JP6289335B2 - 表示画像生成システム及び表示画像生成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のメータクラスタの表示制御に関し、特に、EV(Electric Vehicle)のバッテリの残量表示に関する。
EVの運転者にとって、バッテリの残量又はそれによる走行可能距離を把握することは非常に重要である。そのため、車両のメータクラスタにおいて、バッテリの残量又は走行可能距離が直感的に把握できる表示がなされることが望ましい。
特許文献1では、速度計等が配されたメータクラスタ内に、走行可能距離を示すグラフを表示することにより、速度計及び走行可能距離の認知性を確保している。
特開2012−078242号公報
しかしながら、メータクラスタの表示領域が限られている場合、例えば同一の表示器に、走行可能距離の表示と速度計の表示とを同時に行うと、それぞれの表示領域が小さくなり視認性を損なうという問題がある。
例えば、走行可能距離の表示領域を広くすると、速度計の表示領域が狭くなってその視認性が落ちる。逆に、速度計の表示領域を広くすると、走行可能距離の表示領域が狭くなってその視認性が落ちる。
本発明は上述の問題点に鑑み、メータクラスタの他の表示の視認性を阻害することなく、バッテリの残量表示を視認性よく行うことを目的とする。
本発明の表示画像生成システムは、車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得するバッテリ残量取得部と、メータ表示領域を有する車両のメータクラスタ表示部の表示画像を生成する画像生成部と、を備え、画像生成部は、メータクラスタ表示部の背景画像の少なくとも一部の領域で、かつメータ表示領域の少なくとも一部と重複する領域を、残量表示領域として他と異なる表示態様とし、残量表示領域の面積をバッテリ残量に応じて可変とする。
本発明の表示画像生成方法は、車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得し、メータクラスタ表示部のメータ表示領域の少なくとも一部と重複するメータクラスタの背景画像の少なくとも一部の領域におけるバッテリ残量に応じた面積の領域を、他の部分とは異なる表示態様とする。
本発明の表示画像生成システムは、車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得するバッテリ残量取得部と、メータ表示領域を有する車両のメータクラスタ表示部の表示画像を生成する画像生成部と、を備え、画像生成部は、メータクラスタ表示部の背景画像の少なくとも一部の領域で、かつメータ表示領域の少なくとも一部と重複する領域を、残量表示領域として他と異なる表示態様とし、残量表示領域の面積をバッテリ残量に応じて可変とする。従って、メータ表示の視認性を阻害することなく、バッテリ残量の表示を視認性よく行うことができる。
本発明の表示画像生成方法は、車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得し、メータクラスタ表示部のメータ表示領域の少なくとも一部と重複するメータクラスタの背景画像の少なくとも一部の領域におけるバッテリ残量に応じた面積の領域を、他の部分とは異なる表示態様とする。従って、メータ表示の視認性を阻害することなく、バッテリ残量の表示を視認性よく行うことができる。
実施の形態1に係る表示画像生成システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る表示画像生成システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態1に係る表示画像生成システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態1の変形例に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態2に係る表示画像生成システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態2に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態2に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態2に係る表示画像生成システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態2の変形例に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態2の変形例に係る表示画像生成システムによる表示例を示す図である。 実施の形態3に係る表示画像生成システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る表示画像生成システムの動作を示すフローチャートである。 表示対象のEVステーションの存在範囲を示す図である。
<A.実施の形態1>
<A−1.構成>
本発明の実施の形態1に係る表示画像生成システム101は、EV車両(以下、単に「車両」と呼ぶ)に搭載されたメータクラスタ表示部40の表示制御を行うものである。メータクラスタ表示部40は、液晶パネル等のディスプレイで構成される。以下の説明では、表示画像生成システム101を車両に搭載された装置として説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示画像生成システム101の構成を示すブロック図である。表示画像生成システム101は、バッテリ残量取得部11、画像生成部12及び表示制御部13を備えている。
バッテリ残量取得部11は、車両のモーター駆動用のバッテリ残量を、例えばバッテリの電流を検出する電流センサの検出値等から取得する。
画像生成部12は、バッテリ残量取得部11が取得したバッテリ残量に応じて、メータクラスタ表示部40の背景画像を生成する。具体的には詳述するが、背景画像の少なくとも一部の領域を残量表示領域として、他の領域とは異なる態様で表示する画像を生成する。残量表示領域の面積はバッテリ残量に応じた面積とする。
表示制御部13は、画像生成部12が生成した画像のデータを、メータクラスタ表示部40に適した形式に変換し、メータクラスタ表示部40に画像を表示させる。
画像生成部12及び表示制御部13は、RAM(Random Access Memory)などのメモリに記憶されたプログラムを実行するCPU又はGPU(Graphic Processing Unit)により実現する。
表示画像生成システム101は、車載装置として構成されていても良いし、車載装置の他、サーバやスマートフォン等の携帯端末と連携して構成されていても良い。図2は、サーバ、スマートフォン及び車載装置の組み合わせによる表示画像生成システム101の構成例を示すブロック図である。この構成では、画像生成部12がサーバに、バッテリ残量取得部11及び表示制御部13が車載装置に分散される他、サーバには車載装置のバッテリ残量取得部11からバッテリ残量を取得して画像生成部12に出力する情報受信部22が設けられている。また、スマートフォンにはサーバの画像生成部12から生成画像を受信して車載装置の表示制御部13に送信する表示画像送受信部23が設けられている。情報受信部22及び表示画像送受信部23は、通信インタフェースとして構成される。
<A−2.表示例>
図3に、表示画像生成システム101によるメータクラスタ表示部40の表示例を示す。メータクラスタ表示部40は、速度計や回転計等を表示するメータ表示領域41を備えており、その他、経路案内表示や、方向指示器の点灯表示等、多様な表示がメータクラスタ表示部40において行われる。また、本発明の特徴として、メータクラスタ表示部40の背景画像の一部が、バッテリ残量を表示する残量表示領域42として他の領域と異なる態様で表示される。
図3(a)は、バッテリがフル充電であるときの表示例を示している。ここでは、メータクラスタ表示部40の背景画像のうち、下から4分の3ほどの領域が残量表示領域42となり、他の領域とは異なる色で表示される。なお、残量表示領域42は他の領域と異なる態様で表示されればよいため、色を変えて区別することはその一例に過ぎない。残量表示領域42は、メータクラスタ表示部40の下辺を基準辺50とし、基準辺50から垂直な上方向に拡がりを持つ領域である。そして、基準辺50からの拡がり、すなわち残量表示領域42の高さはバッテリ残量に応じて変動する。すなわち、残量表示領域42の面積はバッテリ残量に応じて変動する。
図3(b)は、バッテリ残量が残り半分になったときの表示例を示している。ここで、残量表示領域42の高さは、図3(a)に示す場合の半分の高さになる。このように、図3では、残量表示領域42の高さがバッテリ残量に比例して変動しているが、これは一例であり、残量表示領域42の高さがバッテリ残量の平方根に比例するなど、バッテリ残量に応じて残量表示領域42の高さが変動すればよい。このような表示により、ユーザは残量表示領域42の高さ又は面積から直感的にバッテリ残量を把握することができる。
残量表示領域42はメータクラスタ表示部40の背景画像であるため、メータ表示領域41と重複してもメータ表示領域41の視認性を妨げない。そして、メータ表示領域41に限らず、メータクラスタ表示部40の他の表示と重複する場合にも同様のことがいえる。また、こうした特徴から、図3に例示するようにメータクラスタ表示部40の4分の3ほどの広い領域を残量表示領域42に割り当てることができ、バッテリ残量の視認性を高めることが出来る。具体的には、バッテリがフル充電であるときの残量表示領域42の高さを、メータクラスタ表示部40の高さの少なくとも半分以上とすれば、ユーザに対するバッテリ残量の視認性をより高めることができる。
また、図3には示していないが、残量表示領域42の高さ方向に距離を示す目盛を表示しても良い。例えば、バッテリ残量に車両の電費を乗算した値を示すことにより、ユーザは現在のバッテリ残量によってあとどの程度車両が走行できるかを把握することが出来る。
図4は、図3に示す表示を行う表示画像生成システム101の動作を示すフローチャートである。まず、バッテリ残量取得部11がバッテリ残量を取得する(ステップS1)。
次に、バッテリ残量の表示制御を行う(ステップS2)。ここでは、画像生成部12がバッテリ残量取得部11からバッテリ残量を取得する。そして、メータクラスタ表示部40の下辺からバッテリ残量に応じた高さをもつ領域を残量表示領域42とし、背景画像の他の領域と色を変えた画像を生成する。「バッテリ残量に応じた高さ」とは、例えばバッテリ残量に比例した高さである。こうして画像生成部12が生成した画像データは、表示制御部13でメータクラスタ表示部40に適した形式に変換され、メータクラスタ表示部40においてバッテリ残量が残量表示領域42として表示される。
<A−3.変形例>
図3では、残量表示領域42の形状をメータクラスタ表示部40の形状に合わせた長方形としていたが、図5に示すように、上底が下底より短い台形状としても良い。図5(a)は、バッテリがフル充電であるときの表示例を示し、図5(b)は、バッテリ残量が残り半分になったときの表示例を示している。
残量表示領域42の形状を図5のような台形状とすると、遠近法により残量表示領域42がメータクラスタ表示部40の表示面に垂直な奥行き方向に伸びる道路のように視認される。そして、バッテリ残量が少なくなるほど、残量表示領域42の高さを小さくすれば、道路の伸びる距離が短くなるため、バッテリ残量と走行可能距離との関連を把握しやすい表示となる。また、残量表示領域42が奥行き方向に伸びるように視認される分、メータ表示領域41のメータが立ったように見えるため、両者の視認性に優れるという効果もある。
また、図3,5の表示例では基準辺50をメータクラスタ表示部40の下辺としていたが、基準辺50はメータクラスタ表示部40の任意の場所にとることができる。また、基準辺50に代えて基準点50Pから拡がりを持つ領域を残量表示領域42とすることもできる。
例えば、図6に示すように、メータクラスタ表示部40の左下の角から右斜め上方向に伸びる線分を基準辺50とし、基準辺50から右方向に拡がりを持つ平行四辺形の領域を残量表示領域42としても良い。また、図7に示すように、メータクラスタ表示部40において左右に配置される2つのメータ表示領域41のうち、一方のメータ表示領域41の下方にある点を基準点50Pとし、基準点50Pから略同心円状に拡がりを持つ領域を残量表示領域42としても良い。このように、残量表示領域42は、複数のメータ表示領域41のうちのいずれか一つに重複するものであっても良い。
<A−4.効果>
実施の形態1に係る表示画像生成システム101は、車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得するバッテリ残量取得部11と、メータ表示領域41を有する車両のメータクラスタ表示部40の表示画像を生成する画像生成部12と、を備える。そして、画像生成部12は、メータクラスタ表示部40の背景画像の少なくとも一部の領域で、かつメータ表示領域41の少なくとも一部と重複する領域を、残量表示領域42として他と異なる表示態様とする。残量表示領域42の面積をバッテリ残量に応じて可変とすることにより、ユーザは直感的にバッテリ残量を把握することができる。また、残量表示領域42はメータクラスタ表示部40の背景画像であるため、メータ表示領域41と重複しても、その視認性を妨げない。よって、残量表示領域42はメータ表示領域41と重複することが可能であるため、メータクラスタ表示部40の広い領域を残量表示領域42に割り当てることができ、バッテリ残量の視認性を高めることが出来る。
また、実施の形態1に係る表示画像生成方法は、車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得し、車両のメータクラスタ表示部40のメータ表示領域41の少なくとも一部と重複するメータクラスタ表示部40の背景画像の少なくとも一部の領域におけるバッテリ残量に応じた面積の領域(残量表示領域42)を、他の部分とは異なる表示態様とする。これにより、ユーザは直感的にバッテリ残量を把握することができる。また、残量表示領域42はメータクラスタ表示部40の背景画像であるため、メータ表示領域41と重複しても、その視認性を妨げない。よって、残量表示領域42はメータ表示領域41と重複することが可能であるため、メータクラスタ表示部40の広い領域を残量表示領域42に割り当てることができ、バッテリ残量の視認性を高めることが出来る。
<B.実施の形態2>
実施の形態1では、残量表示領域42の面積によりバッテリ残量を表示した。実施の形態2では、バッテリ残量をEVステーションまでの距離と比較して表示することにより、ユーザが充電の可否を直感的に判断できるようにする。
<B−1.構成>
図8は、実施の形態2に係る表示画像生成システム102の構成を示すブロック図である。表示画像生成システム102は、実施の形態1に係る表示画像生成システム101の構成に加えて、走行可能距離算出部14、車両位置情報取得部15、地図情報取得部16及び距離算出部17を備えている。
走行可能距離算出部14は、バッテリ残量取得部11からバッテリ残量を取得し、当該バッテリ残量による走行可能距離を算出する。走行可能距離は、例えばバッテリ残量に車両の平均的な電費を乗算することにより算出することができる。また、電費は、エアコンやオーディオといった車両の電気機器の稼働状況を考慮して補正してもよいし、車両の走行経路が分かっている場合には、経路の渋滞状況、制限速度又は勾配等により補正しても良い。
車両位置情報取得部15は、車両の位置情報を取得する。その方法としては、外部から位置情報自体を取得しても良いし、また、GPS(Global Positioning System)情報の他、車速センサやジャイロセンサ等の各種センサの検出信号を取得し、これらに基づき車両の現在位置を検出することにより位置情報を取得しても良い。
地図情報取得部16は、地図情報を取得する。地図情報取得部16は、通信インタフェースとして構成され、外部のサーバ等に記憶された地図情報を、通信手段によって適宜受信しても良い。あるいは、HDD(Hard Disk Drive)やメモリスティック等により構成された地図情報の記憶媒体によって構成され、地図情報を記憶しても良い。
距離算出部17は、車両位置情報取得部15から車両の位置情報を、地図情報取得部16から地図情報を取得する。そして、地図情報からEVステーションの位置情報を取得し、車両の現在位置から当該EVステーションまでの距離を算出する。すなわち、距離算出部17は地図情報からEVステーションの位置情報を取得するEVステーション位置情報取得部として動作する。距離算出部17は、RAMなどのメモリに記憶されたプログラムを実行するCPUにより実現する。
画像生成部12は、走行可能距離算出部14から車両の走行可能距離を、距離算出部17からEVステーションまでの距離を取得し、両者を比較して表示するメータクラスタ表示部40の背景画像を生成する。
<B−2.表示例>
図9に、表示画像生成システム102によるメータクラスタ表示部40の表示例を示す。ここで、残量表示領域42は、メータクラスタ表示部40の下辺を基準辺50とし、基準辺50からバッテリ残量に応じた上方向に拡がりを持つ台形状であり、この点で図5に示す実施の形態1の変形例と同様である。しかし、残量表示領域42が、充電せずに到達可能なEVステーション(例えば車両の現在位置から最寄りのEVステーション)に到達するのに必要な残量を示す第1エリア42Aと、それ以外の第2エリア42Bとに区別される点が図5とは異なる。第1エリア42Aは、言い換えれば、EVステーションまでの車両の現在位置からの距離に相当する領域である。第1エリア42Aと第2エリア42Bは、例えば色やハッチング等により異なる表示態様で表示される。
図9の表示例では、第2エリア42Bが大きく表示されていることから、ユーザはまだ充電する必要がないことを知ることができる。そして、バッテリ残量が低下するにつれ、残量表示領域42の高さが小さくなるため、第2エリア42Bの面積が小さくなっていく。このように、EVステーションへの走行に必要なバッテリ残量と現在のバッテリ残量とを残量表示領域42において比較して表示することにより、ユーザはEVステーションで充電すべきか否かを直感的に判断することができる。
また、第1エリア42Aと第2エリア42Bとを色分けするのではなく、図10に示すように、その境界にラインを引くことにより両者を区別しても良い。
図9,10の表示例では、特定の一つのEVステーションへの走行に必要なバッテリ残量に相当する残量表示領域42を第1エリア42Aとして示したが、図11に示すように、充電せずに到達可能な複数のEVステーションへの走行に必要なバッテリ残量を残量表示領域42に表わしても良い。この場合、第1エリア42AをEVステーションごとに区別して表示する画像を生成する。
図11では、車両の現在位置から最寄りのEVステーションへの走行に必要なバッテリ残量に相当する残量表示領域42を第1エリア42A1とし、第1エリア42A1と他の領域の境界に実線のライン43を引いている。さらに、車両の現在位置から二番目に近いEVステーションへの走行に必要なバッテリ残量に相当する残量表示領域42を第1エリア42A2とし、第1エリア42A2と他の領域の境界に点線のライン44を引いている。すなわち、第1エリア42AをEVステーションごとに第1エリア42A1,第1エリア42A2と区別し、それらの境界にラインを引くことにより両者を区別している。
また、第1エリア42A1と第1エリア42A2を色分けして表示するなど、異なる態様で表示することにより両者を区別しても良い。
このように、複数のEVステーションへの距離に相当するバッテリ容量を、残量表示領域42に併せて表示することにより、フェールセーフの観点からユーザに早めの充電を促す表示となる。
図12は、図9〜図11に示す表示を行う表示画像生成システム102の動作を示すフローチャートである。まず、バッテリ残量取得部11がバッテリ残量を取得する(ステップS11)。
次に、走行可能距離算出部14がバッテリ残量から走行可能距離を算出する(ステップS12)。
そして、車両位置情報取得部15が車両の位置情報を取得する(ステップS13)。そして、距離算出部17が、地図情報取得部16から取得した地図情報と、車両位置情報取得部15から取得した車両の位置情報とに基づき、車両の現在位置から最寄りの、あるいは距離の近い順に複数個のEVステーションの位置情報を取得する(ステップS14)。
そして、車両の現在位置からステップS14で位置情報を取得したEVステーションまでの距離を算出する(ステップS15)。
その後、バッテリ残量とEVステーションまでの距離の表示制御を行う(ステップS16)。すなわち、画像生成部12がメータクラスタ表示部40の下辺からバッテリ残量に応じた高さをもつ領域を残量表示領域42とし、そのうち、ステップS15で算出したEVステーションまでの距離に相当する残量表示領域42の第1エリア42Aをそれ以外の第2エリア42Bと色分けして(図9)、あるいはその境界にライン43を引くことにより(図10)、両者を区別した画像を生成する。
ここで、第1エリア42Aの高さは、走行可能距離とEVステーションまでの距離の比較に基づき定まる。例えば、図9に示す残量表示領域42の高さHをバッテリ残量に比例して定めている場合、走行可能距離Dがバッテリ残量に比例すると仮定すると、第1エリア42Aの高さH1は、EVステーションまでの距離をD1とした場合に、H1=(D1/D)×Hとして求めることができる。
また、図11に示すように二つ目のEVステーションまでの距離を比較表示する場合は、第1エリア42A(第1エリア42A1)と同様の方法で第1エリア42A2の高さを求め、第1エリア42A2と他の領域の境界にライン44を引く。
こうして画像生成部12が生成した画像データが表示制御部13でメータクラスタ表示部40に適した形式に変換され、メータクラスタ表示部40においてバッテリ残量が残量表示領域42として表示される。
なお、上記の説明では、画像生成部12においてバッテリ残量とEVステーションまでの距離との比較を行うにあたり、走行可能距離算出部14においてバッテリ残量を走行可能距離に変換している。しかし、画像生成部12において、EVステーションまでの距離をその距離を走行するのに必要なバッテリ量に変換することにより、バッテリ残量との比較を行っても良い。この場合、表示画像生成システム102において走行可能距離算出部14は不要であり、画像生成部12はバッテリ残量取得部11からバッテリ残量を取得する構成となる。
<B−3.変形例>
図9〜図11では、メータクラスタ表示部40の下辺を基準辺50とし、基準辺50からバッテリ残量に応じた上方向に拡がりを持つ台形状として残量表示領域42を示したが、残量表示領域42の形状は実施の形態1と同様、様々な変形例が考えられる。
例えば、図13に示すように、メータクラスタ表示部40の左下の角から右斜め上方向に伸びる線分を基準辺50とし、基準辺50から右方向に拡がりを持つ平行四辺形の領域を残量表示領域42としても良い。また、図14に示すように、メータクラスタ表示部40において左右に配置される2つのメータ表示領域41のうち、一方のメータ表示領域41の下方にある点を基準点50Pとし、基準点50Pから略同心円状に拡がりを持つ領域を残量表示領域42としても良い。
<B−4.効果>
実施の形態2に係る表示画像生成システム102は、実施の形態1に係る表示画像生成システム101の構成に加え、車両の位置情報を取得する車両位置情報取得部15と、地図情報を取得する地図情報取得部16と、地図情報からEVステーションの位置情報を取得するEVステーション位置情報取得部(距離算出部17)と、をさらに備える。そして、画像生成部12は、残量表示領域42のうち、充電せずに到達可能なEVステーションと車両との位置関係に相当する領域である第1エリア42Aと、その他の領域である第2エリア42Bとを区別して表示する画像を生成する。従って、EVステーションで充電すべきか否かを直感的に判断することができる表示を行うことができる。
また、表示画像生成システム102は、車両の位置情報とEVステーションの位置情報とに基づき、車両とEVステーションとの距離を算出する距離算出部17を備える。そして、第1エリア42Aは、残量表示領域42のうち、充電せずに到達可能なEVステーションまでの車両の現在位置からの距離に相当する領域である。従って、EVステーションで充電すべきか否かを直感的に判断することができる表示を行うことができる。
<C.実施の形態3>
実施の形態2では、残量表示領域42の第1エリア42Aとして、EVステーションまで到達するために必要なバッテリ残量を提示した。このEVステーションは、例えば車両の現在位置から距離の近い順に選ばれている。しかし、距離が近いEVステーションであるといっても、現在の走行経路をUターンしなければならない等、後戻りすることが必要なEVステーション等は、そこを経由することによって目的地までの走行距離が長くなるため、走行経路の前方にあるEVステーションで充電する方が現実的である。
そこで、実施の形態3では、車両の走行経路に基づきEVステーションを取捨選択し、適切なEVステーションについて、残量表示領域42の第1エリア42Aを作成する。
<C−1.構成>
図15は、実施の形態3に係る表示画像生成システム103の構成を示すブロック図である。表示画像生成システム103は、実施の形態2に係る表示画像生成システム102の構成に加えて、経路案内情報取得部18及び経路推定部19を備えている。
経路案内情報取得部18は、通信インタフェースとして構成され、車両の目的地又は経路案内についての情報を取得する。例えば、表示画像生成システム103の外部のナビゲーションシステムにより車両の走行予定経路が設定され、経路案内が行われている場合に、経路案内情報取得部18は車両の走行予定経路を含む当該経路案内の情報を取得する。また、ナビゲーションシステムにより経路案内が行われていないが、目的地が設定されている場合には、目的地の位置情報を取得する。すなわち、経路案内情報取得部18は目的地の位置情報を取得する目的地取得部として動作する。
経路推定部19は、経路案内情報取得部18が経路案内の情報を取得しない場合に、車両位置情報取得部15から車両の位置情報を取得し、それに基づき車両の走行経路を推定する。経路案内情報取得部18から目的地の位置情報を取得できる場合には、車両の現在位置から目的地までの経路探索を行う。目的地の位置情報が取得できない場合であっても、例えば過去の走行履歴等から走行経路の推定を行う。経路推定部19は、RAMなどのメモリに記憶されたプログラムを実行するCPUにより実現する。
画像生成部12は、経路案内情報取得部18が取得した経路案内情報、又は経路推定部19が推定した車両の走行経路に基づき、残量表示領域42に併せて表示するEVステーションを抽出する。
<C−2.動作>
図16は、表示画像生成システム103の表示動作を示すフローチャートである。ステップS11〜S15までは図12に示す表示画像生成システム102の動作と同様であるため、説明を省略する。
ステップS15で距離算出部17がEVステーションまでの距離を算出すると、次に、表示画像生成システム103の制御部(図示せず)が目的地までのルート案内中か否かを判断する(ステップS21)。経路案内情報取得部18が経路案内情報を取得した場合には、経路案内中であると判断し、ステップS23に移行する。経路案内中でなければ、経路推定部19が経路の推定を行い(ステップS22)、ステップS23に移行する。
ステップS23では、画像生成部12において、ステップS15で距離を算出したEVステーションが経路上又はその周辺にあるか否かを判断する。ここでの経路とは、経路案内中である場合には経路案内の経路であり、経路案内中でない場合にはステップS22で推定した経路である。例えば、経路から予め定めた範囲内にあることをもって、経路の周辺にあるとすることができる。
ステップS23でEVステーションが経路上又はその周辺にない場合は、バッテリ残量の表示制御を行う(ステップS26)。ステップS26の動作は、図4のステップS2と同様であるため、説明は省略する。
ステップS23でEVステーションが経路上又はその周辺にある場合は、画像生成部12において、EVステーションが後戻りする場所か否かを判断する(ステップS24)。ここでは、EVステーションが経路上で車両の進路方向と反対側にあれば、後戻りする場所であると判断する。また、EVステーションが経路の周辺にある場合は、EVステーションから最も近い距離にある経路上の地点が、車両の進路方向と反対側にあれば、後戻りする場所であると判断する。
ステップS24でEVステーションが後戻りする場所であれば、ステップS26に移行する。後戻りする場所でなければ、バッテリ残量とEVステーションまでの距離の表示制御を行う(ステップS25)。ステップS25の動作は、図12のステップS16と同様であるため、説明は省略する。
これにより、経路の周辺にあり後戻りしないEVステーションについてのみ、当該EVステーションまでの距離をバッテリ残量と比較して表示することができるため、ユーザが現実に選択する可能性の高いEVステーションについての表示を行うことができる。
なお、上記の説明では、(1)経路の周辺にあり(2)後戻りしないという2つの条件を満たすEVステーションについて表示を行うこととしたが、いずれか1つの条件を満たすEVステーションについて表示を行っても良い。
また、(EVステーションと目的地との距離)<(車両の現在位置と目的地との距離)を満たすEVステーションは、後戻りする場所でないと判断することもできる。さらに、この条件に、目的地に対して遠回りとなるEVステーションを除外する条件を付加しても良い。すなわち、(車両の現在位置とEVステーションとの距離)<(車両の現在位置と目的地との距離)であることを条件とする。
これら2つの条件を満たすEVステーションの存在する場所を図17に示す。図17では、2地点間の距離を経路に沿った距離ではなく2地点を結ぶ最短距離で近似している。後戻りする場所でない範囲が円52の内部であり、遠回りでないEVステーションの範囲が円51の内部である。よって、円51及び円52の内部にある領域53が、条件を満たすEVステーションの存在する場所となる。
<C−3.効果>
実施の形態3に係る表示画像生成システム103は、実施の形態2に係る表示画像生成システム102の構成に加えて、車両の走行予定経路を取得する経路取得部(経路案内情報取得部18)を備える。そして、残量表示領域42の第1エリア42Aは、走行予定経路上又はその周辺にあるEVステーションまでの距離に相当する領域である。これにより、ユーザが現実に選択する可能性の高いEVステーションについての表示を行うことができる。
また、表示画像生成システム103は、目的地の位置情報を取得する目的地取得部(経路案内情報取得部18)を備える。そして、残量表示領域42の第1エリア42Aは、EVステーションから目的地までの距離及び車両の現在位置からEVステーションまでの距離の両方が、車両の現在位置と目的地との距離よりも短いEVステーションまでの自車位置からの距離に相当する領域である。従って、後戻りする場所や目的地に対して遠回りする場所にあるEVステーションについては第1エリア42Aが作成されないため、ユーザが現実に選択する可能性の高いEVステーションについての表示を行うことができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
11 バッテリ残量取得部、12 画像生成部、13 表示制御部、14 走行可能距離算出部、15 車両位置情報取得部、16 地図情報取得部、17 距離算出部、18 経路案内情報取得部、19 経路推定部、22 情報受信部、23 表示画像送受信部、40 メータクラスタ表示部、41 メータ表示領域、42 残量表示領域、42A,42A1,42A2 第1エリア、42B 第2エリア、43,44 ライン、50 基準辺、50P 基準点、101,102,103 表示画像生成システム。

Claims (14)

  1. 車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得するバッテリ残量取得部と、
    メータ表示領域を有する前記車両のメータクラスタ表示部の表示画像を生成する画像生成部と、
    を備え、
    前記画像生成部は、前記メータクラスタ表示部の背景画像の少なくとも一部の領域で、かつ前記メータ表示領域の少なくとも一部と重複する領域を、残量表示領域として他と異なる表示態様とし、前記残量表示領域の面積を前記バッテリ残量に応じて可変とする、
    表示画像生成システム。
  2. 前記残量表示領域は、前記メータクラスタ表示部の前記背景画像の特定の基準点又は基準辺を含み、前記基準点又は前記基準辺から前記バッテリ残量に応じた拡がりをもつ領域である、
    請求項1に記載の表示画像生成システム。
  3. 前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得部と、
    地図情報を取得する地図情報取得部と、
    前記地図情報からEVステーションの位置情報を取得するEVステーション位置情報取得部と、
    をさらに備え、
    前記画像生成部は、前記残量表示領域のうち、充電せずに到達可能な前記EVステーションと前記車両との位置関係に相当する領域である第1エリアと、その他の領域である第2エリアとを区別して表示する画像を生成する、
    請求項2に記載の表示画像生成システム。
  4. 前記車両の位置情報と前記EVステーションの位置情報とに基づき、前記車両と前記EVステーションとの距離を算出する距離算出部をさらに備え、
    前記第1エリアは、前記残量表示領域のうち、充電せずに到達可能な前記EVステーションまでの前記車両の現在位置からの距離に相当する領域である、
    請求項3に記載の表示画像生成システム。
  5. 前記画像生成部は、前記第1エリアと前記第2エリアとの境界にラインを引いた画像を生成する、
    請求項3又は4に記載の表示画像生成システム。
  6. 前記画像生成部は、前記第1エリアと前記第2エリアとを異なる態様で表示する画像を生成する、
    請求項3又は4に記載の表示画像生成システム。
  7. 前記画像生成部は、充電せずに到達可能な前記EVステーションが複数ある場合に、前記第1エリアを前記EVステーションごとに区別して表示する画像を生成する、
    請求項3から6のいずれか1項に記載の表示画像生成システム。
  8. 前記画像生成部は、前記EVステーションごとの前記第1エリアの境界にラインを引き両者を区別して表示する画像を生成する、
    請求項7に記載の表示画像生成システム。
  9. 前記画像生成部は、前記EVステーションごとの前記第1エリアをそれぞれ異なる態様で表示する画像を生成する、
    請求項7に記載の表示画像生成システム。
  10. 前記メータクラスタ表示部は、複数の前記メータ表示領域を有し、
    前記残量表示領域は、前記メータ表示領域のうちのいずれか一つに重複する、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の表示画像生成システム。
  11. 前記残量表示領域は、上底が下底より短く、前記バッテリ残量が多い程高さが高くなる台形状である、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の表示画像生成システム。
  12. 前記車両の走行予定経路を取得する経路取得部をさらに備え、
    前記第1エリアは、前記走行予定経路上又はその周辺にある前記EVステーションまでの距離に相当する領域である、
    請求項3からのいずれか1項に記載の表示画像生成システム。
  13. 目的地の位置情報を取得する目的地取得部をさらに備え、
    前記第1エリアは、前記EVステーションから前記目的地までの距離及び前記車両の現在位置から前記EVステーションまでの距離の両方が、前記車両の現在位置と前記目的地との距離よりも短い、前記EVステーションまでの自車位置からの距離に相当する領域である、請求項3からのいずれか1項に記載の表示画像生成システム。
  14. 車両のモーター駆動用のバッテリ残量を取得し、
    前記車両のメータクラスタ表示部のメータ表示領域の少なくとも一部と重複する前記メータクラスタ表示部の背景画像の少なくとも一部の領域における前記バッテリ残量に応じた面積の領域を、他の部分とは異なる表示態様とする、
    表示画像生成方法。
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