JP6296448B2 - 造形ユニットおよび三次元積層造形装置 - Google Patents

造形ユニットおよび三次元積層造形装置 Download PDF

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本明細書で言及する実施例は、造形ユニットおよび三次元積層造形装置に関する。
近年、光造形法や粉末造形法、或いは、FDM法(Fused Deposition Modeling:熱溶解積層法)などを適用した三次元積層造形装置(いわゆる、3Dプリンター)が注目されている。
具体的に、光造形法を適用した三次元積層造形装置は、例えば、造形浴に入れた液状の光硬化性樹脂の液面に所望のパターンが得られるようにコンピュータ制御された光(例えば、紫外線レーザー)を選択的に照射して、光硬化性樹脂を硬化させる。さらに、その光硬化した層の上に一層分の光硬化性樹脂を供給して、再び光を照射して光硬化性樹脂を硬化させ、同様の処理を繰り返して目的とする造形物(モデル)を形成する。
また、FDM法を適用した三次元積層造形装置は、例えば、糸状の熱可塑性樹脂を造形ヘッド内のヒータで溶融し、その溶融された熱可塑性樹脂を射出制御すると共に、造形テーブルの昇降により積層造形するものである。
さらに、粉末造形法を適用した三次元積層造形装置、例えば、粉末焼結や粉末溶融、或いは、粉末インクジェット(Powder Bed and Inkjet Head 3D Printing)による三次元積層造形装置として、例えば、リコーターユニットにより造形テーブル上に一層分の粉末をコーティングし、その後、インクジェットユニット(インクジェットヘッドユニット)によりコーティングされた粉末面に対するバインダー(結合剤)の塗布を行い、造形物の一層分を形成する。
そして、造形テーブルを粉末の一層分だけ降下させ、再び、リコーターユニットによる粉末のコーティングを行った後、インクジェットユニットによる結合剤の塗布を行って造形物の次の一層分を形成する。そして、同様の処理を繰り返すことにより所望とする造形物を形成する。
なお、粉末造形法を適用した三次元積層造形装置において、使用する粉末としては、例えば、砂,金属粉末,石膏,澱粉,人工骨,プラスチック粉末など様々なものが含まれる。また、造形物としても様々なものがあり得るが、例えば、粉末として砂を使用し、造形物として鋳型を造型することもできる。さらに、粉末として、熱可塑性樹脂(プラスチック粉末)を適用してもよく、或いは、砂の粒子に熱可塑性樹脂をコーティングしたものを適用してもよい。
また、粉末として金属粉末を使用し、例えば、金属粉末層に対してレーザーを照射して焼結して金属よりなる造形物を形成することもできる。さらに、粉末として金属粉末を使用し、結合剤を塗布して造形物を形成した後、その造形物を焼結して金属造形物を得るようにすることも可能である。
ところで、従来、粉末造形法を適用した三次元積層造形装置としては様々なものが提案されている。
国際公開第11/063786号パンフレット
上述したように、粉末造形法を適用した三次元積層造形装置としては様々なものがあるが、例えば、ライン全体を処理するリコーターユニットおよびラインヘッドユニットを同時に移動させることにより、一層分の造形処理を行うものが考えられる。
このような三次元積層造形装置において、例えば、先行するリコーターユニットにより粉末をコーティングすると共に、同時に移動する後行のラインヘッドユニットにより結合剤を塗布するには、リコーターユニットおよびラインヘッドユニットを一方向のみに移動させて造形処理を行う。これは、当然のことながら、両方向で造形処理を行う三次元積層造形装置に比較して、造形物を形成するまでの時間が大幅に長くなる。
或いは、リコーターユニットおよびラインヘッドユニットを両方向に移動して往復の造形処理を可能とするには、例えば、各方向に対して専用のラインヘッドユニットまたはリコーターユニットを設けなければならず、費用の大幅な増加を招くことになる。
本実施形態は、費用の大幅な増加を招くことなく、リコーターユニットおよびラインヘッドユニットによる往復の造形処理を可能とする造形ユニットおよび三次元積層造形装置の提供を目的とする。
なお、本実施形態は、例えば、粉末インクジェットによる三次元積層造形装置に適用することができるが、これに限定されず、ライン全体で同時に粉末をコーティングするリコーターユニット、および、コーティングされた粉末面に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットを使用する三次元積層造形装置に対して幅広く適用することができる。
本発明に係る第1実施形態によれば、一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して上方に位置する退避領域が設けられている造形ユニットが提供される。
さらに、本発明に係る第1実施形態によれば、一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して下方に位置する退避領域が設けられている造形ユニットも提供される。
また、本発明に係る第2実施形態によれば、造形ユニットと、前記造形ユニットにより造形処理された前記粉末の各層を積層する造形テーブルと、を含む三次元積層造形装置であって、前記造形ユニットは、一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して上方に位置する退避領域が設けられている三次元積層造形装置が提供される。
さらに、本発明に係る第2実施形態によれば、造形ユニットと、前記造形ユニットにより造形処理された前記粉末の各層を積層する造形テーブルと、を含む三次元積層造形装置であって、前記造形ユニットは、一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して下方に位置する退避領域が設けられている三次元積層造形装置が提供される。
開示の造形ユニットおよび三次元積層造形装置は、費用の大幅な増加を招くことなく、リコーターユニットおよびラインヘッドユニットによる往復の造形処理を可能とするという効果を奏する。
図1は、関連技術としての三次元積層造形装置の一例を概略的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す三次元積層造形装置において、リコーターユニットとラインヘッドユニットを一体化した造形ユニットの例を示す図である。 図3は、造形ユニットの第1実施例を説明するための図である。 図4は、図3に示す造形ユニットの変形例を説明するための図である。 図5は、造形ユニットの第2実施例を説明するための図である。 図6は、造形ユニットの第3実施例を説明するための図である。 図7は、本実施形態の造形ユニットの一例を説明するための図である。 図8は、本実施形態の造形ユニットの他の例を説明するための図である。
まず、本発明に係る造形ユニットおよび三次元積層造形装置の実施例を詳述する前に、図1および図2を参照して、関連技術としての粉末造形法を適用した三次元積層造形装置の一例、および、三次元積層造形装置における造形ユニットの例、並びに、その問題点を説明する。
図1は、関連技術としての三次元積層造形装置の一例を概略的に示す斜視図であり、粉末造形法を適用した三次元積層造形装置100の一例を示すものである。
図1に示されるように、三次元積層造形装置100は、制御用コンピュータ101、ラインヘッドインクジェットユニット(ラインヘッドユニット)102、リコーターユニット103、造形タンク104、昇降装置105、粉末供給ホッパーユニット106、クリーニングユニット107、および、薬品ユニット108を含む。ここで、造形タンク104には、昇降装置105によりZ軸方向(高さ方向)の制御が行われる造形テーブル141が設けられている。
制御用コンピュータ101は、三次元データ(例えば、STLデータ:Standard Triangulated Language Data)を入力とし、スライス処理やオフセット処理、および、ビットマップ変換処理などを行って、三次元積層造形装置100の制御を行う。
ラインヘッドユニット102は、例えば、X軸方向(装置正面から見て左右方向)の両端に設けられたラインヘッドユニット用レール121,121に沿ってY軸方向(装置正面から見て前後方向)に移動し、ビットマップ化されたデータに基づいて結合剤(バインダー)を造形テーブル141上の粉末面に塗布(吐出)して一層分の造形を行う。
ここで、ラインヘッドユニット102は、例えば、X軸方向の1ラインに対応する複数の吐出ノズルが設けられたラインヘッドインクジェットユニットとして構成され、このラインヘッドインクジェットユニット102を、造形テーブル141上の粉末面に対してY軸方向に移動させながら結合剤を塗布することで、一層分の造形処理を行うようになっている。
造形テーブル141上の粉末全面に対する一層分の造形処理が終了したら、例えば、昇降装置105により造形テーブル141をZ軸方向(高さ方向)に降下させる。さらに、リコーターユニット103を、例えば、X軸方向の両端に設けられたリコーターユニット用レール131,131に沿ってY軸方向に移動させながら、一層分の粉末をコーティングする。
ここで、リコーターユニット103には、例えば、粉末供給ホッパーユニット106から供給された粉末を貯蔵するリコータ内ホッパー、および、コーティングする粉末を密にすると共に、水平(X−Y軸平面)となるように粉末表面を平坦化するブレード等が設けられている。
なお、ブレードは、能動的または受動的な振動によって、或いは、回転を伴って、粉末を所定の厚さで円滑にコーティング(堆積)するように構成してもよく、若しくは、ブレードを動作させることなく、一定量の粉末を堆積するように構成してもよい。
また、昇降装置105により造形テーブル141を降下させる量(高さ)と、リコーターユニット103によりコーティングする粉末の厚さ(粉末層の最上部における粉末の積層ピッチ)は一致するように制御される。
以上の処理を繰り返し行うことで、造形タンク104内において、最終的な造形物が完成する。すなわち、造形タンク104内には、例えば、目的とする造形物,サポート,および,結合済が塗布されずに残った粉末を含む造形ユニットが形成されることになる。
ここで、造形タンク104は、例えば、造形タンク移送ユニットにより三次元積層造形装置100の外部へ移動し、自動または手作業によって内部に形成された造形ユニットから不要なサポートおよび粉末を取り除き、目的とする造形物を取り出すことになる。
クリーニングユニット107は、ラインヘッドユニット102の余分な結合剤や粉末などを取り除くためのものである。また、薬品ユニット108は、造形処理に使用する薬品(結合剤や洗浄剤)を貯蔵するものであり、結合剤はラインヘッドユニット102に供給され、洗浄剤はクリーニングユニット107に供給される。ここで、洗浄剤は、例えば、プリントヘッドの内部や吐出口を洗浄するために使用され、或いは、未使用時にプリントヘッドが乾いて劣化しないように充填される。
なお、三次元積層造形装置100には、図示しない、クリーニングユニット107による廃液を回収する廃液タンク、結合剤や洗浄剤の吐出に使用するエアー圧コントロールユニットなども設けられている。
図2は、図1に示す三次元積層造形装置において、リコーターユニットとラインヘッドユニットを一体化した造形ユニットの例を示す図である。ここで、図2(a)は、一方向(DR)のみで造形処理を行う造形ユニットの例を示し、図2(b)は、往復方向(DL,DR)で造形処理を可能とする造形ユニットの例を示す。
図2(a)に示す造形ユニットは、例えば、右方向DRへ移動するとき、移動方向の前方に位置するリコーターユニット3により粉末30のコーティングを行い、その後、後方に位置するラインヘッドユニット(ラインヘッドインクジェットユニット)2により結合剤20の塗布を行う。これにより、一層分の造形処理が完了する。
なお、図2(a)に示す造形ユニットでは、DRと逆方向に移動時するとき、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2の動作は停止され、元の位置(左端の位置)に戻ったら、再び右方向DRへ移動して一層分の造形処理を行うことになる。
次に、図2(b)に示す造形ユニットは、例えば、右方向DRへ移動するとき、ラインヘッドユニット2bの動作を停止して、上述した図2(a)の造形ユニットと同様に、移動方向の前方に位置するリコーターユニット3が粉末30のコーティングを行い、その後、後方に位置するラインヘッドユニット2aが結合剤20aの塗布を行う。
また、DRと逆の左方向DLへ移動するとき、ラインヘッドユニット2aの動作を停止して、移動方向の前方に位置するリコーターユニット3が粉末30のコーティングを行い、その後、後方に位置するラインヘッドユニット2bが結合剤20bの塗布を行う。
このように、図2(b)に示す造形ユニットは、往復方向(DRおよびDLの両方向)のそれぞれで一層分の造形処理を行うことができ、造形物を形成する時間を短縮することが可能になる。
しかしながら、図2(b)に示す造形ユニットでは、例えば、リコーターユニット3の両側にラインヘッドユニット2a,2bを設けなければならず、造形ユニットの費用が大幅に増加することになり、さらに、その造形ユニットを適用した三次元積層造形装置も高価格になってしまう。
以下、本発明に係る造形ユニットおよび三次元積層造形装置の実施例を、添付図面を参照して詳述する。
本発明は、例えば、粉末インクジェットによる三次元積層造形装置に適用することができるが、これに限定されず、ライン全体で同時に粉末をコーティングするリコーターユニット、および、コーティングされた粉末面に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットを使用する三次元積層造形装置に対して幅広く適用することができる。
また、本発明の造形ユニットは、一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、粉末層に対してリコーターユニットおよびラインヘッドユニットを一体的に往復移動させる移動機構と、リコーターユニットおよびラインヘッドユニットが往復移動するとき、リコーターユニットおよびラインヘッドユニットが往路および復路の両方で同じ順序となるように、リコーターユニットおよびラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を含む。
なお、本発明の三次元積層造形装置において、使用する粉末としては、例えば、砂,金属粉末,石膏,澱粉,人工骨,プラスチック粉末など様々なものが含まれる。また、造形物(モデル)としても様々なものがあり得るが、例えば、粉末として砂を使用し、造形物として鋳型を造型することもできるのはいうまでもない。
図3は、造形ユニットの第1実施例を説明するための図であり、図3(a)〜図3(d)は、時間の流れに従ったリコーターユニット3およびラインヘッドインクジェットユニット(ラインヘッドユニット)2の位置を示すものである。
なお、図3(b)および図3(d)において、参照符号SAは、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2が一体的に移動して造形物を形成する造形処理領域を示し、実際の三次元積層造形装置では、この造形処理領域SAが、例えば、レール21,21の殆どの領域を占めることになる。
リコーターユニット3は、例えば、X軸方向の両端(リコーターユニット3の両端に対応する位置に設けられたリコーターユニット用レール(移動機構:第1レール)31,31に沿って移動し、造形テーブル(141)上に一層分の粉末(30)をライン全体で同時にコーティングする。これにより、リコーターユニット3をY軸方向へ移動するだけで一層分の粉末のコーティングを行うことができる。
ラインヘッドユニット(インクジェットヘッド)2は、例えば、X軸方向の両端に設けられたレール(移動機構:第2レール)21,21に沿って移動し、ビットマップ化されたデータに基づいて結合剤(20)をコーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に塗布する。これにより、ラインヘッドユニット2をY軸方向へ移動するだけで一層分の造形(結合剤の塗布)を行うことができる。
ここで、リコーターユニット3を移動するためのリコーターユニット用レール31,31の両端には、移動方向に関わらず、常に、リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置となるようにして造形処理が行われるように、ヘッドの入れ替えを行うヘッド入れ替え機構が設けられている。
すなわち、リコーターユニット用レール31,31の両端には、ラインヘッドユニット用レール21,21の上方に位置する退避領域31a,31a,31b,31bが設けられ、リコーターユニット3を退避領域31a,31aおよび31b,31bに退避させることでリコーターユニット3とラインヘッドユニット2の入れ替えを行い、常に、リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置となるように制御される。
例えば、図3(b)に示されるように、リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置となるようにしてDR方向(図中、左から右方向)へ一体的に移動して造形処理を行う。そして、図3(c)に示されるように、ラインヘッドユニット2がラインヘッドユニット用レール21,21の右端に接近すると、リコーターユニット3は、リコーターユニット用レール31,31から右端に設けられた退避領域31b,31bに沿ってラインヘッドユニット2の上方位置に移動する。
次に、移動方向が反転されてDL方向(図中、右から左方向)へ移動するが、このとき、最初に、リコーターユニット3が退避領域31b,31bからラインヘッドユニット2の前方位置となるように移動する。すなわち、図3(d)に示されるように、ラインヘッドユニット2がリコーターユニット3の後方位置となるように(リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置となるように)してDL方向へ一体的に移動して造形処理を行う。
そして、図3(a)に示されるように、ラインヘッドユニット2がラインヘッドユニット用レール21,21の左端に接近すると、リコーターユニット3は、リコーターユニット用レール31,31から左端に設けられた退避領域31a,31aに沿ってラインヘッドユニット2の上方位置に移動する。
再び、移動方向が反転され、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2は、リコーターユニット3が前方位置となるようにしてDL方向へ一体的に移動して造形処理を行うことになる(図3(b)参照)。以上の処理を繰り返すことで、1つのリコーターユニット3および1つのラインヘッドユニット2により、往復の造形処理を実現することが可能となる。
上述した第1実施例において、ラインヘッドユニット2は、結合剤を塗布して造形処理を行うため正確な位置制御が必要とされるので、常に同一平面上を移動するように構成されている。すなわち、ラインヘッドユニット2は、直線状のラインヘッドユニット用レール21,21に沿って移動するようになっている。
これに対して、リコーターユニット3は、粉末を平面的に均一にコーティングするだけでよく、ラインヘッドユニット2における正確な位置制御による結合剤の塗布といった要求がないため、レールに退避領域を設けて三次元的な移動を行わせるのは、リコーターユニット3の方が好ましい。ここで、ラインヘッドユニット2を正確な位置制御を行って移動させるラインヘッドユニット用レール21,21として、例えば、タイミングベルトやボールねじ等を適用するのが好ましい。
造形処理領域SAにおいて、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2を一体的に移動させるには、リコーターユニット用レール31に対してリコーターユニット3を移動させる機構を設けると共に、ラインヘッドユニット用レール21に対してラインヘッドユニット2を移動させる機構を設けてもよいが、どちらか一方のレール(例えば、ラインヘッドユニット用レール21)に対してのみ移動機構を設け、他方のレールの移動機構を省略することもできる。
すなわち、例えば、リコーターユニット用レール31に対して、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2を一体的に移動させる機構を設けることができ、或いは、ラインヘッドユニット用レール21に対して、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2を一体的に移動させる機構を設けることもできる。
また、図3(a)〜図3(d)では、リコーターユニット用レール31,31がラインヘッドユニット用レール21,21の外側に来るように、すなわち、リコーターユニット用レール31,31の幅(間隙)がラインヘッドユニット用レール21,21のものよりも広くなっているが、これは、必要に応じて適宜変更することができる。
さらに、ラインヘッドユニット用レール21およびリコーターユニット用レール31(退避領域31a,31b)における駆動機構としては、タイミングベルトやボールねじの適用に限定されるものではなく、単なるワイヤを使用し、或いは、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2に対してモータを直接取り付けると共に、移動距離を計測するためのセンサを設けるといった、知られている様々な技術を適用することができる。
また、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2を一体的にして移動させる構造、或いは、退避領域31a,31bにおいて、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2を切り離して移動させる構造等に関しても、知られている様々な技術を適用することができるのは言うまでもない。
以上のように、第1実施例の造形ユニットによれば、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2は、移動方向に関わらず、常に、リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置となるように、ヘッドの入れ替えを行うことができる。
図4は、図3に示す造形ユニットの変形例を説明するための図であり、図4(a)〜図4(d)は、上述した図3(a)〜図3(d)に対応している。図4(a)〜図4(d)と図3(a)〜図3(d)の比較から明らかなように、変形例の造形ユニットでは、リコーターユニット3に対して、図1を参照して説明した粉末供給ホッパーユニット106からの粉末が、粉末供給ホース160を介して常時供給されるようになっている。
ここで、実際の三次元積層造形装置において、粉末供給ホッパーユニット106からリコーターユニット3へ粉末を供給する粉末供給ホース160としては、例えば、空気圧や振動等を利用して適切な量の粉末を常に供給できるように構成することができる。
また、粉末供給ホッパーユニット106からリコーターユニット3に対する粉末の供給は、必ずしも常時供給されている必要はなく、例えば、粉末を供給する装置を、退避領域31a,31bの位置に設け、リコーターユニット3による一層分のコーティングが終わると、纏めて粉末を供給するようにしてもよい。なお、他の構成は、図3(a)〜図3(d)を参照して詳述したのと同様であり、その説明は省略する。
図5は、造形ユニットの第2実施例を説明するための図であり、図5(a)〜図5(d)も、上述した図3(a)〜図3(d)に対応している。図5(a)〜図5(d)と図3(a)〜図3(d)の比較から明らかなように、第2実施例の造形ユニットでは、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2の入れ替え処理を行うためにリコーターユニット用レール31,31の両端に設けた退避領域31c,31c,31d,31d(ヘッド入れ替え機構)が、ラインヘッドユニット用レール21,21の下方に位置するようになっている。
なお、第2実施例の造形ユニットにおいても、ラインヘッドユニット2は、結合剤を塗布して造形処理を行うため正確な位置制御が必要とされるので、直線状のラインヘッドユニット用レール21,21に沿って移動するようになっている。
これに対して、リコーターユニット3は、粉末を平面的に均一にコーティングするだけでよいため、リコーターユニット用レール31,31の両端には、リコーターユニット3を、ラインヘッドユニット用レール21,21の下方に移動させるための退避領域31c,31c,31d,31dが設けられている。
ここで、第2実施例の造形ユニットでは、ラインヘッドユニット用レール21,21がリコーターユニット用レール31,31の外側に来るようになっているが、すなわち、ラインヘッドユニット用レール21,21の幅(間隙)がリコーターユニット用レール31,31のものよりも広くなっているが、これは、必要に応じて適宜変更することができるのは前述した通りである。なお、他の構成は、図3(a)〜図3(d)を参照して詳述したのと同様であり、その説明は省略する。
図6は、造形ユニットの第3実施例を説明するための図であり、図6(a)〜図6(d)は、上述した図3(a)〜図3(d)に対応している。図6(a)〜図6(d)と図3(a)〜図3(d)の比較から明らかなように、第3実施例の造形ユニットでは、図6(b)および図6(d)に示す造形処理領域SAで一体的に移動するリコーターユニット3およびラインヘッドユニット2の移動方向が、図3(b)および図3(d)とは逆向きになっている。
すなわち、上述した第1実施例(変形例)および第2実施例の造形ユニットでは、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2が往復移動するとき、移動方向に対して、常にリコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方に位置するようにヘッドの入れ替え制御を行う。これは、ラインヘッドユニット2が、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2が同じ方向へ移動している間に、前方に位置するリコーターユニット3によりコーティングされた粉末層に対して結合剤の塗布を行う場合を想定しているからである。
これに対して、第3実施例の造形ユニットでは、例えば、図6(b)に示されるように、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2がDL方向(第1方向)へ移動しているとき、その直前の、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2がDR方向(第2方向:図6(d)参照)へ移動しているときにリコーターユニット3によりコーティングされた粉末層に対して結合剤の塗布を行う場合を想定している。
従って、第3実施例の造形ユニットでは、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2が往復移動するとき、移動方向に対して、常にリコーターユニット3がラインヘッドユニット2の後方に(常にラインヘッドユニット2がリコーターユニット3の前方に)位置するようにヘッドの入れ替え制御を行うようになっている。
例えば、図6(b)に示されるように、ラインヘッドユニット2がリコーターユニット3の前方位置となるようにしてDL方向(図中、右から左方向)へ一体的に移動して造形処理を行うとき、ラインヘッドユニット2は、その直前に、例えば、図6(d)に示されるように、ラインヘッドユニット2がリコーターユニット3の前方位置となるようにしてDR方向(図中、左から右方向)へ一体的に移動したときにリコーターユニット3がコーティングした粉末層に対して、結合剤を塗布して造形処理を行う。
そして、図6(b)に示されるように、ラインヘッドユニット2の後方位置にあるリコーターユニット3は、前方位置のラインヘッドユニット2により造形処理が行われた粉末層の上に一層分の粉末をコーティングする。このDL方向へ移動したときにリコーターユニット3によりコーティングされた粉末層に対しては、次のDR方向へ移動するラインヘッドユニット2による結合剤、すなわち、次にラインヘッドユニット2がリコーターユニット3の前方位置となるようにしてDR方向へ一体的に移動するときのラインヘッドユニット2による結合剤が塗布されて造形処理が行われる(図6(d)参照)。そして、ラインヘッドユニット2による結合剤が塗布された粉末層は、直ちに、ラインヘッドユニット2の後方位置のリコーターユニット3により、その上方に新たな粉末層がコーティングされる。
ここで、本実施形態の三次元積層造形装置は、例えば、上述した図3(a)〜図3(d)を参照して説明した処理と、図6(a)〜図6(d)を参照して説明した処理をソフト的に切り替えることができる。
すなわち、本実施形態の三次元積層造形装置は、例えば、移動方向に従って活性化する(動作させる)ラインヘッドユニット2およびリコーターユニット3の切り替えを制御することにより、図3(a)〜図3(d)の処理と、図6(a)〜図6(d)の処理を切り替えることができる。
また、図3(a)〜図3(d)の処理と、図6(a)〜図6(d)の処理の切り替えは、例えば、リコーターユニット3が使用する粉末の種類や粒径、または、コーティングされる粉末層の厚さ、或いは、粉末に添加する添加材の種類、若しくは、ラインヘッドインクジェットユニットが使用する結合剤の種類や吐出量の組み合さ等に従って適切なものが選択される。
具体的に、リコーターユニットが使用する粉末としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ナイロン(ポリアミド)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル(PMMA:ポリメタクリル酸メチル)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、ガラスフィラーの入った有機樹脂、カーボンファイバーの入った有機樹脂、微粒状ワックス、鋳物砂、珪酸アルミニウム、石膏、澱粉、石英、Ti6Al4V、AlSi12、AlSi10Mg、コバルトクロム合金、ニッケル合金、ステンレス合金、鉄、鋼等が挙げられる。
また、粉末の粒径は、リコーターユニットによりコーティングされる粉末層の厚(例えば、0.01〜0.5mm程度)より小さければ制限はないが、例えば、1μm〜300μm程度である。
さらに、結合剤(バインダー)は、粉体材料の種類に応じて自由に変えることが可能であるが、例えば、粉体材料が石膏や澱粉の場合には水を主にした液体を用いることができ、また、通常のインクジェットプリンタで使われる種々の結合剤を使うこともできる。この時、染料や顔料を使用して結合剤を染色することもできる。
また、結合剤としては、例えば、有機エステル、フルフリルアルコール、ポリイソシアネート、或いは、ポリイソシアネートと3級アミン類とを混ぜたもの等が挙げられる。また、フルフリルアルコールとホルムアルデヒドとを混ぜたもの、場合によってはこれらのフルフリルアルコールとホルムアルデヒドとに尿素を混ぜたものを用いることもできる。なお、結合剤の吐出量は、その結合剤の種類や、1回の吐出でどの程度の大きさの粉末を固めるかによって異なるが、例えば、1pl〜200plとすることができる。
そして、添加剤としては、結合剤の種類によって様々なものが選択されるが、例えば、添加剤が有機エステルであれば、珪酸ソーダやアルカリフェノールを用いることでき、また、バインダー液がフルフリルアルコールであれば、リン酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の酸を触媒としたものを用いることができ、場合によっては、これらの酸に加えてフェノール樹脂を添加することもできる。
さらに、結合剤がフルフリルアルコールとホルムアルデヒドを混ぜたものであれば、尿素や酸を触媒とした添加剤を使用することもでき、結合剤がポリイソシアネートであれば、アルキド樹脂と金属石鹸とを混ぜたものやアミンポリオール樹脂と金属石鹸を混ぜた添加剤を使用することもできる。また、結合剤が、ポリイソシアネートと3級アミン類とを混ぜたものであれば、添加剤として、ベンジリックエーテル型フェノール樹脂を用いることができる。
なお、図6に示す第3実施例の造形ユニットにおいても、前述した図4に示す変形例と同様に、リコーターユニット3に対して、粉末供給ホッパーユニット106からの粉末を、粉末供給ホース160を介して常時供給し、或いは、粉末供給装置を退避領域31a,31bの位置に設け、一層分のコーティングが終わると纏めて粉末を供給するようにしてもよい。
さらに、図6に示す第3実施例の造形ユニットにおいても、前述した図5に示す第2実施例と同様に、リコーターユニット用レール31,31の両端に設ける退避領域を、ラインヘッドユニット用レール21,21の下方に移動させるように構成してもよいのはいうまでもない。
図7は、本実施形態の造形ユニットの一例を説明するための図であり、図3(a)〜図3(d)を参照して説明した第1実施例の造形ユニットの構成例を説明するためのものである。ここで、図7(a)および図7(b)は、図3(d)におけるラインヘッドユニット(ラインヘッドユニット)2およびリコーターユニット3を分けて描いたものに相当し、また、図7(c)および図7(d)は、図3(a)におけるラインヘッドユニット2およびリコーターユニット3を分けて描いたものに相当する。
すなわち、図7(a)および図7(b)に示されるように、ラインヘッドユニット2は、ベルト取付け部22,ベルト23および駆動部24により駆動制御され、また、リコーターユニット3は、ベルト取付け部32,ベルト33および駆動部34により駆動制御され、例えば、リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置になるようにして、DL方向(図中、右から左方向)へ移動するようになっている。
ここで、ラインヘッドユニット2は、例えば、ステップモータにより回転制御される駆動部24に従って、ベルト23の所定個所に設けられたベルト取付け部22によりラインヘッドユニット用レール21上をDL方向へ移動すると共に、結合剤(20)の塗布を行う。
また、リコーターユニット3は、例えば、ステップモータにより回転制御される駆動部34に従って、ベルト33の所定個所に設けられたベルト取付け部32によりリコーターユニット用レール31(31a,31b)上をDL方向へ移動すると共に、粉末(30)のコーティングを行う。
なお、図7(b)および図7(d)に示されるように、リコーターユニット3には、例えば、水平方向に移動するベルト取付け部32に対して、リコーターユニット3が垂直方向に変化する退避領域31a,31bを有するリコーターユニット用レール31上を滑らかに移動できるように、スライド部35,35が設けられている。
さらに、図7(c)および図7(d)に示されるように、ラインヘッドユニット2は、直線状のラインヘッドユニット用レール21に従って左端の位置まで移動すると、リコーターユニット3は、ラインヘッドユニット用レール21の上方に位置する退避領域31aに従って移動する。
そして、リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置となるように、リコーターユニット3が左から右方向へ移動し、その後、ラインヘッドユニット2が右方向へ移動する。このようにして、前述した図3(a)〜図3(d)の動作が実現される。
図8は、本実施形態の造形ユニットの他の例を説明するための図であり、図8(a)〜図8(d)は、ラインヘッドユニット2に対してのみ駆動機構を設け、リコーターユニット3はラインヘッドユニット2に従って移動するようになっている。なお、図8(e)は、図8(a)〜図8(d)に示す造形ユニットを、図5を参照して説明した第2実施例に適用した場合を示すものである。
まず、図8(a)に示されるように、ラインヘッドユニット2は、例えば、ステップモータにより回転制御される駆動部24に従って、ベルト23の所定個所に設けられたベルト取付け部22によりラインヘッドユニット用レール21上をDL方向へ移動すると共に、結合剤(20)の塗布を行う。
リコーターユニット3は、連結部材25を介してラインヘッドユニット2に連結され、ラインヘッドユニット2の移動に伴って、その前方位置において、リコーターユニット用レール31上をDL方向へ移動すると共に、粉末のコーティングを行う。
すなわち、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2は、一体的にDL方向へ移動しつつ、前方位置のリコーターユニット3が粉末のコーティングを行うと共に、後方位置のラインヘッドユニット2が結合剤の塗布を行うことになる。
次に、図8(b)に示されるように、ラインヘッドユニット2が左端へ近づくと、リコーターユニット3は、例えば、ラインヘッドユニット用レール21の上方になるように曲げられたリコーターユニット用レール31の退避領域31aに沿って移動する。
そして、図8(c)に示されるように、ラインヘッドユニット2がさらに左端へ近づくと、リコーターユニット3は、ラインヘッドユニット2の真上に移動する。さらに、図8(d)に示されるように、ラインヘッドユニット2が左端へ来ると、リコーターユニット3は、連結部材25により、ラインヘッドユニット2の右側の位置になるように移動する。
この図8(d)の状態から、ラインヘッドユニット2の移動方向をDL方向から逆のDR方向へ変化させると、リコーターユニット3がラインヘッドユニット2の前方位置に来ることになる。
すなわち、リコーターユニット3およびラインヘッドユニット2は、一体的にDR方向へ移動しつつ、前方位置のリコーターユニット3が粉末のコーティングを行うと共に、後方位置のラインヘッドユニット2が結合剤の塗布を行うことになる。
ここで、図8(a)と図8(e)の比較から明らかなように、リコーターユニット3は、ラインヘッドユニット用レール21の上方に位置するコーターユニット用レール31の退避領域31aに沿って移動せずに、下方に設けた退避領域31cに沿って移動するようにしてもよい。すなわち、図8(a)〜図8(d)に示す造形ユニットは、例えば、図5を参照して説明した第2実施例に対しても、そのまま適用することができる。
なお、図7(a)〜図7(d)および図8(a)〜図8(e)を参照して説明した造形ユニットは、単なる例であり、様々な構成とすることができるのはいうまでもない。
また、本発明は、粉末インクジェットによる三次元積層造形装置を始めとして、ライン全体で同時に粉末をコーティングするリコーターユニット、および、コーティングされた粉末面に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットを使用する三次元積層造形装置に対して幅広く適用することができる。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものであり、特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではない。また、明細書のそのような記載は、発明の利点および欠点を示すものでもない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
2,102 ラインヘッドユニット(ラインヘッドユニット)
3,103 リコーターユニット
20,20a,20b 結合剤(バインダー)
21 ラインヘッドユニット用レール(移動機構:第2レール)
22,32 ベルト取付け部
23,33 ベルト
24,34 駆動部
25 連結部材
30 粉末
31 リコーターユニット用レール(移動機構:第1レール)
31a,31b,31c,31d 退避領域(ヘッド入れ替え機構)
100 三次元積層造形装置
101 制御用コンピュータ
104 造形タンク
105 昇降装置
106 粉末供給ホッパーユニット
107 クリーニングユニット
108 薬品ユニット
121 ラインヘッドユニット用レール
131 リコーターユニット用レール
141 造形テーブル
160 粉末供給ホース

Claims (13)

  1. 一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、
    前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、
    前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、
    前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、
    前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、
    前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して上方に位置する退避領域が設けられている、
    ことを特徴とする造形ユニット。
  2. 前記リコーターユニットには、
    粉末供給ホッパーから、コーティングする前記粉末を常時供給するための粉末供給機構が取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項に記載の造形ユニット。
  3. 一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、
    前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、
    前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、
    前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、
    前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、
    前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して下方に位置する退避領域が設けられている、
    ことを特徴とする造形ユニット。
  4. 前記ヘッド入れ替え機構は、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、移動方向に対して、常に前記リコーターユニットが前記ラインヘッドユニットの前方に位置するように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの入れ替えを行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の造形ユニット。
  5. 前記ラインヘッドユニットは、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが同じ方向へ移動している間に、前方に位置する前記リコーターユニットによりコーティングされた粉末層に対して結合剤の塗布を行う、
    ことを特徴とする請求項に記載の造形ユニット。
  6. 前記ヘッド入れ替え機構は、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、移動方向に対して、常に前記リコーターユニットが前記ラインヘッドユニットの後方に位置するように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの入れ替えを行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の造形ユニット。
  7. 前記ラインヘッドユニットは、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが第1方向へ移動しているとき、その直前の、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが前記第1方向とは逆の第2方向へ移動しているときに前記リコーターユニットによりコーティングされた粉末層に対して結合剤の塗布を行う、
    ことを特徴とする請求項に記載の造形ユニット。
  8. 請求項または請求項に記載の第1処理と、
    請求項または請求項に記載の第2処理と、を切り替えて行う、
    ことを特徴とする造形ユニット。
  9. 前記第1レールには、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを一体的に移動させる駆動機構が設けられている、
    ことを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の造形ユニット。
  10. 前記第2レールには、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを一体的に移動させる駆動機構が設けられている、
    ことを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の造形ユニット。
  11. 造形ユニットと、前記造形ユニットにより造形処理された前記粉末の各層を積層する造形テーブルと、を含む三次元積層造形装置であって、
    前記造形ユニットは、
    一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、
    前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、
    前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、
    前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、
    前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、
    前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して上方に位置する退避領域が設けられている、
    ことを特徴とする三次元積層造形装置。
  12. 造形ユニットと、前記造形ユニットにより造形処理された前記粉末の各層を積層する造形テーブルと、を含む三次元積層造形装置であって、
    前記造形ユニットは、
    一層分の粉末をライン全体で同時にコーティングするリコーターユニットと、
    前記コーティングされた粉末層に対してライン全体で同時に結合剤を塗布するラインヘッドユニットと、
    前記粉末層に対して、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを、一体的に往復移動させる移動機構と、
    前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動するとき、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往路および復路の両方で、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットの移動方向に対する位置関係が同じ順序となるように、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットを入れ替えるヘッド入れ替え機構と、を有し、
    前記ヘッド入れ替え機構は、前記リコーターユニットおよび前記ラインヘッドユニットが往復移動する経路の両端に設けられ、
    前記移動機構は、前記リコーターユニットを移動させる第1レールと、前記ラインヘッドユニットを移動させる第2レールと、を含み、
    前記第1レールの両端には、それぞれ前記第2レールに対して下方に位置する退避領域が設けられている、
    ことを特徴とする三次元積層造形装置。
  13. 前記三次元積層造形装置は、粉末焼結,粉末溶融および粉末インクジェットを含む粉末造形法を適用した三次元積層造形装置である、
    ことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の三次元積層造形装置。
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