JP6291030B2 - 予め乳化させた製剤を含むヘアケア組成物 - Google Patents

予め乳化させた製剤を含むヘアケア組成物 Download PDF

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Description

本発明は、メタセシス化不飽和ポリオールエステル、スクロースポリエステル、脂肪族エステル、及びこれらの混合物、及びこれらの混合物を含む群から選択される予め乳化させたエマルションを含むヘアケア組成物であって、乳化剤を更に含み、エマルションの粒径、粘度、及び目に見える相分離に関して安定である組成物、並びにその使用方法に関する。
ヒトの毛髪は、周囲の環境との接触や、頭皮から分泌される皮脂によって汚れる。毛髪が汚れると、不潔な感触や魅力のない外観を呈するようになる。
シャンプーすることは、過剰な汚れ及び皮脂を除去することによって毛髪を清潔にする。しかし、シャンプーすることにより、毛髪は、濡れて、もつれて、全体に扱いにくい状態になることがある。毛髪の天然油分が除去されるため、毛髪がいったん乾燥すると、毛髪は、乾燥し、荒れて、光沢のない、又は縮れた状態になることが多い。
これらシャンプー後の問題を軽減するために、様々なアプローチが開発されている。1つのアプローチは、シャンプー後にコンディショナーを塗布することである。
シャンプー後にヘアコンディショニング効果をもたらすために、多種多様なコンディショニング活性物質が提案されてきた。これらコンディショニング剤は、毛髪の輝きを強化し、うるおい、柔らかさ、及び静電気制御を毛髪に付与することが知られている。しかし、このような成分はまた、特に毛髪が乾燥しているとき、べたつく、脂っぽい、又はろうのような感触を与えることもある。
シリコーンコンディショニング剤はまた、シリコーン化合物の表面張力が低いことから、滑らかさ及び櫛通りのよさ等のコンディショニング効果をもたらすことも知られている。しかし、シリコーンコンディショニング剤も、やはり特に毛髪が乾燥しているとき、毛髪を乾燥した感触又は縮れた状態にする場合がある。更に、価格高騰及びシリコーンの石油に基づく性質により、シリコーンは、コンディショニング活性物質として望ましいものではなくなっている。
上記に基づいて、毛髪にコンディショニング効果をもたらすことができ、シリコーン若しくは他のコンディショニング活性物質と置き換えて又は併用してヘアケア組成物のコンディショニング活性を最大化することができる、コンディショニング活性物質が必要とされている。更に、天然資源から得ることができるコンディショニング活性物質を見出し、それによって再生可能資源から得られるコンディショニング活性物質を提供することが望まれている。また、天然資源に由来しかつ安定な製品が得られるコンディショニング活性物質を見出すことが望まれている。天然資源に由来する多数のコンディショニング活性物質が、パーソナルケア組成物で使用されている。しかし、この組成物は、特にシャンプー、コンディショナー、及びボディウォッシュ等のリンスオフ製品から不十分な量しか付着しないときに、それほど消費者利益を示さないことが多い。更に、大きな粒径の活性物質は、皮膚及び毛髪表面の滑らかさを低下させ、櫛通りを悪くし、毛髪のボリュームを低下させる不均一な付着につながる。消費者が注目する効果を提供するために、これらコンディショニング活性物質の付着品質(膜の滑らかさ)、皮膚/毛髪の滑らかさ、及び毛髪のボリュームを高めることが望まれている。
本発明は、ヘア/スキンコンディショニング効果、活性物質の付着、及び毛髪のボリュームを著しく改善する、メタセシス化不飽和ポリオールエステル、スクロースポリエステル、1500以上の分子量を有する脂肪族エステルを含む群から選択されるコンディショニング活性物質と、約20ナノメートル〜20ミクロン、ある実施形態では約0.1〜5μmの粒径を有するそのプレエマルションとの使用の組み合わせを目的とする。本発明は、ヘアケア組成物であって、ヘアケア組成物の約0.25重量%〜約80重量の、メタセシス化不飽和ポリオールエステル、スクロースポリエステル、1500以上の分子量を有する脂肪族エステル、及びこれらの混合物を含む群から選択される1つ以上の材料を約0.005重量%〜約80重量%含む予め乳化させたエマルションであって、乳化剤が、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性、及びこれらの混合物からなる群から選択され、予め乳化させた水中油型エマルションの平均粒径が、約20ナノメートル〜約20ミクロンである予め乳化させたエマルションと;カチオン性界面活性剤系とを含み;エマルションの粒径、粘度、及び目に見える相分離に関して安定である組成物を目的とする。
本発明は、また、を目的とする。本開示を読むことで、本発明のこれら及びその他の特徴、態様及び利点が、当業者に明らかになるであろう。
本発明の全ての実施形態では、特に具体的に記述しない限り、全ての百分率は、全組成物の重量によるものである。全ての比は、特に具体的に記述しない限り、重量比である。全ての範囲は、包含的でありかつ組み合わせ可能である。有効桁数は、指定された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。特に具体的に指定しない限り、全ての数量は、「約」という単語によって修飾されるものと理解される。特に指定しない限り、全ての測定は25℃で周囲条件下において行われたものと理解され、ここで、「周囲条件」とは、約1気圧及び約50%の相対湿度下における条件を意味する。列挙された成分に関連する重量は全て、活性レベルに基づいており、特に規定のない限り、市販の材料に含まれ得るキャリア又は副生成物を含まない。
用語「含む(comprising)」は、本明細書で使用するとき、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を追加できることを意味する。この用語は、用語「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」を包含する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載する本発明の要素及び限定、並びに本明細書に記載する追加の若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は限定のいずれかを含み、これらからなり、及びこれらから本質的になることができる。
用語「含む(include)」、「含む(includes)」、「含む(including)」は、本明細書で使用するとき、非限定的であることを意味し、それぞれ「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」を意味すると理解される。
本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるためには、本出願の試験方法の項で開示する試験方法を用いなければならない。
特に断らない限り、成分又は組成物のレベルは全て、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような成分又は組成物の市販の供給源中に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
特に指定しない限り、百分率及び比は全て、重量で計算される。特に指定しない限り、百分率及び比は全て、全組成物に基づいて計算される。用語「重量パーセント」は、本明細書では「重量%」と表示する場合がある。
本明細書の全体を通じて与えられる全ての最大の数値限定は、より小さい数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、このようなより小さい数値限定を包含するものと理解すべきである。本明細書全体を通じて与えられる全ての最小の数値限定は、より大きい数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、このようなより大きい数値限定を包含する。本明細書全体を通じて与えられる全ての数値範囲は、より狭い数値範囲が本明細書に明示的に記載されているかのように、このようなより広い数値範囲内におさまる全てのより狭い数値範囲を含む。
A.エマルション
用語「プレエマルション」とは、本願において、パーソナルケア組成物の成分の1つとして別々に調製され、用いられる、油、粘性液体、粘弾性液体、又は水性媒体中の固体等のコンディショニング材料(又は他の材料?)の任意の安定なエマルション又は分散液を記載するものである。
このプレエマルションは、パーソナルケア製品の他の成分と適合する限り、異なるパーソナルケア製品の成分として用いることができる。
安定とは、エマルションの粘度、粒径、及び他の重要な特徴が、典型的な温度、水分、圧力、剪断、光、並びに包装、保管、及び輸送中にプレエマルションが曝される他の環境条件への曝露下で、合理的な時間にわたって著しくは変化しないことを意味する。
歴史的に、天然物及び天然誘導体は、シャーシ(chasses)、特に高界面活性剤系における不安定性に起因して、パーソナルケア用途におけるイメージ成分として主に用いられている。活性エマルションの使用は、本発明において3つの利点を提示する:i)エマルション中の追加の乳化剤は、シャーシにおける活性物質と界面活性剤との相互作用を減少させ、ひいては製品の安定性を強化する;ii)乳化させた活性物質、特により高い粘度を有するものは、異なる特性を有する毛髪(例えば、バージンヘア対ダメージヘア)の表面における塗布性を改善し得る;iii)エマルションは、透明なシャーシの外観に著しい影響を与える。100〜500nmの範囲の粒径を有するエマルションは、透明から半透明に外観が変化し、このことから、消費者は、製品においてより有益な成分であると知覚する。
a.メタセシス化オリゴマー
ヘアケア組成物は、ヘアケア組成物の約0.02重量%〜約15重量%、あるいは約0.1重量%〜約10重量%、あるいは約0.25重量%〜約5重量%の、不飽和ポリオールエステルのメタセシスから誘導される1つ以上のオリゴマーを含み得る。例示的なメタセシス化不飽和ポリオールエステル及びその出発物質は、米国特許出願公開第2009/0220443 A1号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
メタセシス化不飽和ポリオールエステルとは、1つ以上の不飽和ポリオールエステル成分をメタセシス反応に供したときに得られる生成物を指す。メタセシスは、炭素−炭素二重結合の形成及び切断を介して1つ以上の二重結合を含む化合物(即ち、オレフィン性化合物)間でアルキリデン単位を置換することを伴う触媒反応である。メタセシスは、2つの同じ分子間で生じる場合もあり(多くの場合、自己メタセシスと言われる)及び/又は2つの異なる分子間で生じる場合もある(多くの場合、交差メタセシスと言われる)。自己メタセシスは、等式Iに示すように概略的に表すことができる:
Figure 0006291030
(式中、R1及びR2は、有機基である)。
交差メタセシスは、等式IIに示すように概略的に表すことができる:
Figure 0006291030
(式中、R1、R2、R3、及びR4は、有機基である)。
不飽和ポリオールエステルが、複数の炭素−炭素二重結合を有する分子(即ち、多価不飽和ポリオールエステル)を含む場合、自己メタセシスにより、不飽和ポリオールエステルのオリゴマー化が生じる。自己メタセシス反応により、メタセシス二量体、メタセシス三量体、及びメタセシス四量体が形成される。メタセシス五量体及びメタセシス六量体等の高次のメタセシスオリゴマーもまた、継続自己メタセシスによって形成されることがあり、不飽和ポリオールエステル物質を結合する鎖の数及び種類、並びにエステルの数及び不飽和に対するエステルの配向に依存する。
出発物質として、メタセシス化不飽和ポリオールエステルは、1つ以上の不飽和ポリオールエステルから調製される。本明細書で使用するとき、用語「不飽和ポリオールエステル」とは、2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物であって、ヒドロキシル基のうちの少なくとも1つがエステルの形態であり、エステルが、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む有機基を有する化合物を指す。多くの実施形態では、不飽和ポリオールエステルは、一般構造Iによって表すことができる:
Figure 0006291030
(式中、n≧1であり;m≧0であり;p≧0であり;(n+m+p)≧2であり;Rは、有機基であり;R’は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する有機基であり;R’’は、飽和有機基である)。不飽和ポリオールエステルの例示的な実施形態は、米国特許出願公開第2009/0220443 A1号に詳細に記載されている。
本発明の多くの実施形態では、不飽和ポリオールエステルは、グリセロールの不飽和エステルである。グリセロールの不飽和ポリオールエステルの供給源としては、合成油、天然油(例えば、植物油、藻類油、細菌由来油、及び動物性脂肪)、これらの組み合わせ等が挙げられる。再生された使用済み植物油もまた、用いてよい。植物油の代表例としては、アルガンオイル、キャノーラ油、菜種油、ココナッツ油、コーン油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、ベニバナ油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油、高オレオイル大豆油、高オレオイルヒマワリ油、亜麻仁油、パーム核油、キリ油、ヒマシ油、高エルカ酸菜種油、ジャトロファ油、これらの組み合わせ等が挙げられる。動物性脂肪の代表例としては、ラード、タロー、鶏脂、黄色油脂、魚油、これらの組み合わせ等が挙げられる。合成油の代表例としては、トール油が挙げられ、これは、木材パルプ製造の副産物である。
不飽和ポリオールエステルの他の例としては、ジエステル(例えば、エチレングリコール又はプロピレングリコール由来のもの)、エステル(例えば、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトール由来のもの)、又は糖エステル(例えば、SEFOSE(登録商標))が挙げられる。糖エステル(例えば、SEFOSE(登録商標))は、1つ以上の種類のスクロースポリエステルであって、メタセシス交換反応を受けることができるエステル基を最高8個有するものを含む。スクロースポリエステルは天然資源に由来するので、スクロースポリエステルを用いると、環境に対して正の影響をもたらす可能性がある。スクロースポリエステルは、脂肪鎖の鎖長、飽和、及び誘導変数(derivation variables)に加えて、スクロース骨格の周囲に複数の置換位置を有するポリエステル物質である。このようなスクロースポリエステルは、約5超のエステル化(「IBAR」)を有し得る。1つの実施形態では、スクロースポリエステルは、約5〜約8のIBARを有し得る。別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約5〜7のIBARを有し、別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約6のIBARを有する。更に別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約8のIBARを有する。スクロースポリエステルは、天然資源に由来するので、IBAR及び鎖長に分布が存在することがある。例えば、6のIBARを有するスクロースポリエステルは、多少の約5のIBAR及び多少の約7のIBARを含む、大部分が約6のIBARである混合物を含有してもよい。更に、このようなスクロースポリエステルは、約3〜約140の飽和又はヨウ素価(「IV」)を有し得る。別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約10〜約120のIVを有し得る。更に別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約20〜100のIVを有し得る。更に、このようなスクロースポリエステルは、約C12〜C20の鎖長を有するが、これらの鎖長に限定されない。
使用するのに好適なスクロースポリエステルの非限定的な例としては、SEFOSE(登録商標)1618S、SEFOSE(登録商標)1618U、SEFOSE(登録商標)1618H、Sefa Soyate IMF 40、Sefa Soyate LP426、SEFOSE(登録商標)2275、SEFOSE(登録商標)C1695、SEFOSE(登録商標)C18:0 95、SEFOSE(登録商標)C1495、SEFOSE(登録商標)1618H B6、SEFOSE(登録商標)1618S B6、SEFOSE(登録商標)1618U B6、Sefa Cottonate、SEFOSE(登録商標)C1295、Sefa C895、Sefa C1095、SEFOSE(登録商標)1618S B4.5が挙げられ、これらは全て、The Procter and Gamble Co.(Cincinnati,Ohio)から入手可能である。
好適な天然のポリオールエステルの他の例としては、ソルビトールエステル、マルチトールエステル、ソルビタンエステル、マルトデキストリン由来エステル、キシリトールエステル、及び他の糖由来エステルが挙げられるが、これらに限定されない。
他の実施形態では、エステルの鎖長は、C8〜C22に限定されることも偶数個の鎖長のみに限定されることもなく、自己メタセシス反応のために偶数及び奇数個の鎖、並びにより短い及びより長い鎖を有し得るポリオールエステル供給原料を提供する、天然及び合成の短鎖オレフィンと脂肪及び油とのコメタセシスから得られる天然エステルを含むことができる。好適な短鎖オレフィンとしては、エチレン及びブテンが挙げられる。
不飽和ポリオールエステルのメタセシスから得られるオリゴマーは、水素添加を介して更に修飾されてもよい。例えば、特定の実施形態では、オリゴマーを、約60%以上水素添加;特定の実施形態では、約70%以上水素添加;特定の実施形態では、約80%以上水素添加;特定の実施形態では、約85%以上水素添加;特定の実施形態では、約90%以上水素添加;特定の実施形態では、概ね100%水素添加してよい。
幾つかの実施形態では、トリグリセリドオリゴマーは、大豆油の自己メタセシスから得られる。ダイズオリゴマーは、水素添加大豆ポリグリセリドを含んでよい。また、ダイズオリゴマーはまた、副産物としてC15〜C23アルカンを含む場合もある。メタセシスに由来するダイズオリゴマーの例は、Dow Corningから入手可能な、完全に水素添加されたDOW CORNING(登録商標)HY−3050大豆ワックスである。
他の実施形態では、メタセシス化不飽和ポリオールエステルを、1つ以上の非メタセシス化不飽和ポリオールエステルとのブレンドとして用いることができる。非メタセシス化不飽和ポリオールエステルは、完全に又は部分的に水素添加してよい。このような例は、Dow Corningから入手可能なDOW CORNING(登録商標)HY−3051(HY−3050オリゴマーと水素添加大豆油(HSBO)とのブレンド)である。本発明の幾つかの実施形態では、非メタセシス化不飽和ポリオールエステルは、グリセロールの不飽和エステルである。グリセロールの不飽和ポリオールエステルの供給源としては、合成油、天然油(例えば、植物油、藻類油、細菌由来油、及び動物性脂肪)、これらの組み合わせ等が挙げられる。再生された使用済み植物油もまた用いてよい。植物油の代表例としては、上に列記したものが挙げられる。
ポリオールエステルオリゴマーの他の修飾は、エステルの一部を、アンモニア又はより高級な有機アミン(例えば、ドデシルアミン又は他の脂肪族アミン)を用いて部分的にアミド化することであってよい。この修飾は、全体的なオリゴマー組成を変化させるが、製品の潤滑性を増大させるので、一部の用途では有用である可能性がある。別の修飾は、ポリオールエステルオリゴマーにある程度の偽カチオン性の性質の可能性を与えるポリアミンの部分的なアミド化を介して行ってよい。このような例は、DOW CORNING(登録商標)物質HY−3200である。アミド官能基化オリゴマーの他の例示的な実施形態は、国際公開第2012006324A1号に詳細に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
ポリオールエステルオリゴマーは、1つ以上のOH基を提供し、オリゴマーの親水性を上昇させるために、不飽和官能基の部分的なヒドロホルミル化によって更に修飾されてよい。
他の実施形態では、不飽和ポリオールエステル及びブレンドをオリゴマー化の前に修飾して、末端近傍に分枝を組み込むことができる。オリゴマー化の前に修飾して末端に分枝が組み込まれた例示的なポリオールエステルは、国際公開第2012/009525 A2号に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
a.非メタセシス化糖ポリエステル
また、パーソナルケア組成物は、パーソナルケア組成物の約0.05重量%〜約15重量%、あるいは約0.1重量%〜約10重量%、あるいは約0.25重量%〜約5重量%の、1つ以上の糖ポリエステルを含んでよい。スクロースポリエステルの典型例は、SEFOSE(登録商標)等である。スクロース分子は、その8個のヒドロキシル基のうちの1個以上において飽和又は不飽和カルボン酸でエステル化され得るので、可能性のあるポリエステルの分子構造の非常に多様なセットが得られる。これら種のメタセシスの可能性については、この文書の7ページに記載した。しかし、非メタセシス化不飽和スクロースポリエステル又は飽和スクロースポリエステル、及びこれらの混合物もまた、ヘアケア及びボディウォッシュ組成物においてコンディショニング材料として用いることができる。
b.コンディショニング材料の混合物
パーソナルケア組成物はまた、メタセシス化オリゴマー、スクロースポリエステル、他の脂肪酸エステル、又は他のコンディショニング材料(シリコーン又は非シリコーン)の群から選択される1つ以上の材料を含んでよい。
B.乳化剤
各コンディショニング活性物質についての乳化剤の選択は、乳化剤の親水性−親油性バランス値(HLB値)が指針となる。HLB値の好適な範囲は、6〜16、より好ましくは8〜14である。10超のHLBを有する乳化剤は、水溶性である。低いHLBを有する乳化剤は、脂溶性である。好適なHLB値を得るために、2つ以上の乳化剤の混合物を使用してもよい。好適な乳化剤としては、非イオン性、カチオン性、アニオン性、及び両性の乳化剤が挙げられる。
エマルション中の乳化剤の濃度は、所望の粒径及びエマルション安定性を実現するためにコンディショニング活性物質を望ましく乳化させるのに十分でなければならず、一般的に、例えば、約0.1重量%〜約50重量%、約1重量%〜約30重量%、約2重量%〜約20重量%である。
エマルションで用いるのに好適な非イオン性乳化剤は、本明細書において有用な広範な乳化剤を含んでよく、例えば、ソルビタンエステル、グリセリルエステル、ポリグリセリルエステル、メチルグルコースエステル、スクロースエステル、エトキシ化脂肪族アルコール、水添ヒマシ油エトキシレート、ソルビタンエステルエトキシレート、高分子乳化剤、及びシリコーン乳化剤からなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
ソルビタンエステルが、本発明において有用である。C16〜C22の飽和、不飽和、分枝鎖脂肪酸のソルビタンエステルが好ましい。これらが典型的に製造される方法に起因して、これらソルビタンエステルは、通常、モノ−、ジ−、トリ−等のエステルの混合物を含む。好適なソルビタンエステルの代表例としては、モノオレイン酸ソルビタン(例えば、SPAN(登録商標)80)、セスキオレイン酸ソルビタン(例えば、Arlacel(登録商標)83)、モノイソステアリン酸ソルビタン(例えば、CRILL(登録商標)6、Croda製)、ステアリン酸ソルビタン(例えば、SPAN(登録商標)60)、トリオレイン酸ソルビタン(sorbitan triooleate)(例えば、SPAN(登録商標)85)、トリステアリン酸ソルビタン(例えば、SPAN(登録商標)65)、ジパルミチン酸ソルビタン(例えば、SPAN(登録商標)40)、及びイソステアリン酸ソルビタンが挙げられる。モノイソステアリン酸ソルビタン及びセスキオレイン酸ソルビタンは、本発明において使用するのに特に好ましい乳化剤である。
本発明において使用するための他の好適な乳化剤としては、グリセリルモノエステル、好ましくはC16〜C22飽和、不飽和、及び分枝鎖脂肪酸のグリセリルモノエステル(例えば、オレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノパルミチン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、及びこれらの混合物);C16〜C22飽和、不飽和、及び分枝鎖脂肪酸のポリグリセリルエステル(例えば、イソステアリン酸ポリグリセリル−4、オレイン酸ポリグリセリル−3、モノオレイン酸ジグリセロール、モノオレイン酸テトラグリセロール、及びこれらの混合物);メチルグルコースエステル、好ましくはC16〜C22飽和、不飽和、及び分枝鎖脂肪酸のメチルグルコースエステル(例えば、ジオレイン酸メチルグルコース、セスキイソステアリン酸メチルグルコース、及びこれらの混合物);スクロース脂肪酸エステル、好ましくは、C12〜C22飽和、不飽和、及び分枝鎖脂肪酸のスクロースエステル(例えば、ステアリン酸スクロース、トリラウリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース(例えば、Crodesta(登録商標)F10)、及びこれらの混合物);C12〜C22エトキシ化脂肪族アルコール(例えば、オレス−2、オレス−3、ステアレス−2、及びこれらの混合物);水添ヒマシ油エトキシレート(例えば、PEG−7水添ヒマシ油);ソルビタンエステルエトキシレート(例えば、PEG−40ソルビタンペルオレエート、ポリソルベート−80、及びこれらの混合物);高分子乳化剤(例えば、エトキシ化ドデシルグリコールコポリマー);並びにシリコーン乳化剤(例えば、ラウリルメチコンコポリオール、セチルジメチコン、ジメチコンコポリオール、及びこれらの混合物)が挙げられるが、これらに限定されない。
アニオン性乳化剤が、本発明のエマルションで用いるのに好適である。様々なアニオン性乳化剤を、本明細書に記載する通り、ヘアケア組成物で用いてよい。アニオン性乳化剤としては、一例であって限定するものではないが、アルキルサルフェートの水溶性塩、アルキルエーテルサルフェート、アルキルイソチオネート、アルキルカルボキシレート、アルキルスルホスクシネート、アルキルスクシナメート、アルキルサルフェート塩(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)、アルキルサルコシネート、タンパク質加水分解物のアルキル誘導体、アシルアスパルテート、アルキル若しくはアルキルエーテル若しくはアルキルアリールエーテルホスフェートエステル、ドデシル硫酸ナトリウム、リン脂質若しくはレシチン、又は石鹸、ステアリン酸ナトリウム、カリウム、若しくはアンモニウム、オレエート又はパルミテート、アルキルアリールスルホン酸塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホスクシネート、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ポリ(スチレンスルホネート)ナトリウム塩、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、硫酸セルロース及びペクチン、ポリ(スチレンスルホネート)、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アラビアガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸、トラガカントガム、アーモンドガム及び寒天;半合成ポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース、硫酸化セルロース、硫酸化メチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、リン酸化デンプン、リグニンスルホン酸);並びに合成ポリマー(例えば、無水マレイン酸コポリマー(その加水分解物を含む)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸ブチルアクリレートコポリマー又はクロトン酸ホモポリマー及びコポリマー、ビニルベンゼンスルホン酸又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ホモポリマー及びコポリマー、並びにこのようなポリマー及びコポリマーの部分アミド又は部分エステル、カルボキシ修飾ポリビニルアルコール、スルホン酸修飾ポリビニルアルコール及びリン酸修飾ポリビニルアルコール、リン酸化又は硫酸化トリスチリルフェノールエトキシレート)が挙げられる。
更に、本明細書で有用なアクリレート官能基を有するアニオン性乳化剤としては、これらに限定するものではないが、ポリ(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸及びC1〜22アルキル、C1〜C8アルキル、ブチルを有するその(メタ)アクリレートとのコポリマー;(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミドとのコポリマー;カルボキシビニルポリマー;アクリレートコポリマー(例えば、アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリル酸/ビニルエステルコポリマー/アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー、アクリレート/パルメス−25アクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス−20イタコネートコポリマー、及びアクリレート/セレス−20イタコネートコポリマー);ポリスチレンスルホネート、メタクリル酸とアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とのコポリマー、及びアクリル酸とアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とのコポリマー;カルボキシメチルセルロース;カルボキシグアー;エチレンとマレイン酸とのコポリマー;並びにアクリレートシリコーンポリマーが挙げられる。本明細書のアニオン性乳化剤を中和するために中和剤を含んでもよい。このような中和剤の非限定例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、トロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。市販のアニオン性乳化剤としては、例えば、Noveonから商標名Carbopol 981及びCarbopol 980として供給されているカルボマー;全てNoveonより入手可能な商標名Pemulen TR−1、Pemulen TR−2、Carbopol 1342、Carbopol 1382、及びCarbopol ETD 2020を有するアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー;HerculesよりCMCシリーズとして供給されているカルボキシメチルセルロースナトリウム;並びにSeppicより供給されている商標名Capigelを有するアクリレートコポリマーが挙げられる。別の実施形態では、アニオン性乳化剤はカルボキシメチルセルロースである。
本発明のエマルションにおいて用いるのに好適なカチオン性乳化剤は、本明細書において有用である広範な乳化剤を含んでよく、例えば、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩;モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
カチオン性乳化剤は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約8重量%、より好ましくは約0.8重量%〜約5重量%、更により好ましくは約1.0重量%〜約4重量%のレベルで組成物中に含まれる。
モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
本明細書で有用なモノアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、12〜30個の炭素原子、好ましくは16〜24個の炭素原子、より好ましくはC18〜22アルキル基を有する1つの長いアルキル鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
本明細書で有用なモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(I)を有するものである。
Figure 0006291030
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうちの1つは、12〜30個の炭素原子を有するアルキル基、又は約30個以下の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;X-は、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合及び/又はエステル結合、並びにアミノ基等の他の基を含有してよい。より長鎖のアルキル基、例えば、約12個以上の炭素を有するものは、飽和であっても不飽和であってもよい。好ましくは、R75、R76、R77、及びR78のうちの1つは、12〜30個の炭素原子、より好ましくは16〜24個の炭素原子、更により好ましくは18〜22個の炭素原子、更により好ましくは22個の炭素原子を有するアルキル基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、CH3、C25、C24OH、及びこれらの混合物から選択され;Xは、Cl、Br、CH3OSO3、C25OSO3、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
このようなモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、及び水添タローアルキルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
モノ長鎖アルキルアミドアミン塩
モノ長鎖アルキルアミンもまた、カチオン性界面活性剤として好適である。一級、二級及び三級脂肪アミンが有用である。約12〜約22個の炭素を有するアルキル基を有する三級アミドアミンが特に有用である。例示的な三級アミドアミンとしては、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミドが挙げられる。本発明において有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。これらアミンはまた、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びこれらの混合物、より好ましくは、L−グルタミン酸、乳酸、クエン酸等の酸と組み合わせて使用してもよい。本発明におけるアミンは、好ましくは、アミンの酸に対するモル比約1:0.3〜約1:2、より好ましくは、約1:0.4〜約1:1で、いずれかの酸によって部分的に中和される。
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、好ましくは、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩と組み合わされる。このような組み合わせは、モノアルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩の単独使用と比べて、すすぎが容易であるという感触を与えることができると考えられる。モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩とのこのような組み合わせでは、ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、カチオン性界面活性剤系中のジアルキル四級化アンモニウム塩の重量%が、好ましくは約10%〜約50%、より好ましくは約30%〜約45%の範囲であるようなレベルで用いられる。
本明細書で有用なジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、12〜30個の炭素原子、好ましくは16〜24個の炭素原子、より好ましくは18〜22個の炭素原子を有する2つの長いアルキル鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
本明細書で有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(II)を有するものである:
Figure 0006291030
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうちの2つは、12〜30個の炭素原子を有するアルキル基、又は約30個以下の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;X-は、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合及び/又はエステル結合、並びにアミノ基等の他の基を含有してよい。より長鎖のアルキル基、例えば、約12個以上の炭素を有するものは、飽和であっても不飽和であってもよい。好ましくは、R75、R76、R77、及びR78のうちの1つは、12〜30個の炭素原子、より好ましくは16〜24個の炭素原子、更により好ましくは18〜22個の炭素原子、更により好ましくは22個の炭素原子を有するアルキル基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、CH3、C25、C24OH、及びこれらの混合物から選択され;Xは、Cl、Br、CH3OSO3、C25OSO3、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びジセチルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。また、このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としてはまた、例えば、不斉ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤も挙げられる。
乳化剤において用いるのに好適な両性乳化剤は、本明細書において有用である広範な乳化剤を含んでよく、例えば、脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であってよく、脂肪族置換基のうちの1つが、約8〜約18個の炭素原子を含有し、1つが、カルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネート等のアニオン性基を含有する、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として広く記載されている界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。本ヘアケア組成物で用いるための例示的な両性洗浄性界面活性剤としては、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物が挙げられる。
これら主乳化剤に加えて、本発明の組成物は、更なる水−脂質エマルション安定性をもたらすために、任意で補助乳化剤を含有してよい。好適な補助乳化剤としては、ホスファチジルコリン及びホスファチジルコリン含有組成物(例えば、レシチン);長鎖C16〜C22脂肪酸塩(例えば、ステアリン酸ナトリウム);長鎖C16〜C22ジ脂肪族、短鎖C1〜C4ジ脂肪族四級アンモニウム塩(例えば、ジタロージメチルアンモニウムクロリド及びジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート);長鎖C16〜C22ジアルコイル(アルケノイル)−2−ヒドロキシエチル、短鎖C1〜C4ジ脂肪族四級アンモニウム塩(例えば、ジタローイル−2−ヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロリド);長鎖C16〜C22ジ脂肪族イミダゾリニウム四級アンモニウム塩(例えば、メチル−1−タローアミドエチル−2−タローイミダゾリニウムメチルサルフェート及びメチル−1−オレイルアミドエチル−2−オレイルイミダゾリニウムメチルサルフェート);短鎖C1〜C4ジ脂肪族、長鎖C16〜C22モノ脂肪族ベンジル四級アンモニウム塩(例えば、ジメチルステアリルベンジルアンモニウムクロリド及び合成リン脂質(例えば、ステアラミドプロピルPG−ジモニウムクロリド(リン脂質PTS、Mona Industries製)が挙げられるが、これらに限定されない。
C.エマルション
本発明のある実施形態では、メタセシス化不飽和ポリオールエステル、スクロースポリエステル、1500以上の分子量を有する脂肪族エステルを含む群から選択される活性物質が、直接ブレンドする場合と比べて、約20ナノメートル〜20ミクロン、ある実施形態では約0.1〜5μmの範囲の粒径で予め乳化されているとき、より高いコンディショニング効果をもたらすことが見出された。活性物質の予め乳化させたエマルションの使用は、3つの利点を提示する:i)エマルション中の追加乳化剤は、活性物質とカチオン性界面活性剤構造との相互作用を減少させる;ii)エマルション中の活性物質の粒径が小さいことにより、より均一に付着し、島様の斑点状の付着が減少する;及びiii)毛髪/皮膚表面に滑らかさを提供し、櫛通りを容易にし、毛髪のボリュームを増大させるためには均質な付着がより好ましい。
プレエマルションを作製する方法
以下の成分を含むエマルションの作製は、ヘアケア組成物に添加する前にコンディショニング活性物質を予め乳化させることである。作製方法の非限定的な例を以下に提供する。全ての脂溶性成分を容器内で混合する。混合物を液化させるために熱を加えてもよい。全ての水溶性成分を別の容器内で混合し、油相とほぼ同じ温度まで加熱する。油相及び水相を高剪断ミキサ(例えば、Turraxミキサ、IKA製)で混合する。コンディショニング活性物質の粒径は、0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜1μm、最も好ましくは0.1〜0.5μmの範囲である。所望の粒径を得るために高エネルギー混合装置を用いてもよい。高エネルギー混合装置としては、Microfluidizer(Microfluidics Corp.製)、Sonolator(Sonic Corp.製)、Colloid mill(Sonic Corp.製)が挙げられるが、これらに限定されない。
組成物の安定性は、従来の方法論を介して、ある時間にわたる組成物の粘度/レオロジー、粒径、及び相分離の目視観察によって測定することができる。時間の長さは、日、週、及び月によって測定することができる。典型的な測定温度は、室温(例えば、約25℃)及び/又は高温(例えば、40℃)である。
本発明のある実施形態では、ヘアケア組成物は、約0.25%〜80%の予め乳化させたエマルション、更なる実施形態では、約0.5%〜約80%の予め乳化させたエマルションを含んでよい。
D.カチオン性界面活性剤系
本発明の組成物は、カチオン性界面活性剤系を含む。カチオン性界面活性剤系は、1つのカチオン性界面活性剤であってもよく、2つ以上のカチオン性界面活性剤の混合物であってもよい。好ましくは、カチオン性界面活性剤系は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩;モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせから選択される。
カチオン性界面活性剤は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約8重量%、より好ましくは約0.8重量%〜約5重量%、更により好ましくは約1.0重量%〜約4重量%のレベルで組成物中に含まれる。
モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
本明細書で有用なモノアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、12〜30個の炭素原子、好ましくは16〜24個の炭素原子、より好ましくはC18〜22アルキル基を有する1つの長いアルキル鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
本明細書で有用なモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(I)を有するものである:
Figure 0006291030
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうちの1つは、12〜30個の炭素原子を有するアルキル基、又は約30個以下の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;X-は、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合及び/又はエステル結合、並びにアミノ基等の他の基を含有してよい。より長鎖のアルキル基、例えば、約12個以上の炭素を有するものは、飽和であっても不飽和であってもよい。好ましくは、R75、R76、R77、及びR78のうちの1つは、12〜30個の炭素原子、より好ましくは16〜24個の炭素原子、更により好ましくは18〜22個の炭素原子、更により好ましくは22個の炭素原子を有するアルキル基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、CH3、C25、C24OH、及びこれらの混合物から選択され;Xは、Cl、Br、CH3OSO3、C25OSO3、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
このようなモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、及び水添タローアルキルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
モノ長鎖アルキルアミドアミン塩
モノ長鎖アルキルアミンもまた、カチオン性界面活性剤として好適である。一級、二級及び三級脂肪アミンが有用である。約12〜約22個の炭素を有するアルキル基を有する三級アミドアミンが特に有用である。例示的な三級アミドアミンとしては、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミドが挙げられる。本発明において有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。これらアミンはまた、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びこれらの混合物、より好ましくは、L−グルタミン酸、乳酸、クエン酸等の酸と組み合わせて使用してもよい。本明細書におけるアミンは、好ましくは、アミンの酸に対するモル比約1:0.3〜約1:2、より好ましくは、約1:0.4〜約1:1で、いずれかの酸によって部分的に中和される。
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、好ましくは、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩と組み合わされる。このような組み合わせは、モノアルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩の単独使用と比べて、すすぎが容易であるという感触を与えることができると考えられる。モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩とのこのような組み合わせでは、ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、カチオン性界面活性剤系中のジアルキル四級化アンモニウム塩の重量%が、好ましくは約10%〜約50%、より好ましくは約30%〜約45%の範囲であるようなレベルで用いられる。
本明細書で有用なジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、12〜30個の炭素原子、好ましくは16〜24個の炭素原子、より好ましくは18〜22個の炭素原子を有する2つの長いアルキル鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
本明細書で有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(II)を有するものである:
Figure 0006291030
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうちの2つは、12〜30個の炭素原子を有するアルキル基、又は約30個以下の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され;X-は、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合及び/又はエステル結合、並びにアミノ基等の他の基を含有してよい。より長鎖のアルキル基、例えば、約12個以上の炭素を有するものは、飽和であっても不飽和であってもよい。好ましくは、R75、R76、R77、及びR78のうちの1つは、12〜30個の炭素原子、より好ましくは16〜24個の炭素原子、更により好ましくは18〜22個の炭素原子、更により好ましくは22個の炭素原子を有するアルキル基から選択され;R75、R76、R77、及びR78の残りは、独立して、CH3、C25、C24OH、及びこれらの混合物から選択され;Xは、Cl、Br、CH3OSO3、C25OSO3、及びこれらの混合物からなる群から選択される。このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びジセチルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。また、このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としてはまた、例えば、不斉ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤も挙げられる。
C.高融点脂肪族化合物
本明細書において有用な高融点脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有し、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。本明細書のこの項に開示されている化合物が、場合によっては2つ以上の分類に属することがある(例えば、幾つかの脂肪族アルコール誘導体は、脂肪酸誘導体として分類されることもある)ということが、当業者には理解される。しかし、所定の分類は、その特定の化合物を限定することを意図するものではなく、分類及び命名法の便宜上そのようになされている。更に、二重結合の数及び位置、並びに分枝の長さ及び位置に依存して、特定の必須炭素原子を有する特定の化合物の融点が25℃未満であり得ることも当業者には理解される。このような低融点の化合物は、この項に含まれることを意図するものではない。高融点化合物の非限定的な例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Fifth Edition,1993、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,1992に見出される。
様々な高融点脂肪族化合物のうち、本発明の組成物では脂肪族アルコールが好ましく使用される。本明細書で有用な脂肪族アルコールは、約14〜約30個の炭素原子、好ましくは約16〜約22個の炭素原子を有するものである。これら脂肪族アルコールは飽和しており、直鎖アルコールであっても分枝鎖アルコールであってもよい。好ましい脂肪族アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
高純度の単一化合物の高融点脂肪族化合物が好ましい。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールの群から選択される、純粋な脂肪族アルコールの単一化合物が非常に好ましい。「純粋な」とは、本明細書において、化合物が、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%の純度を有することを意味する。これら高純度の単一化合物は、消費者が組成物をすすぎ落とすときに、優れた毛髪からのすすぎ易さを提供する。
高融点脂肪族化合物は、改善されたコンディショニング効果、例えば、濡れた毛髪に塗布している間のツルツル感、乾いた毛髪における柔らかさ及びしっとり感をもたらすことを考慮して、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約1重量%〜約15重量%、より好ましくは約1.5重量%〜約8重量%のレベルで組成物中に含まれる。
D.水性キャリア
本発明のヘアケア組成物のゲルマトリックスは、水性キャリアを含む。したがって、本発明の製剤は、(周囲条件下で)注ぐことが可能な液体の形態であってよい。このため、このような組成物は、典型的に、水性キャリアを含み、これは約20重量%〜約95重量%、又は更には約60重量%〜約85重量%のレベルで存在する。水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との相溶性混合物を含み得るが、1つの態様では、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の又は非常に低い濃度の有機溶媒しか有さない水を含み得る。
本発明で有用な水性キャリアとしては、水、及び低級アルキルアルコールと多価アルコールとの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、1つの態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。本発明の実施形態によれば、ヘアケア組成物は、25℃で約2〜約10の範囲のpHを有し得る。1つの実施形態では、ヘアケア組成物は、約2〜約6の範囲のpHを有し、このことは、毛髪に既に付着している鉱物及びレドックス金属を可溶化するのに役立ち得る。したがって、ヘアケア組成物はまた、存在する鉱物及びレドックス金属付着物を洗い流すのにも有効であり得、これにより、キューティクルの変形を低減して、キューティクルの欠け落ち(chipping)及びダメージを低減することができる。
E.ゲルマトリックス
本発明の組成物は、ゲルマトリックスを含む。ゲルマトリックスは、カチオン性界面活性剤、高融点脂肪族化合物、及び水性キャリアを含む。
ゲルマトリックスは、様々なコンディショニング効果、例えば、濡れた毛髪に塗布している間のツルツル感、乾いた毛髪における柔らかさ及びしっとり感をもたらすのに好適である。上記ゲルマトリックスを提供することを考慮すると、カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物は、カチオン性界面活性剤の高融点脂肪族化合物に対する重量比が、好ましくは約1:1〜約1:10、より好ましくは約1:1〜約1:6の範囲になるようなレベルで含有される。
C.追加成分
1.シリコーンコンディショニング剤
本発明の実施形態によれば、ヘアケア組成物は、シリコーン化合物を含むシリコーンコンディショニング剤を含む。シリコーン化合物は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含んでよい。1つの態様では、不揮発性シリコーンが用いられる。揮発性シリコーンが存在する場合、典型的には、シリコーンゴム及び樹脂等の市販の形態の不揮発性シリコーン物質成分用の溶媒又はキャリアとしての使用に付随するものである。シリコーン化合物は、シリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、またシリコーン流体の付着効率を改善するか又は毛髪の光沢を増強するために、シリコーン樹脂のような他の成分を含んでもよい。コンディショナー組成物中のシリコーン化合物の濃度は、典型的には、例えば、約0.01重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約8重量%、約0.1重量%〜約5重量%、又は更には約0.2重量%〜約3重量%の範囲である。
例示的なシリコーン化合物としては、(a)不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まず、約100,000mm2-1〜約30,000,000mm2-1の粘度を有する第1のポリシロキサン、(b)不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まず、約5mm2-1〜約10,000mm2-1の粘度を有する第2のポリシロキサン、(c)アミノシリコーンの約0.5重量%未満の窒素を有するアミノシリコーン、(d)25℃で測定したとき、約100×106mm2-1超の内相粘度を有するシリコーンコポリマーエマルション、(e)四級基を含有するシリコーンポリマー、又は(f)グラフト化シリコーンポリオールが挙げられ、シリコーン化合物(a)〜(f)は、米国特許出願公開第2008/0292574号、同第2007/0041929号、同第2008/0292575号、及び同第2007/0286837号に開示されており、これらはそれぞれ、参照により全文が本明細書に組み込まれる。
a.第1のポリシロキサン
本発明のヘアケア組成物は、第1のポリシロキサンを含んでよい。第1のポリシロキサンは、不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まない。本発明では、第1のポリシロキサンが「アミノ基を実質的に含まない」とは、第1のポリシロキサンが0重量%のアミノ基を含有することを意味する。第1のポリシロキサンは、25℃で約100,000mm2-1〜約30,000,000mm2-1の粘度を有する。例えば、粘度は、約300,000mm2-1〜約25,000,000mm2-1、又は約10,000,000mm2-1〜約20,000,000mm2-1の範囲であってよい。第1のポリシロキサンは、約100,000〜約1,000,000の分子量を有する。例えば、分子量は、約130,000〜約800,000、又は約230,000〜約600,000の範囲であってよい。1つの態様によれば、第1のポリシロキサンは、非イオン性であってよい。
本明細書で有用な例示的な第1の不揮発性ポリシロキサンとしては、以下の一般式(I)に係るものが挙げられる:
Figure 0006291030
(式中、Rは、アルキル又はアリールであり、pは、約1,300〜約15,000、例えば、約1,700〜約11,000、又は約3,000〜約8,000の整数である)。Zは、シリコーン鎖の末端をブロックする基を表す。シロキサン鎖において置換されるアルキル若しくはアリール基(R)又はシロキサン鎖の末端において置換されるアルキル若しくはアリール基Zは、得られるシリコーンが室温で流体のままであり、分散性であり、毛髪に塗布されたときに刺激性がなく、毒性もなく、その他の点で有害でもなく、組成物の他の成分と相溶性であり、通常の使用及び保管条件下で化学的に安定であり、毛髪に付着することができ、かつ毛髪の状態を整える限り、任意の構造を有してよい。ある実施形態によれば、好適なZ基としては、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びアリールオキシが挙げられる。各ケイ素原子における2つのR基は、同じ基を表してもよく、異なる基を表してもよい。1つの実施形態によれば、2つのR基は、同じ基を表し得る。好適なR基としては、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルが挙げられる。例示的なシリコーン化合物としては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン及びポリメチルフェニルシロキサンが挙げられる。1つの実施形態によれば、ポリジメチルシロキサンが、第1のポリシロキサンである。本明細書で有用な市販のシリコーン化合物としては、例えば、General Electric CompanyからTSF451シリーズで入手可能なもの、及びDow CorningからDow Corning SH200シリーズで入手可能なものが挙げられる。
本明細書で使用することができるシリコーン化合物としてはまた、シリコーンゴムも挙げられる。用語「シリコーンゴム」とは、本明細書で使用するとき、25℃で1,000,000mm2-1以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン材料を意味する。また、本明細書に記載するシリコーンゴムはまた、上に開示したシリコーン化合物と一部重複する部分も有り得ると認められる。この重複は、これら材料のいずれにおいても限定を意図するものではない。「シリコーンゴム」は、典型的には、約165,000超、一般的には約165,000〜約1,000,000の質量分子量を有する。具体的な例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサンジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書で有用な市販のシリコーンゴムとしては、例えば、General Electric Companyから入手可能なTSE200Aが挙げられる。
b.第2のポリシロキサン
本発明のヘアケア組成物は、第2のポリシロキサンを含んでよい。第2のポリシロキサンは、不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まない。本発明では、第2のポリシロキサンが「アミノ基を実質的に含まない」とは、第2のポリシロキサンが0重量%のアミノ基を含有することを意味する。第2のポリシロキサンは、25℃で約5mm2-1〜約10,000mm2sー1、例えば、約5mm2-1〜約5,000mm2-1、約10mm2-1〜約1,000mm2-1、又は約20mm2-1〜約350mm2-1の粘度を有する。第2のポリシロキサンは、約400〜約65,000の分子量を有する。例えば、第2のポリシロキサンの分子量は、約800〜約50,000、約400〜約30,000、又は約400〜約15,000の範囲であり得る。1つの態様によれば、第2のポリシロキサンは、非イオン性であってよい。別の態様によれば、第2のポリシロキサンは、直鎖シリコーンであってよい。
本明細書で有用な例示的な第2の不揮発性ポリシロキサンとしては、以下の一般式(II)に係るポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられる:
Figure 0006291030
(式中、R1は、アルキル又はアリールであり、rは、約7〜約850、例えば、約7〜約665、約7〜約400、又は約7〜約200の整数である)。Z1は、シリコーン鎖の末端をブロックする基を表す。シロキサン鎖において置換されるアルキル若しくはアリール基(R1)又はシロキサン鎖の末端において置換されるアルキル若しくはアリール基Z1は、得られるシリコーンが室温で流体のままであり、分散性であり、毛髪に塗布されたときに刺激性がなく、毒性もなく、その他の点で有害でもなく、組成物の他の成分と相溶性であり、通常の使用及び保管条件下で化学的に安定であり、毛髪に付着することができ、かつ毛髪の状態を整える限り、任意の構造を有してよい。ある実施形態によれば、好適なZ1基としては、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びアリールオキシが挙げられる。各ケイ素原子における2つのR1基は、同じ基を表してもよく、異なる基を表してもよい。1つの実施形態によれば、2つのR1基は、同じ基を表し得る。好適なR1基としては、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルが挙げられる。例示的なシリコーン化合物としては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン及びポリメチルフェニルシロキサンが挙げられる。1つの実施形態によれば、ポリジメチルシロキサンは、第2のポリシロキサンである。本明細書で有用な市販のシリコーン化合物としては、例えば、General Electric CompanyからTSF451シリーズで入手可能なもの、及びDow CorningからDow Corning SH200シリーズで入手可能なものが挙げられる。
c.アミノシリコーン
本発明のヘアケア組成物は、摩擦低減効果を考慮して、アミノシリコーンの約0.5重量%未満、例えば、約0.2重量%未満、又は約0.1重量%未満の窒素を有するアミノシリコーンを含んでよい。驚くべきことに、アミノシリコーン中の窒素(アミン官能基)のレベルが高いと、摩擦低減が少なくなる傾向があり、結果として、アミノシリコーンから得られるコンディショニング効果も低くなることが分かった。本明細書で有用なアミノシリコーンは、摩擦低減効果を考慮して、200超のシロキサン単位を有する少なくとも1つのシリコーンブロックを有し得る。本明細書で有用なアミノシリコーンとしては、例えば、四級化アミノシリコーン及び非四級化アミノシリコーンが挙げられる。
1つの実施形態では、本明細書で有用なアミノシリコーンは、水不溶性である。本発明では、「水不溶性アミノシリコーン」は、25℃で水100g当たり10g以下、別の実施形態では、25℃で水100g当たり5g以下、別の実施形態では、25℃で水100g当たり1g以下の溶解度を有するアミノシリコーンを意味する。本発明では、「水不溶性アミノシリコーン」は、アミノシリコーンがコポリオール基を実質的に含まないことを意味する。コポリオール基が存在する場合、それはアミノシリコーンの10重量%未満、1重量%未満、又は0.1重量%未満のレベルで存在する。
1つの実施形態によれば、本明細書で有用なアミノシリコーンは、一般式(III)に一致するものである。
(R2a3-a−Si(−O−SiG2n(−O−SiGb(R22-bm−O−SiG3-a(R2a (IIII)
(式中、Gは、水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC1〜C8アルキル、例えば、メチルであり;aは、1〜3の値を有する整数、例えば1であり;bは、0〜2の値を有する整数、例えば1であり;nは、1〜2,000の数、例えば100〜1,800、300〜800、又は500〜600であり;mは、0〜1,999の値を有する整数、例えば0〜10又は0であり;R2は、一般式Cq2qL(式中、qは、2〜8の値を有する整数であり、Lは、以下の基:−N(R3 2)CH2−CH2−N(R3 22;−N(R32;−N+(R33-;−N(R3)CH2−CH2−N+32-(式中、R3は、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、例えば約C1〜約C20のアルキルラジカルであり、A-は、ハロゲン化物イオンである)から選択される)に一致する一価ラジカルである。)ある実施形態によれば、Lは、−N(CH32又は−NH2である。別の実施形態によれば、Lは、−NH2である。
上式のアミノシリコーンは、組成物の約0.1重量%〜約5重量%、あるいは約0.2重量%〜約2重量%、あるいは約0.2重量%〜約1.0重量%、あるいは約0.3重量%〜約0.8重量%のレベルで用いられる。
1つの実施形態によれば、アミノシリコーンは、式(III)(式中、m=0、a=1、q=3、G=メチル、nは、約1400〜約1700、例えば約1600であり、Lは、−N(CH32又は−NH2、例えば−NH2である)に相当する化合物を含んでよい。別の実施形態によれば、アミノシリコーンは、式(III)(式中、m=0、a=1、q=3、G=メチル、nは、約400〜約800、例えば約500〜約600であり、Lは、−N(CH32又は−NH2、例えば−NH2である)に相当する化合物を含んでよい。したがって、上述のアミノシリコーンは、末端アミノシリコーンと呼ばれる場合もあるが、それは、シリコーン鎖の一端又は両端が窒素含有基で終端しているためである。このような末端アミノシリコーンは、グラフトアミノシリコーンと比べて改善された摩擦低減を提供することができる。
本明細書で有用なアミノシリコーンの別の例としては、例えば、Shinetsuから入手可能な商標名KF8020を有する四級化アミノシリコーンが挙げられる。
上述のアミノシリコーンは、ヘアケア組成物に配合する場合、より低い粘度を有する溶媒と混合してよい。このような溶媒としては、例えば、極性又は非極性の、揮発性又は不揮発性の油が挙げられる。このような油としては、例えば、シリコーンオイル、炭化水素、及びエステルが挙げられる。このような様々な溶媒の中でも、例示的な溶媒としては、非極性揮発性炭化水素、揮発性環状シリコーン、不揮発性直鎖シリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。本明細書で有用な不揮発性直鎖シリコーンは、25℃で約1mm2-1〜約20,000mm2-1、例えば、約20mm2-1〜約10,000mm2-1の粘度を有するものである。1つの実施形態によれば、溶媒は、アミノシリコーンの粘度を低減させ、乾燥した毛髪の摩擦を低減させる等の改善されたヘアコンディショニング効果をもたらすことを考慮して、非極性揮発性炭化水素、特に非極性揮発性イソパラフィンである。このような混合物は、約1,000mPas〜約100,000mPas、あるいは約5,000mPas〜約50,000mPasの粘度を有し得る。
d.シリコーンコポリマーエマルション
本発明のヘアケア組成物は、約100×106mm2-1超の内相粘度を有するシリコーンコポリマーエマルションを含んでよい。シリコーンコポリマーエマルションは、清浄な感触を提供することを考慮して、組成物の約0.1重量%〜約15重量%、あるいは約0.3重量%〜約10重量%、あるいは約0.5重量%〜約5重量%の量で存在し得る。
1つの実施形態によれば、シリコーンコポリマーエマルションは、25℃で約100×106mm2-1超、あるいは約120×106mm2-1超、あるいは約150×106mm2-1の粘度を有する。別の実施形態によれば、シリコーンコポリマーエマルションは、25℃で約1000×106mm2-1未満、あるいは約500×106mm2-1未満、あるいは約300×106mm2-1未満の粘度を有する。シリコーンコポリマーエマルションの内相粘度を測定するには、初めにエマルションからポリマーを切り離してよい。一例として、以下の手順を用いてエマルションからポリマーを切り離すことができる:1)10グラムのエマルションサンプルを15ミリリットルのイソプロピルアルコールに添加する;2)スパチュラを用いて十分に混合する;3)イソプロピルアルコールをデカントする;4)10ミリリットルのアセトンを添加し、スパチュラでポリマーを混練する;5)アセトンをデカントする;6)アルミニウム容器にポリマーを入れ、平らにし/紙タオルで水分をとる;7)80℃で2時間乾燥させる。次いで、例えば、動的剪断モードで動作するCarriMed、Haake、又はMonsantoのレオメーター等の任意の公知のレオメーターを用いてポリマーを試験することができる。内相粘度値は、9.900×10-3Hzの周波数点における動的粘度(n’)を記録することによって得ることができる。1つの実施形態によれば、エマルションの平均粒径は、約1ミクロン未満、例えば、約0.7ミクロン未満である。
本発明のシリコーンコポリマーエマルションは、シリコーンコポリマー、少なくとも1つの界面活性剤、及び水を含み得る。
シリコーンコポリマーは、金属含有触媒の存在下で、以下の2つの物質の付加反応の結果として生じる。
(i)一般式(IV)によって表される両末端に反応基を有するポリシロキサン:
Figure 0006291030
(式中、
4は、例えば、水素原子、エチレン性不飽和を有する脂肪族基(即ち、ビニル、アリル、又はヘキセニル)、ヒドロキシル基、アルコキシル基(即ち、メトキシ、エトキシ、又はプロポキシ)、アセトキシル基、又はアミノ若しくはアルキルアミノ基等の鎖付加反応により反応可能な基であり、
5は、アルキル、シクロアルキル、アリール、又はアルキルアリールであり、エーテル、ヒドロキシル、アミン、カルボキシル、チオール、エステル、及びスルホネート等の更なる官能基を含んでもよく、ある実施形態では、R5は、メチルである。任意で、実質的に直鎖状であるが少量の分枝を有するポリマーを生成するために、低モルパーセントの基が、R5について上に記載したような反応性基であってもよい。この場合、R4基と等しいR5基のレベルは、モルパーセント基準で約10%未満、例えば約2%未満であってよい。
sは、式(IV)のポリシロキサンが、約1mm2-1〜約1×106mm2-1の粘度を有するような値を有する整数である。)
及び
(ii)式(IV)のポリシロキサンのR4基と反応可能な少なくとも1つ又は最高2つの基を含む、少なくとも1つのシリコーン化合物又は非シリコーン化合物。1つの実施形態によれば、反応性基は、エチレン性不飽和を有する脂肪族基である。
上記反応で使用される金属含有触媒は、特定の反応に特異的であることが多い。このような触媒は、当該技術分野において公知である。一般に、これらは、白金、ロジウム、スズ、チタン、銅、鉛等の金属を含有する物質である。
また、エマルションを形成するために使用される混合物は、少なくとも1つの界面活性剤を含有してもよい。この界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、アルキル多糖類、両性界面活性剤等を挙げることができる。上記界面活性剤は、個々に使用してもよく、併用してもよい。
本明細書に記載のシリコーンコポリマーエマルションを作製する例示的な方法は、1)上記材料(a)と上記材料(b)とを混合し、次いで、材料(b)が金属含有触媒の存在下で材料(a)と反応できるように、適切な金属含有触媒を混合する工程と、2)少なくとも1つの界面活性剤及び水を更に混合する工程と、3)混合物を乳化させる工程とを含む。このようなシリコーンコポリマーエマルションを作製する方法は、米国特許第6,013,682号、国際公開第01/58986 A1号、及び欧州特許出願公開第0874017 A2号に開示されている。
市販のシリコーンコポリマーエマルションの例は、Dow Corningから商品名HMW2220で入手可能な、最低120×106mm2-1の内相粘度を有する約60〜70重量%のジビニルジメチコン/ジメチコンコポリマーのエマルションである。
e.四級基を含有するシリコーンポリマー
本発明のヘアケア組成物は、四級基を含有するシリコーンポリマー(即ち、四級化シリコーンポリマー)を含んでよい。四級化シリコーンポリマーは、滑らかな感触、摩擦低減、毛髪のダメージの予防等の改善されたコンディショニング効果をもたらす。特に、四級基は、ダメージを受けた毛髪/染色された毛髪に対して良好な親和性を有し得る。四級化シリコーンポリマーは、ヘアコンディショニング組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%〜約15重量%の量で存在する。例えば、ある実施形態によれば、四級化シリコーンポリマーは、組成物の約0.2重量%〜約10重量%、あるいは約0.3重量%〜約5重量%、あるいは約0.5重量%〜約4重量%の量で存在し得る。
本発明の四級化シリコーンポリマーは、少なくとも1つのシリコーンブロック、及び四級窒素基を含有する少なくとも1つの非シリコーンブロックから構成され、非シリコーンブロックの数は、シリコーンブロックの数よりも1つ多い。シリコーンポリマーは、以下の一般構造(V)に相当する:
1−B−(A2−B)m−A1 (V)
(式中、Bは、200超のシロキサン単位を有するシリコーンブロックであり、A1は、四級基を含有し得る末端基であり、A2は、四級窒素基を含有する非シリコーンブロックであり、mは、0以上の整数であるが、ただし、m=0である場合、A1基は、四級基を含有する)。
この一般式に対応する構造は、例えば、米国特許第4,833,225号、米国特許出願公開第2004/0138400号、同第2004/0048996号、及び同第2008/0292575号に開示されている。
1つの実施形態では、シリコーンポリマーは、以下の構造(VI)によって表すことができる:
Figure 0006291030
(式中、Aは、少なくとも1つの四級窒素基を含有し、ケイ素−炭素結合によってシリコーンブロックのケイ素原子に連結している基であり、各Aは、独立して、同じであっても異なっていてもよく;R6は、約1〜約22個の炭素原子のアルキル基、又はアリール基であり;各R6は、独立して、同じであっても異なっていてもよく;tは、0以上の値を有する整数であり、例えば、tは、20未満又は10未満であってよく;uは、約200超、例えば、約250超、又は約300超の整数であり;uは、約700未満、又は約500未満であってよい)。ある実施形態によれば、R6は、メチルである。
f.グラフト化シリコーンコポリオール
本発明のヘアケア組成物は、四級化シリコーンポリマーと組み合わせてグラフト化シリコーンコポリオールを含んでよい。このグラフト化シリコーンコポリオールは、四級化シリコーンポリマーの粘度を低下させることによって四級化シリコーンポリマーの展延性を改善し、また、水性コンディショナーマトリックス中で四級化シリコーンポリマーを安定化させることができると考えられている。また、このように展延性が改善されることによって、本発明のヘアケア組成物は、べたつき感の減少とともに摩擦低減及び/又はダメージの予防等のより優れたドライコンディショニング効果をもたらすことができると考えられている。驚くべきことに、四級化シリコーンポリマーと、グラフト化シリコーンコポリオールと、ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤を含むカチオン性界面活性剤系とを組み合わせると、類似の組み合わせと比較して、改善された摩擦低減効果が得られることが分かった。このような類似の組み合わせとは、例えば、グラフト化シリコーンコポリオールが、末端保護されたシリコーンコポリオールで置換されている組み合わせ、及びカチオン性界面活性剤系が、ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤を実質的に含まない別の組み合わせである。
グラフト化シリコーンコポリオールは、グラフト化シリコーンコポリオールと四級化シリコーンコポリマーとの混合物に対するグラフト化シリコーンコポリールの重量%が、約1重量%〜約50重量%、あるいは約5重量%〜約40重量%、あるいは約10重量%〜30重量%の範囲になるようなレベルで組成物中に含有される。
本明細書で有用なグラフト化シリコーンコポリオールは、ジメチコン骨格等のシリコーン骨格と、ポリエチレンオキシド又は/及びポリプロピレンオキシド置換基等のポリオキシアルキレン置換基とを有するものである。本明細書で有用なグラフト化シリコーンコポリオールは、約5〜約17、例えば、約8〜約17、又は約8〜約12の親水性親油性バランス(HLB)値を有する。同じINCI名称を有するグラフト化シリコーンコポリオールは、シリコーン部分の分子量並びにポリエチレンオキシド又は/及びポリプロピレンオキシド置換基の数に依存して、様々な重量比を有する。
ある実施形態によれば、例示的な市販のグラフト化ジメチコンコポリオールとしては、例えば、約9〜約12のHLB値を有し、GEから入手可能な商品名Silsoft 430を有するもの(INCI名:「PEG/PPG−20/23ジメチコン」)、約13〜約17のHLB値を有し、商品名Silsoft 475を有するもの(INCI名:「PEG−23/PPG−6ジメチコン」)、約13〜約17のHLB値を有し、商品名Silsoft 880を有するもの(INCI名:「PEG−12ジメチコン」)、約9〜約12のHLB値を有し、商品名Silsoft 440を有するもの(INCI名:「PEG−20/PPG−23ジメチコン」)、Dow Corningから入手可能な商品名DC5330を有するもの(INCI名:「PEG−15/PPG−15ジメチコン」)が挙げられる。
以下の通り、上記四級化シリコーンポリマー及びグラフト化シリコーンコポリオールは、カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物によって形成されるゲルマトリックスに配合する前に、混合し、乳化界面活性剤によって乳化してよい。この予混合物は、四級化シリコーンポリマー及びグラフト化シリコーンコポリオールの挙動を改善することができ、例えば、安定性を増大させ、粘度を低下させて、他の成分とともにより均質化された製剤を形成すると考えられている。このような乳化界面活性剤は、ヘアコンディショニング組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%〜約1.5重量%、あるいは約0.005重量%〜約1.0重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.5重量%のレベルで使用してよい。このような界面活性剤は、非イオン性であってよく、約2〜約15、例えば、約3〜約14、又は約3〜約10のHLB値を有し得る。乳化界面活性剤の市販例としては、NIKKO Chemicals Co.,Ltd.から商品名NIKKOL BT−3として供給されている、約8のHLB値を有し、INCI名C12〜C14パレス−3を有する非イオン性界面活性剤が挙げられる。
1つの実施形態によれば、ヘアケア組成物は、EDDS金属イオン封鎖剤及びゲルマトリックスとともに、2つ以上のシリコーンコンディショニング剤の組み合わせを含む。
1つの実施形態では、ヘアケア組成物は、(i)不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まず、約100,000mm2-1〜約30,000,000mm2-1の粘度を有する第1のポリアルキルシロキサン、及び(ii)不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まず、約5mm2-1〜約10,000mm2-1の粘度を有する第2のポリアルキルシロキサンを含むポリアルキルシロキサン混合物と;アミノシリコーンの約0.5重量%未満の窒素を有するアミノシリコーンと;25℃で測定したとき、約100×106mm2-1超の内相粘度を有するシリコーンコポリマーエマルションとを含む。例えば、別の実施形態では、ヘアケア組成物は、(i)不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まず、約100,000mm2-1〜約30,000,000mm2-1の粘度を有する第1のポリアルキルシロキサン、及び(ii)不揮発性であり、アミノ基を実質的に含まず、約5mm2-1〜約10,000mm2-1の粘度を有する第2のポリアルキルシロキサンを含むポリアルキルシロキサン混合物を約0.5重量%〜約10重量%と;アミノシリコーンの約0.5重量%未満の窒素を有するアミノシリコーンを約0.1重量%〜約5重量%と;25℃で測定したとき、約100×106mm2-1超の内相粘度を有するシリコーンコポリマーエマルションを約0.1重量%〜約5重量%含む。
別の実施形態では、ヘアケア組成物は、四級基を含有するシリコーンポリマーであって、約200超のシロキサン単位を有するシリコーンブロックを含むシリコーンポリマーと、グラフト化シリコーンコポリオールとを含む。例えば、別の実施形態では、ヘアケア組成物は、約0.1重量%〜約15重量%の、四級基を含有するシリコーンポリマーであって、約200超のシロキサン単位を有するシリコーンブロックを含むシリコーンポリマーと;グラフト化シリコーンコポリオールと四級化シリコーンポリマーとの混合物中のグラフト化シリコーンコポリオールの重量%が、約1重量%〜約50重量%の範囲になるようなレベルのグラフト化シリコーンコポリオールとを含む。
更に別の実施形態では、ヘアケア組成物は、約1,000センチストークス〜約1,000,000センチストークスの粘度を有し、かつアミノシリコーンの約0.5重量%未満の窒素を有するアミノシリコーンと、(2)25℃で測定したとき、約120×106センチストークス超の内相粘度を有するシリコーンコポリマーエマルションとを含む。
2.他のコンディショニング剤
また、Procter & Gambleにより米国特許第5,674,478号及び同第5,750,122号に記載されているコンディショニング剤も、本明細書のヘアケア組成物において用いるのに好適である。また、米国特許第4,529,586号、同第4,507,280号、同第4,663,158号、同第4,197,865号、同第4,217,914号、同第4,381,919号、及び同第4,422,853号に記載されているコンディショニング剤も、本明細書において用いるのに好適である。
a.有機コンディショニングオイル
また、本発明のヘアケア組成物は、有機コンディショニングオイルを更に含んでよい。本発明の実施形態によれば、ヘアケア組成物は、(本明細書に記載する)シリコーン等の他のコンディショニング剤と組み合わせて、約0.05重量%〜約3重量%、約0.08重量%〜約1.5重量%、又は更には約0.1重量%〜約1重量%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルを、コンディショニング剤として含んでよい。好適なコンディショニングオイルとしては、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステルが挙げられる。好適な炭化水素油としては、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油、例えば、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)、及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)(これらのポリマー及び混合物を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖炭化水素油は、典型的に、約C12〜約C19である。分枝鎖炭化水素油(炭化水素ポリマーを含む)は、典型的に、19個超の炭素原子を含有する。好適なポリオレフィンとしては、液体ポリオレフィン、液体ポリ−α−オレフィン、又は更には水素添加液体ポリ−α−オレフィンが挙げられる。本明細書で使用するためのポリオレフィンは、C4〜約C14又は更にはC6〜約C12の重合によって調製することができる。好適な脂肪酸エステルとしては、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられるが、これに限定されない。これら脂肪酸エステルとしては、脂肪酸又はアルコールに由来するヒドロカルビル鎖とのエステル(例えばモノエステル、多価アルコールエステル、並びにジ−及びトリ−カルボン酸エステル)が挙げられる。本明細書における脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えば、エトキシ又はエーテル結合等)等、他の適合性官能基を含んでいてもよく、それに共有結合していてもよい。脂肪酸エステルは、不飽和であっても、部分的に水素添加されていても、完全に水素添加されていてもよい。
3.非イオン性ポリマー
本発明のヘアケア組成物はまた、非イオン性ポリマーを更に含んでよい。ある実施形態によれば、本発明のヘアケア組成物で使用するためのコンディショニング剤は、ポリアルキレングリコールポリマーを含んでよい。例えば、約1000超の分子量を有するポリアルキレングリコールが、本明細書において有用である。以下の一般式(VIII)を有するものが有用である:
Figure 0006291030
(式中、R11は、H、メチル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、vは、エトキシ単位の数である)。ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコールは、本発明のヘアケア組成物に約0.001重量%〜約10重量%のレベルで含まれ得る。ある実施形態では、ポリエチレングリコールは、組成物の重量に基づいて約5重量%以下の量で存在する。本明細書で有用なポリエチレングリコールポリマーは、PEG−2M(Polyox WSR(登録商標)N−10としても知られており、Union CarbideからPEG−2,000として入手可能である)、PEG−5M(Polyox WSR(登録商標)N−35及びPolyox WSR(登録商標)N−80としても知られており、Union CarbideからPEG−5,000及びポリエチレングリコール300,000として入手可能である)、PEG−7M(Polyox WSR(登録商標)N−750としても知られており、Union Carbideから入手可能である)、PEG−9M(Polyox WSR(登録商標)N−3333としても知られており、Union Carbideから入手可能である)、及びPEG−14M(Polyox WSR(登録商標)N−3000としても知られており、Union Carbideから入手可能である)である。
4.懸濁剤
本発明のヘアケア組成物は、水不溶性物質を組成物中に分散した形態に懸濁するために又は組成物の粘度を調整するために有効な濃度の懸濁剤を更に含んでもよい。このような濃度は、約0.1重量%〜約10重量%、又は更には約0.3重量%〜約5.0重量%の範囲である。
本明細書で有用な懸濁剤としては、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーが挙げられる。本明細書では、ビニルポリマー(例えば、CTFA名カルボマーを有する架橋アクリル酸ポリマー)、セルロース誘導体及び変性セルロースポリマー(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロース、硫酸セルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、カロブゴム、グアーガム、カラヤゴム、カラギーナン、ペクチン、寒天、マルメロ種子(Cydonia oblonga Mill)、デンプン(コメ、トウモロコシ、ジャガイモ、コムギ)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー(例えば、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン)、デンプン系ポリマー(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン)、アルギン酸系ポリマー(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル)、アクリレートポリマー(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、及び無機水溶性物質(例えば、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ラポナイト、ヘクトナイト、及び無水ケイ酸)が有用である。
本明細書において非常に有用な市販の粘度調整剤としては、商標名Carbopol(登録商標)934、Carbopol(登録商標)940、Carbopol(登録商標)950、Carbopol(登録商標)980、及びCarbopol(登録商標)981(全てB.F.Goodrich Companyから入手可能)を有するカルボマー;商標名ACRYSOL(商標)22(Rohm and Hassから入手可能)を有するアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー;商標名Amercell(商標)POLYMER HM−1500(Amercholから入手可能)を有するノノキシニルヒドロキシエチルセルロース;商標名BENECEL(登録商標)を有するメチルセルロース、商標名NATROSOL(登録商標)を有するヒドロキシエチルセルロース、商標名KLUCEL(登録商標)を有するヒドロキシプロピルセルロース、商標名POLYSURF(登録商標)67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース(全てHerculesによって供給)、商標名CARBOWAX(登録商標)PEG、POLYOX WASR、及びUCON(登録商標)FLUIDを有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド系ポリマー(全てAmercholによって供給)が挙げられる。
他の任意の懸濁剤としては、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、及びこれらの混合物として分類することができる、結晶性懸濁剤が挙げられる。これら懸濁剤は、米国特許第4,741,855号に記載されている。
これら懸濁剤としては、1つの態様では、約16〜約22個の炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルが挙げられる。1つの態様では、有用な懸濁剤としては、エチレングリコールステアレート(モノ及びジステアレートの両方)が挙げられるが、1つの態様では、約7%未満のモノステアレートを含有するジステアレートが挙げられる。他の好適な懸濁剤としては、約16〜約22個の炭素原子、又は更には約16〜18個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミドが挙げられ、その例としては、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミド、及びステアリン酸モノエタノールアミドステアレートが挙げられる。他の長鎖アシル誘導体としては、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテート等)、長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート)、及びグリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン)が挙げられ、その市販例はRheox,Inc.から入手可能なThixin(登録商標)Rである。上述の物質に加えて、長鎖アシル誘導体、長鎖カルボン酸のエチレングリコールエステル、長鎖アミンオキシド、及び長鎖カルボン酸のアルカノールアミドを懸濁剤として使用してもよい。
懸濁剤として用いるのに好適な他の長鎖アシル誘導体としては、N,N−ジヒドロカルビルアミド安息香酸及びその可溶性塩(例えば、Na、K)、特に、この分類のN,N−ジ(水素添加)C16、C18及びタローアミド安息香酸種が挙げられ、これらはStepan Company(Northfield,Ill.,USA)から市販されている。
懸濁剤として用いるのに好適な長鎖アミンオキシドの例としては、アルキルジメチルアミンオキシド、例えば、ステアリルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
他の好適な懸濁剤としては、少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する一級アミン(その例としては、パルミタミン又はステアラミンが挙げられる)、及びそれぞれ少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する二級アミン(その例としては、ジパルミトイルアミン又はジ(水素添加タロー)アミンが挙げられる)が挙げられる。更に他の好適な懸濁剤としては、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
5.付着助剤
本発明のヘアケア組成物は、カチオン性ポリマー等の付着助剤を更に含んでよい。本明細書で有用なカチオン性ポリマーは、少なくとも約5,000、あるいは約10,000〜約10,000,000、あるいは約100,000〜約2,000,000の平均分子量を有するものである。
好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性アミン又は四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、水溶性スペーサーモノマー(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、並びにビニルピロリドン)とのコポリマーが挙げられる。他の好適なスペーサーモノマーとしては、ビニルエステル、ビニルアルコール(ポリビニルアセテートの加水分解によって作製される)、無水マレイン酸、プロピレングリコール及びエチレングリコールが挙げられる。本明細書で有用な他の好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性セルロース、カチオン性デンプン、及びカチオン性グアーガムが挙げられる。
カチオン性ポリマーは、約0.001重量%〜約10重量%のレベルで本発明のヘアケア組成物中に含まれ得る。1つの実施形態では、カチオン性ポリマーは、組成物の重量に基づいて約5重量%以下の量で存在する。
6.付着ポリマー
本発明の更なる実施形態では、本発明の組成物は、付着ポリマー、好ましくはアニオン性/酸付着ポリマーを更に含んでよい。付着ポリマーは、組成物の約0.03重量%〜約8重量%、好ましくは約0.05重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約1重量%のレベルで含まれる。
(i)付着ポリマーの、(ii)モノアルキルアミン塩カチオン性界面活性剤、ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤、及び高融点脂肪族化合物の合計に対する重量比は、約1:1〜約1:160、より好ましくは約1:2.5〜約1:120、更により好ましくは約1:3.5〜約1:80であることが好ましい。(i)の(ii)に対する重量比が低すぎると、組成物は、カチオン性界面活性剤、高融点脂肪族化合物、及び/又はシリコーン化合物の付着が減少する場合がある。(i)の(ii)に対する重量比が高すぎると、組成物は、レオロジーに影響を与える場合があり、望ましくないことに、組成物のレオロジーを低下させる場合がある。
本明細書で有用な付着ポリマーは、構造中にカルボキシル基を有するビニルモノマー(A)と、以下の式(1):
CH2=C(R1)−CO−X−(Q−O)r−R2 (1)
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し;R2は、水素原子、又は置換基を有していてもよい1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し;Qは、これも置換基を有していてもよい2〜4個の炭素原子を有するアルキレン基を表し;rは、2〜15の整数を表し;Xは、酸素原子又はNH基を表し;以下の構造−(Q−O)r−R2では、直鎖に結合している原子数は、70以下である)によって表されるビニルモノマー(B)とを含むコポリマーであって、ビニルモノマー(A)が、約10質量%〜約50質量%のレベルで含有され、ビニルモノマー(B)が、約50質量%〜約90質量%のレベルで含有されるコポリマーである。
ビニルモノマー(A)
本発明のコポリマーは、構造中にカルボキシル基を有するビニルモノマー(A)を含有する。コポリマーは、1種のビニルモノマー(A)を含有してもよく、2種以上のビニルモノマー(A)を含有してもよい。ビニルモノマー(A)は、好ましくは、アニオン性である。
ビニルモノマー(A)は、カチオン性界面活性剤、脂肪族化合物、及び/又はシリコーンの付着改善を考慮して、コポリマーの総質量に基づいて、約10質量%以上、好ましくは約15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更により好ましくは25質量%以上であり、かつ塗布中に滑らかさが劣化しないこと及び/又は製品の粘度を考慮して、約50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下のレベルで含有される。
カルボキシル基を有するビニルモノマー(A)の非限定的な例としては、例えば、3〜22個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸モノマーが挙げられる。不飽和カルボン酸モノマーは、好ましくは4個以上の炭素原子、かつ好ましくは20個以下の炭素原子、より好ましくは18個以下の炭素原子、更により好ましくは10個以下の炭素原子、更により好ましくは6個以下の炭素原子を有する。更に、ビニルモノマー(A)中のカルボキシル基の数は、好ましくは1〜4個、より好ましくは1〜3個、更により好ましくは1〜2個、最も好ましくは1個である。
カチオン性界面活性剤、脂肪族化合物、及び/又はシリコーンの付着改善を考慮して、ビニルモノマー(A)は、好ましくは、以下の式(2)又は式(3)によって表される不飽和カルボン酸モノマー、より好ましくは式(2)によって表されるものである。
CH2=C(R3)−CO−(O−(CH2m−CO)n−OH (2)
(式中、R3は、水素原子又はメチル基、好ましくは水素原子を表し;mは、1〜4、好ましくは2〜3の整数を表し;nは、0〜4の整数、好ましくは0〜2、最も好ましくは0を表す。)
CH2=C(R4)−COO−(CH2p−OOC−(CH2q−COOH (3)
(式中、R4は、水素原子又はメチル基、好ましくは水素原子を表し;p及びqは、独立して、2〜6の整数、好ましくは2〜3を表す。)
式(2)によって表されるものの例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、2−カルボキシエチルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましく、アクリル酸がより好ましい。式(3)によって表されるものの例としては、アクリロイルオキシエチルスクシネート、2−メタクリロイルオキシエチルスクシネート等が挙げられる。
ビニルモノマー(B)
コポリマーは、ビニルモノマー(B)を含有する。コポリマーは、1種のビニルモノマー(B)を含有してもよく、2種以上のビニルモノマー(B)を含有してもよい。ビニルモノマー(B)は、好ましくは、非イオン性である。
ビニルモノマー(B)は、塗布中の感触及び滑らかさの改善を考慮して、コポリマーの総質量に基づいて約50質量%以上、かつカチオン性界面活性剤、脂肪族化合物、及び/又はシリコーンの付着改善を考慮して、コポリマーの総質量に基づいて約90質量%以下、好ましくは約85質量%以下、より好ましくは約80質量%以下、更により好ましくは75質量%の濃度で含有される。
本明細書で有用なビニルモノマー(B)は、式(4):
CH2=C(R1)−CO−X−(Q−O)r−R2 (4)
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し;R2は、水素原子、又は置換基を有していてもよい1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し;Qは、これも置換基を有していてもよい2〜4個の炭素原子を有するアルキレン基を表し;rは、2〜15の整数を表し;Xは、酸素原子又はNH基を表し;構造−(Q−O)r−R2では、直鎖に結合している原子数は、70以下である)によって表されるものである。
2が置換基を有する場合、置換基は、コポリマーの他の部分と反応しない置換基である。ビニルモノマー(B)は、好ましくは親水性であり、したがって、R2は、好ましくは、水素原子又は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、より好ましくは、水素原子又は1個若しくは2個の炭素原子を有するアルキル基である。
Xは、好ましくは、酸素原子を表す。
Qは、好ましくは、置換基を有していてもよい2〜3個の炭素原子を有するアルキレン基、より好ましくは、全く置換基を有しない2〜3個の炭素原子を有するアルキレン基を表す。Qのアルキレン基が置換基を有する場合、このような置換基は、コポリマーの他の部位と反応しないことが好ましく、より好ましくは、このような置換基は50以下の分子量を有し、更により好ましくは、このような置換基は、−(Q−O)r−の構造部分よりも小さい分子量を有する。このような置換基の例としては、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
rは、カチオン性界面活性剤、脂肪族化合物、及び/若しくはシリコーンの付着改善、並びに/又は塗布中の滑らかさを考慮して、好ましくは3以上かつ好ましくは12以下を表す。
上記の通り、構造−(Q−O)r−R2では、直鎖に結合している原子数は、70以下である。例えば、Qがn−ブチレン基を表し、r=15であり、R2がn−ペンチル基を表す場合、構造−(Q−O)r−R2の直鎖に結合している原子数は、80と計算されるので、上記範囲外である。構造−(Q−O)r−R2において直鎖に結合している原子数は、カチオン性界面活性剤、脂肪族化合物、及び/若しくはシリコーンの付着改善、並びに/又は塗布中の滑らかさを考慮して、好ましくは60以下、より好ましくは40以下、更により好ましくは28以下、特に好ましくは20以下である。
ビニルモノマー(B)の例としては、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)、メトキシポリエチレングリコール/プロピレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/プロピレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)、ポリエチレングリコール/プロピレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/プロピレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)、メトキシポリエチレングリコール/ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)、ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリルアミド(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)、及びポリエチレングリコール(メタ)アクリルアミド(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、2〜15である)が挙げられ、好ましくは、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)、メトキシポリエチレングリコール/プロピレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/プロピレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)、ポリエチレングリコール/プロピレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/プロピレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)、メトキシポリエチレングリコール/ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)、ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)であり;より好ましくは、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)及びポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコールの繰り返し数(式(4)におけるr)は、3〜12である)である。
ビニルモノマー(C)
ビニルモノマー(A)及び(B)に加えて、コポリマーは、塗布中の滑らかさ等のコンディショニング効果をもたらすことを考慮して、12〜22個の炭素原子を有するアルキル基を有するビニルモノマー(C)を更に含有してよい。含まれている場合、ビニルモノマー(C)の量は、カチオン性界面活性剤、脂肪族化合物、及び/若しくはシリコーンの付着改善、並びに/又は塗布中の滑らかさを考慮して、コポリマーの総質量に基づいて、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更により好ましくは25質量%以下、更により好ましくは20質量%以下である。
好ましくは、ビニルモノマー(C)は、塗布中の滑らかさを考慮して、12〜22個の炭素原子を有するアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーである。更に、分岐アルキル基を有するビニルモノマーが特に好ましい。
12〜22個の炭素原子を有するアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーの例としては、ミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、合成ラウリル(メタ)アクリレート、(しかし、「合成ラウリル(メタ)アクリレート」は、12個の炭素原子を有するアルキル基及び13個の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを指す)等が挙げられる。これらの中でも、12〜20個の炭素原子を有するアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、16〜18個の炭素原子を有するアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーがより好ましい。
コポリマーは、1種のビニルモノマー(C)を含有してもよく、2種以上のビニルモノマー(C)を含有してもよい。
他のモノマー
前述のビニルモノマー(A)、(B)、及び(C)に加えて、コポリマーはまた、コポリマーの効果を低下させない程度に、他のビニルモノマーを含有してもよい。他のビニルモノマーの例としては、非イオン性モノマー、両性モノマー、半極性モノマー、カチオン性モノマーに加えて、ポリシロキサン基を含有するモノマーが挙げられ、好ましくは、ポリシロキサン基を有するか又は有しない非イオン性モノマーである。これら他のモノマーは、前述のビニルモノマー(A)、(B)、及び(C)のいずれとも異なる。
通常、このような他のモノマーの量は、含まれている場合、コポリマーの総質量の40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更により好ましくは10質量%以下である。
カチオン性界面活性剤、脂肪族化合物、及び/又はシリコーンの付着改善を考慮して、コポリマー中のカチオン性官能基の量は、低いことが好ましく、例えば、カチオン性官能基は、好ましくは、コポリマー中の全ての官能基の10モル%以下を占める。より好ましくは、コポリマーは、カチオン性官能基を含まない。
非イオン性モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸と1〜22個の炭素原子を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と1〜22個の炭素原子を有するアルキルアミンとのアミド、(メタ)アクリル酸とエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール等とのモノエステルに加えて、モノエステルのヒドロキシル基がメタノール、エタノール等によってエーテル化されているエステル、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
両性モノマーの例としては、ベタイン基を有する(メタ)アクリルエステル、ベタイン基を有する(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
半極性モノマーの例としては、アミンオキシド基を有する(メタ)アクリレートエステル、アミンオキシド基を有する(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
カチオン性モノマーの例としては、四級アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートエステル、四級アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ポリシロキサン基を含有するモノマーは、ポリシロキサン構造を有し、また共有結合によってコポリマーに結合することができる構造を有するモノマーである。これら成分単位は、通常化粧品材料組成物において併用されるシリコーン油に対して高い親和性を有し、コポリマー中の他の成分単位にシリコーン油を結合させることによって作用して、皮膚及び毛髪、特にダメージヘアに対するシリコーン油の吸着力を増大させると考えられている。
ポリシロキサン構造は、以下の式(4)によって表される2つ以上の繰り返し構造単位が連結している構造である。
−(SiR56−O)− (4)
式(4)では、R5及びR6は、独立して、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基又はフェニル基を表す。
共有結合を介してコポリマーに連結できる構造は、(メタ)アクリレートエステル又は(メタ)アクリルアミド等のビニル構造を有しかつ別のモノマーと共重合できる構造、チオール等の官能基を有しかつ重合中に連鎖移動によってコポリマーに連結できる構造、又はイソシアネート基、カルボン酸基、ヒドロキシル基、アミノ基等を有しかつコポリマー上の官能基と反応及び連結できる構造であってよいが、これらの構造に限定されるものではない。
複数のこれら連結可能な構造は、ポリシロキサン基を含有する1つのモノマー中に存在し得る。コポリマーにおいて、ポリシロキサン構造は、グラフト構造によって主鎖に連結できるか、又は逆に、ポリシロキサン構造は、グラフト構造によって他の構造が連結している主鎖であってよく、更に、ポリシロキサン構造及び他の構造は、ブロック構造によって直鎖状態で連結することができる。
ポリシロキサン基を含有するモノマーは、好ましくは、以下の式(5)によって表される。
CH2=C(R7)−Z−(SiR89−O)s−R10 (5)
式中、R7は、水素原子又はメチル基を表し、R8及びR9は、独立して、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基又はフェニル基を表し、R10は、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基を表し、Zは、二価連結基又は直接結合を表し、sは、2〜200の整数を表す。
シリコーン油に対する親和性上昇を考慮して、より好ましくは、sは3以上であり、更により好ましくは、sは5以上であり、他のモノマーとの共重合強化を考慮して、好ましくは、sは50以下である。
Zは、二価連結基又は直接結合を表すが、以下に示唆する構造のうちの1つか、又は構造の2つ以上の組み合わせを含有する連結基が好ましい。組み合わせる数は、特に限定されないが、通常、5以下である。更に、以下の構造の方向は、任意である(ポリシロキサン基側は、いずれの末端であってもよい)。なお、以下では、Rは、1〜6個の炭素原子を有するアルキレン基又はフェニレン基を表す。
−COO−R−
−CONH−R−
−O−R−
−R−
上述の式(5)によって表されるモノマーとしては、例えば、α−(ビニルフェニル)ポリジメチルシロキサン、α−(ビニルベンジルオキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、α−(ビニルベンジル)ポリメチルフェニルシロキサン、α−(メタクリロイルオキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、α−(メタクリロイルオキシプロピル)ポリメチルフェニルシロキサン、α−(メタクリロイルアミノプロピル)ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。ポリシロキサン基を含有するモノマーは、1種であってもよく、2種以上を併用してもよい。
コポリマーの分子量及び粘度を調整するために、多官能性アクリレート等の架橋剤をコポリマーに導入してよい。しかし、本発明では、架橋剤がコポリマー中に含まれないことが好ましい。
構造解析
コポリマー中のビニルモノマー(A)、(B)、及び(C)、並びに他のモノマーの量は、カルボニル基、アミド結合、ポリシロキサン構造、様々な種類の官能基、炭素骨格等によるIR吸収又はラマン散乱を用いて、ポリジメチルシロキサンにおけるメチル基、アミド結合部位、並びにそれに隣接するメチル基及びメチレン基の1H−NMRによって、それに加えて、13C−NMR等によって表される様々な種類のNMRによって測定することができる。
重量平均分子量
コポリマーの重量平均分子量は、カチオン性界面活性剤と複合体を形成すること(foaming)によってコンディショニング効果をもたらすことを考慮して、好ましくは3,000以上、より好ましくは5,000以上、更によりより好ましくは10,000以上、かつ乾燥後の感触を考慮して、好ましくは約2,000,000以下、より好ましくは1,000,000以下、更により好ましくは500,000以下、更により好ましくは100,000以下、最も好ましくは50,000以下である。
コポリマーの重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。ゲル透過クロマトグラフィーで用いられる展開溶媒は、通常使用される溶媒である限り特に限定されないが、例えば、水/メタノール/酢酸/酢酸ナトリウムの溶媒ブレンドを用いて測定を実施することができる。
粘度
コポリマーは、好ましくは25℃で5mPa・s以上かつ50,000mPa・s以下の粘度を有する、低級アルキルアルコール及び多価アルコールの50質量%水性キャリア溶液、好ましくはエタノール水溶液、より好ましくはブタンジオール水溶液である。粘度は、より好ましくは10mPa・s以上、更により好ましくは15mPa・s以上であるが、一方、より好ましくは10,000mPa・s以下、更により好ましくは5,000mPa・s以下である。コポリマーの粘度は、取り扱いの観点から、好ましくは5mPa・s以上かつ50,000mPa・s以下である。粘度は、BL型粘度計を用いて測定することができる。
重量平均分子量と同様に、コポリマーの粘度は、コポリマーの重合度を制御することによって調整でき、添加される多官能性アクリレート等の架橋剤の量を増加又は減少させることによって制御できる。
7.有益剤
ある実施形態では、ヘアケア組成物は、1つ以上の更なる有益剤を更に含む。有益剤は、ふけ防止剤、ビタミン、脂溶性ビタミン、キレート剤、香料、増白剤、酵素、感覚剤、誘引剤、抗細菌剤、染料、顔料、漂白剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む。
1つの態様では、有益剤は、ふけ防止剤を含んでよい。このようなふけ防止粒子は、組成物の成分と物理的及び化学的に適合しなければならず、別段に製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なわせてはならない。
ある実施形態によれば、ヘアケア組成物は、抗ふけ活性物質を含むが、これは、抗ふけ活性物質粒子であってよい。ある実施形態では、ふけ防止活性物質は、ピリジンチオン塩;アゾール(例えば、ケトコナゾール、エコナゾール及びエルビオール);硫化セレン;粒状硫黄;角質溶解剤(例えば、サリチル酸);及びこれらの混合物からなる群から選択される。ある実施形態では、ふけ防止粒子は、ピリジンチオン塩である。
ピリジンチオン粒子は、好適な粒子状ふけ防止活性物質である。ある実施形態では、ふけ防止活性物質は、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩であり、粒子形態である。ある実施形態では、ピリジンチオンふけ防止粒子の濃度は、約0.01重量%〜約5重量%、又は約0.1重量%〜約3重量%、又は約0.1重量%〜約2重量%の範囲である。ある実施形態では、ピリジンチオン塩は、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム及びジルコニウム等の重金属、一般的には亜鉛から形成されるもの、典型的には、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「亜鉛ピリジンチオン」又は「ZPT」として知られている)、通常、血小板粒子形態の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩である。ある実施形態では、血小板粒子形態の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩は、約20ミクロン以下、又は約5ミクロン以下、又は約2.5ミクロン以下の平均粒径を有する。他のカチオン(例えば、ナトリウム)から形成される塩類もまた好適であり得る。ピリジンチオンふけ防止剤活性物質は、例えば、米国特許第2,809,971号、同第3,236,733号、同第3,753,196号、同第3,761,418号、同第4,345,080号、同第4,323,683号、同第4,379,753号、及び同第4,470,982号に記載されている。
ある実施形態では、ピリチオンの多価金属塩から選択される抗ふけ活性物質に加えて、組成物は、1つ以上の抗真菌及び/又は抗微生物活性物質を更に含む。ある実施形態では、抗微生物活性物質は、コールタール、硫黄、炭(fcharcoal)、ウィットフィールド軟膏、カステラーニ塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、橙皮油、尿素製剤、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(テルビナフィン等)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマローザ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、ケイ皮アルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール、イヒチオールペール、Sensiva SC−50、Elestab HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノン等のイソチアザリノン、及びアゾール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。ある実施形態では、抗微生物剤は、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン、コールタール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
ある実施形態では、アゾール抗微生物剤は、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビホナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリンバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるイミダゾールであるか、又はアゾール抗微生物剤は、テルコナゾール、イトラコナゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるトリアゾールである。ヘアケア組成物中に存在する場合、アゾール抗微生物活性物質は、約0.01重量%〜約5重量%、又は約0.1重量%〜約3重量%、又は約0.3重量%〜約2重量%の量で含まれる。ある実施形態では、アゾール抗微生物活性物質は、ケトコナゾールである。ある実施形態では、唯一の抗微生物活性物質がケトコナゾールである。
ヘアケア組成物の実施形態はまた、抗微生物活性物質の組み合わせを含んでもよい。ある実施形態では、抗微生物活性物質の組み合わせは、オクトピロックスとジンクピリチオン、パインタールと硫黄、サリチル酸とジンクピリチオン、サリチル酸とエルビオール、ジンクピリチオンとエルビオール、ジンクピリチオンとクリムバゾール、オクトピロックスとクリムバゾール、サリチル酸とオクトピロックス、及びこれらの混合物からなる組み合わせの群から選択される。
ある実施形態では、組成物は、有効な量の亜鉛含有層状物質を含む。ある実施形態では、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%〜約10重量%、又は約0.01重量%〜約7重量%、又は約0.1重量%〜約5重量%の亜鉛含有層状物質を含む。
亜鉛含有層状物質は、結晶の成長が主に二次元で生じたものであってもよい。層構造は、全ての原子が明確な層に組み込まれているものだけではなく、ギャラリーイオン(gallery ion)と呼ばれる、層間にイオン又は分子が存在するものもあると通常記載されている(A.F.Wells「Structural Inorganic Chemistry」Clarendon Press,1975)。亜鉛含有層状物質(ZLM)は、亜鉛が層に組み込まれていてもよく、及び/又はギャラリーイオンの成分であってもよい。以下のZLMのクラスは、一般的な分類の比較的一般的な例を表し、この定義に適合する、より広範囲の物質に限定することを意図するものではない。
多くのZLMが、自然界では鉱物として存在している。ある実施形態では、ZLMは、水亜鉛土(炭酸水酸化亜鉛)、緑亜鉛鉱(炭酸水酸化亜鉛銅)、亜鉛孔雀石(炭酸水酸化銅亜鉛)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。亜鉛を含有する関連鉱物が組成物中に含まれていてもよい。粘土性鉱物(例えば、フィロシリケート)等のアニオン性層の種がイオン交換された亜鉛ギャラリーイオンを含有する、天然のZLMもまた存在し得る。これら天然物質は全て、合成によって得ることもでき、又は組成物中においてその場で、若しくは製造プロセスの間に形成することもできる。
必ずしもそうではないが、多くの場合、合成であるZLMの別の一般的なクラスは、層状複水酸化物である。ある実施形態では、ZLMは、式[M2+ 1-x3+ x(OH)2x+m- x/m・nH2O(式中、二価イオン(M2+)の一部又は全ては、亜鉛イオンである)に係る層状複水酸化物である(Crepaldi,EL,Pava,PC,Tronto,J,Valim,JB J.Colloid Interfac.Sci.2002,248,429〜42)。
ヒドロキシ複塩と呼ばれる、更に別のクラスのZLMを調製することもできる(Morioka,H.,Tagaya,H.,Karasu,M,Kadokawa,J,Chiba,K Inorg.Chem.1999,38,4211−6)。ある実施形態では、ZLMは、式[M2+ 1-x2+ 1+x(OH)3(1-y)+n-(1=3y)/n・nH2O(式中、2つの金属イオン(M2+)は、同一であっても異なっていてもよい)に係るヒドロキシ複塩である。これらが同一でありかつ亜鉛で表される場合、式は、[Zn1+x(OH)22x+2x A-・nH2Oに簡略化される。この後者の式は、ヒドロキシ塩化亜鉛及びヒドロキシ硝酸亜鉛等の物質を表す(x=0.4である場合)。ある実施形態では、ZLMは、ヒドロキシ塩化亜鉛及び/又はヒドロキシ硝酸亜鉛である。これらは、一価のアニオンが二価のアニオンで置換されている水亜鉛土にも関連する。また、これらの物質は、組成物中にその場で形成させてもよく、又は製造プロセスの間に形成させてもよい。
亜鉛含有層状物質及びピリチオン又はピリチオンの多価金属塩を有する実施形態では、亜鉛含有層状物質のピリチオン又はピリチオンの多価金属塩に対する比は、約5:100〜約10:1、又は約2:10〜約5:1、又は約1:2〜約3:1である。
ふけ防止活性物質の頭皮への付着は、少なくとも約1マイクログラム/cm2である。ふけ防止活性物質が頭皮に到達し、そこで確実に機能を発揮できるようにすることを考慮すれば、ふけ防止活性物質の頭皮への付着は重要である。ある実施形態において、ふけ防止活性物質の頭皮への付着は、少なくとも約1.5マイクログラム/cm2、又は少なくとも約2.5マイクログラム/cm2、又は少なくとも約3マイクログラム/cm2、又は少なくとも約4マイクログラム/cm2、又は少なくとも約6マイクログラム/cm2、又は少なくとも約7マイクログラム/cm2、又は少なくとも約8マイクログラム/cm2、又は少なくとも約8マイクログラム/cm2、又は少なくとも約10マイクログラム/cm2である。ふけ防止活性物質の頭皮への付着は、熟練の美容師が従来の洗浄プロトコールに従って、ふけ防止活性物質含有の組成物(例えば、本発明に係る組成物)で個人の毛髪を洗浄することによって測定される。次いで、表面に開放型ガラスシリンダーを保持できるよう毛髪を頭皮の領域上で分けて、同時に抽出溶液のアリコートを添加し、撹拌した後、ふけ防止活性物質の内容物を回収し、HPLC等の従来の方法論に基づいて分析定量する。
試験方法
本願の試験方法の項で開示される試験方法は、本出願人らの発明が本明細書に記載され、特許請求されているように、本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるために使用すべきであると理解される。
A.エマルション粒径法
この方法は、エマルション中の油/脂質の粒径を測定するために設計されている。これは、粒径測定法の一例である。他の公知の粒径法もまた、用いてよい。Horiba LA−910及びLA−950装置は、希釈溶液中の粒径を測定する手段として、粒子からの小角フラウンホーファー回折及び光散乱の原理を用いる。
エマルションサンプルを、希釈分散剤溶液を収容しているHoribaサンプリングカップに入れる。サンプルをサンプルカップ内で撹拌し、フローセルを通して循環させる。実験中、レーザー及びランプからの光は、フローセル内のサンプルを通して導かれる。レーザー及びランプからの光は、回折し、粒子によって散乱し、一連の(seriew)検出器によって検出される。散乱及び回折情報は、検出器からコンピュータに送られ、次いで、サンプル中の粒径分布が計算される。1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)溶液150mLを400mLのビーカーに添加する。約0.5(+/−)gのエマルションをビーカーに量り入れる。サンプルを、5分間磁気撹拌プレート上で撹拌バーを用いて激しく撹拌する。Horibaによって粒径分析するためのサンプルの準備が整う。サンプル調製後10分間以内にサンプルを分析する。
Horiba LA−910レーザー散乱粒径分布分析機:
適切な測定条件は、以下に列挙する通り手動で選択する。メスシリンダーを用いてHoribaカップに150mLの0.1% SDSを充填し、次いで、超音波処理し、循環させ、セルを通して撹拌する。セルが透明に見え、かつバックグラウンド読み出しが平らに見えた場合、BLANKを押してブランクを実行する。Horibaシステムを通して分散剤溶液を撹拌及び循環させながら、分散したサンプルを使い捨てピペットを用いてHoribaカップにゆっくり添加する。サンプルをシリンジ内に全く残さず、常にシリンジの全量をHoribaカップに添加する。Lampの%Tが90±2%になるまで、サンプルを連続的にかつゆっくり添加する。サンプルを撹拌し、セルを通して3分間循環させ、次いで、MEASUREを押してサンプルを分析する。サンプルが分析されたら、セルを空にし、脱イオン水で洗浄する。
Graphのページを印刷し、結果の詳細は、粒子の50%がそのサイズ以下である粒径である、メジアンとも呼ばれるD(50)として示される。必要に応じて、D(20)及びD(90)もまた作成してよい。
パーソナルケア組成物中の油及び脂質の粒径は、多くの場合、Horiba L910等の粒径分析機を用いて測定するのが困難である。組成物中の粒径は、光学顕微鏡を介して推定される。
リンスオフコンディショナーの濡れた状態及び乾いた状態の毛髪の感触の官能評価
リンスオフコンディショナー製品で処理した毛髪の濡れた状態の感触を決定するために、中程度にダメージを受けている茶色の欧州人の毛髪のヘアピースを用いる。各ヘアピースを4g量り、各毛髪繊維の長さは、20センチメートル(8インチ)である。均一なキューティクルの方向及び適切なレベルのダメージを確認するために、使用前に走査型電子顕微鏡でヘアピースを検査する。
この試験に用いる水源は、低硬度(0.04グラム/リットル(0〜3グレイン/ガロン)でなければならない。すすぎ中に適用される流量は、室温で7570mL/分である。ヘアピースをシンク上に吊るし、櫛でとかしてほぐし、搾乳動作で30秒間水で濡らす。濡らした後、人指し指と中指との間で絞ることにより過剰な水を除去し、0.1mLのヘアケア製品を評価者の指に分配する。また、0.4mLの量の製品を、ヘアピースの上部にも分配する。製品の外観及び感触をこの段階で評価する。次いで、製品を搾乳動作で60秒間毛髪に塗布する。ほぐれ、分配の容易さ、浸透、及び感触をこの段階で評価する。次いで、ヘアピースを搾乳動作で30秒間すすぎ、感触及びすすぎの容易さを評価する。すすぎサイクルをもう一度繰り返し、同じ評価を繰り返す。次いで、柔軟性、櫛通り性、及び感触についてヘアピースを評価する。次いで、温度及び湿度が制御されている環境(21℃及び相対湿度45%)で一晩毛髪を空気乾燥させる。再度、櫛通り性、感触、及び外観について評価する。
全ての評価は、訓練を受け、資格を有する官能評価者によって実施する。標準的な製品に対して同じ種類の毛髪評価を繰り返し、公知の性能のこれら標準的な製品で処理した毛髪に対して様々な評価を行った結果を最終的に0〜100点で採点する。
A.ウエット及びドライコンディショニング試験方法
この試験方法は、濡れた状態での梳毛効果及び乾燥した状態での梳毛効果の両方について、リンスオフコンディショナーの基本性能を主観的に評価することを可能にするために設計されている。典型的な試験では、3〜5個の別個の製剤をこれら性能について評価してよい。評価は、性能の区別を容易にするために、シリコーンを含有しない対照処理及び高濃度のシリコーンを含有する対照処理を含んでよい。基材は、均一で、目立った表面のダメージがないか又は脱色したダメージヘアの持ち上がり(lift)が少ないことを保証するためにスクリーニングした、様々な供給源から得ることができる茶色のバージンヘアである。
処理手順
4グラム、長さ20cm(8インチ)のヘアピース4〜5つを、ヘアピースホルダー内にまとめ、40℃の中硬度(0.13〜0.14g/L(9〜10gpg))の水で動かしながら10秒間濡らして、確実に完全にかつ均一に濡らす。ヘアピースを軽く脱水し、乾燥した毛髪1g当たり0.1グラムの製品(0.1g/毛髪1g又は2g/毛髪20g)のレベルで、ホルダーの2.54cm(1インチ)下から先端に向かって、まとめたヘアピースの長さ全体にクラリファイングシャンプーを均一に塗布する。束ねたヘアピース(switch combo)を、消費者が使用する代表的な動作である摩擦動作により30秒間泡立て、0.11L/s(1.5ガロン/分)で流れる40℃の水で更に30秒間すすいで(毛髪を動かしながら)、確実に完全にすすぐ。この工程を繰り返す。コンディショナー処理は、上記シャンプーと同じ方法で塗布し(0.1g/毛髪1g、又はより濃縮されたプロトタイプの場合、0.05g/毛髪1gに減少させる)、束ねたヘアピース全体に30秒間搾乳動作を行い、更に30秒間静置し、更に30秒間動かしながら十分にすすぐ。ヘアピースを軽く脱水し、互いに分離させ、ヘアピース同士が接触しないようにラックに吊るし、目の粗い櫛でほぐす。
採点手順
訓練を受けた採点者を使用して濡れた状態の梳毛を評価するため、各処理につき1つのヘアピースが採点セットに含まれるように、ヘアピースをラック上で5つに分ける。各ヘアピースについて、2人だけが梳毛評価を実施する。採点者には、消費者が使用する代表的なものである目の細かいナイロン製の櫛を用いる梳毛によって処理の比較し、0〜10の基準で容易性/困難性を採点するように依頼する。10個の別個の評価を収集し、統計的有意性を確立するために結果を統計分析パッケージにより分析する。Statgraphics Plus 5.1を使用して処理間の差の統計的有意性を決定する。
乾いた状態の梳毛評価については、上記ヘアピースを温度及び湿度が制御された室内(22℃/50% RH)に移し、一晩乾燥させる。これらは、上記の通り分けられたままであり、評価者には、乾いた状態でのヘアピース中央の梳毛の容易性、乾いた状態での先端の梳毛の容易性、及び先端の感触の触覚評価という3つの評価を行うことによって、ドライコンディショニング性能を評価するように要求する。これらの比較のために、同じ10点基準を使用する。やはり、各ヘアピースセットの評価は2人の評価者のみが行う。個別の差異に対する統計分析は、上記と同じ方法を用いて行う。
以下の実施例は、本発明を例示する。例示する組成物は、従来の配合及び混合技術により調製することできる。ヘアケア製剤分野の当業者の技術範囲内での本発明の他の修正は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解されよう。本明細書における部、百分率、及び比率は全て、特に指定しない限り、重量基準である。一部の成分は、供給元から希釈溶液として入手される場合がある。記載する量は、特に指定しない限り、活性物質の重量パーセントを表す。
以下は、本発明の実施形態に含まれるヘアケア組成物の非限定的な例である。
Figure 0006291030
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*:コンディショナーをヘアピースに塗布し、広げ、搾乳動作を行い、すすぎ落とす。すすぎの感触を以下の通り評価し、4人の評価者による評価の平均を測定する。
3 非常に速やかにすすぎ落とされる
2 速やかにすすぎ落とされる
1 より長いすすぎを必要とする
残存感触は、「毛髪に残る化学物質の感触」と消費者が説明する負の感触である。消費者は、高いコンディショニングに関連付けない。
コーティングされた感触は、消費者がより高いヘアコンディショニングと関連付ける感触である。
上記結果(実施例11と実施例12との比較)から、付着助剤ポリマーとダイズオリゴマーブレンドの予め乳化させたエマルションとを合わせることによって、技術の相乗効果を実現することができ、それによって、付着助剤ポリマーを含有するがダイズオリゴマーブレンドを含有しない対応する組成物よりも速やかにすすがれる、残存感触の少ない状態に毛髪を整えることができる。
実施例12と対照との比較は、付着助剤ポリマーとダイズオリゴマーブレンドの予め乳化させたエマルションとを含有するヘアコンディショナー製剤が、対照コンディショナーよりも高いコーティングされた濡れた感触を提供することを示し、これを消費者は高いヘアコンディショニングと関連付ける。
本発明のヘアケア組成物は、典型的なヘアケア処方で提示し得る。この組成物は、溶液、分散液、エマルション、粉末、タルク、カプセル化球体、スポンジャー(sponger)、固形剤形、発泡体、及び他の送達機構の形態であってよい。本発明の実施形態の組成物は、ヘアトニック、リーブオンヘア製品(例えば、トリートメント及びスタイリング製品)、リンスオフヘア製品(例えば、シャンプー及びコンディショナー)、及び毛髪に塗布可能である任意の他の形態であってよい。
1つの実施形態によれば、ヘアケア組成物は、多孔質の溶解性固体構造体の形態で提供されてよく、例えば、参照により全文が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2009/0232873号及び同第2010/0179083号に開示されているもの等である。
ヘアケア組成物は、一般に、組成物を製造する技術分野において公知であるもの等の従来の方法によって調製される。このような方法は、典型的に、加熱、冷却、真空の適用等を用いて又は用いずに、成分を1つ以上の工程で混合して比較的均一な状態にすることを含む。組成物は、安定性(物理的安定性、化学的安定性、光安定性)及び/又は活性物質の送達を最適化するように調製される。ヘアケア組成物は、単相若しくは単一製品中に存在してもよく、又はヘアケア組成物は、別個の相若しくは別個の製品中に存在してもよい。2つの製品を使用する場合、それらの製品は、一緒に、同時に又は逐次使用してよい。逐次使用は、1つの製品の使用直後等の短時間に行われてもよく、数時間又は数日の期間にわたって行われてもよい。
本明細書に開示した大きさ及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような大きさは、それぞれ、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味するものである。
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは特許出願を含む、本明細書に引用される文献は全て、明白に除外又は限定されている場合を除いて、本明細書中にその全文を援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の任意の参照文献との任意の組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書での用語の任意の意味又は定義の範囲が、参照により組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。

Claims (10)

  1. ヘアケア組成物の製造方法であって、
    a.前記ヘアケア組成物の少なくとも0.25重量%の、メタセシス化不飽和ポリオールエステルとしてのダイズオリゴマーブレンドを0.02重量%〜5重量%含む予め乳化させたエマルションであって、乳化剤が、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性、及びこれらの混合物からなる群から選択され、予め乳化させた水中油型エマルションの平均粒径が、20ナノメートル〜20ミクロンである予め乳化させたエマルションと、
    b.カチオン性界面活性剤系とを混合することを含む、ヘアケア組成物の製造方法。
  2. 前記ヘアケア組成物の製造方法であって、
    前記ヘアケア組成物が
    a.
    i.前記ヘアケア組成物の0.1重量%〜20重量%の1つ以上の、25℃以上の融点を有する高融点脂肪族化合物と、
    ii.前記ヘアケア組成物の0.1重量%〜10重量%のカチオン性界面活性剤系と、
    前記ヘアケア組成物の少なくとも20重量%の水性キャリアと、を含むゲルマトリックスを更に含む、請求項1に記載のヘアケア組成物の製造方法
  3. 前記予め乳化させたエマルションが、1つ以上の水混和性溶媒を含む、請求項1又は2に記載のヘアケア組成物の製造方法
  4. 前記予め乳化させたエマルションの平均粒径が、100nm〜20ミクロンである、請求項1〜3のいずれかに記載のヘアケア組成物の製造方法
  5. 前記ヘアケア組成物中のメタセシス化不飽和ポリオールエステルの平均粒径が、100nm〜20ミクロンである、請求項1〜4のいずれかに記載のヘアケア組成物の製造方法
  6. 前記ヘアケア組成物が、1つ以上の追加のコンディショニング剤を更に含、請求項1〜のいずれかに記載のヘアケア組成物の製造方法
  7. 前記1つ以上の追加のコンディショニング剤が、シリコーンである、請求項に記載のヘアケア組成物の製造方法
  8. 前記ヘアケア組成物が、付着ポリマーを更に含む、請求項1〜のいずれかに記載のヘアケア組成物の製造方法
  9. 前記ヘアケア組成物が、構造中にカルボキシル基を有するビニルモノマー(A)と、以下の式(1):
    CH2=C(R1)−CO−X−(Q−O)r−R2 (1)
    (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し;R2は、水素原子、又は置換基を有していてもよい1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し;Qは、これもまた置換基を有していてもよい2〜4個の炭素原子を有するアルキレン基を表し;rは、2〜15の整数を表し;Xは、酸素原子又はNH基を表し;以下の構造−(Q−O)r−R2では、直鎖に結合している原子数は、70以下である)
    によって表されるビニルモノマー(B)とを含むコポリマーである付着ポリマーを0.03%〜8%含み、前記ビニルモノマー(A)が、10質量%〜50質量%のレベルで含有され、前記ビニルモノマー(B)が、50質量%〜90質量%のレベルで含有される、請求項1〜のいずれかに記載のヘアケア組成物の製造方法
  10. (i)前記付着ポリマーの、(ii)モノアルキルアミン塩カチオン性界面活性剤、ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤、及び25℃以上の融点を有する高融点脂肪族化合物の合計に対する重量比が、1:1〜1:160である、請求項8又は9に記載のヘアケア組成物の製造方法
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