JP6284775B2 - 電解次亜水生成装置 - Google Patents
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Description
(1)電解次亜水生成装置1の全体構成
図1を参照して、電解次亜水生成装置1の全体構成について説明する。電解次亜水生成装置1は、塩水を電気分解して、電解次亜水(次亜塩素酸ナトリウム)を生成する装置であり、装置本体2と、制御部3と、塩水タンク20と、を備えている。装置本体2は、水供給路A1と、水供給路A2と、塩水供給路A3と、電解槽10と、電解次亜水搬送路Bと、を有している。
水供給路A1は、装置本体2の外部から供給される水を希釈水として電解槽10に供給するための配管である。水供給路A1上には、減圧弁2a、マニホールド2b、流量制御部2c、及び、逆止弁2dが設けられている。減圧弁2aは、水供給路A1に供給された水の圧力を所定圧力に減圧する。マニホールド2bは、水供給路A1から水供給路A2を分岐させる。流量制御部2cは、水の流量を検知し、水の流量に応じて水供給路A1を流れる水の流量を調整する。一例として、流量制御部2cは、水の流量を検知する流量センサ、水の流量を調整する電磁弁を有し得る。逆止弁2dは、電解槽10側から流量制御部2c側に水が流れるのを防止する。
水供給路A2は、水供給路A1を流れる水の一部を塩水タンク20に供給するための配管である。水供給路A2上には、タンク用電磁弁2eが設けられている。タンク用電磁弁2eは、塩水タンク20への水の供給量を調整するためのものである。
塩水供給路A3は、塩水タンク20中の塩水を電解槽10に供給するための配管である。塩水供給路A3の塩水タンク20側の塩水吸込口は、塩水タンク20の底壁20a近傍に配置される。塩水供給路A3上には、塩水用電磁弁2f及びポンプ2gが設けられている。塩水用電磁弁2fは、電解槽10への塩水の供給量を調整するためのものである。ポンプ2gは、塩水用電磁弁2fより下流に設けられており、塩水を塩水タンク20から電解槽10に流すためのものである。
電解槽10は、塩水供給路A3で供給される塩水を電解分解して電解次亜水を生成する槽である。電解槽10内には、正電圧が供給される電極11と、負電圧が供給される電極12と、が離間して配置されている。電解槽10では、電極11,12のそれぞれに正電圧及び負電圧を印加しながら、電極11,12の間に塩水を流すことによって、塩水を電気分解して電解次亜水を生成する。図1では、電極11及び電極12を模式的に示しているが、電極11の一例は、円筒電極であり、電極12の一例は、円筒電極としての電極11の内側に配置される電極棒である。電解槽10では、水供給路A1で供給される水を希釈水として、塩水タンク20から供給される塩水を電気分解して電解次亜水を生成し、当該希釈水で希釈した後に排出する。
電解次亜水搬送路Bは、電解槽10で生成された電解次亜水を装置本体2から外部に流すための配管である。電解次亜水搬送路Bの電解槽10と反対側の端部には、電解次亜水搬送路Bを開閉する弁、又は当該電解次亜水を止めるための栓が設けられている(図示省略)。
塩水タンク20は、電解槽10に供給する塩水を貯留するタンクである。塩水タンク20の形状は、円筒形状である。塩水タンク20には、固形の塩と水とが供給され、その供給された塩の一部が水に溶けて塩水が生成される。固形の塩は、塩水タンク20内で沈殿し、塩の堆積層21を形成する。塩水タンク20に供給される水は、堆積層21上に溜まり、液層22を形成する。塩水タンク20内の液層22には塩が溶解しているので、以下、液層22を構成する液体も塩水と称する。
制御部3は、上述した電解次亜水生成装置1の全体を制御する。制御部3は、装置本体2と通信線4aを介して接続されており、水面検知センサ23と通信線4bを介して接続されている。制御部3は、例えば、流量制御部2cが検知した流量に基づいてポンプ2g等を制御する。具体的には、流量制御部2cが検知した流量がゼロの場合、制御部3は、ポンプ2gを停止すると共に、電解次亜水生成装置1の電源をOFFにする。制御部3は、電解槽10からの電解次亜水の濃度が、所定濃度になるように流量制御部2cを制御し、希釈水の流量を調整する。更に、制御部3は、流量制御部2cで検知される流量に応じてポンプ2gを制御し、供給される塩水の流量を調整する。更に、制御部3は、水面検知センサ23からの検知信号に基づいてタンク用電磁弁2eの開閉を制御する。具体的には、水面検知センサ23が検知した水面22aが上限に達したら、制御部3はタンク用電磁弁2eを閉じる。
図2を参照して、塩水還流路L及び不純物除去ユニットUについて詳細に説明する。なお、図2では、塩除去フィルタ24、塩水供給路A3及び水面検知センサ23の図示を省略している。
塩水取出管30は、塩水タンク20内において、塩水タンク20の側壁20bに取り付けられており、塩水タンク20内に開口している。塩水取出管30は、塩水タンク20に貯留される液層22の水面22aより下方に位置している。これにより、塩水取出管30は、塩水タンク20内の塩水中、すなわち、液層22内に位置することになる。塩水取出管30は、塩水タンク20内の塩水を塩水還流路Lに取り出すための塩水取出部として機能する。
塩水搬送管31は、塩水取出管30から流速調整管32に塩水を流すための配管である。塩水搬送管31の内径は一定である。塩水搬送管31の内径φ1は、例えば8mm〜25mmである。内径φ1の具体例は13mmである。
流速調整管32は、塩水搬送管31から塩水搬送管33に塩水を流すと共に、塩水の流速を調整するための配管である。流速調整管32は、本体部32aと、上流側端部32bと、下流側端部32cと、を含んでいる。本体部32aの形状は、流速調整管32の管軸方向において内径が一定である円筒形状となっている。上流側端部32bの形状は、上流側に行くほど内径が縮径するテーパ形状となっている。下流側端部32cの形状は、下流側に行くほど内径が縮径するテーパ形状となっている。本体部32aの内径は、塩水搬送管31の内径より大きい。塩水搬送管31の内径が上記例示した範囲である場合、本体部32aの内径φ2は、例えば16mm〜48mmである。内径φ1が13mmである場合、内径φ2の具体例は25mmである。
塩水搬送管33は、流速調整管32からポンプ34に塩水を流すための配管である。塩水搬送管33の内径は、例えば塩水搬送管31の内径と同じである。
ポンプ34は、塩水還流路L内において塩水に水流を生じさせるためのものである。ポンプ34を作動させることで、塩水は、塩水還流路L内を流れる。ポンプ34は定量ポンプである。ポンプ34によって塩水還流路L内を流す塩水の流量は、例えば2l/分〜10l/分である。
塩水搬送管35は、ポンプ34から不純物除去フィルタ36に塩水を流すための配管である。塩水搬送管37の内径は、例えば塩水搬送管31の内径と同じである。
不純物除去フィルタ36は、塩水から不純物を取り除くためのフィルタである。不純物除去フィルタ36は、不織布が内蔵されたカートリッジ36aを有する。不純物除去フィルタ36では、塩水搬送管35からの塩水がカートリッジ36aに通され、不純物を不織布に付着させることによって塩水中の不純物が除去される。すなわち、不純物除去フィルタ36は、浄水フィルタとして機能する。
塩水搬送管37は、不純物除去フィルタ36から流出される塩水を塩水戻し管38に流すための配管である。塩水搬送管37の内径は、例えば塩水搬送管31の内径と同じである。
塩水戻し管38は、塩水タンク20内において、塩水タンク20の側壁20bに取り付けられており、塩水タンク20内に開口している。塩水戻し管38は、塩水タンク20に貯留される液層22の水面22aより上方に位置している。
図3に示されるように、塩水戻し管38は、塩水タンク20の側壁20bの周方向において、塩水取出管30からずれて配置されている。塩水戻し管38は、塩水戻し管38から戻される塩水が塩水タンク20の側壁20bに沿って流れるように、側壁20bに対して傾斜して設けられている。具体的には、塩水戻し管38は、その開口端部が塩水タンク20の側壁20bの周方向において塩水取出管30の反対側を向くように、屈曲している。
図2に示されるように、塩水還流路Lにおいて、ポンプ34より上流側の部分及びポンプ34、すなわち、塩水取出管30、塩水搬送管31、流速調整管32、塩水搬送管33及びポンプ34は、鉛直方向において、水面22aの位置より下方に配置されている。図2中の一点鎖線は、塩水タンク20内の塩水の水面位置を示している。
(3−1)電解次亜水の生成に関する動作
電解次亜水生成装置1では、電解次亜水搬送路Bの電解槽10と反対側の端部に設けられた弁が開けられるか、又は当該端部に設けられた栓が外されると、電解槽10内の電解次亜水が流れ出る。これにより、電解槽10内に水供給路A1より水が希釈水として流れ込む。水供給路A1内の水の流れを流量制御部2cの流量センサが検知して制御部3に送信すると、制御部3は、ポンプ2gを作動させる。ポンプ2gが作動すると、塩水タンク20内の塩水が、塩水供給路A3の塩水吸込口から吸い込まれ、電解槽10に塩水が供給される。塩水吸込口には、塩除去フィルタ24が取り付けられているので、塩水供給路A3には、塩除去フィルタ24で塩が除去された液体のみが流れ込む。そのため、塩水供給路A3から電解槽10に供給される塩水は、塩分がほぼ飽和状態になった飽和塩水である。電解槽10は、塩水供給路A3から供給された塩水(飽和塩水)を、電気分解して電解次亜水を生成する。このようにして、電解次亜水生成装置1で電解次亜水が生成される。電解槽10で生成された電解次亜水は、上述した電解次亜水搬送路Bから流れ出る。
電解次亜水生成装置1では、ポンプ34を作動させると、塩水タンク20内の塩水が、塩水取出管30から塩水戻し管38に向けて塩水還流路L上を流れる。塩水取出管30に流れ込んできた塩水は、塩水搬送管31、流速調整管32、塩水搬送管33、ポンプ34及び塩水搬送管35を通って、不純物除去フィルタ36に流れ込む。そして、不純物除去フィルタ36によって、塩水中の不純物が除去された後、不純物が除去された塩水は、塩水搬送管37及び塩水戻し管38を通って、塩水タンク20に戻される。このようにして、塩水は、塩水タンク20と塩水還流路Lとを循環しながら、塩水還流路L上の不純物除去フィルタ36によって塩水中の不純物が除去される。そのため、塩水タンク20内の塩水から不純物が除去される。
電解次亜水生成装置1で生成される電解次亜水は、殺菌用として食材等の洗浄に使用される。そのため、その電解次亜水を生成するための塩水を貯留する塩水タンク20の衛生性が要求される。電解次亜水生成装置1では、塩水タンク20に連結された塩水還流路Lに設けられた不純物除去ユニットUにて塩水中の不純物が除去されるため、塩水タンク20内の衛生性が向上し、維持される。また、塩除去フィルタ24を通して塩水タンク20から電解槽10に塩水を供給する塩水供給路A3とは別の塩水還流路L上に不純物除去ユニットUがあるため、塩除去フィルタ24が汚れることも抑制され、塩除去フィルタ24の衛生性が担保される。更に、電解次亜水生成装置1が有する不純物除去ユニットUが、塩水タンク20の外に設けられているので、不純物除去フィルタ36の取り替えが容易となり、結果として、塩水還流路Lの詰まりが抑制され、塩水タンク20内の衛生性の向上に寄与する。よって、上記電解次亜水生成装置1によれば、塩水タンク20内の不純物を除去することで、塩水タンク20内の衛生性を向上し、維持することができる。
固形の塩を流速調整管32内に貯留し得ることを、実験結果に基づいて説明する。
Claims (4)
- 塩水タンク内で塩と水とから生成される塩水を、前記塩水タンクからの塩の流出を防止する塩除去フィルタを通した後、電解槽にて電気分解して電解次亜水を生成する電解次亜水生成装置であって、
前記塩水タンクに連結された塩水還流路と、
前記塩水還流路上に設けられ、前記塩水中の不純物を除去する不純物除去ユニットと、
を備え、
前記不純物除去ユニットは、
前記塩水を還流させるポンプと、
前記塩水還流路を流れる塩水中の不純物を除去する不純物除去フィルタと、
前記ポンプ及び前記不純物除去フィルタより上流に設けられ、前記塩水の流速を低減する流速調整部と、
を有する、
ことを特徴とする電解次亜水生成装置。 - 前記流速調整部が有する流路の断面積は、前記塩水還流路における前記流速調整部より上流の流路の断面積より大きく、
前記流速調整部内の水流は下方から上方に流れる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電解次亜水生成装置。 - 前記塩水タンクに設けられた前記塩水還流路の塩水取出部は、前記塩水タンクに貯留される前記塩水の水面より下方に位置しており、
前記塩水タンクに設けられた前記塩水還流路の塩水戻し部は、前記水面より上方に位置しており、
前記塩水還流路における前記ポンプより上流側の部分及び前記ポンプは、前記水面より下方に配置されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電解次亜水生成装置。 - 前記塩水戻し部は、前記塩水タンクに戻される前記塩水が前記塩水タンクの側壁に沿って流れるように、前記側壁に対して傾斜して設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の電解次亜水生成装置。
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