JP4146775B2 - イオン濃度測定用比較電極およびイオン濃度計 - Google Patents

イオン濃度測定用比較電極およびイオン濃度計 Download PDF

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本発明は、溶液のpHなどのイオン濃度を測定する場合において、測定電極に対する基準電極として用いられるイオン濃度測定用比較電極、および比較電極と測定電極を設けた複合電極を用いて溶液のイオン濃度を測定するイオン濃度計に関する。
従来よりイオン濃度の測定に際して測定対象溶液に対して測定電極と共に比較電極を浸漬させることにより、正確なイオン濃度を測定することが可能である。図は、従来の代表的なイオン濃度測定用比較電極51の構成を示している。図において、比較電極51は、例えば電気絶縁材からなる容器52と、この容器52内に設けた内部電極53と、この内部電極53に接続されたリード部54と、内部電極53に接触するようにして容器52内に封入されたKCl溶液などの内部液55と、容器53に形成した開孔内に設けられた疎水性の多孔体とからなる液絡部56と、内部液55を封入した状態で容器52を密閉する蓋体57とを有している。
また、前記内部液55は、ゲル化するなどして粘度を上げる処理を加えることにより、内部液55をゲル状にすることもあった。これにより、内部液55の流出を防止して、内部液55の補充を不要とした、いわゆる内部液無補充型の比較電極を形成することもあった。特許文献1は内部液に寒天などのゲル化剤およびグリセリンなどの水分蒸発防止剤を添加してゲル状の内部液を形成し、この内部液を補充しなくても良いようにしたシート型の比較電極の構成を示している。
特公平7−62660号公報
ところが、前記従来の内部液無補充型比較電極51は温度サイクルなどの使用条件によっては比較電極の寿命を急速に低下させることがあった。すなわち、前記比較電極51を用いて温度の高い測定対象溶液のイオン濃度を測定する場合に、容器52内の空気58aが測定対象溶液の温度に応じて膨張したり、内部液55から気化した水蒸気58bによって容器52内の内部液55に圧力がかかって、矢印Aに示すように内部液55が液絡部56から押し出されて、この内部液55が漏出することがあった。
次いで、測定が終了して比較電極1内の温度が下がると、容器52内の空気58aが収縮し、水蒸気58bが液化するので陰圧状態となり、矢印Bに示すように外気59が液絡部56から容器52内に入り込むことがあった。この外気59はイオン濃度測定時における測定対象溶液と内部液55あるいは、内部液55と内部電極53との電気的な接続を悪くするものとなり、これが測定誤差の原因となることがあった。したがって、外気59が容器52内に入り込んだ比較電極51は使用不能として新しい比較電極と交換する必要があった。
本発明は上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、イオン濃度測定において測定対象溶液の温度などを選ぶことなく、その寿命を長くすることができる内部液無補充型のイオン濃度測定用比較電極およびイオン濃度計を提供することである。
上記目的を達成するために、第1発明のイオン濃度測定用比較電極は、測定電極と共に測定対象溶液に浸漬させてイオン濃度を測定するイオン濃度測定用比較電極であって、先端部側に液絡部を、かつ、基端部側に外気と連通する通気孔を形成した容器と、この容器内に充填されたゲル状の内部液と、この内部液に浸漬されるように設けた内部電極と、前記内部液と前記通気孔の間に位置して内部液を前記容器内に封入するとともに、この内部液封入部分と分離されて前記通気孔に連通する空気層を形成する圧力調整層とからなり、前記圧力調整層が、前記内部液封入部分の圧力に応じて変形し、かつ水蒸気を透過しない材料より構成されていることを特徴としている(請求項1)。
第1発明のイオン濃度測定用比較電極において、前記圧力調整層の構成材料が、シリコーンゲルであってもよい(請求項2)。
発明のイオン濃度計は、測定電極と比較電極の両方を設けた複合電極を測定対象溶液に浸漬させてイオン濃度を測定するイオン濃度計であって、比較電極が、その先端部側に液絡部を、かつ、基端部側に外気と連通する通気孔を形成した容器と、この容器内に充填されたゲル状の内部液と、この内部液に浸漬されるように設けた内部電極と、前記内部液と通気孔の間に位置して内部液を前記容器内に封入するとともに、この内部液封入部分と分離されて前記通気孔に連通する空気層を形成する圧力調整層とからなり、前記圧力調整層が、前記内部液封入部分の圧力に応じて変形し、かつ水蒸気を透過しない材料より構成されていることを特徴としている(請求項)。
第2発明のイオン濃度計において、前記圧力調整層の構成材料が、シリコーンゲルであってもよい(請求項)。
第1発明のイオン濃度測定用比較電極では、容器の内部液封入部分と分離されている空気層が通気孔を介して外部と連通されているので、たとえ空気層内に存在する空気が熱などによって膨張したり、容器の内部液封入部分の内部液から水分が気化した水蒸気によって内部液に圧力がかかったりすることがあったとしても、この圧力が通気孔から容器外に逃がされる。これにより、内部液に加わる圧力が高くなることを防止し、内部液が液絡部から漏出することを防止できる。
したがって、このようなイオン濃度測定用比較電極を用いることにより、温度サイクルの激しい環境で使用したとしても、内部液の漏出を防止できるとともに、この比較電極が測定後に冷却されても液絡部を介して容器の内部液封入部分に外気が入り込むことがない。すなわち、比較電極の使用条件のようなものを定めることなく、この比較電極の寿命を長くすることできる。
また、内部液と通気孔の間に位置する圧力調整層は水蒸気を透過しにくい材料からなるので、内部液の水分が容器内の空気層、通気孔を介して外部に蒸発することを防止できる。つまり、比較電極の寿命を長くすることができる。
前記圧力調整層が粘着性の高いシリコーンゲルによって構成された場合(請求項2)には、シリコーンゲルは柔軟な材料であるので容易に撓んで水蒸気圧を吸収し、また、粘着性が高いので、圧力調整層が容器の内壁に粘着し、かつ水蒸気の透過を抑えるので、内部液の乾燥を防ぐことができる。
第2発明のイオン濃度計は、その比較電極の容器の内部液封入部分と分離されている空気層が通気孔を介して外部と連通されているので、空気層内に存在する空気が熱などによって膨張したり、容器の内部液封入部分の内部液から水分が気化することがあったとしても、内部液に加わる圧力が高くなることを防止し、内部液が液絡部から漏出することを防止できる。また、比較電極が測定後に冷却されても液絡部を介して容器内の内部液封入部分に外気が入り込むことがない。すなわち、比較電極の使用条件のようなものを定めることなく、この比較電極の寿命を長くすることできる。さらに、内部液と通気孔の間に圧力調整層を位置させているので、内部液の水分が容器内の空気層、通気孔を介して蒸発することを防止できる。つまり、比較電極の寿命を長くすることができ、このイオン濃度計を用いたイオン濃度測定のランニングコストを引き下げることができる。
前記圧力調整層が粘着性の高いシリコーンゲルによって構成された場合(請求項)には、シリコーンゲルは柔軟な材料であるので容易に撓んで水蒸気圧を吸収し、また、粘着性が高いので、圧力調整層が容器の内壁に粘着し、かつ水蒸気の透過を抑えるので、内部液の乾燥を防ぐことができる。
図1〜5は本発明の第1実施例を示す図であって、図1はイオン濃度計の全体図、図2はこのイオン濃度計に用いる複合電極部分の上面図、図3は前記複合電極を比較電極側から見た側面図、図4は前記複合電極を測定電極側から見た側面図、図5は測定電極と比較電極の両方が見えるように縦方向に切断して示す断面図である。
図1に示すように、本発明のイオン濃度計1はイオン濃度計本体2と、プローブ3とからなり、両部材2,3は信号ケーブル4によって着脱自在に構成されている。イオン濃度計本体2は表示部2aと操作部2bとを有しており、接続されるプローブ3の種類に応じて種々のイオン濃度を測定して、その測定結果を表示部2aに表示するものである。つまり、本例では水溶液(水)のpHを測定する例を示しているが、その他のイオン濃度を測定するものであってもよい。
プローブ3は例えばプローブ本体5と複合電極6とからなり、この複合電極6は螺合部材7を用いてプローブ本体5に着脱自在に取付けられるように構成されている。なお、5aはプローブ3側の電源スイッチ、5bは操作スイッチである。
図2〜5に示すように、前記複合電極6の容器8の全体形状は、先細の有底円筒形状であり、先端部6aに尖った形状の底を形成するとともに、基端部6bには開放部を形成する。また、その容器8の内部は、図2に示すように2つに仕切られており、この仕切られた一方の側が比較電極9を構成する容器8aとなり、他方の側が測定電極10を構成する容器8bとなる。6cは基端部6b側に設けたフランジであり、このフランジ6cを螺合部材7に係合させることにより、比較電極9と測定電極10はプローブ本体5に取り付けられるように構成している。
本例の複合電極6は先端部6aを尖らせて形成しているので、この複合電極6は測定対象溶液に漬けるようにしてそのイオン濃度を測定するだけでなく、測定対象溶液に突き刺すようにして、そのイオン濃度を測定することも可能としている。また、容器8は複合電極6を測定対象溶液に突き刺すときに、たとえ複合電極6に衝撃が加わったとしてもこれが容易に破損しないように、幾らかの弾力性を有すると共に十分な電気絶縁性を有するような合成樹脂を用いて形成する。
図3,5において、11は前記容器8a内に充填された内部液、12はこの内部液11に浸漬されるように設けた例えば銀塩化銀からなる内部電極、13は内部液11を容器8a内に封入するように内部液11の表面あるいは上部に設けた圧力調整層、14は圧力調整層13によって内部液11から分けられた空気層、15は容器8a内を密封するために基端部6bの容器8a内に形成された蓋体である。16は比較電極9の先端部6a側の容器8aに開設されてできるだけイオン感応部に近い部分に設けた液絡部、17は比較電極9の基端部6b側の容器8aに開設された外気に連通する通気孔である。
前記内部液11は例えばAgCl過飽和の3.3M−KClよりなる基本的な水溶液をカルボキシメチルセルロース(以下、CMCという)などの親水性ポリマーを用いて十分の粘度が得られるように構成して、これをゲル状の内部液としている。また、CMCには保水効果もあり、内部液11が容易に乾燥しないように構成している。さらに、本例の内部液11には水分蒸発防止剤としてのグリセリンを混入しているので、この内部液11の保水をより効果的に行えるように構成している。
なお、ゲル状の内部液11の構成は、前記CMCを用いたものだけに限られるのではなく、例えば寒天、ゼラチン、ニカワ、アルギン酸、各種アクリル系吸水性ポリマーを用いてゲル化することも考えられる。同様に前記水分蒸発防止剤としてはグリセリンだけでなくエチレングリコールなどを添加することも可能である。
前記圧力調整層13は内部液11と通気孔17の間に位置して内部液11を容器8aに封入するように設けたものであり、本例では柔軟な高粘着性のシリコーンゲルによって水分蒸発防止層を形成するものであって、例えば内部液11を充填後にシリコーンゲルを流し込むなどして形成する。本例のように圧力調整層13がゲル状であることにより、これが柔軟であり容易に変形できるので、これによってその位置変更が可能である。また、高粘着性のシリコーンゲルは容器8aや内部電極12との粘着性が高い。なお、本例では材料の一例として、シリコーンゲルを挙げているが、その他のゲルまたはゲル状のものを使用してもよい。
また、圧力調整層13はこれによって内部液11を封入した部分の容積が変化できるように移動するものであればよく、その構成は本例のように柔軟な材料(ゲル)の変形によって前記容量変化による移動が可能であることに限定されるものではない。つまり、圧力調整層13を薄いフイルム状に形成して、前記容量変化に応じて容易に変形できるようにすることも可能である。
前記液絡部16内には例えば親水性のポリエチレンなどの材質からなる棒状の多孔質体16aを詰め込むことにより、液絡部16を介して測定対象溶液との間に接続されている。また、この多孔質体16aはポリエチレンに親水処理を施して形成されているので、この多孔質体16a内に内部液11が容易に入り込むことができ、内部液11が測定対象溶液と接触できるので、内部液11と測定対象溶液との電気的な接続を確実に行うことができる。
同様に、前記通気孔17内には例えばポリエチレンなどの材質からなる多孔質体17aを詰め込んでおり、この多孔質体17aを介して圧力調整層13の上部分にある空気層14と外気との連通を可能としている。また、前記ポリエチレンは基本的に疎水性を有するものであるから、この複合電極を測定対象水溶液に漬けたときに、測定対象水溶液が通気孔17を介して容器8a(空気層14)内に入ることを防止できる。なお、前記多孔質体17aに撥水処理を施して、多孔質体17aがより強い疎水性を有するように構成することも可能である。
図4,5において、20は容器8bの下端部6aにおいて前記液絡部16に近接する位置に形成された開口部であり、21は容器8b内に挿入されるガラスエポキシ樹脂からなる基板、22は基板21の下端部に形成されたISFET (Ion SesitiveField Effect Trasister)である。また基板21の下端部は前記開口部20に臨むと共に、基板21によって容器8aの下端部における開口部20を塞ぐように挿入されたものである。基板21の基端部にはISFET22を前記プローブ5の変換器に接続させるための端子21aと前記内部電極12の接続部21bとを設けている。
また、図2〜5に示す符号Mは、複合電極6製造の最終段階において、前記基板21や内部電極12の固定、および、水分の侵入防止のために、樹脂などによって形成される防水固定加工部分を示している。これによって、各部の安定性が向上し、電極6の信頼性が向上する。
本例のように基板21を用いてISFET22を開口部20に臨ませるように形成することにより、ISFET22を確実に所定の場所に位置させることができると共に、組み付けが容易となり、複合電極6の製造を容易に行なうことができる。
前記ISFET22を設けた部分の形状は、例えば複合電極6の先端部分6aの一部をその長手方向に切断したような切断面6dと、この切断面6dに対して斜めの方向に形成した傾斜切断面6eとを形成している。つまり、複合電極6を測定対象に挿入するときにその先端部6aが測定対象内に容易に突き刺すことができるように構成している。
本例に示す電極6は同じ容器8内に比較電極9と測定電極10の両方を設けた複合電極であるので小型化を達成でき、また、取扱いが容易となる。しかしながら、本発明の比較電極9は測定電極10と一体的に形成されることに限定されるものではなく、比較電極9だけで形成されていてもよい。
前記構成のイオン濃度計1を用いて、測定対象のイオン濃度を測定するときには、複合電極6をプローブ本体5に取付けることにより、端子21aを介してISFETをイオン濃度計本体2に接続する。次いで、使用者はプローブ3をもって複合電極6の先端部6aを測定対象に突き刺すことにより、そのイオン濃度の測定を行なうことができる。
このとき複合電極6の先端部6aに形成した液絡部16およびISFET22の両方が近接した位置において測定対象水溶液に接するので、比較電極9を用いて、ISFET22によってイオン濃度を適正に測定することができる。
仮に、測定対象が60℃程度の高温であったとすると、図5に示す、比較電極9の内部液11から気化した水蒸気や空気などの気体30が発生することがある。しかしながら、本例の内部液11は弾力性のあるシリコーンゲルからなる圧力調整層13によって封入されているので、この圧力調整層13が一点鎖線に示すように撓んで、少し上方に移動することにより、内部液11に加わる圧力が高くなることがない。
また、圧力調整層13の上部にある空気層14内の膨張した空気は通気孔17を介して容易に外部に排出されるが、多孔質体17aが疎水性を有するので外部から通気孔17を介して空気層14内に測定対象溶液などの液体が侵入することを防止できる。
したがって、本例の比較電極9では高温の測定対象のイオン濃度を測定するときにも内部液11が液絡部17から押し出されて、これが消耗することを防止できる。
次いで、複合電極6を測定対象から引き抜くなどして、その温度が常温に冷却されると、前記気体30も冷却されて収縮し、内部液11が封入された容器部分の体積が小さくなるが、このとき圧力調整層13が容易に元の位置に戻るので、液絡部16を介して容器8a内に外気を吸引することはない。また、圧力調整層13の上部にある空気層14は圧力調整層13が元の状態に戻ることにより陰圧(負圧)となるが、これに伴って通気孔17を介して外気を吸入するので、直ぐに常圧に戻ることができる。このとき、多孔質体17aが疎水性を有するので水溶液などが容器8a内に侵入することを確実に防止できる。
すなわち、本発明のイオン濃度計1においては激しい温度サイクルの条件下でイオン濃度を測定することがあったとしても、液絡部16からの内部液11の押し出しや容器8a内の内部液11を封入した部分への外気の進入が起こらないので、その耐久性や信頼性を向上できる。それゆえに温度サイクルの激しい測定を行っても、比較電極9の劣化に悪影響を与えることがないので、電極6の交換周期を使用条件に係わりなくほゞ一定にすることができる。
また、本例の比較電極9では容器8aが空気層14に連通する通気孔17を有しているので、容器8a内が外気と連通し、この通気孔17を介して内部液11の水分が蒸発することが考えられるが、本例の比較電極9では圧力調整層13が内部液11と通気孔17の間に位置して内部液11を容器8a内に封入するので、内部液11の水分は圧力調整層13を透過しなければ通気孔17を介して蒸発することがない。つまり、圧力調整層13が水蒸気を透過しない材料であるから内部液11の水分の蒸発を防止できる。
図6は前記比較電極9の変形例を示す図である。図6において、図5と同じ符号を付した部材は同一または同等の部材であるから、その詳細な説明を省略する。
図6において、35は内部液11が外気に接する面積を小さくするために小さな開孔35aを形成した蓋体、36は開孔35aを塞ぐと共に内部液11の表面を完全に覆うように設けた薄いフィルム状の圧力調整層、37は蓋体15を貫通するように設けた外気に連通する通気孔である。
前記蓋体35はほとんど弾性変形しない材料の合成樹脂によって形成されて、容器8a内に固定されており、これによって内部液11が外気と接する面積を小さくすることができる。さらに、前記圧力調整層36はこの開孔35aの部分においても、内部液11が直接的に外気に接触しないように構成している。したがって、本例の比較電極9では、内部液11の乾燥をより効果的に防止できる。
前記通気孔37は例えばストロー状の管体によって形成されており、これによって蓋体15を含む容器8a内の空気層14を外気と連通させている。従って、本例の比較電極9では容器8aの側面に通気孔が無いので、内部液11をより多く充填することが可能となり、また、通気孔37を介して容器8a内に測定対象溶液などの液体が流入することも確実に防止できる。
上述した各実施例に示す無補充型のイオン濃度測定用比較電極9は長期間に渡ってメンテナンスフリーで使用でき、劣化した電極は使い捨てにすることも可能な電極であるから、イオン濃度計1においてこれらの比較電極9を用いることにより、イオン濃度計1の使用者はメンテナンスにかける手間を必要最小限に抑えることができて使い勝手が良くなる。そして、上述の各例に示した比較電極9ではその交換周期を長くすることができるので、そのランニングコストを引き下げることができる。
本発明のイオン濃度計の全体構成の一例を示す図である。 前記イオン濃度計に用いる電極の第1実施例の構成を示す図である。 前記複合電極を比較電極側から見た側面図である。 前記複合電極を測定電極側から見た側面図である。 前記複合電極の構成を示す断面図である。 前記複合電極の変形例を示す図である。 従来の比較電極の構成を示す図である。
符号の説明
1 イオン濃度計
8 容器
9 比較電極
11 内部液
12 内部電極
13 圧力調整層
14 空気層
16 液絡部
17 通気孔
37 通気孔

















Claims (4)

  1. 測定電極と共に測定対象溶液に浸漬させてイオン濃度を測定するイオン濃度測定用比較電極であって、
    先端部側に液絡部を、かつ、基端部側に外気と連通する通気孔を形成した容器と、
    この容器内に充填されたゲル状の内部液と、
    この内部液に浸漬されるように設けた内部電極と、
    前記内部液と前記通気孔の間に位置して内部液を前記容器内に封入するとともに、この内部液封入部分と分離されて前記通気孔に連通する空気層を形成する圧力調整層とからなり、
    前記圧力調整層が、前記内部液封入部分の圧力に応じて変形し、かつ水蒸気を透過しない材料より構成されていることを特徴とするイオン濃度測定用比較電極。
  2. 前記圧力調整層の構成材料が、シリコーンゲルである請求項1に記載のイオン濃度測定用比較電極。
  3. 測定電極と比較電極の両方を設けた複合電極を測定対象溶液に浸漬させてイオン濃度を測定するイオン濃度計であって、
    比較電極が、その先端部側に液絡部を、かつ、基端部側に外気と連通する通気孔を形成した容器と、
    この容器内に充填されたゲル状の内部液と、
    この内部液に浸漬されるように設けた内部電極と、
    前記内部液と通気孔の間に位置して内部液を前記容器内に封入するとともに、この内部液封入部分と分離されて前記通気孔に連通する空気層を形成する圧力調整層とからなり、
    前記圧力調整層が、前記内部液封入部分の圧力に応じて変形し、かつ水蒸気を透過しない材料より構成されていることを特徴とするイオン濃度計。
  4. 前記圧力調整層の構成材料が、シリコーンゲルである請求項に記載のイオン濃度計。
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