JP6286213B2 - 電熱融通システム - Google Patents

電熱融通システム

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    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/50Systems or methods supporting the power network operation or management, involving a certain degree of interaction with the load-side end user applications

Description

本発明は、複数の建物間において、電力や熱等のエネルギーを融通し合うシステムに関する。
特許文献1では、エネルギー需要家からエネルギー供給元へのリクエストを反映した双方向でのエネルギー管理を行うことができるエネルギー管理システムおよびエネルギー管理方法が開示されている。
特許4806059号
特許文献1では、エネルギー供給側および需要家がエネルギー加減量を時間単位で決定するため、複数のエネルギー供給者および需要家が存在する場合において、決定されたエネルギー加減量により、それぞれのエネルギー供給者および需要家が個別にもつ指標を満足するエネルギー需給を達成することを保証できない。
地域のエネルギー需給の制約に関する情報である需給ルールデータと、エネルギー需給設備のエネルギー需給計画を示す情報である需給パターンデータと、建物内のエネルギー需給の指標に関する情報である個別指標データと、地域のエネルギー需給の指標に関する情報である共通指標データと、エネルギー需給設備の制御制約に関する情報である設備制御区分データと、他の建物に関する情報である地域建物データと、を記憶する記憶部と、
設備制御区分データと、需給パターンデータと、に基づいてエネルギー需給パターンを複数生成し、複数のエネルギー需給パターンから個別指標データに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンを選択し、選択されたエネルギー需給パターンの情報と、共通指標データと、に基づいて、選択されたエネルギー需給パターンについて、それぞれの共通指標値を算出する需給パターン列挙部と、
地域建物データに含まれる建物から送信されるエネルギー需給パターンを受信するデータ連携部と、
選択されたエネルギー需給パターンと前記受信された複数のエネルギー需給パターンの組み合わせを複数作成し、それぞれのエネルギー需給パターンの組み合わせから共通指標データに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンの組み合わせを選択する需給パターン合成部と、
選択されたエネルギー需給パターンの組み合わせから需給ルールデータに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンの組み合わせを選択し、選択されたエネルギー需給パターンについて、所定の数式に基づいて、実行するエネルギー需給パターンの組み合わせを出力する需給パターン決定部と、を備える。
それぞれの供給者および需要家の要望を満たすエネルギー需給パターンの組み合わせを決定することができる。
第一の実施形態にかかる電熱融通システムの構成を示す図である。 融通管理装置の機能構成および記憶するデータを示す図である。 需給ルールデータ、個別指標データ、および共通指標データを示す図である。 設備制御区分データを示す図である。 地域建物データおよび需給パターンデータを示す図である。 第一の実施形態にかかる電熱融通システムのシーケンス図である。 需給パターン列挙部の処理フローを示す図である。 需給パターン列挙部の処理フローの一部を詳細化した図である。 需給パターン列挙部の処理フローの一部を詳細化した図である。 需給パターン候補および需給パターンテーブルの構成を示す図である。 需給パターン列挙部が生成するデータを説明する図である。 データ連携部の送信処理フローを示すである。 データ連携部の受信処理フローを示すである。 需給パターン合成部の処理フローを示す図である。 総需給パターンテーブルの構成を示す図である。 需給パターン決定部の処理フローを示す図である。 第二の実施形態にかかる電熱融通システムの構成を示す図である。 第二の実施形態にかかる電熱融通システムのシーケンス図である。 第三の実施形態にかかる電熱融通システムの構成を示す図である。 操作者端末の画面例を示す図である。 第四の実施形態にかかる地域建物データ構成を示す図である。 第四の実施形態にかかる電熱融通システムのシーケンス図である。
以下、第一の実施形態について図面を用いて説明する。
電熱融通システムは、複数の建物が存在する地域に導入され、建物間で電力や熱等エネルギーの融通を行うことを可能とするシステムである。
本実施形態ではエネルギーを熱として説明しているが、これに限定されるものではない。エネルギー供給者を熱供給プラントとして説明しているが、これに限定されるものではなく、ガス会社や電力会社等のエネルギープロバイダ等を適用することができる。エネルギー需要家としては集合住宅等が挙げられるが、これに限定されるものではなく、ビルや工場、公共施設等のエネルギー消費者であってもよい。また、本実施形態ではエネルギー供給設備を備える建物とエネルギー需要設備を備える建物がそれぞれ存在するが、一つの建物がエネルギー供給設備およびエネルギー需要設備の両方を持ち合わせても良い。
図1は、第一の実施形態にかかる電熱融通システムの全体構成を示す図である。本実施形態では、複数の熱供給プラント100と、複数の需要家建物101の建物で構成された地域を例に説明する。本実施例では2つの熱供給プラント、2つの需要家建物として説明しているが、建物の数は問わない。
熱供給プラント100および需要家建物101は融通管理装置300、需給計画装置400、冷凍機、ガスコージェネレーション、太陽熱パネル等のエネルギー供給設備600あるいは空調や給湯機等のエネルギー需要設備700、エネルギー供給設備あるいはエネルギー需要設備を制御する制御装置500によって構成される。融通管理装置300、需給計画装置400はネットワーク800により有線または無線にて接続される。エネルギー供給設備600、エネルギー需要設備700はエネルギー系統900によって接続されており、それぞれエネルギーの供給、消費を行う。
融通管理装置300は、エネルギー供給あるいはエネルギー需要に関する地域の共通指標や各建物の個別指標を管理する。ここで共通指標とは、熱供給プラント100、需要家建物101等の複数の建物のエネルギー需給を評価する共通の指標である。たとえば、共通指標の例としてCO2排出量やCOP(Coefficient of Performance)等がある。個別指標とは、熱供給プラント100、需要家建物101の建物が自身のエネルギー需給を評価する個別の指標である。たとえば、個別指標の例として供給効率、快適性、消費エネルギー量、等がある。また、融通管理装置300は、需給計画装置400が生成するエネルギー供給設備500とエネルギー需要設備600それぞれの需給計画である需給パターンの情報をもとに、個別指標の目標値の範囲内で変形した需給パターンを複数生成する。さらに、他建物と需給パターンを相互に交換し、地域単位での需給パターンを決定する。
需給計画装置400はエネルギー需要設備700の需要と、エネルギー供給設備600の運転コスト等を踏まえ、所定の期間内におけるエネルギー供給設備600の供給計画もしくはエネルギー需要設備700の需要計画といった需給計画を作成する。作成された需給計画は需給パターンデータ205に蓄積される。需給パターンデータ205の詳細は後述する図5に示す。また、作成された需給計画の情報をもとに、エネルギー供給設備あるいはエネルギー需要設備の稼働状況を制御するための制御命令を生成する。
制御装置500は、需給計画装置400からの制御命令を受信し、エネルギー供給設備600もしくはエネルギー需要設備700を制御命令に従って制御する。制御装置は、エネルギー供給設備もしくはエネルギー需要設備に内蔵される構造であってもよい。
なお、融通管理装置300、需給計画装置400、制御装置500のハードウェア構成は記憶装置、CPU、メモリ、入出力装置、通信装置を備えている。
図2は、融通管理装置300の機能構成及び記憶装置が保持するデータを示す図である。
記憶装置は、需給ルールデータ200、個別指標データ201、共通指標データ202、設備制御区分データ203、地域建物データ204を保持する。
需給ルールデータ200には、エネルギー系統900の運用上、地域の全建物で共有する需給についてのルールに関する情報が含まれる。たとえば、電力の需給においては電力系統の安定運用を目的として、需要量と供給量を常に一致させるルールがある。需給ルールデータは各建物に保持される同一のデータである。需給ルールデータ200は後述する図3に示す。
個別指標データ201には、熱供給プラント100、需要家建物101等の建物が自身のエネルギー需給を評価する個別の指標である個別指標に関する情報が含まれる。個別指標の例としては、需要家建物の場合、快適性や省エネルギー量、等がある。個別指標データ201には、個別指標の許容範囲として上限値、下限値、個別指標の値を算出する定義式の情報等が含まれる。個別指標データ201の構成は後述する図3に示す。
共通指標データ202には、地域1000における熱供給プラント100、需要家建物101等の複数の建物のエネルギー需給を評価する共通の指標である共通指標に関する情報が含まれる。共通指標の例として、CO2排出量やCOP(Coefficient of Performance)、等がある。共通指標データ202には共通指標の許容範囲として上限値、下限値、共通指標の値を算出する定義式の情報等が含まれる。共通指標データは各建物に保持される同一のデータである。共通指標データ202の構成は後述する図3に示す。
設備制御区分データ203には、エネルギー供給設備500またはエネルギー需要設備600について、建物内で制御可能なレベルの情報が含まれる。例えば、エネルギー供給設備あるいはエネルギー需要設備の供給または需要に相当する出力について、削減、前倒し、後ろ倒し、等の制御が可能な時間帯の情報が含まれる。設備制御区分データ203の構成は後述する図4に示す。
地域建物データ204には、地域1000を構成する各建物に関する情報が含まれる。例えば、各建物の宛先アドレス、各建物を識別するためのID等が含まれる。地域建物データ204の構成は、後述する図5に示す。地域建物データは各建物が保持する同一のデータである。
次に融通管理装置300の機能構成を説明する。融通管理装置300はデータ連携部301、需給パターン列挙部302、需給パターン合成部303と、需給パターン決定部304とで構成される。
データ連携部301は各建物が備える融通管理装置間で各建物が生成する需給パターンテーブル、融通管理装置が調整して決定した需給パターンの情報を通信する機能を持つ。データ連携部301の処理フローは後述する図12、13に示す。
需給パターン列挙部302は、当該建物が備える需給計画装置400が生成する需給パターンデータ205について、個別指標データ201、設備制御区分データ203を参照し、複数の需給パターンを生成する機能を持つ。需給パターン列挙部302の処理フローは後述する図7に示す。
需給パターン合成部303は他建物から受信する複数の需給パターンを合成する機能を持つ。需給パターン合成部303の処理フローは後述する図14に示す。
需給パターン決定部304は、合成された複数の需給パターンのうち、各建物の個別指標値が大きく、かつ、共通指標の制約条件を満たす需給パターンの組み合わせを決定する機能を持つ。需給パターン決定部304の処理フローは後述する図16に示す。
図3は需給ルールデータ200、個別指標データ201、および共通指標データ202の構成図である。
需給ルールデータ200には,ルールID200a、ルール式200b、下限値200c、上限値200dが含まれる。ルールID200aはルールを一意に識別するためのIDである。ルール式200bはルールを表現する式である。下限値200cはルール式200bが算出する値がとり得る下限値である。上限値200dはルール式200bが算出する値がとり得る上限値である。
本実施形態では、需給一致ルールと全需給一致ルールが設定された場合の処理について説明する。需給一致ルールは、時刻tにおける全建物の合計需要量と合計供給量の差分が所定値の範囲内であるとするルールである。時刻tの需要量Qt_demandの全建物の合計値がΣQt_demand、時刻tの供給量Qt_supplyの全建物の合計値がΣQt_supplyである場合、ルール式200bはΣQt_demand-Qt_supplyと設定される。さらに、下限値200c、上限値200dに所定値を設定することで、需給一致ルールが表現可能である。
全需給一致ルールは需給パターンの対象期間中において、各時刻の合計需要量と合計供給量の差分の累積値が所定の範囲内であるとするルールである。時刻tの全建物の合計需要量は前述の通りΣQt_demandであり、全時刻の合計値はΣΣQt_demandである。同様に時刻tの全建物の合計供給量はΣQt_supplyであり、全時刻の合計値はΣΣQt_supplyである場合、ルール式200bはΣΣQt_demand-ΣΣQt_supplyと設定される。さらに、下限値200c、上限値200dに所定値が設定されることで全需給一致ルールを表現できる。
個別指標データ201には,個別指標ID201a,下限値201b,上限値201c、最良値201d、指標値算出式201e、累積指標201f、係数201gが含まれる。
個別指標ID201aは当該建物が持つ複数の個別指標を一意に識別するためのIDである。
下限値201bは当該建物が許容する個別指標値の下限値である。
上限値201cは当該建物が許容する個別指標値の上限値である。
最良値201dは個別指標の望ましい値を表現する値である。たとえば、消費エネルギーのように、値が小さいほど望ましい指標については−∞の値が設定される。値が大きいほど望ましい指標については、+∞の値が設定される。快適性のように、所定の値が望ましい指標については所定の値が設定される。これらの例以外にも最良値が一意に定まらないような複雑な個別指標については式を設定する等、上記に限らず表現したものを設定してもよい。
指標値算出式201eは時間単位の個別指標値を算出するための式である。指標値算出式の例を式1に示す。本実施形態では需給パターンの時刻tにおける個別指標nの値Vtは、時刻tの需給量Qtと指標内容に合わせた任意のパラメータd1,d2…の関数で求められる。
Vt = fn(Qt,d1,d2…) (式1)

式1について個別指標が消費エネルギー量の場合を例に説明する。消費エネルギー量は、需給量Qtおよび設備のエネルギー消費効率rに従って決定するエネルギー量P(Qt, r)と、待機電力のように需給量Qtに関係なく消費されるエネルギー量Etとの合計値である。このとき個別指標値Vtは式1のように表現され、式1のd1はr、d1はEtに相当する。
Vt = P(Qt, r) + Et (式2)

累積指標201fは需給計画装置400が生成する需給パターンの所定の計画期間における個別指標の算出方法を示している。消費エネルギー量のように累積する指標の場合は累積値を算出する式が設定され、快適性のように目標とする指標値の維持が目的となる指標の場合は平均値を算出する式が設定される。本実施例では総和と平均で説明したが、個別指標に応じて相乗平均や重み付き平均等を算出する式を設定しても構わない。
係数201gは、各建物が複数の個別指標を持つ場合にどの個別指標を用いるかを判別するための係数である。たとえば一つの個別指標のみ用いる場合は、個別指標について1が設定され、その他の個別指標については0が設定される。2つ以上の個別指標を用いる場合は、個別指標ごとに重みづけの係数が設定される。たとえば消費エネルギー量と快適性の2つの指標を用いる場合は、それぞれの係数をα、βとするとα=0.3、β=0.7といった値が設定され、各係数の合計値が1となるように設定される。このときの個別指標値Vtは式3のように表現される。
Vt =α*f1(Qt,d1,d2…) + β*f2(Qt,d1,d2…) (ただしα+β=1)(式3)

共通指標データ202には,共通指標ID202a,下限値202b,上限値202c,最良値202d、指標値算出式202eが含まれる。
共通指標ID202aは地域1000で設定する指標を一意に識別するためのIDが設定される。
下限値202bは地域1000が許容する共通指標値の下限値である。
上限値202cは地域1000が許容する共通指標値の上限値である。
最良値202dは共通指標の望ましい値を表現する値である。たとえば、CO2排出量のように、値が小さいほど望ましい指標については−∞の値が設定される。値が大きいほど望ましい指標については、+∞の値が設定される。所定の値が望ましい指標については所定の値が設定される。これらの例以外にも最良値が一意に定まらないような複雑な共通指標については式を設定する等、上記に限らず表現したものを設定しても構わない。
指標値算出式202eは共通指標を算出するための式である。式3に例を示す。本実施形態では需給パターンの時刻tにおける共通指標値Ctは、時刻tの全建物の需給量の合計値Qt_sumと指標内容に合わせた任意のパラメータe1,e2…の関数で求められる。
Ct = f(Qt_sum, e1,e2…) (式4)

式4について個別指標がCO2排出量の場合を例に説明する。CO2排出量は、需要量Qt および地域全体のCO2排出効率uに従って決定されるCO2排出量g(Qt, u) と、需給量に関係なく排出されるCO2排出量Gtとの合計値である。このとき共通指標値Ctは式5のように表現され、式4のe1はu、e2はGtに相当する。
Ct = g(Qt_sum, u) + Gt (式5)

累積指標202fは所定の計画期間における共通指標の算出方法を示している。CO2排出量のように累積する指標の場合は累積値を算出する式が設定され、COPのように目標とする指標値の維持が目的となる指標の場合は平均値を算出する式が設定される。本実施例では総和と平均値で説明したが、個別指標に応じて相乗平均や重み付き平均等を算出する式を設定しても構わない。
図4に設備制御区分データ203の構成例を示す。設備制御区分データ203には設備ID203a,設備タイプ203b,シフト可否203c,シフト許容時間203d、シフト単位量203e、増減可否203f、増減許容時間203g、増減単位量203hが含まれる。
設備ID203aには各熱供給プラントが備えるエネルギー供給設備もしくは需要家建物が備えるエネルギー需要設備を一意に識別するためのIDが設定される。
設備タイプ203bには建物が備える設備がエネルギー需要設備であるかエネルギー供給設備であるかを判別するための識別子である。例えば熱源機の供給設備の場合は“供給”、空調等の需要設備の場合は“需要”、と設定される。蓄熱槽のように需要も供給も行う設備の場合は“需給”と設定される。
シフト可否203cにはエネルギー需要設備あるいはエネルギー供給設備について出力の前倒しあるいは後ろ倒し等の出力時間シフトの制御が可能であるかを識別するためのデータが設定される。たとえばシフト可能な場合は“OK”、 シフト不可の場合は“NG”と設定される。
シフト許容時間203dには各設備について出力時間シフトの制御が可能な時間帯が設定される。例えば,07:00から10:00の時間帯における需給を07:00から10:00の範囲内であればいずれの時間帯にシフトさせても良い場合は“07:00−10:00”と設定される。
シフト単位量203eにはシフトする出力量の単位量が設定される。設定される内容は図に示すように固定値であっても良いし、式により動的に変化する値を表現しても良い。
増減可否203fは各設備について出力削減の制御が可能であるかを識別するためのデータである。たとえば増減可能な場合は“OK”、増減不可の場合は“NG”と設定される。
増減許容時間203gにはエネルギー需要設備あるいはエネルギー供給設備について出力削減の制御が可能な時間帯が設定される。12:00から13:00の範囲内であればいずれの時間帯に出力を削減しても良い場合は“12:00−13:00”が設定される。
なお、設備の出力についてシフト可能な時間帯が複数ある場合あるいは増減可能な時間帯が複数ある場合は図に示す通り、複数レコードが設定されてもよい。
図5に地域建物データ204、需給パターンデータ205の構成を示す。地域建物データ204には建物ID204aと建物タイプ204bと、宛先アドレス204c、需給パターン決定権204dが含まれる。建物ID204aは地域1000を構成する建物を一意に識別するIDである。建物タイプ204bは、建物の種別を判別する値であり、需要家の建物には“需要”、供給者の建物には“供給”等の、建物の種別を判別できる値が設定される。なお、熱源機と空調の両方を備えるような需要も供給も行う建物には“需給”と設定される。
宛先アドレス204cは、建物間で通信する際の宛先となるアドレスである。
需給パターン決定権204dは、地域1000を構成する各建物が生成する複数の需給パターンの組み合わせ方を決定する権限を持つ建物を識別するための識別子である。なお、本実施形態では需給パターン決定権を事前に設定済として説明するが、需給パターン決定権を持つ建物を自動的に決定する処理によって設定してもよい。例えば、毎日異なる建物に決定権を持たせる処理や、前日の需給パターンの共通指標値が最良であった建物に決定権を持たせることにしてもよい。
需給パターンデータ205は、需給計画装置400に生成される、所定期間内におけるエネルギー供給設備の供給計画もしくはエネルギー需要設備の需要計画を示すデータである。
需給パターンデータ205には時刻205a、エネルギー供給設備あるいはエネルギー需要設備の設備ID205b、およびエネルギー供給設備あるいはエネルギー需要設備の需給量205cが含まれる。
時刻205aには需給計画装置400が計画対象とする時刻が設定される。
設備ID205bには各熱供給プラントが備えるエネルギー供給設備もしくは需要家建物が備えるエネルギー需要設備を一意に識別するためのIDであり、設備制御区分データに設定される設備IDと同じ値が設定される。
需給量205cには需給計画装置400に算出される需給量が設定される。例えば供給の場合は正の値,需要の場合は負の値とすればよい。
次に、本実施形態の電熱融通システムの動作について説明する。
図6は、第一の実施形態にかかるシステムの動作の一例を示すシーケンス図である。なお、本図では4つの建物で説明しているが、建物の数は問わない。また、本例では熱供給プラント100が、地域建物データ204にて設定される需給パターン決定権を持つものとして説明するが、他の建物が需給パターン決定権を持ってもよい。
まず、各建物の需給計画装置400が生成する需給パターンデータを融通管理装置が受信する(S099)。
次に,各建物の融通管理装置300における需給パターン列挙部302が需給パターンを複数生成する(S100)。
次にデータ連携部301がS100で生成された需給パターンを需給パターン決定権のある建物に送信する(S101)。
次に、需給パターン決定権を持つ熱供給プラント100が備える融通管理装置300における需給パターン合成部303がすべての需給パターンの組み合わせを生成する(S102)。
次に、需給パターン決定権を持つ熱供給プラント100が備える融通管理装置300における需給パターン決定部304が、S102で生成された需給パターンの組み合わせのうち、個別指標が最大となる組み合わせを決定する(S103)。
次に、S103で決定された需給パターンの組み合わせをデータ連携部301が他の建物と情報交換する(S104)。
次に,S104で送信された需給パターンを各建物の融通管理装置が需給計画装置400に送信する(S105)。
図7は、需給パターン列挙部302が実施するS100の処理フローの詳細である。
まず、設備制御区分データ203と需給パターンデータ205を参照し、需給パターンデータに記載の需給パターンを設備制御区分データ203に従って変形し、需給パターンを複数生成する(S3020)。
次に、個別指標データを参照し、S3020で生成された複数の需給パターンから個別指標の上下限値の範囲を満たす需給パターンを抽出する(S3021)。なお、S3021の処理の詳細は後述する図8で説明する。
次に、共通指標データを参照し,S30210で抽出された各需給パターンの共通指標値を指標値算出式に基づき算出する(S3022)。なお、S3022の処理の詳細は後述する図9で説明する。
次に、需給パターンテーブル3021を生成し、データ連携部301に送信する(S3023)。
図8は、S3021の詳細処理を示す図である。
まず、需給パターンデータと設備制御区分データから、各設備の需給パターンにおける許容時間帯t〜t+nの各時刻の需給量を取得する(S30210)。
次に、需給パターンに記載の設備の設備制御区分をチェックし、出力のシフトが可能である場合は、S30212の処理に進み、出力の増減が可能である場合は、S30213の処理に進む(S30211)。
S30212では、出力シフト可能な設備について許容時間帯t〜t+nのうち最大需給量をとる時刻t+k (k<=nとする)の需給について、シフト単位量が他時刻t+s(s=0,1,…n、ただしs=kの場合はスキップ)〜時刻t+k-1に均等配分される需給パターン候補を生成する。たとえば、設備制御区分データ203に記載のレコードで、設定されているシフト許容時間が06:00−10:00、シフト単位量10であり、需給パターンにおける当該設備の07:00−10:00における最大需給量をとる時刻が10:00の場合、単位時間tを一時間とすると、10:00の需給量のうち10が9:00に配分されるパターン、8:00〜9:00に配分されるパターン、および9:00〜10:00に配分されるパターンの3つが生成される。
S30213では、出力削減可能な設備について、許容時間帯t〜t+nのうち最大需給量をとる時刻t+k(k=0,1,…n)の需給についてt+s(s=0,1,…n)の時間帯で増減単位量を削減した需給パターン候補を生成する。なお、本実施形態では出力のシフトが可能な設備については時刻t+s〜t+k-1の各時刻にシフト単位量を均等配分した需給パターン候補を作成する例としたが、個別指標の特性に合わせた配分であってもよい。出力増減が可能な設備については時刻t+sの時刻で増減単位量を増減させる需給パターン候補を作成する例としたが個別指標の特性に合わせて許容時間帯内で増減単位量を配分した需給パターン候補を作成してもよい。
次に、S30212またはS30213で生成した需給パターン候補と他の設備の需給パターンデータとを合成する(S30214)。
以上の処理を需給パターンデータに記載の設備について、設備制御区分データに出現するレコードの数だけ繰り返す。
次に、生成した需給パターン候補を次の処理部に送信する(S30215)。
図9は、S3022の詳細処理を示す図である。
まず、S3021で生成した需給パターン候補について、個別指標データ201を参照して時刻tの個別指標値をVt_iとして、生成した需給パターン候補ごとにVt_iを算出し、需給パターンの対象期間における累積指標値を算出する(S30220)。なお、Vt_iの算出には、個別指標データ201の指標値算出式のデータを用い、累積指標値の算出には累積指標のデータを用いる。
次に、個別指標の上下限値の範囲を逸脱するVt_iを判定する処理(S30221)と、逸脱するVt_iを需給パターンの候補から除外する処理(S30222)を、全需給パターンについて繰り返し実施する。
次に、需給パターン候補を次の処理部に送信する(S30223)。
図10は、需給パターン列挙部302で生成される需給パターンの候補および需給パターンテーブルの構成図を示したものである。
複数の需給パターン候補には、需給パターンデータ205と同様に、時刻、設備ID、需給量が含まれ、さらに各需給パターン候補について一意に識別可能なパターンID(図中ではパターンa1、パターンa2など)が設定される。
需給パターンテーブル3021には,需給パターンID,個別指標値、共通指標値が含まれる。
需給パターンIDには、図9に示した需給パターン候補について設定されるIDと同じ値が設定される。
需給パターン個別指標値には、需給パターン列挙部302が算出した各需給パターン候補の個別指標値が設定される。
共通指標値には、需給パターン列挙部302が算出した各需給パターン候補の共通指標値が設定される。
図11は、需給パターン候補と図10の需給パターンテーブル3021のデータをグラフで表現した図である。
図中のパターンa0は需給計画装置400が生成する需給パターンであり、エネルギー供給設備であるEQ101とEQ102の需給量を示す。
設備制御区分データ203に、EQ101が出力等のシフトが可能な設備として記載されている場合、需給パターン列挙部302はEQ101のシフト許容時間に従って需給パターンを変形し、図中のパターンa1、a2、a3に示す需給パターン候補を生成する。さらに、各パターンについて個別指標値および共通指標値を算出し、需給パターンテーブルを生成する。
このように、需給パターン列挙部302により、各建物が定める個別指標値の範囲で需給パターンを複数生成することが可能となるため、各建物の個別指標値を満足する建物間の融通を実現できる。
図12は、データ連携部301が実施するS101の処理のうち、送信の処理フローを示す図である。
まず、需給パターン列挙部302より需給パターンテーブルを受信する(S3010)。
次に、地域建物データ204を参照し、地域建物データ204に記載された他の建物あるいは全ての建物に需給パターンテーブルを送信する(S3011)。
図13は、データ連携部301が実施するS101の処理のうち、受信の処理フローを示す図である。
まず、他建物から需給パターンテーブルを取得する(S3013)。
次に、地域建物データ204を参照し、自身が需給パターン決定権を持つ建物か否かを判定し(S3014)、自身が需給パターン決定権を持つ場合は、他建物の需給パターンテーブルを需給データ合成部303に送信する(S3015)。
図14は、需給パターン合成部303が実施するS102の処理フローを示す図である。
まず、データ連携部から他建物の需給パターンテーブルを受信する(S3030)。
次に、S3030で取得した他建物の需給パターンテーブルに記載されたすべての需給パターンを組み合わせ、総需給パターンテーブルを生成する(S3031)。具体的には、建物Aの需給パターンがn個、建物Bの需給パターンがm個、建物Cの需給パターンが1個存在した場合、n×m×l通りの総需給パターンが生成される。さらに各総需給パターンについて、建物ごとの個別指標値および、各建物の需要パターン候補ごとに算出した共通指標値をすべて合算した合計値が総需給パターンテーブルに設定される。なお、総需給パターンテーブルの構成は図15に示し、詳細は後述する。
次に、共通指標データ202を参照し、総需給パターンテーブルに記載の各パターンについて、共通指標値の上限値および下限値の範囲を逸脱するか判定し(S3032)、逸脱するパターンである場合は、そのパターンを総需給パターンテーブルから除外する(S3033)。
次に、S3033生成された総需給パターンテーブルを需給パターン決定部304に送信する(S3034)。
図15は、総需給パターンテーブル3031の構成を示す図である。
総需給パターンテーブルは需給パターン合成部303によって地域1000の建物のすべての需給パターンを組み合わせて生成されたテーブルである。総需給パターンテーブルには総需給パターンID、組み合わせ要素である建物x(xは任意の値)の需給パターンID、建物xの個別指標値,共通指標値合計値が含まれる。
総需給パターンIDは組み合わせにより生成したパターンを一意に識別するためのIDである。
建物xの需給パターンIDは需給計画装置が生成した需給パターンのIDである。
建物xの個別指標値には、供給パターンの個別指標値が設定される。
共通指標値の合計値には、各建物の需給パターンの共通指標値の合計値が設定される。
なお、図15の例では建物が3つとして説明しているが、建物の数に合わせて拡張してもよい。
図16は、需給パターン決定部304が実施するS103の処理フローを示す図である。需給パターン決定部の処理は地域建物データ204で設定される需給パターン決定権を持つ建物が実施する。
まず、需給パターン合成部303より総需給パターンテーブル3031を受信する(S3040)。
次に、にて需給パターンの各時刻について総需要量と総供給量を算出する(S3041)。
需給ルールデータ200を参照し、ルールを逸脱していないか判定する(S3042)。具体的には、需給ルールデータ200に設定されるルールのルール式に基づいて算出した値が上下限値の範囲内か判定する。逸脱する場合はS3043の処理へ進み、逸脱する値が存在しない場合はS3041の処理に戻る。
次に、S3042で逸脱していると判定された需給パターンを総需給パターンテーブルから除外する(S3043)。
これを需給ルールデータ200 に設定されるルールの数だけ繰り返した後、別の需給パターンについてS3041の処理へと戻る。
更に、これらの処理を総需給パターンテーブル3031に記載された全ての需給パターンについて実行する。
次に、S3043までの処理で更新された総需給パターンテーブルについて、各建物の個別指標値が最良となる需給パターン群を抽出する(S3044)。具体的には、各建物の個別指標について目的関数を複数持つ多目的最適化問題のパレート解集合を抽出する。
次に、S3044で得られたパレート解集合について,需給パターンテーブル合成の際に求めた共通指標の合計値が最良となる順に並び替える(S3045)。
次に、最上位の需給パターンをデータ連携部301に送信する(S3046)。
その後データ連携部301は、図12に示した処理と同様に、他建物に対して、需給パターン決定部が決定した需給パターンを送信する。
(第二の実施形態)
以下、第二の実施形態について説明する。
本実施形態では、一台の融通管理装置により、各建物が優先する指標の目標値を最大限満たすエネルギー融通パターンを決定することが可能な形態について説明する。なお、第一の実施形態と同様の要素については同一の符号を付与し、説明を省略する。
図17は、第二の実施形態にかかる電熱融通システムの全体構成を示す図である。図1との差異は、各建物の電熱融通を管理する融通管理装置300が、各建物とネットワークを介して接続されており、各建物は融通管理装置300を持たない構成となっている点である。更に、この場合、
図18は、第二の実施形態にかかる電熱融通システムの処理フローを示す図である。図6との差異は、各建物の外部にある融通管理装置が各建物から需給パターンデータを受信(S099b)して需給パターン列挙処理(S100b)を実施する点と、融通管理装置が、決定した需給パターンを地域建物データ204に記載の全建物に送信(S104b)する点である。
このように、融通管理装置300を中央に一台配置するシステム構成であっても、第一の実施形態と同様に各建物の個別指標値の組み合わせが最良となるエネルギー需給パターンを決定することが可能である。
(第三の実施形態)
以下、第三の実施形態について説明する。
本実施形態では、個別指標データおよび設備制御区分データを各建物が操作端末を介して更新することが可能な形態について説明する。なお、第一の実施形態と同様の要素については同一の符号を付与し、説明を省略する。
図19は、第三の実施形態にかかる電熱融通システムの全体構成を示す図である。図1との差異は、各建物に操作者端末5000が追加された点である。
操作者端末5000は他の構成要素と同様にネットワーク800に接続される。また、操作者端末5000は、ハードウェア構成として記憶装置、CPU、メモリ、入出力装置、通信装置、認証装置、ディスプレイを備える。更に、操作者端末5000は、通信装置を介して融通管理装置、需給計画装置、制御装置と通信が可能である。
操作者端末5000は操作管理部5100を備えている。操作管理部5100は個別指標データ201、共通指標データ202、設備制御区分データ203、需給パターンテーブル3021を参照し、ディスプレイに表示する機能を持つ。さらに、操作者からデータ入力があった場合、当該データを書き換える機能を持つ。操作者のデータ入力があったタイミングで融通管理装置300の需給パターン生成部302を呼び出す。
図20は、操作者端末5000のディスプレイに表示されるGUI画面を示す図である。
GUI画面は需給パターン表示部5000、個別指標値表示部5001、共通指標表示部5002、設備制御区分表示部5003を備える。
需給パターン表示部5000は、需給パターン207を参照し、需要量、供給量が変更されたかどうかを周期的に更新しながら表示する。
個別指標値表示部5001は個別指標データ201および需給パターンテーブル3021を参照し、最新の需給パターンについて個別指標の指標値を表示する。また、個別指標値表示部は個別指標の上限値あるいは下限値を操作者が修正できるインタフェースを備える。操作者により上限値あるいは下限値を修正された場合は、個別指標データ201を更新するとともに、融通管理装置300の需給パターン生成部302を実行させ、図6のS101以降の処理を続行する。
共通指標表示部5002は共通指標データ202と需給パターンテーブル3021を参照し、当該需給パターンの共通指標値を表示する。
設備制御区分表示部5003は設備制御区分データ203を参照し、需給パターンの生成条件である設備制御区分、出力調整可能な開始時間、終了時間(許容時間から抽出)の情報を表示する。また、設備制御区分表示部5003は操作者により設備制御区分、許容時間を修正するインタフェースを備える。操作者により設備制御区分あるいは許容時間を修正された場合は、設備制御区分データ203を更新するとともに、融通管理装置300の需給パターン生成部302を実行させ、図6のS101以降の処理を続行する。
このように、操作端末5000を含むシステム構成により、各建物の個別指標の上限値、下限値や設備制御区分の情報の更新を操作者が行うことで、操作者が需給パターンを生成することが可能となる。
(第四の実施形態)
以下、第四の実施形態について説明する
第四の実施形態は、需給パターン決定権を持つ建物を事前に設定することなく、エネルギー融通パターンを決定可能な形態である。なお、第一の実施形態と同様の要素については同一の符号を付与し、説明を省略する。また、第四の実施形態にかかるシステムの全体構成は図1に示した第一の実施形態と同一とする。
図21は、第四の実施形態にかかる地域建物データ204の構成を示す図である。地域建物データ204は建物ID204aと建物タイプ204bと、宛先アドレス204cを含む。なお、第一の実施形態における地域建物データ(図5)との差異は、需給パターン決定権に関するデータを持たない点である。
図22は、第四の実施形態にかかるシステムの動作を示すシーケンス図である。なお、本図では4つの建物で説明しているが、建物の数は問わない。
まず、第一の実施形態と同様に各建物の需給計画装置400が生成する需給パターンを受信する(S099)。
次に、第一の実施形態と同様に各建物の融通管理装置300における需給パターン列挙部302が需給パターン複数生成する(S100)。
次に、データ連携部301がS100で生成された需給パターンをブロードキャストにて情報交換する(S101c)。
次に、各建物の融通管理装置300における需給パターン合成部303がすべての需給パターンの組み合わせを生成する(S102)。
次に、各建物の熱供給プラント100が備える融通管理装置300における需給パターン決定部304が、S102で生成された需給パターンの組み合わせのうち、個別指標が最大となる組み合わせを決定する (S103)。
次に, S103で決定された需給パターンを各建物の融通管理装置が需給計画装置400に送信する(S105)。
なお、S102およびS103はS101cの情報交換により全建物で同一のデータを用いて同一の処理を行うものである。したがって、S103で決定されるパターンは、各建物で同一となる。
このように、第一の実施形態では需給パターン決定権を持つ建物を事前に設定し、当該融通装置にてS102、S103の処理を集中的に実行するのに対し、第四の実施形態によれば、需給パターン決定権を持つ建物を事前に設定することなく、建物が個別に処理を行い、エネルギー融通パターンを決定することが可能となる。
前述の第一、第三、および第四の実施形態では、各種装置がデータを分散管理するとして説明したが、情報や機能を一元管理して保持する場合でも、装置が一元管理する等、自由に利用・参照可能であれば、実際の情報、機能の所在場所はどこでも構わない。
以上、本発明を実施するための最良の形態について具体的に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
100 熱供給プラント
101 需要家建物
200 需給ルールデータ
201 個別指標データ
202 共通指標データ
204 設備制御区分データ
207 需給パターンデータ
209 地域建物データ
300 融通管理装置
301 データ連携部
302 需給パターン列挙部
303 需給パターン合成部
304 需給パターン決定部
400 需給計画装置
500 制御装置
600 エネルギー供給設備
700 エネルギー需要設備
800 ネットワーク
900 エネルギー系統
1000 地域
3021 需給パターンテーブル
3031 総需給パターンテーブル
5000 操作者端末
5001 需給パターン表示部
5002 個別指標表示部
5003 共通指標表示部
5004 需給パターン表示部
5100 操作管理部

Claims (10)

  1. 複数の融通管理装置を備える融通管理システムにおいて、
    前記複数の融通管理装置は、地域のエネルギー需給の制約に関する情報である需給ルールデータと、エネルギー需給設備のエネルギー需給計画を示す情報である需給パターンデータと、建物内のエネルギー需給の指標に関する情報である個別指標データと、地域のエネルギー需給の指標に関する情報である共通指標データと、エネルギー需給設備の制御制約に関する情報である設備制御区分データと、他の建物に関する情報である地域建物データと、を記憶する記憶部と、
    前記設備制御区分データと、前記需給パターンデータと、に基づいてエネルギー需給パターンを複数生成し、前記複数のエネルギー需給パターンから前記個別指標データに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンを選択し、当該選択されたエネルギー需給パターンの情報と、前記共通指標データと、に基づいて、前記選択されたエネルギー需給パターンについて、それぞれの共通指標値を算出する需給パターン列挙部と、
    前記地域建物データに含まれる建物から送信されるエネルギー需給パターンを受信するデータ連携部と、
    前記選択されたエネルギー需給パターンと前記受信された複数のエネルギー需給パターンの組み合わせを複数作成し、それぞれのエネルギー需給パターンの組み合わせから前記共通指標データに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンの組み合わせを選択する需給パターン合成部と、
    前記選択されたエネルギー需給パターンの組み合わせから前記需給ルールデータに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンの組み合わせを選択し、当該選択されたエネルギー需給パターンについて、所定の数式に基づいて、実行するエネルギー需給パターンの組み合わせを出力する需給パターン決定部と、を備えることを特徴とする融通管理システム。
  2. 請求項1に記載の融通管理システムにおいて、
    前記需給ルールデータは、
    需給ルールを式で表現した情報であるルール式と、
    地域が許容する前記ルール式の値の下限を表す情報である需給ルール下限値と、
    地域が許容する前記ルール式の値の上限を表す情報である需給ルール上限値と、を含み、
    前記需給パターン決定部は、前記需給ルール下限値を下回らず、かつ前記需給ルール上限値を上回らないエネルギー需給パターンの組み合わせを出力することを特徴とする融通管理システム。
  3. 請求項2に記載の融通管理システムにおいて、
    前記個別指標データは、
    建物が許容する個別指標値の下限を表す情報である個別指標下限値と、
    建物が許容する個別指標値の上限を表す情報である個別指標上限値と、を含み、
    前記需給パターン列挙部は、前記個別指標下限値を下回らず、かつ前記個別指標上限値を上回らないエネルギー需給パターンを選択することを特徴とする融通管理システム
  4. 請求項3に記載の融通管理システムにおいて、
    前記共通指標データは、
    地域が許容する共通指標値の下限を表す情報である共通指標下限値と、
    各建物が許容する共通指標値の上限を表す情報である共通指標上限値と、
    共通指標値を算出するための式である指標値算出式と、を含み、
    前記需給パターン列挙部は、前記指標算出式に基づいて建物のエネルギー需給パターンについて共通指標値を算出し、
    前記需給パターン決定部は、
    前記共通指標下限値を下回らず、かつ前記共通指標上限値を上回らないエネルギー需給パターンの組み合わせを出力することを特徴とする融通管理システム。
  5. 請求項4に記載の融通管理システムにおいて、
    前記設備制御区分データは、
    前記エネルギー需給設備の出力時間のシフトの可否を識別する情報であるシフト可否情報と、
    前記シフトを実行可能な時間帯を表す情報であるシフト許容時間情報と、
    前記シフトを行う際の単位量を表す情報であるシフト単位量情報と、
    出力削減の可否を識別する情報である増減可否情報と、
    前記出力削減を実行可能な時間帯を表す情報である増減許容時間情報と、
    前記出力削減を行う際の単位量を表す情報である増減単位量情報と、を含み、
    前記需給パターン列挙部は、前記シフト可否情報と、前記シフト許容時間情報と、前記シフト単位量情報と、前記増減可否情報と、前記増減許容時間情報と、前記増減単位量情報と、に基づいて前記エネルギー需給パターンを複数生成することを特徴とする融通管理システム。
  6. 請求項1乃至5に記載の融通管理システムにおいて、
    前記地域建物データは、地域を構成する各建物が提供する複数のエネルギー需給パターンの組み合わせのうち、どのエネルギー需給パターンの組み合わせを採用するかを決定する権限を持つ建物を識別するための情報である需給パターン決定権情報を含み、
    前記データ連携部は、前記需給パターン決定権情報に基づいて、当該権限を持つ建物に対して、実行するエネルギー需給パターンの組み合わせを決定するよう依頼する情報を送信することを特徴とする融通管理システム。
  7. 請求項1に記載の融通管理システムにおいて、
    前記地域建物データは、地域を構成する各建物の宛先アドレスを含み、
    前記データ連携部は、前記宛先アドレスに記載された他の融通管理装置に対して、エネルギー需給パターンの情報を送信することを特徴とする融通管理システム。
  8. 地域のエネルギー需給の制約に関する情報である需給ルールデータと、エネルギー需給設備のエネルギー需給計画を示す情報である需給パターンデータと、建物内のエネルギー需給の指標に関する情報である個別指標データと、地域のエネルギー需給の指標に関する情報である共通指標データと、エネルギー需給設備の制御制約に関する情報である設備制御区分データと、地域の建物に関する情報である地域建物データと、記憶する記憶部と、
    前記設備制御区分データと、前記需給パターンデータと、に基づいてエネルギー需給パターンを複数生成し、前記複数のエネルギー需給パターンから前記個別指標データに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンを選択し、当該選択されたエネルギー需給パターンの情報と、前記共通指標データと、に基づいて、前記選択されたエネルギー需給パターンについて、それぞれの共通指標値を算出する需給パターン列挙部と、
    複数のエネルギー需給パターンの組み合わせを複数作成し、それぞれのエネルギー需給パターンの組み合わせから前記共通指標データに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンの組み合わせを選択する需給パターン合成部と、
    前記選択されたエネルギー需給パターンの組み合わせから前記需給ルールデータに含まれる制約条件を満たすエネルギー需給パターンの組み合わせを選択し、当該選択されたエネルギー需給パターンについて、所定の数式に基づいて、実行するエネルギー需給パターンの組み合わせを出力する需給パターン決定部と、
    前記地域建物データに含まれる建物から送信されるエネルギー需給パターンテーブルを受信し、前記選択されたエネルギー需給パターンを外部に送信するデータ連携部と、
    を備えることを特徴とする融通管理装置。
  9. 請求項8に記載の融通管理装置において、
    前記地域建物データは、地域を構成する各建物の宛先アドレスを含み、
    前記データ連携部は、前記宛先アドレスに記載された融通管理装置に対して、エネルギー需給パターンの情報を送信することを特徴とする融通管理装置。
  10. 請求項9に記載の融通管理装置と、
    操作者からの入力を受付ける入力部と、操作画面を表示する表示部と、を備える操作者端末と、を備えることを特徴とする融通管理システム。
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