JP6294092B2 - 半導体光導波路素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体光導波路素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体光導波路素子及びその製造方法に関し、例えば、互いに異なる断面形状を有する光導波路同士を、伝播光のモードマッチングを確保して接続した半導体光導波路素子及びその製造方法に関する。
シリコンで作製した光デバイスの集積化による次世代の光インターコネクトの技術開発が進められている。この技術はシリコンで作製した光導波路、波長分波器、光変調器や受光器などの光デバイスを一つの基板上に一括集積することにより実現される。
その中でも光変調器は電圧を印加することで駆動するデバイスであるため、電極構造を光導波路に設ける必要があり、光変調器の位相シフタの断面構造は導波路コアの側壁に電圧印加用のスラブ層を設けたリブ型の断面構造となる。
これらの光デバイスを集積した場合、分波器などを構成するチャネル型の断面形状の導波路とリブ型導波路とを一つの基板上に作製しなければならず、それら導波路の接合面における損失と光反射が問題となる。その解決策として、テーパ状接続部を設けて断面形状の異なる光導波路を接合することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、図19乃至図22を参照して、従来の半導体光導波路素子を説明する。図19は従来の半導体光導波路素子の概略的斜視図であり、シリコン基板31上にSiO層32を介して単結晶シリコン層を設けたSOI(Silicon on Insulator)基板を用いて形成する。光導波路をスラブ部35を有するコア層36を備えたリブ型光導波路とスラブ部を有さないコア層38を備えたチャネル型光導波路をスラブ部35を有するテーパ部37とスラブ部を有さないテーパ部39で接合したものである。このテーパ部37及びテーパ部39により、接続部に向けて幅が広くなっているので、モードマッチングは確保され、接合面における反射の問題は軽減される。
次に、図20乃至図22を参照して、従来の半導体光導波路素子の製造工程を説明する。なお、各図における上図は平面図であり、下図は上図におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った断面図である。まず、図20(a)に示すように、シリコン基板31上にSiO層32を介して設けた単結晶シリコン層33上に一対のテーパ部及びコア層を形成するためにレジストパターン34を設ける。次いで、図20(b)に示すように、レジストパターン34をマスクとしてスラブ部35が残るように単結晶シリコン層33をエッチングして、一対のコア層36,38とテーパ部37,39を形成する。
次いで、図21(c)に示すように、リブ型光導波路を形成する領域を覆う追加レジストパターン40を設ける。次いで、図21(d)に示すように、レジストパターン34及び追加レジストパターン40をマスクとしてエッチングすることによって、露出しているスラブ部35を除去してチャネル型光導波路を形成する。
次いで、図22(e)に示すように、レジストパターン34及び追加レジストパターン40を除去することによって、リブ型光導波路とチャネル型光導波路とがテーパ部37,39により接合した半導体光導波路素子の基本構造が得られる。以降は必要に応じて、スラブ部35にコンタクト領域を形成したのち、全面に上部クラッド層を形成し、上部クラッド層にコンタクトホールを設けてコンタクト領域に接続する電極を設ければ良い。
特開2013−182125号公報
しかし、従来の製造方法では、一旦、スラブ部を形成した後に、追加エッチングでスラブ部を取り除くことでチャネル導波路を形成しているので、チャネル型光導波路の形状制御性が難しいという問題があるので、この事情を図23を参照して説明する。
図23は、従来の半導体光導波路素子の問題点の説明図である。図23(b)は図23(a)に示す平面図におけるB−B′を結ぶ一点鎖線に沿った断面図である。図23(b)に示すように、チャネル型光導波路のコア層38の側面に追加エッチングの痕跡が段差部41として残る。
したがって、半導体光導波路素子及びその製造方法において、伝播光のモードマッチングを確保する際の光導波路の断面形状の制御性を高めることを目的とする。
開示する一観点からは、スラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路と、スラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路と、互いに幅広部が対向する前記第1の光導波路のテーパ状接続部と前記第2の光導波路のテーパ状接続部の境界面に設けられ、前記幅広部より幅広の導波路層からなる緩衝部とを有し、前記緩衝部の延在する方向に対する法線が、前記第1の光導波路の光軸及び前記第2の光導波路の光軸に対して傾斜していることを特徴とする半導体光導波路素子が提供される。
また、開示する別の観点からは、スラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路と、スラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路と、前記第1の光導波路のテーパ状接続部の幅広部と前記第2の光導波路のテーパ状接続部の幅広部が接続する境界面とを有し、前記第1の光導波路のテーパ状接続部のスラブ部の少なくとも幅広部近傍の外縁が、前記第2の光導波路のテーパ状接続部の側面の延長線と一致することを特徴とする半導体光導波路素子が提供される。
また、開示するさらに別の観点からは、基板上に下部クラッドとなる絶縁層を介して設けた単結晶半導体層の一部を前記絶縁層に達しないようにエッチングしてスラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路を形成する工程と、前記スラブ部を有するテーパ状接続部と接続するテーパ状接続部の側面の延長線をエッチング境界とするように前記第1の光導波路を形成した領域をマスクして前記単結晶半導体層の他部を前記絶縁層に達するまでエッチングしてスラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路を形成する工程とを有することを特徴とする半導体光導波路素子の製造方法が提供される。
開示の半導体光導波路素子及びその製造方法によれば、伝播光のモードマッチングを確保する際の光導波路の断面形状の制御性を高めることが可能になる。
本発明の前提となる基本的な半導体光導波路素子の概略的斜視図である。 本発明の前提となる基本的な半導体光導波路素子の平面図である。 光出力のシミュレーション結果である。 本発明の前提となる基本的な半導体光導波路素子における誤差許容範囲の説明図である。 誤差許容範囲のシミュレーション結果の説明図である。 本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の要部透視斜視図である。 本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の製造工程の途中までの説明図である。 本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の製造工程の図7以降の途中までの説明図である。 本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の製造工程の図8以降の途中までの説明図である。 本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の製造工程の図9以降の説明図である。 本発明の前提となる参考例2の半導体光導波路素子の要部透視斜視図である。 本発明の実施例の半導体光導波路素子の要部透視斜視図である。 本発明の実施例の半導体光導波路素子の製造工程の途中までの説明図である。 本発明の実施例の半導体光導波路素子の製造工程の図13以降の途中までの説明図である。 本発明の実施例の半導体光導波路素子の製造工程の図14以降の途中までの説明図である。 本発明の実施例の半導体光導波路素子の製造工程の図15以降の説明図である。 本発明の実施例の半導体光導波路素子の平面図である。 本発明の実施例の半導体光導波路素子の平面図である。 従来の半導体光導波路素子の概略的斜視図である。 従来の半導体光導波路素子の製造工程の途中までの説明図である。 従来の半導体光導波路素子の製造工程の図20以降の途中までの説明図である。 従来の半導体光導波路素子の製造工程の図21以降の説明図である。 従来の半導体光導波路素子の問題点の説明図である。
ここで、図1乃至図5を参照して、本発明の前提となる基本的な半導体光導波路素子を説明する。図1は、本発明の前提となる基本的な半導体光導波路素子の概略的斜視図である。基板9上に設けた下部クラッド層10上に、リブ型の第1の光導波路1とチャネル型の第2の光導波路2とが設けられるとともに、その間の緩衝部3とが設けられている。
リブ型の第1の光導波路1はスラブ部6を有するコア層4とスラブ部6を有するテーパ状接続部5を有している。一方、チャネル型の第2の光導波路2はスラブ部を有さないコア層7とスラブ部を有さないテーパ状接続部8を有しており、一方、このテーパ状接続部5の幅広部とテーパ状接続部8の幅広部を対向させてその境界面にテーパ状接続部5,8より幅広の導波路層からなる緩衝部3を設けている。この時、リブ型の第1の光導波路1とチャネル型の第2の光導波路2をそれぞれ異なった1回のエッチング工程で形成する。
図2は、本発明の実施の形態の半導体光導波路素子の平面図であり、リブ型の第1の光導波路1のコア層4及びチャネル型の第2の光導波路2のコア層7の幅をwとし、テーパ状接続部5,8の幅広部の幅をWとする。一方、緩衝部3の長さをgapとし、結合部の長さをL+gapとし、チャネル型の第2の光導波路2のコア層7から光を入射し、リブ型の第1の光導波路1のコア層4を光出力部とする。
図3は、光出力のシミュレーション結果である。シミュレーションでは、図3(a)は、(W,L)=(2μm,40μm)とし、図3(b)では(W,L)=(1μm,40μm)とし、図3(c)では(W,L)=(2μm,80μm)とし、それぞれの場合にgapを0nm,200nm,500nmに設定した。なお、導波路コア幅wを450nmとし、チャネル型コア層の高さを220nmとし、スラブ部6の厚さを50nmにしている。また、コア層はシリコン層とし、クラッド層はSiOとしてシミュレーションした。
図3(b)に示すように、Wが小さい条件ではgapの導入による位置ずれが起きると出力強度が落ちる傾向が確認できる。一方、図3(a)及び図3(c)に示すように、Wを大きくすると、gapの値が大きくなっても透過強度はほとんど影響を受けることなく、緩衝部3を設けないgapが0nmの場合と同様の出力強度が得られていることが確認できる。したがって、通常のサイズの光導波路の場合には。gapは500nm以下程度にすれば良いことが分かる。
図4は本発明の前提となる基本的な半導体光導波路素子における誤差許容範囲の説明図であり、リブ型の第1の光導波路1とチャネル型の第2の光導波路2の光軸にずれを加えた場合の出力強度の変化について検討した。ここでは、光軸のずれ量をdとする。
図5は、誤差許容範囲のシミュレーション結果の説明図である。ここでは、テーパ状接続部5,8の幅広部の幅Wを2μm、Lを40μm、gapを200nm、導波路コア幅wは450nmとし、チャネル型コア層の高さを220nmとし、スラブ部6の厚さを50nmにしている。図から明らかなように、光軸のずれ幅dが100nmと大きくずれた場合でも出力強度は影響を受けていないことが確認でき、200nm程度までが許容範囲である。このずれ量dはリソグラフィーの位置合わせ精度よりもずっと大きな値であることから、本構造はリソグラフィーの位置ずれの影響を受けないことが分かる。
この半導体光導波路素子は、典型的にはSOI基板を利用して形成するものであり、したがって、基板9はシリコン基板であり、下部クラッド層10はBOX層となるSiO層であり、光導波路はその上の単結晶半導体層を加工して形成する。
本発明は、このような基本的な半導体光導波路素子において、緩衝部3の延在する方向に対する法線を第1の光導波路1及び第2の光導波路2の光軸に対して傾斜させたもので、境界面における入射モードへの反射を抑制することができる。傾斜角はより大きくすれば一層反射が低減されるが、一方で、光導波路間の損失も増大するので、テーパの長さやテーパの幅にも依存するが、通常のサイズの設計では、3°〜10°にすることが望ましい。
なお、緩衝部3を設けない構造も可能であり、その場合には、第1の光導波路1のテーパ状接続部5の幅広部と第2の光導波路2のテーパ状接続部8の幅広部を直接当接させて境界面とする。そして、第1の光導波路1のテーパ状接続部5のスラブ部6の少なくとも幅広部近傍の外縁を、第2の光導波路2のテーパ状接続部8の側面の延長線と一致するようにエッチングすれば良い。
この場合も、境界面の法線を第1の光導波路1及び第2の光導波路2の光軸に対して傾斜させても良く、境界面における入射モードへの反射を抑制することができる。傾斜角はより大きくすれば一層反射が低減されるが、一方で、光導波路間の損失も増大するので、テーパの長さやテーパの幅にも依存するが、通常のサイズの設計では、3°〜10°にすることが望ましい。
なお、通常の用途の場合には、第1の光導波路1のスラブ部6にコンタクト部を設けて、電流注入型の光変調器を構成し、第1の光導波路1及び第2の光導波路2を覆うように上部クラッド層を設ける。或いは、第1の光導波路1のスラブ部6に第1導電型層を形成し、コア層4の上部に第2導電型層を形成してpin型のフォトダイオードとしても良い。
本発明の実施の形態においては、従来技術と同様に異なる導波路の接続境界におけるモードマッチングを確保できるので光損失を低減できる。また、幅広の導波路層からなる緩衝部を設けて導波路コアを十分に広げて接続させるので、わずかな位置ずれの影響を受けずに効率よく光を伝播させることができる。また、チャネル型の第2の光導波路を1回のエッチングで形成するので、導波路の断面形状の制御性が高まる。
次に、図6乃至図10を参照して、本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子を説明する。図6は本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の要部透視斜視図であり、シリコン基板11上に下部クラッド層となるSiO層12を介して単結晶シリコン層を設けたSOI基板を用いて形成する。リブ型光導波路のスラブ部15を有するテーパ部17とチャネル型光導波路のスラブ部を有さないテーパ部20をテーパ部17,20より幅広の導波路層からなる緩衝部21で接合する。
また、スラブ部15にはコア層16を挟んだ一方の側にp型コンタクト領域22が設けられ、他方の側にn型コンタクト領域23が設けられて、光変調器を構成している。リブ型光導波路及びチャネル型光導波路を覆うようにSiOからなる上部クラッド層24を設け、この上部クラッド層24のコンタクトホールを形成してp側電極25及びn側電極26を引き出す。幅広の導波路層からなる緩衝部21を設けて導波路コアを十分に広げて接続させるので、わずかな位置ずれの影響を受けずに効率よく光を伝播させることができる。
次に、図7乃至図10を参照して、本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の製造工程を説明する。なお、各図における上図は平面図であり、下図は上図におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った断面図である。まず、図7(a)に示すように、シリコン基板11上にSiO層12を介して設けた厚さが220nmの単結晶シリコン層13上にリブ型光導波路のテーパ部及びコア層を形成するためのレジストパターン14を設ける。次いで、図7(b)に示すように、レジストパターン14をマスクとして厚さが50nmのスラブ部15が残るように単結晶シリコン層13をエッチングして、幅が450nmのコア層16とテーパ部17を形成する。
次いで、図8(c)に示すように、レジストパターン14を除去する。次いで、図8(d)に示すように、リブ型光導波路を覆い、チャネル型光導波路のテーパ部及びコア層を形成するとともにgapが200nmの緩衝部を形成するためのレジストパターン18を形成する。
次いで、図9(e)に示すように、レジストパターン18をマスクとしてSiO層12に達するまでエッチングすることによって、チャネル型光導波路のコア層19、テーパ部20と緩衝部21を形成する。
次いで、図9(f)に示すように、レジストパターン18を除去したのち、スラブ部15のコア層16を挟んだ一方の側にBをイオン注入してp型コンタクト領域22を形成し、他方の側にPをイオン注入してn型コンタクト領域23を形成する。
次いで、図10(g)に示すように、光導波路部上の厚さが1000nmになるようにSiO膜を堆積させて上部クラッド層24とする。次いで、図10(h)に示すように、上部クラッド層24にp型コンタクト領域22及びn側コンタクト領域23に達するコンタクトホールを形成する。次いで、このコンタクトホールを埋めるように電極材料を設けてp側電極25及びn側電極26とすることで、本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の基本構造が完成する。
この本発明の前提となる参考例1においては、チャネル型光導波路を1回のエッチング工程だけで形成しているので、コア層の断面形状を制御性良く形成することができる。
次に、図11を参照して、本発明の前提となる参考例2の半導体光導波路素子を説明するが、リブ型光導波路部に設ける光変調器をフォトダイオードに置き換えただけ、基本的製造工程は上記の参考例1と同様であるので構造のみを説明する。図11は本発明の前提となる参考例1の半導体光導波路素子の要部透視斜視図である。SOI基板を用いてリブ型光導波路のスラブ部15を有するテーパ部17とチャネル型光導波路のスラブ部を有さないテーパ部20をテーパ部17,20より幅広の導波路層からなる緩衝部21で接合する。
この参考例2においては、スラブ部15にコア層16を挟んだ両側にn型コンタクト領域23を設けるとともに、コア層16の上部にp型領域27を設けてpinフォトダイオードとする。次いで、リブ型光導波路及びチャネル型光導波路を覆うようにSiOからなる上部クラッド層24を設け、この上部クラッド層24のコンタクトホールを形成してp側電極28及びn側電極26を引き出す。
この場合も幅広の導波路層からなる緩衝部21を設けて導波路コアを十分に広げて接続させるので、わずかな位置ずれの影響を受けずに効率よく光を伝播させることができる。また、チャネル型光導波路を1回のエッチング工程だけで形成しているので、コア層の断面形状を制御性良く形成することができる。
次に、図12乃至図16を参照して、本発明の実施例の半導体光導波路素子を説明する。図12は本発明の実施例の半導体光導波路素子の要部透視斜視図であり、参考例1と同様にシリコン基板11上に下部クラッド層となるSiO層12を介して単結晶シリコン層を設けたSOI基板を用いて形成する。リブ型光導波路のスラブ部15を有するテーパ部17とチャネル型光導波路のスラブ部を有さないテーパ部20を直接当接させるとともに、スラブ部15の外縁をテーパ部20の側面の延長線に一致させた形状とする。
また、参考例1と同様に、スラブ部15にはコア層16を挟んだ一方の側にp型コンタクト領域22が設けられ、他方の側にn型コンタクト領域23が設けられて、光変調器を構成している。リブ型光導波路及びチャネル型光導波路を覆うようにSiOからなる上部クラッド層24を設け、この上部クラッド層24のコンタクトホールを形成してp側電極25及びn側電極26を引き出す。
スラブ部15を斜めにエッチングすることでチャネル型光導波路とリブ型光導波路をともに1回のエッチングプロセスで作製でき、緩衝部を設けなくても参考例1と同等の特性を得ることができる。
次に、図13乃至図16を参照して、本発明の実施例の半導体光導波路素子の製造工程を説明する。なお、各図における上図は平面図であり、下図は上図におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った断面図である。まず、図13(a)に示すように、シリコン基板11上にSiO層12を介して設けた厚さが220nmの単結晶シリコン層13上にリブ型光導波路のテーパ部及びコア層を形成するためのレジストパターン14を設ける。次いで、図13(b)に示すように、レジストパターン14をマスクとして厚さが50nmのスラブ部15が残るように単結晶シリコン層13をエッチングして、幅が450nmのコア層16とテーパ部17を形成する。
次いで、図14(c)に示すように、レジストパターン14を除去する。次いで、図14(d)に示すように、リブ型光導波路を覆うとともに、チャネル型光導波路のテーパ部及びコア層を形成するためのレジストパターン18を形成する。このレジストパターン18は、スラブ部15の端部を露出するパターンとする。
次いで、図15(e)に示すように、レジストパターン18をマスクとしてSiO層12に達するまでエッチングすることによって、チャネル型光導波路のコア層19、テーパ部20を形成する。この時、スラブ部15の外縁はテーパ部20の側面の延長線に一致した形状となる。
次いで、図15(f)に示すように、レジストパターン18を除去したのち、スラブ部15のコア層16を挟んだ一方の側にBをイオン注入してp型コンタクト領域22を形成し、他方の側にPをイオン注入してn型コンタクト領域23を形成する。
次いで、図16(g)に示すように、光導波路部上の厚さが1000nmになるようにSiO膜を堆積させて上部クラッド層24とする。次いで、図16(h)に示すように、上部クラッド層24にp型コンタクト領域22及びn側コンタクト領域23に達するコンタクトホールを形成する。次いで、このコンタクトホールを埋めるように電極材料を設けてp側電極25及びn側電極26とすることで、本発明の実施例の半導体光導波路素子の基本構造が完成する。
この本発明の実施例においては、スラブ部15を斜めにエッチングすることでチャネル型光導波路を1回のエッチング工程だけで形成しているので、コア層の断面形状を制御性良く形成することができる。
次に、図17を参照して、本発明の実施例の半導体光導波路素子を説明するが、基本的製造工程は上記の参考例1と全く同様であるので、導波路構造のみを説明する。図17は本発明の実施例の半導体光導波路素子の平面図であり、緩衝部21の延在方向に対する法線を光導波路の光軸に対して10°傾斜させて、テーパ部17とテーパ部20を斜めに接続したものである。
このように、チャネル型光導波路のテーパ部20とリブ型光導波路のテーパ部17を斜めに接続することで、入射モードへの反射を抑制することができる。ここでは、テーパ部17,20の幅Wを2μmとし、長さを40μmにしているので、傾斜角を10°に設定した。
次に、図18を参照して、本発明の実施例の半導体光導波路素子を説明するが、基本的製造工程は上記の実施例と全く同様であるので、導波路構造のみを説明する。図18は本発明の実施例の半導体光導波路素子の平面図であり、緩衝部を設けることなくテーパ部17とテーパ部20を斜めに接続し、その境界面の法線を光導波路の光軸に対して10°傾斜させたものである。
この場合も、チャネル型光導波路のテーパ部20とリブ型光導波路のテーパ部17を斜めに接続しているので、入射モードへの反射を抑制することができる。ここでも、テーパ部17,20の幅Wを2μmとし、長さを40μmにしているので、傾斜角を10°に設定した。
ここで、実施例1乃至実施例を含む本発明の実施の形態に関して、以下の付記を付す。
(付記1)スラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路と、スラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路と、互いに幅広部が対向する前記第1の光導波路のテーパ状接続部と前記第2の光導波路のテーパ状接続部の境界面に設けられ、前記幅広部より幅広の導波路層からなる緩衝部とを有し、前記緩衝部の延在する方向に対する法線が、前記第1の光導波路の光軸及び前記第2の光導波路の光軸に対して傾斜していることを特徴とする半導体光導波路素子
(付記2)前記緩衝部の光軸に沿った長さが500nm以下であることを特徴とする付記1に記載の半導体光導波路素子。
(付記3)スラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路と、スラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路と、前記第1の光導波路のテーパ状接続部の幅広部と前記第2の光導波路のテーパ状接続部の幅広部が接続する境界面とを有し、前記第1の光導波路のテーパ状接続部のスラブ部の少なくとも幅広部近傍の外縁が、前記第2の光導波路のテーパ状接続部の側面の延長線と一致することを特徴とする半導体光導波路素子。
(付記4)前記境界面の法線が、前記第1の光導波路の光軸及び前記第2の光導波路の光軸に対して傾斜していることを特徴とする付記3に記載の半導体光導波路素子。
(付記5)前記第1の光導波路のコア層に付随するスラブ部の一方の側に第1導電型コンタクト領域を設けるとともに、前記コア層に付随するスラブ部のコア層を挟んだ反対側に前記第1導電型とは反対導電型の第2導電型コンタクト領域を有することを特徴とする付記1乃至付記4のいずれか1に記載の半導体光導波路素子。
(付記6)前記第1の光導波路のコア層に付随するスラブ部の少なくとも一方の側に第1導電型コンタクト領域を設けるとともに、前記コア層の上部に前記第1導電型とは反対導電型の第2導電型領域を有することを特徴とする付記1乃至付記4のいずれか1に記載の半導体光導波路素子。
(付記)基板上に下部クラッドとなる絶縁層を介して設けた単結晶半導体層の一部を前記絶縁層に達しないようにエッチングしてスラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路を形成する工程と、前記スラブ部を有するテーパ状接続部と接続するテーパ状接続部の側面の延長線をエッチング境界とするように前記第1の光導波路を形成した領域をマスクして前記単結晶半導体層の他部を前記絶縁層に達するまでエッチングしてスラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路を形成する工程とを有することを特徴とする半導体光導波路素子の製造方法。
(付記)前記スラブ部にコンタクト領域を形成する工程を備えていることを特徴とする付記7に記載の半導体光導波路素子の形成方法。
(付記)前記第1の光導波路及び前記第2の光導波路上に上部クラッド層を堆積する工程を有していることを特徴とする付記7または付記8に記載の半導体光導波路素子の製造方法。
1 第1の光導波路
2 第2の光導波路
3 緩衝部
4,7 コア層
5,8 テーパ状接続部
6 スラブ部
9 基板
10 下部クラッド層
11,31 シリコン基板
12,32 SiO
13,33 単結晶シリコン層
14,18,34 レジストパターン
15,35 スラブ部
16,19,36,38 コア層
17,20,37,39 テーパ部
21 緩衝部
22 p型コンタクト領域
23 n型コンタクト領域
24 上部クラッド層
25 p側電極
26 n側電極
27 p型領域
28 p側電極
40 追加レジストパターン
41 段差部

Claims (4)

  1. スラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路と、
    スラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路と、
    互いに幅広部が対向する前記第1の光導波路のテーパ状接続部と前記第2の光導波路のテーパ状接続部の境界面に設けられ、前記幅広部より幅広の導波路層からなる緩衝部とを有し、
    前記緩衝部の延在する方向に対する法線が、前記第1の光導波路の光軸及び前記第2の光導波路の光軸に対して傾斜していることを特徴とする半導体光導波路素子
  2. スラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路と、
    スラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路と、
    前記第1の光導波路のテーパ状接続部の幅広部と前記第2の光導波路のテーパ状接続部の幅広部が接続する境界面と
    を有し、
    前記第1の光導波路のテーパ状接続部のスラブ部の少なくとも幅広部近傍の外縁が、前記第2の光導波路のテーパ状接続部の側面の延長線と一致することを特徴とする半導体光導波路素子。
  3. 前記境界面の法線が、前記第1の光導波路の光軸及び前記第2の光導波路の光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の半導体光導波路素子。
  4. 基板上に下部クラッドとなる絶縁層を介して設けた単結晶半導体層の一部を前記絶縁層に達しないようにエッチングしてスラブ部を有するコア層とスラブ部を有するテーパ状接続部を備えたリブ型の断面形状の第1の光導波路を形成する工程と、
    前記スラブ部を有するテーパ状接続部と接続するテーパ状接続部の側面の延長線をエッチング境界とするように前記第1の光導波路を形成した領域をマスクして前記単結晶半導体層の他部を前記絶縁層に達するまでエッチングしてスラブ部を有さないコア層とスラブ部を有さないテーパ状接続部を備えたチャネル型の断面形状の第2の光導波路を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体光導波路素子の製造方法。
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