JP6277122B2 - 経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法 - Google Patents

経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6277122B2
JP6277122B2 JP2014515420A JP2014515420A JP6277122B2 JP 6277122 B2 JP6277122 B2 JP 6277122B2 JP 2014515420 A JP2014515420 A JP 2014515420A JP 2014515420 A JP2014515420 A JP 2014515420A JP 6277122 B2 JP6277122 B2 JP 6277122B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distal end
electrode
signal
value
feeding tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014515420A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013171870A1 (ja
Inventor
間藤 卓
卓 間藤
堤 晴彦
晴彦 堤
君夫 江浦
君夫 江浦
史生 江浦
史生 江浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASCH JAPAN CO., LTD.
Original Assignee
ASCH JAPAN CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASCH JAPAN CO., LTD. filed Critical ASCH JAPAN CO., LTD.
Publication of JPWO2013171870A1 publication Critical patent/JPWO2013171870A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6277122B2 publication Critical patent/JP6277122B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J15/00Feeding-tubes for therapeutic purposes
    • A61J15/0026Parts, details or accessories for feeding-tubes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J15/00Feeding-tubes for therapeutic purposes
    • A61J15/0026Parts, details or accessories for feeding-tubes
    • A61J15/008Sensor means, e.g. for sensing reflux, acidity or pressure
    • A61J15/0084Sensor means, e.g. for sensing reflux, acidity or pressure for sensing parameters related to the patient
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J15/00Feeding-tubes for therapeutic purposes
    • A61J15/0003Nasal or oral feeding-tubes, e.g. tube entering body through nose or mouth

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Description

本発明は、体内に挿入された経管栄養カテーテルの遠位端の位置を確認するための装置及び方法並びにその装置を備える経管栄養カテーテルに関する。
脳神経障害や痴呆などによる自発的な摂食不良又は困難、神経筋疾患などによる嚥下不能又は困難、頭部や顔面外傷による摂食不能又は困難、咽喉頭、食道又は噴門の狭窄などの原因によって、食物を経口摂取できない患者に対し、安定して栄養を供給し、栄養状態を維持、改善するため、胃に栄養カテーテルを留置させて栄養を補給する経管栄養法が採用されている。
この経管栄養法は、鼻から栄養カテーテルを入れて行う経鼻栄養法(多くは経鼻であるが、口から可能な場合には経口とすることもある)のほか、直接腹部の皮膚と胃に穴を開けてカテーテルを挿入する胃瘻栄養法とに大別される。前者の場合には、栄養カテーテルを、鼻(又は口腔)、咽頭、食道、胃へと順次送り込み、栄養カテーテルの先端部が胃に到達したことを確認後、栄養カテーテルに接続されたイリゲータから栄養液等が注入される。他方、後者の場合には、腹部に胃瘻と呼ばれる小さな穴を開けて栄養カテーテルを胃の中へ直接挿入し、栄養液等が注入される。
これら2つの経管栄養法は、患者の状態に応じてより適切なものが選択的に採用されるが、後者すなわち胃瘻栄養法においては、胃に対して直上部の腹壁及びその内側の胃壁に人工的に造設した穿孔即ち胃瘻に栄養カテーテルを挿入して留置することから、胃の内部と体外とを平均的に50mm程度の相対的に短い距離で連絡するのに対し、前者すなわち経鼻栄養法においては、鼻から耳までと耳から鳩尾までの長さを足した長さがほぼ栄養カテーテルを挿入する長さとなり、胃の内部と体外とを平均的に500〜600mm程度の相対的に長い距離で連絡する。しかも、後者では、食道と気管との分岐点である喉頭や食道と胃との間の噴門の通過に際し、細心の注意を払い、栄養カテーテルが正しく胃の中に到達するように挿入する必要がある。
かかる背景の下、本出願人は、特許文献1において、栄養チューブ(カテーテル)によって胃の内部に栄養剤を供給する前に、栄養チューブ(カテーテル)が胃内に到達しているか否かを簡単、迅速、確実且つ安全に判定することができる栄養チューブ(カテーテル)の胃内到達判定方法を開示したところである。具体的には、胃酸がpH1〜2程度の強い酸性を示すことに着目し、経腸栄養チューブ(カテーテル)3によって胃に栄養剤を供給する前に、経腸栄養チューブ(カテーテル)3を、その前記栄養剤の出口側である先端開口部7に予めpH電極8をその検出部を露出させて配置した状態で、所要距離体内に進入させて留置するステップと、pH電極8によって前記検出部の接触する対象のpHを測定するステップと、前記測定によって得られたpHの値に基づいて前記チューブ3の先端開口部7が胃に到達しているか否かを判定するステップとを備えるものである。なお、本段落における符号は当該特許文献1におけるものであり、後述する本願発明の実施形態における符号とは異なる。
特許文献1によって開示された方法に採用されたpH電極を備える栄養チューブ(カテーテル)は、pH電極をチューブ(カテーテル)の先端すなわち遠位端に設けた点において極めて有用なものである。従来、胃酸をチューブ(カテーテル)内に吸引し操作者の手元すなわち近位端においてpH値を測定する手段は開示されていたものの、所要の胃酸の量を吸引することが困難な場合が多くみられた。これに対し、特許文献1に記載のpH電極はチューブ(カテーテル)の遠位端に配置されているため、吸引の手間がなく体内への挿入につれて逐次の測定を可能としたものである。しかしながら、患者の特定の条件、例えば、胃酸抑制の医薬品の投与、胃の全摘出手術などによって胃酸のpH測定が困難なような場合には、さらなる改良が求められている。
ここで、栄養カテーテルを磁石を用いて所望の部位へ誘導する手段が種々開示されている。例えば、特許文献2には、栄養チューブ装置と、栄養素および/または薬剤を送達するために、栄養チューブ装置を所望の位置に送達するチューブ供給装置を含有するキットとが開示されている。具体的には、栄養チューブ装置(10)は、少なくとも、カテーテル(20)と、取外し可能スタイレット(30)とを含有し、取外し可能スタイレットは、1つ以上の磁性材料(32a−j)を含有し、一実施形態では、スタイレットは、磁石積層(33)の形態をとる2つ以上の磁性材料を含有し、栄養チューブ装置は、医療施術者が、腸管を通して栄養チューブ装置(10)を誘導するために使用可能な好適な外部磁石(40)と併用され、カテーテルが所望の位置に配置されると、スタイレットが除去され、それによって、栄養チューブ装置から磁性材料を除去することによって、カテーテルは、患者が磁気共鳴画像診断等の診断試験を受けている間、所定の位置に残留可能となるとしている。なお、本段落における符号は当該特許文献2におけるものであり、後述する本願発明の実施形態における符号とは異なる。
特開2010−63867号公報 特表2010−537744号公報
しかしながら、特許文献2は、カテーテルの先端に設けられたスタイレットに配置された磁性材料を体外に置かれた外部磁石によって胃から十二指腸へと誘導するものである。外部磁石としては4インチ(約10cm)の距離に約300ガウス(0.03テスラ)の磁束場を有するものを使用することが記載されており、それなりに比較的強い磁場を患者の体内外に生起させることとなり、人体への影響を与えるおそれがある。また、栄養カテーテルを正確に誘導するためには、外部磁石の構造も大がかりかつ複雑な装置となり、ひいては極めて高いコストを要するものになるおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、体内へ挿入された栄養カテーテルが胃などの所望の部位に正しく挿入され、留置されて栄養カテーテルを留置後安全に使用できるように、簡単、迅速、確実、安全にして、患者に肉体的、精神的及び経済的負担を軽減して判定することができる装置及び方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、(1)体内に挿入された栄養チューブの遠位端の位置を確認する装置であって、細長い空洞のケーブルと、前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうちいずれか一方に設けられた信号発信部と、前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうち他方に設けられたpH電極と、前記信号発信部及び前記pH電極のうち少なくとも1つを稼働させて信号及びpH値のうち少なくとも1つを測定する測定部と、前記信号及びpH値のうち少なくとも1つに基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達しているか否かが判定する判定部と、を備え、pH値が所定の範囲内にあれば、前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達していると判定し、胃酸分泌の抑制又は低下のためにpH値が所定の範囲内にないときには、前記信号発信部の信号に基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達していることを判定することを特徴とする装置を提供する。
(2)さらに、前記ケーブルの近位端側に接続されたpH計とを備えることを特徴とする上記(1)に記載の装置を提供する。
(3)信号発信部がICチップであり、測定部がICチップを励起させる発振器及びその応答を得る受振器を備えることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の装置を提供する。
(4)信号発信部が発光体であり、測定部が発光体を発光させる電源及びその応答を得る受信器を備えることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の装置を提供する。
(5)信号発信部がコイル式磁力線発生体であり、測定部が前記コイル式磁力線発生体を発振させる発振器及び発振アンテナ並びにその応答を得る受信アンテナ及び受信器を備えることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の装置を提供する。
(6)信号発信部が蛍光体であり、測定部が蛍光体を発光させる光周波数を発信する発信器及びその応答を得る受信器を備えることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の装置を提供する。
(7)pH電極がガラス電極又はアンチモン電極であることを特徴とする上記(2)ないし(6)のいずれか1つに記載の装置を提供する。
(8)内部又は外部の長手方向に設けられた専用の空洞部に上記(1)ないし(7)のいずれか1つに記載の装置を備えることを特徴とする栄養カテーテルを提供する。
細長い空洞のケーブルと、前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうちいずれか一方に設けられた信号発信部と、前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうち他方に設けられたpH電極と、前記信号発信部及び前記pH電極のうち少なくとも1つを稼働させて信号及びpH値のうち少なくとも1つを測定する測定部と、前記信号及びpH値のうち少なくとも1つに基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達しているか否かが判定する判定部と、を備える、体内に挿入された栄養チューブの遠位端の位置を確認する装置の作動方法であって、前記測定部が、前記信号発信部及び前記pH電極のうち少なくとも1つを稼働させ信号及びpH値のうち少なくとも1つを測定し、前記判定部が、pH値が所定の範囲内にあれば、前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達していると判定し、胃酸分泌の抑制又は低下のためにpH値が所定の範囲内にないときには、前記信号発信部の信号に基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達していることを判定することを特徴とする方法を提供する。
本発明によれば、体内へ挿入された栄養カテーテルが胃などの所望の部位に正しく挿入され、留置されて栄養カテーテルを留置後安全に使用できるように、簡単、迅速、確実、安全にして、患者に肉体的、精神的及び経済的負担を軽減して判定することができる装置及び方法を提供することができる。
本発明に係る経管栄養チューブを体内へ挿入した状態を概念的に示す図である。 本発明に係る位置確認装置の第1の実施形態を概念的に示す図である。 本発明に係る位置確認装置の第2の実施形態を概念的に示す図である。 本発明に係る位置確認装置の第3の実施形態を概念的に示す図である。 本発明に係る位置確認装置の第4の実施形態を概念的に示す図である。 本発明に係る経管栄養カテーテルの第5の実施形態であって、(a)縦断面図、(b)横断面図である。 本発明に係る経管栄養カテーテルの第6の実施形態であって、(a)縦断面図、(b)横断面図である。 従来の技術の一例を示す図である。 従来の技術の他の例を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、以下、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る位置確認装置1を内部に備える栄養カテーテル2を体内へ挿入した状態を模式的に示す図である。前述したような種々の原因によって嚥下障害を有する患者に対し、栄養カテーテル2が正常に挿入された状態を示している。すなわち、患者の鼻孔Nから挿入された栄養カテーテル2が、気管Tに進入したり、噴門COに遮られて食道E側へ屈曲したり、胃Gから腹腔AC内へ貫通したりすることなく、食道Eを経て胃Gの内部に到達している状態が示されている。ここでは、栄養カテーテル2が鼻孔Nから挿入されている場合を示しているが、患者の肉体的、精神的な状況により可能であれば口Mから挿入してもよい。位置確認装置1は体外においてpH計16及び/又は分析用のパソコン16aなどに接続されている。pH計16は患者の胸部などに設けられた比較電極17とも接続されている。
栄養カテーテル2内には、図2に示すように、細長い空洞のチューブ11と、チューブ11の遠位端の正面に設けられた信号発信部12と、チューブ11の遠位端近傍の側面に設けられたpH電極15とを備える位置確認のための装置1が挿入されている。チューブ11は内部が空洞であって、例えばpH電極15とpH計16を結ぶ配線を挿通させることができる。図1では、信号発信部12がケーブル11の遠位端11aの正面に、pH電極15がケーブル11の遠位端11a近傍の側面に設けられているが、その逆であってもよい。患者の状況に応じて、すなわち、信号発信部12とpH電極15の測定対象となる胃壁と胃酸の想定される状況に応じて、それら両者の位置関係を適切に設定すればよい。
信号発信部12に対応する測定部13及びpH電極15に対応するpH計16は、患者の体外に配置されている。信号発信部12からの信号を感知する感知部14は患者の体表面に接触して又は近傍に位置している。感知部14は、栄養カテーテル2の操作者などが人為的に位置を移動させてもよいし、ロボットアームのような機械に保持させておくこともできる。
第1の実施形態では、信号発信部12としてICチップ12aを採用している。ICチップは非接触型のものであり、測定部13に設けられた発振器13aによって感知部14に磁界を発生させ、ICチップがその磁界に反応して自動励起した際の応答を感知部14で感知し、測定部13に設けられた受振器13bによってその信号を検出するものである。さらに細かく説明すると、ICチップ12aにはコンデンサや電磁コイルが付随しており(図示せず)、感知部14から発信された電波が電磁コイルすなわちアンテナに電力を発生させ、ICチップが起動して予め設定されたデータ電波を感知部14に向けて発信する仕組みとなっている。
ここで、ICチップは酸に弱い特性を有しているため、胃酸に直接接触することのないように、例えば、ガラスなどの保護膜12bにより完全にシールしている。その際、生体に悪影響を及ぼさないよう、鉛などの有害な物質が混入していない生体適合性を有するガラスなどを用いる必要がある。
pH電極15は、患者の体外に置かれたpH計16に接続されている。pH計16には、患者の身体のいずれかの部位例えば胸部THに貼り付けられた比較電極17が接続されており、これら2つの電極15,17の作用によって栄養カテーテル2の遠位端11a近傍におけるpH値が測定されるようになっている。
pH電極15は、ガラス電極15a又はアンチモン電極15bが好適である。電極の構造は、図2(c)に示すように、その先端にガラス又はアンチモンをもって薄膜の感応膜15cが形成され、その内部にpH値7に調整された例えば塩化カリウムの内部液15dが封入されており、内部液15dには例えば塩化銀で形成された電極棒15eが挿入されている。電極棒15eはリード線に接続され、その他端はpH計16と結ばれている。
ガラス電極15aとアンチモン電極15bの異同を説明すると、前者すなわちガラス電極15aは測定誤差が小さく良好な結果が得られるが、価格的に高価であるため、使い捨て型の使用には実務上向いていない。従って、洗浄、消毒を行ったうえでの繰返し型の使用に向いており、そうすることにより一回当たりの測定経費を低くすることができるので、極めて好都合である。また、ガラス電極15aは体内に留置されても、鉛などの有害物質を含有していないことを前提に人体に有害な物質を溶出することがないから、人体にとって安全である。
一方、アンチモン電極15bは、ガラス電極15aのような高い測定精度は得られないものの、実用的には満たされることが確認されており、安価であること及び構造上取り扱いに繊細な注意を払う必要がないこともあり、使い捨て型の使用に向いている。もちろん、所定の処理を行えば再使用することも可能である。アンチモン電極15bはガラス電極15aと異なり、測定中に極めて微量のアンチモンが溶出するが、人体に悪影響はないとされている。
以上のような構成によって、栄養カテーテル2に挿入された位置確認装置1の信号発信部12によって得られた位置信号とpH電極15によって得られたpH値を総合的に評価判定し、栄養カテーテル2が胃Gなどの所望の部位に到達して留置されていることを確認することができる。例えば、胃Gに存する胃酸は通常pH値が1ないし2の範囲内にあり、pH電極15がその周囲の体液を測定した結果がその範囲内にあれば栄養カテーテル2が胃G内に到達したことを確認できるが、患者の胃酸分泌が何らかの理由によって分泌が抑制又は低下していてpH電極15では良好な測定結果を得られないときであっても、信号発信部12の信号を予め得られている患者ごとの各部位の位置情報と照合することによって、栄養カテーテル2が胃G内に到達したことを確認できる。
仮に、信号発信部12及びpH電極15の双方とも良好な測定結果が得られない場合には、栄養カテーテル2の先端部は胃Gに到達していないおそれが濃厚と判断され、例えば気管への挿入、食道内での折り返し、腹腔内への逸脱などの可能性があることから、速やかに栄養カテーテル2を体内より抜き出して、あらためて挿入行為を再開することができる。そして、栄養カテーテル2が再度同様な操作をして測定し、栄養カテーテル2が確実に胃Gの内部に到達していると判定されてから、栄養剤を注入することになる。
ここでは、信号発信部12とpH電極15の双方を備えた位置確認装置1について述べたが、別途行われる診断結果によって、pH値の測定が困難と判明しているときには、信号発信部12のみを備えた位置確認装置1を用いることができるし、逆に、pH値の測定が確実視されるような場合では、pH電極15のみを備えた位置確認装置1を用いることもできる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図3を参照しつつ説明する。前述した第1の実施形態に示した要素と同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2の実施形態では、信号発信部12として光ファイバなどの発光体12cを採用している。発光体12cはチューブ11の内部に挿通された配線で結ばれた発光体電源13cにより発光し、測定部13に設けられた光周波数受信器13dによってその信号を検出するものである。ここで、光ファイバは特に曲げに弱い特性を有しているため、位置確認装置1に挿入するにあたっては、通常の使用において破壊されることのないように、樹脂などにより形成された保護膜12dにより覆われている。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、図4を参照しつつ説明する。前述した第1の実施形態に示した要素と同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
第3の実施形態では、信号発信部12としてコイル式磁力線発生器12eを採用している。測定部13に設けられた発振器13eによって発振アンテナ13fに磁界を発生させ、コイル式磁力線発生器12cがその磁界に反応して自動励起した際の応答を受信アンテナ13gで感知し、測定部13に設けられた受診器13hによってその信号を検出するものである。ここで、コイル式磁力線発生器12eはコイルをチューブ11に巻着して構成しているため、チューブ11から離脱したり内蔵の各部位に傷を与えないように、その表面を生体用の接着剤などにより固化して平滑にしている。
第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態とは異なり、pH電極15がチューブ11の遠位端11aの正面に、信号発信部12であるコイル式磁力線発生器12eが遠位端11a近傍の側面に設けられた例を示している。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について、図5を参照しつつ説明する。前述した第1の実施形態に示した要素と同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
第4の実施形態では、信号発信部12として蛍光体12dを採用している。蛍光体12dは蛍光粉体を分散した調整した流体であり、測定部13に設けられた光周波数発信器13aによって感知部14に磁界を発生させ、蛍光体12dがその磁界に反応して自動励起した際の応答を感知部14で感知し、測定部13に設けられた受信器13bによってその信号を検出するものである。
第4の実施形態では、第3の実施形態と同様に、pH電極15がチューブ11の遠位端11aの正面に、信号発信部12である蛍光体12eが遠位端11a近傍の側面に設けられた例を示している。
(第5の実施形態)
次に、上記第1ないし第4の実施形態に係る位置確認装置1を備えた栄養カテーテル2に係る第5の実施形態について、図6を参照しつつ、説明する。
栄養カテーテル2は、図6に示すように、軟質の合成樹脂製のチューブ21と、遠位端である栄養液の出口側の端部に接合された軟質の合成樹脂製のキャップ部材22を備えている。チューブ21の内部には第1ないし第4の実施形態に係る位置確認装置1が挿入されている。ここでは、第4の実施形態である蛍光体12dを用いた位置確認装置1を図示している。キャップ部材22は、体内へ挿入していく際の妨げとならないように、略半球形の頭部を有している。キャップ部材22の内部は、位置確認装置1の遠位端11aが円滑かつ確実に挿入されるように、チューブ21の入り口側は口径が先細りになったテーパー状面として形成されている。チューブ21との接合側の部分にpH電極15が設けられている。また、キャップ部材22には、その側面に孔が形成されており、pHが測定される体内の液状体又は気体をpH電極15に導くためのものであると同時に、ガラス電極15を引き抜いた後に、チューブ21を経て送られてくる栄養剤を胃に供給するためのものでもある。
この実施形態においては、位置確認装置1を栄養カテーテル2から抜き差し自在とすることができるため、例えばpH電極15を高価なガラス電極で構成してもガラス電極を使い捨てとすることなく再利用するのに適している。
(第6の実施形態)
次に、上記第1ないし第4の実施形態に係る位置確認装置1を備えた栄養カテーテル2の他の例を第6の実施形態として、図7を参照しつつ、説明する。
図7は、位置確認装置1を挿通するための導管部21aを栄養カテーテル2の外側に設けた例を示している。図示のように、本実施形態においては、栄養カテーテル2は、栄養剤を流通させるチューブ21の外側に接して、チューブ21より小さな口径を有する導管部21aをチューブ21の長手方向にチューブ21と一体に成型したものである。そして、この導管部21aにpH電極15が埋設され例えば接着剤によって導管部21aに固着されている。より詳しく述べると、チューブ21と導管部21aとは軟質合成樹脂で一体に成型されている。そして、前記先端開口部の近傍に位置する、導管部21aの下端部には孔が形成されており、導管部21a内に挿通されたpH電極15を露出させてある。
この実施形態においては、位置確認装置1を栄養カテーテル2に固定して用いるものであり、例えばpH電極15として安価なアンチモン電極で構成して栄養カテーテル2とともに使い捨てとするのに適している。
(栄養カテーテルの使用方法)
以上、本発明に係る位置確認装置1及びそれを用いた栄養カテーテル2について説明したが、ここで、あらためて栄養カテーテル2を使用する方法について整理して説明する。
まず、遠位端11aの正面又は遠位端11a近傍の側面に信号発信部12及びpH電極15の少なくとも1つを備える細長い空洞のチューブ11を備える位置確認装置1を栄養カテーテル2の内部又は外部の長手方向に設けられた専用の空洞部に挿入し、栄養カテーテル2を鼻Nから体内に挿入し、信号発信部12及びpH電極15の少なくとも1つを稼働させて応答信号及びpH値の少なくとも1つを測定し、得られた信号及びpH値の少なくとも1つに基づいて栄養カテーテル2の遠位端が所定の部位に到達しているか否かを判定する。
1 位置確認装置
11 チューブ
11a 遠位端
12 信号発信部
13 測定部
14 感知部
15 pH電極
2 栄養カテーテル

Claims (9)

  1. 体内に挿入された栄養チューブの遠位端の位置を確認する装置であって、
    細長い空洞のケーブルと、
    前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうちいずれか一方に設けられた信号発信部と、
    前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうち他方に設けられたpH電極と、
    前記信号発信部及び前記pH電極のうち少なくとも1つを稼働させて信号及びpH値のうち少なくとも1つを測定する測定部と、
    前記信号及びpH値のうち少なくとも1つに基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達しているか否かが判定する判定部と、を備え、
    pH値が所定の範囲内にあれば、前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達していると判定し、pH値が所定の範囲内にないときには、前記信号発信部の信号に基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達していることを判定することを特徴とする装置。
  2. さらに、前記ケーブルの近位端に接続されたpH計とを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記信号発信部がICチップであり、前記測定部が前記ICチップを励起させる発振器及びその応答を得る受振器を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記信号発信部が発光体であり、前記測定部が前記発光体を発光させる電源及びその応答を得る受信器を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  5. 前記信号発信部がコイル式磁力線発生体であり、前記測定部が前記コイル式磁力線発生体を発振させる発振器及び発振アンテナ並びにその応答を得る受信アンテナ及び受信器を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  6. 前記信号発信部が蛍光体であり、前記測定部が前記蛍光体を発光させる光周波数を発信する発信器及びその応答を得る受信器を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  7. 前記pH電極がガラス電極又はアンチモン電極であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 内部又は外部の長手方向に設けられた専用の空洞部に請求項1ないし7のいずれか1項に記載の前記装置を備えることを特徴とする栄養チューブ。
  9. 細長い空洞のケーブルと、前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうちいずれか一方に設けられた信号発信部と、前記ケーブルの遠位端の正面及び遠位端近傍の側面のうち他方に設けられたpH電極と、前記信号発信部及び前記pH電極のうち少なくとも1つを稼働させて信号及びpH値のうち少なくとも1つを測定する測定部と、前記信号及びpH値のうち少なくとも1つに基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達しているか否かを判定する判定部と、を備える、体内に挿入された栄養チューブの遠位端の位置を確認する装置の作動方法であって、
    前記測定部が、前記信号発信部及び前記pH電極のうち少なくとも1つを稼働させて信号及びpH値のうち少なくとも1つを測定し、
    前記判定部が、pH値が所定の範囲内にあれば、前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達しているとし、pH値が所定の範囲内にないときには、前記信号発信部の信号に基づいて前記栄養チューブの遠位端が所定の部位に到達していることを判定する
    ことを特徴とする方法。
JP2014515420A 2012-05-17 2012-05-17 経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法 Active JP6277122B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/062584 WO2013171870A1 (ja) 2012-05-17 2012-05-17 経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013171870A1 JPWO2013171870A1 (ja) 2016-01-07
JP6277122B2 true JP6277122B2 (ja) 2018-02-07

Family

ID=49583313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014515420A Active JP6277122B2 (ja) 2012-05-17 2012-05-17 経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6277122B2 (ja)
WO (1) WO2013171870A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6314612B2 (ja) * 2014-04-03 2018-04-25 ニプロ株式会社 胃内到達確認具
WO2019215791A1 (ja) * 2018-05-07 2019-11-14 株式会社ニューロシューティカルズ 医療用チューブ位置確認システム
KR20210110640A (ko) * 2018-12-27 2021-09-08 타카시 마토우 카테터, 가이드 와이어, 구멍위치 특정장치, 구멍위치 특정방법, 체내 물체존부 판단지원장치, 진단지원장치 및 치료지원장치
WO2021075037A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社島津製作所 医療用チューブ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080039715A1 (en) * 2004-11-04 2008-02-14 Wilson David F Three-dimensional optical guidance for catheter placement
US7769469B2 (en) * 2006-06-26 2010-08-03 Meridian Medical Systems, Llc Integrated heating/sensing catheter apparatus for minimally invasive applications
JP2008099714A (ja) * 2006-10-17 2008-05-01 Uchihashi Estec Co Ltd 体腔内挿入具の先端位置検出装置
EP2192885B1 (en) * 2007-08-30 2013-02-20 Syncro Medical Innovations, Inc. Guided catheter with removable magnetic guide
JP2010063867A (ja) * 2008-09-13 2010-03-25 Chemical Instruments Co Ltd 経腸栄養チューブの胃内到達判定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2013171870A1 (ja) 2016-01-07
WO2013171870A1 (ja) 2013-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230181095A1 (en) Methods and apparatus for guiding medical care based on sensor data from the gastrointestinal tract
US9918907B2 (en) Method for electromagnetic guidance of feeding and suctioning tube assembly
US10058268B2 (en) Catheter locator apparatus and method of use
US20110098559A1 (en) Guiding insert assembly for a catheter used with a catheter position guidance system
JP6277122B2 (ja) 経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法
JP2022542250A (ja) 医療機器位置通知システム
US20210030629A1 (en) System and Method for Acoustic Sensing to Verify Proper Nasogastric Tube Placement
US20160158111A1 (en) Nasogastric tube
US20090209832A1 (en) Tube monitoring system
WO2020210156A1 (en) In-scale tablet display for medical device position guidance
US11273288B2 (en) System and method for medical device position guidance
US20220032010A1 (en) Airway Detection Using Ultrasound
US20220031278A1 (en) Airway Detection Using Acoustic Signals
EP3207915A1 (en) Nasogastric tube
US20210361934A1 (en) System and Method for Muscle Stimulation and/or Impedance Measurement to Verify Proper Tube Placement
JP2010063867A (ja) 経腸栄養チューブの胃内到達判定方法
EP4125776A1 (en) Apparatus and method for nasogastric tube insertion guide
WO2023186303A1 (en) A feeding device and method for determining a location of a feeding tube
WO2017163653A1 (ja) 内視鏡先端位置特定システム

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160404

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161228

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170216

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20170428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6277122

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250