JP6295150B2 - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6295150B2
JP6295150B2 JP2014139292A JP2014139292A JP6295150B2 JP 6295150 B2 JP6295150 B2 JP 6295150B2 JP 2014139292 A JP2014139292 A JP 2014139292A JP 2014139292 A JP2014139292 A JP 2014139292A JP 6295150 B2 JP6295150 B2 JP 6295150B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pore
pressure chamber
intermediate pressure
ion
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014139292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016018625A5 (ja
JP2016018625A (ja
Inventor
長谷川 英樹
英樹 長谷川
宏之 佐竹
宏之 佐竹
管 正男
正男 管
橋本 雄一郎
雄一郎 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2014139292A priority Critical patent/JP6295150B2/ja
Application filed by Hitachi High Technologies Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to DE112015002716.5T priority patent/DE112015002716B4/de
Priority to PCT/JP2015/067109 priority patent/WO2016006390A1/ja
Priority to GB1700050.6A priority patent/GB2544908B/en
Priority to CN201580031359.8A priority patent/CN106471600B/zh
Priority to US15/324,092 priority patent/US9892901B2/en
Publication of JP2016018625A publication Critical patent/JP2016018625A/ja
Publication of JP2016018625A5 publication Critical patent/JP2016018625A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6295150B2 publication Critical patent/JP6295150B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components
    • H01J49/0404Capillaries used for transferring samples or ions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/24Vacuum systems, e.g. maintaining desired pressures
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components
    • H01J49/0422Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for gaseous samples
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/06Electron- or ion-optical arrangements
    • H01J49/067Ion lenses, apertures, skimmers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/10Ion sources; Ion guns
    • H01J49/16Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission
    • H01J49/165Electrospray ionisation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/26Mass spectrometers or separator tubes
    • H01J49/34Dynamic spectrometers

Description

本発明は、ロバスト性が高く、高感度かつ低ノイズな分析が可能な質量分析装置に関する。
一般的な大気圧イオン化質量分析装置は、大気圧下で生成したイオンを真空中に導入しイオンの質量を分析する。
大気圧下でイオンを生成するイオン源には、エレクトロスプレー方式(ESI)、大気圧化学イオン化方式(APCI)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化方式(MALDI)など様々な方式があるが、何れの方法においても所望のイオン以外にノイズ成分となる物質を生成する。例えばESIイオン源では、小径の金属キャピラリーに試料溶液を流しながら高電圧印加し試料をイオン化するため、イオン以外にも帯電液滴や中性液滴などのノイズ成分も同時に生成される。
一般的な質量分析装置は、細孔で区切られたいくつかの空間から構成されており、各々の空間は真空ポンプで排気されていて、後段に行くほど真空度が高い(圧力が低い)。第一番目の細孔電極(AP1)で大気圧と区切られた第一番目の空間はロータリーポンプなどで排気され数百Pa程度の真空度に保持されることが多い。第二番目の細孔電極(AP2)で第一番目の空間と区切られた第二番目の空間には、イオンを収束させながら透過させるイオン輸送部(四重極電極、静電レンズ電極など)があり、ターボ分子ポンプなどで数Pa程度に排気されることが多い。第三番目の細孔電極(AP3)で第二番目の空間と区切られた第三番目の空間には、イオンの分離や解離を行うイオン分析部(イオントラップ、四重極フィルター電極、コリジョンセル、飛行時間型質量分析計(TOF)など)とイオンを検出する検出部があり、ターボ分子ポンプなどで0.1Pa以下に排気されることが多い。3つよりも多くの空間で区切られた質量分析装置もあるが、3つ程度の空間からなる装置が一般的である。
生成したイオンなど(ノイズ成分を含む)は、AP1を通過し真空容器内に導入される。その後、イオンはAP2を通過しイオン輸送部で中心軸上に収束される。その後、イオンはAP3を通過しイオン分析部で、質量毎に分離されたり、イオンを分解したりすることで、より詳細なイオンの構造を分析できる。最終的にイオンは検出部で検出される。
最も一般的な質量分析計では、AP1、AP2、AP3が同軸上に配置されることが多い。先に述べたイオン以外の液滴は、細孔電極やイオン輸送部やイオン分析部の電界の影響を受けにくいため、基本的に直進する傾向がある。そのため、過剰な直進液滴の導入は検出器まで到達する恐れがあり、検出器の寿命を短くすることにもつながる。
この問題を解決するために、特許文献1ではイオン源とAP1との間に複数穴を有する部材を配置している。この部材にはAP1と同軸の位置には穴が開いていないので、AP1からのノイズ成分の導入を低減する事ができる。但し、この複数穴を有する部材はAP1の外側に配置されているので、この部材の表裏のどちら側も大気圧状態である。
一方、特許文献2ではAP1の中心軸とAP2の中心軸を直交に配置することで、また、特許文献3ではAP1の中心軸とAP2の中心軸を偏心した位置に配置することで、直進する液滴の除去を図っている。但し、特許文献2と特許文献3の装置構成では、直角に曲げられたAP1とAP2の間の空間を、AP2の中心軸と直交方向にロータリーポンプなどの真空排気ポンプで排気している。
また、特許文献4の図1には、AP1の中心軸がクランク状に曲がっている装置構成が開示されている。
米国特許5986259 米国特許5756994 米国特許6700119 特開2010-157499
特許文献1に記載された装置構成では、AP1の上流側が大気圧なので、AP1の入口と出口との圧力差が大きい。そのため、AP1出口近傍での流れが音速状態になりマッハディスクを発生させるおそれがある。マッハディスクによりAP1出口近傍の流れが乱れるため、AP2へのイオンの導入効率が低下する。
一方、特許文献2または特許文献3の装置構成では、直角に曲げられたAP1とAP2の間の空間を、AP2の中心軸と直交方向にロータリーポンプなどの真空排気ポンプで排気している。そのため、液滴などのノイズ成分と一緒にイオンまでも排気されてしまうので、イオンのロスが生じ感度低下を招く。
また、特許文献4の装置構成ではクランク状の流路によりAP1とAP2の中心軸が偏心した位置関係にあるが、AP1入口から出口に向けてほぼ同じ内径となっているため層流状態の流れとなり、管内摩擦により管中心に近いほど流れが強くなり、その流れに沿って液滴などのノイズ因子もAP1出口から流れ出す恐れがある。また、特許文献1と同様にAP1の入口と出口との圧力差が大きいため、AP1出口近傍での流れが音速状態になりマッハディスクを発生させるおそれがある。そのため、マッハディスクによりAP1出口近傍の流れが乱れ、AP2へのイオンの導入効率が低下する。
上記課題を解決するため、本発明の質量分析装置は、イオンを生成するイオン源と、真空排気手段で排気されイオンの質量を分析する真空室と、イオンを真空室に導入するイオン導入電極を有し、イオン導入電極は、イオン源側の前段細孔と、真空室側の後段細孔と、前段細孔と後段細孔との間の中間圧力室を有し、前段細孔の中心軸と後段細孔の中心軸とは偏心した位置にあり、前段細孔と後段細孔の両方またはどちらか一方の中心軸に対して直交方向の断面積を比較した場合、中間圧力室のイオン入口の断面積は前段細孔の断面積よりも大きく、中間圧力室のイオン入口の断面積よりもイオン出口の断面積の方が小さいことを特徴とする。
また、中間圧力室の壁面に対し前段細孔の中心軸方向のなす角度は鋭角であることを特徴とする。特に、中間圧力室の壁面に対し前段細孔の中心軸方向のなす角度が15°〜75°であることが望ましい。
また、中間圧力室の圧力は、2000〜30000Paであることが望ましい。前段細孔の入口端部の一次側圧力をP出口端部の二次側圧力をPとした場合、P/P≦0.5であることが望ましい。
本発明により、ロバスト性が高く、高感度かつ低ノイズな質量分析装置の実現が可能となる。
実施例1の装置構成図。 (A)実施例1のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例1のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例1のイオン導入電極との性能比較に用いたイオン導入電極をイオン源の方向から見た説明図。(B)実施例1のイオン導入電極との性能比較に用いたイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例1のイオン導入電極との性能比較に用いたイオン導入電極をイオン源の方向から見た説明図。(B)実施例1のイオン導入電極との性能比較に用いたイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 実施例1の中間圧力室へのイオン入射角度による液滴ノイズ強度とイオン強度の結果を示す説明図。 実施例1の中間圧力室の圧力によるイオン強度の結果を示す説明図。 実施例1の中間圧力室の効果の説明図。 実施例1の後段第一細孔の内径と長さによる性能比較結果の説明図。 実施例1のイオン導入電極との性能比較に用いたイオン導入電極の流体シミュレーション結果の説明図。 実施例1の後段第一細孔の内径と長さの関係の説明図。 (A)実施例2のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例2のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例3のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例3のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例4のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例4のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例5のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例5のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例6のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例6のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例7のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例7のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例8のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例8のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例9のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例9のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例10のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例10のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 (A)実施例11のイオン導入電極をイオン源方向から見た説明図。(B)実施例11のイオン導入電極の中心軸上での断面の説明図。 実施例12の装置構成図。
実施例1では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例1の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるようなテーパ形状の中間圧力室を有することが特徴である。
図1に本方式を用いた質量分析装置の構成の説明図を示す。質量分析装置1は、主に大気圧下にあるイオン源2と真空容器3で構成される。図1に示したイオン源2は、エレクトロスプレー方式(ESI)と呼ばれる原理により、試料溶液のイオンを生成する。ESI方式の原理は、金属キャピラリー4に電源5により高電圧を印加しながら試料溶液6を供給することで、試料溶液6のイオン7が生成される。ESI方式のイオン生成原理の過程では、試料溶液6の液滴8が分裂を繰り返し、最終的に非常に微細な液滴になりイオン化する。イオン化の過程で充分に微細になる事ができなかった液滴には、中性液滴や帯電液滴などがある。これらの液滴8を低減するため、金属キャピラリー4の外側に管9を設け、両者の間隙にガス10を流し、管9の出口端11からガス10を噴霧することで、液滴8の気化を促進している。
大気圧下で生成したイオン7や液滴8は、イオン導入電極12を通過し第一真空室13に導入される。その後、イオン7は第二細孔電極14に開けられた穴15を通過し第二真空室16に導入される。第二真空室16には、イオンを収束させながら透過させるイオン輸送部17がある。イオン輸送部17には多重極電極や静電レンズなどを用いることができる。イオン輸送部17を通過したイオン18は、第三細孔電極19に開けられた穴20を通過し、第三真空室21に導入される。第三真空室21には、イオンの分離や解離を行うイオン分析部22がある。イオン分析部22には、イオントラップ、四重極フィルター電極、コリジョンセル、飛行時間型質量分析計(TOF)などを用いることができる。イオン分析部22を通過したイオン23は検出器24で検出される。検出器24には、電子増倍管やマルチチャンネルプレート(MCP)などを用いることができる。検出器24で検出されたイオン23は電気信号などに変換され制御部25によりイオンの質量や強度などの情報を詳細に分析する事ができる。また制御部25では、ユーザからの指示入力の受け付けや電圧等の制御を行うための入出力部やメモリ等を備え、電源操作に必要なソフトウェア等なども有している。
なお、第一真空室13はロータリーポンプ(RP)26で排気され、数百Pa程度に保持される。第二真空室16はターボ分子ポンプ(TMP)27で排気され、数Pa程度に保持される。第三真空室21はTMP28で排気され、0.1Pa以下に保持される。また、図1に示したような電極29をイオン導入電極12の外側に配置し、両者の間隙にガス30を導入し、電極29の出口端31から噴霧させることで、真空容器3に導入される液滴8の低減を図っている。
また、イオン導入電極12、第二細孔電極14、イオン輸送部17、第三細孔電極19、イオン分析部22、検出器24、電極29などには、電源62より直流や交流の電圧を印加して使用する。
次に、図2を用いて実施例1のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図2(A)はイオン源2側から見たイオン導入電極12の図を示し、図2(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。イオン導入電極12は主に、前段第一細孔35、中間圧力室33、後段第一細孔36の三つの要素から構成されている。前段第一細孔35は内径=Φd、長さ=Lであり、後段第一細孔36は内径=Φd、長さ=Lである。前段第一細孔35と後段第一細孔36の間にある中間圧力室33は、頂角=α°、入口=ΦD、出口=Φdの円錐テーパ状の内部形状となっている。前段第一細孔35の中心軸37と後段第一細孔36の中心軸38は軸ずれ量=Xで偏心した位置関係に配置されている。軸ずれ量については、ここでは前段第一細孔35の軸中心と後段第一細孔36の軸中心との距離とする。
大気圧下からのイオン7や液滴8を含む気体は、まず、前段第一細孔35の中心軸37に沿って軌道39のように導入される。導入されたイオン7や液滴8を含む気体は、中間圧力室33の内面の衝突箇所40に衝突する。衝突の際の入射角=β°は、前段第一細孔35の中心軸37と中間圧力室33のテーパ中心が平行な場合、β=α/2の関係になる。ここでは、イオンは前段第1細孔の軸方向に進むとして、前段第1細孔の軸方向と中間圧力室の壁面とのなす角度をβとしている。前段第一細孔35の中心軸37と中間圧力室33のテーパ中心は、必ずしも平行である必要は無い。衝突後、気流は向きを変え中間圧力室33の内面角度に沿って軌道41のように進む。その後、後段第一細孔36の入口付近で、気流は再度向きを変え、後段第一細孔36の中心軸38に沿って軌道42のように進み、第一真空室13に導入される。
このときポイントとなるのは、気流がイオン導入電極12を通過する間に、流路の断面積が不連続に変化することである。具体的には、前段第一細孔35から中間圧力室33に移行する際に、急激に断面積が大きくなるため、乱流状態になり得る。前段第一細孔35からの気流の速度が音速状態になれば、前段第一細孔35の出口付近での乱流が発生しやすい。前段第一細孔35の一次側圧力をP(=大気圧)、二次側圧力をPとした場合、乱流状態にするためには音速条件であるP/P≦0.5の条件にすることが望ましい。ここで、一次側圧力とは前段第一細孔35の入口付近の圧力、二次側圧力とは中間圧力室33への出口の圧力を指す。乱流状態になるため、慣性の小さい小径のイオン7などは下流への流れに沿って進み、慣性の大きい大径の液滴8などは曲がりきれず衝突箇所40に衝突し、下流への液滴流入を防ぐことができる。一方、一般的な一定内径の管内流れ(≒層流状態)では、管内摩擦の影響により管中心に近いほど流れが速く、かつ、管内壁付近では流速が著しく遅くなるため、管中心付近の強い流れに沿って液滴などのノイズ因子も後段第一細孔36の出口から流れ出す恐れがある。つまり、管内流路をクランク状に屈折させても、液滴などが管内に衝突する確立が低い。
もう一つのポイントとなるのは、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるようなテーパ形状の中間圧力室33である。内部の断面積が連続的に小さくなるということは、流速が徐々に速くなることを意味する。中間圧力室33の入口付近で乱流状態となり気流は一旦制御不能となるが、テーパ形状のように進行方向に速度分布を持つ中間圧力室33の形状を採用することで、強制的に下流側に気流を発生させることが可能となる。
さらに、もう一つのポイントは、中間圧力室33に後段第一細孔36の他に出口が存在しないため、中間圧力室33に導入されるイオン7がロスすることなく透過できる。
なお、図2では前段部材32と後段部材34を別部材のごとく図示しているが、同一部材でも問題無い。但し、部品の製作コストなどを考慮すると、図2に示すような二つの構造物からの構成が望ましい。また、中間圧力室33と後段第一細孔36を別部材から構成しても構わない。また、前段第一細孔35と中間圧力室33とが同一部材で後段第一細孔36のみが別部材でも構わない。
次に、図3および図4に示すようなイオン導入電極と本方式のイオン導入電極12とで性能比較した結果を説明する。なお、本方式のイオン導入電極12と図3および図4に示すイオン導入電極とでは、根本的に異なる構成であるが、対比を簡便にするため、類似の要素の符号類はあえて本方式と同じものを用いて説明する。また、簡便のため図2と重複する構成や機能の説明は省略する。
図3は衝突の際の入射角β=90°、つまり直角に衝突する構成である。一方、図4は軸ずれ量X=0mm(中心軸37=中心軸38)、つまり衝突箇所40や向きを変えた軌道41が無い構成である(衝突は無いが、以下、便宜上、入射角β=0°構成と表現する)。図2(β=15°、30°、45°、60°、75°)と図3(β=90°)と図4(β=0°)を比較した結果を図5に示す。図5の上段は液滴ノイズ強度結果43を、下段にはイオン強度(レセルピンイオン:m/z609)結果44を示す。図2および図3の構成では、全て軸ずれ量X=3mmの構成とした。その他条件は、d=Φ0.65mm、L=20mm、d=Φ2mm、L=6mmとした。液滴ノイズ強度結果43から、軸ずれ量X=0mmの図4の構成に対し、その他の構成では液滴ノイズ強度が1/100以下に低減できており、本方式の有効性が確認できる。一方、イオン強度結果44からテーパ形状を有する図2の構成全てが、図3や図4よりも高い強度を得ている。この原因は、これまで述べたようにテーパ形状特有の速度分布を持つ中間圧力室33の効果と言える。一方、図3のβ=90°のような直角構造では、気流の進行方向となる下流への速度ベクトルが中間圧力室内に存在しないので、後段第一細孔の入口付近で局所的に速くなる流速のみで引き込まれる量だけが導入量となるので感度が低い。また、図4のX=0mmの構成では、前段第一細孔35の中心軸37と後段第一細孔36の中心軸38が同軸であり、d≦dの条件のため、前段第一細孔35の出口付近の音速付近のジェット流が後段第一細孔36を突き抜け、直接第一真空室13に導入されてしまうため、流れの乱れにより後段のイオン透過効率が低下している。よって、少なくとも入射角β=15〜75°がよい条件と言える。
次に、図6を用いて入射角β=30°の構成での、中間圧力室33の内部圧力によるイオン強度比較の結果を説明する。図6はイオン強度(レセルピンイオン:m/z609)の中間圧力室33の内部圧力(P)依存性結果61を示す。なお、Pの値はd、L、d、Lおよび第一真空室13の圧力=Pなどの条件から式1で換算した値である。ここに、P=大気圧(10Pa)とする。
PM=((d1 4×P0 2/L1 + d2 4×P1 2/L2) / (d1 4/L1 + d2 4/L2))1/2 (式1)
図6から2000〜30000Pa程度の範囲が最適と言える。この最適圧力条件は、前段第一細孔35の入口側圧力(10Pa)の半分以下なので、前段第一細孔35の出口付近で音速状態になりマッハディスクが形成される可能性がある。前段第一細孔35の出口からマッハディスクまでの距離Mは式2で表現できる。
ML=0.67×(P0/PM)1/2×d1 (式2)
式2からd=Φ0.65の条件では、Mは0.8〜3mmとなる。また、Mの位置でのマッハディスクの直径Mは式3から最大1.5mm程度となり得る。
MD=0.4〜0.5×ML (式3)
この結果から、中間圧力室33の内壁の衝突箇所40付近で最大直径1.5mm(半径0.75mm)の範囲で噴霧される可能性がある。従って、軸ずれ量Xは、X≧M/2+d/2の条件にしないと、前段第一細孔35の出口ジェットが後段第一細孔36に直接噴霧されてしまう恐れがある。具体的には、d=Φ0.65mm、d=Φ2mmの条件ではX≧1.75mmの配置にする必要がある。同様に、中間圧力室33のテーパ入口ΦDは、ΦD≧2×(X+M/2)の条件にしないと、テーパ入口での導入ロスが生じる。具体的には、d=Φ0.65mm、d=Φ2mmの条件ではΦD≧Φ4mm(テーパ入口面積≧12mm)の配置にする必要がある。これらの値は、dやdの大きさなどにもよるが、X≧1.5mm、テーパ入口面積≧12mm程度に設定するのが望ましい。
なお、前段第一細孔35の出口で音速状態のジェット流は前述の通り、中間圧力室33の入口での流れの乱れを利用した液滴除去、および、テーパ形状によるイオン透過率向上の効果がある本方式には好都合である。また、中間圧力室33の内部が2000〜30000Paと大気圧に比べ低圧になるので、後段第一細孔36の入口と出口の圧力差が小さくなるので、一般的な第一細孔電極のみの構成よりも流れの乱れが緩和され、後段のイオン透過効率が向上する。
次に、図7を用いて中間圧力室33および後段第一細孔36が存在しない一般的な装置構成と本方式(図2)の構成との性能比較結果を説明する。図7は中間圧力室の有無の比較結果45を示す。図7から中間圧力室33が無しの構成では、有りの構成に比べ7割以下までイオン強度(レセルピンイオン:m/z609)が低下することが分かる。この結果は、前述の説明の通り、中間圧力室33および後段第一細孔36により、後段第一細孔36の入口側と出口側の圧力差が低くなるため、後段第一細孔36の出口での流速が一般的な装置構成より低くなり、流れの乱れによるイオン透過のロスが軽減していることを表している。なお、本評価はd=Φ0.65mm、L=20mm、d=Φ2mm、L=6mm、β=30°、X=3mmの構成で行った。
次に、図8を用いて後段第一細孔36の直径dと長さLによる性能比較結果を説明する。図8は後段第一細孔の構造による比較結果46を示す。図8からd=Φ4mm、長さL=0.5mmの構成では、d=Φ2mm、長さL=6mmの構成に対し、1/5以下までイオン強度(レセルピンイオン:m/z609)が低下することが分かる。
この結果の検証のため、d=Φ4mm、長さL=0.5mmの構成における流体シミュレーション結果47を図9に示す。図9の無数の矢印は流体の流れの方向を示している。図9から、中間圧力室33のテーパ角度の延長線48に沿って多くの矢印が表示されていることが分かる。特に、後段第一細孔36から噴霧された点線で囲まれた範囲49の中で延長線48方向の矢印が非常に多くなっている。この流れのように、実際の実験系でも後段第一細孔36の中心軸38に対して斜め方向に噴霧されたため、後段のイオン透過効率が著しく低下していると考えられる。
これらの結果から、図10を用いて最適な構成について説明する。図9の流体シミュレーション結果のようにならないためには、図10に示すように中間圧力室33のテーパ角度の延長線48と、後段第一細孔36の内壁とが交差する必要がある(交差箇所50)。つまり、延長線48を挟んで下流側に後段第一細孔36の出口端51が存在する必要がある。具体的には、交差箇所50の位置Lは、式4で表される。
L3=d2×tan(90-β) (式4)
図5で最適としたβ=15〜75°の条件を当てはめると、L/d=0.3〜3.7となる。つまり、テーパ角度にもよるが、L/d≧0.3の条件にする必要がある。
また、後述する実施例2〜11においては、βについて、中間圧力室の壁面についてイオン入口側と出口側で角度が変化する場合には、最適な角度を選択すればよく、その平均値を用いたり又は後段細孔36側の角度を用いて計算してもよい。
実施例2では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例2の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い内部の断面積が連続的に小さくなるようなテーパ形状と、ストレートな円管形状部から成る中間圧力室を有することが特徴である。
図11を用いて実施例2のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図11(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図11(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図11に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図11に示すイオン導入電極12では、中間圧力室33が前段部33−1と後段部33−2から構成されている。後段部33−2は、図2で説明した中間圧力室33と同様に、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるようなテーパ形状であるが、前段部33−1は断面積が変化しないストレートな円管形状となっている。図11に示した中間圧力室33のような構造のように、一部でもイオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるようなテーパ形状を有することで、基本的に図2と同様の機能を得ることが可能となる。前段部33−1を有することで、テーパ入口ΦDと入射角βが同じ条件でも、前段第一細孔35の出口から衝突箇所40までの距離を長くすることができる。これにより、衝突のはね返りによる前段第一細孔35の出口付近の汚染を低減できる効果がある。
なお、図11のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。
実施例3では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例3の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような二種類の角度のテーパ形状から成る中間圧力室を有することが特徴である。
図12を用いて実施例3のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図12(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図12(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図12に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図12に示すイオン導入電極12では、中間圧力室33が前段部33−1と後段部33−2から構成されている。前段部33−1と後段部33−2も、図2で説明した中間圧力室33と同様に、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるようなテーパ形状であるが、前段部33−1と後段部33−2とでは、テーパ角度が異なることが特徴である。前段部33−1のテーパは入射角βとなる角度であり、後段部33−2のテーパではβに対応する角度をθとすると、β<θの関係となる。図12に示した中間圧力室33の構造のように、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような二種類の角度のテーパ形状でも、図2と同様の機能を得ることが可能となる。後段部33−2の角度θが前段部33−1の角度βより大きいため、前段部33−1の衝突箇所40で衝突後、後段第一細孔36に導入される液滴の量を低減できる効果がある。なお、図12では、テーパ角度が二種類の中間圧力室33について説明したが、さらに複数の角度のテーパを有する多段階テーパ形状の中間圧力室33であっても同様の効果が得られる。
なお、図12のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。
実施例4では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例4の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状の中間圧力室において、テーパのように断面形状が直線的に変化する構成ではなく、曲線的に変化することが特徴である。よって、実施例4の中間圧力室は、お椀型の内部形状を有する。本方式は、実施例3の複数のテーパ角度を有する多段階テーパ形状の中間圧力室の段階数を無限に増やした構造に類似している。
図13を用いて実施例4のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図13(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図13(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図13に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図13に示すイオン導入電極12では、中間圧力室33が、テーパのように断面形状が直線的に変化する構成ではなく、曲線的に変化する形状(お椀型)となっている。この構成の場合、入射角βは衝突箇所40における断面での曲線の接線52で形成される。図13の中間圧力室33も、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状なので、基本的に図2と同様の効果が得られる。イオンの進行に従い中間圧力室33の断面の接線角度が連続的に緩やかに変化するためイオンのロスが少なく後段第一細孔36に導入することができる。
なお、図13のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。
実施例5では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例5の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような二種類の角度のテーパ形状から成る中間圧力室を有することが特徴である。
図14を用いて実施例5のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図14(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図14(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図14に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図14に示すイオン導入電極12では、中間圧力室33が前段部33−1と後段部33−2から構成されている。前段部33−1と後段部33−2も、図2で説明した中間圧力室33と同様に、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるようなテーパ形状であるが、前段部33−1と後段部33−2とでは、テーパ角度が異なることが特徴である。前段部33−1のテーパは入射角βとなる角度であり、後段部33−2のテーパではβに対応する角度をθとすると、β>θの関係となる。図14に示した中間圧力室33の構造のように、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような二種類の角度のテーパ形状でも、基本的に図2と同様の機能を得ることが可能となる。前段部33−1の角度βが後段部33−2の角度θより大きいため、前段部33−1の衝突箇所40で衝突後、後段第一細孔36に導入されるイオン量のロスを防ぐ効果がある。なお、図14では、テーパ角度が二種類の中間圧力室33について説明したが、さらに複数の角度のテーパを有する多段階テーパ形状の中間圧力室33であっても同様の効果が得られる。
なお、図14のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。
実施例6では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例6の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状の中間圧力室において、テーパのように断面形状が直線的に変化する構成ではなく、曲線的に変化することが特徴である。よって、実施例6の中間圧力室は、ラッパ型の内部形状を有する。本方式は、実施例5の複数のテーパ角度を有する多段階テーパ形状の中間圧力室の段階数を無限に増やした構造に類似している。
図15を用いて実施例6のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図15(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図15(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図15に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図15に示すイオン導入電極12では、中間圧力室33が、テーパのように断面形状が直線的に変化する構成ではなく、曲線的に変化する形状(ラッパ型)となっている。この構成の場合、入射角βは衝突箇所40における断面での曲線の接線52で形成される。図15の中間圧力室33も、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状なので、基本的に図2と同様の効果が得られる。イオンの進行に従い中間圧力室33の断面の接線角度が連続的に緩やかに変化するためイオンのロスが少なく後段第一細孔36に導入することができる。
なお、図15のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。
実施例7では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例7の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が段階的に小さくなるような形状から成る中間圧力室を有することが特徴である。
図16を用いて実施例7のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図16(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図16(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図16に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図16に示すイオン導入電極12では、中間圧力室53が段階的な複数の段部53−1〜53−nから構成されている。段部53−1〜53−nは、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が段階的に小さくなるような形状である。図16に示した中間圧力室53のような構造のように、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が段階的に小さくなるような形状でも、図2と同様の機能を得ることが可能となる。なお、図16のように部分的にストレートな円管部が存在しても問題ない。また、衝突箇所40は図16のようにテーパ状になっているのが望ましいが、実施例4や実施例6のように曲線状でも問題ない。また、衝突箇所40が階段状の段差に重なる位置にあっても問題ない。但し、衝突箇所40が段差に重なる場合は、軸ずれ量Xがミリオーダーなので、段差ピッチはそれより十分小さい0.1mm程度にすることが望ましい。
なお、図16のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。
実施例8では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例8の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状の中間圧力室において、後段第一細孔から見て前段第一細孔側のみに傾斜部があることが特徴である。
図17を用いて実施例8のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図17(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図17(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図17に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図17に示すイオン導入電極12では、中間圧力室33が、テーパのように後段第一細孔36の中心軸38に対して対称形状ではなく、後段第一細孔36の中心軸38から見て前段第一細孔35の中心軸37の方向のみに傾斜部がある形状となっている。この場合、中間圧力室33の入口面積Aは、実施例1で説明した望ましい条件のテーパ入口面積≧12mm程度に対し、約半分の面積で十分であり小型になる。大きさとしてはA≧6mm程度の条件が望ましい。入口面積が小さくなるため前段第一細孔35との圧力差は図2の場合より小さくなるが、その分イオンのロスは比較的少なくなる。図17の中間圧力室33も、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状なので、基本的に図2と同様の効果が得られる。
なお、図17のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。
実施例9では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例9の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状の中間圧力室を有し、前段第一細孔の穴が複数あることが特徴である。
図18を用いて実施例9のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図18(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図18(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図18に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図18に示すイオン導入電極12では、前段第一細孔35が複数あるのが特徴である。図18では、前段第一細孔35の数が6個の構成を示しているが、前段第一細孔35の個数については幾つでも構わない。前段第一細孔35の数を増やすことで、中間圧力室33へ導入される流量は、前段第一細孔35の個数分だけ増加するが、図18の中間圧力室33も、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状なので、基本的に図2と同様の効果が得られる。
なお、図18のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。また、図18の前段第一細孔35は、図11〜図17の中間圧力室33の構成と組み合わせることができる。
実施例10では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例10の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状の中間圧力室を有し、前段第一細孔と中間圧力室とが電気的に絶縁される構造であることが特徴である。
図19を用いて実施例10のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図19(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図19(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図19に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図19に示すイオン導入電極12では、前段部材32と後段部材34が絶縁物54により電気的に絶縁できることが特徴である。電気的に絶縁されるので、電源55、56により前段部材32と後段部材34に独立した別電位を印加することが可能となる。なお、図19では中間圧力室33と後段第一細孔36とが同一部材のごとくに図示しているが、これらを別部材とし、中間圧力室33と後段第一細孔36とを絶縁物により電気的に絶縁することも可能である。図19の中間圧力室33も、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状なので、基本的に図2と同様の効果が得られる。
なお、図19のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。また、図19の絶縁構造は、図11〜図18のイオン導入電極12の構成と組み合わせることができる。
実施例11では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例11の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状の中間圧力室を有し、イオン導入電極を加熱する加熱手段を有することが特徴である。
図20を用いて実施例11のイオン導入電極12の構成について詳細に説明する。なお、図20(A)はイオン源2の方向から見たイオン導入電極12の図を示し、図20(B)はイオン導入電極12の中心軸上での断面図を表している。図20に示すイオン導入電極12は、基本的に図2で説明したイオン導入電極12と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図2の構成との差異についてのみ説明する。図20に示すイオン導入電極12では、イオン導入電極12を加熱する加熱手段57、58を有することが特徴である。イオン導入電極12を加熱することにより、イオン導入電極12の内部に導入される液滴8を蒸発、気化させることが可能となり、後段への液滴8の流入を抑止することが可能となる。図20では、前段部材32と後段部材34を独立して別個の加熱手段57、58で加熱しているが、一個の加熱手段で両方を加熱しても構わない。また、中間圧力室33の部分と後段第一細孔36の部分を別々の加熱手段で独立に加熱しても構わない。また、図20の加熱手段57、58は電熱線をコイル状に巻き付けているがごとくの図示をしているが、加熱手段に関しては、このような形状以外のヒータ類でも構わない。
なお、図20のイオン導入電極12は、図2のイオン導入電極12と同様に、図1で説明した装置構成に組み合わせることも可能である。また、図20のイオン導入電極12は、図11〜図19のイオン導入電極12の構成と組み合わせることができる。
実施例12では、大気圧下から真空中へイオンを導入するためのイオン導入電極が、前段第一細孔、中間圧力室、後段第一細孔の三つの要素から構成されている装置構成について説明する。実施例12の装置構成は、イオンの進行方向に進むに従い、内部の断面積が連続的に小さくなるような形状の中間圧力室を有する装置を有し、第一真空室にイオン収束部を有することが特徴である。
図21を用いて実施例12の質量分析装置1の構成について詳細に説明する。図21に示す質量分析装置1は、基本的に図1で説明した質量分析装置1と、構成や機能はほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、図1の構成との差異についてのみ説明する。図21に示す質量分析装置1では、第一真空室13にイオン収束部59を配置していることが特徴である。このイオン収束部59は、複数枚のリング状の電極や複数本のロッド状の電極などで構成することができ、直流電圧や交流電圧(高周波電圧を含む)、またはその両方を同時に印加することにより、イオンは中心軸付近に収束される。イオン導入電極12を通過して第一真空室13に導入されたイオン7は、イオン収束部59により中心軸60の付近に収束される。これにより、後段の第二細孔電極14の穴15へのイオン導入効率が向上し、感度が向上する。その他構成などについては、図1と同様である。また、イオン収束部59には、直流や交流の電圧を電源62により印加して使用する。
なお、図21の質量分析装置1には、図2や図11〜図20のイオン導入電極12を組み合わせることも可能である。
1…質量分析装置
2…イオン源
3…真空容器
4…金属キャピラリー
5…電源
6…試料溶液
7…イオン
8…液滴
9…管
10…ガス
11…出口端
12…イオン導入電極
13…第一真空室
14…第二細孔電極
15…穴
16…第二真空室
17…イオン輸送部
18…イオン
19…第三細孔電極
20…穴
21…第三真空室
22…イオン分析部
23…イオン
24…検出器
25…制御部
26…ロータリーポンプ(RP)
27…ターボ分子ポンプ(TMP)
28…ターボ分子ポンプ(TMP)
29…電極
30…ガス
31…出口端
32…前段部材
33…中間圧力室
33−1…前段部
33−2…後段部
34…後段部材
35…前段第一細孔
36…後段第一細孔
37…中心軸
38…中心軸
39…軌道
40…衝突箇所
41…軌道
42…軌道
43…液滴ノイズ強度
44…イオン強度
45…中間圧力室の有無の比較結果
46…後段第一細孔の構造による比較結果
47…流体シミュレーション結果
48…テーパ角度の延長線
49…範囲
50…交差箇所
51…出口端
52…接線
53…中間圧力室
53−1〜53−n…段部
54…絶縁物
55…電源
56…電源
57…加熱手段
58…加熱手段
59…イオン収束部
60…中心軸
61…中間圧力室の内部圧力(P)依存性結果
62…電源

Claims (16)

  1. イオンを生成するイオン源と、
    真空排気手段で排気され前記イオンの質量を分析する真空室と、
    前記イオンを前記真空室に導入するイオン導入電極を有し、
    前記イオン導入電極は、
    前記イオン源側の前段細孔と、前記真空室側の後段細孔と、前記前段細孔と前記後段細孔との間の中間圧力室を有し、
    前記前段細孔の中心軸と前記後段細孔の中心軸とは偏心した位置にあり、
    前記前段細孔と前記後段細孔の両方またはどちらか一方の中心軸に対して直交方向の断面積を比較した場合、
    前記中間圧力室のイオン入口の断面積は、前記前段細孔の断面積よりも大きく、
    前記中間圧力室のイオン入口の断面積よりもイオン出口の断面積の方が小さいことを特徴とする質量分析装置。
  2. 前記中間圧力室の壁面に対し前記前段細孔の中心軸方向のなす角度は鋭角であることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  3. 前記中間圧力室の壁面に対し前記前段細孔の中心軸方向のなす角度が15°〜75°であることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  4. 前記後段細孔の出口端は、前記中間圧力室の内壁面の角度の延長線と前記後段細孔の内壁面が交差する点よりも下流側にあることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  5. 前記後段細孔の内径Dと長さLの比が、L/D≧0.3であることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  6. 前記中間圧力室の圧力は、2000〜30000Paであることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  7. 前記イオン導入電極を加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  8. 前記後段細孔から出たイオンを収束するイオン収束部を有することを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  9. 前記前段細孔の入口端部の一次側圧力をP出口端部の二次側圧力をPとした場合、P/P≦0.5であることを特徴とする請求項1記載の質量分析装置。
  10. 前記中間圧力室のイオン入口から出口にかけて、前記中間圧力室の壁面が複数の角度を有することを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  11. 請求項10に記載の質量分析装置であって、前記中間圧力室の前記前段細孔の中心軸方向とのなす角度として、0°の部分を前記前段細孔側に有することを特徴とすることを特徴とする質量分析装置。
  12. 請求項10に記載の質量分析装置であって、前記中間圧力室の前記前段細孔の中心軸方向とのなす角度として、前記前段細孔側の角度は前記後段細孔側の角度よりも小さいことを特徴とする質量分析装置。
  13. 請求項10に記載の質量分析装置であって、前記中間圧力室の前記前段細孔の中心軸方向とのなす角度として、前記前段細孔側の角度は前記後段細孔側の角度よりも大きいことを特徴とする質量分析装置。
  14. 前記中間圧力室の前記前段細孔の中心軸方向とのなす角度として、前記中間圧力室の壁面の角度がイオン入口から出口にかけて連続的に大きくなることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  15. 前記中間圧力室の前記前段細孔の中心軸方向とのなす角度として、前記中間圧力室の壁面の角度がイオン入口から出口にかけて連続的に小さくなることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  16. 前記前段細孔を構成する第1の部材と前記中間圧力室を構成する第2の部材とを有し、前記第1の部材と前記第2の部材との間は絶縁物により電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
JP2014139292A 2014-07-07 2014-07-07 質量分析装置 Active JP6295150B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014139292A JP6295150B2 (ja) 2014-07-07 2014-07-07 質量分析装置
PCT/JP2015/067109 WO2016006390A1 (ja) 2014-07-07 2015-06-15 質量分析装置
GB1700050.6A GB2544908B (en) 2014-07-07 2015-06-15 Mass spectrometry device
CN201580031359.8A CN106471600B (zh) 2014-07-07 2015-06-15 质谱仪
DE112015002716.5T DE112015002716B4 (de) 2014-07-07 2015-06-15 Massenspektrometrievorrichtung
US15/324,092 US9892901B2 (en) 2014-07-07 2015-06-15 Mass spectrometry device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014139292A JP6295150B2 (ja) 2014-07-07 2014-07-07 質量分析装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016018625A JP2016018625A (ja) 2016-02-01
JP2016018625A5 JP2016018625A5 (ja) 2017-04-20
JP6295150B2 true JP6295150B2 (ja) 2018-03-14

Family

ID=55064032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014139292A Active JP6295150B2 (ja) 2014-07-07 2014-07-07 質量分析装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9892901B2 (ja)
JP (1) JP6295150B2 (ja)
CN (1) CN106471600B (ja)
DE (1) DE112015002716B4 (ja)
GB (1) GB2544908B (ja)
WO (1) WO2016006390A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6811682B2 (ja) * 2017-06-08 2021-01-13 株式会社日立ハイテク 質量分析装置およびノズル部材
CN112912991A (zh) * 2018-11-29 2021-06-04 株式会社岛津制作所 质量分析装置

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2015100A (en) 1935-06-06 1935-09-24 Harold A Cederstrom Freight handling device
US5504327A (en) * 1993-11-04 1996-04-02 Hv Ops, Inc. (H-Nu) Electrospray ionization source and method for mass spectrometric analysis
GB9525507D0 (en) 1995-12-14 1996-02-14 Fisons Plc Electrospray and atmospheric pressure chemical ionization mass spectrometer and ion source
US5986259A (en) 1996-04-23 1999-11-16 Hitachi, Ltd. Mass spectrometer
US5751875A (en) 1996-10-04 1998-05-12 The Whitaker Corporation Optical fiber ferrule
JPH10185876A (ja) * 1996-12-25 1998-07-14 Shimadzu Corp 液体クロマトグラフ質量分析装置
AT405472B (de) * 1997-03-04 1999-08-25 Bernhard Dr Platzer Verfahren und vorrichtung zum erzeugen eines plasmas
GB2346730B (en) 1999-02-11 2003-04-23 Masslab Ltd Ion source for mass analyser
CA2317085C (en) * 2000-08-30 2009-12-15 Mds Inc. Device and method for preventing ion source gases from entering reaction/collision cells in mass spectrometry
JP4178110B2 (ja) * 2001-11-07 2008-11-12 株式会社日立ハイテクノロジーズ 質量分析装置
US6818888B2 (en) 2002-04-04 2004-11-16 Varian, Inc. Vortex flow atmospheric pressure chemical ionization source for mass spectrometry
US6872940B1 (en) * 2002-05-31 2005-03-29 Thermo Finnigan Llc Focusing ions using gas dynamics
CA2976507C (en) * 2003-06-09 2020-05-12 Perkinelmer Health Sciences Canada, Inc. Mass spectrometer interface
US20090283674A1 (en) 2006-11-07 2009-11-19 Reinhold Pesch Efficient Atmospheric Pressure Interface for Mass Spectrometers and Method
US7595487B2 (en) 2007-08-24 2009-09-29 Georgia Tech Research Corporation Confining/focusing vortex flow transmission structure, mass spectrometry systems, and methods of transmitting particles, droplets, and ions
GB2457708B (en) * 2008-02-22 2010-04-14 Microsaic Systems Ltd Mass spectrometer system
JP5359827B2 (ja) 2008-12-03 2013-12-04 株式会社島津製作所 イオン輸送装置、イオン分析装置、及び、超音速分子ジェット法を用いた分析装置
US8324565B2 (en) * 2009-12-17 2012-12-04 Agilent Technologies, Inc. Ion funnel for mass spectrometry
AU2012225760A1 (en) * 2011-03-04 2013-09-19 Perkinelmer Health Sciences, Inc. Electrostatic lenses and systems including the same
JP2013007639A (ja) 2011-06-24 2013-01-10 Hitachi High-Technologies Corp 液体クロマトグラフ質量分析装置
US9165753B2 (en) * 2011-12-29 2015-10-20 Dh Technologies Development Pte. Ltd. Ionization with femtosecond lasers at elevated pressure
JP5802566B2 (ja) * 2012-01-23 2015-10-28 株式会社日立ハイテクノロジーズ 質量分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
GB2544908A (en) 2017-05-31
DE112015002716T5 (de) 2017-03-16
CN106471600B (zh) 2018-12-07
WO2016006390A1 (ja) 2016-01-14
GB201700050D0 (en) 2017-02-15
US20170162375A1 (en) 2017-06-08
DE112015002716B4 (de) 2020-06-04
JP2016018625A (ja) 2016-02-01
CN106471600A (zh) 2017-03-01
GB2544908B (en) 2020-12-30
US9892901B2 (en) 2018-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5011393B2 (ja) イオン移送装置
JP5802566B2 (ja) 質量分析装置
US8723107B2 (en) Multipole ion guide interface for reduced background noise in mass spectrometry
JP5234019B2 (ja) 質量分析装置
JP6205367B2 (ja) 衝突セル多重極
WO2009110025A1 (ja) 質量分析装置
JP4830450B2 (ja) 質量分析装置
JP6237896B2 (ja) 質量分析装置
JP2009266656A (ja) プラズマイオン源質量分析装置
US10424472B2 (en) Ion guide and mass spectrometer using same
JP2014533873A (ja) 質量分析計においてカーテンガス流動を適用するためのシステムおよび方法
JP2016009562A (ja) イオン輸送装置及び質量分析装置
WO2017022125A1 (ja) 質量分析装置
JP6295150B2 (ja) 質量分析装置
WO2013057822A1 (ja) 質量分析装置
JPWO2006098230A1 (ja) 質量分析装置
WO2016067373A1 (ja) 質量分析装置
WO2020129199A1 (ja) 質量分析装置
WO2014162299A2 (en) Improvements in and relating to the production and control of ions
JP6759321B2 (ja) 多重極イオンガイド
JPWO2018211611A1 (ja) イオン検出装置及び質量分析装置
JP2024035903A (ja) 質量分析装置
JP2020198317A (ja) イオンガイド及びそれを用いた質量分析装置
GB2583311A (en) Ion guide and mass spectrometer using same

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170117

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170124

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170316

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170316

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6295150

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350