JP6283204B2 - 微粉化装置 - Google Patents

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Description

本願は、原料を粉砕・微粒化して原料の微粉末を得る微粉化技術に関する。
特許文献1に開示の技術では、水平円盤状の破砕室12内に導入された砕料を、その破砕室の側壁に沿って円陣状に配設された複数の噴射ノズル20,21からの気体噴射により生成される高速旋回流によって微細化する。この特許文献1に開示のジェットミルでは、各噴射ノズル20,21はそれぞれ、それらの先端面211が破砕室の内壁面と同一円周面を形成する曲面形状とされる。これにより、同心円状の高速旋回流を安定に生成して、砕料粒子の粉砕を粒子間衝突に依存して行わせる。
結果、コンタミの抑制、処理効率の向上を可能にするとともに、粒度バラツキを少なくして粉砕処理後の分級処理を省略または簡略化し、また、機材の損耗を抑制し、発熱が少なく品質への影響が少ない微細化を可能にするとされている。
特許文献2に開示の技術では、原料と搬送流体との混相流をターゲットに衝突させて原料の粉砕・微粒化を達成するが、ターゲットを特殊な材料とすることで、ターゲットを高硬度且つ良好な耐磨耗性を有し、化学的に安定な粉砕機用部材としている。
特開2007−275849号公報 特開2000−167431号公報
しかしながら、各特許文献に記載の技術には、各々、以下のような問題が存在する。
特許文献1に開示の技術では微粉化が可能だが、その微粉化に要する処理時間が極めて長い。さらに、微粉化物の回収率が極めて低い。結果、微粉化処理に多量の処理ガスが必要となり、設備機器として大型のコンプレッサーが必須で、微粉化に要するコストが嵩む。
特許文献2に開示の技術では、ジェット噴流に原料を混合するのに、その混入状態の制御が難しく、使用に経験を要し、さらに、ジェット噴流がターゲットの表面に近づくにつれ、速度が遅くなることから、ターゲットに良好に衝突させて安定した粉砕・微粒化を行なうことができない場合がある。
以上のような状況に鑑み、本願の目的は、目的とする粒径の原料微粉化物を、効率よく、比較的簡易な構成で得ることができる技術を得ることにある。
上記目的を達成するための微粉化装置の特徴構成は、
微粉化対象の原料と低温流体との混合物を生成する混合手段と、
前記混合手段により生成される原料含有低温流体が導かれる粉砕処理室と、
前記粉砕処理室で粉砕・微粒化された原料微粒化物を、前記粉砕処理室から導出する導出手段と、
前記導出手段により前記粉砕処理室から導出される原料微粒化物を導出流れから分離す
る分離手段とを備え、
前記粉砕処理室に、前記原料含有低温流体を室内に噴射する噴射ノズルと、前記噴射ノズルから噴射される前記原料含有低温流体が衝突されるターゲットとを備え、
前記ターゲットに、前記噴射ノズルの噴射方向に対して対向して設けられるターゲット面を備えるとともに、当該ターゲット面を前記原料の脆化点以下の温度に維持する温度維持手段を備え
前記噴射ノズルから前記ターゲットに導かれる前記原料の粒子ビーム濃度を検出する粒子ビーム濃度検出手段を備え、
前記粒子ビーム濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記混合手段に導く原料又は低温流体或いはそれらの両方の供給量を制御する原料供給量制御手段を備え、前記ターゲットに導かれる前記原料の粒子ビーム濃度を、所定の濃度範囲に制御することにある。
この微粉化装置では、混合手段により、微粉化対象の原料と低温流体との混合物が生成され、生成された原料含有低温流体が粉砕処理室に導入される。そして、この原料含有低温流体が、粉砕処理室内のターケットに対向して設けられた噴射ノズルから噴射される。このターゲットは、噴射ノズルに対向したターゲット面を有するとともに、その面が、温度維持手段により原料の脆化点以下の温度に維持されていることから、ターゲット面近傍の温度は、原料の脆化点(脆化温度)以下となる。結果、噴射ノズルから噴射される原料を確実に且つ脆化点以下の状態でターゲット面に衝突させて、粉砕・微粒化することができる。
ここで、原料の搬送の用をなす低温流体は、例えば、その温度を0℃以下とすることで、ターゲット面での粉砕・微粒化に寄与する。ここで、原料により脆化点(脆化温度)を特定できない場合は、原料の「ガラス転移点」を本願にいう脆化点(脆化温度)と見なす。
このようにして、粉砕・微粉化された原料(原料微粒化物)は、導出手段により粉砕処理室から導出され、分離手段により導出流れから分離される。
結果、比較的簡単な装置構成で、効率的に原料の微粉化物を得ることができる。
さらに、この微粉化装置では、予め混合手段により混合された原料含有低温流体を噴射ノズルから噴射してターゲットに衝突させるため、原料と低温流体との混合状態が安定することで、粉砕・微粉化を安定して行え、回収率も稼げる。さらに、搬送流体である低温流体の量も比較的小さいものとできる。また、粉砕・微細化に関与するパラメータも少ないことから、制御も容易となる。
また、粒子ビーム濃度検出手段で検出される検出結果に基づいて、原料供給量制御手段により原料の供給量を制御することで、量的にターゲット面における原料の粉砕・微細化状態を安定化することで、ターゲットに導かれる原料の粒子ビーム濃度を所定の濃度範囲に制御することで、原料微粉化物の粒子径を安定的に制御できるとともに、その生成量も安定化できる。
さて、上記した微粉化装置において、前記粉砕処理室に導入される原料含有低温流体の温度が、前記原料の脆化点以下に維持されることが好ましい。
ターゲット面及びその周囲雰囲気を原料の脆化点以下に保つとともに、噴射ノズルから噴出される原料含有低温流体を原料の脆化点以下に保つことで、粉砕処理室内を確実に原料の脆化点以下に保って、衝突における原料の粉砕・微粒化を安定した状態で実現できる
さらに、前記粉砕処理室が真空室であることが好ましい。
粉砕処理室を真空室として室内を真空に保つことで、噴射ノズルからターゲット面に至る過程における原料含有低温流体の減速を可能な限り抑制して、高速で原料をターゲット面に衝突させて、原料の粉砕・微粒化を実現できる。この構成では、原料微粒化物の粒度分布も安定化する。
また、微粉化装置を構成するに、前記原料に、当該原料を脆化点以下に冷却する冷却媒体を加えて前記原料を脆化点以下に冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段により冷却された前記原料を前記混合手段に供給する構成を使用することも好ましい。
この構成を採用する場合は、原料をその脆化点以下にする機能を冷却媒体と冷却手段に受け持たせ、このようにして得られた原料を、混合手段に供給して、噴射ノズルまでの搬送を低温流体で行なわせることで、原料温度の脆化点以下へのコントロールと、噴射ノズルへの搬送を別の媒体で行なわせることが可能となる。結果、それぞれの目的に応じた適切な温度管理が可能となり、さらに目的に応じて冷却媒体、低温流体の選択が可能となる。この構成において、冷却媒体を低温液化ガスとしておくと、この低温液化ガスを液状のまま噴射ノズルまで送り、噴射ノズルの位置で気化させる運転形態を採ることができる。この運転形態では噴射ノズルから噴射した状態の原料の温度低下をさらに図れる。
また、微粉化装置を構成するに、前記混合手段が、筐体内に収納された原料粉体に、前記低温流体を流通させて前記混合物を得る流動式混合装置であることが好ましい。
この構成を採用すると、流動層を形成する流動式混合装置で簡単に原料含有低温流体を生成することができる。
さらに、前記温度維持手段としては、これを前記ターゲットの裏面に液体窒素を循環させて前記ターゲットを前記原料の脆化点以下に維持する構成とし、前記ターゲットが液体窒素冷却型のターゲットとすることが好ましい。
この構成を採用することにより、ターゲットを、窒素の液化温度である−196℃近くまで低温化できるので、微粉化対象のほぼ全ての原料に対して、好適にこれら原料をその脆化点以下のターゲットで微粉化処理できる。
これまで説明してきた微粉化装置において、前記低温流体としては、窒素、空気、酸素、アルゴン、ヘリウムの何れか一種以上のガスで、0℃以下、当該ガスの沸点より高い温度のガス、又は、エタノール、プロパノール、ブタノールの何れか一種以上で、0℃以下、当該アルコールの凝固点より高い温度の液体を使用できる。
これら低温流体は、原料の種類、性状、使用目的等に対応して選択して使用することができる。
一方、低温流体が、液体窒素であることも好ましい対応である。
低温流体として液体窒素を使用する場合は、原料の脆化点以下への制御と搬送とを液体窒素だけで行なえるとともに、任意の原料をその脆化点以下として、本願独特の粉砕・微粉化を実現できる。
一方、微粉化装置に、前記原料に、当該原料を脆化点以下に冷却する冷却媒体を加えて前記原料を脆化点以下に冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段により冷却された前記原料を前記混合手段に供給する構成を採用する場合に、冷却媒体が液体窒素であり、前記低温流体が、前記液体窒素より沸点が高温であるガス若しくは液体であることも、好ましい形態である。
この構成を採用する場合は、貴重は液体窒素の消費量を減らして、液体窒素に原料の冷却の機能を担わせ、液体窒素より沸点が高温であるガス若しくは液体である低温流体に、原料の噴射ノズルへの搬送の役を担わせることができる。
本願に係る微粉化装置の構成を示す図 微粉化装置の別実施形態を示す図 微粉化装置の別実施形態を示す図 微粉化装置の別実施形態を示す図 微粉化装置の別実施形態を示す図
以下、本願発明に係る微粉化装置100の実施形態について、図1〜5に基づいて説明する。
これら微粉化装置100は、全て本願発明に係る微粉化方法を使用する装置である。
これら実施形態の概要を先ず説明しておくと、全ての実施形態は、混合手段である混合器1、粉砕処理室2、導出手段である吸引ポンプ3、さらには分離手段である分離装置4を備えて構成されている。
図1に示す第1実施形態、図2に示す第2実施形態、図3に示す第3実施形態は、上記の混合器1、粉砕処理室2、吸引ポンプ3及び分離装置4の他に、冷却手段である冷却器5を備えて構成されている。即ち、第1、第2、第3実施形態では、冷却器5で原料の脆化点以下への冷却が行なわれた後、冷却後に原料が混合器1で低温流体と混合され、粉砕処理室2に導かれて粉砕・微粒化され、導出された後、分離装置4で分離される。
図4に示す第4実施形態は、前記冷却器を備えることなく、低温流体が混合器1に導入されて原料含有低温流体が生成され、これが粉砕処理室2に導かれて、原料の粉砕・微粒化が実行される。
図5に示す第5実施形態も、第4実施形態と同様に冷却器を備えない。そして、混合器1に原料と液体窒素が導入されて、混合物が噴射ノズル2aから粉砕処理室2に噴射され、原料の粉砕・微粒化が実行される。
以下、具体的構成について順に説明する。
〔第1実施形態〕
当該第1実施形態の微粉化装置100の構成を、図1に示した。
図1に示されるように、微粉化装置100は、微粉化対象の原料と低温流体との混合物を生成する混合器1と、当該混合器1により生成される原料含有低温流体が導かれる粉砕処理室2と、粉砕処理室2で粉砕・微粒化された原料微粒化物を、粉砕処理室2から導出する吸引ポンプ3に接続された吸引管3aと、粉砕処理室2から導出される原料微粒化物を導出流れから分離する分離装置4とを備えて構成されている。ここで、前記粉砕処理室2は、その室内圧力が0.3〜80torr程度の真空室とする。
前記粉砕処理室2には、原料含有低温流体を室内に噴射する噴射ノズル2aが備えられるとともに、当該噴射ノズル2aから噴射される前記原料含有低温流体が衝突されるターゲット2bが備えられている。このターゲット2bは、前記噴射ノズル2aの噴射方向に対して対向して設けられるターゲット面を備えるとともに、当該ターゲット面を原料の脆化点以下の温度に維持する温度維持手段2cが備えられている。この温度維持手段2cは、ターゲット2bの内部に低温液(具体的には液体窒素)の循環路を設け、この循環路に液体窒素を循環させる構成としている。
図1に示されているように、この微粉化装置100には、微粉化対象の原料が粉体状態で供給される。例えば、原料がポリウレタンの場合、その平均粒径1〜80μmとした状態で供給される。
また、同図からも判明するように、この実施形態における微粉化装置100は、原料に、当該原料を脆化点以下に冷却する冷却媒体(具体的には液体窒素)を加えて原料を脆化点以下に冷却する冷却手段としての冷却器5を備えている。先に示したように、原料がポリウレタンである場合、冷却媒体として液体窒素を使用することで、ポリウレタンを、その脆化点(ポリウレタンではガラス転移点を脆化点とする)である−50℃程度より低温にすることができる。
この冷却器5周りの構成に関して、さらに詳細に説明すると、図1(b)に示されるように、原料粉体はホッパー5aにより投入されるとともに、冷却器5に液体窒素が供給され、この混合物がスクリューフィーダ5bを介して、混合器1に送り込まれる。
この混合器1では、先にも説明したように、冷却器5で冷却した原料と低温流体とが混合されて、粉砕処理室2に送られるのであるが、低温流体として、窒素、空気、酸素、アルゴン、ヘリウムの何れか一種以上で、0℃以下、当該ガスの沸点より高い温度のガス、又はエタノール、プロパノール、ブタノールの何れか一種以上で、0℃以下、当該アルコールの凝固点より高い温度の液体を使用する。
具体的には、低温流体の種類に応じて、各低温流体は以下の温度範囲で使用可能である。
以下に、低温流体種の後にカッコ付で、選択可能な温度範囲を示した。
窒素(0℃〜−196℃)、空気(0℃〜−196℃)、酸素(0℃〜−183℃)、アルゴン(0℃〜−186℃)、ヘリウム(0℃〜−269℃)、エタノール(0℃〜−114℃)、プロパノール(0℃〜−127℃)、ブタノール(0℃〜−90℃)
原料が、先に示したポリウレタンである場合は、低温流体にガスを使用する場合は、 窒素、空気、酸素、アルゴン、ヘリウム等を、低温流体に液体を使用する場合は、エタノール、プロパノール、ブタノール等を使用できる。
混合器1で混合された低温流体と原料の混合物(本願において「原料含有低温流体」と呼んでいる)は、低温流体から搬送力を得て粉砕処理室2に設けられた噴射ノズル2aに送られ、粉砕処理室2内に、原料含有低温液体が噴出される。
この実施形態では、この噴射により粉砕処理室2に導入される原料含有低温流体の温度を、原料の脆化点以下に維持している。即ち、冷却器5に投入する原料量、冷却媒体量(液体窒素量)及び、これらに混合される低温流体の量を適切に調整することで、粉砕処理室2に導入される原料含有低温流体の温度を、原料の脆化点以下に維持することができる。
例えば、液体窒素の量を比較的多くして、噴射ノズルに導入するまで、原料含有低温流体に液体窒素が液滴として残留する混相流とすると、このような温度状態を確実に実現できる。
噴射ノズルから噴射される原料含有低温流体(液体窒素を液滴として含む)は、粉砕処理室2が真空に保たれていることから、噴出に伴って膨張し温度低下に寄与する。
また、原料粉体は、粉体処理室2が真空に維持されていることから、噴射ノズル2aからの噴射速度を殆ど低下させることなく、ターゲット2bのターゲット面に衝突される。結果、その殆どが粉砕され、確実に微粉化される。
粉砕処理室2には、下流側で吸引ポンプ3に接続される吸引管3aが備えられ、この吸引管3aの中間位置(粉砕処理室2から吸引ポンプ3に至るまでの位置)に、分離装置4が備えられている。本実施形態では、分離装置4として、粒子を比重分離するサイクロンを採用する。結果、サイクロンの粒子放出側で、微粉化された原料を得ることができる。このような分離装置としては、単なるフィルターを採用し、フィルター上に堆積する原料微粉化物を、適宜、バッチ式で回収するものとしてもよい。
以上により、この微粉化装置100により、微粉化対象の原料と低温流体との混合物を生成する混合工程と、混合工程により生成される原料含有低温流体を粉砕処理室2に導く導入工程と、粉砕処理室2で粉砕・微粒化された原料微粒化物を、前記粉砕処理室2から導出する導出工程と、導出工程により前記粉砕処理室2から導出される原料微粒化物を導出流れから分離する分離工程とを経て原料を粉砕する形態において、真空状態の粉砕処理室2に設けられる噴射ノズル2aから原料含有低温流体を室内に噴射し、噴射ノズル2aから噴射される原料含有低温流体を、噴射ノズル2aの噴射方向に対して対向(直交)して設けられるターゲット面で、原料の脆化点以下の温度に維持されたターゲット面に衝突させて、原料を粉砕する微粉化を実行することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本願の第2実施形態について、図2に基づいて説明する。
図1に示した第1実施形態と同様な構成部分に関しては、図2に同一の番号を付した。
以下、第1実施形態と差異点について、主に説明する。
図2に示すように、この第2実施形態では、冷却器5、引いては混合器1に導く原料の供給量を制御する原料供給量制御手段としての原料供給量制御器6aが、冷却器5の原料供給入口部に設けられている。この原料供給量制御器6aは、例えば、粉体をその回転速度に依存して切り出すロータリバルブを備えた公知の定量供給装置6a1及びその回転速度を制御する制御器6abから構成される。さらに、冷却器5に供給される冷却媒体である液体窒素の供給量も流量制御器6b1で、混合器1に供給される低温流体の供給量も流量制御器1eで制御される構成が採用されている。これら流量制御器6b1、流量制御器1eも、制御器6abの制御を受ける。
一方、粉体処理室2には、噴射ノズル2aから前記ターゲット2bに導かれる原料の粒子ビーム濃度を検出する粒子ビーム濃度検出手段としての粒子ビーム濃度検出器2dが備えられている。この種の粒子ビーム濃度検出器2dは、例えば、粒子ビームの経路を挟んで投光器2d1及び受光器2d2とを備え、両者間における光の減衰により粒子ビーム濃度を検出する、公知の検出器である。
そして、前記粒子ビーム濃度検出器2dからの検出情報に基づいて、前記制御器6abからの制御情報に従って、定量供給装置6a1,流量制御器6b1及び流量制御器1eからの供給量を制御する。この制御は、目的とする原料の粒子径等との関係から、予め検討されている当該粒径の原料を得ることができる粒子ビーム濃度である、所定の濃度範囲に、原料供給量を制御するものである。
このような構成を採用することにより、ターゲットに衝突される原料の状態を目的とする使用形態に良好に適合したものとできる。
〔第3実施形態〕
以下、本願の第実施形態について、図3に基づいて説明する。
図1に示した第1実施形態と同様な構成部分に関しては、図3に同一の番号を付した。
以下、第1実施形態と差異点について、主に説明する。
図3に示すように、この第3実施形態では、第2実施形態と同様に、冷却器5、引いては混合器1に導く原料の供給量を制御する原料供給量制御手段としての原料供給量制御器6aが、冷却器5の原料供給入口部に設けられている。この原料供給量制御器6aは、例えば、粉体をその回転速度に依存して切り出すロータリバルブを備えた公知の定量供給装置6a1及びその回転速度を制御する制御器6abから構成される。さらに、冷却器5に供給される冷却媒体である液体窒素の供給量も流量制御器6b1で、混合器1に供給される低温流体の供給量も流量制御器1eで制御される構成が採用されている。これら流量制御器6b1、流量制御器1eも、制御器6abの制御を受ける。
一方、分離装置4であるサイクロンの粉体送出側に原料粉砕物の粒子径を検出する粒子径検出手段である粒子径検出装置7が備えられている。このような粒子径検出装置7としては、例えば、光学式の公知の粒子径検出装置を使用する。
そして、前記粒子径検出装置7からの検出情報に基づいて、前記制御器6abからの制御情報に従って、定量供給装置6a1、流量制御器6b1及び流量制御器1eからの供給量を制御する。この制御は、目的とする原料の粒子径等との関係から、粒子径が過大あるいは過小となった場合は、原料供給量、原料供給用液体窒素ならびに粒子搬送用の低温流体の供給量を増減させる制御である。例えば、粒径が過大となった場合は原則として原料供給量を低下させるが、供給量を多少増大させたりあるいは原料供給量は変えずに冷却用の液体窒素のみ供給量を変えることで粒径の制御も可能である。
このような構成を採用することにより、目的とする粒子径の原料微粒化物を得ることができる。
これまでの実施形態にあっては、混合器1の上流側に原料を液体窒素で冷却する冷却器5を備えた構成を採用したが、本願は、原料を低温に保つとともに、真空に保たれた原料処理室2内で、当該原料の脆化点以下に維持されたターゲット2bに、原料を噴射ノズル2aから噴出させて、粉砕・微粒化することであり、噴射ノズル2aの上流側の構成は、原料を低温に保てれば、さらに簡易な構成を採用することができる。
この種の簡略化を行なった実施形態が、第4実施形態、第5実施形態である。
〔第4実施形態〕
以下、本願の第4実施形態について、図4に基づいて説明する。
図1に示した第1実施形態と同様な構成部分に関しては、図4に同一の番号を付した。
以下、第1実施形態と差異点について、主に説明する。
この実施例においては、原料処理室2に設けられる噴射ノズル2aまでの原料含有低温流体の処理構成が異なっている。
図4に示すように、この実施形態における混合器1は、筐体1a内に収納された原料粉体に、低温流体を流通させて混合物を得る、ガス浮遊式の流動式混合装置(例えばエアロゾル発生器がこれに該当する)であり、この混合器1を使用することで、原料粉体が低温流体に混ざった混相流を得ることができる。図示する例は、原料粉体を収納する筐体1a内に、仕切り板1bが設けられており、この仕切り板1bの上部に原料粉体を収納した状態で、仕切り板1bの下部側に低温流体を吹き込むことで、原料粉体を低温流体により噴射ノズル2aに浮遊搬送することができる。
さらに、この流動式混合装置1の下流側に、公知の解砕器8・分級器9を設けることで、所定の粒径範囲にある原料を噴射ノズル2aから噴射することができる。
この実施形態で使用する低温流体としては、窒素、空気、酸素、アルゴン、ヘリウムの何れか一種以上で、0℃以下、当該ガスの沸点より高い温度のガスを使用できる。
〔第5実施形態〕
以下、本願の第5実施形態について、図5に基づいて説明する。
図1に示した第1実施形態と同様な構成部分に関しては、図5に同一の番号を付した。
以下、第1実施形態と差異点について、主に説明する。
この実施例においても、原料処理室2に設けられる噴射ノズル2aまでの原料含有低温流体の処理構成が異なっている。
図5に示すように、この実施形態における混合器1は、筐体1a内に撹拌器1cを備えて構成されており、筐体内に、原料粉体と低温流体としての液体を送り込んで、原料含有低温流体を得る。そして、この混合物を噴射ノズル2aに送り込む構成を採っている。
使用する低温流体としては、これまで冷却器での使用で説明した液体窒素を採用できる他、エタノール、プロパノール、ブタノールの何れか一種以上で、0℃以下、当該アルコールの凝固点より高い温度の液体を使用できる。
これら液体を使用した場合、噴射ノズルからの噴射により流体の気化が起こる等の理由により、原料の温度低下を図れるとともに、ターゲットへの衝突速度の増加に寄与でき、
粉砕・微粉化を好適に実行できる。
〔別実施形態〕
(1)これまで説明してきた例では、粉砕処理室に噴射ノズルより噴射される原料含有低温流体は、原料との関係で、その脆化点以下としたが、先にも示しているように、ターゲットの温度が低下されていることから、低温流体は0℃以下とすることで、本願の目的に合致した粉砕・微粉化を実現できる。
(2)これまで説明してきた例では、粉砕処理室を真空室として使用する例を示したが、本願にあっては、ターゲット及び原料含有低温流体を所定の低温状態としておけばよく、常圧の状態で使用してもよい。
(3)第2実施形態及び第3実施形態において、混合器に供給する原料又は低温流体或いはそれらの両方を制御する例を示したが、当然に冷却器に供給する冷却媒体の供給量を制御してもよい。
(4)さらに、これまで説明してきた例では、原料を粉体状態で供給する例を示したが、このように粉体としている理由は、混合器において低温流体との混合が可能であり、さらに、噴射ノズルから噴射可能であれば、原料の形態を問うものではない。
1 混合器(混合手段)
2 粉砕処理室
2a 噴射ノズル
2b ターゲット
2c 温度維持手段
2d 粒子ビーム濃度検出器(粒子ビーム濃度検出手段)
3 吸引ポンプ(導出手段)
3a 吸引管(導出手段)
4 分離装置(分離手段)
5 冷却器(冷却手段)
6 原料供給量制御器(原料供給量制御手段)
7 粒子径検出装置(粒子径検出手段)
100 微粉化装置

Claims (9)

  1. 微粉化対象の原料と低温流体との混合物を生成する混合手段と、
    前記混合手段により生成される原料含有低温流体が導かれる粉砕処理室と、
    前記粉砕処理室で粉砕・微粒化された原料微粒化物を、前記粉砕処理室から導出する導出手段と、
    前記導出手段により前記粉砕処理室から導出される原料微粒化物を導出流れから分離する分離手段とを備え、
    前記粉砕処理室に、前記原料含有低温流体を室内に噴射する噴射ノズルと、前記噴射ノズルから噴射される前記原料含有低温流体が衝突されるターゲットとを備え、
    前記ターゲットに、前記噴射ノズルの噴射方向に対して対向して設けられるターゲット面を備えるとともに、当該ターゲット面を前記原料の脆化点以下の温度に維持する温度維持手段を備え、
    前記噴射ノズルから前記ターゲットに導かれる前記原料の粒子ビーム濃度を検出する粒子ビーム濃度検出手段を備え、
    前記粒子ビーム濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記混合手段に導く原料又は低温流体或いはそれらの両方の供給量を制御する原料供給量制御手段を備え、前記ターゲットに導かれる前記原料の粒子ビーム濃度を、所定の濃度範囲に制御する微粉化装置。
  2. 前記粉砕処理室に導入される原料含有低温流体の温度が、前記原料の脆化点以下に維持される請求項1記載の微粉化装置。
  3. 前記粉砕処理室が真空室である請求項1又は2記載の微粉化装置。
  4. 前記原料に、当該原料を脆化点以下に冷却する冷却媒体を加えて前記原料を脆化点以下に冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段により冷却された前記原料を前記混合手段に供給する請求項1〜3のいずれか一項記載の微粉化装置。
  5. 前記混合手段が、筐体内に収納された原料粉体に、前記低温流体を流通させて前記混合物を得る流動式混合装置である請求項1〜のいずれか一項記載の微粉化装置。
  6. 前記温度維持手段が、前記ターゲットの裏面に液体窒素を循環させて、前記ターゲットを前記原料の脆化点以下に維持する構成で、前記ターゲットが液体窒素冷却型のターゲットである請求項1〜のいずれか一項記載の微粉化装置。
  7. 前記低温流体が、
    窒素、空気、酸素、アルゴン、ヘリウムの何れか一種以上のガスで、0℃以下、当該ガスの沸点より高い温度のガス、又は
    エタノール、プロパノール、ブタノールの何れか一種以上で、0℃以下、当該アルコールの凝固点より高い温度の液体である請求項1〜6のいずれか一項記載の微粉化装置。
  8. 前記低温流体が、液体窒素である請求項1〜のいずれか一項記載の微粉化装置。
  9. 前記冷却媒体が液体窒素であり、前記低温流体が、前記液体窒素より沸点が高温であるガス若しくは液体である請求項記載の微粉化装置。
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