[0055]様々な実施形態が添付の図面を参照して詳細に説明される。可能な場合はいつでも、同じまたは同様の部分を指すために図面全体にわたって同じ参照番号が使用される。特定の例および実装形態になされる言及は、説明のためであり、本発明の範囲または特許請求の範囲を限定するものではない。
[0056]「例示的」という単語は、本明細書では、「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明されるいかなる実装形態も、必ずしも他の実装形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
[0057]「モバイルデバイス」という用語は、携帯電話、スマートフォン(たとえば、iPhone(登録商標))、ウェブパッド、タブレットコンピュータ、インターネット対応携帯電話、WiFi(登録商標)対応電子デバイス、携帯情報端末(PDA)、ラップトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、および、短距離無線(たとえば、Bluetooth無線、Peanut(登録商標)無線、WiFi無線など)とワイドエリアネットワーク接続(たとえば、LTE、3Gまたは4Gワイヤレスワイドエリアネットワーク送受信機またはインターネットへの有線接続)とに対応した同様の電子デバイスのうちの、任意の1つまたはすべてを指すために本明細書で使用される。モバイルデバイスであるとして特定のタイプのコンピューティングデバイスに言及することは、特定のタイプのモバイルデバイスが特許請求の範囲において列挙されていない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。
[0058]「ブロードキャストメッセージ」という用語は、ワイヤレス識別情報送信機(以下で定義される)および/またはそのユーザと関連付けられる識別情報(すなわち、識別子)を含み得るワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされる短距離ワイヤレスブロードキャスト信号を指すために使用される。そのような識別子は、定期的に変更され、暗号化され、符号化され、または別様に難読化され得る(すなわち、ローリング識別子(rolling identifiers))。様々な実施形態において、ブロードキャストメッセージは、Bluetooth MACアドレスおよびノンス(nonces)またはカウンタのような他の識別情報を含み得、この識別情報も符号化され得る。加えて、ブロードキャストメッセージは、メタデータと、送信しているワイヤレス識別情報送信機の特性(たとえば、デバイスタイプ)、センサデータ、および/またはコマンドもしくは他の命令のような、他のデータとを含み得る。様々な実施形態において、ブロードキャストメッセージは、Bluetooth Low Energy、WiFi、WiFi Direct、Zigbee(登録商標)、Peanut(登録商標)、および他のRFプロトコルのような、ワイヤレス通信プロトコルを介して送信され得る。様々な実施形態において、いくつかの短距離送信チャネルの信頼性が低いので、ブロードキャストメッセージは、あるサイズ(たとえば、80ビット、10バイト、20バイトなど)に制限された単一のパケット送信であり得る。たとえば、ある実施形態のブロードキャストメッセージのペイロードは、全体で80ビットであり得、バッテリ状態情報を示す4ビットとローリング識別子を示す76ビットとを含む。別の例として、ある実施形態のブロードキャストメッセージは、ノンスまたはカウンタを表す20ビットと、擬似ランダム関数または暗号化アルゴリズムで生成されるような、ローリング識別子を表す60ビットとを含み得る。
[0059]「ワイヤレス識別情報送信機」という用語は、短距離ワイヤレス送信機を介してブロードキャストメッセージを定期的に送信するように構成される小型デバイスを指すために本明細書で使用される。ワイヤレス識別情報送信機は、運ばれる場合、または動いている人もしくはアイテムに付随する場合などに、モバイルであり得、または代替的に、建物内に設置される場合などに、固定式であってよい。ワイヤレス識別情報送信機は、工場IDのようなユニークなデバイス識別子(すなわち、「deviceID」)を記憶し得、かつそれと関連付けられてよい。ある実施形態では、ユニークなデバイス識別子は56ビットの長さのコードであってよい。様々な実施形態では、セキュリティの目的で、他のデータ(たとえば、ノンス値またはカウンタ値)とともにこのユニークなデバイス識別子が、「ローリング識別子」としてブロードキャストメッセージ内に含められるときに、符号化され、暗号化され、または別様に難読化され得る。ワイヤレス識別情報送信機は、30ppm 16kHzの水晶振動子を時計として使用することなどによって、不正確な時間(たとえば、UTC)情報を保持するように構成され得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機はモバイルデバイス内にあり得、または代替的に、動作は、ワイヤレス識別情報送信機の動作と同様にモバイルデバイスによって実行され得る。たとえば、スマートフォンは、セキュアなユニークな識別子を含むブロードキャストメッセージを送信するためにBluetooth無線を利用するようにそのスマートフォンを構成する、ソフトウェアを実行し得る。ワイヤレス識別情報送信機は、図35A〜図35Bを参照して以下でより詳細に説明される。本開示の様々な図面および略図において、ワイヤレス識別情報送信機は、「WIT」または「WITs」と呼ばれ得る。
[0060]「近接ブロードキャスト受信機」という用語は、ワイヤレス識別情報送信機によって送信されるものなどのブロードキャストメッセージを受信するように構成されるデバイスを指すために、本明細書において使用される。様々な実施形態において、近接ブロードキャスト受信機は、あらゆる場所(たとえば、建物、小売店など)に永続的に配置された固定式のデバイス(または「固定式の近接ブロードキャスト受信機」)であり得、または代替的に近接ブロードキャスト受信機(または「モバイル近接ブロードキャスト受信機」)として動作するように構成されるモバイルデバイスであってよい。たとえば、スマートフォンは、ブロードキャストメッセージを受信し、モバイル近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成され得る。近接ブロードキャスト受信機であるとして特定のタイプのコンピューティングデバイスに言及することは、特定のタイプのデバイスが特許請求の範囲において列挙されていない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。さらに、別段示されない限り、本開示全体での近接ブロードキャスト受信機への言及は、特定のタイプの近接ブロードキャスト受信機デバイス(たとえば、ワイヤレスまたは固定式)に任意の方法またはシステムを限定するものではない。近接ブロードキャスト受信機は、図36A〜図36Bを参照して、以下でより詳細に説明される。本開示の様々な図面および略図において、近接ブロードキャスト受信機は「PBR」または「PBRs」と呼ばれることがあり、モバイル近接ブロードキャスト受信機は図面において「MPBR」または「MPBRs」と呼ばれる。
[0061]「識別情報送受信機」および「ワイヤレス識別情報送受信機」という用語は、ブロードキャストメッセージを受信し送信するように構成されるデバイスを指すために本明細書で使用される。言い換えると、識別情報送受信機は、近接ブロードキャスト受信機と識別情報送信機の両方として機能し得る。たとえば、スマートフォンは、ユニークな識別子を含む短距離信号をブロードキャストするとともに、近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信するように構成され得る。本開示全体で、様々な動作が、ワイヤレス識別情報送信機と近接ブロードキャスト受信機のいずれかによって別個に実行されるものとして説明され得るが、当業者は、識別情報送受信機として動作するように構成されるデバイスは、同じ動作のいずれかまたはすべてを実行するように構成され得、またワイヤレス識別情報送信機と近接ブロードキャスト受信機のいずれに関しても交換可能であり得ることを諒解するはずである。
[0062]「サイティングメッセージ」という用語は、ワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信したことに応答して、近接ブロードキャスト受信機によってセントラルサーバに送信される報告、信号、および/またはメッセージを指すために本明細書で使用される。サイティングメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の識別子のような、任意の不明瞭にされた情報または符号化された情報を含む、受信されたブロードキャストメッセージ中で符号化される情報の一部またはすべてを含む送信であり得る。加えて、サイティングメッセージは、メタデータと他の情報(または「関連するデータ」)、たとえば、送信している近接ブロードキャスト受信機の識別情報(たとえば、デバイスID、サードパーティとの提携など)、近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機とペアリングされているかどうか、送信コンテキスト情報(たとえば、サイティングメッセージが警告または登録されたデバイスに関するかどうかを示すコード)、近接ブロードキャスト受信機上で実行されるソフトウェアまたはアプリケーションに関する情報(たとえば、アプリケーションID)、位置情報、ある場所の中の既知のエリアに対する近接情報、およびタイムスタンプデータを含み得る。ある実施形態では、サイティングメッセージはまた、サイティングメッセージを送信する近接ブロードキャスト受信機の識別(または識別情報)を確認するためにセントラルサーバによって使用され得る、認証情報(たとえば、秘密鍵、パス、特別なコード、デジタル証明書など)を含み得る。たとえば、サイティングメッセージは、送信している近接ブロードキャスト受信機が特定の登録されたサービスと関連付けられることを確実にするための、セントラルサーバによって復号され得るハッシュ関数からのコードを含み得る。様々な実施形態において、サイティングメッセージは、ブロードキャストの受信の後(たとえば、警告と関連するとき)に直ちに送信され、バッファリングされ、他のスケジューリングされた送信とともにスケジューリングされ得る。
[0063]様々な実施形態は、荷物などの関心のある物品を追跡して扱い、特定の位置に対するワイヤレスデバイスの近接に基づいて、モバイルデバイスの挙動、設定、または機能を制御するための、システム、デバイス、および方法を提供する。ワイヤレス識別情報送信機は、短距離ワイヤレスブロードキャストの範囲内の任意の近接ブロードキャスト受信機によって受信され得るフォーマットで、安全な識別コード(すなわち、ローリング識別子)を伴うパケットを送信するように構成される、小型デバイスであり得る。ワイヤレス識別情報送信機は比較的短距離でのワイヤレスシグナリング(たとえば、短距離無線信号、Peanut(登録商標)、Zigbee、RF、WiFi、Bluetooth Low Energy信号、光信号、音声信号など)を利用して、識別子を含むブロードキャストメッセージを送信するので、送信機の近接にある近接ブロードキャスト受信機のみが、そのようなブロードキャストメッセージを受信することができ得る。したがって、近接ブロードキャスト受信機自体の位置が、ブロードキャストメッセージの受信の時間におけるワイヤレス識別情報送信機の概略的な位置を与えることができ得る。ワイヤレス識別情報送信機は、旅行者、政府機関、業者、小売業者、および店舗のような、セントラルサーバに登録された様々な関係者により配備され得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機のブロードキャスト範囲は、ある建物内にある間は、3フィート未満から100フィートまでの範囲であり得る。
[0064]特定のモバイル近接ブロードキャスト受信機(たとえば、スマートフォンなど)では、近接ブロードキャスト受信機は、ユーザがダウンロードし得るアプリケーション、または製造業者によりデバイスに組み込まれ得るアプリケーションのような、プロセッサ実行可能ソフトウェア命令によって構成され得る。そのようなアプリケーションにより多数のモバイルデバイスを構成することによって、スマートフォンの普及を利用して、近接ブロードキャスト受信機の広く行き渡ったネットワークがコストをほとんどまたはまったく伴わずに展開され得る。固定式の近接ブロードキャスト受信機が、スマートフォンのネットワークを補強するために、小売店または空港の全体などの、様々な位置に配備され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ターミナルの中のコンベヤベルト、または空港の中のゲートへの通路などの、ある場所と完全に一致して、その場所の中に、またはそうでなければ、その場所の中の事前に定められたエリアの近接の範囲内に配置され得る。
[0065]ワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信する各近接ブロードキャスト受信機は、たとえば、ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含むサイティングメッセージを送信することによって、処理のための情報をセントラルサーバに渡し得る。近接ブロードキャスト受信機によってセントラルサーバに送信されるサイティングメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機に関する任意のローリングされた情報、不明瞭にされた情報、または暗号化された情報を含む、近接したワイヤレス識別情報送信機からの受信されたブロードキャストメッセージ中に符号化される情報の一部またはすべてを含み得る。様々な実施形態において、サイティングメッセージは、ブロードキャストメッセージの受信の後(たとえば、警告に関するとき)に直ちに送信され、バッファリングされ、他のスケジューリングされた送信とともにスケジューリングされ、または別様にブロードキャストメッセージの特性に基づき得る。サイティングメッセージは、様々な報告されるデータを示すための、メタデータ、ヘッダ情報、または他の符号化物を含み得る。たとえば、サイティングメッセージは、特定の業者に対するコードを含むメタデータを含み得るので、サイティングメッセージが業者の店舗内の近接ブロードキャスト受信機によって送信されたことを示すことができ得る。別の例として、サイティングメッセージは、ユーザのスマートフォンを示すコードを含むメタデータを含み得るので、近接ブロードキャスト受信機は、ユーザの所有物であるモバイル近接ブロードキャスト受信機であってよい。ある代替的な実施形態では、ローカルのルータ、サーバ、または他のコンピューティングデバイスなどの中間デバイスは、近接ブロードキャスト受信機からサイティングメッセージを受信し、そして、各サイティングメッセージをセントラルサーバに渡し得る。
[0066]サイティングメッセージを受信すると、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内の不明瞭にされた情報(たとえば、ローリング識別子)を復号し、解読し、または別様に入手し得る。たとえば、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内のブロードキャストメッセージを復号し、登録データベース内に記憶されるデータを使用して、ブロードキャストメッセージと関連付けられるユーザを決定し得る。サイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機の位置に基づいて、セントラルサーバは、関連するブロードキャストメッセージの近接、または概略的な近接を判定し得る。たとえば、サイティングメッセージを送信する固定式の近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストメッセージの受信のときに、ユーザのワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にあるので、セントラルサーバは、ユーザのワイヤレス識別情報送信機が、近接ブロードキャスト受信機のサイティングメッセージにおいて示される、または、固定された近接ブロードキャスト受信機の場合にはセントラルサーバに知られている、GPS座標から数フィートの範囲内にあると判定し得る。
[0067]さらに、セントラルサーバは、サイティングメッセージを受信し処理したことに応答して、様々な動作を実行するように構成され得る。たとえば、セントラルサーバは、ローカルサーバ、モバイルデバイス、または、従業員により使用される他のコンピューティングデバイス(たとえば、荷物係/顧客サービス担当者などにより使用されるタブレットデバイス)などの、空港または他のサードパーティ(たとえば、業者または小売業者)と関連付けられるデバイスに、および/または、近接ブロードキャスト受信機(たとえば、スーツケース内のワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを中継した、手荷物受取所の中の固定式の近接ブロードキャスト受信機)に、返信メッセージを送信し得る。
[0068]上で説明された枠組みの中で、様々な実施形態は、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる荷物を追跡して扱うために使用され得る。セントラルサーバに登録されたユーザは、荷物の概略的な近接がセントラルサーバから取得され得るように、ワイヤレス識別情報送信機を、貨物トランク、スーツケース、キャリーバッグなどの荷物と関連付け得る。具体的には、セントラルサーバは、荷物と関連付けられるワイヤレス識別情報送信機の最新の(または最後に報告された)近接情報を示すメッセージを送信し得る。たとえば、セントラルサーバは、空港内のユーザの荷物の近くの近接ブロードキャスト受信機からサイティングメッセージを受信したことに応答して、新たな近接情報をユーザのスマートフォンに送信し得る。セントラルサーバは、荷物が近接ブロードキャスト受信機を含む空港の様々なエリアを通過するにしたがって、その荷物と関連付けられるワイヤレス識別情報送信機の更新された近接情報(たとえば、近くのGPS座標)を継続的に受信し得る。セントラルサーバは、更新された近接情報を、荷物と関連付けられるユーザに送信し得る。たとえば、目的地の空港に到着すると、ユーザは、スマートフォン上で実行されるアプリを使用して、フライトの前に航空機の下に配置されたユーザのキャリーバッグ内のワイヤレス識別情報送信機の更新された近接情報を要求し得る。様々な実施形態において、そのようなメッセージは、自動的に、または、更新された情報に対する要求をセントラルサーバが受信したことに応答して、送信され得る。
[0069]ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバに知られている荷物サービスと関連付けられ得る。荷物サービスは、空港内で荷物を処理するための動作を開始し得る、ユーザが参加するためにオプトイン(opt-in)し、契約し、または別様に登録し得る、プログラムであり得る。近接したワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスに関することを示すメッセージをセントラルサーバから受信したことに応答して、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる荷物を移動するための指示を荷物係に送信するなど、空港内の様々な動作を開始し得る。近接ブロードキャスト受信機はまた、たとえば、荷物サービスに従って荷物が扱われるべきであることを示すためのオーディオサンプルを与えることによって、ワイヤレス識別情報送信機が近接の範囲内にあるときを告知し得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、近接した荷物が登録されたユーザと関連付けられる住所に配達されるように指示するメッセージを送信し得る。たとえば、メッセージは、特定の自宅の住所への配達のために、配達バンにスーツケースを乗せるように、顧客サービス担当者に指示し得る。別の実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機を伴う荷物が、ターミナル内の確保されたエリアまたは安全なエリアなどの、特定のエリア内に存在することを禁止するために使用され得る。
[0070]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機はまた、近接ブロードキャスト受信機から入来する送信を受信するように構成され得る。入来する送信は、ワイヤレス識別情報送信機の挙動を調整するための、ファームウェアの1つまたは複数の更新と、ソフトウェア命令と、構成情報と、他のデータとを含み得る。ワイヤレス識別情報送信機は、時計の信号、ユーザ入力データ(たとえば、ボタン押下)、または受信された信号に基づいて、入来した送信を選択的に受信するように構成(またはスケジューリング)され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機から受信されたトリガ信号は、後続のメッセージを受信するために受信機をアクティブ化するように、ワイヤレス識別情報送信機に指示し得る。
[0071]したがって、ワイヤレス識別情報送信機は、近接したシグナリング送信機から受信された信号に基づいて、航空機(すなわち、飛行機)の中にある間は、許容可能な方式で動作するように構成され得る。具体的には、飛行機および/または空港の中ではワイヤレス送信は制約されることがあり、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機が信号をブロードキャストすることまたは別様に送信することを、無効および有効にするワイヤレス信号を受信するように、動作を実行し得る。たとえば、荷物が手荷物チェックインまたはターミナル内の仕分けエリアに通過するとき、荷物内のワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機に識別情報パケットのブロードキャストを停止させる無効化ワイヤレス信号を受信し、荷物を飛行中の規制に適合するようにし、したがって、航空機へ乗せられるのに安全にし得る。乗客の目的地に到着すると、荷物は、荷物の仕分けエリアもしくは受取エリアのそばを、またはその中を通過し、ワイヤレス識別情報送信機がブロードキャストメッセージの送信を再開することを可能にする有効化ワイヤレス信号を受信し得る。
[0072]ワイヤレス識別情報送信機は、シグナリング送信機からの入来する無効化ワイヤレス信号と有効化ワイヤレス信号とを定期的に聴取するように構成され得る。ワイヤレス識別情報送信機が入来するメッセージを聴取しているときに無効化ワイヤレス信号を受信すると、ワイヤレス識別情報送信機は、「アクティブ化された」機内モードで動作するように構成され得、アクティブ化された機内モードの間は、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス信号を送信し得ないが、依然として入来するメッセージを継続的に聴取し得る。言い換えると、アクティブ化された機内モードで動作するように構成されている間(たとえば、無効化ワイヤレス信号が受信されると)、ワイヤレス識別情報送信機は、入来する有効化ワイヤレス信号が受信されるまで、何らブロードキャストメッセージを送信し得ない。たとえば、有効化ワイヤレス信号を聴取している間、ワイヤレス識別情報送信機は、セキュアな識別子(たとえば、ローリング識別子)を含むブロードキャストメッセージを送信し得ない。しかしながら、機内モードがアクティブ化されている間に有効化ワイヤレス信号が受信される場合、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロードキャストメッセージが送信され得る(すなわち、機内モードが非アクティブ化され得る)通常の動作モードに戻り得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、所定の期間が経過した後、たとえば数分(たとえば、5分)ごとに、入来するメッセージ(たとえば、無効化ワイヤレス信号、有効化ワイヤレス信号、他の通信など)を聴取し得、事前に定められた期間、たとえば数秒、入来するメッセージを聴取しうる。
[0073]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、受信された無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を伝達し得る。具体的には、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を受信した後、ワイヤレス識別情報送信機は、近接の範囲内にある他のワイヤレス識別情報送信機も信号を受信し得るように、ある伝達期間、受信された信号を定期的にブロードキャストし得る。ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、かつ、ワイヤレス識別情報送信機が自身の送信機(たとえば、Bluetooth LE無線)を無効にする前に発生し得る、無効化ワイヤレス信号伝達期間(または「DTX伝達期間」)の間、受信された無効化ワイヤレス信号をブロードキャストし得る。同様に、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答してワイヤレス識別情報送信機が自身の送信機を再び有効化した後に発生し得る、有効化ワイヤレス信号伝達期間(または「ETX伝達期間」)の間、受信された有効化ワイヤレス信号をブロードキャストし得る。
[0074]別の実施形態では、有効化ワイヤレス信号および/または無効化ワイヤレス信号は、そのような信号が受信されるときにワイヤレス識別情報送信機によって実行され得る様々なソフトウェア命令を含み得る。たとえば、受信された有効化ワイヤレス信号は、スリープ周期またはスリープルーチンを取り消すように受信側のワイヤレス識別情報送信機に指示する命令を含み得、受信された無効化ワイヤレス信号は、ブロードキャスト周期またはブロードキャストルーチンを取り消すように受信側のワイヤレス識別情報送信機に指示する命令を含んでよい。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機がスリープ状態になり、起動し、メッセージをブロードキャストするとともに、入来する無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を監視することを可能にする、同時の周期、回路、またはルーチンを実行するように構成され得る。入来する(または受信される)無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機がスリープ状態になり、起動し、メッセージまたは信号をブロードキャストすることを可能にする、周期、回路、またはルーチンをアクティブ化または非アクティブ化し得る。
[0075]無効化ワイヤレス信号および有効化ワイヤレス信号は、ターミナル、ゲート、手荷物取扱いエリア、航空機、および/または移動経路(たとえば、通路、ホール、傾斜路、コンベヤベルトなど)のような場所の全体に配置されるシグナリング送信機による短距離送信を介して送信され得る。非アクティブ化シグナリング送信機は、無効化ワイヤレス信号をブロードキャストするように構成され得、アクティブ化シグナリング送信機は、有効化ワイヤレス信号をブロードキャストするように構成されてよい。たとえば、非アクティブ化シグナリング送信機は、航空機の貨物倉の中で無効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることがあり、アクティブ化シグナリング送信機は、荷物を手荷物受取所に運ぶコンベヤベルトの近くで有効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることがある。短距離ワイヤレスブロードキャスト能力(たとえば、Bluetooth LE無線)を伴う単一のデバイスは、非アクティブ化シグナリング送信機とアクティブ化シグナリング送信機の両方として動作するように構成され得ることを、当業者は諒解されたい。たとえば、図37に関して以下で説明されるようなシグナリング送信機(すなわち、近接ブロードキャスト受信機)は、無効化信号および/または有効化ワイヤレス信号を送信するとともに近接したワイヤレス識別情報送信機からの入来するブロードキャストメッセージを処理し続けるための動作を実行するように構成され得る。したがって、非アクティブ化シグナリング送信機および/またはアクティブ化シグナリング送信機へのあらゆる言及は、様々なシグナリングの実施形態の説明を明確にするためのものであり得る。
[0076]様々な実施形態において、非アクティブ化シグナリング送信機および/またはアクティブ化シグナリング送信機は、ユーザ入力に応答して、アクティブ化され、または別様に、短距離ワイヤレス信号(たとえば、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号)を送信するように構成され得る。たとえば、非アクティブ化シグナリング送信機は、ユーザが送信機のボタンを押したことに応答して、無効化ワイヤレス信号をブロードキャストし得る。代替的に、加速度計または高度計のセンサデータなどのセンサデータが、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号のブロードキャストを引き起こし得る。たとえば、飛行機の中に配置され非アクティブ化シグナリング送信機として動作するように構成される近接ブロードキャスト受信機は、航空機がタキシングを開始したときなどに、航空機の動きを加速度計が検出したことに応答して、または、飛行機が離陸したことを示す高度の変化を高度センサが検出したことから、無効化ワイヤレス信号のブロードキャストを開始し得る。別の例として、飛行機が着陸したことを示す加速度計のデータが、アクティブ化シグナリング送信機が有効化ワイヤレス信号のブロードキャストを開始すべきであるという指示として使用され得る。
[0077]例示を目的に、近接ブロードキャスト受信機(すなわち、短距離ワイヤレスブロードキャストメッセージを受信し中継することが可能なデバイス)はまた、非アクティブ化シグナリング送信機とアクティブ化シグナリング送信機の両方として動作するように構成され得る。言い換えると、近接ブロードキャスト受信機は、近接したワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを受信し、さらには、ワイヤレス識別情報送信機によって受信され得る無効化ワイヤレス信号と有効化ワイヤレス信号の両方をブロードキャストするように構成され得る。近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機が入来するメッセージを聴取しないように構成される期間(すなわち、スリープ期間)よりも長い何らかの時間期間(time period)、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号をブロードキャストし、すべての近接したワイヤレス識別情報送信機が無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を受信しそれらに応答し得ることを確実にし得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機はまた、ワイヤレス識別情報送信機が無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を受信したことを示す、近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機から受信されたメッセージを、受信し記憶するように構成され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号の受信を報告したワイヤレス識別情報送信機の識別情報のリストまたはデータテーブルを記憶し得、特定のワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストを監視して、それらが無効にされたか有効にされたかを判定しうる。
[0078]様々な実施形態において、セントラルサーバは、登録されたユーザの識別情報を何ら提供することなく情報をサードパーティに伝え得る、「仲介者」として機能し得る。言い換えると、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機および/または近接ブロードキャスト受信機に関連する個人情報を匿名に保つ、間接的な機構として動作し得る。たとえば、空港の中の近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機が含まれる荷物がコンベヤから降ろされるべきであることを、荷物を所有するユーザの識別情報を示すことなく示すメッセージを、受信し得る。様々な実施形態において、セントラルサーバは、登録されたユーザが、自身の識別情報または他の関連するユーザデータがサードパーティに提供されることを認めているかどうかを示す、許可または許可設定を記憶し利用し得る。許可は、ユーザが、ワイヤレス識別情報送信機および/またはモバイル近接ブロードキャスト受信機をセントラルサーバに登録するときに、ユーザによって設定され、提供され、または別様に示され得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、たとえばユーザプロファイル内に記憶された、ユーザに関する記憶された許可を確認して、ユーザのデータを共有するメッセージがユーザによって認められるかどうかを判定し得る。たとえば、荷物サービスに関するサイティングメッセージが受信されると、セントラルサーバは、ユーザの許可によって認められている場合にのみ、近接ブロードキャスト受信機への返信メッセージ内にユーザの関係する個人データ(たとえば、写真、住所など)を含め得る。言い換えると、ユーザは、セントラルサーバに記憶されているプライバシー選好に基づいて、サードパーティに対して匿名であり得る。
[0079]様々な実施形態において、会社、組織、または施設(たとえば、学校、店舗、公園、空港、ショッピングモール、オフィスビルなど)が、固定式の近接ブロードキャスト受信機を配備して、ユーザのワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを受信し中継することができ得る。あるいは、複数の場所が固定式のワイヤレス識別情報送信機を配備し得、ユーザのモバイル近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを受信し中継しうる。さらなる実施形態では、複数の場所が近接ブロードキャスト受信機とワイヤレス識別情報送信機の両方を配備して、ワイヤレス識別情報送信機を運ぶユーザおよび/またはモバイル近接ブロードキャスト受信機を運ぶユーザの両方からのデータを受信し、中継し、処理することができ得る。ブロードキャストメッセージの発信源とは無関係に、セントラルサーバ(またはローカルコンピューティングデバイス)は、受信されたサイティングメッセージに基づいて、近接ブロードキャスト受信機とワイヤレス識別情報送信機との間の概略的な近接度を決定することができ得る。
[0080]加えて、近接ブロードキャスト受信機および受信されたサイティングメッセージに関するワイヤレス識別情報送信機の識別情報に基づいて、セントラルサーバは、どのデバイスが登録されたサービス(たとえば、小売店、空港、荷物サービスなど)に関するかということと、どれがユーザ(たとえば、ユーザ)に関連するかということとを判定するように構成され得る。「登録されたサービス」という用語は、セントラルサーバに対して登録された、認証された、有効である、または別様に知られており、サイティングメッセージと関連し得る、パーティまたはサービスを指すために本明細書で使用され得る。登録されたサービスは、空港、航空会社、業者、小売店、サービス、店舗(たとえば、大規模小売店、ローカルのコーヒーショップなど)、および、セントラルサーバに登録された様々な他のサードパーティを含み得る。登録されたサービスはまた、既知のルーチン、動作、またはセントラルサーバによって管理されるサービス、たとえば、特定の探索または能動的な警告、または代替的に、モバイルデバイス上で実行され得るアプリケーション(たとえば、サードパーティのアプリ)を含み得る。ある実施形態では、登録されたサービスはさらに、セントラルサーバに開発者として登録している任意のサードパーティを含み得る。たとえば、登録されたサービスは、近接ブロードキャスト受信機をセントラルサーバに登録している業者に対応し得る。ある実施形態では、他者のワイヤレス識別情報送信機(たとえば、小売店内に配置された業者の固定式の識別情報送信機)からブロードキャストメッセージを受信したことに応答してサイティングメッセージを送信するモバイル近接ブロードキャスト受信機を利用する登録されたユーザ(たとえば、ユーザ)も、登録されたサービスであるとセントラルサーバにより見なされ得る。
[0081]例示を目的に、空港ターミナル内の荷物コンベヤの上部に配置された固定式の近接ブロードキャスト受信機が、コンベヤ上のある荷物の中のワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信し得る。それに応答して、近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信し得る。サイティングメッセージを受信すると、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機がブロードキャストメッセージ内のローリング識別子に対応する記憶されたプロファイルに基づく登録されたユーザ(たとえば、移動しているビジネスマン)に属していることと、近接ブロードキャスト受信機がある航空会社と関連付けられることとを、サイティングメッセージ中のメタデータ内に含まれる近接ブロードキャスト受信機の識別子に基づいて判定し得る。この情報から、セントラルサーバは、荷物近接情報を登録されたユーザのモバイルデバイスに送信し得る。
[0082]ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバに記憶されたプロファイルに基づく方式、モード、またはルーチンで動作するように近接ブロードキャスト受信機を構成する、スクリプトを実行するように構成され得る。具体的には、近接ブロードキャスト受信機によって送信されるサイティングメッセージ内の識別子は、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる記憶されたプロファイルと、セントラルサーバによってリンクされ得る。プロファイルは、ワイヤレス識別情報送信機のエリアまたは設置の特性、および、関連するワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にあるデバイスに対する動作に対する勧告または要件(たとえば、ワイヤレス信号が許可されないなど)などの、条件を示し得る。サイティングメッセージにおいて示されたワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるプロファイルに基づいて、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機の動作、構成、および/または活動を制御し得る、スクリプトを生成し得る。たとえば、スクリプトは、離陸した航空機の中に配置されたワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にあるとき、スリープモード、マナーモード、またはアクティブ化された機内モードに入るように近接ブロードキャスト受信機を構成するためのコマンドを含み得る。さらに、セントラルサーバはまた、スクリプトを生成するときに、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるプロファイルを利用し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるプロファイルが、内蔵マイクロフォンがスクリプトによって決して非アクティブ化されないようにするというユーザの選好を示す場合、セントラルサーバは、記録デバイスが非アクティブ化されることを要求するプロファイルと関連付けられるエリアの中に近接ブロードキャスト受信機があるとき、内蔵カメラのみを非アクティブ化するように近接ブロードキャスト受信機に指示するスクリプトを生成し得る。
[0083]様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機は、セントラルサーバによって復号され得る新たな識別データ(ローリング識別子と呼ばれる)を定期的に生成し、ワイヤレス識別情報送信機のユニークなデバイス識別子と他の識別情報とを明らかにするように構成され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子(すなわち、deviceID)の符号化されたバージョンを含むBluetoothパケットを定期的にブロードキャストするように構成され得る。ブロードキャストメッセージ中で示される識別子のそのような暗号化は、セントラルサーバがブロードキャストメッセージの発信したワイヤレス識別情報送信機を信頼性をもって特定することを可能にしつつ、サードパーティ(たとえば、受動的な攻撃者)に想像によってブロードキャストメッセージの発信元を決定することを強いるために必要とされ得る。たとえば、識別子が固定(static)であれば、サードパーティは、たとえば、近接ブロードキャスト受信機になりすますことによって識別子を探り出し、次いで、その識別子を使用してワイヤレス識別情報送信機を追跡することができ得る。ローリング識別子は、サードパーティが暗号化された識別子を生成する手段を欠いていれば、そのような攻撃を不可能にし得る。
[0084]単一パケットのブロードキャストメッセージは、従来の非対称鍵暗号化の暗号文に適合し得るペイロードをサポートしないことがあるので、標準的な非公開/公開の鍵ペア暗号化は、様々な実施形態において使用可能ではないことがある。加えて、ワイヤレス識別情報送信機は一般にブロードキャスト専用デバイスであるので、従来の暗号化方式で通常必要とされるバックチャネルがない。したがって、様々な実施形態におけるセントラルサーバは、各ワイヤレス識別情報送信機にユニークに共有される秘密鍵を事前に準備することによって、暗号化されたメッセージペイロードを処理することができ得る。そのような秘密鍵は、セントラルサーバにおいて各ワイヤレス識別情報送信機のユニークなデバイス識別子と関連付けられ得、各ワイヤレス識別情報送信機によって復号されたデータ(たとえば、識別子)を復号するために使用されてよい。
[0085]ある実施形態の方法を実行して、ワイヤレス識別情報送信機は、ストリーミング様暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTR)を使用して、デバイス識別子と、共有される秘密鍵と、ノンスまたはカウンタとを暗号化することができ得、暗号化されていないノンスまたはカウンタを伴う暗号化されたデータを含むペイロードをブロードキャストする。別の実施形態の方法を実行して、ワイヤレス識別情報送信機は、擬似ランダム関数を使用して、デバイス識別子と、共有される秘密鍵と、ノンスまたはカウンタとを暗号化することができ得、暗号化されていないノンスまたはカウンタを伴わない暗号化されたデータを含むペイロードをブロードキャストする。別の実施形態の方法を実行して、ワイヤレス識別情報送信機は、ストリーミング様の暗号化と擬似ランダム関数による暗号化との組合せを使用して、ブロードキャストするペイロードを生成することができ得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機およびセントラルサーバは、共通のタイムスケールで識別子を生成するために使用される暗号学的に安全な擬似乱数生成器またはアルゴリズムを各々有し得るので、任意の所与の瞬間に、セントラルサーバは、特定のワイヤレス識別情報送信機によって送信されている識別子を計算することができ得る。
[0086]様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機は、時間の経過を表すために定期的にインクリメントし様々な暗号化方法において使用され得る、ノンスまたはカウンタ(または時計データ)を保持することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機の電源がオンにされると(またはバッテリが交換されると)、ノンスまたはカウンタは、0のような既知の初期値に設定され得る。ワイヤレス識別情報送信機が機能している間、ノンスまたはカウンタは定期的に増え得る(たとえば、数秒/数分/数時間ごとに1だけインクリメントする)。ワイヤレス識別情報送信機の電力が途切れると(たとえば、バッテリが取り出され、または交換されると)、ノンスまたはカウンタはリセットされ得る。そのようなノンスまたはカウンタを使用して、ワイヤレス識別情報送信機は、変化するとともに暗号化されるデバイス識別情報を含む暗号化されたペイロードを伴うメッセージを定期的にブロードキャストするように構成され得る。ある実施形態では、暗号化されたペイロードは、デバイスのユニークな識別子(すなわち、deviceID)と、そのワイヤレス識別情報送信機の現在のノンス値またはカウンタ値とを連結したものを含み得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、秘密鍵を使用して連結されたデータを暗号化することができ得る。ペイロードは、変化する周波数でブロードキャストされ得、処理のために近接ブロードキャスト受信機またはセントラルサーバによって受信されてよい。
[0087]ある実施形態では、セントラルサーバは、受信された暗号化されたペイロードを、登録されたワイヤレス識別情報送信機に対応する事前に生成されたペイロード(またはモデルペイロード)と照合することによって、ワイヤレス識別情報送信機を識別するように構成され得る。セントラルサーバとワイヤレス識別情報送信機との間の登録動作の間に取得される情報に基づいて、セントラルサーバは、各ワイヤレス識別情報送信機についてのユニークな情報を記憶することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、登録通信に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機の秘密鍵と、デバイス識別子(またはdeviceID)と、初期のノンス値またはカウンタ値とを知り得る。そのような記憶された情報を使用して、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機がある時間期間、たとえば24時間の期間内にブロードキャストすることが予測される(またはその可能性が高い)一連のモデルペイロードを生成することができ得る。セントラルサーバが、これらのモデルペイロードのいずれかと一致するペイロードを受信すると、セントラルサーバは、発信元のワイヤレス識別情報送信機の識別情報、さらに、ワイヤレス識別情報送信機内の概ね正確なノンス値またはカウンタ値を決定することができ得る。モデルペイロードは、各々の登録されたワイヤレス識別情報送信機に対する現在の同期されたノンスまたはカウンタ(すなわち、現在のモデルペイロード)に基づいて生成され得る。ある実施形態では、セントラルサーバはまた、モデルペイロードのウィンドウを保つことによって、ワイヤレス識別情報送信機の時計のずれを調整することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、予想されるノンスまたはカウンタの前および後の、時間を表すノンス値またはカウンタ値を使用してペイロードを生成することができ得る。セントラルサーバはまた、時間とともに受信されたペイロードが変化するのを監視することによって、ワイヤレス識別情報送信機の時計の期間を決定することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の報告されたノンス値またはカウンタ値の変化を追跡することができ得、特定の時間の期間に対してデバイスの時計がどの程度不正確であるかを報告することができ得る。
[0088]モデルペイロードはまた、登録動作の間に各々の登録されたワイヤレス識別情報送信機によって報告される初期のノンス値またはカウンタ値(すなわち、初期モデルペイロード)に基づいて生成され得る。ワイヤレス識別情報送信機の電源がオフされ再びオンされると(たとえば、休憩のとき、バッテリが交換されたときなど)、ワイヤレス識別情報送信機は、最初のまたは初期のノンス値またはカウンタ値へリセットし得る。セントラルサーバにおいて受信された暗号化されたペイロードが現在のモデルペイロードのいずれにも一致しない場合、セントラルサーバは、受信された暗号化されたペイロードを、記憶された初期モデルペイロードと比較することができ得る。初期モデルペイロードが受信された暗号化されたペイロードと一致することをセントラルサーバが発見すると(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機がリセットされた場合)、セントラルサーバは、対応するワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタがリセットされたことを示すためにデータベースを更新することができ得るので、リセットされたワイヤレス識別情報送信機の時計と再び同期する。
[0089]ワイヤレス識別情報送信機がある時間の期間休息するが、暗号化されたペイロードを生成するために使用されるノンスまたはカウンタをリセットしない状況では、ワイヤレス識別情報送信機によってその後生成されるペイロードは、セントラルサーバに記憶された予想されるペイロード(たとえば、現在のモデルペイロードおよび初期モデルペイロード)と一致しないことがある。この状況に対応するために、セントラルサーバは、モデルペイロードおよび/またはノンス値もしくはカウンタ値が受信された暗号化されたペイロードと一致しないとき、休息が発生したと判定することができ得る。セントラルサーバは、データベース中で表されるすべての既知のおよび/または登録されたワイヤレス識別情報送信機の力づくの探索を実行することによって、ワイヤレス識別情報送信機を識別し、記録された秘密鍵およびデバイス識別情報に基づいて、受信された暗号化されたペイロードを復号することができ得る。ある実施形態では、力づくの探索は、セントラルサーバによって最近受信されたペイロードをブロードキャストしていないワイヤレス識別情報送信機のみを含み得る。
[0090]本開示では、不明瞭にされた識別情報(たとえば、ローリング識別子)を復号し、解読し、別様に入手するための様々な実施形態の方法は、そのような情報を登録されたユーザおよび/または登録されたデバイスと関連付けるためにセントラルサーバによって実行されているものとして説明される。しかしながら、認証を有する任意のコンピューティングデバイスが、そのような動作を実行して、ワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされた不明瞭にされた識別情報を解読するように構成され得ることを、当業者は諒解されたい。たとえば、ユーザにより利用されるモバイル近接ブロードキャスト受信機(たとえば、スマートフォン)は、やはりそのユーザにより所有されるワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるローリング識別子を解読し、復号し、別様に入手するための、様々な方法を利用することができ得る。
[0091]セントラルサーバと関連付けられるデータベースに対するハッカーの攻撃などの、セキュリティの侵害から保護し、さらに、登録されたユーザ(たとえば、業者、親、子供など)に、安心と、プライバシーが完全に保護され得るという信頼とを与えるために、さらなる対策が重要であり得る。そのようなプライバシー保護対策は、ユーザのデバイス情報および/または近接情報を追跡することに関する他の情報とは別個に、識別情報(たとえば、名前、住所、金融情報、医療情報など)を記憶することによって、実施形態のシステムに登録される関係者に提供され得る。特に、登録された業者、顧客、子供、または個人の個人情報の意図されない漏洩を防ぐために、実施形態のシステムは「二重目隠し(double-blind)」アーキテクチャを利用することができ得る。たとえば、そのような二重目隠しアーキテクチャは、登録されたユーザのデバイス(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機、近接ブロードキャスト受信機、識別情報送受信機、モバイルデバイスなど)の近接情報または他の位置ベースのデータに関する情報を記憶し、その情報に対するアクセス権を有する、第1のユニット(たとえば、サーバ、データベース、または他のコンピューティングハブ)を使用することができ得る。言い換えると、第1のユニットは、様々なユーザのデバイスの概略的な位置/近接を示すサイティングメッセージと関連付けられる情報を入手することができ得る。しかしながら、第1のユニットは、ユーザの名前、住所、および/または社会保障番号のような、一意に個人を識別する個人情報を記憶することはでき得ない。代わりに、第2のユニットが、第1のユニットによって使用されるような任意の位置/近接情報を入手するように構成されることなく、個人を識別する情報を記憶することができ得る。第1のユニットおよび第2のユニットは、いずれかのユニットに記憶された保護された情報を示すことなく、2つのユニット内に記憶されたデータをつなぐ匿名の識別子を使用することができ得る。ある実施形態では、第1のユニットおよび第2のユニットは、別個のエンティティ(たとえば、サービス提供者)によって管理され得、さらに、そのようなエンティティの少なくとも1つが、識別情報を提供する登録されたユーザにより信頼され得る。
[0092]様々な実施形態は、すでに整備されているモバイルデバイスの巨大なインフラストラクチャを利用し得る。スマートフォンのような多くの現在のモバイルデバイスは、Bluetooth無線のような短距離無線を含む複数の無線を装備しているので、モバイル近接ブロードキャスト受信機として実行し、近接ワイヤレス識別情報送信機から識別コードを受信するように構成され得る。たとえば、モバイル近接ブロードキャスト受信機(またはモバイル識別情報送受信機)として動作するように構成されるスマートフォンを持ち運ぶ顧客は、小売店内のワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信し得る。モバイルデバイスはまた、現在時刻を提供し得る時計と、ワイヤレス識別情報送信機の識別子が受信されたときに常に現在の位置を提供し得るGPS受信機とを装備することが多い。モバイルデバイスは、これらの識別コードと、時間と、位置とを、サイティングメッセージを介して、セルラー無線接続のようなより長距離のネットワーク接続を通じてセントラルサーバに伝えることができ得る。したがって、すでに使用されている、またはまもなく使用されることになる多数のモバイルデバイスの多くが、様々な実施形態のシステムの範囲を拡張するためのモバイル近接ブロードキャスト受信機として包含され得る。
[0093]近接ブロードキャスト受信機の長距離無線または他のサービスを使用して、受信されたブロードキャストメッセージの位置と時間と(または「サイティング」)をセントラルサーバに報告することによって、ワイヤレス識別情報送信機は、Bluetooth LE送受信機のような短距離無線とバッテリとを含むものにすぎない、比較的小型で、安価で、単純なデバイスになり得る。様々な実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機はまた、Peanut(登録商標)無線のような追加の短距離無線を含み得る。様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機は、ユーザインターフェース、複数の無線、全地球測位システム(GPS)受信機、またはモバイルデバイスに一般的な他の特徴を含まなくてよい。実施形態のワイヤレス識別情報送信機はまた、非常に少量の電力しか消費しないことがあり、頻繁に再充電または交換されることを必要とすることなくそれらが展開されることを可能にする。これらの特性は、多種多様な使用法および種々の物理的構成における実装に対して、それらを理想的なものにする。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ボタン、腕時計、靴、ブリーフケース、バックパック、IDバッジ、衣服、製品のパッケージングなどのような、多くの異なる個人の持ち物の中に、簡単に隠されまたは組み込まれ得る。
[0094]さらなる実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機および近接ブロードキャスト受信機は、LTE−D、ピアツーピアLTE−D、WiFi、およびWiFi Directのような様々なワイヤレス技術を使用して送信を交換するように構成され得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、WiFi送受信機を伴う近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを受信でき得るように、WiFi無線を介してメッセージをブロードキャストするように構成され得る。そのような実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、WiFi送信を利用して、WiFiアクセスポイントのブロードキャストアドバタイズメント(WiFi access point broadcasts advertisements)と同様の識別情報をブロードキャストすることができ得る。たとえば、受信範囲が制限されるように、WiFi無線を含むワイヤレス識別情報送信機は、低電力のWiFi送信を介してブロードキャストメッセージを送信するように構成され得、これによって、Bluetooth LE送信の範囲と同様の範囲を伴う短距離無線信号を提供する。様々なワイヤレスブロードキャスト技術と、ワイヤレス識別情報送信機との通信プロトコルとを利用する際に、限られた能力を有する近接ブロードキャスト受信機は依然として、ワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを受信し処理することが可能であり得る。たとえば、モバイル近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成され、WiFi送受信機を含むが、Bluetooth LE無線を含まないスマートフォンが、WiFi無線により短距離信号をブロードキャストするように構成されるワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを受信し処理することができ得る。ある実施形態では、より多くのモデルの近接ブロードキャスト受信機(たとえば、より多くのタイプのスマートフォン)がサイティングを受信し中継することを可能にするために、ワイヤレス識別情報送信機は、Bluetooth LE送受信機および低電力WiFi送受信機のような複数の無線を通じてブロードキャストすることができ得る。
[0095]ワイヤレス識別情報送信機および近接ブロードキャスト受信機は、Bluetooth、Bluetoothローエネルギー(Bluetooth Low Energy)、Peanut、Zigbeeなどのような短距離RF信号を含む短距離ワイヤレス信号を交換するものとして本開示全体で説明される。しかしながら、そのような短距離ワイヤレス信号は短距離RF信号には限定されず、ワイヤレス識別情報送信機は、赤外光、可視光、振動、熱、可聴ではない音、および可聴の音のような他の形態のワイヤレスシグナリング、さらには、高周波(RF)信号と非RF信号の組合せを使用して、メッセージをブロードキャストすることができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、赤外光放出ダイオードまたは赤外放射を放出することが可能な他のコンポーネントを使用して、赤外光などの熱信号を放出することができ得る。加えて、ワイヤレス識別情報送信機は、振動モーターと、制御された振動を生成することが可能な他の機械的コンポーネントとを使用して、振動信号を放出することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機はまた、発光ダイオード、白熱光、およびプロジェクタのような、数々の一般的な放出器から光信号を放出することができ得る。光信号は、近接ブロードキャスト受信機上の光センサ(たとえば、カメラ)によって受信され得、光、色、および像(たとえば、写真、投影、ビデオ、シンボルなど)のような映像を含み得る。その上、または代替的に、ワイヤレス識別情報送信機は、スピーカ(たとえば、圧電スピーカ)からの可聴のまたは可聴ではない(すなわち、可聴音より低周波数の、または超音波の)音声信号を放出することができ得る。音声信号は、近接ブロードキャスト受信機のマイクロフォンによって受信され得、ビープ、声、雑音、クリック、超音波、音色、および音符のような種々の音を含み得る。
[0096]本明細書で説明される実施形態では、RF信号(たとえば、Bluetooth LE信号)が解釈される方式と同様の方式で、近接ブロードキャスト受信機が信号をデータへと変換することができ得るように、ワイヤレス識別情報送信機は、特定の列、パターン、方式、期間、または表現物の中で様々な短距離ワイヤレス信号をブロードキャストするように構成され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、異なる音符の列、変化する画像、または、近接ブロードキャスト受信機が受信しワイヤレス識別情報送信機の識別情報を含むデータへと変換することができ得る点滅光のような、変調された可視信号または音声信号の特定の列をブロードキャストすることができ得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、信号の列を事前に定義されたプロトコル内のパターンと照合することに基づいて、そのようなワイヤレス信号をデータに変換する(かつその逆を行う)ことができ得る。説明のための例として、子供の衣服の外側に取り付けられたワイヤレス識別情報送信機は、子供に関する識別情報を決定するために受信され、データに変換され、セントラルサーバへと近接ブロードキャスト受信機によって中継され得る、埋め込まれた光源(たとえば、LED電球)を使用した点滅の列を、定期的に放出することができ得る。別の例として、事業所内のワイヤレス識別情報送信機は、天井に取り付けられ得、敷地内にいる顧客と結び付けられるクーポン、告知、または顧客に対するインセンティブを取得するために受信され、データに変換され、セントラルサーバへと近接ブロードキャスト受信機によって中継され得る、埋め込まれた光源を使用した点滅の列を、定期的に放出することができ得る。
[0097]ワイヤレス識別情報送信機と、近接ブロードキャスト受信機(たとえば、モバイル近接ブロードキャスト受信機および固定式の近接ブロードキャスト受信機)と、単に信号受信に基づいて近接検出を可能にする短距離メッセージング(たとえばBluetooth LEシグナリングによる)を利用するセントラルサーバとの間の中間の通信を行うための通信システムを含むものとして、本開示では様々な実施形態が説明される。しかしながら、様々な実施形態は説明される通信システムおよび方法に限定されず、他の通信システム、プロトコル、デバイス、方法、およびメッセージングプロトコルが、事前に定められたエリアの近接の範囲内に顧客がいるときを特定することを可能にし、顧客の識別情報を公開することなく関連するマーケティング情報をセントラルサーバが配信するのを可能にするための情報をセントラルサーバに伝えるために、使用され得る。たとえば、小売店内の送受信機は、事前に定められたエリアの近接の範囲内にある顧客のモバイルデバイスまたはワイヤレスブロードキャストデバイスからの、WiFi、Zigbee、Bluetooth、Peanut(登録商標)、および/または他の高周波シグナリングを監視し、クーポンを顧客に配信するセントラルサーバに近接情報を中継するように構成され得る。さらに、実施形態は、ワイヤレス識別情報送信機および/または近接ブロードキャスト受信機の正確な位置を決定することを必要とはしないことがあり、代わりに、デバイスの概略的な位置および/または互いの相対的な位置を決定することができ得る。したがって、本開示全体での位置および/または距離の決定に対する言及は、シグナリングしているデバイスの間の近接度を決定することを目的とするものであり得る。
[0098]図1は、様々な実施形態において使用され得る例示的なシステム100を示す。一般に、セントラルサーバ120は、ワイヤレス識別情報送信機110に対応するデータを受信し、記憶し、別様に処理するように構成され得る。セントラルサーバ120は、近接ブロードキャスト受信機142、モバイル近接ブロードキャスト受信機138、サードパーティのシステム101、ならびに他のサポートシステムおよび/またはサービス102のような様々なデバイスと、インターネット103を介して通信を交換するように構成され得る。ワイヤレス識別情報送信機110は、短距離ワイヤレス信号を介して近くの近接ブロードキャスト受信機142および/またはモバイル近接ブロードキャスト受信機138によって受信され得るメッセージをブロードキャストすることができ得る。近接ブロードキャスト受信機142、138は、長距離通信を利用して、インターネット103を介して、受信されたブロードキャストメッセージをサイティングメッセージとしてセントラルサーバ120に中継することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機142およびモバイル近接ブロードキャスト受信機は、セルラーネットワーク121を利用して、サイティングメッセージをセントラルサーバ120に送信することができ得る。サードパーティのシステム101は、業者のサーバ、小売店のコンピューティングデバイス、緊急サービスと関連付けられるコンピューティングデバイスを含み得る。他のサポートシステムおよび/またはサービス102は、登録情報を提供するためにユーザにより利用されるコンピューティングデバイス、ユーザ関連のコンテンツを配信するシステム(たとえば、Qualcomm Gimbal(商標))、および、位置に特有の情報を提供するサービス(たとえば、Qualcomm IZat(商標))のような、様々な技術と関連付けられるコンピューティングデバイスを含み得る。
[0099]セントラルサーバ120は、データ、たとえば、近接ブロードキャスト受信機142、138、サードパーティのシステム101、または他のサポートシステムおよび/もしくはサービス102から受信されるデータを処理するための様々な動作を実行するためのいくつかのコンポーネント104〜109を含み得る。具体的には、セントラルサーバ120は、長期データ(たとえば、保管されたユーザデータ、過去の位置情報など)を記憶し得る、データウェアハウスコンポーネント104を含み得る。セントラルサーバ120はまた、ユーザポータルのアクセス、スクリプト、ツール(たとえば、ソフトウェアユーティリティ、ルーチンなど)、およびセントラルサーバ120を管理するための任意の他の要素と関連付けられるソフトウェアを管理し、処理し、かつ/または記憶し得る、運用、管理および保守(またはOA&M)コンポーネント105を含み得る。セントラルサーバ120はまた、開発者のアカウントデータを記憶し、登録、アカウント管理を実行し、開発者と関連付けられる管理ルーチンを警告(または通知)し得る、開発者ポータルコンポーネント106を含み得、開発者はたとえば、ワイヤレス識別情報送信機110のユーザと対話するために登録するベンダーまたは業者である。セントラルサーバ120はまた、ワイヤレス識別情報送信機110と関連付けられる工場鍵を記憶し、さらに、受信されたサイティングメッセージ内の暗号化された、符号化された、ローリングされた、または別様に難読化された識別情報を、付随するユーザデータと照合するための動作、ソフトウェア、またはルーチンを実行することができ得る、ローリング識別子(またはID)リゾルバコンポーネント107を含み得る。セントラルサーバ120はまた、ユーザアカウントのデータを記憶し、登録、アカウント管理を実行し、ユーザと関連付けられるルーチンを探索し得る、ユーザポータルコンポーネント109を含み得、ユーザはたとえば、ワイヤレス識別情報送信機110と関連付けられる人である。セントラルサーバ120はまた、サイティングメッセージを処理し、警告または通知エンジンモジュールを実行し、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)コマンドを処理し、セントラルサーバ120内の他のコンポーネントとデータを交換することができ得る、コアコンポーネント108を含み得る。コアコンポーネント108は、図12を参照して以下で説明される。
[0100]様々な実施形態において、様々なシステムコンポーネント104〜109は、セントラルサーバ120に含まれ、接続され、または別様に関連付けられる、コンピューティングデバイス、サーバ、ソフトウェア、および/または回路であってもよい。たとえば、コアコンポーネント108は、セントラルサーバ120内に含まれるサーバブレードまたはコンピューティングユニットであってよい。別の例として、データウェアハウスコンポーネント104は、セントラルサーバ120がインターネットプロトコルを介して通信する遠隔のクラウドストレージデバイスであってよい。
[0101]ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機142およびモバイル近接ブロードキャスト受信機138は、近接ブロードキャスト受信機142、138が、近接するワイヤレス識別情報送信機110からの受信されたブロードキャストメッセージを処理することを可能にする、ソフトウェア、命令、ルーチン、アプリケーション、動作、または他の回路であり得る、コアクライアントモジュール115を実行するように構成され得る。コアクライアントモジュール115はまた、近接ブロードキャスト受信機142、138とセントラルサーバ120との間の通信を処理することができ得、たとえば、サイティングメッセージを送信し、セントラルサーバ120から返信メッセージを受信する。さらに、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、ソフトウェア命令、ルーチン、アプリケーション、または様々なサードパーティによって提供される他の動作(たとえば、業者のアプリ)を実行することに関し得る、サードパーティアプリケーションモジュール116を実行するように構成され得る。ある実施形態では、セントラルサーバ120に登録されたサービスとして構成される場合、サードパーティのアプリケーションモジュール116は、コアクライアントモジュール115から様々なデータを受信することができ得る。たとえば、セントラルサーバ120に登録されたサードパーティのアプリケーションは、モバイル近接ブロードキャスト受信機138のユーザが特定の場所(たとえば、ジオフェンス、小売店など)に入ったとき、そこにとどまったとき、および/またはそこから離れたときに、コアクライアントモジュール115から通知を受信するように構成され得る。
[0102]別の実施形態では、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、ブロードキャストメッセージを受信し送信するように構成され得、「ワイヤレス識別情報送受信機」とも呼ばれ得る。たとえば、ユーザは、近くのワイヤレス識別情報送信機110からのブロードキャストメッセージ、さらには、ユーザと関連付けられる識別情報を含むブロードキャスト信号を受信するように構成される、スマートフォンを利用することができ得る。
[0103]図2は、様々な実施形態において使用され得る例示的な通信システム200を示す。通信システム200は、ワイヤレス識別情報送信機110(たとえば、Bluetooth LE送信機)が、直接の通信リンクをネゴシエートする必要なく、複数のモバイル近接ブロードキャスト受信機138および/または固定式の近接ブロードキャスト受信機142を介して、識別情報を含むブロードキャストメッセージをセントラルサーバ120に送信することを、実質的に可能にする。そのようなブロードキャストメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の近接(またはブロードキャスト範囲)にある任意の近接ブロードキャスト受信機によって自動的に収集され得る。たとえば、ある近接の範囲内にあるモバイル近接ブロードキャスト受信機138は、ワイヤレス識別情報送信機110内のBluetooth無線によって送信されるブロードキャストメッセージを受信することができ得る。
[0104]通信システム200は、ワイヤレス識別情報送信機110を含み得る。ワイヤレス識別情報送信機110は、様々な物体に結合され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110は、ブレスレットに埋め込まれ得る。ワイヤレス識別情報送信機110は、上で説明されたようなブロードキャストメッセージなど、短距離ワイヤレス信号114を送信することができ得る。たとえば、この短距離ワイヤレス信号114は、パケットの定期的なブロードキャストであり得、これは、ワイヤレス識別情報送信機の識別コードを含む。代替的に、短距離ワイヤレス信号114は、近接ブロードキャスト受信機(すなわち、モバイル近接ブロードキャスト受信機)として動作している可能性がある複数のモバイルデバイス138のいずれかとのワイヤレス通信リンクを確立するための試みであり得る。短距離ワイヤレス信号114は、固定式の近接ブロードキャスト受信機142および/またはモバイル近接ブロードキャスト受信機138のような、近接した近接ブロードキャスト受信機によって受信され得る。
[0105]短距離ワイヤレス信号114は、Bluetooth、Bluetooth LE(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、赤外線ワイヤレス、誘導ワイヤレス、ウルトラワイドバンド(UWB)、ワイヤレスユニバーサルシリアルバス(USB)、Zigbee、Peanut(登録商標)、または、(たとえば、送信電力を制約することによって)有効通信範囲を比較的短距離(たとえば、約100メートル以内)に制限しなければならない、または制限するように修正され得る他の短距離ワイヤレス技術もしくはプロトコルのような、種々の通信プロトコルのいずれかに従ったものであり得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110は、Bluetooth 4.0プロトコル(またはより後のバージョン)において標準化された低エネルギー技術を使用し得る。たとえば、いくつかの実施形態のシステムでは、ワイヤレス識別情報送信機110は、Bluetooth 4.0プロトコルに記載されるようなアドバタイザ(advertiser)として構成される識別パケットを定期的にブロードキャストすることができ得、近接した近接ブロードキャスト受信機142、138は、そのプロトコルに従ってスキャナとして動作するように構成され得る。
[0106]BluetoothプロトコルおよびBluetoothデバイス(たとえば、Bluetooth LEデバイス)は、比較的短い有効通信範囲を有し、配備されている通信デバイスおよびコンピューティングデバイスにおいて広く使用されており、様々な実施形態の発見および報告のニーズを満たす標準的なアドバタイズ手順またはペアリング手順を有し、低い消費電力を示し、これは、様々な実施形態の多くの用途に対してプロトコルを理想的なものにする。この理由で、BluetoothおよびBluetooth LEのプロトコルおよびデバイスが、例示の目的で、本明細書の例の多くで言及される。しかしながら、特許請求の範囲において特に記載されていない限り、特許請求の範囲は、BluetoothまたはBluetooth LEのデバイスおよびプロトコルに限定されるべきではない。たとえば、Peanut(登録商標)送受信機が、ワイヤレス識別情報送受信機110内に含まれ得、Peanut(登録商標)短距離無線送信を利用するようにも構成される近接ブロードキャスト受信機142、138との双方向通信を送信するために使用されてよい。
[0107]通信システム200は、ある領域、建物、または場所の全体に、機関、業者、または様々なサードパーティによって配備され得る、複数の固定式の近接ブロードキャスト受信機142を含み得る。そのような固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、ワイヤレス識別情報送信機110に対して特別に設計され得る(または、交通信号、ユーティリティ変圧器(utility transformer)などのような、他の基本的機能に加えて、そのような追跡機能を含み得る)。固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、ある地区内の戦略的な位置に配置され得、たとえば、ある地域の境界を形成し、かつ/または交通量の多いエリア(たとえば、主要な交差点および高速道路の入口)に配置される。固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、インターネット103への接続148を提供するインターネットアクセスサーバ140を含み得る、WiFiネットワークのようなローカルエリアネットワーク202と通信していてよい。固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、有線リンクまたはワイヤレスリンク146によってローカルエリアネットワーク202に接続され得る。様々な実施形態において、固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、インターネットアクセスサーバ140内に含まれ得、またはインターネットアクセスサーバ140の近くに位置しうる。たとえば、固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、インターネットアクセスサーバ140内のコンポーネントであり得、または代替的に、インターネットアクセスサーバ140の上部または側部に配置されてよい。ある実施形態では、固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、ある地区内の戦略的な位置に配置され得、たとえば、ある地域の境界を形成し、かつ/または交通量の多いエリアに(たとえば、小売店の通路に沿って、建物の入口に、など)配置される。ある実施形態では、固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、追加の機能を有し得る。たとえば、固定式の近接ブロードキャスト受信機142はまた、キャッシュレジスタ、point-of-saleデバイス、および/または小売店内のディスプレイユニットとして機能し得、またはそれらに含まれてよい。
[0108]通信システム200はまた、モバイル近接ブロードキャスト受信機138として動作するように構成される1つまたは複数のモバイルデバイスを含み得る。モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、有線接続またはワイヤレス接続158によって1つまたは複数のネットワーク運用センター132に結合される1つまたは複数の基地局134への長距離ワイヤレスリンク136を介してセルラーネットワーク121と通信する、一般的なモバイルデバイスまたはスマートフォンであり得る。そのようなセルラーネットワーク121は、3G、4G、およびLTEのような様々な技術を利用することができ得る。ネットワーク運用センター132は、セルラーネットワーク121を通る音声呼とデータトラフィックとを管理し、通常は、有線接続またはワイヤレス接続156によって1つまたは複数のサーバ130を含み得、またはそれに接続されてよい。サーバ130は、インターネット103への接続154を提供することができ得る。様々な実施形態において、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、インターネット103によってワイヤレス識別情報送信機110(すなわち、サイティングメッセージ)からセントラルサーバ120への受信されたブロードキャストメッセージの報告を中継するための近接ブロードキャスト受信機として動作するように、アプリケーションまたは他のソフトウェアモジュールによって構成されるモバイルデバイスであり得る。ある実施形態では、固定式の近接ブロードキャスト受信機142はまた、基地局134への長距離ワイヤレスリンク136を介して、セルラーネットワーク121と通信することができ得る。
[0109]近接ブロードキャスト受信機138、142は、ワイヤレス識別情報送信機110とのコンタクト(またはサイティング)を、インターネット103を介してセントラルサーバ120に報告するように構成され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機142は、ワイヤレス識別情報送信機110のユーザの識別情報に対応するローリング識別子を含むサイティングメッセージをセントラルサーバ120に送信することができ得る。近接ブロードキャスト受信機138、142がワイヤレス識別情報送信機110から識別子を受信するたびに、識別子は、接続の時間および近接ブロードキャスト受信機138、142の位置と関連付けられ得、この情報は、サイティングメッセージ内などで、セントラルサーバ120に送信され得る。いくつかの実施形態では、たとえばセントラルサーバ120によってブロードキャストまたはマルチキャストされるクエリメッセージに応答して、コンタクトの識別子、時間、および位置が、後で報告するために、近接ブロードキャスト受信機138、142(または中間のサーバ130、140)のメモリに記憶され得る。また、セントラルサーバ120は、サイティングメッセージによって報告された位置情報をデータベースに記憶することができ得、この位置情報は、ワイヤレス識別情報送信機110の動きを位置決定し、追跡し、または別様に監視するために使用され得る。
[0110]ある実施形態では、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、固定式の近接ブロードキャスト受信機142と短距離ワイヤレス信号189を交換するように構成され得る。言い換えると、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、ワイヤレス識別情報送信機110から短距離ワイヤレス信号114(すなわち、ブロードキャストメッセージ)を受信し、さらに、近接ブロードキャスト受信機142による受信のために短距離ワイヤレス信号189を送信することが可能な、ワイヤレス識別情報送受信機として動作するように構成され得る。
[0111]ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機138、142は、ローカルエリアネットワーク202の一部のようなワイヤレスルータ185にワイヤレス信号188を送信することができ得、ワイヤレスルータ185はインターネット103への接続187を提供することができ得る。たとえば、固定式の近接ブロードキャスト受信機142は、ワイヤレス識別情報送信機110によってWiFiワイヤレスルータ185に送信されるブロードキャストメッセージからのデータを含む、サイティングメッセージを送信することができ得る。
[0112]セントラルサーバ120はまた、インターネット103に接続され得、これによって、近接ブロードキャスト受信機142、138とセントラルサーバ120との間の通信が可能になる。上で説明されたように、セントラルサーバ120は、複数のコンポーネント、ブレード、または、近接ブロードキャスト受信機142、138から受信されたサイティングメッセージとデータとを処理するための他のモジュールを含み得る。さらなる実施形態は、セントラルサーバ120と、ネットワーク運用センター132のようなモバイルデバイスネットワークコンポーネントのいずれかとの間に直接の接続(図示せず)を提供して、近接ブロードキャスト受信機142、138およびセントラルサーバ120へ、より直接的に接続することができ得る。
[0113]通信システム200はまた、自宅または職場のパーソナルコンピュータのようなコンピューティング端末124を含み得、ユーザはこれを通じて、インターネット103を介してセントラルサーバ120と通信し得る。そのような端末124は、親、警察、消防、主治医、および他の認証された機関などのユーザが、デバイス(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110)を登録し、セントラルサーバ120上の追跡記録にアクセスし、かつ/または、セントラルサーバ120が特定のワイヤレス識別情報送信機110に対する探索を開始することを要求することを、可能にし得る。ある実施形態では、ユーザは、そのような端末124を使用して、たとえば、ウェブポータルおよび/またはセントラルサーバ120と関連付けられるユーザアカウントにアクセスすることによって、ワイヤレス識別情報送信機110、近接ブロードキャスト受信機142、138(たとえば、セントラルサーバと関連付けられるクライアントソフトウェアを実行するように構成されるスマートフォン)、および/または識別情報送受信機(図示せず)を登録することができ得る。同様に、業者のようなサードパーティが、端末124を使用して、ワイヤレス識別情報送信機110、近接ブロードキャスト受信機142、138(たとえば、クライアントソフトウェアを実行しブロードキャストをセントラルサーバに中継するように構成される固定式の受信機)、および/または識別情報送受信機(図示せず)を登録することができ得る。
[0114]ある場所の中での近接ブロードキャスト受信機138、142の位置に基づいて、複数の近接ブロードキャスト受信機138、142は、ワイヤレス識別情報送信機110のブロードキャストエリア内にあり得、ブロードキャストメッセージを同時に受信することができ得る。セントラルサーバ120は、近接ブロードキャスト受信機138、142が、ワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージの受信を示すサイティングメッセージを同時に(またはある時間期間内に)送信するときを検出することができ得る。そのような同時のサイティングメッセージは、ブロードキャストの時点でワイヤレス識別情報送信機に関するより正確な近接情報を決定するために使用され得る。
[0115]通信システム200は、受動情報収集モードおよび/または能動探索モードで動作することができ得る。受動情報収集モードでは、近接ブロードキャスト受信機138、142は、任意のワイヤレス識別情報送信機110からのブロードキャストを継続的に聴取し、サイティングメッセージ(たとえば、識別子と、時間と、位置とを含む送信)を介してすべての識別子受信イベントをセントラルサーバ120に報告することができ得る。能動的な探索が実行中ではない場合(すなわち、ある特定のワイヤレス識別情報送信機110を誰も探していない場合)、ワイヤレス識別情報送信機110のサイティングまたはワイヤレス識別情報送信機110からの受信されたブロードキャストメッセージは、より後の時点でのアクセスのために、近接ブロードキャスト受信機138、142またはセントラルサーバ120のメモリに記憶され得る。プライバシーを守るために、そのような記憶されたデータは、追跡されている人物または資産に応じて、1日、1周間、または1カ月などの、ある限られた時間の期間記憶され得る。そして、人物または資産が行方不明であることが発見されると、記憶されたデータは、関連するワイヤレス識別情報送信機110を位置決定し追跡するために、または少なくとも最後に報告された位置を決定するために、直ちにアクセスされ得る。
[0116]受動追跡モードの修正において、各近接ブロードキャスト受信機138、142は、ある限られた時間の期間、ワイヤレス識別情報送信機110からの受信されたブロードキャストメッセージ(またはコンタクト)に対応するIDと、時間と、位置とを記憶することができ得る。あるいは、そのような情報は、そのような近接ブロードキャスト受信機138、142に接続されるサーバ130、140に記憶され得る。そして、ワイヤレス識別情報送信機110と関連付けられる人物または資産が行方不明であることが発見されると、セントラルサーバ120が、近接ブロードキャスト受信機138、142(またはサーバ130、140)に、分析およびセントラルサーバ120のデータベースへの記憶ために記憶されたデータ(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110とのコンタクトを示すデータベース)をダウンロードするように問い合わせることによって、探索が開始され得る。
[0117]ある実施形態では、モバイル近接ブロードキャスト受信機138として動作するように構成される市民のモバイルデバイスに対する要求を制限するために、受動追跡モードは、固定式の近接ブロードキャスト受信機142上でのみ実施され得る。そのようなデバイスの数がより少ないことは、ワイヤレス識別情報送信機110の追跡の有効性がより低い可能性があるということを意味するが、この実施形態はそれでも、ブロードキャストメッセージの受信を可能にし得るので、交差点、高速道路の出入口、バス停、空港のような交通量の多いゾーンを通るワイヤレス識別情報送信機110の追跡を可能にし得る。
[0118]受動情報収集モード/実施形態では、ユーザは、通信システム200を使用して、たとえば、要求を端末124からセントラルサーバ120に送信することによって、特定のワイヤレス識別情報送信機110の位置を要求することができ得る。たとえば、母親が、自宅のコンピュータ端末124にログインして、子供のバックパックの中にあるワイヤレス識別情報送信機110の位置を要求することができ得る。要求は、シリアル番号、コード、または、ワイヤレス識別情報送信機110に対応する他の識別子を含み得る。セントラルサーバ120は、シリアル番号、コード、または他の識別子について、記憶された識別メッセージを検索し、入力された情報に一致する任意の報告された位置を、そのような位置がサイティングメッセージを介して報告された時間とともに、返すことができ得る。さらなる実施形態では、親により入力されるシリアル番号またはコードは、要求されたワイヤレス識別情報送信機110がブロードキャストメッセージ中で伝え、近接ブロードキャスト受信機138、142によって出されるサイティングメッセージ中でセントラルサーバ120に中継される、識別子と相互参照され得る。このようにして、データが継続的に収集されている場合でも、認証されたユーザ(すなわち、アクセスコード、パスワード、またはある特定のワイヤレス識別情報送信機110と関連付けられる他の秘密コードを知っている誰か)のみが、所与のワイヤレス識別情報送信機110に関する情報を取得することができ得る。
[0119]能動探索モード/実施形態では、セントラルサーバ120は、特定のワイヤレス識別情報送信機110(すなわち、「ターゲットの」ワイヤレス識別情報送信機)を能動的に探索するように、近接ブロードキャスト受信機138、142に指示することができ得る。能動的な探索は、端末124から受信された要求に応答して開始され得る。そのような要求は、特定のワイヤレス識別情報送信機110の識別子、または、ワイヤレス識別情報送信機110の識別子と相互にリンクされる、もしくは相互にリンクされ得るアカウント番号/アカウント名を含み得る。セントラルサーバ120は、ブロードキャストまたはマルチキャストなどを介して、アクティブ化メッセージを近接ブロードキャスト受信機138、142に送信することができ得、アクティブ化メッセージは、特定のワイヤレス識別情報送信機110を探索するように近接ブロードキャスト受信機138、142に指示することができ得、ターゲットのワイヤレス識別情報送信機110の識別子(すなわち、ターゲットデバイスID)を含み得る。たとえば、ターゲットのワイヤレス識別情報送信機110に対する能動的な探索に対応するアクティブ化メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機110がセントラルサーバ120に知られている予測不可能な方式で定期的に変更するローリング識別子を含み得る。ある実施形態では、セントラルサーバ120によって送信され、ブロードキャストされ、またはマルチキャストされるアクティブ化メッセージは、特定のセクタ内、または特定の位置からの所与の距離内の近接ブロードキャスト受信機138、142のみに送信され得る。あるいは、アクティブ化メッセージは、特定のセクタ、またはある特定の位置からの距離を特定して、近接ブロードキャスト受信機138、142が、自身の既知の位置に基づいてアクティブ化メッセージが自身に適用可能かどうかを判定することを可能にし得る。このようにして、探索は、たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110の最後の既知の位置または目撃のサイティングを包含するセクタのような、所与のエリアに集中させられ得る。このように探索を集中させることによって、探索のセクタ内にない近接ブロードキャスト受信機138、142は、アクティブ化される必要がない。
[0120]能動探索モード/実施形態では、ターゲットデバイスIDを含むセントラルサーバ120からのアクティブ化メッセージを受信し、ターゲットデバイスIDが探索の特定されたセクタ内にあると判定したことに応答して、近接ブロードキャスト受信機138、142は、識別子を有するブロードキャストメッセージを聴取するように短距離無線(たとえば、Bluetooth無線)を構成することができ得る。言い換えると、近接ブロードキャスト受信機138、142は、探索をアクティブ化されると見なされ得、アクティブ化メッセージに含まれる識別子(すなわち、ターゲットデバイスID)を探し得る。ワイヤレス識別情報送信機とのペアリングを利用しない実施形態では、受信されたブロードキャストメッセージ内の識別子がアクティブ化メッセージ内のターゲットデバイスIDと一致する近接ブロードキャスト受信機138、142は、リンク146または長距離ワイヤレスリンク136を介して送信されるサイティングメッセージを介して、そのイベントをセントラルサーバ120に直ちに報告し得る。ワイヤレス識別情報送信機と近接ブロードキャスト受信機との間のペアリングまたはメッセージの交換を利用する実施形態では、近接ブロードキャスト受信機138、142は、ターゲットデバイスIDをブロードキャストするデバイスとの通信ハンドシェイクまたはペアリングのみを聴取して完了し、他のペアリングの試みを無視し得る。この代替的な実施形態では、近接ブロードキャスト受信機138、142は、アクティブな探索モードにある間、認証されていないデバイスからのペアリングを防がれ得る。また、近接ブロードキャスト受信機138、142は、デバイスIDが受信されるとすぐに通信リンクを終了するようにアクティブな探索モードにおけるペアリングプロセスを修正し得、さらに、アクティブな探索モードにおける認証されていないデバイスとのペアリングから保護する。能動探索モード/実施形態では、ターゲットデバイスIDを受信する近接ブロードキャスト受信機138、142は、インターネット103への有線リンクまたはワイヤレスリンクを介して、そのイベントをセントラルサーバ120に直ちに報告することができ得る。上で言及されたように、そのような報告は、近接ブロードキャスト受信機138、142の位置と、報告が直ちに送信されなかった場合の識別子が受信された時間とを含み得る。能動探索モード/実施形態では、セントラルサーバ120によって受信された各サイティングメッセージは、たとえば、地図上で更新位置インジケータを示すウェブページの形式で、関心のある人物または機関に報告され得る。
[0121]さらに、能動探索モード/実施形態では、警察、FBI、消防/救急、または他の権限をもつ人物などの、認証されたユーザは、通信システム200を使用して、たとえば、端末124を使用してセントラルサーバ120にターゲットデバイスIDを与え探索されるべき位置またはセクタを探索することによって、特定のワイヤレス識別情報送信機110に対する探索をアクティブ化することができ得る。たとえば、子供が行方不明になったことを発見した母親は、警察に電話して、子供の衣服に隠されているワイヤレス識別情報送信機110の識別子を警察に教えることができ得る。探索がアクティブ化されると、セントラルサーバ120は、初期のターゲットの探索セクタ内の近接ブロードキャスト受信機138、142に、警告(または、ワイヤレス識別情報送信機に対する探索がアクティブ化されたことを示すメッセージ)を送信することができ得る。関連するサイティングメッセージが受信されると報告される位置情報が地図上に表示されるように、セントラルサーバ120は次いで、探索エリアの地図を提示しほぼリアルタイムで管理され得るウェブページをアクティブ化することができ得る。認証されたユーザは次いで、ウェブサイト(またはサーバによって提供される他の情報)にアクセスして、直接の探索の努力に協力することができ得る。
[0122]当然、受動モードで近接ブロードキャスト受信機138、142またはセントラルサーバのデータベースに収集され記憶された情報は、たとえば、初期探索位置またはセクタを特定し、最近の位置と動きとを追跡し、ほぼリアルタイムの探索報告と組み合わされ得るサイティングメッセージによって報告される位置の履歴を提供/表示するために、能動探索が開始されると使用され得る。
[0123]別の実施形態では、通信システム200はさらに、建物全体に配置される複数のワイヤレス識別情報送信機(図2には示されない)を含み得る。そのような状況では、複数のブロードキャストエリアは、そのような建物の囲まれたエリアの大部分を包含し得る。たとえば、建物は小売店であり得、複数のワイヤレス識別情報送信機は建物の売り場のフロア全体に永続的に配置されてよい。顧客により持ち運ばれるスマートフォンのようなモバイル近接ブロードキャスト受信機138が、建物全体を、かつ複数のワイヤレス識別情報送信機のブロードキャストエリアの中を移動するにつれて、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、建物と関連付けられるブロードキャストメッセージを受信し得る。別の実施形態では、インターネットアクセスサーバ140が、建物に関連する情報を記憶し、受信し、別様に処理するように構成され得る。たとえば、インターネットアクセスサーバ140は、小売店のローカルサーバとして、または代替的に、顧客との取引を行うためのソフトウェアと動作とを実行するように構成されるpoint-of-saleデバイスとして、実行するように構成され得る。たとえば、インターネットアクセスサーバ140は、小売店の建物内での顧客の購入に関連する動作を実行するように構成され得る。
[0124]図3は、ワイヤレス識別情報送信機110(図3では「WIT」と呼ばれる)において実施するためのある実施形態の方法300と、近接ブロードキャスト受信機142と、セントラルサーバ120とを示す。ブロック302において、ワイヤレス識別情報送信機110は、上で説明されたようなブロードキャストメッセージのような識別子を含むメッセージをブロードキャストすることができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110は、本明細書で説明されるようなローリング識別子を含む、Bluetooth LEアドバタイズパケットをブロードキャストすることができ得る。これは、ワイヤレス識別情報送信機110内のマイクロコントローラが、識別子をブロードキャストする時間になったと判定し、適切なブロードキャストメッセージ(たとえば、Bluetooth 4.0プロトコルにおいてBluetooth LEデバイスに対して規定されるようなアドバタイズメントパケット)を構成し、そのパケットを短距離無線を介して送信することによって、ブロック302において達成され得る。
[0125]様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機(すなわち、ブロードキャストメッセージ)によってブロードキャストされるメッセージは、ローリング識別子のような識別子セグメントを含み得る。様々な実施形態において、ブロードキャストメッセージはまた、タイプセグメントのような追加のセグメントを含み得る。タイプセグメントは、ワイヤレス識別情報送信機のタイプを示し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、子供の安全のためのデバイス、犬の首輪、または店舗のセキュリティタグのような、様々な目的で販売され得る。ワイヤレス識別情報送信機は、意図される目的に基づいて、異なるタイプのセグメントを有し得る(たとえば、子供の安全のためのデバイスに対して1つのコード、犬の首輪に対して第2のコードなど)。タイプセグメントは、固定であり製造業者によって設定され得るが、識別子の残りの部分は各デバイスにユニークであり得、以下で説明されるようにローリングしうる。タイプセグメントはまた、たとえば、ワイヤレス識別情報送信機が様々な目的または用途のためにリセットされたときなどに、ユーザによって変更され得る。
[0126]他の実施形態では、ブロードキャストメッセージはまた、近接ブロードキャスト受信機によって実施されるべき命令またはコマンドを有する1つまたは複数の固定のまたは動的なセグメントを含み得る。そのようなコマンドセグメントはまた、セントラルサーバまたは他のネットワークデバイスに指示するために伝えられ得る。コマンドセグメントは、タイプセグメントと同様に、設定されるものもしくは固定であり得、または、1つまたは複数の近接ブロードキャスト受信機からのペアリングまたはデータのような様々な条件に基づいて、時間とともに変化しうる。そのようなコマンド設定はまた、ワイヤレス識別情報送信機のユーザによって構成され得る。第2のまたは追加のセグメントはまた、ワイヤレス識別情報送信機の状態を示し得る。たとえば、第2のセグメントは、残りの電力、またはバッテリが切れるまでの推定される残り時間を示し得る。近接ブロードキャスト受信機またはセントラルサーバは、この状態を解釈し、それに従って応答することができ得る。
[0127]図3に戻ると、ブロック304において、ワイヤレス識別情報送信機110はスリープモードに入り得る。たとえば、識別子を有するブロードキャストメッセージをブロードキャストした後で、ワイヤレス識別情報送信機110は、所定の時間の期間継続し得る電力節減状態に入るように構成され得る。様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機110は、所定の時間の間スリープ状態になり得、スリープ状態に決してならないこともあり得、または、様々な入力に基づいて決定される変化する時間の間スリープ状態になってよい。ブロック306において、ワイヤレス識別情報送信機110は、たとえば所定の期間が満了した後、スリープモードから起動することができ得る。ブロック308において、ワイヤレス識別情報送信機110は、ローリング識別子アルゴリズムなどのあるアルゴリズムから、新たなデバイス識別子を生成することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110は、以下で説明されるように、擬似ランダム関数またはストリーミング様暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTR)を使用して、ローリング識別子を生成することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機110は次いで、ブロック302に戻り再びブロードキャストすることができ得る。ある実施形態では、ブロードキャストメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信することが可能かどうかを示す、タイミング、カウンタ、カウントダウン、またはスケジューリング情報を含み得る。たとえば、ブロードキャストメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機がある規定された時間枠内に入来する構成メッセージを受け入れることを示し得る。様々な実施形態において、ブロック302〜308における動作は、識別情報送受信機(たとえば、識別情報送信機と近接ブロードキャスト受信機の両方として動作するように構成されるスマートフォン)によって実行され得る。
[0128]上で言及されたように、ブロック308において使用されるアルゴリズム(またはローリング識別子アルゴリズム)は、ワイヤレス識別情報送信機110(たとえば、MACまたはBluetooth ID)の識別情報、復号鍵、および/またはローリング識別子を生成するために使用されるアルゴリズムのいずれも知らないデバイスまたはシステムにより予測または認識するのが非常に困難である、ローリング識別子を生成することができ得る。図19に関して以下で論じられるように、アルゴリズム(または復号アルゴリズム)または復号鍵によって構成されワイヤレス識別情報送信機110の識別情報を保持するセントラルサーバ120は、ローリング識別子を使用して、対応するアカウントまたはデバイス識別情報を決定することができ得る。方法300は、一例として、起動およびブロードキャストの周期ごとに変化するローリング識別子を示すが、他の実施形態では、識別子は、1分に1回、1時間に1回などのように、より稀に変更されてよい。そのような実施形態では、ブロック308における新たな識別子を生成する動作は、指定された間隔のみで実行され得るので、他の起動のとき(すなわち、ブロック306)には、ワイヤレス識別情報送信機110はブロック302に戻り識別子をブロードキャストすることができ得る。ローリング識別子または他の符号化された識別子を生成するための様々なアルゴリズム、さらには他の復号アルゴリズムが、以下で、「Preserving Security By Synchronizing a Nonce or Counter Between Systems」という表題の関連する米国特許出願第13/773,336号においても論じられ、この出願の内容全体が、ローリング識別子と他のデータとを生成し、送信し、復号するためのアルゴリズムのために参照によって本明細書に組み込まれる。
[0129]方法300はまた、近接ブロードキャスト受信機142において実施され得る動作を示す。ブロック312において、近接ブロードキャスト受信機142は、ワイヤレス識別情報送信機110からブロードキャストメッセージを受信することができ得る。近接ブロードキャスト受信機142は、ワイヤレス識別情報送信機110の近接(すなわち、通信範囲内)にあるとき、ブロードキャストメッセージを受信することができ得る。含まれる識別子を伴うブロードキャストされたメッセージが受信されると、近接ブロードキャスト受信機142は、受信されたブロードキャストメッセージ内でヘッダまたはメタデータを分析し、さらに、ブロードキャストメッセージ内の様々なデータを解析し評価することができ得る。ある実施形態では、ブロードキャストメッセージは、暗号化されたデータと暗号化されていないデータとを含み得、これらのデータを、近接ブロードキャスト受信機142は、解読または別様に入手するように構成されることもされないこともある。ブロック314において、近接ブロードキャスト受信機142は、識別子と、位置情報と、ブロードキャストメッセージの受信に対応する時間とを含む、サイティングメッセージをセントラルサーバ120に送信することができ得る。この送信は、インターネットに結合されたセルラーデータネットワークのような、ワイヤレスワイドエリアネットワークを介して達成され得る。様々な実施形態において、ブロック312および314の動作は、固定式の近接ブロードキャスト受信機、モバイル近接ブロードキャスト受信機、または代替的に、識別情報送受信機(たとえば、送信機と受信機の両方として動作するように構成されるスマートフォン)によって実行され得る。
[0130]一般に、サイティングメッセージは、受信されたブロードキャストメッセージ(たとえば、メッセージサイズ、主題のインジケータなど)、近接ブロードキャスト受信機の識別情報(たとえば、コード、ユーザ名など)のような近接ブロードキャスト受信機142、近接ブロードキャスト受信機142がサーバに関して連携しているサービスの指示(たとえば、近接ブロードキャスト受信機142が、特定のベンダー、業者、エリアなどのための追跡プログラミングに参加している)、さらには、ブロードキャストメッセージの受信の時点での条件を表し得る、メタデータまたはヘッダ情報を含み得る。たとえば、サイティングメッセージは、受信されたブロードキャストメッセージの信号強度情報を含み得る。ある実施形態では、サイティングメッセージは、全般的な話題、主題、またはサイティングメッセージの理由を表す、コード、フラグ、または他のインジケータを各々含み得る。たとえば、サイティングメッセージは、アクティブな警告に対する関係を示すフラグを含み得る。
[0131]加えて、サイティングメッセージは、近接ブロードキャスト受信機142の位置情報を含み得る。特に、サイティングメッセージは、位置に関するネットワーク固有情報(network-specific information)を示し得る。たとえば、サイティングメッセージは、セルサイト(たとえば、セルサイトID)、セルラーネットワークタワー(たとえば、セルタワーID)、または、モバイル近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージの受信の時点で通信していた他のワイヤレスネットワークを示し得る。さらに、サイティングメッセージは、全地球測位システム(GPS)または近接ブロードキャスト受信機142に含まれるチップからのデータに基づく、より精緻な位置情報を含み得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機142は、対応するサイティングメッセージ中の座標を含む、ブロードキャストメッセージの受信の時点での近接ブロードキャスト受信機142のGPS情報(すなわち、GPS座標)を決定することができ得る。ある実施形態では、サイティングメッセージはまた、加速度計、ジャイロスコープ、および磁力計などの、近接ブロードキャスト受信機142内の様々なセンサからのセンサデータを含み得る。さらに、サイティングメッセージは、サイティングメッセージの正当性を、既知の、登録された、または別様に有効な近接ブロードキャスト受信機142から来たものとして確認し得る、認証情報を含み得る。たとえば、サイティングメッセージに含まれる認証情報は、近接ブロードキャスト受信機とセントラルサーバ120との間で共有される、秘密コード、証明書、またはハッシュデータを含み得る。
[0132]様々な実施形態において、近接ブロードキャスト受信機142は、ワイヤレス識別情報送信機110から受信されたブロードキャストメッセージにデータと様々な情報とを付加することによって、サイティングメッセージを生成することができ得る。ある実施形態では、サイティングメッセージは、受信されたブロードキャストメッセージの全体を含み得、または代替的に、近接ブロードキャスト受信機142が重要であると判定する受信されたブロードキャストメッセージの部分のみを含んでよい。たとえば、近接ブロードキャスト受信機142は、対応するサイティングメッセージを生成する前に、ブロードキャストメッセージから特定のヘッダまたはメタデータ情報を抽出することができ得る。別の例として、近接ブロードキャスト受信機142は、ブロードキャストメッセージ内のデータを圧縮(compress)し、縮約(abbreviate)し、切り取り(truncate)、かつ/または要約(summarize)することができ得る。別の実施形態では、近接ブロードキャスト受信機142は、受信されたブロードキャストメッセージをセントラルサーバに単にリダイレクトし、中継し、または再送信することができ得る。
[0133]サイティングメッセージは、インターネットプロトコル、長距離無線通信リンク、または短距離無線を介して通信するように構成される、ワイヤレスセルラーネットワーク、ローカルエリアネットワークのようなワイヤレス通信リンクまたは有線通信リンクを介して送信され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機142は、インターネットを介してセルラーネットワークを通じてサイティングメッセージをセントラルサーバに送信することができ得る。別の例として、近接ブロードキャスト受信機142は、有線イーサネット(登録商標)接続を介してサイティングメッセージを送信することができ得る。
[0134]図3を参照すると、方法300はまた、セントラルサーバ120において実装され得る動作を示す。ブロック322において、セントラルサーバ120は、近接ブロードキャスト受信機142からサイティングメッセージを受信することができ得る。ブロック324において、セントラルサーバ120は、サイティングメッセージによって示される識別子をワイヤレス識別情報送信機110と関連付けることができ得る。セントラルサーバ120は、サイティングメッセージ内の識別子を、ユーザによって登録/作成されたアカウントと関連付けることができ得る。識別子を特定のワイヤレス識別情報送信機110またはユーザアカウントと関連付けることは、識別子をワイヤレス識別情報送信機110またはユーザアカウントに対応するコードのデータベースと比較して、サイティングメッセージからの情報(たとえば、位置情報)が記憶されるべきデータベース記録を決定することによって、達成され得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110の識別子は頻繁に変化する(ローリングする)ので、この処理は、サイティングメッセージにおいて受信された識別子を、擬似乱数生成器アルゴリズムによって生成されるいくつかの可能なシリアルコードと比較すること、または、受信された識別子を入力として使用し対応するアカウント番号を出力する逆方向アルゴリズムを適用することを伴い得る。ブロック326において、セントラルサーバ120は、位置情報および時間データのようなサイティングメッセージからのデータを、データベースに記憶することができ得る。たとえば、セントラルサーバ120は、受信されたサイティングメッセージを評価することに基づいて、ブロードキャストメッセージが受信されたときの近接ブロードキャスト受信機142の位置を決定することができ得、ワイヤレス識別情報送信機110またはそのユーザ/所有者とリンクされたデータベースにそのデータを記憶することができ得る。
[0135]ブロック340において、セントラルサーバ120は、サイティングメッセージに応答して動作を実行することができ得、たとえば、メッセージを受信者に送信し、クーポンを送信し、かつ/または報酬を計算することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバ120は、近接ブロードキャスト受信機142のような受信者に返信メッセージを送信することができ得、返信メッセージは、近接ブロードキャスト受信機142が受信されたブロードキャストメッセージにどのように応答し得るかを示す、命令、ソフトウェア、またはコードを含む。たとえば、返信メッセージは、リンクアドバタイズメントメッセージを送信するように、近接ブロードキャスト受信機142に指示することができ得る。セントラルサーバからのそのようなメッセージの受信者は、登録されたサービス(たとえば、業者、救急隊員)のコンピューティングデバイス、ユーザのモバイルデバイス、および近接ブロードキャスト受信機(たとえば、ブロードキャストメッセージを受信した近接ブロードキャスト受信機142)を含む、様々なデバイスと関係者とを含み得る。別の実施形態では、セントラルサーバ120は、記憶されたデータを使用して、ある指定されたエリアにワイヤレス識別情報送信機110が入ったとき、その中にいるとき、かつ/またはそこから離れたときを特定することができ得る。言い換えると、セントラルサーバ120は、ワイヤレス識別情報送信機110が近接の範囲内に来たとき、近接の範囲内にとどまっているとき、または近接ブロードキャスト受信機142の近接から離れたときを、特定することができ得る。
[0136]図4は、起動動作を実行した後に構成設定を受信する、ワイヤレス識別情報送信機(図4では「WIT」と呼ばれる)のためのある実施形態の方法400を示す。通常、ワイヤレス識別情報送信機は、片方向の通信のみを実行することができ得、近接ブロードキャスト受信機による受信のために信号をブロードキャストする。しかしながら、ワイヤレス識別情報送信機は、同様の短距離ワイヤレスシグナリング能力を有する他のデバイス(たとえば、Bluetooth LE送受信機)との双方向通信に選択的に関与するように構成され得る。具体的には、初期化動作(または「起動」)の際に、ワイヤレス識別情報送信機は、近接ブロードキャスト受信機からの入来する短距離ワイヤレス通信を受信するように構成され得る。たとえば、バッテリが交換されるとき、または初めて装着されるとき、ワイヤレス識別情報送信機は、ある事前に定義された時間の期間、たとえば60秒間、入来するBluetoothパケットを受け入れることができ得る。あるいは、ワイヤレス識別情報送信機は、電力周期の一部として入来するメッセージを受信する(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機の再起動の後の60秒間受信する)ことができ得る。
[0137]そのような入来する短距離ワイヤレス通信は、様々な機能を実行するためにワイヤレス識別情報送信機によって利用される構成パラメータの値を設定するための、命令、ソフトウェア、ファームウェア、コマンド、または他のコードを含み得る。具体的には、入来する通信は、ワイヤレス識別情報送信機が、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を含むブロードキャストメッセージを送信することと関連付けられる確立された構成パラメータを設定または修正するために使用し得る、構成設定(または値)を含み得る。ある実施形態では、構成設定を含む入来する通信は、送信者と受信者(すなわち、ワイヤレス識別情報送信機)との間のペアリング動作を必要としないことがある、Bluetooth信号(たとえば、セッタまたはゲッタ)であり得る。言い換えると、入来する通信は、ペアリングしていないBluetoothアドバタイズメントであり得る。
[0138]構成パラメータは、ブロードキャストメッセージを送信するための送信間隔(すなわち、どの程度頻繁にワイヤレス識別情報送信機が、識別情報を含むパケットをブロードキャストすべきか)と、ブロードキャストメッセージを送信するための送信電力(すなわち、ブロードキャストするときにどのような信号強度を使用するか)とを含み得る。たとえば、受信された構成設定は、ワイヤレス識別情報送信機の正確な追跡を支援しつつバッテリの電力を節減するように構成される方式で、ワイヤレス識別情報送信機が識別子をブロードキャストする間隔(すなわち、ブロードキャスト頻度)を変化させることができ得る。送信電力構成パラメータを設定することは、ワイヤレス識別情報送信機のバッテリ動作時間に影響を与え得る(たとえば、より長い間隔はより長いスリープモードを含み得るので、消費電力が少なくなる)ので、上記のことは重要であり得る。ある実施形態では、構成パラメータはまた、製造業者または管理パーティ(たとえば、セントラルサーバ)によって設定または修正され得る、デバッグパラメータを含み得る。デバッグパラメータは、ワイヤレス識別情報送信機によって実行されるソフトウェアまたはアルゴリズムによって利用され得、ワイヤレス識別情報送信機がいつブロードキャストすべき新たな識別子を生成すべきか(たとえば、新たなローリング識別子またはBluetooth MACアドレス識別子を生成するための間隔)を示し得る。別の実施形態では、構成設定を伴う入来する通信は、たとえば符号化モードに入る/符号化モードから出ることなどによって、ブロードキャストメッセージ内で表されるデータを変更するようにワイヤレス識別情報送信機に指示するコマンドを含み得る。あるいは、入来する通信は、近距離無線通信(NFC)を模擬するようにブロードキャスト信号範囲を短くするための、ワイヤレス識別情報送信機に対する命令を含み得る。
[0139]ブロック402において、ワイヤレス識別情報送信機が起動し得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、休止状態、スリープ状態、休眠状態、または別様の非アクティブ化された状態から動作するように、活性化され、初期化され、また別様に構成され得る。様々な実施形態において、起動動作は、ユーザ入力(たとえば、ボタンの押下)、ワイヤレス識別情報送信機へのバッテリの装着、または短距離ワイヤレス信号(たとえば、アクティブ化信号)の受信に応答して、実行され得る。ブロック403において、ワイヤレス識別情報送信機の短距離無線が、アクティブ化され得る。このアクティブ化は、タイマーによって、または、起動動作が実行されてからある期間が満了したとマイクロコントローラが判定することによって、または、起動動作と同時に達成され得る。ある実施形態では、短距離無線のアクティブ化は、ブロック402における起動動作内のルーチンであり得る。
[0140]ブロック404において、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機において設定され得る構成パラメータが存在することを示す、構成メッセージをブロードキャストすることができ得る。たとえば、構成メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報(または識別子)、さらには、ある数またはタイプの構成パラメータが後続の短距離ワイヤレス信号によって設定され得る、修正され得る、または初期化され得るという指示を含み得る。ある実施形態では、構成メッセージは、送信間隔のような、設定されることが可能な構成パラメータのリストを含み得る。
[0141]ある代替的な実施形態では、構成メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機が構成設定を受信することが可能であることのインジケータを含み得る。そのような実施形態では、近接した近接ブロードキャスト受信機のような任意の応答するデバイスが、構成パラメータのリストを要求する応答(たとえば、Bluetooth LE信号)を送信することができ得る。そのような要求を受信したことに応答して、モバイル近接ブロードキャスト受信機は、構成パラメータのリストを含む第2のメッセージを送信することができ得る。
[0142]判定ブロック406において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば近接した近接ブロードキャスト受信機または識別情報送受信機からの短距離ワイヤレス信号において、構成設定が受信されるかどうかを判定することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機は、短距離無線を監視して、応答が近接したデバイスから受信されるかどうかを判定することができ得る。応答は、ワイヤレス識別情報送信機のマイクロコントローラが認識でき得る単純な応答パケットまたはパルスの形式、または代替的に、Bluetooth LEプロトコルに従ったアドバタイズメントの形式であり得る。構成設定が受信されると(すなわち、判定ブロック406=「はい」)、ブロック408において、ワイヤレス識別情報送信機は、受信された構成設定に基づいてパラメータを設定することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機がどの程度頻繁にブロードキャストメッセージを送信するかを示す値を設定することができ得る。構成設定が受信されない場合(すなわち、判定ブロック406=「いいえ」)、または、ワイヤレス識別情報送信機がブロック408において動作を実行する場合、判定ブロック410において、ワイヤレス識別情報送信機は、構成期間が経過したかどうかを判定することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、カウンタまたはタイマーを評価して、起動動作が実行されてから事前に定義された秒数(たとえば、60秒)が経過したかどうかを判定することができ得る。構成期間が経過していない場合(すなわち、判定ブロック410=「いいえ」)、任意選択のブロック411において、ワイヤレス識別情報送信機は、あるミリ秒数、秒数などのようなある期間待機することができ得、次いで、ブロック404において動作を継続することができ得る。
[0143]しかしながら、構成期間が経過した場合(すなわち、判定ブロック410=「はい」)、ブロック302’において、ワイヤレス識別情報送信機は、構成パラメータに基づいて識別子を含むメッセージをブロードキャストすることができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、近くの近接ブロードキャスト受信機から構成設定(または値)を受信したことに応答して、構成パラメータセットによって示される信号強度でブロードキャストメッセージを送信することができ得る。任意選択のブロック412において、ワイヤレス識別情報送信機は、送信間隔構成パラメータのような構成パラメータに基づくある期間、スリープ状態になることができ得る。ブロック308において、ワイヤレス識別情報送信機は、あるアルゴリズムから新たなデバイス識別子(たとえば、ローリング識別子)を生成することができ得、ブロック302’の動作を継続することができ得る。
[0144]代替的な実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、時計のタイミング(または時計信号)、ユーザからの検出された入力(たとえば、検出されたボタンの押下)、または、以前に受信された信号の中の情報(たとえば、近接ブロードキャスト受信機からの受信されたメッセージは、特定の今後の時間において後続のメッセージのために利用可能になるようにワイヤレス識別情報送信機に指示し得る)に基づいて、近接ブロードキャスト受信機からの入来するメッセージを受信するように構成され得る。
[0145]図5は、近接ブロードキャスト受信機との双方向ワイヤレス通信を実行する、ワイヤレス識別情報送信機のためのある実施形態の方法550を示す。上で説明されたように、ワイヤレス識別情報送信機は通常、近接ブロードキャスト受信機が受信し、使用し、中継するためのブロードキャストメッセージを送信することのような、片方向のシグナリングのために使用され得る。しかしながら、ワイヤレス識別情報送信機は、何らかの動作(たとえば、センサのアクティブ化)を実行するように送信機に指示するファームウェア、ソフトウェア命令、またはトリガ信号、構成データ、および、ブロードキャストメッセージを送信するためにワイヤレス識別情報送信機が使用し得る他の情報を受信するために、双方向通信を行うように構成され得る。そのような双方向通信は、Bluetooth無線のような短距離無線送受信機を含むワイヤレス識別情報送信機に対して利用可能であり得る。しかしながら、ワイヤレス識別情報送信機は、電力消費を最小化しバッテリ動作時間を最大化するように、近接ブロードキャスト受信機との双方向通信に選択的に関与するように構成され得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機からのメッセージを受信するために利用可能であり得る時間の期間を近接ブロードキャスト受信機に示すメッセージをブロードキャストすることができ得、ある限られたまたは事前に定められた時間の期間、メッセージを受信することができ得る。
[0146]ブロック552において、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信でき得ない期間の始まり(または初期化)を示すためのカウンタ変数のような、カウンタをリセットすることができ得る。カウンタは、値0にリセットされ得、方法550の動作の間にある事前に定められた数へとインクリメントされてよい。あるいは、カウンタは、ある事前に定められた数へとリセットまたは初期化され、値0にデクリメントされてよい。カウンタ変数の使用は、ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信するためにいつ自身を構成するかを決定するための、非限定的で例示的な技法にすぎない。代替的な実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は代わりに、時計のタイミング(または時計信号)、ユーザからの検出された入力(たとえば、検出されたボタンの押下)、以前に受信された信号の中の情報(たとえば、近接ブロードキャスト受信機からの受信されたメッセージは、特定の今後の時間において後続のメッセージのために利用可能になるようにワイヤレス識別情報送信機に指示し得る)、または、電源周期(たとえば、1つのそのような時間は、ワイヤレス識別情報送信機の最初の起動または再起動の後の60秒間であり得る)に基づいて、入来するメッセージを受信することがいつ可能であるべきかを、決定することができ得る。
[0147]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、様々な近接ブロードキャスト受信機(たとえば、スマートフォン、ある場所全体で無線を聴取するなど)、および/またはセントラルサーバによって知られており大まかに追跡されているノンスまたはカウンタ変数と、大まかに時計が同期し得、あるいは、カウンタ変数を保持しうる。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機がアクティブ化されると(たとえば、オンされる、バッテリの装着によって初期化されるなど)、ユーザは、セントラルサーバがワイヤレス識別情報送信機内のノンス値またはカウンタ値または時計のタイミングを推定することを可能にする情報とともにワイヤレス識別情報送信機の識別情報を記憶するセントラルサーバに、ワイヤレス識別情報送信機を登録することができ得る。ある実施形態では、そのようなノンスまたはカウンタ変数または時計の同期は、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を区別するために使用され得、かつ/または、難読化もしくは符号化されたメッセージのための暗号鍵として使用されてよい。そのような登録および同期の動作は、以下でさらに説明される。
[0148]ブロック554において、ワイヤレス識別情報送信機は、識別情報と、カウンタと、メッセージを受信することが可能な時間とを含むメッセージを生成することができ得る。生成されたメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報(たとえば、シリアルコード/番号、ユーザ名、またはローリング識別子)についての情報を含み得る。ある実施形態では、生成されたメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報および/またはそのユーザを近接ブロードキャスト受信機が決定するのを防ぐために、暗号化され、符号化され、または別様に不明瞭にされ得る。たとえば、生成されたメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機およびセントラルサーバのみに知られているが近接ブロードキャスト受信機には知られていない、ローリング識別子またはコードを利用し得る。
[0149]生成されたメッセージはまた、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機のための通信を受け入れることが可能であり得る時間または条件を示す情報を含み得る。たとえば、メッセージは、カウンタの現在の値を表し、または、ワイヤレス識別情報送信機が利用可能であり得るときを示すカウントダウンタイマーを示すことができ得る。別の実施形態では、生成されたメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機への送信の成功を可能にするための、近接ブロードキャスト受信機に対する命令を含み得る。たとえば、生成されたメッセージは、近接ブロードキャスト受信機によってワイヤレス識別情報送信機に送信される任意のメッセージに対する仕様(たとえば、要求されるコード、コンテンツ、配信時間など)を含み得る。
[0150]ブロック556において、送信機は、Bluetooth LEパケットのような短距離ワイヤレス送信を介して、生成されたメッセージをブロードキャストすることができ得る。短距離ブロードキャストの範囲内にある場合、近接ブロードキャスト受信機は、以下で説明されるように、ブロードキャストを受信し処理することができ得る。
[0151]ワイヤレス識別情報送信機は、各々のカウンタ時間期間に対して複数回、同じ生成されたメッセージを定期的にブロードキャストすることができ得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、カウンタの可変値を修正する前に、生成されたメッセージを2回以上ブロードキャストすることができ得る。判定ブロック558において、ワイヤレス識別情報送信機は、所定のカウンタ時間期間が満了したかどうかを判定することができ得る。カウンタ時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック558=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック556において、生成されたメッセージを定期的にブロードキャストし続けることができ得る。
[0152]カウンタ時間期間が満了した場合(すなわち、判定ブロック558=「はい」)、ブロック560において、ワイヤレス識別情報送信機は、カウンタをインクリメントし、判定ブロック562において、カウンタ値に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信することが可能になったかどうかを判定することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、現在のカウンタの可変値を事前に定められた最大(または最小)カウンタ値と比較することができ得る。上で述べられたように、様々な他の実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機内に記憶された時間または命令の他の評価に基づいて、メッセージを受信することが可能かどうかを判定することができ得る。
[0153]メッセージを受信することが可能ではない場合(すなわち、判定ブロック562=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック554における動作を継続して、ブロードキャストする新たなメッセージを生成することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信することが可能である場合(すなわち、判定ブロック562=「はい」)、ブロック564において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、入来する短距離無線送信について受信機回路を監視することによって、入来するメッセージを聴取することができ得、ブロック566において、ワイヤレス識別情報送信機は、プロセッサ上で実行されるソフトウェアもしくは動作、またはワイヤレス識別情報送信機内のワイヤレスモデムなどによって、あらゆる受信された入来するメッセージを処理することができ得る。
[0154]判定ブロック568において、ワイヤレス識別情報送信機は、受信時間期間が満了したかどうかを判定することができ得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、入来するメッセージがまだ受信され得るかを判定することができ得る。入来するメッセージを受信するための時間期間は、ワイヤレス識別情報送信機によって管理されるカウンタ変数、時計信号の指示、または受信されたメッセージ内の情報に基づき得る。受信時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック568=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック564において、入来するメッセージを聴取し続けることができ得る。しかしながら、受信時間期間が満了している場合(すなわち、判定ブロック568=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック552に戻ることによって、処理を繰り返すことができ得る。
[0155]図6は、モバイル近接ブロードキャスト受信機138内の様々なモジュールの図600を示す。上で説明されたように、近接ブロードキャスト受信機は、建物の周りに配置された専用デバイスなどの固定式の近接ブロードキャスト受信機と、ワイヤレス識別情報送信機110からのブロードキャストメッセージを受信し長距離通信を介して(たとえば、WiFiまたはセルラーネットワークを介して)セントラルサーバ120へとインターネット103を通じてサイティングメッセージを送信するための動作を実行するように構成されるモバイルデバイスのような、モバイル近接ブロードキャスト受信機138とを含み得る。様々なモジュールおよびコンポーネントが、モバイル近接ブロードキャスト受信機138内の要素に関して以下で説明されるが、様々な実施形態では、固定式の近接ブロードキャスト受信機のような任意の近接ブロードキャスト受信機が、同様のモジュールおよび/またはコンポーネントを含み得る。
[0156]モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、近接したワイヤレス識別情報送信機110からの受信されたブロードキャストメッセージを処理するために利用される、ソフトウェア、命令、ルーチン、アプリケーション、動作、または他の回路であり得る、コアクライアントモジュール115を含み得る。コアクライアントモジュール115はまた、近接ブロードキャスト受信機142、138とセントラルサーバ120との間の通信を処理することができ得、たとえば、サイティングメッセージを送信し、セントラルサーバ120から返信メッセージを受信する。たとえば、コアクライアントモジュール115は、サイティングメッセージのアップロードまたは送信などの動作を、ユーザからの対話を伴わずに実行する、バックグラウンドサービスとして動作し得る。
[0157]コアクライアントモジュール115は、ブロードキャストメッセージおよび/もしくはサイティングメッセージに関する、アプリケーションプログラミングインターフェースデータ、コード、または他のコマンドに対応する、APIコンポーネント606を含み得る。たとえば、APIコンポーネント606は、ワイヤレス識別情報送信機110から受信されたBluetooth LEアドバタイズパケットを聴取するとき、近接ブロードキャスト受信機によって利用され得る。別の例として、APIコンポーネント606は、モバイル近接ブロードキャスト受信機138を登録して、ワイヤレス識別情報送信機110に対応する通知、警告、または他の通信を受信するために利用され得る。コアクライアントモジュール115はまた、受信されたブロードキャストメッセージを処理するための、認証システムコンポーネント608を含み得る。たとえば、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、認証要求のためのoAuthと、承認された通信相手のためのxAuthとをサポートすることができ得る。コアクライアントモジュール115はまた、無線固有(specific)サイティング受信機コンポーネント610(たとえば、Bluetooth LE、LTE−D、WiFi、および他の通信を処理するためのコンポーネント)と、運用、管理、および保守(またはOA&M)モジュール612と、ワイヤレス識別情報送信機ネットワークマネージャコンポーネント614と、記憶された先読み識別子に関するイベント登録コンポーネント616と、サイティングマネージャコンポーネント618とを含み得る。ある実施形態では、イベント登録コンポーネント616は、セントラルサーバ120からダウンロードされ特定のワイヤレス識別情報送信機110に対応する多数のローリング識別子、たとえば、ある時間枠の間にワイヤレス識別情報送信機110によってブロードキャストされるあり得るローリング識別子と一致し得るローリング識別子のセットを、記憶することができ得る。
[0158]多くの現代のモバイルデバイスのように、モバイル近接ブロードキャスト受信機138は、サードパーティのアプリケーション(または「アプリ」)を実行するように構成され得るので、様々なサードパーティ(たとえば、業者)によって提供されるアプリケーションに関するソフトウェア命令とルーチンとを、実行し、管理し、別様に実施することができ得る、サードパーティのアプリケーションモジュール116を含み得る。たとえば、サードパーティのアプリケーションモジュール116は、様々なサードパーティのアプリケーションによって使用されるべき様々なデータをコアクライアントモジュール115から受信することができ得る。例示の目的で、セントラルサーバ120に登録された百貨店に関連するサードパーティのアプリケーションは、モバイル近接ブロードキャスト受信機138のユーザがその百貨店(たとえば、店舗のジオフェンス)に入ったとき、そこにとどまったとき、および/またはそこから離れたときに、コアクライアントモジュール115から通知を受信するように構成され得る。ある実施形態では、最適化の目的で、サードパーティのアプリケーションモジュール116を介して実行されるアプリケーションまたはアプリは、特定のワイヤレス識別情報送信機が近接にあるとき、または代替的には近接から離れたときに、コアクライアントモジュール115から通知を受信するように登録し、またはそうでなければ構成され得る。たとえば、アプリケーションは、前もって、特定のワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機の近接に入ったか、近接にとどまっている(たとえば、近くで止まっており動いていない)か、または近接から離れたかを示すイベント通知を受信するために、コアクライアントモジュール115に登録することができ得る。
[0159]モバイル近接ブロードキャスト受信機138はまた、短距離信号受信機回路のような、様々な動作を実行し回路を管理するための、オペレーティングシステムおよびプラットフォームモジュール620を含み得る。具体的には、オペレーティングシステムおよびプラットフォームモジュール620は、Bluetooth LEプロトコルを利用する通信を処理するためのBluetooth Low Energyモジュール624と、様々なセルラーワイヤレスネットワークおよび同様の長距離ワイヤレスネットワーク(たとえば、LTE−Dなど)に対応する通信を処理するためのセルラーネットワークモジュール626とを含み得る。オペレーティングシステムおよびプラットフォーム620はまた、時間を記録しタイムスタンプデータを生成し得る時間サービスコンポーネント628と、低精度の位置データまたは代替的にはより正確なGPS(またはA−GPS)位置データを保持し得る位置サービスコンポーネント630と、記憶コンポーネント632と、WiFiまたは他のワイヤレスネットワークを介した通信を可能にするためのワイヤレスワイドエリアネットワーク/ワイヤレスローカルエリアネットワークコンポーネント622とを含み得る。
[0160]ある実施形態では、コアクライアントモジュール115は、ワイヤレス識別情報送信機の識別子(たとえば、関心のあるリスト上のすべての送信機のローリング識別子、ユーザにより所有されるすべての送信機の識別子など)のセットをセントラルサーバから要求することができ得る。そのようなセットは、現在使用されておりある時間の期間使用されることが予想される、ワイヤレス識別情報送信機に対応し得る。
[0161]図7は、固定式の近接ブロードキャスト受信機またはモバイル近接ブロードキャスト受信機のような近接ブロードキャスト受信機上で実施され得る、ある実施形態の方法700を示す。判定ブロック702において、近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストメッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機によるブロードキャストアドバタイズメントパケットまたはペアリング試行を聴取し始めることができ得る。上で論じられたように、受動モード/実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、継続的に監視モードであり得、または、セントラルサーバから受信された警告(または探索アクティブ化メッセージ)に応答して、特定の識別子の聴取を始めることができ得る。ペアリングが行われる実施形態では、近接ブロードキャスト受信機が、鍵を使用することなく、ワイヤレス識別情報送信機との以前のペアリングで保存された鍵を使用して、またはセントラルサーバから受信された鍵を使用して、任意のワイヤレス識別情報送信機とペアリングするように設定される場合、ペアリングは自動的に確立され得る。近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを受信しない場合(すなわち、判定ブロック702=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702における動作を継続することができ得る。
[0162]近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを受信する場合(すなわち、判定ブロック702=「はい」)、ブロック704において、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたブロードキャストメッセージおよび他の関連するデータからの情報に基づいて、サイティングメッセージを生成することができ得る。具体的には、サイティングメッセージは、ローリング識別子(すなわち、符号化されたデバイス識別子)、MACアドレス、または、特定のワイヤレス識別情報送信機を識別するために使用され得る他のユニークなコードのような、受信されたブロードキャストメッセージを送信したワイヤレス識別情報送信機に固有の識別子を含み得る。代替的な実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機の識別子は、ペアリングプロセスの一部として受信され得る。他の関連するデータは、近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを受信した時間、位置情報、近接ブロードキャスト受信機の識別情報、関連するサービス(たとえば、関連付けられる業者)、および信号強度情報のような、ブロードキャストメッセージの受信に関する様々な情報を含み得る。言い換えると、近接ブロードキャスト受信機は、現在の状態についてのデータ(たとえば、タイムスタンプ、GPS座標、最も近い基地局のセルIDなど)を、ブロードキャストメッセージおよび/またはワイヤレス識別情報送信機の識別子と関連付けることができ得る。このデータは、各識別子に対応するサイティングが発生したときからのタイムスタンプおよびGPS座標と関連付けられる1つまたは複数の識別子を伴うアレイのような、様々なタイプのデータ構造のいずれかに記憶され得る。ある実施形態では、サイティングメッセージは、近接ブロードキャスト受信機の識別情報を確認するためにセントラルサーバによって使用され得る、デジタル証明書またはコードのような、認証データを含み得る。たとえば、サイティングメッセージのメタデータ内で、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機およびセントラルサーバにのみ知られている特別なハッシュコードを含み得る。
[0163]ブロック706において、近接ブロードキャスト受信機は、たとえば、図2A〜図2Bを参照して上で論じられたようなセルラーネットワーク(たとえば、LTE、3G、または4Gネットワーク)または他のネットワークおよびインターネットを介して、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信することができ得る。サイティングメッセージを送信することによってコンタクトイベントを報告すると、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702における動作の実行に直ちに戻り、ワイヤレス識別情報送信機からのさらなるブロードキャストを待機することができ得る。これにより、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバにコンタクトイベントを継続的に報告することが可能になる。
[0164]図8は、様々な実施形態における通信を示す呼のフロー図800である。ワイヤレス識別情報送信機110は、短距離ブロードキャストメッセージ802(たとえば、Bluetooth LE信号)を、モバイル近接ブロードキャスト受信機(たとえば、モバイルデバイス、携帯電話など)または上で論じられたような様々な他の近接ブロードキャスト受信機などの、近接ブロードキャスト受信機に送信することができ得る。ブロードキャストメッセージ802は、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を含み得る。近接ブロードキャスト受信機は、任意の関連するデータ(たとえば、タイムスタンプ、GPS座標、セルIDなど)とともに、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を、サイティングメッセージ804としてセントラルサーバ120に送信(またはアップロード)することができ得る。セントラルサーバ120は、サイティングメッセージ804を受信し、1つまたは複数の近接ブロードキャスト受信機からの多くの異なる識別子を記憶することができ得る。
[0165]いくつかの実施形態では、識別子および関連するデータは、プライバシーを守るために、ユーザの個人データのいずれをも伴わずに、セントラルサーバに送信(またはアップロード)され得る。個人の携帯電話を利用することを試みる様々な実施形態では、電話は、モバイル近接ブロードキャスト受信機としてオプトインすることができ得る。しかしながら、これらの電話のユーザは、個人を特定可能なデータもセントラルサーバに送信されることを恐れる場合、オプトインすることを拒否することがある。したがって、これらの個人のモバイルデバイス(すなわち、モバイル近接ブロードキャスト受信機)にインストールされた、受信された識別子をアップロードするためのアプリケーションは、個人データ、またはモバイル近接ブロードキャスト受信機を識別し得る他のデータの送信を禁止し得る。
[0166]セントラルサーバ120は、端末124またはモバイルデバイスのようなユーザデバイスから、ワイヤレス識別情報送信機の位置を要求するユーザ要求806を受信することができ得る。この要求は、特定のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるアカウントにログインした後、ユーザによって送信され得る。たとえば、各ワイヤレス識別情報送信機は、認証されたユーザに登録され得るので、登録されたワイヤレス識別情報送信機の位置に対する要求806は、認証されたユーザが安全なアカウントにログインした後にのみ、送信され得る。
[0167]ユーザ要求806を受信した後、セントラルサーバ120は、要求されたワイヤレス識別情報送信機の識別子とのあらゆる一致を見つけるために、サイティングメッセージを介して受信される以前に報告されたワイヤレス識別情報送信機の識別子内をサーチすることができ得る。応答808において、あらゆる一致がユーザに報告され得る。応答808はまた、サイティングメッセージ804内の関連するデータ(たとえば、タイムスタンプ、GPS座標、セルID)を含み得る。ユーザは、この関連するデータを使用して、ワイヤレス識別情報送信機の位置決定または追跡を助けることができ得る(たとえば、母親が、子供のワイヤレス識別情報送信機について報告された最新の位置で行方不明の子供を見つけ得る)。
[0168]図9は、タイプセグメントまたはコマンドセグメントを含めるためのある実施形態の方法900を示す。ブロック902において、近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストアドバタイズパケットのようなブロードキャストメッセージを、ワイヤレス識別情報送信機(図9では「WIT」と呼ばれる)から受信することができ得る。代替的な実施形態では、このメッセージは、ペアリングによって確立される接続を通じて、またはペアリング手順の一部として送信され得る。ブロードキャストメッセージは、識別子セグメント、さらに、タイプセグメントまたはコマンドセグメントのような追加のセグメントまたはコードを含み得る。近接ブロードキャスト受信機は、ブロック904において、受信されたブロードキャストメッセージ中のこのコードに基づいて動作を実行することができ得る。様々な実施形態において、この動作は、近接ブロードキャスト受信機が実行することが可能な任意の動作を含み得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、タイプセグメントまたはコマンドセグメントに基づいて、異なるレベルの優先度をメッセージまたは識別子に割り当てることができ得る(たとえば、子供の安全のためのデバイスは、店舗からのセキュリティタグよりも高い優先度を有する)。より高い優先度を有する受信されたメッセージまたは識別子は、セントラルサーバに最初に送信され得、または、近接ブロードキャスト受信機のローカルログから最後に削除されてよい。
[0169]近接ブロードキャスト受信機は、タイプセグメントまたはコマンドセグメントに基づいて、ブロードキャストメッセージまたは識別子を異なるように処理することができ得る。たとえば、メッセージは、セントラルサーバに送信されるよりも前に、ある時間の間(たとえば、セグメントの値に応じた様々な時間)ローカルに記憶され得る。あるいは、メッセージまたは識別子は、タイムスタンプおよびGPS座標のような任意の関連するデータとともに、複数の位置に送信され得る。
[0170]別の例として、近接ブロードキャスト受信機は、タイプセグメントおよび/またはコマンドセグメントに基づいて、様々な通信を開始することができ得る。近接ブロードキャスト受信機は、特定のURLに報告し、SMSメッセージを送信し、電話呼を開始し、または新たなネットワーク接続を確立することができ得る。様々な実施形態において、これらの動作のいくつかは、ユーザのプライバシーを守るために、任意選択で無効にされ得る。
[0171]さらなる実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、他のネットワークデバイスが何らかの動作を行うために、追加のセグメントまたは他のメッセージを別のネットワークデバイスに送信するように構成され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、メッセージを関連するデータとともにセントラルサーバに転送することができ得る。セントラルサーバは、メッセージ中の追加のセグメントに基づいて動作を実行することができ得、たとえば、ユーザ要求を待機することなく、メッセージをユーザに自動的に送信する。
[0172]図10は、ワイヤレス識別情報送信機への近接に基づいてコンテンツを提供するための、ある実施形態の方法1000を示す。近接ブロードキャスト受信機は、ブロック1002において、識別コードおよび/または第2のセグメントを含むワイヤレス識別情報送信機(図10では「WIT」と呼ばれる)からのブロードキャストメッセージを受信することができ得る。近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック1005において、識別コードおよび/または第2のセグメントと関連付けられる動作がローカルに(たとえば、近接ブロードキャスト受信機のメモリに)記憶されるかどうかを判定することができ得る。関連する動作がローカルで発見される場合(すなわち、判定ブロック1005=はい)、ブロック1008において、動作は近接ブロードキャスト受信機によって実行され得る。
[0173]関連する動作がローカルで発見されない場合(すなわち、判定ブロック1005=いいえ)、近接ブロードキャスト受信機は、ブロック1010において、識別子および/または第2のセグメントを伴うサイティングメッセージをセントラルサーバに送信することができ得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、ユーザデバイスのような別のデバイスにメッセージを送信することができ得る。近接ブロードキャスト受信機は、ブロック1012において、命令メッセージを受信することができ得る。この命令は、識別子および/または第2のセグメントを伴うサイティングメッセージに応答して、セントラルサーバまたは他のデバイスによって送信され得る。ブロック1014において、近接ブロードキャスト受信機は、受信された命令メッセージに基づいて動作を実行することができ得、たとえば、ウェブページまたは他のオンラインリソースに行くことによってコンテンツにアクセスすることができ得る。代替的な実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック1005を飛ばして、ブロック1010においてサイティングメッセージを送信することとローカルに記憶された動作の実行を試みることとのいずれかに自動的に進むことができ得る。
[0174]近接に基づくコンテンツ公開システムは、広範な活動のために使用され得る。たとえば、ティーンエイジャーは、ワイヤレス識別情報送信機を持ち運ぶことがあり、彼らはそのワイヤレス識別情報送信機をソーシャルネットワーキングページ(たとえば、Facebook(登録商標))に向ける。彼らが友人の近くにいる場合、近接ブロードキャスト受信機(すなわち、モバイル近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成される携帯電話)でそのページが直ちにアクセスされ得る。不動産仲介業者は、ある家のためのウェブページを準備し、その家の近くを運転する誰もがその情報にアクセスでき得るように、そのウェブページを指すワイヤレス識別情報送信機をその家の看板に付加することができ得る。店舗は、クーポンへのリンク、顧客の報告、または追加の栄養情報のような動的な表示を提供するために、製品とともにワイヤレス識別情報送信機を含み得る。行方不明の犬が首輪にワイヤレス識別情報送信機を有する場合、首輪を入手するために犬と格闘しようとする代わりに、近接ブロードキャスト受信機が単にワイヤレス識別情報送信機にアクセスして、メッセージまたは呼を所有者に送信することができ得る。
[0175]様々な特徴および代替的な動作により、システムは、柔軟で拡張可能な機能を有することが可能になり得る。行われる動作は、時間とともに近接ブロードキャスト受信機において更新され得るアプリケーションによって制御されるので、機能は追加され得る。
[0176]図11Aは、ブロードキャストメッセージをセントラルサーバに中継し、返信メッセージをセントラルサーバから受信する、近接ブロードキャスト受信機のためのある実施形態の方法1100を示す。近接ブロードキャスト受信機は、家、店舗、ジム、学校などのような施設に接続され得、それらの施設に関する様々な動作を実行するように構成されてよい。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ソフトウェアルーチンを実行する装置内に含まれ得る。そのような近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機(図11では「WIT」と呼ばれる)からブロードキャストメッセージを受信したことに応答して特定のルーチンを実行するように構成され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機のユーザの選好に適するように、動作の実行を修正することができ得る。
[0177]しかしながら、上で論じられたように、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機のユーザのプライバシーと識別情報とを守るために、ブロードキャストメッセージ内のデータを不明瞭にし、符号化し、または暗号化することができ得る。たとえば、ブロードキャストメッセージは、ユーザの識別情報を暗号化せずに送信でき得ない。受信されたブロードキャストメッセージに関する識別情報を決定するために、近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストメッセージをセントラルサーバに中継することができ得、セントラルサーバは、メッセージ中の情報(たとえば、隠匿された、ローリングされた、または暗号化されたデバイスID)に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機とそのユーザとを識別することができ得る。上で論じられたように、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機によって送信されるメッセージを解読するための秘密を記憶することができ得る。サイティングメッセージを受信したことに応答して、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を含む返信メッセージを、近接ブロードキャスト受信機に送信することができ得る。
[0178]ある実施形態では、セントラルサーバはまた、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる施設の運営に関する追加の情報を記憶することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機がその中にある施設の運営に関する秘密情報を記憶する、情報ハブであり得る。別の例として、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報に基づいて実行するための、近接ブロードキャスト受信機向けの命令を含み得る。したがって、セントラルサーバは、サイティングメッセージに関するワイヤレス識別情報送信機(またはそのユーザ)を識別でき得ないが代わりにワイヤレス識別情報送信機に関するデータを含み得る、返信メッセージを送信することができ得る。様々な実施形態において、返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機のユーザの選好および/または近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるサービスに基づいて、データと識別情報のいずれかを、含むことも含まないこともある。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機のユーザに対する信頼でき得るサービスに関するものとして登録され得るので、セントラルサーバは、ユーザを識別する返信メッセージを送信することができ得る。別の例として、ワイヤレス識別情報送信機のユーザは、セントラルサーバへの登録手順の間に、匿名データが近接ブロードキャスト受信機に配信されることを可能にする、プライバシー許可(または設定)を設定していることがある。プライバシー許可は以下でさらに論じられる。
[0179]判定ブロック702において、近接ブロードキャスト受信機は、たとえばワイヤレス識別情報送信機から、ブロードキャストメッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。ブロードキャストメッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック702=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続することができ得る。ブロードキャストメッセージが受信される場合(すなわち、判定ブロック702=「はい」)、ブロック706において、近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信することができ得る。たとえば、サイティングメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報とともに、近接ブロードキャスト受信機の位置およびタイムスタンプのような関連するデータを含み得る。判定ブロック1101において、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバから返信メッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージについての識別情報を記録することができ得、その情報を受信されたメッセージと比較して一致を探すことができ得る。返信メッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック1101=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続することができ得る。あるいは、返信メッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック1101=「いいえ」)、ブロック706において、近接ブロードキャスト受信機は任意選択で、サイティングメッセージをセントラルサーバに再送信することができ得る。ある実施形態では、返信メッセージが受信されない場合、近接ブロードキャスト受信機は、ある時間の期間にわたって、事前に定義された回数、サイティングメッセージを再送信することができ得る。
[0180]返信メッセージが受信される場合(すなわち、判定ブロック1101=「はい」)、判定ブロック1102において、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージがワイヤレス識別情報送信機の識別情報を含むかどうかを判定することができ得る。たとえば、識別情報は、ユーザの名前、住所、慎重に扱うべき情報(たとえば、社会保障番号、銀行取引情報、パスワードなど)、ならびに、ワイヤレス識別情報送信機および/またはワイヤレス識別情報送信機のユーザを記述する他のデータを含み得る。返信メッセージが識別情報を含む場合(すなわち、判定ブロック1102=「はい」)、任意選択のブロック1104において、近接ブロードキャスト受信機は、処理のために、ローカルサーバのようなローカルデバイスにメッセージを送信することができ得る。言い換えると、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるローカルデバイス、および/または近接ブロードキャスト受信機が位置する施設へ、返信メッセージ中で識別情報を中継することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ジム、小売店、学校、または、識別情報に基づいて近接ブロードキャスト受信機に対する命令を次々に決定し得る他のサードパーティのローカルコンピューティングデバイスへ、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を送信することができ得る。ある実施形態では、ローカルデバイスは、施設の様々な関連するデバイスとともにさらに使用するために、識別情報を記憶し、かつ/または情報をデータベースのデータと関連付けることができ得る。
[0181]返信メッセージが識別情報を含まない場合(すなわち、判定ブロック1102=「いいえ」)、または、任意選択のブロック1104において近接ブロードキャスト受信機がメッセージをローカルデバイスに送信する場合、近接ブロードキャスト受信機は、たとえば、判定ブロック1106において、近接ブロードキャスト受信機または近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる他のデバイスによって、使用する他のデータを返信メッセージが含むかどうかを判定することができ得る。たとえば、返信メッセージは、実行すべき近接ブロードキャスト受信機に対するコマンドまたは命令を含み得る。加えて、データは、ワイヤレス識別情報送信機および/またはワイヤレス識別情報送信機のユーザの選好に対応するために様々なデバイスによって使用され得る、構成データ(または構成情報)を含み得る。たとえば、返信メッセージは、使用するための、または、ローカルデバイス、ワイヤレス識別情報送信機、もしくは様々な他の関連するデバイスへ転送するための、近接ブロードキャスト受信機に対するソフトウェア命令を含み得る。使用するデータを返信メッセージが含む場合(すなわち、判定ブロック1106=「はい」)、ブロック1108において、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージ内でデータを使用することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージからの構成データを利用する(たとえば、ユーザの選好に適するように装置を設定する)ように動作を実行することができ得る。近接ブロードキャスト受信機による使用のためのデータを返信メッセージが含まない場合(すなわち、判定ブロック1106=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続することができ得る。
[0182]非限定的な説明のための例として、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバに登録されたフィットネス施設(すなわち、その施設は登録されたサービスに関する)内のあるエクササイズ器具に接続され得る。近接ブロードキャスト受信機が、エクササイズ器具で運動しようとしているユーザにより持ち運ばれるワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信すると、近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信することができ得る。近接ブロードキャスト受信機は、必ずしもユーザの識別情報を共有することなくワイヤレス識別情報送信機のユーザの体型寸法と選好とに適するようにエクササイズ器具を構成するために使用され得るデータを含む返信メッセージを、セントラルサーバから受信することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、そのデータを使用して、器具の座席またはペダルの高さを調整することができ得る。別の例として、データは、エクササイズ器具で実行されるべき運動のルーチンを定義することができ得る。あるいは、返信メッセージは、ユーザのフィットネス施設識別情報を含み得、近接ブロードキャスト受信機はそのフィットネス施設識別情報をローカルサーバ(たとえば、ジムが管理するサーバ)に送信することができ得る。ローカルサーバは、ユーザのフィットネス施設識別情報をローカルデータベースと比較することができ得、比較に応答して、個人設定された構成命令を近接ブロードキャスト受信機およびエクササイズ器具に送信することができ得る。返信メッセージデータの、他の非限定的だが説明のための用途は、ワイヤレス識別情報送信機のユーザによる個人設定された使用のために、レンタカー(たとえば、座席の位置、設定など)とコンピュータコンポーネント(たとえば、マウス、キーボードなど)とを構成することを含み得る。
[0183]ある実施形態では、返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機のユーザを識別するのに有用な写真画像のような、識別情報を含み得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機のユーザを識別する返信メッセージを受信したことに応答して、近接ブロードキャスト受信機は、ユーザの画像またはユーザの筆跡(たとえば、署名)のサンプルを表示することができ得る。この機能は、ワイヤレス識別情報送信機を装備した人物(たとえば、行方不明の子供、顧客など)の識別情報を迅速に検証しようと試みるときに、救急隊員、警戒している市民、または業者によって使用され得る。別の実施形態では、商業取引に関与する業者の近接ブロードキャスト受信機(たとえば、埋め込まれた近接ブロードキャスト受信機を伴うpoint-of-saleデバイス)は、近接しているユーザのワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされる情報を含むサイティングメッセージを送信することができ得る。得られる返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の登録されたユーザの識別情報とユーザの識別情報とが一致する(すなわち、店内の人物がワイヤレス識別情報送信機に関するものとしてセントラルサーバにおいて示されるユーザと一致する)という確認を含み得る。加えて、識別情報が同じである場合、返信メッセージは、支払い情報、クレジットカード番号、または事後通信のための連絡先情報のような、取引を支援するための追加の情報を含み得る。
[0184]別の実施形態では、セントラルサーバからの返信メッセージは、近接ブロードキャスト受信機に、近接ブロードキャスト受信機のコンポーネント、センサ、特徴、ソフトウェア、および/または機能を、修正し、調整し、削除し、アクティブ化し、または無効にさせ得る、ソフトウェア命令および/またはデータを含み得る。たとえば、返信メッセージは、返信メッセージを受信すると近接ブロードキャスト受信機が実行する、または、事前にロードされたルーチンを実行し、もしくは特定の動作モードに入るように近接ブロードキャスト受信機をトリガする、ソフトウェア命令を含み得る。そのようなソフトウェア命令は、近接ブロードキャスト受信機を構成する、たとえば、カメラコンポーネント、セルラーネットワークモデム、スピーカシステム、WiFi送受信機などをアクティブ化する(非アクティブ化する)、近接ブロードキャスト受信機が実行し得る動作を定義することができ得る。別の例として、返信メッセージは、モバイル近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成されるスマートフォンのような近接ブロードキャスト受信機に、アプリケーションを実行し、メッセージ(たとえば、電子メール、SMS、短距離無線信号など)を送信し、または近接ブロードキャスト受信機をオフにするように、命令し得る。そのような返信メッセージ内のソフトウェア命令は、影響を受けるコンポーネント、センサ、特徴、ソフトウェア、および/または機能が構成および/または再構成され得るときを示す、タイミング情報を含み得る。たとえば、返信メッセージは、近接ブロードキャスト受信機にある時間の期間マイクロフォンを無効にさせ得る命令を含み得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、ある時間の期間の後、および/または、近接ブロードキャスト受信機が返信メッセージに関するブロードキャストメッセージをワイヤレス識別情報送信機からもはや受信していない場合、任意の修正、調整、動作モードの選択、または返信メッセージのソフトウェア命令において特定される他の構成を元に戻すように構成され得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信する限り、近接ブロードキャスト受信機のスピーカを無効にすることができ得る。別の実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたブロードキャストメッセージ内の情報に基づいて、近接ブロードキャスト受信機のコンポーネント、センサ、特徴、ソフトウェア、および/または機能を修正し、調整し、削除し、アクティブ化し、または無効にすることができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたブロードキャストメッセージを処理することができ得、カメラのようなセンサを無効にするように近接ブロードキャスト受信機に指示する、検出されたソフトウェア命令を実行することができ得る。
[0185]図11Bは、ワイヤレス識別情報送信機への近接を示す、近接ブロードキャスト受信機のためのある実施形態の方法1150を示す。近接ブロードキャスト受信機は、特定のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられ得、それらのワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機の近接に入ったときと近接から離れたときとを告知することができ得る。言い換えると、仮想的な「鎖(leash)」が、近接ブロードキャスト受信機および関連するワイヤレス識別情報送信機によって実装され得る。近接の告知は、ペット、装置、および/または子供などの貴重なものが、近接ブロードキャスト受信機の近くにとどまることと、別様に追跡されることとを確実にするのに有用であり得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機を持ち運びワイヤレス識別情報送信機を子供に取り付けた親は、子供がはぐれたときに通知され得る。別の例として、近接ブロードキャスト受信機のユーザは、ワイヤレス識別情報送信機を装備した関心のあるアイテムがユーザの近くに来た(たとえば、小包または荷物が届いた)とき、告知(たとえば、SMSテキストメッセージ、ビープなど)を受信することができ得る。
[0186]上で説明されたように、判定ブロック702において、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機(図11Bでは「WIT」と呼ばれる)からブロードキャストメッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。ブロードキャストメッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック702=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続することができ得る。ブロードキャストメッセージが受信される場合(すなわち、判定ブロック702=「はい」)、ブロック706において、近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストメッセージの内容、さらには、近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを受信した時間と位置とを示すメッセージのような、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信することができ得る。判定ブロック1101において、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバからの返信メッセージ、たとえば、ブロック706において送信されたサイティングメッセージに応答して送信されたメッセージが受信されたかどうかを判定することができ得る。返信メッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック1101=「いいえ」)、判定ブロック1152において、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機が記憶された関心のあるリストを有するどうかを判定することができ得る。そのような関心のあるリストは、近接ブロードキャスト受信機が探索している、関心を持っている、またはそうでなければ、いつ近接の範囲内にあるかについての通知を受信するように登録される、ワイヤレス識別情報送信機の識別子のセットを含み得る。近接ブロードキャスト受信機が記憶された関心のあるリストを有さない場合(すなわち、判定ブロック1152=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続することができ得る。言い換えると、受信されたブロードキャストメッセージは、告知が行われるべきであるように、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられなくてよい。
[0187]しかしながら、近接ブロードキャスト受信機が記憶された関心のあるリストを有する場合(すなわち、判定ブロック1152=「はい」)、または、返信メッセージがセントラルサーバから受信される場合、判定ブロック1154において、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを送信したワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるかどうかを判定することができ得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージおよび/または識別子の記憶された関心のあるリストを評価して、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるかどうかを判定することができ得る。たとえば、返信メッセージは、近接ブロードキャスト受信機が関連するデバイスのローカルに記憶されたリストと比較し得る、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を提供することができ得る。記憶された関心のあるリストが近接ブロードキャスト受信機内にある場合、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたブロードキャストメッセージに関連する情報を、近接ブロードキャスト受信機内に記憶された情報および/またはセントラルサーバからの受信された返信メッセージ内で受信された情報と比較することによって、関連があるかどうかを判定し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたブロードキャストメッセージに関する識別子が、近接ブロードキャスト受信機に記憶された、記憶された関心のあるリスト内で示されるかどうかを判定することができ得る。ある実施形態では、返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機と関連付けられることを単純に示し得る。たとえば、返信メッセージは、近接ブロードキャスト受信機が関連付けられ、したがってワイヤレス識別情報送信機の近接を告知すべきであることを示す、コード、フラグ、またはデータを含み得る。近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機と関連付けられない場合(すなわち、判定ブロック1154=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続することができ得る。
[0188]近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる場合(すなわち、判定ブロック1154=「はい」)、ブロック1156において、近接ブロードキャスト受信機は、たとえば、近接ブロードキャスト受信機のユーザにメッセージを提供することによって、ワイヤレス識別情報送信機が近接の範囲内にあることを告知することができ得る。告知は、音のインジケータ、表示されるメッセージ、振動などを伴い得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機に対するワイヤレス識別情報送信機の位置を示す、視覚的な地図または他の表現を表示(またはレンダリング)することができ得る。他の実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機で実行されるサードパーティのアプリケーションに情報を提供することによって告知を実行することができ得、今度は、サードパーティのアプリケーションが、近接をユーザに伝えることができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機のオペレーティングシステムのバックグラウンドで実行されているアプリは、近接ブロードキャスト受信機のディスプレイユニットにメッセージをポップアップすることができ得る。様々な他の実施形態では、告知は、電子メール、SMSテキストメッセージ、または、近接をユーザに通知するための他の送信を送信することを含み得る。
[0189]ブロック1158において、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機からの後続のブロードキャストメッセージを聴取することができ得、判定ブロック1160において、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機とのコンタクトを失ったかどうかを判定することができ得る。ある実施形態では、この判定は、所定の、または事前に定義された時間の期間内に、ワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを何ら受信でき得なかったことに基づき得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機が事前に定義された信号強度のブロードキャストメッセージを受信しない場合、ワイヤレス識別情報送信機とのコンタクトが失われたと判定し得る、許容閾値を利用することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機とのコンタクトが失われていない場合(すなわち、判定ブロック1160=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、ブロック1158において、ワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを聴取し続けることができ得る。
[0190]ワイヤレス識別情報送信機とのコンタクトが失われている場合(すなわち、判定ブロック1160=「はい」)、ブロック1162において、近接ブロードキャスト受信機は、たとえば、近接ブロードキャスト受信機のユーザにメッセージを提供することによって、ワイヤレス識別情報送信機がもはや近接の範囲内にないことを告知することができ得る。言い換えると、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機が存在しない(または「鎖を壊した」)ことを告知することができ得る。この告知は、上で説明されたもの(たとえば、音、表示されるメッセージなど)と同様であり得るが、ワイヤレス識別情報送信機とのコンタクトの喪失を表すための、様々な音と、メッセージと、他のインジケータとを含み得る。任意選択のブロック1164において、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機の最後の既知の位置を示すメッセージをセントラルサーバに送信することができ得る。
[0191]ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、すべての関連するワイヤレス識別情報送信機に対して、最後の既知の位置の地図を表示することができ得る。最後の既知の位置は、近接ブロードキャスト受信機の近くではないことがあり、近接ブロードキャスト受信機の現在の位置から数マイルの位置のような、広いエリアを含み得る。たとえば、モバイル近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成されたスマートフォンは、スマートフォンが州内で追跡し得るワイヤレス識別情報送信機の各々のインジケータを示す、グラフィカルな地図を表示することができ得る。加えて、近接ブロードキャスト受信機は、様々な他の近接ブロードキャスト受信機によって送信される情報に基づいて、セントラルサーバから位置情報の更新を定期的に受信することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、任意の可能な近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージにおいて報告されるような、すべての関連するワイヤレス識別情報送信機の最後の既知の位置情報を含むメッセージをセントラルサーバから受信することができ得る。
[0192]図12は、セントラルサーバ120内の様々なモジュールの図1200を示す。様々なモジュールおよびコンポーネントが、セントラルサーバ120内のモジュール、コンポーネント、および/または要素の文脈で以下で説明される。しかしながら、様々な実施形態において、セントラルサーバ120は、個人のコンピューティングデバイス、サーバブレード、または、以下で説明される様々なモジュールおよび/もしくはコンポーネントと関連付けられる動作を実行でき得る他のユニットを含み得、またはそれらに接続されてよい。
[0193]図1を参照して上で説明されたように、セントラルサーバ120は、ワイヤレス識別情報送信機に対応するデータを受信し、記憶し、別様に処理するように構成され得る。たとえば、セントラルサーバ120は、近接ブロードキャスト受信機142およびセルラーネットワーク121を介して通信するモバイル近接ブロードキャスト受信機138、サードパーティのシステム101、ならびに他のサポートシステムおよび/またはサービス102のような様々なデバイスと、インターネット103を介して通信を交換するように構成され得る。
[0194]セントラルサーバ120は、データ、たとえば、近接ブロードキャスト受信機142、138、サードパーティのシステム101、または他のサポートシステムおよび/もしくはサービス102から受信されるデータを処理するための様々な動作を実行するためのいくつかのコンポーネント104〜109を含み得る。具体的には、セントラルサーバ120は、サイティングメッセージを処理し、警告または通知エンジンモジュールを実行し、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)コマンドを処理し、セントラルサーバ120内の他のコンポーネントとデータを交換することができ得る、コアコンポーネント108を含み得る。コアコンポーネント108は、短期間データとサードパーティ固有のデータとを記憶するためのユニットを含み得る、データレイヤモジュール1202を含み得る。コアコンポーネント108はまた、近接ブロードキャスト受信機へ送信するための警告メッセージを生成し、様々なターゲットワイヤレス識別情報送信機の探索を開始するための、警告エンジンモジュール1204を含み得る。コアコンポーネント108はさらに、ユーザのプライバシーポリシーまたはプロファイル選好に基づいて、一般的なデータ、匿名のデータ、または別様に処理されたデータを生成することができ得る、データ匿名化モジュール1206を含み得る。たとえば、データ匿名化モジュール1206は、ワイヤレス識別情報送信機の顧客であるユーザが店舗に対して特定されず、しかしユーザが店舗内にいるという事実は依然として店舗に報告されるように、店舗と関連付けられる近接ブロードキャスト受信機に送信される返信メッセージから、個人情報を取り除くことができ得る。コアコンポーネント108はまた、様々なユーザのためのプライバシー許可情報を保持し得る、プライバシーマネージャモジュール1208を含み得る。たとえば、プライバシーマネージャモジュール1208は、登録においてユーザにより提供されたプライバシーパラメータのデータベースを含み得る。ある実施形態では、データ匿名化モジュール1206および/またはプライバシーマネージャモジュール1208は、以下で説明される許可を利用することができ得る。
[0195]コアコンポーネント108はまた、探索を組織化し実施するのを支援するための探索マネージャモジュール1210と、認証システムモジュール1212とを含み得る。コアコンポーネント108はさらに、近接ブロードキャスト受信機142、138からの受信されたサイティングメッセージ内で報告されるブロードキャストメッセージと関連付けられるワイヤレス識別情報送信機を識別するための、セントラルサーバ120によって利用され得るサイティングリゾルバモジュール1214を含み得る。コアコンポーネント108は、動作を開始するための機能とインターフェースとを含み得るAPIモジュール1216と、業者、サードパーティ、および他のサービスへの統合された形の送信のためのある期間にわたって様々なサイティングメッセージを合成するためのサイティング統合モジュール1218とを含み得る。コアコンポーネント108はまた、近接ブロードキャスト受信機142、138およびサードパーティのシステム101のようなデバイスとの様々な通信を、インターネットを介して送信し受信するための、ネットワークモジュール1220を含み得る。
[0196]セントラルサーバ120はまた、長期データ(たとえば、保管されたユーザデータ、過去の位置情報など)を記憶し得る、データウェアハウスコンポーネント104を含み得る。データウェアハウスコンポーネント104は、登録ウェブサイトを介してユーザによって提供されるプロファイル情報のような、ワイヤレス識別情報送信機のユーザに関係する情報を記憶するための様々なデータベースを含み得る。データウェアハウスコンポーネント104は、コアコンポーネント108のデータレイヤモジュール1202とデータを交換するように構成され得る。セントラルサーバ120はまた、ユーザポータルのアクセス、スクリプト、およびツール(たとえば、ソフトウェアユーティリティ、ルーチンなど)と関連付けられる、ソフトウェアを処理し、かつ/または記憶し得る、運用、管理および保守コンポーネント105を含み得る。運用、管理および保守コンポーネント105は、コアコンポーネント108とデータを交換するように構成され得る。
[0197]セントラルサーバ120はまた、開発者のアカウントデータを記憶し、登録、アカウント管理を実行し、開発者と関連付けられる管理ルーチンを警告(または通知)し得る、開発者ポータルコンポーネント106を含み得、開発者はたとえば、ワイヤレス識別情報送信機110のユーザと対話するために登録するベンダーまたは業者である。セントラルサーバ120はまた、ユーザのアカウントデータを記憶し、登録、アカウント管理を実行し、ユーザと関連付けられるルーチンを探索し得る、ユーザポータルコンポーネント109を含み得、ユーザはたとえば、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる人である。ユーザポータルコンポーネント109および開発者ポータルコンポーネント106は、コアコンポーネント108の認証システムモジュール1212とデータを交換するように構成され得る。セントラルサーバ120はまた、ワイヤレス識別情報送信機110と関連付けられる工場鍵を記憶し、さらに、受信されたサイティングメッセージ内の暗号化された、符号化された、ローリングした、または別様に難読化された識別情報を、付随するユーザデータと照合するための動作、ソフトウェア、またはルーチンを実行することができ得る、ローリング識別子(またはID)リゾルバコンポーネント107を含み得る。ローリング識別子(またはID)リゾルバコンポーネント107は、コアコンポーネント108のサイティングリゾルバモジュール1214とデータを交換するように構成され得る。
[0198]様々な実施形態において、ローリングIDリゾルバコンポーネント107のような図12を参照して説明されたモジュールおよびコンポーネントは、ソフトウェア命令、アプリケーション、ルーチン、スレッド、回路、またはハードウェアユニットによって実行され、または別様に可能にされ得る。
[0199]図13は、様々な実施形態において使用するための、ワイヤレス識別情報送信機の登録プロセスを示す。一般に、ブロードキャストメッセージがセントラルサーバによって処理され得る前に、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機およびそのユーザがセントラルサーバに登録されることを要求し得る。たとえば、あらゆる追跡、探索、またはワイヤレス識別情報送信機に関する他の位置ベースの活動が開始され得る前に、セントラルサーバは、世界中を移動する様々なワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるユーザを決定することが可能でなければならない。登録は、ブロードキャストメッセージ中のワイヤレス識別情報送信機によって送信される識別子と、ワイヤレス識別情報送信機と、そのユーザとの間にリンクを作成し得る。たとえば、行方不明の子供の親に子供が発見されたという通知を送信するためには、中継された難読化された(または符号化された)識別子が、登録されたユーザアカウントに関連して記憶されるような親の携帯電話番号を示すアカウント情報と照合されなければならない。
[0200]具体的には、登録を通じて、各ワイヤレス識別情報送信機とセントラルサーバ(すなわち、ノンスまたはカウンタ)との間で、タイミング機構が同期され得る。そのようなノンスまたはカウンタによって、ワイヤレス識別情報送信機およびセントラルサーバは、識別子をそれぞれ符号化(またはローリング)および復号することができ得、ワイヤレス識別情報送信機(およびそのユーザ)と関連付けられる識別情報を秘匿されかつ非公開である状態に保つ。そのようなタイミング機構またはノンスまたはカウンタを同期するための最も適切な時間は、以下で説明されるような、デバイス登録および/またはアカウント作成プロセスの間であり得る。図13では、スマートフォンのようなモバイルデバイスは、アカウント作成と登録動作とを実行するためにユーザによって使用されるものとして説明される(たとえば、モバイルデバイスがウェブポータルにアクセスしてセントラルサーバに登録するなど)。しかしながら、インターネットに接続され、登録ウェブポータルまたはウェブサイトを介してセントラルサーバとの通信を交換することが可能な任意のコンピューティングデバイスに、関連があり得る。
[0201]ブロック1302において、ユーザのモバイルデバイス(たとえば、iPhone、Android(登録商標)、タブレットデバイスなど)が、ワイヤレス識別情報送信機とともに使用するためのアプリケーションをインストールし得る。そのようなアプリケーション(または「アプリ」)は、バックグラウンドサービスとしてモバイルデバイスのプロセッサ上で実行され得、または代替的に、ユーザによる選択的な使用のためにアクティブ化されてよい。本開示の全体で説明されるように、そのようなアプリケーションは、モバイルデバイスが、たとえば、受信された信号をブロードキャストメッセージとして識別し、それに応答して位置情報を有するサイティングメッセージをセントラルサーバに中継することによって、近接したワイヤレス識別情報送信機からの短距離ブロードキャストメッセージを処理することを可能にし得る。ブロック1304において、モバイルデバイスは、ユーザ情報(たとえば、デバイス識別情報または「deviceID」)とともに登録要求を送信することができ得る。登録要求は、ウェブポータル、ウェブサイト、または、セントラルサーバによって制御されもしくは別様にアクセス可能なウェブサーバとのインターネット通信を介して、セントラルサーバに送信され得る。言い換えると、モバイルデバイスは、インストールされたアプリを通じてユーザ情報(たとえば、デバイスID)を提供することによって、または、デバイスID(deviceID)と、登録要求をアカウントと結び付けるためにセントラルサーバが利用し得る他の情報とを提供することによって、登録プロセスを呼び出すことができ得る。たとえば、図12を参照して上で説明されたように、ユーザのモバイルデバイスは、登録ウェブサイトにアクセスし、ユーザから入力を受信し、セントラルサーバによる使用のために、ユーザ入力をデータとして登録ウェブサイトに送信することができ得る。ある実施形態では、ユーザ情報は、名前、住所、連絡先情報(たとえば、ソーシャルネットワークサイト、携帯電話番号、電子メールアドレス、電話番号など)、年齢、および他の人口統計学的情報のような、ユーザについての個人情報、さらに、ワイヤレス識別情報送信機および/またはユーザのアカウントと関連付けられ得る近接ブロードキャスト受信機についての識別情報を含み得る。たとえば、セントラルサーバに送信されるユーザ情報は、ブロック1302の動作でアプリケーションをインストールしたことに応答して、ワイヤレス識別情報送信機上のシリアル番号および/またはモバイルデバイスによって生成される確認コードを含み得る。ユーザ情報はまた、ユーザの好みの小売店、製品群、および食事または消費するエリアのような、選好情報を含み得る。ユーザ情報はさらに、以下に論じられるように、個人情報がどのように配信されセントラルサーバにより使用され得るかを示す、プライバシー許可を含み得る。ある実施形態では、ユーザは、セントラルサーバがユーザについての識別情報を何ら保存しないように、匿名のユーザとして登録することができ得る。たとえば、特徴のない私書箱、使い捨ての携帯電話番号、または、ユーザもしくはアカウントの所有者を直接識別しない他の連絡先情報とリンクされたアカウントが登録され得る。これは、セントラルサーバにより提供されるサービスを利用することを選択し得るが私的な情報または識別情報の漏洩を懸念する人には、重要であり得る。ブロック1312において、ユーザのモバイルデバイスは、セントラルサーバまたは所有されたワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるデバイスIDからの認証情報(たとえば、コード、メッセージ)のような、アカウント情報を記憶することができ得る。
[0202]ブロック1306において、セントラルサーバは、アカウント登録のためのユーザ情報を受信することができ得る。ブロック1308において、セントラルサーバは、ユーザのアカウントを登録することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、すべての登録されたユーザのデータベースに、提供されたデバイス識別情報を含むユーザの情報を記憶することができ得る。ブロック1310において、セントラルサーバは、アカウント作成情報をユーザに提供することができ得る。アカウント作成情報は、認証コード、または、ユーザのモバイルデバイスが今後の使用のために記憶し得る他の情報を含み得る。たとえば、セントラルサーバは、ユーザのモバイルデバイスによってアクセス可能なウェブサイト上でアカウント作成の確認を表示し、または代替的に、確認信号、テキストメッセージ、電子メール、または他の通信をユーザのモバイルデバイスに送信することができ得る。
[0203]ブロック402において、たとえばユーザがバッテリを装着したことに応答して、ワイヤレス識別情報送信機が起動する。ワイヤレス識別情報送信機が起動すると、ノンス値またはカウンタ値が初期化され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、時間の経過を表す値を、値0からインクリメントし始めることができ得る。ブロック1313において、ワイヤレス識別情報送信機は、符号化された(またはローリング)識別子を含むメッセージ(すなわち、ブロードキャストメッセージ)をブロードキャストすることができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、数秒ごとにブロードキャストメッセージを送信し始めることができ得る。ワイヤレス識別情報送信機は、以下で説明される実施形態の方法によってローリング識別子を生成することができ得る。一般に、ブロードキャストメッセージは、擬似ランダム関数を実行することによって生成されるデータを含むペイロードを含み得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、擬似ランダム関数を実行して、ワイヤレス識別情報送信機のデバイスIDの入力値、ノンス値もしくはカウンタ値、ならびに秘密鍵、シード、または、ワイヤレス識別情報送信機およびセントラルサーバにのみ知られている他の値に基づいて、符号化されたデータを生成することができ得る。ある実施形態では、擬似ランダム関数は、ワイヤレス識別情報送信機およびセントラルサーバにのみ知られているランダムに選択されたシード値を利用し得る、多項式の時間計算可能な関数であり得るので、擬似ランダム関数は、その擬似ランダム関数と同じ範囲への出力を有する、同じ領域上で定義されたランダム関数とは計算上は区別不可能であり得る。ある実施形態では、鍵付きハッシュメッセージ認証コード(HMAC)または暗号ベースのメッセージ認証コード(CMAC)が、擬似ランダム関数として使用され得る。
[0204]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、モバイルデバイスがブロック1304の動作による登録プロセスを開始してから、ある事前に定義された秒数以内にアクティブ化されることが要求され得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機がノンス値またはカウンタ値のインクリメントを開始すると、ユーザは、ある期間内にセントラルサーバに登録しなければならない。これにより、セントラルサーバは、登録の間にワイヤレス識別情報送信機におけるノンス値またはカウンタ値を決定しようとするとき、ある数の値のみにおいて試みることが可能になる。
[0205]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロードキャストメッセージのペイロード内のデータを調整することによって、初期ブロードキャストを示すことができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機の初期化時間期間を示すものとしてセントラルサーバが認識し得る、ブロードキャストメッセージ内のビットを変更することができ得る。ペイロード内に初期化インジケータがある場合、セントラルサーバは、セントラルサーバの参照データテーブル内のすでに登録された(または認識された)ワイヤレス識別情報送信機に対応するペイロードに対する比較を避けるために、受信されたペイロードと記憶されたペイロードとの比較を迅速に行うことができ得る。
[0206]ブロック1314において、ユーザのモバイルデバイスが、ブロードキャストメッセージを受信し得る。言い換えると、インストールされたアプリケーション(またはアプリ)に基づいて、モバイルデバイスは、モバイル近接ブロードキャスト受信機として機能し得る。ブロック1302の動作によりインストールされたアプリのような、インストールされたアプリケーションは、登録要求を介してセントラルサーバへの登録動作を開始したことに応答して、そのようなブロードキャストメッセージを受信するのを待機していることがある。ブロック1316において、モバイルデバイスは、ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子と、記憶されたデバイスIDおよび認証情報のような他の情報とを送信することができ得る。ある実施形態では、モバイルデバイスは、たとえば、テキスト比較および/または解析動作を使用することによって、受信されたブロードキャストメッセージから符号化された情報を抽出することができ得る。たとえば、モバイルデバイスは、最上位ビット演算(most-significant bit operation)を実行することができ得る。
[0207]ブロック1318において、セントラルサーバは、符号化された情報、さらには認証情報とデバイスIDとを伴うメッセージを受信し得る。ブロック1320において、セントラルサーバは、たとえば、モバイルデバイスからの受信されたメッセージ中の、認証情報を検証することができ得る。具体的には、セントラルサーバは、認証情報を、ブロック1308〜1310の動作で生成された情報と比較することができ得る。ブロック1322において、セントラルサーバは、デバイスIDとあり得るノンス値またはカウンタ値とを使用して、ローリング識別子のセットを生成することができ得る。セントラルサーバは、そのセットの符号化された識別子を、モバイルデバイスから受信されたローリング識別子と比較することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、デバイスIDおよびいくつかのノンス値またはカウンタ値とともに、上で説明されたように、擬似ランダム関数を使用することによって、符号化されたデータのセットを計算することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機と共有されるシードと、モバイルデバイスによって示されるデバイスIDと、0で始まる多くのノンス値またはカウンタ値とを伴う、擬似ランダム関数を実行することができ得る。ブロック1324において、セントラルサーバが受信されたローリング識別子を生成されたセット中のローリング識別子の1つと照合するとき、セントラルサーバは、WITに関連して、関係するノンス値またはカウンタ値と時間とを記憶することができ得る。セントラルサーバは、一致するローリング識別子を生成するために使用されるノンス値またはカウンタ値を使用して、ワイヤレス識別情報送信機上で実行されるノンスまたはカウンタと同期することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、登録されることおよび/または同期されることが成功したものとしてワイヤレス送信機を記述するインジケータを記憶し得る。任意選択のブロック1326において、セントラルサーバは次いで、たとえば、メッセージをモバイルデバイスに送信することによって、登録結果メッセージをユーザに送信することができ得る。登録結果メッセージは、セントラルサーバが受信された符号化された識別子を生成された識別子と照合することが可能であったかどうかを示し得る。ブロック1328において、モバイルデバイスが、登録結果メッセージを受信し得る。ある実施形態では、登録結果メッセージは、登録プロセスが失敗したことを示し(たとえば、モバイルデバイスによって受信された、受信されたブロードキャストメッセージが、ユーザのワイヤレス識別情報送信機に対応しなかった)、モバイルデバイスは、別のブロードキャストメッセージを受信し中継することによって、登録を再び試みることができ得る。
[0208]上記で説明された動作、特にブロック1313〜1324の中の動作は、様々なデバイスによって実行されるメッセージ処理動作、さらには任意の伝搬遅延が、ワイヤレス識別情報送信機においてノンス値またはカウンタ値をインクリメント(または更新)するために必要な時間よりもはるかに小さくなり得るということを仮定する。これにより、ワイヤレス識別情報送信機およびセントラルサーバにおけるノンス値またはカウンタ値が、1より大きくは異ならないことが確実になる。
[0209]図14Aは、近接ブロードキャスト受信機から受信されたサイティングメッセージを処理するための、セントラルサーバのためのある実施形態の方法1400を示す。上で説明されたように、セントラルサーバは、様々なモジュールと、コンポーネントと、回路と、ソフトウェアとを利用して、サイティングメッセージを処理するように構成され得る。判定ブロック1402において、セントラルサーバは、サイティングメッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。セントラルサーバは、受信回路、バッファ、キュー、または他のインジケータを評価して、メッセージが近接ブロードキャスト受信機のような様々なデバイスからいつ受信されるかを判定することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、上で説明されたようなネットワークモジュールを利用して、サイティングメッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。一般に、サイティングメッセージは、インターネットを通じてセルラーネットワークを介して送信されるパケットのような、長距離通信を介して受信され得る。セントラルサーバがサイティングメッセージを受信しない場合(すなわち、判定ブロック1402=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック1402における動作を継続することができ得る。
[0210]セントラルサーバがサイティングメッセージを受信する場合(すなわち、判定ブロック1402=「はい」)、ブロック1404において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機情報と、近接ブロードキャスト受信機情報と、関連するデータとを、サイティングメッセージに基づいて識別することができ得る。セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内の様々なデータと情報のセグメントとを評価し、解析し、別様に入手可能にすることができ得る。たとえば、セントラルサーバは、サイティングメッセージを解析して、ワイヤレス識別情報送信機からの含まれるブロードキャストメッセージを識別することができ得る。別の例として、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報(すなわち、ローリング識別子)、近接ブロードキャスト受信機の識別情報(たとえば、受信機ID)、位置情報、タイムスタンプ情報、センサデータ(たとえば、加速度センサデータなど)、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるアプリケーション(またはアプリ)の識別子(たとえば、インストールされているアプリケーションのリスト、近接ブロードキャスト受信機で実行される関連するアプリの識別子など)に対応する、符号化されたデータを識別することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、上で説明されたようなサイティングリゾルバモジュールによって、ブロック1404の動作を実行することができ得る。
[0211]ブロック1406において、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内のローリング識別子に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を取得することができ得る。セントラルサーバは、ローリング識別子を復号し、逆スクランブリングし、解読し、または別様に入手可能にするための動作を実行することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、秘密鍵を適用するための動作、または、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を取得するための復号アルゴリズムを実行することができ得る。ある実施形態では、ブロック1406の動作は、上で説明されたようなローリングIDリゾルバコンポーネントによって、セントラルサーバにより実行され得る。たとえば、セントラルサーバは、サイティングリゾルバモジュールに、ローリングIDリゾルバコンポーネントとデータを交換させて、復号されたワイヤレス識別情報送信機の識別情報を取得させ得る。ローリング識別子を含むサイティングメッセージに基づいてワイヤレス識別情報送信機を識別するための実施形態の動作は、以下で説明される。
[0212]ブロック1408において、セントラルサーバは、取得されたワイヤレス識別情報送信機の識別情報に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機のユーザ情報を取り出すことができ得る。たとえば、セントラルサーバは、人口統計学的な情報、以前の挙動(たとえば、移動経路、位置の履歴など)を示す記憶されたデータのような、ワイヤレス識別情報送信機に関するユーザアカウント情報を取り出すことができ得る。ある実施形態では、ブロック1408の動作は、上で説明されたような認証システムモジュールによって、セントラルサーバにより実行され得る。たとえば、セントラルサーバは、認証システムモジュールに、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報をユーザポータルコンポーネントと交換させ、ユーザ登録データベース内に保存されたユーザ情報を取得させ得る。
[0213]ブロック1410において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機のユーザ情報および関連するサービスのような、近接ブロードキャスト受信機の識別情報を、識別された近接ブロードキャスト受信機の情報に基づいて取り出すことができ得る。たとえば、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる業者の識別情報、近接ブロードキャスト受信機が参加するように登録されている追跡サービス、さらに、近接ブロードキャスト受信機に対する任意の他の関連する情報を取り出すことができ得る。セントラルサーバは、サイティングメッセージ内の情報に基づいて、電子メールアドレスと、MACアドレスと、電話番号と、関連する近接ブロードキャスト受信機のユーザに関する他の連絡先情報とを取り出すことができ得る。たとえば、セントラルサーバは、セントラルサーバからの後続の送信、たとえば、関心のあるアイテムに近接していることを示す電子メールまたはSMSテキストメッセージのために使用され得る、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるユーザ連絡先情報を決定することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、モバイル近接ブロードキャスト受信機の動作を実行するように構成される、スマートフォンのユーザの識別情報を決定することができ得る。ある実施形態では、ブロック1410の動作は、上で説明されたような認証システムモジュールによって、セントラルサーバにより実行され得る。たとえば、セントラルサーバは、認証システムモジュールに、近接ブロードキャスト受信機の情報を開発者(またはユーザ)ポータルコンポーネントと交換させて、開発者の登録データベース内に保存されているような関連する登録されたサービス(たとえば、業者、店舗、ベンダー、サービスなど)についての情報を取得させ得る。
[0214]任意選択のブロック1411において、セントラルサーバが、サイティングメッセージを認証し得る。受信されたサイティングメッセージ内の認証情報に基づいて、セントラルサーバは、既知の、または別様に有効な近接ブロードキャスト受信機から来たものとしてサイティングメッセージの正当性を確証する、認証動作を実行することができ得る。上で説明されたように、サイティングメッセージは、有効な近接ブロードキャスト受信機の識別情報を確証するために使用され得る、秘密コード、証明書、またはハッシュデータのようなデータを含み得る。第3者が、登録されたサービスと関連付けられる近接ブロードキャスト受信機になりすますことを試みることがあり(たとえば、非道なスパム送信者が、不正なサイティングメッセージを送信することによって、業者の店舗の近接ブロードキャスト受信機を模擬しようと試みることがある)、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内の情報が有用であり登録されたサービス(たとえば、登録された業者、有効な開発者、または正当な近接ブロードキャスト受信機を配備する他のパーティ)に関連することを確証する認証情報を確認することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、登録された開発者としてセントラルサーバ内で確立された業者に関するサイティングメッセージ内の不明瞭にされたヘッダ情報を検出することができ得る。サイティングメッセージが、ある建物内のすべての近接ブロードキャスト受信機が保有する空間コードのような、セントラルサーバによって予想される認証情報を含まない、または、セントラルサーバに記憶された情報と一致しない認証情報を含む場合、セントラルサーバは、サイティングメッセージとすべての含まれる情報とを無視することができ得る。たとえば、期限切れの、または不完全な認証情報を伴うサイティングメッセージは、セントラルサーバにより無視され得、または代替的に、不正な可能性のある近接ブロードキャスト受信機のリストに記憶されてよい。
[0215]任意選択のブロック1412において、セントラルサーバは、取得されたデータおよび/または取り出されたデータに基づいて、ハッシュされたデータを生成することができ得る。ある実施形態では、任意選択のブロック1412の動作は、上で説明されたようなデータ匿名化モジュールによって、セントラルサーバにより実行され得る。ブロック1414において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報に関連して、サイティングメッセージに基づいてデータを記憶することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の復号された識別情報に関連して、サイティングメッセージからの識別された関連するデータをデータベースに記憶することができ得る。ある実施形態では、ブロック1414の動作は、上で説明されたようなデータレイヤモジュールによって、セントラルサーバにより実行され得る。
[0216]図14Bは、近接ブロードキャスト受信機から受信されたサイティングメッセージを処理するための、セントラルサーバのためのある実施形態の方法1450を示す。ユーザにより持ち運ばれるモバイルデバイス上で実行される第3者のアプリケーションが使用するメッセージを送信するためにセントラルサーバが方法1450を実行し得ることを除き、方法1450は上で説明された方法1400と同様である。上で説明されたように、返信メッセージのような様々なメッセージが、警告(または探索アクティブ化メッセージ)が、ユーザと関連付けられるモバイルデバイスのような様々な受信者へ、セントラルサーバによって送信され得る。たとえば、セントラルサーバは、ユーザのタブレット、スマートフォン、モバイル近接ブロードキャスト受信機、または他のコンピューティングデバイスにメッセージを送信することができ得る。受信者はまた、モバイルデバイス上で実行するアプリケーションまたはアプリを含み得る。ある実施形態では、セントラルサーバはまた、救命士(EMT)、消防、地元の警察、小売店、業者のコンピューティングデバイス、および広告サーバを含み得る登録されたサービスのような、他の第3者の受信者またはデバイスにメッセージを送信することができ得る。
[0217]サイティングメッセージを受信したことに応答してセントラルサーバによって送信されるメッセージは、ユーザにより持ち運ばれる携帯電話またはモバイル近接ブロードキャスト受信機のようなデバイスに既知のワイヤレス識別情報送信機の近接の位置を知らせるために送信され得る。たとえば、小売店内の固定式の近接ブロードキャスト受信機のような近接ブロードキャスト受信機が、ユーザと関連付けられるワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを中継するとき、セントラルサーバは、ユーザが店舗の近接ブロードキャスト受信機の近くにいることを示すメッセージをユーザのモバイルデバイスに返信することによって、応答することができ得る。さらに、ユーザのデバイスで実行される第3者のアプリケーションは、メッセージ内の情報を使用することができ得る。たとえば、ユーザのスマートフォンで実行される小売店のアプリは、小売店の建物の近接の範囲内の、表示エリアの近接の範囲内にユーザが移動したという通知を受信することができ得る。様々な他の実施形態では、第3者のアプリケーションは、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる所有されたアイテムを追跡するために利用され得る。たとえば、特定の第3者のアプリケーションは、探索されている行方不明の子供の近接の範囲内にユーザがいるとき、着信音を鳴らすことができ得る。
[0218]判定ブロック1402において、セントラルサーバは、サイティングメッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。セントラルサーバがサイティングメッセージを受信しない場合(すなわち、判定ブロック1402=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック1402における動作を継続することができ得る。セントラルサーバがサイティングメッセージを受信する場合(すなわち、判定ブロック1402=「はい」)、ブロック1404において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の情報と、近接ブロードキャスト受信機の情報と、関連するデータとを、サイティングメッセージに基づいて識別することができ得る。ブロック1406において、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内のローリング識別子に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を取得することができ得る。ブロック1408において、セントラルサーバは、取得されたワイヤレス識別情報送信機の識別情報に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機のユーザ情報を取り出すことができ得る。ブロック1410において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機のユーザ情報および関連するサービスのような、近接ブロードキャスト受信機の識別情報を、識別された近接ブロードキャスト受信機の情報に基づいて取り出すことができ得る。任意選択のブロック1412において、セントラルサーバは、取得されたデータおよび/または取り出されたデータに基づいて、ハッシュされたデータを生成することができ得る。ブロック1414において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報に関連して、サイティングメッセージに基づいてデータを記憶することができ得る。
[0219]判定ブロック1452において、セントラルサーバは、第3者のアプリケーション(またはアプリ)が近接ブロードキャスト受信機の情報を取得したことを許可されたと判定することができ得る。言い換えれば、ワイヤレス識別情報送信機のユーザと関連付けられる、セントラルサーバに記憶されたデータに基づいて、セントラルサーバは、任意の登録されたサービス、またはユーザのデバイスと関連付けられる第3者のアプリケーションを検出することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、データベース情報を評価して、小売店に対応する第3者のアプリケーションをユーザが自身のスマートフォンにインストールしたことを識別することができ得る。近接ブロードキャスト受信機の情報は、近接ブロードキャスト受信機の識別情報(たとえば、IDコードまたは識別子)と近接ブロードキャスト受信機のユーザ識別情報とを含み得る。ある実施形態では、以下で説明されるように、セントラルサーバは、第3者が開発者または登録されたサービスとして登録されるときに示される情報、または代替的にユーザの許可設定に基づいて示される情報のような、第3者の開発者の権利に基づく情報を第3者のアプリケーションが許可されるかどうかを識別することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内で提供されるアプリケーション識別情報を使用して、ユーザのデバイス上の第3者のアプリケーションが近接ブロードキャスト受信機の情報を受信でき得るかどうかを判定することができ得る。たとえば、サイティングメッセージは、サイティングメッセージに対応し、したがって、セントラルサーバから任意の近接ブロードキャスト受信機の情報を受信することが許可される、アプリケーションのインジケータ(たとえば、アプリID)を含み得る。
[0220]第3者のアプリが近接ブロードキャスト受信機の情報を取得したことを許可されない場合(すなわち、判定ブロック1452=「いいえ」)、ブロック2156において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報とサイティングメッセージからの関連するデータとのみを含むメッセージをユーザのデバイスに送信することができ得る。たとえば、セントラルサーバによって送信されるメッセージは、取得されたワイヤレス識別情報送信機の識別情報と、ユーザ情報と、タイムスタンプデータと、サイティングメッセージからの位置情報とを含み得る。第3者のアプリが近接ブロードキャスト受信機情報を取得したことを許可される場合(すなわち、判定ブロック1452=「はい」)、ブロック1454において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報と、近接ブロードキャスト受信機の情報と、サイティングメッセージからの関連するデータとを含むメッセージをユーザのデバイスに送信することができ得る。たとえば、セントラルサーバによってユーザのスマートフォンに送信されるメッセージは、取得された近接ブロードキャスト受信機の識別情報のインジケータ(たとえば、シリアルコード、グループへの所属、業者のカテゴリなど)を含み得る。セントラルサーバは次いで、判定ブロック1402の動作を継続することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、図12を参照して上で説明されたような警告エンジンモジュールを利用して、様々なデバイスへ送信するためのメッセージを送信および/または生成することができ得る。
[0221]図15Aは、ワイヤレス識別情報送信機と、近接ブロードキャスト受信機と、セントラルサーバとの間の通信を示す、ある実施形態の呼のフロー図1500を示す。上で説明されたように、ワイヤレス識別情報送信機は、短距離無線を介して短距離ブロードキャストメッセージ802を定期的に送信し得る。ブロードキャストメッセージ802の信号範囲内にあるとき、近接ブロードキャスト受信機は、同様の短距離無線を使用して、ブロードキャストメッセージ802を受信し得る。ブロードキャストメッセージ802は、近接ブロードキャスト受信機によって処理され得、関連するデータは、サイティングメッセージ804としてセントラルサーバに中継されてよい。ある実施形態では、サイティングメッセージ804は、ブロードキャストメッセージと、近接ブロードキャスト受信機および/またはワイヤレス識別情報送信機の識別情報と、近接ブロードキャスト受信機が復号することが可能な暗号化された情報と、ブロードキャストメッセージ802の受信に関する他の情報とを含み得る。ある実施形態では、サイティングメッセージ804は、インターネットプロトコルを介して通信するように構成され得る、様々なワイヤレスネットワークまたは有線ネットワークを通じて送信され得る。
[0222]セントラルサーバは、サイティングメッセージ804を受信し処理し得る。サイティングメッセージ804が応答を要求していると、サイティングメッセージ中の情報(たとえば、応答を要求するメタデータ、サイティングメッセージが更新されたファームウェアを受信する必要のあるワイヤレス識別情報送信機に関する、など)に基づいてセントラルサーバが判定すると、セントラルサーバは、返信メッセージ1502を生成し、近接ブロードキャスト受信機に送信し得る。様々な実施形態では、返信メッセージ1502は、ワイヤレス識別情報送信機を記述する構成情報、識別情報、または上で説明されたような他のデータを含み得る。近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージ1502を受信し処理し得る。返信メッセージ1502内のデータに基づいて、近接ブロードキャスト受信機は、任意選択で、セントラルサーバからの構成情報と他のデータとを含み得るメッセージ1504をワイヤレス識別情報送信機に送信し得る。ワイヤレス識別情報送信機は、図4を参照して上で説明されたような動作を使用して、メッセージ1504などの送信を選択的に受け入れ得る。
[0223]別の選択肢として、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージ1502に基づいてメッセージ1506をローカルサーバに送信し得る。メッセージ1506は、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報と、構成情報と、ソフトウェアルーチンと、返信メッセージ1502からの様々な他のデータとを、記憶、処理、およびローカルサーバによる別様の追加の使用のために含み得る。メッセージ1506に基づいて、ローカルサーバは次いで、ソフトウェア命令、構成データ、またはメッセージ1506を受信したことに応答して生成された他のデータを含み得る任意選択の応答メッセージ1508を、近接ブロードキャスト受信機に送信し得る。
[0224]ある実施形態では、セントラルサーバはまた、構成情報と他のデータとを含むメッセージをローカルサーバ(図示されず)に直接送信し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージ804は、セントラルサーバが後続の通信のために利用し得る、ローカルサーバのための連絡先情報を提供し得る。
[0225]図15Bは、ワイヤレス識別情報送信機と、近接ブロードキャスト受信機と、ローカルコンピューティングデバイスと、セントラルサーバとの間の通信を示す、ある実施形態の呼のフロー図1550を示す。ローカルコンピューティングデバイスは、小売店の中などにあるローカルサーバであり得、または代替的に、point-of-saleデバイス(たとえば、キャッシュレジスタ)の動作を実行するように構成されるデバイスであってよい。近接ブロードキャスト受信機は、ローカルコンピューティングデバイスと関連付けられる固定式の受信機デバイスであり得、ローカルコンピューティングデバイスに情報を伝える。たとえば、ローカルコンピューティングデバイスと近接ブロードキャスト受信機は両方とも、たとえばWiFiルータを介した、共通のローカルエリアネットワークを通じて業者と関連付けられ得、かつ/またはそれを通じて通信しうる。たとえば、固定式の近接ブロードキャスト受信機は、小売店のキャッシュレジスタに配置され得、顧客がキャッシュレジスタの近接の範囲内に歩いてくると、ワイヤレス識別情報送信機からの送信を受信し得る。
[0226]上で説明されたように、ワイヤレス識別情報送信機110は、短距離ワイヤレス信号(たとえば、Bluetooth LE無線信号)を介してブロードキャストメッセージ802を定期的に送信し得る。ブロードキャストメッセージ802の信号範囲内にあるとき、近接ブロードキャスト受信機は、同様の送受信機を使用して、ブロードキャストメッセージ802を受信し得る。ブロードキャストメッセージ802は、近接ブロードキャスト受信機によって処理され、処理のために第1のサイティングメッセージ804’としてローカルコンピューティングデバイスに送信され得る。ローカルコンピューティングデバイスは次いで、第2のサイティングメッセージ1552をセントラルサーバに送信し得る。第2のサイティングメッセージ1552は、第1のサイティングメッセージ804’と同一であり得、または代替的に、第1のサイティングメッセージ840’の新たなまたは修正されたバージョンであってよい。たとえば、第2のサイティングメッセージ1552は、ブロードキャストメッセージ802の表現に加えて、ローカルコンピューティングデバイスの識別情報を含み得る。
[0227]セントラルサーバは、上で説明されたように、第2のサイティングメッセージ1552を受信し処理し得るとともに、返信メッセージ1554を生成してローカルコンピューティングデバイスに送信し得る。ある実施形態では、ローカルコンピューティングデバイスは、メッセージルータとして動作するように構成され得、メッセージ1556を近接ブロードキャスト受信機に送信し得る。メッセージ1556は、返信メッセージ1554と同様であり得、または代替的に、返信メッセージ1554の一部のみを含んでよい。たとえば、メッセージ1556は、近接ブロードキャスト受信機によってレンダリングされるべき、または別様に使用されるべき情報(たとえば、マーケティング情報、支払い認証情報など)を含み得る。ある実施形態では、メッセージ1556は、広告ビデオをレンダリングするためのソフトウェア命令などの、マーケティング情報を提示するための命令を含み得る。
[0228]ある実施形態では、セントラルサーバは、返信メッセージ1502を近接ブロードキャスト受信機に送信し得、近接ブロードキャスト受信機が次いで、様々な情報(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報)を報告するメッセージ1560をローカルコンピューティングデバイスに送信しうる。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージ1502とメッセージ1556とを処理し得、返信メッセージ1502のデータを記憶し、利用し、かつ/または評価しうる。たとえば、固定式の近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機内の無線を再較正するための命令などの、返信メッセージ1502またはメッセージ1556内のソフトウェア命令を検出し得るとともに、ソフトウェア命令を検出したことに応答して動作を実行し得る。別の例として、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージ1502またはメッセージ1556に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報のリストを記憶し得る。ある実施形態では、返信メッセージ1502、1554は、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報を含まなくてよいが、代わりに、ワイヤレス識別情報送信機が認証されたユーザに関するかどうかのインジケータを含んでよい。
[0229]図16は、近接ブロードキャスト受信機から受信されたサイティングメッセージを処理するための、セントラルサーバのためのある実施形態の方法1600を示す。一般に、サイティングメッセージ内の情報に基づいて、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機(および関連するユーザ)を識別し、近接ブロードキャスト受信機とワイヤレス識別情報送信機(すなわち、登録されたサービスに関する)との間に関係があるかどうかを判定し、サイティングメッセージに基づく様々なデータおよび/または情報を伴う返信メッセージを送信し得る。したがって、返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機についての識別情報が含まれないように、近接ブロードキャスト受信機に提供され得る。これにより、近接ブロードキャスト受信機は、上で説明されたように、装置、デバイス、または他の施設を匿名で個人設定して、ユーザの識別情報を公開することなくワイヤレス識別情報送信機のユーザに利益をもたらすことが可能になり得る。たとえば、セントラルサーバからの返信メッセージは、装置のためのユーザの構成データを含み得るが、ユーザの識別情報を含まなくてよい。ある実施形態では、方法1600は、図11を参照して上で説明されたような方法1100の動作を実行する近接ブロードキャスト受信機に関連して、セントラルサーバによって実行され得る。様々な実施形態において、そのような返信メッセージは、受信されたサイティングメッセージに関する任意のデバイスおよび/または関連するワイヤレス識別情報送信機、たとえば、サードパーティ(たとえば、緊急サービス、小売業者など)またはサイティングメッセージと関連付けられるユーザデバイスに、送信され得る。
[0230]判定ブロック1402において、セントラルサーバは、サイティングメッセージが受信されるかどうかを判定することができ得る。サイティングメッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック1402=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック1402の動作を継続することができ得る。サイティングメッセージが受信される場合(すなわち、判定ブロック1402=「はい」)、判定ブロック1602において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報が既知かどうかを判定することができ得る。言い換えると、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内のデータを評価し、復号し、解読し、または別様に入手して、セントラルサーバに登録されているユーザに関連付けられたワイヤレス識別情報送信機の識別情報(または識別子)をサイティングメッセージが含むかどうかを判定するために、図14Aを参照して上で説明されたような、ブロック1404〜1410の動作を実行することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内のローリング識別子を解読して、ワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子を識別し得、その識別子を、すべての登録されたユーザおよび/またはデバイスを表す記憶された情報と照合しうる。ワイヤレス識別情報送信機が既知ではない場合(すなわち、判定ブロック1602=「いいえ」)、ブロック1603において、セントラルサーバはサイティングメッセージを無視し、判定ブロック1402の動作の実行を継続することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機が既知である場合(すなわち、判定ブロック1602=「はい」)、ブロック1414において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報に関して、サイティングメッセージに基づいてデータを記憶することができ得、たとえば、ワイヤレス識別情報送信機のユーザに関連して、サイティングメッセージ内の位置データをデータベースに記憶する。
[0231]判定ブロック1604において、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージが登録されたサービスに関するかどうかを判定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、サイティングメッセージから取得された情報を、登録されたサービスのリストと比較して、サイティングメッセージが有効である(または認証されている)かどうかと、サードパーティ、業者、またはセントラルサーバに登録された他のサービスに対応するかどうかとを判定し得る。判定を行うために、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージを分析し、近接ブロードキャスト受信機を識別する任意のメタデータもしくはヘッダ情報、サイティングメッセージの主題、または、近接ブロードキャスト受信機および/もしくはサイティングメッセージによって報告されるブロードキャストメッセージを送信したワイヤレス識別情報送信機に関する他の記述的情報を評価することができ得る。たとえば、サイティングメッセージは、サイティングメッセージがアクティブな警告に応答して近接ブロードキャスト受信機によって送信されたことを示すメタデータを含み得る。あるいは、サイティングメッセージは、特定のベンダーの施設またはサービスに対する関連を示すヘッダ情報を含み得る。たとえば、サイティングメッセージは、近接ブロードキャスト受信機が特定のサードパーティのアプリケーションと関連付けられることを示すメタデータ(たとえば、小売店のアプリのID)を含み得る。別の例として、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内のメタデータを評価して、マーケティングサービスまたはデータ収集計画と関連付けられる登録された業者または小売店を識別するコードを検出し得る。
[0232]サイティングメッセージは、送信側の近接ブロードキャスト受信機が登録されていない、認証されていない、または別様にセントラルサーバに知られていない場合、登録されたサービスに関しない可能性がある。サイティングメッセージが登録されたサービスに関しない場合(すなわち、判定ブロック1604=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック1402の動作を継続し得る。サイティングメッセージが、有効なベンダーのサービスまたはアクティブな警告などの、登録されたサービスに関する場合(すなわち、判定ブロック1604=「はい」)、ブロック1606において、セントラルサーバは、返信メッセージを生成することができ得る。返信メッセージは、サイティングメッセージと、近接ブロードキャスト受信機と、関連するサービスと、サイティングメッセージの受信の時間と、他の情報的データとを示す、情報を含み得る。判定ブロック1608において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機が識別情報を受信することを許可されるかどうかを判定することができ得る。言い換えると、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機の識別情報を受信するための許可を有するかどうか、またはそのことを認められているかどうかを判定することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機がベンダーまたは登録されたサービスと関連付けられることを示すサイティングメッセージ内のメタデータに基づいて、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機(またはそのユーザ)の識別情報が返信メッセージ内に含まれ得ないと判定することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機の識別情報と関連するサービスとに基づいて、情報許可を記述する記憶されたデータベースを評価することができ得る。たとえば、データベースは、近接ブロードキャスト受信機が、ワイヤレス識別情報送信機についての識別情報を受信することを許可されるサービスと関連付けられることを示し得る。別の例として、サイティングメッセージに基づいて取得されたユーザ識別情報を使用して、セントラルサーバは、ユーザ許可を参照して、ユーザデータが登録されたサービスと共有されることをユーザが認めたかどうかを識別することができ得る。
[0233]近接ブロードキャスト受信機が識別情報を受信することが許可される場合(すなわち、判定ブロック1608=「はい」)、ブロック1610において、セントラルサーバは、識別情報を返信メッセージに付加することができ得る。たとえば、返信メッセージは、ユーザ名、顧客ID、ワイヤレス識別情報送信機のユーザの住所および/または名前を含み得る。近接ブロードキャスト受信機が識別情報を受信することを許可されない場合(すなわち、判定ブロック1608=「いいえ」)、または、ブロック1610においてセントラルサーバが識別情報を返信メッセージに付加した場合、判定ブロック1612において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機および登録されたサービスに関する記憶されたデータがあるかどうかを判定することができ得る。セントラルサーバは、データベースを評価して、近接ブロードキャスト受信機、その関連するデバイスもしくはサービス(たとえば、ローカルサーバ)、および/またはワイヤレス識別情報送信機が、サイティングメッセージに基づくデータを必要とするかどうかを識別することができ得る。そのようなデータの例は、ファームウェア、ソフトウェア命令、構成情報、機密情報(たとえば、顧客ID)、活動情報(たとえば、近接ブロードキャスト受信機に関する最近のワイヤレス識別情報送信機の活動を表す情報)、または任意の他の関連する情報を含み得る。セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機の識別情報と組み合わせてワイヤレス識別情報送信機の識別情報を使用してデータベースに問い合わせて、返信メッセージに含められ得るデータベース内のデータを検出することができ得る。たとえば、返信メッセージは、近接ブロードキャスト受信機によって使用されるべき、ワイヤレス識別情報送信機のユーザのための個人設定情報を含み得る。ある実施形態では、データベースは、セントラルサーバのデータベース内に機密データを記憶するサービス(たとえば、ベンダー、業者など)と近接ブロードキャスト受信機が関連付けられることを示し得る。
[0234]ワイヤレス識別情報送信機および登録されたサービスに関する記憶されたデータがある場合(すなわち、判定ブロック1612=「はい」)、ブロック1614において、セントラルサーバは、登録されたサービスおよびワイヤレス識別情報送信機に関するデータを返信メッセージに付加することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機および登録されたサービスに関する記憶されたデータがない場合(すなわち、判定ブロック1612=「いいえ」)、またはデータがすでに付加されている場合、ブロック1616において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機などに、返信メッセージを送信することができ得る。セントラルサーバは次いで、判定ブロック1402の動作を実行し続けることができ得る。
[0235]図17は、近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機を失ったかどうかを判定する、セントラルサーバのためのある実施形態の方法1700を示す。セントラルサーバにおいて、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、資産(たとえば、財布、小銭入れ、荷物、薬箱、衣服など)の中のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるユーザのスマートフォンであり得る。特定のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる近接ブロードキャスト受信機からサイティングメッセージを受信するのに失敗したことに応答して、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機(およびそれとつながっている物)が紛失されたこと、存在しないこと、置き忘れられたこと、または別様に近接ブロードキャスト受信機の近くにないことを示す、警告のようなメッセージを送信するように構成され得る。この実施形態の方法1700は、持ち物、ペット、および子供などの何らかの資産をつなぎ止めるのに有用であり得る。たとえば、子供が親から走って離れると、子供のワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージはもはや、親の近接ブロードキャスト受信機によって受信され得る。結果として、親の近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信しないこともあり得、セントラルサーバは、子供が行方不明になった、または逃げ出したと判定し得る。
[0236]ブロック1702において、セントラルサーバは、たとえば、データベース内に情報を記憶することによって、近接ブロードキャスト受信機とワイヤレス識別情報送信機との関係を登録し得る。様々な実施形態において、各々の近接ブロードキャスト受信機およびワイヤレス識別情報送信機は、多数の関係に関与し得る。加えて、関係情報は、登録ウェブポータルを介してセントラルサーバに対するユーザ入力データに基づいて記憶され得る(たとえば、ユーザは、ウェブサイトにアクセスし、自分のワイヤレス識別情報送信機のすべてを示し得る)。そのような登録の間、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機が失われた、または別様に近接ブロードキャスト受信機の近接の外側にあるときに、セントラルサーバがメッセージを送信すべき条件を提供するようにユーザに促し得る。たとえば、ユーザは、近接ブロードキャスト受信機が一日のうちのある時間の間、ワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを受信しない場合、セントラルサーバが警告メッセージを送信すべきであることを示す、セントラルサーバによって記憶される構成データを入力し得る。
[0237]判定ブロック1704において、セントラルサーバは、サイティングメッセージがワイヤレス識別情報送信機に関する近接ブロードキャスト受信機から受信されたかどうかを判定し得る。言い換えると、そのようなサイティングメッセージが受信されるかどうかに基づいて、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機に近いかどうかを検出し得る。セントラルサーバはまた、ある期間にわたって受信されるサイティングメッセージを評価して、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機の近接の範囲内にある(または最近その範囲内にあった)かどうかを判定し得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、セントラルサーバが関係に登録された各々のワイヤレス識別情報送信機のためのサイティングメッセージを受信するかどうかを判定し得る。たとえば、登録された関係が複数のワイヤレス識別情報送信機を含む場合、セントラルサーバは、すべてのワイヤレス識別情報送信機に関する、近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージを受信することを予測し得る。セントラルサーバがワイヤレス識別情報送信機に関するサイティングメッセージを受信する場合(すなわち、判定ブロック1704=「はい」)、任意選択のブロック1705において、セントラルサーバは、ある期間待機し、判定ブロック1704の動作を継続し得る。様々な実施形態において、セントラルサーバは、数秒ごと、数分ごと、または数時間ごとのように、定期的に、判定ブロック1704の動作を実行し得る。
[0238]セントラルサーバがワイヤレス識別情報送信機に関するサイティングメッセージを受信しない場合(すなわち、判定ブロック1704=「いいえ」)、ブロック1706において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機が行方不明であることを示すメッセージを送信し得る。様々な実施形態において、セントラルサーバは、そのようなメッセージを、近接ブロードキャスト受信機、近接ブロードキャスト受信機のユーザと関連付けられる他のデバイス(たとえば、スマートフォン、タブレット)、および/またはワイヤレス識別情報送信機に関連する任意の他のデバイスに送信し得る。たとえば、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機が行方不明であり子供と関連付けられている場合、警告メッセージを警察のサーバに送信し得る。
[0239]図18Aは、ワイヤレス識別情報送信機110から短距離ブロードキャストメッセージを受信する、2つの近接ブロードキャスト受信機138、138’を示す。様々な実施形態において、通信システムは、複数の近接ブロードキャスト受信機(たとえば、モバイル近接ブロードキャスト受信機)がワイヤレス識別情報送信機との通信に成功することが可能である場合、位置または近接度の精度を向上させ得る。前に論じられたように、ワイヤレス識別情報送信機は短距離無線を利用して近接ブロードキャスト受信機へ自身の識別子をブロードキャストするので、そのような短距離ブロードキャストメッセージを受信する近接ブロードキャスト受信機の位置は、ワイヤレス識別情報送信機の概略的な位置を提供する(すなわち、近接ブロードキャスト受信機およびワイヤレス識別情報送信機は、ブロードキャストメッセージが受信されるときに互いに近接の範囲内にある)。しかしながら、複数の近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信する場合、ワイヤレス識別情報送信機の位置は、より正確に概算され得る。
[0240]具体的には、2つの近接ブロードキャスト受信機138、138’が、ワイヤレス識別情報送信機110からブロードキャストメッセージを受信し得る。ワイヤレス識別情報送信機110によって送信される信号の受信範囲は限られているので、近接ブロードキャスト受信機138、138’は、ワイヤレス識別情報送信機110がその受信範囲1801、1801’の中にある場合のみ、ブロードキャストメッセージを受信し得る。したがって、近接ブロードキャスト受信機138、138’の両方がワイヤレス識別情報送信機110から同じブロードキャストメッセージを受信する場合、ワイヤレス識別情報送信機110は、2つの近接ブロードキャスト受信機138、138’の両方の受信範囲1801、1801’の中の重複する領域に位置しなければならない。受信範囲1801、1801’は、送信経路上の信号減衰物(たとえば、構造物および植生)と、近接ブロードキャスト受信機138、138’の感度に依存するので、この変動は、たとえば統計的なパラメータ(たとえば、現地試験を通じて決定され得る標準偏差を伴う平均の範囲)として受信範囲1801、1801’を扱うことによって、セントラルサーバによって考慮され得る。そのような実施形態では、セントラルサーバは、異なる重複する領域のサイズへと確率を割り当て得、このことは、探索者が初期の探索の努力に集中することを助け得る。
[0241]図18Bは、ワイヤレス識別情報送信機のためのより精密な位置を提供する、セントラルサーバのためのある実施形態の方法1820を示す。ブロック1822において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機から複数のサイティングメッセージを受信し得る。判定ブロック1825において、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージのいずれかが同時発生したかどうか(すなわち、同じワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージが、2つの異なる近接ブロードキャスト受信機からほぼ同時に受信されているものとして報告されるかどうか)を判定し得る。セントラルサーバは、サイティングメッセージが同じワイヤレス識別情報送信機と関連付けられ(すなわち、同じ識別子または対応するローリング識別子を含み)異なる近接ブロードキャスト受信機から来たものではない限り、サイティングメッセージを同時発生したものと見なさなくてよい。さらに、セントラルサーバは、メッセージのコンテンツに基づいて、たとえば、受信されたサイティングメッセージの中のタイムスタンプ(すなわち、近接ブロードキャスト受信機が同じワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信した時間)を比較し照合することによって、サイティングメッセージが同時発生するかどうかを判定し得る。タイムスタンプは、近接ブロードキャスト受信機内の時計が同期していないこと、送信の遅延などが原因の差分に対応するために、厳密に同一ではなくても照合され得る。ワイヤレス識別情報送信機が固定式であると仮定または判定される場合のように、いくつかの場合には、受信されたサイティングメッセージは、メッセージが異なる時間において受信されているにもかかわらず、位置を精緻化する目的で照合され得る。照合するための受け入れ可能な時間範囲は、調整可能であり得る。あるいは、ワイヤレス識別情報送信機が各ブロードキャストメッセージとともに変化するローリング識別子を使用している場合、セントラルサーバは、タイムスタンプではなくローリング識別子に基づいて、受信されたサイティングメッセージを照合し得る。サイティングメッセージのいずれもが同時発生したと判定されない場合(すなわち、判定ブロック1825=「いいえ」)、セントラルサーバは、ブロック1822の動作を継続し得る。
[0242]2つ以上のサイティングメッセージが同時発生したとセントラルサーバが判定すると(すなわち、判定ブロック1825=「はい」)、ブロック1828において、セントラルサーバは、同時発生するサイティングメッセージに関する、位置と重複する領域のエリアとを計算し得る。たとえば、同時発生するサイティングメッセージと関連付けられる近接ブロードキャスト受信機の各々の位置と、ワイヤレス識別情報送信機の既知の送信範囲とに基づいて、セントラルサーバは、各近接ブロードキャスト受信機の受信半径を計算して、重複する領域を決定し得る。各近接ブロードキャスト受信機の位置は、各近接ブロードキャスト受信機によって送信されるサイティングメッセージに含まれ得る。
[0243]ブロック1830において、セントラルサーバは、重複する領域(すなわち、計算された位置および重複する領域のエリア)をワイヤレス識別情報送信機と関連付け得る。言い換えると、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機の各々に対する複数の受信半径を計算し、各近接ブロードキャスト受信機の受信範囲内に入る重複する領域を識別することによって、ワイヤレス識別情報送信機のより精度の高い位置を関連付け得る。このより精度の高い位置はまた、近接ブロードキャスト受信機のサイティングメッセージ(たとえば、タイムスタンプ、センサデータなど)の1つまたは複数の内容と関連付けられ得る。また、ブロック1830の一部として、セントラルサーバは、いくつかの重複するエリアの境界を識別し、送信範囲の平均および変動性に各々基づいて、確率値を割り当て得る。
[0244]実施形態の方法1820は、いくつかの近接ブロードキャスト受信機から受信された多数の同時発生するサイティングメッセージに適用され得、これによって、重複するエリアがより狭く画定されることが可能になり得る。たとえば、セントラルサーバは、いくつかの近接ブロードキャスト受信機の聴取範囲の重複する領域を計算し、または、別の重複の報告に基づいて以前に計算された重複する領域を精緻化し得る(すなわち、以前に重複する領域および別の近接ブロードキャスト受信機の聴取エリアによって共有される重複する領域を計算し得る)。たとえば、探索者がワイヤレス識別情報送信機に近づくにつれて、それぞれのモバイル近接ブロードキャスト受信機の各々は、ワイヤレス識別情報送信機に関するサイティングメッセージを送信し始め、セントラルサーバは、このサイティングメッセージを組み合わせて、異なる方向から探索者が近づくにつれて探索エリアをさらに狭め得る。この能力はさらに、モバイル近接ブロードキャスト受信機がサイティングメッセージを間欠的にのみ送信するようになり、モバイル近接ブロードキャスト受信機が送信範囲の端にあることを示すようになるまで、何人かの探索者をワイヤレス識別情報送信機の疑われる位置から離すことによって利用され得る。複数の近接ブロードキャスト受信機が明白な最大送信範囲の近くに配置されると、セントラルサーバによって計算される重複するエリアが最小化されることが可能であり、これによって、ワイヤレス識別情報送信機の位置をさらにピンポイントで特定することを助ける。
[0245]さらなる実施形態は、複数の近接ブロードキャスト受信機によって受信されるブロードキャストメッセージの電力レベルを考慮することによって、位置の精度を向上させ得る。よく知られているように、点送信機からの無線送信の信号強度は、距離の2乗の逆数に比例する係数によって(すなわち、1/R2)距離とともに減衰し、任意の干渉する構造物または植生がさらなる減衰を引き起こす。したがって、ワイヤレス識別情報送信機からの異なる距離に位置する近接ブロードキャスト受信機は、通常、異なる信号強度を伴うブロードキャストメッセージを受信する。たとえば、図18Cは、その送信(すなわち、ブロードキャストメッセージ)が異なる範囲において2つの近接ブロードキャスト受信機138、138’によって受信されている、ワイヤレス識別情報送信機110を示す。距離とともに無線信号が減衰するので、ワイヤレス識別情報送信機110から距離1852にある近接ブロードキャスト受信機138’は通常、距離1850にある近接ブロードキャスト受信機138のような、より遠い近接ブロードキャスト受信機よりも高い信号強度で送信を受信し得る。したがって、セントラルサーバへと近接ブロードキャスト受信機138、138’によって送信されるサイティングメッセージにおいて受信された送信の信号強度を含めることによって、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機110の位置をさらに精緻化することが可能であり得る。
[0246]ワイヤレス識別情報送信機110への近接ブロードキャスト受信機の距離は、電力レベルと反比例するものとして推定され得る。距離の推定はまた、干渉する信号減衰物(たとえば、植生、建物など)、反響(すなわち、複数経路の受信)、または他の干渉のような、経路条件を考慮し得る。距離は、近接ブロードキャスト受信機138、138’でローカルに推定され得、または代替的に、近接ブロードキャスト受信機138、138’がサイティングメッセージ中に電力レベルを含む場合、セントラルサーバによって推定されてよい。各近接ブロードキャスト受信機の固有の位置およびワイヤレス識別情報送信機110からの推定される距離が、ワイヤレス識別情報送信機110の概略的な位置を三角測量するために使用され得る。たとえば、探索者がワイヤレス識別情報送信機に近づくにつれて、ワイヤレス識別情報送信機からの受信されたブロードキャストメッセージの信号強度が上がることがあり、異なる方向から探索者が近づくにつれてセントラルサーバが探索エリアをさらに狭めることを可能にする。したがって、近接ブロードキャスト受信機138、138’がサイティングメッセージ中に信号強度データを含む場合、セントラルサーバは、複数の探索者がワイヤレス識別情報送信機110に近づくにつれて、探索のための重複エリアを減らし得る(これは、図18Aおよび図18Bを参照して上で示されたものと同様の状況では、重複エリアが最大受信範囲のみ基づいて決定されたので当てはまらない)。
[0247]図18Dは、近接ブロードキャスト受信機によって受信されたブロードキャストメッセージの電力レベルに基づいて、ワイヤレス識別情報送信機のより精度の高い位置を提供する、セントラルサーバのためのある実施形態の方法1860を示す。ブロック1822において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機から複数のサイティングメッセージを受信し得る。サイティングメッセージは、報告する近接ブロードキャスト受信機によって受信されるブロードキャストメッセージの電力レベル、または、受信された信号強度に基づいて判定されるワイヤレス識別情報送信機に対する近接ブロードキャスト受信機からの推定される距離を含み得る。判定ブロック1825において、セントラルサーバは、サイティングメッセージのいずれかが同時発生するかどうかを判定し得る。セントラルサーバは、サイティングメッセージが同じワイヤレス識別情報送信機と関連付けられ(すなわち、同じ識別子または対応するローリング識別子を含み)異なる近接ブロードキャスト受信機から受信されない限り、サイティングメッセージを同時発生したものと見なさなくてよい。さらに、図18Bを参照して上で説明されたように、セントラルサーバは、サイティングメッセージの内容に基づいて、サイティングメッセージが同時発生したものかどうかを判定し得る。サイティングメッセージのいずれもが同時発生しない場合(すなわち、判定ブロック1825=「いいえ」)、セントラルサーバは、ブロック1822の動作を継続し得る。
[0248]2つ以上のサイティングメッセージが同時発生したとセントラルサーバが判定すると(すなわち、判定ブロック1825=「はい」)、ブロック1868において、セントラルサーバは、受信された信号電力レベルと、同時発生したサイティングメッセージを送信する近接ブロードキャスト受信機の位置とに基づいて、ワイヤレス識別情報送信機のより精度の高い位置を計算し得る。セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機とワイヤレス識別情報送信機との間の距離を推定し、または、上で論じられたように、サイティングメッセージ中で推定される距離を受信し得る。各近接ブロードキャスト受信機の位置およびワイヤレス識別情報送信機からの推定される距離が、より精度の高い位置を三角測量するために使用され得る。2つの近接ブロードキャスト受信機のみから受信されたサイティングメッセージ内の情報に基づく三角測量は、ワイヤレス識別情報送信機の2つのあり得る位置をもたらし得る。しかしながら、3つ以上の近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージ中の情報が、ワイヤレス識別情報送信機の位置をより良好に概算するために使用され得る。ブロック1870において、セントラルサーバは、より精度の高い位置(すなわち、三角測量された位置)を、ワイヤレス識別情報送信機と関連付け得る。このより精度の高い位置はまた、近接ブロードキャスト受信機のサイティングメッセージ(たとえば、タイムスタンプ、センサデータなど)の1つまたは複数の内容と関連付けられ得る。
[0249]任意選択のブロック1872において、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージで報告される信号電力情報に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機に最も近い近接ブロードキャスト受信機に返信メッセージを送信し得る。言い換えると、セントラルサーバは、同時発生するサイティングメッセージを送信した複数の近接ブロードキャスト受信機の中で、ワイヤレス識別情報送信機に最も近い近接ブロードキャスト受信機を決定し得る。しばしば、ワイヤレス識別情報送信機のユーザは、複数の近接ブロードキャスト受信機の中の単一の近接ブロードキャスト受信機(たとえば、近接ブロードキャスト受信機に各々接続される一連のpoint-of-saleデバイスの中のあるpoint-of-saleデバイス)と関連付けられるデバイスを使用することを意図することがある。セントラルサーバは、同時発生するサイティングメッセージ内の信号強度インジケータまたは信号電力インジケータ、さらには、任意の他の関連するデータ(たとえば、以前のサイティングメッセージに基づくワイヤレス識別情報送信機の位置情報、方向)を使用して、ワイヤレス識別情報送信機のユーザがインターフェースをとることを意図する可能性が高い単一の近接ブロードキャスト受信機を決定し得る。返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機とインターフェースをとることを意図する可能性が高いことを、その近接ブロードキャスト受信機に示し得、近接ブロードキャスト受信機に対する命令、データ、または他の情報を追加で含み得る。たとえば、返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機のユーザが近くにいることを示すメッセージ、または代替的に、ユーザをどのように扱うかについての命令を含み得る。
[0250]ある実施形態では、返信メッセージは、受信側の近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機に最も近いという判定の確実度を表す情報を示し得る。加えて、返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機への近接の確認を要求し得る。たとえば、最も近い近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機のユーザに関する後続の入力データに基づいて、自身が最も近い近接ブロードキャスト受信機であることを確認し得る(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機のユーザが、近接ブロードキャスト受信機の「確認」ボタンを押した)。別の実施形態では、セントラルサーバは、最も近い近接ブロードキャスト受信機ではないと判定された近接ブロードキャスト受信機にメッセージを送信し得、これらの近接ブロードキャスト受信機が最も近いものではないこと、および/または、決定された最も近い近接ブロードキャスト受信機の識別情報を示す。それに応答して、最も近くない近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機に関するサイティングメッセージの後続の送信を修正し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機に関するサイティングメッセージを送信する頻度を調整し(すなわち、上げる、または下げる)(すなわち、受信機の閾値を調整する)、または代替的に、ある時間の期間、ワイヤレス識別情報送信機からの今後のブロードキャストメッセージを無視し得る。
[0251]図19は、セントラルサーバ内で実施され得るある実施形態の方法1900を示す。方法1900は、最初はワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされる、符号化されたデータ、ローリングするデータ、または別様に保護されたデータを含むサイティングメッセージを、近接ブロードキャスト受信機から受信したことに応答して、セントラルサーバによって実行され得る。ワイヤレス識別情報送信機のユーザのプライバシーは、識別子が時間とともに変わるように、各ワイヤレス識別情報送信機に対してローリング識別子またはランダムに変化する識別子を使用することによって、保護され得る。新たな識別子は、定期的に、または、ワイヤレス識別情報送信機がある回数またはある時間期間(たとえば、1時間)識別子をブロードキャストしたときのような、あるイベントに基づいて、または、1つまたは複数のペアリングの後に生成され得る。識別子のこのローリングは、ワイヤレス識別情報送信機が依然として追跡され得るように、セントラルサーバと協調し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機およびセントラルサーバは、共通のタイムスケールに識別子を生成するために使用される暗号学的に安全な擬似乱数生成器アルゴリズムを各々有し得るので、任意の所与の瞬間に、セントラルサーバは、特定のワイヤレス識別情報送信機によって送信されている識別子を計算することができ得る。
[0252]ローリング識別子を生成すること、または識別子を難読化する他の方法は、サードパーティからのなりすまし攻撃を防ぎ得るという点で重要である。たとえば、識別子が固定であれば、サードパーティは、たとえば、近接ブロードキャスト受信機になりすまし、次いで、識別子を使用してワイヤレス識別情報送信機を追跡することによって、識別子を探り出すことができ得る。ローリング識別子は、サードパーティが擬似乱数生成器または最新のローリング識別子を生成する他の手段を欠いている場合、そのような攻撃を妨げて不可能なものにし得る。
[0253]ブロック1902において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージの中で、ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を受信することができ得る。ブロック1904において、セントラルサーバは、共有される秘密鍵を伴う擬似ランダム関数または暗号化アルゴリズムのような、ワイヤレス識別情報送信機と共有されるアルゴリズムによって計算されるコードと、ローリング識別子を比較し得る。アルゴリズムは、ある期間にわたってワイヤレス識別情報送信機によって生成されブロードキャストされるローリング識別子と揃うことが予想されるコードを計算するためにセントラルサーバによって利用される、ソフトウェア命令、ルーチン、アルゴリズム、回路、またはモジュールであり得る。様々な実施形態において、一部の識別子が欠けていた場合、セントラルサーバは、受信された識別子を次のいくつかのコードと比較することができ得る。受信された識別子がセントラルサーバにより生成または予想される任意のコードと一致する場合、ブロック1906において、セントラルサーバは、一致する識別子と任意の関連するデータとを、ワイヤレス識別情報送信機に対応するシリアルコードと関連付け得る。このように、セントラルサーバがワイヤレス識別情報送信機のシリアルコードを伴うユーザ要求、たとえば、子供により持ち運ばれるワイヤレス識別情報送信機を位置決定するための親からの要求を後で受信すると、セントラルサーバは、以前のそれぞれのローリング識別子を探索する必要なく、すべての以前の一致と任意の関連するデータとを見つけることができ得る。
[0254]ある実施形態では、ターゲットワイヤレス識別情報送信機の探索を開始するとき、セントラルサーバは、共有されるアルゴリズムと情報(たとえば、鍵)とを使用して、警告メッセージで送信されるターゲットデバイスIDを生成することができ得る。この実施形態では、警告メッセージは、ターゲットワイヤレス識別情報送信機がその識別子をローリングするようにスケジューリングされるときは常に、更新されたターゲットデバイスIDとともに再送信され得る。ローリング識別子または他の符号化された識別子、さらには他の復号アルゴリズムを生成するための様々なアルゴリズムが、以下で論じられる。
[0255]図20〜図24Cは、ワイヤレス識別情報送信機とセントラルサーバとの間でノンスまたはカウンタを同期して、不明瞭にされた情報の送信と受信とを可能にするための様々な実施形態の方法を示す。ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機をセントラルサーバに対して識別し、ワイヤレス識別情報送信機の時計の相対的な読取り値を提供する、不明瞭にされた識別子とデータ(すなわち、ペイロード)とを含むメッセージをブロードキャストするための様々な方法を実行することができ得る。同様に、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機に対応する受信されたメッセージ内の不明瞭にされた情報を処理するための様々な方法を実行することができ得る。上で説明されたように、ワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージは、セントラルサーバに直接送信され得、または、サイティングメッセージを送信する近接ブロードキャスト受信機のような中間デバイスを通じて送信されてよい。
[0256]上で説明されたデバイスの意図されない追跡に関するプライバシーの問題のため、ワイヤレス識別情報送信機は、セントラルサーバおよびワイヤレス識別情報送信機にのみ知られている難読化対策(たとえば、暗号化および擬似ランダムデータ生成)を通じて、送信されたメッセージ内の情報を不明瞭にすることができ得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、ノンス値またはカウンタ値によって表され、デバイスが動作可能になる(たとえば、バッテリの装着を通じてアクティブ化される)と開始し得る、時計またはタイマー機構を管理することができ得る。この時計は比較的低品質であり得るので、セントラルサーバの中の時計(たとえば、定期的な原子時計の読取り値により較正される時計)などのより正確な時計とは異なり、ずれることがある。カウンタまたはノンスは、ワイヤレス識別情報送信機によって生成される繰り返されない数であり得、ワイヤレス識別情報送信機が自身の識別子をブロードキャストのために符号化するたびに、たとえば、1時間に1回、またさらには各々のブロードキャストメッセージに1回、変更され得る。様々な実施形態において、ノンスまたはカウンタ(またはカウンタ値)は、擬似ランダム関数または他の暗号化アルゴリズム(たとえば、AES)を使用して、暗号化または符号化されてよい。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、AES−CTRブロック暗号によってノンス値またはカウンタ値を符号化して、ブロードキャストメッセージのローリング識別子を含むペイロードを生成する際に使用するノンスを作成することができ得る。別の例として、ノンスは、線形帰還シフトレジスタ(LSFR)をノンス値またはカウンタ値に適用することによって生成され得る。
[0257]本開示全体で説明されるように、ワイヤレス識別情報送信機はまた、ユニークなデバイス識別コードまたは番号(すなわち、デバイス識別子または「deviceID」)を記憶することができ得、セントラルサーバにおいてユニークな識別子と関連付けられるデバイスごとの共有される秘密鍵(またはK)によって事前にプロビジョニングされ得る。たとえば、セントラルサーバは、ユニークなデバイス識別子と秘密鍵とをデータベースに記憶することができ得、セントラルサーバに登録されたすべてのワイヤレス識別情報送信機に対してdeviceIDとKのペアのテーブルを保持することができ得る。セントラルサーバは、報告されたノンス値またはカウンタ値のような他の情報とともに、デバイス識別子と秘密鍵とを使用して、ワイヤレス識別情報送信機からの不明瞭にされたメッセージを識別し、解読し、別様に処理することができ得る。ある実施形態では、デバイス識別子(またはdeviceID)は、順番にまたはランダムに生成され得る。
[0258]図20は、ワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされるメッセージ内の暗号化されたデータによって示される、ワイヤレス識別情報送信機を識別するための、セントラルサーバのためのある実施形態の方法2000を示す。ブロック2002において、ワイヤレス識別情報送信機は、共有された秘密鍵(すなわち、「K」)を受信することができ得る。言い換えれば、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば製造の間、デバイスごとに共有される秘密鍵(K)によって事前にプロビジョニングされ得る。別の実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、図4を参照して上で説明されたように、近接した近接ブロードキャスト受信機からブロードキャストされるメッセージ中で秘密鍵を受信することができ得る。秘密鍵は、セントラルサーバにおいて、ワイヤレス識別情報送信機のユニークなデバイス識別子(すなわち、deviceID)と関連付けられ得る。ある実施形態では、秘密鍵は、128ビットの秘密鍵であり得る。
[0259]ブロック2004において、ワイヤレス識別情報送信機は、ストリーミングの様暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTR暗号化)を介して、デバイス識別子(deviceID)と、秘密鍵(K)と、ノンス値またはカウンタ値とを符号化して、ローリング識別子を生成することができ得る。「AES−CTR」は、Advanced Encryption Standard(AES)の実装のために、National Institute of Standards and Technologyによって推奨される、秘密モードの1つである。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、「CTR」モードをサポートするように構成されるAESコプロセッサを含み得る。ある実施形態では、ローリング識別子は、次の式によって表され得る。
[0260]ここで、tはワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタの値(たとえば、20ビットの値)であり、「XOR」はビットごとの排他的論理和演算を示し、「AES_K()」は鍵「K」を伴うAESブロック暗号であり、「MSB_N()」は「N」個の最上位ビット(たとえば、60ビット)を意味する。このローリング識別子は次いで、ワイヤレス送信機デバイスによって普通は送信されるブロードキャストメッセージに含められ得る。ある実施形態では、他のデバイスデータ(たとえば、バッテリレベル、温度など)が、ブロードキャストパケット中でローリング識別子とともに送信され得る。
[0261]さらなる実施形態では、他の情報が、ローリング識別子の中に含められ得る。したがって、ワイヤレス識別情報送信機に対して不明瞭にされた識別子を提供することに加えて、ローリング識別子フィールドは、セントラルサーバのみが復元でき得る不明瞭にされたデータを含み得る。これを達成するための1つの方法は、追加の情報、たとえば、バッテリ状態(bat_stat)をデバイス識別子(deviceID)に示すための数ビットを連結し、連結されたものにXOR関数を適用することである。ローリング識別子内に含まれ得る(すなわち、ローリング識別子の同じデータフィールド内で不明瞭にされる)追加の情報の量(すなわち、情報のビットの数)は、ローリング識別子フィールド内の長さNの上位ビットによって制限される。したがって、ローリング識別子を搬送するデータ部分においてより多くのビットが利用可能であれば、より多くのそのようなデータが、暗号化されたローリング識別子内に含まれ得る。ローリング識別子に含まれるデータは時間とともに変化する可能性が高いので、この手法はさらに、デバイスの識別情報を不明瞭にし得る。
[0262]より多くのデータがブロードキャストメッセージにおいて送信されることが望まれる場合、そのデータの一部は、暗号化されずに搬送され得、またはデータによって暗号されてよい。ブロードキャストメッセージにデータ(たとえば、バッテリ状態、温度など)を含めるための、多数の手法がある。上で説明されたようにローリング識別子内にデータを含めることに加えて、データは、ローリング識別子の終わりに製造業者固有のデータペイロードの一部としてデータを連結し、ローリング識別子の前または後のいずれかに暗号化されていないセンサデータとして連結することによって、追加され得る。したがって、製造業者固有のデータペイロードにおいて利用可能なビットがより多い場合、それらのビットは、暗号化せずにデータを運ぶために使用され得る。あるいは、データは、ローリング識別子を生成するために使用されるものと同じ鍵、または、ワイヤレス識別情報送信機もしくはそのようなデータフィールドと関連付けられることがサーバに知られている代替的な鍵を使用して、符号化され得る。この代替形態では、ローリング識別子中の情報は、サーバが、デバイスの真の識別子と、メッセージに含まれる他のデータを暗号化するために使用される暗号化鍵の両方を決定することを可能にする。またさらなる実施形態では、他のデータを搬送するためのこれらの選択肢は組み合わされ得るので、その一部はローリング識別子内に含まれ、一部は暗号化されずに搬送され、かつ/または一部のデータは暗号化されブロードキャストメッセージ内に含められ得る。
[0263]ブロック2006において、ワイヤレス識別情報送信機は次いで、ノンスとローリング識別子とを含むメッセージ、または単に、ローリング識別子(すなわち、ノンスを伴わない)をブロードキャストし得る。ある実施形態では、ブロードキャストメッセージは、単一パケット長のBluetooth LE(登録商標)チャープメッセージであり得る。様々な実施形態において、ブロードキャストメッセージに含まれるノンスは20ビットであり得、ローリング識別子は60ビットであってよいので、ブロードキャストメッセージ全体は80ビットである。
[0264]バッテリ状態がローリング識別子内に含まれる例示的な実施形態として、ブロードキャストメッセージ(またはブロードキャストメッセージのペイロード)は、次の式によって表され得る。
[0265]ここで、tは、ただのノンスまたはカウンタ(たとえば、20ビットの値)であり得るワイヤレス識別情報送信機のノンスの値であり、「bat_stat」はデバイスのバッテリ状態情報(たとえば、4ビットのコード)であり、「||」は連結を意味し、「XOR」はビットごとの排他的論理和演算を示し、「AES_K()」は鍵「K」を伴うAESブロック暗号であり、「MSB_N()」は「N」個の最上位ビット(たとえば、60ビット)を意味する。言い換えれば、実施形態のブロードキャストメッセージは、バッテリレベルインジケータを含むローリング識別子に加えて、暗号化されていない(すなわち、暗号化されない)ノンスを含み得る。別の実施形態では、バッテリレベルインジケータ(すなわち、bat_stat)は暗号化されないこともあり得、ブロードキャストメッセージの別のフィールド中、たとえば、メッセージのサービスのuniversally unique identifier(UUID)部分の中に含まれ得る。
[0266]別の実施形態では、ペイロードはノンスtを含まないこともあり得、この場合、ペイロードは次の式によって表され得る。
[0267]ブロック2010において、セントラルサーバは、たとえば、図13を参照して上で説明されるアカウント作成動作の間に、共有される秘密鍵(K)を受信することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機のユーザからアカウント登録情報(たとえば、deviceIDおよび登録要求情報)を受信したことに応答して、秘密鍵を生成することができ得る。ブロック2012において、セントラルサーバは、共有される秘密鍵(すなわち、K)を、ワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子(すなわち、deviceID)と関連付けることができ得る。たとえば、セントラルサーバは、登録されたデバイスのデータテーブルに、deviceIDとKとを記憶することができ得る。
[0268]ブロック2014において、セントラルサーバは、ノンスまたはカウンタとローリング識別子とを含むメッセージを受信することができ得る。たとえば、受信されたメッセージは、ブロック2006の動作によりワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされる情報を含む、近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージであり得る。ブロック2016において、セントラルサーバは、受信されたメッセージからノンスまたはカウンタを抽出することができ得、ブロック2018においてローリング識別子を抽出することができ得る。ブロック2019において、セントラルサーバは、評価すべきワイヤレス識別情報送信機(すなわち、選択されたワイヤレス識別情報送信機)を選択し得る。言い換えると、セントラルサーバは、セントラルサーバに知られている登録されたワイヤレス識別情報送信機のための、記憶されたdeviceIDと、Kと、ノンスまたはカウンタとを、たとえば、すべての登録されたワイヤレス識別情報送信機のためのそのような情報を記憶するデータベースまたはデータテーブルから、取得し得る。ブロック2020において、セントラルサーバは、ノンスまたはカウンタおよび選択されたワイヤレス識別情報送信機の秘密鍵(K)によって、同じストリーミング様暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTR)を介してローリング識別子を復号し、復号されたデバイス識別子(またはM)を生成することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機の秘密鍵(K)および受信されたメッセージ中で示されるノンスまたはカウンタとともに入力としてローリング識別子を使用する、AES−CTRアルゴリズムに基づいて、復号動作を実行することができ得る。
[0269]ある実施形態では、復号されるデバイス識別子(M)は、次の式によって表され得る。
[0270]ここで、tはワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタの値(たとえば、20ビットの値)であり、「XOR」はビットごとの排他的論理和演算を示し、「AES_K()」は鍵「K」を伴うAESブロック暗号であり、「MSB_{N−a}」は「N−a」個の最上位ビット(たとえば、aが4ビットでありNが60ビットである場合56ビット)を意味する。
[0271]判定ブロック2022において、セントラルサーバは、復号されたデバイス識別子(M)とdeviceIDが一致するかどうかを判定することができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、復号されたデバイス識別子(M)を、復号されたデバイス識別子(M)を取得するためのAES−CTRアルゴリズム演算とともにその秘密鍵(K)が使用された選択されたワイヤレス識別情報送信機のdeviceIDと、比較することができ得る。MとdeviceIDが一致する場合(すなわち、判定ブロック2022=「はい」)、ブロック2024において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機から発信されるものとして、ブロードキャストメッセージを識別することができ得る。MとdeviceIDが一致しない場合(すなわち、判定ブロック2022=「いいえ」)、ブロック2026において、セントラルサーバは、他のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる秘密鍵によって、ローリング識別子を復号することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、次の登録されるワイヤレス識別情報送信機を選択し、秘密鍵(K)および対応するdeviceIDの対応する記憶されたペアを使用することができ得る。このようにして、ブロードキャストメッセージの発信者を識別する一致が発見されるまで、すべての登録されたワイヤレス識別情報送信機および/またはシステムのユーザのために記憶されるすべてのKとdeviceIDのペアが、セントラルサーバにより試され得る。
[0272]図21Aは、セントラルサーバによる受信/使用のために、暗号化されたメッセージ(すなわち、ローリング識別子)を生成しブロードキャストする、ワイヤレス識別情報送信機のための実施形態の方法2100を示す。
[0273]ブロック2102において、ワイヤレス識別情報送信機のユーザは、セントラルサーバにデバイスを登録することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機が利用するサービスは、ユーザ(たとえば、顧客、所有者)により利用されるすべてのアクティブなデバイスの登録を必要とし得る。登録プロセスは、ワイヤレス識別情報送信機のユーザによるセントラルサーバとの初期の同期を含み得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機のユーザは、ワイヤレス識別情報送信機メッセージを受信することが可能でありユーザにより操作されるモバイルデバイスまたはPCにおいて、ウェブアプリケーションを通じてセントラルサーバにデバイスを登録することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機は、デバイスのアクティブ化からある時間期間内に、セントラルサーバへ登録されることを要求され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、デバイスが初期化されてから(たとえば、バッテリがワイヤレス識別情報送信機に設置されてから)最初の24時間以内に登録されることを要求され得る。登録動作は、図13を参照して上でさらに説明されている。
[0274]ブロック2104において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、ノンスまたはカウンタを値0に設定することによって、内部のノンスまたはカウンタを初期化することができ得る。ノンスまたはカウンタの初期化は、引き金となるイベント、たとえば、ワイヤレス識別情報送信機内へのバッテリまたは電源の設置により起こり得る。たとえば、ノンスまたはカウンタは、ワイヤレス識別情報送信機がアクティブ化またはパワーオンされると、インクリメントを始めることができ得る。あるいは、初期化は、上で説明された登録動作に応答して起こり得る。ノンスまたはカウンタは、「0」(または「1」のような任意の他の開始値)で始まることができ得、ワイヤレス識別情報送信機によって定期的にインクリメントされ得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機のバッテリが交換される(たとえば、バッテリの故障により)と、または、ワイヤレス識別情報送信機が別様にリセット/再始動/再起動されると、ノンスまたはカウンタは初期値(たとえば、「0」)に戻り得る。ノンスまたはカウンタは、ワイヤレス識別情報送信機がリセット/再始動/再起動されない限り、自身が表す値を繰り返さなくてよい。代替的な実施形態では、ノンスまたはカウンタの初期化の間、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定義された初期のノンス値またはカウンタ値をフラッシュメモリから読み取ることができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、工場において設定された、またはインストールされたアプリケーションにより更新された値によって、ノンスまたはカウンタを初期化することができ得る。
[0275]ある実施形態では、カウンタまたはノンスは、当技術分野においてよく知られている方法を使用して、ランダムな、または擬似ランダムな方式で初期化され調整され得る。ノンスまたはカウンタは、ワイヤレス識別情報送信機とセントラルサーバの両方において複製され得る、擬似ランダムに生成された値であり得る。別の実施形態では、ノンスまたはカウンタは、デバイスの連続動作時間の間は繰り返されないノンス値またはカウンタ値を作成するように構成される適切な期間を伴う線形帰還シフトレジスタ(LFSR)を使用して、ワイヤレス識別情報送信機によって生成され得る。LFSRから導出されるそのようなノンスまたはカウンタも、擬似ランダムであり得る。
[0276]ブロック2106において、ワイヤレス識別情報送信機は、秘密鍵とセントラルサーバに知られている暗号化アルゴリズムとを使用して、連結されたデータを暗号化することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、AES−CTRブロック暗号を使用して、ノンスまたはカウンタおよび/またはデバイス識別子(すなわち、deviceID)を符号化することができ得る。暗号化アルゴリズムは、暗号化および解読の目的で秘密鍵を利用することができ得、それは、秘密鍵がセントラルサーバとワイヤレス識別情報送信機の両方に知られているからである。暗号化アルゴリズムは、あるサイズの暗号化された(または符号化された)データをもたらし得る。たとえば、AES−CTR暗号を使用して、ワイヤレス識別情報送信機は、128ビットの符号化されたデータを生成することができ得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、次の式によって表される暗号化されたデータを生成することができ得る。
[0277]ここで、tはワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタの値(たとえば、20ビットの値)であり、「bat_stat」はワイヤレス識別情報送信機のバッテリ状態情報(たとえば、4ビットのコード)であり、「||」は連結を意味し、「XOR」はビットごとの排他的論理和演算を示し、「AES_K()」は鍵「K」を伴うAESブロック暗号であり、「MSB_N()」は「N」個の最上位ビット(たとえば、60ビット)を意味する。言い換えれば、実施形態のブロードキャストメッセージは、バッテリレベルインジケータを含むローリング識別子に加えて、暗号化されていない(すなわち、暗号化されない)ノンスまたはカウンタを含み得る。別の実施形態では、暗号化されたデータは、次の式によって表され得る。
[0278]ここで、deviceIDはユニークなデバイス識別子であり、tはワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタの値(たとえば、20ビットの値)であり、「XOR」はビットごとの排他的論理和演算を示し、「AES_K()」は鍵「K」を伴うAESブロック暗号であり、「MSB_N()」は「N」個の最上位ビット(たとえば、60ビット)を意味する。
[0279]ワイヤレス識別情報送信機の限定された通信能力により、ブロードキャストメッセージのペイロード(たとえば、Bluetooth LEブロードキャストパケットによってサポートされるペイロード)は、暗号化されたメッセージ全体を含むことが可能ではないことがあるが、代わりに、暗号化されたデータの断片の一部分のみを含み得る。したがって、ブロック2108において、ワイヤレス識別情報送信機は、データを切り取って、復号不可能なローリング識別子を生成することができ得る。言い換えれば、暗号化されたデータを切り取ることによって、ワイヤレス識別情報送信機は、識別子のサイズがBluetooth LEなどの利用される通信フォーマットによりサポートされ得るように、ブロードキャストメッセージ(またはペイロード)に置かれるべき識別子を作成することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、80ビットのペイロード最大サイズに収まるように、暗号化されたデータを切り取ることができ得る。暗号化されたデータが切り取られると、セントラルサーバ内のそのデータの解読は不可能であり得る。しかしながら、図21Bを参照して以下で説明されるように、不完全な暗号化されたデータは、セントラルサーバによって依然として使用され得る。ある実施形態では、切取りは、最上位ビット演算のような関数によって達成され得る。別の実施形態では、切り取られたデータは、次の式によって表され得る。
[0280]ここで、tはワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタの値(たとえば、20ビットの値)であり、「XOR」はビットごとの排他的論理和演算を示し、「AES_K()」は鍵「K」を伴うAESブロック暗号であり、「TRUNC()」はある数のビットまたはバイト(たとえば、56ビットまたは7バイト)を作成し得る切取り演算を示す。
[0281]ブロック2110において、ワイヤレス識別情報送信機は、現在のノンスまたはカウンタを切り取られたデータと連結して、メッセージペイロードを作成することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、現在のワイヤレス識別情報送信機システムの時計の値(たとえば、長さ20ビット)を、60ビットの長さになるように切り取られたワイヤレス識別情報送信機のユニークな識別コードと組み合わせることができ得る。ある実施形態では、ペイロードは、暗号化されたデータと暗号化されないデータ(または「暗号化されていない」データ)の両方を含み得る。たとえば、ペイロードは、暗号化されたデータおよび/または切り取られたデータを表す多数のビットと、ワイヤレス識別情報送信機のバッテリ状態またはノンス値またはカウンタ値を表すいくつかの他のビットとを含み得る。
[0282]ブロック2112において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、上で説明されたような短距離ワイヤレス通信技法を介してブロードキャストすることによって、ローリング識別子を伴うペイロードを含むブロードキャストメッセージを定期的に送信することができ得る。ブロードキャストメッセージの送信の頻度は、システム構成、ユーザ設定、または、無線信号を介して通信するワイヤレス識別情報送信機に関連するスケジューリングおよびタイミングの任意の他のソースに応じて、変化し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、数秒ごとにローリング識別子をブロードキャストすることができ得る。
[0283]判定ブロック2114において、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定義されたノンスまたはカウンタ時間期間が満了したかどうかを判定することができ得る。このノンスまたはカウンタ時間期間は、上で説明されたようなブロードキャストの頻度の周期性と同様の方式で設定され得る。たとえば、製造業者は、ワイヤレス識別情報送信機のプロセッサ回路内のハードコーディング変数のような様々な技法を使用して、ノンスまたはカウンタ時間期間を確立することができ得る。
[0284]ノンスまたはカウンタ時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック2114=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック2112の動作を継続することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、多数の分という時間期間、数秒の頻度で短距離無線送信を介してペイロードをブロードキャストすることができ得る。
[0285]ノンスまたはカウンタ時間期間が満了したとデバイスが判定すると(すなわち、判定ブロック2114=「はい」)、ブロック2116において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば1を加算することによって、ノンス値またはカウンタ値をインクリメントすることができ得る。ブロック2117において、ワイヤレス識別情報送信機は、ノンスまたはカウンタ時間期間をリセットすることができ得る。たとえば、ノンスまたはカウンタ時間期間が満了した後、ワイヤレス識別情報送信機は、1という値だけノンスまたはカウンタを上げ、ノンスまたはカウンタ時間期間を0にリセットすることができ得る。ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック2106の動作を継続することができ得る(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、別のノンスまたはカウンタ時間期間の間、新たなペイロードを作成し、それをブロードキャストすることができ得る)。
[0286]図21Bは、メッセージを受信し、ペイロード情報に基づいてタイミングのノンスまたはカウンタを同期する、セントラルサーバのためのある実施形態の方法2150を示す。ブロック2152において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子(すなわち、deviceID)と、ノンスまたはカウンタと、秘密鍵データとを有するデータベースエントリを、セントラルサーバの登録において確立することができ得る。セントラルサーバは、セントラルサーバおよび/またはセントラルサーバの提携するサービスと関連付けられる各ワイヤレス識別情報送信機に対するデータ記録を含むデータベースを保持し得る。データベースは、上で説明された登録動作を介して取得される情報により埋められ得る。したがって、セントラルサーバと関連付けられる各ワイヤレス識別情報送信機に対してデータ記録が存在し得、各記録は、特定のデバイスの識別情報を表す情報と、現在のノンスまたはカウンタ(たとえば、時計の値)と、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる秘密鍵とを表す、情報を含み得る。ある実施形態では、秘密鍵は、セントラルサーバに登録される各ワイヤレス識別情報送信機に固有であり得る。ある実施形態では、セントラルサーバはまた、セントラルサーバに登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対する初期のノンス値またはカウンタ値を記憶することができ得る。
[0287]様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機が登録されると、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機に対する初期のノンス値またはカウンタ値を記憶することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機のアクティブ化(たとえば、バッテリが装着されデバイスが動作可能になったとき)とデバイスの登録との間の時間に応じて、ワイヤレス識別情報送信機の初期のノンスまたはカウンタは、0であることもないこともある。たとえば、セントラルサーバへのワイヤレス識別情報送信機の登録が、ワイヤレス識別情報送信機にユーザがバッテリを装着してから数時間後に行われた場合、初期のノンスまたはカウンタは0ではないことがある。ある実施形態では、セントラルサーバはまた、登録フラグまたは他のインジケータを設定することによって、ワイヤレス識別情報送信機の登録状態を示すことができ得、まだデータベースに登録されていないワイヤレス識別情報送信機を表す情報を記憶することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、すべての既知のワイヤレス識別情報送信機に対して与えられる初期値を伴うデータベースを、それらのワイヤレス識別情報送信機が登録されているかどうかにかかわらず、保持することができ得る。たとえば、製造記録に基づいて、セントラルサーバは、作成されたそれぞれのワイヤレス識別情報送信機についての情報を有するデータベースを含み得る。
[0288]セントラルサーバは、ブロック2106〜2110を参照して上で説明されたものと同様の動作を使用して、モデルペイロードを生成し記憶することができ得る。モデルペイロードは、記憶された秘密鍵、デバイス識別子(deviceID)、およびノンスまたはカウンタ情報に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機から受信するとセントラルサーバが予想するペイロードであり得る。たとえば、登録された各ワイヤレス識別情報送信機について、セントラルサーバは、デバイスのdeviceIDをノンス値またはカウンタ値に連結し、ワイヤレス識別情報送信機のための秘密鍵を利用する暗号化プロトコルを使用して連結されたデータを暗号化し、暗号化されたデータを切り取ることによって、モデルペイロードを作成することができ得る。各モデルペイロードは、対応するdeviceIDおよびそれぞれのモデルペイロードを生成するために使用されるノンス値またはカウンタ値に関連して、セントラルサーバのデータテーブル(または参照テーブル)に記憶され得る。たとえば、各ワイヤレス識別情報送信機に対する各モデルペイロードについて、セントラルサーバは、モデルペイロードと、時間オフセット値(たとえば、−2、−1、1、2など)と、ノンスまたはカウンタとを、すべてワイヤレス識別情報送信機のdeviceIDに関連して、データテーブルに記憶することができ得る。
[0289]ブロック2154において、セントラルサーバは、定義された初期化期間に、ワイヤレス識別情報送信機に対する初期モデルペイロードを生成し記憶することができ得る。たとえば、初期のノンス値またはカウンタ値(たとえば、0、またはデバイスおよびセントラルサーバに知られている擬似乱数)から始めて、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の実際の初期のノンスまたはカウンタと同一の、より小さい、かつ/またはより大きいノンス値またはカウンタ値を使用してモデルペイロードを生成し得るので、これらのモデルのノンスまたはカウンタは、初期化期間を包含する。ある実施形態では、初期化期間は、1時間、数時間、数日などであり得る)。セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の登録/リセット/再起動のイベントにおいて使用するための初期モデルペイロードを記憶することができ得る。
[0290]ブロック2155において、セントラルサーバはまた、定義された時間枠内で受信されると予想される、ワイヤレス識別情報送信機のための現在のモデルペイロードを生成し記憶することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機のあり得る時計のずれに対応するために、セントラルサーバは、あり得るノンスまたはカウンタの範囲を表す複数の派生的なノンス値またはカウンタ値を使用することによって、定義された時間枠(または時間期間)に対するモデルペイロードを生成し記憶することができ得る。言い換えれば、派生的なノンス値またはカウンタ値は、ワイヤレス識別情報送信機のために記憶される現在のノンス値またはカウンタ値へのオフセットであり得る。たとえば、セントラルサーバは、データベース中の現在記憶されているノンス値またはカウンタ値よりも小さい派生的なノンス値またはカウンタ値と、それよりも大きい派生的なノンス値またはカウンタ値とに対する、モデルペイロードを生成することができ得る。派生的なノンス値またはカウンタ値は、ワイヤレス識別情報送信機に対する記憶されたノンス値またはカウンタ値にオフセット値(たとえば、−2、−1、1、2など)が加算された結果であり得る。セントラルサーバは、記憶されたノンス値またはカウンタ値と、枠の時間期間をインクリメンタルに表す派生的なノンス値またはカウンタ値とを表すために、モデルペイロードを生成することができ得る。たとえば、モデルペイロードは、1時間などの短い時間の値だけ増えて、数時間などの長い時間の期間をカバーする、ノンスまたはカウンタを表し得る。別の例として、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機のために記憶された現在のノンス値またはカウンタ値に対応するペイロードと、デバイスの以前のノンス値またはカウンタ値に対応するペイロードと、デバイスの次のノンス値またはカウンタ値に対応するペイロードとを記憶し得る。
[0291]ある実施形態では、所与のワイヤレス識別情報送信機に対する第1の生成された現在のモデルペイロードは、ワイヤレス識別情報送信機に対する初期モデルペイロードと同一であり得、それは、ペイロードの両方のセットが、同じ初期ノンス値またはカウンタ値に基づいてセントラルサーバにより生成され得るからである。ある実施形態では、初期化期間は、定義された時間枠と一致し得る。たとえば、初期化期間は、定義された時間枠と同様の数の日、時間、分などを伴い得る。
[0292]判定ブロック2156において、セントラルサーバは、ノンスまたはカウンタ時間期間が満了したかどうかを判定することができ得る。セントラルサーバは、任意の時間において、または代替的に、ワイヤレス識別情報送信機の登録を受信すると、ノンスまたはカウンタ時間期間の評価を初期化することができ得る。ノンスまたはカウンタ時間期間は、判定ブロック2114に関して上で説明されたものと同じ、ワイヤレス識別情報送信機によって使用される時間の期間であり得る。
[0293]ノンスまたはカウンタ時間期間が満了している場合(すなわち、判定ブロック2156=「はい」)、ブロック2155’において、セントラルサーバは、登録されたワイヤレス識別情報送信機に対する更新された現在のモデルペイロードを生成し記憶することができ得る。更新された現在のモデルペイロードは、以前の現在のモデルペイロードを置き換えることができ得、各それぞれのワイヤレス識別情報送信機のデータベース記録中の記憶されたノンス値またはカウンタ値に基づき得る。
[0294]ノンスまたはカウンタ時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック2156=「いいえ」)、または、ノンスまたはカウンタ時間期間が満了しており、セントラルサーバが更新された現在のモデルペイロードを生成している場合、判定ブロック2160において、セントラルサーバは、任意のペイロードが受信されたかどうかを判定することができ得る。ある実施形態では、ペイロードは、ワイヤレス識別情報送信機から直接、または代替的に、近接したワイヤレス識別情報送信機からセントラルサーバへのローリング識別子ペイロードを含む(または中継する)サイティングメッセージを介して、近接ブロードキャスト受信機から間接的に配信され得る。ペイロードが受信されていない場合(すなわち、判定ブロック2160=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック2156における動作を継続することができ得る。
[0295]ペイロードが受信されている場合(すなわち、判定ブロック2160=「はい」)、ブロック2162において、セントラルサーバは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対して記憶された現在のモデルペイロードのような、記憶された現在のモデルペイロードを使用して、受信されたペイロードを評価するように構成され得る。上で説明されたように、セントラルサーバは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対して、記憶されたモデルペイロードの2つのセット、すなわち初期化期間にわたる初期のノンスまたはカウンタおよび派生的なノンス値またはカウンタ値に基づくモデルペイロードを含み得る初期モデルペイロードセットと、各ワイヤレス識別情報送信機に対してデータベース記録内に記憶される現在のノンス値またはカウンタ値に基づく現在のモデルペイロードセットとを保持することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、受信されたペイロードを記憶された現在のモデルペイロードとセントラルサーバが比較すべきであることを示す、システム変数を設定することができ得る。システム変数は、ワイヤレス識別情報送信機に対する現在のモデルペイロードまたは初期のモデルペイロードのいずれかを評価するように、セントラルサーバに指示するように設定され得る。
[0296]ブロック2164〜2172において、セントラルサーバは、一致が発見されるまでセントラルサーバが受信されたペイロード(すなわち、ワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされるデータ)をすべての登録されたワイヤレス識別情報送信機に対する記憶されたモデルペイロードと比較する、動作可能なループを実行することができ得る。ブロック2164において、セントラルサーバは、次の登録されるワイヤレス識別情報送信機を選択することができ得る。セントラルサーバは、登録されたワイヤレス識別情報送信機のデータベースに基づいて、次の登録されるデバイスを決定することができ得、ブロック2164〜2172における動作の間に、各デバイスにわたって順次繰り返すことができ得る。ブロック2166において、セントラルサーバは、ブロック2162における動作で設定された構成のようなシステム構成に基づいて、受信されたペイロードを、選択されたワイヤレス識別情報送信機に対する記憶されたモデルペイロードと比較することができ得る。たとえば、ブロック2162の動作で「現在」に設定されたシステム変数に基づいて、セントラルサーバは、受信されたペイロードを、選択されたワイヤレス識別情報送信機に対する記憶された現在のモデルペイロードと比較することができ得る。受信されたペイロードの暗号化されたデータの形式に基づいて、比較は、セントラルサーバが受信されたペイロードに対してモデルペイロードのデータを比較する、パターン照合ルーチンであり得る。たとえば、セントラルサーバは、記憶されたペイロードと受信されたペイロードのビット値を比較することができ得る。
[0297]判定ブロック2168において、セントラルサーバは、記憶されたモデルペイロードのいずれかが受信されたペイロードと一致するかどうかを判定することができ得る。記憶されたモデルペイロードのいずれもが受信されたペイロードと一致しない場合(すなわち、判定ブロック2168=「いいえ」)、判定ブロック2170において、セントラルサーバは、評価すべき別の登録されたワイヤレス識別情報送信機があるかどうかを判定することができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、すべての登録されたワイヤレス識別情報送信機の記憶されたモデルペイロードが評価されたかどうかを判定することができ得る。評価すべき別の登録されたワイヤレス識別情報送信機がある場合(すなわち、判定ブロック2170=「はい」)、セントラルサーバは、次の登録されたワイヤレス識別情報送信機を選択することによって、ブロック2164の動作を継続することができ得る。
[0298]セントラルサーバがすべての登録されたワイヤレス識別情報送信機の記憶されたモデルペイロードを評価した場合(すなわち、判定ブロック2170=「いいえ」)、ブロック2172において、セントラルサーバは、デバイスの登録の時点で登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対して記憶された初期モデルペイロードのような、記憶された初期モデルペイロードを使用して、受信されたペイロードを評価するように構成され得る。たとえば、セントラルサーバは、セントラルサーバが受信されたペイロードを評価された登録されたワイヤレス識別情報送信機に対する記憶された初期モデルペイロードと比較すべきであることを示す、システム変数に設定することができ得る(たとえば、システム変数は「初期」に設定され得る)。動作可能なループは次いで、ブロック2164〜2168の動作を継続することができ得、セントラルサーバは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機を選択し、その選択されたデバイスの初期モデルペイロードを受信されたペイロードと比較することができ得る。
[0299]セントラルサーバが、受信されたペイロードと登録されたワイヤレス識別情報送信機の記憶されたモデルペイロード(現在のまたは初期の)のいずれかとに一致を発見した場合(すなわち、判定ブロック2168=「はい」)、ブロック2174において、セントラルサーバは、一致に基づいてワイヤレス識別情報送信機の識別情報を決定することができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、一致する記憶されたモデルペイロードに関連して記憶された識別情報(たとえば、deviceID)に基づいて、受信されたペイロードに対応するワイヤレス識別情報送信機を識別することができ得る。ブロック2176において、セントラルサーバは、受信されたペイロードに基づいて、識別されたワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタによってデータベースを更新することができ得る。一致する記憶されたモデルペイロードに対応するデータベース記録に基づいて、セントラルサーバは、受信されたペイロードに対応する派生的なノンス値またはカウンタ値を決定することができ得、派生的なノンス値またはカウンタ値を表すように記憶されたノンス値またはカウンタ値を更新し、したがって、識別されたワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタとセントラルサーバのノンスまたはカウンタとを同期することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバはまた、セントラルサーバが受信されたペイロードを受信したときのセントラルサーバのノンスまたはカウンタ(または時間)を、データベースに記憶することができ得る。
[0300]ある実施形態では、セントラルサーバは、最近受信されたメッセージと対応するワイヤレス識別情報送信機の識別情報とのリスト(またはデータテーブル)を保持することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、データテーブルに、ある期間内に受信されたメッセージに対するdeviceIDとペイロード情報とを記録することができ得る。セントラルサーバは、任意の後で受信されるペイロードをデータテーブルと比較して、後で受信されたペイロードが冗長かどうかを、同じワイヤレス識別情報送信機から最近受信されたペイロードに基づいて判定することができ得る。たとえば、後で受信されるペイロードは、数分前にセントラルサーバによってすでに受信され処理された、特定のワイヤレス識別情報送信機からのあるノンス値またはカウンタ値を表すことがある。このことは、方法2150のプロセスを早めさせ、ブロック2164〜2172の動作のための探索時間を減少させ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、最近識別されたペイロードおよびワイヤレス識別情報送信機のデータテーブルを破壊(または消去)することができ得、ブロック3476において説明されたのと同様に、消去動作をスケジューリングすることができ得る(たとえば、最近のデータテーブルが、ノンスまたはカウンタ時間期間が満了したと判定されるたびに、削除され得る)。
[0301]図22は、ワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされるメッセージ内の暗号化されたデータによって示される、ワイヤレス識別情報送信機を識別するための、セントラルサーバのための別の実施形態の方法2200を示す。方法2200の動作において、ノンス値またはカウンタ値は、ワイヤレス識別情報送信機が識別情報を送信する際のセキュリティを向上させるために、ブロードキャストメッセージ中には決して含まれてはならない。たとえば、ノンス値またはカウンタ値が、異なるワイヤレス識別情報送信機の間で異なり得るとき、ブロードキャストメッセージを捕捉する能力を有する攻撃者は、ワイヤレス識別情報送信機からの今後のブロードキャストメッセージ内の値を容易に予測することが可能であり得る。しかしながら、暗号化されずに送信されるノンスまたはカウンタのデータがないと、非道な詮索者は、特定のワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストを追跡することをよりいっそう阻止され得る。
[0302]ブロック2002において、ワイヤレス識別情報送信機は、共有された秘密鍵(すなわち、「K」)を受信することができ得る。たとえば、各ワイヤレス識別情報送信機は、セントラルサーバにおいてワイヤレス識別情報送信機のユニークなデバイス識別子(またはdeviceID)と関連付けられるデバイスごとの共有される秘密鍵によって事前にプロビジョニングされ得る。ブロック2004において、ワイヤレス識別情報送信機は、ノンスまたはカウンタを同期することができ得る。ノンスまたはカウンタは、セントラルサーバにおいてワイヤレス識別情報送信機が登録されると、セントラルサーバと同期され得る。同期されたノンス値またはカウンタ値はまた、セントラルサーバに記憶されたデータテーブル(たとえば、IDおよびK値の記憶されたペアを伴うテーブル)中のdeviceIDおよびKと関連付けられ得る。
[0303]ブロック2206において、ワイヤレス識別情報送信機は、ノンスまたはカウンタを、ワイヤレス識別情報送信機の現在のデバイス時間へとインクリメントすることができ得る。たとえば、ノンスまたはカウンタは、事前に定義された秒数(たとえば、1秒、1時間など)の後、インクリメントされ得る。別の例として、3600秒ごとに、ワイヤレス識別情報送信機は、値1だけノンスまたはカウンタをインクリメントすることができ得る。このようにして、ノンス値またはカウンタ値は、ワイヤレス識別情報送信機上の発振器によって計測されるような現在の時間へと変化することができ得る。ブロック2208において、ワイヤレス識別情報送信機は、擬似ランダム関数を介して、デバイス識別子(すなわち、deviceID)と、共有される秘密鍵(すなわち、K)と、ノンスまたはカウンタとを符号化して、ローリング識別子を生成することができ得る。このようにして、ローリング識別子は、ノンス値またはカウンタ値が変化するにしたがって生成され得る。ある実施形態では、擬似ランダム関数は、シード(「s」)と入力変数(「x」)とを伴う多項式の時間計算可能な関数であり得るので、シードがランダムに選択され観測者に知られていない場合、擬似ランダム関数(たとえば、PRF(s,x))は、同じ範囲への出力を伴う同じ領域で定義されるランダム関数と、計算上は区別不可能であり得る。たとえば、鍵付きハッシュメッセージ認証コード(HMAC)または暗号ベースのメッセージ認証コード(CMAC)が、擬似ランダム関数として使用され得る。
[0304]ブロック2210において、ワイヤレス識別情報送信機は、ローリング識別子を含むメッセージ(たとえば、1パケット長のBluetooth LEチャープメッセージ)をブロードキャストすることができ得る。ある実施形態では、ブロードキャストメッセージ(または、ブロードキャストメッセージのペイロード)は、次の式によって表され得る。
[0305]ここで、tはワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタの値であり、「||」は連結を意味し、「PRF()」は擬似ランダム関数であり、「MSB_N()」は「N個」の最上位ビット(たとえば、80ビット)を意味する。言い換えれば、ワイヤレス識別情報送信機は、デバイス識別子とノンスまたはカウンタ情報とを意図的に不明瞭にする(または歪める)ことができ得るので、ブロードキャストメッセージのペイロードは、暗号化されていないデバイス識別子もノンスまたはカウンタ情報も含み得ない。
[0306]ブロック2010において、セントラルサーバは、共有された秘密鍵(K)を受信することができ得る。ブロック2212において、セントラルサーバは、ノンスまたはカウンタを同期することができ得る。たとえば、ノンスまたはカウンタは、登録メッセージのような、ワイヤレス識別情報送信機に関する以前のメッセージに含まれる値を表すように設定され得る。ブロック2214において、セントラルサーバは、共有される秘密鍵(すなわち、K)とノンスまたはカウンタとを、ワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子(すなわち、deviceID)と関連付けることができ得る。たとえば、セントラルサーバは、登録されたデバイスのデータテーブルに(たとえば、データベースのタプル記録に)、deviceIDと、Kと、ノンスまたはカウンタとを記憶することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバはまた、各ワイヤレス識別情報送信機が登録またはアクティブ化されたかどうかを示すインジケータまたはフラグを記憶し得る。
[0307]ブロック2216において、セントラルサーバは、ローリング識別子を含むメッセージを受信することができ得る。たとえば、受信されたメッセージは、ブロック2210の動作によりワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされるローリング識別子を含む、近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージであり得る。ブロック2018において、セントラルサーバは、たとえば、受信されたメッセージを解析してローリング識別子のペイロードを識別することによって、ローリング識別子を抽出することができ得る。
[0308]ブロック2019において、セントラルサーバは、評価すべきワイヤレス識別情報送信機(すなわち、選択されたワイヤレス識別情報送信機)を選択し得る。言い換えると、セントラルサーバは、セントラルサーバに知られている登録されたワイヤレス識別情報送信機のための、記憶されたdeviceIDと、Kと、ノンスまたはカウンタとを、たとえば、すべての登録されたワイヤレス識別情報送信機のためのそのような情報を記憶するデータベースまたはデータテーブルから、取得し得る。ブロック2218において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタをサーバの現在の時間へとインクリメントすることができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは次いで、記憶されたノンス値またはカウンタ値が同期されてから経過した時間を補償するように、記憶されたノンス値またはカウンタ値をインクリメントすることができ得る。例として、セントラルサーバは、ブロック2216の動作によるメッセージの受信の時間を、セントラルサーバの現在の時間と(たとえば、セントラルサーバの時計または時間機構を介して)比較することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機が個々のノンスまたはカウンタをインクリメントし得る既知の周期(たとえば、1時間に1回)に基づいて、セントラルサーバは、時間差を補償するように、選択されたノンス値またはカウンタ値をインクリメントすることができ得る。
[0309]ある実施形態では、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機による複数のブロードキャストの間の時間を表す量だけ、選択されたノンスまたはカウンタをインクリメントすることができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、ブロック2216の動作内でメッセージを受信するときと、近接ブロードキャスト受信機がブロードキャストメッセージを受信した時間との間の時間を含むように、選択されたノンスまたはカウンタをインクリメントしなくてよい。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージをセントラルサーバに中継する前に、ブロードキャストメッセージをバッファリングしていてよい。セントラルサーバは、ブロック2216の動作により受信されたメッセージ内のメタデータに基づいて、この時間差を計算することができ得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージは、ブロードキャストメッセージが受信されたときを示し得る。したがって、選択されたノンスまたはカウンタがインクリメントされる量は、近接ブロードキャスト受信機からのメッセージがセントラルサーバによって受信されたときではなく、近接ブロードキャスト受信機が実際にブロードキャストメッセージを受信したときに基づき得る。
[0310]ブロック2220において、セントラルサーバは、擬似ランダム関数を介して、選択されたワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子と、秘密鍵と、ノンスまたはカウンタとを符号化して、サーバにより暗号化されたデータ(すなわち、C’)を生成することができ得る。擬似ランダム関数は、ブロック2208の動作において利用されるのと同じ擬似ランダム関数であり得る。ある実施形態では、生成されたサーバにより暗号化されたデータは、次の式によって表され得る。
[0311]ここで、sel_Kは選択されたワイヤレス識別情報送信機の秘密鍵の値であり、sel_deviceIDは選択されたワイヤレス識別情報送信機のユニークなデバイス識別子の値であり、sel_tは選択されたワイヤレス識別情報送信機のノンスまたはカウンタの値であり、「||」は連結を意味し、「PRF()」は擬似ランダム関数であり、「MSB_N()」は「N個」の最上位ビット(たとえば、60ビット、74ビット、80ビットなど)を意味する。
[0312]判定ブロック2222において、セントラルサーバは、生成されたサーバにより暗号化されたデータ(C’)が受信されたローリング識別子と同じかどうかを判定することができ得る。言い換えると、セントラルサーバは、受信されたローリング識別子を生成されたサーバにより暗号化されたデータと比較して、それらが一致するかどうかを判定することができ得る。ローリング識別子および生成されたサーバにより暗号化されたデータが一致する場合(すなわち、判定ブロック2222=「はい」)、ブロック2024において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機から発信されたものとして(たとえば、選択されたワイヤレス識別情報送信機のユニークな識別子に対応する)受信されたメッセージを識別することができ得る。
[0313]ローリング識別子および生成されたデータが一致しない場合(すなわち、判定ブロック2222=「いいえ」)、ブロック2224において、セントラルサーバは、他のワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子と、秘密鍵と、ノンスまたはカウンタとを符号化して、受信されたメッセージの発信者を識別することができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、次に記憶されるdeviceID、ノンスまたはカウンタ、およびKのグループをデータベースから選択し、その選択されたノンス値またはカウンタ値をインクリメントし、選択されたデバイスIDと、ノンスまたはカウンタと、Kとを符号化し、一致が発見され、受信されたメッセージ中のローリング識別子の発信者の識別情報が既知となるまで、生成された符号化されたデータを受信されたローリング識別子と比較することができ得る。
[0314]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機のバッテリが取り外されて再装着されると、最新のノンス値またはカウンタ値は、ワイヤレス識別情報送信機の非揮発性メモリに残り得るので、バッテリが取り外され次いで戻されたとき、ノンス値またはカウンタ値は、ワイヤレス識別情報送信機の非揮発性メモリから読み取られ得る。あるいは、非揮発性メモリが利用可能ではない、または使用されない場合、ワイヤレス識別情報送信機は、バッテリの再装着の後、初期のノンス値またはカウンタ値に戻ることができ得る。セントラルサーバは、そのような「カウンタ同期」に対応するために、わずかに修正されることが要求され得る。より具体的には、事前に計算されたカウンタまたはノンスのリストの最大のノンス値またはカウンタ値よりも大きな値を試すことに加えて、「カウンタ同期」が実行されるとき、セントラルサーバはまた、(カウンタ+i)のような値を試すことができ得、ここでi=0,…,nである。この場合、ワイヤレス識別情報送信機のユーザは、「カウンタ同期」が複数回失敗したとき、バッテリが再装着される必要があることを知らされる必要があり得る。
[0315]図23Aは、擬似ランダム関数を利用して、ブロードキャストするためのローリング識別子を生成する、ワイヤレス識別情報送信機のためのある実施形態の方法2300を示す。方法2300の動作は、上で説明された実施形態の方法2100と同様であり得る。しかしながら、ノンス値またはカウンタ値のようなデータをAES−CTR暗号化アルゴリズムで暗号化する代わりに、方法2300は、擬似ランダム関数の適用に基づいてペイロードを生成することができ得る。上で説明されたように、各ワイヤレス識別情報送信機に対する擬似ランダム関数および秘密鍵は、対応するワイヤレス識別情報送信機とセントラルサーバの両方に知られ得るので、その両方が、同様のデータに基づいて同様のペイロードを生成し得る。
[0316]ブロック2102において、ワイヤレス識別情報送信機のユーザは、セントラルサーバにデバイスを登録することができ得る。ブロック2104において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、ノンスまたはカウンタを値0に設定することによって、内部のノンスまたはカウンタを初期化することができ得る。ブロック2302において、ワイヤレス識別情報送信機は、現在のノンスまたはカウンタを、ワイヤレス識別情報送信機のユニークなデバイス識別子(すなわち、deviceID)と連結することができ得る。ブロック2304において、ワイヤレス識別情報送信機は、連結されたデータおよび秘密鍵とともに擬似ランダム関数を使用して、ローリング識別子を伴うペイロードを生成することができ得る。たとえば、擬似ランダム関数は、連結されたデータ(すなわち、deviceID+ノンス/カウンタ)を入力として扱うことができ得、ワイヤレス識別情報送信機の秘密鍵を、乱数のシード変数として使用することができ得る。ローリング識別子を伴うペイロードは、擬似ランダム関数からの出力データを含み得る。ある実施形態では、ローリング識別子を伴うペイロードはまた、ワイヤレス識別情報送信機の他の態様に関する暗号化されていない情報を含み得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機のバッテリ状態を記述する数ビット(たとえば、4ビット)の情報をペイロードに付加することができ得る。ある実施形態では、擬似ランダム関数は、擬似ランダム関数と同じ範囲への出力を伴う同じ領域上で定義されるランダム関数とは計算上は区別不可能である、多項式の時間計算可能な関数であり得る。たとえば、鍵付きハッシュメッセージ認証コード(HMAC)または暗号ベースのメッセージ認証コード(CMAC)が、擬似ランダム関数として使用され得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、生成されたローリング識別子のペイロードに対して切取り演算を実行してもしなくてもよい。たとえば、ローリング識別子を伴うペイロードは、擬似ランダム関数の結果に対して最上位ビット演算を実行した結果であり得る。
[0317]ブロック2112において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、上で説明されたような短距離ワイヤレス通信技法を介してブロードキャストすることによって、ローリング識別子を伴うペイロードを含むブロードキャストメッセージを定期的に送信することができ得る。判定ブロック2114において、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定義されたノンスまたはカウンタ時間期間が満了したかどうかを判定することができ得る。ノンスまたはカウンタ時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック2114=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック2112の動作を継続することができ得る。ノンスまたはカウンタ時間期間が満了したとデバイスが判定すると(すなわち、判定ブロック2114=「はい」)、ブロック2116において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば1を加算することによって、ノンス値またはカウンタ値をインクリメントすることができ得る。ブロック2117において、ワイヤレス識別情報送信機は、ノンスまたはカウンタ時間期間をリセットすることができ得、ブロック2302の動作を継続することができ得る。
[0318]図23Bは、擬似ランダム関数のローリング識別子を含む受信されたメッセージに応答する、セントラルサーバのためのある実施形態の方法2350を示す。セントラルサーバが擬似ランダム関数の出力をセントラルサーバに記憶された時間同期された情報と比較して、ワイヤレス識別情報送信機から受信されたメッセージ中のペイロードと照合することを除き、実施形態の方法2350の動作は、図21Bを参照して上で説明された動作と同様であり得る。
[0319]ブロック2352において、セントラルサーバは、システム中の各ワイヤレス識別情報送信機に対する、デバイス識別子(すなわち、deviceID)と、ノンスまたはカウンタと、時間と、登録状態(すなわち、「reg_stat」)と、秘密鍵(すなわち、「K」)との情報を有する、データベース記録を確立することができ得る。この時間は、セントラルサーバが特定のワイヤレス識別情報送信機に対応するメッセージ(たとえば、ブロードキャストメッセージを中継するサイティングメッセージ)を受信した最後の時間、または言い換えれば、ワイヤレス識別情報送信機に対するノンス値またはカウンタ値が受信された/データベースに記録された瞬間のセントラルサーバの時計の値を示し得る。ワイヤレス識別情報送信機がローリング識別子(またはローリング識別子のペイロード)を伴うメッセージをブロードキャストしたときから、セントラルサーバがローリング識別子を受信したときまで期間は、非常に短いと考えられ得る。したがって、記憶されたノンスまたはカウンタおよび時間の値は、ワイヤレス識別情報送信機の大まかに正確な時計の状態を作り出すと考えられ得る。
[0320]加えて、ワイヤレス識別情報送信機が登録情報を送信すると、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機についてデータベース中で登録フラグ(たとえば、「reg_stat」)を設定することによって、有効な登録を示すことができ得る。セントラルサーバは、すべてのワイヤレス識別情報送信機の記録のためのデータベースに問い合わせることができ得、このときreg_statは、有効な登録が行われたことを示し、セントラルサーバは、reg_stat値に基づいて、登録されたワイヤレス識別情報送信機のみを含むデータテーブルを作成することができ得る。
[0321]ブロック2354において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージを介して、ローリング識別子のペイロードを受信することができ得る。サイティングメッセージは、近接ブロードキャスト受信機がそれぞれのワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを介したペイロードに遭遇した時間を記述する時間情報を、ペイロードに付加させることができ得る。たとえば、ペイロードは、スマートフォンの近接ブロードキャスト受信機によって受信され得、今度は近接ブロードキャスト受信機が、自身のシステムの時計の読取り値をペイロード情報に付加して、サイティングメッセージとしてデータをセントラルサーバに送信することができ得る。近接ブロードキャスト受信機によって提供される時間測定結果は、セントラルサーバシステムの時間と大まかに同期され得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機の位置情報(たとえば、GPS座標)などの他の追加の情報を、サイティングメッセージに付加することができ得る。ブロック2356において、セントラルサーバは、たとえばサイティングメッセージ内で示されるような、近接ブロードキャスト受信機の時間(すなわち、「ir_time」)をサイティングメッセージから取得することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、サイティングメッセージを解析して、近接ブロードキャスト受信機がローリング識別子のペイロードに対応するブロードキャストメッセージをいつ受信したかを示す時間の値を抽出することができ得る。
[0322]ブロック2164〜2374において、セントラルサーバは、動作可能なループを実行することができ得、このループにおいて、セントラルサーバは、セントラルサーバのデータベース内に記憶されたすべての登録されたワイヤレス識別情報送信機を評価して、受信されたローリング識別子のペイロードと一致するデバイス記録を見つけることができ得る。ブロック2164において、セントラルサーバは、次の登録されるワイヤレス識別情報送信機を選択することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、登録が発生したことを示すように設定されたreg_stat変数を有するすべてのワイヤレス識別情報送信機のデータテーブル中で表される、次のワイヤレス識別情報送信機を繰り返し選択することができ得る。セントラルサーバは、ブロック2164〜2374の動作の間、各デバイスに対するそのようなデータテーブルまたはリストにわたって順次繰り返すことができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、ブロック2352の登録動作によって確立された情報に対する現在の値を含む、選択された登録されたワイヤレス識別情報送信機に対応する記憶されたデータベース記録にアクセスすることができ得る。
[0323]ブロック2360において、セントラルサーバは、サイティングメッセージにおいて示される時間(ir_time)と、選択された登録されたワイヤレス識別情報送信機のデータベース記録内に記憶される時間(すなわち、「sel_time」)との時間差(すなわち、「t_diff」)を計算することができ得る。たとえば、t_diff値は、0ではない値であっても0であってもよい。この時間差は、セントラルサーバが選択されたワイヤレス識別情報送信機からペイロードを受信する複数の瞬間の間の、予想される経過時間の尺度である。
[0324]ブロック2362において、セントラルサーバは、時計ずれオフセット(すなわち、「offset」)を次の値へと設定することができ得る。一般に、セントラルサーバは、時計ずれオフセット値を設定することによって、ワイヤレス識別情報送信機の時計の起こり得るずれ(たとえば、不正確なデバイスシステムの時計の読取り値)を補償することができ得る。時計ずれオフセット値は、ノンス値またはカウンタ値に加えられると、予想されるノンス値またはカウンタ値よりも小さい、それと同一の、またはそれよりも大きいノンスまたはカウンタを表し得る、オフセットを表し得る。言い換えれば、時計ずれオフセットは、選択された登録されたデバイスに対する現在のノンスまたはカウンタによって表される時間よりも前の時間、その間の時間、またはその後の時間を表し得る。時計ずれオフセット値は、一連の時計ずれオフセット値のうちの1つであり得る。ある実施形態では、時計ずれオフセット値は0であり得る。ある実施形態では、あり得る時計ずれオフセット値は、セット{−N,…,−1,0,1,…,N}内の数を含み得、Nは任意の数である。
[0325]ブロック2364において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機の記憶されたノンス値またはカウンタ値と、計算された時間差(すなわち、t_diff)と、設定されたオフセット値(すなわち、offset)とを使用して、予想されるノンス値またはカウンタ値(すなわち、「new_ctr」)を計算することができ得る。上で説明されたように、ノンスまたはカウンタは、選択された登録されたワイヤレス識別情報送信機のデータベース記録内に記憶され得る。たとえば、セントラルサーバは、時計ずれオフセット値を、t_diff値と記憶されたノンス値またはカウンタ値の合計に加算することによって、new_ctrを計算することができ得る。
[0326]判定ブロック2366において、セントラルサーバは、擬似ランダム関数を介して、選択されたワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子と、秘密鍵と、計算されたノンスまたはカウンタ(すなわち、new_ctr)とを符号化して、サーバにより暗号化されたデータ(すなわち、C’)を生成することができ得る。擬似ランダム関数は、図23Aを参照して上で説明されたようなワイヤレス識別情報送信機により利用される擬似ランダム関数と同じであり得る。
[0327]判定ブロック2222において、セントラルサーバは、生成されたサーバにより暗号化されたデータ(C’)が受信されたローリング識別子と同じかどうかを判定することができ得る。言い換えると、セントラルサーバは、受信されたローリング識別子を生成されたサーバにより暗号化されたデータと比較して、それらが一致するかどうかを判定することができ得る。ローリング識別子および生成されたサーバにより暗号化されたデータが一致する場合(すなわち、判定ブロック2222=「はい」)、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機から発信されたものとして(たとえば、選択されたワイヤレス識別情報送信機のユニークな識別子に対応する)受信されたメッセージを識別することができ得る。ある実施形態では、秘密鍵(K)は、擬似ランダム関数のシード値であり得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機のdeviceIDと計算されたnew_ctr値とを連結して、その連結されたデータを擬似ランダム関数に提供することができ得る。擬似ランダム関数は、受信されたローリング識別子のペイロードと同様の構造を有する、暗号化されたデータを返す(または出力する)ことができ得る。
[0328]サイティングメッセージ中で受信されるような、ローリング識別子と、生成されたサーバにより暗号化されたデータ(すなわち、C’)が一致する場合(すなわち、判定ブロック2222=「はい」)、ブロック1276において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機のデータベース記録を、new_ctrおよびir_timeのような、ノンスまたはカウンタおよび時間の情報によって更新することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機内でのペイロードの受信の時間(たとえば、ir_time)を表すように、データベース記録の時間の値を更新することができ得、また、new_ctr値を表すように記憶されたノンス値またはカウンタ値を更新することができ得る。セントラルサーバは、ブロック2354の動作を継続することができ得る。
[0329]サイティングメッセージ中で受信されるような、ローリング識別子と、生成されたサーバにより暗号化されたデータ(すなわち、C’)が一致しない場合(すなわち、判定ブロック2222=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック2370において、次の時計ずれオフセット値があるかどうかを判定することができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、new_ctr値が、すべてのあり得る時計ずれオフセット値(たとえば、−1、0、1など)を使用して計算されたかどうかを、判定することができ得る。次の時計ずれオフセット値がある場合(すなわち、判定ブロック2370=「はい」)、セントラルサーバは、ブロック2362における動作を継続することができ得る。しかしながら、次の時計ずれオフセット値がない場合(すなわち、判定ブロック2370=「いいえ」)、判定ブロック2170において、セントラルサーバは、評価すべき別の登録されたワイヤレス識別情報送信機があるかどうかを判定することができ得る。評価すべき別の登録されたワイヤレス識別情報送信機がある場合(すなわち、判定ブロック2170=「はい」)、セントラルサーバは、ブロック2164における動作を継続することができ得る。しかしながら、他の登録されたワイヤレス識別情報送信機がない場合(すなわち、判定ブロック2170=「いいえ」)、ブロック2374において、セントラルサーバは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対して記憶された初期のノンス値またはカウンタ値を評価するように、システムを構成することができ得る。ある実施形態では、上で説明された登録データベースは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対応する初期のノンス値またはカウンタ値を表すデータをさらに含み得る。この初期のノンス値またはカウンタ値は、様々なワイヤレス識別情報送信機が再起動された、または別様にカウンタをリセットした場合/ときに、使用され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、バッテリの交換により内部のノンスまたはカウンタをリセットする前に、ある時間の期間、非初期のノンスまたはカウンタを記述するペイロードを動作させ配信することができ得る。そのような状況では、ワイヤレス識別情報送信機は、リセットされたノンスまたはカウンタの情報に基づいて、ローリング識別子のペイロードを含むメッセージをブロードキャストすることができ得る。
[0330]別の実施形態では、ブロック2374の動作は、ブロック2362〜2370の動作可能なループの間に、個々の登録された選択されたデバイスに対して実行され得、ブロック2364の記憶されたノンス値またはカウンタ値は、初期の記憶されたノンス値またはカウンタ値により置き換えられ得る。たとえば、様々な時計ずれオフセットの値を伴う、選択された登録されたワイヤレス識別情報送信機の記憶されたノンス値またはカウンタ値が、受信されたローリング識別子のペイロードと一致する暗号化されたデータを生成するために使用されることが不可能であると、セントラルサーバが判定すると、セントラルサーバは、次の登録されたワイヤレス識別情報送信機を選択する前に、選択されたワイヤレス識別情報送信機の初期の記憶されたノンス値またはカウンタ値を評価することができ得る。
[0331]図24Aは、ローリング識別子と符号化されたノンスまたはカウンタとを伴うメッセージを生成しブロードキャストする、ワイヤレス識別情報送信機のためのある実施形態の方法2400を示す。方法2400は、図20、図21A、図22、および図23Aを参照して上で説明されたものと同様の、ワイヤレス識別情報送信機によって実行される動作を有し得る。しかしながら、方法2400は、ローリング識別子(すなわち、符号化されたデバイス識別子)、さらには、図24Bを参照して以下で説明される動作によりセントラルサーバによって別個に評価され得る符号化されたノンスまたはカウンタを含む、メッセージのブロードキャストを伴い得る。このようにして、ワイヤレス識別情報送信機のノンス値またはカウンタ値(またはノンス)は、ブロードキャストメッセージのペイロードにおいて暗号化されずに送信され得ない。
[0332]ブロック2102において、ワイヤレス識別情報送信機のユーザは、セントラルサーバにデバイスを登録することができ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、登録されたワイヤレス識別情報送信機のデータベースへの記憶のために、ユニークなデバイス識別子(すなわち、deviceID)をセントラルサーバに提供することができ得る。ブロック2402において、ワイヤレス識別情報送信機は、セントラルサーバに知られている、第1の秘密鍵(K)と、第2の秘密鍵(K’)と、初期のノンスまたはカウンタとを記憶することができ得る。たとえば、これらの値は、本開示で説明される登録動作の間、セントラルサーバとワイヤレス識別情報送信機とで共有され得る。ブロック2404において、ワイヤレス識別情報送信機は、現在のノンスまたはカウンタを初期のノンスの値またはカウンタ値へと設定することによって、現在のノンスまたはカウンタを初期化することができ得る。
[0333]図20を参照して上で説明されたのと同様に、ブロック2406において、ワイヤレス識別情報送信機は、ストリーミング様暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTR)を介して、デバイス識別子(deviceID)と、第1の秘密鍵(K)と、現在のノンスまたはカウンタとを符号化して、ローリング識別子を生成することができ得る。ブロック2408において、ワイヤレス識別情報送信機は、擬似ランダム関数を介して、現在のノンスまたはカウンタと、第2の秘密鍵(K’)とを符号化して、符号化されたカウンタまたはノンスを生成することができ得る。ある実施形態では、符号化されたノンスまたはカウンタは、次の式によって表され得る。
[0334]ここで、「K’」はデバイスごとの第2の秘密鍵(通常は第1のデバイスごとの秘密鍵Kとは異なる)であり、「t」は現在のノンスまたはカウンタであり、「PRF()」は擬似ランダム関数であり、「MSB_M()」は「M個」の最上位ビット(たとえば、20ビット)を意味する。
[0335]ブロック2410において、ワイヤレス識別情報送信機は、ローリング識別子と符号化されたノンスまたはカウンタとを伴うペイロードを含むブロードキャストメッセージを定期的に送信することができ得る。判定ブロック2114において、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定義されたノンスまたはカウンタ時間期間が満了したかどうかを判定することができ得る。ノンスまたはカウンタ時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック2114=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック2410の動作を継続することができ得る。ノンスまたはカウンタ時間期間が満了したとデバイスが判定すると(すなわち、判定ブロック2114=「はい」)、ブロック2412において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば1を加算することによって、現在のノンス値またはカウンタ値をインクリメントすることができ得る。ブロック2117において、ワイヤレス識別情報送信機は、ノンスまたはカウンタ時間期間をリセットすることができ得、ブロック2406の動作を継続することができ得る。
[0336]図24Bは、ローリング識別子と符号化されたノンスまたはカウンタとを含むメッセージを受信し処理する、セントラルサーバのためのある実施形態の方法2450を示す。セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機が上で説明された方法2400を実行することと組み合わせて、またはそれに応答して、方法2450の動作を実行することができ得る。方法は、2つの経路を含み得る。1つの経路は、セントラルサーバが、受信されたメッセージ(たとえば、サイティングメッセージ)内の符号化されたノンスまたはカウンタに基づいて、ワイヤレス識別情報送信機を識別するのを試みるというものであり、第2の経路は、セントラルサーバが、受信されたメッセージ内のローリング識別子に基づいて識別を試みるというものである。
[0337]ブロック2452において、セントラルサーバは、システム中のすべてのワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子(すなわち、deviceID)と、初期のノンスまたはカウンタと、現在のノンスまたはカウンタと、秘密鍵(KおよびK’)とを有するデータベースエントリを、確立することができ得る。現在のノンス値またはカウンタ値は、ワイヤレス識別情報送信機の登録の時点の初期のノンスまたはカウンタと同じであり得る。ブロック2454において、セントラルサーバは、すべてのワイヤレス識別情報送信機に対する、擬似ランダム関数と、第2の秘密鍵(K’)と、現在のノンスまたはカウンタ値とを使用して、符号化されたノンスまたはカウンタを事前に計算することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対する複数の符号化されたノンス値またはカウンタ値を生成することができ得、たとえば、1つの値は、現在のノンス値またはカウンタ値に基づき、別の値は、現在のカウンタ値よりも大きな値に基づく、などである。ある実施形態では、セントラルサーバは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対して、24個の符号化されたノンスまたはカウンタを事前に計算することができ得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、記憶された事前に計算された符号化された各ノンスまたはカウンタと関連付けられるデバイス識別子も含む、すべての登録されたワイヤレス識別情報送信機に対する事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタの別個のリスト(またはデータテーブル)を記憶することができ得る。
[0338]ブロック2456において、セントラルサーバは、たとえば、近接ブロードキャスト受信機によって送信されるサイティングメッセージ内で、符号化されたノンスまたはカウンタとローリング識別子とを含むメッセージを受信することができ得る。ブロック2458において、セントラルサーバは、受信されたメッセージから符号化されたノンスまたはカウンタを抽出することができ得、ブロック2018において、受信されたメッセージからローリング識別子を抽出することができ得る。判定ブロック2460において、セントラルサーバは、事前に計算されたノンスまたはカウンタのいずれかと、抽出されたノンスまたはカウンタ(または「ctr’」)が一致するかどうかを判定することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、受信されたメッセージから抽出される符号化されたノンス値またはカウンタ値を、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対する複数のセントラルサーバにより符号化されたノンス値またはカウンタ値と比較して、あらゆる一致を特定することができ得る。抽出されたノンスまたはカウンタが事前に計算されたノンスまたはカウンタと一致する場合(すなわち、判定ブロック2460=「はい」)、ブロック2462において、セントラルサーバは、一致した事前に計算されたノンスまたはカウンタに基づいて、候補のワイヤレス識別情報送信機を特定することができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、セントラルサーバ中のデータテーブル中の事前に計算されたノンスまたはカウンタに関連して記憶されたdeviceIDとして、候補を識別することができ得る。ブロック2464において、セントラルサーバは、ストリーミング様暗号化アルゴリズム(たとえば、図24Aの動作を実行するときにワイヤレス識別情報送信機が使用する同じAES−CTR)を介して、候補のワイヤレス識別情報送信機の記憶された情報(たとえば、deviceID、秘密鍵など)を使用して、ローリング識別子を復号し、復号されたデバイス識別子(またはM)を見つけることができ得る。判定ブロック2466において、セントラルサーバは、復号されたデバイス識別子(M)と候補のワイヤレス識別情報送信機のdeviceIDが一致するかどうかを判定することができ得る。そのような一致により、セントラルサーバは、ローリング識別子の復号、または符号化されたノンス値もしくはカウンタ値を伴うことなく、受信されたローリング識別子と関連付けられるワイヤレス識別情報送信機を識別することが可能になり得る。deviceIDと復号された識別子(M)が一致する場合(すなわち、判定ブロック2466=「はい」)、ブロック2470において、セントラルサーバは、候補のワイヤレス識別情報送信機から発信されるものとして、受信されたメッセージを識別することができ得る。ブロック2472において、セントラルサーバは、現在のノンスまたはカウンタと、事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタとを更新することができ得る。たとえば、受信されたメッセージの発信者として識別されたワイヤレス識別情報送信機に対するデータベースのエントリは、新たな現在のノンスまたはカウンタの情報、さらには、新たな事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタによって更新され得る。加えて、事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタの任意の記憶されたリストは、識別されたワイヤレス識別情報送信機に対応する新たに計算された符号化されたノンスまたはカウンタがリストに追加されたのと同時に除去された、より古い事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタを有し得る。別の実施形態では、受信されたメッセージの発信者として識別されたワイヤレス識別情報送信機が、セントラルサーバのデータベースにおいて「アクティブ化されていない」ものとして示される場合(すなわち、フラグが設定されていない)、セントラルサーバはまた、識別されたワイヤレス識別情報送信機が今ではアクティブ化されている(たとえば、フラグが設定されている)ことを反映するように、データベースを調整することができ得る。セントラルサーバは次いで、ブロック2456の動作を継続することができ得る。
[0339]deviceIDおよび復号された識別子(M)が一致しない場合(すなわち、判定ブロック2466=「いいえ」)、判定ブロック2468において、セントラルサーバは、他の候補があるかどうか、たとえば、セントラルサーバによって評価されていない他の登録されたワイヤレス識別情報送信機があるかどうかを判定することができ得る。他の候補がある場合(すなわち、判定ブロック2468=「はい」)、セントラルサーバは、たとえば、そのローリング識別子に関して評価すべき次のワイヤレス識別情報送信機を識別することによって、ブロック2462の動作を継続することができ得る。
[0340]他の候補がない場合(すなわち、判定ブロック2468=「いいえ」)、または、抽出されたノンスまたはカウンタが事前に計算されたノンスまたはカウンタと一致しない場合(すなわち、判定ブロック2460=「いいえ」)、セントラルサーバは、抽出されたローリング識別子をシステム中のすべての登録されたワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる情報と比較することによって、受信されたメッセージの発信者を特定しようと試みることができ得る。したがって、判定ブロック2170において、セントラルサーバは、評価すべき別の登録されたワイヤレス識別情報送信機があるかどうかを判定することができ得る。たとえば、セントラルサーバは、すべての登録されたワイヤレス識別情報送信機の情報を繰り返し使用することができ得る。別のものがない場合(すなわち、判定ブロック2170=「いいえ」)、セントラルサーバは、ブロック2456における動作を継続することができ得る。
[0341]別のものがある場合(すなわち、判定ブロック2170=「はい」)、ブロック2164において、セントラルサーバは、次の登録されたワイヤレス識別情報送信機を選択することができ得る。図20を参照して上で説明されたのと同様に、ブロック2474において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機の初期のノンスまたはカウンタと第1の暗号鍵(K)とを伴う、ストリーミング様暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTR)を介して、ローリング識別子を復号して、復号されたデバイス識別子(M’)を見つけることができ得る。判定ブロック2476において、セントラルサーバは、復号されたデバイス識別子(M’)と選択されたワイヤレス識別情報送信機のdeviceIDが一致するかどうかを判定することができ得る。識別子が一致しない場合(すなわち、判定ブロック2476=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック2170における動作を継続することができ得る。しかしながら、識別子が一致する場合(すなわち、判定ブロック2476=「はい」)、ブロック2478において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機から発信されたものとして、受信されたメッセージを識別することができ得、ブロック2472の動作を継続することができ得る。
[0342]図24Cは、ローリング識別子と符号化されたノンスまたはカウンタとを含むメッセージを受信し処理する、セントラルサーバのためのある実施形態の方法2480を示す。方法2480の動作は、図24Bにおいて上で論じられたような2つの経路のプロセスを実行するのではなく、セントラルサーバが1つの経路のプロセスとして方法2480を実行し得ることを除き、方法2450の動作と同様である。具体的には、セントラルサーバは、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対する複数のセントラルサーバにより暗号化されたノンス値またはカウンタ値と、複数のセントラルサーバにより暗号化されたデバイス識別子(すなわち、deviceID)の両方を生成することができ得る。セントラルサーバは、各ワイヤレス識別情報送信機についてデータベースに記憶されたデータ(たとえば、deviceID、K、K’、初期のノンスまたはカウンタ、および現在のノンスまたはカウンタ)と、各デバイスに対する複数の事前に計算されたノンス値またはカウンタ値とを使用して、複数のセントラルサーバにより暗号化されたノンス値またはカウンタ値と、複数のサーバにより暗号化されたデバイスIDとを符号化することができ得る。セントラルサーバが、ローリング識別子と符号化されたノンスまたはカウンタとを含むサイティングメッセージを受信すると、セントラルサーバは、複数のセントラルサーバにより暗号化されたノンス値またはカウンタ値および複数のセントラルサーバにより符号化されたデバイスIDを、受信されたサイティングメッセージから取得されたローリング識別子および符号化されたノンスまたはカウンタと比較することができ得る。そして、ローリング識別子を発信したワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子は、ローリング識別子自体の実際の復号を必要とすることなく、事前に計算されたノンス値またはカウンタ値とデバイス識別子が完全に一致することに基づいて、識別され得る。
[0343]ブロック2452において、セントラルサーバは、システム中のすべてのワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子(すなわち、deviceID)と、初期のノンスまたはカウンタと、現在のノンスまたはカウンタと、秘密鍵(KおよびK’)とを有するデータベースエントリを、確立することができ得る。ブロック2454において、セントラルサーバは、すべてのワイヤレス識別情報送信機に対する、擬似ランダム関数と、第2の秘密鍵(K’)と、現在のノンスまたはカウンタ値とを使用して、符号化されたノンスまたはカウンタを事前に計算することができ得る。ブロック2482において、セントラルサーバは、すべてのワイヤレス識別情報送信機に対して、ストリーミング様暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTRブロック暗号化)、デバイス識別子、現在のノンスまたはカウンタ、および第1の秘密鍵(K)によって、符号化されたデバイス識別子を事前に計算することができ得る。言い換えれば、セントラルサーバは、たとえば、現在のノンスまたはカウンタと、事前に定義されたオフセットノンス値またはオフセットカウンタ値とを使用することによって、登録された各ワイヤレス識別情報送信機に対する複数の符号化されたデバイス識別子を生成することができ得、または代替的に、セントラルサーバ内に記憶された現在のノンスまたはカウンタのみに基づいて、単一の符号化されたデバイス識別子のみを生成することができ得る。
[0344]ブロック2456において、セントラルサーバは、たとえば、近接ブロードキャスト受信機によって送信されるサイティングメッセージ内で、符号化されたノンスまたはカウンタとローリング識別子とを含むメッセージを受信することができ得る。ブロック2458において、セントラルサーバは、受信されたメッセージから符号化されたノンスまたはカウンタを抽出することができ得、ブロック2018において、受信されたメッセージからローリング識別子を抽出することができ得る。判定ブロック2460において、セントラルサーバは、事前に計算されたノンスまたはカウンタのいずれかと、抽出されたノンスまたはカウンタ(または「ctr’」)が一致するかどうかを判定することができ得る。抽出されたノンスまたはカウンタが事前に計算されたノンスまたはカウンタと一致する場合(すなわち、判定ブロック2460=「はい」)、ブロック2462において、セントラルサーバは、一致した事前に計算されたノンスまたはカウンタに基づいて、候補のワイヤレス識別情報送信機を特定することができ得る。判定ブロック2484において、セントラルサーバは、抽出されたローリング識別子が、候補のワイヤレス識別情報送信機の事前に計算されたデバイス識別子のような、事前に計算された識別子のいずれかと一致するかどうかを判定することができ得る。
[0345]抽出されたローリング識別子が候補のワイヤレス識別情報送信機の事前に計算された識別子のいずれかと一致する場合(すなわち、判定ブロック2484=「はい」)、ブロック2470において、セントラルサーバは、候補のワイヤレス識別情報送信機から発信されたものとして、受信されたメッセージを識別することができ得る。ブロック2472’において、セントラルサーバは、現在のノンスまたはカウンタと、事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタと、事前に計算された符号化されたデバイス識別子とを更新することができ得る。たとえば、受信されたメッセージの発信者として識別されたワイヤレス識別情報送信機に対するデータベースのエントリは、新たな現在のノンスまたはカウンタの情報、さらには、新たな事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタおよび事前に計算された符号化されたデバイス識別子によって更新され得る。加えて、事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタの任意の記憶されたリストは、識別されたワイヤレス識別情報送信機に対応する新たに計算された符号化されたノンスまたはカウンタまたはデバイス識別子がリストに追加されたのと同時に除去された、より古い事前に計算された符号化されたノンスまたはカウンタまたは符号化されたデバイス識別子を有し得る。別の実施形態では、受信されたメッセージの発信者として識別されたワイヤレス識別情報送信機が、セントラルサーバのデータベースにおいて「アクティブ化されていない」ものとして示される場合(すなわち、フラグが設定されていない)、セントラルサーバはまた、識別されたワイヤレス識別情報送信機が今ではアクティブ化されている(たとえば、フラグが設定されている)ことを反映するように、データベースを調整することができ得る。セントラルサーバは次いで、ブロック2456の動作を継続することができ得る。
[0346]抽出されたローリング識別子が候補のワイヤレス識別情報送信機の事前に計算された識別子のいずれかと一致しない場合(すなわち、判定ブロック2484=「いいえ」)、判定ブロック2468において、セントラルサーバは、他の候補があるかどうか、たとえば、セントラルサーバによって評価されていない他の登録されたワイヤレス識別情報送信機があるかどうかを判定することができ得る。他の候補がある場合(すなわち、判定ブロック2468=「はい」)、セントラルサーバは、たとえば、そのローリング識別子に関して評価すべき次のワイヤレス識別情報送信機を識別することによって、ブロック2462の動作を継続することができ得る。
[0347]他の候補がない場合(すなわち、判定ブロック2468=「いいえ」)、または、抽出されたノンスまたはカウンタが事前に計算されたノンスまたはカウンタと一致しない場合(すなわち、判定ブロック2460=「いいえ」)、セントラルサーバは、抽出されたローリング識別子をシステム中のすべての登録されたワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる情報と比較することによって、受信されたメッセージの発信者を特定しようと試みることができ得る。したがって、判定ブロック2170において、セントラルサーバは、評価すべき別の登録されたワイヤレス識別情報送信機かあるかどうかを判定し得る。たとえば、セントラルサーバは、すべての登録されたワイヤレス識別情報送信機の情報を繰り返し使用し得る。別のものがない場合(すなわち、判定ブロック2170=「いいえ」)、セントラルサーバは、ブロック2456における動作を継続することができ得る。
[0348]別のものがある場合(すなわち、判定ブロック2170=「はい」)、ブロック2164において、セントラルサーバは、次の登録されたワイヤレス識別情報送信機を選択することができ得る。ブロック2474において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機の初期のノンスまたはカウンタおよび第1の秘密鍵(K)によって、ストリーミング様の暗号化アルゴリズム(たとえば、AES−CTR)を介してローリング識別子を復号して、復号されたデバイス識別子(M’)を見出し得る。判定ブロック2476において、セントラルサーバは、復号されたデバイス識別子(M’)と選択されたワイヤレス識別情報送信機のdeviceIDが一致するかどうかを判定することができ得る。識別子が一致しない場合(すなわち、判定ブロック2476=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック2170における動作を継続することができ得る。しかしながら、識別子が一致する場合(すなわち、判定ブロック2476=「はい」)、ブロック2478において、セントラルサーバは、選択されたワイヤレス識別情報送信機から発信されたものとして、受信されたメッセージを識別することができ得、ブロック2472’の動作を継続することができ得る。
[0349]図25Aは、荷物サービスに関連してメッセージを送信する、近接ブロードキャスト受信機のためのある実施形態の方法2500を示す。上で説明されたように、近接ブロードキャスト受信機は、公園、小売店、および住宅などの、様々な位置にあり得る。近接ブロードキャスト受信機はまた、手荷物受取所のような、空港の中に配置され得る。そのような近接ブロードキャスト受信機は、顧客サービス係員、荷物係、警備員、および旅行者などの、空港の中にいる様々な関係者と通信するように構成され得る。具体的には、空港の中の手荷物受取所の中にある固定式の近接ブロードキャスト受信機などの近接ブロードキャスト受信機は、荷物サービスにオプトインした、荷物サービスに登録した、または荷物サービスにより支援されることに対して別様に同意したユーザの荷物を、扱い、位置特定し、別様に処理する荷物サービスを促すための、動作を開始するように構成され得る。たとえば、セントラルサーバから受信された返信メッセージに基づいて、荷物サービス(たとえば、顧客サービスプログラム)と関連付けられる近接ブロードキャスト受信機は、空港の手荷物受取所の近接の範囲内に登録された荷物があるときを検出し得、ターンテーブルまたはコンベヤから荷物を降ろしに来るように荷物係に通知しうる。荷物サービスは、たとえば、航空機から降ろされている大量の荷物から登録されたユーザの荷物を便利に分離し、航空機から下りた後の空港の中でのより迅速で快適な体験をもたらすことによって、登録されたユーザに特別な特典または利益をもたらすために非常に有益であり得る。様々な実施形態において、荷物サービスは、サービスの登録されたユーザが空港のあるエリア(たとえば、旅行者のラウンジ)に入ることを認められ得るように航空会社または空港により提供される優先的な旅行者プログラムと同様であり得る。
[0350]上で論じられたように、判定ブロック702において、近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストメッセージが受信されるかどうかを判定し得る。ブロードキャストメッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック702=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続し得る。ブロードキャストメッセージが受信される場合(すなわち、判定ブロック702=「はい」)、ブロック706において、近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信し得る。判定ブロック1101において、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージがセントラルサーバから受信されるかどうかを判定し得る。返信メッセージは、荷物サービスに関するデータ、サービスに登録しているユーザ(およびユーザのワイヤレス識別情報送信機)、および荷物サービスと関連付けられる他のデバイスのような、セントラルサーバによって記憶され管理される様々な情報を含み得る。たとえば、ユーザによって提供される許可(または許可設定)によって認められると、荷物サービスに登録されたユーザについての識別情報が、返信メッセージを介して近接ブロードキャスト受信機に送信され得る。返信メッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック1101=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続し得る。
[0351]返信メッセージが受信されると(すなわち、判定ブロック1101=「はい」)、判定ブロック2502において、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機が、近接ブロードキャスト受信機が位置する空港の従業員によって提供される荷物移送サービスなどの荷物サービスに従って扱われるべきかどうかを判定し得る。近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージ情報に基づいて、ワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスに登録されているかどうかを判定し得る。返信メッセージは、荷物サービスへのワイヤレス識別情報送信機の登録の確認を表す、メタデータまたは何らかの他のインジケータを含み得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機を含む荷物がコンベヤベルトから降ろされて荷物配達バンに乗せられるべきであることを示す、返信メッセージ中のメタデータ、ビット、またはフラグを検出し得る。ある実施形態では、返信メッセージはまた、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる物品または資産の識別情報についての記述情報を含み得る。たとえば、返信メッセージは、荷物を扱う際に有用であり得る、資産の寸法と、色と、重量と、他の特性とを含み得る。別の実施形態では、返信メッセージはまた、所有者の写真または名前などの、資産の所有者についての識別情報を含み得る。そのような識別情報は、ワイヤレス識別情報送信機のユーザにより認められたときにのみ含まれ得る。図25Bは、返信メッセージ内に識別情報を含めるかどうかを、セントラルサーバがどのように判定し得るかを説明する。
[0352]ワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスに従って扱われるべきではない場合(すなわち、判定ブロック2502=「いいえ」)、近接ブロードキャスト受信機は、判定ブロック702の動作を継続し得る。しかしながら、ワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスに従って扱われるべきである場合(すなわち、判定ブロック2502=「はい」)、任意選択のブロック1156において、近接ブロードキャスト受信機は、たとえば、接続されたディスプレイユニット(たとえば、近接ブロードキャスト受信機と有線またはワイヤレスで通信しているLCDディスプレイ)上にメッセージをレンダリングすることによって、ワイヤレス識別情報送信機が近接の範囲内にあることを告知し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、コンベヤから降ろされるべき近くの荷物の指示(たとえば、「今通過しているこのスーツケースは人による荷物の取扱いに登録されています。降ろしてください。」)を、同じ位置にあるディスプレイユニットに表示させ得る。あるいは、近接ブロードキャスト受信機は、近接したワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスに従って扱われるべきであることを示す音(たとえば、ビープ、ベル、事前に録音されたオーディオサンプルなど)を出し得る。
[0353]ブロック2504において、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる物品が荷物サービスに従って扱われるべきであることを示すメッセージを送信し得る。具体的には、近接ブロードキャスト受信機は、荷物サービスと関連付けられる様々な他のデバイス、参加者、または場所にメッセージを送信して、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる物品を処理するための動作の実行を開始し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、コンベヤから荷物を降ろすように荷物係に指示する、SMSメッセージ、電子メール、または他の電気信号を、荷物係のモバイルデバイスに送信し得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、受信者デバイスによって実行されるべきソフトウェア、動作、または他の命令を含む、メッセージを送信し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、コンベヤベルトに接続されたコンピューティングデバイスにメッセージを送信して、顧客サービス担当者がワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる荷物を簡単に降ろし得るように、荷物コンベヤベルトの動作を低速にし、または停止するようにコンピューティングデバイスに指示し得る。近接ブロードキャスト受信機は次いで、判定ブロック702の動作を継続し得る。
[0354]ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機によって送信されるメッセージは、自宅または他の好ましい宛先への配達のために荷物が車両に乗せられるべきであることを命じる指示を含み得る。たとえば、荷物サービスに登録された個人と関連付けられる荷物は、配達バンへと向けられ得る。そのような命令は、荷物サービスへの登録の間にユーザによってセントラルサーバに提供される選好に基づき得る。たとえば、ユーザは、ある空港に到着した任意の荷物が特定の自宅または商用の宛先住所に配達されることを希望することを、登録ウェブサイトにおいて示し得る。宛先は、セントラルサーバからの返信メッセージ内で受信され得、または代替的に、ローカルに記憶された情報(たとえば、荷物サービスに登録されたすべての頻繁な航空機利用者の宛先住所を記憶する、空港または航空会社のデータベース)の中から取得されてよい。
[0355]加えて、配達車両は、最新の位置情報をセントラルサーバに提供し得る、近接ブロードキャスト受信機を備え得る。たとえば、荷物が宛先に輸送されている間、配達バンの中に格納された近接ブロードキャスト受信機は、セルラーリンクを使用して、近接ブロードキャスト受信機(およびしたがって、配達されている荷物の中のワイヤレス識別情報送信機)のGPS座標を示すサイティングメッセージを定期的に送信し得る。これは、セントラルサーバを介して所有者に送信され得る、荷物のリアルタイムの配達状態の情報を可能にし得る。たとえば、スーツケースの所有者は、荷物サービスアプリケーションを実行する自分のスマートフォンを使用して、セントラルサーバに問い合わせて、空港から配達されているスーツケースの現在の位置情報を取得し得る。
[0356]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる荷物または他の資産が、空港のセキュアなエリアなどのあるエリアに入ることを防ぐために、方法2500が使用され得る。そのような場合、近接ブロードキャスト受信機が、関連するワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスに従って扱われるべきである(すなわち、ユーザが荷物サービスにオプトインした)ことを示す返信メッセージをセントラルサーバから受信する場合、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機(およびワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる資産)の除去を要求するメッセージを、様々な空港の施設に送信し得る。たとえば、荷物サービスに登録されたワイヤレス識別情報送信機を含む荷物は、登録されていない荷物のための手荷物受取所の中に配置される近接した近接ブロードキャスト受信機のエリアから離れるように、案内され得る。対照的な例として、荷物サービスに登録されないワイヤレス識別情報送信機を持ち運ぶ人(すなわち、その人は特権を有さない)は、「メンバー限定」のエリアから離れるように案内され得る。さらに、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機が近接ブロードキャスト受信機および/または荷物サービスと関連付けられない、またはそれらに登録されていないと判定されると、メッセージを送信し、または告知をレンダリングし得る。たとえば、近接したワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスに従って扱われるべきではないことを示す返信メッセージを受信したことに応答して、近接ブロードキャスト受信機は、「メンバー限定」のエリアから荷物が除去されなければならないことを示す、可聴の告知を発し得る。
[0357]別の実施形態では、空港内のセキュリティエリアまたはチェックインの列のような、特定の位置の中のワイヤレス識別情報送信機の数を管理するために、方法2500が使用され得る。セントラルサーバから受信された返信メッセージに基づいて、近接ブロードキャスト受信機は、近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機の数が事前に定められた最大値より大きくなるときを判定し得る。それに応答して、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機(およびしたがって、関連する荷物、旅行者など)が除去されなければならないことを示すメッセージを送信し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機を伴う荷物を持ち運ぶ登録されたユーザと関連付けられるモバイルデバイス(たとえば、スマートフォン)に、ワイヤレス識別情報送信機のユーザに分散するように指示するメッセージが送信され得る。別の例として、ワイヤレス識別情報送信機(および関連する資産)がその位置から除去されなければならないことを指示するメッセージが、管理施設または管理人員のデバイスに送信され得る。この実施形態の適用形態はまた、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる顧客、従業員、または他の資産が同時に同じ位置に入らないことを確実にするために、遊園地または小売店などの、他の施設または場所によって使用され得る。追加の適用形態は、空港ターミナルなどのある場所の中での、移動する行商人、従業員、警備員、または他の資産の配置を管理することであり得る。
[0358]図25Bは、荷物サービスに関連する近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージを受信したことに応答して動作を実行するセントラルサーバのためのある実施形態の方法2550を示す。方法2550は、方法2500が荷物サービスと関連付けられるデバイスに関連するメッセージを送信するための動作を含むことを除き、図16を参照して上で説明された方法1600と同様である。様々な実施形態において、方法2550は、上で説明された方法2500を実行する近接ブロードキャスト受信機からのサイティングメッセージを受信したことに応答して、セントラルサーバによって実行され得る。
[0359]任意選択の判定ブロック2551において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の近接情報に対する要求がユーザから受信されるかどうかを判定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、ある荷物の中のユーザのワイヤレス識別情報送信機の最新の位置(または最後に見られた位置)を尋ねるメッセージを受信し得る。この要求は、すべての登録されたユーザおよび/または登録されたデバイスのリストなどの記憶された情報に対してセントラルサーバが照合し得る、ユーザおよび/またはワイヤレス識別情報送信機の識別情報を含み得る。たとえば、この要求は、ユーザのユニークなアカウント番号および/またはユーザのワイヤレス識別情報送信機のユニークなデバイスIDを含み得る。この要求は、ユーザのモバイルデバイス(たとえば、SMSテキストメッセージ)からのメッセージであり得る。代替的に、この要求は、ユーザのスマートフォン上のブラウザまたは位置決定アプリを通じて送信される要求など、ユーザのデバイスで実行されるアプリまたはソフトウェアを介して送信され得る。
[0360]セントラルサーバが近接情報の要求を受信した場合(すなわち、任意選択の判定ブロック2551=「はい」)、任意選択のブロック2552において、セントラルサーバは、近接情報を示すメッセージをユーザのモバイルデバイスに送信し得る。たとえば、メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機につながれた荷物を所有するユーザのスマートフォンに送信され得る。メッセージ中の近接情報は、ワイヤレス識別情報送信機に関連する任意のサイティングメッセージを送信した最後の近接ブロードキャスト受信機の位置情報、さらには他のデータ(たとえば、タイムスタンプ、近接ブロードキャスト受信機によって受信されるブロードキャストメッセージの信号強度など)を含み得るので、自分の荷物の位置を表す最新の情報をユーザに提供する。たとえば、要求において示されるワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる荷物が、前回はターミナルCの手荷物受取所の近接の範囲内にあったことを、メッセージが示し得る。様々な実施形態において、セントラルサーバは、モバイルデバイスのSMSテキストメッセージ、電子メール、または他のメッセージを送信し得る。セントラルサーバが、登録されたユーザの記憶されたプロファイルの中のデータなどの記憶された情報から、モバイルデバイス(または関連する登録されたユーザ)の連絡先情報(たとえば、電子メールアドレス、携帯電話番号など)を取得し得る。
[0361]セントラルサーバが近接情報の要求を受信していない場合(すなわち、任意選択の判定ブロック2551=「いいえ」)、または、セントラルサーバが任意選択のブロック2552における動作によってメッセージを送信した場合、判定ブロック1402において、セントラルサーバは、サイティングメッセージが受信されるかどうかを判定し得る。サイティングメッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック1402=「いいえ」)、セントラルサーバは、任意選択の判定ブロック2551の動作を継続し得る。サイティングメッセージが受信される場合(すなわち、判定ブロック1402=「はい」)、判定ブロック1602において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報が既知かどうかを判定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内のデータを評価し、復号し、解読し、または別様に入手して、セントラルサーバに登録されているユーザと関連付けられるワイヤレス識別情報送信機の識別情報(または識別子)をサイティングメッセージが含むかどうかを判定するための、動作を実行し得る。ワイヤレス識別情報送信機が既知ではない場合(すなわち、判定ブロック1602=「いいえ」)、ブロック1603において、セントラルサーバはサイティングメッセージを無視し、任意選択の判定ブロック2551の動作の実行を継続し得る。ワイヤレス識別情報送信機が既知である場合(すなわち、判定ブロック1602=「はい」)、ブロック1414において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報に関して、サイティングメッセージに基づいてデータを記憶し得、たとえば、ワイヤレス識別情報送信機のユーザに関連して、サイティングメッセージ内の位置データをデータベースに記憶する。
[0362]判定ブロック2553において、セントラルサーバは、荷物の追跡、取扱い、および/または空港と提携した配達プログラムなどの荷物サービスに、受信されたサイティングメッセージが関するかどうかを判定し得る。セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージから取得された情報を、荷物の取扱いまたは処理と関連付けられる登録されたサービスのリストと比較して、サイティングメッセージが有効である(または認証されている)かどうかと、サードパーティ(たとえば、空港)、またはセントラルサーバに登録された他のサービスに対応するかどうかとを判定し得る。たとえば、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機を識別する受信されたサイティングメッセージ内のメタデータを、セントラルサーバに登録されセントラルサーバにより認証されている、すべての空港または荷物を扱う関係者についての記憶された情報と比較し得る。受信されたサイティングメッセージは、サイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機が、セントラルサーバに登録されている、セントラルサーバにより認証されている、または別様にセントラルサーバに知られているパーティと関連付けられない場合、荷物サービスに関しないことがある。これは、信用され得ない登録されていない参加者からのなりすまされたサイティングメッセージを避けるために重要であり得る。
[0363]サイティングメッセージが荷物サービスに関しない場合(すなわち、判定ブロック2553=「いいえ」)、セントラルサーバは、任意選択の判定ブロック2551の動作を継続し得る。サイティングメッセージが、荷物取扱いサービスを提供する有効な空港などの、荷物サービスに関する場合(すなわち、判定ブロック2553=「はい」)、ブロック1606において、セントラルサーバは、返信メッセージを生成し得る。判定ブロック1608において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機が識別情報を受信することを許可されるかどうかを判定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス識別情報送信機の識別情報を受信するための許可を有するかどうか、またはそのことを認められているかどうかを判定し得る。セントラルサーバは、識別されたワイヤレス識別情報送信機のユーザとリンクされたプロファイル内の記憶された許可(または許可設定)に基づいて、この判定を行い得る。たとえば、データベース内に記憶されたユーザのプロファイルのプライバシー設定に基づいて、セントラルサーバは、ユーザのワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスと契約しているかどうかの指示のみが近接ブロードキャスト受信機に送信され得ると、判定し得る。
[0364]近接ブロードキャスト受信機が識別情報を受信することが許可される場合(すなわち、判定ブロック1608=「はい」)、ブロック1610において、セントラルサーバは、識別情報を返信メッセージに付加し得る。たとえば、返信メッセージは、荷物が配達され得るユーザの住所、空港の顧客サービスによる検証のためのユーザの名前、または、他の識別データ(たとえば、ユーザの肖像を表す写真、ビデオ、および/またはオーディオデータ)を含み得る。近接ブロードキャスト受信機が識別情報を受信することを許可されない場合(すなわち、判定ブロック1608=「いいえ」)、または、ブロック1610においてセントラルサーバが識別情報を返信メッセージに付加した場合、ブロック2554において、セントラルサーバは、既知のワイヤレス識別情報送信機を伴う荷物が荷物サービスに従って扱われるべきかどうかを示す返信メッセージを、近接ブロードキャスト受信機に送信し得る。たとえば、手荷物受取所の近くの荷物がコンベヤベルトから降ろされるべきであることを、受信されたサイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機に示すデータを、返信メッセージは含み得る。返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機(および対応する荷物)が荷物サービスに従って扱われるように登録している、契約している、またはオプトインしているかどうかを示すものとして近接ブロードキャスト受信機が識別し得る、フラグ、トークン、または他の情報を含み得る。たとえば、返信メッセージは、ワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスと契約していない、または荷物サービスに登録されていないことを示すビットを含み得るので、対応する荷物は、近接ブロードキャスト受信機によって無視され得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機が荷物サービスによって扱われるように登録されていない場合、返信メッセージを送信しなくてよい。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるユーザが、自分の荷物が空港内の荷物係により動かされることを望まない場合、ユーザは、荷物サービスにオプトインすることを拒否することがあり、したがって、セントラルサーバは、返信メッセージを送信する必要はないことがある。言い換えると、返信メッセージがないと、受信されたサイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機は、単にワイヤレス識別情報送信機を無視し得る。
[0365]任意選択のブロック2556において、セントラルサーバは、既知のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるモバイルデバイスに、近接情報を示すメッセージを送信し得る。たとえば、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機とつながれている荷物を所有する登録されたユーザのスマートフォンに、荷物がターミナルCの手荷物受取所においてデバイスの近接の範囲内にあることを示す、SMSテキストメッセージを送信し得る。任意選択のブロック2556の動作は、セントラルサーバがユーザからの要求に応答して近接情報を送信することとは対照的に、返信メッセージの送信と同時に任意選択のブロック2556の動作を実行し得るということを除き、上で説明された任意選択のブロック2552の動作と同様であり得る。セントラルサーバは次いで、任意選択の判定ブロック2551の動作を実行し続け得る。
[0366]ある実施形態では、セントラルサーバは、デバイスが非アクティブ化または再アクティブ化されている(すなわち、アクティブ化された機内モードに入っている、またはそれから出ている)ことを、荷物の中のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる登録されたユーザに通知し得る。図29〜図30を参照して以下で説明されるように、ワイヤレス識別情報送信機は、アクティブ化された機内モードに入っているかそれから出ているかを示す信号をブロードキャストするように構成され得る。したがって、任意選択のブロック2556の動作でセントラルサーバにより送信されるメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機がアクティブ化された機内モードに入っている、またはそれから出ているという、フラグ、メタデータ、または他の指示を含み得る。メッセージ中のこの追加の情報は、ワイヤレス識別情報送信機の短距離ワイヤレス送信機が無効にされたときと、機内モードに従って再び有効化されたときとの間は、近接情報が発生しないはずであるということを、ワイヤレス識別情報送信機のユーザ(および対応する荷物の所有者)に知らせるために重要であり得る。
[0367]図26Aおよび図26Bは、非アクティブ化シグナリング送信機2602およびアクティブ化シグナリング送信機2652がそれぞれ、近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機110によって受信され得る信号をブロードキャストし得る状況を示す。ある実施形態では、シグナリング送信機2602、2652は、短距離ワイヤレス信号を送信するとともに受信するように構成される、近接ブロードキャスト受信機(または送受信機)のような、任意のデバイスであり得る。同様に、図5を参照して上で説明されたように、かつ図27、図29、および図30を参照して以下で説明されるように、ワイヤレス識別情報送信機110は、ブロードキャストメッセージを送信し、シグナリング送信機2602、2652から信号を定期的に受信するように構成され得る。言い換えると、シグナリング送信機2602、2652およびワイヤレス識別情報送信機110は、双方向通信を行い得る。
[0368]シグナリング送信機2602、2652は、ワイヤレス識別情報送信機と同様の方式で信号をブロードキャストし得る。たとえば、シグナリング送信機2602、2652は、近接の範囲内の任意のデバイスによって受信され、同じ短距離ワイヤレスプロトコル(たとえば、Bluetooth、Zigbee、Peanut(登録商標)など)と通信するように構成され得る、信号の定期的なブロードキャストを可能にする、動作またはソフトウェアを実行し得る。様々な実施形態において、シグナリング送信機2602、2652は、それらがワイヤレス識別情報送信機110の短い通信範囲内に入る可能性がより高い、様々な交通量の多い位置に配置され得る。たとえば、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、空港の中の検査デバイスに取り付けられ得る。様々な実施形態において、シグナリング送信機2602、2652は、近接したワイヤレス識別情報送信機110によって受信されるそのようなブロードキャスト内に含めるべき、データと、メッセージと、ソフトウェア命令と、他の情報とを記憶するように構成され得る。
[0369]別の実施形態では、シグナリング送信機2602、2652は、ワイヤレス識別情報送信機110から短距離ワイヤレス信号を受信せず、信号のブロードキャストのみを行うように構成され得る。しかしながら、シグナリング送信機2602、2652は、ワイヤレス識別情報送信機110からの短距離ワイヤレス信号を受信し得る近接ブロードキャスト受信機の隣に、それに接して、その中に、または別様にその近接の範囲内に配置され得る。図37は、様々な実施形態に適したコンポーネントを伴うある実施形態のシグナリング送信機を示す。
[0370]図26Aは、ワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号を送信することを無効にされるモードで動作するようにワイヤレス識別情報送信機110に指示する、無効化ワイヤレス信号2606をブロードキャストする非アクティブ化シグナリング送信機2602を示す図2600を示す。このモードは、「アクティブ化された」機内モードと呼ばれることがある。上で言及されたように、航空機で移動するとき、スマートフォンまたはタブレットのような消費者のモバイルデバイスからのワイヤレス通信は、航空機のシステムに干渉を引き起こすことがあり、様々な規制(たとえば、航空会社の指針、政府の規制など)によって制約され得る。したがって、空港は、非アクティブ化シグナリング送信機2602を使用して、ワイヤレス識別情報送信機110からの送信(たとえば、ブロードキャスト)をワイヤレスに無効にして、乗客に不便をもたらすことなく指針を順守し得る。アクティブ化された機内モードの間、ワイヤレス識別情報送信機110は、依然として短距離ワイヤレス送信を受信し得る。
[0371]非アクティブ化シグナリング送信機2602は、荷物、手荷物、貨物、および他の物品の輸送、出荷、および/または取扱いに関連する、航空機、空港、または他の場所の中に配置され得る。具体的には、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、荷物を航空機に向かって移動するコンベヤベルト2610の近くに位置する固定式のデバイスであり得る。たとえば、コンベヤベルト2610は、乗客の荷物を乗せるために航空機が停まっている駐機場へと、空港内の(たとえば、ターミナル内の)チェックインエリアから荷物を移動するために使用され得る。
[0372]ケース2601は、搭載のために、コンベヤベルト2610の上を航空機へと向かって移動し得る。ケース2601は、追跡の目的でワイヤレス識別情報送信機110を含み得る。たとえば、ケース2601の所有者は、移動の間にケース2601の位置を確認し得るように、ケース2601の中にワイヤレス識別情報送信機110を入れ得る。図26Aを参照して以下で説明されるように、ワイヤレス識別情報送信機110は、識別情報(すなわち、セキュアなローリング識別子)を定期的にブロードキャストし、入来するメッセージ(たとえば、無効化ワイヤレス信号2606)を受信するように構成され得る。
[0373]非アクティブ化シグナリング送信機2602は、BluetoothまたはRF無線などの短距離ワイヤレス送受信機が信号を送信してはならないことを示す、メタデータ、ソフトウェア命令、または他の情報を含む、無効化ワイヤレス信号2606(図26Aでは「DTX」と呼ばれる)を定期的にブロードキャストするように構成され得る。具体的には、無効化ワイヤレス信号2606は、無効化ワイヤレス信号2606を受信する任意のワイヤレス識別情報送信機が、ワイヤレス信号の送信を防ぐ(すなわち、ブロードキャストが無効にされる)アクティブ化された機内モードで動作しなければならないことを示し得る。ケース2601がコンベヤベルト2610により移動されるにつれて、ケース2601内のワイヤレス識別情報送信機110は、非アクティブ化シグナリング送信機2602のブロードキャスト範囲2604の中に来ることがある。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機110は、非アクティブ化シグナリング送信機2602の近接の範囲内へと移動されることがある。ブロードキャスト範囲2604の中にあるとき、ワイヤレス識別情報送信機110は、ワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号を送信しないように構成されなければならないことを示す、無効化ワイヤレス信号2606を受信し得る。
[0374]ある実施形態では、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、信号2620をセントラルサーバ120に送信するように構成され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110からブロードキャストメッセージを受信したことに応答して、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、セントラルサーバへの長距離通信を介して信号2620を送信し得る。ある実施形態では、信号2620は、近接したワイヤレス識別情報送信機110から受信されるブロードキャストメッセージからの情報(たとえば、ローリング識別子)、さらには関連するデータ(たとえば、非アクティブ化シグナリング送信機2602の識別情報および/または位置、タイムスタンプ情報など)を含む、サイティングメッセージであり得る。信号2620を受信したことに応答して、セントラルサーバ120は、任意の不明瞭にされた識別情報(すなわち、ローリング識別子)を復号し、解読し、別様に入手することによって、ワイヤレス識別情報送信機110を識別し得、ワイヤレス識別情報送信機110またはその関連するユーザに関して、データを記憶し得る。たとえば、セントラルサーバ120は、信号2620内の識別情報を解読して、ワイヤレス識別情報送信機110の識別情報をそのローリング識別子に基づいて決定し得る。様々な実施形態において、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、セルラーモデムおよびアンテナなどの長距離送受信機を利用して、信号2620を送信し得、または代替的に、ローカルエリアネットワークを介して(たとえば、図26Aには示されないが、WiFiルータを通じて)信号2620を送信するように構成されてよい。
[0375]別の実施形態では、セントラルサーバ120が非アクティブ化シグナリング送信機2602から信号2620を受信したことに応答して、セントラルサーバ120は、ワイヤレス識別情報送信機110がアクティブ化された機内モードに入っていると自動的に判定し得る。たとえば、セントラルサーバ120は、非アクティブ化シグナリング送信機2602が航空機へと向かうコンベヤベルト2610の近くに位置しており無効化ワイヤレス信号2606をブロードキャストしていることを示す情報を、記憶し得る。その記憶された情報に基づいて、セントラルサーバ120は、信号2620の中で識別された任意のワイヤレス識別情報送信機110がブロードキャストを非アクティブ化しているはずであると判定し得る。言い換えると、非アクティブ化シグナリング送信機2602がワイヤレス識別情報送信機110の近接の範囲内にありワイヤレス識別情報送信機110に関するサイティングメッセージを送信することが可能であるという事実により、セントラルサーバ120は、ワイヤレス識別情報送信機110が無効化ワイヤレス信号2606を受信したので機内モードに入っているはずであると、判定し得る。
[0376]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110は、非アクティブ化シグナリング送信機2602から無効化ワイヤレス信号2606を受信したことに応答して、非アクティブ化信号2607をブロードキャストし得る。以下で説明されるように、ワイヤレス識別情報送信機110は、非アクティブ化シグナリング送信機2602による受信のために非アクティブ化信号2607をブロードキャストして、無効化ワイヤレス信号2606が受信されたことと、ワイヤレス識別情報送信機110がアクティブ化された機内モードに入っている(すなわち、ワイヤレス識別情報送信機110によるブロードキャストが無効にされるであろう)こととを示し得る。別の実施形態では、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、信号2620を介して、非アクティブ化信号2607を受信しセントラルサーバ120に中継し得る。たとえば、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、受信の時間、非アクティブ化シグナリング送信機2602の位置と識別情報、および任意の他の関連する情報(たとえば、空港の名前、関連する便名など)とともに非アクティブ化信号2607を含む、サイティングメッセージなどの信号2620を送信し得る。別の実施形態では、非アクティブ化信号2607は、ワイヤレス識別情報送信機110の近接の範囲内の近接ブロードキャスト受信機などの、短距離ブロードキャスト信号を受信するように構成される任意のデバイスによって受信され得る。
[0377]ある実施形態では、非アクティブ化信号2607は、ワイヤレス識別情報送信機110がアクティブ化された機内モードに入っていることを示すメタデータまたは他の情報とともに、識別情報(たとえば、ローリング識別子)を含む、ワイヤレス識別情報送信機110によって送信されるブロードキャストメッセージであり得る。たとえば、無効化ワイヤレス信号2606を受信したことに応答して、ワイヤレス識別情報送信機110は、アクティブ化された機内モードを示すものとしてセントラルサーバに知られている追加のコードを含むメッセージをブロードキャストし得る。
[0378]様々な実施形態において、非アクティブ化シグナリング送信機2602からの信号2620に基づいてセントラルサーバ120内に記憶された情報は、ワイヤレス識別情報送信機110を含む自分の荷物を位置決定するために登録したユーザに、情報を提供するために使用され得る。たとえば、ケース2601の所有者は、モバイルデバイス2640(たとえば、スマートフォン)上で実行されるソフトウェアアプリケーション(「アプリ」)を使用して、ワイヤレス識別情報送信機110が無効化ワイヤレス信号2606を受信したかどうかを示す情報について、セントラルサーバ120に問い合わせ得る。ある実施形態では、セントラルサーバ120は、非アクティブ化信号2607がモバイルデバイス2640と関連付けられるワイヤレス識別情報送信機110によってブロードキャストされたことを示す非アクティブ化通知メッセージ2642を、モバイルデバイス2640に送信し得る。たとえば、非アクティブ化通知メッセージ2642は、ワイヤレス識別情報送信機110がアクティブ化された機内モードで動作するように構成されることを示す、非アクティブ化シグナリング送信機2602からの信号2620を受信したことに応答して、セントラルサーバ120によって荷物の所有者のモバイルデバイス2640に自動的に送信され得る。ある実施形態では、非アクティブ化通知メッセージ2642は、非アクティブ化シグナリング送信機2602が非アクティブ化信号2607を受信した時点でのワイヤレス識別情報送信機110の位置を示す、場所報告(または位置報告)または他の情報を含み得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110から非アクティブ化信号2607を示すサイティングメッセージを受信すると、セントラルサーバ120は、ワイヤレス識別情報送信機110からブロードキャストを受信するために、最後の既知の近接ブロードキャスト受信機(またはシグナリング送信機)の位置を示すメッセージを、ケース2601の所有者のモバイルデバイス2640に送信し得る。
[0379]図26Bは、ワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号を送信することを有効にされるモードで動作するようにワイヤレス識別情報送信機110に指示する、有効化ワイヤレス信号2656をブロードキャストするアクティブ化シグナリング送信機2652を示す図2650を示す。このモードは、「非アクティブ化された」機内モードと呼ばれることがある。図2650は、荷物が航空機から降ろされているのでワイヤレス送信に制約がない可能性がある実施形態を示していることを除き、図2600と同様である。たとえば、航空機が着陸すると、乗客は、連邦規制により禁止されている干渉を引き起こすことを恐れることなく、モバイルデバイスを使用し得る。したがって、空港は、アクティブ化シグナリング送信機2652を使用して、乗客に不便をもたらすことなく、ワイヤレス識別情報送信機110からのブロードキャストをワイヤレスに有効にし得る。
[0380]アクティブ化シグナリング送信機2652は、航空機の中、または、荷物を航空機から移動するコンベヤベルト2660の近くなどの空港の中の様々な場所に配置され得る。たとえば、コンベヤベルト2660は、荷物を、駐機場の着陸した航空機からターミナル内の手荷物受取所に移動するために使用され得る。ケース2601は、コンベヤベルト2660上を着陸した航空機から離れるように移動し得、追跡の目的でワイヤレス識別情報送信機110を含んでよい。ワイヤレス識別情報送信機110は、短距離ワイヤレス送受信機を介して定期的にブロードキャストしないように構成されている可能性がある。言い換えると、図26Aを参照して上で説明された無効化ワイヤレス信号2606を受信したことに応答して、ワイヤレス識別情報送信機110は、ワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号を送信し得ない(すなわち、ブロードキャストが無効化される)アクティブ化された機内モードで動作するように構成されている可能性がある。
[0381]アクティブ化シグナリング送信機2652は、BluetoothまたはRF無線などの短距離ワイヤレス送受信機が信号を送信しうることを示す、メタデータ、ソフトウェア命令、または他の情報を含む、有効化ワイヤレス信号2656(図26Bでは「ETX」と呼ばれる)を定期的にブロードキャストするように構成され得る。具体的には、有効化ワイヤレス信号2656は、有効化ワイヤレス信号2656を受信した後で、ワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号を送信し得る(すなわち、ブロードキャストが有効にされる)非アクティブ化された機内モードでワイヤレス識別情報送信機110が動作し得ることを示し得る。ケース2601がコンベヤベルト2660によって移動されるにつれて、ケース2601内のワイヤレス識別情報送信機110が、アクティブ化シグナリング送信機2652のブロードキャスト範囲2654の中に来ることがあり、ワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号を送信し得ることを示す有効化ワイヤレス信号2656を受信し得る。
[0382]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110は、アクティブ化シグナリング送信機2652から有効化ワイヤレス信号2656を受信したことに応答して、再アクティブ化信号2657をブロードキャストし得る。以下で説明されるように、ワイヤレス識別情報送信機110は、アクティブ化シグナリング送信機2652(または近接の範囲内にある近接ブロードキャスト受信機)による受信のために再アクティブ化信号2657をブロードキャストして、有効化ワイヤレス信号2656が受信されたことと、ワイヤレス識別情報送信機110が非アクティブ化された機内モードを再開した(すなわち、ワイヤレス識別情報送信機110によるブロードキャストが再び有効にされた)こととを示し得る。別の実施形態では、アクティブ化シグナリング送信機2652は、信号2680を介して、再アクティブ化信号2657を受信しセントラルサーバ120に中継し得る。たとえば、アクティブ化シグナリング送信機2652は、受信の時間、アクティブ化シグナリング送信機2652の位置と識別情報、および任意の他の関連する情報(たとえば、空港の名前、関連する便名など)とともに、再アクティブ化信号2657に関する情報またはそれから得られた情報を含むサイティングメッセージを、信号2680(たとえば、WiFi送信)を介して送信し得る。様々な実施形態において、アクティブ化シグナリング送信機2652は、セルラーモデムおよびアンテナなどの長距離送受信機を利用して、信号2680を送信し得、または代替的に、ローカルエリアネットワークを介して(たとえば、WiFiルータを介したWiFi送信)信号2680を送信するように構成されてよい。
[0383]別の実施形態では、セントラルサーバ120が非アクティブ化シグナリング送信機2652から信号2680を受信したことに応答して、セントラルサーバ120は、信号2680内の識別情報(たとえば、ローリング識別子など)からワイヤレス識別情報送信機110の識別情報を決定し得、ワイヤレス識別情報送信機110が非アクティブ化された機内モードに入っていると自動的に判定しうる。たとえば、セントラルサーバ120は、アクティブ化シグナリング送信機2652が航空機から離れるコンベヤベルト2660の近くに位置しており有効化ワイヤレス信号2656をブロードキャストしていることを示す情報を、記憶し得る。記憶された情報に基づいて、セントラルサーバ120は、信号2680の中で識別された任意のワイヤレス識別情報送信機110が再びブロードキャストしているはずであると判定し得る。言い換えると、アクティブ化シグナリング送信機2652がワイヤレス識別情報送信機110の近接の範囲内にあったという事実により、セントラルサーバ120は、ワイヤレス識別情報送信機110が有効化ワイヤレス信号2656を受信したのでブロードキャストを再開したと、判定し得る。
[0384]様々な実施形態において、アクティブ化シグナリング送信機2652からの信号2680に基づいてセントラルサーバ120内に記憶された情報は、ワイヤレス識別情報送信機110を含む自分の荷物を位置決定するために登録したユーザに、情報を提供するために使用され得る。たとえば、ケース2601の所有者は、モバイルデバイス2640上で実行されるソフトウェアアプリケーション(「アプリ」)を使用して、ワイヤレス識別情報送信機110が有効化ワイヤレス信号2656を受信したかどうかを示す情報について、セントラルサーバ120に問い合わせ得る。ある実施形態では、セントラルサーバ120は、再アクティブ化信号2657がモバイルデバイス2640と関連付けられるワイヤレス識別情報送信機110によってブロードキャストされたことを示す再アクティブ化通知メッセージ2692を、モバイルデバイス2640に送信し得る。たとえば、再アクティブ化通知メッセージ2692は、ワイヤレス識別情報送信機110が非アクティブ化された機内モードで動作するように構成されることを示す、アクティブ化シグナリング送信機2652からの信号2680を受信したことに応答して、セントラルサーバ120によって所有者のモバイルデバイス2640に自動的に送信され得る。ある実施形態では、再アクティブ化通知メッセージ2692は、再アクティブ化信号2657をブロードキャストした時点での他のデバイス(たとえば、近接ブロードキャスト受信機またはシグナリング送信機2652)に対するワイヤレス識別情報送信機110の近接を示す、場所報告(または位置報告)または他の情報を含み得る。
[0385]ある実施形態では、アクティブ化シグナリング送信機2652は、図26Aを参照して上で説明された非アクティブ化シグナリング送信機2602と同じデバイスであり得、その逆も成り立つ。たとえば、アクティブ化シグナリング送信機2652は、セントラルサーバ、ローカルコンピューティングデバイスもしくはサーバ、および/または、アクティブ化シグナリング送信機2652が無効化ワイヤレス信号2606をブロードキャストし得ることを示すユーザ入力(たとえば、アクティブ化シグナリング送信機2652上のスイッチまたはボタン)から、命令を受け取り得る。たとえば、空港の駐機場に配置されたアクティブ化シグナリング送信機2652は、乗客が離陸しようとしている航空機に搭乗しているときに無効化ワイヤレス信号2606をブロードキャストするように構成され得、別の航空機が到着したときに有効化ワイヤレス信号2656をブロードキャストするように構成されてよい。
[0386]さらなる実施形態では、非アクティブ化シグナリング送信機2602およびアクティブ化シグナリング送信機2652は、航空機(たとえば、航空機)の中に配置され得る。たとえば、離陸の前に、非アクティブ化シグナリング送信機2602は、航空機内のワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号を送信し得ないように、無効化ワイヤレス信号2606をブロードキャストするように構成され得る。別の例として、着陸の後に、アクティブ化シグナリング送信機2652は、航空機内のワイヤレス識別情報送信機110がワイヤレス信号の送信を再開し得るように、有効化ワイヤレス信号2656をブロードキャストするように構成され得る。
[0387]さらに、シグナリング送信機2602、2652は、センサデータなどの入力データに応答して、シグナリングの挙動を切り替え、または別様に変更するために、スイッチを利用するように構成され得る。たとえば、航空機の貨物倉内にあり有効化ワイヤレス信号2656をブロードキャストするように構成されるシグナリング送信機は、スイッチに接続された高度計からのセンサデータに基づいて、無効化ワイヤレス信号2606をブロードキャストするように構成され得る。そのようなスイッチは、種々の異なるトリガイベントに応答するように設計された種々のスイッチのいずれかであり得る。シグナリング送信機2602、2652によって利用され得るスイッチのタイプのいくつかの例には、デバイスが動かされたことまたは傾かされたことに応答して閉じ得る水銀スイッチ、デバイスが磁場から離されると(たとえば、デバイスが磁石から離れるように動かされると)アクティブ化され得る磁気スイッチ、磁場がデバイスに加えられると(たとえば、電気モーターが電力供給されると)アクティブ化され得る磁気スイッチ、加速度または物理的な動きに応答してアクティブ化され得る機械スイッチ、デバイスが事前に定義された閾値の加速度を超えて加速されるときにアクティブ化するように構成される、加速度計センサによりアクティブ化されるスイッチ、周囲の圧力が変化すると(たとえば、デバイスが航空機に取り込まれる場合など)アクティブ化し得る圧力センサスイッチ(または高度計スイッチ)、水に曝されるとアクティブ化する水分感知センサスイッチ、デバイスの部分にわたる負荷が事前に定義された閾値を超えると(たとえば、監視された構造が曲がり始めると、または破壊すると)アクティブ化するように構成される、負荷測定によりアクティブ化されるスイッチ、温度が事前に定義された閾値を上回ると、かつ/または下回るとアクティブ化するように構成される、温度センサスイッチがある。
[0388]図27は、無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、ワイヤレス信号(たとえば、ブロードキャストメッセージ)を送信するのを停止するようにワイヤレス識別情報送信機を構成するための、ある実施形態の方法2700を示す。方法2700は、図5を参照して上で説明されたような方法500と同様であり、それは、方法500と2700の両方が、データ、ソフトウェア命令、または他の情報を含み得る信号をワイヤレス識別情報送信機が受信することを可能にし得るからである。しかしながら、受信されたワイヤレス信号に基づいて、方法2700はまた、ワイヤレス識別情報送信機が短距離ワイヤレス信号をブロードキャストするのを防ぐアクティブ化された機内モードで動作するように、ワイヤレス識別情報送信機を自動的に構成し得る。アクティブ化された機内モードを自動的に設定することは、ワイヤレス信号送信が不適切であり得る、危険であり得る、または制約され得る状況において、たとえば航空機の中で、ユーザにとって便利であり得る。
[0389]一般に、ワイヤレス識別情報送信機は、図26Aを参照して上で説明されたような荷物コンベヤベルトのそばに配置されたシグナリング送信機によるブロードキャストなどの、無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、アクティブ化された機内モードで動作するように構成され得る。アクティブ化された機内モードにある間、ワイヤレス識別情報送信機は、規制されたエリア内に安全に配置されることが可能であるが、ブロードキャストメッセージがセントラルサーバへの中継のために送信され得ないので、リアルタイムでは追跡され得ない。加えて、ワイヤレス識別情報送信機は、図26Bを参照して上で説明されたように、たとえば着陸した航空機から離れるコンベヤの近くに配置されたアクティブ化シグナリング送信機により送信される、有効化ワイヤレス信号を受信することを継続的に待機し得る。有効化信号が受信されると、ワイヤレス識別情報送信機は、アクティブ化された機内モードから出て(すなわち、非アクティブ化された機内モードで動作し)、デバイスのローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを送信することを再開し得る。様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機はまた、バッテリの取り外しおよび交換に応答して、またはユーザ入力に応答して、非アクティブ化された機内モードで動作し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機が「リセット」ボタンを含む実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、ユーザがリセットボタンを押したことに応答して、非アクティブ化された機内モードで再起動し得る。方法2700は、規制に適合するようにそのようなデバイスをシームレスに構成し、さらに、効率的な追跡を支援するためのシグナリングを再び有効化することによって、ワイヤレス識別情報送信機のユーザに利益をもたらし得る。
[0390]上で説明されたように、ブロック552において、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信し得ない期間の始まり(または開始)を示すためのカウンタ変数などの、カウンタをリセットし得る。ブロック554において、ワイヤレス識別情報送信機は、識別情報と、カウンタと、メッセージを受信することが可能な時間とを含むメッセージを生成し得る。他の実施形態では、生成されたメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報(たとえば、ローリング識別子)のみを含み得、可能性情報を何ら含まなくてよい。ブロック556において、ワイヤレス識別情報送信機は、Bluetooth LEパケットのような、短距離ワイヤレス送信を介して、生成されたメッセージをブロードキャストし得る。判定ブロック558において、ワイヤレス識別情報送信機は、所定のカウンタ時間期間が満了したかどうかを判定し得る。カウンタ時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック558=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック556において、生成されたメッセージを定期的にブロードキャストし続け得る。カウンタ時間期間が満了している場合(すなわち、判定ブロック558=「はい」)、ブロック560において、ワイヤレス識別情報送信機は、カウンタをインクリメントし、判定ブロック562において、ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信することが可能になったかどうかを、カウンタに基づいて判定し得る。メッセージを受信することが可能ではない場合(すなわち、判定ブロック562=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック554の動作を継続し得る。
[0391]しかしながら、ワイヤレス識別情報送信機がメッセージを受信することが可能である場合(すなわち、判定ブロック562=「はい」)、ブロック564において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、入来する短距離無線送信のために受信機回路(またはワイヤレス受信機回路)を監視することによって、入来するメッセージを聴取し得る。判定ブロック2716において、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号(図27では「DTX」信号と呼ばれる)が受信されるかどうかを判定し得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、受信された入来するメッセージを評価して、無効化ワイヤレス信号がメッセージ内に存在することを、入来するメッセージ内のメタデータ、ヘッダ情報、ソフトウェア命令、または他のデータが示すときを、検出し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、既知の無効化コマンドまたはトリガに対応する入来するメッセージ内の識別ビットまたはコードを検出し得る。
[0392]無効化ワイヤレス信号が受信される場合(すなわち、判定ブロック2716=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、入来するメッセージは受信され得るがワイヤレス信号はワイヤレス識別情報送信機によって送信され得ない、アクティブ化された機内モードにあると考えられ得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス信号を送信するためのルーチンまたは動作を実行しなくてよいが、依然として、入来するメッセージを受信するための動作を実行しうる。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、システム変数、ビット、または他の記憶されたデータを設定することによって、アクティブ化された(または非アクティブ化された)機内モードで動作することを表し得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号が受信されたと判定したことに応答して、信号を送信するために専用に設計された回路、モジュール、および/またはサブシステムを非アクティブ化し得る。
[0393]ブロック564’において、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、入来するアクティブ化信号のためにワイヤレス受信機回路を監視することによって、入来するメッセージを聴取し得る。たとえば、入来するメッセージは、近接ブロードキャスト受信機から、または、ワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内で信号をブロードキャストするアクティブ化シグナリング送信機から、受信され得る。判定ブロック2718において、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号(図27では「ETX」信号と呼ばれる)が受信されるかどうかを判定し得る。無効化ワイヤレス信号に関して上で説明されたように、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号が、メタデータ、ヘッダ情報、ソフトウェア命令、または受信された入来するメッセージ内で表される他のデータに基づいて、受信されたかどうかを判定し得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号が受信されたと判定したことに応答して、信号を送信するために専用に設計された回路、モジュール、および/またはサブシステムを再アクティブ化(または再び有効に)し得る。
[0394]有効化ワイヤレス信号が受信されない場合(すなわち、判定ブロック2718=「いいえ」)、任意選択のブロック2720において、ワイヤレス識別情報送信機は、ある期間待機し得、次いで、ブロック564’の動作を継続しうる。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定められた時間(たとえば、数秒、数分など)スリープ状態になり、そして、入来するメッセージを監視するために起動しうる。ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号が受信されるまで、ブロック564’、2718、および2720の動作を継続的に実行し得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、決められていない長さの期間、アクティブ化された機内モードで動作するように構成され得る。有効化ワイヤレス信号が受信される場合(すなわち、判定ブロック2718=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、もはやアクティブ化された機内モードにはないと考えられ得る。したがって、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック552の動作を継続し得る。
[0395]無効化ワイヤレス信号が受信されない場合(すなわち、判定ブロック2716=「いいえ」)、判定ブロック568において、ワイヤレス識別情報送信機は、受信時間期間が満了したかどうかを判定し得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化信号などの入来するメッセージが依然として受信され得るかどうかを判定し得る。入来するメッセージを受信するための時間期間は、ワイヤレス識別情報送信機、時計信号の指示、または受信されたメッセージ内の情報によって保持される、カウンタ変数に基づき得る。受信時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック568=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック564において、入来するメッセージを聴取し続け得る。しかしながら、受信時間期間が満了している場合(すなわち、判定ブロック568=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック552に戻ることによって、処理を繰り返し得る。
[0396]図28〜図30は、無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答してワイヤレス信号の送信を無効にし、有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答してワイヤレス信号の送信を有効にするように、ワイヤレス識別情報送信機を構成するための実施形態の方法2800と、2900と、3000とを示す。方法2800、2900、および3000は、ワイヤレス識別情報送信機の処理ユニットで同時に実行される、ソフトウェアルーチンまたはオペレーティングシステムスレッドなどと、同時に実行され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、第1のオペレーティングシステムスレッドによって方法2800を実行し得、第2のオペレーティングシステムスレッドによって方法2900を同時に実行しうる。組み合わされて実行される場合、方法2800および方法2900(または方法2800および方法3000)は、上で説明された方法2700と同様の方式で機能し得る。具体的には、方法2900または方法3000は、受信された入来するメッセージを処理し、機内モードをアクティブ化/非アクティブ化するために、ワイヤレス識別情報送信機によって実行され得、方法2800は、識別情報(たとえば、セキュアなローリング識別子)を含むブロードキャストメッセージを送信するための動作を別々に処理するように実行され得る。
[0397]図28は、機内モードがアクティブ化されるかどうかに基づいて、短距離ワイヤレスメッセージをブロードキャストするワイヤレス識別情報送信機のためのある実施形態の方法2800を示す。方法2800を実行する場合は、機内モードが非アクティブ化されているとき、ワイヤレス識別情報送信機がブロック302〜308の動作のみを実行し得るということを除き、方法2800は、図3を参照して上で説明されたワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる動作と同様である。上で説明されたように、方法2800は、ルーチン、アプリケーション、もしくはワイヤレス識別情報送信機のオペレーティングシステムによるスレッドとして、またはそれらによって実行され得る。たとえば、方法2800は、方法2900などの他のルーチンと同時に実行されるオペレーティングシステムルーチンとして実行され得る。
[0398]判定ブロック2802において、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードがアクティブ化されたかどうかを判定し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードに対応する記憶された変数の現在値を評価し得る。上で説明されたように、機内モードがアクティブである(またはアクティブ化される)とき、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス信号を送信しなくてよいが、依然としてワイヤレス信号を受信しうる。様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードの現在のアクティブ化状態を示す、システム変数、ビット、または他の記憶されたデータを利用し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードがアクティブ化されているか非アクティブ化されているかを示す整数の変数を記憶し得る。ある実施形態では、機内モードは、ワイヤレス識別情報送信機のオペレーティングシステムによって実行される様々なルーチン、スレッド、またはアプリケーションによってアクセス可能な、変数またはビットによって、ワイヤレス識別情報送信機において表され得る。機内モードがアクティブ化されている場合(すなわち、判定ブロック2802=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、判定ブロック2802の動作を実行し続け得る。
[0399]しかしながら、機内モードがアクティブ化されていない場合(すなわち、判定ブロック2802=「いいえ」)、ブロック302’において、ワイヤレス識別情報送信機は、識別子(たとえば、ローリング識別子)を含むメッセージをブロードキャストし得る。ブロック304において、ワイヤレス識別情報送信機は、ある期間スリープモードに入り得、ブロック306において、その期間が経過するとスリープモードから起動し得、ブロック308において、あるアルゴリズムに基づいて新たなデバイス識別子を決定しうる。ワイヤレス識別情報送信機は次いで、判定ブロック2802の動作を継続し得る。ブロック308の動作により、識別子は、セキュリティを確保するために定期的に変化(またはローリング)し得る。ある実施形態では、識別子は、検出されたイベント、たとえば、ブロック306において動作のスリープモードから起動したことに応答して、ワイヤレス識別情報送信機によって変更され得る。
[0400]図29は、受信された短距離ワイヤレス入来メッセージに基づいて機内モードを構成する、ワイヤレス識別情報送信機のためのある実施形態の方法2900を示す。方法2900は、入来するメッセージを受信し処理するための動作のみを含み得ることを除き、図27を参照して上で説明された動作と同様である。上で説明されたように、方法2900は、ルーチン、アプリケーション、もしくはワイヤレス識別情報送信機のオペレーティングシステムによるスレッドとして、またはそれらによって実行され得る。たとえば、方法2900は、方法2800などの他のルーチンと同時に実行されるオペレーティングシステムルーチンとして実行され得る。
[0401]ブロック2902において、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードを非アクティブ化し得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、非アクティブ化された状態または条件を示すように機内モードのシステム変数またはビットの値を設定することによって、機内モードを非アクティブ化された状態に設定し得る。非アクティブ化された状態は、機内モードのデフォルトの状態であり得る。ブロック2720において、ワイヤレス識別情報送信機は、ある期間待機し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ある一定の秒数または分数に一度、入来するメッセージを聴取するように構成されてよいので、ワイヤレス識別情報送信機が入来するメッセージを聴取している時間の間に、上記の期間待機し得る。上で説明されたように、ブロック564において、ワイヤレス識別情報送信機は入来するメッセージを聴取し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、近接の範囲内にある他のデバイスによって送信されるBluetooth LEブロードキャストメッセージのような、入来するワイヤレス信号を聴取するために受信回路を監視し得る。
[0402]判定ブロック2716において、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号(図29では「DTX信号」と呼ばれる)が受信されるかどうかを判定し得る。無効化ワイヤレス信号が受信されない場合(すなわち、判定ブロック2716=「いいえ」)、判定ブロック568において、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定められた受信時間期間が満了したかどうかを判定し得る。受信時間期間が満了していない場合(すなわち、判定ブロック568=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック564の動作を継続し得る。受信時間期間が満了している場合(すなわち、判定ブロック568=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック2720の動作を継続し得る。
[0403]無効化ワイヤレス信号が受信される場合(すなわち、判定ブロック2716=「はい」)、任意選択のブロック2904において、ワイヤレス識別情報送信機は、非アクティブ化信号をブロードキャストし得る。具体的には、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機がアクティブ化された機内モードに入っていることを示す、メタデータ、ヘッダ情報、または他の情報を含む、メッセージをブロードキャストし得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、短距離ワイヤレス信号を受信するように構成される、近接した近接ブロードキャスト受信機および/または非アクティブ化シグナリング送信機に、ワイヤレス識別情報送信機がブロードキャストメッセージの送信を無効にしているという情報をブロードキャストし得る。ある実施形態では、非アクティブ化信号は、ワイヤレス識別情報送信機によって送信される他のブロードキャストメッセージと同様の識別情報を含み得る。図26Aを参照して上で説明されたように、非アクティブ化信号は、ワイヤレス識別情報送信機がアクティブ化された機内モードに入ったことを示すための情報を記憶し得る、セントラルサーバに中継され得る。任意選択のブロック2906において、ワイヤレス識別情報送信機はまた、無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、送信機、送信機回路、または送信機モジュールを無効にし得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、送信機を無効にすることによって、さらなる電力を節減することが可能であり得る。
[0404]ブロック2908において、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードをアクティブ化し得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、たとえば、アクティブ化された状態または条件を示すように機内モードのシステム変数またはビットの値を設定することによって、機内モードをアクティブ化された状態に設定し得る。ブロック564’において、ワイヤレス識別情報送信機は、入来するメッセージを聴取し得、判定ブロック2718において、有効化ワイヤレス信号(図29では「ETX信号」と呼ばれる)が受信されるかどうかを判定しうる。有効化ワイヤレス信号が受信されない場合(すなわち、判定ブロック2718=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック564’の動作を継続し得る。有効化ワイヤレス信号が受信される場合(すなわち、判定ブロック2718=「はい」)、任意選択のブロック2910において、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、送信機回路または送信機モジュールなどの自身の送信機を再び有効にし得る。任意選択のブロック2912において、ワイヤレス識別情報送信機は、送信機が再び有効にされたことに応答して、再アクティブ化信号をブロードキャストし得る。具体的には、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機が非アクティブ化された機内モードで動作していることを示す、メタデータ、ヘッダ情報、または他の情報を含む、メッセージをブロードキャストし得る。言い換えると、ワイヤレス識別情報送信機は、短距離ワイヤレス信号を受信するように構成される、近接した近接ブロードキャスト受信機および/またはアクティブ化シグナリング送信機に、ワイヤレス識別情報送信機がブロードキャストメッセージの送信を再開したという情報をブロードキャストし得る。ある実施形態では、再アクティブ化信号は、ワイヤレス識別情報送信機によって送信される他のブロードキャストメッセージと同様の識別情報(たとえば、ローリング識別子)を含み得る。上で説明されたように、再アクティブ化信号は、ワイヤレス識別情報送信機がアクティブ化された機内モードから出たことを示すための情報を記憶し得る、セントラルサーバに中継され得る。ワイヤレス識別情報送信機は次いで、ブロック2902の動作を継続し得る。言い換えると、有効化ワイヤレス信号が受信されると、ワイヤレス識別情報送信機は再び、非アクティブ化された機内モードで動作し得る。
[0405]図30は、受信された入来するメッセージまたは信号に基づいて機内モードを構成する、ワイヤレス識別情報送信機のためのある実施形態の方法3000を示す。方法3000は、ワイヤレス識別情報送信機からワイヤレス識別情報送信機へと無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を伝達するために信号を中継するための動作も含み得るということを除き、上で説明された方法2900と同様である。具体的には、無効化ワイヤレス信号(図30では「DTX信号」と呼ばれる)と有効化ワイヤレス信号(図30では「ETX信号」と呼ばれる)のいずれかを受信したとき、ワイヤレス識別情報送信機は、近接の範囲内の他のデバイスも信号を受信し得るように、事前に定められた期間、受信された信号をブロードキャストするように構成され得る。これは、非アクティブ化シグナリング送信機および/またはアクティブ化シグナリング送信機の動作とブロードキャスト範囲とを補強し、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を近接したデバイスに対してより利用可能にするために重要であり得る。たとえば、非アクティブ化シグナリング送信機から無効化ワイヤレス信号を受信したワイヤレス識別情報送信機は、異なる周期で無効化ワイヤレス信号をブロードキャストし得る。これは、シグナリング送信機と同期してないことが原因で他の近接したデバイスが有効化信号または無効化信号を受信することが別様には可能ではない場合には、有用であり得る。加えて、受信された無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を伝達することは、そのような信号の配信を増やすには有益であり得る。たとえば、アクティブ化シグナリング送信機は、ある数のインチ、フィート、メートルなどの範囲内で受信され得る有効化ワイヤレス信号をブロードキャストするようにのみ構成されてよいが、受信された有効化ワイヤレス信号を再ブロードキャスト(または伝達する)ことを通じて、有効化ワイヤレス信号を受信したワイヤレス識別情報送信機は、他のワイヤレス識別情報送信機が有効化ワイヤレス信号を受信し得るエリアを増やし得る。
[0406]ブロック2902において、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードを非アクティブ化し得る。ブロック2720において、ワイヤレス識別情報送信機は、ある期間待機し得る。ブロック564において、ワイヤレス識別情報送信機は入来するメッセージを聴取し得る。判定ブロック2716において、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号が受信されるかどうかを判定し得る。無効化ワイヤレス信号が受信されないとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック2716=「いいえ」)、判定ブロック568において、ワイヤレス識別情報送信機は、受信時間期間が満了したかどうかを判定し得る。受信時間期間が満了していないとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック568=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック564の動作を継続し得る。受信時間期間が満了しているとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック568=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック2720の動作を継続し得る。
[0407]無効化ワイヤレス信号が受信されるとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック2716=「はい」)、任意選択のブロック2904において、ワイヤレス識別情報送信機は、非アクティブ化信号をブロードキャストし得る。ブロック3002において、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号、たとえば、判定ブロック2716の動作で受信されると判定された無効化ワイヤレス信号を、ブロードキャストし得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、受信された無効化ワイヤレス信号を記憶し得、その無効化ワイヤレス信号を受信された通りにそのままブロードキャストしうる。あるいは、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報、タイムスタンプ情報、および/または、非アクティブ化シグナリング送信機とは対照的に受信側のワイヤレス識別情報送信機によって無効化ワイヤレス信号がブロードキャストされていることを示す情報などの、追加の情報を無効化ワイヤレス信号に付加し得る。別の実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機はさらに、無効化ワイヤレス信号を伝達したデバイスの数を示す、カウンタインジケータ、ビット、または他の情報を付加し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機よりも前に無効化ワイヤレス信号をブロードキャストしたユニークなデバイスの数のインジケータを含む、無効化ワイヤレス信号をブロードキャストし得る。別の実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、どれだけの後続のデバイスが無効化ワイヤレス信号を伝達し得るかを記述する、有効期限の指示を付加し得る。たとえば、有効期限の指示は、後続の受信者デバイスに、それらが無効化ワイヤレス信号を伝達することを認められていないことを知らせ得る。このようにして、無効化ワイヤレス信号の範囲は、ある数のデバイス、および/または、非アクティブ化シグナリング送信機からのある近接に、限られ得る。
[0408]任意選択のブロック3004において、ワイヤレス識別情報送信機は、ある期間待機し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定められたミリ秒数、秒数、または分数だけ待機し得る。判定ブロック3006において、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号の伝達時間期間(図30では「DTX伝達時間期間」と呼ばれる)が満了したかどうかを判定し得る。具体的には、ワイヤレス識別情報送信機は、自身の送信機を無効にする前に、事前に定められた期間だけ、無効化ワイヤレス信号のみをブロードキャストするように構成され得る。たとえば、無効化ワイヤレス信号を受信した後、ワイヤレス識別情報送信機は、数秒だけ無効化ワイヤレス信号のみを再ブロードキャストし得る。ある実施形態では、無効化ワイヤレス信号の伝達時間期間は、ワイヤレス識別情報送信機が無効化ワイヤレス信号をブロードキャストする回数によって定められ得、ワイヤレス識別情報送信機によって記憶され修正されるカウンタ変数により示されてよい。無効化ワイヤレス信号の伝達時間期間が満了していないとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック3006=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック3002の動作を継続し得る。
[0409]しかしながら、無効化ワイヤレス信号の伝達時間期間が満了したとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック3006=「はい」)、任意選択のブロック2906において、ワイヤレス識別情報送信機は、無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、送信機回路または送信機モジュールなどの送信機を無効にし得る。ブロック2908において、ワイヤレス識別情報送信機は、機内モードをアクティブ化し得る。ブロック564’において、ワイヤレス識別情報送信機は、入来するメッセージを聴取し得、判定ブロック2718において、有効化ワイヤレス信号が受信されるかどうかを判定しうる。有効化ワイヤレス信号が受信されない場合(すなわち、判定ブロック2718=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック564’の動作を継続し得る。有効化ワイヤレス信号が受信されるとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック2718=「はい」)、任意選択のブロック2910において、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、送信機回路または送信機モジュールなどの自身の送信機を再び有効にし得る。任意選択のブロック2912において、ワイヤレス識別情報送信機は、送信機が再び有効にされたことに応答するなどして、再アクティブ化信号をブロードキャストし得る。
[0410]ブロック3008において、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号、たとえば、判定ブロック2718の動作で受信されると判定された有効化ワイヤレス信号を、ブロードキャストし得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、受信された有効化ワイヤレス信号を記憶し得、その有効化ワイヤレス信号を受信された通りにそのままブロードキャストしうる。あるいは、ワイヤレス識別情報送信機は、受信された無効化ワイヤレス信号に関して上で説明されたような追加の情報を付加し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報、タイムスタンプ情報、有効化ワイヤレス信号がアクティブ化シグナリング送信機とは対照的に受信側のワイヤレス識別情報送信機によってブロードキャストされていることを示す情報、有効化ワイヤレス信号を伝達したデバイスの数を示すカウンタインジケータ、および/または有効期限の指示を、付加し得る。
[0411]任意選択のブロック3004’において、ワイヤレス識別情報送信機は、ある期間待機し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定められたミリ秒数、秒数、または分数だけ待機し得る。判定ブロック3010において、ワイヤレス識別情報送信機は、有効化ワイヤレス信号の伝達時間期間(図30では「ETX伝達時間期間」と呼ばれる)が満了したかどうかを判定し得る。具体的には、ワイヤレス識別情報送信機は、事前に定められた期間だけ、有効化ワイヤレス信号のみをブロードキャストするように構成され得る。たとえば、有効化ワイヤレス信号を受信した後、ワイヤレス識別情報送信機は、数秒だけ有効化ワイヤレス信号のみをブロードキャストし得る。ある実施形態では、有効化ワイヤレス信号の伝達時間期間は、ワイヤレス識別情報送信機が有効化ワイヤレス信号をブロードキャストする回数によって定められ得、ワイヤレス識別情報送信機によって記憶され修正されるカウンタ変数により示されてよい。有効化ワイヤレス信号の伝達時間期間が満了していないとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック3010=「いいえ」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック3008の動作を継続し得る。しかしながら、有効化ワイヤレス信号の伝達時間期間が満了しているとワイヤレス識別情報送信機が判定する場合(すなわち、判定ブロック3010=「はい」)、ワイヤレス識別情報送信機は、ブロック2902の動作を継続し得る。言い換えると、有効化ワイヤレス信号が受信されると、ワイヤレス識別情報送信機は再び、非アクティブ化された機内モードで動作し得る。
[0412]図31〜図32は、シグナリング送信機によって実行されることになる方法3100、3200を説明する。「シグナリング送信機」という用語は、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を送信するように構成されるデバイスを指す。シグナリング送信機は、非アクティブ化シグナリング送信機と、アクティブ化シグナリング送信機と、非アクティブ化シグナリング送信機および/またはアクティブ化シグナリング送信機として動作するように構成された近接ブロードキャスト受信機とを含み得る。たとえば、シグナリング送信機は、無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号の送信とともに、ワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージの受信を可能にするソフトウェアを実行する、スマートフォンであり得る。
[0413]さらに、非アクティブ化シグナリング送信機、アクティブ化シグナリング送信機、またはこれらの両方として動作するように構成されるシグナリング送信機は、近接したワイヤレス識別情報送信機による受信のためにブロードキャストされ得る信号のタイプを定義する、記憶されたシステム変数またはビットのような、「信号タイプ」変数を記憶し得る。具体的には、「信号タイプ」変数は、シグナリング送信機が無効化ワイヤレス信号(すなわち、「信号タイプ」変数が「DTX」に設定される)か有効化ワイヤレス信号(すなわち、「信号タイプ」変数が「ETX」に設定される)かを示すために設定され得る。
[0414]図31は、入力を受け取ったことに応答して無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号をブロードキャストするためのシグナリング送信機のためのある実施形態の方法3100を示す。上で説明されたような信号タイプ変数を記憶することに加えて、シグナリング送信機は、シグナリング送信機が所与の時間においてワイヤレス信号を送信するように構成されているかどうかを示す、送信モードの変数、ビット、またはフラグを記憶し得る。たとえば、送信モード変数が「オフ」に設定される場合、シグナリング送信機は、近接したワイヤレス識別情報送信機による受信のための、無効化ワイヤレス信号または有効化ワイヤレス信号を何らブロードキャストし得ない。
[0415]無効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることなどの、シグナリング送信機によって実行される挙動または動作は、様々な入力を受信したことに応答して構成され得る。たとえば、特定の入力を受信したことに応答して、シグナリング送信機は、ワイヤレス信号のブロードキャストを開始または停止し得る。入力は、ユーザ入力(たとえば、ボタンの押下)、他のデバイスからのトリガ信号、および/または、非アクティブ化シグナリング送信機の中にある、もしくはそれに結合された、高度計センサもしくは加速度計センサからのデータなどのセンサデータを含み得る。受け取られた入力は、シグナリング送信機の動作を修正するための様々なコマンドと関連付けられ得る。例示的なコマンドの以下の説明は、シグナリング送信機が、入力に基づいて様々な信号を送信するように構成されるように、回路、ソフトウェア、または他の動作をどのように実行し得るかの、非限定的な例示であると見なされるべきである。
[0416]ある実施形態では、入力は、シグナリング送信機に送信モード変数を「オン」または「オフ」へ設定させて、それによって、それぞれ、シグナリング送信機によるブロードキャストを有効または無効にし得る、「送信」コマンドに対応し得る。別の入力は、シグナリング送信機に信号のブロードキャストを停止させ得る、「停止」コマンドに対応し得る。たとえば、「停止」コマンドは、シグナリング送信機に、「送信モード」変数を「オフ」へ設定させ得る。別の入力は、シグナリング送信機に「信号タイプ」変数を別の値へ設定させ得る、「変更」コマンドに対応し得る。たとえば、「信号タイプ」変数が無効化ワイヤレス信号(図31では「DTX」と呼ばれる)に設定され、シグナリング送信機が「変更」コマンドに対応する入力を受け取る場合、シグナリング送信機は、「信号タイプ」変数を有効化ワイヤレス信号(図31では「ETX」と呼ばれる)に設定し得る。このようにして、シグナリング送信機は、入力に基づいて無効化ワイヤレス信号と有効化ワイヤレス信号のいずれかをブロードキャストするように構成され得る。たとえば、空港の従業員は、シグナリング送信機上のスイッチを切り替えることがあり、これは、「変更」コマンドに対応する入力を引き起こし得る。
[0417]ブロック3102において、シグナリング送信機は、信号タイプをデフォルト値に設定し得る。ある実施形態では、デフォルト値は、無効化ワイヤレス信号(すなわち、「DTX」)または有効化ワイヤレス信号(すなわち、「ETX」)を表し得、シグナリング送信機が担っている現在の役割に基づいてよい。たとえば、手荷物受取所の中に位置している場合、シグナリング送信機は、シグナリング送信機が近接の範囲内にあるワイヤレス識別情報送信機に有効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることを可能にするために、「ETX」というデフォルトの信号タイプの値を有し得る。ブロック3104において、シグナリング送信機は、送信モードをデフォルト値に設定し得る。たとえば、シグナリング送信機のデフォルトの設定は、送信モードが入力を介して変更される(すなわち、アクティブ化される)まで無効化ワイヤレス信号または有効化ワイヤレス信号を送信しないように、「オフ」であり得る。デフォルトモードは、シグナリング送信機がアクティブ化され、起動され、または再起動されたときに設定され得る。
[0418]ブロック3106において、シグナリング送信機は、ある期間待機し得る。ある実施形態では、その期間は、ワイヤレス識別情報送信機がスリープ状態になることが知られている時間期間(たとえば、スリープ周期の期間)よりも長い時間期間であり得る。この期間は、すべての近接したワイヤレス識別情報送信機がシグナリング送信機によって送信される信号を受信し得ることを確実にするために重要であり得る。判定ブロック3108において、シグナリング送信機は、入力が受信されるかどうかを判定し得る。たとえば、シグナリング送信機は、ユーザからの入力(たとえば、送信機上でのボタンの押下)、シグナリング送信機内のセンサからのセンサデータ(たとえば、圧力センサからの圧力センサデータ)、および/またはワイヤレス信号(たとえば、WiFi接続を介して送信されるトリガ信号)を受け取ったかどうかを、判定し得る。別の例として、シグナリング送信機は、「開始」ボタンが押されたかどうか、加速度計センサデータが検出されたかどうか、高度計センサデータが検出されたかどうか、または、セントラルサーバからのコマンド信号がセルラーモデムを介して受信されたかどうかを、判定し得る。
[0419]入力が受け取られる場合(すなわち、判定ブロック3108=「はい」)、判定ブロック3110において、シグナリング送信機は、入力が「送信」コマンドに対応するかどうかを判定し得る。たとえば、シグナリング送信機は、入力を既知のコマンドのリストと比較して、「送信」コマンドとの一致を識別し得る。たとえば、航空機の中のシグナリング送信機は、無効化ワイヤレス信号を送信するための信号として解釈されるであろう、航空機が離陸していることまたは離陸したことを示すセンサデータが、加速度計または高度計から受信されたかどうかを判定し得る。「送信」コマンドに対応する入力が検出される場合(すなわち、判定ブロック3110=「はい」)、ブロック3112において、シグナリング送信機は、送信モードを「オン」に設定し得る。言い換えると、シグナリング送信機は、シグナリング送信機によって送信され得るワイヤレス信号を示すための、フラグ、システム変数、または他の記憶されたデータを設定し得る。検出された入力が「送信」コマンドに対応しない場合(すなわち、判定ブロック3110=「いいえ」)、判定ブロック3114において、シグナリング送信機は、入力が「停止」コマンドに対応するかどうかを判定し得る。言い換えると、シグナリング送信機は、シグナリング送信機にブロードキャストを停止するように指示する入力が受信されたかどうかを判定し得る。入力が「停止」コマンドに対応する場合(すなわち、判定ブロック3114=「はい」)、ブロック3116において、シグナリング送信機は、送信機モードを「オフ」に設定し得る。言い換えると、シグナリング送信機は、シグナリング送信機によって送信され得ないワイヤレス信号を示すための、フラグ、システム変数、または他の記憶されたデータを設定し得る。入力が「停止」コマンドに対応しない場合(すなわち、判定ブロック3114=「いいえ」)、判定ブロック3118において、シグナリング送信機は、入力が「変更」コマンドに対応するかどうかを判定し得る。入力が「変更」コマンドに対応しない場合(すなわち、判定ブロック3118=「いいえ」)、任意選択のブロック3120において、シグナリング送信機は、入力を無視し、判定ブロック3128の動作を継続し得る。たとえば、シグナリング送信機は、入力に対応する「送信」、「停止」、および「変更」コマンドのみを認識するように構成され得る。
[0420]入力が「変更」コマンドに対応する場合(すなわち、判定ブロック3118=「はい」)、判定ブロック3122において、シグナリング送信機は、たとえば、シグナリング送信機に記憶されている信号タイプ変数、ビット、またはセマフォ(semaphore)を確認して、それが無効化ワイヤレス信号がブロードキャストされるべきであることを示すかどうかを判定することによって、信号タイプが無効化ワイヤレス信号(すなわち、「DTX」)に設定されるかどうかを判定し得る。信号タイプが無効化ワイヤレス信号に設定される場合(すなわち、判定ブロック3122=「はい」)、ブロック3126において、シグナリング送信機は、信号タイプを有効化ワイヤレス信号(すなわち、「ETX」)に設定し得る。言い換えると、「変更」コマンドに応答して、シグナリング送信機は、無効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることから、有効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることに変更するように構成され得る。シグナリング送信機は、判定ブロック3128の動作を継続し得る。信号タイプが無効化ワイヤレス信号に設定されない場合(すなわち、判定ブロック3122=「いいえ」)、ブロック3124において、シグナリング送信機は、信号タイプを無効化ワイヤレス信号(または「DTX」)に設定し得る。言い換えると、「変更」コマンドに基づいて、シグナリング送信機は、有効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることから、無効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることに変更するように構成され得る。シグナリング送信機は、判定ブロック3128の動作を継続し得る。
[0421]入力が受け取られない場合(すなわち、判定ブロック3108=「いいえ」)、または、シグナリング送信機がブロック3124またはブロック3126の動作を実行した後、判定ブロック3128において、シグナリング送信機は、送信モードが「オン」かどうかを判定し得る。言い換えると、シグナリング送信機は、送信モード変数に記憶された値を評価することによって、シグナリング送信機が信号をブロードキャストするように構成されているかどうかを判定し得る。送信モードが「オン」ではない場合(すなわち、判定ブロック3128=「いいえ」)、シグナリング送信機は、信号をブロードキャストしないように構成され得、ブロック3106の動作を継続しうる。送信モードが「オン」である場合(すなわち、判定ブロック3128=「はい」)、ブロック3130において、シグナリング送信機は、現在の信号タイプに基づいて信号を生成し得る。たとえば、信号タイプ変数が「ETX」に設定される場合、シグナリング送信機は、有効化ワイヤレス信号を生成し得、信号タイプ変数が「DTX」に設定される場合、シグナリング送信機は、無効化ワイヤレス信号を生成しうる。ブロック3132において、シグナリング送信機は、生成された信号をブロードキャストし得、ブロック3106の動作を継続しうる。
[0422]図32は、近接したワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信したことに基づいて無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号を再ブロードキャストするシグナリング送信機のためのある実施形態の方法3200を示す。方法3200は、近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機が予想通りにシグナリング送信機のブロードキャストに応答していないときに、シグナリング送信機が信号のブロードキャストを継続または中断するように構成され得ることを除き、上で説明された方法3100と同様である。たとえば、シグナリング送信機が無効化ワイヤレス信号をブロードキャストする場合、シグナリング送信機は、近接したワイヤレス識別情報送信機が、暗号化された識別子を含むブロードキャストメッセージの送信を中断することを予想し得る。別の例として、シグナリング送信機が有効化ワイヤレス信号をブロードキャストする場合、シグナリング送信機は、すべての近接したワイヤレス識別情報送信機が、メッセージのブロードキャストを開始することを予想し得る。シグナリング送信機の無効化ワイヤレス信号および/または有効化ワイヤレス信号は、近接したワイヤレス識別情報送信機によって受信されないことがあるので、シグナリング送信機は、ワイヤレス識別情報送信機からの信号を定期的に監視して、ワイヤレス識別情報送信機が予想通りにブロードキャストしているかどうかを判定し得、ワイヤレス識別情報送信機が予想通りに振る舞っていない限り、有効化ワイヤレス信号および/または無効化ワイヤレス信号を再ブロードキャストし、またはそれらのブロードキャストを継続しうる。
[0423]任意選択のブロック3202において、シグナリング送信機は、ワイヤレス識別情報送信機(図32では「WIT」と呼ばれる)のリストを記憶し得る。ある実施形態では、シグナリング送信機は、セントラルサーバからの送信で、および/またはユーザ入力(たとえば、空港の従業員からシグナリング送信機にロードされたデータ)から、ワイヤレス識別情報送信機のリストを受け取り得る。たとえば、客室乗務員および/または荷物係が、特定の便の乗客および/または荷物に対応するワイヤレス識別情報送信機のリストを入力し得る。このリストは、航空機上の、または既知のもしくは管理されたエリア内の、すべてのワイヤレス識別情報送信機から、ブロードキャストメッセージが受信されたときを判定するために使用され得る。様々な実施形態において、記憶されたリストは、ワイヤレス識別情報送信機の不明瞭にされたインジケータ、または別様の匿名のインジケータを含み得る。たとえば、記憶されたリストは、様々なワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるユーザが特定され得ないように、暗号化され、符号化され、または不明瞭にされた、ローリング識別子または他のデータを含み得る。
[0424]ブロック3102において、シグナリング送信機は、信号タイプをデフォルト値に設定し得る。たとえば、デフォルト値は、たとえば、信号タイプ変数を無効化ワイヤレス信号(すなわち、「DTX」)または有効化ワイヤレス信号(すなわち、「ETX」)に設定することによって、シグナリング送信機が無効化ワイヤレス信号をブロードキャストし得るかどうかを示し得る。ブロック3130において、シグナリング送信機は、現在の信号タイプに基づいて信号を生成し得る。たとえば、シグナリング送信機は、信号タイプ変数の現在値に基づいて、無効化ワイヤレス信号または有効化ワイヤレス信号を生成し得る。ブロック3106において、シグナリング送信機はある期間待機し得、ブロック3132において、シグナリング送信機は、有効化ワイヤレス信号または無効化ワイヤレス信号などの、生成された信号をブロードキャストし得る。
[0425]判定ブロック3204において、シグナリング送信機は、近接したワイヤレス識別情報送信機からブロードキャスト信号が受信されるかどうかを判定し得る。たとえば、シグナリング送信機は、ブロードキャストメッセージなどの短距離ワイヤレス信号が、近接したワイヤレス識別情報送信機から受信されたかどうかを示す、メッセージ受信回路、バッファ、または待ち行列を確認し得る。ブロードキャスト信号が受信されない場合(すなわち、判定ブロック3204=「いいえ」)、判定ブロック3122において、シグナリング送信機は、信号タイプが無効化ワイヤレス信号(すなわち、「DTX」)に設定されるかどうかを判定し得る。言い換えると、シグナリング送信機は、無効化ワイヤレス信号がブロック3132の動作によりブロードキャストされたかどうかを判定し得る。信号タイプが無効化ワイヤレス信号に設定される場合(すなわち、判定ブロック3122=「はい」)、シグナリング送信機は、信号は受信されていないと予想し得、動作を終了しうる。しかしながら、信号タイプが無効化ワイヤレス信号に設定されていない場合(すなわち、判定ブロック5422=「いいえ」)、シグナリング送信機は、有効化ワイヤレス信号がシグナリング送信機によってブロードキャストされたので信号を受信すると予想し得、したがって、ブロック3106の動作を継続しうる。たとえば、シグナリング送信機は、ある期間待機し、有効化ワイヤレス信号をブロードキャストし得る。
[0426]ブロードキャスト信号が受信される場合(すなわち、判定ブロック3204=「はい」)、任意選択のブロック3206において、シグナリング送信機は、受信されたブロードキャスト信号と信号タイプとを示す、サイティングメッセージを生成し得る。言い換えると、シグナリング送信機は、近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成され得、受信のときに関連する情報とともにワイヤレス識別情報送信機から受信されるブロードキャストメッセージを中継しうる。たとえば、シグナリング送信機は、ワイヤレス識別情報送信機から受信された信号と、信号タイプ変数の現在値(たとえば、「DTX」または「ETX」)と、シグナリング送信機についての位置情報と、タイムスタンプ情報とを含む、サイティングメッセージを生成し得る。任意選択のブロック706において、シグナリング送信機は、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信し得る。上で説明されたように、セントラルサーバは、サイティングメッセージを受信したことに応答して、他のメッセージを記憶し、処理し、評価し、送信するように構成され得る。たとえば、セントラルサーバは、無効化ワイヤレス信号または有効化ワイヤレス信号を現在ブロードキャストしているシグナリング送信機の近接の範囲内に、荷物の所有者の関連するワイヤレス識別情報送信機があることを示す、電子メール、SMSメッセージ、または電話回線による電話呼を、荷物の所有者に送信し得る。ある実施形態では、サイティングメッセージは、上で説明されたように、シグナリング送信機が非アクティブ化信号または再アクティブ化信号を受信したことを示し得る。
[0427]判定ブロック3122’において、シグナリング送信機は、信号タイプが無効化ワイヤレス信号(すなわち、「DTX」)に設定されるかどうかを判定し得る。信号タイプが無効化ワイヤレス信号に設定される場合(すなわち、判定ブロック5422’=「はい」)、シグナリング送信機は、信号は受信されないと予想し得、ブロック3106の動作を継続しうる。言い換えると、近接したワイヤレス識別情報送信機からの信号が受信されると、シグナリング送信機は、無効化ワイヤレス信号をブロードキャストし続け得る。しかしながら、信号タイプが無効化ワイヤレス信号に設定されない場合(すなわち、判定ブロック5422’=「いいえ」)、判定ブロック3208において、シグナリング送信機は、ワイヤレス識別情報送信機の記憶されたリストを有するかどうかを判定し得る。言い換えると、シグナリング送信機は、すべての予想されたブロードキャスト信号がワイヤレス識別情報送信機から受信されたかどうかを判定するために使用され得るリストがメモリに記憶されているかどうかを判定し得る。記憶されたデバイスリストがない場合(すなわち、判定ブロック3208=「いいえ」)、シグナリング送信機は、方法3200を終了し得、それは、シグナリング送信機が有効化ワイヤレス信号をブロードキャストした後で、少なくとも1つの信号が受信されているからである。しかしながら、記憶されたリストがある場合(すなわち、判定ブロック3208=「はい」)、判定ブロック3210において、シグナリング送信機は、リスト上のすべてのワイヤレス識別情報送信機からブロードキャスト信号が受信されたかどうかを判定し得る。言い換えると、シグナリング送信機は記憶されたリストを有するので、シグナリング送信機は、信号をブロードキャストすべきワイヤレス識別情報送信機を追跡することが可能である。受信された信号と記憶されたリストの比較は、「ロール呼」を行い、ワイヤレス識別情報送信機が行方不明かどうかを判定するために重要であり得る。たとえば、シグナリング送信機は、荷物の関連するワイヤレス識別情報送信機が、有効化ワイヤレス信号をシグナリング送信機がブロードキャストしたことに応答して信号をブロードキャストしない場合、荷物が航空機から行方不明になっているかどうかを判定し得る。シグナリング送信機がリスト上のすべてのワイヤレス送信デバイスから信号を受信した場合(すなわち、判定ブロック3210=「はい」)、シグナリング送信機は、方法3200の動作を終了し得る。シグナリング送信機がリスト上のすべてのワイヤレス送信デバイスから信号を受信していない場合(すなわち、判定ブロック3210=「いいえ」)、シグナリング送信機は、ブロック3106の動作を継続して、記憶されたリスト上のすべてのワイヤレス識別情報送信機が信号のブロードキャストを開始するまで、有効化ワイヤレス信号のブロードキャストを継続し得る。ある実施形態では、シグナリング送信機は、非アクティブ化信号および/または再アクティブ化信号が記憶されたリスト上のワイヤレス識別情報送信機から受信されたかどうかを追跡し得る。加えて、シグナリング送信機は、すべての予想される再アクティブ化信号および/または非アクティブ化信号がリスト上のすべてのワイヤレス識別情報送信機から受信されるかどうかを報告するために、メッセージをセントラルサーバに送信し得る。
[0428]図33は、近接したワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを受信したことに応答してスクリプトを実行する近接ブロードキャスト受信機のためのある実施形態の方法3300を示す。方法3300は、近接ブロードキャスト受信機に関する記憶されたプロファイル情報に基づいてセントラルサーバによってカスタマイズされる様々なスクリプトを実行するための動作を含むことを除き、図10を参照して上で説明された方法1000と同様である。具体的には、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機(たとえば、PRBアプリケーションを実装するスマートフォン)の挙動を制御し、あるワイヤレス識別情報送信機からメッセージを受信したことに応答して実行され得る、コマンド、動作、ルーチン、および/または命令を含む、スクリプトを受信し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機に長距離送信機をある時間の期間非アクティブ化させる(すなわち、アクティブ化された機内モードで動作させる)特定のスクリプトは、空港ターミナル内のワイヤレス識別情報送信機のブロードキャスト範囲内にあるときに、近接ブロードキャスト受信機によって実行され得る。別の例として、近接ブロードキャスト受信機は、コンサートホール内のワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信したことに応答して、デバイスのスピーカの音量を下げ、またはデバイスを「マナー」モードにする、スクリプトを実行し得る。多種多様な挙動およびモード変更動作が、信頼されたセントラルサーバの制御下で、そのようなスクリプトによって実施され得る。実施されるスクリプトは、セントラルサーバによって管理されて、特定のユーザおよび/または近接ブロードキャスト受信機(たとえば、ユーザのスマートフォン)に適合され、近接信号の受信によってトリガされ得、実施されるスクリプトはユーザ/デバイスの位置である。したがって、実施形態のシステムおよび方法は、ユーザ/デバイス位置に固有の動作または動作モードの実施を可能にする。
[0429]上で説明されたように、ある実施形態の近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機および/またはデバイスのプロセッサ上で実行されるアプリケーションの識別情報送受信機マイウェイとして動作するように構成される、モバイルデバイス(たとえば、スマートフォン)であり得る。たとえば、スマートフォンデバイスは、Bluetooth LE無線を利用して、近くのワイヤレス識別情報送信機からのブロードキャストメッセージを受信し、上で説明されたようにサイティング報告をセントラルサーバに送信する動作を実行するように、アプリケーションによって構成され得る。別の実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、上で説明されたように生成されたユニークなローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを送信することによって、識別情報送受信機として動作するようにも構成され得、または代替的にそのように構成されてよい。様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機は、セントラルサーバに登録され、近くの近接ブロードキャスト受信機により受信される不明瞭にされた識別子を含むブロードキャスト短距離メッセージを送信するように構成される、識別情報送受信機、シグナリング送信機、または任意の他のデバイスであり得る。
[0430]任意選択のブロック3301において、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバから受信された、プリフェッチされたスクリプトと関連する識別子とを記憶し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、関連する識別子に関して、プリフェッチされたスクリプトをデータベースに記憶し得る。図34を参照して上で説明されたように、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる記憶されたプロファイル情報を定期的に評価し、プロファイル情報に基づいて、近接ブロードキャスト受信機により必要とされる可能性が高いスクリプトを生成し、スクリプトを近接ブロードキャスト受信機に送信(または「プッシュ(push)」)し得る。たとえば、プリフェッチされたスクリプトは、空港、小売店、住宅、および、近接ブロードキャスト受信機のユーザが頻繁に訪れる他の場所に関し得る。さらに、関連する識別子は、ユーザおよび/または近接ブロードキャスト受信機が近くにある可能性が高い場所と関連付けられるワイヤレス識別情報送信機の識別子であり得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機のユーザが毎週訪れる空港の中に配置されたワイヤレス識別情報送信機の識別子を受信し得る。したがって、プリフェッチされたスクリプトと関連する識別子とを受信し記憶することによって、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機が頻繁に遭遇するワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信するときに、セントラルサーバと通信する(すなわち、スクリプトをダウンロードする)ことに余計なエネルギーを費やすことを避け得る。ある実施形態では、関連する識別子は、暗号化され、符号化され、または別様に不明瞭にされ得、またはそのようにされなくてもよい。
[0431]ブロック3302において、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機の近接の範囲内にあるワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信し得る。上で説明されたように、ブロードキャストメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子のような、不明瞭にされた情報を含む短距離ワイヤレス信号であり得る。ある実施形態では、受信されたブロードキャストメッセージは、ブロードキャストメッセージが重要な条件に対応し得ることを示す、フラグ、メタデータ、ビット、コード、または他のデータを含み得る。たとえば、ブロードキャストメッセージは、近接ブロードキャスト受信機が、特別な挙動モード/動作モードの制約を有し得るエリア内にあり、したがってスクリプトをダウンロードするためにセントラルサーバに連絡すべきであることを示す、フラグを含み得る。ある実施形態では、受信機が復号し得ない不明瞭にされた識別子(これはキャッシュされた識別子と一致しないであろう)を含む短距離ワイヤレス信号を受信する近接ブロードキャスト受信機は、サイティングメッセージにおいて、不明瞭にされた識別子をセントラルサーバに送信し、実行可能なスクリプトを含み得るサーバからの応答を待機し得る。
[0432]判定ブロック3304において、近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストメッセージ中の識別子と関連付けられる記憶されたスクリプトがあるかどうかを判定し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたブロードキャストメッセージ内のローリング識別子を識別し得、そのローリング識別子を、プリフェッチされたスクリプトと関連付けられる記憶された識別子と比較しうる。記憶されたスクリプトは、以下で説明されるように、セントラルサーバから定期的に受信されるプリフェッチされたスクリプト、および/または、サイティングメッセージを送信したことに応答してセントラルサーバから受信されるスクリプトを含み得る。ブロードキャストメッセージ中の識別子と関連付けられる記憶されたスクリプトがある場合(すなわち、判定ブロック3304=「はい」)、ブロック3306において、近接ブロードキャスト受信機は、一致する記憶されたスクリプトを実行(すなわち、そのコマンドを実行)し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ある時間の期間、近接ブロードキャスト受信機を機内モードで(すなわち、すべての無線がパワーオフされた状態で)動作させる、一致したプリフェッチされたスクリプト内で定義される動作のセットを実行し得る。別の例として、近接ブロードキャスト受信機は、スピーカ、リンガー/着信音(ringers/ringtones)、カメラ、および/またはマイクロフォンなどの、近接ブロードキャスト受信機内のコンポーネントを無効にするコマンドのセットを実行し得る。近接ブロードキャスト受信機は、以下で説明される任意選択のブロック3314の動作を継続し得る。
[0433]しかしながら、記憶されたスクリプトがブロードキャストメッセージの識別子と関連付けられない場合(すなわち、判定ブロック3304=「いいえ」)、ブロック3308において、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたワイヤレス識別情報送信機の識別情報を示すサイティングメッセージをセントラルサーバに送信し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、長距離送受信機を利用して、セルラーネットワークを介してサイティングメッセージを送信し得る。本開示全体で説明されるように、サイティングメッセージは、受信されたブロードキャストメッセージからの情報(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機の不明瞭にされた識別子またはローリング識別子)、さらには、近接ブロードキャスト受信機の識別情報(たとえば、ユニークなPBR識別子)、ブロードキャストメッセージの受信の時間、および、ブロードキャストメッセージを受信した時点での近接ブロードキャスト受信機の位置情報(たとえば、GPS座標)などの、関連するデータを含み得る。ブロック3310において、近接ブロードキャスト受信機は、ワイヤレス識別情報送信機に関連し(またはワイヤレス識別情報送信機の近接に関連し)近接ブロードキャスト受信機のためにカスタマイズされる、コマンドのセットなどのスクリプトを含む返信メッセージを、セントラルサーバから受信し得る。言い換えると、受信されたスクリプトは、受信されたブロードキャストメッセージにおいて示されるワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にあるときに、特定の方式で近接ブロードキャスト受信機を動作させるコマンドを含み得る。たとえば、スクリプトは、セントラルサーバ内に記憶される活動履歴に基づいて、ある分数の間、近接ブロードキャスト受信機をアクティブ化された機内モードで動作させるコマンドを含み得る。別の例として、スクリプトは、識別子メッセージを受信している間、または、事前に定められた時間の枠の間、たとえば、映画の上映時間もしくはサーバにおける実行の間、近接ブロードキャスト受信機アプリケーションを実装するスマートフォンをマナーモードで実行させるコマンドを含み得、これらの時間期間は、セントラルサーバにより特定される。そのようなカスタマイズされたスクリプトは、図34を参照して以下で説明される。
[0434]ブロック3312において、近接ブロードキャスト受信機は、返信メッセージを介して受信されるスクリプトのコマンドを実行し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、そのプロセッサを利用して、コンポーネント(たとえば、カメラ、マイクロフォン、GPS受信機、短距離無線など)をアクティブ化または非アクティブ化するための、スクリプト内で定義される動作を実行し得る。ある実施形態では、受信されたスクリプトは、近接ブロードキャスト受信機がスクリプトのコマンドの実行を開始および/または終了するための時間を示し得る。たとえば、受信されたスクリプトは、ある時刻、ある曜日などにスクリプトの実行をスケジューリングするように近接ブロードキャスト受信機に指示する、変数、コード、フラグ、または他のインジケータを含み得る。別の実施形態では、スクリプトは、あるGPS座標、時刻、期間などのような、何らかの条件に基づいて、更新されたスクリプトをダウンロードするように近接ブロードキャスト受信機に指示する、コマンドを含み得る。たとえば、スクリプトは、ある時間の期間が経過した後にセントラルサーバからの新たなスクリプトを要求するように近接ブロードキャスト受信機に指示する、コマンドを含み得る。
[0435]任意選択のブロック3314において、近接ブロードキャスト受信機は、スクリプトのコマンドを実行したことに基づいて、機内モード、コンサートモード、または学校モードなどの動作モードを設定し得る。具体的には、スクリプト内で定義されるコマンド、動作、および/またはルーチンを実行したこと、または別様に行ったことに応答して、近接ブロードキャスト受信機は、様々な動作のモードをアクティブ化し得る。たとえば、スクリプトを実行したことに基づいて、近接ブロードキャスト受信機は、近接ブロードキャスト受信機がワイヤレス送信を受信または送信し得ない機内モードと、近接ブロードキャスト受信機がスピーカを利用して音を出し得ないマナーモードと、通知を表すために近接ブロードキャスト受信機によりモーターが利用され得る振動モードとを、アクティブ化(または非アクティブ化)し得る。他の実施形態では、動作モードは、挙動の連続的なスケジュール、たとえば、動作の定期的な実行(たとえば、メッセージをセントラルサーバに送信する、入来する送信のバッファを監視する、信号をブロードキャストするなど)であり得る。
[0436]任意選択のブロック3316において、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたブロードキャストメッセージからの識別子に関連して、受信されたスクリプトを記憶し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機は、ブロードキャストメッセージから受信されたスクリプトと識別子とを、リレーショナルデータベースに記憶し得る。今後の使用のために受信されたスクリプトを記憶することは、任意選択のブロック3301に関して上で説明された動作と同様であり得、セントラルサーバへの後続の不必要な送信を避けることによって近接ブロードキャスト受信機の効率を上げるのに重要であり得る。様々な実施形態において、近接ブロードキャスト受信機は、セントラルサーバに記憶されたプライバシー設定または他の選好に基づいて、受信されたスクリプト内の識別子を受信しないことがある。そのような実施形態では、近接ブロードキャスト受信機は、受信されたスクリプトを記憶し得、その受信されたスクリプトを、タイムスタンプ、GPS座標、または他の状況的情報などの、識別子以外の他の既知の情報と関連付けてよい。
[0437]図34は、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を示すサイティングメッセージを受信したことに応答して近接ブロードキャスト受信機にスクリプトを送信するセントラルサーバのためのある実施形態の方法3400を示す。図33を参照して上で説明されたように、近接ブロードキャスト受信機は、近くのワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信したことに応答して、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信し得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成されるスマートフォンは、空港ターミナル、映画館、コンサートホール、学校などの中のワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信すると、サイティングメッセージを送信し得る。これらのサイティングメッセージを受信したことに応答して、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機に関連する動作リスト、コマンドフロー、もしくはルーチン、および/またはワイヤレス識別情報送信機のブロードキャストメッセージを受信することに関する条件を含むスクリプトを生成し得る。言い換えると、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機の挙動を導く、コマンドの信頼性のある発生源として動作し得る。たとえば、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機が離陸した航空機の中にあることをサイティングメッセージが示す場合、機内モードで動作するように近接ブロードキャスト受信機を構成するスクリプトを生成し得る。別の例として、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機が映画館の中にあることをサイティングメッセージが示し、現在時刻が映画が上映されるときと一致し、ユーザが警察官ではないことをユーザのプロファイルが示す場合(たとえば)、マナーモードで動作するように近接ブロードキャスト受信機を構成するスクリプトを生成し得る。さらに、そのようなスクリプトは、信頼されているセントラルサーバからセキュアな通信を介して近接ブロードキャスト受信機に配信され得るので、サードパーティが悪意を持って近接ブロードキャスト受信機を制御し、または乗っ取ることは可能ではない。
[0438]各近接ブロードキャスト受信機に配信されるスクリプトは、セントラルサーバに登録されたすべてのユーザおよび/またはデバイスが、ワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にあるときに同じように振る舞うように構成され得ないように、特定のユーザに合わされ得る。たとえば、一部のユーザは、自身の近接ブロードキャスト受信機上で、あるソフトウェア、ルーチン、または動作が決して実行されないことを望むことがある。したがって、セントラルサーバはまた、報告する近接ブロードキャスト受信機に送信されるべきスクリプトを選択または生成するとき、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる記憶されたプロファイル(またはプロファイル情報)を利用し得る。たとえば、ユーザの近接ブロードキャスト受信機のオペレーティングシステムを特定する記憶されたプロファイル情報に基づいて、セントラルサーバは、そのオペレーティングシステムにより知られているAPIコマンドのみを含むスクリプトを生成し得る。別の例として、ユーザが長いバッテリ駆動時間を保つことを望んでいることを示す、ユーザの記憶されたプロファイル内のユーザ選好に基づいて、セントラルサーバは、ユーザが長いバッテリ駆動時間を重視しない場合よりも長い時間の期間続く機内モードをアクティブ化するためのコマンドを含む、スクリプトを生成し得る。このようにして、セントラルサーバは、同じワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にある様々な近接ブロードキャスト受信機に対して、カスタマイズされたスクリプト(すなわち、異なるコマンドのセット)を生成し得る。様々な実施形態において、方法3400は、上で説明された方法3300を実行する近接ブロードキャスト受信機と組み合わせて、セントラルサーバによって実行され得る。
[0439]任意選択のブロック3402〜3406において、セントラルサーバは、セントラルサーバに登録されている近接ブロードキャスト受信機にプッシュされるべきスクリプトを生成し得る。言い換えると、セントラルサーバは、任意選択のブロック3402〜3406を実行して、図33を参照して上で説明されたプリフェッチされたスクリプトを生成し送信し得る。ある実施形態では、任意選択のブロック3402〜3406の動作は、セントラルサーバに登録されているすべてのデバイスおよび/またはユーザに対してセントラルサーバによって実行され得る。たとえば、セントラルサーバは、セントラルサーバにより記憶されているプロファイルを有するユーザと関連付けられるすべての近接ブロードキャスト受信機に対するスクリプトを生成し送信し得る。ある実施形態では、任意選択のブロック3402〜3406の動作は、一時間に一回、一日に一回、一週間に一回、または一カ月に一回など、定期的に実行され得る。
[0440]任意選択のブロック3402において、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機の記憶されたプロファイルに基づいて、登録された近接ブロードキャスト受信機がある期間にわたって遭遇する可能性が高い、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を決定し得る。様々な実施形態において、セントラルサーバは、ユーザ、サービス、事業者、および様々なエンティティのプロファイルを、それらがたとえばウェブ登録プロセスを介してセントラルサーバに登録するときに、作成し記憶し得る。そのようなプロファイルは、個人情報、登録された関係者についての記述情報(たとえば、年齢、事業のタイプ、人口統計学的情報など)、および、登録された関係者および/または関連するデバイスと関連付けられるエリアを示す情報(たとえば、ある州の中に位置する、ある建物の中にあるワイヤレス識別情報送信機、など)を含み得る。プロファイルはさらに、ある期間にわたる以前の位置データ(たとえば、一日、一週間、一カ月にわたるGPS座標など)のような、登録された関係者の活動に関する記憶されたデータを含み得る。
[0441]図34に戻ると、セントラルサーバは、ある期間にわたる位置履歴データなどの、登録された近接ブロードキャスト受信機(またはその関連するユーザ)と関連付けられる記憶されたプロファイルデータを評価し得、記憶されたデータに関する場所、傾向、および/または条件と関連付けられる、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を決定し得る。たとえば、セントラルサーバは、プロファイル内に記憶された登録された近接ブロードキャスト受信機の記憶されたGPS位置を評価して、ある朝に、登録された近接ブロードキャスト受信機(またはそのユーザ)が通常、空港内の特定のワイヤレス識別情報送信機の近くにあることを特定し得る。あるいは、セントラルサーバは、登録された近接ブロードキャスト受信機がある期間にわたってその近接の範囲内にあったワイヤレス識別情報送信機の記憶されたリストに基づいて、上記の識別子を決定し得る。
[0442]任意選択のブロック3404において、セントラルサーバは、決定された識別子と関連付けられる、登録された近接ブロードキャスト受信機の1つまたは複数のプロファイルに基づいて、スクリプトを生成し得る。セントラルサーバは、決定された識別子を使用して、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる記憶されたプロファイルを識別し得、そのようなプロファイル内のデータに基づいて、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる、関連するサービスと、位置と、施設と、機能と、条件とを決定し得る。たとえば、航空機内のワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる記憶されたプロファイルに基づいて、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内でワイヤレス送信が許可されないと判定し得る。セントラルサーバは、そのようなプロファイル情報を使用して、登録された近接ブロードキャスト受信機に、対応する識別子に対して適切な方式で振る舞わせ、または動作させ得るコマンドを生成し得る。たとえば、セントラルサーバは、航空機内のワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にあるときに機内モードをアクティブ化するための、登録されたブロードキャスト受信機に対するコマンドを伴うスクリプトを生成し得る。ある実施形態では、セントラルサーバは、各々の決定された識別子に対するスクリプトを生成し得る。たとえば、登録された近接ブロードキャスト受信機が次の日に遭遇する可能性が高いとセントラルサーバが判定した、各々の個々のワイヤレス識別情報送信機の識別子と関連付けられる条件に対応するように、別個のスクリプトが生成され得る。
[0443]セントラルサーバはまた、登録された近接ブロードキャスト受信機(すなわち、ユーザプロファイル)と関連付けられる記憶されたプロファイルを利用して、スクリプト内のコマンド、動作、および/またはルーチンを生成し得る。具体的には、登録された近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる記憶されたプロファイルを使用して、セントラルサーバは、スクリプトを実行するときに登録された近接ブロードキャスト受信機の動作を補強または修正するために使用され得る、職業、選好、および他のデータなどの、対応するユーザの特性を特定し得る。たとえば、セントラルサーバは、登録された近接ブロードキャスト受信機が航空警察官と関連付けられ、したがって、登録された近接ブロードキャスト受信機の長距離送受信機を無効にするコマンドを含むスクリプトを生成し得ないことを、特定し得る。ある実施形態では、任意選択のブロック3404の動作は、以下で説明されるブロック3414〜3420の動作と同様であり得る。
[0444]任意選択のブロック3406において、セントラルサーバは、生成されたスクリプトと関連する識別子とを伴うメッセージを、登録された近接ブロードキャスト受信機に送信し得る。たとえば、メッセージは、セルラーネットワークを介した、登録された近接ブロードキャスト受信機へのスクリプトと関連するローリング識別子とのダウンロードを、開始またはプッシュし得る。様々な実施形態において、メッセージは、識別子と関連付けられるプロファイル内に記憶されたプライバシー選好(または選好情報)に基づいて、登録された近接ブロードキャスト受信機に送信され得、されなくてもよい。たとえば、識別子および関連するスクリプトは、識別情報がセントラルサーバによって配信され得ないことを示す識別子とプロファイルがリンクされる場合、登録されたブロードキャスト受信機に送信されなくてよい。
[0445]判定ブロック1402において、セントラルサーバは、サイティングメッセージが受信されるかどうかを判定し得る。上で説明されたように、サイティングメッセージは、ワイヤレス識別情報送信機の不明瞭にされた識別子またはローリング識別子、さらには関連するデータ(たとえば、近接ブロードキャスト受信機の識別情報、タイムスタンプデータ、位置情報など)を含み得る。サイティングメッセージが受信されない場合(すなわち、判定ブロック1402=「いいえ」)、セントラルサーバは、判定ブロック1402の動作を継続し得る。サイティングメッセージが受信される場合(すなわち、判定ブロック1402=「はい」)、判定ブロック1602において、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別情報が既知かどうかを判定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内のデータを評価し、復号し、解読し、または別様に入手して、セントラルサーバに登録されているユーザ、事業者、サービス、または他のエンティティと関連付けられるワイヤレス識別情報送信機の識別情報(または識別子)をサイティングメッセージが含むかどうかを判定するために、図14Aを参照して上で説明されたような、ブロック1404〜1410の動作を実行し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機と共有されるアルゴリズムを使用して、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内のローリング識別子を解読して、ワイヤレス識別情報送信機のデバイス識別子を識別し得、その識別子を、登録されたユーザの記憶されたプロファイル内のデータと照合しうる。別の例として、セントラルサーバは、受信されたサイティングメッセージ内のローリング識別子を解読して、セントラルサーバに登録された、空港と関連付けられることが知られているワイヤレス識別情報送信機の識別子を識別し得る。
[0446]ワイヤレス識別情報送信機が既知ではない場合(すなわち、判定ブロック1602=「いいえ」)、ブロック1603において、セントラルサーバはサイティングメッセージを無視し、判定ブロック1402の動作の実行を継続し得る。ワイヤレス識別情報送信機が知られている場合(すなわち、判定ブロック1602=「はい」)、判定ブロック3412において、セントラルサーバは、サイティングメッセージが既知の近接ブロードキャスト受信機によって送信されたかどうかを判定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内で示される近接ブロードキャスト受信機の識別情報を取得し、近接ブロードキャスト受信機がセントラルサーバに知られているかどうか(すなわち、PBRが認証済みまたは有効かどうか)を判定するために、上記の識別情報を、登録されたデバイスおよび/またはユーザのリストと比較し得る。サイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機が知られていない場合(すなわち、判定ブロック3412=「いいえ」)、セントラルサーバは、ブロック1603の動作を継続し得る。しかしながら、サイティングメッセージを送信した近接ブロードキャスト受信機が知られている場合(すなわち、判定ブロック3412=「はい」)、ブロック3414において、セントラルサーバは、サイティングメッセージに基づいて、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる第1のプロファイルを特定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内で示されたワイヤレス識別情報送信機の識別子を、登録されたサービス、ユーザ、またはセントラルサーバに登録された他のエンティティにリンクされたプロファイルと照合し得る。たとえば、プロファイルは、小売店、空港、または政府機関と関連付けられ得る。
[0447]ブロック3416において、セントラルサーバは、第1のプロファイルおよびサイティングメッセージに基づいて、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる条件を判定し得る。言い換えると、セントラルサーバは、第1のプロファイルを評価して、特定の方式で振る舞うことを近接ブロードキャスト受信機に要求し得る、近接ブロードキャスト受信機の近くの位置(すなわち、ワイヤレス識別情報送信機の近くのエリア)の特性を判定し得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機が航空機の中に位置していることを、ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるプロファイルが示す場合、セントラルサーバは、航空機が離陸するとき、ワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にある近接ブロードキャスト受信機が機内モードで動作する必要があり得ると、判定し得る。別の例として、ワイヤレス識別情報送信機が無料のWiFiを提供する小売店の中にある場合、セントラルサーバは、無料のインターネット接続の恩恵を受けるために、近くの近接ブロードキャスト受信機がWiFi無線をアクティブ化する可能性があると判定し得る。セントラルサーバはまた、タイムスタンプ情報、位置情報、またはサイティングメッセージ内で表される他のデータを利用して、第1のプロファイルに関連する条件をさらに判定し得る。たとえば、サイティングメッセージで示されたタイムスタンプに基づいて、セントラルサーバは、その時刻においてその場所では「着信音なし」の方針を定めるエリアの近くに近接ブロードキャスト受信機があると判定し得る。
[0448]ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる第1のプロファイルはまた、近接ブロードキャスト受信機の近くの位置の特定の状態または条件の指示を含み得る。たとえば、第1のプロファイルは、中にワイヤレス識別情報送信機がある航空機が、着陸したかどうか、離陸したかどうか、および/または、何らかの推定される到着もしくは出発の時刻を有するかどうかを示す、情報を含み得る。別の例として、第1のプロファイルは、ワイヤレス識別情報送信機が、ショーが上映中である劇場、または代替的に、ショーが現在休憩中である劇場と、ワイヤレス識別情報送信機が関連付けられることを示し得る。そのような状態は、第1のプロファイルにリンクされる登録されたユーザまたはサービスによって構成および/または更新され得、または代替的に、第1のプロファイルに関連して記憶された規則のセットに基づいて変化しうる。たとえば、第1のプロファイルは、事前に定められた曜日の事前に定められた時間の間、航空機が「飛行中」の状態にのみあり得ることを示す、規則のセットを記憶し得る。
[0449]別の実施形態では、第1のプロファイルは、提案されたリンガー設定、ワイヤレスシグナリング設定、および電力節減設定などの、近接ブロードキャスト受信機の挙動または動作モードに対する推奨を含み得る。たとえば、第1のプロファイルは、近接の範囲内の任意のスマートフォンのための提案されるリンガー設定またはワイヤレスシグナリング設定を含み得る。別の例として、第1のプロファイルは、ワイヤレス識別情報送信機が地下の構造物の中にあるとき、近くのデバイスが電力を節減するためにGPS受信機を非アクティブ化し得ることを提案し得る。
[0450]ブロック3418において、セントラルサーバは、サイティングメッセージに基づいて、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる第2のプロファイルを識別し得る。ブロック3414の動作と同様に、セントラルサーバは、サイティングメッセージ内で示される近接ブロードキャスト受信機の識別子を、登録されたユーザおよび/またはデバイスと関連付けられる識別子と照合することによって、第2のプロファイルを識別し得る。第2のプロファイルは、年齢、職業、連絡先情報、および選好(たとえば、ユーザが常に自分の様々な近接ブロードキャスト受信機においてBluetooth無線をアクティブ化されたままにすることを好む)などの、ユーザの個人情報を示す登録されたユーザのプロファイルであり得る。ある例として、第2のプロファイルは、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる登録されたユーザが常に、近接したワイヤレス識別情報送信機によって推奨される電力節減設定に自分のデバイスを適合させることを望むことを示す、選好情報を含み得る。
[0451]ブロック3420において、セントラルサーバは、第2のプロファイルと、第1のプロファイルに関する判定された条件とに基づいて、近接ブロードキャスト受信機によって実行されるべきスクリプトを生成し得る。セントラルサーバは、判定された条件に適合するために、または判定された条件とともに順調に動作するために実行すべき、近接ブロードキャスト受信機のための規則、動作、および/またはルーチンを作成し得る。たとえば、判定された条件が、ワイヤレス識別情報送信機が離陸した航空機の中にあることを示す場合、セントラルサーバは、機内モードに入り、または機内モードをアクティブ化し、かつ/または、ワイヤレス無線による送信を一時的に中断するための、近接ブロードキャスト受信機のためのコマンドを含むスクリプトを生成し得る。さらなる例として、判定された条件が、ワイヤレス識別情報送信機が上記の航空機の中にあるが、その航空機が着陸したことを示す場合、セントラルサーバは、機内モードを非アクティブ化し、または機内モードから出るための、近接ブロードキャスト受信機のためのコマンドを含むスクリプトを生成し得る。したがって、第1のプロファイルから判定された条件に基づいて、セントラルサーバは、同じワイヤレス識別情報送信機の近くの近接ブロードキャスト受信機に対して異なるスクリプトを生成し得る。
[0452]加えて、スクリプトは、データ、特性、選好、および/または第2のプロファイル内で示される他の情報によって情報提供されるコマンドを含み得る。たとえば、近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる登録されたユーザが警察官または「航空警察官」であることを第2のプロファイルが示す場合、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機に通信機能を決して無効にさせない(たとえば、機内モードがアクティブ化され得ない)スクリプトを生成し得る。あるいは、登録されたユーザが一般の市民であることを第2のプロファイルが示す場合、セントラルサーバは、飛行中の航空機の中にあるときは機内動作モードに入るように近接ブロードキャスト受信機に命令するスクリプトを生成し得る。別の例として、近接ブロードキャスト受信機が劇場の従業員と関連付けられることを第2のプロファイルが示す場合、セントラルサーバは、近接ブロードキャスト受信機にそのスピーカの音量を下げることだけを行わせるスクリプトを生成し得るが、近接ブロードキャスト受信機が一般の公衆と関連付けられることを第2のプロファイルが示す場合、スクリプトは、公演(たとえば、演劇、オーケストラ、映画など)が行われている劇場の中ではマナーモードで動作するように近接ブロードキャスト受信機を構成するためのコマンドを含み得る。スクリプトはまた、第2のプロファイル内で定義されるような、近接ブロードキャスト受信機の能力に基づくコマンドを含み得る。たとえば、スクリプトは、近接ブロードキャスト受信機がZigbee無線を含まないことを第2のプロファイルが示す場合、Zigbee無線とWiFi無線の両方ではなく、Zigbee無線のみを無効にするためのコマンドのみを含み得る。
[0453]ブロック3422において、セントラルサーバは、生成されたスクリプトを含む返信メッセージを生成し得る。任意選択のブロック3424において、セントラルサーバは、第1のプロファイルにより認められる場合、解読された、復号された、または別様に不明瞭にされていない識別子などの識別情報を、返信メッセージに付加し得る。上で説明されたように、第1のプロファイルは、識別情報の送信に権限を与える(すなわち、セントラルサーバによるプロファイルデータの共有を許可または禁止する)、プライバシー設定および/または選好を含み得る。たとえば、第1のプロファイルは、セントラルサーバを除く任意の他のパーティに自身についての識別情報を知らせることを好まない、登録されたサードパーティと関連付けられ得る。
[0454]ブロック3426において、セントラルサーバは、生成されたスクリプトを伴う返信メッセージを、近接ブロードキャスト受信機に送信し得る。たとえば、返信メッセージは、インターネットプロトコルを介して近接ブロードキャスト受信機に送信され得る。様々な実施形態において、返信メッセージは、スクリプトを実行するためのスケジューリング命令と他の条件とを含み得る。たとえば、返信メッセージは、近接ブロードキャスト受信機が機内モードで動作する期間、新たなスクリプトについてセントラルサーバに問い合わせる頻度、および/または、スクリプトの実行を開始する時刻を含み得る。代替的な実施形態では、そのようなスケジューリング命令は、スクリプト自体のコマンドの中に含まれ得る。セントラルサーバは、判定ブロック3408の動作を継続し得る。
[0455]図33〜図34の動作を例示する目的で、セントラルサーバに登録され、近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成されるスマートフォンを持ち運ぶユーザは、午後1:15にコンサートホールに歩いて入り得る。コンサートホールはまた、セントラルサーバに登録され得、コンサートホール内の公演エリアへの入口に、ワイヤレス識別情報送信機を配備し得る。スマートフォンがワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内にあるとき、スマートフォンは、ワイヤレス識別情報送信機の不明瞭にされた識別子を含む短距離ワイヤレスブロードキャストメッセージ(たとえば、Bluetooth LEパケット)を受信し得る。スマートフォンは次いで、セルラーネットワークを利用して、受信されたブロードキャストメッセージ(たとえば、不明瞭にされた識別子、他のペイロードデータなど)、さらには、スマートフォンおよび/またはスマートフォンのユーザのユニークな識別子、ブロードキャストメッセージを受信した時点でのスマートフォンのGPS座標、ならびにスマートフォンがブロードキャストメッセージを受信した時間を含む、サイティングメッセージをセントラルサーバに送信し得る。サイティングメッセージを受信すると、セントラルサーバは、ワイヤレス識別情報送信機の識別子をコンサートホールの記憶されたプロファイルと関連付け、スマートフォンをユーザの記憶されたプロファイルと関連付けるための動作を実行し得る。コンサートホールのプロファイルに基づいて、セントラルサーバは、オーケストラが毎曜日の午後1:00から午後1:30に公演するようにスケジューリングされていることと、公演エリアの近接の範囲内にあるときはすべての電子デバイスが消音されることをコンサートホールが要求することとを、判定し得る。セントラルサーバは次いで、スマートフォンがサイティングメッセージで示されるGPS座標の誤差閾値の範囲内にあり、現在時刻が午後1:00と午後1:30の間にある場合、スマートフォンのリンガーをオフにするようにスマートフォンを構成し得る、ユーザのスマートフォンによって実行され得るコマンドのスクリプトを生成し得る。あるいは、サイティングメッセージにおいて示されるブロードキャストメッセージの受信の時間(たとえば、午後1:15)に基づいて、セントラルサーバは、ある分数(たとえば、15分)リンガーをオフにして、次いで更新されたスクリプトについてセントラルサーバに問い合わせるようにスマートフォンに単に指示する、スクリプトを生成し得る。セントラルサーバは、セキュアな通信プロトコルを介して、スクリプトをスマートフォンに送信し得る。ユーザのスマートフォンは、スクリプトを受信し記憶し得、スケジューリングされた上演の間は、スクリプトにおいて定義された動作を実行して、スマートフォンを消音し得る。
[0456]別の例:旅客列車が、乗客の集団のために設けられた1号車の中に第1のワイヤレス識別情報送信機を配備し、乗客の休憩エリアとして設けられた2号車の中に第2のワイヤレス識別情報送信機を配備し得る。セントラルサーバは、1号車では電子デバイスに対する制限はないことを示す、列車のプロファイルを記憶し得る。しかしながら、その列車のプロファイルはまた、2号車があらゆる通信またはワイヤレス送信を禁止する(すなわち、2号車の中にあるときはすべての電話が機内モードになければならない)ことを示し得る。言い換えると、1号車は電話を行うための安全なゾーン(safe zone)であり得、2号車は静粛ゾーン(quiet zone)であってよい。近接ブロードキャスト受信機として動作するように構成されるスマートフォンを持ち運ぶ登録されたユーザが第1のワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内を歩くとき、近接ブロードキャスト受信機は、第1のワイヤレス識別情報送信機から第1のブロードキャストメッセージを受信し、セントラルサーバに第1のサイティングメッセージを送信し、普通に動作する(すなわち、様々な無線がアクティブ化されまたは有効にされている)ようにスマートフォンを構成するためのルーチンを伴う第1のスクリプトを含む第1の返信メッセージをセントラルサーバから受信し得る。ユーザがスマートフォンとともに2号車に歩いて入ると、スマートフォンは、第2のワイヤレス識別情報送信機から第2のブロードキャストメッセージを受信し、セントラルサーバに第2のサイティングメッセージを送信し、機内モードで動作する(すなわち、様々な無線が非アクティブ化され無効にされる)ようにスマートフォンを構成するためのルーチンを伴う第2のスクリプトを含む第2の返信メッセージをセントラルサーバから受信し得る。第2のスクリプトはまた、ワイヤレス識別情報送信機からの後続のブロードキャストメッセージを受信し、かつ/または、後続のスクリプトについてセントラルサーバに問い合わせるために、機内モードを定期的に無効にするための、スマートフォンに対するコマンドを含み得る。
[0457]近接ブロードキャスト受信機を持ち運ぶ警備員が、セントラルサーバに登録されていることがあり、やはり列車に乗っていることがある。セントラルサーバ内に記憶された警備員のプロファイルは、その人物が警備員であるので、警備員の近接ブロードキャスト受信機の通信機能を無効にする命令を含むスクリプトをセントラルサーバが決して送信し得ないことを示し得る。したがって、警備員が、2号車の中の第2のワイヤレス識別情報送信機の近接の範囲内を、自分の近接ブロードキャスト受信機とともに歩くとき、近接ブロードキャスト受信機は、第2のワイヤレス識別情報送信機からブロードキャストメッセージを受信し、セントラルサーバにサイティングメッセージを送信し、機内モードで動作するように警備員の近接ブロードキャスト受信機を構成するためのルーチンを伴うスクリプトを含まない返信メッセージをセントラルサーバから受信し得る。
[0458]図35Aは、例示的なワイヤレス識別情報送信機110のコンポーネントを示す。ワイヤレス識別情報送信機110は、マイクロコントローラ3502と、アンテナ3506に結合された短距離無線3504(たとえば、Bluetooth無線または送受信機)と、メモリ3508と、バッテリ3510とを含み得る。これらのコンポーネントは共通の接続によってリンクされるものとして示されるが、これらは様々な方法で相互接続され構成され得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110は、マイクロコントローラ3502がメモリ3508の内容に基づいてメッセージをいつ送信するかを決定でき得るように、構成され得る。ある実施形態では、マイクロコントローラ3502はBluetoothシステムオンチップユニットであり得る。メモリ3508はまた、マイクロコントローラ3502からのコマンドに基づいて、アンテナ3506を介して短距離無線3504によって送信されるべき1つまたは複数のメッセージまたはメッセージの部分を含み得る。バッテリ3510は、他のコンポーネントにより必要とされるような電力を供給することができ得る。また、いくつかの実装形態では、マイクロコントローラ3502、短距離無線3504、および/またはメモリ3508は、単一の集積回路として一緒に集積され得る。これらのコンポーネントは、標準的な、または市販の構成のマイクロチップであり得、例示的な実施形態の構造と矛盾しないブロックとして図35Aにおいて表される。
[0459]ワイヤレス識別情報送信機110は、ブレスレットのような様々な物体と結合され、または様々な物体に組み込まれ得る。たとえば、例示的なワイヤレス識別情報送信機110は、腕時計バンドまたは犬の首輪のような、ストラップに容易に取り付けられる形態であり得る。代替的な実施形態は、ワイヤレス識別情報送信機110を、追跡を必要とし得る任意の他の動く物体に組み込むことができ得る。
[0460]ワイヤレス識別情報送信機110は、定期的に電力節減モードに入り、またはスリープ状態になることによって、たとえば、スリープと、ワイヤレス識別情報送信機110の識別コードを伴うパケットのブロードキャストとを一定の間隔で繰り返すことによって、電力を節減することができ得る。様々な実施形態は、より頻繁に、またはより稀にブロードキャストするいくつかの実施形態、スリープ期間とスリープ期間との間に数秒または数分ごとに目覚めてブロードキャストするいくつかの実施形態などの、ブロードキャストとスリープの様々な周期を含み得る。
[0461]ある実施形態では、バッテリ3510は交換可能なコイン電池バッテリであり得る。別の実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110は、アンテナ3506を利用して、更新ソフトウェア、命令、または、送信間隔および/もしくは送信電力の構成などの構成動作において記憶し使用するための他のデータを受信することができ得る。上で説明されたように、ワイヤレス識別情報送信機110はまた、ローリングコードまたは識別子を生成するための、ソフトウェア、アルゴリズム、命令、コード、または他のルーチンを記憶し実行することができ得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機は、時間(たとえば、UTC)情報を保持しなくてよいが、代わりに、時計として30ppm 16kHzの水晶を使用し得る。時計として水晶をそのように使用することで、1年で約40秒の時間のずれが生じ得る。
[0462]図35Bは、例示的なワイヤレス識別情報送信機110のコンポーネントを示す。図35Aを参照して上で説明された実施形態と同様に、ワイヤレス識別情報送信機110は、マイクロコントローラ3502と、アンテナ3506に接続されマイクロコントローラ3802に結合された短距離無線3504(たとえば、Bluetooth、BTLE、Zigbee、Peanut(登録商標)など)と、メモリ3508、およびバッテリユニット3510とを含み得る。あるいは、メモリ3508は、マイクロコントローラ3502の中に含まれ得、マイクロコントローラ3502は、別個の処理ユニットも含み得る。短距離無線3504は、デバイスIDを含むメッセージまたは信号をブロードキャストすることが可能な送信機、または代替的に、RF信号を送信し受信するように構成される送受信機であり得、通信プロトコルを利用した他のデバイスとの通信を可能にする。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110は、スマートフォンのような、他の短距離無線対応デバイスと通信するように構成され得る。ある実施形態では、短距離無線3504は、LTE−D、ピアツーピアLTE−D、およびWiFi−Directのような、様々な低エネルギーのワイヤレス通信プロトコルを介して通信するように構成され得る。
[0463]ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110は、近接ブロードキャスト受信機によって受信されることが可能な、および/またはユーザにより聞かれることが可能な音を放出するように構成されるスピーカ(図示されず)を含み得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110は、聴取している近接ブロードキャスト受信機にその存在を示し得る、可聴の通信を放出することができ得る。別の実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110は、変化する信号強度で信号を送信するように構成され得、これにより、ワイヤレス識別情報送信機110からのブロードキャストが近接ブロードキャスト受信機によって受信され得る範囲を変化させる。
[0464]加えて、ワイヤレス識別情報送信機110は、様々な条件と変数とを測定するための、1つまたは複数のセンサを含み得る。ある実施形態では、ワイヤレス識別情報送信機110は、加速度計3515(または、ジャイロスコープまたは重力計のような任意の他の動きセンサ)を含み得、これは、ワイヤレス識別情報送信機110と関連付けられる資産の動きを示すデータを収集することができ得る。たとえば、加速度計3515は、ワイヤレス識別情報送信機110を持ち運ぶ子供の動きを記述する動きデータを生成することができ得る。ワイヤレス識別情報送信機110に含まれ得る他のセンサには、温度センサ3516(サーミスタのような)、放射線センサ3517、湿度センサ3518、および二酸化炭素(CO2)センサ3519がある。様々な実施形態において、ワイヤレス識別情報送信機110は、これらおよび他のセンサの任意の組合せを含み得る。これらの可能性のあるセンサは、ワイヤレス識別情報送信機110に組み込まれ得るセンサのタイプの例にすぎず、他のタイプのセンサも含まれ得る。たとえば、ワイヤレス識別情報送信機110はまた、マイクロフォン、カメラ、熱センサ、圧力センサ、および光センサのような、様々な図に示されないセンサを含み得る。
[0465]図36Aは、例示的な近接ブロードキャスト受信機の実施形態の主要なコンポーネントを示す。近接ブロードキャスト受信機142は、アンテナ3606に結合された短距離ワイヤレス無線(たとえば、ワイヤレス識別情報送信機内のBluetooth無線)と通信することが可能な短距離無線3604(たとえば、Bluetooth無線または送受信機)と、インターネットのようなネットワークを介してセントラルサーバ120に直接または間接的に返信することが可能な2次的ネットワークデバイス3608とを含み得る。いくつかの実施形態では、2次的ネットワークデバイス3608は、セルラーまたはワイヤレスの無線もしくはモデム、または他の有線ネットワークデバイスであってよい。近接ブロードキャスト受信機142はまた、プロセッサ3602と、メモリ3612と、主要な電源または近接ブロードキャスト受信機142が商用電源に結合された場合のバックアップ電源のいずれかとしてのバッテリ3610とを含み得る。近接ブロードキャスト受信機142は、GPS受信機3614、または、ワイヤレス識別情報送信機から受信される任意のメッセージと関連付けるべき現在の位置を決定するための他のタイプの位置決定機構を含み得る。近接ブロードキャスト受信機がモバイルではない場合、いくつかの実施形態では、位置が知られており不変(constant)であり得るので、近接ブロードキャスト受信機は、GPS受信機3614を含まなくてよい。これらのコンポーネントは共通の接続によってリンクされるものとして示されるが、これらは様々な方法で相互接続され構成され得る。これらのコンポーネントは、標準的な、または市販の構成のマイクロチップであり得、例示的な実施形態の構造と矛盾しないブロックとして図36Aにおいて表される。
[0466]図36Bは、電源コンセントに差し込まれ得るある実施形態の近接ブロードキャスト受信機3675を示す。図36Aを参照して上で説明される実施形態と同様に、近接ブロードキャスト受信機3675は、プロセッサ3602と、メモリユニット3612と、アンテナ3606に接続された短距離無線3604(たとえば、Bluetooth、Bluetooth LE、LTE−D、ピアツーピアLTE−D、Zigbee、Peanut(登録商標)など)とを含み得る。近接ブロードキャスト受信機3675はまた、第2のアンテナ3676に結合されるWiFiシステムオンチップ3678(図36Bでは「SOC」と呼ばれる)を含み得る。別の実施形態では、システムオンチップ3678は、Bluetooth Low Energyシステムオンチップであり得る。近接ブロードキャスト受信機3675は、システムオンチップ3678を利用して、たとえば、WiFiルータと通信することによって、ワイヤレスローカルエリアネットワークを通じてデータを交換し得る。加えて、近接ブロードキャスト受信機3675は、電源とインターフェースをとり、または、交流電源(または「AC」)などの電源を別様に受け取るための、プラグ3682を含み得る。様々な実施形態において、プラグ3682は、異なる規格の電源コンセント規格(たとえば、英国規格、全国電機製造業者協会など)と接続するように構成され得、接地要素(図示されず)を含んでよい。プラグ3682は、プロセッサ3602などの近接ブロードキャスト受信機3675の様々なコンポーネントに電力を提供する、USB電源3680に結合され得る。代替的な実施形態では、近接ブロードキャスト受信機3675は、プラグ3682および/またはUSB電源3680から受け取られた電力を使用して、内部バッテリ(図示されず)を再充電することができ得る。
[0467]ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機3675は、プロセッサ3602および/またはシステムオンチップ3678により利用され得るメモリ3612または他の回路の中などに、短距離信号と長距離信号をそれぞれ送信および/または受信するための動作を実行するための、ソフトウェア命令を記憶することができ得る。ある実施形態では、近接ブロードキャスト受信機3675は、アンテナ3606、3676を利用して、更新ソフトウェア、命令、または、ファームウェアの更新、動作パラメータの修正、および他の構成の修正の際に記憶し使用するための他のデータを受信することができ得る。
[0468]図37は、様々な実施形態での使用に適したスマートフォンタイプのモバイルデバイスのシステムブロック図である。スマートフォン3700は、内部メモリ3702とディスプレイ3703とスピーカ3754とに結合されたプロセッサ3701を含み得る。加えて、スマートフォン3700は、プロセッサ3701に結合されたワイヤレスデータリンクおよび/または携帯電話送受信機3705に接続され得るとともに、広範囲のワイヤレス通信ネットワークを通じて通信することが可能な、電磁放射を送信および受信するためのアンテナ3704を含み得る。スマートフォンは、通信することまたはワイヤレス識別情報送信機とペアリングすることが可能な、別個の短距離無線送受信機3724を含み得る。スマートフォン3700は通常、ユーザ入力を受け取るためのメニュ選択ボタンまたはロッカースイッチ3708も含み得る。
[0469]図38は、本開示の様々な態様を実装するのに適したサーバ3800のシステムブロック図である。サーバ3800は、市販のサーバデバイスであってよい。そのようなサーバ3800は通常、揮発性メモリ3802と、ディスクドライブ3803などの大容量不揮発性メモリとに結合されたプロセッサ3801とを含む。サーバ3800はまた、プロセッサ3801に結合されたフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)またはDVDディスクドライブ3806を含み得る。サーバ3800はまた、他のブロードキャストシステムコンピュータとサーバとに結合されたローカルエリアネットワークのような、ネットワーク3805とのデータ接続を確立するための、プロセッサ3801に結合されたネットワークアクセスポート3804を含み得る。
[0470]プロセッサ3701、3801は、以下で説明される様々な実施形態の機能を含む、種々の機能を実行するようにソフトウェア命令(アプリケーション)によって構成され得る任意のプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいは1つまたは複数の多重プロセッサチップであり得る。一部のモバイル近接ブロードキャスト受信機では、1つのプロセッサをワイヤレス通信機能専用とし、1つのプロセッサを他のアプリケーションの実行専用とするなど、複数のプロセッサ3701が設けられ得る。一般に、ソフトウェアアプリケーションは、アクセスされ、プロセッサ3701、3801にロードされる前に内部メモリ3702、3802に記憶され得る。プロセッサ3701、3801は、アプリケーションソフトウェア命令を記憶するのに十分な内部メモリを含み得る。
[0471]図39は、例示的なシグナリング送信機の実施形態の主要コンポーネントを示す。シグナリング送信機3901は、アンテナ3906に結合された短距離ワイヤレス無線(たとえば、Bluetooth無線)と通信することが可能な、短距離無線3904を含み得る。様々な実施形態において、短距離無線3904は、無効化ワイヤレス信号と有効化ワイヤレス信号とをブロードキャストするために使用され得る。シグナリング送信機3901はまた、直接、またはインターネットなどのネットワークを介して間接的に、セントラルサーバと通信することが可能な2次的ネットワークデバイス3908を含み得る。いくつかの実施形態では、2次的ネットワークデバイス3908は、セルラーまたはワイヤレス無線またはモデムまたは他の有線ネットワークデバイスであり得る。シグナリング送信機3901はまた、プロセッサ3902、メモリ3912と、主要な電源またはシグナリング送信機3901が商用電源に結合された場合のバックアップ電源のいずれかとしてのバッテリ3910とを含み得る。シグナリング送信機3901は、GPS受信機3914、または、ワイヤレス識別情報送信機から受信される任意のメッセージと関連付けるべき現在の位置を決定するための他のタイプの位置決定機構を含み得る。シグナリング送信機3901が移動式ではない場合、シグナリング送信機3901は、位置が知られており不変であり得るので、いくつかの実施形態ではGPS受信機3914を含まなくてよい。ある実施形態では、シグナリング送信機3901はまた、トリガイベントのインジケータのような、入力データをプロセッサ3902に提供するために利用され得るスイッチ3916を含み得る。実施形態のスイッチは、図26Bを参照して上で説明されている。さらに、シグナリング送信機3901は、加速度計センサ、高度計センサ、圧力センサ、およびサーミスタセンサのような、様々なセンサ3918を含み得る。シグナリング送信機3901はまた、プロセッサ3902に入力データを提供するためにユーザによって押され得るボタンのような、様々な入力インターフェース3920を含み得る。これらのコンポーネントは共通の接続によってリンクされるように示されるが、これらは、様々な方法で相互接続され構成され得る。これらのコンポーネントは、標準的な構成または市販の構成のマイクロチップであり得るので、これらは、例示的な実施形態の構造と一致するブロックとして、図39において表されている。上で説明されたように、様々な実施形態において、シグナリング送信機3901は、近接ブロードキャスト受信機として機能し得、またその逆も可能である。
[0472]上記の方法の説明およびプロセスフロー図は、単に説明のための例として提供されたものであり、様々な実施形態のステップが提示された順序で実行されなければならないことを要求または暗示するものではない。当業者により諒解されるように、上記の実施形態におけるステップの順序は、任意の順序で実行され得る。「その後」、「次いで」、「次に」などの単語は、ステップの順序を限定するものではなく、これらの単語は、単に、読者に方法の説明を案内するために使用される。さらに、たとえば、冠詞「a」、「an」または「the」を使用する単数形の請求項の要素への言及は、その要素を単数形に限定するものと解釈されるべきではない。
[0473]本明細書で開示される実施形態に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、上では概してそれらの機能に関して説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、具体的な適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を具体的な適用例ごとに様々な方法で実装することができ得るが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
[0474]本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用されるハードウェアは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械(state machine)であり得る。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連係する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、またはいかなる他のこのような構成の組合せとしても実装され得る。代替的に、いくつかのステップまたは方法は、所与の機能に固有の回路によって実行され得る。
[0475]1つまたは複数の例示的な態様では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を通じて送信され得る。本明細書で開示される方法またはアルゴリズムのステップは、有形の非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に存在し得る、プロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールで具現化され得る。有形の非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく、例として、そのような非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用されコンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備え得る。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)と、レーザディスク(disc)と、光ディスク(disc)と、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)と、フロッピーディスク(disk)と、ブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)とを含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せも非一時的コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。加えて、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれ得る、有形の非一時的機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せまたはセットとして存在し得る。
[0476]開示された実施形態の上記の説明は、当業者が本発明を製作または使用することを可能にするように提供されたものである。これらの実施形態への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、本明細書で示された実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲ならびに本明細書で開示される原理および新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス識別情報送信機の位置に基づいて、許容可能な方式で動作するように前記ワイヤレス識別情報送信機を構成する方法であって、
受信機回路を介して無効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに、前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効にすることと、
前記受信機回路を介して有効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を再び有効化することと、
前記送信機が有効化されるときに前記送信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを定期的に送信することと、ここにおいて、前記ローリング識別子が、アルゴリズムと、サーバと共有される情報とを介して生成される、を備える、方法。
[C2]
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、非アクティブ化信号を送信することと、
前記送信機が再び有効化されたことに応答して、再アクティブ化信号を送信することとをさらに備え、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効化することが、前記無効化ワイヤレス信号が受信されるとき、かつ、前記非アクティブ化信号が送信された後に、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を無効にすることを備える、[C1]に記載の方法。
[C3]
前記非アクティブ化信号が、近接ブロードキャスト受信機と非アクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成され、前記再アクティブ化信号が、前記近接ブロードキャスト受信機とアクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成される、[C2]に記載の方法。
[C4]
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、かつ、前記送信機を無効にする前に、第1の伝達期間の間に前記受信された無効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることと、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、第2の伝達期間の間に前記受信された有効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることとをさらに備える、[C1]に記載の方法。
[C5]
無効化ワイヤレス信号を受信することが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が有効にされたときにのみ、前記無効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視することを備える、[C1]に記載の方法。
[C6]
有効化ワイヤレス信号を受信することが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が無効にされたときにのみ、前記有効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視することを備える、[C1]に記載の方法。
[C7]
前記無効化ワイヤレス信号が非アクティブ化シグナリング送信機によって送信され、前記有効化ワイヤレス信号がアクティブ化シグナリング送信機によって送信される、[C1]に記載の方法。
[C8]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が航空機の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記航空機の中に配置される、[C7]に記載の方法。
[C9]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が空港の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記空港の中に配置される、[C7]に記載の方法。
[C10]
モバイルデバイス上の動作を制御するための方法であって、
近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含む短距離ワイヤレスブロードキャストメッセージを受信することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子が、記憶された第1のスクリプトと関連付けられるかどうかを判定することと、
前記識別子が前記記憶された第1のスクリプトと関連付けられるときに、前記記憶された第1のスクリプトのコマンドを実行することと、
前記受信されたブロードキャストメッセージに応答して、短距離通信を介してサイティングメッセージをサーバに送信することと、ここにおいて、前記サイティングメッセージが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記ローリング識別子と関連するデータとを含み、前記関連するデータが、近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連し、前記近接ブロードキャスト受信機に対してカスタマイズされる、第2のスクリプトを含む返信メッセージを前記サーバから受信することと、
前記第2のスクリプトのコマンドを実行することとを備える、方法。
[C11]
プリフェッチされたスクリプトと、前記サーバから受信された関連する識別子とを記憶することをさらに備える、[C10]に記載の方法。
[C12]
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連して前記第2のスクリプトを記憶することをさらに備える、[C10]に記載の方法。
[C13]
前記第1のスクリプトと前記第2のスクリプトの少なくとも1つのコマンドを実行したことに基づいて動作モードを設定することをさらに備え、前記動作モードが、機内モードと、マナーモードと、振動モードの少なくとも1つを含む、[C10]に記載の方法。
[C14]
近接ブロードキャスト受信機により実行されるスクリプトを生成するための方法であって、
ローリング識別子と関連するデータとを含むサイティングメッセージを受信することと、ここにおいて、前記関連するデータが、近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、
ワイヤレス識別情報送信機が知られているかどうかを、前記ローリング識別子がアルゴリズムと前記ワイヤレス識別情報送信機と共有される情報とを使用して計算される情報と一致するかどうかに基づいて、判定することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機が既知である場合、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるサーバ内に記憶された第1のプロファイルを識別することと、
前記サイティングメッセージに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機が既知かどうかを判定することと、
前記近接ブロードキャスト受信機が既知である場合、前記近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第2のプロファイルを識別することと、
前記第1のプロファイルおよび前記サイティングメッセージに基づいて、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる条件を判定することと、
前記第2のプロファイルと、前記第1のプロファイルに関する前記判定された条件とに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機によって実行されるべきスクリプトを生成することと、ここにおいて、前記スクリプトが、コマンド、動作、ルーチン、および命令の少なくとも1つを含む、
前記生成されたスクリプトを含む返信メッセージを生成することと、
前記返信メッセージを前記近接ブロードキャスト受信機に送信することとを備える、方法。
[C15]
前記登録された近接ブロードキャスト受信機がある期間にわたって遭遇する可能性の高い、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を決定することと、
前記決定された識別子と関連付けられるプロファイルと、前記登録された近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるプロファイルとに基づいて、スクリプトを生成することと、
前記生成されたスクリプトと前記決定された識別子とを、前記登録された近接ブロードキャスト受信機に送信することとをさらに備える、[C14]に記載の方法。
[C16]
前記第1のプロファイルによって認められる場合に識別情報を前記返信メッセージに付加することをさらに備え、前記第1のプロファイルが、前記識別情報の送信を認めるプライバシー設定と選好の少なくとも1つを含む、[C14]に記載の方法。
[C17]
前記判定される条件が、近くの場所の特性、前記場所に関する状態の指示、および前記近接ブロードキャスト受信機の挙動に対する推奨の少なくとも1つを含み、
前記状態が、航空機が着陸したかどうか、前記航空機が離陸したかどうか、前記航空機がある推定される到着時刻を有するかどうか、前記航空機がある推定される出発時刻を有するかどうか、劇場において公演が上演中かどうか、前記劇場における前記公演が現在休憩中かどうか、の少なくとも1つを示し、
前記推奨が、提案されるリンガー設定、提案されるワイヤレスシグナリング設定、および提案される電力節減設定の少なくとも1つを含む、[C14]に記載の方法。
[C18]
ワイヤレス識別情報送信機の位置に基づいて、許容可能な方式で動作するように構成されるワイヤレス識別情報送信機であって、
受信機回路を介して無効化ワイヤレス信号を受信するための手段と、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに、前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効にするための手段と、
前記受信機回路を介して有効化ワイヤレス信号を受信するための手段と、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を再び有効化するための手段と、
前記送信機が有効化されるときに前記送信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを定期的に送信するための手段であって、前記ローリング識別子がアルゴリズムと、サーバと共有される情報とを介して生成される、手段とを備える、ワイヤレス識別情報送信機。
[C19]
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、非アクティブ化信号を送信するための手段と、
前記送信機が再び有効化されたことに応答して、再アクティブ化信号を送信するための手段とをさらに備え、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効化するための手段が、前記無効化ワイヤレス信号が受信されるとき、かつ、前記非アクティブ化信号が送信された後に、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を無効にするための手段を備える、[C18]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C20]
前記非アクティブ化信号が、近接ブロードキャスト受信機と非アクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成され、前記再アクティブ化信号が、前記近接ブロードキャスト受信機とアクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成される、[C19]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C21]
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、かつ、前記送信機を無効にする前に、第1の伝達期間の間に前記受信された無効化ワイヤレス信号をブロードキャストするための手段と、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、第2の伝達期間の間に前記受信された有効化ワイヤレス信号をブロードキャストするための手段とをさらに備える、[C18]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C22]
無効化ワイヤレス信号を受信するための手段が、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が有効にされたときにのみ、前記無効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視するための手段を備える、[C18]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C23]
有効化ワイヤレス信号を受信するための手段が、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が無効にされたときにのみ、前記有効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視するための手段を備える、[C18]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C24]
前記無効化ワイヤレス信号が非アクティブ化シグナリング送信機によって送信され、前記有効化ワイヤレス信号がアクティブ化シグナリング送信機によって送信される、[C18]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C25]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が航空機の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記航空機の中に配置される、[C24]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C26]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が空港の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記空港の中に配置される、[C24]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C27]
記憶されたプロファイルに基づいてサーバによってカスタマイズされる動作を実行するように構成される近接ブロードキャスト受信機であって、
近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含む短距離ワイヤレスブロードキャストメッセージを受信するための手段と、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子が、記憶された第1のスクリプトと関連付けられるかどうかを判定するための手段と、
前記識別子が前記記憶された第1のスクリプトと関連付けられるときに、前記記憶された第1のスクリプトのコマンドを実行するための手段と、
前記受信されたブロードキャストメッセージに応答して、短距離通信を介してサイティングメッセージを前記サーバに送信するための手段であって、前記サイティングメッセージが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記ローリング識別子と関連するデータとを含み、前記関連するデータが、前記近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、手段と、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連し、前記近接ブロードキャスト受信機に対してカスタマイズされる、第2のスクリプトを含む返信メッセージを前記サーバから受信するための手段と、
前記第2のスクリプトのコマンドを実行するための手段とを備える、近接ブロードキャスト受信機。
[C28]
プリフェッチされたスクリプトと、前記サーバから受信された関連する識別子とを記憶するための手段をさらに備える、[C27]に記載の近接ブロードキャスト受信機。
[C29]
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連して前記第2のスクリプトを記憶するための手段をさらに備える、[C27]に記載の近接ブロードキャスト受信機。
[C30]
前記第1のスクリプトと前記第2のスクリプトの少なくとも1つのコマンドを実行したことに基づいて動作モードを設定するための手段をさらに備え、前記動作モードが、機内モードと、マナーモードと、振動モードの少なくとも1つを含む、[C27]に記載の近接ブロードキャスト受信機。
[C31]
近接ブロードキャスト受信機により実行されるスクリプトを生成するように構成されるサーバであって、
ローリング識別子と関連するデータとを含むサイティングメッセージを受信するための手段であって、前記関連するデータが、近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、手段と、
ワイヤレス識別情報送信機が知られているかどうかを、前記ローリング識別子がアルゴリズムと前記ワイヤレス識別情報送信機と共有される情報とを使用して計算される情報と一致するかどうかに基づいて、判定するための手段と、
前記ワイヤレス識別情報送信機が既知である場合、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第1のプロファイルを識別するための手段と、
前記サイティングメッセージに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機が既知かどうかを判定するための手段と、
前記近接ブロードキャスト受信機が既知である場合、前記近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第2のプロファイルを識別するための手段と、
前記第1のプロファイルおよび前記サイティングメッセージに基づいて、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる条件を判定するための手段と、
前記第2のプロファイルと、前記第1のプロファイルに関する前記判定された条件とに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機によって実行されるべきスクリプトを生成するための手段であって、前記スクリプトが、コマンド、動作、ルーチン、および命令の少なくとも1つを含む、手段と、
前記生成されたスクリプトを含む返信メッセージを生成するための手段と、
前記返信メッセージを前記近接ブロードキャスト受信機に送信するための手段とを備える、サーバ。
[C32]
前記登録された近接ブロードキャスト受信機がある期間にわたって遭遇する可能性の高い、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を決定するための手段と、
前記決定された識別子と関連付けられるプロファイルと、前記登録された近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるプロファイルとに基づいて、スクリプトを生成するための手段と、
前記生成されたスクリプトと前記決定された識別子とを、前記登録された近接ブロードキャスト受信機に送信するための手段とをさらに備える、[C31]に記載のサーバ。
[C33]
前記第1のプロファイルによって認められる場合に識別情報を前記返信メッセージに付加するための手段をさらに備え、前記第1のプロファイルが、前記識別情報の送信を認めるプライバシー設定と選好の少なくとも1つを含む、[C31]に記載のサーバ。
[C34]
前記判定される条件が、近くの場所の特性、前記場所に関する状態の指示、および前記近接ブロードキャスト受信機の挙動に対する推奨の少なくとも1つを含み、
前記状態が、航空機が着陸したかどうか、前記航空機が離陸したかどうか、前記航空機がある推定される到着時刻を有するかどうか、前記航空機がある推定される出発時刻を有するかどうか、劇場において公演が上演中かどうか、前記劇場における前記公演が現在休憩中かどうか、の少なくとも1つを示し、
前記推奨が、提案されるリンガー設定、提案されるワイヤレスシグナリング設定、および提案される電力節減設定の少なくとも1つを含む、[C31]に記載のサーバ。
[C35]
ワイヤレス識別情報送信機の位置に基づいて、許容可能な方式で動作するように構成されるワイヤレス識別情報送信機であって、
メモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサとを備え、前記プロセッサが、
受信機回路を介して無効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに、前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効にすることと、
前記受信機回路を介して有効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を再び有効化することと、
前記送信機が有効化されるときに前記送信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを定期的に送信することと、ここにおいて、前記ローリング識別子が、アルゴリズムと、サーバと共有される情報とを介して生成される、
を備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、ワイヤレス識別情報送信機。
[C36]
前記プロセッサが、
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、非アクティブ化信号を送信することと、
前記送信機が再び有効化されたことに応答して、再アクティブ化信号を送信することとをさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成され、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効化することが、前記無効化ワイヤレス信号が受信されるとき、かつ、前記非アクティブ化信号が送信された後に、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を無効にすることを備えるように動作を実行するように、前記プロセッサがプロセッサ実行可能命令によって構成される、[C35]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C37]
前記非アクティブ化信号が、近接ブロードキャスト受信機と非アクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成され、前記再アクティブ化信号が、前記近接ブロードキャスト受信機とアクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成される、[C36]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C38]
前記プロセッサが、
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、かつ、前記送信機を無効にする前に、第1の伝達期間の間に前記受信された無効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることと、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、第2の伝達期間の間に前記受信された有効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることとをさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、[C35]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C39]
無効化ワイヤレス信号を受信することが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が有効にされたときにのみ、前記無効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視することを備えるように動作を実行するように、前記プロセッサがプロセッサ実行可能命令によって構成される、[C35]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C40]
有効化ワイヤレス信号を受信することが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が無効にされたときにのみ、前記有効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視することを備えるように動作を実行するように、前記プロセッサがプロセッサ実行可能命令によって構成される、[C35]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C41]
前記無効化ワイヤレス信号が非アクティブ化シグナリング送信機によって送信され、前記有効化ワイヤレス信号がアクティブ化シグナリング送信機によって送信される、[C35]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C42]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が航空機の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記航空機の中に配置される、[C41]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C43]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が空港の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記空港の中に配置される、[C41]に記載のワイヤレス識別情報送信機。
[C44]
記憶されたプロファイルに基づいてサーバによってカスタマイズされる動作を実行するように構成される近接ブロードキャスト受信機であって、
メモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサとを備え、前記プロセッサが、
近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含む短距離ワイヤレスブロードキャストメッセージを受信することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子が、記憶された第1のスクリプトと関連付けられるかどうかを判定することと、
前記識別子が前記記憶された第1のスクリプトと関連付けられるときに、前記記憶された第1のスクリプトのコマンドを実行することと、
前記受信されたブロードキャストメッセージに応答して、短距離通信を介してサイティングメッセージを前記サーバに送信することと、ここにおいて、前記サイティングメッセージが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記ローリング識別子と関連するデータとを含み、前記関連するデータが、前記近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連し、前記近接ブロードキャスト受信機に対してカスタマイズされる、第2のスクリプトを含む返信メッセージを前記サーバから受信することと、
前記第2のスクリプトのコマンドを実行することと
を備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、近接ブロードキャスト受信機。
[C45]
前記プロセッサが、プリフェッチされたスクリプトと、前記サーバから受信された関連する識別子とを記憶することをさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、[C44]に記載の近接ブロードキャスト受信機。
[C46]
前記プロセッサが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連して前記第2のスクリプトを記憶することをさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、[C44]に記載の近接ブロードキャスト受信機。
[C47]
前記プロセッサが、前記第1のスクリプトと前記第2のスクリプトの少なくとも1つのコマンドを実行したことに基づいて動作モードを設定することをさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成され、前記動作モードが、機内モードと、マナーモードと、振動モードの少なくとも1つを含む、[C44]に記載の近接ブロードキャスト受信機。
[C48]
近接ブロードキャスト受信機により実行されるスクリプトを生成するように構成されるサーバであって、
動作を実行するためのサーバ実行可能命令によって構成されるサーバプロセッサを備え、前記動作が、
ローリング識別子と関連するデータとを含むサイティングメッセージを受信することと、ここにおいて、前記関連するデータが、近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、
ワイヤレス識別情報送信機が知られているかどうかを、前記ローリング識別子がアルゴリズムと前記ワイヤレス識別情報送信機と共有される情報とを使用して計算される情報と一致するかどうかに基づいて、判定することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機が既知である場合、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第1のプロファイルを識別することと、
前記サイティングメッセージに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機が既知かどうかを判定することと、
前記近接ブロードキャスト受信機が既知である場合、前記近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第2のプロファイルを識別することと、
前記第1のプロファイルおよび前記サイティングメッセージに基づいて、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる条件を判定することと、
前記第2のプロファイルと、前記第1のプロファイルに関する前記判定された条件とに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機によって実行されるべきスクリプトを生成することと、ここにおいて、前記スクリプトが、コマンド、動作、ルーチン、および命令の少なくとも1つを含む、
前記生成されたスクリプトを含む返信メッセージを生成することと、
前記返信メッセージを前記近接ブロードキャスト受信機に送信することとを備える、サーバ。
[C49]
前記サーバプロセッサが、
前記登録された近接ブロードキャスト受信機がある期間にわたって遭遇する可能性の高い、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を決定することと、
前記決定された識別子と関連付けられるプロファイルと、前記登録された近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるプロファイルとに基づいて、スクリプトを生成することと、
前記生成されたスクリプトと前記決定された識別子とを、前記登録された近接ブロードキャスト受信機に送信することとをさらに備える動作を実行するためのサーバ実行可能命令によって構成される、[C48]に記載のサーバ。
[C50]
前記サーバプロセッサが、前記第1のプロファイルによって認められる場合に識別情報を前記返信メッセージに付加することをさらに備える動作を実行するためのサーバ実行可能命令によって構成され、前記第1のプロファイルが、前記識別情報の送信を認めるプライバシー設定と選好の少なくとも1つを含む、[C48]に記載のサーバ。
[C51]
前記判定される条件が、近くの場所の特性、前記場所に関する状態の指示、および前記近接ブロードキャスト受信機の挙動に対する推奨の少なくとも1つを含み、
前記状態が、航空機が着陸したかどうか、前記航空機が離陸したかどうか、前記航空機がある推定される到着時刻を有するかどうか、前記航空機がある推定される出発時刻を有するかどうか、劇場において公演が上演中かどうか、前記劇場における前記公演が現在休憩中かどうか、の少なくとも1つを示し、
前記推奨が、提案されるリンガー設定、提案されるワイヤレスシグナリング設定、および提案される電力節減設定の少なくとも1つを含む、[C48]に記載のサーバ。
[C52]
ワイヤレス識別情報送信機の位置に基づいて、許容可能な方式で動作するように前記ワイヤレス識別情報送信機を構成するための動作をプロセッサに実行させるように構成される、プロセッサ実行可能ソフトウェア命令を記憶した非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、前記動作が、
受信機回路を介して無効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに、前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効にすることと、
前記受信機回路を介して有効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を再び有効化することと、
前記送信機が有効化されるときに前記送信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを定期的に送信することと、ここにおいて、前記ローリング識別子が、アルゴリズムと、サーバと共有される情報とを介して生成される、を備える、非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C53]
前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が、
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、非アクティブ化信号を送信することと、
前記送信機が再び有効化されたことに応答して、再アクティブ化信号を送信することとをさらに備える動作を前記プロセッサに実行させるように構成され、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに前記ワイヤレス識別情報送信機の送信機を無効化することが、前記無効化ワイヤレス信号が受信されるとき、かつ、前記非アクティブ化信号が送信された後に、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機を無効にすることを備えるように前記プロセッサに動作を実行させるように、前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が構成される、[C52]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C54]
前記非アクティブ化信号が、近接ブロードキャスト受信機と非アクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成され、前記再アクティブ化信号が、前記近接ブロードキャスト受信機とアクティブ化シグナリング送信機の少なくとも1つによって受信されるように構成される、[C53]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C55]
前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が、
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、かつ、前記送信機を無効にする前に、第1の伝達期間の間に前記受信された無効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることと、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、第2の伝達期間の間に前記受信された有効化ワイヤレス信号をブロードキャストすることとをさらに備える動作を前記プロセッサに実行させるように構成される、[C52]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C56]
無効化ワイヤレス信号を受信することが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が有効にされたときにのみ、前記無効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視することを備えるように前記プロセッサに動作を実行させるように、前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が構成される、[C52]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C57]
有効化ワイヤレス信号を受信することが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記送信機が無効にされたときにのみ、前記有効化ワイヤレス信号について前記受信機回路を監視することを備えるように前記プロセッサに動作を実行させるように、前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が構成される、[C52]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C58]
前記無効化ワイヤレス信号が非アクティブ化シグナリング送信機によって送信され、前記有効化ワイヤレス信号がアクティブ化シグナリング送信機によって送信される、[C52]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C59]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が航空機の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記航空機の中に配置される、[C58]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C60]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が空港の中に配置され、前記アクティブ化シグナリング送信機が前記空港の中に配置される、[C58]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C61]
記憶されたプロファイルに基づいてサーバによってカスタマイズされる動作を実行するための近接ブロードキャスト受信機のための動作をプロセッサに実行させるように構成される、プロセッサ実行可能ソフトウェア命令を記憶した非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、前記動作が、
近接の範囲内のワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含む短距離ワイヤレスブロードキャストメッセージを受信することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子が、記憶された第1のスクリプトと関連付けられるかどうかを判定することと、
前記識別子が前記記憶された第1のスクリプトと関連付けられるときに、前記記憶された第1のスクリプトのコマンドを実行することと、
前記受信されたブロードキャストメッセージに応答して、短距離通信を介してサイティングメッセージを前記サーバに送信することと、ここにおいて、前記サイティングメッセージが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記ローリング識別子と関連するデータとを含み、前記関連するデータが、前記近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連し、前記近接ブロードキャスト受信機に対してカスタマイズされる、第2のスクリプトを含む返信メッセージを前記サーバから受信することと、
前記第2のスクリプトのコマンドを実行することとを備える、非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C62]
前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が、プリフェッチされたスクリプトと、前記サーバから受信された関連する識別子とを記憶することをさらに備える動作を前記プロセッサに実行させるように構成される、[C61]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C63]
前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連して前記第2のスクリプトを記憶することをさらに備える動作を前記プロセッサに実行させるように構成される、[C61]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C64]
前記記憶されたプロセッサ実行可能ソフトウェア命令が、前記第1のスクリプトと前記第2のスクリプトの少なくとも1つのコマンドを実行したことに基づいて動作モードを設定することをさらに備える動作を前記プロセッサに実行させるように構成され、前記動作モードが、機内モードと、マナーモードと、振動モードの少なくとも1つを含む、[C61]に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
[C65]
近接ブロードキャスト受信機により実行されるスクリプトを生成するための動作をサーバに実行させるように構成される、サーバ実行可能命令を記憶した非一時的サーバ可読記憶媒体であって、前記動作が、
ローリング識別子と関連するデータとを含むサイティングメッセージを受信することと、ここにおいて、前記関連するデータが、近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、
ワイヤレス識別情報送信機が知られているかどうかを、前記ローリング識別子がアルゴリズムと前記ワイヤレス識別情報送信機と共有される情報とを使用して計算される情報と一致するかどうかに基づいて、判定することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機が既知である場合、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第1のプロファイルを識別することと、
前記サイティングメッセージに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機が既知かどうかを判定することと、
前記近接ブロードキャスト受信機が既知である場合、前記近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第2のプロファイルを識別することと、
前記第1のプロファイルおよび前記サイティングメッセージに基づいて、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる条件を判定することと、
前記第2のプロファイルと、前記第1のプロファイルに関する前記判定された条件とに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機によって実行されるべきスクリプトを生成することと、ここにおいて、前記スクリプトが、コマンド、動作、ルーチン、および命令の少なくとも1つを含む、
前記生成されたスクリプトを含む返信メッセージを生成することと、
前記返信メッセージを前記近接ブロードキャスト受信機に送信することとを備える、非一時的サーバ可読記憶媒体。
[C66]
前記記憶されたサーバ実行可能命令が、
前記登録された近接ブロードキャスト受信機がある期間にわたって遭遇する可能性の高い、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を決定することと、
前記決定された識別子と関連付けられるプロファイルと、前記登録された近接ブロードキャスト受信機と関連付けられるプロファイルとに基づいて、スクリプトを生成することと、
前記生成されたスクリプトと前記決定された識別子とを、前記登録された近接ブロードキャスト受信機に送信することとをさらに備える動作を前記サーバに実行させるように構成される、[C65]に記載の非一時的サーバ可読記憶媒体。
[C67]
前記記憶されたサーバ実行可能命令が、前記第1のプロファイルによって認められる場合に識別情報を前記返信メッセージに付加することをさらに備える動作を前記サーバに実行させるように構成され、前記第1のプロファイルが、前記識別情報の送信を認めるプライバシー設定と選好の少なくとも1つを含む、[C65]に記載の非一時的サーバ可読記憶媒体。
[C68]
前記判定される条件が、近くの場所の特性、前記場所に関する状態の指示、および前記近接ブロードキャスト受信機の挙動に対する推奨の少なくとも1つを含み、
前記状態が、航空機が着陸したかどうか、前記航空機が離陸したかどうか、前記航空機がある推定される到着時刻を有するかどうか、前記航空機がある推定される出発時刻を有するかどうか、劇場において公演が上演中かどうか、前記劇場における前記公演が現在休憩中かどうか、の少なくとも1つを示し、
前記推奨が、提案されるリンガー設定、提案されるワイヤレスシグナリング設定、および提案される電力節減設定の少なくとも1つを含む、[C65]に記載の非一時的サーバ可読記憶媒体。
[C69]
サーバと、
ワイヤレス識別情報送信機と、
荷物を航空機に乗せる間に前記荷物が通過する場所の近接の範囲内に配置された非アクティブ化シグナリング送信機と、
前記荷物を前記航空機から降ろす間に前記荷物が通過する場所の近接の範囲内に配置されたアクティブ化シグナリング送信機とを備えるシステムであって、
前記ワイヤレス識別情報送信機が、
第1のメモリと、
短距離ワイヤレス信号をブロードキャストするように構成される送信機回路と、入来する短距離ワイヤレス信号を受信するように構成される受信機回路とを使用する、第1の送受信機と、
前記第1のメモリおよび前記第1の送受信機に結合される第1のプロセッサであって、
前記第1の送受信機の前記受信機回路を介して無効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記無効化ワイヤレス信号が受信されたときに、前記第1の送受信機の前記送信機回路を無効にすることと、
前記第1の送受信機の前記受信機回路を介して有効化ワイヤレス信号を受信することと、
前記有効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、前記第1の送受信機の前記送信機回路を再び有効にすることと、
前記送信機回路が有効化されるときに前記第1の送受信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを定期的に送信することと、ここにおいて、前記ローリング識別子がアルゴリズムと前記サーバと共有される情報とを介して生成される、
を備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、第1のプロセッサとを備え、
前記非アクティブ化シグナリング送信機が、
第2のメモリと、
前記ワイヤレス識別情報送信機と短距離ワイヤレス信号を交換するように構成される第2の送受信機と、
前記サーバと信号を交換するように構成される第1のネットワークデバイスと、
前記第2のメモリ、前記第2の送受信機、および前記第1のネットワークデバイスに結合された第2のプロセッサであって、
前記第2の送受信機を介して前記無効化ワイヤレス信号を送信することと、
前記第2の送受信機を介して前記ワイヤレス識別情報送信機から前記ブロードキャストメッセージを受信することと、
前記第1のネットワークデバイスを介して、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記ローリング識別子を含む第1のサイティングメッセージを、前記非アクティブ化シグナリング送信機から前記サーバに送信することと
を備える動作を実行するようにプロセッサ実行可能命令によって構成される、第2のプロセッサとを備え、
前記アクティブ化シグナリング送信機が、
第3のメモリと、
前記ワイヤレス識別情報送信機と短距離ワイヤレス信号を交換するように構成される第3の送受信機と、
前記サーバと信号を交換するように構成される第2のネットワークデバイスと、
前記第3のメモリ、前記第3の送受信機、および前記第2のネットワークデバイスに結合された第3のプロセッサであって、
前記第3の送受信機を介して前記有効化ワイヤレス信号を送信することを備える動作を実行するようにプロセッサ実行可能命令によって構成される、第3のプロセッサとを備え、
前記サーバが、
前記非アクティブ化シグナリング送信機から前記第1のサイティングメッセージを受信することと、
前記サーバにおいて、前記ローリング識別子に基づいて、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる識別情報が前記サーバに知られているかどうか判定することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機が知られている場合、前記ワイヤレス識別情報送信機の近接情報を含む第1のメッセージを、前記サーバから前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられるモバイルデバイスに送信することとを備える動作を実行するように、サーバ実行可能命令によって構成される、システム。
[C70]
前記アクティブ化シグナリング送信機および前記非アクティブ化シグナリング送信機が空港の中に配置される、[C69]に記載のシステム。
[C71]
前記アクティブ化シグナリング送信機および前記非アクティブ化シグナリング送信機が前記航空機の中に配置される、[C69]に記載のシステム。
[C72]
前記非アクティブ化シグナリング送信機が、前記航空機が離陸する前に前記無効化ワイヤレス信号を送信するように構成され、前記アクティブ化シグナリング送信機が、前記航空機が着陸したときに前記有効化ワイヤレス信号を送信するように構成される、[C71]に記載のシステム。
[C73]
前記非アクティブ化シグナリング送信機および前記アクティブ化シグナリング送信機が同じシグナリングデバイスである、[C69]に記載のシステム。
[C74]
前記第1のプロセッサが、
前記無効化ワイヤレス信号を受信したことに応答して、かつ、前記第1の送受信機の前記送信機回路を無効にする前に、前記第1の送受信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機から非アクティブ化信号を送信することと、
前記送信機回路が再び有効にされたことに応答して、前記第1の送受信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機から再アクティブ化信号を送信することと
をさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成され、
前記第2のプロセッサが、
前記第2の送受信機を介して、前記非アクティブ化シグナリング送信機において前記非アクティブ化信号を受信すること
をさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成され、前記第1のサイティングメッセージが、前記受信された非アクティブ化信号を示し、
前記第3のプロセッサが、
前記第3の送受信機を介して、前記アクティブ化シグナリング送信機において前記再アクティブ化信号を受信することと、
前記第2のネットワークデバイスを介して、前記受信された再アクティブ化信号を示す第2のサイティングメッセージを前記サーバに送信することと
をさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成され、
前記サーバが、
前記第2のサイティングメッセージを受信したことに応答して、かつ、前記ワイヤレス識別情報送信機が知られている場合、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記近接情報を含む第2のメッセージを、前記サーバから前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる前記モバイルデバイスに送信すること
をさらに備える動作を実行するように、サーバ実行可能命令によって構成される、[C69]に記載のシステム。
[C75]
前記ワイヤレス識別情報送信機が非アクティブ化されていることを前記第1のメッセージが示し、
前記ワイヤレス識別情報送信機が再アクティブ化されていることを前記第2のメッセージが示す、[C74]に記載のシステム。
[C76]
サーバと、
ワイヤレス識別情報送信機と、
近接ブロードキャスト受信機とを備えるシステムであって、
前記ワイヤレス識別情報送信機が、
第1のメモリと、
短距離ワイヤレス信号をブロードキャストするように構成される送信機回路を使用した第1の送受信機と、
前記第1のメモリおよび前記第1の送受信機に結合される第1のプロセッサであって、
前記送信機回路が有効化されるときに前記第1の送受信機を介して、前記ワイヤレス識別情報送信機のローリング識別子を含むブロードキャストメッセージを定期的に送信すること、前記ローリング識別子がアルゴリズムと前記サーバと共有される情報とを介して生成される、
を備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、第1のプロセッサとを備え、
前記近接ブロードキャスト受信機が、
第2のメモリと、
前記ワイヤレス識別情報送信機と短距離ワイヤレス信号を受信するように構成される第2の送受信機と、
前記サーバと信号を交換するように構成される第1のネットワークデバイスと、
前記第2のメモリ、前記第2の送受信機、および前記第1のネットワークデバイスに結合された第2のプロセッサであって、
近接の範囲内の前記ワイヤレス識別情報送信機の前記ローリング識別子を含む前記ブロードキャストメッセージを受信することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子が、記憶された第1のスクリプトと関連付けられるかどうかを判定することと、
前記識別子が前記記憶された第1のスクリプトと関連付けられるときに、前記記憶された第1のスクリプトのコマンドを実行することと、
前記受信されたブロードキャストメッセージに応答して、前記第1のネットワークデバイスを介してサイティングメッセージを前記サーバに送信することと、ここにおいて、前記サイティングメッセージが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記ローリング識別子と関連するデータとを含み、前記関連するデータが、前記近接ブロードキャスト受信機に対応する識別情報、位置情報、およびタイムスタンプデータの少なくとも1つを含む、
前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連し、前記近接ブロードキャスト受信機に対してカスタマイズされる、第2のスクリプトを含む返信メッセージを前記サーバから受信することと、
前記第2のスクリプトのコマンドを実行することと
を備える動作を実行するようにプロセッサ実行可能命令によって構成される、第2のプロセッサとを備え、
前記サーバが、
前記ローリング識別子と前記関連するデータとを含む前記サイティングメッセージを受信することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機が知られているかどうかを、前記ローリング識別子が前記アルゴリズムと前記ワイヤレス識別情報送信機と共有される前記情報とを使用して計算される情報と一致するかどうかに基づいて、判定することと、
前記ワイヤレス識別情報送信機が既知である場合、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第1のプロファイルを識別することと、
前記サイティングメッセージに基づいて、前記近接ブロードキャスト受信機が既知かどうかを判定することと、
前記近接ブロードキャスト受信機が既知である場合、前記近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる前記サーバ内に記憶された第2のプロファイルを識別することと、
前記第1のプロファイルおよび前記サイティングメッセージに基づいて、前記ワイヤレス識別情報送信機と関連付けられる条件を判定することと、
前記第2のプロファイルと、前記第1のプロファイルに関する前記判定された条件とに基づいて、前記第2のスクリプトを生成することと、ここにおいて、前記第2のスクリプトが、コマンド、動作、ルーチン、および命令の少なくとも1つを含む、
前記生成されたスクリプトを含む前記返信メッセージを生成することと、
前記返信メッセージを前記近接ブロードキャスト受信機に送信することと
を備える動作を実行するように、サーバ実行可能命令によって構成される、システム。
[C77]
前記第2のプロセッサが、前記ワイヤレス識別情報送信機の前記識別子に関連して前記第2のスクリプトを記憶することをさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、[C76]に記載のシステム。
[C78]
前記第2のプロセッサが、前記第1のスクリプトと前記第2のスクリプトの少なくとも1つのコマンドを実行したことに基づいて動作モードを設定することをさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成され、前記動作モードが、機内モードと、マナーモードと、振動モードの少なくとも1つを含む、[C76]に記載のシステム。
[C79]
前記サーバが、
前記近接ブロードキャスト受信機がある期間にわたって遭遇する可能性の高い、ワイヤレス識別情報送信機の識別子を決定することと、
前記決定された識別子と関連付けられるプロファイルと、前記近接ブロードキャスト受信機と関連付けられる前記第2のプロファイルとに基づいて、スクリプトを生成することと、
前記生成されたスクリプトと前記決定された識別子とを、前記近接ブロードキャスト受信機に送信することと
をさらに備える動作を実行するようにサーバ実行可能命令によって構成され、
前記第2のプロセッサが、
前記サーバから、前記スクリプトと、前記期間にわたって前記近接ブロードキャスト受信機が遭遇する可能性の高い前記決定された識別子とを受信することと、
前記スクリプトと、前記期間にわたって前記近接ブロードキャスト受信機が遭遇する可能性の高い前記決定された識別子とを記憶することと
をさらに備える動作を実行するように、プロセッサ実行可能命令によって構成される、[C76]に記載のシステム。
[C80]
前記サーバが、前記第1のプロファイルによって認められる場合に識別情報を前記返信メッセージに付加することをさらに備える動作を実行するためのサーバ実行可能命令によって構成され、前記第1のプロファイルが、前記識別情報の送信を認めるプライバシー設定と選好の少なくとも1つを含む、[C76]に記載のシステム。
[C81]
前記判定される条件が、近くの場所の特性、前記場所に関する状態の指示、および前記近接ブロードキャスト受信機の挙動に対する推奨の少なくとも1つを含み、
前記状態が、航空機が着陸したかどうか、前記航空機が離陸したかどうか、前記航空機がある推定される到着時刻を有するかどうか、前記航空機がある推定される出発時刻を有するかどうか、劇場において公演が上演中かどうか、前記劇場における前記公演が現在休憩中かどうか、の少なくとも1つを示し、
前記推奨が、提案されるリンガー設定、提案されるワイヤレスシグナリング設定、および提案される電力節減設定の少なくとも1つを含む、[C76]に記載のシステム。