JP6271805B2 - 制御装置、送電装置、受電装置、無線電力伝送装置および制御方法 - Google Patents

制御装置、送電装置、受電装置、無線電力伝送装置および制御方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、制御装置、送電装置、受電装置、無線電力伝送装置および制御方法に関する。
無線電力伝送では、送電側のコイルへ交流電流を供給し、送電側のコイルで発生する電磁界を、受電側のコイルに結合させることで、電力を伝送する。送電側および受電側のコイルで発生する電磁界により、放射エミッションを生ずることが知られており、これを低減するために、送電および受電側にそれぞれ2つのコイルを用い、送電側のコイルを逆相の電圧により駆動する方法が提案されている。これにより、送電側のコイルから発生する電磁界を逆位相とし、相殺することができるため、放射エミッションを低減することができる。
しかしながら、この方法においては、コイルのインダクタンス、コイルに接続されるコンポーネントの特性、対向装置(送電側にとっての受電側の装置、受電側にとっての送電側の装置)の特性、対向装置との位置関係、等が全て対称でなければ、コイルに流れる電流の振幅が同一とはならない。これにより、放射エミッションの低減効果が制限されるという課題があった。
特許登録第5139469号
この発明の実施形態は、無線電力伝送における放射エミッションを低減することを目的とする。
本発明の実施形態としての制御装置は、送電部と、受電部とを備えた無線電力伝送装置を制御する制御装置であって、第1制御部を備える。
前記送電部は、第1の送電コイルと前記第1の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の送電コイルユニットと、第2の送電コイルと前記第2の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の送電コイルユニットと、を含む。
前記受電部は、第1の受電コイルと前記第1の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の受電コイルユニットと、第2の受電コイルと前記第2の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の受電コイルユニットと、前記第1の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第1の整流器と、前記第1の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第1のDC−DC変換器と、前記第2の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第2の整流器と、前記第2の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第2のDC−DC変換器と、を含む。
前記第1の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第1の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きく、前記第2の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第2の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きい。
前記制御部は、前記第1の送電コイルユニットの電流振幅に関する第1の検出値と、前記第2の送電コイルユニットの電流振幅に関する第2の検出値とに基づき、前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する。
第1の実施形態に係る制御装置を備えた無線電力伝送装置の構成図。 相対磁界強度の定義の説明図。 y軸上のある観測点における磁界相対強度を示す図。 x軸上のある観測点における磁界相対強度を示す図。 x軸上の他の観測点における磁界相対強度を示す図。 1系統の無線電力伝送装置の構成図。 図6の構成においてDC−DC変換器の電圧変換比と送電コイルユニット電流の関係のグラフの例を示す図。 インピーダンス反転器として動作するフィルタ回路の例を示す図。 DC−DC変換器の電圧変換比を変更する動作フローの一例を示す図。 DC−DC変換器の電圧変換比を変更する別の動作フローの一例を示す図。 送電コイルユニットの他の構成例を示す図。 系統ごとに交流電源と負荷とを備える構成を示す図。 交流電源の構成例を示す図。 DC電流の振幅を検出する場合の構成図。 整流器の構成例を示す図。 DC−DC変換器の例を示す回路図。 DC−DC変換器の他の例を示す回路図。 DC−DC変換器のさらに他の例を示す回路図。 DC−DC変換器のさらに他の例を示す回路図。 変換比調整信号を無線で送信する構成の例を示す図。 電流振幅検出部の検出値を無線で送信する構成の例を示す図。 第2の実施形態に係る無線電力伝送装置の構成図。 第3の実施形態に係る無線電力伝送装置の構成図。 図6の構成において交流電源の振幅と受電コイルユニットの電流との関係のグラフの例を示す図。 図6の構成において負荷としてバッテリを接続した場合における交流電源の振幅と、送電および受電の各コイルユニットの電流との関係のグラフの例を示す図。 図6の構成において負荷としてバッテリを接続した構成におけるDC−DC変化器の電圧変換比と、送電および受電の各コイルユニットの電流との関係のグラフの例を示す図。 整流器の後段に電流振幅検出器を接続した構成例を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1に、第1の実施形態に係る制御装置を備えた無線電力伝送装置を示す。
この無線電力伝送装置は、送電部20と、受電部30と、制御装置とを備える。
送電部20は、交流電源21と、送電コイルユニット1(221)と、送電コイルユニット2(222)とを有する。
交流電源21は、基本波周波数成分を含む交流電圧を出力する。基本周波数とは、主として電力の伝送に寄与する周波数であり、任意に設定できる。基本波周波数成分を含む交流電圧の波形は、例えば基本波周波数の正弦波、または基本波周波数と同一周期を有する矩形波などである。
交流電源21には、2つの送電コイルユニット221、222が並列に接続されている。送電コイルユニット221は、容量281と送電コイル(以下、コイル)291とを含み、容量281とコイル291は直列に接続されている。送電コイルユニット222は、容量282と送電コイル(以下、コイル)292とを含み、容量282とコイル292は直列に接続されている。容量281とコイル291の直列共振回路、および容量282とコイル292の直列共振回路の共振周波数は、基本波周波数と同一または概略同一に設定されている。送電コイルユニット221、222は、交流電源21から交流電流を供給され、コイル291、292を流れる電流に起因して発生する電磁界を受電側のコイル391、392に結合させることで、無線で電力を受電側に伝送する。
受電部30は、受電コイルユニット1(311)、整流器321、DC−DC変換器331、ならびに、受電コイルユニット2(312)、整流器322、DC−DC変換器332を備える。
受電コイルユニット311は、送電側から無線で電力を受電する。整流器321は、受電コイルユニット311に接続されており、受電コイルユニット311で受電した交流電力を直流電力に変換する。DC−DC変換器331は、整流器321に接続されており、整流器321で変換された直流電力に対して、電圧を予め設定された変換比で変換(DC−DC変換)する。
受電コイルユニット312は、送電側から無線で電力を受電する。整流器322は、受電コイルユニット312に接続されており、受電コイルユニット312で受電した交流電力を直流電力に変換する。DC−DC変換器332は、整流器322に接続されており、整流器322で変換された直流電力に対して、電圧を予め設定された変換比で変換(DC−DC変換)する。
DC−DC変換器331および332の出力は、共に負荷34に接続される。負荷34は、DC−DC変換器331で変換された電力を消費する任意の装置、または当該電力を蓄積する任意の装置である。ここでは負荷34は受電部30の一部としているが、負荷34を受電部30の外部の要素としてもよい。
ここで、受電コイルユニット311は、容量381と受電コイル(以下、コイル)391とを含み、容量381とコイル391は直列に接続されている。受電コイルユニット312は、容量382と受電コイル(以下、コイル)392とを含み、容量382とコイル392は直列に接続されている。容量381とコイル391の直列共振回路、および容量382とコイル392の直列共振回路の共振周波数は、基本波周波数と同一または概略同一に設定されている。
各コイル291、292、391、392は、互いに相互結合を有し、相互結合を介して電力の伝送が行われる。コイル291とコイル391、コイル292とコイル392の2つの結合を主結合と定義する。主結合は、他の結合、すなわちコイル291とコイル392、およびコイル292とコイル391、コイル291とコイル292、コイル391とコイル392、の各結合よりも強いものとする。結合が強いとは、結合係数の絶対値が大きいことを指す。無線電力伝送では、主結合を介した電力の伝送が支配的なものとなる。
ここで、主結合による電力の伝送経路として“系統1”および“系統2”を定義する。系統1は、送電コイルユニット1、受電コイルユニット1、整流器321、およびDC−DC変換器331を含む経路である。系統2は、送電コイルユニット2、受電コイルユニット2、整流器322、およびDC−DC変換器332を含む経路である。
制御装置は、電流振幅検出部511と、電流振幅検出部512と、送電電流振幅制御部(第1制御部)52とを備える。制御装置は、送電部20および受電部30とは独立した単独の装置として存在してもよい。または、制御装置は、送電部20に組み込んで、送電装置の一部を構成してもよい。制御装置は、受電部30に組み込んで、受電装置の一部を構成してもよい。
電流振幅検出部511は、送電コイルユニット221の入力電流の振幅に関する値を検出する。電流振幅検出部512は、送電コイルユニット222の入力電流の振幅に関する値を検出する。検出する値は、電流振幅、rms値など、コイル291、292から発生する磁界と相関のある交流電流振幅に関する値であれば、任意の単位で良い。電流振幅検出部511、512は、検出した値を送電電流振幅制御部52に出力する。
送電電流振幅制御部52は、電流振幅検出部511、512の出力を比較し、比較結果に応じて変換比調整信号1、および変換比調整信号2を生成する。送電電流振幅制御部52は、受電部のDC−DC変換器331、332に、ケーブル等の有線を介して接続されており、変換比調整信号1、2を、DC−DC変換器331、332に出力する。変換比調整信号は、DC−DC変換器の変換を指示する信号であり、DC−DC変換器は、変換比調整信号に応じた電圧変換比でDC−DC変換を行う。電圧変換比は、例えば、DC−DC変換器からの出力電圧/DC−DC変換器の入力電圧として定義されるが、これに限定されない。
送電電流振幅制御部52は、電流振幅検出部511と電流振幅検出部512の出力値に基づき、観測点における放射エミッションが低減されるように、変換比調整信号1、および変換比調整信号2を生成する。観測点は、放射エミッションを低減したい箇所または低減したい領域内の箇所を意味する。DC−DC変換器の電圧変換比を制御することで、放射エミッションを低減できる理由については後述する。
放射エミッションは、各送電コイルユニットのコイルに流れる電流に比例して発生する磁界によって生じる。放射エミッションには、規格等によって満たすべき基準が存在することから、低い値に抑えることが望ましい。観測点において放射エミッションを低減するためには、観測点において各送電コイルユニットからの放射エミッションを相殺すればよい。
コイル291とコイル292から発生する磁界が概略逆位相かつ、概略同一振幅であれば、2つのコイルから対称な位置、または2つのコイル間の距離に比べて十分遠方においては、磁界が相殺(すなわち放射エミッションが相殺)される。これにより、2つのコイルから同相で磁界が発生した場合に比べて、放射エミッションが低減されることが期待される。
一般的な近似として、磁界がコイル電流とインダクタンス(L)に比例し、また磁界がコイル中心からの距離の3乗に逆比例して減衰するとして考える。2つのコイルから発生する磁界の大きさがともにH、かつ同相の場合を基準としたとき、2つのコイルから発生する磁界の位相差が180+Φ[degree]で、2つのコイルから発生する磁界の大きさの平均値がHかつ差がΔ[%]の場合の、観測点における磁界の相対値(相対電磁界強度)を求める。
なお、磁界の大きさの差がΔ[%]とは、一方から発生する磁界が H(1−Δ/200)で、もう一方から発生する磁界がH(1+Δ/200)で与えられる場合を指すものとする。
図2のように、2つのコイルの中心が原点からx軸に互いに反対方向に等距離に位置するとする。y軸は2つのコイルの中心から等距離の点を表す。2つのコイルの中心間の距離をdとする。このようなxy直行座標系において、観測点Aとして、y軸上の点(0,r)を考える。このとき、観測点Aにおける磁界強度は、2つのコイルから発生する磁束のベクトル合成で与えられる。各コイルから発生する磁束の大きさは、距離の3乗に逆比例することから、観測点Aにおける相対磁界強度Haは次のように計算できる。
Figure 0006271805
はコイル1、2のそれぞれの中心から点Aまでの距離である。
式(1)を変形すると、相対磁界強度Haは、以下の式(2)で表される。
Figure 0006271805
式(2)は、rに依存しないため、y軸上では観測位置によらず同じ低減効果が得られることが理解される。
式(2)をdB表示とし、位相差180度からのずれ(Φ)、磁界の大きさの差(Δ(%))に対してプロットした図を図3に示す。10dB程度の相殺による低減効果を得るには、Φは30度程度、Δは40%程度のずれまでに抑えれば良いことが分かる。
次に観測点Bとして、図2に示すように、x軸上の点(r,0)を考える。このとき、相対磁界強度Hbは次のように与えられる。
Figure 0006271805
観測点Bにおいて、磁界強度はrに依存するが、送電部から十分遠方であれば、r>>dであるため、式(3)は式(2)に近似できるといえる。
式(2)をdB表示とし、r=10×dの場合、ΦおよびΔに対してプロットした図を図4に示す。10dB程度の相殺による低減効果を得るには、例えば、Φを25度程度、Δを20%程度のずれに抑えれば良い。または、Φを15度程度、Δを30%程度のずれに抑えれば良い。
=30×dの場合に、ΦおよびΔに対してプロットした図を図5に示す。この場合10dB程度の相殺による低減効果を得るには、Φは25度、Δは40%程度のずれに抑えれば良い。
このように、概略逆相かつ概略同振幅と見なせるΦおよびΔの範囲は、目標とする相殺効果と観測点の位置とに依存する。本明細中において概略逆位相、かつ概略同振幅とは対象とする観測点において所望の相殺効果を得られる範囲として考える。例えば、観測点がコイルの中心間の距離の30倍以上の遠方の場合、2つのコイルから等距離の点で10dB程度の減衰効果を得るためには、位相差が180度から±25度程度の範囲、磁界の大きさの差が±40%程度の範囲となる。より近い観測点を対象とする場合や、より大きな低減効果を得るためには、これらをより狭い範囲に設定しても良い。
コイル291およびコイル292から概略逆位相の磁界を発生させることは、2つのコイルの流れる電流の向きを適切に選択することで可能である。例えば、2つのコイルの巻き線を逆巻きとし、同相の電圧で駆動することで、概略逆位相の磁界を発生させることが可能である。また、巻き線を同じ向きとし、逆相の電圧で駆動することでも同様に、概略逆位相の磁界を発生させることができる。
コイル291およびコイル292から概略同一の大きさの磁界を発生させることは、2つのコイルの電流値の調整で可能である。概略同一のインダクタンスを有する2つのコイルを利用する場合、電流振幅を概略同一にすることで、概略同一の大きさの磁界を発生させることができる。
コイルで発生する磁界の大きさはインダクタンスにも比例するので、異なるインダクタンスを有するコイルを利用する場合には、インダクタンスの比に応じて各コイルの電流振幅の比を調整することで、概略同一の大きさの磁界を発生させることができる。すなわち、異なるインダクタンスのコイルを用いる場合には、同一の交流電源振幅を用いて送電コイルユニットを駆動しても、発生する磁界は概略同一とはならない。また、インダクタンスが同じであっても、コイル291とコイル391、およびコイル292とコイル392の位置関係が異なる場合や、コイルに製造ばらつきが存在する場合などは、同一振幅の交流電源で駆動しても電流振幅は概略同一とはならないことが考えられる。このような場合であっても、各コイルの電流振幅を調整することで、概略同一の大きさの磁界を発生させることができる。
以下、概略同一の大きさの磁界を発生させるための電流の調整方法について述べる。
前述の通り、各コイルから概略同一の大きさの磁界を発生させるには、各コイルの電流値の大きさを調整すれば良い。同一のインダクタンスを有する2つのコイルを用いる場合、電流振幅を同一に調整すれば良く、以下ではこの場合を説明する。
送電電流振幅制御部52は、電流振幅検出部511と512の出力を比較し、比較結果に応じて、変換比調整信号1、2を生成(DC−DC変換器331と332の電圧変換比を調整)する。例えば、電流振幅検出部511と512の出力の差を0とするまたは0に近づけるように、または当該出力の比を1とするまたは1に近づけるように、DC−DC変換器331と332の電圧変換比を調整する。または、電流振幅検出部511と512の出力の差または比が、それぞれ所定の範囲に収まるように、DC−DC変換器331と332の電圧変換比を調整する。
DC−DC変換器の電圧変換比を変更することで、コイルの電流を調整できることについて説明する。説明のため、図6に示すように、1系統のみ備える無線電力伝送装置を考える。図6の無線電力伝送装置は、送電部と受電部とを備える。送電部は、交流電源21と、1つの送電コイルユニット220とを備える。送電コイルユニット220は、直列に接続されたコイル290および容量280を備える。受電部は、1つの受電コイルユニット310と、整流器320と、DC−DC変換器330と、負荷34とを備える。受電コイルユニット310は、直列に接続されたコイル390および容量380を備える。
図7に、図6におけるDC−DC変換器330の電圧変換比と、送電コイル電流との関係の計算結果の一例をグラフで示す。図7から理解できるように、DC−DC変換器の電圧変換比を変更することにより、送電電流を増減させることが可能である。この関係は、コイル290、390のインダクタンスや、コイル290、390間の結合係数などに依存するが、送電及び受電コイルユニット220、310の共振周波数と、送電周波数とが概略一致している場合には、同様の傾向を示す。図6に示した構成の場合には、図7のように電圧変換比を増加させることで、送電コイル電流は単調に小さくなり、電圧変換比を減少させることで、送電コイル電流は単調に大きくなる。
なお、図7に示したような増減関係は、送電側または受電側の構成に応じて変化し得る。例えば、図8のようなインピーダンス反転器となるフィルタ回路が、図6における送電側のコイルユニットの入力側、または受電側のコイルユニットの出力に接続された場合を考える。図8のフィルタ回路は、コイル801、802を直列に接続し、コイル間の接続ノードとグランド間に容量803を接続したものである。この構成では、電圧変換比と送電コイル電流の増減関係は、図7の増減関係と逆になり得る。つまり、DC−DC変換器の電圧変換比を大きくすると、送電電流が増加し、小さくすると送電電流が減少する。このように、DC−DC変換器の電圧変換比と送電電流との間の関係は、装置構成によって変化し得る。本実施形態は、電圧変換比の増加に対して送電電流が単調に増加、および単調の減少する場合のいずれにも適用可能である。以下では、図7のように、電圧変換比の増加に対して、電流が単調に減少する場合について説明するが、増減関係が逆になる場合には、電圧変換比および電流に関する記載について、増加を減少に、減少を増加に読み替えることで同様の手法が適用できる。
前述の通り、コイル291はコイル391と主として結合しており、他のコイルとの結合は相対的に弱い。また、コイル292はコイル392と主として結合しており、他のコイルとの結合は相対的に弱い。このとき、主結合のみを考慮して近似すると、系統1(送電コイルユニット221と受電コイルユニット311、整流器321、DC−DC変換器331を含む系統)と、系統2(送電コイルユニット222と受電コイルユニット312、整流器322、DC−DC変換器332を含む系統)との2つの系統が並列に接続されていると考えることができる。つまり、近似的には、各系統の応答は、図6で示した単一系統の構成における応答とほぼ同一となる。よって、図1のDC−DC変換器331の電圧変換比を変更することにより、コイル291の電流は、図7と同様の特性で変更される。このとき、コイル292の電流は、コイル292とコイル391との間の結合によりDC−DC変換器331の電圧変換比の変更の影響を受けるものの、コイル292とコイル391との結合は、コイル291とコイル391の間の主結合に比べて弱い。このため、DC−DC変換器331の電圧変換比の変更による電流変化は、コイル291の方がコイル292よりも大きくなる。すなわち、DC−DC変換器331の電圧変換比の変更により、コイル291の電流をコイル292の電流に対して相対的に増加、または減少させることができる。同様に、DC−DC変換器332の電圧変換比の変更により、コイル292の電流をコイル291の電流に対して相対的に増加、または減少させることができる。
よって、コイル291とコイル292の電流の振幅を一致または近づけるには、次のように調整すれば良い。コイル291の電流がコイル292の電流よりも大きい場合には、コイル291の電流が減少するよう、DC−DC変換器331の電圧変換比を増加させる。または、コイル292の電流が増加するよう、DC−DC変換器332の電圧変換比を減少させる。コイル291の電流がコイル292の電流よりも小さい場合には、コイル291の電流が増加するよう、DC−DC変換器331の電圧変換比を減少させる。または、コイル292の電流が減少するよう、DC−DC変換器332の電圧変換比を増加させる。これを繰り返すことによりコイル291とコイル292の電流を近づけることができる。
図1では、送電電流振幅制御部52は、DC−DC変換器331と332の両方の電圧変換比を調整する構成としているが、どちらか一方のみを調整するように構成してもよい。両方の電圧変換比を調整する場合には、一方のみを調整する場合に比べて、必要な電圧変換比の変更範囲を小さくできる。
DC−DC変換器331と332の両方を変更する場合の変更方法としては、DC−DC変換器331と332の電圧変換比を、時分割で交互に変更しても良い。または、DC−DC変換器331の電圧変換比を増加させる際に、同時に等量だけDC−DC変換器332の電圧変換比を減少させてもよい。そして、DC−DC変換器331の電圧変換比を減少させる際に、同時に等量だけDC−DC変換器332の電圧変換比を増加させてもよい。これにより、変換器331の電圧変換比の変更が系統1に与える影響と、変換器332の電圧変換比の変更が系統2に与える影響とが、概ね同量で逆方向となることが期待される。つまり、システム全体としてみると、変更の影響が小さくなる。これは、電圧変換比の変更前後で伝送される電力量がほぼ一定となることを意味している。
図9に、送電電流振幅制御部52の動作フローの一例を示す。まず、電流振幅検出部511と512の出力を取得する(S101)。電流振幅検出部511の出力を、電流振幅検出部512の出力と比較する(S102)。電流振幅検出部511の出力が、電流振幅検出部512の出力より大きければ(YES)、DC−DC変換器331の電圧変換比を増加させる(S103)。電流振幅検出部511の出力が、電流振幅検出部512の出力より小さければ(NO)、DC−DC変換器331の電圧変換比を減少させる(S104)。両者が一致する場合は、何も行わず、現在の電圧変換比を維持してもよい。これにより、2つの電流振幅検出部の出力を近づけることができる。図9のフローの動作は、一定時間ごとに実行してもよく、または、コイルの電流の変動要因が生じた際に、所定の回数実行するよう構成しても良い。変動要因の例として、例えば送電側または受電側のコイルの位置または姿勢の変動を検出した場合などが考えられる。
図9のフローの動作では、DC−DC変換器331の電圧変換比を調整したが、前述のように、DC−DC変換器331の電圧変換比の代わりに、DC−DC変換器332の電圧変換比を調整してもよい。または、DC−DC変換器331の電圧変換比とDC−DC変換器332の電圧変換比の両方を調整しても良い。
また、コイル291と292として、異なるインダクタンスのコイルを用いる場合、電流振幅検出部511および電流振幅検出部512の出力同士の比較ではなく、これらの出力の比を、所定値と比較し、その大小関係に応じて、DC−DC変換器331、332のいずれか一方または両方の電圧変換比を調整してもよい。
図10に、送電電流振幅制御部52の動作フローの別の例を示す。図9との差分としては、ステップS102の前にステップS201が追加されている。ステップS201では、電流振幅検出部511の出力と電流振幅検出部512の出力の比が、所定の範囲外か否かを判定する。所定の範囲内であれば(NO)、電流の調整は不要と判断(コイル291、292から概略同一の大きさの磁界が発生していると判断)する。所定の範囲外であれば(YES)、ステップS102に進み、図9のステップS102以降と同様の処理を行う。
なお、コイル291、292のインダクタンスが同一の場合などで、各コイルの電流を概略同一に制御する場合は、ステップS201で、比ではなく、出力の差の絶対値が所定の範囲内か否かを判定してもよい。この場合、出力の差の絶対値が所定の範囲内であれば、電流の調整を行わず、所定の範囲外であれば、ステップS102に進む。この後は、図9のステップS102と同様の処理を行う。
図11は、送電コイルユニットの他の構成例を示す。ここでは、送電コイルユニット2の変更例を示すが、送電コイルユニット1も同様にして変更可能である。図11(a)は、図1の構成に対して、コイル292と容量282の接続を入れ替えた構成を示す。図11(b)は、コイル292の両側にそれぞれ容量素子282a、282bを接続した構成を示す。図11(c)は、2つのコイル292a、292bを直列に接続し、コイル292aのコイル292bと反対側に容量282aを接続した構成を示す。受電コイルユニット1、2も、図11(a)〜図11(c)と同様にして、構成を変更できる。その他、送電および受電の各コイルユニットは、直列共振回路として動作する構成であれば、任意の構成が可能である。なお、コイルは、巻線自体でもよいし、磁性体コアに巻線を巻き付けたものを用いてもよい。
図12は、図1の無線電力伝送装置の変形例を示す。制御装置の図示は省略している。図1の構成では、1つの交流電源が、各送電コイルユニットに共通に接続されていた。また、1つの負荷が、各DC−DC変換器に共通に接続されていた。これに対して、図12の構成では、交流電源を2つ用い、それぞれ別々の送電コイルユニットに接続されている。また、負荷を2つ用い、それぞれ別々のDC−DC変換器に接続されている。なお、交流電源または負荷のいずれか一方のみを2つ用い、もう一方は図1と同様、1つを用いる構成でも良い。
図13は、交流電源21の具体例を示す。ここでは、DC電源310とインバータ120を用いて、送電コイルユニット221に供給する交流電力を生成する部分の構成を示す。送電コイルユニット222に供給する交流電力を生成する部分の構成も、インバータ120と同様の構成のインバータを、DC電源310に対して接続することで構成可能である。あるいは、図12のように、送電コイルユニットごとに別々の交流電源を用いる場合は、図13と同様の構成を送電コイルユニット222に対しても別途設ければよい。
図13においてインバータ120は、DC−AC変換器として動作するインバータであり、スイッチング素子1201、1202、1203、1204と、これらのスイッチング素子1201〜1204に逆並列に接続されたダイオード(環流ダイオード)1201a、1202a、1203a、1204aとを備える。逆並列に接続とは、接続された各素子の電流の流れる方向が逆(DC電源に電流が逆流する向き)という意味である。スイッチング素子1201と1202の一端同士が接続され、スイッチング素子1203と1204の一端同士が接続されている。スイッチング素子1201、1203の他端が、DC電源310の電源端子に共通に接続され、これによりDC電源310からDC電源電圧が供給される。スイッチング素子1202、1204の他端が、DC電源310のグランド端子に共通に接続され、これによりDC電源310からグランド電圧が供給される。DC電源310の両端子間には、容量1211が接続されている。スイッチング素子1201、1202間の接続ノード1212は、送電コイルユニット221の容量281の一端、および電流振幅検出器511に接続されている。スイッチング素子1203、1204間の接続ノード1213は、送電コイルユニット221のコイル291の一端に接続されている。インバータ120は、DC電源310から供給されるDC電源電圧およびグランド電圧に基づき、駆動装置(図示せず)から与えるスイッチング信号に応じて、各スイッチング素子を駆動することで、正負の反転する電圧を生成し、これにより交流電圧を出力する。電流振幅検出部511は、インバータ120の接続ノード1212から出力される電流の振幅を検出する。
図12に示したように交流電源を2つ用いる場合には、インバータの出力電流振幅(交流電流振幅)を計測する代わりに、図14のように、DCの電流振幅検出部1401を接続し、DC電源310からインバータへ入力されるDC電流を計測しても良い。一般的にインバータのDC入力電流と、当該インバータの出力交流電流との間には強い相関があるため、DC入力電流の計測により、送電コイルユニットの交流電流を精度良く把握することができる。以下、インバータのDC入力電流と出力交流電流との間の相関について詳細に説明する。
一般的に送電側および受電側のコイルユニットの共振周波数と、送電周波数と十分近い場合には、インバータ出力の力率は1に近くなることが知られている。また、送電および受電側のコイルユニットの共振構成がフィルタの役割をするため、電力の伝送に関与するのは、ほぼ基本波成分のみとなる。この場合において、インバータの効率が100%であり、インバータの出力電圧波形がデューティー50%の矩形波である場合には、インバータの出力交流電流の基本波成分IACと、インバータへの入力DC電流IDCの間には、次のような関係が成立する。
Figure 0006271805
つまり、DC電流の観測により、交流電流の振幅に関する情報が把握できるため、交流電流の振幅を検出する代わりに、図14のようにDC電流の振幅を検出しても良い。このような構成とすることで、交流電流を計測するよりも、電流の計測が容易となる。
図15は、図1の整流器321の具体例を示す。図15では、フルブリッジ接続のダイオード整流器が示される。他のタイプの整流器を用いてもかまわない。図15において、ダイオード1501と1502が直列に接続され、ダイオード1503と1504が直列に接続されている。ダイオード1501と1502の接続ノード1505が、受電コイルユニット1のコイル391の一端に接続され、ダイオード1503と1504の接続ノード1506が、受電コイルユニット1の容量381の一端に接続されている。ダイオード1501とダイオード1503のそれぞれの接続ノード1505、1506と反対側の端子は、DC−DC変換器331の2つの入力端子のうちの一方に接続され、ダイオード1502とダイオード1504のそれぞれの接続ノード1505、1506と反対側の端子は、DC−DC変換器331の他方の入力端子に接続されている。図15では整流器321の具体例を示したが、整流器322も同様にして構成できる。
以下、DC−DC変換器の具体例をいくつか説明する。以下に説明するいずれの構成も、DC−DC変換器331、332として実装可能である。図7に示した送電電流とDC−DC変換比の関係は、DC−DC変換器の実現方法には依存しない。したがって、DC−DC変換器の構成として、以下に説明する以外の任意の構成を利用してもよい。
図16に、DC−DC変換器の第1の構成例として、バックコンバータの例を示す。スイッチング素子M1とダイオード1601が直列に接続されている。スイッチング素子M1にはダイオード1602が逆並列に接続されている。スイッチング素子M1とダイオード1601との接続ノード1603が、コイル1604を介して、出力端子1611に接続されている。スイッチング素子M1のダイオード1601と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの一方に接続されている。ダイオード1601のスイッチング素子M1と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの他方に接続され、かつ、出力端子1612に接続されている。出力端子1611、1612間には、平滑用の容量1613が接続されている。出力端子1611、1612は、負荷に接続されている。図16の構成では、駆動装置(図示せず)からスイッチング素子M1に与えるパルス波形のデューティー比を制御することにより、電圧変換比が制御される。この構成では、理想的には電圧変換比を、1以下の任意の値に設定できる。
図17に、DC−DC変換器の第2の構成例として、ブーストコンバータの例を示す。スイッチング素子M2とダイオード1701が直列に接続されている。スイッチング素子M1にはダイオード1702が逆並列に接続されている。スイッチング素子M1とダイオード1701との接続ノード1703が、コイル1704を介して、整流器の2つの出力端子のうちの一方に接続されている。ダイオード1701のスイッチング素子M1と反対側の端子は、出力端子1711に接続されている。スイッチング素子M1のダイオード1701と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの他方に接続され、かつ、出力端子1712に接続されている。出力端子1711、1712間には、平滑用の容量1713が接続されている。出力端子1711、1712は、負荷に接続されている。図17の構成では、駆動装置(図示せず)からスイッチング素子M2に与えるパルス波形のデューティー比を制御することにより、電圧変換比が制御される。この構成では、理想的には電圧変換比を、1以上の任意の値に設定できる。
図18に、DC−DC変換器の第3の構成例として、バックブーストコンバータの例を示す。スイッチング素子M3とコイル1801が直列に接続されている。スイッチング素子M3にはダイオード1802が逆並列に接続されている。スイッチング素子M3とコイル1801との接続ノード1803が、逆向きのダイオード1804を介して、出力端子1811に接続されている。すなわち、接続ノード1803がダイオード1804のカソードに接続され、ダイオード1804のアノードが出力端子1811に接続されている。スイッチング素子M3のコイル1801と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの一方に接続されている。コイル1801のスイッチング素子M3と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの他方に接続され、かつ、出力端子1812に接続されている。出力端子1811、1812間には、平滑用の容量1813が接続されている。出力端子1811、1812は、負荷に接続されている。図18の構成では、駆動装置(図示せず)からスイッチング素子M3に与えるパルス波形のデューティー比を制御することにより、電圧変換比が制御される。この構成では、理想的には電圧変換比を、任意の値に設定できる。ただし、入出力の極性が反転する。
図19に、DC−DC変換器の第4の構成例として、非反転バックブーストコンバータの例を示す。スイッチング素子M4とダイオード1901が直列に接続されている。スイッチング素子M4にはダイオード1902が逆並列に接続されている。スイッチング素子M4とダイオード1901との接続ノード1903が、コイル1904の一端に接続されている。スイッチング素子M4のダイオード1901と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの一方に接続されている。ダイオード1901のスイッチング素子M4と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの他方に接続され、かつ、出力端子1912に接続されている。また、スイッチング素子M5とダイオード1921が直列に接続されている。スイッチング素子M5にはダイオード1922が逆並列に接続されている。スイッチング素子M5とダイオード1921との接続ノード1923が、コイル1904の他端に接続されている。ダイオード1921のスイッチング素子M5と反対側の端子は、出力端子1911に接続されている。スイッチング素子M5のダイオード1921と反対側の端子は、整流器の2つの出力端子のうちの他方に接続され、かつ、出力端子1912に接続されている。出力端子1911、1912間には、平滑用の容量1913が接続されている。出力端子1911、1912は、負荷に接続されている。図19の構成では、駆動装置(図示せず)からスイッチング素子M4、M5に与えるパルス波形のデューティー比を制御することにより、電圧変換比が制御される。この構成では、理想的には電圧変換比を、任意の値に設定できる。
DC−DC変換器のその他の例として、SEPIC(Single Ended Primary Inductor Converter)、Cukコンバータなどを用いても良い。また、絶縁型の1石式フォワードコンバータ、2石式フォワードコンバータ、絶縁型バックコンバータ、フライバックコンバータなど、その他任意の構成が選択可能である。ここで挙げたDC−DC変換器の構成例は、いずれもスイッチングデバイスに与えるパルス波形のデューティー比を変更することにより、電圧変換比を制御することが可能である。本発明の実施においては、パルス波形のデューティー比で電圧変換比を制御可能なDC−DC変換器であれば、いかなる構成でも利用可能である。
図20は、図1に示した無線電力伝送装置の変形例を示す。図1では、送電電流振幅制御部52は、DC−DC変換器331、332に通信ケーブル等の有線で接続されて、変換比調整信号1、2を送信したが、図20では、無線通信で変換比調整信号1、2を送信する構成を示す。制御装置または送電部20には無線部2001が配置され、受電部には無線部2002が配置されている。無線部2001および無線部2002は、予め定めた方式で通信を行う。無線LAN、Bluetooth(登録商標)など、一般的な無線通信規格でもよいし、独自の無線通信規格でもよい。なお、無線部2001および無線部2002は、通信用のアンテナをそれぞれ備えている。無線部2001は、送電電流振幅制御部52から変換比調整信号1、2を受信し、当該信号を無線部2001に無線で送信する。無線部2002は、無線部2001から変換比調整信号1、2を無線で受信し、それぞれDC−DC変換器331、332に出力する。図20の構成により、送電側と受電側の間を有線で結合する必要がないため、利便性が向上する。また、人の往来のある通路付近で用いる場合にはケーブルで人がつまずくことがなくなるため安全性も向上する。
図21は、図1に示した無線電力伝送装置の他の変形例を示す。図20の変形例では送電電流振幅制御部52が送電側に配置されていたが、本変形例では、受信側に配置されている。図20と同様に、送電側および受電側にそれぞれ無線部2001および2002が配置されている。無線部2001は、電流振幅検出部511、512から出力される電流振幅値の信号を受信し、当該信号を無線で送信する。無線部2002は、無線部2001から送信された信号を受信することで、電流振幅検出部511、512の電流振幅値を取得し、送電電流振幅制御部52に出力する。送電電流振幅制御部52は、これらの電流振幅値に基づき変換比調整信号1、2を生成し、それぞれDC−DC変換器331、332に出力する。図21の構成によれば、図20の構成と同様の効果を得ることができるとともに、送電側の構成を簡単にできる。
以上、本実施形態によれば、複数の送電コイルユニットの送電電流の振幅の検出値に基づき、受電側のDC−DC変換器の電圧変換比を制御するようにしたことにより、各送電コイルユニットの送電電流の振幅を所望の関係に制御でき、よって観測点における放射エミッションを低減できる。
(第2の実施形態)
図22に、本発明の第2の実施形態に係る無線電力伝送装置の構成図を示す。第1の実施形態との差分としては、電流位相検出部611と、電流位相検出部612と、電流位相制御部(第3制御部)62が追加されている。また、図12で示した第1の実施形態の変形例のように、交流電源が系統毎に配置されている。すなわち、系統1に対して交流電源211、系統2に対して交流電源212が配置されている。
電流位相検出部611は、送電コイルユニット1の入力電流の位相を検出する。電流位相検出部612は、送電コイルユニット2の入力電流の位相を検出する。電流位相制御部62は、電流位相検出部611、612で検出された位相の差が概略180度に近づくように、交流電源211と交流電源212の少なくとも一方の出力電圧の位相を調整する。交流電源211、212の位相を変更することで、交流電源211、212に接続される送電コイルユニット1、2の電流位相を変更できる。よって、これにより送電コイルユニット1、2の電流位相差を概略180度に調整することができる。
すなわち、第1の実施形態では、送電コイルユニット1と送電コイルユニット2の共振周波数がわずかに異なる場合や、受電コイルユニット1と受電コイルユニット2の共振周波数がわずかに異なる場合、または送電周波数と各送電コイルユニットおよび受電ユニットの共振周波数とがわずかに異なる場合などに、交流電源で各送電コイルユニットに対する電流の位相関係を概略180度に調整しても、送電コイルユニット1、2の電流の位相差が概略180度とならない可能性がある。これに対して、第2の実施形態では、各送電コイルユニットの電流の位相を検出し、これらの差に応じて交流電源211、212の少なくとも一方の位相を制御することで、各送電コイルユニットの電流の位相差を概略180度に調整できる。
電流位相制御部62の具体的な動作例としては、交流電源211、212の少なくとも一方の位相を逐次ずらしながら、位相差が概略180度となる条件を探索しても良い。また、位相同期ループにおいて一般的に用いられるように、位相比較器を用いたフィードバック回路を採用しても良い。
また、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、送電側および受電側に無線部を配置し、変換比調整信号1、2を、DC−DC変換器321、322に無線通信を介して通知してもよい。
以上、本実施形態によれば、各送電コイルユニットの電流の位相を検出し、これらの差に応じて交流電源211、212の少なくとも一方の位相を制御することにより、交流電源211、212の電圧位相差が概略180度のときに各送電コイルユニットの電流の位相差が概略180度にならない場合であっても、各送電コイルユニットの電流の位相差を概略180度に調整できる。
(第3の実施形態)
図23に、第3の実施形態に係る無線電力伝送装置の構成図を示す。第1の実施形態との差分としては、受電側に、電流振幅検出部711と、電流位相検出部712と、受電電流振幅制御部(第2制御部)72が追加されている。また、図12で示した第1の実施形態の変形例のように、交流電源が系統ごとに配置されている。すなわち、系統1に対して交流電源211、系統2に対して交流電源212が配置されている。
電流振幅検出部711は、受電コイルユニット1の出力電流の振幅を検出する。電流位相検出部712は、受電コイルユニット2の出力電流の振幅を検出する。受電電流振幅制御部72は、電流位相検出部611、612で検出された振幅が一致または概略一致するように、交流電源振幅調整信号1、2の少なくとも一方を生成する。電流振幅検出部711は、交流電源211、212に接続されており、生成した交流電源振幅調整信号1、2を、交流電源211、212に出力する。これにより、交流電源212の少なくともいずれか一方の振幅を調整する。交流電源211、212は、入力された交流電源振幅調整信号1、2に応じて、交流電流の振幅を調整する。このようにすることで、受電側のコイルから発生する磁界を概略逆位相、かつ概略同一振幅とすることができ、よって受電側のコイルから発生する磁界による放射エミッションを低減できる。
すなわち、受電側のコイルも磁界を発生するため、放射エミッションの発生源となり得る。放射エミッションの発生源となる場合には、送電側と同様に、受電側の2つのコイルから発生する磁界を概略逆位相、かつ概略同一振幅とすることで相殺することが望ましい。各送電コイルユニットおよび受電コイルユニットの共振周波数と、送電周波数とが概略一致している場合には、送電側のコイル同士の電流の位相差と、受電側のコイル同士の電流の位相差とは概略同一となるため、送電側のコイル291、292の電流位相差が概略逆位相であれば、受電側のコイル391とコイル392の電流も概略逆位相となることが期待される。よって、各交流電源の位相が概略逆位相となるようにしつつ、受電側のコイルの電流振幅を概略同一とするよう制御することで、受電側のコイルから発生する磁界に応じた放射エミッションを低減できる。以下、受電側のコイル391とコイル392の電流の振幅を、交流電源211、212の電圧振幅の調整により、概略同一となるよう調整できる理由について詳細に説明する。
図24に、図6に示した1系統の無線電力伝送装置において交流電源の電圧振幅と、受電側のコイル電流との関係の計算結果のグラフの例を示す。電圧振幅を増加することで、受電側のコイル電流は単調に大きくなり、電圧振幅を減少することで、受電側のコイル電流は単調に小さくなる。このように、1系統の無線電力伝送装置である場合、交流電源の電圧振幅を変更することにより、受電電流を増減させることが可能である。図24のグラフは、各コイルのインダクタンスや、各コイル間の結合係数などに依存するが、各送電コイルユニット及び受電コイルユニットの共振周波数と、送電周波数とが概略一致している場合には、同様の傾向が示される。
第1の実施形態と同様に、本実施形態に係る無線電力伝送装置は2つの系統が並列に接続されていると考えることができる。すなわち、前述したように、受電側のコイル391は、送電側のコイル291と主として結合しており、他のコイルとの結合は相対的に弱い。また、受電側のコイル392は送電側のコイル292と主として結合しており、他のコイルとの結合は相対的に弱い。このとき、主結合のみを考慮して近似すると、系統1(送電コイルユニット221と受電コイルユニット311、整流器321、DC−DC変換器331を含む経路)と、系統2(送電コイルユニット222と受電コイルユニット312、整流器322、DC−DC変換器332を含む経路)との2つの系統が並列に接続されていると考えることができる。つまり、近似的には、各系統の応答は、図6で示した1系統の構成における応答とほぼ同一となる。
このとき、系統1について、交流電源211の振幅を変更することにより、コイル391の電流は、図24と同様の特性で変更される。この際、系統2におけるコイル392の電流は、コイル291とコイル392の間の結合により交流電源211の出力振幅の変更の影響を受けるものの、コイル291とコイル392の結合は、コイル291とコイル391の間の主結合に比べて弱い。このため、交流電源211の出力振幅の変更による電流変化は、コイル391の方がコイル392よりも大きくなる。すなわち、交流電源211の振幅の変更により、コイル391の電流をコイル392の電流に対して相対的に増加、または減少させることができる。同様に、交流電源212の振幅の変更により、コイル392の電流を、コイル391の電流に対して相対的に増加、または減少させることができる。
受電電流振幅制御部72の動作例として、コイル391とコイル392の電流を一致または概略一致させるには、次のように調整すれば良い。コイル391の電流がコイル392の電流よりも大きい場合には、コイル391の電流が減少するよう、交流電源211の出力振幅を減少させる。または、コイル392の電流が増加するよう、交流電源212の出力振幅を増加させる。一方、コイル391の電流がコイル392の電流よりも小さい場合には、コイル391の電流が増加するよう、交流電源211の出力振幅を増加させる。または、コイル392の電流が減少するよう交流振幅212の出力振幅を減少させる。これを繰り返すことにより、コイル391とコイル392の電流を近づけることができる。
交流電源の振幅の調整方法は、第1の実施形態における電圧変換比の各種の動作フローと同様の手法が、第2の実施形態でも適用できる。
ここで、送電電流振幅制御部52の動作(送電コイルユニット1、2の電流振幅調整)と、受電電流振幅制御部72の動作(受電コイルユニット1、2の電流振幅調整)は、同時に(並行して)行ってもよいし、同時に行われないように制御してもよい。後者の場合、送電コイルユニット1、2の電流振幅調整と、受電コイルユニット1、2の電流振幅調整を、時分割として一定時間ごと、または交互に切替えながら行っても良い。このような構成とすることで、送電側および受電側の一方のみの調整が常に選択され、2つの調整の干渉を低減し、安定性を向上することが可能となる。
本実施形態は、負荷としてバッテリを用いる場合において特に好適である。以下、このことについて詳しく述べる。
図25に、図6に示した1系統の無線電力伝送装置において、負荷としてバッテリを接続した場合の、送電コイルユニットの電流と、交流電源の電圧振幅との関係のグラフG11、および、受電コイルユニットの電流と、交流電源の電圧振幅との関係のグラフG12を示す。図26に、同場合における、送電コイルユニットの電流と、DC−DC変換器の電圧変換比の関係のグラフG21、および受電コイルユニットの電流と、DC−DC変換器の電圧変換比の関係のグラフG22を示す。
図25のグラフG11、G12を比較して分かるように、送電コイルユニットの電流変化は、受電コイルユニットの電流変化に比べて十分に小さい。また、図26のグラフG21、G22を比較して分かるように、受電コイルユニットの電流変化は、送電コイルユニットの電流変化に比べて十分に小さい。
すなわち、送電電流を制御するためにDC−DC変換器の電圧変換比を変更した場合に受電電流に与える影響は十分小さく、かつ受電電流を制御するために交流電源の電圧振幅を変更した場合に送電電流に与える影響は十分小さい。よって、2つの制御は干渉しにくいと言える。
図23に示した構成では、受電コイルユニット1、2の出力である交流電流の振幅を計測したが、代わりに、整流器321、322の出力であるDC電流の振幅を計測してもよい。DC電流の電流振幅検出部を、整流器321の後段に接続した構成例を図27に示す。図15と同様のフルブリッジフルブリッジ接続のダイオード整流器の後段に、DC電流の電流振幅検出部2701が接続されている。なお、フルブリッジ接続の出力側には、平滑用のコンデンサ2702が接続されている。交流電流の振幅の代わりに、DC電流の振幅を用いて、交流電源の電圧振幅を制御することが可能である。以下、この理由について説明する。なお、図23では、整流器321の後段にDC電流の電流振幅検出部を接続する例を示したが、整流器322の場合も同様にして接続すればよい。
整流器の効率が100%であり、整流器入力電流が正弦波状、かつ整流器出力に抵抗性負荷が接続されている場合には、理想整流器の入力交流電流の基本波成分IACと出力DC電流IDCの間に、次のような関係が成立する。
Figure 0006271805
つまり、DC電流の観測により、交流電流の振幅に関する情報が把握できるため、図27のようにDCの電流振幅検出部によりDC電流を計測し、これを用いて交流電源の電圧振幅を調整することができる。このような構成とすることで、交流電流を計測するよりも、電流の計測が容易となる。
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、送電側および受電側に無線部を配置し、変換比調整信号1、2をDC−DC変換器321、322に無線通信を介して通知してもよい(図20、図21参照)。また、当該送電側および受電側に配置した無線部を用いて、交流電源振幅調整信号1、2を、交流電源211、212に無線通信を介して通知してもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
20:送電部
30:受電部
21:交流電源
221:送電コイルユニット1
222:送電コイルユニット2
281、282、803、1211、1613、1713、1813、1913:容量
291、292、391、392、1604、1704、1801、1904、801、802、282a、282b、292a、292b:コイル
311:受電コイルユニット1
321、322:整流器
331、332:DC−DC変換器
312:受電コイルユニット2
34:負荷
381、382、1211:容量
511、711、512、712、2701:電流振幅検出部
52:送電電流振幅制御部
72:受電電流振幅制御部
310:DC電源
1201〜1204、M1〜M4:スイッチング素子
1201a〜1204a、1501〜1504、1601、1602、1701、1702、1802、1804、1901、1902、1912、1922:ダイオード
1611、1711、1811、1911、1612、1712、1812、1912:出力端子
2001、2002:無線部
611:電流位相検出部
612:電流位相検出部
62:電流位相制御部

Claims (20)

  1. 第1の送電コイルと前記第1の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の送電コイルユニットと、第2の送電コイルと前記第2の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の送電コイルユニットと、を含む送電部と、
    第1の受電コイルと前記第1の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の受電コイルユニットと、第2の受電コイルと前記第2の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の受電コイルユニットと、前記第1の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第1の整流器と、前記第1の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第1のDC−DC変換器と、前記第2の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第2の整流器と、前記第2の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第2のDC−DC変換器と、を含む受電部とを備え、
    前記第1の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第1の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きく、
    前記第2の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第2の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きい、
    無線電力伝送装置を制御する制御装置であって、
    前記第1の送電コイルユニットの電流振幅に関する第1の検出値と、前記第2の送電コイルユニットの電流振幅に関する第2の検出値とに基づき、前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する第1制御部
    を備えた制御装置。
  2. 前記第1および第2の検出値の差または比に応じて、前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記差が小さくなるように、または、前記差が所定の範囲に含まれるように、または、前記比が所定の値に近づくように、または前記比が所定の範囲に含まれるように、前記第1および第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記第1の検出値は、交流電源から前記第1送電コイルユニットに入力される交流電流の振幅を表し、
    前記第2の検出値は、前記交流電源または別の交流電源から前記第2送電コイルユニットに入力される交流電流の振幅を表す
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 第1の直流電源により生成される直流電流を第1のインバータにより変換した交流電流が前記第1送電コイルユニットに入力され、第2の直流電源により生成される直流電流を第2のインバータにより変換した交流電流が前記第2送電コイルユニットに入力され
    前記第1の検出値は、前記第1のインバータに入力される前記直流電流の振幅を表し、
    前記第2の検出値は、前記第2のインバータに入力される前記直流電流の振幅を表す
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記受電部は、無線通信を行う無線部を含み、
    前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御するための制御信号を、無線で前記受電部に送信する第1無線部
    を備えた請求項1ないし5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記送電部は、無線通信を行う無線部を含み、
    前記送電部から前記第1および第2の検出値を無線で受信する第2無線部
    を備えた請求項1ないし5のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記無線電力伝送装置は、前記第1の送電コイルユニットに交流電流を供給する第1の交流電源と、前記第2の送電コイルユニットに交流電流を供給する第2の交流電源とを含み、
    前記第1の受電コイルユニットの電流振幅に関する第3検出値と、前記第2の受電コイルユニットの電流振幅に関する第4の検出値とに基づき、前記第1の交流電源の出力電圧と前記第2の交流電源の出力電圧との少なくとも一方を制御する第2制御部
    を備えた請求項1ないし7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 前記第2制御部は、前記第3および第4の検出値の差または比に応じて、前記第1の交流電源部の出力電圧と前記第2の交流電源部の出力電圧の少なくとも一方を制御する
    請求項8に記載の制御装置。
  10. 前記第2制御部は、前記差が小さくなるように、または、前記差が所定の範囲に含まれるように、または、前記比が所定の値に近づくように、または前記比が所定の範囲に含まれるように、前記第1および第2の交流電源の出力電圧の少なくとも一方を制御する
    請求項9に記載の制御装置。
  11. 前記第3の検出値は、前記第1整流器に入力される交流電流の振幅を表し、
    前記第4の検出値は、前記第2整流器に入力される交流電流の振幅を表す
    請求項8ないし10のいずれか一項に記載の制御装置。
  12. 前記第3の検出値は、前記第1整流器から出力される直流電流の振幅を表し、
    前記第4の検出値は、前記第2整流器から出力される直流電流の振幅を表す
    請求項8ないし10のいずれか一項に記載の制御装置。
  13. 前記送電部は、無線通信を行う無線部を備え、
    前記第1の交流電源の出力電圧と前記第2の交流電源の出力電圧との少なくとも一方を制御する制御信号を無線で前記送電部に送信する第3無線部
    を備えた請求項8ないし12のいずれか一項に記載の制御装置。
  14. 前記受電部は、無線通信を行う無線部を備え、
    前記第3および第4の検出値を無線で前記受電部から受信する第4無線部
    を備えた請求項8ないし12のいずれか一項に記載の制御装置。
  15. 前記第1制御部と前記第2制御部とを同時に動作しないように制御する
    請求項8ないし14のいずれか一項に記載の制御装置。
  16. 前記送電部は、前記第1の送電コイルユニットに交流電流を供給する第1の交流電源と、前記第2の送電コイルユニットに交流電流を供給する第2の交流電源とを備えており、
    前記第1の送電コイルユニットと前記第2の送電コイルユニットに流れる電流の位相が逆位相または略逆位相となるように、前記第1の交流電源と前記第2の交流電源を制御する第3制御部
    を備えた請求項1ないし15のいずれか一項に記載の制御装置。
  17. 第1の受電コイルと前記第1の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の受電コイルユニットと、第2の受電コイルと前記第2の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の受電コイルユニットと、前記第1の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第1の整流器と、前記第1の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第1のDC−DC変換器と、前記第2の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第2の整流器と、前記第2の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第2のDC−DC変換器と、を備えた受電装置に無線で電力を伝送する送電装置であって、
    第1の送電コイルと、前記第1の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の送電コイルユニットと、
    第2の送電コイルと、前記第2の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の送電コイルユニットと、
    前記第1の送電コイルユニットの電流振幅に関する第1の検出値と、前記第2の送電コイルユニットの電流振幅に関する第2の検出値とに基づき、前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する制御部と
    を備え、
    前記第1の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第1の送電コイル前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きく、
    前記第2の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第2の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きい
    送電装置。
  18. 第1の送電コイルと第1の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の送電コイルユニットと、第2の送電コイルと第2の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の送電コイルユニットと、を含む送電装置から無線で電力を受電する受電装置であって、
    第1の受電コイルと、前記第1の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の受電コイルユニットと、
    第2の受電コイルと、前記第2の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の受電コイルユニットと、
    前記第1の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第1の整流器と、
    前記第1の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第1のDC−DC変換器と、
    前記第2の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第2の整流器と、
    前記第2の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第2のDC−DC変換器と、
    前記第1の送電コイルユニットの電流振幅に関する第1の検出値と、前記第2の送電コイルユニットの電流振幅に関する第2の検出値とに基づき、前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する制御部とを備え
    前記第1の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第1の送電コイル前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きく、
    前記第2の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第2の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きい
    受電装置。
  19. 第1の送電コイルと前記第1の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の送電コイルユニットと、第2の送電コイルと前記第2の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の送電コイルユニットと、を含む送電部と、
    第1の受電コイルと前記第1の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の受電コイルユニットと、第2の受電コイルと前記第2の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の受電コイルユニットと、前記第1の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第1の整流器と、前記第1の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第1のDC−DC変換器と、前記第2の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第2の整流器と、前記第2の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第2のDC−DC変換器と、を含む受電部と、
    前記第1の送電コイルユニットの電流振幅に関する第1の検出値と、前記第2の送電コイルユニットの電流振幅に関する第2の検出値とに基づき、前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する制御部とを備え、
    前記第1の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第1の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きく、
    前記第2の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第2の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きい、
    無線電力伝送装置。
  20. 第1の送電コイルと前記第1の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の送電コイルユニットと、第2の送電コイルと前記第2の送電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の送電コイルユニットと、を含む送電部と、
    第1の受電コイルと前記第1の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第1の受電コイルユニットと、第2の受電コイルと前記第2の受電コイルに直列に接続された容量とを含む第2の受電コイルユニットと、前記第1の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第1の整流器と、前記第1の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第1のDC−DC変換器と、前記第2の受電コイルユニットで受電された電力を直流に変換する第2の整流器と、前記第2の整流器で変換された直流電力の電圧をDC−DC変換する第2のDC−DC変換器と、を含む受電部とを備え、
    前記第1の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第1の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きく、
    前記第2の送電コイルと前記第2の受電コイルとの結合係数の絶対値は、前記第2の送電コイルと前記第1の受電コイルとの結合係数の絶対値よりも大きい、
    無線電力伝送装置を制御する制御方法であって、
    前記第1の送電コイルユニットの電流振幅に関する第1の検出値と、前記第2の送電コイルユニットの電流振幅に関する第2の検出値とに基づき、前記第1のDC−DC変換器の電圧変換比と前記第2のDC−DC変換器の電圧変換比の少なくとも一方を制御する
    制御方法。
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