。
「第3SPSP当り」は、上記した第3SPSPリーチが実行されてからこの第3SPSPリーチが終了する際に装飾図柄が大当りを報知する態様で停止して大当りが報知される演出パターンのタイプである。
「第3SPSPハズレ」は、上記した「第3SPSP当り」のタイプにおいて、最終的に装飾図柄がハズレを報知する態様で停止してハズレが報知される演出パターンのタイプである。
なお、図21を用いて後述するが、上記した第1〜第3SPSP当り及び第1〜第3SPSPハズレのタイプには、リーチ成立の前に「背景変更」が実行されるものがあり、リーチ成立の前に「擬似変動」が実行されるものがあり、SPリーチの前に「ゾーン」が実行されるものがあり、又、第1〜第3SPSPリーチの前に「可動役物演出」が実行されるものがある。
「可動役物演出」とは、可動役物7によって実行される演出であり、大当りすることを強く期待させる演出である。本実施形態では、「可動役物演出」は、画像表示部6の画面前面に星形状の可動役物7が移動して回転しながら発光する演出であり、大当りすることを強く期待させる演出である。なお、この可動役物7の回転しながら発光する動作と同期して、画像表示部6の画面に、例えば可動役物7から光が放射されていることを表現するエフェクト画像を表示してもよい。
「即ハズレ」は、装飾図柄の変動が開始されてから、擬似変動もなく、リーチ成立もなく(つまり、ノーマルリーチ、SPリーチ、第1〜第3SPSPリーチの何れも実行されず)、又、背景変更、ゾーンおよび可動役物演出の何れも実行されず、装飾図柄がハズレを報知する態様で停止して即ハズレる演出パターンのタイプである。なお、他の実施形態では、「即ハズレ」において背景変更が実行される場合があるものとしてもよい。
[大当り信頼度]
次に、大当り信頼度(大当り期待度ともいう)について説明する。大当り信頼度が高い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される確率が高い演出であり、大当り信頼度が低い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される確率が低い演出である。以下、図14に示すHT1−1を用いて具体的に説明する。HT1−1の「大当り」の部分から分かるように、大当りの場合には、「ノーマルリーチ当り」、「擬似変動2回当り」、「擬似変動3回当り」、「SP当り」、「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第3SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている。一方で、HT1−1の「ハズレ」の部分から分かるように、ハズレの場合には、「ノーマルリーチハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「SPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている。以上から分かるように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。つまり、「ノーマルリーチ」、「擬似変動の2回目」、「擬似変動の3回目」、「SPリーチ」、「第1SPSPリーチ」、「第2SPSPリーチ」、「第3SPSPリーチ」の順で大当り信頼度が高くなる。
[大入賞口処理]
図18及び図19は、図9のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図9のステップS6における大入賞口処理について、図18及び図19を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:例えば「15」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。なお、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報およびステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS612に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図19のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの出力信号に基づいて、大入賞口23に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、図22のステップS123の入賞処理が実行されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図19のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図19のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図9のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。なお、このエンディングコマンドとしては、大当り図柄(つまり、大当りの種類)および大当り遊技終了後に制御される遊技状態に対応したコマンドが送信され、演出制御部400は、このエンディングコマンドに基づいて、エンディング演出終了後(大当り遊技演出終了後)の演出を制御する。具体的には、確変大当りを示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドが送信された場合、演出制御部400は、当該エンディングコマンドに基づいて大当り遊技演出の終了後、確変遊技状態を示す演出モードで報知演出を実行する。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図18のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、今回の大当りの種類(大当り図柄)に応じて遊技状態を切り替える(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定および電動チューリップ27の開放設定を切り替える)。より具体的には、今回の大当りが通常大当りの場合は通常遊技状態に制御し、今回の大当りが確変大当りの場合は確変遊技状態に制御する。その後、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
[演出制御部によるタイマ割込み処理]
図20は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図20を参照して、演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図20に示す一連の処理を一定時間(4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図20以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図9のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図22及び図23を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、ステップS11の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500等に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35および盤ランプ8等で実行されることとなる。
なお、上記したタイマ割り込み処理の実行毎に、CPU401は、演出内容の決定等に使用する各種演出乱数を更新する乱数更新処理を行う。この乱数更新処理においても、図9のステップS1の乱数更新処理と同様に、典型的にはループカウンタが用いられ、そのカウント値(更新された乱数値)は、最大値(例えば、99)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、この乱数更新処理において、各演出乱数のカウンタは、それぞれ、1回循環するとランダムに初期値(循環の起点となる値)を更新する。このことによって、これらの演出乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期することを回避できる。
[演出パターン決定テーブルET1]
図21は、演出パターン決定テーブルET1の一例を示す図である。演出パターン決定テーブルET1は、図22および図23を用いて後述するコマンド受信処理のステップS111−1の処理で報知演出の演出パターンを決定するために使用される。以下に、図21を参照して、演出パターン決定テーブルET1(単に、ET1という場合がある)について説明する。
図21に示すように、ET1では、図14〜図17と同様に、変動パターン毎に演出パターンのタイプが対応付けられている。また、ET1では、演出パターンのタイプ毎に演出パターンが対応付けられている。以下、具体的に説明する。
変動パターン「H01」には演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」が対応し、変動パターン「H08」には演出パターンのタイプ「第3SPSPハズレ」が対応する。また、演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」には、演出パターン「E01」、「E03」、「E05」、「E07」、「E09」および「E11」が対応し、演出パターンのタイプ「第3SPSPハズレ」には、演出パターン「E02」、「E04」、「E06」、「E08」、「E10」および「E12」が対応する。
なお、ET1の「演出パターンのタイプ」、および「演出パターン」に含まれるノーマルリーチ演出やSPリーチ演出や背景変更演出等の演出については、特別図柄処理(図13)の説明の直後に記載した「演出パターンのタイプ」の説明において述べたので、その説明は省略する。
「E01」は、ノーマルリーチ演出を実行してからSPリーチ演出を実行した後に第3SPSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E02」は、「E01」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E03」は、背景変更演出を実行してからノーマルリーチ演出を実行し、その後、SPリーチ演出を実行した後に第3SPSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E04」は、「E03」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E05」は、「擬似変動」における2回目の擬似的な変動を実行してからノーマルリーチ演出を実行し、その後、SPリーチ演出を実行した後に第3SPSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E06」は、「E05」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E07」は、「擬似変動演出」における3回目の擬似的な変動を実行してからノーマルリーチ演出を実行し、その後、SPリーチ演出を実行した後に第3SPSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E08」は、「E07」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E09」は、ゾーン演出を実行してから(ノーマルリーチ演出を実行することなく)SPリーチ演出を実行した後に第3SPSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E10」は、「E09」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E11」は、ノーマルリーチ演出を実行してから可動役物演出を実行し、その後、(SPリーチ演出を実行することなく)第3SPSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E12」は、「E11」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
また、演出パターン「E01」、「E03」、「E05」、「E07」、「E09」、「E11」には、それぞれ、選択率「20%」、「20%」、「20%」、「20%」、「10%」、「10%」が設定されている。同様に、演出パターン「E02」、「E04」、「E06」、「E08」、「E10」、「E12」にも、それぞれ、選択率「20%」、「20%」、「20%」、「20%」、「10%」、「10%」が設定されている。言い換えると、実行される演出パターンのタイプが「第3SPSP当り」に決定された場合、演出乱数を用いた抽選により、「E01」の実行が20%の確率で決定され、「E03」の実行が20%の確率で決定され、「E05」の実行が20%の確率で決定され、「E07」の実行が20%の確率で決定され、「E09」の実行が10%の確率で決定され、「E11」の実行が10%の確率で決定される。また、実行される演出パターンのタイプが「第3SPSPハズレ」に決定された場合、演出乱数を用いた抽選により、「E02」の実行が20%の確率で決定され、「E04」の実行が20%の確率で決定され、「E06」の実行が20%の確率で決定され、「E08」の実行が20%の確率で決定され、「E10」の実行が10%の確率で決定され、「E12」の実行が10%の確率で決定される。
変動パターン「H02」には演出パターンのタイプ「第2SPSP当り」が対応し、変動パターン「H09」には演出パターンのタイプ「第2SPSPハズレ」が対応する。また、演出パターンのタイプ「第2SPSP当り」には、演出パターン「E13」、「E15」、「E17」、「E19」、「E21」および「E23」が対応し、演出パターンのタイプ「第2SPSPハズレ」には、演出パターン「E14」、「E16」、「E18」、「E20」、「E22」および「E24」が対応する。
「E13」〜「E24」は、それぞれ、上記した「E01」〜「E12」の演出パターンの「第3SPSPリーチ演出」を「第2SPSPリーチ演出」に置き換えた演出パターンである。
また、演出パターン「E13」、「E15」、「E17」、「E19」、「E21」、「E23」には、それぞれ、選択率「20%」、「20%」、「20%」、「20%」、「10%」、「10%」が設定されている。同様に、演出パターン「E14」、「E16」、「E18」、「E20」、「E22」、「E24」にも、それぞれ、選択率「20%」、「20%」、「20%」、「20%」、「10%」、「10%」が設定されている。
変動パターン「H03」には演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」が対応し、変動パターン「H10」には演出パターンのタイプ「第1SPSPハズレ」が対応する。また、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」には、演出パターン「E25」、「E27」、「E29」、「E31」、「E33」および「E35」が対応し、演出パターンのタイプ「第1SPSPハズレ」には、演出パターン「E26」、「E28」、「E30」、「E32」、「E34」および「E36」が対応する。
「E25」〜「E36」は、それぞれ、上記した「E01」〜「E12」の演出パターンの「第3SPSPリーチ演出」を「第1SPSPリーチ演出」に置き換えた演出パターンである。
また、演出パターン「E25」、「E27」、「E29」、「E31」、「E33」、「E35」には、それぞれ、選択率「20%」、「20%」、「20%」、「20%」、「10%」、「10%」が設定されている。同様に、演出パターン「E26」、「E28」、「E30」、「E32」、「E34」、「E36」にも、それぞれ、選択率「20%」、「20%」、「20%」、「20%」、「10%」、「10%」が設定されている。
変動パターン「H04」には演出パターンのタイプ「SP当り」が対応し、変動パターン「H11」には演出パターンのタイプ「SPハズレ」が対応する。また、演出パターンのタイプ「SP当り」には、演出パターン「E37」、「E39」、「E41」、「E43」、および「E45」が対応し、演出パターンのタイプ「SPハズレ」には、演出パターン「E38」、「E40」、「E42」、「E44」および「E46」が対応する。
「E37」は、ノーマルリーチ演出を実行してからSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E38」は、「E37」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E39」は、背景変更演出を実行してからノーマルリーチ演出を実行した後にSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E40」は、「E39」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E41」は、「擬似変動」における2回目の擬似的な変動を実行してからノーマルリーチ演出を実行した後にSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E42」は、「E41」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E43」は、「擬似変動」における3回目の擬似的な変動を実行してからノーマルリーチ演出を実行した後にSPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E44」は、「E43」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E45」は、ゾーン演出を実行してから(ノーマルリーチ演出を実行することなく)SPリーチ演出を実行して大当りを報知する演出パターンである。「E46」は、「E45」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
また、演出パターン「E37」、「E39」、「E41」、「E43」、「E45」には、それぞれ、選択率「20%」が設定されている。同様に、演出パターン「E38」、「E40」、「E42」、「E44」、「E46」にも、それぞれ、選択率「20%」が設定されている。
変動パターン「H05」には演出パターンのタイプ「擬似変動3回当り」が対応し、変動パターン「H12」には演出パターンのタイプ「擬似変動3回ハズレ」が対応する。また、演出パターンのタイプ「擬似変動3回当り」には、演出パターン「E47」が対応し、演出パターンのタイプ「擬似変動3回ハズレ」には、演出パターン「E48」が対応する。
「E47」は、「擬似変動」における3回目の擬似的な変動を実行してからノーマルリーチ演出を実行した後に大当りを報知する演出パターンである。「E48」は、「E47」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
なお、演出パターン「E47」には選択率「100%」が設定され、演出パターン「E48」にも選択率「100%」が設定されている。
変動パターン「H06」には演出パターンのタイプ「擬似変動2回当り」が対応し、変動パターン「H13」には演出パターンのタイプ「擬似変動2回ハズレ」が対応する。また、演出パターンのタイプ「擬似変動2回当り」には、演出パターン「E49」が対応し、演出パターンのタイプ「擬似変動2回ハズレ」には、演出パターン「E50」が対応する。
「E49」は、「擬似変動」における2回目の擬似的な変動を実行してからノーマルリーチ演出を実行した後に大当りを報知する演出パターンである。「E50」は、「E49」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
なお、演出パターン「E49」には選択率「100%」が設定され、演出パターン「E50」にも選択率「100%」が設定されている。
変動パターン「H07」には演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」が対応し、変動パターン「H14」には演出パターンのタイプ「ノーマルリーチハズレ」が対応する。また、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」には、演出パターン「E51」および「E53」が対応し、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチハズレ」には、演出パターン「E52」および「E54」が対応する。
「E51」は、ノーマルリーチ演出を実行してから大当りを報知する演出パターンである。「E52」は、「E51」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
「E53」は、背景変更演出を実行してからノーマルリーチ演出を実行した後に大当りを報知する演出パターンである。「E54」は、「E53」の演出パターンをハズレを報知するものにした演出パターンである。
また、演出パターン「E51」および「E53」にはそれぞれ選択率「50%」が設定され、演出パターン「E52」および「E54」にもそれぞれ選択率「50%」が設定されている。
変動パターン「H15」〜「H20」には、何れにも、演出パターンのタイプ「即ハズレ」が対応し、この「即ハズレ」には演出パターン「E55」が対応が対応する。
「E55」は、擬似変動演出、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、背景変更演出、ゾーン演出および可動役物演出の何れも実行されることなく(つまり大当りを期待させる演出を実行することなく)、ハズレを報知する演出パターンである。
なお、演出パターン「H15」〜「H20」に対応する「即ハズレ」の演出パターン「E55」には、選択率「100%」が設定されている。
また、ET1には、説明の便宜のために、「特定演出」が有り且つ「擬似変動演出」が無い演出パターンに丸印を付している。「特定演出」は、後述する図29の先読み連続予告演出設定処理で実行が設定されるフリーズ演出(先読み連続フリーズ予告演出)が終了した際に(つまりフリーズ解除の際に)実行される演出であり、「背景変更演出」、「ゾーン演出」、「可動役物演出」、「SPリーチ演出」、「第1SPSPリーチ演出」、「第2SPSPリーチ演出」および「第3SPSPリーチ演出」が該当する。ET1の演出パターンには、「特定演出」に該当する演出に下線を引いている。また、これらの「特定演出」は、大当りする可能性を示唆する演出(言い換えると、大当りを期待させる演出)であり、示唆する大当り可能性(大当り期待度と言ってもよい)に対応している。例えば、「背景変更演出」は大当り可能性が1%であることを示唆し、「ゾーン演出」は大当り可能性が20%であることを示唆し、「可動役物演出」は大当り可能性30%であることを示唆し、「SPリーチ演出」は大当り可能性が5%であることを示唆し、「第1SPSPリーチ演出」は大当り可能性15%であることを示唆し、「第2SPSPリーチ演出」は大当り可能性20%であることを示唆し、「第3SPSPリーチ演出」は大当り可能性30%であることを示唆する。なお、「特定演出」が有り且つ「擬似変動演出」が無いという条件は、後述する図29の先読み連続予告演出設定処理でフリーズ演出の実行を設定するための条件の1つである。また、「フリーズ演出」についての説明は後述する。
[コマンド受信処理]
図22および図23は、図20のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図22および図23を参照して、図20のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図12のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS111−1に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS111−1において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、図21を用いて説明した演出パターン決定テーブルET1を用いて、今回発生した保留が消化されて実行される報知演出の演出パターンを決定する。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ET1を用いて、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに含まれる事前判定情報が示す変動パターンに対応する演出パターンのタイプを特定する。その後、CPU401は、ET1を用いて、特定した演出パターンのタイプに含まれる演出パターンから1つの演出パターンを、演出乱数を用いた抽選によって、今回発生した保留が消化されて実行される報知演出の演出パターンとして決定する。例えば、CPU401は、上記した事前判定情報が示す変動パターンが「H01」である場合、ET1を用いて、演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」を特定する。その後、ET1を用いて、特定した演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」に含まれる演出パターンE01、E03、E01、E05、E07、E09、E11から1つの演出パターンを、演出乱数を用いた抽選(ET1の「選択率」に示す確率割り振りの抽選)によって、今回発生した保留が消化されて実行される報知演出の演出パターンとして決定する。その後、処理はステップS112に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に対して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示させたり、追加表示させた保留画像を先読み表示態様(期待表示態様ともいう)に変化させる指示を行う保留画像設定処理を行う。この保留画像設定処理については、図24〜図27を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、複数の報知演出に亘って大当りの可能性を示唆する先読み連続予告演出の実行を設定する先読み連続予告演出設定処理を行う。この先読み連続予告演出設定処理については、図28及び図29を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図13のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンド等に応じて、画像音響制御部500等に指示して、画像表示部6等による報知演出の開始を指示する報知演出設定処理を行う。ここで、報知演出(変動演出)は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等において実行されて特別図柄抽選の結果を報知する演出であり、本実施形態では、装飾図柄DI(後述する図34参照)が変動表示され、この変動表示された装飾図柄DIが停止表示(確定停止表示)されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。この報知演出設定処理については、図30を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図13のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図23のステップS118に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(規定時間(0.5秒間)確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する指示を行う。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図23のステップS118に移る。
図23のステップS118において、CPU401は、図13のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS118での判定がYESの場合、処理はステップS119に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS120に移る。
ステップS119において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、大当り遊技演出のオープニング演出を開始する指示を行う。つまり、大当り遊技演出を開始させる。ここで、大当り遊技演出のオープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS120に移る。
ステップS120において、CPU401は、図18のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、大当り遊技演出のラウンド演出の開始を指示する。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦っている画像等による演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS122に移る。
ステップS122において、CPU401は、図18のステップS613等の処理でセットされた入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して入賞処理を開始する。ここで、入賞処理は、例えば大当り遊技中(ラウンド中)に開放される大入賞口23に入賞した遊技球に基づいて払い出された賞球数をカウントする処理であり、入賞処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドのうち、大入賞口23への遊技球入賞に基づく入賞コマンドを受信する毎に(つまり、大入賞口23へ遊技球が1つ入賞する毎に)、大入賞口23入賞に対応する賞球数「13」をRAM503に記憶された賞球総数に加算して更新し、更新された賞球総数を画像表示部6に表示する。その後、処理はステップS124に移る。
ステップS124において、CPU401は、図18のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する指示を行う。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS126に移る。
ステップS126において、CPU401は、図19のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、大当り遊技演出のエンディング演出を開始する指示を行う。つまり、大当り遊技演出を終了させる。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカー名を表示させる演出である。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図13のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、コマンド受信処理を終了し、処理は図20のステップS12に移る。
ステップS129において、CPU401は、ステップS128で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、画像音響制御部500に対して、停止状態処理を開始する指示を行う。ここで、停止状態処理は、いわゆる客待ち状態になることを契機に開始される処理であり、停止状態処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、遊技状態に応じた所定の停止演出(例えば、装飾図柄が停止表示された演出)を画像表示部6に表示する。なお、CPU501は、上記した所定の停止演出を開始してから、所定時間(例えば90秒)が経過したときに、CPU401から、他の演出の指示を受けない場合、客待ち演出を開始する。なお、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。そして、コマンド受信処理を終了し、処理は図20のステップS12に移る。
[保留変化抽選テーブルET2]
図24は、保留変化抽選テーブルET2の一例を示す図である。保留変化抽選テーブルET2は、図27を用いて後述する保留画像設定処理のステップS505において保留画像(又は消化保留画像)を大当りを期待させる期待表示態様で表示するか否かを決定する抽選に使用される。なお、図34を用いて具体的に後述するが、「保留画像」は特別図柄抽選の保留を示す画像であり、「消化保留画像」は特別図柄抽選が実行されて(言い換えると、特別図柄抽選の保留が消化されて)報知演出が実行されていることを示す画像である。また、後述するが、「期待表示態様」は、青色、緑色又は赤色の円形状であって、この保留画像が消化されて実行される特別図柄抽選で大当りする確率が通常(白色の円形状である通常表示態様)よりも高いことを示唆し、又、青色、緑色又は赤色の順に、より大当りする確率が高いことを示唆する表示態様である。
以下に、図24を参照して、保留変化抽選テーブルET2(単に、ET2という場合がある)について説明する。ET2に示すように、演出パターンのタイプのそれぞれに、抽選に使用される演出乱数の変動範囲(乱数範囲)「0〜99」が割り当てられており、又、演出パターンのタイプ毎に、保留画像(又は消化保留画像)について、期待表示態様での表示を実行すると決定される乱数値と、期待表示態様での表示を実行しない(非実行)と決定される乱数値とが割り振られている。
具体的には、演出パターンのタイプ「即ハズレ」には、乱数値が「実行」には割り振られていない一方で乱数値「0〜99」が「非実行」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「即ハズレ」の場合、保留画像(又は消化保留画像)について、期待表示態様での表示を実行すると決定される確率は0%となる。このように構成することにより、保留画像(又は消化保留画像)が期待表示態様で表示されたにも関わらず、ノーマルリーチ演出等の大当りを期待させる演出が一切実行されることなく即ハズレが報知されることが防止できるので、遊技者が不快感を持つことを有効に回避できる。
また、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」には、乱数値「0〜2」が「実行」に割り振られ乱数値「3〜99」が「非実行」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の場合、保留画像(又は消化保留画像)について、期待表示態様での表示を実行すると決定される確率は3%となる。
また、演出パターンのタイプ「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SP当り」、又は「SPハズレ」には、乱数値「0〜14」が「実行」に割り振られ乱数値「15〜99」が「非実行」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SP当り」、又は「SPハズレ」の場合、保留画像(又は消化保留画像)について、期待表示態様での表示を実行すると決定される確率は15%となる
また、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSP当り」、「第2SPSPハズレ」、「第3SPSP当り」、又は「第3SPSPハズレ」には、乱数値「0〜29」が「実行」に割り振られ乱数値「30〜99」が「非実行」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSP当り」、「第2SPSPハズレ」、「第3SPSP当り」、又は「第3SPSPハズレ」の場合、保留画像(又は消化保留画像)について、期待表示態様での表示を実行すると決定される確率は30%となる。
[最終変化色抽選テーブルET3]
図25は、最終変化色抽選テーブルET3の一例を示す図である。最終変化色抽選テーブルET3は、図27を用いて後述する保留画像設定処理のステップS507において保留画像(又は消化保留画像)の期待表示態様における最終変化色を決定する抽選に使用される。
以下に、図25を参照して、最終変化色抽選テーブルET3(単に、ET3という場合がある)について説明する。ET3に示すように、演出パターンのタイプのそれぞれに、抽選に使用される演出乱数の変動範囲(乱数範囲)「0〜99」が割り当てられており、又、演出パターンのタイプ毎に、保留画像(又は消化保留画像)の最終変化色を決定する乱数値が割り振られている。
具体的には、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」には、乱数値「0〜98」が最終変化色「青」に割り振られ、乱数値「99」が最終変化色「緑」に割り振られ、最終変化色「赤」には乱数値が割り振られていない。これにより、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の場合、確率99%で最終変化色「青」が決定され、確率1%で最終変化色「緑」が決定されることとなる。
また、演出パターンのタイプ「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SP当り」、又は「SPハズレ」には、乱数値「0〜39」が最終変化色「青」に割り振られ、乱数値「40〜89」が最終変化色「緑」に割り振られ、乱数値「90〜99」が最終変化色「赤」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SP当り」、又は「SPハズレ」の場合、確率40%で最終変化色「青」が決定され、確率50%で最終変化色「緑」が決定され、確率10%で最終変化色「赤」が決定されることとなる。
また、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSP当り」、「第2SPSPハズレ」、「第3SPSP当り」、又は「第3SPSPハズレ」には、乱数値「0〜14」が最終変化色「青」に割り振られ、乱数値「15〜49」が最終変化色「緑」に割り振られ、乱数値「50〜99」が最終変化色「赤」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSP当り」、「第2SPSPハズレ」、「第3SPSP当り」、又は「第3SPSPハズレ」の場合、確率15%で最終変化色「青」が決定され、確率35%で最終変化色「緑」が決定され、確率50%で最終変化色「赤」が決定されることとなる。
[保留変化シナリオテーブルET4]
図26は、保留変化シナリオテーブルET4(単に、ET4という場合がある)の一例を示す図である。但し、図26では、説明の簡単のため、ET4を構成するテーブルのうち、保留画像が4つの場合(より正確には、追加表示される保留画像を含めて保留画像が4つの場合)のテーブルを示し、保留画像が1〜3つの場合のテーブルについては示していない。また、ET4は、図27を用いて後述する保留画像設定処理のステップS507において保留画像(又は消化保留画像)の期待表示態様の変化シナリオを決定する抽選に使用される。
以下に、図26を参照して、保留変化シナリオテーブルET4(保留画像が4つの場合のテーブル)について説明する。図26に示すように、ET4における保留画像が4つの場合のテーブルは、(1)〜(3)のテーブルから成る。
(1)のテーブルは、追加表示される保留画像(4つ目の保留画像)が消化(消去)されて実行される演出パターンのタイプが「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の場合において、この保留画像の変化シナリオを決定するために使用されるテーブルである。また、(1)のテーブルは、変化シナリオ1〜10から成る。例えば、(1)のテーブルの変化シナリオ1は、保留画像が表示された時点(つまり、入賞時)から、この保留画像に対応する報知演出(変動)が開始されると共にこの保留画像が消化(消去)されて消化保留画像になって表示されている全ての期間において、青色の期待表示態様で表示する変化シナリオである。また、例えば、(1)のテーブルの変化シナリオ2は、保留画像が表示された時点(つまり、入賞時)では通常表示態様(白色)で保留画像を表示し、次の報知演出が開始されると共に(つまり、3変動前に)この保留画像を青色の期待表示態様に変化させ、その後、この保留画像に対応する報知演出(変動)が開始されると共にこの保留画像が消化(消去)されて消化保留画像になって表示されている期間において、青色の期待表示態様で表示する変化シナリオである。
(2)のテーブルは、追加表示される保留画像(4つ目の保留画像)が消化(消去)されて実行される演出パターンのタイプが「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SP当り」、又は「SPハズレ」の場合において、この保留画像の変化シナリオを決定するために使用されるテーブルである。また、(2)のテーブルは、変化シナリオ1〜15から成る。
(3)のテーブルは、追加表示される保留画像(4つ目の保留画像)が消化(消去)されて実行される演出パターンのタイプが「第1SPSP当り」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSP当り」、「第2SPSPハズレ」、「第3SPSP当り」、又は「第3SPSPハズレ」の場合において、この保留画像の変化シナリオを決定するために使用されるテーブルである。また、(3)のテーブルは、変化シナリオ1〜15から成る。
[保留画像設定処理]
次に、図27を用いて、演出制御部400による保留画像設定処理について説明する。図27は、図22のステップS112の保留画像設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS501において、演出制御部400のCPU401は、第1始動口21に遊技球が入賞したのか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留増加コマンドが、第1特別図柄抽選の保留の増加を示す第1保留増加コマンドであるのか、或いは、第2特別図柄抽選の保留の増加を示す第2保留増加コマンドであるのかを判定する。そして、CPU401は、第1保留増加コマンドであると判定した場合には第2始動口22への入賞なのでステップS501でYESと判定して処理はステップS502に移り、第2保留増加コマンドであると判定した場合には第2始動口22への入賞なのでステップS501でNOと判定して処理はステップS503に移る。
ステップS502において、CPU401は、現在の遊技状態が通常遊技状態(非時短状態)であるか否かを判定する。なお、この判定は、図22のステップS114の処理で受信する遊技状態通知コマンドに基づいてRAM403に記憶されている現在の遊技状態を示す情報に基づいて行われる。ステップS502での判定がYESの場合、処理はステップS504に移り、この判定がNOの場合、現在の遊技状態は確変遊技状態(時短状態)であるので、処理はステップS510に移る。
ステップS503において、CPU401は、RAM403に記憶されている現在の遊技状態を示す情報に基づいて、現在の遊技状態が確変遊技状態(時短状態)であるか否かを判定する。ステップS503での判定がYESの場合、処理はステップS504に移り、この判定がNOの場合、現在の遊技状態は通常遊技状態(非時短状態)であるので、処理はステップS510に移る。
ここで、図34を用いて具体的に後述するが、本実施形態では、通常遊技状態(非時短状態)での報知演出では既に説明したように殆ど第1特別図柄抽選が実行されて第1特別図柄抽選の結果が報知されるので、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像および第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示す消化保留画像だけが表示される。また、確変遊技状態(時短状態)での報知演出では既に説明したように殆ど第2特別図柄抽選が実行されて第2特別図柄抽選の結果が報知されるので、第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像および第2特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示す消化保留画像だけが表示される。つまり、本実施形態では、通常遊技状態では第1特別図柄抽選の保留画像および消化保留画像だけが表示される一方で、確変遊技状態では第2特別図柄抽選の保留画像および消化保留画像だけが表示される制御が行われる。
そして、以上のステップS501〜S503の処理によって、通常遊技状態において第1始動口21に遊技球が入賞した場合、後述するステップS508又はS509の処理が実行されて第1特別図柄抽選の保留画像が追加表示される一方で、確変遊技状態において第2始動口22に遊技球が入賞した場合、後述するステップS508又はS509の処理が実行されて第2特別図柄抽選の保留画像が追加表示されることとなる。
ステップS504において、CPU401は、特定の条件を満たすか否かを判定する。この特定の条件は、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の保留に大当りするものがなく、且つ、後述するステップS507の処理によって変化シナリオが設定されている保留画像(又は消化保留画像)の表示中ではないという条件である。なお、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の保留に大当りするものがあるか否かは、後述するステップS510の処理によってRAM403に記憶されている保留データに含まれる事前判定情報に基づいて判断できる。また、変化シナリオが設定されている保留画像(又は消化保留画像)の表示中ではないか否かは、変化シナリオが設定されている保留画像(又は消化保留画像)の表示中か否かを示す情報をRAM403に記憶しておくことで判断できる。ステップS504での判定がYESの場合、処理はステップS505に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS509に移る。
ステップS505において、CPU401は、保留変化抽選を実行する。具体的には、CPU401は、図24を用いて説明した保留変化抽選テーブルET2を用いて、図22のステップS111で受信した保留増加コマンドに含まれる事前判定情報が示す変動パターンに基づいた抽選を行って、追加表示する保留画像について、期待表示態様で表示する(又は消化保留画像になってから期待表示態様で表示する)か否かを決定する。例えば、上記の事前判定情報が示す変動パターンが「H10」である場合(図14等参照)、この「H10」に対応する演出パターンのタイプは「第1SPSPハズレ」であるので、CPU401は、ET2の「第1〜第3SPSP当り/ハズレ」の行の抽選を行って、確率30%で期待表示態様で表示すると決定し、確率70%で期待表示態様で表示しないと決定する。その後、処理はステップS506に移る。
ステップS506において、CPU401は、ステップS505の処理で保留画像(又は消化保留画像)を期待表示態様で表示すると決定されたか否かを判定する。ステップS506での判定がYESの場合、処理はステップS507に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS509に移る。
ステップS507において、CPU401は、追加表示する保留画像について変化シナリオを設定する。具体的には、CPU401は、図25を用いて説明した最終変化色抽選テーブルET3を用いて、保留画像(又は消化保留画像)の最終的な期待表示態様(最終変化色)を決定した後に、図26を用いて説明した保留変化シナリオテーブルET4を用いて変化シナリオを決定する。例えば、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留増加コマンドに含まれる事前判定情報が示す変動パターンが「H10」である場合(図14等参照)、この「H10」に対応する演出パターンのタイプは「第1SPSPハズレ」であるので、CPU401は、ET3の「第1〜第3SPSP当り/ハズレ」の行の抽選を行って、最終変化色を、確率15%で青色に決定し、確率35%で緑色に決定し、確率50%で赤色に決定する。そして、例えば、追加表示する保留画像を含めて4つの保留画像が表示される場合において上記の抽選で最終変化色が緑色に決定された場合、CPU401は、ET4の(3)のテーブルにおける最終変化色が緑色である変化シナリオ6〜10から、演出乱数を用いた抽選によって1つの変化シナリオを決定する。その後、処理はステップS508に移る。
ここで、保留画像は、通常表示態様で表示される場合と期待表示態様(先読み予告態様とも言う)で表示される場合がある。保留画像の通常表示態様は、白色の円形状であって、この保留画像が消化されて実行される特別図柄抽選で大当りする可能性が低いことを示唆する通常の表示態様である(図34のRI1〜4参照)。保留画像の期待表示態様は、青色、緑色又は赤色の円形状であって、この保留画像が消化されて実行される特別図柄抽選で大当りする可能性が高い(つまり、大当り信頼度が高い)ことを示唆する表示態様である(図35(2)のRI4参照)。保留画像の期待表示態様の中では、青色、緑色、赤色の順に、大当り信頼度が高い。また、消化保留画像も、保留画像と同様に、通常表示態様で表示される場合と期待表示態様で表示される場合がある。消化保留画像の通常表示態様は、保留画像の通常表示態様と同様に白色の円形状であって、消化保留画像の表示中に実行されている報知演出(変動)で大当りする可能性が低いことを示唆する通常の表示態様である(図34のKI(RI0)参照)。消化保留画像の期待表示態様は、保留画像の期待表示態様と同様に、青色、緑色又は赤色の円形状であって、消化保留画像の表示中に実行される報知演出で大当りする可能性が高いことを示唆する表示態様である(図37(15)のKI(RI4)参照)。また、消化保留画像の期待表示態様の中では、保留画像と同様に、青色、緑色、赤色の順に、大当り信頼度が高い。なお、本実施形態では、保留画像の通常表示態様と消化保留画像の通常表示態様とを同じにし、又、保留画像の期待表示態様と消化保留画像の期待表示態様とを同じにしたが、他の実施形態では、保留画像の通常表示態様と消化保留画像の通常表示態様とを異ならせてもよい。
ステップS508において、CPU401は、画像音響制御部500に対して、ステップS507で設定した変化シナリオを通知することによって、この変化シナリオに応じた色で今回の保留画像を表示させる。例えば、ステップS507で設定された変化シナリオが図26(2)の変化シナリオ1の場合、今回の保留画像を青色の期待表示態様で追加表示させ、その後、消化保留画像として表示されてから消去されるまで青色を維持させる。その後、処理はステップS510に移る。
一方、ステップS509において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、今回の保留画像を通常表示態様(白色)で表示させ、その後、消化保留画像として表示されてから消去されるまで白色を維持させる。その後、処理はステップS510に移る。
ステップS510において、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留数増加コマンドに応じて、RAM403に、保留データを記憶する。具体的には、CPU401は、図22のステップS111で第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(第1保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、図22のステップS111で第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(第2保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。その後、保留画像設定処理は終了して、処理は図22のステップS113に移る。
以上のように、例えば、ステップS501、S502(又はS503)、S504、S509、S510のルートで処理が実行されることによって、保留画像等の変化シナリオが設定されることなく、通常表示色(白色)で保留画像が追加表示された後に、消化保留画像として表示されてから消去されるまで通常表示色(白色)のまま表示されることとなる。また、例えば、ステップS501、S502(又はS503)、S504〜S508、S510のルートで処理が実行されることによって、保留画像等の変化シナリオが設定され、設定された変化シナリオに応じた表示色で保留画像が追加表示された後に、変化シナリオに基づいた期待表示色(青色、緑色又は赤色)で表示制御されることで、遊技者に大当りすることを期待させることとなる。
なお、本実施形態では、以上の制御構成としたが、通常表示色(白色)の保留画像が期待表示色(青色、緑色又は赤色)に変化する可能性があることを示唆する白色の点滅表示態様で保留画像を表示し、遊技者による演出ボタン37等の操作に応じて、この白色の点滅表示態様の保留画像を、上記の変化シナリオが設定されている場合にはその変化シナリオに応じた期待表示色(青色、緑色又は赤色)に変化させる制御構成とすることが可能である。また、本実施形態では、特別図柄抽選の保留がなく、報知演出の実行中ではなく、又、大当り遊技中でもない状態において始動口に遊技球が入賞した場合にも、消化保留画像等を期待表示態様で表示させる場合がある制御構成とした。しかし、他の実施形態では、特別図柄抽選の保留がなく、報知演出の実行中ではなく、又、大当り遊技中でもない状態において始動口に遊技球が入賞した場合には、消化保留画像等を期待表示態様で表示させる場合は無い制御構成としてもよい。
[フリーズ抽選テーブルET5]
図28は、フリーズ抽選テーブルET5の一例を示す図である。フリーズ抽選テーブルET5(単に、ET5という場合がある)は、図29を用いて後述する先読み連続予告演出設定処理のステップS557において先読み連続フリーズ予告演出を実行するか否かを決定する抽選に使用される。また、図28に示すように、ET5は、5つのフリーズ抽選テーブルET5−1〜ET5−5(単に、ET5−1〜ET5−5という場合がある)から成る。
ここで、「先読み連続フリーズ予告演出」(「フリーズ演出」、「フリーズ」ともいう)は、図32〜図38を用いて具体的に後述するが、複数の変動(報知演出)に亘って背景画像が古い写真のようにセピア色に変化して凍りついた(固まった)ように見せる演出であって、フリーズ演出が実行される最後の変動で大当りすることを期待させる演出である。また、フリーズ演出が終了したときに、図21を用いて説明した特定演出(背景変更、ゾーン、SP等)の何れかが実行される。なお、フリーズ演出の終了を、「フリーズ解除」という場合がある。
以下に、図28を参照して、フリーズ抽選テーブルET5−1〜ET5−5について説明する。
ET5−1は、フリーズ演出が実行されるとフリーズ解除されたときに上記した特定演出として背景変更が実行されることとなる場合において、フリーズ演出を実行するか否かを決定する抽選に使用されるテーブルである。ET5−1では、演出パターンのタイプ毎に、抽選に使用される演出乱数の変動範囲(乱数範囲)「0〜99」が割り当てられており、又、フリーズ演出を実行すると決定される乱数値と、フリーズ演出を実行しない(非実行)と決定される乱数値とが割り振られている。なお、図21に示したように、演出パターンのタイプ「即ハズレ」、「擬似変動2回当り/ハズレ」および「擬似変動3回当り/ハズレ」では、ET5−1が抽選に使用される前提となる背景変更がない。このため、ET5−1には、これらの演出パターンのタイプの行はない。具体的には、ET5−1において、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」には、乱数値が「実行」には割り振られていない一方で乱数値「0〜99」が「非実行」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の場合、フリーズ演出を実行すると決定される確率は0%となる。また、演出パターンのタイプ「SP当り」又は「SPハズレ」には、乱数値「0〜4」が「実行」に割り振られ乱数値「5〜99」が「非実行」に割り振られている。これにより、演出パターンのタイプ「SP当り」又は「SPハズレ」の場合、フリーズ演出を実行すると決定される確率は5%となる。また、同様の方法によって、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」又は「第1SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は10%となり、演出パターンのタイプ「第2SPSP当り」又は「第2SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は15%となり、演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」又は「第3SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は20%となる。以上のようにET5−1を構成することにより、フリーズ解除されて背景変更が実行された場合には、SPリーチ又はSPSPリーチの少なくとも一方が実行される(つまり、SPリーチ以上が実行される)ことを示唆することとなる。
ET5−2は、フリーズ演出が実行されるとフリーズ解除されたときに上記した特定演出としてゾーン(ゾーン演出)が実行されることとなる場合において、フリーズ演出を実行するか否かを決定する抽選に使用されるテーブルである。なお、図21に示したように、演出パターンのタイプ「即ハズレ」、「ノーマルリーチ当り/ハズレ」、「擬似変動2回当り/ハズレ」および「擬似変動3回当り/ハズレ」では、ET5−2が抽選に使用される前提となるゾーンがない。このため、ET5−2には、これらの演出パターンのタイプの行はない。ET5−2を用いた抽選によって、演出パターンのタイプ「SP当り」又は「SPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は0%となり、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」又は「第1SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は15%となり、演出パターンのタイプ「第2SPSP当り」又は「第2SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は20%となり、演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」又は「第3SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は30%となる。以上のようにET5−2を構成することにより、フリーズ解除されてゾーンが実行された場合には、SPSPリーチが実行されることを示唆することとなる。
ET5−3は、フリーズ演出が実行されるとフリーズ解除されたときに上記した特定演出としてSPリーチが実行されることとなる場合において、フリーズ演出を実行するか否かを決定する抽選に使用されるテーブルである。なお、図21に示したように、演出パターンのタイプ「即ハズレ」、「ノーマルリーチ当り/ハズレ」、「擬似変動2回当り/ハズレ」および「擬似変動3回当り/ハズレ」では、ET5−3が抽選に使用される前提となるSPリーチがない。このため、ET5−3には、これらの演出パターンのタイプの行はない。ET5−3を用いた抽選によって、演出パターンのタイプ「SP当り」又は「SPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は0%となり、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」又は「第1SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は0%となり、演出パターンのタイプ「第2SPSP当り」又は「第2SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は20%となり、演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」又は「第3SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は30%となる。以上のようにET5−3を構成することにより、フリーズ解除されてSPリーチが実行された場合には、第2又は第3SPSPリーチが実行されることを示唆することとなる。
ET5−4は、フリーズ演出が実行されるとフリーズ解除されたときに上記した特定演出として第1〜第3SPSPリーチの何れかが実行されることとなる場合において、フリーズ演出を実行するか否かを決定する抽選に使用されるテーブルである。なお、図21に示したように、演出パターンのタイプ「即ハズレ」、「ノーマルリーチ当り/ハズレ」、「擬似変動2回当り/ハズレ」、「擬似変動3回当り/ハズレ」および「SP当り/ハズレ」では、ET5−4が抽選に使用される前提となるSPSPリーチがない。このため、ET5−4には、これらの演出パターンのタイプの行はない。ET5−4を用いた抽選によって、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」又は「第1SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は15%となり、演出パターンのタイプ「第2SPSP当り」又は「第2SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は20%となり、演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」又は「第3SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は30%となる。以上のようにET5−4を構成することにより、フリーズ解除されていきなりSPSPリーチが実行される遊技者を興奮させる演出を実行できる。
ET5−5は、フリーズ演出が実行されるとフリーズ解除されたときに上記した特定演出として可動役物演出が実行されることとなる場合において、フリーズ演出を実行するか否かを決定する抽選に使用されるテーブルである。なお、図21に示したように、演出パターンのタイプ「即ハズレ」、「ノーマルリーチ当り/ハズレ」、「擬似変動2回当り/ハズレ」、「擬似変動3回当り/ハズレ」および「SP当り/ハズレ」では、ET5−5が抽選に使用される前提となる可動役物演出がない。このため、ET5−5には、これらの演出パターンのタイプの行はない。ET5−5を用いた抽選によって、演出パターンのタイプ「第1SPSP当り」又は「第1SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は15%となり、演出パターンのタイプ「第2SPSP当り」又は「第2SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は20%となり、演出パターンのタイプ「第3SPSP当り」又は「第3SPSPハズレ」の場合にフリーズ演出を実行すると決定される確率は30%となる。以上のようにET5−5を構成することにより、フリーズ解除されて、SPSPリーチに発展する(図21のE35等参照)可動役物演出がいきなり実行される遊技者を興奮させる演出を実行できる。
[先読み連続予告演出設定処理]
次に、図29を用いて、演出制御部400による先読み連続予告演出設定処理について説明する。図29は、図22のステップS113の先読み連続予告演出設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
本実施形態では、複数の変動(報知演出)に亘って大当りを期待させる先読み連続予告演出として、図32〜図38を用いて後に具体的に説明する先読み連続フリーズ予告演出(「フリーズ演出」、「フリーズ」ともいう)を行う。「先読み連続フリーズ予告演出」は、複数の変動(報知演出)に亘って背景画像が古い写真のようにセピア色に変化して凍りついた(固まった)ように見せる演出であって、フリーズ演出が実行される最後の変動で大当りすることを期待させる演出である。また、フリーズ演出が終了したときに(つまり、フリーズ解除されたときに)、図21を用いて説明した特定演出(背景変更、ゾーン、SP等の大当りを期待させる演出)の何れかが実行される。
まず、ステップS551において、演出制御部400のCPU401は、第1始動口21に遊技球が入賞したのか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留増加コマンドが、第1特別図柄抽選の保留の増加を示す第1保留増加コマンドであるのか、或いは、第2特別図柄抽選の保留の増加を示す第2保留増加コマンドであるのかを判定する。そして、CPU401は、第1保留増加コマンドであると判定した場合には第2始動口22への入賞なのでステップS551でYESと判定して処理はステップS552に移り、第2保留増加コマンドであると判定した場合には第2始動口22への入賞なのでステップS551でNOと判定して処理はステップS553に移る。
ステップS552において、CPU401は、現在の遊技状態が通常遊技状態(非時短状態)であるか否かを判定する。なお、この判定は、図22のステップS114の処理で受信する遊技状態通知コマンドに基づいてRAM403に記憶されている現在の遊技状態を示す情報に基づいて行われる。ステップS552での判定がYESの場合、処理はステップS554に移り、この判定がNOの場合、現在の遊技状態は確変遊技状態(時短状態)であるので、処理は図22のステップS114に移る。
ステップS553において、CPU401は、RAM403に記憶されている現在の遊技状態を示す情報に基づいて、現在の遊技状態が確変遊技状態(時短状態)であるか否かを判定する。ステップS553での判定がYESの場合、処理はステップS554に移り、この判定がNOの場合、現在の遊技状態は通常遊技状態(非時短状態)であるので、処理は図22のステップS114に移る。
以上のステップS551およびS552の処理によって、先読み連続フリーズ予告演出は、既に説明したように主に第1特別図柄抽選が実行されて主に第1特別図柄抽選の結果が報知される通常遊技状態(非時短状態)では、第1特別図柄抽選の結果が報知される報知演出において実行されることとなる。また、以上のステップS551およびS553の処理によって、先読み連続フリーズ予告演出は、既に説明したように主に第2特別図柄抽選が実行されて主に第2特別図柄抽選の結果が報知される確変遊技状態(時短状態)では、第2特別図柄抽選の結果が報知される報知演出において実行されることとなる。つまり、先読み連続フリーズ予告演出は、通常遊技状態では主に実行される第1特別図柄抽選結果を報知する報知演出において実行される一方で、確変遊技状態では主に実行される第2特別図柄抽選結果を報知する報知演出において実行される。
ステップS554において、CPU401は、特定の条件を満たすか否かを判定する。この特定の条件は、以下の条件1〜4の全てを満たすという条件である。条件1は、フリーズ演出の実行に必要な特別図柄抽選の保留が2以上あるという条件である。具体的には、条件1は、ステップS552の処理に続いてステップS554の処理を行う場合には(つまり、通常遊技状態で第1始動口入賞した場合には)、今回発生した第1特別図柄抽選の保留を含めて第1特別図柄抽選の保留が2以上であり、一方、ステップS553の処理に続いてステップS554の処理を行う場合には(つまり、確変遊技状態で第2始動口入賞した場合には)、今回発生した第2特別図柄抽選の保留を含めて第2特別図柄抽選の保留が2以上であるという条件である。条件1を満たすことによって、複数の変動を必要とするフリーズ演出を実行することができる。条件2は、今回発生した特別図柄抽選の保留を除いて第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の保留に係る演出パターンのタイプが全て「即ハズレ」であるという条件である。なお、条件2を満たすか否かは、図27のステップS510の処理によってRAM403に記憶されている保留データに含まれる事前判定情報(変動パターン)に基づいて判断できる。条件2を満たすことによって、フリーズ演出中に大当りして大当り遊技が実行されてフリーズ演出が分断されてしまうことを回避できると共に、フリーズ演出中に大当りしないにも関わらず非常に長時間に亘ってフリーズ演出が実行されることを回避できる。条件3は、フリーズ演出を現在実行中ではないという条件である。条件4は、後述するステップS558の処理によってフリーズ演出を実行することが設定された変動が現在ないという条件である。条件3および4を満たすことによって、フリーズ演出が重畳的に実行制御されることを防止できる。ステップS554での判定がYESの場合、処理はステップS555に移り、この判定がNOの場合、処理は図22のステップS114に移る。
ステップS555において、CPU401は、図22のステップS111−1で決定した演出パターンが、既に説明した特定演出があり且つ擬似変動がない演出パターンであるか否かを判定する。言い換えると、CPU401は、図22のステップS111−1で決定した演出パターンが、図21に示したET1の丸印が付いた演出パターンであるか否かを判定する。ステップS555の処理によって、フリーズ解除時に実行される特定演出(背景変更、ゾーン、SP等)があったとしても、擬似変動が実行される場合にはフリーズ演出を実行不能な構成にできる。なお、他の実施形態では、擬似変動とは異なる演出(例えば、ゾーン演出や、大当りを期待させるキャラクタを表示させる演出)が実行される場合にはフリーズ演出を実行不能な構成にしてもよい。ステップS555での判定がYESの場合、処理はステップS556に移り、この判定がNOの場合、処理は図22のステップS114に移る。
ステップS556において、CPU401は、図28を用いて説明したフリーズ抽選テーブルET5を用いて、フリーズ演出を実行するか否かを決定するフリーズ抽選を実行する。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、図22のステップS111−1で決定した演出パターンに存在する特定演出に応じて(図21参照)、使用する抽選テーブルを決定する。例えば、上記した特定演出が「背景変更」のみである場合(図21のE53/E54参照)、CPU401は、抽選テーブルET5−1を使用することを決定する。また、例えば、上記した特定演出が「SP」および「第1SPSP」である場合(図21のE25/E26参照)、CPU401は、演出乱数を用いた抽選を行って、「SP」を選択した場合には抽選テーブルET5−3を使用することを決定する一方で、「第1SPSP」を選択した場合には抽選テーブルET5−4を使用することを決定する。このように、CPU401は、上記した演出パターンに特定演出が複数ある場合には、抽選によって1つの特定演出を選択して、選択した特定演出に対応する抽選テーブルを決定する。次に、CPU401は、使用を決定した抽選テーブルを用いた抽選によって、図22のステップS111−1で決定した演出パターンのタイプに応じて、フリーズ演出を実行するか否かを決定する。例えば、使用を決定した抽選テーブルがET5−2であって、図22のステップS111−1で決定した演出パターンのタイプが「第1SPSP当り」である場合、CPU401は、ET5−2の「第1SPSP当り/ハズレ」の行の抽選を行って15%の確率でフリーズ演出を実行すると決定する。また、例えば、使用を決定した抽選テーブルがET5−5でああって、図22のステップS111−1で決定した演出パターンのタイプが「第3SPSPハズレ」である場合、CPU401は、ET5−5の「第3SPSP当り/ハズレ」の行の抽選を行って30%の確率でフリーズ演出を実行すると決定する。その後、処理はステップS557に移る。
ステップS557において、CPU401は、ステップS556の処理でフリーズ演出を実行すると決定されたか否かを判定する。ステップS557での判定がYESの場合、処理はステップS558に移り、この判定がNOの場合、処理は図22のステップS114に移る。
ステップS558において、CPU401は、フリーズ演出を開始する変動(報知演出)を決定する。具体的には、CPU401は、通常遊技状態においては、第1特別図柄抽選の保留が消化されて実行される変動のうち、先読み契機変動よりも前に(先に)実行される変動の1つを、演出乱数を用いた抽選によってフリーズ演出を開始する変動に決定する。また、CPU401は、確変遊技状態においては、第2特別図柄抽選の保留が消化されて実行される変動のうち、先読み契機変動よりも前に(先に)実行される変動の1つを、演出乱数を用いた抽選によってフリーズ演出を開始する変動に決定する。ここで、先読み契機変動とは、フリーズ演出を実行するか否かを決定する契機となった保留(つまり、今回発生した保留;「先読み契機保留」という場合がある)が消化されて実行される変動である。例えば、CPU401は、通常遊技状態において先読み契機保留を含めて第1特別図柄抽選の保留が3つ存在する場合、演出乱数を用いた抽選によって、次に消化される第1特別図柄抽選の保留の変動でフリーズ演出を開始するのか、それとも、その次に消化される第1特別図柄抽選の保留の変動でフリーズ演出を開始するのかを決定する。なお、フリーズ演出が終了する変動は先読み契機変動であり、ステップS558において、CPU401は、フリーズ演出を開始する変動からフリーズ演出が終了する先読み契機変動までの変動を、フリーズ演出を実行する変動として設定してRAM403に記憶する。その後、処理は図22のステップS114に移る。
以上に説明したように、先読み連続予告演出設定処理によって、フリーズ演出を実行するか否かが決定され、実行すると決定された場合には、フリーズ演出を実行する変動が決定される。
[報知演出設定処理]
次に、図30を用いて、演出制御部400による報知演出設定処理について説明する。図30は、図22のステップS115の報知演出設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS574において、CPU401は、図22のステップS114の処理で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態に対応した背景画像を、今回の報知演出(変動)の背景画像として設定する。具体的には、CPU401は、遊技状態通知コマンドが通常遊技状態を示す場合には通常遊技状態であることを示唆する都市Aの背景画像を設定する一方で、遊技状態通知コマンドが確変遊技状態を示す場合には確変遊技状態であることを示唆する都市Bの背景画像を設定する。その後、処理はステップS575に移る。
ステップS575において、CPU401は、今回の変動が、フリーズ演出を実行する変動であるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図29のステップS558の処理によって、今回の変動に対してフリーズ演出の実行が決定(設定)されているか否かを判定する。ステップS575での判定がYESの場合、処理はステップS576に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS581に移る。
ステップS576において、CPU401は、図29のステップS558による決定(設定)に基づいて、今回の変動がフリーズ演出が実行される複数の変動のうちの先読み契機変動であるか否かを判定する。ステップS576での判定がYESの場合、処理はステップS580に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS577に移る。
ステップS577において、CPU401は、図29のステップS558による決定(設定)に基づいて、今回の変動がフリーズ演出を開始する変動であるか否かを判定する。ステップS577での判定がYESの場合、処理はステップS578に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS579に移る。
ステップS578において、CPU401は、図22のステップS111−1で決定された演出パターン(即ハズレ)の今回の変動(報知演出)においてフリーズ演出を開始するタイミングを決定する。ここで、図29のステップS554での説明から分かるように、フリーズ演出が開始される変動の演出パターンは即ハズレである。そして、即ハズレの演出パターンに対応する変動パターンは、H15(13.50秒)、H16(8.00秒)、H17(3.00秒)、H18(10.00秒)、H19(4.00秒)およびH20(2.00秒)である(図14〜図17参照)。また、図14等を用いて説明したように、即ハズレの演出パターンに対応する上記した変動パターンの何れが決定されるのかは、変動開始時の保留数に依存している(図13のS408参照)。つまり、フリーズ演出が開始される変動の変動パターン(つまり、報知演出の実行時間)は、その変動の開始時に確定される。このことから、CPU401は、フリーズ演出が開始される変動の開始時に(つまり、ステップS578で)、この変動(報知演出)の実行時間に応じて、フリーズ演出を開始するタイミングを決定する。具体的には、図22のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンがH15(13.50秒)の場合(つまり、フリーズ演出が開始される即ハズレの変動の実行時間が13.50秒の場合)、CPU401は、この変動の開始から0.5秒後、4秒後または7秒後の何れかにフリーズ演出が開始することを、演出乱数を用いた抽選によって設定する。また、図22のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンがH16(8.00秒)の場合(つまり、フリーズ演出が開始される即ハズレの変動の実行時間が8.00秒の場合)、CPU401は、この変動の開始から0.5秒後または4秒後にフリーズ演出が開始することを、演出乱数を用いた抽選によって設定する。また、図22のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンがH17(3.00秒)の場合(つまり、フリーズ演出が開始される即ハズレの変動の実行時間が3.00秒の場合)、CPU401は、この変動の開始から0.5秒後にフリーズ演出が開始することを、一律に設定する。また、同様の方法で、CPU401は、フリーズ演出が開始される即ハズレの変動の実行時間が10.00秒の場合にはこの変動の開始から0.5秒後、4秒後または7秒後の何れかにフリーズ演出が開始することを設定し、フリーズ演出が開始される即ハズレの変動の実行時間が4.00秒(又は2.00秒)の場合にはこの変動の開始から0.5秒後にフリーズ演出が開始することを一律に設定する。以上のようにしてフリーズ演出を開始するタイミングを決定することによって、フリーズ演出を開始する変動の実行時間を考慮しつつ、フリーズ演出を開始するタイミングに変化を持たせることができる。その後、処理はステップS581に移る。
ステップS579において、CPU401は、図22のステップS111−1で決定された演出パターン(即ハズレ)の今回の変動(報知演出)において、フリーズ演出を終始実行することを設定する。その後、処理はステップS581に移る。
ステップS580において、CPU401は、図22のステップS111−1で決定された演出パターンの今回の変動(つまり、先読み契機変動)において、遊技者による演出ステアリング40の操作(又は操作有効期間の満了)に応じてフリーズ演出を終了(つまり、フリーズ解除)することを設定する。
ここで、図31〜図33等を用いて具体的に後述するが、フリーズ演出は、先読み契機変動に設定される演出ステアリング40の操作を有効とする操作有効期間(3秒間)中の演出ステアリング40の操作(又は操作有効期間の満了)に応じて終了され、それと共に特定演出(大当りを期待させるゾーン、SP等の演出;図21参照)が開始される。このことから、ステップS580において、CPU401は、先読み契機変動の演出パターンにおける特定演出(特定演出が複数ある場合は抽選で決定された1つの特定演出)の開始時期を考慮して、上記した演出ステアリング40の操作有効期間の配置位置(配置時期)を決定して操作有効期間を設定する。例えば、先読み契機変動の演出パターンがE09であって抽選で決定された特定演出がゾーン演出である場合(図21参照)、ゾーン演出は変動開始(先読み契機変動の開始)から7秒後に開始されるスケジュール設定であるため、CPU401は、先読み契機変動の開始後、4秒から7秒までの3秒間の期間に操作有効期間を配置することを設定する(図32参照)。なお、この操作有効期間中に演出ステアリング40の操作が行われて操作有効期間の満了前にフリーズ演出が終了した場合には、ゾーン演出の開始タイミングを前倒しにしてゾーン演出の実行時間を延長することによって、時間調整が行われる。また例えば、先読み契機変動の演出パターンがE24であって抽選で決定された特定演出が可動役物演出である場合(図21参照)、可動役物演出は変動開始(先読み契機変動の開始)から13秒後に開始されるスケジュール設定であるため、CPU401は、先読み契機変動の開始後、10秒から13秒までの3秒間の期間に操作有効期間を配置することを設定する(図33参照)。なお、この操作有効期間中に演出ステアリング40の操作が行われて操作有効期間の満了前にフリーズ演出が終了した場合には、可動役物演出の開始タイミングを前倒しにして可動役物演出の実行時間を延長することによって、時間調整が行われる。このように、操作有効期間の満了前に特定演出が前倒しされて開始した場合においても、その特定演出の終了時期は変化しない。
その後、処理はステップS581に移る。
ステップS581において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して報知演出の内容を通知して報知演出を実行制御させるための変動コマンドをRAM403にセットする。以下、具体的に説明する。
ステップS575の処理に続いてステップS581の処理を行う場合、CPU401は、図22のステップS111−1で決定した演出パターン(図21のE01〜E55の何れか)、報知演出の実行時間(変動時間)、およびステップS574で設定した背景を示す情報を含めた変動コマンドをRAM403にセットする。これによって、画像音響制御部500等の実行制御により、フリーズ演出が行われない報知演出が実行されることとなる。
また、ステップS578の処理に続いてステップS581の処理を行う場合、CPU401は、図22のステップS111−1で決定した演出パターン(図21のE55;即ハズレ)、報知演出の実行時間(変動時間)、ステップS574で設定した背景、およびステップS578で設定したフリーズ演出を開始するタイミングを示す情報を含めた変動コマンドをRAM403にセットする。これによって、画像音響制御部500等の実行制御により、フリーズ演出が開始される報知演出が実行されることとなる。
また、ステップS579の処理に続いてステップS581の処理を行う場合、CPU401は、図22のステップS111−1で決定した演出パターン(図21のE55;即ハズレ)、報知演出の実行時間(変動時間)、ステップS574で設定した背景、およびステップS579で設定したフリーズ演出を終始実行することを示す情報を含めた変動コマンドをRAM403にセットする。これによって、画像音響制御部500等の実行制御により、フリーズ演出が終始実行される報知演出が実行されることとなる。
また、ステップS580の処理に続いてステップS581の処理を行う場合、CPU401は、図22のステップS111−1で決定した演出パターン(図21の丸印の演出パターン)、報知演出の実行時間(変動時間)、ステップS574で設定した背景、およびステップS580で設定した内容を示す情報を含めた変動コマンドをRAM403にセットする。これによって、画像音響制御部500等の実行制御により、フリーズ演出が終了する報知演出(先読み契機変動)が実行されることとなる。
なお、RAM403にセットされた変動コマンドは、図20のステップS12の出力処理によって画像音響制御部500等に送信される。
その後、処理はステップS582に移る。
ステップS582において、CPU401は、保留画像制御処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、今回開始する変動に対応する保留画像を消化保留画像として移動表示し、又、他の保留画像が表示されている場合にはその保留画像をシフト移動させる。また、CPU401は、今回開始する変動に対応する保留データ(図27のS510参照)を、RAM403から削除する。その後、報知演出設定処理は終了して、処理は図22のステップS116に移る。
[画像音響制御部500による報知演出制御処理]
次に、図31を用いて、画像音響制御部500による報知演出制御処理について説明する。図31は、画像音響制御部500による報知演出制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。なお、画像音響制御部500は、ROM502に記憶されているプログラムに基づいて、図31に示す一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、ステップS701において、画像音響制御部500のCPU501は、図30のステップS581でセットされた変動コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS701での判定がYESの場合、処理はステップS702に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS703に移る。
ステップS702において、CPU501は、ステップS701で受信した変動コマンドに基づいて、報知演出をスケジューリングして開始する。これにより、図30のステップS581でセットされた変動コマンドによって示される内容の報知演出がスケジューリングされて開始されることとなる。その後、処理はステップS703に移る。
ステップS703において、CPU501は、ステップS702でスケジューリングした内容で報知演出を進行制御する。これにより、ステップS702で開始された報知演出が進行される。また、CPU501は、進行制御する報知演出においてフリーズ演出の実行がスケジューリングされている場合には、このスケジューリングに従ってフリーズ演出を開始させる制御および継続させる制御を行う。なお、フリーズ演出の終了制御については、後述するステップS704〜S708の処理によって実行される。
ここで、フリーズ演出は、表示中の背景画像(都市A又は都市Bの背景画像)を、この背景画像が古い写真のようにセピア色に変化して凍りついた(固まった)ように見えるフリーズ画像(フリーズ表示)に切替える制御により実行される。そして、フリーズ演出を実行する場合、CPU501は、内部的には都市A(又は都市B)の背景画像とフリーズ画像の両方の表示処理を進行しつつ、フリーズ画像の方を画像表示部6に表示させる。例えば、CPU501は、ROM502から背景画像のデータを下側レイヤとしてRAM503に読み出す一方で、ROM502からフリーズ画像のデータを上側レイヤとしてRAM503に読み出して両方の画像処理を進行しつつ、上側レイヤであるフリーズ画像を画像表示部6に表示させる。同じように、フリーズ演出を実行する場合、CPU501は、内部的には都市A(又は都市B)の背景画像に対応した音響(例えばBGM)とフリーズ画像に対応した音響(例えばBGM)の両方の処理を進行しつつ(例えば、ROM502から両方の音響データをRAM503に読み出して両方の音響について内部処理を進行しつつ)、フリーズ画像に対応した音響の方をスピーカ35から出力させる。このように、CPU501は、フリーズ画像を優先して表示させる画像表示処理、および、フリーズ画像に対応する音響を優先して出力させる音響出力処理を行うことによって、フリーズ演出を実行する。なお、他の実施形態では、上記のように内部的に両方のデータ(背景画像に係るデータおよびフリーズ画像に係るデータ)について並行して処理を実行するのではなく、出力する方のデータについてだけ処理を実行する制御にしてもよい(つまり、背景画像に係る画像データおよび音響データを、フリーズ画像に係る画像データおよび音響データで上書きする制御によって、フリーズ演出を実行してもよい)。
その後、処理はステップS704に移る。
ステップS704において、CPU501は、先読み連続フリーズ予告演出を実行する最後の報知演出(先読み契機変動)における演出ステアリング40の操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS704での判定がYESの場合、処理はステップS705に移り、この判定がNOの場合、今回の報知演出制御処理は終了する。
ステップS705において、CPU501は、遊技者によって演出ステアリング40が操作(回転操作)されたか否かを判定する。ステップS705での判定がYESの場合、処理はステップS706に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS707に移る。
ステップS706において、CPU501は、演出ステアリング40の操作有効期間を終了する。その後、処理はステップS708に移る。
ステップS707において、CPU501は、演出ステアリング40の操作有効期間(3秒間)が満了したか否かを判定する。ステップS707での判定がYESの場合、処理はステップS708に移り、この判定がNOの場合、今回の報知演出制御処理は終了する。
ステップS708において、CPU501は、先読み契機変動において実行していたフリーズ演出を終了して(つまり、フレーズ解除して)、特定演出を開始させる。例えば、CPU501は、先読み契機変動の演出パターンがE45(図21参照)であって、図29のステップS556の処理によってフリーズ解除時に実行される特定演出としてSPリーチ演出が決定されている場合、フリーズ演出を終了すると共にSPリーチ演出を開始する。その後、今回の報知演出制御処理は終了する。
[先読み連続フリーズ予告演出の具体的説明]
図32は、先読み連続フリーズ予告演出のタイムチャートの一例であり、先読み連続フリーズ予告演出において4つの報知演出(変動)に亘ってフリーズ演出が実行される一例を示している。ここで、先読み連続フリーズ予告演出(フリーズ演出)は、複数の変動(報知演出)に亘って背景画像が古い写真のようにセピア色に変化して凍りついた(固まった)ように見せる演出であって、フリーズ演出が実行される最後の変動(先読み契機変動)で大当りすることを期待させる演出である。そして、この最後の変動において、遊技者による演出ステアリング40の操作(又は操作有効期間の満了)に応じてフリーズ演出が終了すると共に(つまり、フリーズ解除されると共に)大当りを期待させる特定演出(背景変更、ゾーン、SP等;図21参照)が実行されるので、遊技者は、フリーズ演出の実行中および演出ステアリング40の操作時において、フリーズ解除時に何れの特定演出が実行されるのかを期待して(或いは、大当り信頼度の高い特定演出が実行されることを期待して)楽しむこととなる。
図32(1)は、非時短状態(通常遊技状態)で第1特別図柄抽選の保留が3つ有る状態における第1特別図柄抽選結果を報知する第1変動(報知演出)の実行中に、第1始動口21に遊技球が入賞して新たに第1特別図柄抽選の保留(先読み契機保留)が発生した場合を示している。そして、図32(1)に示すように、白抜き矢印で示す第1変動中の入賞時点において、先読み契機保留を消化して実行される変動(先読み契機変動)の変動パターンとして「H01」(図14参照)が決定(事前判定)され、この変動パターンに対応する演出パターンとして「E09」(図21参照)が決定され、又、先読み連続フリーズ予告演出の実行が決定されている。また、図32(1)に示すように、白抜き矢印で示す第1変動中の入賞時点において、フリーズ解除時に実行される特定演出としてゾーン演出が抽選により決定され、演出パターン「E09」におけるゾーン演出の実行時期に基づいて、先読み契機変動において遊技者による演出ステアリング40の操作を有効とする操作有効期間の配置位置(配置時期)が、先読み契機変動の開始後4秒から7秒までの期間に決定されている。また、図32(1)に示すように、白抜き矢印で示す第1変動中の入賞時点において、フリーズ演出を開始する変動として、次に実行される第2変動が抽選により決定されている。
次に、図32(2)に示すように、白抜き矢印で示す第2変動の開始時点まで時間経過した時点で、第2変動の変動パターン(つまり、変動時間)が決定される。ここで、既に説明したように、先読み連続フリーズ予告演出が実行される複数の変動のうち先読み契機変動を除く変動(つまり、第2変動〜第4変動)は、変動開始時点の保留数に変動パターンが依存する「リーチなし」の変動パターンなので(図14の「即ハズレ」の部分参照)、変動開始時点になって初めて変動パターン(つまり、変動時間)が確定する。図32(2)では、第2変動の変動パターンは「H15」(つまり、13.50秒の変動パターン)に決定され、この変動パターンに応じて、第2変動開始から7秒後にフリーズ演出が開始されることが抽選によって決定されている。なお、既に説明したように、非時短状態での「リーチなし」の変動パターンには、「H17」、「H16」および「H15」(つまり、3.00秒、8.00秒および13.50秒の変動パターン)があり(図14参照)、第2変動の変動パターンが「H17」(つまり、3.00秒変動)に決定した場合、第2変動の変動開始から0.5秒後にフリーズ演出が開始すると一律に決定し、第2変動の変動パターンが「H16」(つまり、8.00秒変動)に決定した場合、第2変動の変動開始から0.5秒後又は4秒後の何れかにフリーズ演出が開始すると抽選により決定し、第2変動の変動パターンが「H15」(つまり、13.50秒変動)に決定した場合、第2変動の変動開始から0.5秒後、4秒後又は7秒後の何れかにフリーズ演出が開始すると抽選により決定する。このように制御することによって、フリーズ演出開始の際に実行される演出(後述する図35(6)のテロップ画像Y等参照)の実行時間を確保することができる。
次に、図32(3)に示すように、第2変動の変動開始から7秒後の時点からフリーズ演出が開始して、第3変動および第4変動においてフリーズ演出が終始継続され、その後、先読み契機変動においてもフリーズ演出が継続される。そして、図32(3)に示すように、先読み契機変動の開始から7秒後の時点から最大3秒間の演出ステアリング40の操作有効期間が開始され、この操作有効期間中に演出ステアリング40が操作(回転操作)されると(又は操作有効期間が満了すると)、フリーズ演出が終了すると共にゾーン演出(特定演出)が開始される。図32(3)では、白抜き矢印で示す演出ステアリング40が操作された時点で、フリーズ演出が終了すると共にゾーン演出(特定の発展演出)が開始されている。
その後、図32(3)では、ゾーン演出が終了してSPリーチ演出に発展し、更に第3SPSPリーチ演出に発展して、最終的に装飾図柄によって大当りしたことが報知されて先読み契機変動が終了している。
図33は、先読み連続フリーズ予告演出のタイムチャートの他の一例である。図33では、上記した図32に対して、フリーズ演出が実行される変動の数、先読み契機変動の変動パターン、演出パターン、および操作有効期間の配置位置等が異なる。以下では、この異なる内容について主に説明する。
図33(1)に示すように、白抜き矢印で示す第1変動中の入賞時点において、先読み契機保留を消化して実行される変動(先読み契機変動)の変動パターンとして「H09」(図14参照)が決定(事前判定)され、この変動パターンに対応する演出パターンとして「E24」(図21参照)が決定され、又、先読み連続フリーズ予告演出の実行が決定されている。また、図33(1)に示すように、白抜き矢印で示す第1変動中の入賞時点において、フリーズ解除時に実行される特定演出として可動役物演出が抽選により決定され、演出パターン「E24」における可動役物演出の実行時期に基づいて、先読み契機変動において遊技者による演出ステアリング40の操作を有効とする操作有効期間の配置位置(配置時期)が、先読み契機変動の開始後10秒から13秒までの期間に決定されている。また、図33(1)に示すように、白抜き矢印で示す第1変動中の入賞時点において、フリーズ演出を開始する変動として、次の次に実行される第3変動が抽選により決定されている。
次に、図33(2)に示すように、白抜き矢印で示す第3変動の開始時点まで時間経過した時点で、第3変動の変動パターンが「H16」(つまり、8.00秒変動)に決定され、この変動パターンに応じて、第3変動開始から4秒後にフリーズ演出が開始されることが抽選によって決定されている。
次に、図33(3)に示すように、第3変動の変動開始から4秒後の時点からフリーズ演出が開始して、第4変動においてフリーズ演出が終始継続され、その後、先読み契機変動においてもフリーズ演出が継続される。そして、図33(3)に示すように、先読み契機変動の開始から10秒後の時点から最大3秒間の演出ステアリング40の操作有効期間が開始され、この操作有効期間中に演出ステアリング40が操作(回転操作)されると(又は操作有効期間が満了すると)、フリーズ演出が終了すると共に可動役物演出(特定演出)が開始される。図33(3)では、白抜き矢印で示す演出ステアリング40が操作された時点で、フリーズ演出が終了すると共に可動役物演出(特定演出)が開始されている。
その後、図33(3)では、可動役物演出が終了して第2SPSPリーチ演出に発展し、最終的に装飾図柄によってハズレたことが報知されて先読み契機変動が終了している。
ここで、図32および図33では、図示都合上、変動と変動の間(報知演出と報知演出との間)の装飾図柄が確定停止表示される規定時間(0.5秒間)について図示していないが、この規定時間においても、フリーズ演出は中断されず継続して実行される。なお、他の実施形態では、上記の規定時間において、フリーズ演出が中断される構成としてもよい。
以下では、図34〜図38を用いて、図32を用いて説明した先読み連続フリーズ予告演出の一例の具体的な表示内容について説明する。
まず、図34を用いて、特別図柄抽選の保留を示す保留画像の表示、および、保留画像が消化されて実行された報知演出の実行中であることを示す消化保留画像の表示の概要について説明する。なお、図34では、第1特別図柄抽の保留を示す保留画像、および、第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示す消化保留画像が表示される一方で、第2特別図柄抽の保留を示す保留画像、および、第2特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示す消化保留画像は表示されない通常遊技状態(非時短状態)での保留画像および消化保留画像の表示を例に挙げて説明する。
図34(1)に示すように、画像表示部6(の画面)には、装飾図柄DI(DI1〜DI3)、保留画像RI(RI1〜RI4)、消化保留画像KI、ステージST(ST0〜ST4)が表示される。
保留画像RIは、遊技者に第1特別図柄抽選の保留数を示すための画像である。画像表示部6には、保留画像RIがそれぞれ表示される位置となる複数のステージST1〜ST4が表示される。図34に示した例では、画像表示部6の下部領域に左右方向に列設された複数のステージST1〜ST4の上に、保留されている第1特別図柄抽選に対応する保留画像RIが表示される。
消化保留画像KIは、保留画像が消化されて実行された第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示すための画像である。画像表示部6には、消化保留画像KIが表示される位置となるステージST0が表示される。図34に示した例では、ステージST1の右側に配置されたステージST0の上に消化保留画像KIが表示される。消化保留画像KIは、第1特別図柄抽選における特別図柄の変動が終了するのに伴って(つまり、装飾図柄が確定停止して報知演出が終了するのに伴って)非表示にされる。なお、他の実施形態では、消化保留画像KIは、第1特別図柄抽選における特別図柄の変動が終了する前に(例えば、変動開始後0.5秒後に)表示終了されてもよい(非表示にされてもよい)。
図34(1)に示すように、ステージST0には、現時点において第1特別図柄抽選における特別図柄の変動中(報知演出の実行中)であることを示す消化保留画像KIが表示される。また、ステージST0の左隣に配置されているステージST1には、第1特別図柄抽選が保留されており、次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第1保留という)を示す保留画像RI1が表示される。また、ステージST1の左隣に配置されているステージST2には、上記第1保留の次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第2保留という)を示す保留画像RI2が表示される。また、ステージST2の左隣に配置されているステージST3には、上記第2保留の次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第3保留という)を示す保留画像RI3が表示される。また、ステージST3の左隣に配置されているステージST4には、上記第3保留の次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留を示す保留画像RI4が表示される。
ステージST1〜ST4にそれぞれ表示された保留画像RIは、第1特別図柄抽選が終了するごとに、順次表示位置を変更する(つまり、シフト移動する)。以下、具体的に説明する。まず、図34(1)〜(3)に示す装飾図柄DIの変動表示(報知演出)において、この変動表示に対応する消化保留画像KIがステージST0上に表示されている。そして、図34(1)〜(3)に示す装飾図柄DIの変動表示が終了すると、この変動表示に対応する消化保留画像KIがステージST0上から消滅する(消える)。そして、図34(4)に示すように、装飾図柄DIの次の変動表示(次の報知演出)が開始されると共に、ステージST1に表示されていた保留画像RI1は、消化保留画像KIとしてステージST0へ移動する。より正確には、報知演出の開始に応じて保留画像RI1が消化すると共に、この報知演出が行われていることを示す消化保留画像KIがステージST0上に表示される。同様に、ステージST2〜ST4に表示されていた保留画像RI2〜RI4は、それぞれ、ステージST2〜ST4からステージST1〜ST3へ移動する。このように、保留画像RIは、第1特別図柄抽選の保留が消化されるごとに、順次ステージSTを移動していく。
ここで、既に説明したように、保留画像は、通常表示態様で表示される場合と期待表示態様(先読み予告態様)で表示される場合がある(図25等参照)。通常表示態様は、白色の円形状であって、保留画像が消化されて実行される報知演出で大当りする可能性(大当り信頼度)が低いことを示唆する通常の表示態様であり、期待表示態様は、青色、緑色又は赤色の円形状であって、保留画像が消化されて実行される報知演出での大当り信頼度が通常表示態様よりも高いことを示唆する表示態様である。また、期待表示態様の中では、青色、緑色、赤色の順番で大当り信頼度がより高いことを示唆する。また、消化保留画像も、保留画像と同様の通常表示態様(白色の円形状)で表示される場合と、保留画像と同様の期待表示態様(青色、緑色又は赤色の円形状)で表示される場合があり、表示態様によって示唆する大当り信頼度も保留画像と同様である。なお、他の実施形態では、消化保留画像の表示態様を、保留画像の表示態様と異ならせてもよい。例えば、消化保留画像の通常表示態様を白色の剣の表示態様とし、消化保留画像の期待表示態様を青色、緑色又は赤色の剣の表示態様(青色、緑色、赤色の順番で大当り信頼度が高い)としてもよい。
次に、図35〜図38を参照して、図32を用いて説明した先読み連続フリーズ予告演出の一例の具体的な表示内容について説明する。
まず、図35(1)に示すように、保留画像RI0が消化されて実行される報知演出(図32の第1変動)が開始して、装飾図柄DIの変動表示が開始される。この変動表示の開始の際には、図35(1)に示すように、背景画像(背景表示)はフリーズしていない(つまり、先読み連続フリーズ予告演出は実行されていない)通常の背景であり、又、通常表示態様(白色)の保留画像RI1〜RI3が表示されている。
次に、図35(2)に示すように、保留画像RI0が消化されて実行された報知演出(図32の第1変動)の実行中に、第1始動口21に遊技球が入賞して第1特別図柄抽選の保留(つまり、先読み契機保留)が発生して、保留画像RI4が追加表示される。なお、図35(2)の例では、図26の保留変化シナリオテーブルET4に基づいて図26(3)の変化シナリオ「11」が保留画像RI4の変化シナリオに設定されて、保留画像RI4が期待表示態様の青色で追加表示されている。また、保留画像RI4は、説明の便宜上、先読み契機保留の保留画像であることを示すために太丸で記載している。
次に、図35(3)に示すように、装飾図柄DIがハズレを示す図柄の組み合わせで停止表示(確定停止表示)されて、保留画像RI0が消化されて実行された変動でハズレたことが報知され、この変動(図32の第1変動)が終了する。
次に、図35(4)に示すように、先読み連続フリーズ予告演出が開始される報知演出として、保留画像RI1が消化されて実行される報知演出(図32の第2変動)が開始して、装飾図柄DIの変動表示が開始される。この変動表示の開始の際には、図35(4)に示すように、背景画像はフリーズしていない(つまり、先読み連続フリーズ予告演出は実行されていない)通常の背景である。
次に、図35(5)に示すように、保留画像RI1が消化されて実行された変動の開始から7秒後に(図32(2)参照)、通常の背景がフリーズ表示(フリーズ画像)に切替わり、フリーズ演出(先読み連続フリーズ予告演出)が開始される。また、その際に、フリーズ演出の開始を強調し、又、後述するするステアリング画像X等による演出表示が見え難くならないようにするために、画面中央に大きく表示されていた装飾図柄DIが画面右上に縮小表示されると共に、保留画像RI、消化保留画像KIおよびステージSTは非表示にされる。
次に、図35(6)に示すように、演出ステアリング40を模したステアリング画像Xと、「スタートダッシュで急カーブを曲がりきれ!」の文字が描かれたテロップ画像Yと、消灯態様の信号機画像Zとが表示されることによって、演出ステアリング40を操作する用意をすることが遊技者に促される。
次に、図35(7)に示すように、画面右上に縮小表示された装飾図柄DIがハズレを示す図柄の組み合わせで停止表示(確定停止表示)されて、保留画像RI0が消化されて実行された変動でハズレたことが報知され、この変動(図32の第2変動)が終了する。
次に、図36(8)に示すように、保留画像RI2(非表示中)が消化されて実行される報知演出(図32の第3変動)が開始して、画面右上に縮小表示された装飾図柄DIの変動表示が開始される。その際に、図35(7)に示した直前の報知演出のステアリング画像Z、テロップ画像Yおよび消灯態様の信号機画像Zの表示態様が、装飾図柄DIの確定停止表示中も含めてそのまま引き継がれることによって、報知演出を跨いでフリーズ演出の連続性が表現される。
次に、図36(9)に示すように、画面右上に縮小表示された装飾図柄DIがハズレを示す図柄の組み合わせで停止表示(確定停止表示)されて、保留画像RI2が消化されて実行された変動でハズレたことが報知され、この変動(図32の第3変動)が終了する。
次に、図36(10)に示すように、保留画像RI3が消化されて実行される報知演出(図32の第4変動)が開始して、画面右上に縮小表示された装飾図柄DIの変動表示が開始される。その際に、図36(9)に示した直前の報知演出のステアリング画像Z、テロップ画像Yおよび消灯態様の信号機画像Zの表示態様が、装飾図柄DIの確定停止表示中も含めてそのまま引き継がれることによって、報知演出を跨いでフリーズ演出の連続性が表現される。
次に、図36(11)に示すように、画面右上に縮小表示された装飾図柄DIがハズレを示す図柄の組み合わせで停止表示(確定停止表示)されて、保留画像RI3が消化されて実行された変動でハズレたことが報知され、この変動(図32の第4変動)が終了する。
次に、図37(12)に示すように、先読み契機保留の保留画像RI4(非表示中)が消化されて実行される報知演出(図32の先読み契機変動)が開始して、画面右上に縮小表示された装飾図柄DIの変動表示が開始され、信号機画像Zが赤信号表示になって、遊技者に対して演出ステアリング40を操作する時期が近いことが示唆される。
次に、図37(13)に示すように、信号機画像Zが青信号表示になると共に、テロップ画像Yの文字が「ステアリングをまわせ!」に変化し、又、演出ステアリング40を回す操作を促す矢印画像がステアリング画像Xに表示されて、遊技者に対して演出ステアリング40を操作することが促される。
次に、図37(14)に示すように演出ステアリング40への操作があると(図32(3)の白抜き矢印参照)、図37(15)に示すように、この操作に応じて車画像Kが急カーブを曲がりきる演出表示が実行されると共に、複数の変動に亘って継続的に実行されていたフリーズ演出(先読み連続フリーズ予告演出)が終了して、ゾーン画像が表示されて大当りを強く期待させる特定演出の1つであるゾーン演出が開始される。また、その際に、画面右上に縮小表示されている装飾図柄DIがリーチ状態になり、又、非表示にされていた保留画像RI、消化保留画像KIおよびステージSTが表示(表示再開)される。
ここで、図35(2)の説明で述べたように保留画像RI4(図37(15)では消化保留画像KI(RI4))は、図26(3)の変化シナリオ「11」に基づいて表示されている。そのため、図37(15)に示すように、保留画像RI等が表示再開されたときに、消化保留画像KI(RI4)は、図26(3)の変化シナリオ「11」に基づいて赤色の期待表示態様で表示されている。これにより、遊技者は、フリーズ解除時に実行される特定演出の種類(図28参照)に加えて、表示再開された消化保留画像KI(RI4)の表示態様に応じて、複合的に、大当りの可能性が高いか否かを予測して楽しむことができる。なお、他の実施形態では、保留画像RIおよび保留画像RIに対応するステージSTは、表示再開しなくてもよい。このようにすることで、表示再開された消化保留画像KIの表示態様によって大当りの可能性を示唆する一方で、フリーズ解除時に実行される特定演出および車画像Kによる演出が保留画像RI等によって見え難くなることを防止できる。
次に、図37(16)に示すようにゾーン演出が所定時間実行されてから、図37(17)に示すようにゾーン演出が終了してSPリーチ演出に発展する(図32(3)参照)。また、その際に、SPリーチ演出の開始を強調し、又、SPリーチ演出が見え難くならないようにするために、保留画像RI、消化保留画像KIおよびステージSTは再び非表示にされる。なお、他の実施形態では、消化保留画像KIおよび消化保留画像KIのステージSTは非表示にせず表示を継続してもよい。これにより、消化保留画像KIが期待表示態様で表示されている場合には、この期待表示態様による遊技者の大当りする期待感を維持できる。
次に、図37(18)に示すように、第3SPSPリーチ演出に発展する。なお、他の実施形態では、SPリーチ演出の開始時ではなく、SPSPリーチ演出の開始時に、保留画像RI、消化保留画像KIおよびステージSTを再び非表示にしてもよい。更に他の実施形態では、SPリーチ演出の開始時に保留画像RIおよび保留画像RIのステージSTを非表示にする一方で消化保留画像KIおよび消化保留画像KIのステージSTは表示を継続し、その後、SPSPリーチ演出の開始時に消化保留画像KIおよび消化保留画像KIのステージSTを非表示にしてもよい。このように、大当り信頼度の高い演出に発展した時と、更に大当り信頼度の高い演出に発展した時とで、段階的に保留画像RIおよび消化保留画像KIを非表示にすることによって、段階的に大当り信頼度の高い演出が実行されていることを強調できる。
次に、図38(19)に示すように、第3SPSPリーチ演出の画像が表示された状態のまま、画面右上に縮小表示されていた装飾図柄DIが画面中央に元の大きさに拡大表示されると共に大当りを示す図柄パターンで仮停止される。なお、図38(19)に示すように、保留画像RI等は非表示のままである。
次に、図38(20)に示すように、第3SPSPリーチ演出の画像が表示された状態のまま、装飾図柄DIが大当りを示す図柄パターンで確定停止されて大当りしたことが報知され、保留画像RI4が消化されて実行された報知演出(図32の先読み契機変動)が終了する。なお、図38(20)に示すように、保留画像RI等は非表示のままである。
以上では、図32に示した先読み連続フリーズ予告演出で大当りする例の具体的な表示内容について説明したが、以下では、図32に示した先読み連続フリーズ予告演出においてハズレる場合の具体的な表示内容について説明する。
この場合、図38(21)に示すように、第3SPSPリーチ演出の画像が表示された状態のまま、画面右上に縮小表示されていた装飾図柄DIが画面中央に元の大きさに拡大表示されると共にハズレを示す図柄パターンで仮停止される。
次に、図38(22)に示すように、第3SPSPリーチ演出の画像が非表示になって通常の背景に戻ると共に、非表示にされていた保留画像RI等が表示(表示再開)される。
次に、図38(23)に示すように、装飾図柄DIがハズレを示す図柄パターンで確定停止されてハズレたことが報知され、保留画像RI4が消化されて実行される報知演出(図32の先読み契機変動)が終了する。なお、図38(23)等に示した消化保留画像KIは、装飾図柄DIの確定停止表示に伴って非表示に制御されるが、装飾図柄DIの確定停止表示よりも前に非表示に制御されてもよい。
ここで、図38(19)〜(20)に示したように大当りが報知される場合には、第3SPSPリーチ演出の画像が表示された状態で保留画像RI等は非表示のままで、特別図柄抽選の結果が報知される。このように制御することで、大当りを期待させる演出(SPSPリーチ演出等)によって遊技者の興奮が最高潮に達したままの状態で大当り遊技を開始することができる。一方、図38(21)〜(23)に示したようにハズレが報知される場合には、第3SPSPリーチ演出の画像から通常の背景に戻って保留画像RI等が表示されることにより通常の表示の状態に戻って、特別図柄抽選の結果が報知される。このように制御することで、大当りを期待させる演出(SPSPリーチ演出等)による遊技者の興奮状態を一旦クールダウンしてから次の報知演出に移ることができる。
以上に説明したように、本実施形態によれば、複数の報知演出(変動)に跨ってフリーズ演出(先読み連続フリーズ予告演出)を実行して大当りを期待させ、先読み契機変動での遊技者による演出ステアリング40の操作(又は操作有効期間の満了)に応じて、大当りを期待させる特定演出(ゾーン演出や可動役物演出等)を開始する興趣性の高い演出を実行することができる。
また、本実施形態によれば、先読み連続フリーズ予告演出の実行を決定する始動口への遊技球の入賞時点において、フリーズ演出を開始する報知演出(変動)を決定し(図32(1)参照)、その後、フリーズ演出を開始する報知演出の開始時点(フリーズ演出を開始する報知演出の変動パターン(変動時間)が確定される時点)において、確定された変動パターンに応じて、フリーズ演出を開始する報知演出中のフリーズ演出開始タイミングを確定する(図32(2)参照)。この様に制御することによって、本発明によれば、フリーズ演出を開始する報知演出において、フリーズ演出開始の際に実行されるテロップ画像Y等による演出(図35(6)参照)の実行時間を確保することができる。
また、本実施形態によれば、先読み連続フリーズ予告演出の実行を決定する始動口への遊技球の入賞時点において、先読み契機変動の演出パターンを予め決定して、決定した演出パターンにおいて実行される特定演出(ゾーン演出や可動役物演出等)の実行時期に応じて、フリーズ演出を終了可能なタイミング(演出ステアリング40の操作有効期間の配置位置)を決定する。この様に制御することによって、本発明によれば、演出パターンを決定して、決定した演出パターンに基づいてフリーズ演出を終了可能なタイミングを設定する制御を、先読み契機変動の開始時点ではなく、始動口への遊技球の入賞時点において予め実行する。この結果として、制御負荷を有効に分散できる。
また、本実施形態によれば、先読み連続フリーズ予告演出において、何れの特定演出が先読み契機変動で実行されるのか示唆しない(言い換えると、何れの特定演出が実行されるのかが不明となるように実行される)フリーズ演出が一律に実行されてから、先読み契機変動において演出ステアリング40の操作に応じて特定演出が実行される。これにより、本発明によれば、遊技者は、より大当り信頼度(大当りする可能性)の高い特定演出が実行されることを期待して先読み契機変動において演出ステアリング40を操作することになるので、先読み連続フリーズ予告演出の興趣性を効果的に高めることができる。
更に、本実施形態によれば、先読み連続フリーズ予告演出の開始と共に保留画像RI等を非表示に制御してから、先読み連続フリーズ予告演出の終了と共に保留画像RI等の表示を再開するので(図35〜図37参照)、先読み連続フリーズ予告演出の実行中において保留画像RI等によって先読み契機変動の大当り信頼度を予測することができない。これにより、本実施形態によれば、先読み連続フリーズ予告演出において演出ステアリング40を操作した時点で(つまり、フリーズ解除時点で)、遊技者は、フリーズ演出が終了して開始される特定演出の種類に応じて先読み契機変動の大当り信頼度を予測することになるので、先読み連続フリーズ予告演出の興趣性を損なうことを有効に防止できる。更に、本実施形態によれば、フリーズ解除時点において、保留画像等の表示が再開されるので(図37(15参照))、遊技者は、フリーズ解除時に実行される特定演出の種類に加えて、表示再開された消化保留画像の表示態様に応じて、複合的に先読み契機変動の大当り信頼度を予測するので、非常に興趣性の高い演出を実行できる。
[変形例]
なお、上記した本実施形態では、先読み連続フリーズ予告演出の実行を決定する始動口への遊技球の入賞時点において、フリーズ演出を開始する報知演出(変動)を決定し、この報知演出の開始時点において、フリーズ演出を開始するタイミングを確定する制御構成例を挙げた。しかし、例えば、先読み連続フリーズ予告演出の実行を決定する始動口への遊技球の入賞時点において、フリーズ演出を開始するタイミングを確定する制御構成にしてもよい。この場合、例えば、先読み連続フリーズ予告演出の実行を決定する始動口への遊技球の入賞時点において、フリーズ演出を開始する報知演出(変動)を決定すると共にこの報知演出開始から一律に0.5秒後をフリーズ演出の開始タイミングに決定する制御構成とすればよい。
また、上記した本実施形態において、先読み連続フリーズ予告演出において、演出ステアリング40の操作に応じてフリーズ演出を終了して特定演出を開始する制御構成ではなく、遊技者による操作を介在せず自動的に、特定演出の開始タイミングになるとフリーズ演出を終了する制御構成としてもよい。この場合には、先読み連続フリーズ予告演出の実行を決定する始動口への遊技球の入賞時点において、例えば先読み契機変動の演出パターンに応じて、フリーズ演出を終了するタイミングが確定することとなる。
また、上記した本実施形態では、先読み契機変動がノーマルリーチ以上である場合に、先読み連続フリーズ予告演出を実行可能とする制御構成例を挙げた(図27のS552の説明参照)。しかし、先読み契機変動がノーマルリーチ以上でなくても(つまり、即ハズレであっても)、先読み連続フリーズ予告演出を実行可能とする制御構成としてもよい。
また、上記した本実施形態では、先読み契機変動で特定演出を実行する場合にだけフリーズ演出を実行可能である制御構成例を挙げた(図29のS555〜S558参照)。しかし、先読み契機変動で特定演出を実行しない場合(例えば「即ハズレ」の場合等)でもフリーズ演出を実行可能な制御構成としてもよい。このような制御構成にすると、先読み契機変動において遊技者による演出ステアリング40の操作(又は操作有効期間の満了)に応じてフリーズ演出が終了しても大当りを期待させる特定演出が実行されない場合が生じるので、特定演出が実行された場合の高揚感を際立たせることができる。
また、上記した本実施形態では、複数の報知演出(変動)に跨ってフリーズ演出を実行して大当りを期待させ、先読み契機変動で演出ステアリング40の操作(又は操作有効期間の満了)に応じて大当りを期待させる特定演出を開始する制御構成例を挙げた。しかし、1つの報知演出において、フリーズ演出を実行してから演出ステアリング40の操作(又は操作有効期間の満了)に応じて特定演出を開始する場合がある制御構成としてもよい。また、その場合には、図12ステップS205等による事前判定の結果(つまり、事前判定した変動パターン)に基づいてフリーズ演出を実行するのではなく、図13のステップS408(変動パターン選択処理)による変動パターンの選択結果に基づいてフリーズ演出を実行してもよい。
また、以上に説明した本実施形態及び変形例等に記載された様々な特徴を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。