JP6292605B2 - 呼吸不全シミュレータ - Google Patents

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Description

本発明は呼吸不全シミュレータに関する。
医師や看護師などといった医療従事者は、患者の病状をできるだけ理解できることが望ましい。しかしながら、経験の少ない医療従事者は、その経験の少なさが故に、担当する患者の病状を理解することができない。こうしたことから、マネキン等のバーチャル機器を用いて、病状を再現するシミュレータシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
特許第4585521号公報
ところで、呼吸不全の患者は、自身の呼吸が正常でないことを認識しつつも、吸いこみ・吐き出しのいずれに異常があることを判別することが困難な場合が多い。つまり、呼吸不全の患者を担当する医療従事者が、当該患者に対して、吸いこみ・吐き出しのいずれに異常があるかを尋ねても、医療従事者が患者の病状を正しく把握することが困難である。また、実際には、呼吸不全が重篤化すると患者との意思疎通も難しく、気管挿管下に人工呼吸管理されると言葉を発することも不可能になる。そこで、呼吸不全で苦しんでいる患者の状態から、患者の症状を特定することが必要となる。
しかしながら、医療従事者の多くは、呼吸不全を体験したことがないばかりか、呼吸不全の患者と接した経験数が少ないため、患者の様子から症状を特定できるようなスキルをもつ医療従事者は稀である。
本発明は、斯かる実情に鑑み、呼吸不全シミュレータを提供しようとするものである。
本発明の呼吸不全シミュレータは、呼気又は吸気の外圧が印加される外圧印加領域と、外部に開放された外部開放領域と、前記外圧印加領域及び前記外部開放領域の間において流れの抵抗を発生させる抵抗発生領域と、が形成された抵抗付与流路を備えたことを特徴とする。
前記抵抗付与流路に設けられた逆止弁機構をさらに備えたことが好ましい。また、前記逆止弁機構は、一の方向への流通を規制する状態と他の方向への流通を規制する状態との間で切替自在であることが好ましい。さらに、前記抵抗付与流路は、少なくとも、一端側が第1の前記外部開放領域となるとともに、前記抵抗発生領域を前記外部開放領域よりも他端側に有する第1流路と、一端側が第2の前記外部開放領域となる第2流路と、一端側が前記外圧印加領域となる第3流路と、前記第1〜3流路の他端側同士をつなぐ主分岐流路と、を有し、前記逆止弁機構は、前記第1流路に設けられた第1逆止弁と、前記第2流路に設けられた第2逆止弁と、を有し、前記第1〜2逆止弁の一方は一端側から他端側の方向への流れを規制するとともに、他方は逆方向への流れを規制することが好ましい。加えて、前記外部開放領域となる第4流路と、前記第1〜2流路の前記一端側及び前記第4流路をつなぐ副分岐流路と、を備えたことが好ましい。
前記抵抗発生領域における前記抵抗付与流路の断面積は、前記外圧印可領域における前記抵抗付与流路の断面積よりも小さいことが好ましい。
前記抵抗発生領域を形成する抵抗発生機構と、前記抵抗発生機構の周囲の圧力を変更可能な外部圧力変更機と、を備えたことが好ましい。また、前記外部圧力変更機は、前記外圧印加領域に印加された圧力が前記抵抗発生機構の周囲の圧力と等しくなるように、前記抵抗発生機構の周囲と前記外圧印加領域とを連通する連通流路を有することが好ましい。さらに、前記外部圧力変更機は、前記連通流路を介して、前記抵抗発生機構の周囲及び前記外圧印加領域が連通した連通状態と、前記連通状態から退避した退避状態と、の間で切替自在な連通切替機構を有することが好ましい。加えて、前記外部圧力変更機は、前記連通流路における流通が可能な流通状態と、前記流通が遮断された遮断状態と、の間で切り替え可能な流通切替機構を有することが好ましい。
前記外部圧力変更機は、前記抵抗発生機構を収容するための密閉空間を形成する収容ケースと、前記密閉空間の体積を変更可能な体積変更機構と、を備えたことが好ましい。また、前記体積変更機構は、可撓性を有する材料から形成されたことが好ましい。
前記抵抗発生機構は管状体であることが好ましい。また、前記抵抗発生機構は可撓性を有することが好ましい。
前記抵抗発生機構は可撓性を有する管状体を有し、前記管状体の内周面への係合によって前記管状体のねじれを防ぐねじれ防止部材を、さらに備えたことが好ましい。また、前記ねじれ防止部材は、前記菅状体の内部空間に配され、前記菅状体の一端側から前記菅状体の他端側へ向かって延びることが好ましい。さらに、前記管状体の内周面は、前記ねじれ防止部材に係合している係合領域と、前記ねじれ防止部材から離れている離隔領域と、を有することが好ましい。
前記流れの抵抗の大きさを変更可能な可変抵抗器をさらに備えることが好ましい。
前記外圧印加領域は口と連通するためのものであることが好ましい。また、前記外圧印加領域は、呼吸補助装置の通気口と連通するためのものであることが好ましい。
本発明の呼吸不全シミュレータによれば、健常者であっても、呼吸不全を疑似体験することができるとともに、呼吸不全の患者の疑似症状を観察することができる。
第1の呼吸不全シミュレータの概要を示す平面図である。 小チューブのII−II線断面図である。 (A)は、小チューブの変形例の概要を示す斜視図である。 (B)は、小チューブの変形例の概要を示す断面図である。 第2の呼吸不全シミュレータの概要を示す平面図である。 第3の呼吸不全シミュレータの概要を示す平面図である。 ゆっくりと吸い込んだ場合の小チューブの概要を示す断面図である。 急激に吸い込んだ場合の小チューブの概要を示す断面図である。 外部圧力変更機の概要を示す断面図である。 チャンバ機構と配管と風船とによって構成された外部圧力変更機の概要を示す断面図である。 連通状態となっている第4の呼吸不全シミュレータの概要を示す平面図である。 退避状態となっている第4の呼吸不全シミュレータの概要を示す平面図である。 第4の呼吸不全シミュレータの概要を示す平面図である。 第4の呼吸不全シミュレータの変形例の概要を示す平面図である。 小チューブの内部空間に配されたねじれ防止線条体の概要を示すXIA−XIA線断面図である。 小チューブの内部空間に配されたねじれ防止線条体の概要を示すXIB−XIB線断面図である。 第5の呼吸不全シミュレータの概要を示す平面図である。 可変抵抗ユニットの概要を示す分解斜視図である。 (A)は、第1の二重管構造の小チューブの概要を示す斜視図であり、(B)は、第1の二重管構造の小チューブの概要を示す分解斜視図である。(C)は、第2の二重管構造の小チューブの概要を示す分解斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本明細書における「吐く」や「吐き出し」は、「息(呼気)をはく」ことを指す。
図1に示すように、呼吸不全シミュレータ2は、呼吸不全の患者の症状を再現するものであり、気体が流通可能な第1流路11Rを形成する第1管11と、気体が流通可能な第2流路12Rを形成する第2管12と、気体が流通可能な第3流路13Rを形成する第3管13と、第1〜3管11〜13を互いにつなぐ主分岐具20と、第1流路11Rに配された第1逆止弁31と、第2流路12Rに配された第2逆止弁32と、流れの抵抗を発生させる領域(以下、抵抗発生領域と称する)41Rを第1流路11Rに形成するための小チューブ41と、を備える。したがって、小チューブ41を有する第1管11と、第2管12と、第3管13と、主分岐具20とが、呼吸不全シミュレータ2における抵抗付与流路として機能する。
第1〜3流路11R〜13Rの一端側11RA〜13RAは、外部へ開放される。第1〜3流路11R〜13Rの他端側11RB〜13RBは、主分岐具20に接続する。
主分岐具20は、第1〜3流路11R〜13Rを互いに連通できるものであれば、構造は問わない。したがって、主分岐具20の形状としては、図1に示すものの他、Y字状、T字状でもよい。
第1逆止弁31は、一端側11RAから他端側11RBへの気体の流通を許容するとともに、他端側11RBから一端側11RAへの気体の流通を規制する。第2逆止弁32は、他端側12RBから一端側12RAへの気体の流通を許容するとともに、一端側12RAから他端側12RBへの気体の流通を規制する。このため、第3管13の一端側13RAを口でくわえて呼吸すれば、第1流路11Rが吸気用の流路となり、第2流路12Rが呼気用の流路となる。係る場合、第3管13の一端側13RAが外圧印可領域となり、第1管11の一端側11RA及び第2管12の一端側12RAが、それぞれ、外部開放領域となる。
第1管11は、一端側11RAに位置するチューブ11Xと、他端側11RBに位置するチューブ11Yと、チューブ11X及びチューブ11Yをつなぐ小チューブ41とによって構成される。チューブ11Xは流路11XRを形成し、チューブ11Yは流路11YRを形成する。また、小チューブ41は抵抗発生領域41Rを形成する。そして、流路11XRと流路11YRと抵抗発生領域41Rとによって第1流路11Rが構成される。
小チューブ41は、内外の圧力差に抗して自身の形状を維持可能な程度の剛性を有する。小チューブ41の形成材料としては、例えば、プラスチックや金属等がある。また、呼吸不全シミュレータ2の構成部品の形成材料としては、プラスチックや金属等がある。
図2Aに示すように、小チューブ41によって形成された抵抗発生領域41Rの断面積S41Rは、チューブ11Xによって形成られた流路11XRの断面積S11XRやチューブ11Yによって形成られた流路の断面積に比べて小さい。なお、抵抗発生領域を形成するための抵抗発生機構としては、小チューブ41の他、フィルタ等のように、一般的に知られている流れ抵抗装置を用いてもよい。なお、流れ抵抗装置としては、流れの抵抗が一定のものでも、可変のものでもよい。
次に、呼吸不全シミュレータ2の使用方法について説明する。
図1に戻って、医療従事者が、第3管13の一端側13RAを咥えて呼吸すると、第1流路11Rが吸気用の流路となり、第2流路12Rが呼気用の流路となる。また、小チューブ41が吸気用の流路、すなわち第1流路11Rに設けられているため、吐き出しに比べて吸い込みが行いにくい。このように、図1に示す呼吸不全シミュレータ2は、小チューブ41により、呼気時は正常でありながら吸気時に異常がある患者の状態が再現可能となる。
したがって、呼吸不全シミュレータ2を用いた医療従事者は、呼気時は正常でありながら吸気時に異常がある患者の状態を疑似体験することができる。また、別の医療従事者は、疑似体験中の医療従事者を観察することにより、当該呼吸不全の患者の症状を理解することができる。
なお、第1管11〜第3管13は、それぞれ主分岐具20へ着脱自在に取り付けられることが好ましい。第1管11〜第3管13が主分岐具20に着脱自在であるため、収納が容易となる。また、第1管11、第2管12は、蛇腹構造を有することが好ましい。これにより、呼吸不全シミュレータ2の使用時には、使用環境に応じて第1管11、第2管12の形状を変形することができるため、狭い場所で使用することも可能となる。また、呼吸不全シミュレータ2の収納時には、第1管11、第2管12を折り曲げることができるため、収納スペースを小さくすることができる。
なお、上記実施形態では、小チューブ41を第1管11に設けたが、本発明はこれに限られない。例えば、小チューブ41を第1管11に設ける代わりに、第2管12に設けてもよい。この場合には、医療従事者が、第3管13の一端側13RAを咥えて呼吸すると、吸い込みに比べて吐き出しが行いにくい。したがって、小チューブ41が第2管12に設けられた呼吸不全シミュレータを用いた場合、医療従事者は、吸気時は正常でありながら、呼気時に異常が発生する患者の状態を体験することができる。また、別の医療従事者は、疑似体験中の医療従事者を観察することにより、当該呼吸不全の患者の症状を理解することができる。
上記実施形態の呼吸不全シミュレータ2では、小チューブ41の剛性を高めるために、小チューブ41の周面にフィン41Fを設けてもよい(図2B参照)。フィン41Fは、小チューブ41の周面から起立するように設けられる。また、フィン41Fは、小チューブ41の周方向において所定のピッチ(図2Bにおいては、90°ピッチ)で設けられることが好ましい。その他にも剛性を高めるために、一体に形成された二重管構造にすることも好ましい。なお、二重管構造の小チューブの詳細は後述する。さらに、小チューブ41は、チューブ11Xやチューブ11Yと一体に形成されることが好ましい。
図3に示す呼吸不全シミュレータ3は、図1に示す呼吸不全シミュレータ2に加えて、気体が流通可能な第4流路14Rを形成する第4管14と、第1管11、第2管12、第4管14をつなぐ副分岐具50と、を有する。
第4流路14Rの一端側14RAは、外部に開放される。副分岐具50は、第1流路11Rの一端側11RA、第2流路12Rの一端側12RA、第4流路14Rの他端側14RBを有する。
次に、呼吸不全シミュレータ3の使用方法について説明する。
医療従事者が、第3管13の一端側13RAを咥えて呼吸すると、吸気用の気道に設けられた小チューブ41により、呼気時は正常でありながら吸気時に異常が発生する患者の状態が再現可能となる。
一方、医療従事者が、第4管14の一端側14RAを咥えて呼吸すると、第1流路11Rは、呼気用の流路となり、第2流路12Rが吸気用の流路となる。そして、第1管11に小チューブ41が設けられているため、吸い込みに比べて吐き出しが行いにくい。この結果、吸気時は正常でありながら呼気時に異常が発生する患者の状態が再現可能となる。
このように、呼吸不全シミュレータ3は、第3管13の一端側13RAと第4管14の一端側14RAとのいずれか一方を咥えることにより、吸気時に異常が発生する患者の状態と、呼気時に異常が発生する患者の状態と、を切り替えて再現することができる。
図4に示す呼吸不全シミュレータ4は、図1に示す呼吸不全シミュレータ2における小チューブ41を、小チューブ42に置換したものである。小チューブ42は、チューブ11Xやチューブ11Yよりも可撓性に富む。このような小チューブ42は、内外の圧力差により自身の形状を変形可能であり、例えば、可撓性を有する材料(ゴムなどの弾性材料等)から形成される。
次に、呼吸不全シミュレータ4の使用方法について説明する。
医療従事者が、第3管13の一端側13RAを咥えて呼吸することにより、第1流路11Rが吸気用の流路となり、第2流路12Rが呼気用の気道となる。ここで、吸気流量が小さい場合には、チューブ11Y内の圧力の低下量は比較的小さいため、小チューブ42内の圧力もそれほど下がらない。この結果、小チューブ42内の吸気用の流路は確保される(図5A参照)。
一方、吸気流量が大きい場合には、吸気による陰圧がチューブ11Y全体に発生することに加え、小チューブ42内における吸気時の初期流速が増大するため、ベルヌーイの法則より、小チューブ42内の圧力が大きく低下し、小チューブ42の内部圧力と外部圧力との差が生じることになる。その結果、この内外圧力差の発生によって、小チューブ42が押しつぶされ、小チューブ42内の吸気用の流路はふさがってしまう(図5B参照)。
このように、図4に示す呼吸不全シミュレータ4は、吸気用の気道に設けられた小チューブ42を備えるため、急激な吸い込みによって、吸気時に異常が発生してしまう患者の状態が再現可能となる。したがって、呼吸不全シミュレータ4を用いた医療従事者は、このような症状を疑似体験することができる。また、別の医療従事者は、疑似体験中の医療従事者を観察することにより、当該呼吸不全の患者の症状を理解することができる。さらに、これらの医療従事者は、かかる症状の患者に対しては、呼吸をゆっくりと行わせるようなアドバイスが有効であることを学ぶことができる。
なお、前述のとおり、呼吸不全シミュレータ4において、小チューブ42を第1管11に設ける代わりに、第2管12に設けてもよい。この場合において、呼気流量が小さい場合には、チューブ11Y内の圧力の低下量は比較的小さいため、小チューブ42内の圧力もそれほど下がらない。この結果、小チューブ42内の呼気用の流路は確保される。一方、呼気流量が大きい場合には、小チューブ42内の流速が増大するため、ベルヌーイの法則より、小チューブ42内の圧力が低下する。このため、小チューブ42内の呼気用の流路の抵抗が大きくなってしまう。このように、第2管12に小チューブ42を備える呼吸不全シミュレータは、呼気の急激な吐き出しによって、呼気時に異常が発生してしまう患者の状態が再現可能となる。このため、呼吸不全シミュレータを用いた医療従事者は、呼吸を急激に行うことによって呼吸が苦しくなる、といった症状を体感できる。そして、別の医療従事者は、疑似体験中の医療従事者を観察することにより、当該呼吸不全の患者の症状を理解することができる。さらに、これらの医療従事者は、かかる症状の患者には、適切な呼吸様式で呼吸することによって、たとえば、ゆっくりと行うことによって症状が和らぐことを体感できる。
なお、上記実施形態では、第1管11と第21管12との両方に逆止弁(第1逆止弁31と第2逆止弁32)を設けたが、第1管11と第21管12とのうち、抵抗発生領域41Rが設けられている管側の逆止弁を省略してもよい。例えば、図1に示す呼吸不全シミュレータ2においては、第1逆止弁31を省略してもよい。
また、小チューブ42を設ける位置が第1管11と第2管12とのいずれであっても、小チューブ42を通過する呼気の流速が増大すると、小チューブ42が振動する結果、振動音が生じる。このため、呼吸不全シミュレータを用いた医療従事者は、振動音が発生している場合には、呼吸が苦しくなることを疑似体験することができる。また、別の医療従事者は、当該疑似体験中の医療従事者を観察することにより、呼吸の異常音と呼吸不全症状に相関があることを理解することができる。さらに、これらの医療従事者は、呼吸不全シミュレータの使用を通して、呼吸の異常音の発生の機序、呼吸の異常音と呼吸様式との関連について理解することができる。加えて、呼吸不全の患者には、適切な呼吸様式で呼吸することによって、たとえば、呼吸をゆっくりと行わせるようなアドバイスが有効であることを学ぶことができる。
なお、呼吸不全シミュレータ4は、さらに、小チューブ42の周囲を閉じた空間にするチャンバ機構70を有していてもよい(図6参照)。
チャンバ機構70は、T字状の分岐チューブ71と、シールチューブ72X、72Yとを有する。なお、チャンバ機構70は、チューブ11Xやチューブ11Yと一体に形成されることが好ましい。
分岐チューブ71は、第1開口71Xと、第2開口71Yと、第3開口71Zとを有する。第1開口71Xから第2開口71Yまで直線状の主流路が形成され、第3開口71Zから直線状の主流路まで副流路が形成される。そして、分岐チューブ71のうち、直線状の主流路には、小チューブ42が通される。
シールチューブ72Xは、分岐チューブ71の第1開口71X側の外周とチューブ11Xの外周とを覆う。また、シールチューブ72Yは、分岐チューブ71の第2開口71Y側の外周とチューブ11Yの外周とを覆う。こうして、分岐チューブ71とシールチューブ72X、72Yとにより、小チューブ42の周りに閉空間77が形成される。
第3開口71Zは、配管81を介して、ポンプ82と接続する。配管81には、開閉弁83が設けられる。コントローラ86は、ポンプ82の駆動及び開閉弁83の操作を行う。このように、チャンバ機構70と配管81とポンプ82と開閉弁83とコントローラ86とによって、外部圧力変更機が構成される。
そして、コントローラ86が、ポンプ82の駆動及び開閉弁83の操作を行うことにより、閉空間77内の圧力を変更することができる。例えば、閉空間77内の圧力を増大することにより、小チューブ42は収縮する。これにより、気道がより収縮した患者の状態を疑似体験することができる。さらに、別の医療従事者は、当該疑似体験中の医療従事者を観察することにより、当該呼吸不全の患者の症状を理解することができる。そして、かかる症状の患者に対しては、適切な呼吸様式で呼吸する旨のアドバイスが有効であることを学ぶことができる。
なお、閉空間77内の圧力を低減させて、小チューブ42を膨張させてもよい。
なお、上記実施形態では、呼吸不全シミュレータを医療従事者が用いるとしたが、本発明はこれに限られず、医療従事者以外の一般の人が用いてもよい。また、上記実施形態では、呼吸不全シミュレータの一端側13RA、14RAが、医療従事者の口に直接咥えられたが、本発明はこれに限られず、一端側13RA、14RAは、マウスピース等の連通部材を介して、医療従事者の口と連通していてもよい。
ところで、患者の症状に合わせて呼吸補助モードを適宜切り替えることができる呼吸補助装置が知られている。このような呼吸補助装置は、患者からの呼気や吸気の状態を検知して、所定の呼吸補助モードに切り替える。なお、本明細書において、呼吸補助装置には、人工呼吸器(装置)も含まれる。
ここで、図3に示す呼吸不全シミュレータ3の第3管13の一端側13RAと第4管14の一端側14RAのうち一方を呼吸補助装置の通気口へ直接的または間接的に接続するとともに、他方を人工肺の通気口へ直接的または間接的に接続する。これにより、呼吸不全シミュレータ3によって疑似的に作り出した患者の状態に応じて、呼吸補助装置が呼吸補助モードの切り替えを正しく行っているか否かの試験を行うことができる。
また、図3に示す呼吸不全シミュレータ3の第3管13の一端側13RAと第4管14の一端側14RAのうち一方を呼吸補助装置の通気口に接続するとともに、他方を医療従事者が咥えることにより、医療従事者は、呼吸補助装置の使用により、呼吸が楽になることを体験することができる。したがって、呼吸不全シミュレータ3に呼吸補助装置を併用した医療従事者は、呼吸補助装置のメリットを体感することができる。さらに、医療従事者は、呼吸補助装置の呼吸補助モードのうち、当該呼吸不全の症状に適した呼吸補助モードがいずれであるかを体験することができる。
なお、上述した呼吸不全シミュレータにおいて、第1〜第2逆止弁31、32は、流れを規制する方向が切り替え自在となるように設けられていてもよい。このような第1〜第2逆止弁31、32の切り替え操作により、呼吸不全シミュレータの第1〜2流路11、12を呼気用の流路と吸気用の流路との間で切り替えることができる。したがって、呼吸不全シミュレータを咥えたまま、または呼吸補助装置や人工肺に接続したまままの状態で、吸気用の気道に異常がある患者の状態と、呼気用の気道に異常がある患者の状態と、を切り替えて再現することができる。
また、ポンプ82と開閉弁83とコントローラ86とを設ける代わりに、体積変更機構としての風船91を設けてもよい(図7参照)。風船91は、チャンバ機構70や配管81に比べて可撓性に富む。風船91の形成材料は、ゴムなどの弾性体であることが好ましい。第3開口71Zは、配管81を介して風船91と接続する。このため、分岐チューブ71とシールチューブ72X、72Yと、風船91とにより、小チューブ42の周りに閉空間77が形成される。そして、風船91を押しつぶすことで、閉空間77の体積が小さくなる結果、閉空間77の圧力を上昇させることができる。すなわち、チャンバ機構70と配管81と風船91とによって、外部圧力変更機が構成される。
このため、呼吸不全シミュレータ4は、閉空間77の圧力が小チューブ42の内部空間の圧力に比べて高い状態では、気道が収縮した患者の状態(収縮状態)を再現可能となり、閉空間77の圧力が小チューブ42の内部空間の圧力と等しい場合には、気道の収縮が緩和された患者の状態(収縮緩和状態)を再現可能となる。したがって、風船91を有する外部圧力変更機は、風船91の押しつぶし操作といった極めて簡単かつ直観的な操作によって、閉空間77の体積を変更することができる。この結果、収縮状態収と収縮緩和状態との切り替えが可能となる。
なお、閉空間77における圧力を検知するマノメータ92を、配管81や分岐チューブ71等に設けてもよい。
また、図6や図7において、閉空間77が外部に開放された状態と、閉空間77が外部から遮断された状態と、を切り替え自在にする閉空間切替機構を有していてもよい。閉空間切替機構としては、例えば、分岐チューブ71に設けられた開口に対し、着脱自在に取り付けられた栓(図示省略)がある。このような栓の着脱操作により、外部圧力変更機による作用の有効及び無効を切り替えることができる。
図8Aに示す呼吸不全シミュレータ5は、第1管11と、第2管12と、第3管13と、第1管11〜第3管13を互いにつなぐ主分岐具20と、抵抗発生領域42R(図4参照)を第1流路11Rに形成するための小チューブ42と、を備える。第1流路11Rの一端側11RA及び第3流路13Rの一端側13RAは、それぞれ、外部へ開放される。また、第1流路11Rの他端側11RB及び第3流路13Rの他端側13RBは、それぞれ、主分岐具20に接続する。したがって、呼吸不全シミュレータ5において、抵抗付与流路は、第1管11と、第3管13と、主分岐具20と、小チューブ42とからなる。
さらに、呼吸不全シミュレータ5は、小チューブ42の周囲に加圧空間78を形成するチャンバ機構70を有する。この加圧空間78は、前述の閉空間77に相当するものである。第2流路11Rの一端側12RAは、チャンバ機構70の構成部材である分岐チューブ71の第3開口71Zと接続し、第2流路11Rの他端側12RBは、主分岐具20に接続する。このため、第2管12によって、第1管11と加圧空間78とが連通する。
呼吸不全シミュレータ5において、第3管13の一端側13RAを口でくわえて呼吸する場合、第3流路13Rの一端側13RAが外圧印可領域となり、第1流路11Rの一端側11RAが外部開放領域となる。また、第2管12の第2流路12Rが、加圧空間78(抵抗発生機構の周囲)と、第3管13の一端側13RA(外圧印可領域)とを連通する連通流路として機能する。
第2管12の一端側12RAは、分岐チューブ71の第3開口71Zに対して着脱自在に取り付けられることが好ましい(図8B参照)。かかる場合、第2管12の一端側12RAと分岐チューブ71の第3開口71Zとが連通切替機構として機能する。これにより、第2管12の一端側12RAの分岐チューブ71の第3開口71Zに対する着脱操作によって、第2管12が連通流路として機能する連通状態(図8A参照)と、連通状態から退避した退避状態(図8B参照)との間で切替自在である。
なお、第2管12の他端側12RBは、主分岐具20に対して、着脱自在に取り付けられていてもよい。かかる場合、第2管12の他端側12RBと主分岐具20とが連通切替機構として機能する。
次に、呼吸不全シミュレータ5の使用方法について説明する。
医療従事者が、退避状態(図8B参照)の呼吸不全シミュレータ5に対し、第3管13の一端側13RAを咥えて吸気を行った場合において、小チューブ42の内外圧力差の発生によって、小チューブ42が押しつぶされる結果、抵抗発生領域42Rは塞がってしまう(図5B参照)。次に、医療従事者が、連通状態(図8A参照)の呼吸不全シミュレータ5に対し、第3管13の一端側13RAを咥えて吸気を行った場合において、抵抗発生領域42Rの閉塞を誘発する内外圧力差は発生しない、またはほとんど発生しない。このため、抵抗発生領域42Rは塞がらない(図5A参照)。
ところで、健常者の肺においては、隔壁によって肺胞の復元力が確保される。この結果、呼吸によって肺の内圧が変化しても、所定の形状に復元可能であるため、正常な呼吸を行うことができる。一方、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者の肺胞においては、隔壁が壊れているため、肺胞の復元力が小さい。この結果、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者が吸気をした場合、肺胞の復元力が失われた分だけ、呼吸をスムーズに行えなくなる。
したがって、退避状態(図8B参照)の呼吸不全シミュレータ5では、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の状態、すなわち肺胞の復元力が失われ吸気によって抵抗発生領域42Rは塞がった状態(図5B参照)を疑似的に体験することができる。一方、連通状態(図8A参照)の呼吸不全シミュレータ5では、健常者の肺の状態、すなわち肺胞の復元力があり吸気による抵抗発生領域42Rの閉塞が起こらない状態(図5A参照)状態を疑似的に体験することができる。このように、呼吸不全シミュレータ5において、連通状態(図8A参照)と、退避状態(図8B参照)との切り替えを行うことにより、医療従事者であっても、健常者と慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者との違いを容易に体験することができる。
図9に、呼吸不全シミュレータ5の変形例を示す。図9に示す呼吸不全シミュレータ5は、図8に示す呼吸不全シミュレータ5と異なり、第2管12の他端側12RBが主分岐具20に対して直接接続するのではなく、第2管12の他端側12RBが主分岐具20に対して開閉弁96を介して接続する。開閉弁96は、コントローラ86の制御の下、閉空間77と第1管11とが連通する、すなわち第2管12における流通が可能な流通状態と、閉空間77と第1管11とが遮断され、すなわち第2管12における流通が遮断された遮断状態と、の間で切り替え自在である。こうして、開閉弁96とコントローラ86が流通切替機構として機能する。
図10に、呼吸不全シミュレータ5の別の変形例を示す。図10に示す呼吸不全シミュレータ5は、図8に示す呼吸不全シミュレータ5と異なり、第2管12、第3管13、主分岐具20を省略する代わりに、風船91が分岐チューブ71の第3開口71Zに対して着脱自在に設けられる。そして、風船91を押しつぶすことで、閉空間77の圧力を上昇させることができる。すなわち、チャンバ機構70と風船91とによって、外部圧力変更機が構成される。
このため、閉空間77の圧力が小チューブ42の内部空間の圧力に比べて高い状態となると、呼吸不全シミュレータ5は気道が収縮した患者の状態(収縮状態)を再現可能な状態となる。また、閉空間77の圧力が小チューブ42の内部空間の圧力と等しい場合となると、呼吸不全シミュレータ5は、気道の収縮が緩和された患者の状態(収縮緩和状態)を再現可能な状態となる。したがって、風船91を有する外部圧力変更機は、風船91の押しつぶし操作といった極めて簡単かつ直観的な操作によって、収縮状態収と縮緩和状態との切り替えが可能となる。
なお、分岐チューブ71にマノメータ92が設けられていてもよい。
ところで、小チューブ42がねじれてしまうと、小チューブ42の内外圧力差の有無に関わりなく、小チューブ42における気体の流通がスムーズに行えない。この結果、呼吸不全シミュレータは、所望の症状を再現することができない。このため、呼吸不全シミュレータは、小チューブ42のねじれを防止するねじれ防止部材を備えることが好ましい。
図11に示すねじれ防止部材は、小チューブ42の内部空間、すなわち抵抗発生領域42Rに配されるねじれ防止線条体111である。図11Aに示すねじれ防止線条体111は、両端が連結チューブ112によって連結される結果、環状となっている。
ねじれ防止線条体111は、小チューブ42の内周面との係合によって、小チューブ42のねじれを防ぐためのものであり、チューブ11Xからチューブ11Yへ向かって延びるように配される。さらに、ねじれ防止線条体111は、チューブ11X及びチューブ11Yに対してそれぞれ係合するため、チューブ11Xとチューブ11Yとの間隔が一定に維持される。なお、チューブ11X及びチューブ11Yに対するねじれ防止線条体111の係合の態様としては、チューブ11X及びチューブ11Yの内周面への押し当て、付勢、または、チューブ11X及びチューブ11Yに対する固着、嵌合などがある。ねじれ防止線条体111の形成材料としては、金属、プラスチック等いずれでもよいが、弾性体であることが好ましい。
図11Bに示すように、小チューブ42の内周面42Nには、ねじれ防止線条体111と係合する係合領域42NKと、ねじれ防止線条体111から離れた離隔領域42NCと、が形成される。係合領域42NKの存在により、小チューブ42は、ねじれ防止線条体111に係合するため、結果として、ねじれにくくなる。また、離隔領域42NCの存在により、小チューブ42は、小チューブ42の外部空間と抵抗発生領域42Rとの間の圧力差によって、膨張または収縮が可能となる。
なお、図11Aに示すように、ねじれ防止線条体111は、チューブ11Xの開口部に係合する一方係合部111Xと、チューブ11Yの開口部に係合する他方係合部111Yと、を有することが好ましい。一方係合部111Xと他方係合部111Yとによって、ねじれ防止線条体111がチューブ11Xとチューブ11Yから外れにくくなる。この結果、チューブ11Xとチューブ11Yから小チューブ42が外れにくくなる。
なお、ねじれ防止線条体111は、環状に形成する代わりに、螺旋状に形成してもよい。
図1の呼吸不全シミュレータ2では、第3管13から分岐する第1管11及び第2管12を備えていたが、本発明はこれに限られない。図12に示すように、呼吸不全シミュレータ8は、気体が流通可能な第1流路11Rを形成する第1管11と、抵抗発生領域41Rを第1流路11Rに形成するための小チューブ41と、を備えていてもよい。かかる場合には、第1管11の一端側11RA及び他端側11RBのいずれかを咥えて呼吸することにより、呼吸不全の疑似体験が可能になる。
なお、図1等に示す小チューブ41に代えて、図13に示す可変抵抗ユニット141を用いてもよい。可変抵抗ユニット141は、第1管11に配される回転軸141AXと、回転軸141AXの一端側を保持する保持孔が形成された第1軸保持板141HAと、回転軸141AXの他端側を保持する保持孔が形成された第2軸保持板141HBと、回転軸141AXに設けられた可変抵抗板141Rと、を備える。
回転軸141AXは、第1管11に対して同軸状となるように、第1流路11Rに配される。さらに、回転軸141AXは、第1軸保持板141HA及び第2軸保持板141HBに形成された保持孔によって、自身の軸方向を中心に回転自在となるように保持される。
可変抵抗板141Rは、第1流路11Rとほぼ同径の円板状に形成される。可変抵抗板141Rの中心は、回転軸141AXによって同軸状に貫通される。また、可変抵抗板141Rは、回転軸141AXに対して固定されているため、回転軸141AXの回転により、第1流路11において自身の軸方向を中心に回転する。
可変抵抗板141Rには、断面積の異なる貫通孔141RA〜141RBが設けられる。可変抵抗板141Rに設けられた貫通孔141RA〜141RBは、それぞれ抵抗発生領域を形成するためのものである。
第1軸保持板141HAは、可変抵抗板141Rとほぼ同形状を有するものの、切欠き部141XAを有する。第2軸保持板141HBも、第1軸保持板141HAと同様であって、可変抵抗板141Rとほぼ同形状を有するとともに、切欠き部141XBを有する。第1軸保持板141HAと第2軸保持板141HBとは、切欠き部141XAと切欠き部141XBが正対するようにして第1流路11Rに配される。切欠き部141XAと切欠き部141XBは、貫通孔141RA〜141RBのいずれかを第1流路11Rに連通させるためのものである。
可変抵抗板141Rの回転により、貫通孔141RAの両端が第1流路11Rに開口するとともに、貫通孔141RBの両端が第1軸保持板141HA及び第2軸保持板141HBによって塞がれ第1流路11Rから遮断される第1状態と、貫通孔141RBの両端が第1流路11Rに開口するとともに、貫通孔141RAの両端が第1軸保持板141HA及び第2軸保持板141HBによって塞がれ第1流路11Rから遮断される第2状態と、の間で切替自在である。こうして、所望の断面積の貫通孔を第1流路11Rにて開口させることにより、抵抗発生領域の大きさを所望のものに切り替えることができる。
上記実施形態では、図1等に示す小チューブ41に代えて、図13に示す可変抵抗ユニット141を用いたが、本発明はこれに限られず、小チューブ41を挟むことにより、抵抗発生領域41Rの断面積を調節可能なクランプ部材を用いてもよい。このようなクランプ部材としては、例えば、クレンメ(例えば、ローラークレンメ、ワンタッチクレンメ、スライドクレンメ等)やクランプ(例えば、チューブクランプ、スクリュークランプ、フロークランプ等)と称されるものがある。
次に、二重管構造の小チューブ41について説明する。二重管構造の小チューブを形成するための機構は、図14(A)〜14(B)に示すように、第1管11の内周面から起立するように設けられた管内突起151と、小チューブ41の外周面から起立するように設けられた外周突起152と、を備える。管内突起151としては、外周突起152と係合可能であるとともに、小チューブ41が挿入可能な空間が確保される程度のものであればよい。したがって、管内突起151の形態としては、周方向に延びたもの(例えば、環状の係止突起)でもよいし、周方向に所定の間隔で並んだものでもよい。外周突起152が管内突起151と係合するように、小チューブ41を第1管11内に配すると、小チューブ41は、第1管11によって保持される。こうして、第1管11によって保持された小チューブ41によって、抵抗発生領域41Rが第1流路11R内に形成される。
さらに、二重管構造の小チューブを形成するための機構は、図14(C)に示すように、小チューブ41内に挿入可能なチューブ155と、チューブ155の外周面に設けられ、小チューブ41(例えば、外周突起152)と係合可能な係合鍔156と、を備えていてもよい。チューブ155は、小チューブ41に対して着脱自在であるため、チューブ155の着脱によって、抵抗発生領域における抵抗の大きさを調節することができる。
なお、上記実施形態において、各呼吸不全シミュレータの部品の操作は、コントローラ86(例えば、図6等参照)の制御によって行ってもよいし、手動で行ってもよい。
尚、本発明の呼吸不全シミュレータは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
2〜5 呼吸不全シミュレータ
11 第1管
11R 第1流路
11X チューブ
11Y チューブ
12 第2管
12R 第2流路
13 第3管
13R 第3流路
14 第4管
14R 第4流路
20 主分岐具
31 第1逆止弁
32 第2逆止弁
41、42 小チューブ
41R 抵抗発生領域
42N 内周面
42NC 離隔領域
42NK 係合領域
42R 抵抗発生領域
50 副分岐具
70 チャンバ機構
71 分岐チューブ
71X〜71Z 開口
72X、72Y シールチューブ
77 閉空間
78 加圧空間
81 配管
82 ポンプ
83 開閉弁
86 コントローラ
91 風船
96 開閉弁
111 ねじれ防止線条体
116 ねじれ防止筒部
121 切替逆止弁
141 可変抵抗ユニット

Claims (19)

  1. 呼気又は吸気の外圧が印加される外圧印加領域と、外部に開放された外部開放領域と、前記外圧印加領域及び前記外部開放領域の間において流れの抵抗を発生させる抵抗発生領域と、が形成された抵抗付与流路を備え、
    前記抵抗付与流路は、少なくとも、
    一端側が第1の前記外部開放領域となるとともに、前記抵抗発生領域を前記外部開放領域よりも他端側に有する第1流路と、
    一端側が第2の前記外部開放領域となる第2流路と、
    一端側が前記外圧印加領域となる第3流路と、
    前記第1〜3流路の他端側同士をつなぐ主分岐流路と、を有し、
    前記抵抗付与流路に設けられる逆止弁機構は、
    少なくとも前記吸気の外圧が前記外圧印加領域に印加される場合、前記第1の前記外部開放領域、前記第1流路の前記抵抗発生領域及び前記第3流路をこの順に吸気用の気体が流れると共に、
    少なくとも前記呼気の外圧が前記外圧印加領域に印加される際に、前記第3流路及び前記第2流路及び前記第2の前記外部開放領域をこの順に呼気用の気体が流れるように切り替える、
    ことを特徴とする呼吸不全シミュレータ。
  2. 前記抵抗付与流路は、更に、
    前記外部開放領域となる第4流路と、
    前記第1及び2流路の前記一端側及び前記第4流路をつなぐ副分岐流路と、を備え、
    前記第4流路の前記外部開放領域を前記外圧印加領域に反転して用いると共に、前記第3流路の前記外圧印加領域を前記外部開放領域に反転して用いるようにし、
    前記抵抗付与流路に設けられる逆止弁機構は、
    少なくとも前記吸気の外圧が前記第4流路の前記外圧印加領域に印加される場合、前記第3流路、前記第2流路及び前記第4流路をこの順に呼気用の気体が流れると共に、
    少なくとも前記呼気の外圧が前記第4流路の前記外圧印加領域に印加される場合、前記第3流路、前記第1流路の前記抵抗発生領域及び前記第4流路をこの順に吸気用の気体が流れるように切り替える、
    ことを特徴とする請求項1記載の呼吸不全シミュレータ。
  3. 前記外部開放領域は、呼吸補助装置の通気口と接続される接続部を有することを特徴とする請求項1ないし2のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  4. 前記逆止弁機構は、一の方向への流通を規制する状態と他の方向への流通を規制する状態との間で切替自在であることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  5. 前記逆止弁機構は、
    前記第1流路に設けられた第1逆止弁と、
    前記第2流路に設けられた第2逆止弁と、を有し、
    前記第1〜2逆止弁の一方は一端側から他端側の方向への流れを規制するとともに、他方は逆方向への流れを規制することを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  6. 前記抵抗発生領域における前記抵抗付与流路の断面積は、前記外圧印可領域における前記抵抗付与流路の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  7. 前記抵抗発生領域を形成し、内部に前記呼気又は前記吸気の気体が流れる抵抗発生機構と、
    前記抵抗発生機構の周囲の圧力を変更することで、該抵抗発生機構の内部の前記呼気又は前記吸気の気体が流れる抵抗を変更可能な外部圧力変更機と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  8. 前記抵抗発生領域を形成し、内部に前記呼気又は前記吸気の気体が流れる抵抗発生機構を備え、
    前記抵抗発生領域を形成する前記抵抗発生機構は、内部に前記呼気又は前記吸気の気体が流れる管状体であり、
    前記管状体は、周囲と内部の圧力差によって変形することで、内部の前記呼気又は前記吸気の気体の流れる抵抗が変化する
    ことを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  9. 前記抵抗発生機構の周囲の圧力を変更可能な外部圧力変更機を備えたことを特徴とする請求項8に記載の呼吸不全シミュレータ。
  10. 前記外部圧力変更機は、前記外圧印加領域に印加された圧力が前記抵抗発生機構の周囲の圧力と等しくなるように、前記抵抗発生機構の周囲と前記外圧印加領域とを連通する連通流路を有することを特徴とする請求項7または9に記載の呼吸不全シミュレータ。
  11. 前記外部圧力変更機は、前記連通流路を介して、前記抵抗発生機構の周囲及び前記外圧印加領域が連通した連通状態と、前記連通状態から退避した退避状態と、の間で切替自在な連通切替機構を有することを特徴とする請求項10記載の呼吸不全シミュレータ。
  12. 前記外部圧力変更機は、
    前記連通流路における流通が可能な流通状態と、前記流通が遮断された遮断状態と、の間で切り替え可能な流通切替機構を有することを特徴とする請求項10または11記載の呼吸不全シミュレータ。
  13. 前記外部圧力変更機は、
    前記抵抗発生機構を収容するための密閉空間を形成する収容ケースを備えたことを特徴とする請求項7または9に記載の呼吸不全シミュレータ。
  14. 前記管状体は可撓性を有することを特徴とする請求項8または9に記載の呼吸不全シミュレータ。
  15. 前記管状体の内周面への係合によって前記管状体のねじれを防ぐねじれ防止部材を、さらに備えたことを特徴とする請求項8、9及び14のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  16. 前記ねじれ防止部材は、前記菅状体の内部空間に配され、前記菅状体の一端側から前記菅状体の他端側へ向かって延びることを特徴とする請求項15記載の呼吸不全シミュレータ。
  17. 前記管状体の内周面は、
    前記ねじれ防止部材に係合している係合領域と、
    前記ねじれ防止部材から離れている離隔領域と、を有することを特徴とする請求項16記載の呼吸不全シミュレータ。
  18. 前記流れの抵抗の大きさを変更可能な可変抵抗器をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし17のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
  19. 前記外圧印加領域は、口と連通するための咥え部を有することを特徴とする請求項1ないし18のうちいずれか1項記載の呼吸不全シミュレータ。
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