JP6274204B2 - 光制御装置、それを用いた光空間通信装置および光制御方法 - Google Patents

光制御装置、それを用いた光空間通信装置および光制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、光制御装置、それを用いた光空間通信装置および光制御方法に関し、特に、光空間通信における受信感度を低下させることなく光サージを抑制する光制御装置、それを用いた光空間通信装置および光制御方法に関する。
光空間通信は、レーザ光を用いて、人工衛星や航空機などの移動体間や移動体と地上局との間、あるいは、地上局間の空間を通信するものである。
この光空間通信では、通信信号を伝送するために受信器と送信器との伝送用の光ビームの光軸を合わせる必要がある。また、光空間通信では、伝送用の光ビームはレーザ光の波長に応じた拡がり角で拡がる。また、光ビームが大気中を通過する際に、大気の吸収や散乱などにより、大気中の伝搬距離に応じて光強度が減衰する。その結果、受信器で受信する光強度は、送信器との間の距離が遠くなるほど低下するため、受信感度の向上が必要となる。
この問題を解決するために、送信器と受信器との間にある中継器に備えた偏向機構によって、光ビームの偏向を制御しつつ、受光素子の前に供えた光ファイバアンプで光ビームを増幅する光空間伝送装置が特許文献1に記載されている。これにより、送信器から放射される光ビームを受信器内の受光素子で損失を少なく受光することを可能としている。
特許文献1の光空間伝送装置は、中継器と受信器とを備える。この中継器内は、送信器からの光ビームを集光する収束レンズと、集光された光ビームが入射する光ファイバと、光ファイバから出射された光ビームを平行光とするコリメータレンズと、光ファイバのコリメータレンズ側に設けた偏向機構とから構成されている。受信器内は、送信器あるいは中継器からの光ビームを集光する収束レンズと、集光された光ビームが入射する光ファイバと、光ファイバ内の光ビームと励起光とを結合する光ファイバカプラとから構成されている。さらに、受信器内は、結合した2つの光が入射する光ファイバアンプと、光ファイバアンプによって増幅された光ビームが入射する再生信号器とを備えている。以上の構成により、以下のように動作する。
送信器から出射した光ビームは中継器の収束レンズで集光され光ファイバに入射する。光ファイバから出射した光ビームはコリメータレンズによって平行光となり、受信器へ伝播する。受信器内の光ファイバ端部に入射するように、コリメータレンズの光軸に直交する面内において、偏向機構により光ファイバのコリメータレンズ側を変位させる。また、送信器、あるいは、中継器より伝搬した光ビームは受信器内の収束レンズによって集光され光ファイバに入射する。光ファイバカプラにおいて入射した光ビームは励起光源からの励起光と結合し、光ファイバアンプによって光ビームが増幅され、再生信号器に入射する。これにより、受信器の光軸に対する光ビームの光軸ずれを補正するとともに、低下した受光感度を向上することができる。
しかし、光空間通信では、大気のゆらぎにより光ビームの波面が変動することによって、受信器への結合効率が変化し、受信レベルが変動する。この結果、通信品質が低下し、場合によっては通信が不可能となる。
この問題を解決するために、曲率ミラーによって入射光の波面歪を補正し、光ファイバアンプを備えた光受信機によって、受信した入射光を増幅する光空間通信装置が特許文献2に記載されている。
特許文献2の光空間通信装置は、曲率ミラーと、平面ミラーと、レンズと、光ファイバアンプを備えた光受信機と、制御部と、駆動部とから構成されており、以下のように動作する。
曲率ミラーのミラー面の曲率分布を可変することで、入射光の波面歪を平坦な波面の出射光に補正する。出射光は平面ミラーによってレンズに向けて反射し、レンズによって光受信機上に集光する。光受信機が供えた光ファイバアンプへ集光した光は増幅され、光強度信号が検出される。制御部はこの光強度信号に基づいて駆動信号を出力し、駆動部はこの駆動信号に基づいて曲率ミラーのミラー面の曲率分布を変位させる。これにより、光ファイバアンプへ集光する光の損失を抑制している。
なお、光ファイバアンプとしては、エルビウムドープトファイバ増幅器(EDFA:Erbium Doped Fiber Amplifier)が用いられている。これは、石英ファイバに3価のエルビウムイオンが添加され、波長が0.98μmまたは1.48μmの光で励起することで、1.55μm帯の受信光に対して増幅作用を示す。
特開平07−099480号公報 特開平10−239600号公報
しかし、光空間通信では、送信機と受信機との間の障害物等により受信光が瞬断することがある。受信光の瞬断が発生すると、光ファイバアンプの入力光が失われるため、励起光が蓄積して光ファイバアンプのエネルギーレベルが過大となる。その状態で受信光が回復した場合、大きな増幅利得により異常に強い光が光ファイバアンプから出力され、受信機内の光電変換素子が破損するという問題がある。この異常に強い光は光サージと呼ばれ、以降の説明では異常に強い光を光サージと記載する。
このような問題に対し、光ファイバ通信の分野では、光ファイバアンプへ入力する通信ビームの瞬断の検出に基づいて、光ファイバアンプの通信ビームの出力側に配置した光スイッチの透過率を低下させることで、光サージによる受光素子の破損を防ぐ技術がある。
しかし、光サージを抑制するために、光学系へ光学素子である光スイッチを新たに挿入する必要がある。それに伴って受信する光ビームの光学損失が生じるだけでなく、光スイッチを含めた複雑な制御が必要である。
このように、光空間通信装置において光サージによる影響を回避しようとすると、新たな部品を追加するために、組立工程も含めた製造コストが増大するだけでなく、制御が複雑化するという問題があった。
本発明の目的は、上述した課題である、光サージによる影響を回避しようとすると、コストが増大し、制御が複雑化する、という課題を解決する光制御装置、それを用いた光空間通信装置および光制御方法を提供することにある。
本発明の光制御装置は、入射光の波面を制御する波面変調手段と、前記入射光の強度情報を取得する検出手段と、前記強度情報に基づいて目標波面を定める制御手段と、前記入射光の波面が前記目標波面と略等しくなるように、前記波面変調手段を制御する波面制御手段、とを備える。
また、本発明の光制御方法は、入射光の位相情報と強度情報とを取得し、前記強度情報に基づいて前記入射光の目標波面を決定し、前記入射光の波面が前記目標波面と略等しくなるように、前記入射光の波面を制御する。
本発明の光制御装置、それを用いた光空間通信装置および光制御方法によれば、コストの増大、および、制御の複雑化を招くことなく、光サージによる影響を回避することができる。
本発明の第1の実施形態による光制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態による光制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態による光制御装置における目標収差と受光強度情報信号の関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態による光制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態による光制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による光制御装置における球面収差と受光強度情報信号(光ファイバへの結合効率)の関係を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態による光制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態による光制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態による光制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態による光制御装置の構成を示すブロック図である。
〔第1の実施形態〕以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態による光制御装置1の構成を示すブロック図である。光制御装置1は、後段の光増幅部30へ入射する光ビームを制御し、受光部35に入力する光サージを抑制する。
図1を参照して、本発明の第1の実施形態の光制御装置1の構成を説明する。
本発明の第1の実施形態の光制御装置1は、検出部9と制御部11と波面制御部13と波面変調部21とを備える。
検出部9は、光制御装置1へ入射する光ビームである受信光、具体的には波面変調部21から出射する光ビーム(受信光)の一部を受光する。そして、光ビームの強度情報である受光強度を検出し、受光強度に基づいた受光強度情報信号を制御部11へ出力する。なお、受光強度情報信号は受光強度の変化に応じて変化する信号である。
制御部11は、検出部9からの受光強度情報信号を入力し、受光強度情報信号から受光強度の低下を検出し、それに基づいて目標波面を決定する。目標波面に関する情報を含む目標収差信号を波面制御部13へ出力するとともに、光の増幅を停止あるいは低下させる光増幅制御信号を後段の光増幅部30へ出力する。
なお、制御部11は、受光強度情報信号に含まれる受光強度の変化を検出したとき、光増幅部30に入力する光ビームの割合が低下するように、波面を大きく乱す波面収差の情報を目標収差信号に付与する。その後、波面変調部21によって波面の乱れを段階的に減少させる波面収差の情報を付与する。
光ビームの伝搬光路に障害物が侵入すると、波面変調部21、さらには、光増幅部30へ入力する光ビームが瞬断される。光ビームの光軸に直交する断面における障害物の大きさ、障害物が光路を遮る時間に応じて、受光強度の低下、受光強度の遮光時間が異なる。
ここで、受光強度情報信号に対し所定の閾値を設ける。光増幅部30へ入力する光ビームの瞬断が開始されたことを瞬時に検知するために、閾値は、光ビームの光軸に交差する断面に対する障害物の大きさの割合、波面変調部21へ入射する光ビームの瞬断に伴う光サージの大きさなどから予め定めておく。受光強度情報信号がこの閾値以下となる場合、受光強度が低下したと検知する。
制御部11は、この受光強度の低下を検知した時、波面変調部21において制御可能な大きな波面収差の情報を目標収差信号に付与して波面制御部13へ出力する。
また、波面変調部21によって光ビームに大きな波面収差が付与されている時、制御部11は、そのときの波面収差より小さい波面収差の情報を段階的に目標収差信号に付与して波面制御部13へ出力する。ここで、最初に光ビームへ付与した大きな波面収差がゼロとなるまで、段階的に減少する波面収差の情報を目標収差信号に付与する。
波面制御部13は、制御部11からの目標収差信号を入力し、波面変調部21が補償する光ビームの位相情報信号を出力する。具体的には、目標収差信号に含まれる波面収差の情報に基づき、光ビームの光軸に直交する断面の2次元の位相分布を演算し、その情報を位相情報信号として波面変調部21へ出力する。つまり、波面変調部21で制御可能な大きな波面収差の情報を目標収差信号に含む場合、波面を大きく乱す位相情報信号を波面変調部21へ出力する。また、段階的に減少する波面収差の情報を目標収差信号に含む場合、その情報に対応する位相情報信号を波面変調部21へ出力する。
波面変調部21は、大気のゆらぎによる光ビームの波面の変動を補償する。更に、光ビームの瞬断が発生したとき、波面制御部13からの位相情報信号に基づき、光制御装置1へ入射する光ビームの空間的な位相を変調し、出射する。つまり、光ビームの進行方向(波面変調部21へ入射する方向)に交差する2次元面内の複数領域における光の位相を制御し、光増幅部30へ光ビームを出射もしくは反射させる。なお、波面変調部21には、可変形ミラー(Deformable Mirror)や、液晶パネルなどを用いることができる。具体的には、波面制御部13から波面を大きく乱す位相情報信号が入力された場合、波面変調部21は、その信号に基づき、光ビームに大きな波面収差を付与する。これにより、光ビームは波面が大きく乱れ、光増幅部30へ出力する光ビームの割合が低下する。また、波面制御部13から波面の乱れを段階的に減少する位相情報信号が入力された場合、その信号に基づき、光ビームが有する波面収差を段階的に低減する。これに伴い、光増幅部30へ出力する光ビームの割合が段階的に増加する。
なお、大きく乱した波面を復元した後、光増幅部30の光増幅を再開することにより、光増幅部30へ入射された光ビームは増幅され、受光部35は光ビームに含まれる通信信号を検出する。
次に、図2および図3を参照して、光制御装置1を用いた光制御方法について説明する。図2は光制御装置1を用いた光制御方法を説明するためのフローチャートであり、図3は目標収差信号(目標波面)と受光強度情報信号(強度情報)との関係を示す図である。なお、図3では、目標収差信号と受光強度情報信号との関係が直線的に変化する場合を示しているが、これに限るものではない。目標収差が大きくなることにより受光強度が低下する関係であれば良く、例えば、目標収差信号と受光強度情報信号との関係が曲線的に変化する場合であってもよい。
図2および図3を参照して、まず、制御部11は検出部9から入力する受光強度情報信号が閾値以下であるかどうかを監視する(ステップS1)。閾値より大きい場合(ステップS1がNoの場合)、受光強度情報信号の監視を続ける。一方、閾値以下の場合(ステップS1がYesの場合)、制御部11は波面収差を増大させる(大きな波面収差の情報を有する)目標収差信号を波面制御部13へ出力する(ステップS2)。具体的には、図3に示すように、受光強度情報信号が閾値であるときの目標収差信号Aより大きい値Aを出力する。
次に、制御部11は光の増幅を減少(停止あるいは低下)させる光増幅制御信号を光増幅部30へ出力する(ステップS3)。続いて、制御部11は波面収差を減少させる(波面収差を段階的に減少させる情報を有する)目標収差信号を波面制御部13へ出力する(ステップS4)。このとき、波面制御部13へ出力する目標収差信号の値はAからAとの間の値AN−1である。その後、制御部11は、検出部9から入力する受光強度情報信号が閾値以上であるかどうかを監視する(ステップS5)。閾値より小さい場合(ステップS5がNoの場合)、ステップS4へ戻る。この時、ステップS4では、制御部11は、AN−1より小さくAより大きい値AN−2を付与した目標収差信号を波面制御部13へ出力する。このように、Aから段階的にAへ近づく値を付与した目標収差信号を波面制御部13へ出力する。
なお、波面制御部13は、目標収差信号に付与された情報A、AN−1、AN−2が入力される毎に、この信号に基づいて作成した光ビームへ付与する位相分布の情報を波面変調部21へ出力する。また、受光強度情報信号が閾値以上の場合(ステップS5がYesの場合)、制御部11は、光の増幅を再開する、あるいは元の光の増幅量に戻す光増幅制御信号を光増幅部3へ出力する(ステップS6)。
なお、制御部11のステップS1からステップS5までの動作時間は、光ビームが瞬断している時間より長くなるように設定する。
以上のように、本発明の第1の実施形態では、受光強度情報信号が閾値以下となることに伴い、大気のゆらぎに伴う光ビームの波面補償を行う波面変調部21から光増幅部30へ入力する光ビームを低下させる。これとともに、光増幅部30の光ビームの増幅を停止あるいは低減させる。また、受光強度情報信号が閾値以上となるまで、段階的に波面収差を変化させることにより、波面変調部21から光増幅部30へ入力する光ビームを増加させた後、光増幅部30の光ビームの増幅を復帰させる。これにより、光サージの抑制のために新たな光学素子を必要とせず、組立作業を含めたコスト増大を抑制しつつ、制御の複雑化を抑えることができる。
また、波面変調部21に入力する光ビームが瞬断しても、光増幅部30に生じる光サージの発生を抑制することができる。光ビームの瞬断が回復したときは、波面変調部21から光増幅部30への光ビームが効率的に入力するとともに、光増幅部30の光の増幅も回復するため、光通信時の受光感度の低下を防止することができる。
〔第2の実施形態〕続いて、本発明の第2の実施形態について詳細に説明する。図4は本発明の第2の実施形態である光制御装置2の構成を示すブロック図である。
図4を参照して、第2の実施形態の光制御装置2は、第1の実施形態の構成に加え、波面演算部14と光分割部22と光集光部31と光ファイバ32と光ファイバアンプ33と励起光源34と受光部35とを備える。また、第1の実施形態の検出部9を構成する光強度演算部10と波面センサ23とを備え、第1の実施形態の波面制御部13を構成する目標波面演算部12と波面演算部14とを備える。
光分割部22は、位相の変調を受けた光ビームを2つの光路に分割する。つまり、波面センサ23へ向う光路と光集光部31へ向う光路とに分割する。このようなデバイスとしては、ハーフミラー、プリズム、偏光ビームスプリッタを用いることができる。なお、分割された各光路の強度比は等しいとは限らない。
波面センサ23は、検出部として例えばCCD(Charge Coupled Device)素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)素子などのカメラ部を備えている。そして、光分割部22により分割された一方の光ビームの空間的な位相分布を測定し、位相分布の情報を電気信号に変換して出力する。具体的には、光ビームの進行方向(波面センサ23へ入射する方向)に交差する2次元面内の、複数領域における位相あるいは位相の傾きの情報である位相情報を電気信号に変換して波面演算部14へ出力する。
また、波面センサ23は入射した光ビームの空間的な強度分布を測定(あるいは検出)し、強度分布の情報を電気信号に変換して出力する。具体的には、光ビームの進行方向(波面センサ23へ入射する方向)に交差する2次元面内の複数領域における強度あるいは強度の傾きの情報を電気信号に変換して光強度演算部10へ出力する。以上のような波面センサ23には、シャック・ハルトマン式波面センサ、波面曲率センサなどを用いることができる。
光強度演算部10は、波面センサ23が測定(あるいは検出)した2次元面内の強度あるいは強度の傾きの情報に関わる電気信号から受光強度(強度情報)を演算し、演算した情報の電気信号を受光強度情報信号として制御部11へ出力する。なお、受光強度情報信号は受光強度の変化に応じて変化する信号である。
波面演算部14は、波面センサ23が出力した位相あるいは位相の傾きの情報(位相情報)に関する電気信号から光ビームの波面を演算し、演算した情報の電気信号を波面補償演算部15へ出力する。上述した波面センサ23としてシャック・ハルトマン式波面センサ、波面曲率センサを用いる場合、波面補償演算部15へ出力する電気信号は、波面センサ23へ入射した光ビームの2次元の位相情報に対応した信号である。
制御部11は受光強度情報信号に基づいて、波面変調部21が光ビームの位相に付与する目標収差信号を設定し、目標波面演算部12へ出力する。また、目標波面演算部12は入力した目標収差信号に基づいて、目標収差に対応する2次元の位相分布の情報を含む位相情報信号を出力する。目標収差によって、後述する光集光部31が光ファイバ32のコア上に形成される集光スポットを変化させる。具体的には、光ファイバ32の入射面の集光スポットの形状、大きさ、位置を変えるように目標収差信号を設定し、また、光ファイバ32の入射面上のコア径の中に導くよう集光スポットの形状、大きさ、位置を段階的にかえるように目標収差信号を設定する。
波面補償演算部15は、目標波面演算部12より入力される位相情報信号と、波面演算部14より入力される光ビームの波面の演算情報に関する電気信号との差分を算出し、その情報から演算した波面変調部21の制御信号を出力する。具体的には、光ビームの目標とする波面に関する位相情報と波面センサ23で測定した光ビームの波面に関する位相情報との差分が小さくなるように波面変調部21をフィードバック制御する。これによって、波面変調部21から出射する光ビームの波面を所望の光ビームの波面へと変更する。ただし、波面情報は2次元の行列であり、また波面変調部21の制御信号も2次元の行列であることから、波面補償演算部での演算は変換行列を含む行列演算となる。
光集光部31は、光分割部22により分割された光ビームのうち、光ファイバ32の方向へ進む光ビームを集光し、集光した光ビームは光ファイバ32のコア部に入射する。光ファイバ上の集光スポット径が光ファイバのコア径に近く、理想的にはコア径に等しくなる場合、所望の光通信の性能を達成できる。
光ファイバ32は、光ファイバアンプ33に接続している。光ファイバアンプ33は、光空間通信の通信信号の受光感度を向上させる光学素子であり、光ファイバ32へ入射し導光した光ビームの強度を励起光源34から注入された励起光に応じて変化させ、受光部35へ出射する。具体的には、励起光源34からの励起光が光ファイバアンプへ注入される場合、光ファイバ32から入射した光ビームは増幅され受光部35へ出射する。また、励起光が光ファイバアンプへ注入されない場合、光ファイバ32から入射した光ビームは増幅されることなく受光部へ出射する。
受光部35は、フォトダイオードなどの光電変換素子であり、光ファイバアンプ33からの入射した光ビームを電気信号に変換し、受信信号として後段の回路に出力する。
以上説明した光制御装置2では、波面変調部21によって光ビームに収差を加えて波面を乱した場合、波面センサ23が検出する受光強度情報信号が低下する。それと共に、光ファイバ32の入射面上のコアに対する集光ビームの大きさ、形状、または、位置が変化、または移動し、光ファイバへ入射する光ビームの結合効率が低下する。また、波面変調部21によって光ビームの乱れた波面を段階的に補償すると、波面センサ23が検出する受光強度情報信号が段階的に増加する。それと共に、光ファイバ32の入射面上のコアの径、位置に集光ビームの大きさ、形状、または、位置が変化または移動し、光ファイバ32へ入射する光ビームの結合効率が改善する。
このように、第2の実施形態の光制御装置2は、第1の実施形態と同様に、入射する光ビームの波面の歪、または波面の時間的なゆらぎがあったとしても、波面変調部21によって光ビームの波面を補償し、光ファイバ32へ入射する光ビームの結合効率を維持する。これにより、光通信時の受光感度の低下を抑制し、所望の通信性能を達成することができる。
次に、図5および図6を参照して、光制御装置2を用いた光抑制方法について説明する。図5は光制御装置2の動作を説明するためのフローチャートであり、図6は目標収差信号と受光強度情報信号との関係を示す図である。図6に示すように、球面収差に基づいた目標収差信号の増加に伴い受光強度情報信号が減少し、球面収差に基づいた目標収差信号の減少に伴い受光強度情報信号は増加する。なお、図6では、目標収差信号を球面収差とした場合を示したが、これに限るものではなく、コマ収差や非点収差など他の収差であっても良い。あるいは、波面をゼルニケ多項式で展開したときの任意の係数に対応する波面であっても良く、それらを複合した波面の組合せであっても良い。
図5および図6を参照して、光空間通信中に、制御部11は、波面センサ23が測定した受光強度に基づく光強度演算部10からの受光強度情報信号(強度情報)が閾値以下であるかどうかを監視する(ステップS11)。受光強度情報信号が閾値より大きい場合(ステップS1がNoの場合)、受光強度情報信号の監視を続ける。一方、受光強度情報信号が閾値以下の場合(ステップS1がYesの場合)、制御部11は球面収差を増大させる(大きな球面収差の情報を有する)目標収差信号を目標波面演算部12へ出力する(ステップS12)。具体的には、図6に示すように、受光強度情報信号が閾値であるときの目標収差信号の波面収差の情報Bより大きい値Bを出力する。次に、制御部11は光の増幅を減少(停止あるいは低下)させる光増幅制御信号を励起光源34へ出力する(ステップS13)。
続いて、制御部11は、球面収差を減少させる(球面収差を段階的に減少させる情報を有する)目標収差信号を目標波面演算部12へ出力する(ステップS14)。このとき、目標波面演算部12へ出力する目標収差信号の値はBからBとの間の値BN−1である。その後、制御部11は、光強度演算部10から入力する受光強度情報信号が閾値以上であるかどうかを監視する(ステップS15)。言い換えると、光ファイバ32へ集光する光ビームの結合効率が所定の閾値以上であるかを監視する。受光強度情報信号が閾値より小さい場合(ステップS15がNoの場合)、つまり、光ビームの結合効率が閾値より小さい場合、ステップS14へ戻る。この時、ステップS14では、制御部11がBN−1より小さくBより大きい値BN−2を付与した目標収差信号を目標波面演算部12へ出力する。このように、Bから段階的にBへ近づく値を付与した目標収差信号を目標波面演算部12へ出力する。なお、目標波面演算部12は、目標収差信号に付与された情報B、BN−1、BN−2が入力される毎に、この信号に基づいて作成した光ビームへ付与する位相分布の情報を波面補償演算部15へ出力する。そして、波面補償演算部15は、目標波面演算部12からの目標収差信号と、波面演算部14からの光ビームの波面の関する電気信号との差分を算出し、その情報から演算した波面変調部21の制御信号を出力する。
また、受光強度情報信号が閾値以上の場合(ステップS15がYesの場合)、つまり、光ビームの結合効率が閾値以上の場合、制御部11は、光の増幅を再開あるいは元の状態に戻す、つまり、励起光の出射を回復させる光増幅制御信号を励起光源34へ出力する(ステップS16)。その後、光空間通信が再開される。
以上のように、本発明の第2の実施形態では、受光強度情報信号が閾値以下となることに伴い、波面変調部21により光ビームに収差を加えて波面を乱すことにより、光ファイバ32への光ビームの結合効率を低下させる。これとともに、励起光源34への励起光の出射を停止あるいは低減させる。また、受光強度情報信号が閾値以上となるまで、波面変調部21による乱れた波面を段階的に改善させた後、励起光源34への励起光の出射を再開させる。この動作は、大気のゆらぎに伴う光ビームの波面補償を行う波面補償する構成部品、および、受光感度を向上させる光増幅する構成部品により実現している。したがって、光空間通信時の受光感度を向上させつつ、光サージを抑制するための構成部品の追加、その追加に伴う組立作業の工数増加、追加された構成部品の制御ステップの追加を抑えることができる。
さらに、波面変調部21に入射する光ビームが瞬断されても、励起光が光ファイバアンプ33に蓄積されエネルギーが光サージとして受光部35へ出力することを防止できる。さらに、光ビームの波面乱れが回復したとき、光ファイバ32へ集光する光ビームが効率的に入射するとともに、励起光源34の励起光の出射を再開するため、光通信時の受光感度が低下することはない。
なお、第2の実施形態では、球面収差を徐々に改善し、受光強度情報信号が閾値以上となった後に再開させる光増幅制御信号を励起光源34へ出力したが、これに限るものではない。例えば、球研収差を徐々に改善すると共に、励起光を徐々に増幅させる光増幅制御信号を励起光源34へ出力してもよい。
〔第3の実施形態〕続いて、本発明の第3の実施形態について詳細に説明する。図7は本発明の第3の実施形態である光制御装置3の構成を示すブロック図である。第3の実施形態の光制御装置3は、第2の実施形態の光制御装置2に保護時間タイマ16が追加された構成であり、第3の実施形態の制御部11は第2の実施形態の制御部11に機能を追加している。それ以外の構成部品は第2の実施形態の光制御装置2と同じであり、それらの説明は省略する。
図7を参照して、制御部11は、光強度演算部10からの受光強度情報信号に基づき目標収差信号および光増幅制御信号を出力する。これとともに、保護時間タイマ16へ保護時間の開始情報を含む起動信号を出力し、保護時間タイマ16から保護時間の終了情報を含む終了信号を入力する。なお、保護時間は、光増幅制御信号によって励起光源34による光の増幅を停止あるいは低下させた時刻から光ファイバアンプ33に蓄積された励起光のエネルギーが自然放出される時刻までの時間である。また、この保護時間の間、増加した目標波面の収差を維持し、段階的に減少させることは行わない。
保護時間タイマ16は、制御部11からの起動信号を入力し、その信号によってタイマを起動する。タイマが起動後、所定の保護時間に到達した後、保護時間の終了の情報を含む終了信号を出力する。
次に、図8および図6を参照して、光制御装置3を用いた光抑制方法について説明する。図8は光制御装置3の動作を説明するためのフローチャートである。また、第3の実施形態の光制御装置3のフローチャートは、第2の実施形態の光制御装置2のフローチャートに保護時間タイマ起動、および、完了のフローを追加している。それ以外のフローは第2の実施形態の光制御装置3のフローと同じであり、それらの説明は省略する。また、第2の実施形態の動作と同じように、目標収差信号は球面収差に基づき設定される信号としている。
図8および図6を参照して、光空間通信中に、制御部11は、ステップS11からステップS13までのフローを実施する。続いて、制御部11は、保護時間タイマ16へ保護時間の開始情報を含む起動信号を出力する(ステップS20)。次に、制御部11は、保護時間の終了情報を含む終了信号の入力の有無を監視する(ステップ21)。終了信号の入力が無い場合(ステップ21がNoの場合)、終了信号の入力の監視を続ける。一方、終了信号の入力が有る場合(ステップ21がYesの場合)、次のステップへ進む。以降は、ステップS14からステップS16までのフローを実行する。
以上のように、本発明の第3の実施形態では、保護時間タイマ16を設けることにより、保護時間の間、励起光の入力を抑制しつつ光ファイバアンプ33に蓄積されたエネルギーが自然放出することができる。このため、第1の実施形態、および、第2の実施形態に比べてより安定に光サージの発生を抑制できる。
なお、第3の実施形態では、制御部11へ終了信号が入力されたとき、目標収差信号の値を段階的に小さくする(球面収差を段階的に小さくする)ように変化させたが、これに限るものではない。例えば、目標収差信号の大きな値から小さな値へ一度に変化させてもよい。ここで、目標収差信号の小さな値は、受光強度情報信号の閾値を下回る前の値であってもよい。
〔第4の実施形態〕続いて、本発明の第4の実施形態について詳細に説明する。図9は本発明の第4の実施形態である光制御装置4の構成を示すブロック図である。第4の実施形態の光制御装置4は、第2の実施形態の光制御装置2に波面記憶部17が追加された構成であり、第4の実施形態の制御部11は第2の実施形態の制御部11に機能を追加している。それ以外の構成部品は第2の実施形態の光制御装置2と同じであり、それらの説明は省略する。
図9を参照して、波面記録部17は、受光部35で検出された光強度信号と波面演算部14で演算された波面の情報とを、光強度信号が低下した瞬間の波面として記憶する。具体的には、波面センサ23の受光強度情報信号が低下した場合の波面、つまり、光ファイバ32への光ビームの結合効率が低い場合において、増加あるいは減少する光強度信号の値ごとに、その値と対応する波面の情報とを記憶する。また、記憶した波面の情報を制御部11へ目標波面情報として出力する。
波面センサ23の受光強度情報信号が低下した場合の波面、つまり、光ファイバ32への光ビームの結合効率が低い場合における波面演算部14で演算された波面の情報は、光空間通信中に波面演算部14を用いて光ビームの波面補償を行っている間に記憶してもよい。但し、これに限るものではない。波面演算部14を用いた光ビームの波面補償を行わず受光部35で検出される光強度信号の変動が大きい場合、波面演算部14で演算された波面の情報を記憶してもよい。
制御部11は、光強度演算部10からの受光強度情報信号と、波面記憶部17からの波面の情報とを入力する。また、入力した受光強度情報信号に含まれる受光強度の低下を検出すると、つまり、受光部35からの光強度信号の低下を検出すると、波面記憶部17から入力された波面の情報を目標収差信号として目標波面演算部12へ出力する。さらに、光の増幅を停止する光増幅制御信号を光増幅部30へと出力する。
次に、光制御装置4を用いた光制御方法について説明する。この制御方法では、光制御装置2の光制御方法のステップS12、ステップS14において、球面収差を改悪する、または、改善する目標収差信号として、波面記憶部17から入力された波面の情報を用いる。それ以外のフローは光制御装置2を用いた光制御方法と同じである。
このように、本発明の第4の実施形態では、光サージの影響を受ける受光部35で検出した光強度信号に基づいて、波面センサ23の受光強度情報信号が低下した場合の波面、つまり、光ファイバ32への光ビームの結合効率が低い場合の波面の情報を目標収差として設定することができる。これにより、第1の実施形態、および、第2の実施形態に比べて、光サージによる影響を一層抑制することができる。
また、第2の実施形態から第4の実施形態では、波面変調部21の前段に捕捉追尾部を設けてもよい。すなわち、捕捉追尾部によって捕捉追尾された光ビームが波面変調部21へ入射する。捕捉追尾部は、例えば、ジンバルミラー、ステアリングミラー、エリアセンサ、4分割センサなどからなる。
ジンバルミラーは第2の実施形態から第3の実施形態に記載した光制御装置を搭載した光空間通信装置の指向方向を広い領域で粗く制御する。ステアリングミラーは光空間通信装置の指向方向を狭い領域で高精度に制御する。エリアセンサは入射した光ビームから光空間通信装置の指向方向を広い領域で粗く検出する。4分割センサは入射した光ビームから光空間通信装置の指向方向を狭い領域で高精度に検出する。捕捉追尾部を備えると、光空間通信装置の少なくとも一方、あるいは双方が、人工衛星や航空機などの移動体に搭載されている場合、捕捉追尾部の効果はより顕著となる。
〔第5の実施形態〕続いて、本発明の第5の実施形態について詳細に説明する。図10は本発明の第5の実施形態である光制御装置5および光空間通信装置の構成を示すブロック図である。第5の実施形態の光制御装置5は、第2の実施形態の光制御装置2と同じ構成であり、第5の実施形態の光空間通信装置は、第2の実施形態の光制御装置2に捕捉追尾部24が追加された構成である。なお、第5の実施形態の制御部11、光強度演算部18は、第2の実施形態の制御部11、光強度演算部10とは異なる形態である。それ以外の構成部品は第2の実施形態の光制御装置2と同じであり、それらの説明は省略する。
図10を参照して、捕捉追尾部24は上述した構成および機能を備えている。さらに、捕捉追尾部24に入射する光ビームをエリアセンサ、または、4分割センサで検出する。検出した光強度分布の情報を有する電気信号を光強度演算部18へ出力する。
光強度演算部18は、捕捉追尾部24からの電気信号を入力し、受光強度を演算し、その情報を含んだ受光強度情報信号を制御部11へ出力する。
なお、第5の実施形態の波面センサ23では、光ビームの進行方向(波面センサ23へ入射する方向)に交差する2次元面内の複数領域の、位相あるいは位相の傾きの情報が含まれた電気信号を波面演算部14に出力しているのみである。
このように、CCD素子やCMOS素子を用いる波面センサ23よりも空間分解能が低い捕捉追尾部の受光センサ(例えば、エリアセンサや4分割センサ)が取得した光強度分布の情報に基づいて受光強度を演算する。したがって、第2の実施形態から第4の実施形態より光強度演算部の演算量を低減することができる。
また、第2の実施形態から第5の実施形態のおける光制御方法では、制御部11が光の増幅を停止あるいは低下させる光増幅制御信号を出力したのち(第1の実施形態のステップS3、第2の実施形態から第4の実施形態のステップS13)、制御信号11が波面収差(もしくは球面収差)を改善する目標収差信号を出力している(第1の実施形態のステップS4、第2の実施形態から第4の実施形態のステップS14)。しかし、これに限るものではない。上述したステップの間に、制御部11が、受光強度情報信号が閾値以下であるかを監視するステップを挿入しても良い。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
この出願は、2013年3月19日に出願された日本出願特願2013−056394を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 光制御装置
2 光制御装置
3 光制御装置
4 光制御装置
5 光制御装置
9 検出部
10 光強度演算部
11 制御部
12 目標波面演算部
13 波面制御部
14 波面演算部
15 波面補償演算部
16 保護時間タイマ
17 波面記憶部
21 波面変調部
22 光分割部
23 波面センサ
24 捕捉追尾部
30 光増幅部
31 光集光部
32 光ファイバ
33 光ファイバアンプ
34 励起光源
35 受光部

Claims (9)

  1. 入射光の波面を制御する波面変調手段と、
    前記入射光の強度情報を取得する検出手段と、
    前記強度情報に基づいて目標波面を定める制御手段と、
    前記入射光の波面が前記目標波面と略等しくなるように、前記波面変調手段を制御する波面制御手段、とを備え
    前記波面制御手段は、前記目標波面における位相情報を前記波面変調手段へ出力し、
    前記波面変調手段は、前記位相情報に基づき前記入射光の進行方向に対して交差する面内の位相分布を制御する
    光制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記入射光の強度を増幅する光増幅手段の増幅率を制御する請求項1に記載の光制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記増幅率を低減させる場合、前記目標波面の収差を増加させたのち、増加した目標波面の収差を段階的に減少させる請求項2に記載の光制御装置。
  4. 前記入射光の強度を制御する光ファイバアンプと、
    前記光ファイバアンプに励起光を注入する励起光源、とを更に備え、
    前記制御手段は、前記波面変調手段によって前記入射光へ付与された前記位相分布に応じて、前記光ファイバアンプへの光ビームの結合効率を変化させるとともに、
    前記励起光源の出力を抑制することで前記光ファイバアンプにおける前記光ビームの増幅を抑制する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光制御装置。
  5. 保護時間タイマを更に備え、
    前記制御手段は、前記強度情報が所定値より小さい場合、前記保護時間タイマにより計測された所定時間の間、前記光ファイバアンプの増幅率の抑制、および増加した前記目標波面の収差の段階的な減少を停止する請求項に記載の光制御装置。
  6. 前記位相情報を記憶する波面記憶手段を更に備え、
    前記波面目標値として前記波面記憶手段に記憶された前記位相情報を用いる請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光制御装置。
  7. 入射光を捕捉追尾し出射光を送出する捕捉追尾手段と、
    前記出射光の波面を制御する波面変調手段と、
    前記波面変調手段からの出射光の一部の強度及び波面を検出する波面センサと、
    前記波面変調手段からの出射光の一部の強度を制御する光ファイバアンプと、
    前記光ファイバアンプの強度を制御するために励起光を注入する励起光源と、
    前記光ファイバアンプからの出射光を受光する受光手段と、
    前記波面センサで検出した強度情報に基づいて、前記入射光の目標波面を定め、前記出射光の増幅を制御する制御手段と、
    前記目標波面と前記波面センサが検出した波面とに基づき、前記入射光へ付与する位相情報を出力する波面演算手段、とを備え
    前記波面変調手段は、前記位相情報に基づき前記入射光の進行方向に対して交差する面内の位相分布を制御する
    光空間通信装置。
  8. 入射光の位相情報と強度情報とを取得し、
    前記強度情報に基づいて前記入射光の目標波面を決定し、
    前記入射光の波面が前記目標波面と略等しくなるように、前記入射光の波面を制御し、
    前記入射光の波面を制御することは、前記目標波面における前記位相情報に基づき前記入射光の進行方向に対して交差する面内の位相分布を制御することを含む
    光制御方法。
  9. 前記入射光の波面を制御した後、
    所定の増幅率で前記入射光を増幅し、
    前記強度情報に基づいて前記増幅率を制御する
    請求項に記載の光制御方法。
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