JP6288901B1 - 落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段 - Google Patents

落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段 Download PDF

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Abstract

【課題】移動する際に上下反転するようなことがなく、安定した姿勢で移動する物体について、的確且つ速やかに、その物体が落下し始めたことを検知することができる落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段を提供することを課題とした。【解決手段】物体が所定の加速をし、物体の動作機能が正常に機能している際には、角速度値だけに基づいて鉛直方向を判定し、物体の動作機能に異常が発生した等により物体に自由落下が検知された際には、加速度値に基づいた鉛直方向を判定し、2つの鉛直方向を重み付け加算して動作時の鉛直方向を判定させ、動作時の鉛直方向への自由落下が所定の時間継続していることが判定されたら、直ちに物体が落下し始めたと判定させることを特徴としている。【選択図】図4

Description

本発明は、物体の落下を検知する落下検知手段に関する。詳細には、物体の動作の特性に応じて、的確且つ速やかに、その物体が落下し始めたことを検知することができる落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段に関する。より詳細には、落下検知手段が付着された物体が移動中に落下し始めた場合等に、誤った落下検知がされにくい落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段に関する。
空中撮影や物の運搬等の分野で利用が拡大されつつあるドローン、工事現場において荷揚げされる鉄筋や型枠等の荷揚げ資材、不安定な状態となっている雪塊や岩石等、落下により事故を発生させる可能性のある物が多く存在する。本発明は、こうした落下する可能性のある物に付着されて、物体が落下し始めたことを検知する落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段に関する。
物体の落下の仕方は様々である。例えば、ドローンの場合には、飛行機能に支障が発生してから、やや時間をかけて地上に落下する。吊り上げられた荷揚げ資材が落下する場合には、物が傾いた状態となってから滑り落ちるようにして落下する。不安定な状態となっている雪塊や岩石等は、人が救助などの活動をしている間でも、突然落下する可能性がある。
物体の動作の特性の相違により、加速度センサが自由落下していることを検知しただけで、物体が落下し始めたと判定すると、誤判定が発生するという課題がある。具体的には、ドローンの場合には吹き下げる風の流れにより鉛直下方に移動した場合、荷揚げ資材の場合には、吊り上げ作業によるゆるやかで大きな振動により鉛直下方に移動した場合等、物体の動作の特性に応じて、瞬間的に自由落下の状態が検知されても、直ちに落下し始めたと判定すべきでない場合がある。
物体の落下による事故を回避させるためには、物体の動作の特性の相違による誤検知を回避しつつ、的確且つ速やかに物体の落下を検知して、落下し始めた物体の周囲に物体が落下し始めたことを警報することが必要である。また、物体に生じている不安定な状態を検知して、物体落下の予兆があることを通報することが有効である。
特許文献1には、高所作業者の墜落を検知させる落下検知手段の技術が開示されている。特許文献1に記載の技術は、3軸加速度センサと3軸角速度センサと姿勢角算出手段と鉛直加速度検出手段とを有し、検出された角速度値と加速度値により姿勢角を算出し、この姿勢角を基にして算出した正確な落下加速度により墜落の判定をするとされている。
従来は、落下検知手段が単一の加速度センサによって加速度値を検出していたため、落下当初に発生した水平方向の加速度が誤差の要因となり、作業者の落下を精度よく検出できないという課題があった。また、作業者が回転しながら落下する場合には、遠心加速度により誤差が発生するため、墜落の判定が遅れるという課題もあった。
そこで特許文献1によれば、3軸加速度センサだけでなく、3軸角速度センサも使用して、検知させた落下判定対象物の姿勢角を基に鉛直加速度を算出し、落下加速度の判定、落下速度の判定、落下位置の判定をして、全ての条件が揃った状態で墜落と判定させている。しかし、特許文献1に記載の技術は、判定対象の要素が多いため落下判定処理に遅延が生じるおそれがあり、回転落下しない落下対象物の落下を的確且つ速やかに判定するには適していなかった
特許文献2には、回転・落下させやすい小型のビデオカメラに装着されるハードディスク機器等に適用される落下検知手段の技術が開示されている。特許文献2によれば、落下検知手段が物体の重心位置と一致していないことにより発生する誤判定を、加速度値の変動状況を監視することにより回避するとされている。
また、特許文献3には、加速度値の波形に応じて、所定周波数を境界として、ハイパスフィルタを通過させた加速度値の高周波成分と、ローパスフィルタを通過させた加速度値の低周波成分と、フィルタを通過させていない加速度値とによって回転落下を判定させるとしている。特許文献2、特許文献3とも、特許文献1と同様に、判定対象の要素が多いため落下判定処理に遅延が生じるおそれがあるという課題があった。
従来から、静止している状態であっても、角速度センサによる検出値には、電気的なノイズや温度等の原因により誤差が発生し、その誤差が積みあがり、徐々に姿勢角が傾いていくように判定されるというドリフト現象が発生することが知られている(非特許文献1)。また、加速していない状態であっても、落下対象物が小刻みに動揺している場合には、加速度センサによる検出値にも誤差が発生することが知られている。
具体的には、物体の動作に伴い3軸センサが動作した場合には、加速度センサには単位時間毎の加速度値(at)が検出され、角速度センサには単位時間毎の角速度値(αt)が検出される。物体が動作している状態では、加速度センサで検出される単位時間毎の加速度値(at)は、物体自体の動作による加速度値(a0)と重力加速度値(G0)を合算した単位時間毎の加速度値とされる。
しかし、物体が加速されていなくても、物体が小刻みに動揺することにより、加速度センサ自体に動揺加速度が作用する。そうすると、重力加速度値(G0)が常に一定であっても、検出された単位時間毎の加速度値(at)は、重力加速度値(G0)と動揺加速度による誤差を含んだ物体自体の動作による加速度値(a0)とが合成された加速度であり、落下を判定させる物体の単位時間毎の真の加速度値に対して相当の誤差を有する値となる。
物体に作用する加速度が重力加速度だけの場合には、単位時間毎の加速度値だけを使って物体の姿勢角を判定することができることが知られている(非特許文献2)。しかし、物体自体の動作による加速度値(a0)が極めて小さく、検出された単位時間毎の加速度値(at)の大きさが重力加速度値(G0)に近似した値であっても、動揺加速度による相当の誤差を含んだ単位時間毎の加速度値(at)だけによっては、誤差の小さな鉛直方向を判定することはできないという課題があった。
一方、角速度センサにより検出された単位時間毎の角速度値(αt)にも、前述したドリフト現象によりずれ誤差が発生する。初期の姿勢に、単位時間毎の角速度値(αt)を積分して動作時の姿勢角を算出すると、前記のドリフト現象により、正しい姿勢角が判定できないことになる。すなわち物体が静止していると検知された状態において、予め真の鉛直方向を判定しておき、それに対して誤差を伴う単位時間毎の角速度値(αt)を積分して、動作時の鉛直方向を求めても、動作時の鉛直方向は真の鉛直方向からずれた方向となってしまうという課題があった。
落下判定処理の遅延を回避するために落下判定要素を特許文献1から特許文献3よりも少なくしても、上述のように、加速度センサと角速度センサのいずれの検出値を使っても真の鉛直方向が判定できず、的確且つ速やかに、その物体が落下し始めたことを検知することができないという課題があった。
特開2000−258453号 特開2005−346840号 特開2006−300790号
https://garchiving.com/gyrodriftcorrection/ https://garchiving.com/angle-from-acceleration/
そこで本願の発明者は、移動する際に上下反転するようなことがなく、安定した姿勢で移動する物体について、的確且つ速やかに、その物体が落下し始めたことを検知することができる落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段を提供することを課題とした。より詳細には、落下検知手段が付着された物体が移動中に落下し始めた場合等に、誤った落下検知がされにくい落下検知手段、落下警報手段及び落下通報手段を提供することを課題とした。
加速度センサにより検知された加速度値は、短期的には動揺の影響を受けやすいが、長期的には重力加速度値に収れんされる。また、角速度センサにより検出された角速度値は長期的には精度が低いが、短期的には精度がよいことが知られている。
そこで本願の発明者は、動揺による誤差が発生しにくい低周波領域の加速度値をローパスフィルタに通過させて抽出し、ドリフト現象による誤差が発生しにくい高周波領域の角速度値をハイパスフィルタに通過させて抽出し、誤差の発生を抑制させた夫々のセンサによる検出値とした上で、落下判定をさせることにした。
そして、物体が所定の加速をし、物体の動作機能が正常に機能している際には、角速度値だけを使って鉛直方向を判定し、物体の動作機能に異常が発生した等により物体に自由落下が検知された際には、加速度値により判定させた姿勢を、角速度値により判定させた姿勢に重み付け加算して動作時の鉛直方向を判定する。更に、動作時の鉛直方向への自由落下が所定の時間継続していることが判定されたら、直ちに物体が落下し始めたと判定させることにした。
本発明の第1の発明は、姿勢が安定した物体に付着された状態で、前記物体が落下し始めたことを検知する落下検知手段であって、直交する3方向についての、角速度値と加速度値とを検出する3軸センサと、落下判定手段と、記憶手段とを含み、前記落下判定手段は、物体の動作時の鉛直方向を判定させる鉛直方向判定手段を有し、前記記憶手段には、予め、前記物体に特有の落下判定時間と、重力加速度以外の加速度の影響を許容するか否かを選択する加速度影響許容域と、検出された加速度値と角速度値とを補正する閾値をなす閾値周波数と、重み付け割合とが記憶され、前記鉛直方向判定手段は、前記動作時の加速度値が、前記加速度影響許容域を外れている場合には、前記閾値周波数を閾値としてハイパスフィルタを通した動作時の角速度値に基づいた第1の鉛直方向を判定し、第1の鉛直方向のみに基づいて前記動作時の鉛直方向を判定し、前記加速度影響許容域の中にある場合には、前記閾値周波数を閾値としてローパスフィルタを通した前記動作時の加速度値に基づいて第2の鉛直方向を算出し、第1の鉛直方向と第2の鉛直方向とを前記重み付け割合に応じて加算して、前記動作時の鉛直方向を判定し、前記落下判定手段は、前記動作時の加速度値のうちの前記動作時の鉛直方向への成分値が、重力加速度値よりも小さいと判定された時間が、前記落下判定時間以上継続している場合に、前記物体が落下し始めたと判定させることを特徴としている。
落下検知手段が付着される物体は限定されない。物体に付着されたとは、物体に固定するように装着された場合に限定されず、雪塊等に載せられて雪塊等と一体に動く状態でもよい。落下検知手段が物体に付着されると共に電源が印加されている状態で、最初に静止していると検知された状態が落下検知手段の初期の姿勢となる。静止している状態の判定は、電気的なノイズを考慮して、1秒間の加速度の変動幅が3%以内の変動幅以内である場合等とすればよい。物体に付着される初期の姿勢は、水平に限定されず、傾いた状態であってもよい。初期の姿勢においては、角速度値は検出されず、鉛直方向への重力加速度値のみが検出される。
落下判定時間は、例えば、飛行機能に異常が発生してから落下するドローンの場合には0.2秒、突然落下する岩石や雪塊の場合には0.1秒、ゆるやかに上下方向に振動されるクレーンに吊上げられている型枠や建築資材等の場合には1秒とする等、物体の動作の特性に応じて適宜設定されればよい。
加速度影響許容域は、重力加速度以外の加速度が、鉛直方向の判定に影響を及ぼしやすいか否かを判定する領域である。具体的には、検出された加速度値の重力加速度に対する比率を示し、動きのある物体の場合には、例えば重力加速度の0.9倍以上1.1倍以内の範囲とし、動作しない物体の場合にはそれよりも狭い範囲に設定すればよい。
閾値周波数は、例えばドローンの場合には20Hzとし、動作しない物体の場合にはそれよりも小さく設定されればよい。重み付け割合は、例えば、誤差がばらつく可能性のある第2の鉛直方向については1割とし、第1の鉛直方向に対しては9割と設定すればよいが限定されない。閾値周波数は一つの周波数でもよいが、ハイパスフィルタ用の閾値周波数と、ローパスフィルタ用の閾値周波数とを異ならせてもよい。
動作時の加速度値が加速度影響許容域の中にあるとは、重力加速度以外の物体に作用している加速度が小さい状態、例えばドローンが安定し浮上している状態にあるか、または、飛行機能に異常が生じて重力加速度以外が発生していない状態等である。具体的には、重力加速度値に対する比率を0.9以上1.1以内としておけばよいが、限定されない。
加速度影響許容域の中においては、前記閾値周波数を閾値としてハイパスフィルタを通した動作時の角速度値に基づいて、誤差を抑制した第1の鉛直方向を判定させる。また、前記閾値周波数を閾値としてローパスフィルタを通した動作時の加速度値に基づいて、誤差を抑制した第2の鉛直方向を算出させる。しかし、第1の鉛直方向にも、第2の鉛直方向にも、夫々誤差が含まれることが避けられないため、誤差を希釈させるために重み付け加算をする。重み付け加算の割合は、誤差がばらつき易い第2の鉛直方向の割合を、第1の鉛直方向の割合よりも小さくすると好適である。
一方、動作時の加速度値が、加速度影響許容域を外れている場合には、動揺に伴った相当の誤差が含まれると共に、物体に作用している重力加速度値以外に相当の大きさの加速度値が含まれていることになる。そこで、動作時の加速度値が、加速度影響許容域を外れている場合には、ハイパスフィルタを通した動作時の角速度値のみに基づいて動作時の鉛直方向を判定させ、重力加速度値以外の加速度値による影響を回避させた。
ここでドローンが静止された状態から上昇して、上空に留まってから水平飛行をし、水平飛行の際に飛行機能に異常が発生する場合を想定して、落下検知手段による判定の概要を具体的に説明する。まず、静止された状態では、3軸センサには重力加速度だけが検出され、検出された重力加速度の方向が真の鉛直方向とされ、真の鉛直方向に対して傾いて付着された落下検知手段の姿勢角が初期の姿勢角とされる。
ドローンが上昇する際には、その加速度は加速度影響許容域を超える大きな鉛直方向の加速度となる。しかし上昇時に、同時に水平方向に大きな加速度は作用せず、姿勢も安定した状態で上昇することに加えて、上昇時間も短時間であるため、角速度値だけで算出させた第1の鉛直方向は真の鉛直方向に対して大きな誤差を有するものとはならない。
そして上空に留まっている時間が長くなった場合には、第1の鉛直方向には誤差が発生することが避けられない。そこで、重力加速度値以外の加速度値が小さい時点において、真の鉛直方向との誤差が小さい第2の鉛直方向により、第1の鉛直方向の誤差を希釈させるようにした。
飛行機能が正常に動作し水平飛行している場合には、大きく加速する場合と、小さな加速しかしない場合がある。加速度影響許容域を外れて大きく加速している場合には、角速度値だけによる第1の鉛直方向が動作時の鉛直方向とされる。しかし、大きく加速する時間は短時間であり、短時間の後に加速度影響許容域の中の小さな加速に戻る。小さな加速となってからは、第2の鉛直方向により、第1の鉛直方向の誤差を希釈させた鉛直方向が動作時の鉛直方向とされる。
飛行機能に異常が生じた場合には、推進力を急激に失い、加速度センサに検出される加速度値は重力加速度の値に収れんされる。加速度値が重力加速度値に近い値となってからは、第2の鉛直方向の誤差は極めて小さくなる。この第2の鉛直方向により第1の鉛直方向の誤差を希釈させることにより、動作時の鉛直方向の精度はより向上する。そして、飛行機能に異常が発生してから、設定された落下判定時間が経過した時点で落下し始めたと判定させる。
第1の発明によれば、誤差が発生しやすい加速度センサの高周波領域、角速度センサの低周波領域の検出値を除いた夫々の検出値に基づいて、鉛直方向以外の加速度の影響を除くようにして、真の鉛直方向に近い鉛直方向を求め、自由落下の状態が所定の時間継続した場合を落下し始めたと判定させるようにしている。これにより、落下検知手段が付着された物体が移動中に落下し始めた場合であっても、誤った落下検知がされにくく、的確且つ速やかに、その物体が落下し始めたことを検知することが可能になるという有利な効果を奏する。
本発明の第2の発明の落下検知手段は、第1の発明において、前記落下判定時間を変更可能とする落下判定時間変更手段と、前記閾値周波数を変更可能とする閾値周波数変更手段と、前記加速度影響許容域を変更可能とする加速度影響許容域変更手段と、前記重み付け割合を変更可能とする重み付け割合変更手段の少なくともいずれかを含んでいることを特徴としている。
各々の変更手段は、落下検知手段に機械的に変更することができる変更手段としてもよいが、落下検知手段の記憶手段に記憶された各々の設定値を電気信号により変更することができる変更手段とするのが好適である。物体の動作の特性に応じて、記憶手段に記憶されている、落下判定時間、閾値周波数、加速度影響許容域、重み付け割合の少なくともいずれかが変更可能とされているため、高速から低速、振動の有無、落下し易さ等の多様な動作の特性に応じた落下検知手段を、一つの落下検知手段を使って実現することができる。
本発明の第3の発明の落下検知手段は、第1又は第2の発明において、前記落下検知手段が動作した後に、前記3軸センサが静止された状態を検知したら、その検知時点の動作時の鉛直方向を前記3軸センサが検出した加速度値だけに基づいて判定した鉛直方向に置換させることを特徴としている。
落下検知手段が付着された物体の移動時間が長時間になると、誤差が積み重なることになる。また、雪崩危険箇所等に、電源を印加させた落下検知手段を投下する場合には、回転しながら落下し着地するため、その落下検知手段が崩落危険箇所に静止した状態でも、動作時の鉛直方向に誤差が発生していることになる。
本発明の第3の発明によれば、動作後に静止した状態における動作時の鉛直方向を、加速度センサだけで判定した鉛直方向、すなわち真の鉛直方向に置換させている。これにより、その静止した時点までに蓄積された誤差がリセットされ、真の鉛直方向に置換されるため、落下検知手段による誤検知が防止される。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明の前記落下検知手段であって、落下の予兆を判定させる落下予兆判定手段を有し、前記記憶手段には前記物体に特有の許容傾斜角度が記憶され、前記落下予兆判定手段は、前記角速度値に基づいて判定された前記落下検知手段の傾きが前記許容傾斜角度よりも大きい場合に、前記物体が落下する予兆があると判定させることを特徴としている。
例えば、クレーンで吊り上げている建築資材等が風の影響で荷崩れするような場合には、滑り落ちる前に大きく傾くことになる。第4の発明によれば、落下し始めたとする判定とは別に、落下検知手段が許容傾斜角度より傾いた時点で、落下が発生する予兆があると判定される。許容傾斜角度は、物体の動作の特性に応じて適宜設定されればよい。第4の発明によれば、現実に、落下し始めるよりも前に、落下の予兆を知ることができるため、落下による危険を回避することができるという有利な効果を奏する。
本発明の第5の発明は、物体の落下を警報する落下警報手段であって、第1から第3に記載の前記落下判定手段による落下判定情報を取得する取得手段を備え、前記落下警報手段は、前記取得手段が、前記物体が落下し始めたとの前記落下判定情報を取得したら、前記物体が落下することを示す第1警報音と第1警報発光のうちの少なくともいずれかにより落下を警報することを特徴としている。
落下警報手段は、落下検知手段と一体であることに限定されず、電気信号、無線通信信号などを介して落下判定情報が取得可能とされていればよい。落下検知手段が落下し始めたことを検知したら、落下警報手段は第1警報音又は第1警報発光のいずれか、又は第1警報音と第1警報発光の両方により警告する。
落下の危険にさらされる周囲の人の視角外からの落下には第1警報音が有効であり、視角内であっても暗い場所、例えば夜間における落下を警報する場合には第1警報発光が有効である。第5の発明によれば、物体が落下することにより発生するおそれがある関連事故を防止することが可能となる。
本発明の第6の発明は、前記物体の落下の予兆を警報する落下警報手段であって、第4の発明の前記落下予兆判定手段による落下予兆情報を取得する取得手段を備え、前記落下警報手段は、前記取得手段が、前記物体が落下する予兆があるとの前記落下予兆情報を取得したら、前記物体が落下する予兆があることを示す第2警報音と第2警報発光のうちの少なくともいずれかにより落下の予兆を警報することを特徴としている。
第6の発明においても、落下警報手段は、落下検知手段と一体であることに限定されず、電気信号、無線通信信号などにより落下判定情報が取得可能とされていればよい。第6の発明によれば、吊り上げている建築資材等が傾いた場合等の、物体が落下し始める前の落下の予兆の段階において、第2警報音又は第2警報発光により周囲に知らせることができ、周囲の人に予め落下に備える対応を促すことができる。落下し始めたことを示す、第1警報音と第1警報発光等と併せて備えさせてもよいことは勿論のことである。第1警報音と第2警報音とを備えさせた場合には、区別可能とされていればよい。第1警報発光と第2警報発光についても同様である。
第7の発明は、前記物体の落下を通報する落下通報手段であって、第4の発明の前記落下予兆判定手段による落下予兆情報を取得する取得手段と、前記落下予兆情報を通報する通報手段とを備え、前記取得手段が、前記物体が落下する予兆があるとの落下予兆情報を取得したら、前記通報手段は前記物体が落下する予兆があることを通報させることを特徴としている。
第7の発明においては、落下通報手段は、落下検知手段と一体であることに限定されず、電気信号、無線通信信号などにより落下予兆情報を取得して、落下の予兆があることが通報されればよい。第7の発明では、落下の予兆があると判定されたら、例えば、崩落の危険がある落石が僅かに動いた状態で、通報手段により落下物管理者に落下予兆情報を通報させる。これにより、落下の予兆があると判定された時点で、落下物管理者が事前に落下のおそれがあることを知ることができ、落下物の対策をし、事故を未然に防止することが可能になる。
・本発明の第1の発明によれば、誤差が発生しやすい加速度センサの高周波領域、角速度センサの低周波領域の検出値を除いた夫々の検出値に基づいて、鉛直方向以外の加速度の影響を除いて、真の鉛直方向に近い鉛直方向を求め、自由落下の状態が所定の時間継続した場合を落下し始めたと判定させるようにしていることにより、落下検知手段が付着された物体が移動中に落下し始めた場合であっても、誤った落下検知がされにくく、的確且つ速やかに、その物体が落下し始めたことを検知することが可能になるという有利な効果を奏する。
・本発明の第2の発明によれば、高速から低速、振動の有無、落下し易さ等の多様な動作の特性に応じた落下検知手段を、一つの落下検知手段を使って実現することができる。
・本発明の第3の発明によれば、静止した時点までに蓄積された誤差がリセットされ、真の鉛直方向に置換されるため、落下検知手段による誤検知が防止される。
・本発明の第4の発明によれば、現実に、落下し始めるよりも前に、落下の予兆を知ることができるため、落下による危険を回避することができるという有利な効果を奏する。
・本発明の第5の発明によれば、物体が落下することにより発生するおそれがある関連事故を防止することが可能となる。
・本発明の第6の発明によれば、物体が落下し始める前の落下の予兆の段階において、第2警報音又は第2警報発光により周囲に知らせることができ、周囲の人に予め落下に備える対応を促すことができる。
・本発明の第7の発明によれば、落下の予兆があると判定された時点で、落下物管理者が事前に落下のおそれがあることを知ることができ、落下物の対策をし、事故を未然に防止することが可能になる。
落下検知手段を説明する説明図(実施例1)。 落下検知手段の構成を説明するブロック図(実施例1)。 落下検知手段の全体フロー図(実施例1)。 動作時の姿勢角・鉛直方向判定フロー図(実施例1)。 落下判定フロー図(実施例1)。 落下予兆判定フロー図(実施例1)。
本発明の落下検知手段は、鉛直方向をより正しく把握して、鉛直方向に向けての加速度の大きさをより正しく判定すると共に、物体の動作の特性に応じた所定の時間、自由落下の状態が、継続した場合に、落下し始めたとし、的確且つ速やかに落下を判定させるようにした。
実施例1では、管理者に落下予兆情報を通報することが可能であると共に、落下する可能性のある場所に設置された落下警報手段に警報させる落下検知手段1を、図1から図7を参照して説明する。図1(A)図は、物体2に装着され、外部の落下警報手段3と管理者4とに無線信号により通信可能とされている落下検知手段1を示す説明図である。図1(B)図は、落下検知手段の構成を示している。
落下検知手段1は、電源10と、制御手段20と記憶手段30と3軸センサ40と発音手段50と発光手段60と情報書換手段70と通信手段80とからなっている。発音手段50と発光手段60が落下検知手段1に内装された落下警報手段とされている。制御手段20は、マイクロコンピュータ等の中央演算処理装置からなっている。記憶手段30は読み書き自由なRAM、読取専用のROM、SDメモリ等の軽量なメモリの中から選択されればよい。3軸センサ40は直交する3方向への加速度値と角速度値が計測可能であればよく、一体型に限定されない。
発音手段50は、落下し始めたと判定された際に発される第1警報音、落下する予兆があると判定された際に発される第2警報音を発するスピーカである。発光手段60は、第1警報発光又は第2警報発光等を発し、高輝度LED等が好適であるが限定されない。電源10の種類も限定されないが、継続的な使用をするために充電可能なバッテリーであることが好適である。情報書換手段70には、USB規格等の標準規格のいずれかが接続可能とされていればよい。通信手段80は、落下検知手段1と外部の落下警報手段3、管理者4の制御盤との間で無線信号が授受可能な通信モジュールであればよく、通信規格は限定されない。
ここで、落下検知手段1を適用させる複数の態様を簡単に示し、落下検知手段1の汎用性を説明する。まず、人の滞在域の上空を飛行することも想定され、利用分野が拡大されつつあるドローンに装着される。ドローンの場合には、ドローンの直下に居る人に危害を及ぼさないように、落下検知手段1と一体に落下警報手段としての発音手段50、発光手段60が備えさせ、ドローンが落下することを直下の人が早く知ることができるようにするのが好適である。
雪崩の救助場面においては、複数の落下検知手段1を上空から雪崩易い雪面の上に散布し、雪面に付着させる。この場合には、救助活動域の近くに、落下検知手段1とは切り離された形式の落下警報手段3を設置させ、無線通信手段で各々の落下検知手段1と通信させ、雪面のいずれかが落下し始めた、又は落下の予兆があると検知したら落下警報手段3を作動させる。また、救助基地においては、落下検知手段からの無線情報を取得して、落下検知手段1が取得した雪面の状況を管理者4に知らせ、救助活動の危険を防ぐようにすればよい。
建築工事現場の資材の荷揚げ作業現場においては、型枠等の資材に落下検知手段1を装着させる。この場合には、荷揚げ作業の下方に、落下警報装置3を設置させておき、例えば型枠等が風に煽られて、傾くことにより落下する予兆があると判定された場合には、路上の歩行者に落下の予兆があることを落下警報装置3により知らせる。落下検知手段1を適用させる複数の態様を示したが、実施例1に示した構成のうち、落下警報手段3は落下検知手段1の利用の態様に応じて、適宜選択されればよい。
ここで、図2を参照して、落下検知手段1の構成をブロック図により説明する。落下検知手段1の電源10は、制御手段20と記憶手段30と3軸センサ40と、発音手段50、発光手段60の少なくともいずれかからなる落下警報手段90と通信手段80と情報書換手段70の全てに電源として機能する。
記憶手段30には、前記物体に特有の落下判定時間と、重力加速度以外の加速度の影響を許容するか否かを選択する加速度影響許容域と、検出された加速度値と角速度値とを補正する閾値をなす閾値周波数と、加速度値と角速度値の各々を姿勢角に反映させる割合をなす重み付け割合と、落下の予兆を判定させる許容傾斜角度が記憶されている。情報書換手段70は、外部のパーソナルコンピュータからの入力により、記憶手段30に記憶された落下判定時間等の情報が変更可能とされている。
3軸センサ40は、直交する3方向の加速度値と角速度値を、0.01秒単位で計測して、その値を制御手段20に送る。制御手段20は取得した加速度値と角速度値を使って、後述するフローによって落下を判定、又は落下予兆を判定する。
制御手段20は、3軸方向の角速度値に基づいて姿勢角を算出する第1姿勢角算出部100、3軸方向の加速度値に基づいて姿勢角を算出する第2姿勢角算出部200として機能する。更に、制御手段20は、初期鉛直方向判定部300、動作時の姿勢角・鉛直方向判定部400、落下判定部500、落下予兆判定部600として機能する。
落下警報手段90は、高輝度LED又はスピーカの少なくともいずれかからなり、制御手段20からの「落下し始めたという判定」又は「落下する予兆があるとの判定」の情報を取得したら、高輝度LEDは発光し、スピーカは警報音を発する。通信手段80は、外部の落下警報手段3(図1参照)、管理者4の制御盤との間で無線信号が授受可能な通信モジュールとされる。
ここで、図3から図6を参照して、落下検知手段1において、落下判定、落下予兆判定が処理されるフローを説明する。図3は、電源10を印加してから、落下警報と落下予兆通報の少なくともいずれかが処理されるまでの全体フローを示したフロー図を示している。図4は、物体の動作時における物体の姿勢角・鉛直方向判定のフロー図であり、図3のステップS6を示している。
図5は、判定された姿勢角に基づいて、動作時の鉛直方向への加速度値を算出してから「落下し始めたと判定」するまでの落下判定フローを示すフロー図であり、図3のステップS7を示している。図6は、判定された姿勢角に基づいて動作時傾斜角度を算定してから「落下の予兆がある」と判定するまでの落下予兆判定フローを示すフロー図であり、図3のステップS9を示している。
まず、落下検知手段の電源10が印加されると共に落下検知手段1が物体2に付着される(ステップS1)。そして、次に、ステップS2において、記憶手段30に記憶されている前記落下判定時間と、前記加速度影響許容域と、前記閾値周波数と、前記重み付け割合と、前記許容傾斜角度が読み出される。落下判定時間は、落下判定のステップ(S7)において落下し始めたと判定するステップ(S74)において使用される。加速度影響許容域は、動作時の姿勢角・鉛直方向判定(S6)において、加速度値が加速度影響許容域の内外かを判定するステップ(S63)において使用される。
閾値周波数は、動作時の姿勢角・鉛直方向判定(S6)において、加速度値と角速度値の計測値から誤差を縮減させるステップ(S62,S65)において使用される。また、重み付け割合は、加速度値に基づく姿勢角により、角速度値に基づく姿勢角の誤差を縮減させるために、ステップS66において使用される。
次に、ステップ3において、3軸センサ40により直交する3方向に対して加速度値の検出がされる。ステップS4において、夫々の方向に検出された加速度値のベクトル和の値が重力加速度値に近似している場合、具体的には0.01秒単位で検出された加速度値が1秒間の間、真の重力加速度値から3%以内の誤差であることが継続したら、静止状態となったと判定させる。S4において、静止状態となったと判定されたらステップS5に進むが、静止状態となったと判定されるまではステップS4のままで静止状態となるまで待機する。
ステップS5においては、静止状態で3軸方向に作用している加速度値をベクトル合成した方向を、初期鉛直方向として判定する。初期鉛直方向を判定したら、ステップS6の動作時の姿勢角・鉛直方向判定に進む。ステップS6を、図4を参照して具体的に説明する。ステップS6においては、ステップS7、ステップS9と共に0.01秒単位で、加速度値等の検出、姿勢角等の判定が繰り返される。
ステップS60で物体が動作すると角速度と加速度が発生される。まずステップS61で3軸センサにより、3軸方向の加速度値と角速度値を検出させステップS62に進む。ステップS62では、検出した3軸方向の角速度値の各々を、20Hzを閾値としたハイパスフィルタに通過させ、低周波成分による誤差をカットさせた3軸方向の角速度値を求め、その角速度値により算出した姿勢角を第1姿勢角としてステップS63に進む。
ステップS63では、3軸方向の加速度値をベクトル合成した加速度値の大きさが重力加速度値の大きさの0.9倍未満又は1.1倍より大きい場合には、「加速度が加速度影響許容域を外れている」として、ステップS64に進む。ステップS64では、ハイパスフィルタを通過させた3軸方向の角速度値により求めた第1姿勢角(S62)に基づいて鉛直方向を判定し、ステップS67に進む。
一方、ステップS63において、3軸方向の加速度値をベクトル合成した加速度値の大きさが重力加速度値の大きさの0.9倍以上1.1倍以下である場合には、「加速度値が加速度影響許容域の中」であるとしてステップS65に進む。ステップS65では、3軸方向の加速度値の各々を、20Hzを閾値としたローパスフィルタに通過させ、高周波成分による誤差をカットさせた3軸方向の加速度値により第2姿勢角を算出しステップS66に進む。
ステップS66では、3軸方向の加速度値に基づいた第2姿勢角(S65)と角速度値に基づいた第1姿勢角(S62)を重み付け加算し、誤差を縮減した姿勢角と鉛直方向を判定させ、ステップS67に進む。重み付けの割合は、第1姿勢角の割合を使う割合と第2姿勢角を使う割合を、9対1とすればよいが限定されない。
ステップS67では、ステップS64又はステップS66により判定された鉛直方向と、その鉛直方向の基となった姿勢角(S62又はS66)を、動作時の姿勢角・鉛直方向と判定しステップS68に進む。ステップS68では、3軸センサ40により検出された加速度値に基づいて、物体が静止状態となっているか否かを判定する。静止状態となっているとは、例えばドローンが着陸して、駆動機構が停止した状態、空中から投下されて着地した落下検知手段が静止した場合等をいう。静止状態の判定は、ステップS4と同様にすればよい。
ステップS68において、静止状態と判定されたらステップS69に進み、加速度値のみに基づいて鉛直方向を判定し、S67の鉛直方向に対して置換し、落下判定のステップS7、落下予兆判定のステップS9に進む。S68において、静止状態になっていないと判定されたらS67において判定した鉛直方向のまま、落下判定のステップS7、落下予兆判定のステップS9に進む。
ステップS6から、ステップS7の落下判定に進むが、落下予兆の判定をする場合には落下予兆判定S9にも並行して進む。落下判定のステップS7を、図5を参照して具体的に説明する。まず、ステップS70において、動作時の加速度値から、動作時の鉛直方向の成分値を算出し、ステップS71に進む。
ステップS71においては、0.01秒単位で物体が自由落下している状態にあるか否かを判定する。物体が自由落下又は下方に加速している場合には、3軸センサにより検出される動作時の加速度値の鉛直方向への成分値が重力加速度値よりも小さくなる。ステップS71において、前記成分値が重力加速度値よりも小さいと判定されたらステップS72に進み、ステップS72ではフラグを立ててから、ステップS73に進み、フラグ数を累積し継続時間を算出し、ステップS74に進む。
継続時間が、物体の動作の特性に応じて設定されている落下判定時間、例えばドローンの場合には0.2秒(1/100秒のフラグのカウント数20回)を超えた場合には、ステップS75に進み「物体が落下し始めた」と判定する。継続時間が落下判定時間よりも短い場合には、ステップS77に進み、ステップS6の動作時の姿勢角・鉛直方向判定(S6)に戻る。
また、ステップS71において、前記成分値が重力加速度値よりも大きいと判定されたらステップS76に進み、ステップS76では継続時間をリセット、すなわち0に置き換えてステップS77に進み、ステップS6の動作時の姿勢角・鉛直方向判定(S6)に戻る。
落下予兆判定手段を機能させる場合には、ステップS6からステップS9に進む。ステップS90においては、ステップS67で判定された動作時の姿勢角に基づいて、水平面に対する物体の動作時傾斜角度が算出され、ステップS91に進む。動作時傾斜角度が許容傾斜角度を超えたら、ステップS92に進み落下の予兆があると判定させる。許容傾斜角度は、例えば物体が荷揚げ資材である場合には、水平面に対して30度とすればよい。動作時傾斜角度が許容傾斜角度よりも小さい場合にはステップS93に進み、ステップS6の動作時の姿勢角・鉛直方向判定(S6)に戻る。
ステップS7において、物体が落下し始めたと判定されたら、ステップS8に進み、発光手段、発音手段等の落下警報手段に落下警報を発させるようにする。また、ステップS9において、物体に落下の予兆があると判定されたら、ステップS10に進み管理者に通報又は警報手段に落下警報を発させるようにする。
(その他)
・今回開示された実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記した説明に限られず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
・二次災害を防止しつつ、崩落危険箇所での有効な救助活動を図るために、落下判定時間を変更設定させた複数の落下検知手段を空中から投下して、現地の危険状況をきめ細かく判定するようにしてもよい。
1…落下検知手段、2…物体、3…外部の落下警報手段、4…管理者、
10…電源、20…制御手段、30…記憶手段、40…3軸センサ、50…発音手段、60…発光手段、70…情報書換手段、80…通信手段、90…警報手段、
100…第1姿勢角算出部、200…第2姿勢角算出部、300…初期鉛直方向判定部、400…動作時の姿勢角・鉛直方向判定部、500…落下判定部、600…落下予兆判定部

Claims (7)

  1. 姿勢が安定した物体に付着された状態で、前記物体が落下し始めたことを検知する落下検知手段であって、
    直交する3方向についての、角速度値と加速度値とを検出する3軸センサと、落下判定手段と、記憶手段とを含み、
    前記落下判定手段は、物体の動作時の鉛直方向を判定させる鉛直方向判定手段を有し、
    前記記憶手段には、予め、前記物体に特有の落下判定時間と、重力加速度以外の加速度の影響を許容するか否かを選択する加速度影響許容域と、検出された加速度値と角速度値とを補正する閾値をなす閾値周波数と、重み付け割合とが記憶され、
    前記鉛直方向判定手段は、
    前記動作時の加速度値が、
    前記加速度影響許容域を外れている場合には、前記閾値周波数を閾値としてハイパスフィルタを通した前記動作時の角速度値に基づいて第1の鉛直方向を判定し、第1の鉛直方向のみに基づいて前記動作時の鉛直方向を判定し、
    前記加速度影響許容域の中にある場合には、前記閾値周波数を閾値としてローパスフィルタを通した前記動作時の加速度値に基づいて第2の鉛直方向を算出し、第1の鉛直方向と第2の鉛直方向とを前記重み付け割合に応じて加算して、前記動作時の鉛直方向を判定し、
    前記落下判定手段は、前記動作時の加速度値のうちの前記動作時の鉛直方向への成分値が、重力加速度値よりも小さいと判定された時間が、前記落下判定時間以上継続している場合に、前記物体が落下し始めたと判定させる、
    ことを特徴とする落下検知手段。
  2. 前記落下検知手段であって、
    前記落下判定時間を変更可能とする落下判定時間変更手段と、前記閾値周波数を変更可能とする閾値周波数変更手段と、前記加速度影響許容域を変更可能とする加速度影響許容域変更手段と、前記重み付け割合を変更可能とする重み付け割合変更手段の少なくともいずれかを含んでいる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の落下検知手段。
  3. 前記落下検知手段であって、
    前記落下検知手段が動作した後に、前記3軸センサが静止された状態を検知したら、前記3軸センサが検出した加速度値だけに基づいて判定した鉛直方向に置換させる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の落下検知手段。
  4. 前記落下検知手段であって、
    落下の予兆を判定させる落下予兆判定手段を有し、
    前記記憶手段には前記物体に特有の許容傾斜角度が記憶され、
    前記落下予兆判定手段は、前記角速度値に基づいて判定された前記落下検知手段の傾きが前記許容傾斜角度よりも大きい場合に、前記物体が落下する予兆があると判定させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の落下検知手段。
  5. 物体の落下を警報する落下警報手段であって、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の前記落下判定手段による落下判定情報を取得する取得手段を備え、
    前記落下警報手段は、前記取得手段が、前記物体が落下し始めたとの前記落下判定情報を取得したら、前記物体が落下することを示す第1警報音と第1警報発光のうちの少なくともいずれかにより落下を警報する、
    ことを特徴とする落下警報手段。
  6. 物体の落下の予兆を警報する落下警報手段であって、
    請求項4に記載の前記落下予兆判定手段による落下予兆情報を取得する取得手段を備え、
    前記落下警報手段は、前記取得手段が、前記物体が落下する予兆があるとの前記落下予兆情報を取得したら、前記物体が落下する予兆があることを示す第2警報音と第2警報発光のうちの少なくともいずれかにより落下の予兆を警報する、
    ことを特徴とする落下警報手段。
  7. 物体の落下を通報する落下通報手段であって、
    請求項4に記載の前記落下予兆判定手段による落下予兆情報を取得する取得手段と、前記落下予兆情報を通報する通報手段とを備え、
    前記取得手段が、前記物体が落下する予兆があるとの落下予兆情報を取得したら、前記通報手段が前記物体が落下する予兆があることを通報させる、
    ことを特徴とする落下通報手段。
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