JP6277067B2 - 圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム - Google Patents

圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム Download PDF

Info

Publication number
JP6277067B2
JP6277067B2 JP2014114500A JP2014114500A JP6277067B2 JP 6277067 B2 JP6277067 B2 JP 6277067B2 JP 2014114500 A JP2014114500 A JP 2014114500A JP 2014114500 A JP2014114500 A JP 2014114500A JP 6277067 B2 JP6277067 B2 JP 6277067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure sensor
tube
pressure
strain gauge
semiconductor strain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014114500A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015227856A (ja
Inventor
竹中 啓
啓 竹中
風間 敦
敦 風間
富樫 盛典
盛典 富樫
太田 裕之
裕之 太田
健太郎 宮嶋
健太郎 宮嶋
敬 長野
敬 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014114500A priority Critical patent/JP6277067B2/ja
Priority to PCT/JP2015/065163 priority patent/WO2015186576A1/ja
Publication of JP2015227856A publication Critical patent/JP2015227856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6277067B2 publication Critical patent/JP6277067B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/021Measuring pressure in heart or blood vessels
    • A61B5/0215Measuring pressure in heart or blood vessels by means inserted into the body
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L19/00Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L19/00Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
    • G01L19/06Means for preventing overload or deleterious influence of the measured medium on the measuring device or vice versa
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching, or capacitors or resistors with at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof  ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/84Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by variation of applied mechanical force, e.g. of pressure

Description

本発明は、流路の内圧を計測するための圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システムに関する。
心疾患の手術では心臓を停止させ心臓への血流を遮断した状態で行う必要があるため、心肺機能を代用する人工心肺が使用される。人工心肺は、患者から取り出した血液中のガスを交換するための人工肺と、装置と患者を連結する血液回路を介し血液を送液させるための血液ポンプを備える装置である。
人工心肺の動作不良は患者の生命維持に関わるため、血液回路を流動する血液の圧力、流量、温度などを常時監視する必要がある。特に圧力を常時監視することは、血液回路への空気の混入や血液回路の破壊などの異常事態の検知とそれらの原因把握のために非常に重要であり、手術の際には血液回路のあらゆる箇所に圧力センサが使用されている。
現在、血液回路用の圧力センサとしては、長いチューブの末端に半導体ストレインゲージ備えた構造をもつ圧力センサが一般的に使用されている。この圧力センサは、使用前にチューブの片端を血液回路に接続したのち、チューブ内を生理食塩水で満たす必要がある。生理食塩水で満たされたチューブは圧力導管として機能し、チューブの接続先である血液回路の圧力はパスカルの原理によりチューブを経由し半導体ストレインゲージまで伝達される。この圧力センサは高精度に圧力を測定することができるが、使用前に上記のような煩雑な準備が必要になる。
また、圧力センサとして半導体ストレインゲージに圧力導管として機能する管が組み合わさった構造が示された圧力電気変換器があげられる。この圧力電気変換機は、圧力導管として機能する管の片端に半導体ストレインゲージが接続され、もう一方の片端が通気性かつ撥水性を有する四弗化エチレン樹脂の多孔質膜で覆われた構造の圧力センサである。四弗化エチレンの多孔質膜は通気性のため、外部の気体の圧力変化に応じて管内の気体の量が変化し、管内の気体の量の変化に応じて管内の圧力も変化するため、外部の気体の圧力を測定することを実現している。
特開昭59-224534号公報
従来の血液回路用の圧力センサは、使用前に細い管内を生理食塩水であらかじめ満たすなどの煩雑な作業を必要とする。またこの圧力センサでは管内の液体が滞留しやすいため、長時間の使用では管内で滞留した血液が凝固する可能性があり、血液の凝固物が管を閉塞させ、測定が不正確になる可能性がある。
次に(特許文献1)の圧力変換器では、管の形状がオス型テーパ形状を有しており、先端が撥水性の多孔膜で覆われているため管の中に血液は混入せず、血液が管内で滞留し凝固することは無い。しかし、外部の液体の圧力の大小に関わらず、撥水性の多孔膜の形状はほとんど変わらないため、管内に閉じ込められた空気の体積はほとんど変わらず圧力も変わらない。したがって、(特許文献1)に記載されている圧力センサで液体の圧力を正確に測定することは難しい。
また、この圧力センサは、従来血液の圧力を測定するために使用されるメス型テーパに接続する際の下記の課題を完全に解決していない。この圧力センサは、オス型テーパの管の末端に半導体ストレインゲージを接続した構造をもつため、オス型テーパの管をメス型テーパに接続した際に発生する応力で管に構造変形が生じると、半導体ストレインゲージに歪が発生し圧力測定が不正確になる可能性がある。
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みて達成されたものであり、その目的は、血液回路に使用される三方活栓への接続が容易で、かつ接続による構造変化の影響を最小限に抑えた圧力センサを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明はダイヤフラム型の半導体ストレインゲージと、前記半導体ストレインゲージを固定した電気回路基板と、前記半導体ストレインゲージと前記電気回路基板を接続する配線と、前記半導体ストレインゲージに圧力を伝達するためのオス型のテーパ管を備え、かつ前記電気回路基板を内部に保持するケースで構成される圧力センサにおいて、前記オス型テーパ管の末端が凸面状の弾性体の薄膜で覆われていることを特徴とするものである。
また、上記の目的を達成するため、本発明はダイヤフラム型の半導体ストレインゲージと、前記半導体ストレインゲージを固定した電気回路基板と、前記半導体ストレインゲージと前記電気回路基板を接続する配線と、前記半導体ストレインゲージに圧力を伝達するためのオス型のテーパ管を備え、かつ前記電気回路基板を内部に保持するケースで構成される圧力センサにおいて、前記オス型テーパ管の末端側の内径が等しく、又は末端側ほど小さく形成され、かつ、前記オス型テーパ管の末端が弾性体の薄膜で覆われていることを特徴とするものである。
更に、本発明は圧力センサにおいて、前記弾性体の薄膜は凸面形状であることを特徴とするものである。
更に、本発明は圧力センサにおいて、前記オス型テーパ管の端面が凹面形状であることを特徴とするものである。
更に、本発明は圧力センサにおいて、前記オス型のテーパ管は末端側が接合された二重管構造であることを特徴とするものである。
更に、本発明は圧力センサにおいて、前記電気回路基板は前記二重管構造のオス型テーパ管の内管に接触固定され、前記前記二重管構造のオス型テーパ管の外管とは非接触であることを特徴とするものである。
更に、本発明は圧力センサにおいて、前記二重管構造のオス型テーパ管の内管と外管の間、および、前記オス型テーパの外管と前記電気回路基板の間には緩衝材が充填されていることを特徴とするものである。
更に、本発明は圧力センサにおいて、前記オス型のテーパ管は側面に貫通口を備え、脱着可能な栓を備えたことを特徴とするものである。
更に、本発明は前述の圧力センサを備えた血圧測定システムを特徴とする。
更に、本発明は前述の圧力センサを備えた車載システムこを特徴とする。
本発明によれば、三方活栓のメス型のテーパに簡便に接続可能で、かつ接続に伴う影響が小さい圧力センサを提供することが実現できる。
また、本発明の圧力センサを備えた血圧測定システムでは、血液回路の圧力モニタリングが容易になり、血液回路の異常事態の検知とそれらの原因の把握することが容易になるという極めて優れた効果を得られる。
また、本発明の圧力センサを備えた車載システムでは、各種容器や配管の圧力モニタリングが容易になり、各種容器や配管の異常事態の検知とそれらの原因の把握することが容易になるという極めて優れた効果を得られる。
本発明の実施例1になる圧力センサの基本構成を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの基本構成を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの基本構成を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの基本構成を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの基本構成を示すための組図である。 本発明の実施例1になる圧力センサのシステム図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの効果を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの効果を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの別形状を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの別形状を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの別形状を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの別形状を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの効果を示すための図である。 本発明の実施例1になる圧力センサの効果を示すための図である。 本発明の実施例2になる圧力センサのシステム図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。なお、後述する実施の形態は一例であって、各実施例同士の組み合わせ、公知又は周知の技術との組み合わせや置換による他の態様も可能であることは言うまでもない。
まず、図1〜図4を用い、本発明における圧力センサ1の基本構成について説明する。
図1は、圧力センサ1の断面図であり、図2は圧力センサ1の上面図、図3は圧力センサ1の側面図、図4は圧力センサ1の底面図である。
圧力センサ1は、上部に通気孔100を備えたふた10と、圧力を電気信号として出力するダイヤフラム式の半導体ストレインゲージ11と、半導体ストレインゲージ11を上面に固定した電気回路基板であるベース12と、ベース12の電気回路の端部に設けられ外部に電気信号を供給する接続端子120と、ベース12を内部に固定したケース13と、ケース13のキャップ側末端133に接続された弾性体の膜であるキャップ15と、半導体ストレインゲージ11とセンサ−ベース間接続配線110覆うことで絶縁及び保護する上部ゲル121と、半導体ストレインゲージ11とベース12で構成される空間を埋める下部ゲル122と、メス型のネジ構造を内部に備えたナット14で構成される。
次に、圧力センサ1の各構成要素の構造や位置関係についてケース13を中心に説明する。ケース13はオス型テーパ状の外管130と貫通管132を備えた内管131から成る二重管構造である。外管130と内管131は、キャップ側末端133側で一体になっているが、ベース12側では隙間を保つ構造になっている。ケース13のキャップ側末端133は半球状の凹面で、キャップ15と接続することで内部に球状の空間151を構成する。また、貫通管132により球状の空間151と下部ゲル122の下面は直結される。球状の空間151と貫通管132からなる空間は気体が封入された密閉構造である。また、ケース13の内管131の端面はベース12を固定する接触面となり、ベース12は、ケース13のその他の面には接触しない構造になっている。さらにケース13の上部はふた10で覆われ、ケース13の外管130を中心軸としてナット14が保持されている。ナット14は外管130の出っ張り構造により、外管130から抜けることは無いが、外管130を軸として回転することができる。
ケース13の外管130は先細りのテーパ形状で、長さ3〜30mm、先端径(キャップ側末端133の直径)1〜10mm、テーパ角0.1〜10゜の範囲とすることが好ましい。キャップ15も外管130と同じ先細りテーパ形状で、長さ1〜10mm、先端径1〜10mm、テーパ角0.1〜10゜、最小膜厚0.005〜1mmの範囲となることが好ましい。
次に、圧力センサ1の各構成要素の電気的な接続関係について説明する。圧力センサ1の使用時には外部の出力装置191(図7)の接続端子と圧力センサ1の接続端子120をケーブル192(図7)で接続する。半導体ストレインゲージ11とベース12の電気回路はセンサーベース間配線110により電気的に接続されており、ベース12の電気回路の端部は接続端子120につながっているため、半導体ストレインゲージ11から出力された電気信号は、ベース12の電気回路と接続端子120を経由し外部の出力装置に出力され、出力装置は半導体ストレインゲージ11が検知した圧力を表示することができる。
図5は圧力センサ1の組図である。図5を用い圧力センサ1の組立方法と各構成要素の材質について説明する。
(1)ベース12と半導体ストレインゲージ11の固定
ベース12の中心にある貫通口123を覆うように半導体ストレインゲージ11の位置合わせをし、接着材(図示せず)で固定する。固定後、半導体ストレインゲージ11とベース12の電気回路を図1に示したようにセンサ−ベース接続配線110で配線する。配線には例えばワイヤボンディングを用いる。配線後、半導体ストレインゲージ11とセンサ−ベース接続配線110を絶縁性の上部ゲル121で覆い、熱硬化によりゲルを硬化させる。上部ゲル121の硬化後、ベース12の貫通口123を下部ゲル122で埋め、上部ゲル121と同様に硬化させる。
上部ゲル121や下部ゲル122には半導体ストレインゲージ11の構造変形を阻害しない柔らかい熱硬化性のゲルを使用することが好ましい。
(2)ケース13、ベース12、ふた10の固定
ベース12の貫通口123の中心とケース13の貫通管132の中心が重なるように位置合わせをしたのち、ケース12の内管131とベース12を接着材で固定する。固定後、ふた10をケース13にかぶせ、ケース12とふた10を固定する。ふた10には接続端子120が通るための穴が設けてある。
ベース12は内管131の端面のみで固定されているため、フレキシブルプリント基板のような柔らかい基板より、ガラスエポキシ基板のような硬く構造変化が小さい基板が好ましい。またケース13及びふた10の材質には、後述する理由により、三方活栓に圧力センサ1を接続した際にケース13が受ける応力を吸収する機能が必要になるため、硬い金属材料よりは柔らかい材料である樹脂材料が好ましい。一般的にはポリカーボネイト、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂を用いることができる。
(3)キャップ15、ナット14の固定
キャップ15をケース13のキャップ側末端133にかぶせ、接着材で固定する。このときケース13のキャップ側末端133とキャップ15で構成される球状の空間151と貫通管132からなる空間は密閉構造となり、特別な気体を封入しない限りは外気が封入される。
キャップ15を固定した後、ナット14をケース13に押し込み、圧力センサ1は完成する。
キャップ15は弾性体で液体を通さないゴム材料が好ましく、さらには血液に直接接触することから、生体適合性に優れているシリコーン系のゴムが好ましい。測定対象が液体のみであれば、防水性が保証されている限りキャップ15は多少の通気性があってもよい。ナット14はケース13と同様に樹脂材料が好ましい。
図6は、圧力センサ1を用いた血圧測定システムを示し、人工心肺190の血液回路193の圧力を測定するための装置構成について説明する。
人工心肺190は人工肺、血圧ポンプ、熱交換器などの部品(図示せず)と、各部品を連結する血液回路193で構成された装置であり、患者194から取り出した血液は人工心肺190の各部品を経由し患者194の体内に再び送血される。血液回路193には複数の三方活栓16が接続され、これらの三方活栓16には圧力センサ1が接続されている。圧力センサ1はケーブル192を介して出力装置191と電気的に接続されており、出力装置191は圧力センサ1の制御や圧力センサの測定データの読み出しを行い、血液回路の各三方活栓で測定した圧力を出力装置191のモニタに表示する。
測定者は任意の三方活栓16に圧力センサ1を接続するだけで、接続した三方活栓16を流れる血流の圧力を測定することができる。
図7は、圧力センサ1を三方活栓16のメス型テーパ160に接続したときの断面図である。このとき、ナット14は内部のネジ構造によりメス型テーパ160とかみ合うことで圧力センサ1をメス型テーパ160に接続した状態で固定することができる。
図7を用いて圧力センサ1とメス型テーパ160の接続時に、ケース13がメス型テーパ160から受ける応力170を吸収し、半導体ストレインゲージ11に発生する歪を抑える仕組みについて説明する。
圧力センサ1をメス型テーパ160に固定したとき、オス型テーパ状のケース13は接触面に対し垂直方向の応力170をメス型テーパ160から受ける。ケース13は外管130と内管131から成る二重管構造で、内管131はメス型テーパ160に直接接触しないため、応力170が引き起こす内管130の構造変形は非常に小さい。また、半導体ストレインゲージ11が固定されているベース12は内管131の端面のみに接触固定され、外管130と接触していないため、応力170が引き起こすベース12の構造変形も非常に小さい。結果として、圧力センサ1とメス型テーパ160の接続による応力170が引き起こす内管130とベース12の構造変形は非常に小さくなるため、ベース12に固定されている半導体ストレインゲージ11に発生する歪も非常に小さくなる。
図8は、圧力センサ1を三方活栓16のメス型テーパ160に接続したときの断面図で、三方活栓16内部に血液が流動しているときのキャップ15の形状変化を示す。
図8を用いて圧力センサ1の圧力測定原理について説明する。
圧力センサ1を三方活栓16のメス型テーパ160に接続した状態で三方活栓16内部に血流172が流動すると、キャップ15の血流の接触面には血流の圧力171がかかる。キャップ15はやわらかい弾性体の薄膜であり、キャップ15の形状の変化に伴い発生する応力は血流172の圧力171に比べ非常に小さいとすると、血流172の圧力171とキャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151と貫通管132に閉じ込められた気体の圧力が釣り合うまでキャップ15は押し込められ、キャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151の体積が小さくなる。このときの圧力をPとすると、封入された気体は貫通管132と下部ゲル122を介して半導体ストレインゲージ11の下面に圧力Pをかける。半導体ストレインゲージ11の上面はふた10の通気孔100を介し大気圧P0がかかっているため、差圧P−P0により半導体ストレインゲージ11のダイヤフラムに歪が生じる。従ってこの歪を測定することで血流172の圧力171と大気圧の差圧を測定することができる。
また図6では、圧力センサ1の先端であるキャップ15は三方活栓16のメス型テーパ160の中間付近に位置しているため、キャップ15の直下付近で三方活栓16を流れる血流のよどみ点が生じ、血栓が生じる可能性がある。血栓防止のためには、ケース13の先端径をより細くし、キャップ15の位置を三方活栓16の壁面の位置161まで下げることでよどみ点を解消する構成が採用できる。
次に圧力の測定範囲と上記の密閉空間の体積の関係について説明する。測定前(図1の状態)の圧力センサ1における貫通管132の体積をVp、キャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151の体積をVbとする。このとき密閉空間の圧力は大気圧P0と等しい。次に圧力センサ1を三方活栓16のメス型テーパ160に接続し、三方活栓内部に血流172が圧力Pで流動する状態(図6の状態)を考える。貫通管132の体積はVpで変わらないが、キャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151は小さくなり、この空間151の体積をVb’とする。P、P0、Vp、Vb、Vb’の関係は、ボイルの法則(温度一定で、一定量の気体の体積と圧力の積は一定)より式(1)となる。

P/P0= (Vp+Vb)/(Vp+Vb’) (1)

次に血流の圧力の測定可能な上限Plimitを考える。血流の圧力が高くなるほどキャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151の体積は小さくなるため、血流の圧力の測定可能な上限Plimitは、キャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151の体積が0(Vb’=0)になるときであり、式(1)から式(2)が得られる。

Plimit/P0= 1+Vb/Vp (2)

例えば大気圧の2倍以上の血流の圧力を測定するのに必要な条件は、次の式(3)である。

Plimit ≧ 2 P0 (3)

式(2)と式(3)から、式(4)が得られる。

Vp ≦ Vb (4)

従って、キャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151の体積Vbが貫通管132の体積Vpと等しいもしくは大きくなるように設計すればいいことがわかる。
図9)〜図11は、キャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151の形状の一例を示した断面図である。
先の実施例では、キャップ側末端133とキャップ15で構成される空間151の形状は球状だったが、キャップ15にかかる圧力により空間151の体積が変わる構造であれば、その形状に大きな制限は無い。よって製作の容易さや式(2)で示される圧力の測定範囲から最適な形状を設計することが好ましい。図9はキャップ側末端133に凹面状の面を作製せずに、キャップ側末端133を平面とした構成を示している。また、図10半球状の弾性膜でキャップ15を作製せずに、平面を形成した弾性膜でキャップ15を形成したものである。更に、図11はキャップ側末端133の形状を三角形のテーパー形状に形成したものである。
図12は、圧力センサの別の構造を示した断面図である。
先の実施例では、ケース13を外管130と内管131で構成される二重管構造にすることで、圧力センサ1とメス型テーパ160の接続時にケース13が受ける応力170を吸収し、半導体ストレインゲージ11に発生する歪を抑えたが、図13に示す構造でも同様の効果を得ることができる。図13の圧力センサ2は、ケース13の材料より柔らかい材料でできた緩衝材135をケース13の内部に設けた構造であり、図1の圧力センサ1の外管130と内管131の間やケース13とベース12の間を緩衝材135で満たしている。
緩衝材135が圧力センサ1とメス型テーパ160の接続時にケース13が受ける応力を吸収するため、半導体ストレインゲージ11に発生する歪を抑えることができる。先の実施例の図1の圧力センサ1は、二重管構造であるため肉厚が薄くなり破損しやすい可能性があるが、一方、図13の圧力センサ2は緩衝材135がケース13の補強材としても機能するため、破損の可能性が前述の実施例の図1の圧力センサ1よりも低くなる。
図13及び図14は圧力センサ3として、メス型テーパに接続した後で零点調整を実施することができる機構を備えた構成の断面図を示す。圧力センサ3はケース13の外管130と内管131の側面に側面貫通口180を備えた構造で、側面貫通口180を塞がない状態では内管131の貫通管132内の圧力は大気圧と等しい。使用時には図13に示すように圧力センサ3のケース13を三方活栓16のメス型テーパ160に接続したのち、図14に示すように封止弁181で側面貫通口180を封止する構成を備えたものである。
封止弁181で側面貫通口180を封止しない状態では、貫通管132内部の圧力は大気圧と等しく半導体ストレインゲージ11の出力は「0」となるため、圧力センサ3の零点調整を行ったことと等しい状態となる。封止弁181で側面貫通口180を封止すると内管131の貫通管132は密閉されるため、図1や図8に記載されている圧力センサと同様の測定原理で三方活栓16を流れる血流の圧力を測定することが可能になる。
本発明の圧力センサは、液体が流れる配管の内圧や液体を保管する容器の内圧を測定することができるため、医療用に限らず幅広い使用用途に適用することができる。医療用以外の使用用途の一例として、車載システムの圧力センサとしての本発明の他の実施例を以下に示す。
図15は車のエンジンルーム内の模式図である。エンジンルーム内では、エンジンオイル、ブレーキ液、バッテリ液、冷却水、ウインドウォッシャ液などの各種液体用の容器および配管があり、それぞれの液量や液の状態を定期的に点検することは車の安全性を確保する上では非常に重要である。しかし、運転者のよっては長期間点検を実施しない場合もあるため、液量や液の状態を自動的に点検する手段を提供することが好ましい。
そこで、エンジン30内のエンジンオイル、ブレーキ液リザーバタンク31内のブレーキ液、バッテリ32内のバッテリ液、冷却液リザーバ34内の冷却液、ウインドウォッシャタンク36内のウォッシャ液の液量を自動的に点検するために、各種容器や配管に前述の本発明の圧力センサ1を設置する。例えば、バッテリ32の底部やラジェータ33と冷却液リザーバ34を連結する配管35に圧力センサ1を設置することで圧力の値により液量を計測することが可能になる。
圧力センサ1による自動的な計測を実施することで、運転者による定期的な点検を省略することができる。また、圧力センサ1による計測は運転中の実施も可能なため、運転中に各種液体用の容器に液漏れなどの不具合が発生した場合でも即座に対応することが可能になり、これらの不具合により起こりうるより重大な故障や事故を未然に防止することができる。
1…圧力センサ、11…半導体ストレインゲージ、12…ベース、13…ケース、15…キャップ、120…接続端子、130…外管、131…内管、132…貫通管、32…バッテリ、30…エンジン、33…ラジェータ、34…冷却液リザーバ、35…配管

Claims (9)

  1. ダイヤフラム型の半導体ストレインゲージと、
    前記半導体ストレインゲージを固定した電気回路基板と、
    前記半導体ストレインゲージと前記電気回路基板を接続する配線と、
    前記半導体ストレインゲージに圧力を伝達するためのオス型のテーパ管を備え、
    かつ前記電気回路基板を内部に保持するケースで構成される圧力センサにおいて、
    前記オス型のテーパ管は末端側が接合された二重管構造であって、
    前記オス型テーパ管の末端が凸面状の弾性体の薄膜で覆われていることを特徴とする圧力センサ。
  2. ダイヤフラム型の半導体ストレインゲージと、
    前記半導体ストレインゲージを固定した電気回路基板と、
    前記半導体ストレインゲージと前記電気回路基板を接続する配線と、
    前記半導体ストレインゲージに圧力を伝達するためのオス型のテーパ管を備え、
    かつ前記電気回路基板を内部に保持するケースで構成される圧力センサにおいて、
    前記オス型のテーパ管は末端側が接合された二重管構造であって、
    前記オス型テーパ管の末端側の内径が等しく、又は末端側ほど小さく形成され、かつ、
    前記オス型テーパ管の末端が弾性体の薄膜で覆われていることを特徴とする圧力センサ。
  3. 請求項2に記載の圧力センサにおいて、前記弾性体の薄膜は凸面形状であることを特徴とする圧力センサ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の圧力センサにおいて、前記オス型テーパ管の端面が凹面形状であることを特徴とする圧力センサ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の圧力センサにおいて、前記電気回路基板は前記二重管構造のオス型テーパ管の内管に接触固定され、前記二重管構造のオス型テーパ管の外管とは非接触であることを特徴とする圧力センサ。
  6. 請求項5に記載の圧力センサにおいて、前記二重管構造のオス型テーパ管の内管と外管の間、および、前記オス型テーパの外管と前記電気回路基板の間には緩衝材が充填されていることを特徴とする圧力センサ。
  7. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の圧力センサにおいて、前記オス型のテーパ管は側面に貫通口を備え、脱着可能な栓を備えたことを特徴とする圧力センサ。
  8. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の圧力センサを備えたことを特徴とする血圧測定システム。
  9. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の圧力センサを備えたことを特徴とする車載システム。
JP2014114500A 2014-06-03 2014-06-03 圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム Active JP6277067B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014114500A JP6277067B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム
PCT/JP2015/065163 WO2015186576A1 (ja) 2014-06-03 2015-05-27 圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014114500A JP6277067B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015227856A JP2015227856A (ja) 2015-12-17
JP6277067B2 true JP6277067B2 (ja) 2018-02-07

Family

ID=54766649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014114500A Active JP6277067B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6277067B2 (ja)
WO (1) WO2015186576A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106289630B (zh) * 2016-09-30 2019-07-19 四川南格尔生物科技有限公司 一种管路压力采集装置及采集方法
JP6832525B2 (ja) * 2017-01-27 2021-02-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 圧力式調理器及び圧力センサユニット
BR102017003716A2 (pt) 2017-02-22 2018-10-30 Zammi Instrumental Ltda sistema para monitoramento de parâmetros fisiológicos em circulação extracorpórea
US20220026300A1 (en) * 2018-11-27 2022-01-27 Grundfos Holding A/S A cover for a pressure sensor

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4072056A (en) * 1976-06-28 1978-02-07 Varian Associates, Inc. Fluid containment structure for transducer system
US6117086A (en) * 1996-04-18 2000-09-12 Sunscope International, Inc. Pressure transducer apparatus with disposable dome
JP2000346736A (ja) * 1999-06-02 2000-12-15 Saginomiya Seisakusho Inc 半導体式圧力センサ
JP2004150949A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Denso Corp センサ取付け用弾性部材、及びそれを用いたセンサ装置
US7024937B2 (en) * 2003-12-03 2006-04-11 Honeywell International Inc. Isolated pressure transducer
JP2007121196A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Denso Corp 圧力センサ
JP4468996B2 (ja) * 2008-01-22 2010-05-26 有限会社アルトアソシエイツ 隔膜式圧力センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015227856A (ja) 2015-12-17
WO2015186576A1 (ja) 2015-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6277067B2 (ja) 圧力センサ及びそれを備えた血圧測定システム、又は車載システム
US4072056A (en) Fluid containment structure for transducer system
KR101943811B1 (ko) 유체 계측용 센서의 설치 구조
JP7000434B2 (ja) 使い捨て容器用センサインターフェース
CN205620076U (zh) 用于一次性容器的聚合物远程密封系统和液体测量系统
KR102617189B1 (ko) 센서 조립체
US9052245B2 (en) Differential pressure/pressure transmitting device
BR102017008642A2 (pt) Differential pressure sensor, and, method for limiting absorbing of adhesive material
JPS6036928A (ja) 圧力測定装置
KR102612893B1 (ko) 압력 검출 장치
CN102670186B (zh) 一种静脉血压测量探头及其安装方法
JP2018151322A (ja) 内部温度測定装置
CN203348657U (zh) 一种用于真空压力表的正负压限压保护装置
CN206019911U (zh) 一种防冻防凝测压接头
JP2009174888A (ja) 隔膜式圧力センサ
CN103575450A (zh) 液体压力测量用隔膜密封装置、机械式指针压力表及压力变送器
JP4146775B2 (ja) イオン濃度測定用比較電極およびイオン濃度計
CN112304474A (zh) 一种压力传感器
JP3118624B2 (ja) 有害化学成分含有液体用の水位計
JP2760924B2 (ja) 流体圧測定器
JP7169260B2 (ja) 物理量測定装置
CN216524223U (zh) 隔膜型差压液位变送器
US20230096042A1 (en) Molded sensor assembly
JP2013221794A (ja) Frp製タンクのae発生位置標定装置及び方法
US20230400373A1 (en) Pre-formed solid as coupling mechanism in media-isolated pressure sensors

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6277067

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250