以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出(大当り可能性を示唆する演出)を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球あたり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給されて発射される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔(インターバル期間)を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当り所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。
[スイッチ処理について]
以下では、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)について、具体的に説明する。なお、この遊技球通過判定処理は、上記した第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23等に遊技球が入球(又は通過)したことを判定する場合に限らず、例えば、払い出した賞球(賞球数)を払出制御部300が判定(カウント)する場合等にも実行される。
図5は、上記した第1始動口21等への遊技球入賞(通過)を検出するための第1始動口スイッチ111a等として設置される近接スイッチの出力信号の例、および、この出力信号を通過判定閾値(5V)を用いてONレベルとOFFレベルとに2値化した2値化信号の例について説明するための図である。なお、近接スイッチは、一例として、長方形のプレートに遊技球が通過する円形の貫通孔を有しており、この貫通孔を遊技球が通過する際の磁束の変化に対応した電圧の出力信号を出力する直流2線式電子スイッチである。図5の点線で示すように、近接スイッチの出力信号の電圧レベルは、遊技球が貫通孔の中心に近づくにつれて降下していき、遊技球が貫通孔の中心に達する辺りで最小(極小)となり、遊技球が貫通孔の中心を通り過ぎて離れるにつれて上昇していく。また、図5に示すように、近接スイッチの出力信号は、コンパレータ(図示なし)によって、電圧レベルが通過判定閾値(5V)よりも大きいときには2値化信号のOFFレベルに変換され、電圧レベルが通過判定閾値(5V)以下のときには2値化信号のONレベルに変換される。なお、図5の例では、判定に用いる通過判定閾値を1つの通過判定閾値(5V)として説明したが、例えば、OFFレベルからONレベルに切り替わる際には第1の通過判定閾値(5V)を用いる一方で、ONレベルからOFFレベルに切り替わる際には第2の通過判定閾値(6V)を用いる構成としてもよい。これにより、ノイズの影響等で通過判定閾値を跨いで近接スイッチの出力信号が上下することによって2値化信号が不適切にON/OFF間で行き来することを防止できる。
そして、図10を用いて後述するメイン制御部100により4ミリ秒(4ms)間隔で実行されるタイマ割り込み処理における各処理の一部として、図5に示す2値化信号を4ミリ秒間隔でON/OFF判定することによって、遊技球の通過判定を行う。以下、具体的に説明する。
図5に示すように、2値化信号に対して、ONレベルであるのかOFFレベルであるのかが4ミリ秒間隔で判定(ON/OFF判定)される。図5では、自然数nを用いて、ON/OFF判定の順番を表している。また、図5では、n−2回目からn回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定され、その後、n+1回目のON/OFF判定によってONレベルと判定されている。ここで、本実施形態では、ONレベルと判定された場合には、このONレベルと判定したON/OFF判定の処理において、4ミリ秒間隔よりも短い所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)が経過したタイミングで2回目のON/OFF判定を実行する。図5では、n+1回目のタイマ割り込み処理におけるON/OFF判定で2回ともONレベルと判定されている。その後、n+2回目からn+4回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されている。なお、2値化信号のONレベルの期間(ON期間という)が図5の場合よりも長く(つまり、遊技球が図5の場合よりも遅い速度で通過して)例えばn+2回目のON/OFF判定もON期間に実行される場合には、n+2回目のON/OFF判定においても2回の判定を実行する。
本実施形態では、図5に示すように、n回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されて、n+1回目のON/OFF判定によって2回ONレベルと判定されると、近接スイッチの貫通孔を遊技球が1つ通過したと判定する。なお、これらのON/OFF判定は、例えば第1始動口スイッチ111aとして設置された近接スイッチに対しては、メイン制御部100(より正確にはCPU101)が実行し、例えば払出制御部300に接続された遊技球の払い出し数を検出するための近接スイッチに対しては、払い出し制御部300(より正確にはCPU301)が実行する(図4参照)。
ここで、図5に示すn+1回目のON/OFF判定における上記した所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)は、遊技球通過判定の演算処理を実行するためのソフトウエアのプログラミング内容によって予め設定される。つまり、上記した所定の微小時間は、このプログラミング内容によって任意な時間に設定できる可変時間である。遊技機1には微細周期のノイズ(例えば3〜15マイクロ秒周期のノイズ)が発生する場合があり、このノイズの周期は、遊技機の機種に或る程度依存している。例えば、或る機種の遊技機には5マイクロ秒周期のノイズが発生し易く、或る機種の遊技機には9マイクロ秒周期のノイズが発生し易い。そこで、本実施形態では、上記した所定の微小時間をプログラミング内容によって任意な時間に設定できる構成とすることによって、微細周期のノイズによる誤判定を有効に回避することができる。なお、上記した所定の微小時間を設けるための演算処理は、遊技進行には関係しない処理であって時間を稼ぐためだけの処理である。例えば、1マイクロ秒の時間を要する処理を4回繰り返すことによって、上記した所定の微小時間として4マイクロ秒をソフト的に設けることができる。
ところで、近年の遊技機では、演算処理内容の増大により演算処理の負荷が増大したために、以前の遊技機では2ミリ秒であったタイマ割り込み処理の実行間隔は4ミリ秒に延長され、このため、図5を用いて説明したように、近接スイッチを用いたON/OFF判定も2ミリ秒間隔から延長されて4ミリ秒間隔で実行される。
ここで、以前の遊技機は、n回目のON/OFF判定でOFFレベルと判定してn+1回目のON/OFF判定でONレベルと判定してn+2回目のON/OFF判定でONレベルと判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定していた(以下、「以前の判定方法」という)。つまり、3回のタイマ割り込み処理による3回のON/OFF判定によって遊技球通過を判定していた。なお、この様にn+1回目およびn+2回目でONレベルと判定するのは、ノイズにより偶然ONレベルと1回判定されたことによって遊技球が通過したと誤判定することを回避するためである。しかしながら、ON/OFF判定の間隔が4ミリ秒間隔に延長された近年の遊技機においては、上記した以前の判定方法では、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することはできない。例えば、図5に示すような2値化信号のONレベルの期間(ON期間)が非常に短くなる(例えば7ミリ秒前後)ほど速い速度で通過する遊技球の通過を判定することは困難となってしまう。そこで、本実施形態では、図5を用いて説明した判定方法により、1つの遊技球が通過したと判定する。このことから、本実施形態によれば、2回のタイマ割り込み処理によるON/OFF判定によって、ノイズによる誤判定を防止しつつ確実に遊技球通過を判定することができる。
ところで、遊技機1には、遊技機1への電源供給が遮断されたことを検知するための電源監視回路、近接スイッチの配線が断線したことを検知するための断線検知回路、および近接スイッチの配線が短絡(ショート)したことを検知するための短絡検知回路等の異常検知回路(何れも図示なし)が設けられている。これらの異常検知回路は、異常発生を判定するための閾値(異常判定レベル)を、図5に示した通過判定閾値(5V)よりも高い電圧レベルに設けることによって、断線、電源遮断、又は短絡により近接スイッチの出力信号の電圧が低下した場合に、この出力信号の電圧が通過判定閾値まで降下する前に異常を判定して、遊技球が通過したと誤判定することを防止している。この様に、通過判定閾値よりも高い電圧レベルに異常判定レベルを設けているため、通過判定閾値を高い値(例えば10V)にすることによってON期間を長く取ることは困難である(図5参照)。この結果として、遊技機1において、出力信号のON期間を長く取って、上記した以前の判定方法を用いて遊技球通過を判定することは、現実的ではない。
なお、以上に説明したスイッチ処理において、ON判定されたタイマ割り込み処理の後に実行されるON判定されるタイマ割り込み処理においては、2回目のON/OFF判定は行わない構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、2値化信号がONからOFFに切り替わるところを検出して遊技球の通過を判定する構成としてもよい。つまり、図5において、n+1回目のタイマ割り込み処理で2回ON判定してn+2回目のタイマ割り込み処理でOFF判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定してもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、1回のタイマ割り込み処理(ON検出)において、3回以上ON/OFF判定を行ってもよいし、又、1回のタイマ割り込み処理(OFF検出)において、2回以上ON/OFF判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)を2値化信号(デジタル信号)に変換することなく遊技球通過判定を行う構成としてもよい。つまり、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)に対して通過判定閾値(5V)以下か否かを判定することによって、遊技球通過判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号は、遊技球非検出時には低電圧レベルであり遊技球検出時に高電圧レベルになる出力信号であり、この出力信号を反転させる信号反転手段によりこの出力信号を反転させて図5の点線で示すような信号に変換する構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチ自身がアナログ信号を2値化信号に変換して出力する構成を備えて、近接スイッチから2値化信号が出力される構成としてもよい。
以上で、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)についての説明を終わる。
図4を用いた説明に戻り、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37から出力される操作データを取得する。これは、演出ボタン37が、遊技者の操作入力を受け付ける役割に加えて、ランプ制御部600の制御により突出動作や振動動作や発光動作等を行う可動役物としての役割を担っていることから、ランプ制御部600に接続されているためである。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力に応じて演出内容(例えば、操作入力に応じて大当り可能性を示唆する予告演出の内容)を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7や演出ボタン37の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36や演出ボタン37の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7や演出ボタン37の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36や演出ボタン37での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36や演出ボタン37の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7や演出ボタン37の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7や演出ボタン37の動作を制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37が接続され、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37の操作に応じて演出ボタン37から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。
なお、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37の操作データ、および演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37および演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37および演出キー38の操作状態とは、操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)等を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37の操作状態に基づいて、演出内容を変化させたり、所定の演出を実行したりすることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/300)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/50)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、普通図柄抽選の実行時間(普通図柄の変動時間)が通常の時間(例えば10秒)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が通常の短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)に制御(第1制御)され、普通図柄抽選の実行時間(普通図柄の変動時間)が非電サポ状態よりも短時間(例えば0.5秒)に制御(第2制御)され、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御(第3制御)される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。なお、電サポ状態において、上記のように第1制御〜第3制御の全てを実行するのではなく、これらの制御の1つ以上を実行する構成としてもよい。非時短状態は、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である遊技状態であり(図15等参照)、時短状態は、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮され易い遊技状態である(図18等参照)。大当り遊技状態は、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態と言い、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態と言う。なお、本実施形態では、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される潜伏遊技状態は、設けていない。
[本実施形態における大当り内訳および大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り内訳および大当り遊技の概要について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳および大当り遊技の一例を説明するための図である。図6(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図6(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図6(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAが40%であり、大当りBが50%であり、大当りCが10%である。また、図6(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAが10%であり、大当りBが50%であり、大当りCが40%%である。
ここで、通常遊技状態では(つまり、非電サポ状態かつ非時短状態では)、上記したように第2始動口22に遊技球が入賞し難いので、殆ど第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選(図6(1))が実行される。一方、確変遊技状態では(つまり、電サポ状態かつ時短状態では)、上記したように第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞し、又、図14を用いて後述するように第1特別図柄抽選よりも第2特別図柄抽選の方が優先して実行されるので、殆ど第2特別図柄抽選(図6(2))が実行される。
次に、図6(3)を参照して、各大当りに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当りAに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)のラウンド遊技が開始される。1Rにおいて、大入賞口23に遊技球が10個入賞するか大入賞口23の開放時間が29.5秒経過すると、大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rのラウンド遊技が終了する。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1Rと同様に大入賞口23が開放されてから2Rのラウンド遊技が開始され、大入賞口23が閉鎖されて2Rのラウンド遊技が終了する。以後同様に3回のラウンド遊技が実行されて、合計5回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。この大当り遊技によって、遊技者は、約600球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、次に何れかの大当りに当選するまでの間、確変遊技状態に制御される。以下では、大当りAを「確変当りA」と言う場合がある。
大当りBに当選した場合、上記した大当りAの大当り遊技と同様にラウンド数5回の大当り遊技が実行されて、遊技者は約600球の賞球総数を獲得することができる。そして、大当り遊技の終了後、通常遊技状態に制御される。以下では、大当りBを「通常当りB」と言う場合がある。
大当りCに当選した場合、上記した大当りAの大当り遊技のラウンド数を16ラウンドにした大当り遊技が実行されて、遊技者は約2000球の賞球総数を獲得することができる。そして、大当り遊技の終了後、確変遊技状態に制御される。以下では、大当りCを「確変当りC」と言う場合がある。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図7に示すフローチャートを用いて、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。また、図7以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、図7のステップS901において、メイン制御部100のCPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。なお、図示していないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。つまり、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスを許可されて、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、RAMクリアスイッチ(図示なし)が「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合にオンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、バックアップデータのチェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図9参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図10参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図8参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、初期値乱数を更新し、処理はステップS914に移る。こで、初期値乱数とは、後述するタイマ割り込み処理(図10参照)においてカウントアップ更新される各種の乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)の開始値を決定するための乱数であり、この各種の乱数に対応して複数の初期値乱数が用意されている。なお、初期値乱数は、所定のCTCの周期(4ms)ごとに発生するタイマ割込み処理(図10参照)と、その残余時間(すなわち、この所定のCTCの周期からタイマ割込み処理に要する処理時間を減じた時間)に処理されるメイン処理(図7参照)の両方でカウントアップ更新され、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び最小値(例えば0)に戻る。また、この残余時間は、CPU101の処理状況に応じて異なるので、ランダムな時間となっており、この残余時間で更新される初期値乱数の更新回数もランダムとなる。一方、詳細は後述するが、他の各種乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)は、タイマ割込み処理(図10参照)でしか更新されないため、初期値乱数とは乱数更新処理の処理周期が相違する。このように、処理周期が相違することにより、例えば、初期値乱数と大当り乱数の乱数範囲が同じ(例えば0〜299)であったとしても、大当り乱数の開始値として取得される初期値乱数の値は毎回ランダムとなる。そのため、大当りを発生させる大当り乱数値が取得されるタイミングを予測することを困難にできる。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理はステップS911に戻る。つまり、CPU101は、ステップS911〜S914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図8は、図7のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートの一例である。図8のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、電源部(図示なし)から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103(典型的には、不揮発性のRAM103)に格納する。なお、この処理(および後述するステップS9116、S9117の処理)は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112でYESと判定されてから)電源電圧が動作可能電圧よりも低下する前までの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等の各種情報がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。その後に、電源電圧がCPU101等の動作可能電圧よりも低下して「0」になり、電源遮断が完了することとなる。
[メイン制御部100による復旧処理]
図9は、図7のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートの一例である。まず、図9のステップS9091において、CPU101は、電源復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態や特別図柄抽選の保留数等の情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を認識することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図7のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図10は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図10を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に示す一連の処理を一定時間(4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新、及びこの各乱数がカウントアップ更新される際の開始値となるそれぞれの初期値乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図14のステップS407の処理で使用される乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図14のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等および各初期値乱数の値は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では299)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数等の各カウンタは、それぞれ、ループカウンタのカウントが一巡すると、その時点での各乱数に対応する初期値乱数を取得して、当該初期値乱数の値を開始値として、新たにループカウンタのカウントを開始する。なお、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の乱数範囲は、任意に設定すればよいが、それぞれを互いに異なる範囲に設定することで(例えば、大当り乱数の範囲は0〜299としリーチ乱数の範囲は0〜99とする等)、これらの乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期しないように設定することが好ましい。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視することにより、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したと判定された時点で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図13を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視することにより、ゲート25を遊技球が通過したと判定された時点で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図14を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態/非電サポ状態では10秒に設定し、時短状態/電サポ状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態/非電サポ状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態/電サポ状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、又、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行されて、大当り遊技による賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図19及び図20を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当り図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非時短状態/非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、時短状態/電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は/及び払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。なお、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は/及び払出制御部300へ出力する。
[制御時間カウント処理について]
ここで、図10を用いて上述したタイマ割り込み処理では説明を省略したが、このタイマ割り込み処理において、CPU101は、特別図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する特別図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「特図ゲームカウント処理」という)、および、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普通図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「普図ゲームカウント処理」という)を実行する。特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理は、例えば、図10のステップS7の処理とステップS8の処理との間に、順番に実行される。なお、特別図柄ゲームは、始動口(21又は22)への遊技球の入賞を待機し、遊技球が入賞したことに応じて特別図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、特別図柄抽選に当選した場合には大当り遊技を実行するゲームである。また、普通図柄ゲームは、ゲート25への遊技球の通過を待機し、遊技球が通過したことに応じて普通図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、普通図柄抽選に当選した場合には電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)を実行するゲームである。
以下では、まず、特図ゲームカウント処理について説明する。図11は、特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理を実行する際に使用されるデータ、および、メイン制御部100のRAM103の記憶エリア(作業エリア)について説明するための図である。
図11(1)は、特別図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(「特図側設定データ」という)の種類を示している。特図側設定データは、特別図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この特別図柄ゲームの各期間(時間)には、図11(1)に示すように、「始動口入賞待ち中」と、「特別図柄変動表示中」と、「特別図柄停止表示中」と、「オープニング表示中」と、「ラウンド中」と、「大入賞口有効期間中」と、「エンディング表示中」とが含まれる。
「始動口入賞待ち中」は、始動口入賞が有ると即時にこの始動口入賞に係る特別図柄抽選を実行して特別図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、大当り遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「特別図柄変動表示中」は、始動口入賞に応じて特別図柄抽選を実行して表示器4に特別図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「特別図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた特別図柄を特別図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「オープニング表示中」は、特別図柄抽選に当選して画像表示部6に大当り遊技が開始したことを報知するオープニング演出を表示している状態(期間)である。「ラウンド中」は、大当り遊技において大入賞口23が開放されるラウンド(ラウンド遊技)を実行している状態(期間)である。「大入賞口有効期間中」は、各ラウンドの直後に配置され、ラウンドが終了して大入賞口23が閉塞されたにも関わらず遊技球の大入賞口23への入賞を有効と認める期間であり、これによって、いわゆるオーバー入賞が認められることとなる(図19及び図20を用いて後に詳述する大入賞口処理では、説明の簡単のため、オーバー入賞の処理内容は省略している)。なお、ラウンド中の期間および大入賞口有効期間を除く期間においては、遊技球の大入賞口23への入賞は有効と認められない。「エンディング表示中」は、画像表示部6に大当り遊技が終了することを報知するエンディング演出を表示している状態(期間)である。
図11(1)に示すように、例えば、特図側設定データ「00H」は「始動口入賞待ち中」であることを設定するデータであり、例えば、特図側設定データ「01H」は「特別図柄変動表示中」であることを設定するデータである。なお、これらの特図側設定データは、ROM102に記憶されている。
図11(3)は、RAM103の記憶エリア(作業エリア)の模式図である。図11(3)に示すように、RAM103の記憶エリアには、カウント対象時間設定エリア10と、時間カウントエリア11と、単純変動表示用時間カウントエリア12とが含まれている。カウント対象時間設定エリア10は、特別図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10A(「エリア10A」という)と、普通図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10B(「エリア10B」という)とから成る。時間カウントエリア11は、特別図柄ゲーム側の時間カウントエリア11A(「エリア11A」という)と、普通図柄ゲーム側の時間カウントエリア11B(「エリア11B」という)とから成る。単純変動表示用時間カウントエリア12は、特別図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12A(「エリア12A」という)と、普通図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12B(「エリア12B」という)とから成る。
エリア11Aは、上記した特別図柄ゲームの各期間(「特別図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Aは、図11(1)を用いて説明した特図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Aで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Aは、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。なお、上記の7セグ表示の3つの表示態様は、例えば、数字の0を示す表示態様と、数字の7を示す表示態様と、7つのセグ全てが消灯した表示態様である。
CPU101は、エリア10Aに特図側設定データを書き込むことでエリア11Aによる計測対象の期間(時間)の種類を設定すると共に、エリア11Aに計測する時間データを書き込み、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア11Aの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11A)を順番に用いて特別図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Aで特別図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Aに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア12Aの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に特別図柄の表示態様を切替える。これにより、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様が48ミリ秒毎に順番に切替わって循環表示されることとなる。
なお、図11(3)では、一例として、エリア10Aに「01H」が書き込まれていることによって、エリア11Aにおいて特別図柄変動表示の時間経過が計測されることを設定している。また、図11(3)のエリア11Aには、一例として、時間を示す値「2500」が書き込まれているが、この値は図10のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「2500」は10.000秒を示している。また、図11(3)のエリア12Aには、一例として、時間を示す値「12」が書き込まれているが、この値も同様に図10のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「12」は48ミリ秒を示している。
以上のように、本実施形態によれば、特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能(図11(3)の11A参照)を用いて計測する。ここで、従来の遊技機においては、特別図柄ゲームを構成する各制御時間(特別図柄変動表示の制御時間、ラウンド実行の制御時間等)をそれぞれ個別のタイマ機能を用いて計測していたので、メイン制御部のRAMの記憶エリアに特別図柄ゲームを構成する制御時間毎に個別の時間カウントエリアを設けていた。一方、本実施形態では、上記のように特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測するので、演算負荷を効果的に低減することができる。また、本実施形態によれば、特別図柄変動表示の実行期間において特別図柄表示器4a(又は4b)に7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる際の切替え時間の計測には、上記したタイマ機能(図11(3)の11A参照)とは別のタイマ機能(図11(3)の12A参照)を用いる。このことから、本実施形態によれば、演算処理の複雑化を効果的に抑制できる。
図12は、特別図柄変動表示の時間をエリア11Aに設定するために用いられる変動時間テーブルの概念図の一例である。この変動時間テーブルは、ROM102に記憶されており、RAM103に読み出されて使用される。図12に示すように、変動時間テーブルは、変動パターンの識別番号と、基本変動時間(秒)を示すデータと、加算変動時間(秒)を示すデータとから成る。変動パターンの識別番号は、図15〜図18を用いて後述する変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、およびHT2−2に含まれる変動パターンを識別するための番号である。基本変動時間は、変動パターン(つまり、特別図柄変動時間)を構成する基本の変動時間である。加算変動時間は、変動パターンを構成する加算される変動時間である。基本変動時間と加算変動時間とを加算した時間が、変動パターン(図15〜図18参照)である。例えば、識別番号3に対応する変動パターンは、基本変動時間90秒に加算変動時間0.04秒を加算した90.04秒であり、例えば、識別番号23に対応する変動パターンは、基本変動時間2秒である。
CPU101は、図11(3)のエリア11Aで特別図柄変動表示の時間を計測する場合には、後述する図14のステップS408の処理で決定された変動パターンに対応する時間データ(「秒」の時間を示すデータ)を、RAM103の変動時間テーブル(図12)から読み出して、読み出した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期で実行される時間計測処理に適応する時間データに変換し、変換した時間データをRAM103のエリア11Aに書き込む。例えば、識別番号3に対応する変動パターン「90.04秒」を示す時間データの値をエリア11Aに設定する場合には、RAM103の変動時間テーブルから基本変動時間90秒および加算変動時間0.04秒を示す時間データを読み出して加算し、この加算した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ「22510」に変換し、変換した時間データ「22510」をRAM103のエリア11Aに書き込む。なお、図12の変動時間テーブルの横には、参考のために、250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応させた時間データを記載しているが、250を乗算すると自然数ではなくなるものは(括弧書きの値を参照)、四捨五入により自然数に調整して処理している。
以上のように、本実施形態によれば、ROM102に記憶されRAM103に読み出される変動時間テーブルの変動パターン(特別図柄変動時間)を示す時間データを「秒」の時間を示すデータ(つまり、除算値の時間データ;図12の基本変動時間の部分を参照)とし、特別図柄変動時間を設定する際に250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ(つまり、乗算値の時間データ;図12の変動時間テーブルの右横の部分を参照)に変換する。このことから、本実施形態によれば、変動時間テーブルの特別図柄変動時間を示すデータを1バイト以下のデータ量に押さえられる場合があるので(図12の識別番号23等参照)、ROM102およびRAM103の使用メモリ領域を効果的に抑制することができる。また、本実施形態によれば、例えば特別図柄変動時間90.04秒のように、除算値の時間データで示してもデータ量が1バイトを超える特別図柄変動時間については、加算変動時間の時間データ(小数点以下の時間を示す時間データ)として分割して変動時間テーブルを構成させている(図12参照)。ここで、図12では、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、説明の便宜上、同じ時間データ値を変動パターン毎にそれぞれ記載しているが、実際にはこのテーブルにおいて同じ時間データ値は、重複して記憶されず、1つだけ記憶されている。例えば、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、0.01秒の時間データ値は、図12では説明の便宜上複数記載しているが、実際は1つだけ記憶されている。このことから、本実施形態によれば、ROM102およびRAM103の使用モリ領域を効果的に抑制することができる。ここで、本実施形態では、説明の簡単のために、変動パターンを23個とした(図12参照)。しかし、実際の遊技機では、変動パターンは1000個〜10000個と膨大である。このことから、本実施形態による上記した使用メモリ領域抑制の効果は、実際の遊技機において絶大となる。
次に、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普図ゲームカウント処理について、図11を用いて説明する。
図11(2)は、普通図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(以下、「普図側設定データ」という)の種類を示している。普図側設定データは、普通図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この普通図柄ゲームの各期間(時間)には、図11(2)に示すように、「ゲート通過待ち中」と、「普通図柄変動表示中」と、「普通図柄停止表示中」と、「電チュー開閉制御中」と、「第2始動口有効期間中」とが含まれる。
「ゲート通過待ち中」は、ゲート25を遊技球が通過すると即時にこの通過に係る普通図柄抽選を実行して普通図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、電動チューリップ27の開閉制御中(電チューの開放遊技中)ではなく、後述する第2始動口有効期間中ではなく、普通図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「普通図柄変動表示中」は、遊技球のゲート25通過に応じて普通図柄抽選を実行して表示器4に普通図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「普通図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた普通図柄を普通図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「電チュー開閉制御中」は、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)が実行されている状態(期間)である。「第2始動口有効期間中」は、電動チューリップ27の開閉制御が終了した直後の所定期間について例外的に第2始動口22への遊技球入賞を有効と認める期間である。なお、電動チューリップ27の開閉制御中は、一律に(つまり、電動チューリップ27が閉塞状態であっても)第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められ、電動チューリップ27の開閉制御中および第2始動口有効期間を除く期間には、第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められない。
図11(2)に示すように、例えば普図側設定データ「00K」は「ゲート通過待ち中」であることを設定するデータである。また、普図側設定データはROM102に記憶されている。
以下、図11(3)を参照して説明する。エリア11Bは、上記した普通図柄ゲームの各期間(「普通図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Bは、図11(2)を用いて説明した普図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Bで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Bは、普通図柄表示器4e(図2参照)に普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様(マルのみが点灯する表示態様とバツのみが点灯する表示態様)を48ミリ秒毎に切替えて交互表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。
CPU101は、エリア10Bに普図側設定データを書き込むことでエリア11Bによる計測対象の期間の種類を設定すると共に、エリア11Bに計測する時間データを書き込み、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア11Bの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11B)を順番に用いて普通図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Bで普通図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Bに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア12Bの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に普通図柄の表示態様を切替える。これにより、普通図柄表示器4eに普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様が48ミリ秒毎に切替わって交互表示されることとなる。
以上のことから、本実施形態によれば、既に説明した特図ゲームカウント処理と同様の効果を、普図ゲームカウント処理においても実現できる。
なお、以上に説明した特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する構成において、大当り遊技の制御において大入賞口有効期間の直後に大入賞口23への入賞を有効とみなさない大入賞口休止期間を設けてもよい。
また、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示と、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示とを並行して実行可能な制御構成にして、例えば、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第1特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つのタイマ機能を用いて計測し、一方で、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第2特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つの他のタイマ機能を用いて計測してもよい。
また、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームの一連の制御時間をそれぞれ1つのタイマ機能を用いて計測する際に、計測対象時間の経過を、「減算」処理ではなく、「加算」処理によって計測する構成としてもよい。この場合、例えば、特別図柄ゲーム側のタイマ(11A)の値が、計測対象時間(例えば、特別図柄停止表示の時間0.5秒)を示す時間データの値「125」に到達したか否かを判定する制御となる。
また、上記したように図12の加算変動時間の部分のテーブルにおいて同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶することに加えて、図12の基本変動時間の部分のテーブルにおいても同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶する構成にして、使用メモリ領域抑制の効果を更に高めてもよい。
また、以上に説明した方法により、演出制御部400等によって実行される各種演出の実行時間を計測してもよい。
以上で、制御時間カウント処理についての説明を終わる。
[始動口スイッチ処理]
図13は、図10のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS2における始動口スイッチ処理について、図13を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの出力信号に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数;遊技情報)を取得する。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定および乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS204の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの種類の大当りか、リーチ演出を実行するか否か、および変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図14のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図14のステップS409の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第1特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの出力信号に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数;遊技情報)を取得する。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定および乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS210の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否か等に基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの大当りか、リーチ演出を実行するか否か、および変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図14のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図14のステップS409の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第2特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図14は、図10のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図14を参照して、図10のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中または特別図柄の確定停止表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の確定停止表示は、特別図柄の変動表示が終了してから規定時間(例えば0.5秒間)特別図柄の停止表示状態を維持して表示するものであり、特別図柄抽選結果を報知する表示である。なお、特別図柄の確定停止表示は、報知演出における装飾図柄の確定停止表示と同期し時間的に一致している。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に格納されている図13のステップS210およびS211によって取得されて格納された第2特別図柄抽選用の乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いので、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に格納されている図13のステップS204およびS205によって取得されて格納された第1特別図柄抽選用の乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した(乱数セットの)大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した(乱数セットの)大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、大当りの種類を判定する。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
[変動パターン選択処理]
ステップS408において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、ステップS408において、CPU101は、通常遊技状態(非時短状態)のときには、図15及び図16に示す変動パターン決定テーブルHT1−1及びHT1−2を使用し、確変遊技状態(時短状態)のときには、図17及び図18に示す変動パターン決定テーブルHT2−1及びHT2−2を使用して、特別図柄抽選毎に変動パターンを決定(選択)する。ここで、この変動パターンは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間であり、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており報知演出の実行時間と同じ時間である。なお、以下では、変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2を、単に、HT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2いう場合がある。
まず、通常遊技状態(非時短状態)のときに、図15及び図16に示すHT1−1及びHT1−2を使用して変動パターンを選択する場合について、説明する。図15は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。図16は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。
[非時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図15を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。
ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で第1特別図柄抽選で大当りしたと判定した場合、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「大当り」の部分の各変動パターンに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「78」である場合、HT1−1の「大当り」の部分の変動パターン「90.01秒」に割り振られた乱数値「75〜124」に含まれるので、変動パターンとして「90.01秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターン「15.01秒」、「20.01秒」、「25.01秒」、「40.01秒」、「40.02秒」、「40.03秒」、「90.01秒」、「90.02秒」及び「95.00秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」、「擬似変動2回当り」、「擬似変動3回当り」、「第1SP当り」、「第2SP当り」、「第3SP当り」、「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」に対応する。「ノーマルリーチ当り」は、後述する「擬似変動2回目」〜「第3SPSP」の何れも実行されることなく、リーチ成立した後に大当りするタイプである。「擬似変動2回当り」は、最終的に擬似変動の2回目を実行した後に大当りするタイプである。「擬似変動3回当り」は、最終的に擬似変動の3回目を実行した後に大当りするタイプである。「第1SP当り」〜「第3SP当り」は、最終的にSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」および「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」は、最終的にSPSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。ここで、「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」は、図27を用いて具体的に後述するが、最終的に第2SPSPリーチに発展した後に、装飾図柄を大当りを示す図柄パターンで仮停止させた後に再変動させてから停止(確定停止)させることによって、大当りの種類を決定する抽選が再度実行されて高利益の大当り(確変当りA又はC)に昇格したように見せる再抽選演出を実行するタイプである。また、「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」は、「第2SPSP当り」のタイプに、上記した再抽選演出を追加したタイプであるので、変動パターンが「第2SPSP当り」のタイプよりも約5秒間長い。このように、再抽選演出を実行するための時間を追加して確保することによって、第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンの報知演出が実行された場合と、「第2SPSP当り」の演出パターンの報知演出が実行された場合とで、最終的にSPSPリーチに発展した後に装飾図柄を大当りを示す図柄パターンで仮停止するまでの時間を同じにできるので、遊技者に再抽選演出の実行の有無を報知演出の進行具合から予測されることを防止できる。なお、本実施形態では、再抽選演出を、「第2SPSP当り」の演出パターンのタイプにだけ設けているが、他の演出パターンのタイプ(「第3SP当り」や「ノーマルリーチ当り」等)にも設けてもよい。
なお、リーチ(ノーマルリーチ演出ともいう)とは、報知演出において例えば複数の装飾図柄列のうち変動中の残りの1つ装飾図柄列が停止したならば既に停止(仮停止)している装飾図柄列との関係で大当りを報知する特定の図柄状態になり得る演出(大当りを期待させる演出)であり、典型的には、右側と左側の装飾図柄列が同じ図柄(例えば7)で既に停止しており、残りの中央の装飾図柄列が同じ図柄(例えば7)で停止したならばゾロ目(例えば777)となる演出である。また、擬似変動(擬似連続変動)とは、1回の報知演出において装飾図柄列が複数回変動したように見せることで大当りを期待させる演出であり、典型的には複数の装飾図柄列が全て擬似的に停止(仮停止)した後に変動を再開することを1回以上行う演出である。そして、上記した擬似変動2回目は擬似変動の演出における装飾図柄列の2回目の変動(擬似変動)であり、上記した擬似変動3回目は擬似変動の演出における装飾図柄列の3回目の変動(擬似変動)である。また、SPリーチ(SPリーチ演出ともいう)とは、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、ノーマルリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させるリーチ演出であり、例えば主人公のキャラクタが小判をゲットする動画像の演出である。また、SPSPリーチ(SPSPリーチ演出ともいう)とは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させるリーチ演出であり、例えば主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦う動画像の演出である。
また、ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で第1特別図柄抽選でハズレたと判定した場合、第1特別図柄抽選の保留数(U1)、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。
具体的には、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」である場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜99のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「ハズレ」の保留数「1、2」の部分のリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれるのかリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれるのかを判定する。
そして、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれるのか変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれるのかを判定する。そして、CPU101は、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれる場合には変動パターンとして「8.00秒」を決定し、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれる場合には変動パターンとして「13.50秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、変動パターン「8.00秒」及び「13.50秒」は、何れも、報知演出の演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。なお、「即ハズレ」は、リーチ成立もなく即ハズレる演出パターンのタイプである。
一方、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の各変動パターンに割り振られた変動パターン乱数値範囲の何れに含まれるかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「260」である場合、変動パターン「25.02秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「256〜271」に含まれるので、変動パターンとして「25.02秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の変動パターン「15.02秒」、「20.02秒」、「25.02秒」、「40.04秒」、「40.05秒」、「40.06秒」、「90.04秒」、及び「90.05秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「第1SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第3SPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、及び「第2SPSPハズレ」に対応する。「ノーマルリーチハズレ」は、「擬似変動の2回目」〜「第2SPSP」の何れも実行されることなく、リーチ成立した後にハズレるタイプである。「擬似変動2回ハズレ」は、最終的に擬似変動の2回目を実行した後にハズレるタイプである。「擬似変動3回ハズレ」は最終的に擬似変動の3回目を実行した後にハズレるタイプである。「第1SPハズレ」〜「第3SPハズレ」は、最終的にSPリーチに発展した後にハズレるタイプである。「第1SPSPハズレ」および「第2SPSPハズレ」は、最終的にSPSPリーチに発展した後にハズレるタイプである。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜79」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「80〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「0〜209」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「210〜299」に置き換えた乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜84」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「85〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「210〜269」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「270〜299」に置き換え、更に、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応し変動パターン乱数値範囲「0〜209」が割り振られた変動パターン「3.00秒」が加えられた内容の乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
以上に図15に示す変動パターン決定テーブルHT1−1を用いて説明したように、通常遊技状態(非時短状態)において第1特別図柄抽選でハズレた場合には、第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど、リーチありの変動パターンが選択され易く、又、リーチなしの変動パターンが選択された場合には第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど長い変動パターンが選択され易い。
[大当り信頼度]
ここで、大当り信頼度(大当り期待度)について説明する。大当り信頼度が高い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が高い演出であり、大当り信頼度が低い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が低い演出である。以下、図15に示すHT1−1を用いて具体的に説明する。HT1−1の「大当り」の部分から分かるように、大当りの場合には、「ノーマルリーチ当り」、「擬似変動2回当り」、「擬似変動3回当り」、「第1SP当り」、「第2SP当り」、「第3SP当り」、「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている(一部同一あり)。一方で、HT1−1の「ハズレ」の部分から分かるように、ハズレの場合には、「ノーマルリーチハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「第1SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第3SPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている(一部同一あり)。以上から分かるように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。つまり、「ノーマルリーチ演出」、「擬似変動2回演出」、「擬似変動3回演出」、「第1SPリーチ演出」、「第2SPリーチ演出」、「第3SPリーチ演出」、「第1SPSPリーチ演出」、「第2SPSPリーチ演出」の順で大当り信頼度が高くなる。
[非時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図16を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図16に示すHT1−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図16に示すHT1−2は、図15に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わった点で異なるのみである。つまり、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。
[時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図17を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図17に示すHT2−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図17に示すHT2−1は、図15に示したHT1−1に対して、「ハズレ」においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合において、第1特別図柄抽選の保留数に関わらず一律に変動パターン「13.50秒」(即ハズレに対応)が選択される点で異なる。
[時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図18を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図18に示すHT2−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図18に示すように、HT2−2は、図15に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図15を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。また、図18に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「1」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、一律に変動パターン「13.50秒」が決定される。また、図18に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「2〜4」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、変動パターン乱数値範囲「0〜239」において変動パターン「2.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「240〜269」において変動パターン「4.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「270〜299」において変動パターン「10.00秒」が決定される。
ここで、図14のステップS403〜S406での処理で説明したように、本実施形態では、第2特別図柄抽選の保留が、第1特別図柄抽選の保留よりも優先して消化される。また、確変遊技状態(時短状態)では、図10のステップS5及びS7での処理で説明したように、電動チューリップ27が頻繁に長期間開放して第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞するので、第2特別図柄抽選が頻繁に連続して実行される。また、図6を用いて説明したように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の大当り内訳の方が、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選の大当り内訳よりも、遊技者の利益が大きい。このことから、確変遊技状態(時短状態)において第1特別図柄抽選が実行されると、遊技者にとって不利と言える。本実施形態では、以上に図18のHT2−2を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4でリーチなしの場合には短時間の変動パターン(2.00秒、4.00秒)を選択し易くして第2特別図柄抽選の保留が高速で消化されるようにしてスピード感のある遊技を実行する一方で、第2特別図柄抽選の保留数が1でリーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行され難く制御している。更に、本実施形態では、以上に図17のHT2−1を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行されたとしても、第1特別図柄抽選の保留数が1〜4の全てにおいて、リーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して、第2始動口22に遊技球が入賞して遊技者に比較的有利な第2特別図柄抽選が実行されるための時間を稼ぐように制御している。
以上のようにしてステップS408において決定された変動パターンの情報(つまり、報知演出の実行時間:報知演出の演出パターンのタイプの情報とも言える)は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態(例えば、確変遊技状態)を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。上記した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドは、図10のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。また、CPU101は、上記したステップS404の処理で第2特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から読み出してステップS407およびS408の処理を実行した場合には、RAM103に記憶されている保留数U2を1減算した値に更新すると共に、この第2特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から削除する。同様に、CPU101は、上記したステップS406の処理で第1特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から読み出してステップS407およびS408の処理を実行した場合には、RAM103に記憶されている保留数U1を1減算した値に更新すると共に、この第1特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から削除する。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。なお、このオープニングコマンドは、ステップS413の処理で特別図柄の変動表示が終了して確定停止表示が開始してから、この確定停止表示が終了するまでの規定時間(0.5秒)が経過するまで待って、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出が開始される。このように制御されることにより、特別図柄の確定停止表示と同期した報知演出における装飾図柄の確定停止表示(0.5秒)が完了してから大当り遊技演出が開始されることとなる。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、後述するステップ416の処理で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(いわゆる客待ち状態)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(例えば装飾図柄停止表示の演出)が開始される。なお、上記した停止演出が開始されてから所定時間(例えば90秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。ここで、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図19及び図20は、図10のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS6における大入賞口処理について、図19及び図20を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:本実施形態では「16」又は「5」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。なお、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報およびステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS612に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図20のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの出力信号に基づいて、大入賞口23に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、図23のステップS123の入賞処理が実行されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図20のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図20のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図10のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。なお、このエンディングコマンドとしては、大当り図柄(つまり、大当りの種類)および大当り遊技終了後に制御される遊技状態に対応した種類のコマンドが送信され、演出制御部400は、このエンディングコマンド(の種類)に基づいて、エンディング演出終了後(大当り遊技演出終了後)の演出を制御する。具体的には、確変当りA又はCを示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドが送信された場合、演出制御部400は、当該エンディングコマンドに基づいて大当り遊技演出の終了後、確変遊技状態を示す演出モードで報知演出を実行する。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図19のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、今回の大当りの種類(大当り図柄)に応じて遊技状態を切り替える(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定および電動チューリップ27の開放設定を切り替える)。より具体的には、今回の大当りが通常当りBの場合は通常遊技状態に設定し、今回の大当りが確変当りA又はCの場合は確変遊技状態に設定する。その後、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る(図6参照)。
[演出制御部による演出制御処理]
図21は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図21を参照して、演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図21に示す一連の処理を一定時間(4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図21以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図10のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図22及び図23等を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、演出ボタン37(又は演出キー38)に対する遊技者の操作入力に応じて演出を実行制御する操作演出制御処理を行う。例えば、CPU401は、演出ボタン37に対する操作を有効とみなす操作有効期間を設定して、この操作有効期間中に演出ボタン37に対する操作が検出された場合には、その操作に応じた演出を画像音響制御部500等に実行指示する。また、例えば、CPU401は、報知演出の実行中において操作有効期間中に演出ボタン37に対する操作が検出された場合には、この報知演出で大当りが報知される可能性を示唆する予告画像を画像音響制御部500に指示して画像表示部6に表示させる予告演出を実行制御する。なお、このような演出の実行制御は、各種コマンドをRAM403にセットすることで行われる。
次に、ステップS13において、CPU401は、ステップS11およびS12の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500等に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11およびS12の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35、盤ランプ8、可動役物7等で実行されることとなる。
なお、上記したタイマ割り込み処理の実行毎に、CPU401は、実行する演出を決定するための抽選に使用する各種演出乱数を更新する乱数更新処理を行う。この乱数更新処理においても、図10のステップS1の乱数更新処理と同様に、典型的にはループカウンタが用いられ、そのカウント値(更新された乱数値)は、最大値(例えば、99)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、この乱数更新処理において、各演出乱数のカウンタは、それぞれ、1回循環するとランダムに初期値(循環の起点となる値)を更新する。このことによって、これらの演出乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期することを回避できる。
[コマンド受信処理]
図22および図23は、図21のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図22および図23を参照して、図21のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図13のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留数増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示させたり、この保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報を用いて、追加表示させた保留画像を先読み表示態様(期待表示態様)で表示させる保留画像表示処理を行う。この保留画像表示処理については、図24等を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が、ステップS112で追加された保留を含めて2以上である場合、直近にRAM403に記憶された(つまり、直近の保留データに含まれる)事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを抽選等によって判定する。例えば、CPU401は、事前判定情報が、「大当り」を示すものである場合、「ハズレ」かつ「リーチあり」を示すもの(リーチありハズレ)である場合、または、「ハズレ」かつ「リーチなし」を示すもの(リーチなしハズレ)である場合のそれぞれにおいて、先読み乱数(演出乱数)を取得し、当該先読み乱数が所定の先読み当選値に一致した場合に、先読み予告演出を実行すると決定する。なお、この先読み当選値は、事前判定情報が「大当り」の場合と、「リーチありハズレ」の場合と、「リーチなしハズレ」の場合とで、それぞれ異なる個数が設定されるものとしてもよい。具体的には、「大当り」の場合の先読み当選値の個数は、「リーチありハズレ」の場合の先読み当選値の個数よりも多く設定することにより、「大当り」時には先読み予告演出が実行され易いものとしてもよい。そして、先読み予告演出を実行すると決定した場合、CPU401は、この事前判定情報の条件(大当りしたか否かの条件等)を満たす多数の先読み予告演出のパターンから、抽選等によって、実行する先読み予告演出の内容を設定する。つまり、先読み予告演出として、各報知演出においてどの様な予告演出を行うかを設定する。なお、先読み予告演出は、例えば複数の報知演出に亘って大当りの可能性を示唆する予告演出である。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図14のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像音響制御部500等に指示して、画像表示部6等による報知演出を開始する報知演出実行処理を行う。ここで、報知演出(変動演出)は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等において実行されて特別図柄抽選の結果を報知する演出であり、本実施形態では、装飾図柄DI(後述する図32等参照)が変動表示され、この変動表示された装飾図柄DIが確定停止表示されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。また、CPU401は、報知演出実行処理において、特別図柄抽選の保留を示す保留画像を消化(消去)等するための保留画像消化処理を行う。この報知演出実行処理については、図29等を用いて後に詳述する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図14のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図23のステップS118に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図23のステップS118に移る。
図23のステップS118において、CPU401は、図14のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS118での判定がYESの場合、処理はステップS119に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS120に移る。
ステップS119において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のオープニング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を開始させる。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。ここで、大当り遊技演出のオープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。また、CPU401は、図22のステップS117において大当り遊技中に昇格演出が実行されることになる擬似通常当りの演出パターンの報知演出が終了した場合には(後述する図29のS513、S514参照)、ステップS119において、演出乱数を用いた抽選を行ってオープニング演出中又はラウンド演出中の何れで昇格演出を実行するのかを決定し、オープニング演出中に昇格演出を実行すると決定された場合には、昇格演出が実行されるオープニング演出を開始する。ここで、昇格演出は、大当り遊技中(大当り遊技演出中)に実行されて、比較的利益の小さい大当り(通常当りB)から、比較的利益の大きい大当り(確変当りA又はC)に、大当りが昇格したように見せる演出であって、典型的には、「確変昇格!」という文字画像を表示させる演出である。その後、処理はステップS120に移る。
ステップS120において、CPU401は、図19のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を開始する。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦っている画像等による演出である。また、CPU401は、ステップS119においてラウンド演出中に昇格演出を実行すると決定された場合には、ステップS121において、5Rのラウンド演出を開始する場合に、昇格演出が実行されるラウンド演出を開始する。その後、処理はステップS122に移る。
ステップS122において、CPU401は、図19のステップS613等の処理でセットされた入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して入賞処理を開始する。ここで、入賞処理は、例えば大当り遊技中(ラウンド中)に開放される大入賞口23に入賞した遊技球に基づいて払い出された賞球数をカウントする処理であり、入賞処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドのうち、大入賞口23への遊技球入賞に基づく入賞コマンドを受信する毎に(つまり、大入賞口23へ遊技球が1つ入賞する毎に)、大入賞口23入賞に対応する賞球数「13」をRAM503に記憶された賞球総数に加算して更新し、更新された賞球総数を画像表示部6に表示する。その後、処理はステップS124に移る。
ステップS124において、CPU401は、図19のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。なお、CPU401は、今回終了するラウンド演出が最終のラウンド演出ではない場合、画像音響制御部500等に指示して、ラウンド演出とラウンド演出との間に行われるインターバル演出を実行制御する。このインターバル演出は、例えば、ラウンド演出と同様の演出であってラウンド演出と連続性の有る演出である。これにより、最初のラウンド演出から最終のラウンド演出までの間の演出を、連続した一体的な演出にできる。その後、処理はステップS126に移る。
ステップS126において、CPU401は、図20のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のエンディング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を終了させる。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカー名を表示させる演出である。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図14のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、コマンド受信処理を終了し、処理は図21のステップS12に移る。
ステップS129において、CPU401は、ステップS128で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、画像音響制御部500に指示して、停止状態処理を開始する。ここで、停止状態処理は、いわゆる客待ち状態になることを契機に開始される処理であり、停止状態処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、遊技状態に応じた所定の停止演出(例えば、装飾図柄が停止表示された演出)を画像表示部6に表示する。なお、CPU501は、上記した停止演出を開始してから、所定時間(例えば90秒)が経過したときに、CPU401から、他の演出の指示を受けない場合、客待ち演出を開始する。なお、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。そして、コマンド受信処理を終了し、処理は図21のステップS12に移る。
[保留画像表示処理]
次に、図24及び図25を用いて、演出制御部400による保留画像表示処理について説明する。図24及び図25は、図22のステップS112の保留画像表示処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS701において、演出制御部400のCPU401は、保留画像を追加表示するための保留エリアが表示中であるか否かを判定する。ここで、図30のステップS751で後述するが、本実施形態では、通常遊技状態での報知演出では既に説明したように殆ど第1特別図柄抽選の結果が報知されるので第1特別図柄抽選の保留画像を表示する第1保留エリアだけが表示され(つまり、第1特別図柄抽選の保留画像だけが表示され)、一方、確変遊技状態での報知演出では既に説明したように殆ど第2特別図柄抽選の結果が報知されるので第2特別図柄抽選の保留画像を表示する第2保留エリアだけが表示される(つまり、第2特別図柄抽選の保留画像だけが表示される)。具体的には、CPU401は、通常遊技状態で報知演出が実行されているときに(第1保留エリアの表示中に)、図22のステップS111で第1特別図柄抽選の保留の増加を示す第1保留数増加コマンドが受信された場合、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示するための第1保留エリアが表示中であるのでYESと判定する一方で、図22のステップS111で第2特別図柄抽選の保留の増加を示す第2保留数増加コマンドが受信された場合、第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示するための第2保留エリアが表示中ではないのでNOと判定する。また、CPU401は、確変遊技状態で報知演出が実行されているときに(第2保留エリアの表示中に)、図22のステップS111で第1特別図柄抽選の保留の増加を示す第1保留数増加コマンドが受信された場合、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示するための第1保留エリアが表示中ではないのでNOと判定する一方で、図22のステップS111で第2特別図柄抽選の保留の増加を示す第2保留数増加コマンドが受信された場合、第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示するための第2保留エリアが表示中であるのでYESと判定する。ステップS701での判定がYESの場合、処理はステップS702に移り、この判定がNOの場合、処理は図25のステップS716に移る。
ステップS702において、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報(変動パターンの情報)に基づいて、今回発生した保留が消化されて実行される報知演出の演出パターンがノーマルリーチ当り又はノーマルリーチハズレ以上の演出パターンであるか否かを判定する(図15等参照)。言い換えると、CPU401は、今回追加表示する保留画像の消化時の演出パターンが即ハズレであるか、即ハズレではないかを判定する。ステップS702での判定がYESの場合、処理はステップS703に移り、この判定がNOの場合、処理は図25のステップS715に移る。
ステップS703において、CPU401は、今回発生した保留(今回追加表示する保留画像)に対して、保留画像(又は消化保留画像)の表示態様を変化させる「変化シナリオ」を設定するか否かを判定(決定)する。
ここで、図35を用いて具体的に後述するが、特別図柄抽選の保留を示す保留画像(RI)を表示する保留エリア(ST1〜ST4)の隣には、特別図柄抽選が実行されて報知演出が実行されていることを示す(つまり、保留が消化されたことを示す)消化保留画像(KI)を表示する消化保留エリア(ST0)が設けられている。また、消化保留エリアは、保留エリアと同様に、通常遊技状態での報知演出では第1特別図柄抽選の消化保留画像を表示する第1消化保留エリアだけが表示され、一方、確変遊技状態での報知演出では第2特別図柄抽選の消化保留画像を表示する第2消化保留エリアだけが表示される。
また、図36等を用いて具体的に後述するが、保留画像は、通常表示態様で表示される場合と期待表示態様(先読み予告態様)で表示される場合がある。通常表示態様は、白色の円形状であって、この保留画像が消化されて実行される特別図柄抽選で大当りする可能性が低いことを示唆する通常の表示態様であり(図36のRI2等参照)、期待表示態様は、青色、緑色又は赤色の円形状であって、この保留画像が消化されて実行される特別図柄抽選で大当りする可能性が高い(つまり、大当り信頼度が高い)ことを示唆する表示態様である(図36のRI1等参照)。なお、この期待表示態様の中では、青色、緑色、赤色の順に、大当り信頼度が高い。
また、消化保留画像も、保留画像と同様に、通常表示態様で表示される場合と期待表示態様で表示される場合がある。この通常表示態様は、白色の円形状であって、消化保留画像が表示されて実行される特別図柄抽選で大当りする可能性が低いことを示唆する通常の表示態様であり(図36のKI(RI0)参照)、この期待表示態様(予告態様)は、青色、緑色又は赤色の円形状であって、消化保留画像が表示されて実行される特別図柄抽選で大当りする可能性が高いことを示唆する表示態様である(図36のKI(RI1)参照)。なお、この期待表示態様の中では、保留画像と同様に、青色、緑色、赤色の順に、大当り信頼度が高い。
具体的には、ステップS703において、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報(変動パターンの情報)に基づいて、ROM402からRAM403に読み出した図26に示す保留変化シナリオ設定実行テーブルを用いて、「変化シナリオ」を設定するか否かを判定(決定)する。より具体的には、CPU401は、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合、乱数範囲0〜99を変動する演出乱数から1つの乱数値を取得し、取得した乱数値が0〜2の何れかの場合には「変化シナリオ」を設定すると決定する一方で、取得した乱数値が3〜99の何れかの場合には「変化シナリオ」を設定しないと決定する。つまり、CPU401は、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合には、3%の確率で「変化シナリオ」を設定すると決定する。同様にして、CPU401は、図26に示す保留変化シナリオ設定実行テーブルを用いて、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SPリーチ当り」又は「SPリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合には、10%の確率で「変化シナリオ」を設定すると決定し、又、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「SPSPリーチ当り」又は「SPSPリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合には、30%の確率で「変化シナリオ」を設定すると決定する。ステップS703での判定がYESの場合、処理はステップS704に移り、この判定がNOの場合、処理は図25のステップS715に移る。
ステップS704において、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報(変動パターンの情報)に基づいて、ROM402からRAM403に読み出した図27に示す最終変化態様決定テーブルを用いて、「変化シナリオ」における保留画像(又は消化保留画像)の最終変化態様を決定する。具体的には、CPU401は、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合、乱数範囲0〜99を変動する演出乱数から1つの乱数値を取得し、取得した乱数値が0〜98の何れかの場合には最終変化態様を青色に決定し、取得した乱数値が99の場合には最終変化態様を緑色に決定する。つまり、CPU401は、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合には、最終変化態様を99%の確率で青色に決定し1%の確率で緑色に決定する。同様にして、CPU401は、図27に示す保留変化シナリオ設定実行テーブルを用いて、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SPリーチ当り」又は「SPリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合には、最終変化態様を30%の確率で青色に決定し55%の確率で緑色に決定し15%の確率で赤色に決定し、又、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「SPSPリーチ当り」又は「SPSPリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合には、最終変化態様を15%の確率で青色に決定し35%の確率で緑色に決定し50%の確率で赤色に決定する。その後、処理はステップS705に移る。
ステップS705において、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報(変動パターンの情報)、および、ステップS704で決定した最終変化態様に基づいて、今回発生した保留(今回追加表示する保留画像)に対して「変化シナリオ」を設定する。図28は、今回追加表示する保留画像を含めて保留画像が4つ表示される場合における保留変化シナリオテーブルの例である。以下、具体的に説明する。
ステップS705において、CPU401は、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「ノーマルリーチ当り」又は「ノーマルリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合、図28(1)の保留変化シナリオテーブルを用いて変化シナリオを設定し、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「擬似変動2回当り」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回当り」、「擬似変動3回ハズレ」、「SPリーチ当り」又は「SPリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合、図28(2)の保留変化シナリオテーブルを用いて変化シナリオを設定し、上記の事前判定情報に含まれる変動パターンが「SPSPリーチ当り」又は「SPSPリーチハズレ」の報知演出の演出パターンに対応する変動パターンである場合、図28(3)の保留変化シナリオテーブルを用いて変化シナリオを設定する。そして、CPU401は、使用する保留変化シナリオテーブルを構成する多数の変化シナリオから、ステップS704で決定した最終変化態様に該当する変化シナリオを、演出乱数を用いた抽選によって1つ設定する。例えば、図28(3)の保留変化シナリオテーブルを用いて変化シナリオを設定する場合において、ステップS704で最終変化態様が緑色に決定されている場合、図28(3)の6〜10の変化シナリオの中から、演出乱数を用いた抽選によって1つの変化シナリオを設定する。この場合において、例えば、7の変化シナリオが設定された場合、今回追加表示する保留画像は、表示された時点(入賞時)では白色の通常表示態様で表示され、次の報知演出開始時(3変動前)に青色に変化し、その次の報知演出開始時(2変動前)は青色のまま表示され、その次の報知演出開始時(1変動前)に緑色に変化し、消化保留画像として表示された時(消化変動時)には緑色のまま表示されるという変化シナリオが設定されたこととなる。その後、処理はステップS706に移る。
ステップS706において、CPU401は、RAM403に記憶されている保留データに基づいて、既に変化シナリオが記憶されている保留(又は消化保留)があるか否かを判定する。ここで、図25のステップS716での説明で後述するが、RAM403には、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(第1保留データ)および第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(第2保留データ)が、それぞれ、発生した順番の時系列で累積記憶され、又、保留が消化されて報知演出が実行されてこの報知演出が終了した時点でこの消化された保留に係る保留データがRAM403から削除される。また、保留データには、事前判定情報(変動パターンの情報等)が含まれており、又、変化シナリオの情報が含まれる場合もある。以上のことから、CPU401は、RAM403に記憶されている保留データを参照することによって、特別図柄抽選の各保留および消化保留(つまり、実行中の報知演出)の演出パターンを判別でき、又、変化シナリオが記憶されているか否かを判定できる。ステップS706での判定がYESの場合、処理はステップS707に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS708に移る。
ステップS707において、CPU401は、今回発生した保留(今回追加表示する保留画像)に対して「第1変化規制」を設定する。なお、「第1変化規制」を設定された場合、後述する図25のステップS716の処理において、今回発生した保留を示す保留データがRAM403に記憶される際に、この保留データに「第1変化規制」を設定されたことを示す情報が付加される。その後、処理はステップS708に移る。
ステップS708において、CPU401は、RAM403に記憶されている保留データに基づいて、既にノーマルリーチ以上(ハズレ)の演出パターンの保留(又は消化保留)があるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、RAM403に既に記憶されている保留データ(つまり、今回発生した保留の保留データを除く他の保留データ)の事前判定情報を参照して、「即ハズレ」を除くハズレの演出パターン(図15等参照)の何れかの報知演出を実行する保留(又は消化保留)があるか否かを判定する。ステップS708での判定がYESの場合、処理はステップS709に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS710に移る。
ステップS709において、CPU401は、今回発生した保留(今回追加表示する保留画像)に対して「第2変化規制」を設定する。なお、「第2変化規制」を設定された場合、後述する図25のステップS716の処理において、今回発生した保留を示す保留データがRAM403に記憶される際に、この保留データに「第2変化規制」を設定されたことを示す情報が付加される。その後、処理はステップS710に移る。
ステップS710において、CPU401は、RAM403に記憶されている保留データに基づいて、既に大当りの演出パターンの保留(又は消化保留)があるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、RAM403に既に記憶されている保留データ(つまり、今回発生した保留の保留データを除く他の保留データ)の事前判定情報を参照して、当りの演出パターンの何れか報知演出を実行する保留(又は消化保留)があるか否かを判定する。ステップS710での判定がYESの場合、処理はステップS711に移り、この判定がNOの場合、処理は図25のステップS712に移る。
ステップS711において、CPU401は、今回発生した保留(今回追加表示する保留画像)に対して「第3変化規制」を設定する。なお、「第3変化規制」を設定された場合、後述する図25のステップS716の処理において、今回発生した保留を示す保留データがRAM403に記憶される際に、この保留データに「第3変化規制」を設定されたことを示す情報が付加される。その後、処理は図25のステップS712に移る。
図25のステップS712において、CPU401は、ステップS707、S709、S711の処理で、第1〜第3変化規制の少なくとも1つが設定されたか否かを判定する。ステップS712での判定がYESの場合、処理はステップS713に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS714に移る。
ステップS713において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、設定された変化シナリオに関わらず保留変化を規制して、通常表示態様(白色)で今回発生の保留画像を追加表示させる。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS714において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、設定された変化シナリオに応じた表示態様で、今回発生の保留画像を追加表示させる。例えば、設定された変化シナリオが図28(2)の1の変化シナリオの場合、今回発生の保留画像を青色の期待表示態様で追加表示させる。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS715において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、通常表示態様(白色)で、今回発生の保留画像を追加表示させる。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS716において、CPU401は、図22のステップS111で受信した保留数増加コマンドに応じて、RAM403に、保留データを記憶する。具体的には、CPU401は、図22のステップS111で第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(第1保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、図22のステップS111で第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(第2保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。加えて、CPU401は、図24のステップS705で今回発生した保留に変化シナリオを設定した場合には、設定した変化シナリオの情報を今回発生した保留を示す保留データに付加し、又、図24のステップS707、S709又はS711で第1〜第3変化規制の少なくとも1つを設定した場合には、設定した変化規制の情報を今回発生した保留を示す保留データに付加する。なお、CPU401は、図22のステップS117の処理で報知演出を終了させるタイミングで、RAM403に記憶されている保留データの中から、終了させる報知演出に対応する保留データを消去する。その後、保留画像表示処理は終了して、処理は図22のステップS113に移る。
以上のように、例えば、ステップS701、S702、S703、S715、S716のルートで処理が実行されることによって、保留画像等の変化シナリオが設定されることなく、通常表示態様で保留画像が追加表示される。また、例えば、ステップS701〜S713、S716のルートで処理が実行されることによって、保留画像等の変化シナリオが設定された上で、設定された変化シナリオに関わらず保留変化を規制して通常表示態様(白色)で保留画像が追加表示される。また、例えば、ステップS701〜S706、S708、S710、S712、S714、S716のルートで処理が実行されることによって、保留画像等の変化シナリオが設定された上で、設定された変化シナリオに応じた表示態様(白色、青色、緑色又は赤色)で保留画像が追加表示される。また、例えば、ステップS701、S716のルートで処理が実行されることによって、追加表示できる保留エリアが表示されない遊技状態(演出モード)であるため、保留画像は追加表示されない。
[報知演出実行処理]
次に、図29を用いて、演出制御部400による報知演出実行処理について説明する。図29は、図22のステップS115の報知演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS501において、演出制御部400のCPU401は、図22のステップS114で受信した報知演出開始コマンドを解析する。その後、処理はステップS502に移る。
ステップS502において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が特別図柄抽選でハズレたことを示すか否かを判定する。ステップS502での判定がYESの場合、処理はステップS503に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS504に移る。
ステップS503において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、実行する報知演出の演出パターンを決定する。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す「ハズレ」の変動パターンに対応した演出パターンのタイプ(図15〜図18参照)に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。例えば、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す「ハズレ」の変動パターンが「15.02秒」の場合(図15等参照)、この変動パターンに対応した演出パターンのタイプ「ノーマルリーチハズレ」に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。また、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが示す現在の遊技状態に応じた背景画像(通常遊技状態では青色、確変遊技状態では赤色)を、決定した報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS515に移る。
ステップS504において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が特別図柄抽選で確変当り(A又はC)に当選したことを示すか否かを判定する。ステップS504での判定がYESの場合、処理はステップS508に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS505に移る。
ステップS505において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンが、再抽選演出ありの変動パターンであるか否かを判定する。つまり、CPU401は、「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンのタイプに対応する変動パターン「95.00秒」であるか否かを判定する(図15等参照)。ステップS505での判定がYESの場合、処理はステップS507に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS506に移る。
ステップS506において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、再抽選演出なしの通常当り(B)の演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。ここで、図15〜図18に示したように、再抽選演出なしの「大当り」の演出パターンは、「ノーマルリーチ当り」〜「第2SPSP当り」の演出パターンである。また、図32を用いて具体的に後述するが、通常当りBの演出パターンは、装飾図柄(一般装飾図柄DI1〜DI3、および、特殊装飾図柄DI4又はDI5)によって通常当りBに当選したことを明確に報知する演出パターンであって、一般装飾図柄を偶数の数字図柄で揃えると共に特殊装飾図柄を青色にして確定停止表示させる演出パターンである(図32(4)(6)参照)。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す「大当り」の変動パターン(「15.01秒」〜「90.02秒」の何れか;図15〜図18参照)に対応した演出パターンのタイプに含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図32(4)のDI4「青停止」を参照)。例えば、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンが「40.02秒」の場合、この変動パターンに対応した演出パターンのタイプ「第2SP当り」に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出なしの通常当りBの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。そして、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが示す現在の遊技状態に応じた背景画像を、決定した報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS515に移る。
ステップS507において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、再抽選演出ありの通常当り(B)の演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。ここで、図15〜図18に示したように、再抽選演出ありの「大当り」の演出パターンは、「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンである。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す「大当り」の変動パターン「95.00秒」に対応した「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンのタイプに含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出ありの通常当りBの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図32(6)のDI4「青停止」を参照)。そして、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが示す現在の遊技状態に応じた背景画像を、決定した報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS515に移る。
ステップS508において、CPU401は、大当り遊技中に通常当りBから確変当りA又はCに大当りが昇格したように見せる昇格演出を実行するか否かを、演出乱数を用いた抽選によって判定する。ステップS508での判定がYESの場合、処理はステップS512に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS509に移る。
ステップS509において、CPU401は、ステップS505と同様にして、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンが、再抽選演出ありの変動パターンであるか否かを判定する。ステップS509での判定がYESの場合、処理はステップS511に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS510に移る。
ステップS510において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、再抽選演出なしの確変当り(A又はC)の演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。ここで、図32を用いて具体的に後述するが、確変当りAの演出パターンは、装飾図柄(一般装飾図柄DI1〜DI3、および、特殊装飾図柄DI4又はDI5)によって確変当りAに当選したことを明確に報知する演出パターンであって、一般装飾図柄を7以外の奇数の数字図柄で揃えると共に特殊装飾図柄を黄色にして確定停止表示させる演出パターンである(図32(8)参照)。また、確変当りCの演出パターンは、装飾図柄(一般装飾図柄DI1〜DI3、および、特殊装飾図柄DI4又はDI5)によって確変当りCに当選したことを明確に報知する演出パターンであって、一般装飾図柄を7の数字図柄で揃えると共に特殊装飾図柄を赤色にして確定停止表示させる演出パターンである(図32(7)参照)。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄(大当りの種類)および「大当り」の変動パターン(「15.01秒」〜「90.02秒」の何れか;図15〜図18参照)に対応した演出パターンのタイプに含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。例えば、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄が確変当りAであり変動パターンが「40.02秒」である場合、この変動パターンに対応した演出パターンのタイプ「第2SP当り」に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出なしの確変当りAの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。また、例えば、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄が確変当りCであり変動パターンが「40.02秒」である場合、この変動パターンに対応した演出パターンのタイプ「第2SP当り」に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出なしの確変当りCの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。そして、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが示す現在の遊技状態に応じた背景画像を、決定した報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS515に移る。
ステップS511において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、再抽選演出ありの確変当り(A又はC)の演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄(大当りの種類)および「大当り」の変動パターン「95.00秒」に対応した「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンのタイプに含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出ありの確変当りの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。例えば、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄が確変当りAである場合、変動パターン「95.00秒」に対応した演出パターンのタイプ「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出なしの確変当りAの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図32(5)(8)参照)。また、例えば、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄が確変当りCである場合、変動パターン「95.00秒」に対応した演出パターンのタイプ「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出なしの確変当りCの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図32(5)(7)参照)。そして、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが示す現在の遊技状態に応じた背景画像を、決定した報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS515に移る。
ステップS512において、CPU401は、ステップS505と同様にして、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンが、再抽選演出ありの変動パターンであるか否かを判定する。ステップS512での判定がYESの場合、処理はステップS514に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS513に移る。
ステップS513において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、再抽選演出なしの擬似通常当りの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。ここで、図32を用いて具体的に後述するが、擬似通常当りの演出パターンは、装飾図柄(一般装飾図柄DI1〜DI3、および、特殊装飾図柄DI4又はDI5)によって通常当りBに当選したように見せつつ確変当りA又はCに当選したことを報知する演出パターンであって、一般装飾図柄を偶数の数字図柄で揃える一方で特殊装飾図柄を黄色にして確定停止表示させて確変当りAに当選したことを報知する、又は、一般装飾図柄を偶数の数字図柄で揃える一方で特殊装飾図柄を赤色にして確定停止表示させて確変当りCに当選したことを報知する演出パターンである(図32(4)(6)参照)。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄(大当りの種類)および「大当り」の変動パターン(「15.01秒」〜「90.02秒」の何れか;図15〜図18参照)に対応した演出パターンのタイプに含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図32(4)のDI4「黄停止」及び「赤停止」を参照)。例えば、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンが「40.02秒」の場合、この変動パターンに対応した演出パターンのタイプ「第2SP当り」に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出なしの擬似通常当りの演出パターン(確変当りA又はCを報知)を、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。そして、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが示す現在の遊技状態に応じた背景画像を、決定した報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS515に移る。
ステップS514において、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、再抽選演出ありの擬似通常当りの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。ここで、図15〜図18に示したように、再抽選演出ありの「大当り」の演出パターンは、「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンである。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS501で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す大当り図柄(大当りの種類)および「大当り」の変動パターン「95.00秒」に対応した「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンのタイプに含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの再抽選演出ありの擬似通常当りの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図32(6)のDI4「黄停止」及び「赤停止」を参照)。そして、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが示す現在の遊技状態に応じた背景画像を、決定した報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS515に移る。
ステップS515において、CPU401は、以下に説明する保留画像消化処理を実行する。
[保留画像消化処理]
以下に、図30を用いて、保留画像消化処理について説明する。図30は、図29のステップS515の保留画像消化処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS751において、演出制御部400のCPU401は、今回実行する報知演出において、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の何れの保留エリアを表示するのかを決定する。具体的には、CPU401は、図22のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドが通常遊技状態を示す場合には、第1特別図柄抽選の保留画像を表示する第1保留エリアだけを表示すると決定し(つまり、第1特別図柄抽選の保留画像だけを表示すると決定し)、この遊技状態通知コマンドが確変遊技状態を示す場合には、第2特別図柄抽選の保留画像を表示する第2保留エリアだけを表示すると決定する(つまり、第2特別図柄抽選の保留画像だけを表示すると決定する)。その後、処理はステップS752に移る。
ステップS752において、CPU401は、保留画像および消化保留画像の移動表示内容を決定する。図35を用いて具体的に後述するが、CPU401は、今回実行する報知演出の開始の際に、この報知演出に対応する保留画像を消化させて消化保留画像として消化保留エリアに表示させると共に、既に消化保留エリアに表示されている消化保留画像がある場合にはその消化保留画像を削除し、又、他の保留画像がある場合にはその他の保留画像を移動表示させる内容を決定する。その後、処理はステップS753に移る。
ステップS753において、CPU401は、変化規制された保留画像(図36のRI3参照)が有るか否か(表示されているか否か)を判定する。具体的には、CPU401は、第1保留エリアが表示される通常遊技状態の場合には、RAM403に記憶されている第1特別図柄抽選の保留データ(第1保留データ)に、図24のステップS707、S709、S711の処理で設定された第1〜第3変化規制の情報の少なくとも1つが付加された保留データがあるか否かを判定し、第2保留エリアが表示される確変遊技状態の場合には、RAM403に記憶されている第2特別図柄抽選の保留データ(第2保留データ)に、図24のステップS707、S709、S711の処理で設定された第1〜第3変化規制の情報の少なくとも1つが付加された保留データがあるか否かを判定する。ステップS753での判定がYESの場合、処理はステップS754に移り、この判定がNOの場合、処理は図31のステップS764に移る。
ステップS754において、CPU401は、ステップS753で有ると判定した変化規制に、図24のステップS711で設定された第3変化規制が含まれる否かを判定する。つまり、CPU401は、大当りの保留等が有ったことによる第3変化規制が含まれるか否かを判定する。ステップS754での判定がYESの場合、処理はステップS755に移り、この判定がNOの場合、処理は図31のステップS761に移る。
ステップS755において、CPU401は、ステップS753で有ると判定した変化規制に、図24のステップS707で設定された第1変化規制が含まれる否かを判定する。つまり、CPU401は、変化シナリオが設定された保留等が有ったことによる第1変化規制が含まれるか否かを判定する。ステップS755での判定がYESの場合、処理はステップS756に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS758に移る。
ステップS756において、CPU401は、変化規制された保留よりも前に、変化シナリオが記憶された保留(又は消化保留)が残るか否かを判定する。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶された保留データを参照して、今回実行される報知演出の開始前において、ステップS753で変化規制が有ると判定された保留(保留画像)よりも早く消化される保留(保留画像)に、変化シナリオが設定されているか否かを判定する。ステップS756での判定がYESの場合、処理はステップS758に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS757に移る。
ステップS757において、CPU401は、ステップS758で含まれると判定した第1変化規制を解除する。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶された保留データに付加された第1変化規制を設定したことを示す情報を消去する。その後、処理はステップS758に移る。
ステップS758において、CPU401は、ステップS753で有ると判定した変化規制に、図24のステップS709で設定された第2変化規制が含まれる否かを判定する。つまり、CPU401は、ノーマルリーチ以上(ハズレ)の保留等が有ったことによる第2変化規制が含まれるか否かを判定する。ステップS758での判定がYESの場合、処理はステップS759に移り、この判定がNOの場合、処理は図31のステップS761に移る。
ステップS759において、CPU401は、変化規制された保留よりも前に、ノーマルリーチ以上(ハズレ)の保留(又は消化保留)が残るか否かを判定する。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶された保留データを参照して、今回実行される報知演出の開始前において、ステップS753で変化規制が有ると判定された保留(保留画像)よりも早く消化される保留(保留画像)に、ノーマルリーチ以上(ハズレ)の保留が有るか否かを判定する。ステップS759での判定がYESの場合、処理は図31のステップS761に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS760に移る。
ステップS760において、CPU401は、ステップS758で含まれると判定した第2変化規制を解除する。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶された保留データに付加された第2変化規制を設定したことを示す情報を消去する。その後、処理は図31のステップS761に移る。
図31のステップS761において、CPU401は、ステップS753で有ると判定した変化規制の全てが解除されたか否かを判定する。ステップS761での判定がYESの場合、処理はステップS762に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS763に移る。
ステップS762において、CPU401は、変化シナリオに応じた表示態様で、変化規制を解除された保留画像(又は消化保留画像)を表示することを決定する。その後、処理はステップS765に移る。
ステップS763において、CPU401は、変化シナリオに関わらず、通常表示態様(白色)のままで、1以上の変化規制が解除されなかった保留画像(又は消化保留画像)を表示することを決定する。その後、処理はステップS765に移る。
ステップS764において、CPU401は、変化シナリオが設定された保留画像(又は消化保留画像)がある場合には、変化シナリオに応じた表示態様で、その保留画像(又は消化保留画像)を表示することを決定する。その後、処理はステップS765に移る。
ステップS765において、CPU401は、画像音響制御部500に対して、ステップS751、S752、S762〜S764で決定された内容で保留画像および消化保留画像を表示することを指示する。これにより、画像音響制御部500によって、保留画像および消化保留画像の表示制御が行われる。なお、この指示内容は、コマンドとしてRAM403にセットされて、図21のステップS13の出力処理により画像音響制御部500に送信される。
以上に説明したように、例えば、ステップS751〜S753、S764、S765のルートで処理が実行された場合、変化シナリオが設定された保留画像等がある場合には、変化規制されていないので、変化シナリオに応じた表示態様でその保留画像等が表示されることとなる。また、例えば、ステップS751〜S762、S765のルートで処理が実行された場合、変化シナリオが設定されて第1変化規制および第2変化規制が設定された保留画像について、第1変化規制および第2変化規制が解除されて、変化シナリオに応じた表示態様で表示されることとなる。また、例えば、ステップS751〜S759、S761、S763、S765のルートで処理が実行された場合、変化シナリオが設定されて第1変化規制および第2変化規制が設定された保留画像について、第1変化規制が解除される一方で第2変化規制が解除されず、変化シナリオに関わらず通常表示態様で表示が継続されることとなる。また、例えば、ステップS751〜S754、S761、S763、S765のルートで処理が実行された場合、変化シナリオが設定されて第3変化規制(つまり、大当りの保留等による変化規制)が設定された保留画像について、変化シナリオに関わらず通常表示態様で表示が継続されることとなる。ここで、図30および図31に示すように、第1変化規制および第2変化規制は解除される場合がある一方で、第3変化規制は解除される場合はない。言い換えると、第3変化規制の契機となった大当りとなる保留が消化されて大当りして大当り遊技が実行され、この大当り遊技終了後の報知演出においても、変化シナリオが設定された保留画像の第3変化規制は解除されることはなく、この保留画像は変化規制されて通常表示態様で表示される。
説明は図29に戻り、ステップS516において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、ステップS503、S506、S507、S510、S511、S513、又はS514の何れかで決定された演出パターンで報知演出を実行することを指示する。これにより、画像音響制御部500等によって、報知演出が実行制御される。なお、CPU401は、図22のステップS113で先読み予告演出を実行することを設定した場合には、その先読み予告演出を報知演出において実行するように指示する。これらの指示内容は、コマンドとしてRAM403にセットされて、図21のステップS13の出力処理により画像音響制御部500等に送信される。その後、処理は図22のステップS116に移る。
[本実施形態による特徴的動作]
次に、以上にフローチャートを用いて説明した制御により実行される本実施形態による特徴的動作について、図32〜図38を用いて具体的に説明する。
図32〜図34は、報知演出において大当りを報知する際の特徴的動作について説明するための図である。以下では、まず、図32〜図34を参照して、報知演出において大当りを報知する際の特徴的動作について説明する。なお、図32および図33では、保留画像等について図示していない。
ここで、報知演出において特別図柄抽選の結果を演出的に報知するために画像表示部6に表示される装飾図柄DIについて説明する。図32(1)等に示すように、装飾図柄DIは、遊技者に視認されて演出を行う一般装飾図柄DI1〜DI3と、遊技者に一般的には認識されていない特殊装飾図柄DI4およびDI5とを含む。本実施形態では、一般装飾図柄DI1〜DI3は、それぞれ、数字の1〜7を表す図柄であり、この数字の1〜7の図柄が上下方向に整列して下向きに循環して移動表示(変動表示)されてから最終的に確定停止表示される。図32では、この下向きに循環して変動表示されている様子を、下向きの矢印で表現している。また、特殊装飾図柄DI4およびDI5は、一辺5mm程度の小さな正方形の図柄であり、この正方形の図柄が点滅表示(変動表示)されてから最終的に確定停止表示される。なお、図32等では、説明の便宜のため、特殊装飾図柄DI4およびDI5を大きく記載している。また、第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出では、一般装飾図柄DI1〜DI3および特殊装飾図柄DI4が変動表示されてから確定停止表示される(特殊装飾図柄DI5は変動表示されない)ことで第1特別図柄抽選の結果が報知され、一方、第2特別図柄抽選の結果を報知する報知演出では、一般装飾図柄DI1〜DI3および特殊装飾図柄DI5が変動表示されてから確定停止表示される(特殊装飾図柄DI4は変動表示されない)ことで第2特別図柄抽選の結果が報知される。このように、特殊装飾図柄DI4またはDI5の何れか一方の特殊装飾図柄が変動表示されるかによって、報知演出において、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の何れの抽選に係る報知演出であるかが報知される。これにより、遊技者は、例えば、比較的不利な大当り内訳である第1特別図柄抽選に係る報知演出であるのか、比較的有利な大当り内訳である第2特別図柄抽選に係る報知演出であるのかを(図6参照)、保留画像(又は消化保留画像)の動き等を見ることなく、確実に知ることができる。
以下では、一例として、第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出を挙げて説明を行うが、第2特別図柄抽選の結果を報知する報知演出も同様である。
まず、報知演出が開始されて一般装飾図柄DI1〜DI3および特殊装飾図柄DI4が変動表示されてから(図示せず)、図32(1)に示すように、一般装飾図柄DI1〜DI3が通常当りBに当選したことを示唆する図柄パターンで仮停止表示される。
ここで、仮停止表示は、一見停止表示されたように見えるが停止表示(確定停止表示)されておらず、例えば図柄が上下に僅かに揺れ動いて表示されている表示状態であり、変動表示の一態様である。また、後述するが、装飾図柄の全てが確定停止表示された時点で、7図柄で揃っている一般装飾図柄DI1〜DI3によって確変当りCが報知され、7図柄を除く同一の奇数図柄(例えば3図柄)で揃っている一般装飾図柄DI1〜DI3によって確変当りAが報知され、同一の偶数図柄(例えば4図柄)で揃っている一般装飾図柄DI1〜DI3によって通常当りBが示唆される(この場合、確変当りA又はCに当選している場合もある)。
その後、図32(2)に示すように、仮停止表示されている一般装飾図柄DI1〜DI3が、画像表示部6(正確には、画像表示部6の画面)から一部がはみ出す(見切れる)まで拡大表示されることによって、再抽選演出が実行されることを煽る(期待させる)演出が行われる。ここで、再抽選演出は、報知演出において、大当りを示す図柄パターンで装飾図柄を仮停止させて一旦大当りを報知したように見せた後に、仮停止させた装飾図柄を再変動させて(正確には、再変動させたように見せて)から、同じ大当り又は異なる大当りを示す図柄パターンで最終的に確定停止させる演出であり、大当りの種類を決定する抽選が再度実行されたように見せる演出である。
その後、図32(3)に示すように、装飾図柄DI1〜DI3が元の大きさまで縮小表示される。
図32(3)に続いて、図32(4)に示すように、再抽選演出が実行されない演出パターンである場合において(図15等の演出パターン「ノーマルリーチ当り」〜「第2SPSP当り」参照)、大当り遊技演出で昇格演出を実行しない場合には、一般装飾図柄DI1〜DI3が同一の偶数の図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が青色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、装飾図柄全体で通常当りBに当選したことが明示的に報知され、一方、大当り遊技演出で昇格演出を実行する場合には、一般装飾図柄DI1〜DI3が同一の偶数の図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が黄色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって一見通常当りBに当選したように遊技者に見せると共に装飾図柄全体で確変当りAに当選したことが暗に報知され、又、一般装飾図柄DI1〜DI3が同一の偶数の図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が赤色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって一見通常当りBに当選したように遊技者に見せると共に装飾図柄全体で確変当りCに当選したことが暗に報知される。ここで、昇格演出は、大当り遊技中(大当り遊技演出中)に実行されて、比較的利益の小さい大当り(通常当りB)から、比較的利益の大きい大当り(確変当りA又はC)に、大当りの種類が昇格したように見せる演出であって、典型的には、「確変昇格!」という文字画像を表示させる演出である。
また、図32(3)に続いて、図32(5)に示すように、再抽選演出が実行される演出パターンである場合には(図15等の演出パターン「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」参照)、通常当りBを示唆する図柄パターンで仮停止していた一般装飾図柄DI1〜DI3を再変動させて、再抽選演出を実行する。
図32(5)に続いて、図32(6)に示すように、図32(4)と同様に、大当り遊技演出で昇格演出を実行しない場合には、一般装飾図柄DI1〜DI3が同一の偶数の図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が青色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、装飾図柄全体で通常当りBに当選したことが明示的に報知され、一方、大当り遊技演出で昇格演出を実行する場合には、一般装飾図柄DI1〜DI3が同一の偶数の図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が黄色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって一見通常当りBに当選したように遊技者に見せると共に装飾図柄全体で確変当りAに当選したことが暗に報知され、又、一般装飾図柄DI1〜DI3が同一の偶数の図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が赤色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって一見通常当りBに当選したように遊技者に見せると共に装飾図柄全体で確変当りCに当選したことが暗に報知される。
また、図32(5)に続いて、図32(7)に示すように、一般装飾図柄DI1〜DI3が、画像表示部6(正確には、画像表示部6の画面)から一部がはみ出す(見切れる)まで拡大表示されて7図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が赤色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、装飾図柄全体で確変当りCに当選したことが明示的に報知される。
また、図32(5)に続いて、図32(8)に示すように、一般装飾図柄DI1〜DI3が、画像表示部6(正確には、画像表示部6の画面)から一部がはみ出す(見切れる)まで拡大表示されて7図柄ではない同一の奇数図柄で揃うと共に特殊装飾図柄DI4が黄色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、装飾図柄全体で確変当りAに当選したことが明示的に報知される。
以上では、図32を参照して、通常当りBを示唆する図柄パターンで一般装飾図柄DI1〜DI3が仮停止することにより通常当りBに当選したことが示唆された後に、演出的に確変当りA又はCに変化することを期待させる再抽選演出が実行されてから特別図柄抽選結果が報知される場合と、再抽選演出が実行されずに特別図柄抽選結果が報知される場合とについて説明した。
以下では、図33を参照して、確変当りCを示唆する図柄パターンで一般装飾図柄DI1〜DI3が仮停止した後に、再抽選演出が実行されずに特別図柄抽選結果が報知される場合について説明する。
まず、報知演出が開始されて一般装飾図柄DI1〜DI3および特殊装飾図柄DI4が変動表示されてから(図示せず)、図33(1)に示すように、一般装飾図柄DI1〜DI3が確変当りCに当選したことを示唆する図柄パターンで仮停止表示される。
その後、図33(2)に示すように、仮停止表示されている一般装飾図柄DI1〜DI3が、画像表示部6(正確には、画像表示部6の画面)から一部がはみ出す(見切れる)まで拡大表示される。
その後、図33(3)に示すように、一般装飾図柄DI1〜DI3が、7図柄で揃って拡大表示された状態で特殊装飾図柄DI4が赤色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、装飾図柄全体で確変当りCに当選したことが報知される。
なお、確変当りAを示唆する図柄パターンで一般装飾図柄DI1〜DI3が仮停止した後に、再抽選演出が実行されずに特別図柄抽選結果(確変当りA当選)が報知される場合には、図33(1)〜(3)の一般装飾図柄DI1〜DI3を7図柄ではない同一の奇数図柄(例えば3図柄)に置き換え、図33(3)の特殊装飾図柄DI4の停止色を黄色に置き換えた表示内容となる。また、本実施形態では、一般装飾図柄DI1〜DI3が確変当りA又はCしたことを示唆する図柄パターンで仮停止された後に、再抽選演出が行われて、全ての装飾図柄が確定停止表示されて最終的に通常当りBが報知される場合はない。つまり、確変当りから通常当りに降格したように見せる再抽選演出は実行しない。
図34は、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に表示される特別図柄の変動表示および停止表示のタイミングと、報知演出において画像表示部6に表示される装飾図柄の変動表示および停止表示(確定停止表示)のタイミングとの関係について説明するためのタイムチャートである。図34の(1)および(2)に示すように、特別図柄の変動表示の期間と装飾図柄の変動表示の期間とは、同期して時間的に一致する。また、特別図柄の変動表示の後に設けられて特別図柄抽選結果を報知するために確保される所定時間(0.5秒間)の特別図柄の停止表示と、装飾図柄の変動表示の後に設けられて特別図柄抽選結果を報知するために確保される所定時間(0.5秒間)の装飾図柄の変動表示とは、同期して時間的に一致する。
図35〜図38は、報知演出において表示される保留画像および消化保留画像の特徴的動作について説明するための図である。以下では、図35〜図38を参照して、報知演出において表示される保留画像および消化保留画像の特徴的動作について説明する。なお、以下では、第1特別図柄抽の保留を示す保留画像を表示する第1保留エリア、および、第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示す消化保留画像を表示する第1消化保留エリアが表示される通常遊技状態での保留画像および消化保留画像の表示を例に挙げて説明するが、第2特別図柄抽の保留を示す保留画像を表示する第2保留エリア、および、第2特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示す消化保留画像を表示する第2消化保留エリアが表示される確変遊技状態での保留画像および消化保留画像の表示も同様である。
まず、図35を用いて、特別図柄抽選の保留を示す保留画像の表示、および、保留画像が消化されて実行された報知演出の実行中であることを示す消化保留画像の表示の概要について説明する。なお、図35では、一般装飾図柄DI1〜DI3だけを図示して特殊装飾図柄DI4およびDI5は図示していない。
図35(1)に示すように、画像表示部6(の画面)には、装飾図柄DI(DI1〜DI3)、保留画像RI(RI1〜RI4)、消化保留画像KI、ステージST(ST0〜ST4)が表示される。
保留画像RIは、遊技者に第1特別図柄抽選が保留されている数を示すための画像である。画像表示部6には、保留画像RIがそれぞれ表示される位置となる複数のステージST1〜ST4(第1保留エリア)が表示される。図35に示した一例では、画像表示部6の下部領域に左右方向に列設された複数のステージST1〜ST4の上に、保留されている第1特別図柄抽選に対応する保留画像RIが表示される。
消化保留画像KIは、保留画像が消化されて実行された第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の実行中であることを示すための画像である。画像表示部6には、消化保留画像KIが表示される位置となるステージST0(第1消化保留エリア)が表示される。図35に示した一例では、ステージST1の右側に配置されたステージST0の上に消化保留画像KIが表示される。消化保留画像KIは、第1特別図柄抽選における特別図柄の変動が終了するまで(つまり、報知演出が終了するまで)表示される。
図35(1)に示すように、ステージST0には、現時点において第1特別図柄抽選における特別図柄の変動中(報知演出の実行中)であることを示す消化保留画像KIが表示される。また、ステージST0の左隣に配置されているステージST1には、第1特別図柄抽選が保留されており、次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第1保留という)を示す保留画像RI1が表示される。また、ステージST1の左隣に配置されているステージST2には、上記第1保留の次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第2保留という)を示す保留画像RI2が表示される。また、ステージST2の左隣に配置されているステージST3には、上記第2保留の次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第3保留という)を示す保留画像RI3が表示される。また、ステージST3の左隣に配置されているステージST4には、上記第3保留の次に第1特別図柄抽選が行われる予定となっている保留を示す保留画像RI4が表示される。
ステージST1〜ST4にそれぞれ表示された保留画像RIは、第1特別図柄抽選が終了するごとに、順次表示位置を変更する(つまり、シフト移動する)。以下、具体的に説明する。まず、図35(1)〜(3)に示す装飾図柄DIの変動表示(報知演出)において、この変動表示に対応する消化保留画像KIがステージST0上に表示されている。そして、図35(1)〜(3)に示す装飾図柄DIの変動表示が終了すると、この変動表示に対応する消化保留画像KIがステージST0上から消滅する(消える)。そして、図35(4)に示すように、装飾図柄DIの次の変動表示(次の報知演出)が開始されると共に、ステージST1に表示されていた保留画像RI1は、消化保留画像KIとしてステージST0へ移動する。より正確には、報知演出の開始に応じて保留画像RI1が消化すると共に、この報知演出が行われていることを示す消化保留画像KIがステージST0上に表示される。同様に、ステージST2〜ST4に表示されていた保留画像RI2〜RI4は、それぞれ、ステージST2〜ST4からステージST1〜ST3へ移動する。このように、保留画像RIは、第1特別図柄抽選の保留が消化されるごとに、順次ステージSTを移動していく。
ここで、図35(4)の消化保留画像KIは、保留画像RI1が消化して表示された画像であるため、消化保留画像KI(RI1)と呼んでもよい。同様に、図35(1)〜(3)の消化保留画像KIは、ステージST1上に表示されていた保留画像RI0(図示なし)が消化して表示された画像であるため、消化保留画像KI(RI0)と呼んでもよい。後述する図36等を用いた説明では、説明の便宜のため、同様の方法で消化保留画像KIを区別して呼ぶ場合がある。
本実施形態では、保留画像は、通常表示態様で表示される場合と期待表示態様(先読み表示態様)で表示される場合がある。この通常表示態様は、白色の円形状であって、保留画像が消化されて実行される報知演出で大当りする可能性(大当り信頼度)が低いことを示唆する通常の表示態様であり、この期待表示態様は、青色、緑色又は赤色の円形状であって、保留画像が消化されて実行される報知演出で大当り信頼度が通常表示態様よりも高いことを示唆する表示態様である。また、期待表示態様の中では、青色、緑色、赤色の順番で大当りする信頼度がより高いことを示唆する。また、消化保留画像も、保留画像と同様の通常表示態様(白色の円形状)で表示される場合と、保留画像と同様の期待表示態様(青色、緑色又は赤色の円形状)で表示される場合があり、表示態様によって示唆する大当り信頼度も保留画像と同様である。
そして、本実施形態では、表示中の保留画像および消化保留画像のうち、期待表示態様(先読み表示態様)で表示されるものを1つまでに制限する。また、このように制限するために、本実施形態では、図28を用いて説明した変化シナリオが設定された保留画像を追加表示させる際に、既に変化シナリオが設定されている保留画像又は消化保留画像が既に表示されている場合には、追加表示させる保留画像を変化シナリオに関わらず変化規制して通常表示態様で追加表示させる。そして、上記の既に変化シナリオが設定されている保留画像が消化して表示された消化保留画像(又は、上記の既に変化シナリオが設定されている消化保留画像)が消去されたタイミングで、通常表示態様で表示していた保留画像の変化規制を解除して、設定されている変化シナリオに基づいた期待表示態様に基づいた表示制御を開始する。以下、図36を参照して、具体的に説明する。なお、図36では、説明の簡単のために、ステージST0〜ST4、保留画像RI、および消化保留画像KIだけを記載している。
図36では、ステージST1上の保留画像RI1が変化シナリオを設定されて既に青色の期待表示態様で表示されている状態で、ステージST3上に変化シナリオを設定された保留画像RI3が表示(追加表示)された場合を例に挙げて説明する。
この場合、図36(1)に示すように、ステージST3上には、変化シナリオが設定された保留画像RI3が、変化規制されて、変化シナリオに関わらず通常表示態様(白色)で追加表示される。ここで、保留画像RI3の変化シナリオは、ステージST3上では青色表示、ステージST2上では緑色表示、ステージST1上では緑色表示、ステージST0上では赤色表示とする変化シナリオである。また、保留画像RI1の変化シナリオは、ステージST1上では青色表示、ステージST0上では緑色表示とする変化シナリオである。
次に、図36(2)に示すように、報知演出が終了してステージST0上の消化保留画像KI(RI0)が消去されると共に、青色表示の保留画像RI1がステージST0上に変化シナリオに基づいて緑色表示の消化保留画像KI(RI1)として移動表示され、白色表示の保留画像RI2がステージST1上に移動表示され、又、白色表示の保留画像RI3が変化規制を継続されて変化シナリオに関わらず白色表示のままでステージST2上に移動表示されて、次の報知演出(KI(RI1)の報知演出)が開始される。
次に、図36(3)に示すように、報知演出が終了してステージST0上の緑色表示の消化保留画像KI(RI1)が消去されると共に、白色表示の保留画像RI2がステージST0上に消化保留画像KI(RI2)として移動表示され、又、変化規制されていた白色表示の保留画像RI3が変化規制を解除されてステージST1上に変化シナリオに応じた緑色で移動表示されて、次の報知演出(KI(RI2)の報知演出)が開始される。
次に、図36(4)に示すように、報知演出が終了してステージST0上の消化保留画像KI(RI2)が消去されると共に、緑色表示の保留画像RI3がステージST0上に消化保留画像KI(RI3)として移動表示される。そして、その際に、消化保留画像KI(RI3)は、変化シナリオに応じた赤色で表示される。
以上のように、本実施形態では、表示中の保留画像および消化保留画像のうち、期待表示態様(先読み表示態様)で表示されるものを1つまでに制限する。
以上では、図36を用いて、変化シナリオが設定された保留画像を追加表示させる際に、既に変化シナリオが設定されている保留画像等が既に表示されている場合には、追加表示させる保留画像を変化シナリオに関わらず変化規制して通常表示態様で表示させる内容について説明した。本実施形態では、これに加えて、変化シナリオが設定された保留画像を追加表示させる際に、実行中の報知演出又はそれ以後に実行される報知演出(追加表示させる保留画像が消化されて実行される報知演出は除く)において「即ハズレ」ではないハズレの演出パターン(図15等参照)が実行される場合にも、追加表示させる保留画像を変化シナリオに関わらず変化規制して通常表示態様で表示させる。言い換えると、追加表示させる保留画像が消化されて実行される報知演出の前に、ノーマルリーチ演出やSPリーチ演出等の大当りを期待させる演出が実行される報知演出(ハズレの報知演出)が実行される場合には、追加表示させる保留画像を変化シナリオに関わらず変化規制して通常表示態様で表示させる。以下では、図37を用いて、具体的に説明する。
図37は、図36に対して、保留画像RI1に変化シナリオが設定されておらず(つまり、期待表示態様で表示されず)、又、保留画像RI1が消化されて実行される報知演出の変動パターンが「第1SPハズレ」(図15等参照)である点で異なる。
まず、図37(1)に示すように、ステージST3上に、変化シナリオが設定された保留画像RI3が、変化規制されて、変化シナリオに関わらず通常表示態様(白色)で追加表示される。
次に、図37(2)に示すように、報知演出が終了してステージST0上の消化保留画像KI(RI0)が消去されると共に、白色表示の保留画像RI1がステージST0上に消化保留画像KI(RI1)として移動表示され、白色表示の保留画像RI2がステージST1上に移動表示され、又、白色表示の保留画像RI3が変化規制を継続されて変化シナリオに関わらず白色表示のままステージST2上に移動表示されて、次の報知演出(KI(RI1)の第1SPハズレの演出パターンの報知演出)が開始される。
次に、図37(3)に示すように、第1SPハズレの演出パターンの報知演出が終了してステージST0上の白色表示の消化保留画像KI(RI1)が消去されると共に、白色表示の保留画像RI2がステージST0上に消化保留画像KI(RI2)として移動表示され、又、変化規制されていた白色表示の保留画像RI3が変化規制を解除されてステージST1上に変化シナリオに応じた緑色で移動表示される。
次に、図37(4)に示すように、報知演出が終了してステージST0上の消化保留画像KI(RI2)が消去されると共に、緑色表示の保留画像RI3がステージST0上に消化保留画像KI(RI3)として移動表示される。そして、その際に、消化保留画像KI(RI3)は、変化シナリオに応じた赤色で表示される。
以上のように、本実施形態では、ノーマルリーチ演出やSPリーチ演出等の大当りを期待させる演出が実行される報知演出(ハズレの報知演出)の実行中又は実行予定がある場合には、追加表示させる保留画像を変化シナリオに関わらず変化規制して通常表示態様で表示させ、大当りを期待させるこの報知演出が終了したタイミングで、変化規制を解除して、通常表示態様で表示させた保留画像等を変化シナリオに応じた表示態様で表示する。
また、本実施形態では、以上の内容に加えて、変化シナリオが設定された保留画像を追加表示させる際に、実行中の報知演出又はそれ以後に実行される報知演出(追加表示させる保留画像が消化されて実行される報知演出は除く)において大当りする場合にも、追加表示させる保留画像を変化シナリオに関わらず変化規制して通常表示態様で表示させる。そして、この場合には、大当りの報知演出が終了して大当り遊技が実行されてから次の報知演出が実行されても、変化規制は解除されることはなく、変化規制された通常表示態様のままで保留画像等が表示制御される。以下では、図38を用いて、具体的に説明する。
図38(1)は、図37(1)に対して、保留画像RI1が消化されて実行される報知演出で大当りする点で異なる。
まず、図38(1)に示すように、ステージST3上には、変化シナリオが設定された保留画像RI3が、変化規制されて、変化シナリオに関わらず通常表示態様(白色)で追加表示される。
次に、図38(2)に示すように、報知演出が終了してステージST0上の消化保留画像KI(RI0)が消去されると共に、白色表示の保留画像RI1がステージST0上に消化保留画像KI(RI1)として移動表示され、白色表示の保留画像RI2がステージST1上に移動表示され、又、白色表示の保留画像RI3が変化規制を継続されて変化シナリオに関わらず白色表示のままステージST2上に移動表示されて、次の報知演出(つまり、消化保留画像KI(RI1)の表示中に実行される大当りの報知演出)が開始されて、大当りが報知される。
その後、大当り遊技が実行された後に、図38(3)に示すように、白色表示の保留画像RI2がステージST0上に消化保留画像KI(RI2)として移動表示され、又、変化規制されていた白色表示の保留画像RI3が変化規制を解除されることなくステージST1上に移動表示されて、次の報知演出(KI(RI2)の報知演出)が開始される。
次に、図38(4)に示すように、報知演出が終了してステージST0上の消化保留画像KI(RI2)が消去されると共に、変化規制が継続されたまま保留画像RI3がステージST0上に消化保留画像KI(RI3)として移動表示される。
以上のように、本実施形態では、変化シナリオが設定された保留画像を追加表示させる際に、実行中の報知演出又はそれ以後に実行される報知演出(追加表示させる保留画像が消化されて実行される報知演出は除く)において大当りする場合には、追加表示させる保留画像を変化シナリオに関わらず変化規制して通常表示態様で表示させ、大当りして大当り遊技が実行されてから次の報知演出が実行されても、変化規制は解除されず、変化規制された通常表示態様のままで保留画像等が表示される。
以上に説明したように、本実施形態では、報知演出(変動演出)において、装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示されて大当りが報知される場合がある(図32(7)(8)、図33(3)参照)。このことによって、本実施形態によれば、非常に迫力ある表示態様で大当りを報知することができる。また、本実施形態では、報知演出において、装飾図柄が拡大されていない状態で確定停止表示されて大当りが報知される場合がある(図32(4)(6)参照)。このことによって、本実施形態によれば、大当りを報知する際の迫力に効果的なメリハリを付けることができる。更に、本実施形態では、比較的高利益の大当り(確変当りA又はC)に当選したことを報知する図柄パターン(同一の奇数図柄揃いの図柄パターン)で装飾図柄を確定停止表示する際には装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態に制御する(図32(7)(8)、図33(3)参照)一方で、比較的低利益の大当り(通常当りB)に当選したことを報知する図柄パターンで装飾図柄を確定停止表示する際には飾図柄が拡大されていない状態に制御する(図32(4)(6)参照)。このことによって、本実施形態によれば、比較的高利益の大当り(確変当りA又はC)に当選したことを報知するときに、遊技者の興奮を効果的に高めることができる。
また、本実施形態では、報知演出において、装飾図柄を一旦画面よりも大きく拡大した後に元の大きさに戻してから、大当りを報知する場合がある(図32(2)〜(4)参照)。このことによって、本実施形態によれば、迫力ある大当り報知の演出を実行できる。
また、本実施形態では、報知演出において、装飾図柄を一旦画面よりも大きく拡大した後に再抽選演出を実行する場合がある(図32参照)。このことによって、本実施形態によれば、装飾図柄を一旦画面よりも大きく拡大する演出によって、再抽選演出が実行されることを遊技者に効果的に期待させることができる。
また、本実施形態では、図15の変動パターン決定テーブルHT1−1の説明で述べたように、演出パターン「第2SPSP当り(再抽選演出あり)」は、演出パターン「第2SPSP当り」のタイプに再抽選演出を追加したタイプであるので、変動パターンが「第2SPSP当り」のタイプよりも約5秒間長い。このように、再抽選演出を実行するための時間を追加して確保することによって、第2SPSP当り(再抽選演出あり)」の演出パターンの報知演出が実行された場合と、「第2SPSP当り」の演出パターンの報知演出が実行された場合とで、最終的にSPSPリーチに発展した後に装飾図柄を大当りを示す図柄パターンで仮停止するまでの時間を同じにできるので、遊技者に再抽選演出の実行の有無を報知演出の進行具合から予測されることを防止できる。
また、本実施形態では、図32を用いて説明したように、特殊装飾図柄DI4およびDI5を用いることによって、報知演出において、実際に当選した大当りを暗に報知する一方で、この大当りとは異なる大当りに当選したように見せることができるので、例えば、大当り遊技中に大当りの種類が変化したように見せる昇格演出が実行されることを遊技者に判り難くできる。
また、以上に説明したように、本実施形態では、報知演出において、表示中の保留画像および消化保留画像のうち、期待表示態様で表示されるものを1つまでに制限して制御する(図36参照)。このことによって、本実施形態によれば、遊技者の大当り期待感を1つの期待表示態様の保留画像(又は消化保留画像)に集中させることができるので、遊技者の大当り期待感を非常に効果的に高めることができる。
また、以上に説明したように、本実施形態では、報知演出において、変化シナリオが設定された保留画像の期待表示態様(先読み表示態様)への変化を、この保留画像が消化されて実行される報知演出よりも先に実行される報知演出でノーマルリーチ以上のハズレの報知演出が実行される場合には、規制する。そして、このノーマルリーチ以上のハズレの報知演出が終了すると、この規制を解除して、変化シナリオに応じた表示態様で、変化規制していた保留画像等を表示する(図37参照)。このことによって、本実施形態によれば、大当りを期待させるノーマルリーチ以上のハズレの報知演出が終了したタイミングで、変化規制されていた保留画像等が変化シナリオに応じた表示態様で表示されることとなる。これにより、大当りする期待が外れたタイミングで、変化規制されていた保留画像等の変化規制が解除されて期待表示態様に変化するので、遊技者の落胆感を効果的に防止できる。
また、以上に説明したように、本実施形態では、報知演出において、変化シナリオが設定された保留画像の期待表示態様(先読み表示態様)への変化を、この保留画像が消化されて実行される報知演出よりも先に実行される報知演出で大当りする場合には、規制する。そして、この大当りの大当り遊技が終了した後も、この規制を解除することなく継続して、変化規制していた保留画像等をそのまま通常表示態様で表示制御する(図38参照)。
このことによって、本実施形態によれば、大当り遊技の実行後において、通常表示態様の保留画像で大当りする確率が高くなるので、保留画像による期待表示態様によって大当りを期待させることなく大当りが非常に短期間で連続するという驚きを遊技者に与えることができる。
[変形例]
なお、以上に説明した本実施形態では、図32を用いて説明したように、特殊装飾図柄DI4(又はDI5)の確定停止時の色に、報知する大当りの種類が対応する例を挙げた。しかし、一般装飾図柄DI1〜DI3の確定停止時の図柄パターンと、特殊装飾図柄DI4(又はDI5)の確定停止時の色との組合せに、報知する大当りの種類が対応する構成としてもよい。例えば、一般装飾図柄DI1〜DI3の確定停止時の図柄パターンが7図柄揃い(「777」)であって特殊装飾図柄DI4の確定停止時の色が赤色の場合、装飾図柄全体として確変当りCを明示して報知し、一般装飾図柄DI1〜DI3の確定停止時の図柄パターンが7図柄ではない同一奇数図柄揃い(例えば「333」)であって特殊装飾図柄DI4の確定停止時の色が赤色の場合、装飾図柄全体として確変当りAを明示して報知し、一般装飾図柄DI1〜DI3の確定停止時の図柄パターンが同一偶数図柄揃い(例えば「444」)であって特殊装飾図柄DI4の確定停止時の色が青色の場合、装飾図柄全体として通常当りBを明示して報知し、一般装飾図柄DI1〜DI3の確定停止時の図柄パターンが同一偶数図柄揃い(例えば「444」)であって特殊装飾図柄DI4の確定停止時の色が黄色の場合、装飾図柄全体として確変当りAを暗に報知しつつ通常当りBに当選したように見せ、一般装飾図柄DI1〜DI3の確定停止時の図柄パターンが同一偶数図柄揃い(例えば「444」)であって特殊装飾図柄DI4の確定停止時の色が赤色の場合、装飾図柄全体として確変当りCを暗に報知しつつ通常当りBに当選したように見せる構成としてもよい。このように構成することによって、特殊装飾図柄の確定停止の態様だけでは実際の大当りの種類を判別できないので、遊技者に容易に実際の大当りの種類を判別されることを回避でき、遊技の興趣性を有効に確保できる。
また、以上に説明した本実施形態では、報知演出(変動演出)で大当りを報知する場合に、装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示されて特別図柄抽選結果が報知される場合がある一方で、報知演出(変動演出)でハズレを報知する場合には、装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示されて特別図柄抽選結果が報知されない構成例を挙げた(図32等参照)。しかし、報知演出(変動演出)でハズレを報知する場合にも、装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示されて特別図柄抽選結果が報知される場合がある構成としてもよい。
更には、特別図柄抽選において「小当り」を設けて、小当りに当選した場合にも、報知演出(変動演出)において装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示されて特別図柄抽選結果が報知(小当り当選が暗に報知)される場合がある構成としてもよい。なお、「小当り」は、特別図柄抽選における特定のハズレ(つまり、ハズレの一種)である。小当りに当選すると、大入賞口23が短時間開放される(例えば、0.1秒間の開放が2回実行される)小当り遊技が実行され、小当り当選時の遊技状態に関わらず、小当り遊技の前後で遊技状態が変更されることはない。
また、更には、特別図柄抽選において「大当りD」を設けて、大当りDに当選した場合にも、報知演出(変動演出)において装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示されて特別図柄抽選結果が報知(大当りD当選が暗に報知)される場合がある構成としてもよい。なお、大当りDに当選すると、小当りに当選した場合と同一(又は類似)の動作で大入賞口23が短時間開放される(例えば、0.1秒間の開放が2回実行される)大当り遊技が実行され、又、低確状態(通常遊技状態)で大当りDに当選した場合は大当り遊技の終了後に潜伏遊技状態(高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態)に制御される一方で、高確状態(確変遊技状態)で大当りDに当選した場合は大当り遊技の終了後に確変遊技状態に制御される。また、低確状態(通常遊技状態)で大当りDに当選した場合の大当り遊技中の大当り遊技演出と、小当りに当選した場合の小当り遊技中の演出とを同一(又は類似)の演出にしてもよい。このように構成することによって、例えば、通常遊技状態で大当りDに当選して潜伏遊技状態に制御されているのか、通常遊技状態で小当りに当選して通常遊技状態が継続しているのかを遊技者が判断でき難くすることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
図40は、報知演出でハズレ(正確には、小当りではないハズレ)を報知する場合、小当りを報知する場合、又は、大当りDを報知する場合において、装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示されて特別図柄抽選結果が報知される場合の例を示している。また、図40は、第1特別図柄抽選の結果を報知する報知演出の例を示している。
図40に示すように、報知演出で小当りではないハズレが報知される場合、一般装飾図柄DI1〜DI3がハズレを示唆する図柄パターンになって画面よりも大きく拡大されてその一部が見切れた状態になると共に、特殊装飾図柄DI4が白色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、ハズレたことが報知される。また、図40に示すように、報知演出で小当りが報知される場合、一般装飾図柄DI1〜DI3がハズレを示唆する図柄パターンになって画面よりも大きく拡大されてその一部が見切れた状態になると共に、特殊装飾図柄DI4がグレーになって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、小当りに当選したことが暗に報知される。また、図40に示すように、報知演出で大当りDが報知される場合、一般装飾図柄DI1〜DI3がハズレを示唆する図柄パターンになって画面よりも大きく拡大されてその一部が見切れた状態になると共に、特殊装飾図柄DI4が緑色になって全ての装飾図柄が確定停止表示されることによって、大当りDに当選したことが暗に報知される。
このように、ハズレを報知する場合等にも、装飾図柄が画面よりも大きく拡大されて装飾図柄の一部が見切れた状態になって確定停止表示される場合がある構成とすることによって、報知演出に変化を持たせることができるので、遊技者が退屈することを効果的に防止できる。
なお、図40では、特殊装飾図柄DI4の確定停止時の色に報知内容(ハズレ、小当り又は大当りDの報知)が一義的に対応する例を挙げた。しかし、一般装飾図柄DI1〜DI3の確定停止時の図柄パターンと、特殊装飾図柄DI4(又はDI5)の確定停止時の色との組合せに、報知内容(ハズレ、小当り又は大当りDの報知)が対応する構成としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、図32を用いて説明したように、特殊装飾図柄DI4(又はDI5)は、確定停止時の色によって大当りの種類を示した。しかし、例えば、特殊装飾図柄DI4(又はDI5)は、形状を変化させることで変動表示され、確定停止時の形状(例えば、円形状、三角形状、四角形状)によって大当りの種類(又はハズレの種類)を示してもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、図32及び図33を用いて説明したように、報知演出(変動演出)において全ての一般装飾図柄DI1〜DI3が画面よりも大きく拡大された状態で(つまり、3つの図柄が全て一部が見切れた状態で)確定停止表示されて大当りが報知される例を挙げて説明した。しかし、一般装飾図柄DI1〜DI3のうちの少なくとも1つが、一部が見切れた状態で確定停止表示されて大当り(又はハズレ)が報知される構成であってもよい。例えば、一般装飾図柄DI2(中央の図柄)だけが一部見切れた状態で確定停止表示されて大当り(又はハズレ)が報知される構成であってもよいし、例えば、一般装飾図柄DI1及びDI3(左右の図柄)だけが一部見切れた状態で確定停止表示されて大当り(又はハズレ)が報知される構成であってもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、消化保留画像KIが表示される構成を例に挙げて説明した(図35〜図38参照)。しかし、図39を用いて説明するように、消化保留画像KIが表示されない構成であってもよい。以下、図39を参照して、具体的に説明する。図39(1)は、消化保留画像KIが表示されない構成において、ステージST1上の保留画像RI1が変化シナリオを設定されて既に青色の期待表示態様で表示されている状態で、ステージST3上に変化シナリオを設定された保留画像RI3が表示(追加表示)された場合を示している。この場合、図39(1)に示すように、ステージST3上には、変化シナリオが設定された保留画像RI3が、変化規制されて、変化シナリオに関わらず通常表示態様(白色)で追加表示される。次に、図39(2)に示すように、ステージST1上の青色表示の保留画像RI1が消去(消化)され、白色表示の保留画像RI2がステージST1上に移動表示され、又、白色表示の保留画像RI3が変化規制を解除されて変化シナリオに応じて緑色表示でステージST2上に移動表示されて、次の報知演出が開始される。次に、図39(3)に示すように、報知演出が終了して、白色表示の保留画像RI2が消去(消化)され、変化規制を解除されている緑色表示の保留画像RI3がステージST1上に移動表示されて、次の報知演出が開始される。その後、緑色表示の保留画像RI3が消去(消化)されて、次の報知演出が開始される。
また、以上に説明した本実施形態では、図36等を用いて説明したように、変化シナリオが設定されている保留画像(又は消化保留画像)が既に表示されているときに、この保留画像(又は消化保留画像)が期待表示態様で表示されているか否かに関わらず、保留画像を期待表示態様で表示することを規制する制御構成例を挙げた。しかし、既に期待表示態様で表示されている保留画像(又は消化保留画像)があるときに、保留画像を期待表示態様で表示することを規制する制御構成としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、図36等を用いて説明したように、特別図柄抽選の保留を示す保留画像、および報知演出の実行中であることを示す消化保留画像を画像表示部6の画面に表示する構成例を挙げた。しかし、保留画像の代わりに保留ランプ(例えばLEDランプ)を表示させ、又、消化保留画像の代わりに消化保留ランプ(例えばLEDランプ)を表示させる構成としてもよい。この場合、保留ランプを白色に発光させて通常表示態様を表現し、保留ランプを青色、緑色又は赤色に発光させて期待表示態様を表現してもよい。また、同様に、消化保留ランプを白色に発光させて通常表示態様を表現し、消化保留ランプを青色、緑色又は赤色に発光させて期待表示態様を表現してもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、図24、図25、図30、図31等を用いて説明したように、保留画像RIの期待表示態様への変化規制制御を演出制御部400が実行する構成例を挙げた。しかし、保留画像RIの期待表示態様への変化規制制御の少なくとも一部を、画像音響制御部500が実行してもよい。具体的には、演出制御部400が、事前判定情報に基づいて期待表示態様に変化させるべき保留画像RI(つまり、変化シナリオを設定した保留画像)を決定して画像音響制御部500に通知し、この通知に基づいて、画像音響制御部500が、表示中の保留画像および消化保留画像のうち、期待表示態様で表示されるものを1つまでに制限する制御を行う構成としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、図35〜図38を用いて説明したように、報知演出の終了タイミングで消化保留画像KIが消去される構成例を挙げた。しかし、報知演出の終了タイミングよりも早いタイミングで(典型的には、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、又はSPSPリーチ演出の開始タイミングで)、消化保留画像KIが消去される(非表示にされる)構成としてもよい。このように構成した場合、期待表示態様の消化保留画像KIが報知演出の終了前のタイミングで消去された時点で(典型的には、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、又はSPSPリーチ演出の開始タイミングで)、変化シナリオが設定されて変化規制されている最先の保留画像RIが、変化規制を解除されて変化シナリオに応じて期待表示態様に変化する制御となる。
また、以上に説明した本実施形態において、表示中の保留画像RIおよび消化保留画像KIのうち、所定以上の大当り信頼度の期待表示態様で表示されるものを1つまでに制限する制御構成としてもよい。例えば、表示中の保留画像RIおよび消化保留画像KIのうち、緑色および赤色の期待表示態様で表示されるものを、1つまでに制限する制御構成としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、図36等を用いて説明したように、保留画像の通常表示態様(白の丸形状)と消化保留画像の通常表示態様(白の丸形状)とは同一の表示態様であり、保留画像の期待表示態様(青、緑又は赤の丸形状)と消化保留画像の期待表示態様(青、緑又は赤の丸形状)とは同一の表示態様である構成例を挙げた。しかし、保留画像の通常表示態様と消化保留画像の通常表示態様とは、類似又は全く異なる表示態様であってもよい。また、保留画像の期待表示態様と消化保留画像の期待表示態様とは、類似又は全く異なる表示態様であってもよい。例えば、保留画像の通常表示態様を白の丸形状とし、消化保留画像の通常表示態様を白の星形状としてもよい。また、例えば、保留画像の期待表示態様は、丸形状で色を異ならせることで大当り信頼度を示唆するものとする一方で、消化保留画像の期待表示態様は、白色で形状を異ならせることで大当り信頼度を示唆するものとしてもよい。これにより、保留画像RIおよび消化保留画像KIによって行われる大当りを期待させる予告演出等に効果的な変化を持たせることができる。
また、以上に説明した本実施形態では、図28を用いて説明したように、変化シナリオには、入賞時には通常表示態様(つまり、白色)で保留画像を表示し、後から期待表示態様に変化させるものがある構成例を挙げた。しかし、変化シナリオは、全て、入賞時から期待表示態様で保留画像を表示させるものである構成としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、事前判定情報に基づいて変化シナリオを設定するか否かを決定しているので、保留画像だけでなく、消化保留画像についても、期待表示態様で表示するか否かを事前判定情報に基づいて決定している(図24のS702、S703、図28参照)。
しかし、消化保留画像を期待表示態様で表示するか否かは、事前判定情報に基づいて決定するのではなく、図14のS407での大当り判定に基づいて決定してもよい。例えば、図14のS407での大当り判定で大当りと判定した場合には消化保留画像を期待表示態様で表示し易く、この大当り判定でハズレと判定した場合には消化保留画像を通常表示態様で表示し易い抽選によって、消化保留画像を期待表示態様で表示するか否かを決定してもよい。これに加えて、消化保留画像を期待表示態様で表示する場合において、この大当り判定で大当りと判定した場合には消化保留画像を大当り信頼度の高い期待表示態様(例えば、赤)で表示し易く、この大当り判定でハズレと判定した場合には消化保留画像を大当り信頼度の低い期待表示態様(例えば、青)で表示し易くしてもよい。更には、保留画像が消化保留画像として表示される際に(図36(1)(2)のRI1参照)、大当り信頼度が低下しないように(大当り信頼度を低下させないという条件の下に)、消化保留画像を期待表示態様で表示するか否か(又は、青、緑、赤の何れの期待表示態様で表示するのか)を決定してもよい。
また、以上に説明した本実施形態では、図24のステップS701および図30のステップS751での説明で述べたように、通常遊技状態での報知演出では第1特別図柄抽選の保留画像および消化保留画像を表示させる一方で、確変遊技状態での報知演出では第2特別図柄抽選の保留画像および消化保留画像を表示させる構成例を挙げた。しかし、通常遊技状態および確変遊技状態の両方の報知演出において、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の両方の保留画像(および消化保留画像)を表示させる構成としてもよい。そして、このように構成した場合において、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の両方の保留画像(および消化保留画像)の全てのうち期待表示態様で表示されるものを1つまでに制限する制御構成としてもよいし、或いは、第1特別図柄抽選の保留画像および消化保留画像のうち期待表示態様で表示されるものを1つまでに制限すると共に第2特別図柄抽選の保留画像および消化保留画像のうち期待表示態様で表示されるものを1つまでに制限する制御構成としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態及び変形例等に記載された様々な特徴を任意に組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。