JP6279935B2 - 変位計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物体の変位を計測する変位計測装置に係り、特に、構造物の変形によって生じる変位を計測する変位計測装置に関する。
現在、外乱に対する構造物の変位を計測する変位計測装置がある。変位計測装置は、例えば、非特許文献1に記載されている。非特許文献1に記載された変位計測装置は、レーザ変位計を用いた遠隔、非接触の橋梁変位測定システムとして構成されている。
図7(a)、(b)は、非特許文献1に記載された従来技術を説明するための図である。従来技術では、ターゲット703を橋梁スパンに固定する。また、図7(a)に示したように、レーザ光の光源701と受光部702とを、ターゲット703の表面に向けてレーザ光を照射し、その反射光を受光できる位置に設置する。光源701は、レーザ光を照射光p1として照射する。照射光p1はターゲット703の表面で反射され、反射光p2となって受光部702に受光される。
図7(b)に示したように、ターゲット703は矢線dに示す方向と平行な裏面と、矢線dに示す方向に対して傾いた表面703aを有している。表面703aには反射面703bが複数形成されている。図7(b)においては、表面703aに反射面703bが設けられてないと仮定した場合の斜面と矢線dに示した方向とのなす角度をθとする。変位が生じる以前、光源701が反射面703bに照射光p1を照射すると、照射光p1は表面703aの反射面703b_1に照射される。反射面703b_1に照射された照射光p1は、反射面703b_1で反射され、反射光p2となって図7(a)に示した受光部702に受光される。
また、変位が生じた後、光源701が表面703aに照射光p1を照射すると、照射光p1は表面703aの反射面703b_2に照射される。反射面703b_2に照射された照射光p1は、反射面703b_2で反射され、反射光p2となって図7(a)に示した受光部702に受光される。このとき、反射光p2が受光部702によって受光されるタイミングにより、従来技術では、反射面703b_1と反射面703b_2との高さの相違ΔLを検出することができる。従来技術は、ΔLと角度θとの幾何学的な関係を用い、ターゲット703が固定された構造物の矢線dの方向に生じた変位を検出している。
技術名称:DDシステム,副題:高速サンプリングで測定可能なレーザ変位計を用いた遠隔・非接触型の橋梁変位測定システム,[online]、NETS新技術情報提供システム、[平成25年12月6日検索]、インターネット〈URL;http://www.netis.mlit.go.jp/NetisRev/Search/NtDetail1.asp?REG_NO=KK-080035〉
しかしながら、上記した非特許文献1記載の変位計測装置は、図7(a)に示した矢線dが示す水平方向の変位を検出できるものの、他の方向に生じた変位を検出することができない。構造物に外力が加わったことによって生じる変位は、当然のことながら水平方向の他、表面703aの紙面奥行方向にも生じる。さらに、構造物は、外力が加わったことによって水平方向ばかりでなく、回転方向にも変位し得る。したがって、非特許文献1に記載の従来技術は、構造物の多方向にわたる変位を観測することができなかった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、構造物の変位を複数の方向について計測することができる変位計測装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するため、本発明の一態様の変位計測装置は、平面である裏面と、前記裏面に平行な複数の反射面を有する表面と、を有し、前記反射面は、互いに直交するx方向及びy方向に並ぶことで前記表面においてマトリックス状に配置され、前記裏面と平行な方向に変位が生じ得る一方の側に固定されるターゲットと、前記反射面と直交する光軸を有し、かつ、一つの前記反射面以上の光照射範囲を有する光を前記ターゲットの前記表面に向けて照射し、前記一方の側に対して前記変位が相対的に生じ得る他方の側に固定される光照射部と、前記表面の前記反射面において反射された前記光の反射光を受光する受光面を有し、前記受光面により、予め設定された時間の範囲内で複数の前記反射光が互いに異なるタイミングで受光された場合、各前記反射光の受光タイミングと強度比とを検出する受光部と、を備え、複数の反射面のうちの一つを基準反射面とし、その基準反射面の中心から各反射面の中心までの距離Dを、
D=(D +D 1/2 式(1)
(ただし、D は前記距離Dのx成分、D は前記距離Dのy成分である。)
と表したときに、前記(1)式のD に補正係数C を乗じ、D に補正係数C (ただし、C ≠C )を乗じて前記式(1)を補正してなる補正後の式(2)によって得られた値を各反射面の高さとすることで、
D={(C ×D +(C ×D )} 1/2 式(2)
前記光照射部によって前記光が同時に照射され得る複数の前記反射面について、前記表面上の基準点からの高さが全て異なっていることを特徴とする。
また、本発明の一態様の変位計測装置は、上記発明において、前記光照射部によって前記ターゲットの前記表面に照射される1つの光照射範囲と前記反射面との形状及びサイズが一致することを特徴とする。
本発明は、構造物の変位を方向毎に計測可能な変位計測装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の変位計測装置の全体的な構成を説明するための図である。 図1に示したターゲットの表面を説明するための図である。 図1に示したターゲットの面方向の変位を説明するための図である。 図1に示したターゲットの表面における反射の状態を説明するための図である。 図1に示したCCDイメージセンサから出力される信号を説明するための図である。 本発明の第2実施形態の変位計測装置の全体的な構成を説明するための図である。 公知の変位計測装置を説明するための図である。
以下、本発明の第1実施形態、第2実施形態の変位計測装置について説明する。
[第1実施形態] ・構成
図1は、第1実施形態の変位計装置の全体構成を説明するための図である。図1に示した変位計測装置は、構造物として例えば建物に生じる層間変形によって生じる変位を計測することに適用される。なお、第1実施形態において、構造物の変形によって生じる変位は、外力によって生じる床(以下、「床スラブ」と記す)面101と天井面102との間の面方向の相対的な変位を指す。
図1に示した変位計測装置は、ターゲット104と、レーザ光照射装置105と、ハーフミラー106と、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ103と、を備えている。レーザ光照射装置105、ハーフミラー106及びCCDイメージセンサ103は床スラブ面101上に固定され、ターゲット104は天井面102の床スラブ面101上方に固定されている。このような変位計測装置は、床スラブ面101と天井面102との間の相対的な面方向の変位を検出する。
ターゲット104は、平面である裏面104aと、裏面104aに平行な複数の反射面204を有する表面104bと、を有している。
レーザ光照射装置105及びハーフミラー106は、ターゲット104の表面104bに向けて平行光を照射する光照射部として機能する。平行光の光軸は、反射面204と直交する。即ち、図1に示したように、レーザ光照射装置105は、図示しない点光源から照射された光をパラボラ反射鏡105aを用いて反射させ、互いに平行な複数の光束を含む照射光p1を生成してハーフミラー106の反射面106aに向けて照射する。照射光p1は、図1に示したように、一辺がSの長さを有する一定の面積の範囲(以下、「光照射範囲」と記す)に照射される。第1実施形態では、反射面204が一辺がSの長さを有する正方形の形状をしていて、1つの光照射範囲と反射面204との形状及びサイズが一致する。
ハーフミラー106は、照射光p1を反射面106aにおいて反射する。反射された照射光p1は、ターゲット104の表面104bに照射される。そして、照射光p1は、表面104b上の反射面204において反射され、反射光p2としてCCDイメージセンサ103で受光される。
第1実施形態では、CCDイメージセンサ103を二次元のCCDイメージセンサとした。二次元のCCDイメージセンサでは、例えば、受光した光を電荷に変換する複数のフォトトランジスタと、電荷を転送する転送部とが平面上に配置されている。第1実施形態では、複数のフォトトランジスタの光を受光する面全体を、CCDイメージセンサ103の受光面103aと記す。
また、第1実施形態では、CCDイメージセンサ103が受光面103aにおける反射光p2の強度と受光面103aにおいて反射光p2が受光される受光タイミングとを検出する。CCDイメージセンサ103は、反射光p2の強度と受光タイミングとをセンサ信号として外部に出力する。このとき、光照射範囲が複数の反射面にわたって照射され、複数の反射面204によって反射された場合、CCDイメージセンサ103は、複数の反射面204によって反射され、生成された複数の反射光p2の強度を各々検出する。なお、各反射光p2の強度を検出する具体的な方法については後述する。
また、第1実施形態の変位計測装置は、CCDイメージセンサ103から出力された反射光p2の強度と反射光p2の受光タイミングとに基づいて、床スラブ面101、または天井面102に相対的に生じる変位を検出する変位検出部110を備えている。
第1実施形態では、ターゲット104が相対的に変位が生じ得る天井面102の側に固定される。レーザ光照射装置105、ハーフミラー106及びCCDイメージセンサ103は、床スラブ面101の側に固定される。なお、第1実施形態は、レーザ光照射装置105、ハーフミラー106及びCCDイメージセンサ103を床スラブ面101に設け、ターゲット104を天井面に設ける構成に限定されるものではない。第1実施形態は、レーザ光照射装置105、ハーフミラー106及びCCDイメージセンサ103を天井面102に設け、ターゲット104を床スラブ面101に設けてもよい。さらに、ターゲット104とCCDイメージセンサ103との位置関係は、両者を相対的に変位し得る位置に対向するように固定するのであれば、どのようなものであってもよい。さらに、第1実施形態の受光部はCCDイメージセンサに限定されるものでなく、光強度と受光のタイミングとを測定できる素子であればどのような構成であってもよい。
図2(a)、(b)、(c)、(d)は、ターゲット104の表面104bを説明するための図であって、図2(a)は表面104bの上面図、図2(b)は図2(a)中に示した矢線A−A’に沿うターゲット104の断面図、図2(c)は図2(a)中に示した矢線B−B’に沿うターゲット104の断面図、図2(d)は照射光p1が照射される光照射範囲を説明するための図である。また、図2(a)、(b)、(c)中に、x,y,z軸を示す。
図2(a)、(b)、(c)に示したように、表面104bの表面には裏面104aと平行な反射面204がマトリックス状に複数配置されている。複数の反射面204は、全て面積及び形状が等しい。ここで、図2(b)を用い、複数の反射面204と基準反射面Cとの距離(以下、「高さ」と記す)について説明する。図2(a)に示すように、第1実施形態では、複数の反射面204のうちの図中左下に示した反射面を基準反射面Cとし、他の反射面204と区別する。
図2(a)では、反射面204の各々に数字が記されていて、基準反射面Cには「0」が記されている。各反射面204に記された数字は、反射面204の高さhを示している。図2(a)から明らかなように、各反射面204の高さhは、一方向において(一方向毎に)、表面104bの上面視における基準反射面Cからの距離(以下、単に「距離」と記す)に応じて単調に変化する。このように構成することにより、第1実施形態は、反射面204の高さをランダムに設定するよりも、ターゲット104の設計を容易にすることができる。
第1実施形態では、レーザ光照射装置105によって平行光が同時に照射され得る(光照射範囲を同時に含み得る)複数の反射面204の高さが全て異なっている。このような構成を実現するため、第1実施形態では、各反射面204の距離をx成分とy成分とに分け、両者に値が異なる補正係数を乗じて各反射面204の高さhを決定している。
即ち、基準反射面Cから各反射面204までの距離Dは、以下の式によって決定される。なお、式(1)では、距離Dを、基準反射面Cの中心から各反射面204の中心までの距離とする。また、Dは、基準反射面Cから各反射面204までの距離のx成分(x座標)、Dは、基準反射面Cから各反射面204までの距離のy成分(y座標)である。
D=(D +D 1/2 式(1)
第1実施形態では、上記式(1)のDに補正係数C(第1実施形態では「0.5」)を乗じ、Dに補正係数C(第1実施形態では「1.0」)を乗じて式(1)を補正し、補正後の式(2)によって得られた値を高さhとする。式(2)は、以下のとおりである(C≠C)。
D={(C×D+(C×D )}1/2 式(2)
第1実施形態では、先に述べたように、光照射範囲と反射面204とが一致している。このため、照射光p1は、一度に最大4つの反射面204に光を照射することができる。第1実施形態は、上記構成により、高さhが、方向毎に基準反射面Cからの距離に比例し、かつ、平行光が同時に照射され得る4つの反射面204の間で全て異なるようになる。
このような構成により、第1実施形態は、1つの組合せにおいて反射された反射光が、組合せに含まれる反射面204のうちのいずれで反射されたかを確実に判別することができる。
また、平行光が同時に照射され得る4つの反射面204の組合せ(以下、単に「組合せ」とも記す)は、表面104b上において複数存在し得る。第1実施形態では、上記したように、式(1)のDに補正係数Cを乗じ、Dに補正係数Cを乗じて式(1)を補正し(C≠C)、補正後の式(2)によって得られた値を高さhとすることにより、複数の組合せのうちの一の組合せと他の組合せとの間で、反射面204の高さhと距離との両方が等しい反射面204が含まれることがない。
このような構成により、第1実施形態は、一の組合せと他の組合せとの間において高さhが等しい反射面204が含まれる場合にも、他の反射面204の高さが異なるようになる。このため、第1実施形態は、1つの組合せと他の組合せとを確実に判別することができる。
・計測原理
図3から図5は、第1実施形態の変位計測装置が変位を計測する原理を説明するため図である。図3は、床スラブ面101に対して天井面102に取り付けられたターゲット104が相対的に変位している状態を示している。変位の計測に先だって、第1実施形態では、照射光p1が表面104b上の特定の反射面にだけ照射されるように、ターゲット104とレーザ光照射装置105及びハーフミラー106とが位置合わせされている。図3に示した変位が生じると、ターゲット104は、図中に示したΔd分だけ移動する。ターゲット104が移動すると、移動前と移動後においてターゲット104において照射光p1を反射する位置は変化するが、照射光p1の反射光p2が受光面103aにおいて受光される位置は変化しない。
図4は、ターゲット104の表面104bに設けられた複数の反射の状態を示した図である。ここでは、変位を計測する方法を説明するため、複数の反射面204のうち、照射光p1が照射される4つの反射面をそれぞれA1、A2、A3、A4とする。また、計測の前に照射光p1が照射される反射面を反射面A0とする。
第1実施形態では、構造物に変位が生じる前、照射光p1が反射面A0に受光されるように、レーザ光照射装置105及びハーフミラー106の位置を設定する。このとき、照射光p1の中心は、反射面A0の中心点Da0に照射される。第1実施形態では、中心点Da0の位置を「イニシャル位置」とも記す。照射光p1の中心がイニシャル位置にあるとき、計測される変位量は、原点oを基準にした長さDa0として表される。第1実施形態では、長さDa0のx方向の距離Dx0、y方向の距離Dy0を予め求めておく。
また、第1実施形態では、予め設定された所定のタイミングからイニシャル位置で反射された反射光p2が受光されるまでの時間tを予め計測しておく。第1実施形態では、所定のタイミングから反射光p2が受光されるまでの時間を、以降、反射時間とも記す。
構造物に変位が生じたとき、ターゲット104が移動して表面104bにおける照射光p1の照射位置が変化する。第1実施形態では、図4に示したように、変位前にあってはイニシャル位置に照射されていた照射光p1が、構造物の変位によって反射面A1、A2、A3及び反射面A4のそれぞれ一部に照射されるようになる。
反射面A1、A2、A3及び反射面A4は、図2(a)で説明したように、高さhが互いに全て異なっている。このため、反射面A1、A2、A3及び反射面A4に照射された照射光p1は、照射された反射面の高さhに応じた異なるタイミングで受光面103aに受光される。第1実施形態は、CCDイメージセンサ103における受光のタイミングと、受光される反射光p2の強度とによって照射光p1が照射された表面104bの位置を特定する。
図5は、図4に示した反射面A1、A2、A3及び反射面A4において反射された反射光p2を受光したCCDイメージセンサ103から出力される信号を示した図である。図5の縦軸は、反射光p2の強度の割合(光照射範囲全体で反射される反射光の強度を「1」とする各反射光の強度の割合であって、以下、「強度比」とも記す)を示し、横軸は反射時間を示している。反射面A1、A2、A3及び反射面A4では、反射面A1が最も反射面A0に近い位置にあり、高さhが最も小さい。また、反射面A2、A3及び反射面A4では、反射面A4が最も反射面A0から遠い位置にあり、高さhが最も大きい。
上記した高さhの相違によって、反射面A1において反射された反射光p2_1が最も早いタイミングで受光面103aに受光される。また、反射面A2において反射された反射光p2_2が反射光p2_1に続いて受光され、次いで反射面A3において反射された反射光p2_3、反射面A4において反射された反射光p2_4が受光面103aに受光される。
また、図4に示したように、照射光p1が照射された面積は、反射面A4において最も大きく、次いで反射面A2及び反射面A3において等しく、反射面A1において最も小さい。受光面103aで受光される反射光p2の割合は、照射光p1が各反射面に照射される面積に対応して異なっている。ここでは、反射面A1において反射される反射光p2_1の強度比をα1%、反射面A2において反射される反射光R2の強度比をα2%、反射面A3において反射される反射光R3の強度比をα3%、反射面A4において反射される反射光R4の強度比をα4%とする。
CCDイメージセンサ103は、反射光p2_1、p2_2、p2_3及びp2_4を順次受光し、各反射光の強度比と受光タイミングとを表す信号を図1に示した変位検出部110に順次出力する。
なお、第1実施形態では、反射光p2_1、p2_2、p2_3及びp2_4が予め設定されている比較的短い時間内に受光面103aに受光された場合に限り、上記動作をする。予め設定された比較的短い時間は、反射面204間の高さの相違に応じて決定する。このようにすることにより、第1実施形態は、一の組合せの反射面204で反射された反射光と他の組合せの反射面で反射された反射光とが混同されることを防ぐことができる。
変位検出部110は、先ず、光照射範囲の中心点Mと、反射面A1、反射面A2、反射面A3及び反射面A4が接する交点Nとのズレ量x、yを、x方向とy方向とに分けて求める(交点Nを原点とするxy座標)。
具体的には、反射光p2_1、p2_2、p2_3及びp2_4の強度比と光照射範囲の反射面に対する位置とには、以下の式(3)〜(6)に示す関係がある。
x方向
(α3+α4)×S={(S/2)+x}×S 式(3)
(α1+α2)×S={(S/2)−x}×S 式(4)
y方向
(α2+α4)×S={(S/2)+y}×S 式(5)
(α1+α3)×S={(S/2)−y}×S 式(6)
第1実施形態では、図5に示したCCDイメージセンサ103から出力信号の強度比α1〜α4を得る。光照射範囲の一辺である「S」の値は既知であるから、第1実施形態では、上記式(3)〜(6)からx、yを求めることができる。さらに、第1実施形態では、前述したように、予め求めておいた各反射面204の高さhに応じた反射時間から、反射光p2を反射した複数の反射面のうち、反射面A0と最も距離の短い反射面(第1実施形態では反射面A1)が特定できる。第1実施形態では、反射面A1の中心点Da1の座標(Da1x,Da1y)と、x、yとを使って、点Da0(Da0x,Da0y)から点Mまでの距離のx成分Dx、y成分Dyを以下の式(7)、(8)によって求めることができる。
=(Da1x−Da0x)+(S/2)+x 式(7)
=(Da1y−Da0y)+(S/2)+x 式(8)
以上説明したように、第1実施形態によれば、構造物の層間変形によって生じる面方向の変位をx方向、y方向毎に計測可能である。このような第1実施形態は、面方向に生じる構造物の変位を高精度に計測することができる。
なお、第1実施形態は、上記した構成に限定されるものではない。例えば、第1実施形態は、反射面204の高さが方向毎に基準反射面Cからの距離に比例して小さくなるものであってもよい。さらに、基準反射面Cは、複数の反射面のうちの端部にある反射面に限定されるものでなく、表面104b上に設けられた反射面204のいずれであってもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態において、構造物の変形によって生じる変位は、外力によって生じる床スラブ面101と天井面102との間の回転方向の相対的な変位を指す。
図6は、本発明の第2実施形態の変位計測装置の構成及び計測原理を説明するための図である。図6において、第1実施形態で図示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を略す。第2実施形態の変位計測装置は、ターゲット104と、ハーフミラー106と、CCDイメージセンサ103と、を備えている。ターゲット104は、第1実施形態と同様に、平面である裏面104aと、裏面104aに対して一定の傾きを有することにより裏面104aとの距離が一方向d1に単調に変化する表面104bと、を有する。表面104bは、裏面104aと平行な反射面204を複数備えている。
なお、第2実施形態では、レーザ光照射装置105は図示されていないが、第2実施形態の変位計測装置は、図1に示したレーザ光照射装置105によって光をハーフミラー106が平行光にしてターゲット104に照射している。レーザ光照射装置105、ハーフミラー106及びCCDイメージセンサ103は床スラブ面101上に固定され、ターゲット104は天井面102の床スラブ面101上方に固定されている。
建物に外力が加わると、天井面102が床スラブ面101に対して相対的に回転方向に変位する。図6に示したように、天井面102の側に固定されたターゲット104の回転は、裏面104aと平行であって、かつd1の方向と直交する軸aを中心にして生じ得る。また、第2実施形態の変位計測装置は相対的な回転を計測するものであるから、第2実施形態は、ターゲット104を床スラブ面101の側に固定し、ハーフミラー106、CCDイメージセンサ103及びレーザ光照射装置105を天井面102の側に固定するようにしてもよい。
・計測原理
天井面102に回転方向の変位が生じると、天井面102に固定されているターゲット104も床スラブ面101に対して回転方向に変位する。第2実施形態では、図6に示したように、天井面102に生じた回転方向の変位によってターゲット104の裏面104aと変位前の天井面102との間に角度φが生じる。このような変位を、「回転角φの変位」とも記す。
ターゲット104に回転方向の変位が生じていない場合、ターゲット104の表面104bに照射された照射光p1は、表面104bにおいて反射され、反射光p2として図6中に示した受光面103aで受光される。このとき、照射光p1の光軸と反射光p2の光軸とは一致している。図2(d)で示したように、照射光p1の照射範囲は一辺をSとする矩形形状を有していて、反射光p2の受光面103aに対する照射範囲に等しい。図6に示した範囲Sは、反射光p2の受光面103aに対する照射範囲を図6中に示したx方向から見た場合の長さを表す。
一方、ターゲット104に回転角φの変位が生じた場合、表面104bは天井面102に対して角度φを有するように傾く。このため、反射光p22は、受光面103aにおける範囲S’で受光されるようになる。範囲S’は、反射光p22が受光面103aにおいて受光された範囲を図6中に示したx方向から見た場合の長さを示す。
図6中に示した直線l1の長さは、以下の式(9)によって表される。
l1=S/cos(θ+φ) 式(9)
なお、式(9)中の角度θは、ターゲット104の表面104bに反射面204がないと仮定した場合に得られる仮想的な斜面と裏面104aとがなす角度である。
また、図6中に示したl2の長さは、以下の式(10)によって表される。
l2=l1×cosθ=Scosθ/cos(θ+φ) 式(10)
そして、範囲S’は、長さl2より、以下の式(11)によって求められる。
S´=l2/cosφ=S・cosθ/{cosφ・cos(θ+φ)} 式(11)
上記した式(11)中の範囲Sと範囲S’は計測によって得られる。また、角度θは、ターゲット104の設計値より既知である。したがって、上記式(11)に範囲S、範囲S’、角度θの値を代入することにより、ターゲット104の回転角φを計測することができる。
以上説明したように、第2実施形態によれば、構造物の回転方向の変位が計測可能であるという効果を有する。
第2実施形態は、上記した構成に限定されるものではない。例えば、第2実施形態は、複数の反射面が設けられた表面を有するターゲットを使用するものに限定されるものではなく、ターゲットは、表面の裏面に対する高さが少なくとも一方向に単調に変化するものであればよい。なお、このようなターゲットを用いた場合、第2実施形態では、範囲Sが上記した式(9)から式(11)とは別の式によって求められることは言うまでもない。
本発明の変位計測装置は、構造物に外力が加わった際に構造物に生じる変位を計測するどのような分野にも適用できる。また、本発明の変位計測装置は、物品の搬送時に物品にかかる「揺れ」を計測することに適用することができる。
101:床スラブ面、102:天井面、103:CCDイメージセンサ
103a:受光面、104:ターゲット、104a:裏面
104b:表面、105:レーザ光照射装置
105a:パラボラ反射鏡、106:ハーフミラー、106a:反射面
110:変位検出部、204:反射面

Claims (2)

  1. 平面である裏面と、前記裏面に平行な複数の反射面を有する表面と、を有し、前記反射面は、互いに直交するx方向及びy方向に並ぶことで前記表面においてマトリックス状に配置され、前記裏面と平行な方向に変位が生じ得る一方の側に固定されるターゲットと、
    前記反射面と直交する光軸を有し、かつ、一つの前記反射面以上の光照射範囲を有する光を前記ターゲットの前記表面に向けて照射し、前記一方の側に対して前記変位が相対的に生じ得る他方の側に固定される光照射部と、
    前記表面の前記反射面において反射された前記光の反射光を受光する受光面を有し、前記受光面により、予め設定された時間の範囲内で複数の前記反射光が互いに異なるタイミングで受光された場合、各前記反射光の受光タイミングと強度比とを検出する受光部と、
    を備え、
    複数の反射面のうちの一つを基準反射面とし、その基準反射面の中心から各反射面の中心までの距離Dを、
    D=(D +D 1/2 式(1)
    (ただし、D は前記距離Dのx成分、D は前記距離Dのy成分である。)
    と表したときに、
    前記(1)式のD に補正係数C を乗じ、D に補正係数C (ただし、C ≠C )を乗じて前記式(1)を補正してなる補正後の式(2)によって得られた値を各反射面の高さとすることで、
    D={(C ×D +(C ×D )} 1/2 式(2)
    前記光照射部によって前記光が同時に照射され得る複数の前記反射面について、前記表面上の基準点からの高さが全て異なっていることを特徴とする変位計測装置。
  2. 前記光照射部によって前記ターゲットの前記表面に照射される1つの光照射範囲と前記反射面との形状及びサイズが一致することを特徴とする請求項1に記載の変位計測装置。
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