JP6286202B2 - ウエッジ膜の形成方法 - Google Patents
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前記スパッタリング装置は、前記平坦面の法線方向である上下方向に延長された回転軸周りに回転可能に前記基板を取付けるための基板ホルダと、
前記基板ホルダに取り付けられた前記基板に対し、前記回転軸と直交する前後方向における前方側に位置して斜め下方に配置され、前記膜面の起源となる成膜材料からなるターゲットと、
を備え、
開口部を有する遮蔽マスクを前記基板の下面に積層するとともに、当該基板を前記基板ホルダに装着する基板装着ステップと、
前記基板を前記遮蔽マスクとともに回転させながらスパッタリングして、前記ターゲットから放出される前記成膜材料を前記遮蔽マスクの前記開口部から露出する前記基板下面に付着させることで、当該基板下面において前記遮蔽マスクの前記開口部の縁の陰となる領域に前記ウエッジ膜を形成させる成膜ステップと、
を含み、
前記遮蔽マスクの前記開口部の平面形状は、前記回転軸周りに回転したときに、当該遮蔽マスクの下面と前記回転軸との交点を通るとともに上下前後の各方向に直交する左右方向に沿う直線に対して線対称となりうる形状をなし、
前記基板装着ステップでは、前記ターゲットの中心と前記回転軸とが前後方向に直線上に配置されるとともに、前記ターゲットの上面と前記基板の下面とが互いに平行となるように離間し、
前記成膜ステップでは、前記回転軸周りに回転する前記基板及び前記遮蔽マスクの回転中に前記遮蔽マスクの前記開口部が、前記左右方向に沿う直線に対して線対称となる二つの回転位置のうちの一方となる基準状態での時間T1と、前記二つの回転位置のうちの他方となり前記基準状態から180度回転した反転状態での時間T2とを不均一とし、前記時間T1と前記時間T2との合計時間Tを調整することで前記ウエッジ膜の膜厚を制御し、前記時間T1と前記時間T2との時間割合を調整することで前記ウエッジ膜の傾斜角度を制御する、
ことを特徴とするウエッジ膜の形成方法としている。
本発明の実施例に係るウエッジ膜の形成方法(以下、成膜方法とも言う)は、例えば、電気光学結晶の電気光学効果を利用した空間光変調器に適用することができる。図4に一般的な空間変調器(以下、SLMとも言う)1の概略構造を示した。例示したSLM1は、光通信における周知の波長分割多重技術に対応し、異なる三つの波長(λa〜λc)の光(Ba〜Bc)を入射し、その各波長(λa〜λc)の入射光(Ba〜Bc)の強度を変調した上で出力する。
本発明の基本的な実施例(以下、基本実施例)に係る成膜方法の概略を図7と図8に示した。図7(A)は基板10における成膜面11を下方から見たときの基板10とターゲット30との配置関係を示す平面図である。図7(B)は、図7(A)における円200内を拡大した図であり、マスク20の開口部21の形状を示している。図8(A)は、ターゲット30と基板10の配置関係を図7(A)に示した白抜き矢印の方向から見たときの側面図である。なお基板10については、図7(A)におけるb−b矢視断面によって示している。図8(B)は、図8(A)における円201内を拡大した図である。
上記基本実施例の方法に基づいて、実際に石英ガラスからなる基板上にITOからなるウエッジ膜を形成する事例を第1の実施例として挙げる。以下、先に示した図8〜図10を参照しつつ第1の実施例について説明する。第1の実施例では、一辺の長さw1=3インチ(≒75mm)の基板10を用い、その基板10の下面11に当該基板10と同じ大きさの3インチ四方の正方形のマスク20を積層した。また厚さtmが異なる2種類のマスク20を用意した。一方のマスク20は厚さtm=0.3mmであり、他方はtm=1.0mmである。なお2種類のマスク20の開口部21は同じ大きさと形状を有し、一辺の長さw2=2.5mmの正方形とした。
第1の実施例では、基板10に積層するマスク20には開口部21が一つだけ形成されていた。すなわち、1枚の基板10にSLMなどの素子を一つ形成することができた。しかし、1枚の基板10上に複数の素子を形成したり、一つの素子の複数の領域にウエッジ膜を形成したりする場合もある。そこで本発明の第2の実施例として、複数の開口部を有するマスクを用いて1枚の基板上の複数箇所に目的とする膜厚と傾斜角度を有するウエッジ膜を形成する事例を挙げる。
上記各実施例では形成したウエッジ膜を、例えば、SLMの透明電極層に利用することを想定していた。すなわち、形成したウエッジ膜をそのまま何らかの用途に利用することを想定していた。しかしこの実施例に限らず、形成したウエッジ膜をウエッジ膜とは異なる材料の表面を傾斜させるために利用することも考えられる。例えば、図6に示した先発明に係るSLM101において、透明電極層103の代わりに電気光学結晶層4をウエッジ膜で形成することが考えられる。一般的に電気光学結晶層4は結晶成長法によって形成し、スパッタリングによって形成することが難しい。
3,103 透明電極層、4 電気光学結晶層、5 金属電極層、
5a〜5c セル電極、6 SLMの基板、10、基板(石英ガラス基板)、
11 成膜面(基板10の下面)、12 傾斜領域、13a,13b 開口部の縁辺、
20,120 マスク、21 開口部、30 ターゲット、40 ウエッジ膜、
41 傾斜面、50 回転軸、La 傾斜距離、Os 基板の中心(原点)、
Ot ターゲットの中心、t ウエッジ膜の厚さ、tm マスクの厚さ、
θ (zx平面での)入射角度、φ 傾斜角度
Claims (3)
- 基板の平坦面に対して傾斜する膜面を有するウエッジ膜をスパッタリング装置を用いて形成する方法であって、
前記スパッタリング装置は、前記平坦面の法線方向である上下方向に延長された回転軸周りに回転可能に前記基板を取付けるための基板ホルダと、
前記基板ホルダに取り付けられた前記基板に対し、前記回転軸と直交する前後方向における前方側に位置して斜め下方に配置され、前記膜面の起源となる成膜材料からなるターゲットと、
を備え、
開口部を有する遮蔽マスクを前記基板の下面に積層するとともに、当該基板を前記基板ホルダに装着する基板装着ステップと、
前記基板を前記遮蔽マスクとともに回転させながらスパッタリングして、前記ターゲットから放出される前記成膜材料を前記遮蔽マスクの前記開口部から露出する前記基板下面に付着させることで、当該基板下面において前記遮蔽マスクの前記開口部の縁の陰となる領域に前記ウエッジ膜を形成させる成膜ステップと、
を含み、
前記遮蔽マスクの前記開口部の平面形状は、前記回転軸周りに回転したときに、当該遮蔽マスクの下面と前記回転軸との交点を通るとともに上下前後の各方向に直交する左右方向に沿う直線に対して線対称となりうる形状をなし、
前記基板装着ステップでは、前記ターゲットの中心と前記回転軸とが前後方向に直線上に配置されるとともに、前記ターゲットの上面と前記基板の下面とが互いに平行となるように離間し、
前記成膜ステップでは、前記回転軸周りに回転する前記基板及び前記遮蔽マスクの回転中に前記遮蔽マスクの前記開口部が、前記左右方向に沿う直線に対して線対称となる二つの回転位置のうちの一方となる基準状態での時間T1と、前記二つの回転位置のうちの他方となり前記基準状態から180度回転した反転状態での時間T2とを不均一とし、前記時間T1と前記時間T2との合計時間Tを調整することで前記ウエッジ膜の膜厚を制御し、前記時間T1と前記時間T2との時間割合を調整することで前記ウエッジ膜の傾斜角度を制御する、
ことを特徴とするウエッジ膜の形成方法。 - 請求項1に記載のウエッジ膜の形成方法であって、前記成膜ステップでは、前記基準状態と前記反転状態にあるときに前記基板の回転を停止させるとともに、当該基準状態と前記反転状態にあるときのみスパッタリングを行うことを特徴とするウエッジ膜の形成方法。
- 請求項1または2に記載のウエッジ膜の形成方法であって、前記遮蔽マスクには前記開口部が前記回転軸を通る直線上に一列に複数配置されているとともに、前記成膜ステップでは、前記基板の回転中に前記複数の開口部が左右方向に一列に並ぶ二つの回転位置の一方にあるときを前記基準状態とし、他方にあるときを前記反転状態とすることを特徴とするウエッジ膜の形成方法。
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JP2013262750A Expired - Fee Related JP6286202B2 (ja) | 2013-12-19 | 2013-12-19 | ウエッジ膜の形成方法 |
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