JP6278468B2 - 移動通信端末の経路制御方法及びシステム - Google Patents

移動通信端末の経路制御方法及びシステム Download PDF

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本発明は、複数の移動通信端末と複数のアプリケーションサーバとを接続するネットワークシステムにおいて、移動通信端末からアプリケーションサーバへの転送経路を設定する方法及びシステムに関し、特に、アプリケーションサーバの要求品質に応じて移動前後、移動中の品質変化を抑制する経路設定方法とそのシステムに関する。
移動通信端末からインターネットやアプリケーションサーバに対して移動による基地局切り替えによるハンドオーバ時の通信を切断なく切り替える転送経路制御技術は従来から知られている。このような技術としては、例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project) 23.401で規定されるEvolved Packet Core(EPC)等が挙げられる。
従来技術における移動通信端末とアプリケーションサーバ間の端末移動に伴う経路設定システムの概要を図9に示す。
従来技術では、端末1のIP(Internet Protocol)アドレス変化を防止するために、端末1ごとに変化しない固定のアドレスを割り当て、端末自体のアドレス変化と対応づけて管理し、移動に伴う通信の断絶を防止するアンカーポイント40を経由した通信を行う。端末1からパケットをアプリケーションサーバ20へ送信する場合、アンカーポイント40にパケットが転送され、アンカーポイント40で送信元移動端末を識別して、アプリケーションサーバ20に送信するパケットに当該移動端末1のIPアドレスを設定してアプリケーションサーバ20に転送する。
逆に、アプリケーションサーバ20から送信されたパケットを受信した場合、宛先IPアドレスに該当する移動端末1の宛にパケットを転送する。
EPCでは、アンカーポイント40はPacket Data Network Gateway(P−GW)となっており、P−GWで端末のIPアドレス宛のパケットを受信時には該当するGTP(GPRS Tunneling Protocol)トンネルを介して転送し、アプリケーションサーバ宛のパケットを受信したらそのGTPトンネルからパケットを抽出して送信することで、移動通信端末が移動してもIPアドレスの変化なく通信を実現することが可能となっている。
EPCでは、移動通信端末には、アンカーポイントから払い出されたIPアドレスを使って在圏中のeNodeBと接続するための無線通信モジュールが搭載され、無線通信でeNodeBと通信する。eNodeBは端末固有の識別子(MAC(Media Access Control)アドレス、IPアドレス)に基づいて、端末を識別し端末との無線通信プロトコルを終端する。
eNodeBでは、端末の認証や移動管理のための制御メッセージについて、Mobility Management Entity(MME)とメッセージ交換を行い、端末位置管理やハンドオーバ時のGTPトンネルの制御を行う。また、eNodeBでは、複数のeNodeBを集約するGatewayであるServing Gateway(S−GW)との間でGTPによるユーザデータのトンネル通信を行うため、GTPトンネルの生成・終端を行う。同一S−GWに接続するeNodeB間での移動通信端末の移動によるハンドオーバが発生すると、移動元eNodeBと移動先eNodeBの間でGTP終端点の切り替えが行われ、GTPトンネルが切り替えられ、結果として移動元eNodeBから移動先eNodeBからアンカーポイントまでの通信経路が切り替えられる。
移動先、移動元のeNodeBが接続するS−GWが異なる場合、移動先、移動元のeNodeBとMMEとの間でハンドオーバのための制御信号処理が行われ、MMEが移動元のS−GWに対して移動元eNodeBと、P−GWとのGTPトンネルの解放処理を行い、移動先のS−GWに対して移動先のeNodeBとの間、および移動先S−GWとP−GWの間のGTPトンネルの生成処理を行う。これによって、移動元eNodeBから移動元S−GWを介するP−GWとの通信経路を移動先eNodeBと移動先S−GWを介したP−GWとの通信経路に切り替えられる。
各P−GW装置に割り当てる地域範囲は事業者に委ねられているが、障害時の影響範囲の限定、通信品質等の観点から、いくつかの地域に分割してP−GWを収容することが一般的である。このため、P−GWの変更を伴う地域間の移動通信端末の移動の発生時には、アンカーポイントを移行する必要がある。この場合、端末が使用するIPアドレスを変更する必要があるため、一度通信経路が切断され再度経路が確立される。
P−GW間の移動時に通信を切断しない技術として、移動前後のP−GWやアプリケーション等の装置間でコンテキスト情報をあらかじめ転送し、装置内の端末の接続状態に関する技術を引き継ぐことで切断を防止する技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、従来の移動体通信技術ではコアネットワークにトラヒックが集中するため、無線アクセスポイントの近傍でトラヒックをインターネットなどほかのネットワークに逃がす技術が存在する(非特許文献参照)。
SIPTO(Selected IP Traffic Offload)では、ローカルでトラヒックを処理する場合、端末のIPアドレスはローカルのアンカーポイント(Local Gateway)で処理され、コアネットワーク内のP−GWは経由しない。これにより、コアネットワークのトラヒックを低減することが可能となる。
しかし、ローカルでインターネットなどモバイルネットワーク上のサービスを利用しないトラヒックを逃がすと、どちらかのアンカーポイントに限定されてしまうためモバイルネットワーク上のサービスを同時に利用することができない。このため、端末がローカルネットワークとコアネットワークの2つのアンカーポイントと接続する技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2012−103879号公報 特開2013−519279号公報
"Local IP Access and Selected IP Traffic Offload (LIPA-SIPTO)", 3GPP TR 23.829, V10.0.1, 2011年10月
上記の従来技術では、単一のアンカーポイントでカバーする地域を広く設定する必要があり、多数の無線基地局を収容可能なネットワークの上位階梯にアンカーポイントを配備する必要がある。これにより、無線基地局からアンカーポイントまでの通信経路の距離が長くなり、端末からアプリケーションサーバへのパケット転送にかかる遅延が大きくなるため、低遅延性が要求されるサービスを実現することができない。また、特定地域に特化してアプリケーションを提供する場合にも、必ず通信距離の遠いアンカーポイントを経由する必要があり、通信経路が最適化されずトラヒックが上流まで流れることでコスト増加の要因となる問題がある。
そこで、図10に示すように、移動通信端末1の比較的近傍にアンカー装置40を配備して、移動通信端末1に近い場所でトラヒックをアプリケーションサーバ20に転送する技術が考えられるが、移動通信端末1が移動した場合には、再度アンカー装置40への接続処理から行うため移動通信端末1の通信が一度切断されてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、移動通信端末とアプリケーションサーバ間の通信経路を、遅延やアプリケーションサーバの提供地域を考慮し、端末が移動しても切断されないよう最適に設定することである。
上記目的を達成するために、本願発明は、移動通信端末と、移動通信端末が接続するアクセスポイントと、アクセスポイントが収容された1つ以上のネットワークを構成するネットワーク装置と、ネットワークに配置されアプリケーションサーバに対して移動通信端末のアンカーポイントを提供する複数のアンカー装置と、移動通信端末にサービスを提供するアプリケーションサーバと、移動通信端末の位置情報を管理する端末位置管理システムとを備えた通信サービスにおける経路制御方法及びシステムであって、移動通信端末の通信経路情報及びネットワークの構成情報を記憶した経路情報記憶手段を備え、端末通信経路制御手段が、端末位置管理システムから取得した移動通信端末情報及び経路情報記憶手段に記憶されている通信経路情報及びネットワーク構成情報に基づき、移動通信端末の移動に伴う当該移動体通信端末のアンカーポイントの変更の有無を判定し、アンカーアポイントの変更がある場合には移動通信端末が接続するアプリケーションサーバを選択し、移動通信端末とアプリケーションサーバとの間に通信経路が形成されるようネットワーク装置に対して経路制御することを特徴とする。
換言すれば、本願発明では、端末通信経路制御手段が移動通信端末の接続位置、移動位置、利用アプリケーションサービスの特性から低遅延性、地域性を考慮して、近傍となるアプリケーションサーバを選択し、アプリケーションサーバと移動通信端末間の経路に対して、アクセスポイント、ネットワーク装置(レイヤ1〜3)に通信経路要件を満足するようにパケット転送経路を決定する。そして、決定したパケット転送経路にしたがって、移動通信端末のこれまでの通信経路上のアクセスポイント、ネットワーク装置に対しては当該端末向け経路情報の削除するように通知し、移動後の通信経路上のアクセスポイント、ネットワーク装置に対しては、新たな経路を構成するように通知する。この通知に基づいて、各装置が経路設定を行うことで、アプリケーションサーバと移動通信端末の通信経路が最適に構築される。したがって、各移動通信端末とアプリケーションサーバ間の通信特性に合わせて、適切な通信経路を使って接続することが可能となる。
以上のように本発明によれば、移動通信端末の在圏するアクセスポイントとそのアプリケーションサービスの通信要件に基づいて、移動通信端末とアプリケーションサーバの関係から最適となるようにアクセスポイント、ネットワーク装置等の経由するネットワーク機器構成を制御して通信経路が設定される。したがって、アクセスポイントに近い位置でアプリケーションサービスのトラヒックを処理することができるため、シームレスで低遅延な移動通信サービスの実現、およびコアネットワークトラヒックの削減が可能となる。
端末経路制御システムの概要図 端末経路制御システムのおける動作を説明する概要図 端末通信経路制御サーバと経路情報DBの構成図 端末通信経路決定部の経路決定ロジック 実施例1の動作を説明する図 実施例2の動作を説明する図 実施例3の動作を説明する図 実施例4の動作を説明する図 従来の通信経路制御システムの概要図 従来の他の通信経路制御システムにおける問題点を説明する図
本発明の一実施の形態に係るシステムについて図面を参照して説明する。図1は、本発明のシステム構成概要を示す。
本発明は、無線アクセスポイント10と、アプリケーションサーバ20と、ネットワークを構成する装置であるルータ(L2),スイッチ(L3),伝送装置(L1)等のネットワーク装置30と、アンカーポイントとなるアンカー装置40と、端末移動管理サーバ51と、端末位置情報DB52と、経路情報DB60と、端末通信経路制御サーバ70と、移動通信端末(User Equipment)1とを備える。図1に示すように、本システムでは、コアネットワーク100と複数の地域ネットワーク200とがネットワーク装置30により接続されている。無線アクセスポイント10は、ネットワーク装置30を介して何れかの地域ネットワーク200に収容されている。
無線アクセスポイント10は、無線ネットワークシステムの無線区間を構成する無線基地局装置であり移動通信端末1を収容する。無線アクセスポイント10は、LTE(Long Term Evolution)ではeNodbBが相当する。
ネットワーク上でのルータ、スイッチ、伝送装置等のネットワーク装置30はセットで配置されてもよいし、それぞれ分けて別々に配置してもよい。また、アンカー装置40とアプリケーションサーバ20はネットワーク上に複数分散配備されており、ネットワーク上のネットワーク装置30類に接続している。
従来技術とは、以下の点でシステムおよび手順が異なる。すなわち、アンカー装置40及びアプリケーションサーバ20は、図9で示した従来技術ではコアネットワーク100の上位に1つだけ配備されていたが、本発明では、地域ネットワーク200の近傍、換言すれば無線アクセスポイント10の近傍に配備されている。また、本発明では、端末通信経路制御サーバ70が、各移動通信端末1とその近傍に存在するアンカー装置40およびアプリケーションサーバ20までの通信経路を制御する。また、本発明では、経路情報DB60が、ネットワーク装置30やアンカー装置40、無線アクセスポイント10の接続関係、物理構成情報を管理し、各移動通信端末1の在圏位置とアプリケーションサーバ20との接続関係、各端末1に現在設定済みの経路情報、アプリケーションサーバ20との通信条件を保持する。なお、端末通信経路制御サーバ70及び経路情報DB60のネットワーク上の位置は不問である。
端末移動管理サーバ51と端末位置情報DB52は、互いに連携してネットワークにおける移動通信端末1の位置を管理する端末位置管理システムを構成する。例えばEPCの場合、端末移動管理サーバ51はMSSに相当し、端末位置情報DB52はHSS(Home Subscriber Server)に相当する。
次に、図2を参照して、本発明の実施形態による移動通信端末の通信経路制御方法の概要を説明する。
無線アクセスポイント10は、移動通信端末1の接続や移動を検出すると、端末移動管理サーバ51に対して端末移動通知を送信する。端末移動管理サーバ51は、移動通信端末1とアプリケーションサーバ20との間を最小の遅延で接続するため、端末通信経路制御サーバ70に対して端末の移動・ネットワーク接続時に該移動通信端末1の情報(移動通信端末情報)としての端末位置情報を送信する。該端末位置情報は、無線アクセスポイント情報などネットワーク上の接続位置を含む。
これを受信した端末通信経路制御サーバ70は、経路情報DB60から当該端末の経路情報を抽出し、接続経路を判定する。そして端末通信経路制御サーバ70は、端末移動管理サーバ51から通知された端末位置情報に含まれるネットワーク上の接続位置と近傍のアプリケーションサーバ20の配置から最短となるアプリケーションサーバ20と移動通信端末1の接続経路を決定する。つぎに、端末通信経路制御サーバ70は、経路上の無線アクセスポイント10、ネットワーク装置30、アンカー装置40に対して経路制御コマンドを送信して、経路制御を行う。これにより、最短経路でのパケット転送となり、低遅延アプリケーションサービスの提供が可能となる。
図3は移動通信端末の位置に応じた最適経路を構成するための端末通信経路制御サーバ70と経路情報DB60の構成を示す。
経路情報DB60には、端末経路情報DB部61と、NW構成情報DB部62と、経路情報DB入出力IF部69から構成される。端末経路情報DB部61では、現在各端末が接続先のサーバ20とそのサーバ20への接続経路を示す情報が記録されており、アンカー装置40、ネットワーク装置30(L3/L2/L1)、無線アクセスポイント10の情報を保持している。NW構成情報DB部62では、無線アクセスポイント10やネットワーク装置30(L3/L2/L1)、アンカー装置40、アプリケーションサーバ20等の接続関係と、各接続関係の接続技術(L3:IP、L2:MPLS/Ether、L1:ファイバ/波長等)を記録している。経路情報DB入出力IF部69は各DBへの問い合わせや書き込み要求を受信して、その要求内容に応じてDBから必要な情報を取り出し、返送する。
端末通信経路制御サーバ70には、経路情報DB参照・書き込みIF部79と、端末情報受信部71と、端末通信経路決定部72と、端末通信経路設定部73とから構成される。
端末移動情報受信部71は、端末移動管理サーバ51から、端末の移動情報(移動前後の無線アクセスポイント等)を含む移動通信端末情報としての端末位置情報を受信し、端末通信経路決定部72に端末移動に伴う新たな経路設定の要求を行う。
端末通信経路決定部72では、端末移動情報受信部71からの要求を受けて新たな通信経路設定を行うため、経路情報DB参照・書き込みIF部79に対して現在の端末通信経路、移動後の無線アクセスポイント10とアプリケーションサーバ20の経路設定に必要なNW構成情報を問い合わせ、当該の情報を受信する。
図4に端末通信経路決定部の経路決定ロジックを示す。端末通信経路決定部72は、移動前無線アクセスポイント情報と移動後無線アクセスポイント情報を受信し、当該基地局(無線アクセスポイント)が同一アンカー装置40配下の基地局か否かを判定することにより(ステップS1)、アプリケーションサーバ20を切り替えるべきか否かを判定する。
移動前後の無線アクセスポイント10を収容するアンカー装置40が異なる場合、アプリケーションサーバ20の切り替えるべきと判定し、移動後の無線アクセスポイント10から端末プロファイル情報を参照して最適なアプリケーションサーバ20を選択・決定する(ステップS2)。ここでアプリケーションサーバ選択ロジックとして利用されるプロファイルには、当該端末が低遅延アプリケーションや、ローカルな通信、コアネットワークにトラヒックを流さないポリシなど従来のアンカー装置よりネットワークの無線アクセスポイントに近い位置でトラヒックを処理する必要があるアプリケーションを利用する端末であることが含まれる。なお本実施の形態では、端末プロファイル情報は、端末位置情報と同様に端末位置管理システムから取得し、より具体的には端末位置情報DB52から直接直取得してもいし、端末位置情報DB52から端末移動管理サーバ51を介して端末位置情報とともに取得してもよい。
アプリケーションサーバの選択が完了した場合、または移動前後の無線アクセスポイント10が同一のアンカー装置40に収容されている場合、移動通信端末1とアプリケーションサーバ20間の新しい通信経路を決定する(ステップS3)。ここで通信経路の決定処理では、移動後の移動通信端末1とアプリケーションサーバ20間の位置等の接続関係を考慮して、低遅延性などを満足するよう端末プロファイル情報とNW構成情報を参照して最適な端末通信経路(経由するネットワーク装置、および接続技術)を設定する。ここで通信経路選択ロジックとして利用されるプロファイルには、当該端末が低遅延アプリケーションや、ローカルな通信、コアネットワークにトラヒックを流さないポリシなど従来のアンカー装置よりネットワークの無線アクセスポイントに近い位置でトラヒックを処理する必要があるアプリケーションを利用する端末であることが含まれる。
端末通信経路設定部73は、端末通信経路決定部72で決定した通信経路(アプリケーションサーバ20、アンカー装置40、ネットワーク装置30)に従って、実際に各サーバ20、装置30,40に対して通信経路を設定するように制御コマンドを送信する(ステップS4)。
以上のように本発明によれば、移動通信端末1の在圏するアクセスポイント10とそのアプリケーションサービスの通信要件に基づいて、移動通信端末1とアプリケーションサーバ20の関係から最適となるようにアクセスポイント10、ネットワーク装置30、アンカー装置40等の経由するネットワーク機器構成を制御して通信経路が設定される。したがって、アクセスポイント10に近い位置でアプリケーションサービスのトラヒックを処理することができるため、シームレスで低遅延な移動通信サービスの実現、およびコアネットワークトラヒックの削減が可能となる。
なお、本発明では、経路制御の手法としてはネットワークの構成,着目するレイヤや機器に応じて種々の態様が考えられる。以下に、本発明の実施例について詳述する。
図5に端末通信経路の設定と切り替え処理の実施例1を示す。実施例1では、移動通信端末1が無線アクセスポイント10間を移動した際に、アンカー装置40となっているEPCのトンネル終端点を制御するよう処理を行う。このため、端末通信経路制御サーバ70は、移動通信端末1の基地局間移動によりアンカー装置40の切り替えが必要と判断すると、アンカー装置40であるS/P−GW31やL−GW等と無線アクセスポイント10に対してGTPトンネルIDとそのトンネル上を流れるアプリケーションサーバへのフロー識別子を指定して、当該フロー/GTPトンネルを地理的に近いアンカー装置40へと接続し、アプリケーションサーバ20との通信を実現する。
図6に端末通信経路の設定と切り替え処理の実施例2を示す。実施例2では、移動通信端末1が無線アクセスポイント10間を移動した際に、複数基地局を集約してコアネットワーク100上のアンカーポイント41とローカルネットワーク200のアンカーポイント42に振り分けるGTPスイッチ32に対して、移動による経路変更に伴う振り分け処理の制御を行う。コアネットワーク上のアンカーポイント41は、図6の例では、S/P−GW32である。一方、ローカルネットワーク200上のアンカーポイント42は、S/PGW34やL−GWがある。
基地局間の移動が発生すると、端末通信経路制御サーバ70からGTPスイッチ33に対してGTPトンネルIDやフロー識別子での経路制御を行い、端末移動時にも地域ネットワーク200上のアンカーポイント42又はアプリケーションサーバ20へ接続するフローまたはGTPトンネルの経路制御を行う。
図7に端末通信経路の設定と切り替え処理の実施例3を示す。実施例3では、移動通信端末1が無線アクセスポイント10間を移動した際に、当該移動に応じて各ネットワーク上のルータ35のルーティング設定を制御し、地域ネットワーク200上で処理すべき端末1のフローについては地域ネットワーク200に接続したGWルータ36に転送するように経路設定を行う。なお、GWルータ36は、アンカー装置として機能していても機能していなくてもよく、特に前者の場合は、ルータ35のルーティング設定の制御だけでなくアンカー装置としてのGWルータ36の設定も制御する。
フローの識別には、端末1とアプリケーションサーバ20のIPアドレスなどを用いる。また、経路制御には、OpenflowなどのSDN技術を適用しプロトコルにより複数のルータ35に対して端末1とアプリケーションサーバ20のアドレスに基づいて適切にルーティングするよう設定を行う。
図8に端末通信経路の設定と切り替え処理の実施例4を示す。実施例4では、移動通信端末1が無線アクセスポイント10間を移動した際に、当該移動に応じて各ネットワーク上のスイッチ37群のパス構成を制御することで、特定フローのみを地域ネットワーク上200のGW38に転送するようにフロー毎にスイッチング経路を指定する。
フローの識別には移動通信端末1のMACアドレスやIPアドレスとアプリケーションサーバ20のIPアドレス、プロトコル情報等を用いる。各スイッチ37はOpenflow等の制御プロトコルによって制御され、端末通信経路制御サーバ70の制御コマンドを受けて、特定端末の特定フローのみ経路を地域内で閉じるように経路を構成する。
移動通信端末1の移動時には、フロー識別情報を移動先基地局10が収容される地域ネットワーク200のスイッチ等に再度経路制御を行うことで、移動先でも同様に地域ネットワーク200に接続したアプリケーションサーバ20でトラヒックを処理する。
1…移動通信端末、10…無線アクセスポイント、20…アプリケーションサーバ、30…ネットワーク装置、40…アンカー装置、51…端末移動管理サーバ、52…端末位置情報DB,60…経路情報DB、70…端末通信経路制御サーバ、100…コアネットワーク、200…地域ネットワーク

Claims (5)

  1. 移動通信端末と、移動通信端末が接続するアクセスポイントと、アクセスポイントが収容された1つ以上のネットワークを構成するネットワーク装置と、移動通信端末にサービスを提供するアプリケーションサーバと、ネットワークに配置されアプリケーションサーバに対して移動通信端末のアンカーポイントを提供する複数のアンカー装置と、移動通信端末の位置情報を管理する端末位置管理システムとを備えた通信サービスにおける経路制御方法であって、
    移動通信端末の通信経路情報及びネットワークの構成情報を記憶した経路情報記憶手段を備え、
    端末通信経路制御手段が、端末位置管理システムから取得した移動通信端末情報及び経路情報記憶手段に記憶されている通信経路情報及びネットワーク構成情報に基づき、移動通信端末の移動に伴う当該移動体通信端末のアンカーポイントの変更の有無を判定し、アンカーアポイントの変更がある場合には移動通信端末が接続するアプリケーションサーバを選択し、移動通信端末とアプリケーションサーバとの間に通信経路が形成されるようネットワーク装置に対して経路制御する
    ことを特徴とする移動通信端末の経路制御方法。
  2. 端末通信経路制御手段は、移動通信端末がネットワークに接続した際にも前記アプリケーションサーバの選択及び経路制御を行う
    ことを特徴とする請求項記載の移動通信端末の経路制御方法。
  3. 端末通信経路制御手段は、アンカーアポイントの変更がない場合には移動前のアプリケーションサーバを移動後でも用いるものとし、前記経路制御を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の移動通信端末の経路制御方法。
  4. 前記ネットワークは、前記ネットワーク装置を介して前記アクセスポイントを収容する複数の地域ネットワークと、前記ネットワーク装置を介して前記複数の地域ネットワークと接続するコアネットワークとを備え、
    前記アンカー装置及び前記アプリケーションサーバの組は前記地域ネットワークに接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の移動通信端末の経路制御方法
  5. 移動通信端末と、移動通信端末が接続するアクセスポイントと、アクセスポイントが収容された1つ以上のネットワークを構成するネットワーク装置と、ネットワークに配置されアプリケーションサーバに対して移動通信端末のアンカーポイントを提供する複数のアンカー装置と、移動通信端末にサービスを提供するアプリケーションサーバと、移動通信端末の位置情報を管理する端末位置管理システムとを備えた通信サービスにおける経路制御システムであって、
    移動通信端末の通信経路情報及びネットワークの構成情報を記憶した経路情報記憶手段と、
    端末位置管理システムから取得した移動通信端末情報及び経路情報記憶手段に記憶されている通信経路情報及びネットワーク構成情報に基づき、移動通信端末の移動に伴う当該移動体通信端末のアンカーポイントの変更の有無を判定し、アンカーアポイントの変更がある場合には移動通信端末が接続するアプリケーションサーバを選択し、移動通信端末とアプリケーションサーバとの間に通信経路が形成されるようネットワーク装置に対して経路制御する端末通信経路制御手段とを備えた
    ことを特徴とする移動通信端末の経路制御システム。
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