JP6274006B2 - シール構造 - Google Patents

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Description

本発明は、相互に締結合体される複数の部材間のシール構造に関する。
圧力容器や真空容器などのシール方法として、一般的には、シール材として、樹脂製のOリングや金属製のガスケットが用いられる。また、確実なシールには、相互に締結合体される複数の部材間を溶接する方法もある。しかしながら、Oリングは容器内部を高圧下や高真空下においた場合に密封対象のリークが懸念される。また、Oリングは高温下での使用に適さない。一方、金属製のガスケットは、高温下、高圧下および高真空下におけるガスケット自体の劣化や密封対象のリークは十分に抑制できるものの、シール時の変形に対して復元性がなく、繰り返し使用することはできない。また、溶接によるシールは、相互締結した部材を再び切り離すことができないため、容器内の試料等を交換する場合や、容器内をメンテナンスする場合において適するとは言えない。
この問題を解決する手段として、特許文献1には、上記したようなシール材を用いないフランジ付き管および該管の連結構造が提案されている。このフランジ付き管は、管状部材に開口先端にフランジ部材が嵌合して成り、管状部材の先端がフランジ部材の形状に沿って円錐状に成形されている。そして、第1のフランジ付き管における管状部材の先端(前端縁)を、第2のフランジ付き管における管状部材の円錐状部内面に当接し、両フランジ付き管のフランジ部材同士を接合バンドで締めつけて固定する。このようにして、第1のフランジ付き管と第2のフランジ付き管の間をシールする。
特開2010−209922号公報
しかしながら、このような構成では、第2のフランジ付き管の円錐状部分が、フランジ部材からの抗力を受けながら、第1のフランジ付き管の前端縁の当接による集中した圧力を受ける。よって、第2のフランジ付き管における管状部材の円錐状部分は、金属製のガスケットと同様に、シール時の変形に対して復元性が失われ、繰り返し使用ができなくなる虞がある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、シール材を用いることなく繰り返し使用可能なシール構造を提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は、金属製の第1部材(10,50)と、金属製の第2部材(20,40)とを備え、これら第1部材と第2部材とが互いに締結されることによって外部空間と隔離された収容空間(S)を形成するシール構造であって、第1部材は、第2部材と当接する第1面(11,51)を有し、第2部材は、第1面が当接する第2面を有し、第1部材は、第1面を除く収容空間側の内壁面(10b)から突出して設けられ、収容空間と外部空間とを隔てるように、第1部材と一体的に形成された環状シール部(13,53)を有し、環状シール部は、内壁面との接合部(13b,50a)と反対の突出先端(13a)が、第1面に対して第2部材側に張り出して形成され、第2面が第1面に当接した場合に、環状シール部は、第2部材に付勢されて線形弾性範囲内で歪んだ状態となることを特徴としている。
これによれば、第1部材と第2部材との間をシールする環状シール部が、第1部材と一体的に形成されているので、ガスケット等のシール材を別途用意する必要がない。また、第1部材と第2部材とが互いに当接した状態において、環状シール部は線形弾性範囲内で付勢された状態であるから、付勢に起因する反力によって第1部材と第2部材とを強くシールすることができる。また、環状シール部は線形弾性範囲内で変形するから、降伏点に至ることがなく、繰り返し使用することができる。
第1実施形態にかかる圧力チャンバの斜視断面図である。 図1に示す領域IIの詳細を示す断面図である。 環状シール部の詳細を示す断面図である。 環状シール部の厚さが均一である場合の応力分布を示す図である。 環状シール部の厚さを突出先端に向かうに伴って薄くした場合の応力分布を示す図である。 環状シール部の厚さを突出先端に向かうに伴って薄くした場合の応力分布を示す図である。 表面粗さを示す図である。 リーク試験の結果を示す図である。 第2実施形態にかかる圧力チャンバの領域IIに相当する部分の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。
(第1実施形態)
最初に、図1を参照して、本実施形態に係るシール構造の概略構成について説明する。
本実施形態に係るシール構造は、例えば、被収容物としての試料を一定の高圧下に置くような圧力チャンバに適用することができる。図1に示すように、この圧力チャンバ100は、試料を収容する第1部材としての収容容器10と、収容容器10に蓋をする第2部材としての蓋部材20とを備えている。
収容容器10は、例えば、ステンレス鋼であるSUS430より成る有底円筒形状の部材である。収容容器10は、開口部10aが形成された面である第1面11と、後に詳述する蓋部材20とが当接するようになっている。収容容器10は第1面11に複数の雌ねじ部12を有しており、図示しないねじによって収容容器10と蓋部材20とが互いに締結される。これにより、収容容器10における、試料が収容されるべき収容空間Sは、外部空間と隔離された空間となる。
収容容器10は、収容空間Sを形成する内壁面10bの一部であって開口部10aの外縁部10cに、環状シール部13を有している。環状シール部13は、外縁部10cから収容空間Sに向かって突出しつつ、外縁部10cに沿って環状に形成されている。なお、環状シール部13は、全域で蓋部材20と接触する第1面11には形成されない。本実施形態における外縁部10cは円形であるから、環状シール部13は円環状を成している。環状シール部13の詳細は追って説明する。
蓋部材20は、収容容器10の開口部10aに蓋をし、外部空間と収容空間Sとを隔離する部材である。本実施形態では、蓋部材20もステンレス鋼であるSUS430より成る。蓋部材20には、収容容器10と外部空間とを、図示しないバルブ等を介して繋ぐ配管30が接続されている。蓋部材20は、収容容器10における第1面11と対向し、蓋部材20と収容容器10とが当接される際に第1面11に接触する第2面21を有している。本明細書において、第2面21は、第1面11と当接する面のみを指し、第2面21と同一面であっても、開口部10aに面する部分は第2面21に含まない。蓋部材20には、蓋部材20を貫通するねじ穴22が第2面21に形成されている。図示しないねじは、このねじ穴22を貫通しつつ雌ねじ部12にねじ込まれる。これにより、収容容器10と蓋部材20とを互いに締結固定する。
次に、図2〜図7を参照して、本実施形態に係る環状シール部13の詳細構成について説明する。なお、図2では、収容容器10と蓋部材20とを締結した状態を実線で示し、両者が締結される前の状態を破線で示している。一方、図3は、外力を受けていない状態の収容容器10、とくに環状シール部13の詳細を示す図である。
上記したように、環状シール部13は、外縁部10cから収容空間Sに向かって突出して形成されている。より具体的には、図2に破線で示すように、環状シール部13は、第1面11に沿う面よりも底部側に位置する外縁部10cから、開口部10aに向かって斜めに突き出ており、その突出先端13aが第1面11に対して蓋部材20側に位置するようになっている。
これにより、収容容器10の開口部10aを塞ぐように蓋部材20を配置しようとすると、蓋部材20は、まず環状シール部13の突出先端13aに接触することになる。蓋部材20の第2面21と収容容器10の第1面11とを接触させるために、蓋部材20をさらに押し付けると突出先端13aが蓋部材20から付勢力を受け、環状シール部13には、環状シール部13の接合部13bのまわりに回転のモーメントが印加される。接合部13bは収容容器10に固定されているため、蓋部材20によって付勢された環状シール部13は変形する。図2に実線で示すように、環状シール部13は、第1面11と第2面21が完全に接触する状態に至るまで、降伏を生じない線形弾性範囲で歪む。換言すれば、蓋部材20は、環状シール部13からバネ弾性によるゼロでない抗力を受けている。
なお、本実施形態において、環状シール部13に印加される回転にかかる力のモーメントは、図2において紙面反時計回りの方向を向いている。つまり、環状シール部13が蓋部材20から受ける付勢力の反力は、紙面時計回りを向いている。前述のように、収容容器10は圧力チャンバに適用することができ、収容空間Sは外部空間よりも高圧となっている。このため、収容空間Sと外部空間との圧力差に起因して生じる応力は、接合部13bのまわりにおいて紙面時計回りを向くことになる。
上記したように、本実施形態のような形態においては、蓋部材20による付勢力に反発する反力と、収容空間Sと外部空間との圧力差に起因して生じる応力とが同一の方向を向く。このため、蓋部材20による付勢力に反発する反力と、圧力差に起因する応力とが逆方向を向く場合に較べて、環状シール部13が蓋部材20に密着する際の力が大きくなる。したがって、収容容器10と蓋部材20とのシール性を向上することができる。
また、本実施形態における環状シール部13は、図3に示すように、根元の厚さD2が、突出先端13aにおける厚さD1に較べて薄くなっている。すなわち、D1<D2の関係が成り立っている。なお、D1およびD2については次のように定める。
図3に示すような環状シール部13の断面において、上底が曲率を有する略台形状を成している。曲率を有する上底とは上記する突出先端13aを指している。ここで、第1面11に平行な仮想線L1と、この台形を、脚が線対称になるように二分する仮想線L2とを想定する。突出先端13aにおける厚さD1とは、環状シール部13と仮想線L1との接点P1を通り、仮想線L2に直交する線分の長さである。また、根元の厚さD2とは、外縁部10cと環状シール部13との境界を示す点P2を通り、仮想線L2に直交する線分の長さである。
発明者は、D1=D2の場合と、D1<D2の場合とで、環状シール部13に印加される応力のシミュレーションを実施した。このシミュレーションでは、収容容器10、環状シール部13および蓋部材20の構成材料として、いずれもSUS316を想定し、収容空間Sの内圧が5MPaであり、蓋部材20が5kNの力で収容容器10に一様に押し付けられる条件で実施されている。
図4は、例えばD1=D2=2mmとして形成された環状シール部13、収容容器10および蓋部材20の応力分布を示すシミュレーション結果である。図4に示すように、環状シール部13における外縁や蓋部材20との接点において、235MPa以上の応力が印加される。このため、SUS304や、本シミュレーションで想定するSUS316では、降伏応力(略234MPa)を超えてしまい、線形弾性範囲外となる。したがって、D1=D2として形成された環状シール部13は、初回のシールには問題ないが繰り返して使用するには適さない。
これに対して、例えばD1=1mm、D2=2mmとして形成された環状シール部13、収容容器10および蓋部材20の応力分布を図5に示す。図5に示すように、環状シール部13に印加される応力は、蓋部材20との接点近傍を除き、最大で略160MPaである。このため、SUS304やSUS316であっても、線形弾性範囲を超えることはなく、蓋部材20の押し付けに対して環状シール部13が弾性変形することができる。したがって、シール時の変形に対して復元性が保ったまま、繰り返し使用することができる。
なお、環状シール部13と蓋部材20との接点近傍では、応力が略240MPaに達するため、構成材料としてUS304やSUS316を用いる場合では、突出先端13aが塑性変形する虞がある。突出先端13aが塑性変形しても、環状シール部13をシール材として繰り返し使用することは可能だが、突出先端13aの摩耗は収容空間S内のリークの原因となりうる。よって、環状シール部13は、降伏応力がSUS304やSUS316に較べて大きいSUS430(降伏応力:略327MPa)を構成材料とすることが好ましい。
図6は、収容容器10、環状シール部13および蓋部材20の構成材料として、いずれもSUS430を想定し、D1=1mm、D2=2mmとして形成された環状シール部13、収容容器10および蓋部材20の応力分布をシミュレーションした結果である。すなわち、図6は、図5に示したシミュレーション結果を得た条件に対して、構成材料をSUN316からSUN430に変更してシミュレーションした結果を示している。これによれば、環状シール部13に印加される応力は、蓋部材20との接点近傍を除き、最大で略150MPaであり、線形弾性範囲を超えることはない。また、蓋部材20との接点近傍の応力は、略240MPaであり、線形弾性範囲を超えることはない。以上のように、環状シール部13の構成材料をSUS430とすることにより、突出先端13aを含めた全体において、線形弾性範囲で環状シール部13を弾性変形させることができる。したがって、シール時の変形に対して復元性が保ったまま、繰り返し使用することができる。
さらに、環状シール部13における蓋部材20との接触面、もしくは、蓋部材20における環状シール部13との接触面は、表面粗さの低減を目的に鏡面加工されていることが好ましい。本実施形態では、蓋部材20における環状シール部13との接触面が鏡面加工されている例について説明する。
発明者は、研磨材としてアルミナを用いて、蓋部材20における環状シール部13との接触面を研磨した。研磨は、ダイヤシートを用いて手動により行われ、その結果、研磨された面は鏡面状態となる。図7は、研磨された面の表面粗さを示すグラフである。なお、図7における横軸は、環状シール部13が接触する円周状の部分における位置を示す。一方、縦軸は、ゼロ度の位置における高さをゼロとした場合の相対高さである。図7によれば、高さのピーク対ピークは0.297μmであった。蓋部材20における環状シール部13との接触面を研磨して表面粗さを低減することにより、蓋部材20と環状シール部13との間の隙間を小さくすることができ、よりシール性を向上させることができる。
次に、図8を参照して、リーク試験の結果について説明する。
発明者は、相対高さのピーク対ピークを0.297μmとした状態で、収容容器10、環状シール部13および蓋部材20の構成材料としていずれもSUS430を採用し、D1=1mm、D2=2mmとして試作したシール構造において、リーク試験を実施した。
リーク試験の一つは、収容空間Sを空気で満たすことによって大気圧に対して正圧とし、経過時間に対する収容空間S内の圧力変化を確認するものである。発明者は、収容空間S内の初期圧力を0.62MPaとして、10000分の間、収容空間Sの圧力を測定した。結果、圧力測定器に起因する誤差を除く圧力変化は確認されなかった。すなわち、収容空間Sの封入された空気はリークすることなく、本実施形態におけるシール構造が有効であることを示している。
リーク試験の他の一つは、高温高圧下におけるシール性を評価するものである。発明者は、収容空間Sに液体の水を入れ、この水を含む圧力チャンバ100の質量を測定し、水の温度が270度に達した時点で圧力チャンバ100の質量を測定した。結果、加熱前の質量1438.5gに対して、加熱後の質量は1438.2gであり、質量変化が見られないことから、本実施形態におけるシール構造が有効であることを示している。また、図8に示すように、収容空間S内の圧力の温度依存性も、実測値(実線)は、リークを想定しない理論値(破線)とほぼ一致するものであり、本実施形態におけるシール構造が有効であることを示している。
以上説明したように、本実施形態における環状シール部13は、収容容器10に一体的に形成されるものであり、且つ、蓋部材20から受ける付勢力に対して線形弾性範囲で歪んだ状態となることにより、収容空間Sと外部空間とを隔離するように構成されている。したがって、従来のガスケット等のシール材を用いることなく、繰り返し使用可能なシール構造を提供するものである。
(第2実施形態)
第1実施形態では、収容容器10が環状シール部13を有する例について示したが、蓋部材20が環状シール部13を有する構成としてもよい。すなわち、図9に示すように、本実施形態における圧力チャンバ200は、試料を収容する第2部材としての収容容器40と、収容容器40に蓋をする第1部材としての蓋部材50とを備えている。そして、第1部材である蓋部材50が環状シール部53を有している。
より具体的には、本実施形態における蓋部材50は、収容容器40に当接しない面50a(以降、接合部50aとも称する)から突出した環状シール部53を有している。この環状シール部53は、収容空間S側に傾いて形成されており、収容容器40と蓋部材50とが締結固定された状態において、線形弾性範囲を超えないように弾性変形するようになっている。
収容容器40は、第1実施形態と同様に、有底円筒形状の容器である。この収容容器40は、図9に示すように、蓋部材50に当接する面41(特許請求の範囲における第2面に相当)と、面41に対して段違いに形成されたマージン面40aと、を有している。
これにより、収容容器40の開口部を塞ぐように蓋部材50を配置しようとすると、前述の環状シール部53は、まずマージン面40aに接触することになる。第1面に相当する、蓋部材50の面51と収容容器40の面41とを接触させるために、蓋部材50をさらに押し付けると、環状シール部53が収容容器40から付勢力を受け、環状シール部53には、環状シール部53の接合部50aのまわりに回転のモーメントが印加される。接合部50aは蓋部材50に固定されているため、収容容器40によって付勢された環状シール部53は変形する。図9に実線で示すように、環状シール部53は、第1面51と第2面41が完全に接触する状態に至るまで、降伏を生じない線形弾性範囲で歪む。換言すれば、収容容器40は、環状シール部53からバネ弾性によるゼロでない抗力を受けている。
なお、本実施形態において、環状シール部53に印加される回転にかかる力のモーメントは、図9において紙面時計回りの方向を向いている。つまり、環状シール部53が収容容器40から受ける付勢力の反力は、紙面反時計回りを向いている。この収容容器40および蓋部材50も、第1実施形態と同様に、圧力チャンバに適用することができ、収容空間Sは外部空間よりも高圧となっている。このため、収容空間Sと外部空間との圧力差に起因して生じる応力は、接合部50aのまわりにおいて紙面反時計回りを向くことになる。
上記したように、本実施形態のような形態においては、収容容器40による付勢力に反発する反力と、収容空間Sと外部空間との圧力差に起因して生じる応力とが同一の方向を向く。このため、収容容器40による付勢力に反発する反力と、圧力差に起因する応力とが逆方向を向く場合に較べて、環状シール部53が収容容器40に密着する際の力が大きくなる。したがって、収容容器40と蓋部材50とのシール性を向上することができる。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、収容容器40、蓋部材50および環状シール部53の構成材料にSUS430を採用すれば、環状シール部53をより確実に、降伏を生じない線形弾性範囲内で変形させることができる。
また、環状シール部53における収容容器40との接触面、もしくは、収容容器40における環状シール部53との接触面は、表面粗さの低減を目的に鏡面加工されていることが好ましい。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
上記した各実施形態では、表面粗さを低減する目的の研磨を、環状シール部(13,53)が当接する相手側の面に施す例を示したが、環状シール部(13,53)における接触面に施してもよい。
また、上記した各実施形態では、収容容器(10,40)の収容空間Sが大気圧に対して正圧となる例について説明したが、この限りではない。このシール構造は、収容空間Sが大気圧に対して負圧となる真空チャンバにも適用することができる。この場合、環状シール部(13,53)は、第2部材による付勢力に反発する反力と、収容空間Sと外部空間との圧力差に起因して生じる応力とが、同一の方向を向くように、突出方向が設定されることが好ましい。
10…収容容器
20…蓋部材
13…環状シール部
100…圧力チャンバ

Claims (7)

  1. 金属製の第1部材(10,50)と、金属製の第2部材(20,40)とを備え、これら前記第1部材と前記第2部材とが互いに締結されることによって外部空間と隔離された収容空間(S)を形成するシール構造であって、
    前記第1部材は、前記第2部材と当接する第1面(11,51)を有し、前記第2部材は、前記第1面が当接する第2面を有し、
    前記第1部材は、前記第1面を除く前記収容空間側の内壁面(10b)から突出して設けられ、前記収容空間と前記外部空間とを隔てるように、前記第1部材と一体的に形成された環状シール部(13,53)を有し、
    前記環状シール部は、前記内壁面との接合部(13b,50a)と反対の突出先端(13a)が、前記第1面に対して前記第2部材側に張り出して形成され、
    前記第2面が前記第1面に当接した場合に、前記環状シール部は、前記第2部材に付勢されて線形弾性範囲内で歪んだ状態となることを特徴とするシール構造。
  2. 前記環状シール部は、前記内壁面との接合部の厚さ(D2)が、前記突出先端の厚さ(D1)よりも厚くされることを特徴とする請求項1に記載のシール構造。
  3. 前記環状シール部は、前記第2部材による付勢力に反発する反力と、前記収容空間と前記外部空間との圧力差に起因して生じる応力とが、同一の方向を向くように形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシール構造。
  4. 前記環状シール部における前記第2部材との接触面、もしくは、前記第2部材における前記環状シール部との接触面は、表面粗さを低減するために鏡面加工されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシール構造。
  5. 前記第1部材は、構成材料としてSUS430が用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシール構造。
  6. 一面が開口し被収容物を収容する収容空間を有する、前記第1部材としての収容容器(10)と、
    前記収容容器の開口を蓋する前記第2部材としての蓋部材(20)と、を備え、
    前記環状シール部(13)は、前記第1部材における前記開口の縁形状に沿って設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシール構造。
  7. 一面が開口し被収容物を収容する収容空間を有する、前記第2部材としての収容容器(40)と、
    前記収容容器の開口を蓋する前記第1部材としての蓋部材(50)と、を備え、
    前記環状シール部(53)は、前記第2部材における前記開口の縁形状に沿って、前記第1部材に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシール構造。
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