JP6273744B2 - 2液混合容器 - Google Patents

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Description

本発明は、異なる2種類以上の溶液を保持し、これら溶液の混合反応時に生成される凝固物や析出物及び混合させる対象液中の異物を除去可能にした、遺伝子検査等のサンプル調整や食品分野に利用できるろ過機能付きの2液混合容器に関する。
従来、溶液同士を混合反応させる際に、特定の組み合わせをすると凝固や析出といった現象が発生することがある。また、混合する対象液が異物を多数含んでいる場合も存在し、このような場合、凝固物や析出物等の異物を取り除くために古くからろ紙を用いてろ過する技術が使われてきた。
しかし、ろ紙を用いた液体のろ過は、液体の粘度等によっては自然落下であるため時間がかかり、また開放系であるため周囲からの異物が混入することでコンタミネーションが発生する可能性が高い。
従来、ろ紙を用いない液体混合容器としては、特許文献1、2に示すものが知られている。
特許第5150507号公報 特許第5132207号公報
特許文献1に開示されている混合容器は、バイアルと、このバイアルに着脱可能に嵌め合わされる蓋とを備え、バイアルは、混合物等のサンプルを収容するチャンバー及び貫通部材を有し、蓋は、混合物等の物質を貯蔵する貯蔵部及び貯蔵部内の物質をシールする貫通可能な膜を有している。
かかる混合容器は、バイアルのチャンバー内に唾液等のサンプルを入れて蓋を閉めることにより、貫通部材が蓋の膜を貫通することで穴が開けられ、この穴を通して貯蔵部に貯蔵されている物質をチャンバー内に解放して混合するようにしたものである。
しかしながら、このような混合容器を使う場合、唾液等のサンプル中に存在する異物を取り除く手段がなく、その後の反応に影響を及ぼす可能性が考えられる。
また、特許文献2に開示されている混合容器は、容器上部に装着されるシリンジのプランジャーを操作して、プランジャーに設けられた押圧部により、第1室と第2室を隔てる隔壁部材を押圧することで隔壁部材を取りはらい、第1室と第2室を連通させることにより、隔壁部材で隔離された2液を混合するようにしたものである。
しかしながら、このような混合容器は、2液混合時に析出物が生成された場合や、特定の除去したいたんぱく質等が存在する場合、これを除去する手段を備えていない。
そこで、本発明は、複数種類の溶液を保持し、これら溶液を周囲からの異物による汚染を防ぎながら容易かつ正確に混合し、かつ複数溶液の混合反応時に生成される析出物や凝固物及び混合される対象溶中の異物を除去することが可能な2液混合容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、開放された上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有するサンプル溶液収容用の第1容器と、前記第1容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有し前記サンプル溶液と混合される液体を収容する第2容器と、前記第2容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルタにより閉塞された下端開口を有する第3容器と、前記第1容器の上端開口を開閉可能に閉塞する蓋部材と、前記第1容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第2容器に設けられ、前記第1容器が前記第2容器に対し下方に摺動された時に前記第1容器の前記フィルムを突き破ることで前記第1容器内のサンプル溶液を前記第2容器内に流出させる第1針部と、前記第2容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第3容器に設けられ、前記第2容器が前記第3容器に対し下方に摺動された時に前記第2容器の前記フィルムを突き破ることで前記第2容器内の前記サンプル溶液と前記混合される液体との混合液を前記第3容器内に流出させる第2針部とを備え、前記第1針部は、前記第2容器内において前記サンプル溶液の流通を可能とした第1支持部材により支持され、前記第1支持部材は、前記第2容器の前記下端開口の周縁全周から起立し前記第1容器の下端開口の中央に向かう前記第1容器の下端開口側に凸状の傾斜部を有し、前記第1針部は、前記傾斜部の頂部で支持され、前記傾斜部の全域に液体流通用の複数の流通開口が形成されていることを特徴とする2液混合容器である。
請求項の発明は、開放された上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有するサンプル溶液収容用の第1容器と、前記第1容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有し前記サンプル溶液と混合される液体を収容する第2容器と、前記第2容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルタにより閉塞された下端開口を有する第3容器と、前記第1容器の上端開口を開閉可能に閉塞する蓋部材と、前記第1容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第2容器に設けられ、前記第1容器が前記第2容器に対し下方に摺動された時に前記第1容器の前記フィルムを突き破ることで前記第1容器内のサンプル溶液を前記第2容器内に流出させる第1針部と、前記第2容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第3容器に設けられ、前記第2容器が前記第3容器に対し下方に摺動された時に前記第2容器の前記フィルムを突き破ることで前記第2容器内の前記サンプル溶液と前記混合される液体との混合液を前記第3容器内に流出させる第2針部とを備え、前記第2針部は、前記第3容器内において前記サンプル溶液と前記混合される液体との混合液の流通を可能とした第2支持部材により支持され、前記第2支持部材は、前記第3容器の前記下端開口の周縁全周から起立し前記第2容器の下端開口の中央に向かう前記第2容器の下端開口側に凸状の傾斜部を有し、前記第2針部は、前記傾斜部の頂部で支持され、前記傾斜部の全域に液体流通用の複数の流通開口が形成されていることを特徴とする2液混合容器である。
請求項の発明は、請求項1または2記載の2液混合容器において、前記第1容器の前記第2容器側への移動を規制し前記第1針部による前記第1容器の前記フィルムの突き破りを阻止する第1スペーサが前記第1の容器の下部外周に着脱可能に設けられていることを特徴とする2液混合容器である。
請求項の発明は、請求項1からの何れか1項記載の2液混合容器において、前記第2容器の前記第3容器側への移動を規制し前記第2針部による前記第2容器の前記フィルムの突き破りを阻止する第2スペーサが前記第2の容器の下部外周に着脱可能に設けられていることを特徴とする2液混合容器である。
請求項の発明は、請求項1からの何れか1項記載の2液混合容器において、前記フィルタは、混合液中の凝固物や析出物等の異物のろ過または特定の物質を吸着可能なフィルタであることを特徴とする2液混合容器である。
請求項の発明は、請求項1からの何れか1項記載の2液混合容器において、前記第3容器の下部外周に嵌合され前記フィルタを前記第3容器の下端開口を閉塞するように保持するとともに前記フィルタでろ過された処理済液を外部へ排出するロート部材を備えることを特徴とする2液混合容器である。
本発明の2液混合容器によれば、複数種類の溶液の使用時に周囲からの異物による汚染を防ぎながら容易かつ正確に混合することができ、かつ複数溶液の反応時に生成される凝固物や析出物及び混合される対象液中の異物を除去することができる。
本発明に係る2液混合容器の全体の構成を示した縦断側面図である。 本発明に係る2液混合容器を分解して示す縦断側図である。 本発明に係る2液混合容器を使用時の動作を示す説明用断面図である。 本発明に係る2液混合容器を使用時の動作を示す説明用断面図である。 本発明に係る2液混合容器を使用時の動作を示す説明用断面図である。 本発明に係る2液混合容器を使用時の動作を示す説明用断面図である。 本発明に係る2液混合容器を使用時の動作を示す説明用断面図である。 本発明に係る2液混合容器を使用時の動作を示す説明用断面図である。 本発明に係る2液混合容器を構成する第1容器と第2容器の詳細を示す説明用斜視図である。
以下、本発明に係る2液混合容器の実施の形態について、図1〜図9を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に示す2液混合容器1は、図1に示すように、第1容器2と、第2容器3と、第3容器4と、蓋部材5と、第1スペーサ6と、第2スペーサ7等を備えて構成されている。
第1容器2は、開放されたサンプル溶液注入用の上端開口2aを有する円筒状の上筒部2Aと、この上筒部2Aの下端に軸線を一致して接合され、上筒部2Aの内径に相当する外径を有する円筒状の下筒部2Bとからなり、下筒部2Bの下端開口2bは、突き破り可能な防水性のフィルム11により閉塞されている。このフィルム11による下端開口2bの閉塞は、下筒部2Bの下端開口2bの縁に接着剤によりフィルム11を貼着することでなされる。
このように構成された第1容器2内には、その上端開口2aから唾液等のサンプル溶液51が導入されるようになっている。また、第1容器2の上端開口2aには、これを閉塞する蓋部材5が開閉可能に嵌合されている。この場合、第1容器2内にサンプル溶液51を導入した後に蓋部材5を閉めることにより、第1容器2は、周囲からの異物が侵入することのない密封容器とすることができる。蓋部材5は、嵌合式、ねじ式等限定するものでなく、密閉できればよい。
第2容器3は、第1容器2の下筒部2Bが上下方向に摺動可能に嵌合され、かつ開放された上端開口3aを有する円筒状の上筒部3Aと、この上筒部3Aの下端に軸線を一致して接合され、かつ上筒部3Aの内径に相当する外径を有する円筒状の下筒部3Bとからなり、下筒部3Bの下端開口3bは、突き破り可能で防水性のフィルム12により閉塞されている。このように構成された第2容器3内には、サンプル溶液51と混合される液体52が収容されている。また、フィルム12による下端開口3bの閉塞は、下筒部3Bの下端開口3bの縁に接着剤によりフィルム12を貼着することでなされる。
第2容器3内には、第1容器2が第2容器3に対し下方に摺動された時に第1容器2のフィルム11を突き破ることで第1容器2内のサンプル溶液51を第2容器3内に流出させる第1針部23がフィルム11の中央部に向け突出して設けられている。また、この第1針部23は、第2容器3内においてサンプル溶液51の流通を可能とした第1支持部材21により支持されている。
第1支持部材21は、第2容器3の下端開口3bの周縁全周から第1容器2の下端開口2bの中央に向けて起立し、かつ第1容器2の下端開口2b側に円錐状に突出するように形成された傾斜部21aを有しており、この傾斜部21aの頂部に第1針部23が支持されている。そして、図9に示すように、傾斜部21aの全域に液体流通用の複数の流通開口21bが形成されている。
また、第2容器3の上筒部3Aの上端縁と、これに対向する第1容器2の上筒部2Aと下筒部2Bとの接合段部2Cとの間に位置する第1容器2の下筒部2Bの外周には、第1スペーサ6が着脱可能に設けられている。この第1スペーサ6は、第2容器3に対する第1容器2の下方への移動を規制し、かつ第1針部23が第1容器2のフィルム11を突き破るのを阻止するものである。このために、第1スペーサ6の幅寸法は、第1容器2を第2容器3へ押し込んで第1容器2のフィルム11が第2容器3の第1針部23により突き破られるストロークよりも長く形成されている。
なお、第1スペーサ6としては、例えば、合成樹脂等からなる所定の幅と厚さを有する帯状部材を第1容器2の下筒部2Bの外径に合わせてリング状に折り曲げ加工したものが使用される。この場合、第1容器2の下筒部2Bを第2容器3の上端開口3aに嵌合される前に、第1容器2の下筒部2Bに、その下端側から第1スペーサ6を嵌め込むことで第1容器2の下筒部2Bの外周に装着することができる。また、溶液の混合に際して第1スペーサ6を第1容器2の下筒部2Bから取り除く場合は、第1容器2の下筒部2Bが第2容器3の上端開口3aに嵌合された状態で、リング状に折り曲げ加工された第1スペーサ6の切り離し端を引っ張ることで容易に取り除くことができる。
第3容器4は、第2容器3の下筒部3Bが上下方向に摺動可能に嵌合され、かつ開放された上端開口4aを有する筒状の上筒部4Aと、この上筒部4Aの下端に接合され、かつ上筒部4Aの内径に相当する外径を有する円筒状の下筒部4Bとからなり、下筒部4Bの下端開口4bはフィルタ13により閉塞されている。
第3容器4内には、第2容器3が第3容器4に対し下方に摺動された時に第2容器3のフィルム12を突き破ることで第2容器3内のサンプル溶液51と液体52との混合液53を第3容器4内に流出させる第2針部24がフィルム12の中央部に向け突出して設けられている。また、この第2針部24は、第3容器4内において混合液53の流通を可能とした第2支持部材22により支持されている。
第2支持部材22は、第3容器4の下端開口4bの周縁全周から第2容器3の下端開口3bの中央に向けて起立し、かつ第2容器3の下端開口3b側に円錐状に突出して形成された傾斜部22aを有しており、この傾斜部22aの頂部に第2針部24が支持されている。そして、図9に示すように、傾斜部22aの全域に液体流通用の複数の流通開口22bが形成されている。
また、第3容器4の上筒部4Aの端縁と、これに対向する第2容器3の上筒部3Aと下筒部3Bとの接合段部3Cとの間に位置する第2容器3の下筒部3Bの外周には、第2スペーサ7が着脱可能に設けられている。この第2スペーサ7は、第3容器4に対する第2容器3の下方への移動を規制し、かつ第2針部24が第2容器3のフィルム12を突き破るのを阻止するものである。このために、第2スペーサ7の幅寸法は、第2容器3を第3容器4へ押し込んで第2容器3のフィルム12が第3容器4の第2針部24により突き破られるストロークよりも長く形成されている。
なお、第2スペーサ7としては、例えば、合成樹脂等からなる所定の幅と厚さを有する帯状部材を第2容器3の下筒部3Bの外径に合わせてリング状に折り曲げ加工したものが使用される。この場合、第2容器3の下筒部3Bを第3容器4の上端開口4aに嵌合される前に、第2容器3の下筒部3Bに、その下端側から第2スペーサ7を嵌め込むことで第2容器3の下筒部3Bの外周に装着することができる。また、溶液の混合に際して第2スペーサ7を第2容器3の下筒部3Bから取り除く場合は、第2容器3の下筒部3Bが第3容器4の上端開口4aに嵌合された状態で、リング状に折り曲げ加工された第2スペーサ7の切り離し端を引っ張ることで容易に取り除くことができる。
第3容器4の下筒部4Bの外周には、ロート部材8の上端に設けられた円筒部8aが嵌合されている。このロート部材8は、第3容器4の下端開口4bが閉塞されるようにフィルタ13を保持するとともにフィルタ13でろ過された処理済液54を外部へ排出するものであり、処理済液54の排出口8cを有している。
なお、上記第1容器2、第2容器3及び第3容器4は、例えばガラスまたは樹脂材等からなり、特に耐薬品性を有するものが好ましい。また、上記第1、第2フィルム11、12は、例えば耐薬品性及び防水性を有する樹脂製のフィルムから形成されている。また、上記フィルタ13は、紙製や布製等の透水性を有するシート材から形成されている。
次に、本実施の形態に示す2液混合容器の動作について、図3乃至図8を参照して説明する。
まず、図3に示すように、第2スペーサ7が装着された第2容器3の下筒部3Bを第3容器4の上筒部4Aに嵌合させた状態で、第2容器3内に混合させたい液体52を予め入れておき、さらに、この第2容器3の上筒部3Aに、第1スペーサ6が装着された第1容器2の下筒部2Bを嵌合しておく。かかる状態で、第1容器2内に混合したいサンプル溶液51を入れた後、図4に示すように第1容器2の上端開口2aを蓋部材5により閉塞する。
次に、図5に示すように、第1容器2の第1スペーサ6を除去した後、蓋部材5側から押圧して、第1容器2の接合段部2Cが第2容器3の上筒部3Aの上端縁に当接するまで第1容器2を第2容器3に対して下方へ摺動させる。これにより、図6に示すようにフィルム11が第1針部23により突き破られ、第1容器2と第2容器3との間が連通されるとともに、フィルム11に形成された突き破り開口を通して第1容器2内のサンプル溶液51が第2容器3内に流出する。そして、第2容器3内に流出されたサンプル溶液51と第2容器3内の液体52とが第1支持部材21の流通開口21bを通して自由に流動することにより、両液体は混合される。
次に、図7に示すように、第2容器3の第2スペーサ7を除去した後、蓋部材5側から押圧して、第1容器2を含む第2容器3を第3容器4に対して下方へ摺動させる。これにより、図7に示すようにフィルム12が第2針部24により突き破られ、第2容器3と第3容器4との間が連通されるとともに、フィルム12に形成された突き破り開口を通して第2容器2内の混合液53が第3容器4内に流出する。そして、第3容器4内に流出された混合液53は第2支持部材22の流通開口22bを通して自由に流動することにより、さらに混合される。
次いで、図8に示すように、第2容器3の接合段部3Cが第3容器4の上筒部4Aの上端縁に当接するまで第1容器2を含む第2容器3を押圧し続けて下方へ摺動されることにより、第3容器4内の混合液体53はフィルタ13によりろ過され、かつ反応により生成された凝固物や析出物及び対象液中の異物が除去された処理済液54が排出口8cから排出される。
この場合、フィルタ13でろ過される処理済液54を反応に用いることもでき、また、フィルタ13を特殊な機能を持たせたフィルタに変更することにより、たんぱく質等の物質を特異的に除去することも可能となる。
また、2液を混合することにより析出する物質をフィルタ13上から回収して使用することも可能である。
上記のような本実施の形態に示す2液混合容器は、下端開口4bをフィルタ13により閉塞してなる第3容器4の上筒部4Aに、下端開口3bをフィルム12により閉塞してなる第2容器3の下筒部3Bを嵌合し、この第2容器3内に混合させたい液体52を予め入れておき、その後、下端開口3bをフィルム11により閉塞してなる第1容器2の下筒部2Bを第2容器3の上筒部3Aに嵌合し、この第1容器2に混合したいサンプル溶液51を入れ、その上部開口2aを蓋部材5で閉塞して、周囲からの異物が侵入することのない密封された2液混合容器2を構成する。そして対象液の混合に際しては、第1容器2の第1スペーサ6を除去した後、蓋部材5側から押圧することにより、第1容器2のフィルム11を第1針部23で突き破ることで形成される開口から第1容器2内のサンプル溶液51を第2容器3内に流出させて第2容器3内の液体52と混合し、さらに、第2容器3の第2スペーサ7を除去した後、蓋部材5側から押圧することにより、第2容器3のフィルム12を第2針部24で突き破ることで形成される開口からサンプル溶液51と液体52との混合液53を第3容器4内に流出させるとともに、蓋部材5側から押圧し続けることにより、第3容器4内に流入された混合液53をフィルタ13によりろ過し、ロート部材8の排出口8cから処理済液54として排出する構成にしたので、このような2液混合容器を用いて複数種類の溶液の混合する時、周囲からの異物による汚染を防ぎながら対象液を容易かつ正確に混合することができ、かつ複数溶液の混合時に生成される析出物や凝固物及び混合される対象溶中の異物を確実に除去することができる。
また、本実施の形態によれば、第2容器3の上筒部3Aの端縁と、これに対向する第1容器2の上筒部2Aと下筒部2Bとの接合段部2Cとの間に位置する第1容器2の下筒部2Bの外周に第1スペーサ6が着脱可能に設けられ、さらに、第3容器4の上筒部4Aの端縁と、これに対向する第2容器3の上筒部3Aと下筒部3Bと接合段部3Cとの間に位置する第2容器3の下筒部3Bの外周に第2スペーサ7が着脱可能に設けられているので、2液混合容器2を使用しない輸送中などに、フィルム11、12の一方または両方がそれぞれの第1、第2針部23、24により不用意に突き破られるのを未然に防止することができる。
なお、上記実施の形態では、第1容器2、第2容器3及び第3容器4が径の異なる上筒部と下筒部とを軸線を一致して接合してなる円筒形状を呈する容器について説明したが、これに限らず、本発明に係る第1容器2、第2容器3及び第3容器4は、例えば三角形状、四角形状乃至それ以上の多角形状を呈する筒体から構成されたものでもよい。要は、互いに混合される複数の対象液及び混合された溶液が個別に収容できる形状のものであればよく、特許請求の範囲に記載された技術的事項を逸脱しない範囲において種々変更することが可能である。
また、第1、第2針部23、24がそれぞれの第2容器3、第3容器4内に支持し得るものであれば、第1、第2針部23、24を支持する第1、第2支持部材21、22の形状は、上記実施の形態に示すような円錐形状のものに限定されず、要は、第1、第2針部がそれぞれの第2、第3容器内において、それぞれの第1、第2フィルムを突き破りうるように支持できる構造のものでよく、特許請求の範囲に記載された技術的事項を逸脱しない範囲において種々変更することが可能である。
1…2液混合容器
2…第1容器
2A…上筒部
2B…下筒部
2a…上端開口
2b…下端開口
3…第2容器
3A…上筒部
3B…下筒部
3a…上端開口
3b…下端開口
4…第3容器
4A…上筒部
4B…下筒部
4a…上端開口
4b…下端開口
5…蓋部材
6…第1スペーサ
7…第2スペーサ
8…ロート部材
8c…排出口
11…第1フィルム
12…第2フィルム
13…フィルタ
21…第1支持部材
21a…傾斜部
21b…流通開口
22…第2支持部材
22a…傾斜部
22b…流通開口
23…第1針部
24…第2針部
51…サンプル溶液
52…混合される液体
53…混合液
54…処理済液

Claims (6)

  1. 開放された上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有するサンプル溶液収容用の第1容器と、
    前記第1容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有し前記サンプル溶液と混合される液体を収容する第2容器と、
    前記第2容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルタにより閉塞された下端開口を有する第3容器と、
    前記第1容器の上端開口を開閉可能に閉塞する蓋部材と、
    前記第1容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第2容器に設けられ、前記第1容器が前記第2容器に対し下方に摺動された時に前記第1容器の前記フィルムを突き破ることで前記第1容器内のサンプル溶液を前記第2容器内に流出させる第1針部と、
    前記第2容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第3容器に設けられ、前記第2容器が前記第3容器に対し下方に摺動された時に前記第2容器の前記フィルムを突き破ることで前記第2容器内の前記サンプル溶液と前記混合される液体との混合液を前記第3容器内に流出させる第2針部とを備え、
    前記第1針部は、前記第2容器内において前記サンプル溶液の流通を可能とした第1支持部材により支持され、
    前記第1支持部材は、前記第2容器の前記下端開口の周縁全周から起立し前記第1容器の下端開口の中央に向かう前記第1容器の下端開口側に凸状の傾斜部を有し、
    前記第1針部は、前記傾斜部の頂部で支持され、
    前記傾斜部の全域に液体流通用の複数の流通開口が形成されている、
    ことを特徴とする2液混合容器。
  2. 開放された上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有するサンプル溶液収容用の第1容器と、
    前記第1容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルムにより閉塞された下端開口とを有し前記サンプル溶液と混合される液体を収容する第2容器と、
    前記第2容器の下部外周が上下に摺動可能に嵌合される上端開口とフィルタにより閉塞された下端開口を有する第3容器と、
    前記第1容器の上端開口を開閉可能に閉塞する蓋部材と、
    前記第1容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第2容器に設けられ、前記第1容器が前記第2容器に対し下方に摺動された時に前記第1容器の前記フィルムを突き破ることで前記第1容器内のサンプル溶液を前記第2容器内に流出させる第1針部と、
    前記第2容器の前記フィルムに向けて突出するように前記第3容器に設けられ、前記第2容器が前記第3容器に対し下方に摺動された時に前記第2容器の前記フィルムを突き破ることで前記第2容器内の前記サンプル溶液と前記混合される液体との混合液を前記第3容器内に流出させる第2針部とを備え、
    前記第2針部は、前記第3容器内において前記サンプル溶液と前記混合される液体との混合液の流通を可能とした第2支持部材により支持され、
    前記第2支持部材は、前記第3容器の前記下端開口の周縁全周から起立し前記第2容器の下端開口の中央に向かう前記第2容器の下端開口側に凸状の傾斜部を有し、
    前記第2針部は、前記傾斜部の頂部で支持され、
    前記傾斜部の全域に液体流通用の複数の流通開口が形成されている、
    ことを特徴とする2液混合容器。
  3. 前記第1容器の前記第2容器側への移動を規制し前記第1針部による前記第1容器の前記フィルムの突き破りを阻止する第1スペーサが前記第1の容器の下部外周に着脱可能に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の2液混合容器。
  4. 前記第2容器の前記第3容器側への移動を規制し前記第2針部による前記第2容器の前記フィルムの突き破りを阻止する第2スペーサが前記第2の容器の下部外周に着脱可能に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の2液混合容器。
  5. 前記フィルタは、混合液中の凝固物や析出物等の異物のろ過または特定の物質を吸着可能なフィルタである、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の2液混合容器。
  6. 前記第3容器の下部外周に嵌合され前記フィルタを前記第3容器の下端開口を閉塞するように保持するとともに前記フィルタでろ過された処理済液を外部へ排出するロート部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の2液混合容器。
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