JP6274960B2 - 内視鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、軟性内視鏡のチャンネルに挿入された処置具に交流電界を介して無線給電する内視鏡システムに関する。
米国特許第7824407号明細書には、内視鏡のチャンネルを挿通して体内に挿入されるデバイスとして、生体組織に高周波電流を印加して処置する高周波切開鉗子が開示されている。
高周波切開鉗子等のデバイスには、動作に必要な電力を供給するためにケーブルが接続されている。このケーブルは、術者が処置具を操作する上で、取り回しなどの操作性を向上させるため、無い方が好ましい。
なお、米国特許第6187002号明細書および米国特許第6206875号明細書には、トロッカーの送電電極から、トロッカーに挿入された容量型コードレス手術器具の受電電極に、容量結合を介して電力を無線給電することが開示されている。
容量結合を介して効率良く電力伝送するには、送電電極と受電電極との対向面積を広くすることが好ましい。また、この無線給電の技術を、軟性内視鏡と処置具との組み合わせからなる内視鏡システムに適用する場合、送電電極と受電電極との対向面積を広くするには、軟性内視鏡の挿入部に配設されている長いチャンネルにおいて送電電極と受電電極とが容量結合することが好ましい。
しかし、トロッカーに配設されている送電電極を軟性内視鏡のチャンネルに配設すると、内視鏡挿入部の可撓性が失われてしまう。また、トロッカー用の処置具を軟性内視鏡のチャンネルに挿入すると、やはり内視鏡挿入部の可撓性が失われてしまう。
米国特許第7824407号明細書 米国特許第6187002号明細書 米国特許第6206875号明細書
本発明の実施形態は、内視鏡挿入部の可撓性を損なうことなく、効率良く、無線電力伝送できる内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様の内視鏡システムは、軟性内視鏡と処置具とを具備し、
前記軟性内視鏡が、被処置体の内部に挿入され、可撓性部を有する内視鏡挿入部と、前記内視鏡挿入部を挿通する可撓性のチャンネルと、前記内視鏡挿入部に配設され、前記チャンネル内に印加される交流電界を発生する可撓性の送電電極と、を有し、
前記処置具が、可撓性の処置具挿入部と、前記処置具挿入部に配設され、前記処置具挿入部が前記軟性内視鏡の前記チャンネルに挿入されると、前記送電電極と容量結合して前記交流電界を受電する可撓性の受電電極と、前記受電電極が受電した電力により処理を行う処置部と、を有する。
本発明の実施形態によれば、内視鏡挿入部の可撓性を損なうことなく、効率良く、無線電力伝送できる内視鏡システムを提供できる。
第1実施形態の内視鏡システムの構成図である。 第1実施形態の内視鏡システムの内視鏡の断面模式図である。 第1実施形態の内視鏡システムの処置具の断面模式図である。 第1実施形態の内視鏡システムの送電電極および受電電極の模式図である。 第1実施形態の内視鏡システムの送電電極の断面模式図である。 第1実施形態の内視鏡システムの送電電極の断面模式図である。 第1実施形態の内視鏡システムの送電電極の断面模式図である。 第1実施形態の内視鏡システムの対向電極の位置を示す断面動作図である。 第1実施形態の内視鏡システムの対向電極の位置を示す断面動作図である。 第1実施形態の内視鏡システムの等価回路図である。 第1実施形態の内視鏡システムの対向電極面積を示す図である。 第1実施形態の内視鏡システムの対向電極面積を示す図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの対向電極面積を示す図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの対向電極面積を示す図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの電極の模式図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの電極の模式図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの電極の模式図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの送電電極の断面模式図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの送電電極の断面模式図である。 第1実施形態の変形例の内視鏡システムの送電電極の断面模式図である。 第2実施形態の内視鏡システムの等価回路図である。
<第1実施形態>
図1に示すように本実施形態の内視鏡システム1は、軟性内視鏡(以下、「内視鏡」という)10と、内視鏡10のチャンネル14に挿通される処置具20と、電源30と、スイッチ(SW)31と、プロセッサ32と、モニタ(表示部)33と、対極板40とを具備する。以下、内視鏡システム、内視鏡および処置具を内視鏡システム等という。
内視鏡10は、内視鏡挿入部11と、内視鏡挿入部11の基端部側に配設された操作部12と、操作部12から延設されたユニバーサルコード13と、を有する。内視鏡挿入部11は、撮像部15(図2参照)が配設された先端部11Aと、先端部11Aの方向を変えるための湾曲部11Bと、可撓性の細長い軟性部11Cとが連接されている。軟性部11Cは、被処置体2である患者の口腔または肛門から消化管の内部等に挿入される可撓性部である。操作部12は術者が把持し、先端部11Aの方向操作、送気送水操作、および内視鏡画像撮影操作等を行う。
内視鏡10のユニバーサルコード13と接続されたプロセッサ32は、内視鏡システム1の全体の制御を行うCPU等からなる制御部(不図示)を具備し、撮像部15が出力する撮像信号を処理し、モニタ33に内視鏡画像を表示する。プロセッサ32と接続された電源30はまた、処置具20に電力を供給する。本実施形態における処置具20が例えば高周波処置具の場合、高周波電力を供給するものである。スイッチ(SW)31は、本実施形態ではペダルを術者の足等で踏むようなフットスイッチが用いられ、電源30の出力をON/OFF制御する。なお、ここではユニバーサルコード13からプロセッサ32を介して電源からの電力が供給される構成としているが、ユニバーサルコード13から分岐した配線が電源30と直接接続されていてもよい。
対極板40は、例えば、ステンレス等の金属導体からなり、当該対極板40に接触する導電体を導電路として扱うことが可能で、本実施形態の場合は人体(患者)2を導電路として用いる人体電極である。対極板40は、処置を受ける被処置体(患者)2の、例えば背中側に広い面積で接触するように貼り付けられ、いわゆる、リターン回路を構成する。
内視鏡10は、少なくとも内視鏡挿入部11の内部に配置され、操作部12の挿入口14Aから先端部11Aの開口14Bまで挿通された樹脂チューブからなる可撓性のチャンネル14を有する。処置具20は、このチャンネル14に挿通される。また、チャンネル14は、可撓性のチューブおよび分岐管を含み、分岐管の一方は送気吸引管14C(図2参照)と接続されている。
図3に示すように、処置具20は、モノポーラ(単極)型の高周波電気メスであり、被処置部2Aである生体組織(患部)を処置する処置部(メス電極)22が配設された先端部21Aと、細長い可撓性の処置具挿入部21Bと、処置具挿入部21Bの基端部側に配設された、術者が体外で操作する処置具操作部21Cと、を有する。処置具20は、挿入口14Aから挿入されチャンネル14を挿通して開口14Bから、先端部21Aが突出する。
電源30は、例えば、周波数が100kHz以上100MHz以下の高周波電力を出力する。高周波電力の周波数は法令等で使用が認められている周波数から選択されることが好ましく、例えば13.56MHzである。高周波電力の振幅は特に制限はないが、波形は汎用電源が使用できるため、正弦波が好ましい。
内視鏡システム1では、処置具20と電源30とは有線接続されていない。しかし、処置具20は、処置具挿入部21Bがチャンネル14に挿入されると、内視鏡10を介して電源30から処置に必要な電力を、容量結合を介したワイヤレスの電力伝送により受電する。
図2および図4に示すように、内視鏡10は、電源30が出力する高周波電力を交流電界に変換する送電電極18を含む送電部19を有する。内視鏡挿入部11に配設されている送電電極18は、チャンネル14の外周を巻回しているピッチ巻きの素線からなる螺旋電極のため、可撓性を有する。ここで、ピッチ巻きとは、素線の隣り合う巻き同士が所定の間隔(ピッチ)をおいて巻回されているため、巻き同士が接触していない螺旋構造であり、隣接する巻き同士が接触している密着巻きと対比をなす巻き構造である。以下、「素線の隣り合う巻き同士」を単に「隣接する素線」という。
可撓性のある送電電極18は、細長い軟性部11Cの内部に配設されているチャンネル14の外周を巻回しているが、軟性部11Cの可撓性を全体として損なうことがない。なお、本実施形態の場合、少なくともチャンネル14が直線状態(曲げられていない状態)の時に隣接する素線間が互いに非接触の状態を維持するものとする。
なお、送電電極を、密着巻きの螺旋構造としても、送電電極は可撓性を有する。
しかしながら、密着巻きは、単位電極長さあたりの巻き数が多い。その為、その電気的性質(インピーダンス)は、ピッチ巻きの場合に比してインダクタ(コイル)としての性質が強くなる傾向にある。本螺旋電極はあくまで電極として用いることを意図しているが、電極長が長くなって巻き数が多くなるなど悪い条件が重なると、螺旋電極は自己共振に至り、意図した電極として使用することができなくなる恐れもある。
また、軟性部11Cが直線状態から湾曲変形状態になると、密着巻きの送電電極18は、一部で密着巻きが解けて隣接する素線が接触しない部分と、接触する部分のある状態となる。その為、湾曲変形前と比してコイルとしての電気的性質が強くなって、リアクタンス(インピーダンスの虚部)が正に大きくなる。または、素線表面が酸化しても隣接する素線が電気的に接触しなくなるために同様にコイルとしての電気的性質が強くなって、リアクタンスが正に大きくなる。すると、送電電極18を含む送電部19のインピーダンスが、湾曲していない、または酸化していなかった状態と比して、変化してしまう為、その共振周波数が変化してしまい、制御性が悪化し、効率的な送電がしにくくなる。
このため、送電電極は、隣接する素線が常に電気的に接触しておらず、湾曲および酸化によってもリアクタンスに変化を受けにくい、ピッチ巻きが密着巻きよりも好ましい。
図4に示したように、本実施の形態の送電電極18の素線は断面が矩形の導体からなる平線である。ピッチ巻きの送電電極18の素線は丸線でも良いが、平線の方が丸線よりもレジスタンス(インピーダンスの実部)が小さい。
次に、素線がピッチ巻きであっても、隣接する素線間距離gが短い場合には、大きく湾曲変形すると湾曲中心に近い側の隣接する素線が接触してしまい、ピッチ巻きの利点を損なうおそれがある。そこで、想定される最大の湾曲変形状態、即ち最小の曲率半径となる状態でも素線が接触しないようにする為の送電電極18の設計方法について、図5A〜図5Cを用いて説明する。平線の幅Lは、軟性部11Cの湾曲変形により想定される送電電極18の最小曲率半径と、その湾曲部を何分割するかという分割数nによって幾何的に決める事ができる。図5Aは、素線を巻回した外径φ、素線の幅L、素線間距離gとした送電電極18の断面図を示す。曲率半径r、湾曲角度180度(πラジアン)の送電電極18の分割数n=6の場合を例に説明する。なお、電極を示す素線の断面形状は図5Aに破線を用いて示したように平行四辺形である。しかし、図5Bおよび図5Cにおいては、原理説明を簡単にするため断面形状を矩形として図示する。
この場合には、素線の幅Lは
Figure 0006274960
より短い必要がある。また、次に素線間距離gを決定する2つのパターンを示す。
<パターン1> 素線が伸縮性材料で素線間距離gが保持されている場合
Figure 0006274960
すなわち、図5Bより、湾曲角度πをn分割したとき、隣り合う素線が接触する角度(臨界角)を、
Figure 0006274960
とすることができ、n≫1の仮定から(式1)が導かれる。
<パターン2> 素線が伸びない部材で素線間距離gが保持されている場合(縮むことはできる)
Figure 0006274960
すなわち、図5Cより、湾曲角度πをn分割したとき、隣り合う素線が接触する角度(臨界角)を、
Figure 0006274960
とすることができ、n≫1の仮定から(式2)が導かれる。
例えば、曲率半径20mmで半周(πラジアン)、分割数n=10、処置具外径φ=2.6mmの場合、素線の幅Lは、約6.2mmより短い必要がある。また、素線が伸縮性材料で素線間距離gが保持されている場合(パターン1)には、素線間距離gは、g≧0.41mmであればよい。また素線が熱収縮チューブのような延性の小さい部材により素線間距離gが保持されている場合には(パターン2)、g≧0.82mmであれば良い。
なお、隣接する素線が接触し導通するのを確実に防止するために、素線の少なくとも側面を絶縁体で覆ったり、素線間に絶縁体を配設したりしてもよい。素線間に絶縁体を配設するには、ピッチ巻きした後に素線間を絶縁体で充填してもよいし、素線と絶縁体からなる絶縁線とを組み合わせて螺旋形状の送電電極18を構成してもよい。
密着巻きの場合、湾曲変形によって隣接する素線の導通状態が変化することで制御性が悪化することは前記の通りである。一方、密着巻きの素線を絶縁体で覆うことで、湾曲変形していない状態で隣接する素線を電気的に非接触とすることができるため、湾曲変形した状態でも隣接する素線の非接触状態が変わらないようにできる為、螺旋電極のリアクタンス(インピーダンスの虚部)の変化を、最小限になるよう抑制する効果もある。
また、密着巻きであっても、湾曲変形によって隣接する素線の接触状態が変化しにくくなるように、導体からなる平線と導体からなる丸線とを組み合わせて螺旋形状の送電電極18を構成してもよい。すなわち、送電電極および受電電極が、直線状態と湾曲状態とのいずれの状態であっても隣接する素線の電気的な導通状態が維持されることが好ましい。
電極としての機能上は、送電電極18の導体が挿入管14の中空部の内面に露出していてもよいが、チャンネル14は送気吸引等にも用いられるため、中空部の内面は絶縁体で封止されていることが好ましい。
一方、図3および図4に示すように、処置具20は、交流電界を受電する受電電極28を含む、受電部29を有する。処置具20の受電電極28は、円筒状の処置具挿入部21Bの外形に合わせた螺旋形状のピッチ巻きの平線からなる。すなわち、内視鏡システム1では、送電電極18と受電電極28とは略同じ構造である。
ここで、図6Aに示すように、処置具20が挿入口14Aからチャンネル14に挿入されても、開口14Bから処置部22が突出するまでは、処置具20の受電電極28は、内視鏡10の送電電極18が発生する交流電界を効率良くは受電できない。
これに対して、図6Bに示すように、開口14Bから処置部22が突出した状態では、受電電極28は送電電極18の内部に挿入された状態となる。このため、内視鏡システム1では開口14Bから処置部22が突出した状態において、受電電極28は送電電極18と強く容量結合し、送電電極18が発生する交流電界を効率良く受電できる。つまり、受電電極28と送電電極18との位置関係は、処置部22が開口14Bから突出する位置に応じて定められている。
内視鏡システム1では、処置具20は、内視鏡10と導体による物理的接触(接続)がない。しかし、処置具20の受電部29は、内視鏡10の送電部19と容量結合することにより、非接触状態で接続される。
図7は、内視鏡システム1の回路図である。電源30が出力する高周波電力は、内視鏡10の送電部19と処置具20の受電部29とが構成するキャパシタC1を介して、処置部22に出力される。処置部22が被処置部2Aである生体組織(患部)と接触すると、処置部22と対極板40との間に高周波電力が通電される。
なお、電源30と対極板40とを接続している配線は、接地電位であってもよい。送受電部を含む回路はインダクタンス素子17を有する。前記回路は、インダクタンス成分が加わることにより所定の共振周波数の直列共振回路を構成している。なお、インダクタンス素子17としてインダクタンス可変素子を配設してもよい。送電電極18と受電電極28との位置関係、または処置状態等が変化すると、キャパシタC1の容量が変化するため、共振回路の共振周波数F1が変化する。しかし、インダクタンス可変素子を有する内視鏡システム1では、高周波電力の周波数と一致するように共振周波数が調整できる。
被処置体2から対極板40に流れるリターン回路の電力は大面積の経路を流れる。すなわち、被処置体2の抵抗R2は小さい。これに対して、被処置部2Aでは、電力は局所的に印加されるため、被処置部2Aの抵抗R2Aは大きく、高密度となる。このため、印加された電力は、被処置体2には殆ど影響を及ぼさないのに対して、処置部22と接触した被処置部2Aにはジュール熱が発生し、被処置部2Aは処置(切除/止血)される。
ここで、容量結合による無線電力伝送の効率は、送電電極18と受電電極28との容量結合の大きさ、すなわち、送電電極18と受電電極28とにより構成されるキャパシタC1の容量CAに比例する。
キャパシタの容量Cは、電極間の誘電率εと対向電極面積Aとに比例し、電極間距離Gに反比例する。
すなわち、C=εA/G
チャンネル14の内径は、処置具20の処置具挿入部21Bが、挿通可能なように、処置具挿入部21Bの外径よりも大きい。例えばチャンネル14の内径が2.8mmであり、処置具挿入部21Bの外径が2.6mmである。チャンネル14の肉厚を0とみなすと、キャパシタC1の電極間距離Gは、互いに同軸で偏心がない場合、0.1mmと非常に短い。
図4および図6に示したように、本実施の形態では送電電極18と受電電極28とは、同じ平線をピッチ巻きのコイル構造を有する。しかし、送電電極18と受電電極28とは、逆巻きとしている。このため、図8Aおよび図8Bに示すように、送電電極18と受電電極28とが容量結合している状態において、両者の相対位置が変化しても対向電極面積Aは変化しないため結合容量は変化しないで一定に保たれる。このため、電力伝送の効率は変化しないで安定している。
これに対して、図9Aおよび図9Bに示すように、送電コイル18と受電コイル28が同じ巻き方向であると、素線の幅やピッチによっては、送電電極18と受電電極28とが容量結合している状態において、両者の相対位置が変化すると対向電極面積Aが変化する場合がある。しかし、相対位置によっては広い対向電極面積Aを得ることができる。このため、特に大電力を必要とする場合には送電コイルと受電コイルとを同じ巻き方向としてもよい。
なお、送電電極と受電電極とが同じ巻き方向であっても、素線の幅Lおよび素線間距離gを異なるように構成することで、対向電極面積Aの変化を小さくすることもできる。
なお、送電電極18と受電電極28との間に、フッ素樹脂などの空気よりも誘電率εの高い絶縁材料を配設し容量Cを大きくしてもよい。
なお、ここで電極の長さを電極の軸方向の合計の長さと定めると、これら送電電極または受電電極の最短長は、回路の寄生容量と、送受電に関わる容量、すなわち、キャパシタC1の容量CAと、が略同じになる長さである。送受電に関わる容量よりも回路の寄生容量が大きいと、給電電力の多くが処置部に到達しない。
また、送電部から受電部へ入力された電力を、処置部がより多く消費すると、伝送効率がより高くなる。このため、回路の各種抵抗成分に比べて、処置部の負荷、すなわち抵抗が大きいことが好ましい。
送電電極18と受電電極28とは、処置部22の動作時に強く容量結合する位置に配設されていればよい。
内視鏡システム1では、長いチャンネル14を活用することで、電極間距離Gが短く、対向電極面積Aが広く、すなわち容量CAの大きなキャパシタC1を構成できる。
内視鏡10のチャンネル14の長さDは100cm以上と非常に長いが、その大部分は可撓性の軟性部11Cの内部に配置されている。可撓性の長い軟性部11C(チャンネル14)を有する軟性内視鏡10を具備する内視鏡システム1は、送電電極18および受電電極28の長さを、内視鏡挿入部の可撓性を損なうことなく、内視鏡挿入部11および処置具挿入部21Bの長さに応じて長くできるため、無線電力伝送の効率が高い。
なお、送電電極18は、内視鏡10の軟性部11Cだけなく、操作部12の内部のチャンネル14にも配設されていてもよい。また、送電電極18は、大きく湾曲変形する湾曲部11Bの内部のチャンネル14にも配設可能である。ただし、湾曲部11Bの内部に配設する場合には、軟性部11Cよりも、素線間距離gを長くする等して、より大きい可撓性を有する構造とすることが好ましい。すなわち、送電電極18は全長にわたって同じ構造、同じ仕様である必要は無い。なお、発生する交流電界が撮像部15等に影響を及ぼさないように、送電電極18は、先端部11Aの内部には配設しないことが好ましい。
送電電極18は可撓性チューブであるチャンネル14の外周面に、蒸着法またはめっき法により、銅等の金属膜を成膜した後にパターニングしてコイル状にしても良いし、樹脂からなる外装チューブの補強部材であるステンレスコイルを送電電極18として用いてもよい。なおステンレスは弾性があり厚さが薄くてもコイル化が容易だが、電気抵抗が比較的高い。このため、ステンレスよりも電気抵抗の低い材料、例えば銅膜で被覆されたステンレスで送電電極18を構成することが好ましい。
受電電極28も、送電電極18と同様に処置具20の処置具挿入部21Bの外周面に金属膜を成膜しパターニングすることで作製してもよいし、樹脂からなる処置具20の外装チューブの補強部材であるステンレスコイルを受電電極28として用いてもよい。
内視鏡システム1の処置具20は、電源30と接続された配線(ケーブル)がないため、取り扱いが容易で操作性がよい。更に、送電部19が内視鏡10の内部に配設されているため、発生する電界は内視鏡10の外部に漏洩しにくいため、周囲の機器等に対する漏洩電磁界の影響が小さい。また、被処置体である生体と送受電部との距離が担保されているため、電極の発熱の影響が小さい。
なお、内視鏡システム1の内視鏡のチャンネルを挿通して体内に挿入されるデバイスとしては、受電部29が受電した電力により動作する処置部を有する各種のモノポーラ処置具を用いることができる。すなわち例えば、高周波切開鉗子、高周波止血鉗子、ホットバイオプシー鉗子、または高周波凝固処置具などを処置具20として用いることができる。
<第1実施形態の変形例>
次に第1実施形態の変形例の内視鏡システム等について説明する。変形例の内視鏡システム等は、すでに説明した内視鏡システム1と同じ構成を具備し、類似しているので、同じ機能の構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
変形例の内視鏡システム等は、いずれも、内視鏡システム1の効果を有し、更に、それぞれが内視鏡システム1よりも優れた効果を有する。
<電極の構造>
送電電極18および受電電極28の構造および配置によって発生する交流電界の分布および容量結合状態等は大きく異なる。しかし、送電部19で発生した交流電界と受電部29とが容量結合を生じる構成であれば、無線で電力伝送できる。
すなわち、内視鏡システム1では、送電部19の送電電極18および受電部29の受電電極28は、ピッチ巻きの平線からなる螺旋構造であったが、交流電界の発生/受電のための電極は、これに限られるものではない。なお、以下、送電電極18または受電電極28の変形例の電極8A、8Bについて説明する。
図10Aに示す電極8Aは、素線として複数の円筒状金属部材を導体の連結部により連結し電気的に接続している。それぞれの円筒状金属部材の可撓性が低くとも、電極8Aは全体的に可撓性を有する。図10Bの電極8Bは、メッシュ状の金属部材からなるため、可撓性を有する。図10Cの電極8Cは、先に述べたような素線の少なくとも側面を絶縁体で覆ったり、素線間に絶縁体を配設したりする構成を示した。他に例えば素線としてフレキシブル基板(FPC)を螺旋構造で保つことでも可撓性を有する電極を実現できる。また、フレキシブル基板の場合、少なくとも導体の側面に、一般的には導体表裏面にも絶縁部材が配置されているため、隣接するフレキシブル基板は、湾曲状態であっても、電極として作用する導体部分は互いに非接触を保つことが可能である。
図11Aに、図10Aで示した電極8Aの断面図を示す。ただし、ここでは電極8Aの動きを説明するために使用するので、説明を簡単にするため連結部は省略してある。
なお、電極8Aの湾曲形態は、図11Bに示すように連結部が撓む場合と、図11Cに示すように連結部が電極と摺るように動くことで回転を可能にする場合が考えられる。
送電電極18と受電電極28とが容量結合している状態において、両者の相対位置が変化しても結合容量が変化しない対向電極を構成するために、送電電極の構造と受電電極の構造とを異なる構成とすることも有効である。
例えば、送電電極18を平線のピッチ巻きの螺旋構造とし、受電電極28を複数の円筒状金属部材構造とする。また、送電電極18をメッシュ構造とすれば、受電電極28はメッシュ構造を含む如何なる構造であってもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態の内視鏡システム1A、軟性内視鏡10A、および処置具20Aは、内視鏡システム1等と類似しているので、同じ機能の構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
内視鏡システム1Aの処置具20Aは、先端部に処置部である、高周波電流が通電される一対のブレード(電極)を有するバイポーラ処置具である。一対のブレードに挟持された被処置部2Aである生体組織(患部)2は、高周波電流によるジュール熱で切除/止血される。
図12に示すように、内視鏡システム1Aは、2つの送電電極18A、18Bを有する内視鏡10Aと、2つの受電電極28A、28Bとを有する処置具20Aと、を具備する。
そして、送電電極18Aと受電電極28AとはキャパシタC1を構成しCA1の容量結合を生じ、送電電極18Bと受電電極28BとはキャパシタC2を構成しCA2の容量結合を生じる。
送電電極18Bおよび受電電極28Bの構成は、内視鏡システム1等と同じ構成である。
このため、内視鏡システム1A、軟性内視鏡10A、および処置具20Aは、内視鏡システム1等と同じ効果を有する。
なお、内視鏡システム1Aの処置具20Aとしては、受電部29が受電した電力により動作する処置部を有する各種のバイポーラ処置具を用いることができる。すなわち例えば、高周波切開鉗子、高周波止血鉗子、ホットバイオプシー鉗子、高周波凝固処置具、プラズマ用交流発生処置具、発熱処置具、冷却処置具、振動処置具、または放射処置具などを処置具20Aとして用いることができる。
更に、高周波電力を生体組織2に印加して処置を行う処置具に限られるものではなく、各種の電気駆動式の処置具であってもよい。例えば、超音波振動を利用して生体組織を切開したり凝固したりする超音波処置具、超音波振動を利用して生体組織を粉砕して吸引する超音波吸引処置具、ドリル等の回転力を利用して生体組織を粉砕する切除処置具や、鉗子先端を電動で動かす機能のあるアクチュエータ付き処置具等にも用いることができる。
本発明は、上述した実施形態および変形例等に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、組み合わせ、および応用が可能である。
1、1A・・内視鏡システム
2・・被処置体
8・・電極
10・・軟性内視鏡
11・・内視鏡挿入部
14・・チャンネル
17・・インダクタンス素子
18・・送電電極
19・・送電部
20・・処置具
28・・受電電極
29・・受電部
30・・電源
32・・プロセッサ
33・・モニタ
40・・対極板

Claims (8)

  1. 軟性内視鏡と処置具とを具備し、
    前記軟性内視鏡が、
    被処置体の内部に挿入され、可撓性部を有する内視鏡挿入部と、
    前記内視鏡挿入部を挿通する可撓性のチャンネルと、
    前記内視鏡挿入部に配設され、前記チャンネル内に印加される交流電界を発生する可撓性の送電電極と、を有し、
    前記処置具が、
    可撓性の処置具挿入部と、
    前記処置具挿入部に配設され、前記処置具挿入部が前記軟性内視鏡の前記チャンネルに挿入されると、前記送電電極と容量結合して前記交流電界を受電する可撓性の受電電極と、
    前記受電電極が受電した電力により処理を行う処置部と、を有することを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記送電電極または前記受電電極の少なくとも一方が、導体からなる素線が巻回されている構造であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
  3. 前記送電電極または前記受電電極の少なくとも一方が、ピッチ巻きの平線からなる構造である
    ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
  4. 前記送電電極または前記受電電極の少なくとも一方が、互いに接続された複数の中空の円筒形導電体を含む構造であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
  5. 前記送電電極および前記受電電極が、直線状態と湾曲状態とのいずれの状態であっても隣接する素線の電気的な導通状態が維持されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  6. 前記送電電極と前記受電電極とが容量結合している状態において、相対位置が変化しても結合容量を一定に保つことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  7. 共にピッチ巻きの平線からなる構造の前記送電電極と前記受電電極とが、逆巻きであることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡システム。
  8. 前記送電電極または前記受電電極の少なくとも一方が、樹脂からなる外装チューブの補強部材機能を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
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