JP6271403B2 - 再熱割れ感受性評価方法及び再熱割れ抑制方法 - Google Patents
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再熱割れ発生を抑制する対策を講じるためには、評価対象物(例えば溶接継手部)の再熱割れに対する感受性を明確にする必要性がある。
評価対象物の再熱割れに対する感受性を評価する再熱割れ感受性評価方法であって、
前記評価対象物と同じ材質で構成され、且つ、初期ひずみが異なる複数の試験片を形成するステップと、
前記複数の試験片のそれぞれについて再熱割れの有無を評価するステップと、
各試験片に関する再熱割れの評価結果から、再熱割れの発生限界を規定する、クリープひずみと初期ひずみとの相関関係を取得するステップと、
前記相関関係に基づき、前記評価対象物の初期ひずみ及びクリープひずみから前記評価対象物の再熱割れの感受性を評価するステップと、を備えることを特徴とする。
前記試験片を形成するステップでは、
各々の前記試験片に外力を加えることで、各試験片に前記初期ひずみを与え、
大きさが異なる前記クリープひずみに相当する複数種の加熱条件にて、前記外力を加えた状態の各試験片を加熱して、各試験片に前記クリープひずみを与える。
上記(2)の方法によれば、初期ひずみが異なる複数条件の試験片を容易に作成でき、且つ、各試験片を実際の評価対象物の条件に近づけることができるので、再熱割れの感受性評価における信頼性を向上させることができる。
前記試験片を形成するステップでは、
複数種の時効条件にて各試験片を時効処理し、前記初期ひずみ及び前記クリープひずみが異なる前記複数の試験片を各時効条件について形成し、
前記相関関係を取得するステップでは、
前記複数種の時効条件のそれぞれについて、前記再熱割れの発生限界を規定する前記相関関係を取得し、
前記感受性を評価するステップでは、
前記評価対象物の過去の熱履歴に相当する前記時効条件を選択し、
選択された前記時効条件に対応する前記相関関係を用い、前記評価対象物の再熱割れの感受性を評価する。
前記評価対象物と同種の材料についての時効析出状態と時効時間との相関に基づき、時効析出の進行段階に応じた複数の時効時間領域を設定するステップと、をさらに備え、
前記試験片を形成するステップで用いられる前記複数種の時効条件は、時効温度が同一であり、かつ、時効時間が互いに異なる前記時効時間領域に属する時効条件である。
上記(4)の方法によれば、時効析出の進行段階に応じた複数の時効時間領域を設定して、時効時間が互いに異なる時効時間領域に属する複数種の時効条件のそれぞれについて前記相関関係を取得するようにしている。その際、時効時間領域を適切に設定すれば、所望の評価精度且つ作業時間で再熱割れ感受性の評価を行うことができる。例えば、時効時間領域を細かく設定することにより、評価精度を向上させることができる。一方、時効時間領域を大まかに設定することにより、取得すべき前記相関関係が少なくなるため作業時間を短くすることができる。
前記複数の時効時間領域を設定するステップでは、前記時効析出状態を示す前記材料の硬さを表すパラメータ又は前記材料の粒子間距離を表すパラメータと、前記時効時間との前記相関に基づき、前記時効時間領域を設定する。
上記(5)の方法によれば、材料因子の観点から再熱割れに影響の大きい硬さを又は粒子間距離を用いているので、再熱割れ感受性をより適切に評価することができる。
前記評価対象物は、プラントの溶接継手部であり、
前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、
前記溶接継手部の溶接条件から前記溶接継手部の初期ひずみを求めるとともに、前記プラントの運転条件から予想される前記溶接継手部のクリープひずみを求め、
求められた前記溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみから、前記相関関係に基づいて前記溶接継手部の感受性を評価する。
上記(6)の方法によれば、再熱割れの感受性を評価するステップにおいて、溶接継手部の初期ひずみは溶接継手部の溶接条件から求められ、溶接継手部のクリープひずみはプラントの運転条件から求められ、求められた初期ひずみ及びクリープひずみから、相関関係に基づいて溶接継手部の感受性を評価するので、プラントの実際に存在する溶接継手部の感受性を、取得された相関関係から定量的に評価することができる。
前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、求められた前記溶接継手部の初期ひずみから、規定時間経過後における前記溶接継手部の再熱割れの有無の評価を行う。
上記(7)の方法によれば、規定時間経過後における溶接継手部の再熱割れの有無の評価を行うことによって、再熱割れの対策を講じる時期や処理(例えば熱処理)を適切に選択することができる。
前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、求められた前記溶接継手部の初期ひずみから、前記再熱割れの発生時点を推定する。
上記(8)の方法によれば、求められた溶接継手部の初期ひずみから、溶接継手部の再熱割れの発生時間が求められるので、再熱割れの発生時期を特定することができ、必要以上に溶接継手部に再熱割れ対策に関する処理(例えば熱処理)を行う事態を防止することができる。
前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、
求められた前記溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみが、前記相関関係によって規定される前記再熱割れの発生限界を超えているか否かを判定する。
上記(9)の方法によれば、求められた溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみが、相関関係によって規定される再熱割れの発生限界を超えているか否かによって判定されるので、再熱割れの発生の有無を容易に判定することができる。
前記評価対象物は、Ni基合金又はオーステナイト系ステンレス鋼を含む。
上記(10)の方法によれば、評価対象物は、Ni基合金又はオーステナイト系ステンレス鋼が含まれるので、温度が高い環境下で使用可能な評価対象物の再熱割れの感受性を評価することができる。
上記(1)乃至(10)の何れかに記載の再熱割れ感受性評価方法によって評価された前記再熱割れの感受性に基づき、前記評価対象物における再熱割れ耐性を向上させるための施工の必要性を判定するステップと、
前記施工が必要だと判定された場合、前記評価対象物に前記施工を施すステップと、
を備えることを特徴とする。
上記(11)の方法によれば、再熱割れ感受性の定量的な評価結果に基づいて、評価対象物における再熱割れ耐性を向上させるための施工(例えば、溶接部の熱処理や溶接止端部の仕上げ等)の必要性を判定し、必要に応じて評価対象物に施工を施すようにしている。そのため、再熱割れの発生リスクに対して、不要な対策は省略し、経済的で且つ効果的な対策の選定を行うことができる。
前記再熱割れ評価方法によって、前記施工後における前記評価対象物の前記再熱割れの感受性を前記施工の実施前に事前評価するステップをさらに備える。
上記(12)の方法によれば、施工後における評価対象物の再熱割れの感受性を施工前に事前評価するようにしたので、施工による再熱割れ抑制の効果を事前に把握できる。よって、適切な施工法を評価対象物に対して実施でき、評価対象物における再熱割れの発生を効果的に抑制することができる。
前記再熱割れの感受性を事前評価するステップでは、複数種の施工法のうち、事前評価の結果が規定条件を満たす施工法を選別し、
前記施工を施すステップでは、選別された前記施工法を前記評価対象物に対して実施する。
上記(13)の方法によれば、規定条件を満たす適切な再熱割れ対策を実施することができる。
前記再熱割れの感受性を事前評価するステップでは、予め設定された優先順位に従って前記複数種の施工法について順に前記事前評価を行い、
前記施工を施すステップでは、最初に前記事前評価が前記規定条件を満たした施工法を実施する。
上記(14)の方法によれば、複数種の施工法に対して予め優先順位を設定しておき、この優先順位に従って複数種の施工法について順に前記事前評価を行うようになっている。そのため、優先順位に対応した最適な施工法を容易に選別することが可能となる。
前記優先順位は、施工費用又は施工時間の少なくとも一方に応じて予め設定されている。
上記(15)の方法によれば、施工費用又は施工時間の少なくとも一方を考慮した適切な施工法を選別することが可能となる。
一般的に、評価対象物である溶接継手部の再熱割れの発生に影響を及ぼす因子としては、熱応力や拘束状態などの力学的因子と、結晶粒の強化や結晶粒界の脆化などの材料因子と、が挙げられる。図5は、Ni基合金で形成された評価対象物において、再熱割れの発生に影響を与える各因子の運転時間に対する変化を示すグラフである。ここでは一例として、力学的因子(実線)として評価対象物の残留応力を示しており、材料因子(一点鎖線)して粒内強化及び粒界脆化に起因した評価対象物の結晶の変形能を示している。同図に示すように、Ni基合金により形成された溶接継手部の再熱割れは、溶接による残留応力及び材料の時効による結晶の変形能の低下(結晶粒の強化及び結晶粒界の脆化)によって発生する。すなわち、評価対象物の再熱割れの発生には、残留応力に代表される力学的因子と、結晶の変形能に代表される材料因子とが影響している。
他の実施形態に係る再熱割れ感受性の評価方法では、まず、溶接継手部と同じ材質で構成され、且つ、初期ひずみが異なる複数の試験片を形成する。なお、初期ひずみが異なるとクリープひずみも異なるため、初期ひずみが異なることで、初期ひずみ及びクリープひずみが異なる複数の試験片が得られる。この際、複数種の時効条件にて各試験片を時効処理し、初期ひずみ及びクリープひずみが異なる複数の試験片を各時効条件について形成する。そして、複数の試験片のそれぞれについて再熱割れの有無を評価する。次いで、各試験片に関する再熱割れの評価結果から、再熱割れの発生限界を規定する、クリープひずみと初期ひずみとの相関関係を取得する。このとき、複数種の時効条件のそれぞれについて、再熱割れの発生限界を規定する前記相関関係を取得する。そして、前記相関関係に基づき、溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみから溶接継手部の再熱割れの感受性を評価する。その際、溶接継手部の過去の熱履歴に相当する時効条件を選択し、選択された時効条件に対応する前記相関関係を用い、溶接継手部の再熱割れの感受性を評価する。
図6は、他の実施形態に係る再熱割れ感受性評価方法のフローチャートである。
同図に示すように、まず、ステップS11において、評価対象物である溶接継手部と同種の材料についての時効析出状態と時効時間との相関に基づき、時効析出の進行段階に応じた複数の時効時間領域を設定する。このステップでは、時効析出状態を示す材料の硬さを表すパラメータ又は材料の粒子間距離を表すパラメータと、時効時間との相関に基づき、時効時間領域を設定してもよい。
時効時間領域を設定する際に材料の硬さを表すパラメータを用いる場合、時効時間に応じた任意の硬さ試験によって硬さを測定して、図7Aに示すように図中に測定結果をプロットし、硬さと時効時間との相関を取得する。同図において、硬さが大きい程材料因子は高く、硬さが小さい程材料因子は小さい。そして、この相関に基づいて時効時間領域I〜IIIを設定する。なお、硬さを表すパラメータとしては、例えばビッカース硬さやロックウェル硬さ等の各種の硬さを用いることができる。
時効時間領域を設定する際に材料の粒子間距離を表すパラメータを用いる場合、時効時間に応じた析出物粒間距離を測定して、図7Bに示すように図中に測定結果をプロットし、析出物粒間距離と時効時間との相関を取得する。同図において、析出物粒間距離が大きい程材料因子は高く、析出物粒間距離が小さい程材料因子は小さい。そして、この相関に基づいて時効時間領域I〜IIIを設定する。なお、粒子間距離を表すパラメータとしては、析出物粒間距離の他に、材料密度を用いることもできる。
図8は、他の実施形態における、再熱割れの発生限界を規定する、クリープひずみと初期ひずみとの相関関係の一例を示したグラフである。同図に示すように、時効時間領域I〜IIIのそれぞれについて、クリープひずみと初期ひずみとの相関関係を示すマスターカーブ26〜28を取得する。ここで、マスターカーブ26は時効時間領域Iに対応し、マスターカーブ27は時効時間領域IIに対応し、マスターカーブ28は時効時間領域IIIに対応している。各マスターカーブ26〜28を超える領域A1は再熱割れの発生するリスクが大きく、且つマスターカーブ26〜28から離れるほど再熱割れの発生するリスクがより一層大きくなる。また、各マスターカーブ26〜28を下回る領域A2は再熱割れの発生するリスクが小さい。
また、上述の他の実施形態では、時効析出の進行段階に応じた複数の時効時間領域を設定して、時効時間が互いに異なる時効時間領域に属する複数種の時効条件のそれぞれについて前記相関関係を取得するようにしている。その際、時効時間領域を適切に設定すれば、所望の評価精度且つ作業時間で再熱割れ感受性の評価を行うことができる。例えば、時効時間領域を細かく設定することにより、評価精度を向上させることができる。一方、時効時間領域を大まかに設定することにより、取得すべき前記相関関係が少なくなるため作業時間を短くすることができる。
また、再熱割れの感受性を評価するステップS5、S16では、求められた溶接継手部の初期ひずみから、再熱割れの発生時点を推定するようにしてもよい。これにより、求められた溶接継手部の初期ひずみから、溶接継手部の再熱割れの発生時間が求められるので、再熱割れの発生時期を特定することができ、必要以上に溶接継手部に再熱割れ対策に関する処理(例えば熱処理)を行う事態を防止することができる。
図9は、再熱割れ抑制方法の一例を示すフローチャートである。
同図に示すように、ステップS21では、上述の再熱割れ感受性評価方法によって評価された再熱割れの感受性に基づき、溶接継手部における再熱割れ耐性を向上させるための施工の必要性を判定する。このステップでは、溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみが、該溶接継手部に対応するマスターカーブ25〜28(図4及び図8参照)を超える再熱割れ発生領域A1に属するか否かによって施工の必要性を判定してもよい。すなわち、溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみが、再熱割れの発生リスクの大きい領域A1(図4又は図8参照)に属する場合施工の必要性ありと判定し、溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみが、再熱割れの発生リスクの小さい領域A2(図4又は図8参照)に属する場合施工の必要性なしと判定する。
そこで、ステップS22以降において、任意の施工法に関して、施工後における溶接継手部の再熱割れの感受性を、施工の実施前に事前評価するようになっている。
図9に示すステップS22では、このようにして設定された優先順位の高い順から候補となる施工法を選択する。これにより、優先順位に対応した最適な施工法を容易に選別することが可能となる。
例えば、上述の実施形態では、評価対象物として、発電プラントや化学プラント等のプラントにおけるNi基合金で形成された溶接継手部を例示して説明したが、評価対象物はこれに限定されるものではなく、他の溶接部を評価対象物としてもよい。
また、上述の実施形態では、再熱割れ対策の施工法として一種類の施工法を評価対象物に施工する場合について説明したが、複数種類の施工法を順に評価対象物に施工するようにしてもよい。
1a 上面
1b ノッチ
1c 下面
3 ナット部
3a 雌ねじ部
10 三点曲げ試験機
12 設置部
12a 上面
12b 下面
13 ねじ孔部
14、22L、22R、23L、23R 面
20L、20R 保持部
21L、21R 係止溝
25〜28 マスターカーブ
31 母材
32 溶接継手部
33 補修溶接部
40 ボルト
40a ボルト頭部
40b 軸部
45 ナット
A1、A2 領域
Claims (15)
- 評価対象物の再熱割れに対する感受性を評価する再熱割れ感受性評価方法であって、
前記評価対象物と同じ材質で構成され、且つ、初期ひずみが異なる複数の試験片を形成するステップと、
前記複数の試験片のそれぞれについて再熱割れの有無を評価するステップと、
各試験片に関する再熱割れの評価結果から、再熱割れの発生限界を規定する、クリープひずみと初期ひずみとの相関関係を取得するステップと、
前記相関関係に基づき、前記評価対象物の初期ひずみ及びクリープひずみから前記評価対象物の再熱割れの感受性を評価するステップと、を備えることを特徴とする再熱割れ感受性評価方法。 - 前記試験片を形成するステップでは、
各々の前記試験片に外力を加えることで、各試験片に前記初期ひずみを与え、
大きさが異なる前記クリープひずみに相当する複数種の加熱条件にて、前記外力を加えた状態の各試験片を加熱して、各試験片に前記クリープひずみを与えることを特徴とする請求項1に記載の再熱割れ感受性評価方法。 - 前記試験片を形成するステップでは、
複数種の時効条件にて各試験片を時効処理し、前記初期ひずみ及び前記クリープひずみが異なる前記複数の試験片を各時効条件について形成し、
前記相関関係を取得するステップでは、
前記複数種の時効条件のそれぞれについて、前記再熱割れの発生限界を規定する前記相関関係を取得し、
前記感受性を評価するステップでは、
前記評価対象物の過去の熱履歴に相当する前記時効条件を選択し、
選択された前記時効条件に対応する前記相関関係を用い、前記評価対象物の再熱割れの感受性を評価することを特徴とする請求項1又は2に記載の再熱割れ感受性評価方法。 - 前記評価対象物と同種の材料についての時効析出状態と時効時間との相関に基づき、時効析出の進行段階に応じた複数の時効時間領域を設定するステップと、をさらに備え、
前記試験片を形成するステップで用いられる前記複数種の時効条件は、時効温度が同一であり、かつ、時効時間が互いに異なる前記時効時間領域に属する時効条件であることを特徴とする請求項3に記載の再熱割れ感受性評価方法。 - 前記複数の時効時間領域を設定するステップでは、前記時効析出状態を示す前記材料の析出物粒間距離又は硬さと、前記時効時間との前記相関に基づき、前記時効時間領域を設定することを特徴とする請求項4に記載の再熱割れ感受性評価方法。
- 前記評価対象物は、プラントの溶接継手部であり、
前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、
前記溶接継手部の溶接条件から前記溶接継手部の初期ひずみを求めるとともに、前記プラントの運転条件から予想される前記溶接継手部のクリープひずみを求め、
求められた前記溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみから、前記相関関係に基づいて前記溶接継手部の感受性を評価することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の再熱割れ感受性評価方法。 - 前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、求められた前記溶接継手部の初期ひずみから、規定時間経過後における前記溶接継手部の再熱割れの有無の評価を行うことを特徴とする請求項6に記載の再熱割れ感受性評価方法。
- 前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、求められた前記溶接継手部の初期ひずみから、前記再熱割れの発生時点を推定することを特徴とする請求項6又は7に記載の再熱割れ感受性評価方法。
- 前記再熱割れの感受性を評価するステップでは、求められた前記溶接継手部の初期ひずみ及びクリープひずみが、前記相関関係によって規定される前記再熱割れの発生限界を超えているか否かを判定することを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載の再熱割れ感受性評価方法。
- 前記評価対象物は、Ni基合金又はオーステナイト系ステンレス鋼を含むことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の再熱割れ感受性評価方法。
- 請求項1乃至10の何れか一項に記載の再熱割れ感受性評価方法によって評価された前記再熱割れの感受性に基づき、前記評価対象物における再熱割れ耐性を向上させるための施工の必要性を判定するステップと、
前記施工が必要だと判定された場合、前記評価対象物に前記施工を施すステップと、
を備えることを特徴とする再熱割れ抑制方法。 - 前記再熱割れ感受性評価方法によって、前記施工後における前記評価対象物の前記再熱割れの感受性を前記施工の実施前に事前評価するステップをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の再熱割れ抑制方法。
- 前記再熱割れの感受性を事前評価するステップでは、複数種の施工法のうち、事前評価の結果が規定条件を満たす施工法を選別し、
前記施工を施すステップでは、選別された前記施工法を前記評価対象物に対して実施することを特徴とする請求項11又は12に記載の再熱割れ抑制方法。 - 前記再熱割れの感受性を事前評価するステップでは、予め設定された優先順位に従って前記複数種の施工法について順に前記事前評価を行い、
前記施工を施すステップでは、最初に前記事前評価が前記規定条件を満たした施工法を実施することを特徴とする請求項13に記載の再熱割れ抑制方法。 - 前記優先順位は、施工費用又は施工時間の少なくとも一方に応じて予め設定されていることを特徴とする請求項14に記載の再熱割れ抑制方法。
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