JP6272261B2 - 円筒金網籠 - Google Patents
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Description
本発明は、積載段数に関係なく、勾配αで積載した充填円筒金網籠について、連結コイル金属線の剪断強度を確保できる円筒金網籠を提供することにある。
請求項2では、最大鉛直応力σf,σgの解析及び計算は、縦金属線を除き、各半円形横金属線でなる仮想・充填半円筒線体、及び縦金属線を除き、水平Beam要素でなる充填半円筒線体モデルを想定して実行する。これにより、無限積載段数n=∞及び勾配αで積載した充填円筒金網籠に対して、最も危険度の高い条件にて、最大鉛直応力σf,σgを解析及び計算する。
なお、3次元解析有限要素法については、京都大学 木村亮教授,名古屋工業大学教授 張鋒教授により開発された3次元弾塑性有限要素解析コードDGPILE 3Dを元に、本解析ソフトの適用性については、例えば、文献:著作者長野孝一郎、木村亮、鈴木雄吾著「土−水連成弾塑有限要素法による橋梁基礎杭の長期変位予測,土木学会論文集C,Vol.63,No4,pp.1041-1053,2007」、文献:森河由紀弘著「再液状化を含めた地盤液状化メカニズムの解明および種々地盤耐震補強工法の評価への応用,名古屋工業大学学位請求論文,2013」を通じて検証されている。
本発明では、最大鉛直応力σg解析及び計算は、縦金属線を除き、各半円形横金属線でなる仮想・充填半円形線体を想定して実行する。これにより、無限積載段数n=∞及び勾配αで積載した充填円筒金網籠に対して、最も危険度の高い条件にて、最大鉛直応力σgを解析及び計算する。
円筒金網籠Yの各寸法は、円筒直径D及び円筒高長Lである。円筒高長Lは、円筒中心線a方向において、各円形金網蓋2,3間の高さとなる。
各半円形横金属線10,10,…は、円筒中心線a方向に線間隔ATを隔てて並列される。各半円形横金属線10,10,…は、円筒金網本体1の円周方向に延在される。
各半円形横金属線10,10,…は、例えば、亜鉛−10%アルミニウム合金メッキ鉄筋(炭素鋼)で形成される。各半円形金属線10,10,…は、線径dである。各半円形横金属線10,10,…の軸方向の線径面積Aは、A=(d/2)2×円周率(π)である。
各縦金属線11,11,…は、例えば、亜鉛−10%アルミニウム合金メッキ鉄筋(炭素鋼)で形成される。各縦金属線11,11,…は、線直径dである。各縦金属線11,11,…の軸方向の断面積Aは、A=(d/2)2×円周率(π)である。
各半円筒金網体8,9は、図1乃至図4に示すように、円周方向両端の縦金属線11A,11A、11B,11Bを隣接して円筒金網本体1を構成する。円周方向一端の各縦金属線11A,11A同士は、各半円筒金網体8,9の両端8A,8B、9A,9B間にわたって隣接される(突合わされる)。円周方向他端の各縦金属線11B,11B同士は、各半円筒金網体8,9の両端8A,8B、9A,9B間にわたって隣接される(突合わされる)。
円周方向両端の各縦金属線11A,11A、11B,11Bを隣接すると、各半円筒金網体8,9は、図1及び図2に示すように、円筒金網本体1を構成する。
連結コイル金属線2は、コイルバネ力(付勢力)にて、円周方向一端で隣接する各縦金属線11A,11Aを締付ける。
連結コイル金属線3は、コイルバネ力(付勢力)にて、円周方向他端で隣接する各縦金属線11B,11Bを締付ける。
各円形金網蓋4,5は、図1乃至図4示すように、円筒金網本体1の両端開口1A,1Bを夫々閉塞する。各円形金網蓋4,5は、円筒金網本体1の両端に固定される。
各円形金網蓋4,5は、蓋直径Dである。
各円形金網蓋4,5は、円形金属線15及び円形金網16を有し、円形金属線15は、例えば、亜鉛−10%アルミニウム合金メッキ鉄筋(炭素鋼)で形成される。円形金属線15の寸法は、蓋直径Dである。
円形金網16は、複数の金属線(例えば、亜鉛−10%アルミニウム合金メッキ炭素鋼線)を編込んで構成され、円形金属線15内側に配置される。円形金網16は、円形金属線15の円周方向にわたって、円形金属線15に固定される。
固定コイル金属線6は、円筒金網本体1の円周方向にわったて、円筒中心線a方向の一端に位置する各半円形金属線10A,10A、及び円形金網蓋4の円形金属線16に巻付けられ、円形金網籠4を円筒金網本体1の一端(上端)に固定する。
固定コイル金属線6は、コイルバネ力(付勢力)にて各半円横金属線10A,10A及び円形金属線15を締付ける。
固定コイル金属線7は、円筒金網本体1の円周方向にわたって、円筒中心線a方向の他端に位置する各半円形横金属線10B,10B、及び円形金網蓋5の円形金属線15に巻付けられ、円形金網蓋5を円筒金網本体1の他端(下端)に固定する。
固定コイル金属線7は、コイルバネ力(付勢力)にて各半円横金属線10B,10B及び円形金属線15を締付ける。
これにより、半円筒金網体8,9を重ねて保管及び運搬することで、円筒金網本体で保管及び運搬するのに比して、占有スペースを低減できる。
復旧現場において、円筒金網籠Yは、図6及び図7に示すように、円筒金網本体1に中詰材Zを充填して、充填円筒金網籠YGとする(中詰材の充填工程)。
河川護岸等の崩壊状態に応じて、図8に示すように、複数の充填円筒金網籠YG,YG,…を積載段数n及び勾配αで積載して、河川護岸等を復旧する(充填円筒金網籠の積載工程)。
復旧現場において、作業者は、図1乃至図4で説明したと同様、各連結コイル金属線2,3を各半円筒金網籠8,9の各縦金蔵線11A,11A又は11B,11Bに巻付け、各半円筒金網体8,9同士を連結する。
これにより、各半円筒金網籠8,9にて円筒金網体1を構成する(図6参照)。
これにより、円筒金網籠Yに中詰材Zを充填した充填円筒金網籠YGとする。
河川護岸等の崩壊状態に応じて、複数の充填円筒金網籠YG,YG,…を用意する。
復旧現場において、複数の充填円筒金網籠YG,YG,…は、図8に示すように、積載段数n(例えば、n=3)にて積載される。
作業者は、バックホウ等の重機を使用して、各充填円筒金網籠YG,YG,…を水平面HG(地面)に積載する。各充填円筒金網籠YG,YG,…は、円筒中心線aを水平面HGに直交する鉛直方向VPに向けて積載する。
各充填円筒金網籠YG,YG,…は、勾配αで積載される。勾配αは、例えば、鉛直方向VPの鉛直長VL、水平方向HHの水平長HL、及び迎角(傾斜角)θ=tan−1(VL/HL)で表される。
最下段以外の充填円筒金網籠YG,YGは、図8に示すように、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、円形金網蓋5(下蓋)を1段下の充填円筒金網籠YGの円形金網蓋4(上蓋)上に積載する。
なお、各充填円筒金網籠YGの自重は、各連結コイル金属線2,3、各円形金網蓋4,5、各固定コイル線材6,7、各半円筒金網体8,9及び中詰材Zでなる総重量である。
各半円形横金属線10,10,…は、円周方向両端を含む各縦金属線11,11,…に直交して溶接固定され、各連結コイル金属線2,3は、各半円形横金属線10,10,…に直交して円周方向両端で隣接する各縦金属線11A,11A又は11B,11Bに巻付けられる。
これにより、積載段数n及び勾配αで積載した各充填円筒金網籠YG,YG,…について、最下段の充填円筒金網籠YGの各連結コイル金属線2…3は、各半円形横金属線10,10,…の最大引張荷重Whにて剪断方向(円周方向)に引張られ、剪断荷重を受ける。
円筒金網籠Yは、円筒金網本体1を各半円筒金網体8,9で構成して、各連結コイル金属線2,3にて連結するので、特に、各連結コイル金属線2,3の剪断強度τを考慮する必要がある。
このため、本発明に係る円筒金網籠Yは、各連結コイル金属線2,3の剪断強度τ(剪断応力)を、τ>最大引張応力σhとして、積載した各充填円筒金網籠YG,YG,…の自重による剪断を回避する。
なお、最大引張応力σhは、各半円形横金属線10,10,…の最大引張荷重Wh及び線径面積Aから、σh=(Wh/A)となる。
以下、演算処理装置(コンピュータ)を使用して実行する、解析及び計算について、説明する。
図1乃至図4で説明した円筒金網籠Yについて、解析及び計算する円筒金網籠Y1,Y2の各数値を示す。
■各金属線10,11の線径d=3.2mm
■網目CT(AT×BT)=50mm×50mm
■円筒直径D=600mm(円筒半径R=300mm)
■円筒高長L=600mm
■半円筒金網体8,9の半円形横金属線11の本数Nh1=13本
■半円筒金網体8,9の縦金属線10の本数Nv1=19本
■各金属線10,11のヤング率Es=2.0×108(kN/m2)
■各金属線10,11のポアソン比νs=0.300
■各金属線10,11の断面積A=8.042×10−6(m2)
■各金属線10,11の断面2次モーメントI1=5.147×10−12(m4)
■各金属線10,11の捩りモーメントJ1=1.029×10−11(m4)
■各金属線10,11の線径d=5.0mm
■網目CT(AT×BT)=100mm×100mm
■円筒直径D=955mm(円筒半径R=447.5mm)
■円筒高長L=1000mm
■半円筒金網体8,9の半円形横金属線10の本数Nh2=11本
■半円筒金網体8,9の縦金属線11の本数Nv2=31本
■各金属線10,11のヤング率Es=2.0×108(kN/m2)
■各金属線10,11のポアソン比νs=0.300
■各金属線10,11の断面積A=19.625×10−6(m2)
■各金属線10,11の断面2次モーメントI2=3.068×10−11(m4)
■各金属線10,11の捩りモーメントJ2=6.136×10−11(m4)
中詰材Zは、盛土を使用し、盛土の各数値を示す。
ヤング率E=2.8×104(kN/m2)
単位体積重量γ=18(kN/m3)
ポアソン比ν=0.499
静止土圧係数K=1.0
解析及び計算で使用する定義を示す。
■各円筒金網籠Y1,Y2の円筒金網本体1に中詰材Zを充填した各充填円筒金網本体YG1,YG2、
■各円筒金網籠Y1,Y2の半円筒金網体8又は9に中詰材Zを充填した充填半円筒金網体RG1,RG2、
■充填円筒金網本体YG1,YG2について、各縦金属線11を除き、各半円形横金属線10でなる仮想・充填円筒線本体YK1,YK2、
■充填半円筒金網体RG1,RG2について、各縦金属線11を除き、各半円形横金属線10でなる仮想・充填半円筒線体RK1,RK2
■各充填半円筒金網体RG1,RG2の仮想・充填半円筒金網体RP1,RP2、
■各充填円筒金網本体YG1,YG2について、各縦金属線11を除き、各半円形横金属線10を水平Beam要素で表現した充填円筒線本体モデルYM1,YM2、
■各充填半円筒金網体RG1,RG2について、各縦金属線11を除き、各半円形横金属線10を水平Beam要素で表現した充填半円筒線体モデルRM1,RM2、
■各充填半円筒金網本RG1,RG2について、各半円形横金属線10を水平Beam要素で表現し、及び各縦金属線11を鉛直Beam要素で表現した充填半円筒金網体モデルRN1,RN2、
■各仮想・充填円筒線本体YK1,YK2、又は各充填円筒線本体モデルYM1,YM2を積載する水平面HG、
■水平面HGに直交する鉛直方向VP、
■各仮想・充填円筒線本体YK1,YK2、又は充填円筒線本体モデルYM1,YM2の積載段数n、
■各仮想・充填半円筒線体RK1,RK2の円筒高長L、
■円筒中心線aを鉛直方向HVに向けて、各仮想・充填円筒線本体YK1,YK2、又は充填円筒線本体モデルYM1,YM2を積載する勾配α、
■積載段数n=2及び勾配αで積載した各充填円筒線本体モデルYM1(又はYM2)について、最下段の充填半円筒線体モデルRM1(又はRM2)、及び最下段の充填半円筒線体モデルRM1(又はRM2)に積載した領域の充填円弧筒線体モデルSM1(又はSM2)でなる、勾配線体モデル群RMG1(又はRMG2)、
■無限積載段数n=∞及び勾配αで積載した各仮想・充填円筒線本体YK1(又はYK2)について、各段の充填半円筒線体RK1,RK2でなる、仮想・勾配線体群RKG1(又はRKG2)、
とする。
なお、充填円筒金網本体YG1,YG2は、各円筒金網籠Y1,Y2の円筒金網体1、及び中詰材Z(円柱の中詰材Z)でなる。
充填半円筒金網体RG1,RG2は、各円筒金網籠Y1,Y2の半円筒金網体8又は9、及び中詰材Z(半円柱の中詰材)でなる。
各充填円筒線体モデルYM1,YM2は、各縦金属線11を除いた各充填円筒線本体YG1,YG2を想定したモデル化したものである。
各充填半円筒線体モデルRM1,RM2は、各縦金属線11を除いた充填半円筒金網体RG1,RG2を想定し、3次元解析FEM(3次元解析有限要素法)により解析メッシュを構築するモデルのである。
各充填半円筒金網体モデルRN1,RN2は、充填半円筒金網体RG1,RG2を想定し、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築するモデルのである。
仮想・充填円筒線本体YK1,YK2は、各縦金属線11を除いた充填円筒金網本体YG1,YG2を仮に想定したものである。
各仮想・充填半円筒線体モデルRK1,RK2は、各縦金属線11を除いた充填半円筒金網体RG1,RG2を仮に想定したものである。
各仮想・充填半円筒金網体RP1,RP2は、充填半円筒金網体RG1,RG2を仮に想定したものである。
3次元解析FENでは、中詰材Z(盛土)を弾性Solid要素で表現し、各金属線10,11を弾性Beam要素で表現する。
最大鉛直応力σfは、演算処理装置(コンピュータ)を使用し、3次元解析FEMにより解析する。
(2)仮想・勾配線体群RKG1(又はRKG2)について、最下段の仮想・充填半円筒線体RK1(又はRK2)の最大鉛直応力σg、及び最大単位体積重量Wgを求める(最大鉛直応力σg及び最大単位体積重量Wgの計算処理)。
(3)仮想・充填半円筒金網体RP1(又はRP2)について、半円形横金属線10の最大引張応力σを求める。即ち、充填半円筒金網体モデルRN1,RN2について、水平Beam要素の最大引張荷重Whを解析し、及び最大引張応力σhを求める(最大引張荷重Wh及び最大引張応力σhの解析・計算処理)。
最大引張荷重Whは、演算処理装置(コンピュータ)を使用して、3次元解析FEMにより解析する。
上記(1)の処理について、各円筒金網籠Y1,Y2の解析及び計算を説明する(図9乃至図22参照)。
i)勾配線体モデル群RMG1について、図9、図10、図13及び図15(b)に示すように、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段の充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σfを解析する。
ii)充填半円筒線体モデルRM1(積載段数n=1)について、図14(a)及び図15(b)に示すように、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σeを解析する。
iii)直上線体モデルRMH1について、図11、図12、図14(b)及び図15(b)に示すように、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段の充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σpを解析する。
勾配線体モデル群RMG1は、図9及び図10に示すように、積載段数n=2及び勾配αで積載した充填円筒線本体モデルYM1,YM1から構成する。最下段(1段目)の充填円筒金網本体モデルYM1は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、最下端円形面を水平面HGに設置する。2段目の充填円筒線本体モデルYM1は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、最下端円形面をで最下段の充填円筒線本体モデルYM1の最上端円形面に積載する。
積載段数n=2及び勾配αで積載した各充填円筒線本体モデルYM1,YM1について、勾配線体モデル群RMG1は、図9及び図10に示すように、各充填円筒線本体モデルYM1,YM1を各円筒中心線a,aに沿って、鉛直方向VPに二等分割した、一方となる。
勾配線体モデル群RMG1は、最下段の充填半円筒線体モデルRM1及び2段目の充填円孤筒線体モデルSM1でなる(図9及び図10参照)。
円弧筒線体モデルSM1は、図9及び図10に示すように、積載面Sで円孤高長L(L=600mm)を有する。積載面Sは、最下段(1段目)の充填半円筒線体モデルRM1に積載され、各充填円筒線本体モデルYM1,YM1外周及び直線bにて囲まれる領域である。円弧筒線体モデルSM1は、2段目の充填円筒線本体YM1外周の一部を含み、水平Beam要素を有する。
演算処理装置(コンピュータ)は、図13及び図15(b)に示すように、勾配線体モデル群RMG1について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段の充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σfを解析する。3次元解析FEMでは、円筒金網籠Y1の各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、最大鉛直応力σfを解析する。
最大鉛直応力σfは、図9,図10及び図13に示すように、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、最下段(1段目)の充填半円筒線体モデルRM1の最下端半円面に作用する。
最大鉛直応力σfの解析結果を、図15(a)に示す。
演算処理装置(コンピュータ)は、円筒金網籠Y1の各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、充填半円筒線体モデルRM1を構成(モデル化)する。
演算処理装置(コンピュータ)は、図14(a)及び図15(b)に示すように、充填半円筒線体モデルRM1について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σeを解析する。3次元解析FEMは、円筒金網籠Y1の各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、最大鉛直応力σeを解析する。
最大鉛直応力σeは、図14(a)に示すように、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、充填半円筒線体モデルRM1の最下端半円形面に作用する。
最大鉛直応力σeの解析結果を、図15(a)に示す。
直上線体モデル群RMH1は、図11及び図12に示すように、積載段数n=2で積載した充填円筒線本体モデルYM1,YM1から構成する。最下段(1段目)の充填円筒線本体モデルYM1は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、最下端円形面を水平面HGに設置する。2段目の充填円筒線本体モデルYM1は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向け、及び円筒中心線aを最下段の充填円筒金網籠モデルYM1の円筒中心線aに一致して、最下端円形面を最下段の充填円筒線本体モデルYM1の最上端円形面に積載する。
積載段数n=2で積載した各充填円筒線本体モデルYM1,YM1について、直上線体モデル群RMH1は、図11及び図12に示すように、各段の充填円筒線本体モデルYM1,YM1を各円筒中心線a,aに沿って、鉛直方向VPに二等分割した、一方となる。
直上線体モデル群RMH1は、各段の充填半円筒線体モデルRM1,RM1でなる(図11及び図12参照)。
積載距離δは、δ=600mmとなる。
演算処理装置(コンピュータ)は、図14(b)及び図15(b)に示すように、直上線体モデル群RMH1について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段(1段目)の充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σpを解析する。3次元解析FEMでは、円筒金網籠Y1の各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、最大鉛直応力σpを解析する。
最大鉛直応力σpは、図11、図12及び図14(b)に示すように、鉛直方向HV(円筒中心線a方向)において、最下段(1段目)の充填半円筒線体モデルRM1の最下端半円面に作用する。
最大鉛直応力σpの解析結果を、図15(a)に示す。
図15(a)は、鉛直応力と積載距離δとの関係を示すグラフ図である。
図15(a)において、「○」グラフ線は「直上線体モデルRMH1」の鉛直応力σを示し、「□」グラフ線は「勾配線体モデル群RMG1」の鉛直応力σを示し、「×」グラフ線は「充填半円筒線体モデルRM1」の鉛直応力σを示す。
充填半円筒線体モデルRM1は、最大鉛直応力σe=10.60(kN/m2)を示している(「×」グラフ線参照)。
勾配線体モデル群RMG1は、積載距離δ=−0.3(m)の鉛直応力σ=10.60(kN/m2)を示し、積載距離δ=−0.3(m)から0.3(m)に向うに連れて、漸次、増加を示している。勾配線体モデル群RMG1は、積載距離δ=0.09479(m)で最大鉛直応力σf=19.25(kN/m2)を示している(「□」グラフ線参照)。
これにより、勾配線体モデル群RMG1について、2段目の充填円弧筒線体モデルSR1から最下段の充填半円筒線体モデルRM1に作用する鉛直応力は、σe×0.82=8.69(kN/m2)となる。
応力係数βは、充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σeに対する、各最大鉛直応力σf,σp,σeの増加率である。
応力係数βは、式(1)で計算する。
直上線体モデル群RMH1について、応力係数βは、式(1)と同様に、β=(21.20/10.60)−1=1.0となる。
充填半円筒線体モデルRM1について、応力係数βは、式(1)と同様に、β=(10.60/10.60)−1=0となる。
勾配線体モデル群RMG1は、勾配αについて、水平長HL=0であると、直上金網モデル群YMH1と同様なモデルとなり、水平長HL=円筒直径Dであると、充填円筒金網籠モデルYM1と同様なモデルとなる。
これにより、勾配線体モデル群RMG1では、勾配αの水平長HLを0<HL<円筒直径Dとすると、応力係数βは、勾配αに応じて0<β<1の範囲の定数となる。
充填半円筒金網体RG2の計算は、充填半円筒金網体RG1と同様である。
a)勾配線体モデル群RMG2について、図16、図17、図20及び図22(b)に示すように、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段の充填半円筒線体モデルRM2の最大鉛直応力σfを解析する。
b)充填半円筒線体モデルRM2(積載段数n=1)について、図21(a)及び図22(b)に示すように、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、充填半円筒線体モデルRM2の最大鉛直応力σeを解析する。
c)直上線体モデルRMH2について、図18、図19、図21(b)及び図22(b)に示すように、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段の充填半円筒線体モデルRM1の最大鉛直応力σpを解析する。
勾配線体モデル群RMG2は、図16及び図17に示すように、積載段数n=2及び勾配αで積載した充填円筒線本体モデルYM2,YM2から構成する。最下段(1段目)の充填円筒線本体モデルYM2は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、最下端円形面を水平面HGに設置する。2段目の充填円筒線本体モデルYM2は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、最下端円形面を最下段の充填円筒金網籠モデルYM2の最上端円形面に積載する。
積載段数n=2及び勾配αで積載した各充填円筒線本体モデルYM2,YM2について、勾配線体モデル群RMG2は、図16及び図17に示すように、各充填円筒線本体モデルYM2,YM2を各円筒中心線a,aに沿って、鉛直方向VPに二等分割した、一方となる。
勾配線体モデル群RMG2は、最下段の充填半円筒線体モデルRM2及び2段目の充填円孤筒線体モデルSM2でなる(図16及び図17参照)。
充填円孤筒線体モデルSM2は、図16及び図17に示すように、積載面SSで円孤高長L(L=1000mm)を有する。積載面SSは、最下段(1段目)の充填半円筒線本体モデルRM2に積載され、各充填円筒線本体モデルYM2,YM2外周及び直線cにて囲まれる領域である。充填円弧筒線体モデルSM2は、2段目の充填円筒線本体YM2外周の一部を含み、水平Beam要素を有する。
演算処理装置(コンピュータ)は、図20及び22(b)に示すように、勾配線体モデル群RMG2について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段の充填半円筒線体モデルRM2の最大鉛直応力σfを解析する。3次元解析FEMは、円筒金網籠Y2の各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、最大鉛直応力σfを解析する。なお、解析メッシュは、円筒金網籠Y2の網目CTのAT×BT=100×100(mm)より細かく分割(AT×BT=50×50mm)して、水平Beam要素の配列によって、AT×BT=100×100(mm)を表現した。
最大鉛直応力σfは、図16、図17及び図20に示すように、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、最下段の充填半円筒線体モデルRM2の最下端半円面に作用する。
最大鉛直応力σfの解析結果を、図22(a)に示す。
演算処理装置(コンピュータ)は、円筒金網籠Yの各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、充填半円筒線体RM2を構成(モデル化)する。
演算処理装置(コンピュータ)は、図21(a)及び図22(b)に示すように、充填半円筒線体モデルRM2について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、充填半円筒線体モデルRM2の最大鉛直応力σeを解析する。3次元解析FEMは、円筒金網籠Y2の各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、最大鉛直応力σeを解析する。
最大鉛直応力σeは、図21(a)及び図22(b)に示すように、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、充填半円筒線体モデルRM2の最下端半円面に作用する。
最大鉛直応力σeの解析結果を、図22(a)に示す。
直上線体モデル群RMH2は、図18及び図19に示すように、積載段数n=2及び勾配αで積載した充填円筒線本体モデルYM2,YM2から構成する。最下段(1段目)の充填円筒線本体モデルYM2は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、最下端円形面を水平面HGに設置する。2段目の充填円筒線本体モデルYM2は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向け、及び円筒中心線aを最下段の充填円筒線本体モデルYM2の円筒中心線aに一致して、最下端円形面を最下段の充填円筒線本体モデルYM2の最上端円形面に積載する。
積載段数n=2で積載した各充填円筒線本体モデルYM2,YM2について、直上線体モデル群RMH2は、図18及び図19に示すように、各段の充填円筒線本体モデルYM2,YM2を円筒中心線a,aに沿って、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)に二等分割した、一方となる。
直上金網モデル群YMH2は、各段の充填半円筒線体モデルRM2,RM2でなる(図18及び図19参照)。
演算処理装置(コンピュータ)は、図21(b)及び図22(b)に示すように、直上線材モデル群RMH2について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、最下段の充填半円筒線体モデルRM2の最大鉛直応力σfを解析する。3次元解析FEMは、円筒金網籠Y2の各数値、及び中詰材Zの各数値を用いて、最大鉛直応力σpを解析する。
最大鉛直応力σpは、図18、図19及び図21(b)に示すように、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、最下段(1段目)の充填半円筒線体モデルRM2の最下端半円面に作用する。
最大鉛直応力σpの解析結果を、図22(a)に示す。
図22(a)は、各鉛直応力と積載距離δとの関係を示すグラフ図である。
図22(a)において、「○」グラフ線は「直上線体モデル群RMH2」の鉛直応力σを示し、「□」グラフ線は「勾配線体モデル群RMG2」の鉛直応力σを示し、「×」グラフ線は「充填半円筒線体モデルRM2」の鉛直応力σを示す。
充填半円筒線体モデルRM2は、最大鉛直応力σe=17.52(kN/m2)を示している(「×」グラフ線参照)。
勾配線体モデル群RMG2は、積載距離δ=−0.4775(m)鉛直応力σ=17.52(kN/mm2)を示し、積載距離δ=−0.4775(m)から0.4775(m)に向うに連れて、漸次、増加を示している。勾配線体モデル群RMG2は、積載距離δ=0.1775(m)で最大鉛直応力σf=33.07(kN/m2)を示している(「□」グラフ線参照)。
これにより、勾配線体モデル群RMG2について、2段目の充填円弧筒線体モデルSM2から最下段の充填半円筒線体RM2に作用する鉛直応力は、σe×0.89=15.59(kN/m2)となる。
応力係数βは、式(1)で計算する。
勾配線材モデル群YMG2について、式(1)から、応力係数β=(33.70/17.52)−1=0.89となる。
直上線体モデル群RMH2について、式(1)と同様に、応力係数β=(35.04/17.52)−1=1となる。
充填半円筒線体モデルRM2について、式(1)と同様に、応力係数β=(17.52/17、52)−1=0となる。
勾配線体モデル群RMG2は、勾配αについて、水平長HL=0であると、直上線体モデル群RMH1と同様なモデルとなり、水平長HL=円筒直径Dであると、充填半円筒線体モデルRM2と同様なモデルとなる。
これにより、勾配線体モデル群RMG2では、勾配αの水平長HLを0<HL<円筒直径Dとすると、応力係数βは、勾配αに応じて0<β<1の範囲の定数となる。
上記(2)の処理について、各充填円筒金網籠Y1,Y2の計算を説明する(図23及び図24参照)。
仮想・勾配線体群RKG1は、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3420勾配)で積載した仮想・充填円筒線本体YK1,YK1,…から構成する。
図23において、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3420勾配)で積載した各仮想・充填円筒線本体YK1,YK1,…を想定する。最下段の仮想・充填円筒線本体YK1は、円筒中心線aを鉛直方向VHに向けて、最下端円形面を水平面HGに設置する。最下段以外の仮想・充填円筒線本体YK1,YK1,…は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向け、最下端円形面を1段下の仮想・充填円筒線本体YK1の最上端円形面に積載する。
仮想・勾配線体群RKG1は、無限積載段数n=∞及び勾配αで積載した仮想・充填円筒線本体YK1,YK1,…を各円筒中心線a,a,…に沿って、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)に二等分割した、一方となる。
これにより、仮想・勾配線体群RKG1について、各段の充填半円筒線体RK1,RK1,…は、図23に示すように、無限積載段数n=∞及び勾配αで積載される。
最大鉛直応力σgは、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、最下段の仮想・充填半円筒線体RK1の最下端半円形面に作用する。
単一の仮想・充填半円筒線体RK1(積載段数n=1)は、最大鉛直応力σg=10.60(kN/m2)となる[図23(a)参照]。
積載段数n=2及び勾配αで積載した各仮想・充填半円筒線体RK1,YK1について、最下段の仮想・充填半円筒線体RK1は、最大鉛直応力σg=σe+σe×β=σe×(1+β)=10.60×(1+0、82)=19.29(kN/m2)となる[図23(b)参照]。
積載段数n=3及び勾配αで積載した各仮想・充填円筒金網籠YK1,YK1,…について、最下段の仮想・充填円筒金網籠YK1は、最大鉛直応力σg=σe+(σe+σe×β)×β=σe×(1+β+β2)=10.60×(1+0.82+0.822)=26.42(kN/m2)となる[図23(c)参照]。
積載段数n=4及び勾配αで積載した各仮想・充填半円筒線体RK1,RK1,…について、最下段の仮想・充填半円筒線体RK1は、最大鉛直応力σg=σe×(1+β+β2+β3)=10.60×(1+0.82+0.822+0.823)=32.26(kN/m2)となる[図23(d)参照]。
図21(a)乃至図21(d)から、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3420勾配)で積載した仮想・充填半円筒線体RK1,RK1,…について、最下段の充填半円筒線体RK1の最大鉛直応力σfは、σf=σe×(1+β+β2+…+βn−1)=10.60×(1+0.82+0.822+…+0.82n−1)=[10.60×(1−0.82n)/(1−0.82)=53(kN/m2)]となる[図23(e)参照]。なお、n=∞であると、「0.82n」は「0(零)」に収束する。
これにより、無限積載段数n=∞及び勾配αで積載した仮想・充填半円筒線体RK1,RK1,…について、最下段の仮想・充填半円筒線体RK1の最大鉛直応力σfは、式(2)となる。
式(2)は、最大鉛直応力σgを、応力係数βで一般化したものである。
式(2)において、応力係数β=0.90の最大鉛直応力σgは、σg=10.60/(1−0.9)=106.00(kN/m2)となる。
応力係数β=0.7の最大鉛直応力σgは、σg=10.60/(1−0.7)=35.33(kN/m2)となる。
応力係数β=0.50の最大鉛直応力σgは、σg=10.60/(1−0.5)=21.20(kN/m2)となる。
応力係数β=0.30の最大鉛直応力σgは、σg=10.60/(1−0.3)=15.14(kN/m2)となる。
応力係数β=0.10の最大鉛直応力σgは、σg=10.60/(1−0.1)=11.78(kN/m2)となる。
このように、応力係数β=0.82以下では、最大鉛直応力σg=53(kN/m2)以下となる。応力係数β=0.82以下であると、無限積載段数n=∞の勾配αは、1:0.3420勾配より緩やかになる。
充填半円筒金網体RG2の計算は、充填半円筒金網体RG1と同様である。
仮想・勾配線体群RKG2は、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3勾配)で積載した仮想・充填円筒線本体YK2,YK2,…から構成する。
図24において、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3勾配)で積載した各仮想・充填円筒線本体YK2,YK2,…を想定する。最下段(1段目)の仮想・充填円筒線本体YK2は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、最下端円形面を水平面HGに設置する。最下段以外の各仮想・充填円筒線本体YK2,YK2,…は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向け、最下端円形面を1段下の仮想・充填円筒線本体YK2の最上端円形面に積載する。
仮想・勾配線体群RKG2は、無限積載段数n=∞及び勾配αで積載した仮想・充填円筒線本体YK2,YK2,…を各円筒中心線a,a,…に沿って、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)に二等分割した、一方となる。
これにより、仮想・勾配線体群RKG2について、各段の充填半円筒線体RK2,RK2,…は、図24に示すように、無限積載段数n=∞及び勾配αで積載される。
単一の仮想・充填半円筒線体RK2は、最大鉛直応力σg=σe=17.52(kN/m2)となる[図23(a)参照]。
積載段数n=2及び勾配αで積載した仮想・充填半円筒線体RK2,RK2について、最餡段の仮想・充填半円筒線体RK2は、最大鉛直応力σg=σe×(1+β)=33.11(kN/m2)となる[図23(b)参照]。
積載段数n=3及び勾配αで積載した仮想・充填半円筒線体RK2,RK2,…について、最餡段の仮想・充填半円筒線体RK2は、最大鉛直応力σg=σe×(1+β+β2)=46.99(kN/m2)となる[図23(c)参照]。
積載段数n=4及び勾配αで積載した仮想・充填半円筒線体RK2,RK2,…について、最餡段の仮想・充填半円筒線体RK2は、最大鉛直応力σg=σe×(1+β+β2+β3)=59.34(kN/m2)となる[図23(d)参照]。
仮想・勾配線体群RKG2について、最下段(1段目)の仮想、充填半円筒線体RK2の最大鉛直応力σgは、式(2)から、σf=17.52/(1−0.89)=159(kN/m2)となる。
式(2)において、応力係数β=0.90の最大鉛直応力σgは、σg=17.52/(1−0.9)=175.20(kN/m2)となる。
応力係数β=0.8の最大鉛直応力σgは、σg=17.52/(1−0.8)=87.60(kN/m2)となる。
応力係数β=0.50の最大鉛直応力σgは、σg=17.52/(1−0.5)=35.40(kN/m2)となる。
応力係数β=0.30の最大鉛直応力σgは、σg=17.52/(1−0.3)=25.03(kN/m2)となる。
応力係数β=0.10の最大鉛直応力σgは、σg=17.52/(1−0.1)=19.47(kN/m2)となる。
このように、応力係数β=0.89以下では、最大鉛直応力σg=159(kN/m2)以下となる。応力係数β=0.89以下であると、無限積載段数n=∞の勾配αは、1:0.3勾配より緩やかになる。
上記(3)の処理について、各円筒金網籠Y1,Y2の解析及び計算を説明する(図25及び図26参照)
<1>充填半円筒金網体RG1(円筒金網籠Y1)の解析等
無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3420勾配)で積載した各仮想・充填半円筒線体RK1,RK1,…の最下段の仮想・充填半円筒線体RK1について、仮想・充填半円筒金網体RP1を想定する。
単位体積重量Wgを作用した仮想・充填半円筒金網体RP1について、各半円形横金属線10の最大鉛直応力σhを求める。
演算処理装置(コンピュータ)は、図25に示すように、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)から単位体積重量Wg=88.3(kN/m3)を作用した充填半円筒金網体モデルRN1について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、水平Beam要素の最大引張荷重Whを解析する。3次元解析FEMでは、図25(b)に示すように、円筒金網籠Y1の各数値及び中詰材Zの各数値を用いて、水平Beam要素(半円形横金属線10)の最大引張荷重Whを解析する。
最大引張荷重Wgの解析は、図25(b)に示すように、円周方向の網目CTの「9番目」及び「10番目」に位置する、水平Beam要素に対して実行する。
引張荷重の解析結果を、図25(a)に示す。
図25(a)において、「□」グラフ線は「9番目の水平Beam要素の引張荷重」を示し、「○」グラフ線は「10番目の水平Beam要素の引張荷重」を示す。
図25(a)において、縦軸に「円筒高長L(m)」と取り、横軸に「引張荷重(kN)」を取る。図25(a)の縦軸は、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、充填半円筒金網体モデルRN1の最上端を「0(零)」とし、最下端を「−0.6(m)」とする。
最大引張荷重Wh=0.18(kN)=180(N)は、円筒金網籠Y1について、各半円形横金属線10の最大引張荷重となる。円筒金網籠Y1について、最大引張荷重Whは、各連結コイル金属線2,3に剪断荷重として作用する。
最大引張荷重Whは、Wh=0.18(kN)=180(N)、線径面積Aは、A=(d/2)2×円周率(π)=(3.2/2)2×3.14=8.04(mm2)である。
最大引張応力σh=(180/8.04)=22.39(N/mm2)となる。
充填半円筒金網体YG2の解析等は、充填半円筒金網体RG2と同様である。
無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3勾配)で積載した各仮想・充填半円筒線体RK2,RK2,…の最下段の仮想・充填半円筒線体RK2について、仮想・充填半円筒金網体RP2を想定する。
単位体積重量WHh=159(kN)を作用した仮想・充填半円筒金網体PR2について、各半円形横金属線10の最大引張応力σhを求める。
演算処理装置(コンピュータ)は、図26に示すように、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)から単位体積重量Wg=159(kN/m3)を作用した充填半円筒金網体モデルRN2について、3次元解析FEMにより解析メッシュを構築して、水平Beam要素の最大引張荷重Whを解析する.3次元解析FEMでは、図26(b)に示すように、円筒金網籠Y1の各数値及び中詰材Zの各数値を用いて、水平Beam要素(半円形横金属線10)の最大引張荷重Whを解析する。
最大引張荷重Wgの解析は、図26(b)に示すように、円周方向の網目CTの「15番目」及び「16番目」に位置する、水平Beam要素に対して実行する。
引張荷重の解析結果を、図26(a)に示す。
図26(a)において、「□」グラフ線は、「15番目の水平Beam要素の引張荷重」を示し、「○」グラフ線は「16番目の水平Beam要素の引張荷重」を示す。
図26(a)において、縦軸に「円筒高長L(m)」を取り、横軸に「引張荷重(kN)」を取る。図26(a)の縦軸は、鉛直方向VP(円筒中心線a方向)において、充填半円筒金網体モデルRN2の最上端を「0(零)」とし、最下端を「−1(m)」とする。
最大引張荷重Wh=1、5(kN)は、円筒金網籠Y2について、各半円形横金属線10の最大引張荷重となる。円筒金網籠Y2について、最大引張荷重Whは、各連結コイル金属線2,3に剪断荷重として作用する。
最大引張荷重Whは、Wh=1.5(kN)=1500(N)、線径面積A=(5.0/2)2×円周率(π)=19.63(mm2)である。
最大引張応力σh=(1500/19.63)=76.42(N/mm2)となる。
円筒金網籠Y1について、各連結コイル金属線2,3の線径dc及び材質(例えば、炭素鋼線)を適宜選択して、各連結コイル金属線2,3の剪断強度τは最大引張応力σh=22.39(N/mm2)を超えるものとする。
これにより、円筒金網籠Y1に中詰材Zを充填した充填円筒金網籠YG1について、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3420勾配)で積載しても、各連結コイル金属線2,3は、剪断することなく、各半円筒金網体8,9同士の連結を保持できる。
なお、円筒金網籠Y1の充填円筒金網籠YG1について、1:0.3420勾配αより緩やかな勾配であると、最大鉛直応力σg(単位体積重量Wg)は、1:0.3420勾配αに比して低い値となることから、各半円形横金属線10の最大引張応力σhは、σh=22.39(N/mm2)以下となる。
これにより、円筒金網籠Y1について、剪段強度τ>最大引張応力σh=22.39(N/mm2)として、1:0.3420勾配αより緩やかであれば、無限積載段数n=∞で積載しても、各連結コイル金属線2,3は剪断しない。
1:0.3420勾配より緩やかとは、水平長HLの鉛直長VLに対する比について、0.3420を超え、1.0未満となる勾配である。
円筒金網籠Y2について、各連結コイル金属線2,3の線径dc及び材質(例えば、炭素鋼線)を適宜選択して、各連結コイル金属線2,3の剪断強度τは最大引張彙応力σh=76.42(N/mm2)を超えるものとする。
これにより、円筒金網籠Y2に中詰材Zを充填した充填円筒金網籠YG2について、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0.3勾配)で積載しても、各連結コイル金属線2,3は、剪断することなく、各半円筒金網体8,9同士の連結を保持できる。
なお、円筒金網籠Y2の充填円筒金網籠YG2について、1:0.3勾配αより緩やかな勾配であると、最大鉛直応力σ(単位体積重量Wg)は、1:03勾配αに比して低い値となることから、各半円形横金属線10の最大引張応力σhは、σh=76.42(N/mm2)以下となる。
これにより、円筒金網籠Y1について、剪段強度τ>最大引張応力σh=76.42(N/mm2)として、1:0.3勾配αより緩やかであれば、無限積載段数n=∞で積載しても、各連結コイル金属線2,3は剪断しない。
1:0.3勾配αより緩やかとは、水平長HLの鉛直長VLに対する比について、0.3を超え、1.0未満となる勾配である。
円筒金網籠Y2は、円筒直径D=955mm、円筒高長L=1000mmであって、円筒直径D:円筒高L=1:1.047となる。横半円形金属線10の1本当たりの最大引張応力σhは、表示1からσh=76.42(N/mm2)である。
円筒金網籠Y1の最大引張応力σh=22.39(N/mm2)及び円筒直径D=600mmと、円筒金網籠Y2の最大引張応力σh=76.42(N/mm2)及び円筒直径D=955mmの関係について、一次関数式は、式(3)で示すことかができる。
σh=0.1522×D−68.93・・・・・・・(3)
但し、式(3)の適用条件は、
i)無限積載段数n=∞、及び1:0.3勾配、
ii)円筒直径D=600mm〜955mm、
iii)円筒高長L=600mm〜1000mm
iv)円筒直径D及び円筒高長Lの比は、円筒直径D:円筒高長L=1:1〜1.047、
である。
これにより、円筒金網籠Yについて、式(3)に円筒直径Dを代入することで、各半円形横金属線10の1本当たりの最大引張応力σhを求めることができる。
引張試験は、油圧式万能試験機(JTトーシ株式会社、型式:YU200SII、定格:2000kN)を用いて行った。
実施例1乃至実施例10において、供試体は、図27に示すように、一対の金網体101,102、及び連結コイル金属線103でなる。各金属体101,102は、半円筒金網体8,9に相当し、複数の横金属線104,104,…及び複数の縦金属線105,105,…を有する。
各横金属線104,104,…は、線間隔ATを隔てて並列する。各縦金属線105,105,…は、線間隔BTを隔てて並列され、及び各横金属線104,104,…に直交して配置される。各金網体101,102は、各金属線104,105の交点にて、各横金属線104,104,…及び各縦金属線105,105,…同士を溶接して固定する。各横金属線104,104,…及び各縦金属線105,105,…は、各線間隔AT,BTにて、複数の網目CTを形成する。各金網体101,102は、金網体101の縦金属線105と金網体102の105を隣接して配置(突合わせて配置)する。
連結コイル103は、隣接する各縦金属線105A,105Aに巻付けられ、各金属体同士を連結して供試体とする。連結コイル金属線103は、各金網体101,102の内外側から各縦金属線105A,105Aの紙目CTに挿通され、隣接した各縦金属線105A,105Aの軸方向にわたって巻付けられる。
油圧式万能試験機において、図27に示すように、供試体の各金網体101,102をクランプ(把持)して、供試体を油圧式万能試験機に装着する。
油圧式万能試験機では、図27に示すように、連結コイル金属線を間に配置して、各金属体101,102をクランプする。
油圧式万能試験機では、各横金属線104,104,…の軸方向(連結コイル金属線103の剪段方向)に引張荷重を作用する。
実施例1乃至実施例10において、供試体数は、「5」とする。
5つの供試体の夫々について、引張試験を実施し、図28に示すように、引張荷重(kN)及び変位(mm)の関係を測定する。図28は、5つの供試体の夫々に対して、荷重(kN)及び変位(mm)を示すグラフ図である。
各供試体において、図28に示すように、最大引張荷重を抽出して、各供試体の平均値を最大引張荷重Wh(kN)とする。
実施例1乃至実施例10の各供試体において、各金属線104,105の線径d、網目の線間隔AT×BT、連結コイル金属線103の線径dc、各金属体102,102の横金属線104の本数Nhは、「表2」に示す。各金属体101,102について、縦金属線105の本数Nvは、Nv=3とする。
各金属線104,105は、亜鉛−アルミニウム合金メッキ鉄線(炭素鋼)を使用する。
連結コイル金属線103は、炭素鋼線を使用する。
各縦金属線105の線長εは、円筒高長Lとする。
実施例1乃至実施例10の試験結果等を、「表2」に示す。
引張試験において、各横金属線104の最大引張荷重Whは、連結コイル金属線103に対して、剪断方向に最大剪断荷重Wτとして作用する。
連結コイル金属線103の最大剪断荷重Wτは、最大引張荷重Whを横金属線104の本数Nhで除算して求める(Wτ=Wh/Nh)。
実施例1について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=7.45/13=0.57(kN)=570(N)となる。
実施例2について、最大剪段荷重Wτは、Wτ=12.63/13=0.97(kN)=970(N)となる。
実施例3について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=4.80/9=0.53(kN)=530(N)となる。
実施例4について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=20.45/13=1.57(kN)=1570(N)となる。
実施例5について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=11.89/9=1.32(kN)=1320(N)となる。
実施例6について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=12.89/7=1.84(kN)=1840(N)となる。
実施例7について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=31.29/13=2.40(kN)=2400(N)となる。
実施例8について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=27.05/9=3、00(kN)=3000(N)となる。
実施例9について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=23.11/7=3.30(kN)=3300(N)となる。
実施例10について、最大剪断荷重Wτは、Wτ=36.91/5=7.38(kN)=7380(N)となる。
実施例1について、剪断強度τは、τ=570/12.56=45.38(N/mm2)となる。
実施例2について、剪断強度τは、τ=970/12.56=77.22(N/mm2)となる。
実施例3について、剪断強度τは、τ=530/12.56=42.19(N/mm2)となる。
実施例4について、剪断強度τは、τ=1570/19.63=79.97(N/mm2)となる。
実施例5について、剪断強度τは、τ=1320/19.63=67.24(N/mm2)となる。
実施例6について、剪断強度τは、τ=1840/19.63=93.73(N/mm2)となる。
実施例7について、剪断強度τは、τ=2400/28.26=84.92(N/mm2)となる。
実施例8について、剪断強度τは、τ=3000/28.26=106.15(N/mm2)となる。
実施例9について、剪断強度τは、τ=3300/28.26=116.77(N/mm2)となる。
実施例10について、剪断強度τは、τ=7380/50.24=146.89(N/mm2)となる。
円筒金網籠Y1について、解析及び計算した最大引張応力σhは、σh=22.39(N/mm2)である(「表1」参照)。
実施例1について、連結コイル金属線103の剪断強度τ(剪断応力)は、τ=45.38(N/mm2)であり、τ>最大引張応力σh=22.39(N/mm2)となる。
これにより、円筒金網籠Y1について、連結コイル金属線2,3は、炭素鋼線の材質、及び線径dc=4.0(mm)とすることで、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:0342勾配)で積載しても、各連結コイル金属線2,3は剪断しない。
円筒金網籠Y2について、解析及び計算した最大引張応力σhは、σh=76.42(N/mm2)である(「表1」参照)。
実施例6について、連結コイル金属線103の剪断強度τ(剪断応力)は、τ=93.73(N/mm2)であり、τ>最大引張応力σh=76.42(N/mm2)となる。
これにより、円筒金網籠Y1について、連結コイル金属線2,3は、炭素鋼線の材質、及び線径dc=5.0(mm)とすることで、無限積載段数n=∞及び勾配α(1:03勾配)で積載しても、各連結コイル金属線2,3は剪断しない。
大型円筒金網籠として、円筒直径D=400〜1100mm、及び円筒高長L=400〜1100mmのサイズ(寸法)とする。大型円筒金網籠について、円筒高長L及び円筒直径Dに比は、例えばL:D=1:0.9〜1.1×Lとする。
なお、図29において、図1乃至図7と同一符号は、同一部材、同一構成であるので、その詳細な説明は省略する。
円筒金網籠YAは、図1乃至図4説明したと同様、各連結コイル金属線2,3を隣接する各縦金属線11A,11A又は11B,11Bに巻付け、各半円筒金網体8,9同士を連結する。各半円筒金網体8,9は、各連結コイル金属線2,3にて連結され、円筒金網本体1を構成する。
固定コイル金属線10は、図1乃至図4で説明したと同様、円筒金網本体1の各半円形横金属線10B,10B及び円形金網蓋5の円形金属線15に巻付けられ、円形金網蓋5を円筒金網本体1に固定する。
これにより、円筒金網籠YAは、円筒金網本体1の一端開口1A(上端開口)を開放し、他端開口1B(下端開口)を円形金網蓋5で閉塞してなる(図7参照)。
復旧現場において、作業者は、図7に示すように、円筒金網籠YAに中詰材Zを充填する。中詰材Zは、円筒金網本体1の一端開口1A(上端開口)から円筒金網本体1内に充填する。
これにより、円筒金網籠YAに中詰材Zを充填した充填円筒金網籠YGAとする。
河川護岸等の崩壊状態に応じて、複数の充填円筒金網籠YGA,YGA,…を用意する。
復旧現場において、複数の充填円筒金網籠YGA,YGA,…は、図29に示すように、積載段数n(n=3)にて積載される。
作業者は、バックホウ等の重機を使用して、各充填円筒金網籠YGA,YGA,…を水平面HG(地面)に積載する。各充填円筒金網籠YGA,YGA,…は、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて積載する。
各充填円筒金網籠YGA,YGA,…は、勾配αで積載される。
最下段以外の充填円筒金網籠YGA,YGA,…は、図29に示すように、円筒中心線aを鉛直方向VPに向けて、円形金網蓋5(下蓋)を1段下の充填円筒金網籠YGAの一端開口1A(上端)上に積載する。
a 円筒中心線
B 交点
AT 線間隔
BT 線間隔
1 円筒金網本体
1A 一端開口
1B 他端開口
2 連結コイル金属線
3 連結コイル金属線
5 円形金網蓋(金網蓋)
6 円形金網蓋(金網蓋)
8 半円筒金網体
9 半円筒金網体
10 半円形横金属線
11 縦金属線
Claims (2)
- 円筒金網本体と、
前記円筒金網本体の少なくとも一端開口を閉塞する1又は一対の金網蓋と、
複数の連結コイル金属線と、を備え、
前記円筒金網本体は、
円筒中心線に沿って二分割した一対の半円筒金網体で構成され、
前記各半円筒金網体は、
円筒中心線方向に線間隔を隔てて並列される複数の半円形横金網線と、
前記半円筒金網体の円周方向に線間隔を隔てて並列され、前記円筒金網本体の両端開口間にわたって延在される複数の縦金属線と、を有し、
前記各金属線の交点にて前記各半円形横金属線及び前記各縦金属線同士を溶接して固定し、円周方向両端の前記各縦金属線を隣接して前記円筒金網本体を構成し、
前記各連結コイル金属線は、
前記円筒金網本体の両端開口間にわたって、前記円周方向各端で隣接する前記各縦金属線に巻付けられ、前記各半円筒金網体同士を連結する円筒金網籠であって、
前記円筒金網籠は、
前記円筒金網本体に中詰材を充填した充填円筒金網籠とされ、
複数の前記充填円筒金網籠は、
円筒中心線を水平面に直交する鉛直方向に向けて、複数の積載段数n及び勾配αで積載され、
前記各連結コイル金属線の剪断応力τは、
積載段数n及び勾配αで積載された前記充填円筒金網籠の最大鉛直重量の作用する最下段の充填円筒金網籠において、前記半円形横金属線の受ける最大引張応力σhに対し、
τ>最大引張応力σh
とする
ことを特徴とする円筒金網籠。 - 前記半円形横金属線の受ける最大引張応力σhは、
前記円筒金網本体に中詰材を充填した充填円筒金網本体、
前記半円筒金網体に中詰材を充填した充填半円筒金網体、
前記充填円筒金網本体について、前記各縦金属線を除き、前記各半円形横金属線を水平Beam要素で表現した充填円筒線本体モデル、
前記充填半円筒金網体について、前記各縦金属線を除き、前記各半円形横金属線を水平Beam要素で表現した充填半円筒線体モデル、
前記充填半円筒金網体について、前記各半円形横金属線を水平Beam要素で表現し、及び前記各縦金属線を鉛直Beam要素で表現した充填半円筒金網体モデル、
前記充填円筒金網本体について、前記各縦金属線を除き、前記各半円形横金属線でなる仮想・充填円筒線本体、
前記充填半円筒金網体について、前記各縦金属線を除き、前記各半円形横金属線でなる仮想・充填半円筒線体、
前記仮想・充填円筒線本体、又は前記充填円筒線体モデルを積載する水平面、
前記水平面に直交する鉛直方向、
前記充填半円筒線体の最大鉛直応力σe、
前記仮想・充填円筒線本体、又は前記充填円筒線本体モデルの積載段数n、
前記仮想・充填半円筒線体の円筒高長L、
円筒中心線を前記鉛直方向に向けて、前記仮想・充填半円筒線本体、又は前記充填円筒線本体モデルを積載する勾配α、
積載段数n=2及び前記勾配αで積載した前記各充填円筒線本体モデルについて、最下段の前記充填半円筒線体モデル、及び最下段の前記充填半円筒線体モデルに積載した領域の充填半円筒線体モデルでなる、勾配線体モデル群、
無限積載段数n=∞及び前記勾配αで積載した前記各仮想・充填円筒線本体について、各段の前記仮想・充填半円筒線体でなる、仮想勾配線体群、
とし、
前記勾配線体モデル群について、解析メッシュを構築して、最下段の前記充填半円筒線体モデルの最大鉛直応力σfを解析し、
応力係数βを式(1)で求め、
前記仮想・勾配線体群について、最下段の前記仮想・充填半円筒線体の最大鉛直応力σgを式(2)で求め、
前記最大鉛直応力σg及び前記円筒高長Lから、単位体積重量Wgを求め、
前記単位体積重量Wgを作用した前記充填半円筒金網体モデルについて、解析メッシュを構築して、前記水平Beam要素の最大引張荷重Whを解析し、
前記最大引張荷重Wh及び前記半円形横金属線の線径面積から、最大引張応力σhを求める
ことを特徴とする請求項1に記載の円筒金網籠。
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