JP6270551B2 - 粘着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着テープ、粘着ラベル、粘着シートなどに用いられる水性エマルジョン系接着剤に関する。さらに詳しくは、粘着面同士を貼りあわせる自着性粘着剤に関する。
野菜などを束ねたり、袋の口を封緘したりするための結束テープに代表されるような、他の素材と貼り合わせた場合はあまり接着力がないが、粘着面同士を貼り合わせると粘着性が発現するような、いわゆる自着性粘着剤が、粘着テープ、粘着ラベル、粘着シート等の各種の用途で使用されている(特許文献1、2等)。
特開2003−231874号公報 特開2013−82935号公報
上記のような目的で広く使用されている自着性粘着剤として天然ゴム系のものが広く用いられているが、天然ゴムは耐候性が劣るため、長期間の粘着性を保持したり、あるいは屋外で用いたりする場合には使用できないことが多かった。
また、場合によってはアレルギーの問題があることもある。
一般に広く用いられている粘着剤としてはアクリル系粘着剤があり、これは、天然ゴムで指摘されているような問題はあまり懸念されないが、一方で自着性が不足しており、そのまま天然ゴムに代替して自着性粘着剤として使用することは難しい点があった。
自着性を発揮するためには樹脂に「べたつき」、即ちタック性を付与すればよいが、タック性が高すぎると自着性だけでなく、テープ粘着面以外のものにも粘着してしまうため、作業性が悪化することとなり、取扱い性に劣ることとなる。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、天然ゴム系と同レベルの自着性及び低タック性を有するアクリル系水性エマルジョン型粘着剤を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、特定の(メタ)アクリル系重合体と、特定のエチレン−酢酸ビニル−ネオデカン酸ビニル三元重合体を、所定の比率で併用することにより、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成した。
すなわち本発明の要旨は、下記の通りである。
[1]下記(A)、(B)成分を、(A)/(B)=5/95〜50/50(重量比)の比率で含有することを特徴とする水系粘着剤組成物。
(A)テトラヒドロフラン不溶分が90重量%以上で、ガラス転移温度が−50℃〜−20℃である、(メタ)アクリル系重合体。
(B)、エチレン(B1)/酢酸ビニル(B2)/ネオデカン酸ビニル(B3)の含有重量比率(B1/B2/B3)が、2〜25/10〜70/10〜88(但し三成分の合計量を100とする)の範囲にあるエチレン−酢酸ビニル−ネオデカン酸ビニルの三元共重合体。
[2]前記(A)成分の最低造膜温度が30℃以上である[1]に記載の水系粘着剤組成物。
[3]前記(A)成分が、(メタ)アクリル酸1価アルコールエステル(A1)/複数の二重結合を有するビニルモノマー(A2)/カルボン酸系ビニルモノマー(A3)の三元共重合体であって、各成分の含有重量比率A1/A2/A3が、85〜99.6/0.2〜10/0.2〜5(但し三成分の合計量を100とする)であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の水系粘着剤組成物。
[4]前記(A2)成分の複数の二重結合を有するビニルモノマーが(メタ)アクリル酸多価アルコールエステルであることを特徴とする[3]に記載の水系粘着剤組成物。
[5]前記(A1)成分の(メタ)アクリル酸1価アルコールエステルが、アルコール残基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることを特徴とする[3]又は[4]に記載の水系粘着剤組成物。
[6][1]〜[5]のいずれか1項に記載の水系粘着剤組成物から得られる粘着層と、基材層とを有してなる粘着性積層体。
[7]粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シートを構成する[6]に記載の粘着性積層体。
特定の(メタ)アクリル系重合体と特定のエチレン−酢酸ビニル−ネオデカン酸ビニルの三元共重合体とを特定の配合比で使用するので、自着性及び低タック性のいずれも十分に発揮することができる。
この発明にかかる水系粘着剤組成物は、特定の(メタ)アクリル系重合体((A)成分)とエチレン−酢酸ビニル−ネオデカン酸ビニルの三元共重合体((B)成分)とを含有する水系粘着剤組成物である。
[(A)成分]
前記(A)成分は、テトラヒドロフラン(以下「THF」と略記することがある)不溶分が90重量%以上で、ガラス転移温度(以下「Tg」と略記することがある)が−50℃〜−20℃である(メタ)アクリル系重合体であり、好ましくは(メタ)アクリル酸1価アルコールエステル(以下、「(A1)成分」と称する。)を主成分とし、この(A1)成分、及び(A1)成分と共重合可能な重合性ビニルモノマー成分を含む単量体混合物を乳化重合して得られる(メタ)アクリル系重合体である。
THF不溶分は90重量%以上がよく、95重量%以上がより好ましい。90重量%より小さくなると、タック性が高くなる傾向にある。なお、THF不溶分は、100%であってもよい。
上記THF不溶分を90重量%以上にコントロールする方法としては、後述するような(A2)成分として複数の二重結合を有する多官能ビニルモノマーを用いて共重合する方法が望ましい。
また、Tgは、−50℃以上であり、−40℃以上が好ましい。−50℃より低いと、重合体が過度に柔軟になって、タック性が高くなる傾向となる。一方、Tgの上限は、−20℃であり、−30℃が好ましい。−20℃より高いと、共重合体が硬くなって自着性が不足する傾向となる。
このTgは、下記式(1)にしたがって算出することができる。
1/Tg=Wa/Tga+Wb/Tgb+…… (1)
なお、上記式(1)中、Tgは共重合体のガラス転移温度(K)、Tga、Tgb、・・・は単量体a、b、・・・のホモポリマーのガラス転移温度を、Wa、Wb、・・・は、単量体a、b、・・・の重量分率を示す。
また、前記(A)成分は、最低造膜温度が30℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましい。30℃より低いと、タック性が高くなるという問題点が生じる場合がある。一方、最低造膜温度の上限は特に限定されず、JIS−K6828−2の「合成樹脂エマルジョンの最低造膜温度の求め方」に従う場合の測定上限(水系エマルジョンの分散媒である水の沸点、即ち100℃付近)であっても使用可能である。
このような条件を満たす(A)成分としては、(A1)成分及びこれと共重合可能な重合性ビニルモノマー成分として、複数の二重結合を有するビニルモノマー((A2)成分)、及びカルボン酸系ビニルモノマー((A3)成分)の三元共重合体が好ましい。この(A1)成分、(A2)成分、及び(A3)成分から三元共重合体を構成する場合、その三元共重合体を構成する各成分の組成比(重量比率)(A1/A2/A3)は、85〜99.6/0.2〜10/0.2〜5(但し三成分の合計量を100とする)であることが好ましい。
(A)成分として上記の組成を採る場合の(A1)成分の含有量は、上記(A1)成分〜(A3)成分の合計量100重量部中に85〜99.6重量部を含むことが好ましく、90〜98重量部を含むことがより好ましい。99.6重量部より多いと、接着力(保持力)が不足する傾向となる。一方、85重量部より少ないと、重合体が硬くなって、粘着力が不足する傾向となる。
また、上記(A2)成分の含有量は、上記(A1)成分〜(A3)成分の合計量100重量部中に0.2〜10重量部を含むことが好ましく、1〜5重量部を含むことがより好ましい。10重量部より多いと、自着性が不十分となる傾向となる。一方、0.2重量部より少ないと、タック性が顕著となる。
さらに、上記(A3)成分の含有量は、上記単量体混合物100重量部中に0.2〜5重量部を含むことが好ましく、1〜2重量部を含むことがより好ましい。5重量部より多いと、自着性が不十分となる傾向となる。一方、0.2重量部より少ないと、タック性が増加する傾向となる。
前記(A1)成分である(メタ)アクリル酸1価アルコールエステルは、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることが好ましい。より好ましい炭素数は1〜8である。これを用いることで、重合体を接着剤として用いた場合の柔軟性と凝集力とのバランスが優れるという性能が得られる。アルキル基の炭素数が13以上になると、重合体が過度に柔軟となり、凝集力が不足する傾向となる。
このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート等があげられる。この中でも、アルコール残基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが……の点でより好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
前記(A2)成分である複数の二重結合を有するビニルモノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸多価アルコールエステル、アリル(メタ)アクリレートのような二重結合含有アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の多価ビニル化合物があげられる。これらのモノマーは1種類のみを用いても、または2種類以上を組み合わせて用いてもよい
前記(A3)成分であるカルボン酸系ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、又はフマル酸やマレイン酸のモノエステル化合物等のカルボン酸類が挙げられる。
前記(A)成分を構成するモノマーとしては、前記(A1)〜(A3)以外に、(メタ)アクリロニトリル等の重合性ニトリル化合物、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシシクロヘキシル等の水酸基含有モノマー、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類等があげられ、必要に応じて組み合わせて用いてもよい。
この三元共重合体は、(A1)〜(A3)の各成分、及び必要に応じて他の成分を、前記の比率で混合し、乳化剤を用いて水中に分散させた上で、常法によって乳化重合を行なうことによって、水系エマルジョンとして製造することができる。例えば、あらかじめ水又は水を主体とする水性媒体を仕込んだ反応容器内に、上記各成分及び重合開始剤、連鎖移動剤等を一括、分割又は連続して仕込み、撹拌しながら乳化状態として、所定の反応条件で重合させることにより、製造することができる。
上記乳化剤は、特に限定されるものでなく、アニオン性、カチオン性、ノニオン性の乳化剤を使用することができる。アニオン性の乳化剤としては、脂肪酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等があげられる。
さらに、カチオン性の乳化剤としては、ラウリルアミン塩酸塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルアンモニウムハイドロオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等があげられる。
また、ノニオン性の乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等があげられる。
上記乳化剤の使用量は、単量体混合物に対し、0.05〜20重量%が好ましく、1〜5重量%がより好ましい。0.05重量%より少ないと、重合時の乳化安定性が不足する傾向がある。一方、20重量%より多いと、ボールタックが高くなる傾向がある。
上記乳化重合の際に使用される重合開始剤としては、一般に用いられるラジカル重合開始剤を用いることができ、その代表例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチル)バレロニトリル等のアゾ化合物、t−ブチルヒドロキシルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物等があげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、これらの化合物と、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、ロンガリット(ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート)等の還元性化合物を併用して、レドックス開始剤として使用してもよい。この重合開始剤の使用量は、上記単量体混合物100重量部に対して0.01〜3重量部が好ましい。
上記乳化重合反応の反応温度は、20〜95℃が好ましく、また、反応時間は、2〜8時間が好ましい。
[(B)成分]
前記(B)成分は、下記特定の組成比のエチレン((B1)成分)−酢酸ビニル((B2)成分)−ネオデカン酸ビニル((B3)比率)の三元共重合体である。この各成分の重量比率(B1/B2/B3)は、2〜25/10〜70/10〜88(但し三成分の合計量を100とする)がよく、10〜20/10〜46/50〜80(同)が好ましい。
このような条件を満たす三元共重合体を用いることにより、自着性という特徴を発揮することができる。
この三元共重合体についても、前記した(A)成分の重合体を製造する方法と同様の方法を用いることによって、三元共重合体の水系エマルジョンを製造することができる。
また、この(B)成分の三元共重合体としては、市販のものを用いることもできる。その例としては、住友化学(株)製:スミカフレックス950(エチレン/酢酸ビニル/ネオデカン酸ビニル=10/10/80重量%、固形分=53%)、スミカフレックス951(エチレン/酢酸ビニル/ネオデカン酸ビニル=10/40/50重量%、固形分=55%)等が挙げられる。
[(A)成分と(B)成分との配合]
前記の(A)成分と(B)成分とは、5/95〜50/50(重量比)の比率で配合するのがよく、20/80〜40/60(重量比)の比率で配合するのが好ましい。この範囲を満たすことにより、自着性及び低タック性という特徴を発揮することができる。
[用途]
この発明にかかる水系粘着剤組成物を粘着層として用い、これに基材層を設けることにより、タック性が低く、かつ、十分な自着性を発揮する粘着性積層体を得ることができる。
そして、この粘着性積層体は、粘着テープ、粘着ラベル、粘着シート等として、好適に用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。まず、実施例及び比較例で行った試験・評価方法及び使用した原材料について説明する。
[原材料]
<単量体>
(A1)成分
・メタクリル酸メチル…三菱レイヨン(株)製、以下、「MMA」と略する。
・アクリル酸ブチル…三菱化学(株)製、以下、「BA」と略する。
・アクリル酸エチル…三菱化学(株)製、以下、「EA」と略する。
(A2)成分
・エチレングリコールジメタクリレート…三菱レイヨン(株)製、以下、「EDMA」と略する。
(A3)成分
・アクリル酸…三菱化学(株)製、以下、「AA」と略する。
<乳化剤>
・SR−10…(株)アデカ製:アデカリアソープSR−10(エーテルサルフェートアンモニウム型アニオン界面活性剤)
<重合開始剤>
・過硫酸アンモニウム・・・(株)アデカ製;「APS」と略する。
(B)成分:エチレン((B1)成分)−酢酸ビニル((B2)成分)−ネオデカン酸ビニル((B3)成分)の三元共重合体
・スミカフレックス950…住友化学(株)(製)、エチレン/酢酸ビニル/ネオデカン酸ビニル=10/10/80重量%、固形分=53%
・スミカフレックス951…住友化学(株)(製)、エチレン/酢酸ビニル/ネオデカン酸ビニル=10/40/50重量%、固形分=55%
[試験及び評価方法]
<テトラヒドロフラン不溶分(THF不溶分)>
THF不溶分は、上記の方法で得られるアクリル共重合体を50℃雰囲気下、3日間乾燥させて作製した皮膜を3g採取し、これをTHFに24時間浸漬し、その後、皮膜のTHF不溶解分をろ過等によって取り出し、100℃雰囲気下で3時間、乾燥し、重量を測定して、下記の式に当てはめることにより、算出することができる。
THF不溶分(重量%)=(THF不溶解分(乾燥後)重量(g)/3(g))×100
<ガラス転移温度(Tg)>
下記の式にしたがって算出した。
1/Tg=Wa/Tga+Wb/Tgb+……
(上記式中、Tgは共重合体のガラス転移温度(K)、Tga、Tgb、・・・は単量体a、b、・・・のホモポリマーのガラス転移温度を、Wa、Wb、・・・は、単量体a、b、・・・の重量分率を示す。
<最低造膜温度(表中、「MFT」と略記する。)>
熱勾配試験装置(日理商事(株)製: ASTM D2354−65T)を使用して、20重量%水性エマルジョン組成物を0.2mmアプリケーターで塗布したものを、JIS K 6828−2に従い測定した。
<自着性及びボールタックの測定>
(粘着シートの作製)
粘着剤組成物1〜7を上質紙に20g/cmとなるようにバーコーターを用いて塗布し、熱風循環乾燥機を用いて105℃で2分間乾燥し、粘着シートを得た。得られた粘着シートを用いて、下記の試験を行った。その結果を表2に示す。
(自着性)
粘着剤組成物の塗工面同士を貼りあわせ、幅25mmの測定試料を得た。これらの試料について、人手によりT型に剥離し、接着力の強さを下記の基準で官能評価した。
◎:接着力が強い
○:接着力がやや弱いが、実用上問題のないレベル
×:接着力が著しく低いか、または接着しないため実用上問題となるレベル
(ボールタック)
20℃雰囲気下でJIS−Z−0237に準じ、傾斜角度を30°として傾斜式ボールタック試験を行った。表2の数値はボールNoである。
[アクリル共重合体の合成]
(製造例1)
温度計、還流冷却器、攪拌器及び滴下ロートを備えた反応容器を使用し、(A1)成分としてEA290g、BA190g、(A2)成分としてEDMA10g、(A3)成分としてAA10g、乳化剤(SR−10)5.0g、水210gを混合した調整液を、予め過硫酸アンモニウム((株)アデカ製;APS)1.5gを溶解した80℃の水230gが入った反応容器中に、2時間かけて滴下した。その間、温度は80℃に保持した。滴下終了後、80℃で2時間熟成して、不揮発分53%のアクリル共重合体エマルジョン1を得た。
得られたアクリル共重合体エマルジョンのTHF不溶分、ガラス転移温度(Tg)、及び最低造膜温度(MFT)を上記の方法で測定した。その結果を表1に示す。
(製造例2〜5)
表1に記載の各モノマーを使用したこと以外は製造例1と同様にして、アクリル共重合体エマルジョン2〜5を得た。
得られたアクリル共重合体エマルジョンのTHF不溶分、ガラス転移温度(Tg)、及び最低造膜温度(MFT)を上記の方法で測定した。その結果を表1に示す。
(実施例1)
(A)成分としてアクリル共重合体エマルジョン1(固形分)10gと(B)成分としてスミカフレックス950(住友化学(製))(固形分)90gとを混合して粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物の自着性及びボールタックを上記の方法で測定した。その結果を表2に示す。
(実施例2〜4、比較例1〜4)
表1に記載の量及び組み合わせで(A)成分及び(B)成分を混合して、各粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物の自着性及びボールタックを上記の方法で測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0006270551

Figure 0006270551
結果の評価
実施例1〜4は本発明に相当する組み合わせの粘着剤組成物を用いた例であり、いずれも良好な自着性と低いタック性を示している。(ボールタックは測定部の粘着面に停止させることができるボールNo(最大値)を示すものであるので、数値が大きいほど“べたつき”すなわちタックが高く、小さいほどべたつきが少ないことになる。ボールタックは「7」以下が望ましい。)
一方、比較例1は(B)成分を含まないため、自着性が劣っている。また比較例2は(A)成分としてアクリル共重合体3(製造例3)を使用しており、THF不溶分が外れていて、やはり自着性が劣る。比較例3は(A)成分としてTHF不溶分が本発明の範囲を外れて低いアクリル共重合体4(製造例4)を用いていて、タックが高くなっている。比較例4は(A)/(B)の比率が本発明の範囲を外れていて、自着性が劣っている。比較例5は、(A)成分としてアクリル共重合体5(製造例5)を用いており、THF不溶分が不足している上、Tgも高いため自着性がない。比較例6は(A)成分を含まずタック性が著しい。

Claims (7)

  1. 下記(A)、(B)成分を、(A)/(B)=5/95〜50/50(重量比)の比率で含有することを特徴とする水系粘着剤組成物。
    (A)テトラヒドロフラン不溶分が90重量%以上で、ガラス転移温度が−50℃〜−20℃である、(メタ)アクリル系重合体。
    (B)、エチレン(B1)/酢酸ビニル(B2)/ネオデカン酸ビニル(B3)の含有重量比率(B1/B2/B3)が、2〜25/10〜70/10〜88(但し三成分の合計量を100とする)の範囲にあるエチレン−酢酸ビニル−ネオデカン酸ビニルの三元共重合体。
  2. 前記(A)成分の最低造膜温度が30℃以上である請求項1に記載の水系粘着剤組成物。
  3. 前記(A)成分が、(メタ)アクリル酸1価アルコールエステル(A1)/複数の二重結合を有するビニルモノマー(A2)/カルボン酸系ビニルモノマー(A3)の三元共重合体であって、各成分の含有重量比率A1/A2/A3が、85〜99.6/0.2〜10/0.2〜5(但し三成分の合計量を100とする)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水系粘着剤組成物。
  4. 前記(A2)成分の複数の二重結合を有するビニルモノマーが(メタ)アクリル酸多価アルコールエステルであることを特徴とする請求項3に記載の水系粘着剤組成物。
  5. 前記(A1)成分の(メタ)アクリル酸1価アルコールエステルが、アルコール残基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることを特徴とする請求項3又は4に記載の水系粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の水系粘着剤組成物から得られる粘着層と、基材層とを有してなる粘着性積層体。
  7. 粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シートを構成する請求項6に記載の粘着性積層体。
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