JP6276633B2 - 顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置 - Google Patents

顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6276633B2
JP6276633B2 JP2014075913A JP2014075913A JP6276633B2 JP 6276633 B2 JP6276633 B2 JP 6276633B2 JP 2014075913 A JP2014075913 A JP 2014075913A JP 2014075913 A JP2014075913 A JP 2014075913A JP 6276633 B2 JP6276633 B2 JP 6276633B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
sensible heat
air
heat pump
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014075913A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015197258A (ja
Inventor
成広 古田
成広 古田
鰐部 幸政
幸政 鰐部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fulta Electric Machinery Co Ltd
Original Assignee
Fulta Electric Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fulta Electric Machinery Co Ltd filed Critical Fulta Electric Machinery Co Ltd
Priority to JP2014075913A priority Critical patent/JP6276633B2/ja
Publication of JP2015197258A publication Critical patent/JP2015197258A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6276633B2 publication Critical patent/JP6276633B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/14Measures for saving energy, e.g. in green houses

Description

本発明は、顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置に関する。
ヒートポンプを、ハウスの冷暖房に使用する発明として、本出願人が提案する特開2011−226721号公報に記載の構造がある。この発明は、ハウス内の働きを終えた温風を有効利用することと、内外気を使い分けることとにより、冷暖房の効率化と、温湿度管理のコントロールを図ること、等を目的とする。
また、市場では、施設園芸向けに販売されているヒートポンプは、販売量の多い品物で、例えば、店舗向けのヒートポンプであって、多くは、小規模な店舗に取り付けられる機種である。その主たる理由は、販売数量が多くコスト的には安く上がることが考えられ、所謂、コスト面を考えてのことである。
しかしながら、このヒートポンプは、床面積が少ない店舗向けの為、店舗として熱量は足りても、床面積が大きくなる施設園芸向けのヒートポンプでは、送風能力等が不足する問題点があった。また、この店舗用ヒートポンプは、この種のヒートポンプの中では、低価格であっても、施設園芸向けの暖房機、例えば、燃焼型のハウスヒーターと比べると、かなり割高であることもネックである。
本発明は、以上の問題点解消と、低価格のヒートポンプを提供することで、施設園芸向けのヒートポンプとして、ユーザーが望む構造を提案する。即ち、ヒートポンプを改造し多機能化、能力強化を図れる「顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置」の提案で、施設園芸者(ユーザー)の希望達成と、ユーザーの導入意欲喚起にある。
このユーザーの希望達成と、導入意欲喚起のために、本発明は、顕熱交換機の採用で、ヒートポンプの機能向上、例えば、ヒートポンプの熱エネルギー、湿度コントロール、及び/又は、送風能力等の補填を図ること、並びに顕熱交換機を、ヒートポンプの室外機にセットするとともに、このヒートポンプの室内外機に連繋することで、この顕熱交換機の有効性とハウスの内部空間を確保すること、等を意図する。
以上の総合的な観点から、従来技術を検討すると、特開2006−010264号公報の明細書の[0056]において、「顕熱交換機(74a)は、外部から供給される空気と、空調空間(120a)から供給される空気とを熱交換させ、外部から供給される空気を冷却し、空調空間(120a)から供給される空気を加熱する。」という記載がある。しかし、この発明は、空調空間の除湿が必要になった時に、熱量が生成されていない状況下において、直ちに空調空間除湿を図るコージェネレーションシステムと、そのコージェネレーションシステム制御方法および建造物に関する。
したがって、文献(1)では、本発明が意図する、前記ユーザーの希望達成と、導入意欲喚起のために有効な、目的と構造とを備えたものとは考えられない。
特開2006−010264号公報
前述の如く、従来のヒートポンプは、店舗向けの為、店舗として熱量は足りても、施設園芸向けのヒートポンプでは、送風能力等が不足する問題点があった。また、この店舗用ヒートポンプは、この種のヒートポンプの中では、低価格であっても、施設園芸向けの暖房機、例えば、燃焼型のハウスヒーターと比べると、かなり割高感があることもネックである。
本発明は、ユーザーの希望達成と、導入意欲喚起のために有効な、目的と構造を備える。即ち、顕熱交換機の採用で、ヒートポンプの機能向上、例えば、ヒートポンプの熱エネルギー、湿度コントロール、及び/又は、送風能力等の補填、並びに顕熱交換機を、ヒートポンプの室外機にセットし、かつヒートポンプの室内外機に連繋することで、この顕熱交換機の有効性、及び割高感の解消(価格的にマッチングする構造の提供)と、又は顕熱交換機の大型化と、かつ大音量となり易い(特開平10−267450号公報[0005]記載)問題点解消と、かつハウスの内部空間確保を図る為に、ヒートポンプの室外機にセットすることで解決すること、等を意図して、請求項1〜を提供する。
請求項の発明では、ヒートポンプ用の室内外機と、ヒートポンプに備えた顕熱交換機と、顕熱交換機と前記室内機との間に設けたケーシングとでなる施設園芸用の環境制御装置に備えた外気ルートで導入した外気を、顕熱交換機に給気可能とするとともに、外気を、顕熱交換機において、温湿度制御し、湿度の低い、適温の空気を生成し、湿度の低い、適温の空気を、顕熱交換機とケーシングの間に設けたルートで、ケーシングに給気可能とする構成とした施設園芸向け環境制御装置において、
室外機を開閉する第二ダンパーと、室外機と前記顕熱交換機との間に設けた第二ルート(外気ルート)を開閉する第三ダンパーとを配備し、かつ顕熱交換機には、外気ルートに繋がる吸込口と、内部の空気を排気する排気口を備えた第五ルートを設け、第五ルートには、この排気口を開閉する第一ダンパーを設け、
また、室内機にはケーシングを配備し、ケーシングと顕熱交換機には第四ルートを設けるとともに、第四ルートには、少なくとも、第二ブロワをそれぞれ配備し、
ケーシングには、送風機と吐出口とを配備する構成としたことを特徴とする顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置である。
従って、請求項では、ヒートポンプの熱エネルギー、及び/又は、送風能力等の補填が可能となり、また、顕熱交換機を、ヒートポンプの室外機にセットし、かつヒートポンプの室内外機に連繋することで、この顕熱交換機の有効性、及び割高感の解消(価格的にマッチングする構造の提供)とともに、顕熱交換機の大型化と、かつ大音量の解消に役立ち得る、等の特徴がある。また、この特徴を達成できる第二、第四ルート、及び開閉自在の第一〜第三ダンパー、並びに第二ブロワを備えたヒートポンプ室内外機と、顕熱交換機とでなる施設園芸向け環境制御装置を提供できる。
請求項の発明は、ヒートポンプ室内外機と、顕熱交換機との他に、炭酸ガス供給機を配備する構成とした請求項1に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置である。
請求項は、ヒートポンプ室内外機と、顕熱交換機と、炭酸ガス供給機の他に、温湿度センサーを配備する構成とした請求項1〜請求項の何れか一項に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置である。
請求項は、ハウス内の温湿度を、顕熱交換機を利用して制御する請求項1〜請求項の何れか一項に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置である。
従って、請求項では、請求項1の効果を、確実、かつ容易に達成できるヒートポンプ室内外機と、顕熱交換機とでなる施設園芸向け環境制御装置を提供できる。
請求項は、顕熱交換機を、ハウス外に設置されたヒートポンプ室外機用のベースにセットする構成とした請求項1〜請求項の何れか一項に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置である。
従って、請求項では、請求項1の効果を、確実、かつ容易に達成できることと、その際に、顕熱交換機を、ヒートポンプの室外機にセットする構造とし、ハウスの内部空間確保と、この顕熱交換機の大型化と、かつ大音量となる問題点の解消、等が図れる特徴がある。
本発明の全体の室外機側より見た右側面概念模式図 本発明の全体の室外機側より見た左側面概念模式図 本発明の全体の平面視した概念模式図 本発明の空気の流れと、ハウスに敷設したダクトとの関係を説明する室外機側より見た右側面の概念模式図 本発明の外気、温風等の再利用空気の流れの動作を示したフローチャートで、(a)は、主として外気の流れ、(b)は、温湿度空気と、適温湿度空気の流れ 従来のヒートポンプを採用したハウスに敷設したときの関係を説明する室外機側より見た右側面の概念模式図
最初に、ハウスAの暖房、又は、冷房用として、ヒートポンプ1(後述する室内外機と冷媒手段等で構成する)を採用することの利点を説明する。ヒートポンプ1の採用は、少なくとも、ハウスA内の最適な温度分布、及び/又は、湿度分布の均一化等を達成し、かつ送風能力の向上と、併せて必要とする送風量を達成し、収穫量の拡充と、品質の向上と、省エネ化、並びにCO2の削減を図ることが必要である。また、その他として、例えば、店舗用ヒートポンプの有効活用(市販の店舗用ヒートポンプで不足する送風量の補填)と、店舗用ヒートポンプ利用に係らず、低コストとなる施設園芸向け環境制御装置の提供と、を図ることにある。
そこで、ハウスAの暖房に求められる能力は、少なくとも、熱量と温度分布等の均一化である。施設園芸向けハウスAでは、一般に、ヒートポンプ1よりダクト11を利用して、植物の根元に送風する方法が、効率的であり、また、全ての植物に、略均等に送風が行き届き、気温と生育の均等化が図れる。また、施設園芸では、ハウスA内の一番気温の低い所が最低維持温度となる。そして、温度分布が不均一であれば、その分暖房温度は高めに設定される。このように、温度が高めに設定されれば貫流熱量が増えエネルギーを多く消費する。最近は、循環扇(サーキュレーション)が使用されハウスA内の温度は均一になり易くなっているが、植物の状態により風が通りにくければ効果も半減してしまう。ハウスAでは、効率化と省エネルギー、又は使用の簡便性等の観点から、ダクト11に、ビニール製の薄膜で作られたダクト11(ポリダクト)を使用する。ところが、ダクト11は膜が薄いため保温性が低く、送風されているときかなりの熱量が表面から放出されハウスA内に逃げている。このため、熱源(ヒートポンプ1)に近いところで室温が高く、ダクト11の末端付近の室温が低くなる原因となり、室内温度(室温)の均一性を阻害する原因となっている。
ダクト11を使用した時、吹き出し空気の温度は、1973年の栃木県農試の報告にあり、吐出温度、風量、ダクト径、ダクト長さでダクトの吹き出し温度がどの様になるかの実験式が記載されている。
この実験式はθ=exp(−0.0046X/CPρrV)×(θh−θi)と記載されている。
θ:距離Xmにおける温風温度
V:温風の流速(m/s)
CPρ:空気の熱容量
θh:機械よりの吐出温度
r:ダクトの半径(m)
θi:ハウス肉の気温(室温)
この式を基にして、ハウスA内室温15℃、ダクト11の半径0.1m、送風量80立方メートル(店舗用ヒートポンプの風量)、ダクト11内風速3m/s(半径0.1mのダクトを5本配管した時の流速)、ヒートポンプ1よりの噴き出し温度30℃で上記式より算出すると吹き出し温度は、15m先で22℃、30m先で18.2℃、50m先で16.1℃となり、ダクト11の長さとして限界となる。また、室内温度15℃に対し吹き出し温度が16.1℃となるとハウスAの周辺部であれば温度の維持が難しい状態となる。また、吹き出し温度から見ると15mで熱エネルギーの半分を放出している。
「1」 ヒートポンプ1の付近は温度が高く、離れるに従い温度が低下している。通常、ハウスAの長手方向は50m以上あり、店舗用ヒートポンプにダクト11を接続しただけでは温度分布に問題が発生し易い。
「2」 また、暖房費の低廉化対策としてハウスAの気密性を上げる対策が採られる。夜間温度が下がるとハウスA内の湿度が上昇し高湿度状態や結露が発生する。このような状態が長時間続くと、カビ系の病気が発生しやすくなる。その解消として、例えば、湿度の制御ができる機構を組み込み病害の発生を防止する。
上記に鑑み、「試作品の開発等における技術的な課題並びにその具体的な取組内容」を説明する。
「1」 に関して、例えば、店舗用ヒートポンプ1では、ハウスA内の温度分布を均一に近い状態で維持することが難しい。そこで、従来は、送風用の送風機を配置し160立方メートル/minに送風量を増やし熱量の移動能力を向上させる仕様が考えられている。しかしながら、この不足する空気の量を、ヒートポンプ1により賄うことは困難であり、緊急処理として、ハウスAの空気を吸引すると仮定すると、送風機に吸引される空気の温度は、室温とヒートポンプ1の吐出温度の中間の22.5℃となる。上記計算によれば50m先の吹き出し温度は17.1℃となる。従って、送風機を併用することで、例えば、店舗用ヒートポンプ1の送風量と比較して先端の50mまで送るエネルギーの量は約4倍となり、その有効性が立証されている(吹き出し温度と室温の差が2倍になり、風量が2倍になっているため)。尚、ダクト11内温度が半分になる距離を算出すると80立方メートル/minでは15m、160立方メートル/minでは約28mとなる。これはヒートポンプ1の熱エネルギー量の半分を放出する距離である。
上記の計算結果を実践する本発明の如く、送風量を多くすることで、例えば、ヒートポンプ1近くの過昇温を防止し、遠方の温度を高めで維持をすることが可能となり温度分布の均一化に大きく貢献する。そして、温度が均一になれば、温度の低いところがなくなり、設定温度を下げることができ、通常は、設定温度を1℃下げることが可能となり、かつ約1割熱量を低減することができると考えられる。
一方、送風量が少ないと、所謂、熱エネルギーが少ないと、運転、停止をしながら温度を一定に保持する運転が必要となり、結果として、温度の揺らぎの幅が大きくなり、問題である。
その他として、例えば、「静岡県経済産業部−新しい農業技術NO.538」によれば、試作機の暖房に対する経済効果、CO2の削減には、ヒートポンプ1を使用することであり、その効果は、例えば、重油燃焼暖房より大きくCO2を削減できる。勿論、暖房費は、地域により差があるが、ヒートポンプ1を導入することで、CO2の発生量を削減することができる。これは、電気を使用するために、重油暖房と比較してCO2の発生が少なくなることと、ヒートポンプ1の効率が良いことである。
ところで、温風暖房機を18℃暖房設定で使用した場合は、10a当り年間のCO2発生量は55t/10a程度である。これに対して、20〜25馬力ヒートポンプ1を導入することで、排出量は22t(30〜40%)程度削減することができる。削減率は一定ではなく、気象条件や温室の保温条件、夜間冷房の使用条件、電力会社の発電状況等でも変わらないと云える。温風暖房機では、A重油の炭酸ガス発生量は、2.8kg−CO2/L(環境省平成14年度温室効果ガス排出量算定検討法検討会より)となっている。今回の試作機ではさらに2t/10a程度削減が可能になると考えられる。
この弊害解除として、本発明では、例えば、後述する方法で、ハウス内温度を、温度分布と、暖房の効率化を、少量のエネルギーで達成できる、顕熱交換機付きのヒートポンプを備えた施設園芸装置を提供する。また、顕熱交換機とヒートポンプの内外の空気と混合するのは、外部の気温が低すぎると冷害を起こす可能性があるためで、換気設定温度、外気温、内気温を測定しながら混合量を調整できる施設園芸装置を提供する。
「2」 に関して、最近、普及が進んでいる送風方法として、畝間(株間)送風方法がある。植物の根元付近を200φ程度のビニールダクト11に空気を通し送風する方法であって、暖房効果を高め、育成に対しても効果のある方法と考えられている。この畝間送風方法では、送風用の送風機は風量と圧力を兼ね備えた遠心力型送風機を採用する。一方、ハウスAは暖房費対策の上で、気密性対策や、多層のカーテンが設置されるが、反面で、問題も発生している。例えば、夜間はハウスA内部が100%に近い湿度状態となり、結露が発生する。結露が長くなると、キュウリベト病や、トマト葉かび病等の好湿性病害が発生する。
この弊害解除として、本発明では、例えば、夜間の湿度状態を、80−90%程度にコントロールする為、後述する顕熱交換機を使用し夜間湿度をコントロールし、好湿性病害を防止する機能を追加する。これは少量の熱交換した湿度の低い空気を室内空気と混合し80%程度の湿度の風を畝聞に送風することにより、病気の発生を防止できる効果がある。
その他として、本発明では、畝間送風は、植物の根元に直接空気を送り温度、及び/又は、湿度の均一性を保ち、育成にも効果がある。例えば、昼間ハウスは換気状態にあるが、近年は防虫網を張り害虫がハウスA内に侵入しない構造であるハウスAも多くあり、自然換気だけでは内部の炭酸ガス濃度は大きく低下している。特に作物付近は低下の割合が大きい。後述する方法でダクトによって、ハウス内に、外部の空気を内部の空気と混合して外部の炭酸ガスを供給することで育成に効果がある。厳寒期にはハウス内の炭酸ガス濃度、及び/又は、湿度が大きく低下した場合は、顕熱交換機付きヒートポンプで加熱しながら外気を導入し育成を図ることで、作物への冷害と、ハウス内の温度低下の回避が図られる。
以下、本発明の好ましい、実施例を説明すると、建屋(ハウスAとする)の壁面(妻面A100とする)には、フレーム2を構築する。このフレーム2の下側200aには、ヒートポンプ1の室外機3を設置する。また、このハウスAの妻面A100の外側に設けた、フレーム2の下側200aに、室外機3を、上側200bに顕熱交換機5を、それぞれ設置することで、土地の有効活用と、又は顕熱交換機5が大型化しても設置場所を確保できること、等を考えている。
この顕熱交換機5には、外気導入ルート(第一ルート501)と、外気吸込口となる外気ルート(第二ルート502)、並びに配管6とが設けられており、このルートを介して、外気が導入される。そして、第一ルート501には、第四ダンパー503が、第二ルート502には、第三ダンパー504と防虫ネット505とが、それぞれ設けられている。汚れのない外気導入と、必要とする空気量を図ること等にある。尚、図示しないが、必要により、室外機3に導入した外気を、第一ルート501、及び/又は、第二ルート502等を介して、顕熱交換機5に導入することも可能である。また、室外機3の排気を、顕熱交換機5に送り、再利用を意図する室外機排気回収ルートに、第二ルート502を利用することも可能である。
フレーム2の上側200bに設けた顕熱交換機5には、その下部左側には、前記配管6の他方が接続、また、その上部左側には、顕熱交換機排気用の第五ルート506の基端側が接続されている。第五ルート506には、排気、又は空気の導入可否を制御する第一ダンパー507を設ける。この第一ダンパー507の開閉で、第五ルート506の開口側を開閉する。
この顕熱交換機5の右側下部には室内空気を送る第三ルート801が、また顕熱交換機5の右側上部と、ケーシング10の左側上部との間には、後述する湿度調整済の調湿空気(湿度が調整された空気X3)送風用の第四ルート802の一方と他方(両側)が、それぞれ接続されている。この第三ルート801には、第一ブロワ803が、第四ルート802には第二ブロワ804が、それぞれ設けられている。従って、この第二ブロワ804は、第四ルート802を介して、顕熱交換機5から湿度が調整された空気X3を、ケーシング10に送る。また、第一ブロワ803は、第三ルート801を介して、ハウスA内の空気Yとか、場合により、図示しない、ルートを介して、例えば、室外機3より排気された昇温空気X1の再利用を意図して、顕熱交換機5に送る。このケーシング10には、ハウスA内に適温湿度空気(調湿空気)X4を送る送風機806と、送風機806の筒部807と、吐出口808とを有する。尚、図示しないが、ケーシング10に開口を形成し、直接、ハウスA内空気Yを、このケーシング10、及び/又は、顕熱交換機5に導入することも可能である。
次に、各種空気(外気、昇温空気「温風」、排気、並びに働きを終えた温風等)の流れを説明するが、外気の流れと、ハウスA内空気Yとの流れに区切って説明する。
顕熱交換機5への外気X(ハウスAに必要とする外気X)の導入は、第一ルート501と第二ルート502、並びに配管6とを介して導入される。この顕熱交換機5内において、外気、及び/又は、室外機3等と、後述する室内機8からの空気との熱交換、湿度調整等が図れることで、温湿度空気X3が生成される。この温湿度空気X3は、後述する第四ルート802を介して、ケーシング10内に導かれる。
また、図示しないが、従来と同様に、室外機3の昇温外気X1を、室内機8に給気するか、別ルート、及び/又は別のポンプ等でなる構成、或いはこの別ルート等を介して、室内機8の働きを終えた昇温外気の一部(昇温排気)X2を、室外機3に給気する構成もあり得る。
室外機3と室内機8との間の冷媒の使用の循環と、それぞれの熱交換による冷暖房作用等に関しては、従来と同様である。
前記顕熱交換機5では、顕熱交換機(図示せず)との熱交換による湿度調整を介して、湿度制御(調湿)、及び/又は、温度制御(温湿度調節)されることで、前述した如く、温湿度空気X3に変換される。この温湿度空気X3は、第二ブロワ804の吸込みと第四ルート802とを介して、ケーシング10に導かれる。ケーシング10内の温湿度空気X3は、室内機8において、図示しない熱交換機を介して、内気を昇温し、昇温内部空気(昇温内気)X5と、混合され、必要とする適温湿度空気X4が確保できる。この適温湿度空気X4は、送風機806と吐出口808からダクト11、又はハウスA内に直接送られる。
この室内機8において、ハウスA内空気Yは、第一ブロワ803の吸込みと第三ルート801とを介して、顕熱交換機5に導かれる。その後、排気される。
その他として、試作機(環境制御装置)をハウスAに設置し、ハウスA内の環境を測定し効果を確認する。例えば、試験設置で確認すべきことは、ダクト11内の温度分布、湿度分布、風速、炭酸ガス濃度等の測定、また同様にハウスA内の温度分布、湿度分布、風速分布、炭酸ガス濃度等の測定を行い効果のある送風法(時間連続送風−簡潔送風、温度、風速等)を確立しハウスA内の環境制御制御プログラムの完成度を向上させる。また、設置状態における環境制御装置内の風向風速分布、温度、湿度を測定し、機械の効率向上、又は必要風量を確認しコストダウンや性能向上に努める。殊に、個々には、空気の機械への取り入れを調整するダンパーの動作確認、比例制御のパラメーター確認、温度、湿度、風速の状態を確認し効率よくハウスA内の環境が保たれるように心がけることである。
環境調整の多機能化と、作物栽培における最適環境を確保するための、別の利用方法(環境制御装置)として、例えば、図示しないが、夏季の除湿において、ハウスAの外気、及び/又は、ハウスA内空気Yを、室外機3、及び/又は、室内機8で熱交換することで、湿度が低い、冷気に変換し、外気ルート(第二ルート502)を経由し(顕熱交換機5を経由せず)、ハウスAの、図示しない、開口を介して、ハウスA内に戻す構造とか、又は、室外機3で熱交換して、湿度が低い、温風を、外気ルート、及び/又は、ハウスAの開口を経由して、ハウスA内に戻す構造とかも可能で、最適環境を確保の目的の達成とともに、省エネと低コスト化等に寄与できる。
図中A−1は、従来のハウスを、1−1は、従来のヒートポンプを、100−1は、従来のダクトを、それぞれ示している。
以上で説明した各実施例は、好ましい一例を示したものであり、同様な効果と特徴を有する他の施設園芸用の環境制御装置とか、同様な思想に基づく手段は、本発明の範疇である。
A ハウス
A100 妻面
A−1 ハウス
1 ヒートポンプ
1−1 ヒートポンプ
100−1 ダクト
2 フレーム
200a 下側
200b 上側
3 室外機
5 顕熱交換機
501 第一ルート
502 第二ルート
303 第二ダンパー
503 第四ダンパー
504 第三ダンパー
505 防虫ネット
506 第五ルート
507 第一ダンパー
6 配管
8 室内機
801 第三ルート
802 第四ルート
803 第一ブロワ
804 第二ブロワ
806 送風機
807 筒部
808 吐出口
10 ケーシング
11 ダクト
X 外気
X1 昇温外気
X2 昇温外気の一部(昇温排気)
X3 湿度が調整された空気
X4 適温湿度空気
X5 昇温内部空気
Y ハウスA内空気

Claims (5)

  1. ヒートポンプ用の室内外機と、このヒートポンプに備えた顕熱交換機と、当該顕熱交換機と前記室内機との間に設けたケーシングとでなる施設園芸用の環境制御装置に備えた外気ルートで導入した外気を、前記顕熱交換機に給気可能とするとともに、この外気を、当該顕熱交換機において、温湿度制御し、湿度の低い、適温の空気を生成し、この湿度の低い、適温の空気を、この顕熱交換機と前記ケーシングの間に設けたルートで、このケーシングに給気可能とする構成とした施設園芸向け環境制御装置において、
    この室外機を開閉する第二ダンパーと、当該室外機と前記顕熱交換機との間に設けた第二ルート(外気ルート)を開閉する第三ダンパーとを配備し、かつこの顕熱交換機には、前記外気ルートに繋がる吸込口と、内部の空気を排気する排気口を備えた第五ルートを設け、この第五ルートには、この排気口を開閉する第一ダンパーを設け、
    また、前記室内機にはケーシングを配備し、このケーシングと前記顕熱交換機には第四ルートを設けるとともに、この第四ルートには、少なくとも、第二ブロワをそれぞれ配備し、
    前記ケーシングには、送風機と吐出口とを配備する構成としたことを特徴とする顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置。
  2. 前記ヒートポンプ室内外機と、前記顕熱交換機との他に、炭酸ガス供給機を配備する構成とした請求項1に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置。
  3. 前記ヒートポンプ室内外機と、前記顕熱交換機と、前記炭酸ガス供給機の他に、温湿度センサーを配備する構成とした請求項1〜請求項2の何れか一項に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置。
  4. 前記ハウス内の温湿度を、前記顕熱交換機を利用して制御する請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置。
  5. 前記顕熱交換機を、ハウス外に設置された前記ヒートポンプ室外機用のベースにセットする構成とした請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置。
JP2014075913A 2014-04-02 2014-04-02 顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置 Active JP6276633B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014075913A JP6276633B2 (ja) 2014-04-02 2014-04-02 顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014075913A JP6276633B2 (ja) 2014-04-02 2014-04-02 顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015197258A JP2015197258A (ja) 2015-11-09
JP6276633B2 true JP6276633B2 (ja) 2018-02-07

Family

ID=54547061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014075913A Active JP6276633B2 (ja) 2014-04-02 2014-04-02 顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6276633B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108386975B (zh) * 2017-12-13 2024-02-06 衢州市农业科学研究院 一种温室大棚的温湿度自动调节系统
CN114440398B (zh) * 2022-02-11 2023-03-24 珠海格力电器股份有限公司 一种空调器的控制方法及空调器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55111025U (ja) * 1979-01-29 1980-08-04
JP2010017093A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Fulta Electric Machinery Co Ltd ハウスの冷暖房装置又は冷暖房方法。
JP5570017B2 (ja) * 2010-10-14 2014-08-13 株式会社システム空調 空調システム
JP5758637B2 (ja) * 2011-01-27 2015-08-05 フルタ電機株式会社 建屋の空調機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015197258A (ja) 2015-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101267633B1 (ko) 습도를 기준으로 하는 최적의 체감 온도 제어 시스템
US20160157440A1 (en) Greenhouse having an air mixing chamber which is equipped with a heating unit at an ambient air inlet
CN206402733U (zh) 一种马铃薯种薯储藏装置
KR101525172B1 (ko) 실내 온습도 제어 장치
KR101693987B1 (ko) 과습 방지 공조 시스템
KR200431245Y1 (ko) 지하공기를 이용한 공조장치
KR101779695B1 (ko) 지열을 이용한 자연순환 방식 에어하우스
WO2014121656A1 (zh) 畜禽养殖场圈舍髙密闭钟楼式通风构造
CN201624058U (zh) 一种鸡舍
JP6276633B2 (ja) 顕熱交換機と、ヒートポンプとを利用した施設園芸向け環境制御装置
CN203618477U (zh) 一种大棚空调系统
CN205897383U (zh) 暖棚空气除湿节能装置
JP2016220567A (ja) 二酸化炭素供給装置
Roy et al. Experimental and CFD results on the CO2 distribution in a semi closed greenhouse
JP2011188785A (ja) 施設園芸ハウス用ヒートポンプ式空気調和機
KR20190092206A (ko) 지하 축열조를 구비한 비닐하우스
CN205511423U (zh) 改良式春、秋、冬季通风猪用养殖舍
JP7232468B2 (ja) 空気調和装置
CN203105268U (zh) 地埋风管与喷雾风扇及机械排风扇联合的猪舍用空调系统
KR101263333B1 (ko) 에어컨을 이용한 시설원예 공조 시스템
KR101580132B1 (ko) 저온형 버섯재배용 공조시스템
KR101522548B1 (ko) 온실 히트펌프시스템용으로 냉난방 및 제습이 가능한 팬코일 유니트장치
JP5200212B2 (ja) 植物栽培温度調整装置
CN107223494A (zh) 一种动、植、微生物生长机控温通风系统
CN204478352U (zh) 可接新风的辐射供冷供热板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171024

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6276633

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250