JP6287916B2 - 高炉操業方法 - Google Patents

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本発明は、高炉に装入される焼結鉱の粒度分布を調整して、前記焼結鉱が還元粉化した後に生じる焼結鉱粉の量を抑える高炉操業方法に関する。
高炉では、炉頂部からコークスと鉱石とを装入し、炉下部に設けられた羽口から熱風熱風を、場合によっては更に微粉炭と共に、吹き込み、コークスや微粉炭が燃焼して発生した一酸化炭素COガスを含むガスが炉内を炉頂部へ上昇する間で鉱石を還元するとともに、燃焼熱により鉱石を溶融して銑鉄を生成している。コークスや微粉炭は還元材と呼ばれ、銑鉄1トンを生成するのに使用される還元材の使用量は還元材比として管理される。なお、銑鉄1トンを生成するのに使用されるコークスの使用量はコークス比、微粉炭の使用量は微粉炭比と呼ぶ。還元材比を低減することは、コークスや微粉炭の原料となる石炭の使用量を削減するという点で重要である。特に、コークスの原料炭は、粘結性が要求され、石炭資源全体の中では埋蔵量が少なく、価格が高い傾向があり、コークス比を低下させることは、経済性や資源動向を鑑みると特に重要である。
高炉操業では、高炉内での鉱石の還元を促進し、鉱石層、コークス層を安定的に降下させるためには、高炉内は通気性が高く、安定したガス流れを確保することが望ましい。鉱石は1200〜1400℃で軟化・融着して通気抵抗が非常に高い状態となるので、鉱石の装入量を増加させると、高炉内の通気性が低くなる傾向がある。一方で、コークスは、鉱石よりも粒径が大きく強度も高く、コークスによって高炉内をガスが通過する空間を有効に確保でき、高炉内の通気性を向上させる効果がある。
コークスの装入量を減少させると高炉内の通気性が低くなる傾向があるので、コークス比を低下させる際には、別の手段で高炉内の通気性を高める必要がある。その手段として、鉱石の高炉内での粉化を抑えることが有効である。鉱石として代表的に使用される焼結鉱は、高炉内において500〜700℃付近で還元して粉化することが知られており、還元粉化の程度を表す指標としては、JIS M 8720の定温還元粉化試験方法で測定されるRDIが用いられている。RDIは、粒径15〜20mmの焼結鉱500gをCO30体積%+N70体積%のガスで、550℃で30分還元した後、直径が130mmで高さが200mmの円筒に入れ、30回/分で30分回転させた後の粒径が3mm以下となる焼結鉱粉の質量比率で示される。
高炉内の通気性を高めるためには、RDIが低く還元粉化しにくい焼結鉱を高炉に装入することが望ましい。しかしながら、RDIは焼結鉱の製造における原料条件などの影響を受け、RDIが常に低位な一定値となる焼結鉱を製造することは、困難であり、RDIが上昇する場合がある。非特許文献1によれば、RDIの高い焼結鉱を高炉に装入する場合、高炉炉壁近傍の周辺部において、コークスの装入量を増加させ且つ焼結鉱の装入量を低減させ、周辺部での高炉原料の粒径低下を抑え、周辺部に流れるガス量を増加させることにより、高炉内の通気抵抗が減少し、高炉内の通気性が高くなるとされている。
佐藤健ら、鉄と鋼、Vol.92(2006)No.12、第314〜322頁
非特許文献1の記載によれば、RDIが高い焼結鉱を装入する場合には、少なくとも周辺部では、焼結鉱の装入量を低下させ且つコークスの装入量を増加させてガス流を増加させる必要がある。しかしながら、周辺部でのガス流増加は、炉体抜熱の増加や還元効率の低下によるコークス比の増加を招くため、RDIが高い焼結鉱であっても、その焼結鉱の還元粉化を抑えて高炉内の通気抵抗を抑えつつ、コークス比を上昇させずにその焼結鉱をより多く使用可能とする更なる方法が要望されている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、RDIが高い焼結鉱であっても、その焼結鉱の還元粉化を抑えて、高炉内の通気抵抗を抑え、コークス比を上昇させずにその焼結鉱をより多く使用可能とする高炉操業方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下の通りである。
(1)焼結鉱を高炉に装入する高炉操業方法であって、10〜20の範囲内のいずれかの値を基準と決定し、前記基準以上の粒径[mm]となる大焼結鉱の質量割合と前記基準未満の粒径となる小焼結鉱の質量割合との比を指標として、前記焼結鉱の粒径を調整することを特徴とする高炉操業方法。
(2)予め、焼結鉱の粒度分布を変更することで前記比を変更し、前記焼結鉱のうち、該焼結鉱を還元粉化した後での3mm未満の粒径となる焼結鉱粉の質量割合を複数測定し、前記焼結鉱粉の質量割合と前記比との関係を求めておき、前記焼結鉱粉の質量割合が目標値以下となる比を前記関係から特定し、特定した比以下となるように、高炉に装入される焼結鉱の粒径を調整することを特徴とする(1)に記載の高炉操業方法。
本発明によれば、高炉操業においてRDIの高い焼結鉱を使用する場合にも高炉内の通気抵抗の上昇を抑制することができる。通気抵抗が抑えられるために高炉操業が安定し、ひいては、出銑量が安定した銑鉄の製造が可能となる。
高炉原料を高炉に装入する設備を示す図である。 還元前の焼結鉱の粒径[mm]と還元後の焼結鉱のうち粒径Xmm未満の焼結鉱粉の割合[質量%]との関係を示すグラフである。 焼結鉱No.1〜7の粒度比率[質量%]を示すグラフである。 図3に示す粒度比率の焼結鉱について、粒径が15mm未満となる小焼結鉱の質量割合に対する粒径が15mm以上となる大焼結鉱の質量割合の比と、還元後、3mm未満の粒径となる焼結鉱粉の質量割合と、の関係を示すグラフである。 高炉操業で使用している焼結鉱のRDIの日間変動の一例を示す。
高炉原料を高炉に装入する設備を図1に示す。高炉100の近くには、その頂部に繋がるコンベア13が配置されている。コンベア13上の高炉原料が、高炉100の頂部に搬送されて高炉100に装入される。コンベア13で搬送される高炉原料としては、コークス10及び焼結鉱3(鉱石)があり、コークス10や微粉炭などを燃焼して発生した一酸化炭素COガスを含むガスで鉱石を還元するとともに、燃焼熱により鉱石を溶融して銑鉄を生成している。図1では図示を省略してあるが、高炉100の下部側壁には羽口及び出銑口が複数設けられている。羽口からは、熱風とともに微粉炭を吹き込んでおり、出銑口からは、生成された銑鉄を出銑している。
焼結鉱3は、焼結原料1を焼結機2で焼結して製造され、コンベア13の上方に複数配置された鉱石槽7に収容されることになる。焼結原料1は、鉄鉱石の粉鉱石、石灰石系粉原料や他の副原料が配合されてなる粉状原料を造粒して製造され、焼結原料1を焼結機2で焼結して焼結鉱3を製造する。製造後、焼結鉱3は1次クラッシャー4で粉砕され、1次篩い5で分級され、更に、2次クラッシャー6で粉砕される。2次クラッシャー6で粉砕された焼結鉱は、コンベア13の上方に複数配置された鉱石槽7に収容される。焼結鉱3は、適宜、鉱石槽7の直下の2次篩い8で分級されて、コンベア13に落される(置かれる)。コンベア13の上方で、鉱石槽7に並列して複数配置されたコークス槽11にコークス10は収容され、コークス10もまた、コークス槽11の直下の篩い12で分級されて、コンベア13に落される(置かれる)ことになる。
焼結鉱3とコークス10とが交互に積層されるように高炉100に投入される。よって、焼結鉱3とコークス10とが交互にコンベア13に置かれることになる。高炉100内で、強度が高いコークス10を層状とすることによって、高炉100内の通気性を高めることができる。焼結鉱3は、コークス10や微粉炭によって還元されて銑鉄となるが、焼結鉱3は還元後に粉化しないことが望ましい。焼結鉱3の還元粉化を防ぐことによって、高炉100内の通気性を高めることができる。また、1次クラッシャー4や2次クラッシャー6による粉砕及び1次篩い5や2次篩い8による分級によって、コンベア13に落される焼結鉱3の粒径を調整することで、高炉の任意の位置で積層される焼結鉱3の粒径を調整できる。また、篩い12による分級によって、コークス10の粒径を調整できる。なお、コンベア13への落下量を調整することで、焼結鉱3及びコークス10の装入量も適宜調整できる。
鉱石として代表的に使用される焼結鉱は、高炉内において500〜700℃付近で還元して粉化することが知られており、還元粉化の程度を表す指標としては、JIS M 8720の定温還元粉化試験方法で測定されるRDIが用いられており、RDIが高い焼結鉱は、還元時に粉化する割合が多いことになる。本発明者は、高炉内の通気抵抗を抑えつつ、RDIが高い焼結鉱であっても、その焼結鉱をより多く使用可能とする条件を調査するべく、還元前の焼結鉱の粒径によって、還元粉化が生じた後の焼結鉱粉の粒度比率がどの程度変わるかを確認するべく実験を行った。
<実験1>
代表的に製造される焼結鉱はRDIが20〜45であるが、実験1では、比較的に高いRDIとなる焼結鉱として、RDIが36である焼結鉱を採用し、該焼結鉱の還元粉化後の粒度比率を観察した。
還元前の焼結鉱を、粒径によって(I)5mm以上10mm未満、(II)10mm以上15mm未満、(III)15mm以上20mm未満、(IV)20mm以上25mm未満、(V)25mm以上30mm未満、の5つのグループに篩い分けした。各グループの焼結鉱500gを、直径が130mm、高さが200mmである円筒に充填し、高炉の環境を模擬した雰囲気において、常温の25℃から700℃まで電気炉で加熱し、焼結鉱を還元させた。還元後に、30(回/分)で30分回転させ、還元粉化後の焼結鉱粉の粒度比率を調査した。高炉の環境を模擬した加熱雰囲気の条件を表1に示す。
Figure 0006287916
還元粉化後の焼結鉱粉全量のうち粒径Xmm未満の焼結鉱粉の割合[質量%]と、還元前の焼結鉱の粒径[mm]と、の関係を図2に示す。図2のグラフから、還元前の焼結鉱の粒径が大きいほど、還元後の焼結鉱粉は、粒径3mm未満となる割合が増えていることがわかる。このことから、2次篩い8(図1参照)による分級で、粒度が粗い焼結鉱をコンベアに落下させて高炉に装入する方が、高炉内では、還元後に粒径3mm未満となる焼結鉱粉が増える可能性が高いと推察できる。
本発明者は、上記推察に基づき、焼結鉱のうち、粒径が大きな大焼結鉱の割合を少なくし、粒径が小さな小焼結鉱の割合を多くすることで、還元粉化後での3mm未満の粒径となる焼結鉱粉の質量割合を抑えることが可能ではないかと考え、更に実験を行った。
<実験2>
36、31、27とRDIが相異なる3種類の焼結鉱を準備し、3種類の焼結鉱の各々を2次篩い8で分級し、各々の焼結鉱につき、粒度比率が相異なる焼結鉱No.1〜7を準備した。焼結鉱No.1〜7の粒度比率[質量%]を図3に示す。図3のグラフに示No.1〜7の焼結鉱を、実験1の場合と同様にして還元し、還元後に30(回/分)で30分回転させ、焼結鉱粉の粒度を調査した。還元前の焼結鉱を、大焼結鉱と小焼結鉱と区分するための粒径の基準に、焼結鉱の代表的な粒径である15mmを採用し、15mmの粒径未満の小焼結鉱の質量割合に対する15mmの粒径以上の大焼結鉱の質量割合の比(以下、適宜単に「質量割合比」とも称する)と、還元粉化後の粒径が3mm未満となる焼結鉱粉の質量割合と、の関係について調査した。その調査結果を図4に示す。
大焼結鉱の質量割合/小焼結鉱の質量割合(質量割合比)を横軸とし、還元粉化の3mm未満の粒径となる焼結鉱粉の質量割合を縦軸とした図4のグラフにおいて、全てのRDIの焼結鉱について、下に凸となる関係が成立していることがわかる。本発明者は、質量割合比が小さくなるにつれて、還元後の焼結鉱のうち、3mm粒径となる焼結鉱粉の質量割合が小さくなる傾向があるものの、質量割合比が、ある値、すなわち、グラフに示す曲線における焼結鉱粉の質量割合の極小値に対応する値、よりも小さくなると、3mm粒径となる焼結鉱粉の質量割合が大きくなってしまうことを知見した。本発明は、この知見に基づくものであり、小焼結鉱の質量割合と大焼結鉱の質量割合との比を指標としている。本発明では、還元後の焼結鉱のうち、3mm粒径となる焼結鉱粉の質量割合が小さくなるように、質量割合比を特定し、小焼結鉱及び大焼結鉱の質量割合が特定した質量割合比を満たすように、高炉に装入される焼結鉱の粒径を調整する。
図4に示す例では基準を15mmとしてあるが、10〜20mmの範囲内のいずれかの値を基準としてもよい。10〜20mmの範囲の値を基準とすれば、質量割合比を横軸とし、還元粉化の3mm未満の粒径となる焼結鉱粉の質量割合を縦軸としたグラフにおいて、全てのRDIの焼結鉱について下に凸となる関係が成立する。一方で、10mm未満の粒径を基準とする場合や20mmを超えた粒径を基準とする場合には、前記グラフにおいて、下に凸となる関係が成立にくい。よって、これらを基準と定めて特定した小焼結鉱の質量割合に対する大焼結鉱の質量割合の比を指標としても、高炉に装入される焼結鉱の粒径を、粒径が3mm以下となる焼結鉱粉の質量割合を最小値とする粒径に調整しにくい。
予め、図3に示すように、特定のRDIの焼結鉱であって、粒度分布(粒度比率)が相異なる焼結鉱を複数準備しておき、図4に示すようなグラフを予め作成しておくことで、焼結鉱粉の質量割合を目標値(符号41で示す)以下とする小焼結鉱の質量割合に対する大焼結鉱の質量割合の比を、前記グラフから特定できる。グラフでは、焼結鉱粉の質量割合を目標値に対応する下限値(符号42で示す)と上限値(符号43で示す)とで定まる、質量割合比の範囲を特定できる。図4に示す例では、粒径が3mm未満となる焼結鉱粉の質量割合の目標値を29.5[質量%]とすると、RDIが36の焼結鉱の場合で、質量割合比の最適値は、0.29から0.43の範囲内の値と求まる。なお、焼結鉱の粒度分布は、篩いによる分級によって適宜変更することができる。
質量割合比が、特定した最適値となるように、高炉に装入される焼結鉱の粒径を調整する。これにより、高炉内での還元粉化後に生じる焼結鉱粉の量が目標値以下とすることが期待でき、高炉内の通気抵抗を抑えることが期待できる。ひいては、RDIが高い焼結鉱をより多く使用可能となる。
高炉で使用される焼結鉱のRDIは、原料鉱石の銘柄、品位の変動や、焼結機の操業条件に応じて日々変動することを避けることができない場合がある。このため、高炉操業では、通常、鉱石槽7へ送られる焼結鉱の一部を採取して1日1回程度、RDIを測定し、変動状況を確認している。高炉操業で使用している焼結鉱のRDIの日間変動の一例を図5に示す。
図5から、測定開始時からある日数が経過した日のRDIの数値は、概ね、前日(1日前の日)の数値から±3程度の範囲となることがわかる。一方で、ある日数経過日のRDIの数値が、20日前の日の数値から±10程度の範囲となる期間がある(例えば、120日経過時のRDIと140日経過時のRDIとの値、参照)。高炉操業において、このようなRDIの変動が存在することを認識し、例えば3日など、数日連続でRDIに上昇傾向が観察された場合、前記質量割合比を小さくすることで、還元粉化による3mm未満の焼結鉱粉の質量割合を低減することができる。
様々なRDIの焼結鉱について、質量割合比と還元後の粒径が3mm未満となる焼結鉱粉の質量割合との関係を予め得ておけば(図4参照)、高炉操業でのRDIの測定値に合せて、還元粉化による3mm未満の焼結鉱粉の質量割合を低減することが期待される質量割合比を求めることができる。例えば、図4で、RDIが31、質量割合比が0.6のときに、還元粉化後の3mm未満の焼結鉱粉は29.5質量%程度であるが、このときに、RDIが36まで上昇してしまうと焼結鉱粉が32.5質量%程度まで上昇してしまう。しかし、この際に2次クラッシャー6(図1参照)の間隙を調整して質量割合比を0.6から0.5まで低下させることにより、焼結鉱粉が31質量%程度までの上昇に抑制することができる。
なお、2次クラッシャー6の調整により質量割合比を小さくすると、2次篩い8における篩下の量も上昇し、焼結機2で生産された焼結鉱の高炉へ装入される歩留り(焼結歩留り)が低下するので、RDIの日間変動でRDIの低下が見られた際には、2次クラッシャー6の間隙を再度調整し、焼結歩留りを向上させることが望ましい。
10〜20mmの範囲内のいずれかの値(粒径)を基準とし、焼結鉱のうち、基準以上の粒径[mm]となる大焼結鉱の質量割合と基準未満の粒径となる小焼結鉱と質量割合との比を変更したときの高炉操業への影響を調べるために、図1に示す設備で、内容積が5000mとなる高炉100にコークス10及び焼結鉱3を装入する高炉操業を行った(ベース、比較例1、比較例2及び本発明例)。各高炉操業では、焼結鉱3について、基準となる粒径を15mmとし、粒径が15mm未満となる小焼結鉱の質量割合に対する粒径が15mm以上となる大焼結鉱の質量割合の比を求めておいた。ベース、比較例1、比較例2及び本発明例の各高炉操業における、コークス比[kg/トン−銑鉄]や出銑量[トン−銑鉄/日]などの条件及び結果を表2に示す。
Figure 0006287916
表2中の通気抵抗指数Kは、次の式[1]で表される指数であり、数値が高いほど炉内の圧力損失が大きく、操業が不安定になりやすいことを示す。
K=(P −P )/V1.7×100 [1]
ここで、P:送風圧(kPa)、
:炉頂圧(kPa)、
V:ボッシュガス量(Nm/分)である。
ベースの操業は通常の高炉操業である。ベースの操業では、RDIが36の焼結鉱を用いており、質量割合比は、0.67である。出銑量は12679[トン−銑鉄/日]となり、通気抵抗指数は1.80となった。
比較例1の操業では、RDIが40の焼結鉱を用いた以外はベースの操業と同様の条件で高炉操業を行った。但し、ベースの操業で用いたものよりもRDIが高い焼結鉱を用いたので、還元粉化量が増えて通気抵抗指数が上昇した。よって、送風量を多くすると不安定となるので、ベースの操業の場合よりも少なくして高炉操業を行った。結果的に、比較例1の操業では、ベースの操業よりも出銑量が低下した。
比較例2の操業では、高炉炉壁近傍の周辺部において、コークスの装入量を増加させ且つ鉱石の装入量の比率を低減させた以外はベースの操業の場合と同様の条件で高炉操業を行った。比較例2では、周辺部での高炉原料の粒径低下を抑え、周辺部に流れるガス量を増加させることによって、高炉内の通気抵抗を抑えている。比較例2の操業では、ベースの操業よりも、コークス比が大きい。また、送風量を多くしてある。比較例2の操業では、ベースの操業と通気抵抗は同じであるが、ベースの操業よりも出銑量が若干低下した。
RDIが36の焼結鉱について、図3からわかるように、還元後の3mm未満の焼結鉱粉の質量割合の目標値を29.5[質量%]とした場合における、基準を15mmとした場合の質量割合比は、0.29から0.43の範囲内の値である。この値を考慮して、本発明例の高炉操業では、1次クラッシャー4及び2次クラッシャー6による粉砕力を調整し、焼結鉱3につき、質量割合比を0.40とした以外はベースの操業と同様に高炉操業を行った。
本発明例では、ベースの操業よりも、通気抵抗指数を低下させることができている。また、本発明例では、比較例2の操業よりも、コークス比を上昇させることなく、通気抵抗指数を低く維持し、良好な出銑量が得られている。
本発明によって、高炉内の通気抵抗を抑えつつ、コークス比を上昇させずにRDIが高い焼結鉱をより多く使用できたことがわかるし、出銑量が高い銑鉄の製造が可能となったこともわかる。また、通気抵抗が抑えられると高炉操業が安定し、ひいては、出銑量が安定した銑鉄の製造が可能となることも期待できる。
1 焼結原料
2 焼結機
3 焼結鉱
4 1次クラッシャー
5 1次篩い
6 2次クラッシャー
7 鉱石槽
8 2次篩い(鉱石槽下方)
10 コークス
11 コークス槽
12 篩い(コークス槽下方)
13 コンベア
41 目標値
42 下限値
43 上限値
100 高炉

Claims (2)

  1. 焼結鉱を高炉に装入する高炉操業方法であって、
    10〜20の範囲内のいずれかの値を基準と決定し、
    前記基準以上の粒径[mm]となる大焼結鉱の質量割合と前記基準未満の粒径となる小焼結鉱の質量割合との比を指標として、
    予め、焼結鉱の粒度分布を変更することで前記比を変更し、前記焼結鉱のうち、該焼結鉱を還元粉化した後でのXmm未満の粒径となる焼結鉱粉の質量割合を複数測定し、前記焼結鉱粉の質量割合と前記比との関係を求めておき、
    前記焼結鉱粉の質量割合が目標値以下となる比を前記関係から特定し、
    特定した比以下となるように、高炉に装入される焼結鉱の粒径を調整することを特徴とする高炉操業方法。
    ただし、Xは4.75以下、かつ1.0以上である。
  2. Xが3であることを特徴とする請求項1に記載の高炉操業方法。
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