JP6289569B1 - 緑化抑制方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】収穫後のジャガイモの緑化を抑制する方法を提供する。【解決手段】ジャガイモに対して、遠赤色光と遠赤色光以外の波長域の光とを同時に照射する第1過程と、ジャガイモに対して、遠赤色光を単独で照射する第2過程とを含む。好適例としては、遠赤色光は、波長が750〜760nmの波長域の光である。一方、遠赤色光以外の波長域の光は、青色光、緑色光、黄色光及び赤色光のそれぞれや、これらの光を含む白色光である。【選択図】図1
Description
この発明は、ジャガイモの緑化抑制方法、例えば、収穫後のジャガイモの貯蔵等に用いられる緑化抑制方法に関するものである。
収穫後のジャガイモを蛍光灯等による白色光に曝露した場合、品種間で差はあるものの、全ての品種において表皮の緑化とともにジャガイモ中の食中毒成分であるグリコアルカロイドが顕著に増加することが報告されている。この場合、主成分をα−ソラニン及びα−チャコニンとするグリコアルカロイドは、可食限界とされる目安値の200mg/kg新鮮重を超える場合がある。また、表皮の緑化の程度とグリコアルカロイド含有量とには、高い正の相関があること、曝露時間の増加とともに、緑化が進行し、食中毒成分が増加すること、なども報告されている(例えば、非特許文献1〜8参照)。
このため、通常、収穫後のジャガイモは、暗所下の低温貯蔵庫に保管されている。また、出荷作業は、ホークリフト等の重機の灯りを点灯するなどして、極力室内照明を点灯せずに、暗い環境下で行われている。一方、店頭では、萌芽しやすい品種のジャガイモは日持ちの短い野菜等と同様に、低温のショーケースに収納されている場合が多い。また、ショーケースに収納されていないジャガイモも、店内の照明に長時間曝されている。そのため、一部の店舗では中身の見えない遮光袋を用いた販売を行っている。
なお、この出願に係る発明者らによって、ジャガイモなどの根菜に、青色光、緑色光、黄色光及び赤色光や、これらの光を含むいわゆる白色光を照射した場合には、緑化が誘導されること、特に赤色光を照射した場合に、顕著に緑化が誘導されることが確かめられている(例えば、特許文献1参照)。そして、この特許文献1には、遠赤色光をを単独で照射した場合には、緑化が抑制されることが開示されている。
さらに、この出願に係る発明者らによって、ジャガイモ等が、遠赤色光以外の光に長時間曝露されている環境下でも、遠赤色光を同時に照射させることで、緑化を抑制できることが確かめられている(例えば、特許文献2参照)。従って、特許文献2に開示された緑化抑制方法によれば、遠赤色光を同時に照射することによって、収穫後のジャガイモの出荷作業を蛍光灯等の照明下で行うことが可能となり、作業性が向上する。また、店頭に陳列されている間の、食中毒成分の増加を抑えることができる。
久野加代子、三浦博史、杉井通泰.長崎産バレイショのSolanineに関する研究(第1報)塊茎のSolanine含量と光によるその変動の品種間差異.生薬学雑誌、34、110-116 (1980)
忠田吉弘.貯蔵流通条件によるジャガイモ中のグリコアルカロイドの変化.農業技術、60、213-215 (2005)
Salunke,K. and Salunkhe D.K. Chlorophyll and solanine in potato tubers : formation and control. Int. Congress Food Sci. Technol., III, 284-292 (1974)
Machado,R.M.D., Toledo,M.C.F., and Garcia,L.C. Effect of light and temperature on the formation of glycoalkaloids in potato tubers. Food Control, 18, 503-508 (2007)
Percival, G.C. The influence of light upon glycoalkaloid and chlorophyll accumulation in potato tubers (Solanum tuberosum L.). Plant Sci., 145, 99-107 (1999)
Percival,G., Dixon,G.R. and Sword,A. Glycoalkaloid Concentration of Potato Tubers Following Exposure to Daylight. J. Sci. Food Agric., 71, 59-63 (1996)
Percival, G. and Dixon, G. Glycoalkaloid Concentration of Potato Tubers Following Continuous Illumination. J. Sci. Food Agric., 66, 139-144 (1994)
Morris,S.C. and Lee,T.H. The toxicity and teratogenicity of Solanaceaeglycoalkaloids, particularly those of the potato (Solanum tuberosum): a review. Food Technol. Aust., 36, 118-124 (1984)
既に説明したように、白色光等(すなわち遠赤色光以外の波長域の光)に曝露されることに起因して、ジャガイモの緑化が進行する。そして、発明者らが検討を行ったところ、白色光等に曝露されたジャガイモは、その後、白色光等の非照射の状態に戻しても、緑化が進行することが確認された。
発明者らがさらに検討を行ったところ、白色光等に曝露されたジャガイモに対し、白色光等の非照射とした時間帯において、遠赤色光を照射することで、緑化の進行を抑制できることを見出した。
この発明の目的は、収穫後のジャガイモの緑化を抑制する方法であって、特許文献1及び特許文献2とは異なる方法を提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明による第1の緑化抑制方法は、収穫後のジャガイモに対して、遠赤色光と遠赤色光以外の波長域の光とを同時に照射する第1過程と、上述のジャガイモに対して、遠赤色光を単独で照射する第2過程とを含む。
また、この発明による第2の緑化抑制方法は、収穫後のジャガイモに対して、遠赤色光以外の波長域の光を照射する第1過程と、上述のジャガイモに対して、遠赤色光を単独で照射する第2過程とを含む。
この発明による第1の緑化抑制方法及び第2の緑化抑制方法では、遠赤色光以外の波長域の光が非照射の時間帯において、遠赤色光を照射することによって、緑化の進行を顕著に抑制することができる。
以下、この発明の実施形態について説明するが、数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更を行うことができる。
この発明の実施の形態による緑化抑制方法は、ジャガイモに対して、遠赤色光と遠赤色光以外の波長域の光とを同時に照射する第1過程と、ジャガイモに対して、遠赤色光を単独で照射する第2過程とを含む。ここでは、遠赤色光は、波長が750〜760nmの波長域の光である。一方、遠赤色光以外の波長域の光は、青色光、緑色光、黄色光及び赤色光のそれぞれや、これらの光を含む白色光である。
ジャガイモは、貯蔵時や店頭陳列時に、蛍光灯による白色光等(すなわち遠赤色光以外の波長域の光)に曝露されると、速やかに緑化が起こる。このとき、遠赤色光を同時に照射すると緑化が抑制される。さらに、貯蔵時における白色光等を消灯している時間帯や、店頭陳列時における閉店後など、暗所下で一時的にジャガイモを収容している時間帯等、白色光等に曝露されていない時間帯において、遠赤色光を延長して単独照射することによって、緑化の進行が抑制される。
従って、遠赤色光を照射すれば、収穫後のジャガイモの出荷作業を蛍光灯等の照明下で行うことが可能となり、作業性が向上する。また、出荷後の、食中毒成分の増加を抑えることができる。さらに、白色光等の消灯後においても、遠赤色光を照射することによって、白色光等が非照射の時間帯における緑化の進行を抑制することができる。
また、この発明の他の実施の形態による緑化抑制方法は、ジャガイモに対して、遠赤色光以外の波長域の光を照射する第1過程と、ジャガイモに対して、遠赤色光を単独で照射する第2過程とを含む。
上述したように、ジャガイモは、貯蔵時や店頭陳列時において、蛍光灯による白色光等に曝露されることによって緑化が起こる。しかし、白色光等に曝露されていない時間帯において、遠赤色光を照射することによって、緑化の進行が抑制される。
従って、収穫後のジャガイモの出荷作業や店頭陳列によって白色光等に曝露されても、白色光等の消灯後に、遠赤色光を照射することによって、緑化の進行を抑制することができる。
(実施例1)
実施例1は、遠赤色光以外の波長域の光照射に対する、遠赤色光の同時照射及び延長照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例1では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。既に説明したように、赤色光は、ジャガイモに対する緑化誘導が顕著な波長帯の光である(特許文献1参照)。
実施例1は、遠赤色光以外の波長域の光照射に対する、遠赤色光の同時照射及び延長照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例1では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。既に説明したように、赤色光は、ジャガイモに対する緑化誘導が顕著な波長帯の光である(特許文献1参照)。
試験区−1〜6を設定し、各試験区には、縦、横、高さが、それぞれ34cm、25cm、21cmのダンボール製容器(以下、単に容器とも称する。)を設置した。ジャガイモの検体として「男爵」を6個ずつ試験区−1〜6の各容器内にそれぞれ収容した。ここでは、収穫後約2ヶ月間涼しい暗所下で保管された「男爵」を生産者から入手して試験を行った。試験区−1〜6における照射条件を表1に示す。
試験区−1は、赤色光の照射を行う試験区である。赤色光の光源としてLEDを用いた。分光分析装置(LI−COR社製のLI−1800)を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は2.8W/m2であった。
試験区−2及び3は、遠赤色光の照射を行う試験区である。遠赤色光の光源としてLEDを用い、試験区−2及び3でそれぞれ異なる波長にピークを示す遠赤色光を照射した。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、試験区−2の遠赤色光は、約750nmにピークを示した。また、試験区−3の遠赤色光は、約760nmにピークを示した。遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は2.8W/m2であった。
試験区−1〜3では、1日の照射時間を12時間連続とし、残りの12時間は暗所とした。
試験区−4は、赤色光及び遠赤色光の同時照射を行う試験区である。赤色光及び遠赤色光の光源としてそれぞれLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。また、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。赤色光及び遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において各8W/m2(合わせて16W/m2)とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での両光強度は、それぞれ2.8W/m2であった。
試験区−4では、1日の照射時間を赤色光及び遠赤色光の同時照射で12時間連続とし、残りの12時間は暗所とした。
試験区−5は、赤色光及び遠赤色光の同時照射並びに遠赤色光の延長照射を行う試験区である。赤色光及び遠赤色光の光源としてそれぞれLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。また、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。赤色光及び遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において各8W/m2(合わせて16W/m2)とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での両光強度は、それぞれ2.8W/m2であった。
試験区−5では、1日のうち、赤色光及び遠赤色光の同時照射を12時間連続で行い、残りの12時間は遠赤色光の単独照射とした。すなわち赤色光については、12時間の連続照射と12時間の非照射とを繰り返す間欠照射とした。また、遠赤色光については、24時間の連続照射とした。
試験区−6は、照射を行わない試験区であり、暗所とした。
試験区−1〜6とも、試験期間を15日間とした。また、試験期間中の試験区−1〜6では、温度が約17.5〜19.5℃の範囲で、及び湿度が約55〜70%の範囲で推移しており、各試験区間での差は見られなかった。
そして、試験期間(15日間)満了後の各試験区の検体につき、緑化の指標として、表皮のクロロフィル含有量を測定した。各試験区の検体6個ずつを用いて、表皮部位を採集し、凍結乾燥後、粉末化した。ここで表皮部位は、光照射域の表層の厚さ1mm前後の表層部を指す。なお、目視による観察で各試験区の6個とも緑化の有無等の状態は均一であり、置いた位置による差は見られなかった。
得られた粉末のメタノール抽出液を用いて吸収スペクトルを測定し、クロロフィル含有量を算出した。ここで、吸収スペクトルの測定は、日立製作所製のU−3000を用いて行い、Holdenの関係式(Holden、M., Chemistry and Biochemistry of Plant Pigments, Goodwin, T.W., pp.1−37(1976)参照)により、測定結果からクロロフィル含有量を算出した。この算出したクロロフィル含有量を図1に示す。
赤色光のみの照射を行った試験区−1では、クロロフィル含有量が約36.7μg/g新鮮重であった。これに対し、遠赤色光のみの照射を行った試験区−2及び3では、暗所とした試験区−6よりもクロロフィル含有量が小さくなった。従って、遠赤色光の照射により緑化が抑えられることが確認された。
そして、赤色光及び遠赤色光の同時照射を行った試験区−4では、クロロフィル含有量が約27.9μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約24%減少した。さらに、赤色光及び遠赤色光の同時照射を行った後、遠赤色光のみの延長照射を行った試験区−5では、クロロフィル含有量が約11.6μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約68%減少した。
この結果から、赤色光照射下においても、遠赤色光の同時照射を行うことによって緑化を抑制できることが確認された。また、試験区−4及び試験区−5の結果から、赤色光照射後のジャガイモは、赤色光非照射の状態に戻しても、緑化が進行することが確認された。そして、赤色光非照射の時間帯にも遠赤色光を照射することによって、顕著に緑化を抑制できることが確認された。
なお、各試験区について、重量及びBrix糖度には、変化は見られなかった。
(実施例2)
実施例2は、遠赤色光以外の波長域の光照射に対する、遠赤色光の同時照射及び延長照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例2では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。
実施例2は、遠赤色光以外の波長域の光照射に対する、遠赤色光の同時照射及び延長照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例2では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。
試験区−1〜4を設定し、各試験区には、縦、横、高さが、それぞれ34cm、25cm、21cmのダンボール製容器(以下、単に容器とも称する。)を設置した。ジャガイモの検体として「男爵」を4個ずつ試験区−1〜4の各容器内にそれぞれ収容した。ここでは、収穫後約3ヶ月間涼しい暗所下で保管された「男爵」を生産者から入手して試験を行った。試験区−1〜4における照射条件を表2に示す。
試験区−1は、赤色光の照射を行う試験区である。赤色光の光源としてLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において7W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は、2.5W/m2であった。
試験区−2は、遠赤色光の照射を行う試験区である。遠赤色光の光源としてLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は、2.8W/m2であった。
試験区−1及び2では、1日の照射時間を12時間連続とし、残りの12時間は暗所とした。
試験区−3及び4は、赤色光及び遠赤色光の同時照射並びに遠赤色光の延長照射を行う試験区である。赤色光及び遠赤色光の光源としてそれぞれLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。また、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において、7W/m2とした。また、遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において、8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での両光強度は、それぞれ2.5W/m2及び2.8W/m2であった。
試験区−3では、1日のうち、赤色光及び遠赤色光の同時照射を12時間連続で行い、残りの12時間は遠赤色光の単独照射とした。すなわち赤色光については、12時間の連続照射と12時間の非照射とを繰り返す間欠照射とした。また、遠赤色光については、24時間の連続照射とした。
試験区−4では、1日のうち、赤色光及び遠赤色光の同時照射を12時間連続で行い、その後、遠赤色光の単独照射を、赤色光との同時照射から連続して6時間連続で行い、残りの6時間は暗所とした。すなわち赤色光については、12時間の連続照射と12時間の非照射とを繰り返す間欠照射とした。また、遠赤色光については、赤色光との同時照射及び遠赤色光のみの単独照射を合わせた18時間の連続照射と、6時間の非照射とを繰り返す間欠照射とした。
試験区−1〜4とも、試験期間を15日間とした。また、試験期間中の試験区−1〜4では、温度が約17.5〜19℃の範囲で、及び湿度が約50〜65%の範囲で推移しており、各試験区間での差は見られなかった。
そして、試験期間(15日間)満了後の各試験区の検体につき、緑化の指標として、表皮のクロロフィル含有量を測定した。各試験区の検体4個ずつを用いて、表皮部位を採集し、凍結乾燥後、粉末化した。ここで表皮部位は、光照射域の表層の厚さ1mm前後の表層部を指す。得られた粉末のメタノール抽出液を用いて吸収スペクトルを測定し、クロロフィル含有量を算出した。この算出したクロロフィル含有量を図2に示す。なお、目視による観察で各試験区の4個とも緑化の有無等の状態は均一であり、置いた位置による差は見られなかった。
赤色光のみの照射を行った試験区−1では、クロロフィル含有量が約24.7μg/g新鮮重であった。
これに対し、赤色光及び遠赤色光の同時照射を行った後、遠赤色光のみの延長照射を12時間行った試験区−3では、クロロフィル含有量が約7.0μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約72%減少した。また、赤色光及び遠赤色光の同時照射を行った後、遠赤色光のみの延長照射を6時間行った試験区−4では、クロロフィル含有量が約9.2μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約63%減少した。
この結果から、赤色光非照射の時間帯における遠赤色光の延長照射は、照射時間を長く設けることによって、緑化抑制効果がより大きくなることが確認された。
なお、各試験区について、重量及びBrix糖度には、変化は見られなかった。
(実施例3)
実施例3は、遠赤色光以外の波長域の光が非照射の時間帯における、遠赤色光の照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例3では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。
実施例3は、遠赤色光以外の波長域の光が非照射の時間帯における、遠赤色光の照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例3では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。
試験区−1〜5を設定し、各試験区には、縦、横、高さが、それぞれ34cm、25cm、21cmのダンボール製容器(以下、単に容器とも称する。)を設置した。ジャガイモの検体として「男爵」を6個ずつ試験区−1〜5の各容器内にそれぞれ収容した。ここでは、収穫後約2.5ヶ月間涼しい暗所下で保管された「男爵」を生産者から入手して試験を行った。試験区−1〜5における照射条件を表3に示す。
試験区−1は、赤色光の照射を行う試験区である。赤色光の光源としてLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は、2.8W/m2であった。
試験区−2は、遠赤色光の照射を行う試験区である。遠赤色光の光源としてLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は、2.8W/m2であった。
試験区−1及び2では、1日の照射時間を12時間連続とし、残りの12時間は暗所とした。
試験区−3及び4は、赤色光及び遠赤色光の併用照射を行う試験区である。赤色光及び遠赤色光の光源としてそれぞれLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。また、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。赤色光及び遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において各8W/m2(合わせて16W/m2)とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での両光強度は、それぞれ2.8W/m2であった。
試験区−3では、1日の照射時間を赤色光及び遠赤色光の同時照射で12時間連続とし、残りの12時間は暗所とした。
試験区−4では、1日の照射時間を、赤色光及び遠赤色光それぞれ単独照射で交互に12時間ずつ連続とした。すなわち赤色光については、12時間の連続照射と12時間の非照射とを繰り返す間欠照射とした。また、遠赤色光については、赤色光の照射時間帯において非照射とし、赤色光非照射の時間帯において12時間の連続照射とした。
試験区−5は、照射を行わない試験区であり、暗所とした。
試験区−1〜5とも、試験期間を15日間とした。また、試験期間中の試験区−1〜5では、温度が約17〜19℃の範囲で、及び湿度が約45〜60%の範囲で推移しており、各試験区間での差は見られなかった。
そして、試験期間(15日間)満了後の各試験区の検体につき、緑化の指標として、表皮のクロロフィル含有量を測定した。各試験区の検体6個ずつを用いて、表皮部位を採集し、凍結乾燥後、粉末化した。ここで表皮部位は、光照射域の表層の厚さ1mm前後の表層部を指す。得られた粉末のメタノール抽出液を用いて吸収スペクトルを測定し、クロロフィル含有量を算出した。この算出したクロロフィル含有量を図3に示す。なお、目視による観察で各試験区の6個とも緑化の有無等の状態は均一であり、置いた位置による差は見られなかった。
赤色光のみの照射を行った試験区−1では、クロロフィル含有量が約22.5μg/g新鮮重であった。
これに対し、赤色光及び遠赤色光の同時照射を行った試験区−3では、クロロフィル含有量が約19.7μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約13%減少した。さらに、赤色光の単独照射を行った後、赤色光非照射の時間帯において遠赤色光の照射を行った試験区−4では、クロロフィル含有量が約10.8μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約52%減少した。
この結果から、赤色光と同時に遠赤色光を照射しない場合であっても、赤色光非照射の時間帯において遠赤色光を照射することによって、緑化を抑制できることが確認された。
なお、各試験区について、重量及びBrix糖度には、変化は見られなかった。
(実施例4)
実施例4は、遠赤色光以外の波長域の光が非照射の時間帯における、遠赤色光の照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例4では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。
実施例4は、遠赤色光以外の波長域の光が非照射の時間帯における、遠赤色光の照射によるジャガイモの緑化抑制効果を調べる試験である。なお、実施例4では、遠赤色光以外の波長域の光として赤色光を使用した。
試験区−1〜4を設定し、各試験区には、縦、横、高さが、それぞれ34cm、25cm、21cmのダンボール製容器(以下、単に容器とも称する。)を設置した。ジャガイモの検体として「男爵」を4個ずつ試験区−1〜4の各容器内にそれぞれ収容した。ここでは、収穫後約3.5ヶ月間涼しい暗所下で保管された「男爵」を生産者から入手して試験を行った。試験区−1〜4における照射条件を表4に示す。
試験区−1は、赤色光の照射を行う試験区である。赤色光の光源としてLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において7W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は、2.5W/m2であった。
試験区−2は、遠赤色光の照射を行う試験区である。遠赤色光の光源としてLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での光強度は、2.8W/m2であった。
試験区−1及び2では、1日の照射時間を12時間連続とし、残りの12時間は暗所とした。
試験区−3は、赤色光及び遠赤色光の同時照射並びに遠赤色光の延長照射を行う試験区である。赤色光及び遠赤色光の光源としてそれぞれLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。また、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において、7W/m2とした。また、遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において、8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での両光強度は、それぞれ2.5W/m2及び2.8W/m2であった。
試験区−3では、1日のうち、赤色光及び遠赤色光の同時照射を12時間連続で行い、残りの12時間は遠赤色光の単独照射とした。すなわち赤色光については、12時間の連続照射と12時間の非照射とを繰り返す間欠照射とした。また、遠赤色光については、24時間の連続照射とした。
試験区−4は、赤色光及び遠赤色光の併用照射を行う試験区である。赤色光及び遠赤色光の光源としてそれぞれLEDを用いた。分光分析装置を用いて、使用した光源の分光特性を評価したところ、赤色光は、約670nmにピークを示した。また、遠赤色光は、約750nmにピークを示した。赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において、7W/m2とした。また、遠赤色光の光強度は、光源直下の容器中央付近の底面において各8W/m2とした。この時、光源から最も離れた箇所のジャガイモ表面での両光強度は、それぞれ2.5W/m2及び2.8W/m2であった。
試験区−4では、1日の照射時間を、赤色光及び遠赤色光それぞれ単独照射で交互に12時間連続ずつとした。すなわち赤色光については、12時間の連続照射と12時間の非照射とを繰り返す間欠照射とした。また、遠赤色光については、赤色光の照射時間帯において非照射とし、赤色光非照射の時間帯において12時間の連続照射とした。
試験区−1〜4とも、試験期間を15日間とした。また、試験期間中の試験区−1〜4では、温度が約17〜19℃の範囲で、及び湿度が約45〜60%の範囲で推移しており、各試験区間での差は見られなかった。
そして、試験期間(15日間)満了後の各試験区の検体につき、緑化の指標として、表皮のクロロフィル含有量を測定した。各試験区の検体4個ずつを用いて、表皮部位を採集し、凍結乾燥後、粉末化した。ここで表皮部位は、光照射域の表層の厚さ1mm前後の表層部を指す。得られた粉末のメタノール抽出液を用いて吸収スペクトルを測定し、クロロフィル含有量を算出した。この算出したクロロフィル含有量を図4に示す。なお、目視による観察で各試験区の4個とも緑化の有無等の状態は均一であり、置いた位置による差は見られなかった。
赤色光のみの照射を行った試験区−1では、クロロフィル含有量が約16.5μg/g新鮮重であった。
これに対し、赤色光及び遠赤色光の同時照射を行った後、遠赤色光のみの延長照射を行った試験区−3では、クロロフィル含有量が約3.2μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約81%減少した。また、赤色光の単独照射を行った後、赤色光非照射の時間帯において遠赤色光の照射を行った試験区−4では、クロロフィル含有量が約4.2μg/g新鮮重であり、試験区−1と比べて約75%減少した。
この結果から、赤色光非照射の時間帯において遠赤色光を照射することによって、緑化を抑制できることが確認された。特に赤色光の照射時においても、遠赤色光を同時照射する場合では、より緑化抑制効果が顕著であることが確認された。
なお、各試験区について、重量及びBrix糖度には、変化は見られなかった。
Claims (7)
- 収穫後のジャガイモに対して、遠赤色光と遠赤色光以外の波長域の光とを同時に照射する第1過程と、
前記ジャガイモに対して、遠赤色光を単独で照射する第2過程と
を含むことを特徴とする緑化抑制方法。 - 前記遠赤色光以外の波長域の光の光強度を、光源直下において7〜8W/m2の範囲内の値とし、
前記遠赤色光の光強度を、光源直下において8W/m2とする
ことを特徴とする請求項1に記載の緑化抑制方法。 - 前記遠赤色光以外の波長域の光を、1日当たり12時間連続で照射し、
前記遠赤色光を、1日当たり24時間連続で照射する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の緑化抑制方法。 - 前記遠赤色光以外の波長域の光を、1日当たり12時間連続で照射し、
前記遠赤色光を、1日当たり、前記第1過程において12時間連続で照射し、前記第1過程から連続して前記第2過程において6時間連続して照射する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の緑化抑制方法。 - 収穫後のジャガイモに対して、遠赤色光以外の波長域の光を照射する第1過程と、
前記ジャガイモに対して、遠赤色光を単独で照射する第2過程と
を含むことを特徴とする緑化抑制方法。 - 前記遠赤色光以外の波長域の光の光強度を、光源直下において7〜8W/m2の範囲内の値とし、
前記遠赤色光の光強度を、光源直下において8W/m2とする
ことを特徴とする請求項5に記載の緑化抑制方法。 - 前記第1過程を、1日当たり12時間連続で行い、
前記第2過程を、1日当たり12時間連続で行う
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の緑化抑制方法。
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