JP2017108894A - 遊技機 - Google Patents

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Takahiro Suematsu
崇洋 末松
智哉 百瀬
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智哉 百瀬
正輝 白井
Masateru Shirai
正輝 白井
可奈子 末石
Kanako Sueishi
可奈子 末石
卓郎 永縄
Takuro Naganawa
卓郎 永縄
佑介 松田
Yusuke Matsuda
佑介 松田
彩 田熊
Aya Taguma
彩 田熊
坂本 弘道
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Abstract

【課題】遊技者を惹きつける遊技機を提供すること。
【解決手段】特定の遊技状態を示唆する第1演出モード又は当該特定の遊技状態を示唆する第2演出モードで報知演出を制御可能な演出モード制御手段を備え、演出モード制御手段は、第1演出モードで報知演出を第1実行回数まで制御するときがあり、第2演出モードで報知演出を第1実行回数とは異なる第2実行回数まで制御するときがある。
【選択図】図33

Description

本発明は、遊技者によって遊技されるパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、特別図柄抽選を行って、大当りしたか否かを報知する報知演出(変動演出)を行う遊技機がある(例えば、非特許文献1)。
「パチンコ必勝ガイド」、株式会社ガイドワークス、2013年1月6日発行、2013年1月6日号、ページ22〜25、CR雪物語2
遊技機には、遊技媒体(遊技球、メダル)を獲得することによる楽しみばかりではなく、遊技自体(演出やゲーム性)による楽しみが強く求められている。
それ故に、本発明の主要な目的は、遊技者を惹きつける遊技機を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一局面は以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号、説明文言等は、本発明の一局面の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を単なる一例として示したものであって、本発明の一局面の範囲を何ら限定するものではない。
遊技機(1)であって、
始動条件の成立(始動口入賞)に応じて遊技情報(乱数セット)を取得する取得手段(100、S204、S210)と、
前記取得手段により取得された遊技情報に基づいて、特別遊技(大当り遊技)を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(100、S407)と、
前記特別遊技判定手段による判定結果を報知するための報知演出(変動演出)を実行制御する報知演出制御手段(400、500等)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(100、S453、S623)と、
特定の遊技状態(高確状態)を示唆する第1演出モード(潜伏可能性モード)又は当該特定の遊技状態を示唆する第2演出モード(確変モード)で前記報知演出を制御可能な演出モード制御手段(400、S707、S708)とを備え、
前記演出モード制御手段は、
前記第1演出モードで前記報知演出を第1実行回数(74回転)まで制御するときがあり、
前記第2演出モードで前記報知演出を前記第1実行回数とは異なる第2実行回数(70回転)まで制御するときがある(図33参照)。
また、前記特別遊技判定手段は、前記特別遊技を実行すると判定した場合に、複数種類の特別遊技のうち何れの特別遊技を実行するのかを決定し、
前記演出モード制御手段は、前記特別遊技判定手段により決定された特別遊技の種類に応じて、制御する演出モードを設定してもよい(図27参照)。
また、前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技判定手段により特別遊技を実行すると判定される確率が低確率に設定された低確率遊技状態(低確状態)、又は、当該確率が当該低確率よりも高確率に設定された高確率遊技状態(高確状態)で遊技状態を制御可能であり、
前記特定の遊技状態は、前記高確率遊技状態であり、
前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技判定手段により実行すると判定された特別遊技が終了してから前記報知演出が特定の回数(74回転)終了するまで前記高確率遊技状態で遊技状態を制御した後に、前記低確率遊技状態で遊技状態を制御する(図6(3)参照)。
本発明によれば、遊技者を惹きつける遊技機を提供することができる。
本実施形態に係るパチンコ遊技機1の一例を示す概略正面図 図1のパチンコ遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図 図1のパチンコ遊技機1の部分平面図 パチンコ遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図 本実施形態における遊技球通過判定処理の一例を説明するための図 特別図柄抽選の大当り内訳および大当り遊技の概要の一例を説明するための図 メイン制御部100によって実行されるメイン処理を示すフローチャートの一例 図7のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートの一例 図7のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートの一例 メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートの一例 特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理を実行する際に使用されるデータ、および、メイン制御部100のRAM103の記憶エリア(作業エリア)について説明するための図 特別図柄変動表示の時間をエリア11Aに設定するために用いられる変動時間テーブルの概念図の一例 図10のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例 図10のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例 図14のステップS417における確定停止中処理の詳細フローチャートの一例 変動パターン決定テーブルHT1−1の一例を説明するための図 変動パターン決定テーブルHT1−2の一例を説明するための図 変動パターン決定テーブルHT2−1の一例を説明するための図 変動パターン決定テーブルHT2−2の一例を説明するための図 変動パターン決定テーブルHT3−1の一例を説明するための図 変動パターン決定テーブルHT3−2の一例を説明するための図 図10のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例 図10のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例 図23のステップS623における遊技状態設定処理の詳細フローチャートの一例 演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートの一例 図24のステップS11におけるコマンド受信処理を示す詳細フローチャートの一例 図24のステップS11におけるコマンド受信処理を示す詳細フローチャートの一例 図25のステップS115の報知演出実行処理を示す詳細フローチャートの一例 図27のステップS708の潜伏可能性モードの演出パターン決定処理を示す詳細フローチャートの一例 図27のステップS708の潜伏可能性モードの演出パターン決定処理を示す詳細フローチャートの一例 本実施形態の演出モードの移行等について具体的に説明するための図 本実施形態の潜伏可能性モードの分岐演出について具体的に説明するための図 本実施形態の潜伏可能性モードの分岐演出について具体的に説明するための図 本実施形態に特徴的な演出モードによる遊技状態の示唆について具体的に説明するための図
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出(大当り可能性を示唆する演出)を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球あたり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給されて発射される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔(インターバル期間)を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。
[スイッチ処理について]
以下では、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)について、具体的に説明する。なお、この遊技球通過判定処理は、上記した第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23等に遊技球が入球(又は通過)したことを判定する場合に限らず、例えば、払い出した賞球(賞球数)を払出制御部300が判定(カウント)する場合等にも実行される。
図5は、上記した第1始動口21等への遊技球入賞(通過)を検出するための第1始動口スイッチ111a等として設置される近接スイッチの出力信号の例、および、この出力信号を通過判定閾値(5V)を用いてONレベルとOFFレベルとに2値化した2値化信号の例について説明するための図である。なお、近接スイッチは、一例として、長方形のプレートに遊技球が通過する円形の貫通孔を有しており、この貫通孔を遊技球が通過する際の磁束の変化に対応した電圧の出力信号を出力する直流2線式電子スイッチである。図5の点線で示すように、近接スイッチの出力信号の電圧レベルは、遊技球が貫通孔の中心に近づくにつれて降下していき、遊技球が貫通孔の中心に達する辺りで最小(極小)となり、遊技球が貫通孔の中心を通り過ぎて離れるにつれて上昇していく。また、図5に示すように、近接スイッチの出力信号は、コンパレータ(図示なし)によって、電圧レベルが通過判定閾値(5V)よりも大きいときには2値化信号のOFFレベルに変換され、電圧レベルが通過判定閾値(5V)以下のときには2値化信号のONレベルに変換される。なお、図5の例では、判定に用いる通過判定閾値を1つの通過判定閾値(5V)として説明したが、例えば、OFFレベルからONレベルに切り替わる際には第1の通過判定閾値(5V)を用いる一方で、ONレベルからOFFレベルに切り替わる際には第2の通過判定閾値(6V)を用いる構成としてもよい。これにより、ノイズの影響等で通過判定閾値を跨いで近接スイッチの出力信号が上下することによって2値化信号が不適切にON/OFF間で行き来することを防止できる。
そして、図10を用いて後述するメイン制御部100により4ミリ秒(4ms)間隔で実行されるタイマ割り込み処理における各処理の一部として、図5に示す2値化信号を4ミリ秒間隔でON/OFF判定することによって、遊技球の通過判定を行う。以下、具体的に説明する。
図5に示すように、2値化信号に対して、ONレベルであるのかOFFレベルであるのかが4ミリ秒間隔で判定(ON/OFF判定)される。図5では、自然数nを用いて、ON/OFF判定の順番を表している。また、図5では、n−2回目からn回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定され、その後、n+1回目のON/OFF判定によってONレベルと判定されている。ここで、本実施形態では、ONレベルと判定された場合には、このONレベルと判定したON/OFF判定の処理において、4ミリ秒間隔よりも短い所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)が経過したタイミングで2回目のON/OFF判定を実行する。図5では、n+1回目のタイマ割り込み処理におけるON/OFF判定で2回ともONレベルと判定されている。その後、n+2回目からn+4回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されている。なお、2値化信号のONレベルの期間(ON期間という)が図5の場合よりも長く(つまり、遊技球が図5の場合よりも遅い速度で通過して)例えばn+2回目のON/OFF判定もON期間に実行される場合には、n+2回目のON/OFF判定においても2回の判定を実行する。
本実施形態では、図5に示すように、n回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されて、n+1回目のON/OFF判定によって2回ONレベルと判定されると、近接スイッチの貫通孔を遊技球が1つ通過したと判定する。なお、これらのON/OFF判定は、例えば第1始動口スイッチ111aとして設置された近接スイッチに対しては、メイン制御部100(より正確にはCPU101)が実行し、例えば払出制御部300に接続された遊技球の払い出し数を検出するための近接スイッチに対しては、払い出し制御部300(より正確にはCPU301)が実行する(図4参照)。
ここで、図5に示すn+1回目のON/OFF判定における上記した所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)は、遊技球通過判定の演算処理を実行するためのソフトウエアのプログラミング内容によって予め設定される。つまり、上記した所定の微小時間は、このプログラミング内容によって任意な時間に設定できる可変時間である。遊技機1には微細周期のノイズ(例えば3〜15マイクロ秒周期のノイズ)が発生する場合があり、このノイズの周期は、遊技機の機種に或る程度依存している。例えば、或る機種の遊技機には5マイクロ秒周期のノイズが発生し易く、或る機種の遊技機には9マイクロ秒周期のノイズが発生し易い。そこで、本実施形態では、上記した所定の微小時間をプログラミング内容によって任意な時間に設定できる構成とすることによって、微細周期のノイズによる誤判定を有効に回避することができる。なお、上記した所定の微小時間を設けるための演算処理は、遊技進行には関係しない処理であって時間を稼ぐためだけの処理である。例えば、1マイクロ秒の時間を要する処理を4回繰り返すことによって、上記した所定の微小時間として4マイクロ秒をソフト的に設けることができる。
ところで、近年の遊技機では、演算処理内容の増大により演算処理の負荷が増大したために、以前の遊技機では2ミリ秒であったタイマ割り込み処理の実行間隔は4ミリ秒に延長され、このため、図5を用いて説明したように、近接スイッチを用いたON/OFF判定も2ミリ秒間隔から延長されて4ミリ秒間隔で実行される。
ここで、以前の遊技機は、n回目のON/OFF判定でOFFレベルと判定してn+1回目のON/OFF判定でONレベルと判定してn+2回目のON/OFF判定でONレベルと判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定していた(以下、「以前の判定方法」という)。つまり、3回のタイマ割り込み処理による3回のON/OFF判定によって遊技球通過を判定していた。なお、この様にn+1回目およびn+2回目でONレベルと判定するのは、ノイズにより偶然ONレベルと1回判定されたことによって遊技球が通過したと誤判定することを回避するためである。しかしながら、ON/OFF判定の間隔が4ミリ秒間隔に延長された近年の遊技機においては、上記した以前の判定方法では、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することはできない。例えば、図5に示すような2値化信号のONレベルの期間(ON期間)が非常に短くなる(例えば7ミリ秒前後)ほど速い速度で通過する遊技球の通過を判定することは困難となってしまう。そこで、本実施形態では、図5を用いて説明した判定方法により、1つの遊技球が通過したと判定する。このことから、本実施形態によれば、2回のタイマ割り込み処理によるON/OFF判定によって、ノイズによる誤判定を防止しつつ確実に遊技球通過を判定することができる。
ところで、遊技機1には、遊技機1への電源供給が遮断されたことを検知するための電源監視回路、近接スイッチの配線が断線したことを検知するための断線検知回路、および近接スイッチの配線が短絡(ショート)したことを検知するための短絡検知回路等の異常検知回路(何れも図示なし)が設けられている。これらの異常検知回路は、異常発生を判定するための閾値(異常判定レベル)を、図5に示した通過判定閾値(5V)よりも高い電圧レベルに設けることによって、断線、電源遮断、又は短絡により近接スイッチの出力信号の電圧が低下した場合に、この出力信号の電圧が通過判定閾値まで降下する前に異常を判定して、遊技球が通過したと誤判定することを防止している。この様に、通過判定閾値よりも高い電圧レベルに異常判定レベルを設けているため、通過判定閾値を高い値(例えば10V)にすることによってON期間を長く取ることは困難である(図5参照)。この結果として、遊技機1において、出力信号のON期間を長く取って、上記した以前の判定方法を用いて遊技球通過を判定することは、現実的ではない。
なお、以上に説明したスイッチ処理において、ON判定されたタイマ割り込み処理の後に実行されるON判定されるタイマ割り込み処理においては、2回目のON/OFF判定は行わない構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、2値化信号がONからOFFに切り替わるところを検出して遊技球の通過を判定する構成としてもよい。つまり、図5において、n+1回目のタイマ割り込み処理で2回ON判定してn+2回目のタイマ割り込み処理でOFF判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定してもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、1回のタイマ割り込み処理(ON検出)において、3回以上ON/OFF判定を行ってもよいし、又、1回のタイマ割り込み処理(OFF検出)において、2回以上ON/OFF判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)を2値化信号(デジタル信号)に変換することなく遊技球通過判定を行う構成としてもよい。つまり、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)に対して通過判定閾値(5V)以下か否かを判定することによって、遊技球通過判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号は、遊技球非検出時には低電圧レベルであり遊技球検出時に高電圧レベルになる出力信号であり、この出力信号を反転させる信号反転手段によりこの出力信号を反転させて図5の点線で示すような信号に変換する構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチ自身がアナログ信号を2値化信号に変換して出力する構成を備えて、近接スイッチから2値化信号が出力される構成としてもよい。
以上で、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)についての説明を終わる。
図4を用いた説明に戻り、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37から出力される操作データを取得する。これは、演出ボタン37が、遊技者の操作入力を受け付ける役割に加えて、ランプ制御部600の制御により突出動作や振動動作や発光動作等を行う可動役物としての役割を担っていることから、ランプ制御部600に接続されているためである。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力に応じて演出内容(例えば、操作入力に応じて大当り可能性を示唆する予告演出の内容)を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7や演出ボタン37の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36や演出ボタン37の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7や演出ボタン37の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36や演出ボタン37での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36や演出ボタン37の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7や演出ボタン37の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7や演出ボタン37の動作を制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37が接続され、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37の操作に応じて演出ボタン37から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。
なお、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37の操作データ、および演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37および演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37および演出キー38の操作状態とは、操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)等を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37の操作状態に基づいて、演出内容を変化させたり、所定の演出を実行したりすることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/300)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/50)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、普通図柄抽選の実行時間(普通図柄の変動時間)が通常の時間(例えば10秒)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が通常の短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)に制御(第1制御)され、普通図柄抽選の実行時間(普通図柄の変動時間)が非電サポ状態よりも短時間(例えば0.5秒)に制御(第2制御)され、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御(第3制御)される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。なお、電サポ状態において、上記のように第1制御〜第3制御の全てを実行するのではなく、これらの制御の1つ以上を実行する構成としてもよい。非時短状態は、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である遊技状態であり(図16等参照)、時短状態は、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮され易い遊技状態である(図19等参照)。大当り遊技状態は、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を低確非時短遊技状態と言い、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を高確時短遊技状態と言い、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を高確非時短遊技状態と言う。なお、本実施形態では、低確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される低確時短遊技状態は設けていない。ここで、大当り遊技状態では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御されるので、大当り遊技状態は低確非時短遊技状態の一種と考えることもできる。なお、図30を用いて本実施形態の演出モード(通常モード、潜伏可能性モード、確変モード)について後に説明するが、低確非時短遊技状態では通常モード又は潜伏可能性モードで制御され、高確非時短遊技状態では通常モード又は潜伏可能性モードで制御され、又、高確時短遊技状態では確変モードで制御される。
[本実施形態における大当り内訳および大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り内訳および大当り遊技の概要について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳および大当り遊技の一例を説明するための図である。図6(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図6(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図6(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAが25%であり、大当りBが25%であり、大当りCが10%であり、大当りDが40%である。また、図6(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAが100%である。
ここで、低確非時短遊技状態および高確時短遊技状態では(つまり、非電サポ状態かつ非時短状態では)、上記したように第2始動口22に遊技球が入賞し難いので、専ら第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選(図6(1))が実行される。一方、高確時短遊技状態では(つまり、電サポ状態かつ時短状態では)、上記したように第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞し、又、図14を用いて後述するように第1特別図柄抽選よりも第2特別図柄抽選の方が優先して実行されるので、専ら第2特別図柄抽選(図6(2))が実行される。
次に、図6(3)を参照して、各大当りに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当りAに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)のラウンド遊技が開始される。1Rにおいて、大入賞口23に遊技球が10個入賞するか大入賞口23の開放時間が29.5秒経過すると、大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rのラウンド遊技が終了する。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1Rと同様に大入賞口23が開放されてから2Rのラウンド遊技が開始され、大入賞口23が閉鎖されて2Rのラウンド遊技が終了する。以後同様に14回のラウンド遊技が実行されて、合計16回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。この大当り遊技によって、遊技者は、約2000球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから74回転終了するまで(詳細には、特別図柄抽選が74回実行されて表示器4に特別図柄が74回変動表示されてから停止表示されるまで)の間、高確状態に制御され、又、大当り遊技が終了してから70回転終了するまで時短状態かつ電サポ状態に制御される。つまり、大当り遊技が終了してから70回転終了するまでは、高確時短遊技状態に制御され、71回転〜74回転目までは高確非時短遊技状態に制御され、75回転目以降は低確非時短遊技状態に制御される。
大当りBに当選した場合、上記した大当りAの大当り遊技のラウンド数を5ラウンドにした大当り遊技が実行されて、遊技者は約600球の賞球総数を獲得することができる。そして、大当りAと同様に、大当り遊技が終了してから70回転終了するまでは、高確時短遊技状態に制御され、71回転〜74回転目までは高確非時短遊技状態に制御され、75回転目以降は低確非時短遊技状態に制御される。
大当りCに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて極めて短時間(例えば0.1秒)経過すると大入賞口23が開状態から閉状態にされるラウンドが、インターバル期間を挟んで4回実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。つまり、この大当り遊技では、大入賞口23が瞬間的にしか開放されないため、遊技球が大入賞口23に入ることは殆どなく、遊技者は実質的に賞球を得ることはできない。その後、遊技状態は、大当りAと同様に、大当り遊技が終了してから70回転終了するまでは、高確時短遊技状態に制御され、71回転〜74回転目までは高確非時短遊技状態に制御され、75回転目以降は低確非時短遊技状態に制御される。
大当りDに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて極めて短時間(例えば0.1秒)経過すると大入賞口23が開状態から閉状態にされるラウンドが、インターバル期間を挟んで4回実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。つまり、この大当り遊技では、上記した大当りCと同様に、大入賞口23は瞬間的にしか開放されないため、遊技球が大入賞口23に入ることは殆どなく、遊技者は実質的に賞球を得ることはできない。
ここで、低確状態(つまり低確非時短遊技状態)において大当りDに当選した場合には、大当りDの大当り遊技が終了してから74回転終了するまで高確非時短遊技状態に制御され、75回転目以降は低確非時短遊技状態に制御される。一方、高確状態(つまり、高確非時短遊技状態又は高確時短遊技状態)において大当りDに当選した場合には、大当り遊技が終了してから70回転終了するまで高確時短遊技状態に制御され、71回転〜74回転目までは高確非時短遊技状態に制御され、75回転目以降は低確非時短遊技状態に制御される。
また、本実施形態では、第1始動口21への遊技球入賞に基づく第1特別図柄抽選(つまり、高確非時短遊技状態に制御され得る大当りDが設けられた第1特別図柄抽選)にだけ、所定の確率(例えば各1/100)で当選する小当りA、B、Cを設けている。この第1特別図柄抽選の特定のハズレである小当りに当選した場合には、遊技状態は変更されない一方で、大当りDに当選した場合と同様(又は類似)の演出が行われ、かつ、大当りDに当選した場合と同様に大入賞口23が開閉制御される。このことによって、遊技者に対して、実際は「小当り」であっても、大当りDに当選して高確非時短遊技状態に制御されているかもしれないという期待感を抱かせ、遊技性を向上させることができる。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図7を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図7のステップS901において、まず、CPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。なお、図示はしていないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。つまり、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスを許可されて、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、バックアップデータのチェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図9参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図10参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図8参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、初期値乱数を更新し、処理はステップS914に移る。こで、初期値乱数とは、後述するタイマ割り込み処理(図10参照)においてカウントアップ更新される各種の乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)の開始値を決定するための乱数であり、この各種の乱数に対応して複数の初期値乱数が用意されている。なお、初期値乱数は、所定のCTCの周期(4ms)ごとに発生するタイマ割込み処理(図10参照)と、その残余時間(すなわち、この所定のCTCの周期からタイマ割込み処理に要する処理時間を減じた時間)に処理されるメイン処理(図7参照)の両方でカウントアップ更新され、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び最小値(例えば0)に戻る。また、この残余時間は、CPU101の処理状況に応じて異なるので、ランダムな時間となっており、この残余時間で更新される初期値乱数の更新回数もランダムとなる。一方、詳細は後述するが、他の各種乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)は、タイマ割込み処理(図10参照)でしか更新されないため、初期値乱数とは乱数更新処理の処理周期が相違する。このように、処理周期が相違することにより、例えば、初期値乱数と大当り乱数の乱数範囲が同じ(例えば0〜299)であったとしても、大当り乱数の開始値として取得される初期値乱数の値は毎回ランダムとなる。そのため、大当たりを発生させる大当たり乱数値が取得されるタイミングを予測することを困難にすることができる。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS911に戻される。つまり、CPU101は、ステップS911〜ステップS914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図8は、図7のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートである。図8のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103(典型的には、不揮発性のRAM103)に格納する。なお、この処理(および後述するステップS9116、S9117の処理)は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112で「YES」と判定されてから)電源電圧が動作可能電圧よりも低下する前までの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等の各種情報がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。その後に、電源電圧がCPU101等の動作可能電圧よりも低下して「0」になり、電源遮断が完了することとなる。
[メイン制御部100による復旧処理]
図9は、図7のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートである。まず、図9のステップS9091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態(具体的には、時短状態であるのか非時短状態であるのか)や特別図柄抽選の保留数等の遊技者の利益に直結する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を認識することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図7のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図10は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図10を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に示す一連の処理を一定時間(4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図10以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新、及びこの各乱数がカウントアップ更新される際の開始値となるそれぞれの初期値乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図14のステップS407の処理で使用される乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図14のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等および各初期値乱数の値は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では299)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数等の各カウンタは、それぞれ、ループカウンタのカウントが一巡すると、その時点での各乱数に対応する初期値乱数を取得して、当該初期値乱数の値を開始値として、新たにループカウンタのカウントを開始する。なお、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の乱数範囲は、任意に設定すればよいが、それぞれを互いに異なる範囲に設定することで(例えば、大当り乱数の範囲は0〜299としリーチ乱数の範囲は0〜99とする等)、これらの乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期しないように設定することが好ましい。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視することにより、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したと判定された時点で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図13を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視することにより、ゲート25を遊技球が通過したと判定された時点で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図14を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態/非電サポ状態では10秒に設定し、時短状態/電サポ状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態/非電サポ状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態/電サポ状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、又、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行されて、大当り遊技による賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図22及び図23を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非時短状態/非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、時短状態/電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は/及び払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。なお、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は/及び払出制御部300へ出力する。
[制御時間カウント処理について]
ここで、図10を用いて上述したタイマ割り込み処理では説明を省略したが、このタイマ割り込み処理において、CPU101は、特別図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する特別図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「特図ゲームカウント処理」という)、および、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普通図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「普図ゲームカウント処理」という)を実行する。特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理は、例えば、図10のステップS7の処理とステップS8の処理との間に、順番に実行される。なお、特別図柄ゲームは、始動口(21又は22)への遊技球の入賞を待機し、遊技球が入賞したことに応じて特別図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、特別図柄抽選に当選した場合には大当り遊技を実行するゲームである。また、普通図柄ゲームは、ゲート25への遊技球の通過を待機し、遊技球が通過したことに応じて普通図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、普通図柄抽選に当選した場合には電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)を実行するゲームである。
以下では、まず、特図ゲームカウント処理について説明する。図11は、特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理を実行する際に使用されるデータ、および、メイン制御部100のRAM103の記憶エリア(作業エリア)について説明するための図である。
図11(1)は、特別図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(「特図側設定データ」という)の種類を示している。特図側設定データは、特別図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この特別図柄ゲームの各期間(時間)には、図11(1)に示すように、「始動口入賞待ち中」と、「特別図柄変動表示中」と、「特別図柄停止表示中」と、「オープニング表示中」と、「ラウンド中」と、「大入賞口有効期間中」と、「エンディング表示中」とが含まれる。
「始動口入賞待ち中」は、始動口入賞が有ると即時にこの始動口入賞に係る特別図柄抽選を実行して特別図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、大当り遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「特別図柄変動表示中」は、始動口入賞に応じて特別図柄抽選を実行して表示器4に特別図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「特別図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた特別図柄を特別図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「オープニング表示中」は、特別図柄抽選に当選して画像表示部6に大当り遊技が開始したことを報知するオープニング演出を表示している状態(期間)である。「ラウンド中」は、大当り遊技において大入賞口23が開放されるラウンド(ラウンド遊技)を実行している状態(期間)である。「大入賞口有効期間中」は、各ラウンドの直後に配置され、ラウンドが終了して大入賞口23が閉塞されたにも関わらず遊技球の大入賞口23への入賞を有効と認める期間であり、これによって、いわゆるオーバー入賞が認められることとなる(図22及び図23を用いて後に詳述する大入賞口処理では、説明の簡単のため、オーバー入賞の処理内容は省略している)。なお、ラウンド中の期間および大入賞口有効期間を除く期間においては、遊技球の大入賞口23への入賞は有効と認められない。「エンディング表示中」は、画像表示部6に大当り遊技が終了することを報知するエンディング演出を表示している状態(期間)である。
図11(1)に示すように、例えば、特図側設定データ「00H」は「始動口入賞待ち中」であることを設定するデータであり、例えば、特図側設定データ「01H」は「特別図柄変動表示中」であることを設定するデータである。なお、これらの特図側設定データは、ROM102に記憶されている。
図11(3)は、RAM103の記憶エリア(作業エリア)の模式図である。図11(3)に示すように、RAM103の記憶エリアには、カウント対象時間設定エリア10と、時間カウントエリア11と、単純変動表示用時間カウントエリア12とが含まれている。カウント対象時間設定エリア10は、特別図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10A(「エリア10A」という)と、普通図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10B(「エリア10B」という)とから成る。時間カウントエリア11は、特別図柄ゲーム側の時間カウントエリア11A(「エリア11A」という)と、普通図柄ゲーム側の時間カウントエリア11B(「エリア11B」という)とから成る。単純変動表示用時間カウントエリア12は、特別図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12A(「エリア12A」という)と、普通図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12B(「エリア12B」という)とから成る。
エリア11Aは、上記した特別図柄ゲームの各期間(「特別図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Aは、図11(1)を用いて説明した特図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Aで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Aは、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。なお、上記の7セグ表示の3つの表示態様は、例えば、数字の0を示す表示態様と、数字の7を示す表示態様と、7つのセグ全てが消灯した表示態様である。
CPU101は、エリア10Aに特図側設定データを書き込むことでエリア11Aによる計測対象の期間(時間)の種類を設定すると共に、エリア11Aに計測する時間データを書き込み、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア11Aの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11A)を順番に用いて特別図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Aで特別図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Aに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア12Aの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に特別図柄の表示態様を切替える。これにより、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様が48ミリ秒毎に順番に切替わって循環表示されることとなる。
なお、図11(3)では、一例として、エリア10Aに「01H」が書き込まれていることによって、エリア11Aにおいて特別図柄変動表示の時間経過が計測されることを設定している。また、図11(3)のエリア11Aには、一例として、時間を示す値「2500」が書き込まれているが、この値は図10のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「2500」は10.000秒を示している。また、図11(3)のエリア12Aには、一例として、時間を示す値「12」が書き込まれているが、この値も同様に図10のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「12」は48ミリ秒を示している。
以上のように、本実施形態によれば、特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能(図11(3)の11A参照)を用いて計測する。ここで、従来の遊技機においては、特別図柄ゲームを構成する各制御時間(特別図柄変動表示の制御時間、ラウンド実行の制御時間等)をそれぞれ個別のタイマ機能を用いて計測していたので、メイン制御部のRAMの記憶エリアに特別図柄ゲームを構成する制御時間毎に個別の時間カウントエリアを設けていた。一方、本実施形態では、上記のように特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測するので、演算負荷を効果的に低減することができる。また、本実施形態によれば、特別図柄変動表示の実行期間において特別図柄表示器4a(又は4b)に7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる際の切替え時間の計測には、上記したタイマ機能(図11(3)の11A参照)とは別のタイマ機能(図11(3)の12A参照)を用いる。このことから、本実施形態によれば、演算処理の複雑化を効果的に抑制できる。
図12は、特別図柄変動表示の時間をエリア11Aに設定するために用いられる変動時間テーブルの概念図の一例である。この変動時間テーブルは、ROM102に記憶されており、RAM103に読み出されて使用される。図12に示すように、変動時間テーブルは、変動パターンの識別番号と、基本変動時間(秒)を示すデータと、加算変動時間(秒)を示すデータとから成る。変動パターンの識別番号は、図16〜図21を用いて後述する変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3−1およびHT3−2に含まれる変動パターンを識別するための番号である。基本変動時間は、変動パターン(つまり、特別図柄変動時間)を構成する基本の変動時間である。加算変動時間は、変動パターンを構成する加算される変動時間である。基本変動時間と加算変動時間とを加算した時間が、変動パターン(図16〜図21参照)である。例えば、識別番号1に対応する変動パターンは、基本変動時間90秒に加算変動時間0.18秒を加算した90.18秒であり、例えば、識別番号65に対応する変動パターンは、基本変動時間2秒である。
CPU101は、図11(3)のエリア11Aで特別図柄変動表示の時間を計測する場合には、後述する図14のステップS408の処理で決定された変動パターンに対応する時間データ(「秒」の時間を示すデータ)を、RAM103の変動時間テーブル(図12)から読み出して、読み出した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期で実行される時間計測処理に適応する時間データに変換し、変換した時間データをRAM103のエリア11Aに書き込む。例えば、識別番号1に対応する変動パターン「90.18秒」を示す時間データの値をエリア11Aに設定する場合には、RAM103の変動時間テーブルから基本変動時間90秒および加算変動時間0.18秒を示す時間データを読み出して加算し、この加算した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ「22545」に変換し、変換した時間データ「22545」をRAM103のエリア11Aに書き込む。なお、図12の変動時間テーブルの横には、参考のために、250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応させた時間データを記載しているが、250を乗算すると自然数ではなくなるものは(括弧書きの値を参照)、四捨五入により自然数に調整して処理している。
以上のように、本実施形態によれば、ROM102に記憶されRAM103に読み出される変動時間テーブルの変動パターン(特別図柄変動時間)を示す時間データを「秒」の時間を示すデータ(つまり、除算値の時間データ;図12の基本変動時間の部分を参照)とし、特別図柄変動時間を設定する際に250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ(つまり、乗算値の時間データ;図12の変動時間テーブルの右横の部分を参照)に変換する。このことから、本実施形態によれば、変動時間テーブルの特別図柄変動時間を示すデータを1バイト以下のデータ量に押さえられる場合があるので(図12の識別番号65等参照)、ROM102およびRAM103の使用メモリ領域を効果的に抑制することができる。また、本実施形態によれば、例えば特別図柄変動時間90.18秒のように、除算値の時間データで示してもデータ量が1バイトを超える特別図柄変動時間については、加算変動時間の時間データ(小数点以下の時間を示す時間データ)として分割して変動時間テーブルを構成させている(図12参照)。ここで、図12では、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、説明の便宜上、同じ時間データ値を変動パターン毎にそれぞれ記載しているが、実際にはこのテーブルにおいて同じ時間データ値は、重複して記憶されず、1つだけ記憶されている。例えば、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、0.01秒の時間データ値は、図12では説明の便宜上複数記載しているが、実際は1つだけ記憶されている。このことから、本実施形態によれば、ROM102およびRAM103の使用モリ領域を効果的に抑制することができる。ここで、本実施形態では、説明の簡単のために、変動パターンを65個とした(図12参照)。しかし、実際の遊技機では、変動パターンは1000個〜10000個と膨大である。このことから、本実施形態による上記した使用メモリ領域抑制の効果は、実際の遊技機において絶大となる。
次に、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普図ゲームカウント処理について、図11を用いて説明する。
図11(2)は、普通図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(以下、「普図側設定データ」という)の種類を示している。普図側設定データは、普通図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この普通図柄ゲームの各期間(時間)には、図11(2)に示すように、「ゲート通過待ち中」と、「普通図柄変動表示中」と、「普通図柄停止表示中」と、「電チュー開閉制御中」と、「第2始動口有効期間中」とが含まれる。
「ゲート通過待ち中」は、ゲート25を遊技球が通過すると即時にこの通過に係る普通図柄抽選を実行して普通図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、電動チューリップ27の開閉制御中(電チューの開放遊技中)ではなく、後述する第2始動口有効期間中ではなく、普通図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「普通図柄変動表示中」は、遊技球のゲート25通過に応じて普通図柄抽選を実行して表示器4に普通図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「普通図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた普通図柄を普通図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「電チュー開閉制御中」は、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)が実行されている状態(期間)である。「第2始動口有効期間中」は、電動チューリップ27の開閉制御が終了した直後の所定期間について例外的に第2始動口22への遊技球入賞を有効と認める期間である。なお、電動チューリップ27の開閉制御中は、一律に(つまり、電動チューリップ27が閉塞状態であっても)第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められ、電動チューリップ27の開閉制御中および第2始動口有効期間を除く期間には、第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められない。
図11(2)に示すように、例えば普図側設定データ「00K」は「ゲート通過待ち中」であることを設定するデータである。また、普図側設定データはROM102に記憶されている。
以下、図11(3)を参照して説明する。エリア11Bは、上記した普通図柄ゲームの各期間(「普通図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Bは、図11(2)を用いて説明した普図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Bで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Bは、普通図柄表示器4e(図2参照)に普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様(マルのみが点灯する表示態様とバツのみが点灯する表示態様)を48ミリ秒毎に切替えて交互表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。
CPU101は、エリア10Bに普図側設定データを書き込むことでエリア11Bによる計測対象の期間の種類を設定すると共に、エリア11Bに計測する時間データを書き込み、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア11Bの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11B)を順番に用いて普通図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Bで普通図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Bに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図10のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア12Bの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に普通図柄の表示態様を切替える。これにより、普通図柄表示器4eに普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様が48ミリ秒毎に切替わって交互表示されることとなる。
以上のことから、本実施形態によれば、既に説明した特図ゲームカウント処理と同様の効果を、普図ゲームカウント処理においても実現できる。
なお、以上に説明した特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する構成において、大当り遊技の制御において大入賞口有効期間の直後に大入賞口23への入賞を有効とみなさない大入賞口休止期間を設けてもよい。
また、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示と、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示とを並行して実行可能な制御構成にして、例えば、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第1特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つのタイマ機能を用いて計測し、一方で、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第2特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つの他のタイマ機能を用いて計測してもよい。
また、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームの一連の制御時間をそれぞれ1つのタイマ機能を用いて計測する際に、計測対象時間の経過を、「減算」処理ではなく、「加算」処理によって計測する構成としてもよい。この場合、例えば、特別図柄ゲーム側のタイマ(11A)の値が、計測対象時間(例えば、特別図柄停止表示の時間0.5秒)を示す時間データの値「125」に到達したか否かを判定する制御となる。
また、上記したように図12の加算変動時間の部分のテーブルにおいて同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶することに加えて、図12の基本変動時間の部分のテーブルにおいても同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶する構成にして、使用メモリ領域抑制の効果を更に高めてもよい。
また、以上に説明した方法により、演出制御部400等によって実行される各種演出の実行時間を計測してもよい。
以上で、制御時間カウント処理についての説明を終わる。
[始動口スイッチ処理]
図13は、図10のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS2における始動口スイッチ処理について、図13を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの出力信号に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数;遊技情報)を取得する。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定および乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS204の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの種類の大当りか、リーチ演出を実行するか否か、および変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図14のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図14のステップS406の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第1特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの出力信号に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数;遊技情報)を取得する。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定および乱数格納を行う。具体的には、CPU101は、ステップS210の処理で取得された大当り乱数等の乱数セット(第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を用いて、これらの乱数がROM102に記憶されている所定値と一致するか否か等に基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否か、大当りの場合何れの大当りか、リーチ演出を実行するか否か、および変動パターンを事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図14のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、CPU101は、事前判定に用いた上記乱数セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図14のステップS404の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セット(第2特別図柄抽選用の乱数セット)が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図14は、図10のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図14を参照して、図10のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中または小当り遊技中であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中、又は、特別図柄抽選の特定のハズレである小当りに当選した場合に実行される小当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402−1に移る。
ステップS402−1において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示終了直後に設けられる特別図柄の確定停止表示の実行中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の確定停止表示は、特別図柄の変動表示が終了してから規定時間(本実施形態では0.5秒間)特別図柄の停止表示状態を維持して表示するものであり、特別図柄抽選結果を報知する表示である。なお、特別図柄の確定停止表示は、報知演出における装飾図柄の確定停止表示と同期し時間的に一致している。ステップS402−1での判定がYESの場合、処理はステップS417に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に格納されている図13のステップS210およびS211によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いので、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に格納されている図13のステップS204およびS205によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出す。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。また、CPU101は、第1特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合には、特定のハズレである小当りA、B、C(図6(1)参照)の何れかに当選したか否かを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果が小当りではないハズレと判定した場合、ハズレ図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする一方で、特別図柄抽選の結果が特定のハズレである小当りに当選したと判定した場合、当選した小当りに応じた小当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類を判定する。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
[変動パターン選択処理]
ステップS408において、CPU101は、図16〜図21に示す変動パターン決定テーブルを参照して特別図柄抽選毎に変動パターンを決定(選択)する変動パターン選択処理を実行する。なお、変動パターンは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間であり、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており報知演出の実行時間と同じ時間である。また、以下では、図16〜図21に示す変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3−1およびHT3−2を、単に、HT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3−1およびHT3−2と言う場合がある。以下、変動パターン選択処理について、具体的に説明する。
ステップS408において、CPU101は、RAM103に記憶されたテーブル参照情報に従って、図16のHT1−1又は図17のHT1−2を参照して変動パターンを決定する場合と、図18のHT2−1又は図19のHT2−2を参照して変動パターンを決定する場合と、図20のHT3−1又は図21のHT3−2を参照して変動パターンを決定する場合とがある。なお、テーブル参照情報は、CPU101が変動パターンを決定する際に参照する変動パターン決定テーブルを規定する情報であり、HT1−1又はHT1−2を参照して変動パターンを決定することを規定する場合(「HT1参照設定」と言う)と、HT2−1又はHT2−2を参照して変動パターンを決定することを規定する場合(「HT2参照設定」と言う)と、HT3−1又はHT3−2を参照して変動パターンを決定することを規定する場合(「HT3参照設定」と言う)とがある。ここで、図30を用いて後に説明するが、本実施形態では、通常モード、潜伏可能性モードおよび確変モードの何れかの演出モードで報知演出が実行される。そして、HT1−1又はHT1−2を参照して変動パターンを決定した場合(つまり、HT1参照設定の場合)には通常モードで報知演出が実行され、HT2−1又はHT2−2を参照して変動パターンを決定した場合(つまり、HT2参照設定の場合)には確変モードで報知演出が実行され、HT3−1又はHT3−2を参照して変動パターンを決定した場合(つまり、HT3参照設定の場合)には潜伏可能性モードで報知演出が実行される。
以下、テーブル参照情報の設定について詳細に説明する。
まず、遊技機1の電源が投入されて遊技機1が初期設定で立ち上がった場合、遊技状態が初期設定の低確非時短遊技状態に設定されると共に、テーブル参照情報は初期設定のHT1参照設定にセットされる。
また、大当りA、B又はCに当選した場合、当選時の遊技状態および当選時のテーブル参照情報の設定に関わらず、テーブル参照情報は、HT2参照設定に70回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。また、高確状態(つまり、高確時短遊技状態又は高確非時短遊技状態)で大当りDに当選した場合、当選時のテーブル参照情報の設定に関わらず、テーブル参照情報は、HT2参照設定に70回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。また、低確状態(つまり、低確非時短遊技状態)で大当りDに当選した場合、当選時のテーブル参照情報の設定に関わらず、テーブル参照情報は、HT3参照設定に74回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。
また、HT1参照設定のときに小当りAに当選した場合、当選時の遊技状態に関わらず、テーブル参照情報は、HT3参照設定に10回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。また、HT1参照設定のときに小当りBに当選した場合、当選時の遊技状態に関わらず、テーブル参照情報は、HT3参照設定に20回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。また、HT1参照設定のときに小当りCに当選した場合、当選時の遊技状態に関わらず、テーブル参照情報は、HT3参照設定に30回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。
また、HT3参照設定のときに小当りAに当選した場合において、当選時の遊技状態が低確状態(つまり、低確非時短遊技状態)の場合には、テーブル参照情報はHT3参照設定に10回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。また、HT3参照設定のときに小当りBに当選した場合において、当選時の遊技状態が低確状態(つまり、低確非時短遊技状態)の場合には、テーブル参照情報はHT3参照設定に20回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。また、HT3参照設定のときに小当りCに当選した場合において、当選時の遊技状態が低確状態(つまり、低確非時短遊技状態)の場合には、テーブル参照情報はHT3参照設定に30回転制御された後にHT1参照設定に制御されるようにセットされる。また、HT3参照設定のときに小当りA、B、Cの何れかに当選した場合において、当選時の遊技状態が高確状態(つまり、高確非時短遊技状態又は高確時短遊技状態)の場合には、テーブル参照情報をセットする制御は行われない。
また、HT2参照設定のときに小当りA、B、Cの何れかに当選した場合には、(当選時の遊技状態は高確状態(高確時短遊技状態)であるので)テーブル参照情報をセットする制御は行われない。
[HT1参照設定のときに第1特別図柄抽選が実行された場合の変動パターン選択処理]
以下に、テーブル参照情報がHT1参照設定のときにステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合において、図16に示すHT1−1を参照して変動パターンを決定するステップS408における処理について説明する。
ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で第1特別図柄抽選で大当りしたと判定した場合、HT1−1を参照して、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「大当り」の部分の各変動パターンに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「78」である場合、HT1−1の「大当り」の部分の変動パターン「90.01秒」に割り振られた乱数値「75〜124」に一致するので、変動パターンとして「90.01秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターン「15.01秒」、「20.01秒」、「25.01秒」、「40.01秒」、「40.02秒」、「40.03秒」、「90.01秒」、「90.02秒」及び「90.03秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」、「擬似変動2回当り」、「擬似変動3回当り」、「第1SP当り」、「第2SP当り」、「第3SP当り」、「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第3SPSP当り」に対応する。「ノーマルリーチ当り」は、後述する「擬似変動に2回目」〜「第3SPSP」の何れも実行されることなく、単にリーチ成立した後に大当りするタイプである。「擬似変動2回当り」は、最終的に擬似変動の2回目を実行した後に大当りするタイプである。「擬似変動3回当り」は、最終的に擬似変動の3回目を実行した後に大当りするタイプである。「第1SP当り」〜「第3SP当り」は、最終的にSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。「第1SPSP当り」〜「第3SPSP当り」は、最終的にSPSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。
なお、リーチ(リーチ成立、リーチ演出)とは、報知演出において例えば複数の装飾図柄列のうち変動中の残りの1つ装飾図柄列が停止したならば既に停止(仮停止)している装飾図柄列との関係で大当りを報知する特定の図柄状態になり得る演出(大当りを期待させる演出)であり、典型的には、右側と左側の装飾図柄列が同じ図柄(例えば7)で既に停止しており、残りの中央の装飾図柄列が同じ図柄(例えば7)で停止したならばゾロ目(例えば777)となる演出である。また、擬似変動(擬似連続変動)とは、1回の報知演出において装飾図柄列が複数回変動したように見せることで大当りを期待させる演出であり、典型的には複数の装飾図柄列が全て擬似的に停止(仮停止)した後に変動を再開することを1回以上行う演出である。そして、上記した擬似変動2回目は擬似変動の演出における装飾図柄列の2回目の変動(擬似変動)であり、上記した擬似変動3回目は擬似変動の演出における装飾図柄列の3回目の変動(擬似変動)である。また、SPリーチとは、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当りすることを更に期待させるリーチ演出であり、例えば主人公のキャラクタが小判をゲットする動画像の演出である。また、SPSPリーチとは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させるリーチ演出であり、例えば主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦う動画像の演出である。
また、ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で第1特別図柄抽選でハズレと判定した場合、第1特別図柄抽選の保留数(U1)、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。
具体的には、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」である場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜99のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「ハズレ」の保留数「1、2」の部分のリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれるのかリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれるのかを判定する。
そして、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれるのか変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれるのかを判定する。そして、CPU101は、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれる場合には変動パターンとして「8.00秒」を決定し、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれる場合には変動パターンとして「13.50秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、変動パターン「8.00秒」及び「13.50秒」は、何れも、報知演出の演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。なお、「即ハズレ」は、リーチ成立もなく即ハズレる演出パターンのタイプである。
一方、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の各変動パターンに割り振られた変動パターン乱数値範囲の何れに含まれるかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「260」である場合、変動パターン「25.02秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「256〜271」に含まれるので、変動パターンとして「25.02秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の変動パターン「15.02秒」、「20.02秒」、「25.02秒」、「40.04秒」、「40.05秒」、「40.06秒」、「90.04秒」、「90.05秒」及び「90.06秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「第1SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第3SPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」及び「第3SPSPハズレ」に対応する。「ノーマルリーチハズレ」は、「擬似変動の2回目」〜「第3SPSP」の何れも実行されることなく、リーチ成立した後にハズレるタイプである。「擬似変動2回ハズレ」は、最終的に擬似変動の2回目を実行した後にハズレるタイプである。「擬似変動3回ハズレ」は最終的に擬似変動の3回目を実行した後にハズレるタイプである。「第1SPハズレ」〜「第3SPハズレ」は、最終的にSPリーチに発展した後にハズレるタイプである。「第1SPSPハズレ」〜「第3SPSPハズレ」は、最終的にSPSPリーチに発展した後にハズレるタイプである。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜79」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「80〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「0〜209」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「210〜299」に置き換えた乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜84」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「85〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「210〜269」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「270〜299」に置き換え、更に、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応し変動パターン乱数値範囲「0〜209」が割り振られた変動パターン「3.00秒」が加えられた内容の乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
以上に説明したように、テーブル参照設定がHT1参照設定の場合(言い換えると、通常モードに制御される設定の場合)において第1特別図柄抽選でハズレた場合には、第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど、リーチありの変動パターンが選択され易く、又、リーチなしの変動パターンが選択された場合には第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど長い変動パターンが選択され易い。
[大当り信頼度]
ここで、大当り信頼度(大当り期待度)について説明する。大当り信頼度が高い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される確率が高い演出であり、大当り信頼度が低い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される確率が低い演出である。以下、図16に示すHT1−1を用いて具体的に説明する。HT1−1の「大当り」の部分から分かるように、大当りの場合には、「ノーマルリーチ当り」、「擬似変動2回当り」、「擬似変動3回当り」、「第1SP当り」、「第2SP当り」、「第3SP当り」、「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第3SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている(一部同一あり)。一方で、HT1−1の「ハズレ」の部分から分かるように、ハズレの場合には、「ノーマルリーチハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「第1SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第3SPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている(一部同一あり)。以上から分かるように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。つまり、「ノーマルリーチ演出」、「擬似変動2回演出」、「擬似変動3回演出」、「第1SPリーチ演出」、「第2SPリーチ演出」、「第3SPリーチ演出」、「第1SPSPリーチ演出」、「第2SPSPリーチ演出」、「第3SPSPリーチ演出」の順で大当り信頼度が高くなる。
[HT1参照設定のときに第2特別図柄抽選が実行された場合の変動パターン選択処理]
テーブル参照情報がHT1参照設定のときにステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合、ステップS408において、CPU101は、図17に示すHT1−2を参照して、上記したHT1−1を参照する処理と同様の方法で変動パターンを決定する。ここで、図17に示すHT1−2は、図16に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わった点で異なるのみである。つまり、図16のHT1−1を参照する変動パターン決定の処理では、第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、図17のHT1−2を参照する変動パターン決定の処理では、第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。
[HT2参照設定のときに第1特別図柄抽選が実行された場合の変動パターン選択処理]
テーブル参照情報がHT2参照設定のときにステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合、ステップS408において、CPU101は、図18に示すHT2−1を参照して、上記したHT1−1を参照する処理と同様の方法で変動パターンを決定する。ここで、図18に示すHT2−1は、図16に示したHT1−1に対して、「大当り」の部分の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」、「擬似変動2回当り」、「擬似変動3回当り」、「第1SP当り」、「第2SP当り」、「第3SP当り」、「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第3SPSP当り」に対応する変動パターンを、それぞれ、「15.03秒」、「20.03秒」、「25.03秒」、「40.07秒」、「40.08秒」、「40.09秒」、「90.07秒」、「90.08秒」及び「90.09秒」に置き換え、又、「ハズレ」で「リーチあり」の部分の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「第1SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第3SPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」及び「第3SPSPハズレ」に対応する変動パターンを、それぞれ、「15.04秒」、「20.04秒」、「25.04秒」、「40.10秒」、「40.11秒」、「40.12秒」、「90.10秒」、「90.11秒」及び「90.12秒」に置き換えたものである。更に、図18に示すHT2−1は、図16に示したHT1−1に対して、「ハズレ」の「リーチなし」の部分の変動パターンを、第1特別図柄抽選の保留数に関わらず一律に変動パターン「13.51秒」(演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応)に置き換えたものである。
[HT2参照設定のときに第2特別図柄抽選が実行された場合の変動パターン選択処理]
テーブル参照情報がHT2参照設定のときにステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合、ステップS408において、CPU101は、図19に示すHT2−2を参照して、上記したHT1−1を参照する処理と同様の方法で変動パターンを決定する。ここで、図19に示すように、HT2−2は、図18に示したHT2−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図18のHT2−1を参照する変動パターン決定の処理では、第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、図19のHT2−2を参照する変動パターン決定の処理では、第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。また、図19に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「2〜4」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、変動パターン乱数値範囲「0〜239」において変動パターン「2.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「240〜269」において変動パターン「4.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「270〜299」において変動パターン「10.00秒」が決定される。
[HT3参照設定のときに第1特別図柄抽選が実行された場合の変動パターン選択処理]
テーブル参照情報がHT3参照設定のときにステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合、ステップS408において、CPU101は、図20に示すHT3−1を参照して上記したHT1−1を参照する処理と同様の方法で変動パターンを決定する。ここで、図20に示すHT3−1は、図16に示したHT1−1に対して、「大当り」の部分の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチ当り」、「擬似変動2回当り」、「擬似変動3回当り」、「第1SP当り」、「第2SP当り」、「第3SP当り」、「第1SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第3SPSP当り」に対応する変動パターンを、それぞれ、「15.05秒」、「20.05秒」、「25.05秒」、「40.13秒」、「40.14秒」、「40.15秒」、「90.13秒」、「90.14秒」及び「90.15秒」に置き換え、又、「ハズレ」で「リーチあり」の部分の演出パターンのタイプ「ノーマルリーチハズレ」、「擬似変動2回ハズレ」、「擬似変動3回ハズレ」、「第1SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第3SPハズレ」、「第1SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」及び「第3SPSPハズレ」に対応する変動パターンを、それぞれ、「15.06秒」、「20.06秒」、「25.06秒」、「40.16秒」、「40.17秒」、「40.18秒」、「90.16秒」、「90.17秒」及び「90.18秒」に置き換えたものである。更に、図20に示すHT3−1は、図16に示したHT1−1に対して、「ハズレ」の「リーチなし」の部分の変動パターンを、保留数が「1、2」及び「3」では「13.52秒」及び「8.01秒」に置き換え、又、保留数が「4」では「13.52秒」、「8.01秒」及び「3.01秒」に置き換えたものである。
また、図20に示すHT3−1は、潜伏可能性モードに突入(又は潜伏可能性モード中に再度潜伏可能性モードに突入)してから10、20、30、及び74回転目(10、20、30、及び74回目の報知演出)専用の変動パターン「18.00秒」を有している。図30を用いて後述するが、潜伏可能性モードの10、20、30、及び74回転目では、潜伏可能性モードから通常モードに移行するか否かを示唆する分岐演出が実行され、上記した専用の変動パターン「18.00秒」は、この分岐演出を実行するための変動パターンである。ステップS408において、CPU101は、潜伏可能性モードに突入(又は潜伏可能性モード中に再度潜伏可能性モードに突入)してからの回転数を(例えばHT3−1及びHT3−2の使用履歴を用いて)カウントすることによって、上記した潜伏可能性モードの10、20、30、及び74回転目を特定して、分岐演出を実行するための変動パターン「18.00秒」を選択する。
[HT3参照設定のときに第2特別図柄抽選が実行された場合の変動パターン選択処理]
テーブル参照情報がHT3参照設定のときにステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合、ステップS408において、CPU101は、図21に示すHT3−2を参照して上記したHT1−1を参照する処理と同様の方法で変動パターンを決定する。ここで、図21に示すように、HT3−2は、図20に示したHT3−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図20を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。なお、図21に示すHT3−2にも、図20のHT3−1と同様に、潜伏可能性モードの分岐演出専用の変動パターンが有り、ステップS408において、CPU101は、HT3−1を使用する場合と同様にして、分岐演出を実行するための変動パターン「18.00秒」を選択する。
ここで、図14のステップS403〜S406の処理で説明したように、本実施形態では、第2特別図柄抽選の保留が、第1特別図柄抽選の保留よりも優先して消化される。また、高確時短遊技状態(電サポ状態かつ時短状態)では、図10のステップS5及びS7での処理で説明したように、電動チューリップ27が頻繁に長期間開放して第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞するので、第2特別図柄抽選が頻繁に連続して実行される。また、図6を用いて説明したように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の方が、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選よりも遊技者の利益が大きい(つまり、最も有益な大当りAが100%である)。このことから、逆に言えば、高確時短遊技状態(電サポ状態かつ時短状態)において、第1特別図柄抽選が実行されると、遊技者の利益が小さい大当り(大当りD等)に当選してしまう可能性が生じてしまうと言える。本実施形態では、以上に図19のHT2−2を用いて説明したように、高確時短遊技状態(電サポ状態かつ時短状態)においては、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4でリーチなしの場合には短時間の変動パターン(2.00秒、4.00秒)を選択し易くして第2特別図柄抽選の保留が高速で消化されるようにしてスピード感のある遊技を実行する一方で、第2特別図柄抽選の保留数が1でリーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.51秒)を必ず選択して遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行され難く制御している。更に、本実施形態では、以上に図18のHT2−1を用いて説明したように、高確時短遊技状態(電サポ状態かつ時短状態)においては、遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行されたとしても、第1特別図柄抽選の保留数が1〜4の全てにおいて、リーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.51秒)を必ず選択して、第2始動口22に遊技球が入賞して遊技者に比較的有利な第2特別図柄抽選が実行されるための時間を稼ぐように制御している。
以上のようにしてステップS408において決定された変動パターンの情報は、設定情報としてRAM103にセットされる。ここで、図16〜図21を用いて説明したように、変動パターンは、演出パターンのタイプに対応しており、又、演出モードにも対応している。例えば、図16のHT1−1の変動パターン「40.04秒」は、演出パターンのタイプ「第1SPハズレ」に対応し、又、通常モードに対応する。このことから、ステップS408において変動パターン「40.04秒」が決定された場合、報知演出において通常モードで「第1SPハズレ」の演出パターンが実行されることとなる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。ここで、遊技状態通知コマンドに含まれる遊技状態を示す情報は、大当り遊技後に制御され得る遊技状態によって区分される遊技機のタイプによって異なる。具体的には、遊技機は、大当り遊技後に高確非時短遊技状態に制御され得る「非報知タイプ」と、大当り遊技後に高確非時短遊技状態に制御され得ない「報知タイプ」に区分され、「非報知タイプ」の遊技機においては、遊技状態を示す情報として、時短状態または非時状態を示す情報が通知される一方、「報知タイプ」の遊技機においては時短状態または非時短状態を示す情報に加えて、高確状態または低確状態を示す情報が通知される。なお、本実施形態における遊技機は、図6を参照して前述したように、例えば大当りDに当選した場合に大当り遊技が終了してから74回転目までが高確非時短遊技状態に制御され得ることから、「非報知タイプ」の遊技機であるので、時短状態または非時短状態を示す遊技状態通知コマンドがRAM103にセットされる。このため、演出制御部400には、遊技状態通知コマンドによって時短状態または非時短状態を示す情報のみが通知される。上記した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドは、図10のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。また、ステップS409において、CPU101は、上記したステップS404の処理で第2特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から読み出してステップS407およびS408の処理を実行した場合には、RAM103に記憶されている保留数U2を1減算した値に更新すると共に、この第2特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から削除する。同様に、CPU101は、上記したステップS406の処理で第1特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から読み出してステップS407およびS408の処理を実行した場合には、RAM103に記憶されている保留数U1を1減算した値に更新すると共に、この第1特別図柄抽選用の乱数セットをRAM103から削除する。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了する。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の確定停止表示を開始する。また、その際に、CPU101は、特別図柄の確定停止表示を行う規定時間(0.5秒間)の計測を開始する。なお、既に説明したが、特別図柄の確定停止表示は、特別図柄の変動表示が終了してから規定時間(0.5秒間)特別図柄の停止表示状態を維持して表示するものであり、特別図柄抽選結果を報知する表示である。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、ステップ416の処理(後述)で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したことを契機に即時に特別図柄抽選を実行できる状態であって、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(いわゆる客待ち状態)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(例えば装飾図柄停止表示の演出)が開始される。なお、上記した停止演出が開始されてから所定時間(例えば90秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。ここで、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS417おいて、CPU101は、以下に図15を用いて説明する確定停止中処理を実行する。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[確定停止中処理]
図15は、図14のステップS417における確定停止中処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図14のステップS417における確定停止中処理について、図15を参照して説明する。
まず、ステップS450において、メイン制御部100のCPU101は、図14のステップS414で開始した特別図柄の確定停止表示を行う規定時間(0.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS450での判定がYESの場合、処理はステップS451に移り、この判定がNOの場合、確定停止中処理は終了して、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS451において、CPU101は、図14のステップS414で開始した特別図柄の確定停止表示を終了させる。なお、この終了の時点で特別図柄の次の変動表示が開始されない場合には(つまり、次の変動表示を実行させる特別図柄抽選の保留がない場合には)、この終了の時点の確定停止表示が継続される。その後、処理はステップS452に移る。
ステップS452において、CPU101は、ステップS451で終了させた特別図柄の確定停止表示が、ハズレ(特定のハズレである小当りも含む)を示す図柄であるか否かを判定する。つまり、CPU101は、確定停止表示を終了した特別図柄抽選でハズレたか否かを判定する。ステップS452での判定がYESの場合、処理はステップS453に移り、この判定がNOの場合(つまり、大当りA〜Dの何れかに当選した場合)、処理はステップS455に移る。
ステップS453において、CPU101は、遊技状態設定処理を行う。以下、具体的に説明する。ステップS453において、CPU101は、RAM103に記憶されている高確回転数Xの値および時短回転数Yの値が、それぞれ、1以上であるか否かを確認する。なお、大当り遊技の終了時に実行される図23−1を用いて後述する遊技状態設定処理によって、高確回転数Xの値は74に設定され、時短回転数Yの値は0又は70に設定される。そして、CPU101は、高確回転数Xの値が1以上の場合には高確回転数Xの値を1減算して更新し、又、この更新によって高確回転数Xの値が0になる場合には、遊技状態を高確状態から低確状態に切替え、同様に、時短回転数Yの値が1以上の場合には時短回転数Yの値を1減算して更新し、又、この更新によって時短回転数Yの値が0になる場合には、遊技状態を時短状態から非時短状態に切替える。なお、CPU101は、高確回転数Xの値が1以上ではない場合(つまりX=0の場合)には高確回転数Xの値に対して処理は行わず、又、時短回転数Yの値が1以上ではない場合(つまりY=0の場合)には時短回転数Yの値に対して処理は行わない。以上のステップS453の処理によって、大当りA、B、Cの大当り遊技終了後、および、高確状態での大当りDの大当り遊技終了後において、70回転(報知演出70回)終了した時点で、高確時短遊技状態から高確非時短遊技状態に設定され、その後4回転終了した時点で高確非時短遊技状態から低確非時短遊技状態に設定されることとなる。また、以上のステップS453の処理によって、低確状態での大当りDの大当り遊技終了後において、74回転(報知演出74回)終了した時点で、高確非時短遊技状態から低確非時短遊技状態に設定されることとなる。その後、処理はステップS454に移る。
ステップS454において、CPU101は、ステップS451で終了させた特別図柄の確定停止表示が特定のハズレである小当りを示す図柄である場合には(つまり、小当りの場合には)、小当り遊技演出の実行を指示する小当りコマンドを、RAM103にセットする。この小当りコマンドは、図10のステップS9の処理によって演出制御部400に送信され、後述する図26のステップS129によって小当り遊技演出が実行制御されることとなる。その後、確定停止中処理は終了して、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS455において、CPU101は、遊技状態を大当り遊技状態に設定することによって、大当り遊技を開始する。その後、処理はステップS456に移る。
ステップS456において、CPU101は、大当り遊技演出の実行を指示するオープニングコマンドを、RAM103にセットする。このオープニングコマンドは、図10のステップS9の処理によって演出制御部400に送信され、後述する図26のステップS118によって大当り遊技演出が開始されることとなる。その後、確定停止中処理は終了して、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図22及び図23は、図10のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS6における大入賞口処理について、図22及び図23を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:例えば大当りAでは「16」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。なお、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報およびステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS612に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図23のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの出力信号に基づいて、大入賞口23に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、図26のステップS123の入賞処理が実行されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図23のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図23のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図10のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。なお、このエンディングコマンドとしては、大当り図柄(つまり、大当りの種類)および大当り遊技終了後に制御される遊技状態に対応したコマンドが送信され、演出制御部400は、このエンディングコマンド(の種類)に基づいて、エンディング演出終了後(つまり、大当り遊技演出終了後)の演出を制御する。例えば、大当りAを示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドが送信された場合、演出制御部400は、当該エンディングコマンドに基づいて、大当り遊技演出の終了後、高確時短遊技状態を示す確変モードで報知演出を実行することができる。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図22のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、図23−1を用いて以下に説明する遊技状態設定処理を実行する。その後、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
[遊技状態設定処理]
図23−1は、図23のステップS623における遊技状態設定処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図23のステップS623における遊技状態設定処理について、図23−1を参照して説明する。
まず、ステップS650において、メイン制御部100のCPU101は、図23のステップS622の処理で終了した大当り遊技が、大当りA、B、Cの何れかの大当り遊技であったか否かを判定する。ステップS650での判定がYESの場合、処理はステップS652に移り、この判定がNOの場合(つまり、大当りDの大当り遊技終了の場合)、処理はステップS651に移る。
ステップS651において、CPU101は、図23のステップS622の処理で終了した大当り遊技が、低確状態で当選した大当りDの大当り遊技であったか否かを判定する。ステップS651での判定がYESの場合、処理はステップS655に移り、この判定がNOの場合(つまり、高確状態で当選した大当りDの大当り遊技終了の場合)、処理はステップS652に移る。
ステップS652において、CPU101は、RAM103に記憶されている高確回転数Xの値を74に設定する。ここで、高確回転数Xは、大当り遊技終了後において高確状態に制御する回転数(報知演出の実行回数)を規定するためのデータである。なお、ステップS652において設定された高確回転数Xの値74は、既に説明したように、図15のステップS453の処理毎に1ずつ減算される。その後、処理はステップS653に移る。
ステップS653において、CPU101は、RAM103に記憶されている時短回転数Yの値を70に設定する。ここで、時短回転数Yは、大当り遊技終了後において時短状態に制御する回転数(報知演出の実行回数)を規定するためのデータである。なお、ステップS652において設定された時短回転数Yの値70は、既に説明したように、図15のステップS453の処理毎に1ずつ減算される。その後、処理はステップS654に移る。
ステップS654において、CPU101は、遊技状態を高確時短遊技状態に設定する。その後、遊技状態設定処理は終了して、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
上記したステップS652〜S654の処理および既に説明した図15のステップS453の処理によって、大当り遊技終了後、高確時短遊技状態に70回転制御されてから、高確非時短遊技状態に4回転制御され、その後、低確非時短遊技状態に制御されることとなる。
ステップS655において、CPU101は、RAM103に記憶されている高確回転数Xの値を74に設定する。その後、処理はステップS656に移る。
ステップS656において、CPU101は、RAM103に記憶されている時短回転数Yの値を0に設定する。その後、処理はステップS654に移る。
ステップS657において、CPU101は、遊技状態を高確非時短遊技状態に設定する。その後、遊技状態設定処理は終了して、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
上記したステップS655〜S657の処理および既に説明した図15のステップS453の処理によって、大当り遊技終了後、高確非時短遊技状態に74回転制御されてから、低確非時短遊技状態に制御されることとなる。
[小当りした場合の大入賞口の開閉処理(小当り遊技処理)]
以上では、大当りした場合による大入賞口23の開閉処理(大当り遊技処理)について説明したが、小当りした場合にも、大入賞口23を開閉させる処理(小当り遊技処理)が行われる。具体的には、メイン制御部100のCPU101は、特別図柄抽選の特定のハズレである小当りに当選した場合に、大当りDに当選して以上に説明した大入賞口処理が実行されることによって大入賞口23が0.1秒間の瞬間開放動作を4回行うのと同一の動作を、大入賞口23に行わせる。このことによって、大当りDに当選したのか或いは小当りしたのかを大入賞口23の開閉動作によって遊技者が判別できないようにしている。
[演出制御部による演出制御処理]
図24は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図24を参照して、演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図24に示す一連の処理を一定時間(4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図24以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図10のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図25及び図26等を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、演出ボタン37(又は演出キー38)に対する遊技者の操作入力に応じて演出を実行制御する操作演出制御処理を行う。例えば、CPU401は、演出ボタン37に対する操作を有効とみなす操作有効期間を設定して、この操作有効期間中に演出ボタン37に対する操作が検出された場合には、その操作に応じた演出を画像音響制御部500等に実行指示する。また、例えば、CPU401は、報知演出の実行中において操作有効期間中に演出ボタン37に対する操作が検出された場合には、この報知演出で大当りが報知される可能性を示唆する予告画像を画像音響制御部500に指示して画像表示部6に表示させる予告演出を実行制御する。なお、このような演出の実行制御は、各種コマンドをRAM403にセットすることで行われる。
次に、ステップS13において、CPU401は、ステップS11およびS12の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500等に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11およびS12の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35、盤ランプ8、可動役物7等で実行されることとなる。
なお、上記したタイマ割り込み処理の実行毎に、CPU401は、実行する演出を決定するための抽選に使用する各種演出乱数を更新する乱数更新処理を行う。この乱数更新処理においても、図10のステップS1の乱数更新処理と同様に、典型的にはループカウンタが用いられ、そのカウント値(更新された乱数値)は、最大値(例えば、99)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、この乱数更新処理において、各演出乱数のカウンタは、それぞれ、1回循環するとランダムに初期値(循環の起点となる値)を更新する。このことによって、これらの演出乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期することを回避できる。
[コマンド受信処理]
図25および図26は、図24のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図25および図26を参照して、図24のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図13のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留数増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示させたり、この保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報を用いて追加表示させた保留画像を先読み表示態様に変化させる保留画像表示処理を行う。なお、表示された保留画像は、後述するステップS115の処理で報知演出が開始される際に、早く表示されたものから順番に消化される。また、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留数増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が、ステップS112で追加された保留を含めて2以上である場合、直近にRAM403に記憶された(つまり、直近の保留データに含まれる)事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを、演出乱数を用いた抽選等によって判定する。例えば、CPU401は、事前判定情報が、「大当り」を示すものである場合、「ハズレ」かつ「リーチあり」を示すもの(リーチありハズレ)である場合、または、「ハズレ」かつ「リーチなし」を示すもの(リーチなしハズレ)である場合のそれぞれにおいて、先読み乱数(演出乱数の一種)を取得し、当該先読み乱数が所定の先読み当選値に一致した場合に、先読み予告演出を実行すると決定する。なお、この先読み当選値は、事前判定情報が「大当り」の場合と、「リーチありハズレ」の場合と、「リーチなしハズレ」の場合とで、それぞれ異なる個数が設定されるものとしてもよい。具体的には、「大当り」の場合の先読み当選値の個数は、「リーチありハズレ」の場合の先読み当選値の個数よりも多く設定することにより、「大当り」時には先読み予告演出が実行され易いものとしてもよい。そして、先読み予告演出を実行すると決定した場合、CPU401は、この事前判定情報の条件(大当りしたか否かの条件等)を満たす多数の先読み予告演出のパターンから、演出乱数を用いた抽選等によって、実行する先読み予告演出の内容を設定する。つまり、先読み予告演出として、各報知演出においてどの様な予告演出を行うかを設定する。なお、先読み予告演出は、例えば複数の報知演出に亘って大当りの可能性を示唆する予告演出である。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図14のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像音響制御部500等に指示して、画像表示部6等による報知演出を開始する報知演出実行処理を行う。ここで、報知演出(変動演出)は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等によって実行されて特別図柄抽選の結果を示唆する演出であり、本実施形態では、装飾図柄DI(後述する図31(1)参照)が変動表示され、この変動表示された装飾図柄DIが停止表示(確定停止表示)されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。この報知演出実行処理については、図27〜図29を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図14のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図26のステップS118に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図26のステップS118に移る。
図26のステップS118において、CPU401は、図15のステップS456の処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS118での判定がYESの場合、処理はステップS119に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS120に移る。
ステップS119において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のオープニング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を開始させる。ここで、大当り遊技演出のオープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、例えば、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像および音響による演出である。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS120に移る。
ステップS120において、CPU401は、図22のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を開始する。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦っている画像等による演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS122に移る。
ステップS122において、CPU401は、図22のステップS613等の処理でセットされた入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して入賞処理を開始する。ここで、入賞処理は、例えば大当り遊技中(ラウンド中)に開放される大入賞口23に入賞した遊技球に基づいて払い出された賞球数をカウントする処理であり、入賞処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドのうち、大入賞口23への遊技球入賞に基づく入賞コマンドを受信する毎に(つまり、大入賞口23へ遊技球が1つ入賞する毎に)、大入賞口23入賞に対応する賞球数「13」をRAM503に記憶された賞球総数に加算して更新し、更新された賞球総数を画像表示部6に表示する。その後、処理はステップS124に移る。
ステップS124において、CPU401は、図22のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。なお、CPU401は、今回終了するラウンド演出が最終のラウンド演出ではない場合、画像音響制御部500等に指示して、ラウンド演出とラウンド演出との間に行われるインターバル演出を実行制御する。このインターバル演出は、例えば、ラウンド演出と同様の演出であってラウンド演出と連続性の有る演出である。これにより、最初のラウンド演出から最終のラウンド演出までの間の演出を、連続した一体的な演出にできる。その後、処理はステップS126に移る。
ステップS126において、CPU401は、図23のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のエンディング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を終了させる。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカー名を表示させる演出である。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図15のステップS454の処理でセットされた小当りコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS130に移る。
ステップS129において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、小当り遊技演出を実行する。この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。ここで、小当り遊技演出は、図22および図23を用いて説明した大入賞口処理の説明に付随して説明した小当り遊技の実行中に行われる演出であり、大当りDに当選した場合に実行される大当り遊技の大当り遊技演出と同一の演出である。このことによって、大当りDに当選したのか或いは小当りに当選したのかを、遊技者が、(大入賞口23の開閉動作によって判別できないばかりでなく)演出からも判断できなくして、遊技の興趣性を向上させている。なお、小当り遊技演出と大当りDの大当り遊技演出とを、同一ではなく、類似の演出としてもよい。その後、処理はステップS130に移る。
ステップS130において、CPU401は、図14のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS130での判定がYESの場合、処理はステップS131に移り、この判定がNOの場合、コマンド受信処理を終了し、処理は図24のステップS12に移る。
ステップS131において、CPU401は、ステップS130で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、画像音響制御部500に指示して、停止状態処理を開始する。ここで、停止状態処理は、いわゆる客待ち状態になることを契機に開始される処理であり、停止状態処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、遊技状態に応じた所定の停止演出(例えば、装飾図柄が確定停止表示された演出をそのまま引き継ぐ演出)を画像表示部6に表示する。なお、CPU501は、上記した停止演出を開始してから、所定時間(例えば90秒)が経過したときに、CPU401から、他の演出の指示を受けない場合、客待ち演出を開始する。なお、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。そして、コマンド受信処理を終了し、処理は図24のステップS12に移る。
[報知演出実行処理]
次に、図27を用いて、演出制御部400による報知演出実行処理について説明する。図27は、図25のステップS115の報知演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS701において、演出制御部400のCPU401は、図25のステップS114で受信した報知演出開始コマンドを解析する。その後、処理はステップS702に移る。
ステップS702において、CPU401は、ステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンが、図16のHT1−1又は図17のHT1−2を用いて決定された変動パターンであるか否かを判定する。ここで、図16〜図21に示したHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3−1およびHT3−2から分かるように、HT1−1又はHT1−2を用いて決定される変動パターンと、HT2−1又はHT2−2を用いて決定される変動パターンと、HT3−1又はHT3−2を用いて決定される変動パターンとは、互いに異なる。このため、CPU401は、設定情報が示す変動パターンが、図16のHT1−1又は図17のHT1−2を用いて決定された変動パターンであるか否かを判定できる。ステップS702での判定がYESの場合、処理はステップS704に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS703に移る。
ステップS703において、CPU401は、ステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンが、図18のHT2−1又は図19のHT2−2を用いて決定された変動パターンであるか否かを判定する。ステップS703での判定がYESの場合、処理はステップS707に移り、この判定がNOの場合、図20のHT3−1又は図21のHT3−2を用いて決定された変動パターンであるので、処理はステップS708に移る。
ステップS704において、CPU401は、通常モードの演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示すHT1−1又はHT1−2の変動パターンに対応した演出パターンのタイプ(図16、図17参照)に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。例えば、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報の変動パターンが「90.03秒」であった場合(図16、図17参照)、CPU401は、「第3SPSP当り」の演出パターンのタイプを、実行する報知演出の演出パターンのタイプとして決定する。ここで、「第3SPSP当り」の演出パターンのタイプには、第3SPSPリーチ演出を実行するまでに、1回又は2回の擬似変動の演出や、第1〜第3のSPリーチ演出等の様々な演出を経由する演出パターンがある。CPU401は、これらの様々な「第3SPSP当り」の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、実行する報知演出の演出パターンを決定する。そして、CPU401は、通常モードを示す青色の背景画像を報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS705に移る。
ステップS707において、CPU401は、確変モードの演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、ステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示すHT2−1又はHT2−2の変動パターンに対応した演出パターンのタイプ(図18、図19参照)に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。例えば、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報の変動パターンが「40.10秒」であった場合(図18、図19参照)、CPU401は、「第1SPハズレ」の演出パターンのタイプを、実行する報知演出の演出パターンのタイプとして決定する。ここで、「第1SPハズレ」の演出パターンのタイプには、第1SPリーチ演出を実行するまでに、1回又は2回の擬似変動の演出等の様々な演出を経由する演出パターンがある。CPU401は、これらの様々な「第1SPハズレ」の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、実行する報知演出の演出パターンを決定する。そして、CPU401は、確変モードを示す赤色の背景画像を報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS711に移る。
ステップS708において、CPU401は、潜伏可能性モードの演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する。ステップS708の処理については、図28及び図29を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS709に移る。
ステップS705において、CPU401は、ステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す特別図柄抽選結果の情報に基づいて、低確状態において大当りDに当選、又は、小当りA、B、Cの何れかに当選したか否かを判定する。ここで、RAM403には、遊技状態を示す情報の1つとして、「高確フラグ」が記憶されている。高確フラグは、ONに設定されていることによって高確状態に制御されていることを示し、OFFに設定されていることによって低確状態に制御されていることを示すフラグである。また、高確フラグは、CPU401の制御によって、初期状態ではOFFに設定され、大当りA、B、C、Dの何れかの当選による大当り遊技演出が終了してから74回転までの期間ONに設定され75回転以後はOFFに設定される。ステップS705において、CPU401は、高確フラグを参照することによって、低確状態において大当りDに当選したことを判定できる。ステップS705での判定がYESの場合、処理はステップS706に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS711に移る。
ステップS706において、CPU401は、潜伏可能性モードに制御される回転数(報知演出の実行回数)を規定する滞在回転数を設定する潜伏可能性モード滞在回転数設定処理を行う。なお、図30を用いて後述するが、潜伏可能性モードは、大当りし易い高確状態が内部的に潜伏していることを遊技者に期待させる演出モードである。以下、具体的に説明する。CPU401は、ステップS705において低確状態で大当りDに当選したと判定した場合には、RAM403に記憶されている滞在回転数の値を74に設定する(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を74回転に設定する)。また、CPU401は、ステップS705において小当りAに当選したと判定した場合には滞在回転数の値を10に設定し(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を10回転に設定し)、ステップS705において小当りBに当選したと判定した場合には滞在回転数の値を20に設定し(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を20回転に設定し)、ステップS705において小当りCに当選したと判定した場合には滞在回転数の値を30に設定する(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を30回転に設定する)。その後、処理はステップS711に移る。
上記したステップS705およびS706の処理によって、図30を用いて後述する通常モードから潜伏可能性モードに移行した場合における潜伏可能性モードに滞在する回転数が設定されることとなる。
ステップS709において、CPU401は、ステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す特別図柄抽選結果の情報に基づいて、低確状態において大当りDに当選、又は、低確状態において小当りA、B、Cの何れかに当選したか否かを判定する。ステップS709において、CPU401は、RAM403に記憶されている高確フラグを参照することによって、低確状態において大当りDに当選したこと、および、低確状態において小当りA、B、Cの何れかに当選したことを判定できる。ステップS709での判定がYESの場合、処理はステップS710に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS711に移る。
ステップS710において、CPU401は、潜伏可能性モードに制御される回転数(報知演出の実行回数)を規定する滞在回転数を設定する潜伏可能性モード滞在回転数設定処理を行う。以下、具体的に説明する。CPU401は、ステップS709において低確状態で大当りDに当選したと判定した場合には、RAM403に記憶されている滞在回転数の値を74に設定する(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を74回転に再設定する)。また、CPU401は、ステップS709において低確状態で小当りAに当選したと判定した場合には滞在回転数の値を10に設定し(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を10回転に再設定し)、ステップS705において低確状態で小当りBに当選したと判定した場合には滞在回転数の値を20に設定し(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を20回転に再設定し)、ステップS705において低確状態で小当りCに当選したと判定した場合には滞在回転数の値を30に設定する(つまり、潜伏可能性モードに制御される回転数を30回転に再設定する)。その後、処理はステップS711に移る。
上記したステップS709およびS710の処理によって、図30を用いて後述する潜伏可能性モードにおいて潜伏可能性モードに再突入した場合において、潜伏可能性モードの滞在回転数がリセットされることとなる。
ステップS711において、CPU401は、ステップS704、S707又はS708の処理で決定した演出パターンの報知演出を、画像音響制御部500等に対して実行指示する。なお、この実行指示はコマンドをRAM403にセットすることで行われ、セットされたコマンドは図24のステップS13の出力処理によって送信されて、画像音響制御部500等によって報知演出が実行制御されることとなる。その後、処理は図25のステップS116に移る。
[演出モードの移行等について]
ここで、図30を用いて、本実施形態における演出モードの移行等について説明する。図30に示すように、本実施形態では、報知演出の演出モードとして、通常モード、潜伏可能性モードおよび確変モードがある。通常モードは、低確非時短遊技状態または確変モード終了後(高確時短遊技状態終了後)の4回転(4回の報知演出)の高確非時短遊技状態に制御されているときに実行され、青色背景に制御される演出モードである。潜伏可能性モードは、高確非時短遊技状態または低確非時短遊技状態の期間に制御され、黄色背景に制御される演出モードであり、又、遊技者に高確非時短遊技状態に制御されていることを期待させるための演出モードである(つまり、大当りし易い高確状態が内部的に潜伏していることを期待させるための演出モードである)。確変モードは、高確時短遊技状態の期間に制御され、赤色背景に制御される演出モードである。
図30に示すように、低確非時短遊技状態での通常モードにおいて大当りDに当選した場合、次の報知演出から潜伏可能性モードに制御される。また、低確非時短遊技状態または高確非時短遊技状態での通常モードにおいて小当りA、B、Cに当選した場合、次の報知演出から潜伏可能性モードに制御される。また、低確非時短遊技状態または高確非時短遊技状態での通常モードにおいて大当りA、B、Cに当選した場合、次の報知演出から確変モードに制御される。また、高確非時短遊技状態での通常モードにおいて大当りDに当選した場合、次の報知演出から確変モードに制御される。
また、図30に示すように、潜伏可能性モードでは、潜伏可能性モードが開始してから、1〜9回転目(1〜9回目の報知演出)は第1ステージ(都市Aの背景)の報知演出が実行され、10回転目は分岐演出の報知演出が実行され、11〜19回転目は第2ステージ(都市Bの背景)の報知演出が実行され、20回転目は分岐演出の報知演出が実行され、21〜29回転目は第3ステージ(都市Cの背景)の報知演出が実行され、30回転目は分岐演出の報知演出が実行され、31〜73回転目は潜伏確定ステージ(高確非時短遊技状態であることを報知する背景;例えば「潜伏確定」の文字を表示した背景)の報知演出が実行され、74回転目は分岐演出の報知演出が実行される。以下、具体的に説明する。なお、図31等を用いて具体的に後述するが、上記した分岐演出は、潜伏可能性モードが継続するのか或いは潜伏可能性モードが終了して通常モードに移行するのかを示唆するための演出であり、閉鎖状態の扉が少し開いた後に、開放状態になることで潜伏可能性モードが継続することを示唆する一方で、閉鎖状態に戻ることで潜伏可能性モードが終了して通常モードに移行する演出である。
まず、通常モードで小当りA、B、Cの何れかに当選して低確非時短遊技状態の潜伏可能性モード(但し、確変モード終了後の4回転の高確非時短遊技状態での通常モードで小当りした場合には、最大最初の3回転までが高確非時短遊技状態に制御される潜伏可能性モード)が開始された場合、小当りA当選の場合には10回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてからこの分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御され、小当りB当選の場合には20回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてからこの分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御され、小当りC当選の場合には30回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてからこの分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御される。
また、低確非時短遊技状態での通常モードで大当りDに当選して高確非時短遊技状態の潜伏可能性モードが開始された場合、潜伏確定ステージ(31〜73回転目)が実行されて74回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてから74回転目の分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御される。
また、高確非時短遊技状態又は低確非時短遊技状態での潜伏可能性モードにおいて大当りA、B、Cに当選した場合、および、高確非時短遊技状態での潜伏可能性モードにおいて大当りDに当選した場合、大当り遊技の終了後、確変モードに制御される。
また、低確非時短遊技状態での潜伏可能性モード(1〜30回転目)において大当りDに当選した場合、潜伏可能性モードの1回転目(第1ステージ)から、再度、潜伏可能性モードが開始される(つまり、潜伏可能性モードがリセットされる)。この場合、上記した低確非時短遊技状態での通常モードで大当りDに当選して高確非時短遊技状態の潜伏可能性モードが開始された場合と同様に、高確非時短遊技状態の潜伏可能性モードが開始されて、潜伏確定ステージ(31〜73回転目)が実行されて74回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてから74回転目の分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御される。
また、低確非時短遊技状態での潜伏可能性モード(つまり、1〜30回転目)において小当りA、B、Cの何れかに当選した場合、潜伏可能性モードの1回転目(第1ステージ)から、再度、潜伏可能性モードが開始される(つまり、潜伏可能性モードがリセットされる)。この場合、上記した通常モードで小当りして低確非時短遊技状態の潜伏可能性モードが開始された場合と同様に、小当りA当選の場合には10回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてからこの分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御され、小当りB当選の場合には20回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてからこの分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御され、小当りC当選の場合には30回転目の分岐演出まで潜伏可能性モードが継続されてからこの分岐演出で通常モードへの移行が示唆されて通常モードに制御される。
なお、高確非時短遊技状態での潜伏可能性モード(1〜74回転目)において小当りA、B、Cの何れかに当選した場合は、この当選に応じた演出モードおよび演出ステージの移行制御は行われない。
また、図30に示すように、確変モード(高確時短遊技状態)において70回転が終了すると、次の報知演出から通常モードに制御される。なお、この場合、通常モードに制御されてから4回転目までは、高確非時短遊技状態に制御される。
また、確変モードにおいて大当りA、B、C、Dに当選した場合、大当り遊技の終了後、再度、確変モードに70回転制御される。一方、確変モードにおいて小当りA、B、Cに当選した場合には、この当選に応じた演出モードの移行制御は行わない。
以上で、図30を用いた演出モード等の移行についての説明は終り、以下に図28および図29を用いて図27のステップS708の潜伏可能性モードの演出パターン決定処理について説明する。
[潜伏可能性モードの演出パターン決定処理]
図28及び図29は、図27のステップS708の潜伏可能性モードの演出パターン決定処理の詳細フローチャートの一例である。
まず、図28のステップS712において、演出制御部400のCPU401は、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターン(HT3−1又はHT3−2の変動パターン)が、分岐演出専用の変動パターン「18.00秒」であるか否かを判定する(図20、図21参照)。ステップS712での判定がYESの場合、処理は図29のステップS721に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS713に移る。
ステップS713において、CPU401は、図27のステップS706又はS710の処理でRAM403にセット(記憶)している潜伏可能性モードの滞在回転数のデータが消失した状態であるか否かを判定する。ここで、遊技機1の電源が遮断された場合等には、揮発性のRAM403のデータは消失し、その後電源が投入されて遊技が再開されても、RAM403のデータは消失した状態となる。このため、遊技機1の電源が遮断された後に投入された場合、RAM403の潜伏可能性モードの滞在回転数のデータは消失した状態となっている。ステップS713での判定がYESの場合、処理はステップS715に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS714に移る。
ステップS714において、CPU401は、RAM403に記憶されている潜伏可能性モードの滞在回転数のデータを参照して、今回の報知演出が潜伏可能性モードの1〜9回転目の報知演出であるか否かを判定する。なお、後述するステップS732の処理で(潜伏可能性モードの滞在回転数のデータが消失していなければ)滞在回転数は1ずつ減算されるので、この判定が可能となる。ステップS714での判定がYESの場合、処理はステップS715に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS716に移る。
ステップS715において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の第1ステージ(都市Aの背景)の演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図30参照)。以下、具体的に説明する。まず、CPU401は、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が示す変動パターンに対応した演出パターンのタイプ(図20、図21参照)に含まれる多数の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、1つの演出パターンを、実行する報知演出の演出パターンとして決定する。例えば、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報の変動パターンが「40.17秒」であった場合(図20、図21参照)、CPU401は、「第2SPハズレ」の演出パターンのタイプを、実行する報知演出の演出パターンのタイプとして決定する。ここで、「第2SPハズレ」の演出パターンのタイプには、第2SPリーチ演出を実行するまでに、1回又は2回の擬似変動の演出等の様々な演出を経由する演出パターンがある。CPU401は、これらの様々な「第2SPハズレ」の演出パターンから、演出乱数を用いた抽選によって、実行する報知演出の演出パターンを決定する。そして、CPU401は、潜伏可能性モードの第1ステージを示す黄色の都市Aの背景画像を報知演出の演出パターンの背景画像として決定する。その後、処理はステップS732に移る。
ステップS716において、CPU401は、RAM403に記憶されている潜伏可能性モードの滞在回転数のデータを参照して、今回の報知演出が潜伏可能性モードの11〜19回転目の報知演出であるか否かを判定する。ステップS716での判定がYESの場合、処理はステップS717に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS718に移る。
ステップS717において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の第2ステージ(都市Bの背景)の演出パターンを、ステップS715での処理と同じようにして、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図30参照)。その後、処理はステップS732に移る。
ステップS718において、CPU401は、RAM403に記憶されている潜伏可能性モードの滞在回転数のデータを参照して、今回の報知演出が潜伏可能性モードの21〜29回転目の報知演出であるか否かを判定する。ステップS718での判定がYESの場合、処理はステップS719に移り、この判定がNOの場合、今回の報知演出が潜伏可能性モードの31〜73回転目の報知演出であるので、処理はステップS720に移る。
ステップS719において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の第3ステージ(都市Cの背景)の演出パターンを、ステップS715での処理と同じようにして、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図30参照)。その後、処理はステップS732に移る。
ステップS720において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の潜伏確定ステージ(高確非時短遊技状態であることを報知する背景)の演出パターンを、ステップS715での処理と同じようにして、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する(図30参照)。その後、処理はステップS732に移る。
ステップS732において、CPU401は、RAM403に記憶されている潜伏可能性モード滞在回転数の値を、1減算して更新する。ここで、ステップS713の処理で説明したように、RAM403にセット(記憶)されている潜伏可能性モードの滞在回転数のデータが消失した状態である場合には、この減算の処理は実行不能であるため、ステップS732において減算処理は実行されない。その後、処理は図27のステップS709に移る。
図29のステップS721において、CPU401は、図28のステップS713の処理と同様に、図27のステップS706又はS710の処理でRAM403にセット(記憶)している潜伏可能性モードの滞在回転数のデータが消失した状態であるか否かを判定する。ステップS721での判定がYESの場合、処理はステップS726に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS722に移る。
ステップS722において、CPU401は、RAM403に記憶されている潜伏可能性モードの滞在回転数のデータを参照して、今回の報知演出が潜伏可能性モードの10、20又は30回転目の報知演出(分岐演出を実行する報知演出)のいずれかであるか否かを判定する。ステップS722での判定がYESの場合、処理はステップS723に移り、この判定がNOの場合、今回の報知演出が潜伏可能性モードの74回転目の報知演出(分岐演出を実行する報知演出)であるので、処理はステップS726に移る。
ステップS723において、CPU401は、RAM403に記憶されている潜伏可能性モード滞在回転数のデータを参照して、今回の報知演出(分岐演出を実行する報知演出)が潜伏可能性モードの最終回転の報知演出であるか否かを判定する。つまり、潜伏可能性モードから通常モードに移行させる分岐演出を行うべき(行う予定の)報知演出であるか否かを判定する。ステップS723での判定がYESの場合、処理はステップS726に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS724に移る。
ステップS724において、CPU401は、大当りAに当選したか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が大当りAに当選したことを示しているか否かを判定する。ステップS724での判定がYESの場合、処理はステップS730に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS725に移る。
ステップS725において、CPU401は、大当りB、C、D、又は、小当りA、B、Cの何れかに当選したか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報が、大当りB、C、D、又は、小当りA、B、Cの何れかに当選したことを示しているか否かを判定する。ステップS725での判定がYESの場合、処理はステップS731に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS728に移る。
ステップS726において、CPU401は、ステップS724の処理と同様に、大当りAに当選したか否かを判定する。ステップS726での判定がYESの場合、処理はステップS730に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS727に移る。
ステップS727において、CPU401は、ステップS725の処理と同様に、大当りB、C、D、又は、小当りA、B、Cの何れかに当選したか否かを判定する。ステップS727での判定がYESの場合、処理はステップS731に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS729に移る。
ステップS728において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の分岐演出の単純ステージアップ演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する。図31(1)〜(6)を用いて具体的に後述するが、この単純ステージアップ演出パターンは、扉が開放状態になることで潜伏可能性モードが継続することを示唆する分岐演出の演出パターンである。なお、単純ステージアップ演出パターンでは、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報(特別図柄抽選のハズレを示す情報)に基づいて、装飾図柄によって特別図柄抽選にハズレたことが報知される。また、この単純ステージアップ演出パターンの報知演出(分岐演出)の次の報知演出は、潜伏可能性モードの次のステージに制御される。その後、処理は図28のステップS732に移る。
ステップS729において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の分岐演出の転落演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する。図31(1)(2)、(7)〜(10)を用いて具体的に後述するが、この転落演出パターンは、扉が閉鎖状態になって潜伏可能性モードが終了して通常モードに転落(移行)する分岐演出の演出パターンである。なお、この転落演出パターンでは、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報(特別図柄抽選のハズレを示す情報)に基づいて、装飾図柄によって特別図柄抽選にハズレたことが報知される。その後、処理は図28のステップS732に移る。
ステップS730において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の分岐演出の大当りA確定演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する。図32(1)〜(3)を用いて具体的に後述するが、この大当りA確定演出パターンは、扉の前に(つまり、画像表示部6の手前側に)可動役物7が移動して発光すると共に、可動役物7から七色の光が放出されていることを表現する発光エフェクト画像が画像表示部6に表示されることで、大当りAに当選して大当りAの大当り遊技が実行されてから確変モード(高確時短遊技状態)に制御されることを報知する分岐演出の演出パターンである。なお、大当りA確定演出パターンでは、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報(大当りA当選を示す情報)に基づいて、装飾図柄によって大当りAに当選したことが報知される。その後、処理は図28のステップS732に移る。
ステップS731において、CPU401は、潜伏可能性モード(黄色背景)の分岐演出の高期待ステージアップ演出パターンを、今回実行する報知演出の演出パターンとして決定する。図31(1)(2)、(4)〜(6)を用いて具体的に後述するが、この高期待ステージアップ演出パターンは、扉が開放状態になって「チャンス!」の文字が表示されることで、大当りB、C、Dの何れかに当選して大当り遊技が実行されてから確変モードに制御されること等を期待させる分岐演出の演出パターンである。
なお、高期待ステージアップ演出パターンでは、図27のステップS701で解析した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、大当りB、C、Dの何れかに当選している場合は、装飾図柄によって特別図柄抽選に大当りしたことが報知され、小当りA、B、Cの何れかに当選している場合には、装飾図柄によって特別図柄抽選にハズレたことが報知される。
ここで、装飾図柄(DI)は、数字等を表し遊技者に視認され易い(原則として大きく表示される)一般装飾図柄(図31等のDI参照)と、直径5mm程度の小さな円形状等の遊技者に一般的には認識されていない特殊装飾図柄(図31等に図示なし)とを含む。そして、高期待ステージアップ演出パターンにおいて、大当りBに当選している場合は一般装飾図柄を大当りしたことを明確に示す組合せ(ゾロ目;「666」等)で確定停止表示させる一方で特殊装飾図柄を白色で確定停止表示させることで大当り(大当りB)を報知し、大当りCに当選している場合は一般装飾図柄をハズレたことを示唆する組合せ(非ゾロ目;「656」等)で確定停止表示させる一方で特殊装飾図柄を青色で確定停止表示させることで暗に大当りCを報知し、大当りDに当選している場合は一般装飾図柄をハズレたことを示唆する組合せ(非ゾロ目)で確定停止表示させる一方で特殊装飾図柄を黄色で確定停止表示させることで暗に大当りDを報知し、特定のハズレである小当りに当選している場合は一般装飾図柄をハズレたことを示唆する組合せ(非ゾロ目)で確定停止表示させる一方で特殊装飾図柄を緑色で確定停止表示させることでハズレ(小当り)を報知する。このように、大当り遊技の賞球が実質的に獲得できない大当りC又はDに当選した場合において、一見ハズレが報知されたように見せることによって、大当りしたのに賞球が獲得できないという遊技者の不満感を防止できる。また、大当りDに当選した場合と、小当りに当選した場合とで、一見同じようにハズレが報知されたように見せることによって、報知演出から大当りDしたのか或いは小当りしたのかを遊技者に判別し難くして、遊技性を向上させることができる。
その後、処理は図28のステップS732に移る。
[潜伏可能性モードの分岐演出の具体例]
以下では、図31および図32を用いて、潜伏可能性モードの分岐演出について具体例について説明する。分岐演出は、潜伏可能性モードが継続するのか或いは潜伏可能性モードが終了して通常モードに転落するのかを示唆するための演出であり、閉鎖状態の扉が少し開いた後に、開放状態になることで潜伏可能性モードが継続することを示唆する一方で、閉鎖状態に戻ることで潜伏可能性モードが終了して通常モードに転落(移行)する演出である。
まず、分岐演出を実行する報知演出が開始すると、潜伏可能性モードを示す黄色の背景で装飾図柄DIの変動表示が開始される(図示なし)。その後、図31(1)に示すように、閉鎖状態の扉が表示される。その後、図31(2)に示すように、閉鎖状態の扉が少し開くことによって扉が開放されて潜伏可能性モードが継続することを煽る(期待させる)演出が行われる。なお、図31および図32では、変動中の装飾図柄(一般装飾図柄)を下向きの矢印で表現している。
単純ステージアップの演出パターンの分岐演出の場合(図29のS728参照)、図31(2)に続いて、図31(3)及び(5)に示すように、扉が開放状態になってステージアップすることが示唆されて潜伏可能性モードが継続することが示唆され、その後、図31(4)及び(6)に示すように、装飾図柄が確定停止してハズレが報知される。ここで、図31(3)及び(4)は、潜伏可能性モードの10及び20回転目の単純ステージアップの分岐演出であり、扉が開放されて第2ステージ又は第3ステージ(つまり、高確状態を報知する潜伏確定ステージではないステージ)にステージアップしている。一方、図31(5)及び(6)は、潜伏可能性モードの30回転目の単純ステージアップの分岐演出であり、扉が開放されて、高確状態を報知する潜伏確定ステージにステージアップしている。
また、通常モード転落の演出パターンの分岐演出の場合(図29のS729参照)、図31(2)に続いて、図31(7)に示すように、扉が閉鎖状態に戻って通常モードに転落して潜伏可能性モードが終了することが示唆される。その後、図31(8)に示すように、画面全体がブラックアウト(暗転)して、潜伏可能性モードが終了したことが報知される。なお、このブラックアウトの際には、装飾図柄は(例えば、少し暗くして)視認可能に表示され、これにより遊技者が画像表示部6が故障したと誤認すること等を防止している。その後、図31(9)に示すように、ブラックアウトを終了して通常モード(青色背景)の表示を開始する。このように、通常モードに移行することを報知する報知演出(分岐演出)において、報知演出の実行中に潜伏可能性モードから通常モードに移行させることによって、次の報知演出の開始時から通常モードに移行させるよりも、演出モードが移行したことを確実に遊技者に認識させることができる。その後、図31(10)に示すように、装飾図柄が確定停止してハズレが報知される。
また、最も有益な大当りA確定の演出パターンの分岐演出の場合(図29のS730参照)、図32(2)に続いて、図31(3)に示すように、扉の前に(つまり、画像表示部6の手前側に)可動役物7が移動して発光すると共に、可動役物7から七色の光が放出されていることを表現する発光エフェクト画像が表示されることで、大当りAに当選して大当りAの大当り遊技が実行されてから確変モード(高確時短遊技状態)に制御されることが報知され、その後、装飾図柄が大当りAを示す図柄(7のゾロ目;「777」)で確定停止して大当りAが報知される。なお、図32の(1)及び(2)は、図31の(1)及び(2)と同様の場面を示している。
また、高期待ステージアップの演出パターンの分岐演出の場合(図29のS731参照)、図32(2)に続いて、図32(4)に示すように、扉が開放状態になってステージアップすることが示唆されて潜伏可能性モードが継続することが示唆されると共に、「チャンス!」の文字が表示されることで、大当りB、C、Dに当選して大当り遊技が実行されてから高確状態に制御されること等を遊技者に期待させる。その後、大当りBに当選している場合、図32(5)に示すように、装飾図柄が大当りBを示す図柄(7以外のゾロ目;「444」等)で確定停止して大当りBが報知される。一方、大当りC、D、又は、小当りA、B、Cの何れかに当選している場合には、図32(4)に続いて、図32(6)に示すように、装飾図柄がハズレを示唆する図柄(非ゾロ目)で確定停止して、大当りC、D、又は、小当りが報知される。なお、既に説明したように、大当りC、Dが報知される場合には、装飾図柄全体(一般装飾図柄および特殊装飾図柄)として、一見ハズレに見せつつ大当りを暗に報知し、一方、小当りA、C、Bが報知される場合には、装飾図柄全体(一般装飾図柄および特殊装飾図柄)として、特定のハズレである小当りを報知する。
以下では、図28および図29を用いて上記した潜伏可能性モードの演出パターン決定処理について、図28〜図32を参照して、簡単にまとめる。
まず、図28のステップS712〜S715、S732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの1〜9回転目(第1ステージ)の演出パターンが報知演出の演出パターンとして決定される(図30参照)。また、ステップS712〜S714、S716、S717、S732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの11〜19回転目(第2ステージ)の演出パターンが報知演出の演出パターンとして決定される。また、ステップS712〜S714、S716、S718、S719、S732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの21〜29回転目(第3ステージ)の演出パターンが報知演出の演出パターンとして決定される。また、ステップS712〜S714、S716、S718、S720、S732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの31〜73回転目(潜伏確定ステージ)の演出パターンが報知演出の演出パターンとして決定される。
また、図28のステップS712、図29のステップS721〜S725、S728、図28のステップS732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの10、20、30回転目の何れかで単純ステージアップの分岐演出の演出パターン(図31(1)〜(6)参照)が報知演出の演出パターンとして決定される。この場合、次の報知演出では次のステージに制御される(図30参照)。
また、図28のステップS712、図29のステップS721〜S723(又はステップS721、S722)、S726、S727、S729、図28のステップS732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの10、20、30、74回転目の何れかで通常モード転落の分岐演出の演出パターン(図31(1)(2)(7)〜(10)参照)が報知演出の演出パターンとして決定される。この場合、次の報知演出では通常モードに制御される(図30参照)。
また、図28のステップS712、図29のステップS721〜S724、S730、図28のステップS732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの10、20、30回転目の何れかで大当りA確定の分岐演出の演出パターン(図32(1)〜(3)参照)が報知演出の演出パターンとして決定される。この場合、次の報知演出では確変モードに制御される(図30参照)。また、図28のステップS712、図29のステップS721〜S723(又はステップS721、S722)、S726、S730、図28のステップS732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの10、20、30、74回転目の何れかで大当りA確定の分岐演出の演出パターン(図32(1)〜(3)参照)が報知演出の演出パターンとして決定される。この場合、次の報知演出では確変モードに制御される(図30参照)。
また、図28のステップS712、図29のステップS721〜S725、S731、図28のステップS732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの10、20、30回転目の何れかで高期待ステージアップの分岐演出の演出パターン(図32(1)(2)(4)〜(6)参照)が報知演出の演出パターンとして決定される。この場合において、大当りB、C、又は高確非時短遊技状態中の大当りDの場合には次の報知演出では確変モード(高確時短遊技状態)に制御され、低確非時短遊技状態中の大当りD又は低確非時短遊技状態中の小当りの場合には(図27のS710で潜伏可能性モードの滞在回転数が再設定されるので)次の報知演出では潜伏可能性モードがリセットされて1回転目から再び開始され、一方、高確非時短遊技状態中の小当りの場合には、1回転目から再び開始されず、ステージアップする(図30参照)。
また、図28のステップS712、図29のステップS721〜S723(又はステップS721、S722)、S726、S727、S731、図28のステップS732のルートで処理が実行されることによって、潜伏可能性モードの10、20、30、74回転目の何れかで高期待ステージアップの分岐演出の演出パターン(図32(1)(2)(4)〜(6)参照)が報知演出の演出パターンとして決定される。この場合において、大当りB、C、又は高確非時短遊技状態中の大当りDの場合には次の報知演出では確変モード(高確時短遊技状態)に制御され、低確非時短遊技状態中の大当りD又は低確非時短遊技状態中の小当りの場合には(図27のS710で潜伏可能性モードの滞在回転数が再設定されるので)次の報知演出では潜伏可能性モードがリセットされて1回転目から再び開始され、一方、高確非時短遊技状態中の小当りの場合には、1回転目から再び開始されず、ステージアップ(但し、74回転目の場合には通常モードに移行)する(図30参照)。
以上のように、潜伏可能性モードが継続される場合には、原則として単純ステージアップの分岐演出が決定され(S728参照)、潜伏可能性モードが終了して通常モードに移行する場合には、原則として通常モード転落の分岐演出が決定される(S729参照)。そして、例外として、大当りAに当選した場合には大当りA確定の分岐演出が決定され(S730参照)、又、大当りB、C、D又は小当りに当選した場合には、高期待ステージアップの分岐演出が決定される(S731参照)。このように制御されることによって、本実施形態によれば、非常に変化に富んだ斬新な潜伏可能性モードの分岐演出を実行できる。
ここで、図28のステップS713の処理で説明したが、遊技機1の電源が遮断された後に投入された場合には揮発性のRAM403の潜伏可能性モード滞在回転数のデータは消失した状態になる。
このため、電源遮断によって潜伏可能性モード滞在回転数のデータが消失した状態になった場合には、潜伏可能性モードでの実際の回転数に関わらず、(図28のステップS712でNOと判定されてから)ステップS713の処理でYESと判定されてステップS715の処理によって必ず第1ステージの演出パターンが決定される。つまり、潜伏可能性モード滞在回転数のデータが消失して何れのステージに制御すべきか判定できない場合には、潜伏確定ステージから最も遠い(つまり、遊技者の期待感が最も小さい;図30参照)第1ステージに制御される。
また、電源遮断によって潜伏可能性モード滞在回転数のデータが消失した状態になった場合には、潜伏可能性モードでの実際の回転数に関わらず、(図28のステップS712でYESと判定されてから)図29のステップS721の処理でYESと判定されて、(大当りおよび小当りの何れにも当選していない場合には)ステップS729の処理によって通常モード転落の演出パターンの分岐演出が決定される。つまり、潜伏可能性モード滞在回転数のデータが消失して何れの分岐演出を実行すべきか判定できない場合には、通常モードに転落する分岐演出(つまり、遊技者の期待感が最も小さい分岐演出)を実行する。
以上のように、潜伏可能性モード滞在回転数のデータが消失して何れの演出パターンで潜伏可能性モードの報知演出を実行すべきか判定できない場合において、遊技者の期待感が最も小さい内容の演出パターンで報知演出を実行することによって、遊技者の落胆感を有効に低減できる。
図33は、図30等を用いて説明した潜伏可能性モードおよび確変モードで制御される回転数(報知演出の実行回数)について説明するための図である。図33(1)は、低確非時短遊技状態で制御されているときに大当りDに当選して大当りDの大当り遊技が終了してから制御される潜伏可能性モードの回転数について示している。図33(2)は、大当りA、B、Cに当選、又は、高確非時短遊技状態で制御されているときに大当りDに当選して、その大当り遊技が終了してから制御される確変モードの回転数について示している。
まず、図33(1)に示すように、低確非時短遊技状態で制御されているときに大当りDに当選して大当りDの大当り遊技が終了すると、高確状態(高確非時短遊技状態)に制御された潜伏可能性モードが74回転終了まで実行され、その後、低確状態(低確非時短遊技状態)に制御された通常モードに制御される。一方、図33(2)に示すように、大当りA、B、Cに当選、又は、高確非時短遊技状態で制御されているときに大当りDに当選して、その大当り遊技が終了すると、高確状態(高確時短遊技状態)に制御された確変モードが70回転終了まで実行されて、その後、高確状態(高確非時短遊技状態)に4回転制御されてから低確状態(低確非時短遊技状態)に制御される通常モードに制御される。
このように、本実施形態では、大当り遊技終了後74回転制御される遊技者に有利な遊技状態である高確状態に制御されていることを示唆する演出モードを2つ(潜伏可能性モードおよび確変モード)設けている。このことにより、本実施形態によれば、演出モードによる多様な演出が可能となる。また、潜伏可能性モードは、上記した高確状態に制御される74回転の全てに亘って当該高確状態に制御されていることを示唆する一方で、確変モードは、上記した高確状態に制御される74回転のうち70回転までしか当該高確状態に制御されていることを示唆しない。このことにより、本実施形態によれば、演出モードに異なる特性を持たせて、効果的に遊技性を向上させることができる。また、本実施形態によれば、当選した大当りの種類および当選時の遊技状態に応じて、上記の2つの演出モードの何れを実行するか決定される。このことにより、本実施形態によれば、図30を用いて説明したように、非常に多様で効果的な演出モードによる演出を実行できる。
なお、以上に説明した本実施形態において、遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。
1…遊技機
2…遊技盤
4…表示器
5…枠部材
6…画像表示部
7…可動役物
8…盤ランプ
20…遊技領域
21…第1始動口
22…第2始動口
23…大入賞口
24…普通入賞口
25…ゲート
26…排出口
27…電動チューリップ
31…ハンドル
32…レバー
33…停止ボタン
34…取り出しボタン
35…スピーカ
36…枠ランプ
37…演出ボタン
38…演出キー
39…皿
43…錠部
100…メイン制御部
101、201、301、401、501、601…CPU
102、202、302、402、502、602…ROM
103、203、303、403、503、603…RAM
111a…第1始動口スイッチ
111b…第2始動口スイッチ
112…電動チューリップ開閉部
113…ゲートスイッチ
114…大入賞口スイッチ
115…大入賞口開閉部
116…普通入賞口スイッチ
200…発射制御部
211…発射装置
300…払出制御部
311…払出駆動部
400…演出制御部
404…RTC
500…画像音響制御部
600…ランプ制御部
DI…装飾図柄

Claims (3)

  1. 始動条件の成立に応じて遊技情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された遊技情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段による判定結果を報知するための報知演出を実行制御する報知演出制御手段と、
    遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
    特定の遊技状態を示唆する第1演出モード又は当該特定の遊技状態を示唆する第2演出モードで前記報知演出を制御可能な演出モード制御手段とを備え、
    前記演出モード制御手段は、
    前記第1演出モードで前記報知演出を第1実行回数まで制御するときがあり、
    前記第2演出モードで前記報知演出を前記第1実行回数とは異なる第2実行回数まで制御するときがある、遊技機。
  2. 前記特別遊技判定手段は、前記特別遊技を実行すると判定した場合に、複数種類の特別遊技のうち何れの特別遊技を実行するのかを決定し、
    前記演出モード制御手段は、前記特別遊技判定手段により決定された特別遊技の種類に応じて、制御する演出モードを設定する、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技判定手段により特別遊技を実行すると判定される確率が低確率に設定された低確率遊技状態、又は、当該確率が当該低確率よりも高確率に設定された高確率遊技状態で遊技状態を制御可能であり、
    前記特定の遊技状態は、前記高確率遊技状態であり、
    前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技判定手段により実行すると判定された特別遊技が終了してから前記報知演出が特定の回数終了するまで前記高確率遊技状態で遊技状態を制御した後に、前記低確率遊技状態で遊技状態を制御する、請求項1又は2に記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015093096A (ja) * 2013-11-12 2015-05-18 京楽産業.株式会社 遊技機

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