JP6271449B2 - 不揮発性ジメチコン油、不揮発性フェニル化シリコーン油及び不揮発性炭化水素化油を含む化粧用組成物 - Google Patents

不揮発性ジメチコン油、不揮発性フェニル化シリコーン油及び不揮発性炭化水素化油を含む化粧用組成物 Download PDF

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本発明は、化粧用組成物に関し、より詳細には、少なくとも1種の不揮発性ジメチコン油、不揮発性フェニル化シリコーン油、不揮発性炭化水素化無極性油を、特定の含量で含む、皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアする化粧用組成物に関する。
本発明はまた、こうした組成物を皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアするために使用する方法にも関し、該方法は、こうした化粧用組成物を皮膚及び/又は唇へ適用する工程を含む。
一般に、女性がメイクアップ製品、とりわけリップスティック又はリップグロスタイプ等の唇用製品を使用するとき、彼女たちは、この製品が、適用後に皮膚又は唇の上に快適さ及び良好な残存感を有すること、特に移らないこと、特に色移りが全くないか又は低量の色移りがあるかであることを望む。更に、製品は適用しやすくなければならず、堆積物が輝いていなければならない。
しかしながら、過去に、均質で安定であり、良好な色移り耐性レベルを有する輝く堆積物を形成することができる組成物を得ることは困難であった。
したがって、前記組成物の化粧特性、特にすべり及び適用しやすさ(固体組成物の場合は、組成物の浸食の容易さ)等の適用特性を更に改善すること、並びに唇上に及び/又は皮膚上に均一の(均質な)堆積物を得ること、並びに移ることへの耐性が良好である、特に色移り耐性が良好である堆積物を唇上及び/又は皮膚上に得ることが探索されている。堆積物はまた、十分に輝き、及び/又は、わずかにべとつく若しくは全くべとつかないものであるべきである。
仏国特許第0853634号 欧州特許第A-847752号 FR-A-2 792 190 特開平23-20933 米国特許第7470725号 欧州特許第A-542669号 欧州特許第A-787730号 欧州特許第A-787731号 国際公開第A-96/08537号
C.M. Hansen、「The three dimensional solubility parameters」、J. Paint Technol.、第39巻、105頁(1967年) ISO規格11357-3;1999年 CTFA(第6版、1995年) Brinker C.J.及びScherer G.W.、Sol-Gel Science、ニューヨーク、Academic Press、1990年 「The Journal of the American Chemical Society」、第60巻、309頁、1938年2月 Van de Hulst, H.C.、「Light Scattering by Small Particles」第9章及び第10章、Wiley、ニューヨーク、1957年
発明者らが予想外に見出したのは、少なくとも1種の不揮発性無極性炭化水素系油、不揮発性ジメチコン油及び不揮発性フェニル化シリコーン油が、特定の含量で組み合わされて、好ましくは固体組成物中で使用されるという条件において、この欠点を克服することが可能であることが明らかになったことである。
本発明の目的は、これらの欠点を克服すること、及び、均質で、安定で(例えば、特に室温で24時間又は72時間後に、顔料の、2つの相への分離、及び/又は滲出、及び/又は沈降がない)、非常に良好な、又は良好な色移り耐性レベルを有する(特に唇上の)堆積物を特に形成することができる、化粧用組成物を提供することである。更に、本発明の組成物は、良好な化粧特性、特に唇上への、特にすべり及び適用しやすさ等の適用特性を付与し、少なくとも1つの許容される輝きレベル(やや良好な、良好な又は非常に良好な輝きレベル)を有する堆積物を形成できなければならない。
したがって、その態様のうちの1つによれば、本発明は、皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧用組成物に関し、かかる組成物は生理学的に許容される媒体中に、
- 組成物の総質量に対して、5質量%から70質量%の不揮発性炭化水素化無極性油又はその混合物、及び
- 組成物の総質量に対して、合計で5質量%から40質量%の、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油又はその混合物、及び
- 組成物の総質量に対して、少なくとも5質量%の、少なくともジメチコン部分を有するシリコーン油及びジメチコン部分を有しないシリコーン油から選択される不揮発性フェニル化シリコーン油、又はそれらの混合物
を含む、少なくとも1種の脂肪相を含む。
こうした組成物は、安定で均質であり、好ましくは、ケラチン物質の上の、及び特に唇及び/又は皮膚の上のその堆積物が適用しやすく(良好なすべり、均質な堆積物)、且つ堆積物が、適用後の移り耐性が良好である(具体的には、特に例えば飲んでいるカップ又はグラス上に堆積物の色移りが全くないか少ない)メイクアップ組成物である。それ以外に、こうした組成物で得られる堆積物には、粘着性がわずかにあるか又は全くなく、且つ輝きのレベルが良好(やや良好から非常に良好)である。
本発明はまた、皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧方法にも関し、該方法は、生理学的に許容される媒体中に、
- 組成物の総質量に対して5質量%から70質量%の不揮発性炭化水素化無極性油又はその混合物と、
- 組成物の総質量に対して合計で5質量%から40質量%の、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物と、
- 組成物の総質量に対して、少なくとも5質量%の、少なくともジメチコン部分を有するシリコーン油及びジメチコン部分を有しないシリコーン油から選択される不揮発性フェニル化シリコーン油、又はそれらの混合物と
を含む少なくとも1種の脂肪相を含む組成物を、前記皮膚及び/又は前記唇へ少なくとも適用する工程を含む。
有利には、本発明による検討中の組成物は、油中油型の組成物である。本発明の油中油型の組成物では、不揮発性シリコーン油及び不揮発性炭化水素油は、適用前に安定な油中油状態にあり、互いから分離しない。適用後に、不揮発性シリコーン油が堆積物の表面へ上がってきて、この分離した不揮発性シリコーン油は、不揮発性炭化水素化油、炭化水素系樹脂及び炭化水素系ブロックポリマーの付着層を覆う。したがって、得られた組成物は、良好な移り耐性を有し、良好な輝きのレベルを付与する。適用中に再び上下の唇を互いにこすると、この分離が更に促進される。有利には、本発明による検討中の組成物は、無水物である。有利には、本発明の組成物は、20℃で固体である。
生理学的に許容される媒体
本発明の目的では、用語「生理学的に許容される媒体」は、組成物を皮膚及び/又は唇へ適用するのに好適な媒体、例えば、化粧用組成物で通常使用される油又は有機溶媒を示すことが企図される。
生理学的に許容される媒体(許容される、耐性、毒性及び感触)は、一般に、その上に組成物が適用されることになる支持体の性質に適合され、並びにそこで組成物が条件付けされることになる形態に適合される。
以下の例から浮かび上がるように、本発明により検討中の組合せは、組成物に、その、光沢のある性質及び色移りのない性質を同時に向上させる皮膚又は唇の上の堆積物を付与するのに最も特に効果的であることが判明している。それ以外に、堆積物はまた、経時的な残存性を呈し、詳細には堆積物の色の残存性(堆積物の脆化又は断片化が起きず、均質なまま残る)及び満足のいく快適な性質を呈し、それは、適用時(特に、形成された堆積物のすべり性、崩壊性、濃さ及び均一性、並びに乾燥時の粘りの減少)、並びに装着時(即ち柔軟性、粘着する感覚の不在、又は緊縮性若しくは乾燥する感覚の不在)の双方において見られる。
それ以上に、リップスティックの事例(固体、又はグロス等の液体)では、色移りがなく、且つ粘着性がない又はわずかであるというこの改善は、輝きを犠牲にして得たものではなく、輝きは、このタイプのメイクアップ製品で一般に探求されている別の性質である。特に、全ての予想に反して、本発明により検討中の組合せを含有する化粧用製品のマット効果は、認められていない。
本発明また、好ましくは、生理学的に許容される媒体中に、少なくともジメチコン部分を有する5質量%から40質量%の不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物、少なくともジメチコン部分を有するシリコーン油及びジメチコン部分を有しないシリコーン油から選択される少なくとも5質量%の不揮発性フェニル化シリコーン油、及び5質量%から70質量%の不揮発性炭化水素化無極性油又はその混合物、並びに少なくとも1種の着色剤を含む、皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアするための組成物に関する。
本発明により検討中であって本発明による方法で使用される組成物は、20℃で固体又は液体であることができる。
好ましい一実施形態では、特に唇をケアする及び/又はメイクアップすることを企図された組成物の事例では、本発明により使用される組成物は、無水物である又は組成物の総質量に対して3質量%未満の水、好ましくは1質量%未満の水を含有する。
用語「無水物」は、水が、好ましくは組成物に意図的には添加されないが、組成物中で使用される各種化合物中に微量で存在しうることを特に意味する。本発明による組成物、及び/又は本発明による方法に従って使用される組成物は、皮膚及び/又は唇をメイクアップするための、とりわけ顔の又は体の皮膚のための組成物の形態にあってもよく、これは、ファンデーション、フェイスパウダー、アイシャドウ等の顔の色つや用の製品;リップスティック、リップケア製品等の唇用の製品;コンシーラー製品;ブラッシャー;アイライナー;リップペンシル又はアイペンシル;ボディーメイクアップ製品;グロス(リップグロス)とすることができる。
本発明の有利な第1の実施形態によれば、組成物は、唇をメイクアップすることが企図され、より詳細にはリップスティック(棒の口紅)又はグロス(液状の口紅)である。有利には、本発明によるリップスティック組成物は、無水物である。
本発明の好ましい第1の実施形態によれば、組成物は20℃で固体である。
本発明の目的では、用語「固体」は、温度20℃での組成物の状態を特徴付ける。詳細には、本発明による固体組成物は、温度20℃及び大気圧(760mmHg)で、硬度が30Nm-1超、好ましくは35Nm-1超である。
硬度を測定するプロトコル
組成物の硬度、特に棒の口紅のタイプの硬度は、以下のプロトコルに従って求める:
リップスティックのスティックを、硬度測定の24時間前に、20℃で貯蔵する。
硬度は、「チーズワイヤ」法を介して20℃で測定でき、これは、直径250μmの硬質タングステンワイヤにより、スティックに対してワイヤを速度100mm/分で移動させることにより、好ましくは円柱である製品の棒を横方向に切断することから成る。
本発明の組成物のサンプルのNm-1で表される硬度は、Indelco-Chatillon社製のDFGHS2引張試験機を用いて測定する。
測定を、3回繰り返し、次いで平均する。上記の引張試験機を用いて読み取った3つの値の平均値は、Yと記され、グラムとして示される。この平均値を、ニュートンに変換し、次いでワイヤが通過する最も長い距離を表すLで除する。円柱形の棒の事例では、Lは、直径に等しい(メートル単位)。
硬度を、以下の式によってNm-1に変換する:
(Y×10-3×9.8)/L
異なる温度で測定するために、スティックを、測定前に、この新しい温度で24時間貯蔵する。
この測定方法によれば、本発明による固体組成物は、20℃での硬度が、30Nm-1以上、好ましくは35Nm-1超、好ましくは40Nm-1超である。
好ましくは、本発明による組成物は、詳細には、20℃での硬度が500Nm-1未満、特に400Nm-1未満、好ましくは300Nm-1未満である。
特に、20℃及び大気圧(760mmHg)でその硬度が30Nm-1超である組成物が、「固体」であると言われる。
好ましくは、本発明による組成物は特に、20℃で40Nm-1から200Nm-1の間の硬度の値を有する。好ましくは、硬度は、50Nm-1から200Nm-1の間、好ましくは60Nm-1から200Nm-1の間である。
第2の実施形態によれば、本発明による組成物は、20℃で液体である。
粘度の測定のためのプロトコル:
粘度の測定は、No.4スピンドルを備えたRheomat RM180を用いて25℃で一般に実施し、該測定は、組成物中でスピンドルが回転してから10分後に(このとき、粘度の安定化及びスピンドルの回転スピードの安定化が観察される)、せん断率200rpmで実施する。
好ましくは、組成物は、25℃での粘度が、1から25Pa.sの間、好ましくは2から20Pa.sの間、好ましくは4から17Pa.sの間である。
好ましくは、本発明による組成物の25℃での粘度は、5から16Pa.sの間である。
用語「の間の」及び「を範囲とする」は、上下値を含むと理解されるべきである。
以下の例は、例示として付与されるものであり、限定する性質は一切ない。
本発明はまた、唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧方法も包括し、該方法は、少なくとも、上に定義した組成物を前記唇へ適用する工程を含む。
脂肪相
本発明による組成物は、少なくとも1種の脂肪相を含み、より特定すると少なくとも1種の液体脂肪相を含む。
ジメチコン部分を有する不揮発性シリコーン油
本発明による組成物は、少なくとも1種の、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油を含む。
より詳細には、本発明による組成物は、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物を、組成物の総質量に対して合計で5質量%から40質量%含む。
好ましくは、本発明による組成物は、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物を、組成物の総質量に対して合計で5質量%から30質量%、好ましくは5質量%から20質量%含む。
特に、唇をケアする及び/又はメイクアップするための、より特定するとリップスティック又はリップグロスのタイプの本発明による組成物は、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物を、組成物の総質量に対して合計で5質量%から40質量%含むことができる。
有利には、唇をケアする及び/又はメイクアップするための、より特定するとリップスティック又はリップグロスのタイプの本発明による組成物は、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物を、組成物の総質量に対して合計で5質量%から30質量%含むことができる。
有利には、唇をケアする及び/又はメイクアップするための、より特定するとリップスティック又はリップグロスのタイプの本発明による組成物は、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物を、組成物の総質量に対して合計で5質量%から20質量%含むことができる。
用語「油」は、室温(25℃)及び大気圧(760mmHg)で液体である、水と非混和性の非水性化合物を意味する。
本発明に従って使用できるシリコーン油は、不揮発性である。
特に、本発明で使用できる不揮発性シリコーン油は、25℃での粘度が、9cStから800000cStの間、好ましくは600000cSt以下、好ましくは500000cSt以下であることが好ましい。これらのシリコーン油の粘度は、ASTM規格D-445に従って測定されうる。
用語「不揮発性油」は、その、室温及び大気圧での蒸気圧が、非ゼロであり、0.02mmHg(2.66Pa)未満、より良好には10-3mmHg(0.13Pa)未満である油を意味する。
本発明で使用できる不揮発性シリコーン油は、詳細には、特に25℃での粘度が9センチストーク(cSt)(9×10-6m2/s)以上で好ましくは800000cSt未満、好ましくは50から600000cStの間、好ましくは100から500000cStの間であるシリコーン油から選択されうる。このシリコーン油の粘度は、ASTM規格D-445に従って測定されうる。
「ジメチコン」(INCL名)という表現は、ポリジメチルシロキサン部分(化学物質名)に相当する。
少なくともジメチコン部分を有する不揮発性シリコーン油はまた、不揮発性「ジメチコン油」と呼ばれうる。
「非フェニル化シリコーン油」又は「非フェニルシリコーン油」という表現は、フェニル置換基を有しないシリコーン油を意味する。
好ましくは、これら不揮発性非フェニル化シリコーン油は、
- ポリジメチルシロキサン、
- アルキルジメチコン、
- ビニルメチルメチコン、
- 並びに、任意選択でフッ素化された脂肪族基で、又はヒドロキシル基、チオール基及び/若しくはアミン基等の官能基で修飾されたジメチコン
から選択される。
不揮発性非フェニル化ジメチコン油は、好ましくは、ポリジメチルシロキサン及び/又はアルキルジメチコン、及びそれらの混合物から好ましくは選択されるジメチコン油から選択される。
好ましくは、非フェニル化不揮発性ジメチコン油は、以下から選択されうる:
- 不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、
- ペンダントであり且つ/又はシリコーン鎖の末端にあり、これらの基がそれぞれ2から24個の炭素原子を有するアルキル基又はアルコキシ基を含むPDMSで、例えばEvonik Goldschmidt社製の市販参照名ABIL WAX 9801で販売されているセチルジメチコンであり、
- 脂肪族基並びに/又は芳香族基、又はヒドロキシル基、チオール基及び/若しくはアミン基等の官能基を含むPDMS、
- ポリアルキルメチルシロキサン、例えばEvonik Goldschmidt社製の市販参照名ABIL WAX 9801で販売されているセチルジメチコン、
又は、任意選択でフッ素化基で置換されているポリアルキルメチルシロキサン、例えばポリメチルトリフルオロプロピルジメチルシロキサン、
- ヒドロキシル基、チオール基及び/又はアミン基等の官能基で置換されているポリアルキルメチルシロキサン、
- 脂肪酸、脂肪族アルコール又はポリオキシアルキレンで修飾されたポリシロキサン、及び
- それらの混合物。
不揮発性非フェニル化ジメチコン油は、好ましくは、ポリジメチルシロキサンから好ましくは選択されるジメチコン油から選択される。
かかる(INCI名ジメチコンを有する)ポリジメチルシロキサンは、Bluestar社製の参照名MIRASIL DM 50、Dow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SILICONE FLUID 350CS、及び/又はDow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SILICONE FLUID 100CS、及び/又はDow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SIL FLUID 1000CS、及び/又はDow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SIL FLUID 60'000CS、及び/又はDow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SIL FLUID 300'000CS、及び/又はDow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SILICONE FLUID 500'000CSで市販されている製品、及びそれらの混合物から選択されてもよい。
好ましくは、不揮発性ジメチコンは、10から1000cStの間、より一層好ましくは75から400cStの粘度を有する。
好ましくは、(INCI名ジメチコンを有する)ポリジメチルシロキサンは、Bluestar社製の参照名MIRASIL DM 50、Dow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SILICONE FLUID 350CS、及び/又はDow Corning社製の参照名XIAMETER PMX-200 SILICONE FLUID 100CS(53103)で市販されている製品、及びそれらの混合物から選択されてもよい。
好ましくは、不揮発性非フェニル化ジメチコン油は直鎖状である。
好ましくは、組成物は、不揮発性ジメチコン油の混合物、好ましくは、少なくとも2種の異なるポリジメチルシロキサンの混合物を含む。
好ましくは、この実施形態によれば、組成物は、2種の不揮発性ポリジメチルシロキサンの混合物を、好ましくは0.5から2の間の質量比で含む。
非フェニル化直鎖状ジメチコン油は、特に、式(I)のシリコーンから選択されうる:
Figure 0006271449
(式中、
R1、R2、R5及びR6は、一緒に又は別々に、1から6個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R3及びR4は、一緒に又は別々に、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ビニル基、アミン基又はヒドロキシル基であり、
Xは、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシル基又はアミン基であり、
n及びpは、特に、25℃での粘度が、9センチストーク(cSt)(9×10-6m2/s)から800,000cStの間である液体化合物を有するように選択される整数である)。
本発明に従って使用できる追加の不揮発性非フェニル化シリコーン油として、以下を挙げることができる:
- 置換基R1〜R6及びXがメチル基を表し、p及びnが、粘度を500000cStとする数である、例えばGeneral Electric社により名称SE30で販売されている製品、Wacker社から名称AK500000で販売されている製品、Bluestar社により名称Mirasil DM500000で販売されている製品、及びDow Corning社により名称Dow Corning200 Fluid500000cStで販売されている製品、
- 置換基R1〜R6及びXがメチル基を表し、p及びnが、粘度を60000cStとする数である、例えばDow Corning社により名称Dow Corning200 Fluid60000CSで販売されている製品、及びWacker社により名称Wacker Belsil DM60000で販売されている製品、
- 置換基R1〜R6及びXがメチル基を表し、p及びnが、粘度を350cStとする数である、例えばDow Corning社により名称Dow Corning200 Fluid350CSで販売されている製品、
- 置換基R1〜R6がメチル基を表し、X基がヒドロキシル基を表し、n及びpが、粘度を700cStとする数である、例えばMomentive社により名称Baysilone Fluid T0.7で販売されている製品。
特定の一実施形態によれば、組成物は、ポリアルキルメチルシロキサン、例えばEvonik Goldschmidt社製の市販参照名ABIL WAX9801で販売されているセチルジメチコンを含む。
好ましくは、組成物は、0.1から10%のポリアルキルメチルシロキサン、例えばセチルジメチコンを含む。
上述のシリコーン油の中で、ジメチコン部分を有しないフェニルシリコーン油が特に有利であることが判明していることに留意されたい。それらは、特に、本発明による組成物で作製された皮膚又は唇上の堆積物に、粘りつきを一切発生させずに良好なレベルの光沢を授け、且つ不揮発性炭化水素化無極性油を伴って、色移りのしない堆積物を形成することができる。
不揮発性フェニル化シリコーン油
本発明による組成物は、合計で少なくとも5質量%の不揮発性フェニル化シリコーン油又はその混合物を含む。これらの追加のシリコーン油の中で、それらがジメチコン部分を含有するかしないかに応じて、2つのタイプの油に区別されうる。
特に、前記不揮発性シリコーン油は、少なくともジメチコン部分を有するフェニル化シリコーン油、及びジメチコン部分を有しないフェニル化シリコーン油、又はそれらの混合物から選択される。
より詳細には、本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、合計で5質量%から50質量%の不揮発性フェニル化シリコーン油、好ましくは少なくともジメチコン部分を有しない不揮発性フェニル化シリコーン油又はその混合物を含みうる。
「フェニル化シリコーン油」又は「フェニルシリコーン油」という表現は、少なくとも1つのフェニル置換基を有するシリコーン油を意味する。
第1の実施形態によれば、不揮発性フェニル化シリコーン油は、ジメチコン部分を含有する。「ジメチコン」(INCL名)という表現は、ポリジメチルシロキサン部分(化学名)に相当する。
1. 少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油:
少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油はまた、不揮発性「フェニルジメチコン油」とも呼ばれる。
第1の実施形態によれば、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油は、以下から選択されうる:
a)次式(IV)に相当するフェニルシリコーン油
Figure 0006271449
[式中、Meはメチルを表し、yは1から1000の間であり、Xは-CH2-CH(CH3)(Ph)を表す]。
b)次式(V)に相当するフェニルシリコーン油
Figure 0006271449
(式中、Meはメチルであり、Phはフェニルであり、OR'は-OSiMe3基を表し、yは、1から1000の間を範囲とし、zは、1から1000の間を範囲とする)。詳細には、y及びzは、化合物(V)が不揮発性油であるような数である。使用できるのは、例えば、特にWacker社により参照名Belsil PDM1000で販売されているトリメチルシロキシフェニルジメチコンである。
c)次式(VI)に相当するフェニルシリコーン油、及びその混合物
Figure 0006271449
(式中、
- R1からR10は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基であり、
- m、n、p及びqは、互いに独立に、0から900の間の整数であり、pは、1から900の間の整数であり、但し、和m+n+qは0ではない)。
好ましくは、和m+n+qは、1から100の間である。好ましくは、和m+n+p+qは、1から900の間であり、更に良好には1から800の間である。好ましくは、qは、0に等しい。
好ましくは、R1からR10は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状又は環状のC1〜C30炭化水素基を表し、好ましくは飽和であり、特にC1〜C12炭化水素系基であり、特定するとC3〜C16、より特定するとC4〜C10、又は単環式又は多環式C6〜C14及び特にC10〜C13アリール基、又はアラルキル基である。好ましくは、R1からR10は、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル若しくはオクタデシル基、又は代わりにフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表すことができる。R1からR10は、特に同一であってもよく、更に、好ましくはメチル基とすることができる。
d)次式(VII)に相当するフェニルシリコーン油、及びその混合物
Figure 0006271449
(式中、
-R1、R2、R5及びR6は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基であり、好ましくはC1〜C30アルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、
- R3及びR4は、互いに独立に、C1〜C30炭化水素系アルキル基、好ましくはメチルであり、
- pは、1から100の間の整数であり、
- m及びnは、互いに独立に、0から100の間の整数であり、但し、和n+mは、1から100の間である)。
好ましくは、R1、R2、R5及びR6は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC1〜C30炭化水素基であり、好ましくは飽和であり、特にC1〜C12炭化水素系基であり、特定するとC3〜C16、より特定するとC4〜C10、又は単環式又は多環式C6〜C14及び特にC10〜C13アリール基、又はアラルキル基である。好ましくは、R1、R2、R5及びR6は、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル若しくはオクタデシル基、又は代わりにフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表すことができる。
R1、R2、R5及びR6は、特に同一であってもよく、更に、メチル基であってもよい。好ましくは、式(VII)において、m=1若しくは2若しくは3、及び/又はn=0が、適用されうる。
e)次式に相当するフェニルシリコーン油、及びその混合物
Figure 0006271449
(式中、
R1、R2、R5及びR6は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、R3及びR4は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、又はアリール基であり、但し、R3及びR4の少なくとも1つはフェニル基であり、
Xは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシル基又はビニル基であり、
n及びpは、油に、質量平均分子量200000g/mol未満、好ましくは150000g/mol未満、より好ましくは100000g/mol未満を付与するように選択される、1を超える又は1に等しい整数である)。
f)並びにそれらの混合物。
好ましくは、本発明による、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニルシリコーン油の質量平均分子量は、500〜10000g/molを範囲とする。
好ましくは、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油は、次式(VII)に相当するフェニルジメチコン油から選択される:
Figure 0006271449
(式中、R1からR6、m、n及びpは、前に定義した通りである)。
A)第1の実施形態によれば、式(VII)中、m=0であり、n及びpは、互いに独立に、1から100の間の整数である。好ましくは、R1からR6は、メチル基である。この実施形態によれば、シリコーン油は、好ましくは、ジフェニルジメチコンから、例えば信越化学工業株式会社からのKF-54(400cSt)、信越化学工業株式会社からのKF54HV(5000cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-300CS(300cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-53(175cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-100CS(100cSt)から選択される。
B)第2の実施形態によれば、式(VII)中、pは、1から100の間であり、式(VII)中、和mは、1から100の間であり、n=0である。式(VII)(式中、n=0であり、R1からR6はメチル基である)のシリコーン油として、Wacker社からのBelsil PDM1000等のトリメチルシロキシフェニルジメチコンから選択されるシリコーン油を使用することが特に可能である。
好ましくは、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性シリコーン油は、以下から選択される:トリメチルシロキシフェニルジメチコン[例えばWacker社からのBelsil PDM1000(上記の式(V)を参照されたい)]、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン[例えば信越化学工業株式会社からのKF-54 (400cSt)、信越化学工業株式会社からのKF54HV(5000cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-300CS(300cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-53(175cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-100CS(100cSt)]。
好ましい第1の実施形態によれば、不揮発性フェニル化シリコーン油は、少なくともジメチコン部分を有するフェニルシリコーン油であり、好ましくは以下から選択される:
- ジフェニルジメチコン、例えば信越化学工業株式会社からのKF-54(400cSt)、信越化学工業株式会社からのKF54HV(5000cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-300CS(300cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-53(175cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-100CS(100cSt)、
- トリメチルシロキシフェニルジメチコン、例えばWacker社からのBelsil PDM1000、
- トリメチルシロキシフェニルトリメチコン、
- 並びにそれらの混合物。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油を含まない。
2.ジメチコン部分を有していない不揮発性フェニル化シリコーン油
第2の好ましい実施形態の一変形によれば、本発明による組成物は、ジメチコン部分を有しない少なくとも1種の不揮発性フェニル化シリコーン油又はその混合物を含有する。好ましくは、この実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油を含まない。
「フェニル化シリコーン油」又は「フェニルシリコーン油」という表現は、少なくとも1つのフェニル置換基を有するシリコーン油を意味する。
ジメチコン部分を有していない不揮発性フェニル化シリコーン油は、以下から選択される:
a)次式(I)に相当するフェニルシリコーン油
Figure 0006271449
(式中、R基は、互いに独立に、メチル又はフェニルを表し、但し、少なくとも1つのR基はフェニルを表す)。好ましくは、この式中、フェニルシリコーン油は、少なくとも3つのフェニル基、例えば少なくとも4つ、少なくとも5つ又は少なくとも6つのフェニル基を含む。
b)次式(II)に相当するフェニルシリコーン油
Figure 0006271449
(式中、R基は、互いに独立に、メチル又はフェニルを表し、但し、少なくとも1つのR基はフェニルを表す)。好ましくは、この式中、前記オルガノポリシロキサンは、少なくとも3つのフェニル基、例えば、少なくとも4つ又は少なくとも5つのフェニル基を含む。前述のフェニルオルガノポリシロキサンの混合物が、使用されうる。挙げることができる例には、トリフェニル、テトラフェニル又はペンタフェニルオルガノポリシロキサンの混合物がある。
c)次式(III)に相当するフェニルシリコーン油
Figure 0006271449
(式中、Meはメチルを表し、Phはフェニルを表す)。
こうしたフェニルシリコーン油は、好ましくは、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、又はテトラメチルテトラフェニルトリシロキサンである。こうした油は、特にDow Corning社により参照名PH-1555HRI若しくはDow Corning555Cosmetic Fluid(化学物質名:1,3,5-トリメチル-1,1,3,5,5-ペンタフェニルトリシロキサン;INCI名:トリメチルペンタフェニルトリシロキサン)で製造されており、又はDow Corning社により参照名Dow Corning554Cosmetic Fluidで販売されているテトラメチルテトラフェニルトリシロキサンもまた使用されうる。
d)次式(V')に相当するフェニルシリコーン油
Figure 0006271449
[式中、MeはメチルでありPhは、フェニルであり、OR'は-OSiMe3基を表し、yは0であり、zは、1から1000の間を範囲とし、特定するとzは、化合物(V')が不揮発性油であるような数である]。
第2の実施形態によれば、yは0に等しい。使用できるのは、例えば、特に参照名Dow Corning556Cosmetic Grade Fluid(DC556)で販売されているフェニルトリメチルシロキシトリシロキサンである。
e)次式(VIII)に相当するフェニルシリコーン油、及びその混合物
Figure 0006271449
(式中、
- Rは、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基であり、好ましくはRは、C1〜C30アルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、
- m及びnは、互いに独立に、0から100の間の整数であり、但し、和n+mは、1から100の間である)。
好ましくは、Rは、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC1〜C30炭化水素基であり、好ましくは飽和であり、特にC1〜C12炭化水素基であり、特定するとC3〜C16、より特定するとC4〜C10、又は単環式若しくは多環式C6〜C14及び特にC10〜C13アリール基、又はアラルキル基である。好ましくは、Rは、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基、又は代わりにフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表すことができる。Rは、特に同一であってもよく、更にメチル基であってもよい。好ましくは、式(VIII)中、m=1若しくは2若しくは3、及び/又はn=0が適用されうる。
好ましい一実施形態によれば、式(VIII)中、nは、0から100の間の整数であり、mは、1から100の間の整数であり、但し、和n+mは、1から100の間である。好ましくは、Rは、メチル基である。
一実施形態によれば、25℃での粘度が5から1500mm2/sの間(即ち5〜1500cSt)である、好ましくは粘度が5から1000mm2/sの間(即ち5〜1000cSt)である、式(VIII)のフェニルシリコーン油が使用されうる。
この実施形態によれば、不揮発性フェニルシリコーン油は、好ましくはフェニルトリメチコンから選択され、例えばDow Corning社からのDC556(22.5cSt)、信越化学工業株式会社からのKF56A等の油ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、Rhone-Poulenc社からの油Silbione70663V30(28cSt)である。かっこ内の値は、25℃での粘度を表す。
この実施形態によれば、n=0のとき、前記シリコーン油は、好ましくはDow Corning社からのDC556であり、m及びnが1から100の間であるとき、前記シリコーン油は、好ましくは信越化学工業株式会社からのKF56Aである。
及び
f)それらの混合物。
好ましい一実施形態によれば、シリコーン油は、ジメチコン部分を有していないフェニルシリコーン油であり、好ましくは以下から選択される:
- フェニルトリメシルシロキシトリシロキサン、フェニルトリメチコン、例えばDow Corning社からのDC556、
- テトラメチルテトラフェニルトリシロキサン、例えばDow Corning社からのPH-1554HRI又はDow Corning554Cosmetic Fluid、
- ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、例えば信越化学工業株式会社からのKF56A、Rhone-Poulenc社からの油Silbione70663V30、
- トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、例えばDow Corning社からのPH-1555HRI又はDow Corning555Cosmetic Fluid、及び
- これらの混合物。
不揮発性フェニル化シリコーン油として、以下のシリコーン油を例として挙げることができる:
- 好ましくは以下から選択される、ジメチコン部分を有しない不揮発性フェニルシリコーン油:テトラメチルテトラフェニルトリシロキサン(例えばDow Corning社製のPH-1554 HRI又はDow Corning 554 Cosmetic Fluid)、フェニルトリメチコン(例えばDow Corning社による商標名DC556で販売されているフェニルトリメチコン)、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、2-フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン(例えばDow Corning社により名称Dow Corning PH-1555 HRI Cosmetic fluidで販売されている製品)[上の式(III)を参照されたい]、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(例えば信越化学工業株式会社製のKF56A)、
- ジフェニルジメチコン、例えば信越化学工業株式会社製のKF-54(400cSt)、信越化学工業株式会社製のKF54HV(5000cSt)、信越化学工業株式会社製のKF-50-300CS(300cSt)、信越化学工業株式会社製のKF-53(175cSt)、信越化学工業株式会社製のKF-50-100CS(100cSt)、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、例えばWacker社製のBelsil PDM1000、トリメチルシロキシフェニルトリメチコン、及びそれらの混合物から好ましくは選択される、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニルシリコーン油、
- 及びそれらの混合物。
本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、合計で5質量%から90質量%、特に10質量%から80質量%、好ましくは20質量%から70質量%の、好ましくはジメチコン部分を有しない、不揮発性フェニル化シリコーン油又はその混合物を含有しうる。
好ましくは、本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、合計で30質量%から650質量%の、好ましくはジメチコン部分を有しない、不揮発性フェニル化シリコーン油又はその混合物を含有しうる。
好ましくは、組成物は、不揮発性フェニル化シリコーン油として、少なくとも2種の異なる不揮発性フェニル化シリコーン油の混合物を含む。
第1の好ましい実施形態によれば、組成物は、好ましくは以下を含む不揮発性フェニル化シリコーン油の混合物を含む:
- ジメチコン部分を有しない少なくとも第1の不揮発性フェニル化シリコーン油、好ましくは例えばジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、及び
- ジメチコン部分を有しない前記第1の不揮発性フェニル化シリコーン油とは異なる、ジメチコン部分を有しない少なくとも第2の不揮発性フェニル化シリコーン油、好ましくは例えばトリメチルペンタフェニルトリシロキサン。
第2の実施形態によれば、組成物は、好ましくは以下を含む不揮発性フェニル化シリコーン油の混合物を含む:
- ジメチコン部分を有しない少なくとも1種の不揮発性フェニル化シリコーン油、好ましくは例えばトリメチルペンタフェニルトリシロキサン及び/又はジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、及び
- 少なくともジメチコン部分を有する少なくとも1種の不揮発性フェニル化シリコーン油、好ましくは例えばジフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルトリメチコン。
好ましくは、不揮発性フェニル化シリコーン油の総計の、不揮発性非フェニル化ジメチコン油の総計に対する質量比は、1を超える又は1に等しく、好ましくは1から100の間であり、より好ましくは2から50の間である。
好ましくは、不揮発性フェニル化シリコーン油の総計の、不揮発性非フェニル化ジメチコン油の総計に対する質量比は、2から30の間であり、より好ましくは2から10の間である。
本発明による組成物はまた、炭化水素化極性油、及び/又は追加の揮発性油、及び/又は脂肪ペースト状化合物、及び/又はフィラー、及び/又は着色剤、及び/又はその混合物から好ましくは選択される、少なくとも1種の追加の化合物も含みうる。
不揮発性炭化水素化無極性油
本発明による組成物は、少なくとも1種の不揮発性無極性炭化水素化油(無極性「炭化水素系」油とも呼ばれる)を含む。
より詳細には、本発明による組成物は、不揮発性炭化水素化無極性油を、組成物の総質量に対して合計で5質量%から70質量%含む。
本発明の目的では、用語「無極性油」は、25℃での溶解度パラメータであるδaが0(J/cm3)1/2に等しい油を意味する。
ハンセン3次元溶解度空間における溶解度パラメータの定義及び計算は、C.M.Hansenによる記事「The three dimensional solubility parameters」、J.Paint Technol.、第39巻、105頁(1967年)に記載されている。
このHansen空間によれば、
- δDは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴とし、
- δpは、永久双極子間のデバイ相互作用力、並びに誘起双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力を特徴とし、
- δhは、特定の相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴とし、且つ
- δaは、方程式:δa=(δp 2h 2)1/2によって求められる。
パラメータδp、δh、δD及びδaは、(J/cm3)1/2で表される。
用語「炭化水素系油」(又は「炭化水素化油」若しくは「炭化水素油」)は、炭素原子及び水素原子、並びに任意選択で酸素原子及び窒素原子から基本的に形成され、又は更にこれらによって構成され、ケイ素原子又はフッ素原子を一切含有しない油を意味する。これは、アルコール基、エステル基、エーテル基、カルボン酸基、アミン基及び/又はアミド基を含有してもよい。
これらの油は、植物起源、鉱物起源又は合成起源のものとすることができる。
好ましくは、不揮発性無極性炭化水素系油は、直鎖状又は分枝状の、鉱物起源又は合成起源の炭化水素から選択されうる。
具体的には、前記不揮発性無極性炭化水素系油は、以下から選択される:
- 液状パラフィン又はその誘導体、
- スクワラン、
- イソエイコサン、
- ナフタレン油、
- ポリブチレン、例えばAmoco社により製造又は販売されているIndopol H-100(モル質量又はMW=965g/mol)、Indopol H-300(MW=134g/mol)及びIndopol H-1500(MW=2160g/mol)、
- ポリイソブテン、
- 水素化ポリイソブチレン、例えば日油株式会社により販売されているParleam(登録商標)、Amoco社により製造又は販売されているPanalane H-300E(MW=1340g/mol)、Synteal社により製造又は販売されているViseal20000(MW=6000g/mol)、及びWitco社により製造又は販売されているRewopal PIB1000(MW=1000g/mol)、又は代わりにNOF Corporation社により販売されているParleam Lite、
- デセン/ブテンコポリマー、ポリブテン/ポリイソブテンコポリマー、特にIndopol L-14、
- ポリデセン及び水素化ポリデセン、例えばMobil Chemicals社により製造又は販売されているPuresyn10(MW=723g/mol)及びPuresyn150(MW=9200g/mol)、又は代わりにExxonMobil Chemical社により販売されているPuresyn 6、並びに
- それらの混合物。
好ましくは、本発明による組成物は、少なくとも1種の不揮発性炭化水素系無極性油を含み、これは好ましくは、ポリブテン、ポリイソブテン、水素化ポリイソブテン、ポリデセン及び/又は水素化ポリデセン、並びにそれらの混合物から選択される。
本発明による組成物は、不揮発性炭化水素化無極性油を、組成物の総質量に対して、5質量%から70質量%、好ましくは5質量%から60質量%を範囲とする含量で含むことができる。
好ましくは、前記不揮発性炭化水素化油は、少なくとも水素化ポリデセン及び/又は水素化ポリイソブテンを、好ましくは、組成物の総質量に対して、10質量%から60質量%、好ましくは10質量%から50質量%を範囲とする総含量で含む。好ましくは、前記不揮発性炭化水素油は、少なくとも水素化ポリデセン及び/又は水素化ポリイソブテンを、好ましくは、組成物の総質量に対して、10質量%から40質量%、好ましくは10質量%から30質量%を範囲とする総含量で含む。
好ましくは、無極性不揮発性炭化水素化油の総計の、不揮発性シリコーン油の総計に対する質量比は、0.1から10の間であり、より好ましくは0.1から5の間であり、好ましくは0.1から1の間である。
好ましくは、不揮発性無極性炭化水素化油の総計の、不揮発性シリコーン油の総計に対する質量比は、0.1から0.5の間である。
好ましくは、無極性不揮発性炭化水素化油の総計の、不揮発性非フェニル化ジメチコン油の総計に対する質量比は、0.1から20の間、好ましくは0.1から10の間である。
好ましくは、無極性不揮発性炭化水素化油の総計の、不揮発性フェニルシリコーン油の総計に対する質量比は、0.1から10の間であり、より好ましくは0.1から5の間であり、好ましくは0.1から1の間、より好ましくは0.1から0.5の間である。
本発明による組成物はまた、ワックス、炭化水素化極性油、及び/若しくは追加の揮発性油、及び/若しくは脂肪ペースト状化合物、及び/若しくはフィラー、及び/若しくは着色剤、並びに/又はそれらの混合物から好ましくは選択される、少なくとも1種の追加の化合物も含みうる。
不揮発性炭化水素化極性油
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、追加の不揮発性極性炭化水素化油を含む。
本発明の目的では、用語「極性油」は、その25℃での溶解性パラメータδaが0(J/cm3)1/2ではない油を意味する。
これらの油は、植物起源、鉱物起源又は合成起源のものとすることができる。
特に、追加の炭化水素系不揮発性極性油は、以下の油の列挙及びそれらの混合物から選択されうる:
- 炭化水素系植物油、例えば4〜10個の炭素原子を有する脂肪酸の液体トリグリセリド、例えばヘプタン酸若しくはオクタン酸トリグリセリド、又はホホバ油、
- 好ましくは以下から選択される、エステル油:
- 脂肪酸エステル、特に4〜22個の炭素原子のもの、詳細には、オクタン酸、ヘプタン酸、ラノリン酸、オレイン酸、ラウリン酸又はステアリン酸のもの、例えばジオクタン酸プロピレングリコール、モノイソステアリン酸プロピレングリコール又はジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、
- 合成エステル、例えば式R1COOR2(式中、R1は、4〜40個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の脂肪酸残基を表し、R2は、4〜40個の炭素原子を有する、特に分枝状である炭化水素系鎖を表し、但し、R1+R2≧16である)の油、例えばプルセリン油(オクタン酸セトステアリル)、イソノナン酸イソノニル、C12〜C15安息香酸アルキル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、エルカ酸2-オクチルドデシル、エルカ酸オレイル、イソステアリン酸イソステアリル、安息香酸2-オクチルドデシル、オクタン酸、デカン酸又はリシノール酸アルコール又はポリアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル又はコハク酸2-ジエチルヘキシル;好ましくは、好ましい合成エステルR1COOR2(式中、R1は、4〜40個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の脂肪酸残基を表し、R2は、4〜40個の炭素原子を有する、特に分枝状である炭化水素系鎖を表し、但し、R1+R2≧20である)、
- 総炭素数が35〜70を範囲とする直鎖状脂肪酸エステル、例えばテトラペラルゴン酸ペンタエリスリチル(MW=697g/mol)、
- ヒドロキシル化エステル、好ましくは総炭素数35〜70を範囲とするもの、例えばトリイソステアリン酸ポリグリセリル-2(MW=965g/mol)、乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、マレイン酸ジイソステアリル、ステアリン酸グリセリル;ジイソノナン酸ジエチレングリコール、
- 芳香族の酸と、4〜22個の炭素原子を有するアルコールとのエステル、例えばトリデシルトリメリテート(MW=757g/mol)、
- 欧州特許第A-0955039号に記載のもの等の分枝状の脂肪アルコール又は脂肪酸のC24〜C28エステル、特にクエン酸トリイソアラキジル(MW=1033.76g/mol)、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル(MW=697g/mol)、トリイソステアリン酸グリセリル(MM=891g/mol)、トリス(2-デシル)テトラデカン酸グリセリル(MW=1143g/mol)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル(MW=1202g/mol)、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2(MW=1232g/mol)又はテトラキス(2-デシル)テトラデカン酸ペンタエリスリチル(MW=1538g/mol)、
- 少なくとも1つのヒドロキシル化したカルボン酸トリグリセリドを、脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸でエステル化することによって得られる、任意選択で不飽和であるポリエステル、例えばZenitech社から参照名Zeniglossで販売されているコハク酸及びイソステアリン酸ヒマシ油、
- ジオールダイマーと、一般式HO-R1-(-OCO-R2-COO-R1-)h-OH
(式中、
R1は、ジリノール酸二酸の水素化により得られるジオールダイマー残基を表し、
R2は、炭化水素化ジリノール酸二酸残基を表し、且つ
hは、1〜9を範囲とする整数を表す)
の二酸ダイマーとのエステル、
特に、日本ファインケミカル株式会社により商品名Lusplan DD-DA5(登録商標)及びDD-DA7(登録商標)で販売されている、ジリノール酸二酸とジリノレイルジオールダイマーとのエステル、
- 不飽和脂肪酸タイマー及び/又はトリマーの並びにジオールの縮合により得られるポリエステル、例えば仏国特許第0853634号に記載のもの、特に例えばジリノール酸と1,4-ブタンジオールとの縮合により得られるポリエステル。この点に関して挙げることができるのは、Biosynthis社により名称Viscoplast14436Hで販売されているポリマー(INCI名:ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー)、又はポリオールと二酸ダイマーとのコポリマー、及びそれらのエステル、例えばHailuscent ISDA、
- 12〜26個の炭素原子を有する脂肪アルコール、好ましくは分枝状の、例えばオクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール及びオレイルアルコール、
- C12〜C22高級脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸及びリノレン酸、並びにそれらの混合物、
- 植物起源の油、例えばゴマ油(820.6g/mol)、
- 12〜26個の炭素原子を有する脂肪酸、例えばオレイン酸、
- 2つのアルキル鎖がおそらく同一又は異なっている炭酸ジアルキル、例えばCognis社により名称Cetiol CC(登録商標)で販売されている炭酸ジカプリリル、
- ビニルピロリドン/1-ヘキサデセンコポリマー等のビニルピロリドンコポリマー、ISP社により製造又は販売されているAntaron V-216(MW=7300g/mol)。
好ましくは、本発明による組成物は、以下から選択される少なくとも1種の追加の不揮発性極性炭化水素油を含む:
- ビニルピロリドンコポリマー、好ましくは例えばビニルピロリドン/1-ヘキサデセンコポリマー、
- ヒドロキシル化したエステル、好ましくは総炭素数35〜70を範囲とし、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、マレイン酸ジイソステアリル、ステアリン酸グリセリル;ジイソノナン酸ジエチレングリコールから好ましくは選択されるもの、
- 脂肪酸の液体トリグリセリドから好ましくは選択される植物起源からの油、
- クエン酸トリイソアラキジル(MW=1033.76g/mol)、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル(MW=697g/mol)、トリイソステアリン酸グリセリル(MM=891g/mol)、トリス(2-デシル)テトラデカン酸グリセリル(MW=1143g/mol)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル(MW=1202g/mol)、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2(MW=1232g/mol)又はテトラキス(2-デシル)テトラデカン酸ペンタエリスリチル(MW=1538g/mol)から好ましくは選択される分枝状の脂肪アルコール又は脂肪酸のC24〜C28エステル、
- 式R1COOR2(式中、R1は、4〜40個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の脂肪酸残基を表し、R2は、4〜40個の炭素原子を有する、特に分枝状の炭化水素系鎖を表し、但し、R1+R2≧16である)の合成エステル、及び
- それらの混合物。
本発明による組成物は、追加の不揮発性極性炭化水素化油を、組成物の総質量に対して、0.1質量%から50質量%、例えば0.1質量%から40質量%、好ましくは0.5質量%から30質量%を範囲とする含量で含むことができる。
本発明による組成物は、追加の不揮発性極性炭化水素化油を、組成物の総質量に対して、1質量%から20質量%、好ましくは1質量%から10質量%を範囲とする含量で含むことができる。
好ましい実施形態によれば、本発明による組成物は、不揮発性極性炭化水素化油を0.1から10%の含量で含む。好ましい別の一実施形態によれば、本発明による組成物は、不揮発性極性炭化水素化油を含まない。
好ましくは、不揮発性炭化水素化油(即ち、存在するのであれば無極性油及び極性油)の総計の、不揮発性シリコーン油の総計に対する質量比は、0.1から10の間であり、より好ましくは0.1から5の間であり、好ましくは0.1から1の間である。
好ましくは、不揮発性炭化水素化油の総計(即ち、存在するのであれば無極性油及び極性油)の、不揮発性シリコーン油の総計に対する質量比は、0.1から0.5の間である。
本発明のメイクアップ及び/又はケアの化粧用組成物はまた、組成物の企図された使用の機能として通常の成分を含みうる、化粧品として許容される媒体も含む。
追加の脂肪相
一実施形態によれば、本発明による組成物は、前記不揮発性シリコーン油及び前記不揮発性炭化水素化油以外に、追加の液体脂肪相を含んでもよく、これは、前に記載した不揮発性極性炭化水素化油、及び/又は揮発性シリコーン油から好ましくは選択される。
追加の液体脂肪相は、組成物の総質量に対して、0.1質量%から80質量%を表すことができる。
特定すると、本発明による組成物及び/又は本発明による組成物中で使用される組成物は、追加の液体脂肪相を、組成物の総質量に対して0.1質量%から75質量%含むことができる。
より特定すると、本発明による組成物及び/又は本発明による組成物中で使用される組成物は、追加の液体脂肪相を、組成物の総質量に対して0.5質量%から70質量%含むことができる。
揮発性油
一実施形態によれば、本発明による組成物は、揮発性油を含んでもよい。
そのため、本発明により検討中の組成物は、有利には揮発性炭化水素系油、揮発性シリコーン油及びフルオロ油、及びそれらの混合物から特に選択されうる1種又は複数の油を含むことができる。
本発明の目的では、用語「揮発性油」は、室温(25℃)及び大気圧(760mmHg)で、ケラチン物質と接触すると1時間未満で蒸発可能な油を意味する。揮発性油は、化粧用揮発性油であり、これは、室温で液体であり、詳細には、蒸気圧が、0.13Paから40000Pa(10-3〜300mmHg)を範囲とし、好ましくは1.3Paから13000Pa(0.01〜100mmHg)、優先的には1.3Paから1300Pa(0.01〜10mmHg)を範囲とする。
油は、動物起源、植物起源、鉱物起源又は合成起源のものとすることができる。
揮発性フルオロ油
用語「フルオロ油」は、少なくとも1個のフッ素原子を含む油を意味する。
本発明で使用できるフルオロ油は、フルオロシリコーン油、フルオロポリエーテル及び欧州特許第A-847752号に記載されているフルオロシリコーン、並びにペルフルオロ化合物から選択されうる。
本発明によれば、用語「ペルフルオロ化合物」は、全ての水素原子がフッ素原子で置換されている化合物を意味する。
好ましい一実施形態によれば、本発明によるフルオロ油は、ペルフルオロ油から選択される。
本発明で使用できるペルフルオロ油の例として挙げることができるのは、ペルフルオロデカリン及びペルフルオロペルヒドロフェナントレンである。
好ましい一実施形態によれば、フルオロ油は、ペルフルオロペルヒドロフェナントレン、具体的にはCreations Couleurs社により販売されているFiflow(登録商標)製品から選択される。詳細には、使用できるのは、そのINCI名がペルフルオロペルヒドロフェナントレンであり、F2Chemicals社により参照名Fiflow220で販売されているフルオロ油である。
揮発性炭化水素油
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、イソドデカン及び/又はイソヘキサデカン等の揮発性炭化水素化油を更に含む。
こうした化合物は、不揮発性炭化水素化油及びシリコーン油と親和性があり、適用中の展延性、及び堆積物の移り耐性を向上させる。
用語「炭化水素系油」(又は「炭化水素化油」若しくは「炭化水素油」)は、炭素原子及び水素原子、並びに任意選択で酸素原子及び窒素原子から本質的に形成され、又は更にこれらから構成され、ケイ素原子又はフッ素原子を一切含有しない油を意味する。それは、アルコール基、エステル基、エーテル基、カルボン酸基、アミン基及び/又はアミド基を含有してもよい。
揮発性炭化水素系油は、8〜16個の炭素原子を有する炭化水素系油、とりわけ分枝状のC8〜C16アルカン(イソパラフィンとしても知られる)、例えばイソドデカン(2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタンとも呼ばれる)、イソデカン及びイソヘキサデカン、並びにそれらの混合物から選択されうる。
揮発性炭化水素系油はまた、7個から17個の炭素原子、特定すると9個から15個の炭素原子、より特定すると11個から13個の炭素原子を有する直鎖状の揮発性アルカンであってもよい。特に挙げることができるのは、n-ノナデカン、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン、n-トリデカン、n-テトラデカン、n-ペンタデカン及びn-ヘキサデカン、並びにそれらの混合物である。
用語「炭化水素系油」は、炭素原子及び水素原子、並びに任意選択で酸素原子及び窒素原子から本質的に形成され、又は更にこれらから構成され、且つケイ素又はフッ素原子を含有しない油を意味することが企図される。それは、アルコール基、エステル基、エーテル基、カルボン酸基、アミン基及び/又はアミド基を含有してもよい。
一実施形態によれば、本発明による組成物はまた、少なくともイソデカン及び/又はイソヘキサデカンを含む。
一実施形態によれば、組成物は、イソデカン及び/又はイソヘキサデカン以外の追加の揮発性炭化水素化油を含まない。
より詳細には、本発明の組成物は、その総質量に対して0.1質量%から20質量%の間の揮発性油、好ましくはイソデカン及び/又はイソヘキサデカンを含有する。
好ましくは、本発明による組成物は、その総質量に対して1質量%から15質量%の間の揮発性油、好ましくはイソデカン及び/又はイソヘキサデカンを含有する。
有利には、本発明による組成物は、その総質量に対して1質量%から10質量%の間の揮発性油、好ましくはイソデカン及び/又はイソヘキサデカンを含有する。
本発明による組成物中で使用できる他の揮発性炭化水素系溶媒(油)として挙げることができるのは、室温で液体であるケトン、例えばメチルエチルケトン又はアセトン;短鎖エステル(合計で3〜8個の炭素原子を有する)、例えば酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル又は酢酸n-ブチル;室温で液体であるエーテル、例えばジエチルエーテル、ジメチルエーテル又はジクロロジエチルエーテル;アルコール、及び特に2〜5個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の低級モノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール又はn-プロパノールである。
好ましい一実施形態によれば、揮発性油は、引火点が65℃超であり、より良好には80℃超である。こうした揮発性油の例として挙げることができるのは、イソヘキサデカンである。
有利には、本発明による組成物は、引火点が80℃未満である揮発性油を、組成物の総質量に対して5質量%未満、更に良好には2質量%未満含む。好ましくは、本発明による組成物は、引火点が80℃未満である揮発性油を含まない。
揮発性シリコーン油
一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも1種の揮発性シリコーン油を含んでもよい。
用語「シリコーン油」は、少なくとも1個のケイ素原子を含み、特にSi-O基を含む油を意味することが企図される。
本発明中で使用できる揮発性シリコーン油は、詳細には、粘度が≦8センチストーク(cSt)(8×10-6m2/s)であり、好ましくは0.5cSt超であるシリコーン油から選択されうる。
用語「シリコーン油」は、少なくとも1個のケイ素原子を含み、特にSi-O基を含む油を意味することが企図される。
本発明で使用できる揮発性シリコーン油は、引火点が40℃〜150℃を範囲とする、好ましくは引火点が55℃超で105℃以下である、優先的には65℃〜95℃を範囲とするシリコーン油から選択されうる。引火点は、具体的には、ISO規格3679に従って測定される。
揮発性シリコーン油は、直鎖状又は環状のシリコーン油から、例えば3〜7個のケイ素原子を有する直鎖状又は環状のポリジメチルシロキサン(PDMS)から選択されうる。
より具体的に挙げることができる揮発性シリコーン油には、特にDow Corning社により名称DC-245で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、特にDow Corning社により名称DC-246で販売されているドデカメチルシクロヘキサシロキサン、特にDow Corning社により名称DC-200Fluid 1cStで販売されているオクタメチルトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、例えば特にDow Corning社により名称DC-200Fluid 1.5cStで販売されているデカメチルテトラシロキサン、及びDow Corning社により販売されている名称DC-200 Fluid 5cSt、信越化学工業株式会社からのオクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルエチルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン及びドデカメチルペンタシロキサン、オクチルトリメチコン、ヘキシルトリメチコン、デカメチルシクロペンタシロキサン(シクロペンタシロキサ又はD5)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(シクロテトラジメチルシロキサン又はD4)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)、デカメチルテトラシロキサン(L4)、KF96A、並びにそれらの混合物がある。
固体の脂肪物質
本発明の組成物はまた、好ましくは、特にワックス及び/又はペースト状脂肪物質から選択される少なくとも1種の固体の脂肪物質も含んでもよい。
ワックス
好ましい一実施形態によれば、本発明の組成物は、少なくともワックスを含む。
好ましい一実施形態によれば、本発明の組成物は、組成物の総質量に対して、1質量%から30質量%の総計のワックスを含む。
より好ましくは、本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、3質量%から20質量%、好ましくは3質量%から15質量%の総計のワックスを含む。
詳細には、本発明による組成物が室温で固体であるとき、ワックスの存在は、好ましい。詳細には、メイクアップ組成物の事例、例えば唇用メイクアップ組成物の事例では、組成物はリップスティックとすることができる。
本発明の目的のための「ワックス」という用語は、室温(25℃)で固体であり、固体/液体の可逆的状態変化が可能であり、30℃以上の融点を有し、200℃まで、特に120℃までの融点を有しうる親油性化合物を意味する。
特に、本発明に適したワックスは、45℃以上、特に55℃以上の融点を有しうる。
ワックスを液状の状態に(融解)することにより、それを、存在しうる油と混和性にし、顕微鏡下で均一な混合物を形成することが可能であるが、混合物の温度を室温に戻すと、混合物の油中でのワックスの再結晶化が観察される。
本発明の目的では、融点は、ISO規格11357-3;1999年に記載されている熱分析(DSC)により観察される最も高い吸熱ピークの温度に対応する。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えばTA Instruments社によりMDSC2920の名称で販売されている熱量計を使用して測定できる。
測定プロトコルは次のとおりである:
るつぼに入れたワックスの試料5mgに-20℃から100℃の範囲の第1の温度上昇を加熱速度10℃/分で施し、次いで、100℃から-20℃に冷却速度10℃/分で冷却し、最後に-20℃から100℃の範囲の第2の温度上昇を加熱速度5℃/分で施す。第2の温度上昇中に、空のるつぼが吸収する力とワックスの試料を含有するるつぼが吸収する力との差の変化を、温度の関数として測定する。化合物の融点は、吸収された力の差の変化を温度の関数として表す曲線のピークの頂点に対応する温度値である。
ワックスは特に、0.05MPaから15MPaの範囲、好ましくは6MPaから15MPaの範囲の硬度を有しうる。硬度は、Rheo社によりTA-TX2iの名称で販売されているテクスチュロメータを使用して20℃で測定する圧縮力の測定によって定量される。このテクスチュロメータは、直径2mmのステンレス鋼シリンダーを備え、このシリンダーが測定速度0.1mm/sで移動し、ワックスに貫入深さ0.3mmまで貫入する。
無極性ワックス
好ましい一実施形態によれば、本発明の組成物は、少なくとも1種の無極性ワックス、好ましくは炭化水素系ワックスを含む。
本発明の目的では、「無極性ワックス」という用語は、25℃で前に定義した溶解性パラメータδaが、0(J/cm3)1/2に等しいワックスを意味する。
ハンセンの3次元溶解度空間における溶解度パラメータの定義及び計算は、C.M.Hansenによる文献、「The three dimensional solubility parameters」、J.Paint Technol.、39巻、105頁(1967年)に記載されている。
このHansen空間によれば、
- δDは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴づけ、
- δpは、永久双極子間のデバイ相互作用力、更に誘起双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力を特徴づけ、
- δhは、特定の相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター)を特徴づけ、
- δaは、方程式:δa=(δp 2h 2)1/2によって求められる。
パラメータδp、δh、δD及びδaは、(J/cm3)1/2で表される。
無極性ワックスは、特に炭化水素系ワックスである。かかるワックスは特に、炭素原子及び水素原子のみから形成され、N、O及びP等のヘテロ原子を含まない。
特に、「無極性ワックス」という用語は、無極性ワックスのみから形成され、無極性ワックスでない他のタイプのワックスをも含む混合物からは形成されないワックスを意味する。
本発明における使用に適した無極性ワックスの例として、特に、炭化水素系ワックス、例えば微結晶ワックス、パラフィンワックス、オゾケライト及びポリエチレンワックスを挙げることができる。
ポリエチレンワックスとしては、New Phase Technologies社により販売されているPerformalene 500-L Polyethylene及びPerformalene 400Polyethyleneを挙げることができる。
オゾケライトとしては、Ozokerite Wax SP1020Pを挙げることができる。
使用できる微結晶ワックスとしては、Sonneborn社により販売されているMultiwax W445(登録商標)並びにParamelt社により販売されているMicrowax HW(登録商標)及びBase Wax30540(登録商標)を挙げることができる。
本発明による組成物において使用できるマイクロワックスとして、特に、ポリエチレンマイクロワックス、例えばMicro Powders社によりMicropoly200(登録商標)、220(登録商標)、220L(登録商標)及び250S(登録商標)の名称で販売されているものを挙げることができる。
好ましくは、組成物は、組成物の総質量に対して、合計で1質量%から30質量%、より良好には1質量%から20質量%の無極性ワックスを含有しうる。
好ましくは、組成物は、組成物の総質量に対して、合計で3質量%から20質量%、より良好には4質量%から15質量%の無極性ワックスを含有しうる。
好ましくは、無極性ワックスは、微結晶ワックス、パラフィンワックス、オゾケライト及びポリエチレンワックス、及び/又はそれらの混合物から選択される。
極性ワックス
本発明による組成物はまた、無極性ワックスのほかに、追加のワックス、例えば極性ワックスを含みうる。
本発明の目的では、用語「極性ワックス」は、25℃での溶解性パラメータδaが、0(J/cm3)1/2ではないワックスを意味する。
特に、「極性ワックス」という用語は、化学構造が炭素原子及び水素原子から本質的に形成される、又はこれらにより構成されさえする、少なくとも1つの電気陰性度の高いヘテロ原子、例えば酸素原子、窒素原子又はリン原子を含むワックスを意味する。
ワックスは特に、炭化水素系又はシリコーンワックスでありうる。
「炭化水素系ワックス」という用語は、炭素原子及び水素原子、並びに場合により酸素原子及び窒素原子から本質的に形成される、又はこれらにより構成されさえする、ケイ素原子又はフッ素原子を一切含有しないワックスを意味する。それは、アルコール基、エステル基、エーテル基、カルボン酸基、アミン基及び/又はアミド基を含有しうる。
「シリコーン油」という用語は、少なくとも1つのケイ素原子を含み、特にSi-O基を含む油を意味する。
好ましくは、極性ワックスは、炭化水素系である。本発明に適した炭化水素系ワックスの例として、蜜蝋、ラノリンワックス、糠蝋、カルナウバワックス、カンデリラワックス、シェラックワックス、モンタンワックス、オレンジワックス及びレモンワックス、ベーベリ蝋(laurel wax)及びオリーブワックスを挙げることができる。好ましい一実施形態によれば、極性ワックスはエステルワックスである。「エステルワックス」という用語は、本発明によれば、少なくとも1つのエステル官能基を含むワックスを意味する。
以下を特にエステルワックスとして使用しうる:
- 以下のもの等のエステルワックス:
i)式R1COOR2のワックスであり、式中、R1及びR2は、原子の数が10から50個の範囲である直鎖状、分枝状、又は環状の脂肪鎖であり、これはO、N又はP等のヘテロ原子を含有しうるのであり、その融点は25から120℃の範囲である。
特に、単独での又は混合物としてのC20〜C40アルキル(ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート(20から40個の炭素原子を有するアルキル基)、又はC20〜C40アルキルステアレートを、エステルワックスとして使用できる。かかるワックスは、特に、Kester Wax K82P(登録商標)、Hydroxypolyester K82P(登録商標)、Kester Wax K80P(登録商標)又はKester Wax K82Hの名称でKoster Keunen社により販売されている。
ポリエチレングリコール及びモンタン酸(オクタコサン酸)のエステル、例えばClariant社により販売されているワックスLicowax KPS Flakes(INCI名:モンタン酸グリコール)を使用することも可能である。
ii)Heterene社によりHest 2T-4S(登録商標)の名称で販売されている、ビス(1,1,1-トリメチロールプロパン)テトラステアレート、
iii)一般式R3-(-OCO-R4-COO-R5)のジカルボン酸のジエステルのワックスであり、式中、R3及びR5は、同一である又は異なっており、好ましくは同一であり、C4〜C30アルキル基(4から30個の炭素原子を有するアルキル基)を表し、R4は、直鎖状又は分枝状のC4〜C30脂肪族基(4から30個の炭素原子を有するアルキル基)を表し、これは1つ以上の不飽和を有していても、していなくてもよく、好ましくは直鎖状で不飽和であり、
iv)セチルアルコールでエステル化されたヒマシ油の水添によって得られるワックスであり、Phytowax ricin16L64(登録商標)及び22L73(登録商標)の名称でSophim社より販売されている。かかるワックスは、特許出願FR-A-2 792 190に記載されている。
別の一実施形態によれば、極性ワックスはアルコールワックスでありうる。本発明によれば、「アルコールワックス」という用語は、少なくとも1つのアルコール官能基を含む、すなわち、少なくとも1つの遊離ヒドロキシル(OH)基を含むワックスを意味する。
アルコールワックスの一例として挙げられるのは、New Phase Technologies社製のワックスPerformacol550-L Alcoholである。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、極性ワックスを含まない。
ペースト状脂肪物質
第1の実施形態によれば、組成物は、ペースト状脂肪物質を含まない。
好ましい第2の実施形態によれば、組成物は、少なくとも1種のペースト状脂肪物質を含む。この実施形態によれば、好ましくは、本発明によるメイクアップ及び/又はケア組成物中のペースト状脂肪物質の量は、組成物の総質量に対して、0.5質量%から60質量%の間、特に1質量%から50質量%、又は更には2質量%から40質量%の間である。
用語「ペースト状」は、本発明の趣旨において、固体状態において異方性の結晶配置を呈し、温度23℃で液体画分及び固体画分を含む、固体/液体の可逆性の状態変化を伴う、親油性脂肪化合物を意味すると理解される。
用語「ペースト状化合物」は、本発明の趣旨において、20℃での硬度が0.001〜0.5MPa、好ましくは0.002〜0.4MPaを範囲とする化合物を意味すると理解される。
硬度は、プローブを化合物のサンプル中へ貫通させる方法で測定され、特に直径2mmのステンレス鋼シリンダーを備え付けたテクスチャ分析器(例えばRheo社製のTA-XT2i)を用いる。硬度の測定は、5つのサンプルの中央で、20℃で実施する。シリンダーを、各サンプル中へ、予備速度1mm/sで導入し、次いで測定速度0.1mm/sで、貫通深さ0.3mmとする。硬度として記録する値は、最大ピークの硬度である。
加えて、このペースト状化合物は、温度23℃で、液体画分及び固体画分の形態にある。言い換えれば、ペースト状化合物の出発融点温度は、23℃未満である。23℃で測定したペースト状化合物の液体画分は、化合物の9〜97質量%を占める。この、23℃での液体画分は、好ましくは15質量%から85質量%の間、より好ましくは40質量%から85質量%の間を占める。
23℃での、質量による、ペースト状化合物の液体画分は、23℃で消費される融解エンタルピーの、ペースト状化合物の融解エンタルピーに対する比に等しい。
ペースト状化合物の融解エンタルピーは、固体状態から液体状態へ変化させるために化合物によって消費されるエンタルピーである。ペースト状化合物は、その質量の全てが結晶性固体形態であるとき、「固体状態にある」。ペースト状化合物は、その質量の全てが液体形態にあるとき、「液体状態にある」。
ペースト状化合物の融解エンタルピーは、例えばTA Instruments社により名称MDSC2920で販売されているカロリーメーター等の示差走査熱量計(DSC)を用いて、ISO規格11357-3、1999年に従って、1分当たり5℃又は10℃の温度上昇で得たサーモグラムの曲線下面積に等しい。ペースト状化合物の融解エンタルピーは、化合物を固体状態から液体状態に変えるのに必要なエネルギーの量である。これは、J/gで表される。
23℃で消費される融解エンタルピーは、固体状態から、液体画分及び固体画分から成る状態に変える(これは23℃で示される)ためにサンプルに吸収させるエネルギーの量である。
32℃で測定されるペースト状化合物の液体画分は、好ましくは、化合物に対して、30質量%から100質量%、好ましくは80質量%から100質量%、より好ましくは90質量%から100質量%を占める。32℃で測定されたペースト状化合物の液体画分が100%に等しいとき、ペースト状化合物の溶融範囲の終わりの温度は、32℃以下である。
32℃で測定されるペースト状化合物の液体画分は、32℃で消費される融解エンタルピーの、ペースト状化合物の融解エンタルピーに対する比に等しい。32℃で消費される融解エンタルピーは、23℃で消費される融解エンタルピーと同じ方法で計算される。
ペースト状化合物は、好ましくは、合成化合物、及び植物起源の化合物から選択される。ペースト状化合物は、植物起源の出発材料からの合成によって得られうる。特に挙げることができるのは、単独で又は混合物として、以下のものである:
ペースト状脂肪物質は、有利には、以下から選択される:
- ラノリン及びその誘導体、例えばラノリンアルコール、オキシエチレン化ラノリン、アセチル化ラノリン、ラノリンエステル、例えばラノリン酸イソプロピル、及びオキシプロピレン化ラノリン、
- ワセリン、具体的にはそのINCI名がペトロラタムであり、Penreco社により名称Ultima White PET USPで販売されている製品、
- 以下から選択されるポリオールエーテル:ポリアルキレングリコールペンタエリスリチルエーテル、糖の脂肪アルコールエーテル、及びそれらの混合物、5つのオキシエチレン(5OE)単位を含むポリエチレングリコールペンタエリスリチルエーテル(CTFA名:PEG-5ペンタエリスリチルエーテル)、5つのオキシプロピレン(5OP)単位を含むポリプロピレングリコールペンタエリスリチルエーテル(CTFA名:PEG-5ペンタエリスリチルエーテル)、及びそれらの混合物、より特定すると、PEG-5ペンタエリスリチルエーテルと、PPG-5ペンタエリスリチルエーテルと大豆油との混合物で、Vevy社により名称Lanolideで販売されているもの、これは、質量構成比が46/46/8(46%のPEG-5ペンタエリスリチルエーテルと、46%のPPG-5ペンタエリスリチルエーテルと、8%の大豆油)である混合物、
- ポリマー性又は非ポリマー性シリコーン化合物、
- ポリマー性又は非ポリマー性フルオロ化合物、
- ビニルポリマー、特に以下のもの:
・オレフィンホモポリマー及びコポリマー、
・水素化ジエンホモポリマー及びコポリマー、
・C8〜C30アルキル基を好ましくは有する、(メタ)アクリル酸アルキルの、直鎖状又は分枝状のオリゴマー、ホモポリマー又はコポリマー、
・C8〜C30アルキル基を有する、ビニルエステルのオリゴマー、ホモポリマー及びコポリマー、
・C8〜C30アルキル基を有する、ビニルエーテルのオリゴマー、ホモポリマー及びコポリマー、
- 1種又は複数のC2〜C100、好ましくはC2〜C50ジオール間でのポリエーテル化から得られる脂溶性ポリエーテル、
- エステル(即ち少なくとも1つのエステル官能基を含むペースト状脂肪物質)、並びに/又は
- それらの混合物。
脂溶性ポリエーテルの中で特に好ましいものは、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとC6〜C30長鎖アルキレンオキシドとのコポリマーであり、より好ましくは、コポリマーにおける、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの、アルキレンオキシドに対する質量比が5:95〜70:30となるものである。このファミリーにおいて、特に挙げることができるのは、長鎖アルキレンオキシドが平均分子量が1000〜10000であるブロック状に配列されるようなコポリマー、例えば、Akzo Nobel社により商品名Elfacos ST9で販売されている、ドデカンジオール(22mol)とポリエチレングリコール(45OE)とのエーテル等のポリオキシエチレン/ポリドデシルグリコールブロックコポリマーである。
好ましくは、ペースト状脂肪物質は、少なくとも1つのエステル官能基を含む。エステルの脂肪物質の中で、以下のものが、特に好ましい:
- グリセロールオリゴマーのエステル、特にジグリセロールエステル、具体的にはアジピン酸とグリセロールとの縮合物、そこでグリセロールのヒドロキシル基のいくつかが、ステアリン酸、カプリン酸及びイソステアリン酸、並びに12-ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸の混合物と反応している、好ましくは例えばSasol社により商品名Softisan649で販売されているアジピン酸ビス-ジグリセリルポリアシル-2、
- C8〜C30アルキル基を有するビニルエステルホモポリマー、例えばラウリン酸ポリビニル(特にChimex社により参照名Mexomer PPで販売されている)で、及びAlzo社により商品名Waxenol801で販売されているプロピオン酸アラキジル、
- フィトステロールエステル、
- 脂肪酸トリグリセリド及びその誘導体、例えば脂肪酸のトリグリセリド、これは特にC10〜C18であり、且つ部分的に又は全体的に水素化されており、例えばSasol社により参照名Softisan100で販売されており、
- ペンタエリトリトールエステル、
- 直鎖状又は分枝状のC4〜C50ジカルボン酸又はポリカルボン酸とC2〜C50ジオール又はポリオールとの重縮合から得られる非架橋ポリエステル、
- 脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルの、脂肪族カルボン酸とのエステル化から得られるエステルの脂肪族エステル。好ましくは、脂肪族カルボン酸は、4〜30個、好ましくは8〜30個の炭素原子を有する。それは、好ましくは、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2-エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、イソステアリン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、イソアラキジン酸、オクチルドデカン酸、ヘンエイコサン酸及びドコサン酸、並びにそれらの混合物から選択される。脂肪族カルボン酸は、好ましくは分枝状である。脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルは、有利には、2〜40個の炭素原子、好ましくは10〜34個の炭素原子、より良好には12〜28個の炭素原子、及び1〜20個のヒドロキシル基、好ましくは1〜10個のヒドロキシル基、より良好には1〜6個のヒドロキシル基を有するヒドロキシル化脂肪族カルボン酸から誘導される。脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルは、以下から選択される:
a)飽和の直鎖状のモノヒドロキシル化脂肪族モノカルボン酸の部分的又は全体的エステル、
b)不飽和のモノヒドロキシル化脂肪族モノカルボン酸の部分的又は全体的エステル、
c)飽和のモノヒドロキシル化脂肪族ポリカルボン酸の部分的又は全体的エステル、
d)飽和のポリヒドロキシル化脂肪族ポリカルボン酸の部分的エステル又は全体的エステル、
e)モノヒドロキシル化若しくはポリヒドロキシル化した脂肪族モノカルボン酸又はポリカルボン酸と反応しているC2〜C16脂肪族ポリオールの部分的エステル又は全体的エステル、
並びにそれらの混合物、
- 必要に応じて遊離のアルコール官能基又は酸官能基が酸基又はアルコール基でエステル化された、ジオールダイマーと二酸ダイマーとのエステル、特にダイマージリノール酸エステル:こうしたエステルは、以下のINCI名を有するエステルから特に選択されうる:ビス-ベヘニル/イソステアリル/ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルフィトステリル(参照名Plandool G及びPlandol G7で市販されている)、フィトステリル/イソステアリル/ステアリル/ダイマージリノール酸ベヘニル(プランドールH又はプランドールS)及びそれらの混合物、
- 1〜34個の炭素原子を有する一価アルコールをエステルと反応させることにより得られるエステルで、これは、ダイマー酸を、ダイマージオールと、3〜10個の炭素原子を有する3価以上の多価アルコールとのアルコール混合物と反応させることによって得られ、ダイマー酸とアルコールの混合物から得られるエステル中に残っているカルボン酸基の1モル当量に対して0.8〜1.5モル当量、好ましくは0.4〜0.8モル当量、更により好ましくは0.2〜3.5モル当量の一価アルコールを使用することによって得る。
ダイマー酸は、標準の工業的方法により得ることができる。より詳細には、ダイマー酸は、11〜22個の炭素原子を有する不飽和脂肪酸、又は粘土触媒若しくは類似のものを有するその低級アルコールエステルを二量化することにより得ることができる。得られたダイマー酸は、主な成分として約36個の炭素原子を有する二塩基酸を有し、純化の程度に応じてトリマー酸及びモノマー酸を含有することができる。植物の脂肪及び油に由来するダイマーが好ましい。前述のダイマーとして、例えばCroda Inc.社により提供されているPRIPOL1006、PRIPOL1009、PRIPOL1015及びPRIPOL1025並びに類似のものが使用されうる。
ダイマージオールは、より具体的には、主な成分として約36個の炭素原子を有するジオールを有する生成物である。ダイマージオールは、前述のダイマー酸及び/又はその低級アルコールエステルを、触媒の存在下で水素化して、約36個の炭素原子を有するジオールを形成することにより得られ、そこでダイマー酸のカルボン酸部分はアルコールである。植物の脂肪及び油に由来するダイマージオールが好ましい。例えば、Croda Inc.社により提供されているPRIPOL2033が使用されうる。
3〜10個の炭素原子を有する三価以上の多価アルコールは、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジトリメチロールプロパン及びジペンタエリトリトールから好ましくは選択される。
1〜34個の炭素原子を有する一価アルコールは、より詳細には、12〜22個の炭素原子を有する直鎖状の飽和のアルコール、8〜22個の炭素原子を有する分枝状の飽和のアルコール、コレステロール及びフィトステロールから選択される。好ましくは、一価アルコールは、16個以上の炭素原子を有する直鎖状の飽和の1価のアルコールであり、ペースト状の形態にある。別の実施形態によれば、一価アルコールは、コレステロール又はフィトステロールである。加えて、二重結合が、二量化反応の後に残る。したがって、そこで水素化が更に実施されるダイマー酸が使用されうる。
こうした製品は、例えば日本ファインケミカル株式会社の名において提起された特開平23-20933に記載されている。
- マンゴー脂、例えば、Aarhuskarlshamn社により参照名Lipex203で販売されている製品、
- 植物起源の水素化油、例えば水素化イソステアリン酸ヒマシ油[日清オイリオグループ株式会社によりSALACOS HCIS (V-L)として販売されている]、水素化大豆油、水素化ヤシ油、水素化ナタネ油、水素化した植物性油の混合物、例えば水素化された、大豆油、ヤシ油、パーム油及びナタネ油の混合物、例えばAarhuskarlshamn社により参照名Akogel(登録商標)で販売されている混合物(INCI名:水素化合物植物油)、
- シア脂、特にそのINCI名がButyrospermum Parkii Butterである製品、例えばAarhuskarlshamn社により参照名Sheasoft(登録商標)で販売されている製品、
- 水素化ロジン酸エステル、例えば水素化ロジン酸のジリノレイルダイマー(日本ファインケミカル株式会社からのLusplan DD-DHR又はDD-DHR)、並びに
- それらの混合物。
好ましくは、ペースト状脂肪物質は、少なくとも1つのエスエル官能基を含む炭化水素系化合物である。
好ましくは、ペースト状脂肪物質は、水素化イソステアリン酸ヒマシ油[日清オイリオグループ株式会社によるSALACOS HCIS (V-L)]、ビス-ベヘニル/イソステアリル/ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルフィトステリル、1〜34個の炭素原子を有する一価アルコールをエステル(ダイマー酸を、ダイマージオールを、3〜10個の炭素原子を有する三価以上の多価アルコールとの混合物と反応させることによって得られ、ダイマー酸とアルコールの混合物から得られるエステル中に残っているカルボン酸基の1モル当量に対して0.8〜1.5モル当量の一価アルコールを使用することによって得られる)と反応させることにより得たエステル(例えば特開平23-20933に記載されている)、ビス-ジグリセリルポリアシルアジピペート-2、水素化ヒマシ油ダイマージリノレエート[高級アルコール工業株式会社により販売されているRisocast-DA-L(登録商標)、Risocast DA-H(登録商標)]、ラウリン酸ポリビニル、マンゴー脂、シア脂、水素化大豆油、水素化ヤシ油及び水素化ナタネ油、並びにそれらの混合物から選択される。
本発明の好ましい一実施形態によれば、皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧用組成物は、生理学的に許容される媒体中に、以下を含む少なくとも1種の脂肪相を含む:
- 組成物の総質量に対して5質量%から70質量%の不揮発性炭化水素化無極性油又はその混合物、及び
- 組成物の総質量に対して合計で5質量%から40質量%の、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物、
- 組成物の総質量に対して、少なくとも5質量%の、少なくともジメチコン部分を有するシリコーン油及びジメチコン部分を有しないシリコーン油から選択される不揮発性フェニル化シリコーン油、又はそれらの混合物
- (i)ビス-ベヘニル/イソステアリル/ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルフィトステリル、(ii)1〜34個の炭素原子を有する一価アルコールを、エステルと反応させて得るエステル(ダイマー酸を、ダイマージオール及び3〜10個の炭素原子を有する三価以上の多価アルコールとのアルコール混合物と反応させることによって得られ、ダイマー酸とアルコールの混合物から得られるエステル中に残っているカルボン酸基の1モル当量に対して0.8〜1.5モル当量の一価アルコールを使用することによって得られる)から選択される、並びに好ましくは(ii)の中で選択される、少なくとも1種のペースト状化合物。
フィラー
本発明によるメイクアップ及び/又はケア組成物はまた、1種又は複数のフィラーを含んでもよい。
第1の実施形態によれば、組成物は、フィラーを含まない。
好ましい第2の実施形態によれば、組成物は、少なくとも1種の、又は複数の、フィラーを含む。用語「フィラー」は、組成物が製造される温度に関わりなく、組成物の媒体に不溶性である、無色又は白色の、無機又は合成の、任意の形の粒子を意味すると理解されるべきである。これらのフィラーは、組成物のレオロジー又はテクスチャを改変するために特に役立つ。
フィラーは、無機又は有機であってもよく、結晶学的な形態(例えば層状、立方体、六角形、斜方晶等)に関係なく、小平状、球状又は楕円形の任意の形のものとすることができる。挙げることができるのは、任意選択で親水性若しくは疎水性に処理された、タルク、雲母、シリカ、カオリン、粘土、ベントン、ヒュームドシリカ粒子と、ポリアミド[Nylon(登録商標)]粉末[Atochem社からのOrgasol(登録商標)]、ポリ-β-アラニン粉末及びポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー[Teflon(登録商標)]粉末、ラウロイルリジン、デンプン、窒化ホウ素、中空ポリマー微小球、例えばポリ塩化ビニリデン/アクリロニトリル微小球、例えばExpancel(登録商標)(Nobel Industrie社)、アクリル酸コポリマー微小球[例えばDow Corning社からのPolytrap(登録商標)]及びシリコーン樹脂ミクロビーズ[例えば東芝株式会社からのTospearls(登録商標)]、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカ微小球[Maprecos社からのSilica Beads(登録商標)]、エラストマー性ポリオルガノシロキサン粒子、ガラス若しくはセラミックのマイクロカプセル、並びに8〜22個の炭素原子、及び好ましくは12〜18個の炭素原子を有する有機カルボン酸に由来する金属石けん、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛又はミリスチン酸マグネシウム、並びにそれらの混合物である。
これらはまた、コポリマーを含む粒子であってもよく、前記コポリマーは、トリメチロールヘキシルラクトンを含む。詳細には、これらは、ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロールヘキシルラクトンのコポリマーであってもよい。こうした粒子は、具体的には、例えば東色ピグメント株式会社から名称Plastic Powder D-400(登録商標)又はPlastic Powder D-800(登録商標)で市販されている。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくともシリカ、好ましくは疎水性に処理されたシリカを含む。
好ましい一実施形態によれば、組成物は、少なくとも1種のフィラーを含み、詳細には、任意選択で親水性又は疎水性に処理された、好ましくは疎水性に処理された、ヒュームドシリカから選択される。好ましくは、組成物は、シリル化シリカジメチル(CTFAによる)として知られる少なくとも1種のフィラーを含む。
疎水性基は、詳細には、ジメチルシリルオキシル基又はポリジメチルシロキサン基であってもよく、これらは、詳細には、ポリジメチルシロキサン又はジメチルジクロロシランの存在下で、ヒュームドシリカを処理することによって得られる。このように処理されたシリカは、CTFA(第6版、1995年)に従って、シリル化シリカジメチルとして知られる。これらは、例えば、Degussa社から参照名Aerosil R972(登録商標)及びAerosil R974(登録商標)、並びにCabot社からCab-O-Sil TS-610(登録商標)及びCab-O-Sil TS-720(登録商標)で販売されている。
特定の一実施形態によれば、本発明による組成物は、「ナノシリカ」を含まず、好ましくは、INCL名がシリル化シリカジメチルである、疎水性に処理されたシリカを含まない。用語「ナノシリカ」は、ナノメートルのサイズを有する、又は少なくともナノメートルのサイズの画分を有するシリカを意味する。
好ましくは、組成物は、フィラーを、組成物の総質量に対して、0.01質量%から25質量%の間、特定すると0.1質量%から20質量%の間含む。
好ましくは、組成物が液体形態にあるとき、それは、好ましくは疎水性に処理された、シリカ、カオリン、ベントン、ヒュームドシリカ粒子と、ラウロイルリジン及びデンプンから好ましくは選択される少なくとも1つのフィラーを含む。
好ましくは、本発明による組成物は、以下から選択されるフィラーを含むことができる:
- 有機修飾された粘土、好ましくは第四級アミン及び第三級アミンから特に選択される化合物で処理されたもの。挙げることができる有機修飾された粘土は、有機修飾されたベントナイト、例えばRheox社により名称Bentone34で販売されている製品、及び有機修飾されたヘクトライト、例えばRheox社により名称Bentone27及びBentone38で販売されている製品、
- 疎水性ヒュームドシリカ。こうしたシリカは、例えば、Degussa社により参照名Aerosil R812(登録商標)で、及びCabot社によりCab-O-Sil TS-530(登録商標)で、並びにDegussa社により参照名Aerosil R972(登録商標)及びAerosil R974(登録商標)で、並びにCabot社によりCab-O-Sil TS-610(登録商標)及びCab-O-Sil TS-720(登録商標)で販売されている。
フィラーは、組成物の総質量に対して、0.1質量%から5質量%、より良好には0.4質量%から3質量%を範囲とする含量で存在することができる。
疎水性シリカエアロゲル粒子
好ましい一実施形態によれば、組成物は、少なくとも疎水性シリカエアロゲル粒子を含んでもよい。こうした化合物は、フィラーである。
好ましくは、こうした化合物は、組成物がナノシリカを含まないときに、より特定するとシリル化シリカジメチルを含まないときに、存在する。
好ましくは、疎水性シリカエアロゲル粒子は、組成物の総質量に対して、0.1質量%から15質量%、より良好には0.1質量%から10質量%を範囲とする含量で存在することができる。
好ましくは、疎水性シリカエアロゲル粒子は、組成物の総質量に対して、0.1質量%から6質量%、より良好には0.2質量%から4質量%を範囲とする含量で存在することができる。
この実施形態によれば、組成物は、少なくとも追加のフィラーを含んでもよく、例えば前に例として記載したものである。
好ましくは、本発明による組成物は、組成物が、前に記載したナノメートルのシリカ粒子、例えばシリカジメチルシリレートを含まないときに、少なくとも疎水性シリカエアロゲル粒子を含む。
シリカエアロゲルは、シリカゲルの液体成分を、空気を用いて置き換えることによって(乾燥することによって)得られる多孔質物質である。
これらは一般に、ゾル-ゲル法を介して液体媒体中で、次いで、通常は超臨界流体で抽出することによって乾燥され、最もよく使用されるものは超臨界CO2である。このタイプの乾燥は、孔の収縮、及び該物質の収縮を回避させることが可能である。ゾル-ゲル法及び種々の乾燥方法は、Brinker C.J.及びScherer G.W.、Sol-Gel Science、ニューヨーク、Academic Press、1990年に詳細に記載されている。
本発明で使用できる疎水性シリカエアロゲル粒子は、1質量単位当たりの比表面(SM)が500〜1500m2/g、好ましくは600〜1200m2/g、より良好には600〜800m2/gを範囲とし、体積平均径(D[0.5])で表されるサイズが1〜1500μm、より良好には1〜1000μm、好ましくは1〜100μm、特定すると1〜30μm、より好ましくは5〜25μm、より良好には5〜20μm、更により良好には5〜15μmを範囲とする。
一実施形態によれば、本発明で使用できる疎水性シリカエアロゲル粒子は、体積平均径(D[0.5])で表されるサイズが1〜30μm、好ましくは5〜25μm、より良好には5〜20μm、更により良好には5〜15μmを範囲とする。
1質量単位当たりの比表面積は、BET(Brunauer-Emmett-Teller)窒素吸収法を介して求められることが可能であり、これは、The Journal of the American Chemical Society、第60巻、309頁、1938年2月に記載されており、国際規格ISO 5794/1(添付書類D)に対応している。BET比表面積は、検討中の粒子の総比表面積に相当する。
疎水性シリカエアロゲル粒子のサイズは、Malvern社製のMasterSizer2000機等の市販の粒径分析器を使用した静的光散乱によって測定されうる。データは、ミー散乱理論に基づいて処理される。この理論は、等方性粒子について厳密であり、非球形粒子の事例で「効果的な」粒径を求めることを可能にする。この理論は、具体的には、Van de Hulst, H.C.による刊行物「Light Scattering by Small Particles」第9章及び第10章、Wiley、ニューヨーク、1957年に記載されている。
有利な一実施形態によれば、本発明で使用される疎水性シリカエアロゲル粒子は、1質量単位当たりの比表面積(SM)が600から800m2/gを範囲とし、体積平均直径(D[0.5])で表されるサイズが5から20μm、より良好には5から15μmを範囲とする。
本発明で使用される疎水性シリカエアロゲル粒子は、有利には、充填密度ρが0.04g/cm3から0.10g/cm3、好ましくは0.05g/cm3から0.08g/cm3を範囲とすることができる。本発明との関連で、この密度は、充填密度として知られ、以下のプロトコルに従って評定されうる:
粉末40gをメスシリンダーへ注ぐ;次いでメスシリンダーをStampf Volumeter社製のStav2003機の上に置く;次いでメスシリンダーを一連の2500回の充填モーションにかける(この操作は、2つの連続した試験間の体積の差が2%未満になるまで繰り返す);次いで、充填済み粉末の最終体積Vfを、メスシリンダーで直接測定する。充填密度は、比m/Vf(Vfはcm3で表され、mはgで表される)により求められ、この場合、40/Vfである。
一実施形態によれば、本発明で使用できる疎水性シリカエアロゲル粒子は、1体積単位当たりの比表面積Svが5〜60m2/cm3、好ましくは10〜50m2/cm3、より良好には15〜40m2/cm3を範囲とする。
1体積単位当たりの比表面積は、以下の関係式により得られる:
Sv=Swxρ(上に定義した通り、式中、ρは、g/cm3で表される充填密度であり、SMは、m2/gで表される1体積単位当たりの比表面積である)。
好ましくは、本発明による疎水性シリカエアロゲル粒子は、吸油能が、湿潤点で測定して、5〜18ml/g、好ましくは6〜15ml/g、より良好には8〜12ml/gを範囲とする。
湿潤点で測定される吸油能は、Wpと記され、均質なペーストを得るために粒子100gへ加える必要のある油の量に相当する。
これは、「湿潤点」法、又はNF T30-022規格に記載されている、粉末の油取込み量を求める方法に従って測定される。これは、湿潤点の測定による、粉末の空いている表面に吸着される油量、及び/又は湿潤点を求めることにより粉末に吸収される油の量に相当し、以下に記載する:
粉末の量m=2gをガラス板の上に置き、次いで、油(イソノナノン酸イソノニル)を滴下で加える。4滴から5滴の油を粉末へ加えた後、へらを用いて混合し、油と粉末との集成体が形成されるまで油を添加する。この瞬間に、油を1回に1滴添加し、次いで、混合物をへらで磨りつぶす。堅く滑らかなペーストが得られたら、油の添加を中止する。このペーストは、ひび割れること又は塊を形成することなしにガラス板上に広がることができなければならない。次いで、使用した油の体積Vs(mlで表す)を書き留める。
油の取込み量は、比Vs/mに相当する。
本発明に従って使用できる疎水性シリカエアロゲル粒子は、好ましくはシリル化シリカのタイプ(INCI名:シリル化シリカ)である。
用語「疎水性シリカ」は、OH基を、シリルSi-Rn基、例えばトリメチルシリル基で官能化させるために、その表面がシリル化剤で処理されている任意のシリカ、例えばアルキルクロロシラン等のハロゲン化シラン、シロキサン、特にヘキサメチルジシロキサン等のジメチルシロキサン、又はシラザンを意味する。
シリル化によって表面修飾されている疎水性シリカエアロゲル粒子の調製に関しては、米国特許第7470725号を参照することができる。
特に使用されることになるのは、トリメチルシリル基で表面修飾された疎水性シリカエアロゲル粒子である。
本発明で使用できる疎水性シリカエアロゲル粒子として挙げることができる例には、Dow Corning社により名称VM-2260(INCI名:シリル化シリカ)で販売されているエアロゲルがあり、その粒子は、平均サイズが約1000ミクロンであり、1質量単位当たりの比表面積が600〜800m2/gを範囲とする。
更に挙げることができるのは、Cabot社により、参照名Aerogel TLD201、Aerogel OGD201、Aerogel TLD203、及びENOVA AEROGEL MT1100で販売されているエアロゲルである。
より具体的には使用されるのは、Dow Corning社により名称VM-2270(INCI名:シリル化シリカ)で販売されているエアロゲルであり、その粒子は、平均サイズが5〜15ミクロンを範囲とし、1質量単位当たりの比表面積が600〜800m2/gを範囲とする(1080ml/100gに等しい油の取込み量)。
有利には、本発明による中空粒子は、疎水性シリカエアロゲル粒子から少なくとも部分的に形成されており、好ましくは1質量単位当たりの比表面積(SM)が500〜1500m2/gを範囲とし、好ましくは600〜1200m2/gを範囲とし、体積平均直径(D[0.5])で表されるサイズが1〜1500μm、より良好には1〜1000μm、好ましくは1〜100μm、特定すると1〜30μm、より好ましくは5〜25μm、より良好には5〜20μm、更により良好には5〜15μmを範囲とする。
疎水性シリカエアロゲル粒子を使用すると、有利なことに、組成物の安定度を向上させることもできる。
デキストリンエステル
本発明による組成物は、少なくともデキストリンのエステル、好ましくはデキストリンと脂肪酸とのエステル、好ましくはC12〜C24脂肪酸を含んでもよい。
好ましくは、デキストリンエステルは、デキストリンとC14〜C18脂肪酸とのエステルである。
好ましくは、デキストリンエステルは、パルミチン酸デキストリンであり、例えば千葉製粉株式会社により参照名Rheopearl TL(登録商標)又はRheopearl KL(登録商標)で市販されているものである。
本発明による組成物は、デキストリンエステルを、組成物の総質量に対して、0.1質量%から15質量%、好ましくは0.5質量%から10質量%を範囲とする含量で含むことができる。
本発明による組成物は、デキストリンエステルを、組成物の総質量に対して、1質量%から8質量%、好ましくは2質量%から6質量%を範囲とする含量で含むことができる。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、デキストリンエステルを含まない。
染料
本発明による組成物は、好ましくは、少なくとも1種の染料(着色剤としても知られる)を含むことができ、これらは、水溶性の染料又は脂溶性の染料、顔料及び真珠光沢剤、並びにそれらの混合物から選択されうる。
本発明による組成物はまた、水溶性染料及び粉末状染料から選択される1種又は複数の染料も含むことができ、例えば当業者に周知である、顔料、真珠光沢剤、及び光輝性フレークである。
染料は、組成物中に、組成物の質量に対して、0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%の含量で存在することができる。
用語「顔料」は、生じる塗膜を着色する及び/又は不透明化することが企図される水性溶液に不溶性である、白色又は着色された、無機又は有機の粒子を意味すると理解されるべきである。顔料は、化粧用組成物の総質量に対して、0.01質量%〜30質量%、特に0.1質量%〜25質量%、特定すると0.2質量%〜15質量%の割合で存在することができる。
本発明で使用できる無機顔料として挙げることができるのは、酸化チタン、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム、及び更に酸化亜鉛、酸化鉄又は酸化クロム、フェリックブルー、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー並びに水酸化クロムである。
これはまた、例えばセリサイト/ブラウン酸化鉄/二酸化チタン/シリカのタイプであってもよい構造を有する顔料とすることもできる。こうした顔料は、例えばChemicals and Catalysts社により参照名Coverleaf NS又はJSで販売されており、30の領域にコントラスト比を有する。
染料はまた、例えば、酸化鉄を含有するシリカ微小球のタイプであってもよい構造を有する顔料も含むことができる。この構造を有する顔料の例は、三好化成株式会社により参照名PC BALL PC-LL-100Pで販売されている製品であり、この顔料は、イエロー酸化鉄を含有するシリカ微小球から成る。
本発明で使用できる有機顔料の中で挙げることができるのは、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、コチニールカルミン系、又はバリウム系、ストロンチウム系、カルシウム系若しくはアルミニウム系のレーキ、又は代わりに、欧州特許第A-542669号、欧州特許第A-787730号、欧州特許第A-787731号及び国際公開第A-96/08537号に記載されているジケトピロロピロール(DPP)がある。
用語「真珠光沢剤」は、虹色であってもなくてもよく、具体的にはある種の軟体類によってその殻中で生成される、又はそうでなければ合成される、且つ光学干渉を介して色彩効果を有する、任意の形態の、着色された粒子の意味であると理解されるべきである。
真珠光沢剤は、酸化鉄で被覆されたチタン雲母、オキシ塩化ビスマスで被覆された雲母、酸化クロムで被覆されたチタン雲母、有機染料で被覆されたチタン雲母、及び更にオキシ塩化ビスマスをベースとする真珠光沢顔料等の真珠光沢顔料から選択することができる。それらは、その表面で、金属酸化物及び/又は有機染料の少なくとも2つの連続相のが積層している雲母の粒子であることもできる。
更に挙げることができる真珠光沢剤の例には、酸化チタンで、酸化鉄で、天然顔料で、又はオキシ塩化ビスマスで被覆された天然雲母がある。
市販されている真珠光沢剤の中で挙げることができるのは、Engelhard社により販売されている真珠光沢剤Timica、Flamenco及びDuochrome(雲母系)、Merck社により販売されているTimiron真珠光沢剤、Eckart社により販売されているPrestige雲母系真珠光沢剤、並びにSun Chemical社により販売されているSunshine合成雲母系真珠光沢剤がある。
真珠光沢剤は、より詳細には、黄、桃、赤、ブロンズ、オレンジ、茶、金及び/又は銅の、色又は色合いを有することができる。
本発明との関連で使用できる真珠光沢剤の例示として挙げることができるのは、特にEngelhard社により名称Brilliant gold212G(Timica)、Gold222C(Cloisonne)、Sparkle gold(Timica)、Gold4504(Chromalite)及びMonarch gold233X(Cloisonne)で販売されている金色の真珠光沢剤;特にMerck社により名称Bronze fine(17384)(Colorona)及びBronze(17353)(Colorona)で、及びEngelhard社により名称Super bronze(Cloisonne)で販売されているブロンズ色の真珠光沢剤;特にEngelhard社により名称Orange363C(Cloisonne)及びOrange MCR101(Cosmica)で、及びMerck社により名称Passion orange(Colorona)及びMatte orange(17449)(Microna)で販売されているオレンジ色の真珠光沢剤;特にEngelhard社により名称Nu-antique copper340XB(Cloisonne)及びBrown CL4509(Chromalite)で販売されている茶色の真珠光沢剤;特にEngelhard社により名称Copper340A(Timica)で販売されている銅の色合いを有する真珠光沢剤;特にMerck社により名称Sienna fine(17386)(Colorona)で販売されている赤の色合いを有する真珠光沢剤;特にEngelhard社により名称Yellow(4502)(Chromalite)で販売されている黄の色合いを有する真珠光沢剤;特にEngelhard社により名称Sunstone G012(Gemtone)で販売されている金の色合いを伴う赤色の真珠光沢剤;特にEngelhard社により名称Tan opale G005(Gemtone)で販売されている桃色の真珠光沢剤;特にEngelhard社により名称Nu antique bronze240AB(Timica)で販売されている金の色合いを伴う黒色の真珠光沢剤;特にMerck社により名称Matte blue(17433)(Microna)で販売されている青色の真珠光沢剤;特にMerck社により名称Xirona Silverで販売されている銀色のような色合いを有する白色真珠光沢剤;及び特にMerck社により名称Indian summer(Xirona)で販売されている金色がかった緑色の、桃色がかったオレンジ色の真珠光沢剤、並びにそれらの混合物を挙げることができる。
用語「染料」は、一般に有機化合物であって、油等の脂肪性物質、又は水性アルコール性相に可溶である化合物を意味すると理解されるべきである。
本発明による化粧用組成物はまた、水溶性又は脂溶性の染料も含むことができる。脂溶性の染料は、例えば、スーダンレッド、DCレッド17、DCグリーン6、β-カロテン、スーダンブラウン、DCイエロー11、DCバイオレット2、DCオレンジ5及びキノリンイエローである。水溶性染料は、例えばビートの根の汁、又はメチレンブルーである。
本発明による化粧用組成物はまた、特殊な光学的効果を伴う少なくとも1種の材料も、染料として含有することができる。
この効果は、単純な従来技術の色調効果、即ち標準の染料が生ずるような統一され安定化された効果、例えば単色性顔料とは異なっている。本発明の目的では、用語「安定化された」は、見る角度に応じて、又は代わりに温度変化に応答して、色のばらつきの影響がないことを意味する。
例えば、この物質は、メタリックな色合い、ゴニオクロマチック着色剤、回折顔料、サーモクロミック剤、蛍光増白剤、及び更に繊維、特に干渉繊維を有する粒子から選択されうる。言うまでもなく、これらの各種物質を組み合わせて、2種の効果の、又は本発明による新規な効果の明示さえ、同時に付与することができる。
水性相
本発明の組成物はまた、水性相も含んでもよく、これは、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜50質量%、特に0.1質量%〜30質量%、又は更には1質量%〜20質量%構成することができる。この水性相は、本質的に水から形成されることが可能であり、又は水と、水混和性溶媒(25℃で水に50質量%超の混和性)(特に1〜5個の炭素原子を有するモノアルコール、例えば、エタノール又はイソプロパノール、2〜8個の炭素原子を有するグリコール、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等、C3〜C4ケトン、C2〜C4アルデヒド、並びにそれらの混合物から選択される)との混合物を含むことができる。
しかし、上で指定した通り、有利には、本発明による組成物は無水物である。用語「無水物」は、水が好ましくは組成物に意図的には添加されないが、組成物で使用される各種化合物中に微量で存在しうることを特に意味する。
添加剤
本発明によるメイクアップ及び/又はケア組成物はまた、化粧品で通常使用される少なくとも1種の作用剤を含んでもよく、それらは、例えば、特に疎水性である、還元剤、増粘剤、成膜剤と、シリコーンエラストマー、柔軟剤、抗泡剤、湿潤剤、UVスクリーニング剤、セラミド;化粧用活性剤;ペプタイザー、芳香剤、タンパク質、ビタミン、噴霧剤、親水性又は親油性の、成膜性又は非成膜性ポリマー;親油性又は親水性ゲル化剤から選択される。上述の添加剤は、それらの各量が、組成物の総質量に対して、0.01質量%から10質量%の間で一般に存在する。言うまでもなく、当業者であれば、本発明に関連した有利な特性が、有害な影響を全く受けない又は実質的に受けないように、組成物の構成物を注意深く選択することになる。
通常の追加の化粧用成分
本発明に従って使用される組成物はまた、任意の通常の化粧用成分を含んでもよく、それは、特に、抗酸化剤、成膜ポリマー、香料、保存剤、柔軟剤、湿潤剤、中和剤、日焼け止め、甘味剤、ビタミン、フリーラジカル捕捉剤及び隔離剤、並びにそれらの混合物から選択されうる。
これらの種々の成分のそれぞれの量は、想定される分野で従来使用されている量であり、例えば、組成物の総質量に対して、0.01質量%から10質量%を範囲とする。
言うまでもなく、当業者であれば、本発明による組成物の有利な特性が、想定される添加によって有害な影響を全く受けない又は実質的に受けないように、任意選択の追加の成分及び/又はそれらの量を注意深く選択することになる。
本発明による組成物は、液体形態又は固体形態とすることができる。
第1の好ましい実施形態によれば、組成物は、固体形態にある。詳細には、それは、リップバーム及び/又はリップスティックから選択される化粧用製品とすることができる。この製品は、好ましくはスティックの形態にある又はディッシュ中のキャストの形態にありうる。
一実施形態によれば、それは、リップスティック、又はスティック形態にあるリップバームである。
本発明による組成物は、唇用の液体リップスティック、体用のメイクアップ製品、フェイシャル若しくはボディのケア製品、又は日焼け止め製品を構成することができる。
第2の実施形態によれば、本発明の組成物は、液体形態にある。液体配合物の例証として特に挙げることができるのは、リップグロスである。
前に述べた通り、本発明による組成物は、均質であり、安定であり、詳細には光沢、快適性(堆積物の濃さ)、及び堆積物の色移りの不在の点で、良好な化粧特性を有する、皮膚又は唇の上の堆積物を利用できるようにする。特に、本発明による組成物は、具体的には、組成物が1種又は複数の着色剤を含有するときに、飲んでいる間にリップ製品がカップ上に色移りしない堆積物を形成させることができる。
記載において、及びそれに続く実施例において、特に別の記述がない限り、パーセントは質量パーセントであり、「・・・から・・・の間」という形で付与された値の範囲は、記述されている下限値及び上限値を含む。
別の記述がない限り、以下の実施例における値は、組成物の総質量に対する質量%で表される。
以下の実施例は、本発明の技術分野の非限定的な例示として提示されるものである。
実施例1から5の固体リップ製品タイプ(リップスティック)の化粧用配合物
以下の組成物を有する5種の固体メイクアップ配合物を調製した(リップスティック)(パーセントは質量パーセントを示す)。配合物1及び2は、本発明を例示し、配合物3、4、及び5は、本発明の範囲外の比較組成物である。
Figure 0006271449
調製方法
実施例1から5の組成物を、以下のプロトコルに従って得た:
第1段階で、脂肪相の、フィラー、顔料及び/又は活性剤を、油性相の一部の中(ペンタエリスリチルテトライソステアレート中)で3ロールミルで粉砕した。
同時に、ワックス及び脂溶性成分の残りを加熱パンの中に入れ、Rayneriでの混合で温度約100℃で、均質な混合物を得るまで混合した。次いで、粉砕した顔料材料を混合物中へ、存在する場合には真珠光沢剤と共に組み入れ、混合物が均質になるまで撹拌し続けた。
最後に、組成物を40℃まで予熱された型に流し込み、直径11.5mmのスティックを製造した。次いで、全体をフリーザー中に約1時間放置して冷却し、次いで室温で24時間置いた。
評価
組成物1から5の20℃での硬度を、前に記載したプロトコルに従って評価した。組成物の硬度の測定値を、前の表に示す。
比較組成物5について、得られたテクスチャーは、スティックを得て、硬度値を測定できる程度に十分硬くはなかった。
比較組成物5については、スティックを得て、硬度値を測定することが不可能であった。なぜなら、高温での混合中に、相分離が生じたからである。
得られた組成物のそれぞれを、組成物の安定性を評価するために、24℃で及び47℃で、72時間置いた。より詳細には、組成物が均質なままである(例えば、相分離が生じない、及び/又は、滲出が生じない)かどうか、及びスティックが変化しないままであるかどうかを観察する。
次いで、組成物のそれぞれを、適用特性及び得られた堆積物の特徴、より詳細には、適用しやすさ(適用される組成物の量及び適用時のすべり性)、堆積物の輝き、及び色移り耐性、特にカップへの色移り耐性を評価するために、唇に適用した。
組成物を適用し、下唇及び上唇を一緒に5秒間こすった後、組成物の唇への適用5分後に白い陶器のカップに唇をつけることにより、色移り耐性を評価する。
輝きを、以下のプロトコルに従って評価する:
組成物を、Bio Skin(Beaulax社)に一定回数なでることにより適用し、照射角度60度及び受光角度60度の条件で、光沢計(GM-268、MINOLTA社)により輝きを測定する。
堆積物量を、Bio Skinへの適用後のその質量の減少により測定する。
得られた結果は、以下のとおりである:
Figure 0006271449
組成物1、2、3及び4は、唇又はブレンダーム(blenderm)に適用されるときに砕けたりひび割れたりしない程度に、十分硬い。更に、組成物1、2、3、及び4は、経時的に安定的であり、特に24℃及び47℃で1カ月後、滲出又は崩壊はない。それ以外に、組成物1、2、3、及び4について、得られたスティックのいずれも、47℃で置かれている間に崩壊していない。
逆に、本発明の範囲外である比較組成物5(不揮発性フェニル化シリコーン油を含有しない)は、均質ではなく(高温で混合する間に相分離が生じる)、スティックを得られる程度に十分硬くない。化粧品として許容されない組成物5はあまりにペースト状であり不均質であって、均質な許容される堆積物を形成できない。輝き特性及び色移り耐性の評価は一切実施できなかった。
不揮発性炭化水素化無極性油、不揮発性非フェニル化ジメチコン油及び不揮発性フェニル化シリコーン油を含む本発明による組成物1及び2は、唇に適用しやすい[適用中のスティックの良好で均質な浸食(柔らかくクリーミーな感覚)、及び良好又は許容されるすべり]。唇に得られた堆積物は、厚く、快適で、均質である。それ以外に、本発明による組成物1及び2は、良好又は非常に良好なカップへの色移り耐性を有する堆積物の形成を可能にする。同時に、組成物1及び2で得られたこれらの堆積物は、良好なレベルの輝き、又は、やや良好だが、依然として許容されるレベルの輝きを示す。
不揮発性炭化水素化無極性油、不揮発性フェニル化シリコーン油を含有するが、不揮発性非フェニル化ジメチコン油(これら油はフェニル化シリコーン油に置き換えられている)を含有しない比較組成物3は、適用しやすく、唇へのその堆積物は良好なレベルの輝きを有する。しかし、組成物3で得られた唇への堆積物は、やや良好なレベルの色移り耐性しか有さず、一方で本発明を例示する組成物1及び2で得られた堆積物は、良好な又は非常に良好な色移り耐性レベルを有する(配合物3で得られた堆積物の色移り耐性レベルは、配合物1及び2のレベルより低いが、比較配合物4で得られたものより良好である)。したがって、この組成物3は、本発明の目的を達しない。不揮発性非フェニル化ジメチコン油及び不揮発性フェニル化シリコーン油を含むが、不揮発性炭化水素化無極性油を含まない(組成物1の無極性油は、同質量のグリセリルイソステアレートと置き換えられた)比較組成物4は、色移り耐性が悪い。したがって、適用しやすく良好なレベルの輝きを有するとはいえ、この組成物は本発明の目的を達しない。
実施例6及び7の固体リップ製品タイプ(リップスティック)の化粧用配合物
本発明による以下の組成物を、前の方法に従って調製した(示したパーセントは質量%である)。
Figure 0006271449
炭化水素化ダイマー酸[Croda Inc.社からのPripol1006、1100g(1.902mol)]、ダイマージオール[Croda Inc.社からのPripol2033、20.9g(0.038mol)]、グリセリン[74.4g(0.808mol)]、ベヘニルアルコール[(Cognis社からのStenol1822A、375.9g(1.179mol)]、及びフィトステロール[ADM社から、128.3g(0.314mol)]を、撹拌機、温度計及びガス導入管を備えた反応器の中に置いた。
混合物を、窒素流れの下で210℃〜220℃へ加熱して、41時間、エステル化反応を実施し、同時に該反応の間に生成された水を留去する。
それにより、1618gの目的のエステルを得た(収率:99.2%)。
得られたエステルは、淡黄色のペースト状の形態の化合物であった(ガードナー色数:1以下、酸価:4.0、けん化価:133.6、ヒドロキシル価:6.8)。
評価
前の実施例において詳細に記した評価方法と同じものを用いた。
組成物の特性を、以下の表に示す。
Figure 0006271449
更に、組成物は均質であり、唇の保湿感は非常に良好であった。

Claims (17)

  1. 生理学的に許容される媒体中に、
    - 組成物の総質量に対して合計で5質量%から70質量%の不揮発性炭化水素化無極性油と、
    - 組成物の総質量に対して合計で10質量%から40質量%の、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油又はその混合物と、
    - 組成物の総質量に対して、少なくとも5質量%のジメチコン部分を有しないシリコーン油から選択される不揮発性フェニル化シリコーン油、又はそれらの混合物と
    を含む少なくとも1種の脂肪相を含み、
    前記少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油が、ポリジメチルシロキサン、アルキルジメチコン、及び、それらの混合物から選択される、
    皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧用組成物。
  2. 前記不揮発性炭化水素化無極性油が、ポリブテン、水素化ポリブテン、ポリイソブテン、水素化ポリイソブテン、ポリデセン、水素化ポリデセン、及びそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記不揮発性炭化水素化無極性油の含量が、組成物の総質量に対して、5質量%から50質量%の間である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油が、
    - 不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、
    - ペンダントであり且つ/又はシリコーン鎖の末端にあり、これらの基がそれぞれ2〜24個の炭素原子を有するアルキル基を含むPDMS
    - それらの混合物
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 少なくとも2種の異なるポリジメチルシロキサンの混合物を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 少なくとも2種の不揮発性ポリジメチルシロキサンの質量比が、0.5から2の間である、請求項5に記載の組成物。
  7. 少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油を、組成物の総質量に対して、合計で10質量%から30質量%含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 組成物の総質量に対して、合計で5質量%から90質量%の、ジメチコン部分を有しない不揮発性フェニル化シリコーン油又はその混合物を含有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 少なくともジメチコン部分を有する不揮発性フェニル化シリコーン油を含まない、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記不揮発性フェニル化シリコーン油が、
    - ジメチコン部分を有しない少なくとも第1の不揮発性フェニル化シリコーン油及び
    - ジメチコン部分を有しない前記第1の不揮発性フェニル化シリコーン油とは異なる、ジメチコン部分を有しない少なくとも第2の不揮発性フェニル化シリコーン
    を含む不揮発性フェニル化シリコーン油の混合物である、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 不揮発性フェニル化シリコーン油の総計の、少なくともジメチコン部分を有する不揮発性非フェニル化シリコーン油の総計に対する質量比が、1を超える又は1に等しい、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. ワックス、炭化水素化極性油、及び/若しくは追加の揮発性油、及び/若しくは脂肪ペースト状化合物、及び/若しくはフィラー、及び/若しくは着色剤、並びに/又はそれらの混合物から選択される少なくとも1種の追加の化合物を更に含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 不揮発性シリコーン油の総計の、不揮発性無極性炭化水素化油の総計に対する質量比が、3を超える又は3に等しい、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 少なくともワックスを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 用製品である、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 固体である、請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 少なくとも請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物を、皮膚及び/又は唇の上に適用する工程を含む、皮膚及び/又は唇をメイクアップする及び/又はケアするための方法。
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