JP6294155B2 - アレルゲン検査装置 - Google Patents
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Description
しかも、2種以上の抗原を分析する具体的なアレルゲン検査装置の構造は全く開示されておらず、実現性が極めて不明である。
更に、本発明の他の目的は、試験片の判定部にテストライン1とテストライン2とコントロールラインの3本線の検出ラインを設け、抗原の濃度に依存して前記テストライン1と前記テストライン2と前記コントロールラインの着色の程度の組合せが、この順に、(なし、なし、濃色)、(淡色、なし、濃色)、(淡色、なし、淡色)、(濃色、なし、淡色)、(濃色、淡色、淡色)、(濃色、濃色、淡色)の6段階に判定され、前記着色の程度が前記組合せのいずれかになるときに、前記組合せの順番に抗原濃度が、なし、超低、低、中、高、超高の6段階に精細に判定することができるアレルゲン試験装置を提供することである。
また、前記吸込部から外方に吸込芯突部を突出させ吸込芯基部を内部に配置した吸込芯と、吸込部から吸込んだ抽出液を吸引する浸透部と抽出液に含有される抗原と反応する反応部と検出ラインの着色によりアレルゲン濃度を判定する判定部と吸い込んだ抽出液を吸収する吸収部からなる試験片を配置するから、吸込芯基部を浸透部に全面接触するように配置すれば、吸込芯から吸い込まれた抽出液が抗原と共に吸込芯基部から浸透部へと円滑に流動して行くことができる。
更に、試験片の前記浸透部を載置する浸透部載置台と前記判定部を載置する判定部載置台と前記吸収部を載置する吸収部載置台を底板に突設した長手状の本体容器から構成されるから、試験片の配置と設定が容易に行える利点を有する。
また更に、前記蓋体は前記本体容器に嵌合して一体化され、前記蓋体の周壁の一部に蓋開放片が突設され、前記本体容器の本体周壁で前記蓋開放片の近傍に本体開放片が突設されるから、前記蓋開放片と前記本体開放片を手指で相互に離間させれば前記蓋体を前記本体容器から簡単に分離することができ、試験片が外れたりしている場合には試験片を正しい位置に再配置することが簡単に行え、同様に、検査の終了後には、蓋体を本体容器から開放又は分離して試験紙を燃えるごみとして廃棄し、蓋体と本体容器はプラスチックとして分別廃棄することが可能になる利点を有する。
前記コントロールラインには着色標識抗体が結合する第2固定化抗体が配置され、前記抗原と結合しなかった着色標識抗体は抽出液と共に前記コントロールラインに流下して第2固定化抗体と結合して着色標識抗体固定化抗体になる。前記コントロールラインは前記着色標識抗体固定化抗体によって着色されて視覚化されるから、抗原と結合できずに抽出液と一緒に流下する着色標識抗体をコントロールラインで確実に捕捉でき、2本のテストラインの着色と1本のコントロールラインの着色により、抗原の濃度を精細に判定できるアレルゲン検査装置が提供できる。
抽出液に抗原が含まれない場合には、抽出液と共に着色標識抗体のみが流下するためテストライン1、2には全く捕獲されず、コントロールラインの第2固定化抗体に捕獲されるだけであるから、テストライン1、2は着色無く、コントロールラインだけの着色で、(なし、なし、濃色)となる。
抽出液に抗原が含まれる場合には、抗原が反応部で着色標識抗体と結合して抗原着色標識抗体複合体が形成され、テストライン1及びテストライン2の第1固定化抗体に捕獲され、テストライン1及びテストライン2が着色される。着色の濃淡の判定は個人差があるから、本発明では個人差を無くして正確度を高めるために、着色がない・淡色・濃色の3種類とし、淡淡色や淡濃色や濃濃色のような淡色と濃色の中間色は間違いが生じるために判定しないこととした。
従って、抗原濃度が(なし、超低、低、中、高、超高)の6段階とすると、これらの抗原濃度段階に応じて、テストライン1は(なし、淡色、淡色、濃色、濃色、濃色)の6段階となり、テストライン2は(なし、なし、なし、なし、淡色、濃色)の6段階となり、コントロールラインは(濃色、濃色、淡色、淡色、淡色、淡色)の6段階となる。
抗原濃度が(超低、低、中)では、抗原量が少ないから、抗原着色標識抗体複合体も少なく、全量がテストライン1で捕獲され、テストライン1は(淡色、淡色、濃色)となり、捕獲のないテストライン2は(なし、なし、なし)となる。抗原量が少なくても抽出液は同量だけ流下するから、着色標識抗体も比例的に流れ、コントロールラインは(濃色、淡色、淡色)に着色される。
また、抗原濃度が(高、超高)では、抗原量が多いから、抗原着色標識抗体複合体も多く、テストライン1で捕獲されきれずに、溢れた過剰な抗原着色標識抗体複合体がテストライン2で捕獲される。従って、テストライン1は(濃色、濃色)となり、溢れた結果、テストライン2は(淡色、濃色)となる。着色標識抗体は殆どが複合体となって消費されているから、コントロールラインは(淡色、淡色)となる。
以上の様に、本発明により、テストライン1とテストライン2とコントロールラインの着色度を(なし、淡色、濃色)の3段階と判定することによって、3本線の着色度の組合せにより、抗原濃度を(なし、超低、低、中、高、超高)の6段階で判定することが可能になった。
このアレルゲン検査装置の使用方法は、吸込芯突部を吸込部の中心から外方に突出させて吸込芯突面で対象物を擦過し、吸込芯突面の表面にハウスダストを採集してハウスダストに向けて抽出液を注出すると、この抽出液はハウスダスト中の抗原を溶解分散して吸込芯突部の中を流下して吸込芯基部へと到達する。しかし、溢れた抽出液は、前記吸込部が先細り状であるすり鉢状の吸込面を有しているから、吸込面に沿って注入口へと流下し、抽出液のほぼ全量が無駄なく吸込芯基部に到達することができる。従って、本発明では、抽出液の一部を廃棄するといった無駄を無くすことに成功した。
前述したように、本発明のアレルゲン検査装置では、主として蓋体と本体容器との分離は蓋開放片と本体開放片の離間操作により行われるが、補助的に蓋体の後端壁に形成された補助開放片の開放方向への押圧によっても行うことができる。従って、本発明では、主として蓋体の前端壁側で分離操作を行い、補助的に蓋体の後端壁側で分離操作できる点で、分離操作の向上化が図られている。
連結片を設けて蓋体と本体容器を分離不能にしておけば、蓋体を本体容器から開放しても、蓋体と本体容器は一体に繋がっており、蓋体と本体容器がバラバラになることは無い。つまり、開放して試験片の位置調整をした後に直ぐに蓋体を本体容器に嵌合できるし、また使用後に試験片だけを廃棄した後でも、蓋体と本体容器を一体に廃棄できる利点を有する。
本発明のアレルゲン検査装置は蓋体と本体容器の嵌合だけで一体化される。嵌合したときに、蓋体と本体容器とが摩擦的に一体化するように、蓋体の左右に突設された複数の側壁挿込片を前記本体容器の左右の本体側壁の内面に摺接しながら摩擦するように挿込むから、蓋体と本体容器とは摩擦的に一体となり、両者を分離するには前記摩擦に抗するだけの外力を要する。従って、蓋体と本体容器を嵌合すると、前述したように、両者の分離は主分離操作と補助分離操作で容易に行うことができ、他の力任せの分離操作では難しい。
本形態では、前述した蓋体と本体容器の嵌合強度を一層上げるために、蓋体の前端壁内面に前端挿込片を突設し、また前記蓋体の後端壁の内面に後端挿込片を突設し、これらの前端挿込片また後端挿込片を本体容器の前後にある本体前端壁また本体後端壁の内面に摺接するように挿込む構造を採用した。前端挿込片だけでも良く、また後端挿込片だけでも良く、更に強度向上のため前端挿込片と後端挿込片の両者を設けて、本体前端壁と本体後端壁の内面に摩擦摺接するように嵌合するから、蓋体と本体容器の嵌合強度を一層に向上することができる。
透視窓はテストライン1、2とコントロールラインの着色度を外部から透視するための窓であり、一定の面積を有して開口されるから、その周囲を補強するために、透視窓の内部側を強化するために透視窓枠体が形成される。しかも、透視窓枠体が判定部に接近するに従って枠体矩形面積が縮小するように錐枠台状に形成することにより、強度の向上を図ると同時に、外部から視認するときに判定部を視覚的に見え易くする効果を有する。
試験片は浸透部、反応部、判定部、吸収部を直列にした長手状シート片であり、アレルゲン検査装置の内部で試験片を更に安定に固定するために、押え突起の先端で保護シールを介して試験片の浸透部又は反応部の表面を規制するから、試験片に傷がつかず安全且つ長期に使用が可能になる。また、吸収部押え突起で保護シールを介して吸収部の表面を規制するから、吸収部に傷がつかず安全且つ長期に使用が可能になり、アレルゲン検査装置内における試験片と吸収部の安定度と固定度を向上することができる。
本形態は、試験片の吸収部を小厚の前段吸収部とその後方に大厚の後段吸収部に2分割し、試験片全体としては、浸透部、反応部、判定部、前段吸収部、後段吸収部吸収部の直列構成となる。抽出液を吸収保持する役割の吸収部は一般に厚く設計されるが、抽出液をより効率的に吸収するために、小厚の前段吸収部とその後方に大厚の後段吸収部に2分割された。これらの前段吸収部と後段吸収部を上方から規制するために、高めの前段押え突起により保護シールを介して前段吸収部の上面を規制するから、吸収部の安定度と固定度を向上することができる。また、低めの後段押え突起により後段吸収部の上面を規制する構造を採用した。これにより前段吸収部と後段吸収部を確実に規制でき、前段吸収部と後段吸収部の上下動きを確実に規制することができる。
本形態では、アレルゲン検査装置の内部において試験片が長手方向にずれる縦ずれを規制する構造が提供される。本体容器の底板内面で、浸透部載置台の前側に本体前端規制片を突設し、また前記吸収部載置台の後側に本体後端規制片を突設し、本体前端規制片と本体後端規制片により試験片の前後端を狭着することにより、試験片の縦ずれを防止できる。吸収部載置台に本体後端規制部材が存在する場合には本体前端規制片だけでよく、このときには試験片は本体前端規制片と本体後端規制部材により縦ずれ規制が行われる。また、浸透部載置台に本体前端規制部材が存在する場合には本体後端規制片だけでよく、このときには試験片は本体前端規制部材と本体後端規制片により縦ずれ規制が行われる。
本形態では、アレルゲン検査装置の内部において試験片が幅方向にずれる横ずれを規制する構造が提供される。本体容器の浸透部載置台と吸収部載置台の左右の側縁から横ずれ防止壁を突設し、試験片を載置したときに、試験片の左右の側縁が左右の横ずれ防止壁に規制されて、試験片の横ずれが防止される。勿論、浸透部載置台の左右の側縁だけに横ずれ防止壁を突設してもよいし、吸収部載置台の左右の側縁だけに横ずれ防止壁を突設してもよい。
図1は、本発明に係るアレルゲン検査装置の第1実施形態の分解斜視図である。アレルゲン検査装置1は、大きく分けて蓋体2と試験片30と本体容器50から構成され、試験片30を本体容器50の中の所定位置に配置した後、蓋体2をを本体容器50に嵌合して一体化される。以下に、蓋体2と試験片30と本体容器50の順に詳説する。
前端壁10には、上端壁頂面11と面一になるように略1/4楕円板状の蓋開放片12が外方に突設され、蓋開放片端部12aの根元で前端壁10に連続している。また、前端壁6の内面に接して天板内面3aから前端挿込片13が前端壁頂面11から突出するように形成されて、その突出端面が前端挿込片頂面13aとなっている。
また、天板3には空気孔15、15が穿設されており、この空気孔15は後述する試験片30の吸収部31に対向する位置に設けられている。空気孔15によりアレルゲン検査装置1の内部と外部とが連通し、その内部が大気圧になるように設けられている。後述するように、空気孔15の存在により抽出液が吸収部31に円滑に吸収されて行き、吸収部31に吸収された抽出液は空気孔15から蒸発するように設計されている。
更に、蓋体2の前端側にはすり鉢状の吸込部19が形成され、後述する吸込芯20の吸込芯突部22が吸込部19から外方に突出するように配置され、長方体状の吸込芯基部21は吸込部19の内面に接触配置されている。
また、天板3の天板内面3aには、透視窓16を長手方向から挟むように、押え突起18と吸収部押え突起17が突設されている。後述するように、押え突起18は保護シール36の反応部保護シール端36bを介して試験片30の浸透部33又は反応部34を上方から規制し、その表面に接触してもよいし、微小間隙をあけて配置されてもよく、浸透部33又は反応部34の上下動きを規制する役目を有する。同様に、吸収部押え突起17は保護シール36の吸収部保護シール端36aを介して吸収部31を上方から規制し、その表面に接触してもよいし、微小間隙をあけて配置されてもよく、吸収部31の上下動きを規制する役目を有する。反応部保護シール端36b及び吸収部保護シール端36aを介して試験片30を規制するため、試験片30の表面が傷つけられることは無く、試験片の安定性と安全性と長寿命性を確保することができる。
判定部35には3本の検出ラインが形成され、前半2本はテストライン1(37)とテストライン2(38)であり、最後にコントロールライン39が配置されている。テストライン1、2には抗原と結合する同一の抗体が固定され、第1固定化抗体と称し、抗原着色標識抗体複合体を捕獲して結合する。また、コントロールラインには抗原と結合しなかった着色標識抗体と結合する抗体が固定されており、第2固定化抗体と称する。
底板内面53aには長手方向に浸透部載置台65と判定部載置台70と吸収部載置台73が直列状に配置されている。面一になるように形成された浸透部載置面68と判定部載置面72と吸収部載置面76の上に試験片30が載置される。浸透部載置台65は強度を有するために縦状壁66と横状壁67を格子状に組み込んで形成され、同様に吸収部載置台73も強度を有するために縦状壁74と横状壁75を格子状に組み込んで形成されている。判定部載置台70は縦状壁71だけから形成されているが、強度を有するように横状壁を組み込むことができる。
また、浸透部載置面68の左右側縁から左右の本体側壁内面54、54に上昇するように傾斜するスロープ69a、69bが形成されている。これらのスロープ69a、69bの役割は、試験片30の浸透部33の下面を前記スロープ69a、69bのいずれかに載せて滑り下らせば、浸透部30がスロープ69a、69bの間にある最下部、即ち浸透部載置面68に自動的に載置されるという利点を有する。試験片30の浸透部33を浸透部載置面68に載せれば、判定部35及び吸収部31を判定部載置面72と吸収部載置面76の上に載置することは極めて素早く容易にできる利点を有する。
また、吸収部載置台73の左右の縦状壁74を中央の縦状壁74より上方に突出させて、横ずれ防止壁77、77が形成される。これらの横ずれ防止壁77、77の間に吸収部31を載置して、吸収部31が横ずれ防止壁77、77に左右から狭着されるようにしておけば、吸収部31は横方向にずれることは無く、試験片30の横ずれ防止が達成される。
(2B)は、試験片30を浸透部載置面68と判定部載置面72と吸収部載置面76の上に載置した状態の斜視図である。(2A)から(2B)に移るには、浸透部33を浸透部載置面68の上に置いたまま、試験片前端30aを本体前端規制片63に押し当てて試験片後端30bを下降させれば、判定部35が判定部載置面72の上に、また吸収部31が吸収部載置面76の上に自然に載置されることになる。このとき、試験片後端30bは本体後端規制片79の内側に自然に入り、試験片30の前後は本体前端規制片63と本体後端規制片79の間に規制されて、その縦ずれが規制される。また、試験片30は横ずれ防止壁77、77の間に挟まれて、その横ずれが規制される。
蓋体2の長手方向の長さは図1と比べて短縮されている。透視窓16の開口縁に形成されている透視窓枠体16aの構造が図1とは異なっている。即ち、前記透視窓枠体16aは試験片30の判定部35に接近するに従って枠体矩形面積が縮小するように錐枠状に形成され、透視窓枠体16aの頂上を形成する透視窓枠体先端面16bが試験片30の保護シール36を規制する位置までに達する。即ち、この透視窓枠体先端面16bにより試験片30の判定部35の上下動きを規制する。また、図1では吸収部押え突起17は1個であったが、図4では前段押え突起17aと後段押え突起17bの2個が吸収部押え突起に相当する。これは試験片30の吸収部31が小厚の前段吸収部31bと第厚の後段吸収部31cに2分割されている点に対応している。吸収部31の前段を薄くして後段を厚くすると、抽出液を吸収部に吸引し易い効果が有る。前記前段押え突起17aをやや高めに形成し、前記後段押え突起17bをやや低めに形成すると、前段押え突起17aは前段吸収部31bを上から規制でき、後段押え突起17bは後段吸収部31cを上から規制することができる。
また、本体前端規制片63が浸透部載置台65の前端と接触する位置に配置されている。これは本体前端規制片63の強度を増強させ、試験片30の試験片前端30aとの間に極力隙間を無くして規制力を強化するためでもある。
更に、本体後端規制片79は吸収部載置台73の後端と本体後端壁内面56aの間に狭着されるように形成され、しかも本体後端規制片79は板状でなく棒状に形成されている。この理由は、本体後端規制片79の機械的強度を増強させ、同時に本体容器50短縮化を期すためである。
蓋開放片12は蓋体2の前端壁10に突設され、本体開放片62は本体容器50の本体前端壁60に突設されているから、とは段違いに配置されることになる。また、前述したように、蓋開放片12と本体開放片62とは略1/4楕円板状に形成されており、蓋開放片端部12aと本体開放片端部62aとの間には微細な間隙が形成されている。蓋開放片12と本体開放片62の段違い性と両者間の間隙により、後述するように、手指により蓋開放片12と本体開放片62とが容易に離間され、蓋体2と本体容器50とが容易に分離できる利点がある。
(6A)は図5のX−X線断面端面図であり、蓋体2と試験片30と吸込芯20と本体容器50との配置関係が明瞭に示されている。詳細は図1で説明しているので、補足する事項に限定して説明する。吸込芯20は例えばポリエステル製フェルトで作製され、吸込芯基部21は浸透部33に全面が密着している。吸込芯基部21から注入口19bを介して吸込芯突部22が突出し、吸込芯突面23を対象面に擦過して、吸込芯突面23上に抗原を含むハウスダストを採集する。吸込部19はすり鉢状の吸込面19aを有し、吸込芯突面23に滴下された抽出液は抗原を溶解分散させて吸込芯突部22から吸込芯基部21へと流下する。吸込芯突面23から外周に漏れ出た抽出液は吸込面19aを傾斜して流下し、注入口19bから吸込芯基部21に浸透し、吸込芯基部21が密着する浸透部33へと浸透しながら流動して行く。また、(6A)に示された透視窓枠体16aの構造は図4の第2実施形態の構造が示されており、押え突起18の押え突起下端18cが反応部保護シール端36bを上方から規制している。また、蒸発部押え突起17の蒸発部押え突起下端17cが吸収部保護シール端36aを上方から規制している。この規制により、試験片30の判定部35は上下の動きが無いように規制される。傾斜状に縮径した透視窓枠体先端16bにより判定部35の肉眼判定が容易になっている。アレルゲン検査装置1の全体構造は第1実施形態の構造を有しているので、既に図1にて説明されており、これ以上言及しない。
(7A)は手指85を蓋開放片12と本体開放片62に掛けて両者を分離する状態の斜視図である。具体的には、手指85として親指を蓋開放片12の下面に引っ掛け、手指86として人差し指を本体開放片62の上面に引っ掛ける。親指で蓋開放片12を上方に押し上げ、人差し指で本体開放片62を下方に押し下げると、蓋体2と本体容器50は(7A)に示すように相互に簡単に開離する。
手指85と手指86で、具体的には親指と人差し指でアレルゲン検査装置1の両サイドを摘まみ、蓋体2から突出している吸込芯突部22の吸込芯突面23で床や壁などの対象面87を矢印A方向に往復動させる。このとき、対象面87の上に抗原(アレルゲン)が存在すれば、にハウスダストと一緒に抗原も付着し、吸込芯突面23の上に抗原が採集される。布団や枕や座布団などの対象物の場合には、まず掃除機でこれらの対象物を吸引してハウスダストを回収する。次に、回収されたハウスダストに対し吸込芯突面23を擦過させて、吸込芯突面23の上に抗原をハウスダストと共に採集する。
まず、抽出液90aを内蔵したスポイトなどの抽出液供給体90から吸込芯突面23に採集されたハウスダスト93に対し、抽出液を滴下する。滴下された液滴92はハウスダスト93に含まれる抗原を溶解分散し、抗原を含んだ抽出液は吸込芯突部22と吸込芯基部21を矢印C方向に流下する。抗原を含んだ抽出液は毛管現象により浸透部33を矢印D方向へと流動し、矢印E方向に示すように反応部34に流入する。反応部34には着色標識抗体が含有されており、反応部34にて殆どの抗原は着色標識抗体と抗原抗体反応により結合して抗原着色標識抗体複合体になる。抽出液は毛管現象により更に流動し、この流動する抽出液に中に抗原着色標識抗体複合体が含まれるだけでなく、抗原と結合しなかった着色標識抗体も混入する。
その中でも、(10A)は、反応部34と判定部35の内部の材料配置を説明する材料構成図である。反応部34には着色標識抗体95が多数包含されており、着色標識抗体95は着色粒子95aに抗原94と結合する抗体95bが一体に結合されている。着色粒子は、例えば赤色の金コロイドでも良いし、着色されたラテックス粒子でも構わず、本発明では赤色の金コロイド粒子が使用されている。
判定部35において、テストライン1(37)とテストライン2(38)には目的とする抗原94に結合するY字型の抗体が固定されており、第1固定化抗体96と称する。従って、抗原94は第1固定化抗体96にも結合することができるが、抗原と着色標識抗体が結合した抗原着色標識抗体複合体の捕獲を目的として配置されている。また、コントロールライン39には、第2固定化抗体97が固定状態で配置されており、抗原94と結合せずに流下してきた着色標識抗体95の捕獲を目的としている。
更に、抽出液は矢印I方向に吸収部31へと流入し、吸収部31は抽出液を吸収しながら保持する役割を果たす。吸収部31が抽出液を吸収し続けるのは、前述したように、蓋体2の天板3に空気孔15が穿孔されて外部の大気と連通しているからである。また、空気孔15を介して吸収部31では抽出液が矢印K方向へと蒸発し、空気孔15から排出されることになる。
本発明では抗原(アレルゲン)としてダニアレルゲンや花粉アレルゲン等の各種抗原の濃度を測定できるが、ここではダニアレルゲンに絞って説明する。通常、ダニアレルゲン(抗原)としてはDerf1、Derp1が知られており、室内を清掃したときに得られるハウスダストに含まれることが知られている。また、布団、枕、毛布、座布団などにも含まれており、ハウスダストを採集して本発明のアレルゲン検査装置で抗原濃度を測定する。従って、着色標識抗体95や第1固定化抗体96や第2固定化抗体97もDerf1、Derp1を測定できるように選択されている。
また検査時に供給される抽出液の量は一定と考える。抗原は反応部で着色標識抗体と結合して抗原着色標識抗体複合体になるが、ここではこれを短縮して抗原抗体複合体と呼ぶ。反応部から判定部に流出するのは、抗原抗体複合体と着色標識抗体の2種であり、夫々の濃度をと着色標識抗体濃度と呼ぶ。抽出液の供給量が一定であるから、流出する抗原抗体複合体と着色標識抗体の総量も一定と考え、反応部から流出する成分濃度の和、即ち抗原抗体複合体濃度+着色標識抗体濃度=100と仮定する。更に、全ての抗原は反応部で着色標識抗体と結合すると考えると、抗原濃度と抗原抗体複合体濃度とは同一で、抗原濃度=抗原抗体複合体濃度と考えられる。
以上から、抗原濃度が0、20、40、60、80、90に対応して、抗原抗体複合体濃度も0、20、40、60、80、90となることが分かる。合計が100という条件から、着色標識抗体濃度は100、80、60、40、20、10となることも理解できる。
他方、抗原抗体複合体はテストライン1とテストライン2で捕獲される。テストライン1での抗原抗体複合体の捕獲が飽和すると、残りの全量はテストライン2で捕獲されると考えられる。数式で言えば、抗原抗体複合体濃度=テストライン1濃度+テストライン2濃度である。今、テストライン1では抗原抗体複合体濃度は60まで捕獲されると考えると、それを超えた量はテストライン2で捕獲される。従って、抗原抗体複合体濃度が0、20、40、60までの範囲では、それに応じてテストライン1濃度も0、20、40、60となり、何も捕獲しないテストライン2濃度は0、0、0、0となる。抗原抗体複合体濃度が80、90の場合には、テストライン1濃度は最高値の60、60であるから、残量を捕獲するテストライン2濃度は20、30になることは明らかであろう。
以上により、表1の数量関係が理解できる。
テストライン1では、0<濃度≦50では淡色と考え、50<濃度では濃色と考えるから、テストライン1が0、20、40、60、60、60に対応して、テストライン1は、なし、淡色、淡色、濃色、濃色、濃色となる。
テストライン2では、0<濃度≦25では淡色と考え、25<濃度では濃色と考えるから、テストライン2が0、0、0、0、20、30に対応して、テストライン2は、なし、なし、なし、なし、淡色、濃色となる。
コントロールラインでは、0<濃度≦70では淡色と考え、70<濃度では濃色と考えるから、コントロールラインが、100、80、60、40、20、10に対応して、コントロールラインは、濃色、濃色、淡色、淡色、淡色、淡色、となる。
以上から、定量表現と共に定性表現が明確になった。即ち、抗原濃度が、なし、超低、低、中、高、超高の6段階に対応して、テストライン1は、なし、淡色、淡色、濃色、濃色、濃色となり、テストライン2は、なし、なし、なし、なし、淡色、濃色となり、コントロールラインは、濃色、濃色、淡色、淡色、淡色、淡色となることが分かった。
表3から分かるように、抗原濃度が、なし、超低、低、中、高、超高の6段階に対応して、(テストライン1、テストライン2、コントロールライン)の着色濃度の程度の組合せは、この順に、(なし、なし、濃色)、(淡色、なし、濃色)、(淡色、なし、淡色)、(濃色、なし、淡色)、(濃色、淡色、淡色)、(濃色、濃色、淡色)の6段階になることが分かる。従って、3本線のなし、淡色、濃色の組合せが上記6種のいずれに対応するかを判断して、抗原濃度を、なし、超低、低、中、高、超高の6段階で判定することになる。
本発明により、蓋体と本体容器を手指で簡単に分離結合できるようにして、内部の試験片の位置調整を容易にすると共に、試験片と蓋体・本体容器の分別廃棄を可能にし、また試験片を設定位置に容易に配置できると共に内部で試験片が設定位置からずれない構造を有し、同時に蓋体を本体容器に嵌合するだけで蓋体と本体容器が固く一体化するアレルゲン試験装置を提供することに成功した。
また、本発明により、試験片の判定部にテストライン1とテストライン2とコントロールラインの3本線の検出ラインを設け、抗原の濃度に依存してテストライン1とテストライン2とコントロールラインの着色の程度の組合せが、この順に、(なし、なし、濃色)、(淡色、なし、濃色)、(淡色、なし、淡色)、(濃色、なし、淡色)、(濃色、淡色、淡色)、(濃色、濃色、淡色)の6段階に判定され、前記着色の程度が前記組合せのいずれかになるときに、前記組合せの順番に抗原濃度が、なし、超低、低、中、高、超高の6段階に精細に判定することができるアレルゲン試験装置を提供することに成功したものである。
2 蓋体
3 天板
3a 天板内面
4 側壁
5 側壁頂面
6 後端壁
6b 後端壁外面
7 後端壁頂面
8 補助開放片
9 後端挿込片
9a 後端補強片
10 前端壁
11 前端壁頂面
12 蓋開放片
12a 蓋開放片端部
13 前端挿込片
13a 前端挿込片頂面
14 側壁挿込片
15 空気孔
16 透視窓
16a 透視窓枠体
16b 透視窓枠体先端面
17 蒸発部押え突起
17a 前段押え突起
17b 後段押え突起
17c 蒸発部押え突起下端
18 押え突起
18c 押え突起下端
19 吸込部
19a 吸込面
19b 抽入口
20 吸込芯
21 吸込芯基部
22 吸込芯突部
23 吸込芯突面
30 試験片
30a 試験片前端
30b 試験片後端
31 吸収部
31a 吸収部材
31b 前段吸収部
31c 後段吸収部
32 基板テープ
33 浸透部
33a 浸透部材
34 反応部
34a 反応部材
35 判定部
35a 判定部材
36 保護シール
36a 吸収部保護シール端
36b 反応部保護シール端
37 テストライン1
38 テストライン2
39 コントロールライン
40 連結片
50 本体容器
52 本体側壁
53 底板
53a 底板内面
54 本体側壁内面
55 本体側壁頂面
56 本体後端壁
56a 本体後端壁内面
56b 本体後端壁外面
57 本体後端壁頂面
60 本体前端壁
60a 本体前端壁内面
61 本体前端壁頂面
62 本体開放片
62a 本体開放片端部
63 本体前端規制片
63a 本体前端規制片頂面
65 浸透部載置台
66 縦状壁
67 横状壁
68 浸透部載置面
69a スロープ
69b スロープ
70 判定部載置台
71 縦状壁
72 判定部載置面
73 吸収部載置台
74 縦状壁
75 横状壁
76 吸収部載置面
77 横ずれ防止壁
79 本体後端規制片
85 手指(親指)
86 手指(人差し指)
87 対象面
90 抽出液供給体(スポイト)
90a 抽出液
91 注出部
92 液滴
93 ハウスダスト
94 抗原
95 着色標識抗体
95a 着色粒子
95b 抗体
96 第1固定化抗体
97 第2固定化抗体
98 抗原着色標識抗体複合体
99a 複合体固定化抗体
99b 着色標識抗体固定化抗体
101 ケーシング
102 ぬぐい取りピン
103 捕集溝
104 輸送ゾーン
105 複合体ゾーン
106 反応ゾーン
107 信号ゾーン
108 プラスチックラミネート
109 収容ゾーン
110 信号窓
201 ぬぐい取りピン
202 液溜め
203 装置カバー
207 信号ゾーン
208 信号ゾーン
209 信号ゾーン
210 測定窓
301 試料受入ゾーン
302 標識ゾーン
303 試験領域
Claims (16)
- 抗原を含有した抽出液を吸い込む吸込部と抗原濃度を外部から視認により判定する透視窓と吸い込んだ抽出液を蒸発させる空気孔を天板に穿孔した長手状の蓋体と、前記吸込部から外方に吸込芯突部を突出させ吸込芯基部を内部に配置した吸込芯と、吸込部から吸込んだ抽出液を吸引する浸透部と抽出液に含有される抗原と反応する反応部と検出ラインの着色によりアレルゲン濃度を判定する判定部と吸い込んだ抽出液を吸収させる吸収部からなる試験片と、前記浸透部を載置する浸透部載置台と前記判定部を載置する判定部載置台と前記吸収部を載置する吸収部載置台を底板に突設した長手状の本体容器から構成され、前記蓋体は前記本体容器に嵌合して一体化され、前記蓋体の周壁の一部に蓋開放片が突設され、前記本体容器の本体周壁で前記蓋開放片の近傍に本体開放片が突設され、前記蓋開放片と前記本体開放片を手指で相互に離間可能にして前記蓋体を前記本体容器から開放又は分離することを特徴とするアレルゲン検査装置。
- 前記浸透部載置台の上面である浸透部載置面の側縁から前記本体容器の本体側壁内面に向かって上昇するスロープを形成し、前記試験片の浸透部を前記スロープに沿って滑らせて前記浸透部載置面に配置可能にした請求項1に記載のアレルゲン検査装置。
- 前記浸透部載置面の左右の側縁から前記本体容器の左右の本体側壁内面に向かって上昇する左右のスロープを形成した請求項2に記載のアレルゲン検査装置。
- 前記スロープの長さを前記浸透部載置台の長さより短く形成した請求項2又は3に記載のアレルゲン検査装置。
- 前記試験片の前記反応部には抗原と結合する着色標識抗体が配置され、前記検出ラインがテストライン1とテストライン2とコントロールラインの順番に配置された3本線からなり、前記テストライン1と前記テストライン2には同一の抗原が結合する第1固定化抗体が配置されており、抽出液と共に前記反応部に流入する抗原は前記着色標識抗体と結合して抗原着色標識抗体複合体を形成し、抽出液と共に前記判定部に流入する前記抗原着色標識抗体複合体は前記テストライン1と前記テストライン2の第1固定化抗体と結合して複合体固定化抗体となり、前記テストライン1と前記テストライン2は前記複合体固定化抗体によって着色されて視覚化され、前記コントロールラインには着色標識抗体が結合する第2固定化抗体が配置され、前記抗原と結合しなかった着色標識抗体は抽出液と共に前記コントロールラインに到達し第2固定化抗体と結合して着色標識抗体固定化抗体になり、前記コントロールラインは前記着色標識抗体固定化抗体によって着色されて視覚化される請求項1〜4のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記抗原の濃度に依存して前記テストライン1と前記テストライン2と前記コントロールラインの着色の程度の組合せが、この順に、(なし、なし、濃色)、(淡色、なし、濃色)、(淡色、なし、淡色)、(濃色、なし、淡色)、(濃色、淡色、淡色)、(濃色、濃色、淡色)の6段階に判定され、前記着色の程度が前記組合せのいずれかになるときに、前記組合せの順番に抗原濃度が、なし、超低、低、中、高、超高の6段階に判定することができる請求項5に記載のアレルゲン検査装置。
- 前記吸込部は抽出液を先細り状に流下させるすり鉢状の吸込面を有し、吸込面の先端には抽出液を前記吸込芯基部に浸入させる注出口が形成される請求項1〜6のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記蓋体の長手方向の後端壁に補助開放片が突設され、前記補助開放片を押圧して前記蓋体を前記本体容器から分離する請求項1〜7のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記蓋体の周壁で前記蓋開放片の位置と反対側に連結片を突設し、前記本体容器の周壁に前記連結片を接続させ、前記連結片をヒンジとして機能させて、前記蓋体を前記本体容器から開放したときに前記蓋体を前記本体容器から分離不能にする請求項1〜7のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記蓋体の左右の側壁の内面に複数の側壁挿込片を突設し、前記側壁挿込片を前記本体容器の左右の本体側壁の内面に摺接するように挿込んで、前記蓋体を前記本体容器に嵌合する請求項1〜9のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記蓋体の前端壁の内面に前端挿込片を突設し及び/又は前記蓋体の後端壁の内面に後端挿込片を突設し、前記前端挿込片及び/又は前記後端挿込片を前記本体容器の前後にある本体前端壁及び/又は本体後端壁の内面に摺接するように挿込んで、前記蓋体を前記本体容器に嵌合する請求項1〜10のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記透視窓の周囲を囲うように前記蓋体の天板内面に透視窓枠体を突設し、前記透視窓枠体が判定部に接近するに従って枠体矩形面積が縮小するように錐枠状に形成され、前記透視枠体を通して前記判定部の肉眼判定を容易にする請求項1〜11のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記透視窓を挟むように浸透部側に押え突起を且つ空気孔側に吸収部押え突起を前記蓋体の天板内面に形成し、前記押え突起の先端が保護シールを介して試験片の反応部の表面を規制し、前記吸収部押え突起が保護シールを介して吸収部の表面を規制して、試験片の上下動きを規制する請求項1〜12のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記試験片の吸収部を判定部側から小厚の前段吸収部とその後方に大厚の後段吸収部に分割し、前記吸収部押え突起が前段押え突起と後段押え突起に2個配置され、前段押え突起が保護シールを介して前段吸収部の表面を規制し、後段押え突起が直接的に後段吸収部の表面を規制して、試験片の上下動きを規制する請求項13に記載のアレルゲン検査装置。
- 前記本体容器の底板内面で、前記浸透部載置台の前側に本体前端規制片を突設し及び/又は前記吸収部載置台の後側に本体後端規制片を突設し、試験片を浸透部載置台と判定部載置台と吸収部載置台に載置したときに、本体前端規制片と本体後端規制片により前記試験片の縦ずれを規制する請求項1〜14のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
- 前記本体容器の浸透部載置台及び/又は吸収部載置台の左右の側縁から横ずれ防止壁を突設し、試験片を載置したときに、試験片の左右の側縁が左右の横ずれ防止壁に規制され、前記試験片の横ずれを規制する請求項1〜15のいずれかに記載のアレルゲン検査装置。
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